内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:471

認知機能低下と入院の関連、外科と内科で違いは/BMJ

 手術による2泊以上の入院は、平均的な認知機能の経過(the cognitive trajectory)にわずかながら影響を及ぼしたが、非外科的入院ほどではなかった。重大な認知機能低下のオッズは、外科手術後で約2倍であり、非外科的入院の約6倍よりも低かったという。米国・ウィスコンシン大学のBryan M. Krause氏らが、加齢に伴う認知機能の経過と大手術との関連を定量化する目的で行った前向き縦断的コホート研究の結果を報告した。手術は長期的な認知障害と関連する可能性があるが、これらの関連性を検討した先行研究では、認知機能低下が加齢に伴い加速するという認知機能の経過を考慮しておらず、方法論的な問題のため一貫した結果が得られていなかった。著者は、「本研究の情報は、インフォームドコンセントの際に、手術による健康上の有益性の可能性と比較検討されるべきである」とまとめている。BMJ誌2019年8月7日号掲載の報告。

収縮期血圧、拡張期血圧ともその上昇は心血管系発症リスクであることを確認(解説:桑島巖氏)-1099

本論文は130万例という膨大な症例数の観察研究から、収縮期/拡張期血圧の心血管合併症発症リスクを高血圧の定義を130/80mmHg、140/90mmHgに分けて検討したものである。結果としていずれの定義であっても収縮期血圧、拡張期血圧は、各々独立した発症リスクの予測因子であることが示され、収縮期血圧のリスクは拡張期血圧よりも予測リスクが高いことを証明した。観察研究において収縮期血圧と拡張期血圧とを各々分け、心血管リスク評価にあたってはその解釈に十分に注意する必要がある。なぜなら加齢変化により収縮期血圧は上昇傾向となり、拡張期血圧は下降傾向をたどるからである。すなわち高齢者により脈圧が大きくなることは多くの臨床家が経験していることである。

認知症リスクに50歳での心血管健康度が関連/BMJ

 中年期に推奨される心血管健康スコア「ライフ シンプル7」の順守が、晩年における認知症リスク低下と関連していることが明らかにされた。「ライフ シンプル7」では、生活習慣や血糖値、血圧など7つの項目をスコア化し心血管リスクの指標としている。フランス・パリ大学のSeverine Sabia氏らが、約8,000例を約25年間追跡した、前向きコホート試験により明らかにし、BMJ誌2019年8月7日号で発表した。  研究グループは、ロンドンの公務員を対象に行われたWhitehall II試験(1985~88年に登録)の参加者で、50歳時点における心血管健康スコアのデータがあった7,899例を対象に前向き試験を行った。

重症妊娠高血圧、経口薬ではニフェジピンがより効果大か/Lancet

 医療資源が乏しい環境下の重症高血圧症の妊婦について、基準値への降圧を図る経口薬治療の効果を検証した結果、ニフェジピン、メチルドパ、ラベタロールのいずれもが現実的な初回選択肢であることが示された。3薬間の比較では、ニフェジピンの降圧達成率がより高かったという。米国・ワシントン大学のThomas Easterling氏らが、これまで検討されていなかった3種の経口降圧薬の有効性と安全性を直接比較する多施設共同非盲検無作為化比較試験を行い、Lancet誌オンライン版2019年8月1日号で発表した。高血圧症は妊婦における最も頻度の高い内科的疾患であり、重症例では広く母体のリスク低下のための治療が推奨される。急性期治療としては一般に静脈投与や胎児モニタリングが有効だが、医療従事者が多忙であったり医療資源が限られている環境下では、それらの治療は困難であることから研究グループは本検討を行った。

日本と米国における認知症ケア選択~横断的観察研究

 日本では、認知症者ができるだけ長く社会に関わっていけるようにするため、国策として「dementia-friendly initiative」を導入した。しかし、家族の介護負担を軽減するために特別養護老人ホームへの入所を選択する人もいる。政策を決定するうえで、介護する場所に対する中年の好みを理解し、それに影響を及ぼす要因を特定することは、「dementia-friendly initiative」の促進に役立つ。東京都医学総合研究所の中西 三春氏らは、認知症を発症した際の、日本と米国の中年におけるケアの好みについて調査を行った。Geriatrics & Gerontology International誌オンライン版2019年7月7日号の報告。

