2型糖尿病患者においてDPP-4阻害薬は、炎症性腸疾患(IBD)のリスク増大と関連することが、カナダ・Jewish General HospitalのDevin Abrahami氏らによる住民コホート研究の結果、明らかにされた。著者は「結果について再現性があるのかを確認する必要があるが、医師はこうした関連の可能性があるということを念頭に置くべきであろう」と指摘している。IBDのような自己免疫疾患における、DPP-4酵素が及ぼす影響は解明されていない。しかし、低濃度のDPP-4酵素がIBDの疾患活動度を高めることは知られている。これまで、DPP-4阻害薬とIBD発症との関連を検討した観察研究は行われていなかったという。BMJ誌2018年3月21日号掲載の報告。