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HIV患者へのエファビレンツ、低用量でも/Lancet

 抗レトロウイルス未治療のHIV-1感染患者に対する、テノホビル+エムトリシタビン(商品名:ツルバダ)に加えたエファビレンツ(同:ストックリン)投与において、1日400mg(低用量)投与が600mg投与に対し非劣性であることが示された。オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のRebekah L. Puls氏らENCORE1試験グループが、13ヵ国38ヵ所の医療機関を通じて行った二重盲無作為化比較試験の結果、報告した。エファビレンツに関連した有害事象の発生は標準用量のほうが頻度が高く、著者は「低用量エファビレンツがルーチン治療の一部として推奨されるべきである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2014年2月10日号掲載の報告より。48週のHIV-RNA量200コピー/mL未満の割合を比較 研究グループは、抗レトロウイルス療法歴のないHIV-1感染患者630例を無作為に2群に分け、テノホビルとエムトリシタビンに加え、エファビレンツ1日400mg(321例)または標準用量の600mg(309例)をそれぞれ投与し、その安全性および有効性を比較した。 主要エンドポイントは、治療開始48週時点でのHIV-RNA量が200コピー/mL未満の人の割合だった。 被験者のうち、32%が女性で、人種別ではアフリカ系が37%、アジア系が33%、白人が30%だった。ベースライン時のCD4細胞数は平均273細胞/μL(標準偏差:99)、血漿HIV-RNA量の中央値4.75 log10コピー/mL(四分位範囲:0.88)だった。エファビレンツ関連の有害事象発生率、600mgで約10ポイント高率 治療開始48週時点でHIV-RNA量が200コピー/mL未満の人の割合は、400mg群が94.1%に対し、600mg群は92.2%と、両群で有意差はなかった(群間差:1.85%、95%信頼区間[CI]:-2.1~5.79%)。テノホビル+エムトリシタビンに加えたエファビレンツ1日400mg投与の、同600mg投与に対する非劣性が示された。 48週時点でのCD4細胞数は、400mg群で600mg群に比べ有意に高かった(平均群間差:25細胞/μL、95%CI:6~44、p=0.01)。 なお、試験薬に関連した有害事象の発生率は、400mg群が89.1%、600mg群が88.4%と両群で同等だった(p=0.77)。一方、エファビレンツに関連する有害事象の発生率は、400mg群で37%だったのに対し、600mg群では47%と、標準用量群が約10ポイント有意に高率だった(群間差:-10.5%、95%CI:-18.2~-2.8%、p=0.01)。また、それにより治療が中止となった人は、400m群6例(2%)、600mg群18例(6%)と両群とも少数だったが有意差が示された(同:-3.96%、-6.96~-0.95、p=0.01)。

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慢性のかゆみは血液系・胆管系悪性疾患のリスク因子?

 これまで慢性そう痒症でほかの皮膚疾患を有していない患者の、悪性疾患の発生率については報告がなされていない。米国・ペンシルベニア大学 医学大学院のNicole Fett氏らは、慢性そう痒症でほかの皮膚疾患を有していない患者について、5年悪性疾患発生率を調べた。その結果、血液系の悪性疾患が約2倍、胆管系の悪性疾患が約4倍と両臓器系悪性疾患のリスクが高いことが判明したと報告。ただし慢性そう痒症患者におけるこれらの悪性疾患の全発生率は非常に低いとしている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2014年1月28日号の掲載報告。 検討は、Health Improvement Networkを基に住民ベースのコホート研究にて行われた。 主要アウトカムは悪性疾患イベントおよび悪性疾患サブタイプのハザード比(HR)であった。 主な内容は以下のとおり。・8,744例の慢性そう痒症患者と、性別・年齢・診断で適合した非慢性そう痒症患者3万1,580例を比較評価した。・慢性そう痒症患者の悪性疾患発生の完全補正後HRは1.14(95%信頼区間[CI]:0.98~1.33)であった。・慢性そう痒症患者の血液系悪性疾患の完全補正後HRは2.02(95%CI:1.48~2.75)、胆管系悪性疾患については同3.73(同:1.55~8.97)であった。・両臓器系疾患の発生率はそれぞれ0.0016、0.0003/人年であった。・本検討は、誤分類および検出バイアスの可能性の点で限定的であった。・以上を踏まえて著者は、「その他の皮膚疾患を有さない慢性そう痒症は、診断未確定の血液系および胆管系の悪性疾患を有するリスク因子であることが示唆された。しかしこれらの患者の悪性疾患の全発生率は非常に低いものであった」と結論している。

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第55回米国血液学会(ASH 2013)トレンドビュー 血液腫瘍治療の最新知見

