ジャーナル四天王
出血性ショックの外傷患者を、都市部のレベル1外傷センターへ救急車で搬送中、病院到着前に血漿輸血を行っても生命予後は改善しなかった。米国・コロラド大学デンバー校のHunter B. Moore氏らが、救急車で搬送中の血漿輸血の有用性を検証したプラグマティック無作為化試験「COMBAT(Control of Major Bleeding After Trauma Trial)試験」の結果を報告した。血漿は外傷後の止血重視輸血法(haemostatic resuscitation)に不可欠であるが、投与のタイミングについては議論が続いていた。著者は、「血液製剤は、搬送時間が長くかかるような環境においては有益かもしれないが、外傷センターまでの距離が短い都市部においては経済的負担を考慮すると妥当とはいえないだろう」とまとめている。Lancet誌オンライン版2018年7月19日号掲載の報告。