日本語でわかる最新の海外医学論文|page:968

4年に1回は多すぎる、高齢者の骨密度測定/JAMA

 骨粗鬆症未治療の平均75歳高齢者の男女において、骨密度測定による将来的な骨折リスク(股関節または重大骨粗鬆症性骨折)の予測能は、4年間隔での2回測定では意味ある改善は得られないことが判明した。米国・Hebrew SeniorLifeのSarah D. Berry氏らが、フラミンガム骨粗鬆症研究の被験者およそ800例について行ったコホート試験の結果、明らかにした。高齢者に対する、骨粗鬆症スクリーニングとして骨密度測定は推奨されているものの、反復測定の有効性については不明だった。JAMA誌2013年9月25日号掲載の報告より。

経口CMX001、造血細胞移植患者のCMV感染症予防効果は/NEJM

 サイトメガロウイルス(CMV)感染症の予防的治療薬として有望視されている経口CMX001について、米国・ダナファーバーがん研究所のFrancisco M. Marty氏らが造血細胞移植レシピエントを対象に、用量効果と安全性を評価する無作為化試験を行った。その結果、100mg週2回量が有意にイベント発生率を低下させることが示された。CMX001は当初、天然痘薬として開発されたが、in vitroでCMVやその他の二本鎖DNAウイルスに対して強い抗ウイルス活性があることが示され、また動物モデルにおけるCMV感染症治療薬としての効果はシドフォビル(国内未承認)の約400倍であることが示されていたという。NEJM誌2013年9月26日号掲載の報告より。

定型vs.非定型、せん妄治療における抗精神病薬

 せん妄治療に用いられる抗精神病薬。せん妄治療に対する有用性・安全性において、定型抗精神病薬と非定型抗精神病薬で違いはないのであろうか。この問題に対し、韓国・延世大学のHyung-Jun Yoon氏らは、6日間の前向き比較観察研究により検討を行った。BMC Psychiatry誌オンライン版2013年9月30日号の掲載報告。

腹部手術時の癒着防止剤、有益なのは?/Lancet

 腹部手術における癒着防止剤として、酸化再生セルロースとヒアルロン酸カルボキシメチルセルロースは安全に癒着発生を減少することが示された。オランダ・ナイメーヘン・ラットバウト大学医療センターのRichard P G ten Broek氏らがシステマティックレビューの結果、報告した。癒着は腹部手術における最も頻度が高い長期合併症の原因で、小腸閉塞、再手術、女性の不妊や慢性疼痛を引き起こす可能性がある。癒着形成防止剤は、その重症度を軽減することが示されているにもかかわらず、まれにしか用いられていない。その要因として癒着に対する過小評価があるようだが、研究グループは、臨床使用が承認されている4つの癒着防止剤の有益性と有害性について検証した。Lancet誌オンライン版2013年9月27日号掲載の報告より。

ゲノム解析で判明、C. difficile感染の伝播経路は複数存在/NEJM

 主として医療施設内で伝播すると考えられていたクロストリジウム・ディフィシル(C. difficile)感染について、ゲノム解析(配列決定)の結果、多様な遺伝子が特定され、感染源はさまざまであることが明らかにされた。英国・オックスフォード大学のDavid W. Eyre氏らが、3年間のオックスフォードシャーでの発生症例を解析した結果、45%は、既往症例とは遺伝的に異なることが判明したという。NEJM誌2013年9月26日号掲載の報告より。

変形性膝関節症の疼痛構成要素、重症化に伴い変化

 変形性膝関節症(膝OA)の疼痛は、炎症および機械的負荷と関連していることが示唆されていたが、順天堂東京江東高齢者医療センターの清村幸雄氏らは、疾患の重症度別に検討し、初期膝OAの疼痛には滑膜炎を反映している血清インターロイキン(sIL)- 6濃度が、進行期の疼痛は下肢内反アライメントが関与していることを明らかにした。Osteoarthritis and Cartilage誌2013年9月号の掲載報告。

重度精神障害の機能評価ツール、その信頼性は

 スペイン・オビエド大学のMaria P. Garcia-Portilla氏らは、統合失調症および双極性障害患者を対象とし、重度精神障害患者の機能評価ツールとしてUniversity of California Performance Skills Assessment(UPSA)スペイン版の信頼性、妥当性の評価を行った。その結果、UPSAスペイン版はその他の機能評価ツールと良好な相関を示し、信頼性の高い検証ツールであり、「機能アウトカムのモニタリング手段として臨床試験および日常診療での活用が望ましい」と報告した。Schizophrenia Research誌オンライン版2013年9月18日号の掲載報告。