第55回米国血液学会(American Society of Hematology 2013)が2013年12月7~10日、米国ルイジアナ州ニューオリンズにて開催された。同学会の内容から血液腫瘍治療の最新のトレンドを、がん研究会有明病院 血液腫瘍科部長/がん化学療法センター臨床部部長の畠 清彦氏に聞いた。iPS細胞研究と次世代シーケンス導入今回のASHでは、まずiPS細胞の基礎研究の広がりが印象的であった。iPS細胞の臨床応用にはまだ時間を要するが、血液系の分化・増殖という方向への展開が明確にみられた。また、次世代シーケンスの導入の活発化も最近の特徴であろう。治療の前後や治療抵抗性時における遺伝子の発現状況の比較や、急性骨髄性白血病(AML)や骨髄異形成症候群(MDS)などにおける遺伝子異常の解析が盛んに進められている。この流れはしばらく続くと予測される。急性骨髄性白血病(AML)AMLについては、有望な新規薬剤のエビデンスの報告はほとんどなかった。印象的だったのは、米国で2010年に販売中止となったゲムツズマブオゾガマイシンの自主研究が着実に進められており、投与スケジュールの変更や減量、他剤との併用により、予想以上に良好な成績が得られていることであった。販売が継続している日本でも、使用機会は減少しているが、工夫の余地は残されていると考えられる。急性リンパ性白血病(ALL)ALLに関しては、フィラデルフィア染色体(Ph)陽性例(ABL-positive)に対するニロチニブと多剤併用化学療法(hyper-CVAD:シクロホスファミド+ビンクリスチン+ドキソルビシン+デキサメタゾン)の第II相試験で良好な成績が報告された。一方、Ph陰性例では有望な新薬は見当たらないが、B細胞性ALLに対するCD19抗体などの検討が進められている。慢性骨髄性白血病(CML)BCR-ABL遺伝子T315I変異陽性CMLの治療において、第3世代ABLキナーゼ阻害薬であるポナチニブの有効性が確認されている。米国では2012年に承認され、日本では現在申請中であるが、2次または3次治療薬として承認される見通しである。ただし、現在、T315I変異の検査が可能な施設は限られており、全国的な検査体制の構築が課題となる。慢性リンパ球性白血病(CLL)CLL領域では、プレナリー・セッションでオビヌツズマブ(GA101)+クロラムブシル(GClb)とリツキシマブ+クロラムブシル(RCbl)のhead-to-headの第III相試験(CLL11試験)の結果が報告された。GA101は糖鎖改変型タイプⅡ抗CD20モノクローナル抗体であり、B細胞上のCD20に選択的に結合し、リツキシマブに比べ抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性が強く、直接的な細胞死の誘導能も高いとされる。結果は、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値が、GClb群で26.7ヵ月と、RCbl群の15.2ヵ月よりも1年近く延長し(p<0.0001)、全生存期間(OS)中央値も良好な傾向がみられた(p=0.0849)。また、経口投与が可能なBurtonチロシンキナーゼ(BTK)阻害薬であるイブルチニブとリツキシマブ+ベンダムスチン(RB)との併用に関する第Ib相試験では、良好な安全性プロフィールが確認されるとともに、奏効率が90%を超え、推定1年PFSも90%に達しており、注目を集めた。現在、イブルチニブ+RBとプラセボ+RBを比較する無作為化第III相試験が進行中である。ONO-4059は、CLLの第I相試験で有望な結果が示されており、これから第II相試験が開始される。そのほか、イデラリシブ、BAY806946、IPI-145などのPI3キナーゼ阻害薬の開発が、今後、どのように展開するかに関心が集まっている。リンパ腫前述のCLLへの有効性が確認された薬剤の多くがリンパ腫にも効果がある可能性が示唆されている。活性化B細胞(ABC)型のびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)に対するR-CHOPへのイブルチニブの上乗せ効果を評価する第III相試験が開始されている。また、イブルチニブは単剤で再発マントル細胞リンパ腫にも有効なことが示されている。前述の経口BTK阻害薬であるONO-4059は、CLLだけでなく、リンパ腫に対する有用性も示唆されている。また、リンパ腫に対するGA101の検討も進められている。ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬では、RAD001やパノビノスタットの検討が進められている。DLBCLについては、胚細胞B細胞(GCB)型に有効な薬剤の開発が課題である。T細胞性リンパ腫では、CD30抗体薬であるブレンツキシマブベドチンの有効性が第II相試験で示され、日本でもまもなく承認が得られる予定である。また、ブレンツキシマブベドチンは未分化大細胞型リンパ腫やホジキンリンパ腫の治療として、多剤併用化学療法への上乗せ効果の検討が進められている。一方、BCL-2拮抗薬であるABT-199(GDC-0199)は、CLLのほか小リンパ球性リンパ腫(SLL)に有効な可能性が第I相試験で示された。骨髄異形成症候群(MDS)MDSの治療では、オーロラキナーゼ阻害薬の進歩がみられたが、その有用性を見極めるにはもう少し時間を要する状況である。多発性骨髄腫多発性骨髄腫の領域では、第2世代プロテアソーム阻害薬であるカーフィルゾミブを中心とする臨床試験が数多く行われている。カーフィルゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(CRd)療法や、カーフィルゾミブ+ポマリドマイド+デキサメサゾン(CPd)療法の第II相試験で良好な成績が報告されていた。また、ダラツムマブなどいくつかの抗CD38抗体薬の開発が進められており、第I相試験で有望な成績が報告されている。さらに、経口プロテアソーム阻害薬であるMLN9708(クエン酸イクサゾミブ)とレナリドミド+デキサメタゾン(Rd)の併用療法は第I/II相試験で良好な成績が示され、現在、MLN9708+RdとRdを比較する第III相試験が進行中である。本試験は開始されたばかりであり、結果を得るには時間を要するが、有望視されている試験の1つである。最後に全体としては、BTK阻害薬のように、対象患者は限られるが有害事象が少ない薬剤を長期的に投与すると、QOLを良好に維持しつつ、徐々にCR例が増加するという状況がみられる。CML治療におけるイマチニブやダサチニブ、ニロチニブに相当する薬剤が、CLLやリンパ腫、マントル細胞リンパ腫の治療においても確立されつつあるという印象である。ただし、単剤で十分か、他剤との併用が必要となるかは、今後の検討課題である。

