進行胃がんに対する腹腔鏡下幽門側胃切除は開腹術に匹敵するか?(解説:上村直実氏)-1071
最近の疫学調査によると、ピロリ感染者数の減少や除菌治療の普及により胃がん死亡者は減少の一途をたどっている。さらに、全国の検診体制の充実や内視鏡検査の普及により早期発見される胃がんが多くなり、内視鏡的切除術の件数が著明に増加しているのが現状である。しかし、臨床現場では手術可能な進行胃がんに遭遇する機会も少なくなく、従来の開腹手術と腹腔鏡下手術の適応に迷うこともある。日本、韓国および中国において両術式の有用性と安全性を検証する無作為介入試験(RCT)が進行中であるが、今回、進行胃がん(T2〜T4a)の約1,000症例を対象として中国で実施されたCLASS-01試験の結果が報告された。