内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:419

認知症者の自動車運転を停止するためのワークショップ

 認知症者にとって、自動車運転は大きな危険を伴う。カナダの医師は、不適切な運転手を報告する法的な責任を負っており、その決定を患者に明らかにする必要がある。医師は患者との健全な関係を維持したいと考えているものの、認知症者は洞察力が不足しており、運転免許の喪失に対して非常に強い感情を示す。これらが、正確な情報交換を妨げる可能性がある。カナダ・オタワ病院のAnna Byszewski氏らは、このような難しい通達を行う医療従事者のための戦略と支援を提供する目的で、マルチメディアモジュールの開発を試みた。Canadian geriatrics journal誌2017年12月22日号の報告。

成人不眠症に対する音楽療法に関するメタ解析

 原発性不眠症は、成人における最も一般的な問題の1つである。しかし、不眠症に対する非薬理学的介入として、音楽療法を用いるべきか、またどのような治療を優先すべきか、についてはよくわかっていない。中国・The 302nd Hospital of Chinese PLAのFan Feng氏らは、原発性不眠症患者を対象に、音楽療法群(介入群)と非音楽療法群(対照群)との比較を実施するため、検討を行った。International journal of nursing studies誌2018年1月号の報告。

肥満合併2型糖尿病における体重コントロールの効果(解説:小川 大輔 氏)-801

欧米人では2型糖尿病に肥満を合併することが多く、糖尿病を発症すると年余にわたり血糖および体重のコントロールが必要となる。肥満症に対する治療として、欧米では外科治療が行われているが、すべての肥満症が適応となるわけではなく、減量手術を施行される割合は決して多くない。今回Lancet誌に掲載されたDiRECT試験は、英国のプライマリケアでの集中的な食事療法による減量の効果を検証した、非盲検クラスター無作為化試験である。

睡眠時間長いと糖尿病リスク高、日系人で強い関連

 米国・ハワイ大学がんセンターのGertraud Maskarinec氏らが、日系アメリカ人を含む約15万人の多民族コホートにおいて2型糖尿病発症と睡眠時間の関連を調査したところ、睡眠時間が長い(9時間以上)と2型糖尿病リスクが12%高く、これは、炎症・脂質プロファイルの悪化・アディポネクチンの低下が介在する可能性が示唆された。Sleep health誌2018年2月号に掲載。

健康的な食事の順守、肥満遺伝リスクの高い人ほど有効/BMJ

 健康的な食事パターンの順守は、体重増加との遺伝的関連性を弱める可能性が示された。米国・テュレーン大学のTiange Wang氏らによる、遺伝的素因と食事の相互作用解析の結果で、その有益な影響は、とくに肥満の遺伝的リスクの高い人々で明確にみられたことも示された。多くの先行試験で、健康的な食事パターンの順守が体重減と関連することは明らかになっていたが、そうした食事の質のスコアと肥満の遺伝的素因(BMIや体重の長期的な変化に関連するもの)との関連性については、これまで検討されていなかったという。BMJ誌2018年1月10日号掲載の報告。

統合失調症の発症バイオマーカーを共同研究

 ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社⻑:クリス・フウリガン)は2018年1月15日、統合失調症前駆期の正確な診断、精神病発症予測をサポートするバイオマーカーを開発するため、国立精神・神経医療研究センター、富山大学、東邦大学、奈良県立医科大学、久留米大学、千葉大学と共同研究を行うと発表した。

日本人のビタミンD摂取量と脳卒中死亡が逆相関

 ビタミンDの心血管の健康に及ぼす重要性に関する報告が増えている。今回、JACC研究(The Japan Collaborative Cohort Study)で日本人集団における食事でのビタミンD摂取量と脳卒中・冠動脈疾患死亡リスクの関連を調べたところ、ビタミンD摂取量が脳卒中死亡と逆相関することが示唆された。Stroke誌オンライン版2018年1月8日号に掲載。

レパーサ新剤形発売。9分で投与可能に

 アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社(本社:東京、代表取締役社長:スティーブ・スギノ)とアステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:畑中好彦)は2018年1月12日、抗PCSK9モノクローナル抗体エボロクマブ(商品名:レパーサ皮下注40mgシリンジ、レパーサ皮下注140mgペン)への追加剤形として「レパーサ皮下注420mgオートミニドーザー(AMD)」の発売を開始した。レパーサは、心血管イベントの発現リスクが高く、スタチンで効果不十分な家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症の治療に適応される。

DHA、EPAの摂取量と緑内障予防の関連は?

 毎日の食事で摂取する多価不飽和脂肪酸(PUFA)の量と緑内障の罹患率との間に関連があるか確認することで、緑内障の発症に関与する食事のリスク因子を修正できる可能性がある。米国・UCLAデイビッド・ゲフィン医科大学院のYe Elaine Wang氏らは、2005~08年の米国国民健康栄養調査(NHANES)のデータを分析し、エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)の摂取量が多いほど、緑内障性視神経症のリスクが低いことを明らかにした。しかし、1日のPUFA総摂取量が四分位で2番目と3番目に多い群では、緑内障のリスクが有意に高かった。この結果について著者は、「ω-6とω-3脂肪酸の相対的な摂取量および他の交絡併存症(confounding comorbidities)によるものと思われる」との見解を示したうえで、「本研究から、毎日のPUFA摂取量を全体的に制限するとともに、ω-3脂肪酸の割合を増やすことが緑内障の予防につながる、という仮説を立てることができるだろう」と述べ、「この仮説を評価するため、長期的な調査または無作為化臨床試験が必要である」とまとめている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2017年12月21日号掲載の報告。