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造血幹細胞移植後に真菌症を起こしやすくなる遺伝的欠損とは/NEJM

 ペントラキシン3(PTX3)の遺伝的欠損は好中球の抗真菌能に影響を及ぼし、造血幹細胞移植(HSCT)を受けた患者における侵襲性アスペルギルス症(Aspergillus fumigatus)のリスクに関与している可能性があることが、イタリア・ペルージャ大学のCristina Cunha氏らの検討で示された。液性パターン認識受容体は、長いタイプのPTX3として知られ、抗真菌免疫において代替不可能な役割を果たすとされる。一方、侵襲性アスペルギルス症の発現におけるPTX3の一塩基多型(SNP)の関与はこれまでに明らかにされていない。NEJM誌2014年1月30日号掲載の報告。PTX3 SNPをスクリーニングし、その機能的転帰を検討 研究グループは、HSCTを受けた患者268例(A. fumigatus群51例、非A. fumigatus群217例)とそのドナーのコホートにおいて、侵襲性アスペルギルス症のリスクに影響を及ぼすPTX3のSNPのスクリーニングを行った(discovery study)。 また、侵襲性アスペルギルス症患者107例およびこれらの患者とマッチさせた対照223例に関して、多施設共同研究を実施した(confirmation study)。in vitroとレシピエントの肺検体でPTX3 SNPの機能的転帰について検討した。ホモ接合型ハプロタイプおよび発現欠損ドナーからの移植で感染リスク上昇 PTX3がホモ接合型ハプロタイプ(h2/h2)のドナーから移植を受けたレシピエントは感染リスクが上昇することが、discovery study(累積発生率:37 vs. 15%、補正ハザード比[HR]:3.08、p=0.003)およびconfirmation study(補正オッズ比[OR]:2.78、p=0.03)の双方で確認された。PTX3の発現が欠損しているドナーからの移植の場合も同様の結果であった。 機能的には、メッセンジャーRNAの不安定性によると推察されるh2/h2好中球のPTX3欠損により、貪食能と真菌のクリアランスが障害されることが示された。 著者は、「PTX3の遺伝的欠損は好中球の抗真菌能に影響を及ぼし、この欠損はHSCTを受けた患者において侵襲性アスペルギルス症を起こしやすくしている可能性がある」とまとめ、「これらの知見は、A. fumigatusに対する宿主防御におけるPTX3の代替不可能な役割を支持するもの」と指摘している。

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再発慢性リンパ球性白血病に新規PI3Kδ阻害薬が有効/NEJM

 合併症を有する高齢の慢性リンパ球性白血病(CLL)再発例の治療において、イデラリシブ+リツキシマブ(商品名:リツキサン)療法はリツキシマブ単独療法に比べ有効性が高く、安全性プロフィールは許容できるものであることが、米国・ワイルコーネル医科大学のRichard R Furman氏らの検討で示された。臨床的に重大な合併症を有する再発CLL例は標準的な化学療法が施行不能な場合が多いため、安全性プロフィールが許容可能で、かつ有効な治療法が求められている。イデラリシブは低分子量の選択的PI3Kδ阻害薬であり、再発・難治性CLLを対象とした第I相試験において単剤もしくはリツキシマブなどとの併用で許容しうる毒性の範囲内で有意な臨床効果が確かめられている。NEJM誌オンライン版2014年1月22日号掲載の報告。 上乗せ効果をプラセボ対照無作為化試験で評価 研究グループは、再発CLLの治療におけるイデラリシブのリツキシマブへの上乗せ効果の評価を目的とする多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化第III相試験を実施した。対象は、腎機能低下、前治療による骨髄抑制、重篤な合併症がみられる再発CLL患者で、イデラリシブ(150mg、1日2回、経口投与)+リツキシマブまたはプラセボ+リツキシマブを投与する群に無作為に割り付けられた。 主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)であった。本試験は、事前に計画された初回中間解析においてイデラリシブ群で顕著な効果が確認されたため、データ・安全性モニタリング委員会の勧告で早期中止となった。 PFSとともに、奏効率、OSも有意に改善 2012年5月~2013年8月までに220例が登録された。78%が65歳以上で、40%が中等度以上の腎機能障害(クレアチニンクリアランス<60mL/分)を有し、35%が骨髄機能不良(Grade 3以上の貧血、血小板減少、好中球減少)、85%が累積疾患評価尺度(Cumulative Illness Rating Scale; CIRS)のスコアが6点以上であった。イデラリシブ群に110例、プラセボ群にも110例が割り付けられた。 PFS中央値は、イデラリシブ群が未到達、プラセボ群は5.5ヵ月であり、病勢進行または死亡のハザード比は0.15(p<0.001)と、イデラリシブの追加により85%の改善が得られた。奏効率はイデラリシブ群が81%、プラセボ群は13%(死亡のオッズ比:29.92、p<0.001)、1年全生存率(OS)はそれぞれ92%、80%(死亡のハザード比:0.28、p=0.02)であり、いずれもイデラリシブ群で顕著に良好であった。 有害事象は、強力な前治療を受けた再発CLL患者で予測されたものとほぼ一致した。重篤な有害事象の発現率は、イデラリシブ群が40%、プラセボ群は35%であった。 著者は、「標準的化学療法が施行できない可能性が高い再発CLL患者の治療において、イデラリシブ+リツキシマブ療法は、リツキシマブ単独療法に比べ、PFS、奏効率、OSを有意に改善した」とまとめ、「イデラリシブは、イブルチニブ(ブルトン型チロシンキナーゼ[BTK]阻害薬)やABT-199(B細胞リンパ腫2[BCL2]蛋白阻害薬)などと共にCLLに有効な薬剤のリストに加えられる。これらの薬剤をより効果的に使用するには、さらなる検討を要する」と指摘している。