夜間頻尿が転倒や骨折に及ぼす影響

 夜間頻尿はさまざまな併存疾患と関連しているが、転倒や骨折への影響はわかっていない。今回、フィンランド・Paijat-Hame Central HospitalのJori S. Pesonen氏らが系統的レビューおよびメタ解析を行った結果、夜間頻尿により転倒リスクが約1.2倍、骨折リスクが約1.3倍になることが示唆された。The Journal of Urology誌オンライン版2019年7月26日号に掲載。  本研究では、PubMed、Scopus、CINAHL、主要な泌尿器関連学会の抄録を2018年12月31日まで検索し、転倒および骨折の調整相対リスクについてランダム効果メタ解析を実施した。転倒および骨折の予後因子と原因となる因子としての夜間頻尿のエビデンスの質をGRADEアプローチにより評価した。

2型糖尿病リスク、遺伝的負荷と食事脂肪の交互作用なし/BMJ

 遺伝的負荷と食事脂肪の質は、それぞれ2型糖尿病の新規発生と関連しており、2型糖尿病の発生に関して遺伝的負荷と食事脂肪の質に交互作用はないことが、米国・マサチューセッツ総合病院のJordi Merino氏らCHARGE Consortium Nutrition Working Groupの検討で示された。研究の詳細は、BMJ誌2019年7月25日号に掲載された。2型糖尿病は、遺伝因子や生活習慣因子の影響を強く受ける複雑な疾患であり、食事の質の改善を目指す推奨は、2型糖尿病の予防と治療における重要な要因とされる。

日本のプライマリケア医における認知症診断の開示に関する調査

 日本の認知症患者は、2025年には700万人に達すると予測されている。現代の倫理学者たちの結論では、認知症診断を完全に開示することが患者にとって最善の利益につながるとされているが、この関連性は、日本ではまだ研究されていない分野である。浜松医科大学のMichiko Abe氏らは、認知症診断の開示の実践に対するプライマリケア医の見解について調査を行った。BMC Family Practice誌2019年5月23日号の報告。  このqualitatively driven mixed methods projectでは、農村部と都市部別のサンプルを用いて、プライマリケア医24人を対象に、半構造化面接を行った。すべてのインタビューは、言葉どおりに記録し、テーマ別に分析を行った。研究チームは、テーマが飽和に達するまで、コンセプトを繰り返し議論した。サマリーは参加者に配布し、フィードバックを最終分析に組み込んだ。

心房細動リスクが低いコーヒー摂取量~医師1万9千人の調査

 発作性心房細動患者ではコーヒー摂取が心房細動のトリガーとしてしばしば報告されているが、コーヒー摂取と心房細動リスクの関連を検討した前向き研究の結果は一貫していない。今回、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のVijaykumar Bodar氏らが男性医師で調査したところ、1日1~3杯のコーヒー摂取で心房細動リスクが低いことが示唆された。Journal of the American Heart Association誌2019年8月6日号に掲載。  本研究は、Physicians' Health Study(1万8,960人)に参加した男性医師における前向き調査。コーヒー摂取量は自己申告による食事摂取頻度調査票により評価した。心房細動発症率は年次調査票により評価し、副次サンプルの診療記録により検証した。Cox比例ハザードモデルを用いて心房細動のハザード比と95%信頼区間(CI)を計算した。

日本における不眠症のためのインターネットベース認知行動療法に関する調査

 不眠症に対する認知行動療法(CBT)は、インターネットを用いることにより、低コストで普及できる可能性がある。しかし、インターネットベースのCBTによる不眠症治療へのニーズは、十分に調査されていない。千葉大学の佐藤 大介氏らは、不眠症治療へのニーズを評価するため、匿名のオンライン調査を実施した。JMIR Formative Research誌2019年5月15日号の報告。  関東地方に在住する600人が、オンライン調査を通じて集められた。参加者は、薬物治療をしている不眠症患者200人、薬物治療をしていない不眠症患者200人、非不眠症200人の3つのサブグループに分類された。調査内容は、アテネ不眠尺度を用いた不眠症重症度、睡眠薬の使用頻度および使用満足度、CBTに関する知識、薬物治療前の不眠症に対するCBTの治療選択ニーズ、薬物治療と比較したCBTの治療選択ニーズ、対面式CBTと比較したインターネットベースでのCBTの治療選択ニーズとした。