食物アレルギーのある子どもは喘息になりやすい

 都市部の学校において、食物アレルギーのある子どもは喘息の有病率が高いことがボストン小児病院のJames L. Friedlander氏らにより報告された。また、食物アレルギーのある子どもは喘息の有病率だけでなく、呼吸機能の低下による健康資源の利用も多かった。そして、多数の食物アレルギーを有する子どもほど、この関連は強かった。The journal of allergy and clinical immunology in practice誌2013年10月1日の掲載報告。

変形性膝関節症には運動介入がやはり有益/BMJ

 下肢変形性関節症を有する患者への運動介入の有益性について、システマティックレビューとネットワークメタ解析の結果、2002年以降のデータで、そのエビデンスが十分に蓄積されていることが示された。英国・キール大学のOlalekan A Uthman氏らによる報告で、「さらなる試験を行っても結果は覆りそうもないようだ」と述べるとともに、「筋力、柔軟性、有酸素能を高める複合的アプローチのエクササイズは、下肢変形性関節症の治療に最も効果があるようだ。なおエビデンスは変形性膝関節症患者の試験によるものが大部分を占めていた」とまとめている。BMJ誌オンライン版2013年9月20日号掲載の報告より。

女性の腹圧性尿失禁、初回療法は手術が優れる/NEJM

 女性の腹圧性尿失禁に対する初回療法として、中部尿道スリング手術を行ったほうが理学療法(骨盤底筋訓練など)を行うよりも、1年時点の主観的改善率、および主観的・客観的治癒率が高いことが、多施設共同無作為化試験の結果、明らかにされた。オランダ・ユトレヒト大学医療センターのJulien Labrie氏らが報告した。腹圧性尿失禁に対しては、理学療法を第一選択治療とすることとされており、理学療法が失敗した場合に手術療法を行うことが推奨されている。一方で、初回療法としてこれら2つのオプションを比較した無作為化試験によるデータは不足していた。NEJM誌2013年9月19日号掲載の報告より。

2013年11月にC型肝炎治療ガイドラインが大幅改訂―新薬登場で

 2013年10月3日(木)、ヤンセンファーマ株式会社主催のC型慢性肝炎メディアセミナーが開催され、関西労災病院 病院長の林 紀夫氏より、C型慢性肝炎治療の変遷と最新治療について語られた。また、東京肝臓友の会 事務局長の米澤 敦子氏からは、患者が考えるC型肝炎治療の課題について語られた。

DES留置後の再内皮化と内皮機能の関係~OCTとAch負荷試験からの検討~

 ZES(ゾタロリムス溶出ステント)は、PES(パクリタキセル溶出ステント)よりも内皮機能が保持されること、および新生内膜によるstent strut被包と内皮機能保持には関係があることが、名古屋ハートセンターの村瀬 傑氏らによって示唆された。Catheterization and Cardiovascular Interventions誌オンライン版7月30日号掲載の報告。

がん患者における婚姻状況と生存率の関連

 婚姻状況(配偶者の有無)によって、がん診断時のステージや根治的治療の実施、がんによる死亡率に違いはあるのだろうか。  ハーバード大学のAyal A. Aizer氏らが、米国のがん登録システムであるSurveillance, Epidemiology and End Results(SEER)programを用いて、死亡数の多いがんについて調査したところ、配偶者のいないがん患者では、診断時における転移、治療の不足、がんによる死亡のリスクが有意に高いことが示された。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2013年9月23日号に掲載。

日本の統合失調症入院患者は低栄養状態:新潟大学

 欧米では、健常者と比較して、抗精神病薬治療を受けている統合失調症患者における肥満やメタボリック症候群の有病率が高い。しかし日本では、そもそも一般集団の過体重および肥満の有病率が、欧米と比較してかなり低い。新潟大学の鈴木雄太郎氏らは、日本の統合失調症入院患者について調査を行い、低体重の患者の割合が一般集団と比較して高いことを明らかにした。結果を受けて著者は「入院患者の身体的健康について、診療でより考慮する必要がある」と報告している。Psychiatry and Clinical Neurosciences(PCN)誌オンライン版2013年9月2日号の掲載報告。