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オビヌツズマブ併用療法、慢性リンパ性白血病の無増悪生存期間を延長/NEJM

 慢性リンパ性白血病(CLL)と他疾患を併存する未治療患者に対して、オビヌツズマブ(GA101)+クロラムブシル(いずれも国内未承認)の併用治療のほうが、リツキシマブ(商品名:リツキサン)+クロラムブシルの併用治療に比べ、より効果的であることが示された。ドイツ・ケルン大学病院のValentin Goede氏らによる第3相無作為化オープンラベル試験の結果、報告された。先行研究において、同患者に対して抗CD20モノクローナル抗体リツキシマブが全生存期間を延長することが示されていたが、今回の結果を踏まえて著者は、「同患者集団へのクロラムブシルとの併用効果は、リツキシマブよりもオビヌツズマブのほうが優れていた」と報告している。NEJM誌オンライン版2014年1月8日号掲載の報告。クロラムブシル単独と2つの抗CD20抗体併用を比較 研究グループは、リツキシマブに関する先行研究の結果を踏まえて、他疾患併存CLLの未治療患者について、クロラムブシルとの併用において、オビヌツズマブとリツキシマブそれぞれを用いた場合のベネフィットを調べる検討を行った。オビヌツズマブは2型糖鎖改変抗CD20モノクローナル抗体。 CLL未治療で、Cumulative Illness Rating Scale(CIRS;スコア範囲0~56、高値ほど健康状態不良)のスコアが6超、または推定クレアチニンクリアランス(CCr)30~69mL/分の781例を無作為に、クロラムブシル単独群、クロラムブシル+オビヌツズマブ併用群、クロラムブシル+リツキシマブ併用群の3群に割り付けた。 主要エンドポイントは、研究者評価による無増悪生存期間であった。単独よりも併用が優れ、リツキシマブ併用よりもオビヌツズマブ併用が優れる 被験者は、ベースライン時の年齢中央値73歳、CCr62mL/分、CIRSスコア8であった。 結果、オビヌツズマブ併用群、リツキシマブ併用群はクロラムブシル単独群と比較して、奏効率、無増悪生存期間ともに増大した。無増悪生存期間は、単独群11.1ヵ月に対してオビヌツズマブ併用群26.7ヵ月(単独群に対する進行または死亡ハザード比:0.18、95%信頼区間[CI]:0.13~0.24、p<0.001)、リツキシマブ併用群16.3ヵ月(同:0.44、0.34~0.57、p<0.001)であった。 全生存期間も併用群は単独群と比べて有意な延長がみられたが、単独群に対する死亡ハザード比は、オビヌツズマブ併用群0.41(95%CI:0.23~0.74、p=0.002)、リツキシマブ併用群0.39(同:0.31~0.49、p<0.001)であった。また、完全寛解(オビヌツズマブ併用群20.7%、リツキシマブ併用群7.0%)、分子生物学的寛解の割合も高率であった。 以上を踏まえて著者は、「他疾患併存CLL患者では、抗CD20抗体との併用療法がアウトカムを改善した。また同患者においては、オビヌツズマブのほうがリツキシマブよりも、クロラムブシルとの併用において優れていた」とまとめている。

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イマチニブを中止した慢性骨髄性白血病、投与再開の基準は?

 分子遺伝学的完全寛解(CMR)に到達した慢性期慢性骨髄性白血病(CP-CML)患者の半数以上で、イマチニブ中止後に分子遺伝学的再発を認める。仏ベルサイユ大学のPhilippe Rousselot氏らは、治療再開の判断基準として分子遺伝学的major寛解(MMR)の喪失を検討した。その結果から、CMR期間の長いCML患者においてMMR喪失が治療再開の実用的かつ安全な基準であると報告した。Journal of clinical oncology誌オンライン版2013年12月30日号に掲載。 著者らは、長期間CMRを維持した後にイマチニブを中止したCP-CML患者80例において、MMR維持を調査する多施設観察研究(A-STIM)を行った。 主な結果は以下のとおり。・イマチニブ開始から中止までの期間の中央値は79ヵ月(範囲:30~145ヵ月)、イマチニブ中止前のCMR期間の中央値は41ヵ月(範囲:24~96ヵ月)、イマチニブ中止後の追跡期間の中央値は31ヵ月(範囲:8~92ヵ月)であった。・MMR喪失例は29例(36%)で、無治療期間の中央値は4ヵ月(範囲:2~17ヵ月)であった。・累積MMR喪失率は、12ヵ月で35%(95%CI:25~46%)と24ヵ月で36%(95%CI:26~47%)である一方、CMR喪失率は高かった。・イマチニブ中止後、MMRの閾値(2回以上連続陽性)より下回るBCR-ABL転写レベルの変動は31%の患者に認められた。・無治療での寛解は、12ヵ月と24ヵ月で64%(95%CI:54~75%)、36ヵ月で61%(95%CI:51~73%)であった。・再治療を受けた患者において、2回目のCMR到達までの期間の中央値は7.3ヵ月であった。

