がん抑制遺伝子がiPS細胞の形成を阻害―英国科学誌 Natureに発表― 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2009/08/13 アステラス製薬株式会社は10日、京都大学(生命科学系キャリアパス形成ユニット)の川村晃久特定助教 と 同社研究本部分子医学研究所の鈴木丈太郎主任研究員らは、米国ソーク研究所(Salk Institute for Biological Studies)のGene Expression Laboratory(Juan Carlos Izpisúa Belmonte(教授)およびGeoffrey M. Wahl(教授))のグループと共に、p53と呼ばれるがん抑制遺伝子がiPS細胞の形成を阻害していることを見出し、同日のNatureオンライン版に掲載されたと発表した。p53は、腫瘍の発生を抑える働きのある重要ながん抑制遺伝子で「ゲノムの守護神(guardian of the genome)」との異名をもち、本遺伝子の異常は、がん細胞において高率に発見されているという。2006年に山中伸弥教授(京都大学)らは、3~4つの遺伝子によって体細胞からiPS細胞という人工的な多能性幹細胞(万能細胞)を作り出すことに成功。このiPS細胞の作成の過程は「再プログラミング(初期化)」と呼ばれるが、実際に体細胞が初期化されiPS細胞になる確率は非常に低いとのこと。今回の研究成果により、この「再プログラミング」をp53が抑制していたことが明らかになったという。詳細はプレスリリースへhttp://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/ips-nature.html 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] CLLの1次治療、I-V併用vs.イブルチニブ単独vs.FCR/NEJM(2025/06/26) 進行肛門扁平上皮がん、標準治療vs. retifanlimab上乗せ/Lancet(2025/06/26) 降圧薬服用は、朝でも夜でもお好きなほうに―再び(解説:桑島巖氏)(2025/06/26) 既治療進行胃がんに対するCLDN18.2特異的CAR-T細胞療法(satri-cel)と医師選択治療との比較:第II相試験(解説:上村直実氏)(2025/06/26) デスモプレシン、重大な副作用にアナフィラキシー追加/厚労省(2025/06/26) フィネレノン、HFpEFの心血管死・心不全入院リスク減~プール解析(FINE-HEART)(2025/06/26) 片頭痛に有効な運動介入は?(2025/06/26) がん診断後の運動習慣が生存率と関連(2025/06/26) 社会との関わりが高齢者の寿命を延ばす?(2025/06/26) スマホ画像からAIモデルがアトピー性皮膚炎の重症度を評価(2025/06/26)