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aHUS診断基準公表による、早期診断・早期治療に期待

 非典型溶血性尿毒症症候群(atypical hemolytic uremic syndrome:aHUS)は、志賀毒素産生性大腸菌由来尿毒症症候群(Shiga toxin-producing E. coli hemolytic uremic syndrome:STEC-HUS)とADAMTS13 (a disintegrin-like and metalloproteinase with thrombospondin type 1 motifs:member13)活性著減による血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura:TTP) 以外の血栓性微小血管障害(thrombotic microangiopathy:TMA)と定義される。 aHUSの主徴は、「微小血管症性溶血性貧血」、「血小板減少」、「急性腎障害(acute kidney injury:AKI)」の3つである。 近年、このaHUSの病因として補体制御機構の異常が注目されている。50-60%の症例でH因子をはじめとするさまざまな補体制御因子の遺伝子異常が報告され、目下aHUSにおける病態解析は急速に進んでいる。 aHUSは、発症早期にはSTEC-HUSやTTPとの鑑別が必ずしも容易ではなく、積極的な治療が遅れると腎不全に進行するリスクが高い症候群であることから、早期に診断し、機を逃すことなく適切な治療を実施することが重要である。 これらを背景に、日本腎臓学会・日本小児科学会は非典型溶血性尿毒症症候群診断基準作成委員会を発足し、徳島大学大学院 発生発達医学講座(小児医学)香美 祥二 委員長、東京女子医科大学 腎臓小児科 服部 元史 氏、東京大学大学院 腎臓内科学、内分泌病態学 南学 正臣 氏らによってわが国で初めてとなる「非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診断基準」を公表した。 この診断基準の公表により、今後、日本におけるaHUS患者の早期診断・早期治療への道が開かれ、ひとりでも多くの患者さんの予後改善につながることが期待される。さらに、aHUS に対する治療のエビデンスを構築することにより、将来的に新しい治療ガイドラインの作成にも結び付くことが望まれる。「非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診断基準」の詳細は下記のいずれかのURLより閲覧いただけます。日本腎臓学会日本小児科学会

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造血細胞移植後の重大な心血管疾患リスクを減らすには?

 造血細胞移植後の心血管疾患リスクに対する生活習慣の影響について、米国フレッドハッチンソンがん研究センターのEric J. Chow氏らが検討した。その結果、医師が心血管リスク因子と生活習慣に注意を払うことにより、造血細胞移植後の重大な心血管疾患の罹患率を減少させる可能性が示唆された。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2013年12月2日号に掲載。 著者らは、1970年~2010年に1年以上治療を受けた造血細胞移植後の生存者(n=3,833)について、2010年~2011年に、心血管の状態およびそれに関連する生活習慣因子(喫煙、食事、レクリエーション的な身体活動)を調査した。データが得られた生存者(n=2,362)を、マッチングさせた一般集団サンプル(国民健康栄養調査:n=1,192)と比較した。 主な結果は以下のとおり。・造血細胞移植後生存者(年齢中央値:55.9歳、移植後期間中央値:10.8年、同種移植の割合:71.3%)は、国民健康栄養調査参加者と比べ、心筋症(4.0% vs 2.6%)、脳卒中(4.8% vs 3.3%)、脂質異常症(33.9% vs 22.3%)、糖尿病(14.3% vs 11.7%)で高い割合を示した(すべてp<0.05)。高血圧の有病率は同等(27.9% vs 30.0%)であり、虚血性心疾患は造血細胞移植生存者のほうが低かった(6.1% vs 8.9%、p<0.01)。・造血細胞移植後生存者において、高血圧、脂質異常症および糖尿病は、虚血性心疾患や心筋症における独立した危険因子であり、喫煙は、虚血性心疾患と糖尿病と関連していた(オッズ比[OR]:1.8~2.1、p=0.02)。肥満は、移植後高血圧、脂質異常症および糖尿病の危険因子であった(OR:≧2.0、p<0.001)。一方、果物や野菜の低摂取は、脂質異常症および糖尿病の高リスクに関連し(OR:1.4~1.8、p≦0.01)、低レベルの身体活動は、高血圧や糖尿病の高リスクに関連していた(OR:1.4~1.5、p<0.05)。・造血細胞移植後生存者において、健康的な生活習慣は、調査したすべての心血管関連リスクを減弱させた。

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成人バーキットリンパ腫、低強度EPOCH-Rベース療法が非常に有効/NEJM

 成人のバーキットリンパ腫の未治療患者に対して、低強度のEPOCH-Rベース治療が非常に有効であることが報告された。米国国立がん研究所(NCI)のKieron Dunleavy氏らが行った非対照前向き試験の結果、明らかになった。バーキットリンパ腫は、小児および成人にみられるアグレッシブなB細胞リンパ腫で、大部分は集中的な抗がん剤療法で治療が可能となっている。ただし現在の治療法は、成人および免疫不全を有する患者では、小児に対するよりも有効性が低い一方、重篤な副作用があった。NEJM誌2013年11月14日号掲載の報告より。連続患者30例を対象に標準レジメンと低強度レジメンについて検討 研究グループは、未治療のバーキットリンパ腫患者について、エトポシド/ドキソルビシン/シクロホスファミド/ビンクリスチン/プレドニゾン+リツキシマブ(EPOCH-R)の低強度療法について、2つのレジメンについて検討した。 1つは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)陰性患者を対象に標準的な用量調整併用レジメン(DA-EPOCH-R群)で、もう1つは、HIV陽性患者を対象に低用量で短期間、リツキシマブを2倍量とした併用レジメン(SC-EPOCH-RR群)だった。 連続患者30例(DA-EPOCH-R群19例、SC-EPOCH-RR群11例)が治療を受けた。患者は年齢中央値33歳(範囲:15~88歳)、40歳以上は40%だった。また、疾患リスクは73%が中等度、10%が高度だった。主要中毒事象発生は標準レジメン群22%、低強度レジメン群10% フォローアップ中央値は、DA-EPOCH-R群が86ヵ月、SC-EPOCH-RR群が73ヵ月だった。同時点での無増悪率は、DA-EPOCH-R群95%、SC-EPOCH-RR群100%で、全生存率はそれぞれ100%、90%だった。バーキットリンパ腫での死亡例はなかった。 主要中毒事象は、発熱と好中球減少症で、発生はDA-EPOCH-R群22%、SC-EPOCH-RR群10%でみられた。SC-EPOCH-RR群で腫瘍崩壊症候群が1例の患者でみられたが、治療関連死はみられなかった。 ドキソルビシン/エトポシド、またシクロホスファミドの累積投与量中央値は、標準レジメンのDA-EPOCH-R群よりも低強度強化レジメンのSC-EPOCH-RR群のほうが、それぞれ47%、57%低かった。 著者は、「今回の非対照前向き試験において、散発性あるいは免疫不全関連バーキットリンパ腫では、低強度のEPOCH-Rベース療法が非常に効果的であった」と結論している。

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新規TKIポナチニブ、治療抵抗性の慢性骨髄性白血病に効果/NEJM

 新規チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)ポナチニブ(国内未承認)は、既治療の慢性骨髄性白血病(CML)およびフィラデルフィア染色体陽性(Ph陽性)急性リンパ性白血病(ALL)の治療として、病期や遺伝子変異の有無にかかわらず有効であることが、米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのJ.E. Cortes氏らが実施したPACE試験で示された。CMLの1次治療にはイマチニブ(商品名:グリベック)が頻用され、高い奏効率が示されているが、約40%の患者で治療抵抗性または耐用不能な有害事象が発現する。治療抵抗性の主な原因はBCR-ABLキナーゼの変異とされるが、ポナチニブはT315I変異により既存のTKIに抵抗性を示す変異型および野生型BCR-ABLに対し強力な作用を有する経口TKIだという。NEJM誌2013年11月7日号(オンライン版2013年11月1日号)掲載の報告より。ほかのTKIに抵抗性のCML、Ph陽性ALLに対する効果を検証 PACE試験は、CMLおよびPh陽性ALLに対するポナチニブの有用性を評価する国際的な多施設共同第2相試験。対象は、年齢18歳以上、複数の既治療を有し、ダサチニブ(商品名:スプリセル)またはニロチニブ(同:タシグナ)に抵抗性もしくは耐用不能、あるいはBCR-ABL遺伝子のT315I変異を有するCMLまたはPh陽性ALL患者であった。 ポナチニブは45mgを1日1回経口投与した。治療は、病勢進行(PD)、投与中止を要する有害事象、患者の希望、担当医が治療終了と判断するまで継続することとした。 主要エンドポイントは、慢性期CMLが12ヵ月後の細胞遺伝学的Major寛解、移行期および急性期CML、Ph陽性ALLは6ヵ月後の血液学的Major寛解であった。慢性期CMLのMajor寛解達成例の91%で効果が1年以上持続 2010年9月~2011年10月までに、66施設から449例が登録された。慢性期CMLが270例、移行期CMLが85例、急性期CMLが62例、Ph陽性ALLは32例であった。全体の年齢中央値は59歳(18~94歳)、65歳以上が155例(35%)であった。フォローアップ期間中央値は15ヵ月だった。 慢性期CML(267例)の細胞遺伝学的Major寛解率は56%(前治療抵抗性/耐用不能例:51%、T315I変異例:70%)で、そのうち細胞遺伝学的完全寛解率は46%(40%、66%)であり、分子遺伝学的Major寛解率は34%(27%、56%)であった。 寛解は、BCR-ABL遺伝子変異の有無にかかわらずに達成され、かつ長期に持続した(細胞遺伝学的Major寛解の推定12ヵ月以上持続率:91%)。ポナチニブに対する抵抗性に関わるBCR-ABL遺伝子変異は検出されなかった。 移行期CML(83例)における血液学的Major寛解率は55%、細胞遺伝学的Major寛解率は39%であった。急性期CML(62例)ではそれぞれ31%、23%、Ph陽性ALL(32例)では41%、47%だった。 高頻度にみられた有害事象は、血小板減少(37%)、皮疹(34%)、ドライスキン(32%)、腹痛(22%)であった。重篤な動脈血栓性イベントが9%に認められ、このうち3%が治療に関連すると判定された。12%が有害事象により治療を中止した。 これらの結果により、著者は「ポナチニブは、病期や遺伝子変異の有無にかかわらず、既治療のCMLおよびPh陽性ALL患者の治療として臨床的に意味のある抗腫瘍効果を示した」と結論づけている。

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重症市中肺炎における肺炎球菌性の菌血症を予測できるか

 菌血症を伴う肺炎球菌性肺炎(BPP)患者では、プロカルシトニン(PCT)、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、乳酸、CRPが有意に高くなることが示され、なかでも、PCTは肺炎球菌性の菌血症を同定するのに最も優れていることが、ポルトガル・セントロ病院集中治療部のJose Manuel Pereira氏らにより報告された。  とくに血清PCT値が17ng/mLより低ければ、重症市中肺炎であっても、肺炎球菌性の菌血症ではない可能性が高いことにも言及している。Journal of critical care誌2013年12月号の掲載報告。 本研究は、重症市中肺炎(Severe Community-Acquired Pneumonia:SCAP)患者における肺炎球菌性の菌血症のバイオマーカーの役割を評価することを目的とした、単施設前向き観察コホート研究である。 対象は、ポルトガル・セントロ病院の集中治療部に搬送された重症市中肺炎患者108例。白血球、CRP、乳酸、PCT、D-dimer、BNP、コルチゾールを抗菌薬の初回投与後、12時間以内に測定した。 主な結果は以下のとおり。・15例(14%)が菌血症を伴う肺炎球菌性肺炎(BPP)であった。BPPの患者は、それ以外の患者と比べて・CRPの中央値が有意に高い水準にあった(301 [四分位範囲IQR:230~350] mg/L vs 201 [IQR:103~299] mg/L;p=0.023)・PCTの中央値が有意に高い水準にあった(40 [IQR:25~102] ng/mL vs 8 [IQR:2~26] ng/mL;p<0.001)・BNPの中央値が有意に高い水準にあった(568 [IQR:478~2841] pg/mL vs 407 [IQR:175~989] pg/mL;p=0.027)・乳酸の中央値が有意に高い水準にあった(5.5 [IQR:4.5~9.8] mmol/L vs 3.1 [IQR:1.9~6.2] mmol/L;p=0.009)・ROC曲線下面積(the area under the receiver operating characteristic curve:aROC)より評価した識別力でみると、PCT [aROC, 0.79] が他のマーカーと比べて優れていた(乳酸 [aROC, 0.71] 、BNP [aROC, 0.67]、CRP [aROC, 0.70])。・PCTの17ng/mLのカットオフ値における感度は87%で特異度は67%であった。・PCTの肺炎球菌性の菌血症のバイオマーカーとしての陽性的中率は30%で陰性的中率は97%であった。

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自家幹細胞移植、中悪性度非ホジキンリンパ腫の地固め療法として有効/NEJM

 自家幹細胞移植は、高中リスクおよび高リスクのびまん性中悪性度(aggressive)非ホジキンリンパ腫(NHL)の地固め療法として有効であることが、米国・ロヨラ大学医療センターのPatrick J Stiff氏らが行ったSWOG9704試験で示された。NHL治療は、「リツキシマブ時代」と呼ばれる状況下で、さらなる予後改善に向けさまざまな治療アプローチの探索が進められている。国際予後指標(IPI)により、診断時に持続的寛解の可能性が50%未満の患者の同定が可能となり、自家幹細胞移植の早期治療への導入が図られているが、高リスク例に対する地固め療法としての有効性は、その可能性が指摘されながらも長期にわたり確立されていなかった。NEJM誌2013年10月31日号掲載の報告。導入療法奏効例での有用性を無作為化試験で評価 SWOG9704試験は、米国のSWOG、ECOG、CALGBおよびカナダNCIC-CTGに所属する40施設が参加した無作為化試験。対象は、年齢15~65歳、生検でNHLが確認され、IPIで年齢調整リスクが高中または高と判定されたびまん性aggressive NHL患者であった。 1999年8月15日~2007年12月15日までに397例が登録され、導入療法としてシクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン+プレドニゾン(prednisone)(CHOP)療法またはリツキシマブ+CHOP(R-CHOP)療法が5コース施行された。このうち奏効が得られた患者が、地固め療法としてさらに3コースの導入療法レジメンを施行する群(対照群)または1コースの導入療法レジメン施行後に自家幹細胞移植を行う群(移植群)に無作為に割り付けられた。 有効性に関する主要エンドポイントは、2年無増悪生存率(PFS)および全生存率(OS)であった。高リスク群では、OSも有意に改善 適格基準を満たした370例のうち、導入療法が奏効した253例が無作為割り付けの対象となった(移植群125例、対照群128例)。370例の患者背景は、年齢中央値51(18.3~65.9)歳、男性59%で、B細胞リンパ腫が89%、T細胞リンパ腫は11%であった。 追跡期間中に病態が進行または死亡した患者は、移植群が46/125例、対照群は68/128例で、推定2年PFSはそれぞれ69%、55%であった。リスクスコアで調整したCox回帰モデルによる多変量解析では、ハザード比(HR)は1.72(95%信頼区間[CI]:1.18~2.51、p=0.005)であり、移植群が有意に良好だった。 死亡例数は移植群が37例、対照群は47例で、2年OSはそれぞれ74%、71%であり、両群に差は認めなかった(HR:1.26、95%CI:0.82~1.94、p=0.30)。 探索的解析では、高中リスク例と高リスク例で治療効果が異なることが示された。すなわち、高中リスク群の2年PFSは、移植群が66%、対照群は63%と同等であった(p=0.32)が、高リスク群ではそれぞれ75%、41%であり、有意差が認められた(p=0.001)。2年OSも、高中リスク群では移植群が70%、対照群は75%と差は認めなかった(p=0.48)のに対し、高リスク群では移植群が82%と、対照群の64%に比べ有意に良好だった(p=0.01)。 予測されたように、移植群では対照群に比べGrade 3/4の有害事象が多くみられた。治療関連死は移植群が6例(5%)(肺障害3例、出血と腎不全1例、感染症1例、多臓器不全1例)、対照群は3例(2%)(心血管障害1例、感染症1例、原因不明1例)に認められた。 著者は、「自家幹細胞移植の早期導入により、導入療法で奏効が得られた高中および高リスク患者のPFSが改善された」とまとめ、「対照群の再発例62例(48%)のうち29例(47%)にサルベージ療法として化学療法や移植が行われており、これがOSに有意差がなかった理由と考えられる」と指摘している。

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経口CMX001、造血細胞移植患者のCMV感染症予防効果は/NEJM

 サイトメガロウイルス(CMV)感染症の予防的治療薬として有望視されている経口CMX001について、米国・ダナファーバーがん研究所のFrancisco M. Marty氏らが造血細胞移植レシピエントを対象に、用量効果と安全性を評価する無作為化試験を行った。その結果、100mg週2回量が有意にイベント発生率を低下させることが示された。CMX001は当初、天然痘薬として開発されたが、in vitroでCMVやその他の二本鎖DNAウイルスに対して強い抗ウイルス活性があることが示され、また動物モデルにおけるCMV感染症治療薬としての効果はシドフォビル(国内未承認)の約400倍であることが示されていたという。NEJM誌2013年9月26日号掲載の報告より。プラセボ対照で用量効果と安全性を評価 同種異系造血細胞移植を受けた患者におけるCMX001の安全性と抗CMV活性について調べることを目的に、研究グループは、2009年12月~2011年6月に評価可能であったCMV血清陽性の成人レシピエント患者230例を全米27施設から登録した。 試験はこれらの患者を3対1の割合で、経口CMX001投与群またはプラセボ群に割り付け行われた。またCMX001投与群は、用量漸増二重盲検デザインに即した5つのコホート(40mg週1回、同100mg、同200mg、100mg週2回、同200mg)に割り付けられた。無作為化は、急性移植片対宿主病およびCMV DNAの有無によって層別化して行われた。 試験薬の投与は、生着後9~11週後とし、移植後13週間までとした。血漿CMV DNAのPCR法を毎週行い、治療が必要と判断されるレベルのCMV DNA値が検出された患者には、試験薬の投与中止と抗CMVの先制治療(preemptive therapy)を行った。 主要エンドポイントはCMVイベントの発生で、CMV感染症または試験薬中止時の血漿CMV DNA値が200コピー/mL超の場合と定義した。100mg週2回投与がイベント発生を有意に低下 結果、CMVイベントの発生は、プラセボ群(37%)との比較で、CMX001の100mg週2回投与群(10%)において有意に低下した(絶対リスク差:-27ポイント、95%信頼区間[CI]:-42~-12ポイント、p=0.002)。その他の投与群では有意差はみられず、40mg週1回群の絶対リスク差は15ポイント(p=0.23)、同100mg群は-15(p=0.22)、同200mg群は-6(p=0.53)、200mg週2回群は-14(p=0.24)だった。 CMV感染症は9例で発生がみられた。そのうち2例はプラセボ群で、投与群は7例(40mg週1回群が3例、同100mg群が3例、100mg週2回群が1例)だった。 また、感染症の発症または保菌状態の進行(CMV DNA>1,000コピーと定義)を評価した結果、ベースラインで感染が検出された患者は、200mg週1回超の投与でコントロールできること、同非検出者には100mg週1回超投与が有意に有効であることが示された。 一方、安全性については、200mg週1回超投与患者において、下痢が高頻度に認められ、200mg週2回が用量制限であることが示された。骨髄抑制と腎毒性は認められなかった。

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造血器腫瘍領域で待望の『造血器腫瘍診療ガイドライン2013年版』が発売

 『造血器腫瘍診療ガイドライン 2013年版(第1版)』(編集:日本血液学会)が、10月11日より発売された。 白血病、リンパ腫、骨髄腫などの造血器腫瘍では、従来の化学療法に加え、分子標的療法、造血幹細胞移植など治療選択肢が広がってきている。このことに伴い、現時点でのエビデンスの整理と適切な診療を行うためのガイドラインの必要性が増してきたことから、今回初めて作成された。 本書は、全体を白血病、リンパ腫、骨髄腫の大きく3つに分けたうえで、それぞれの疾患の各病型について、総論、アルゴリズム、CQという構成で解説している。巻末には、効果判定規準一覧、薬剤名一覧、治療一覧なども付録。 ガイドラインは、全国の書店、アマゾンなどで発売。定価は5,250円(本体5,000円+税5%)。詳しくは、金原出版まで

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