サイト内検索|page:60

検索結果 合計:1182件 表示位置:1181 - 1182

1181.

骨髄異形成症候群-相次ぐ新薬発売で治療が大きく変化

骨髄異形成症候群(MDS)は、高齢者に多く見られる疾患で、高齢者の人口増加に伴い有病率の増加が懸念されている。MDS治療において、治癒を期待できるのは造血幹細胞移植のみであるが、高齢者には難しく、有効な治療手段がない。このような状況のなか、昨年から今年にかけてMDS治療における新薬の発売が相次ぎ、治療方法が大きく変化しつつある。 ここでは、2011年5月31日、帝国ホテル(東京)にて開催されたプレスセミナー「今だからこそ正しく知りたい『血液がん』~MDSの事例から~」(主催:セルジーン株式会社)での埼玉医科大学総合医療センター血液内科 教授 木崎昌弘氏の講演から、MDSの最新の治療についてレポートする。増加するMDS患者現在、日本におけるMDS患者は約10,000 人と推定され、高齢者の人口増加に伴い患者数は増加している。患者数の増加について、木崎氏は「疾患に関する理解が広まり、血液内科へ紹介、診断されるケースが増えていることも理由の1つではないか」と述べた。MDSは、骨髄不全と前白血病状態という2つの側面を持つ疾患である。男女比は2:1で、高齢者に多く発症し、他のがんに対する化学療法や放射線療法の前治療歴もリスク因子に挙げられている。MDSのリスク分類と治療の現状MDSの治療方針は、MDSの病型、リスク分類に加え、症状、年齢、全身状態、患者の意向を考慮し決定される。リスク分類については、国際予後判定システム(IPSS)では「骨髄中の芽球の割合」「血球減少が何種類か」「染色体異常の種類」の3項目により判定するが、各リスク群における生存期間中央値と急性骨髄性白血病(AML)移行率は、低リスク:5.7年/19%、中間リスク-1:3.5年/30%、中間リスク-2:1.2年/33%、高リスク:0.4年/45%である。現在、MDS治療で治癒を期待できるのは同種造血幹細胞移植のみであるが、高リスク群あるいは頻回の輸血を必要とする場合に適応となり、一般的には55歳位までに限られている。日本における移植成績は欧米よりも良好であり、MDS全体での移植後長期生存率は約40%と比較的良好といえる。比較的若年者には、AML治療に準じた強力な化学療法が行われるが、一般的に奏効率は低い。相次ぐ新薬発売このような状況のなか、2010年、新たな治療薬としてレナリドミド(商品名:レブリミド)が承認された。レナリドミドは、5番染色体長腕部欠失を伴うMDSに対して有用性が認められており、海外第3相試験において、プラセボ群に比べて赤血球輸血非依存率を有意に増加させ、ヘモグロビン値を増加させることが示されている。また、5番染色体異常が正常になる例も認められたことから、木崎氏は疾患の本態を改善している可能性もあると述べた。さらに自験例として、レナリドミドの投与により、へモグロビン値が徐々に増加し、5番染色体異常が正常となった症例(68歳女性)の治療経過を提示した。さらに今年、メチル化阻害剤であるアザシチジン(商品名:ビダーザ)が発売された。アザシチジンは高リスクMDSにおいて高い有効性を示し、多施設国際共同第3相試験において、従来の治療群と比較して全生存期間(24.5ヵ月 vs 15ヵ月)、2年生存率(50.8% vs 26.2%)を有意に改善したことが報告されている。輸血依存による鉄過剰症の治療一方、MDS治療においては、輸血依存による鉄過剰症がしばしば問題となる。鉄過剰症はさまざまな臓器障害の原因となり、全生存率(OS)を低下させるが、過剰となった鉄分を除去する鉄キレート剤デフェラシロクス(商品名:エクジェイド)が2008年に発売されている。フランスでのプロスペクティブ調査では、赤血球輸血を実施するMDS患者において、デフェラシロクス投与によりOSを有意に改善したことが報告されている。新たな治療薬を含めたリスク別治療方針木崎氏は、米国NCCN(National Comprehensive Cancer Network)ガイドライン2011年v.2を基にしたリスク別治療方針を紹介した。低リスク群では輸血頻度の軽減やAMLへの移行をできるだけ少なくするために、造血因子やレナリドミド、アザシチジンを投与する。高リスク群では生存期間の延長をゴールとして、アザシチジンの投与やAMLに準じた化学療法、同種造血幹細胞移植を行う。残念ながら、治療失敗あるいは治療に反応しない場合には臨床試験に頼るしかないという現状である。患者さんとの向き合い方MDS患者には、どのように向かい合えばよいのか。木崎氏はMDS患者に対して、MDSにはさまざまな治療の選択肢があること、加えて、治りにくい病気であるが病態解明に関する研究の進歩とともに新しい薬剤の開発も盛んなので、主治医と相談して最適な治療法を選択するように伝えていると紹介した。(ケアネット 金沢 浩子)

1182.

第6回日本臨床腫瘍学会学術集会プレスセミナー

2008年3月20、21日に福岡国際会議場において開催された「第6回日本臨床腫瘍学会学術集会」に先立ち、19日にプレスセミナーが開催された。そのなかで、「承認相次ぐ分子標的治療薬-世界標準を見据えて-」についてレポートする。初めに、東京医科大学病院呼吸器外科の坪井正博氏より、非小細胞肺癌:エルロチニブ<上皮増殖因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤>が紹介された。国内外の臨床成績、ガイドラインの位置づけ、ゲフィチニブとの違いを紹介した。両剤とも、効果の得られやすい症例に使用したほうが良いと考えられ、その効果が期待できる集団として女性、非喫煙者などをあげたが、まだ明確な根拠はないという。エルロチニブは2次、3次治療として期待できる薬剤ではあるが、肺障害のリスクなどもあるため、リスクとベネフィットのバランスを患者さんと相談しながら薬剤選択することが重要とまとめた。続いて、東京慈恵会医科大学腫瘍・血液内科の薄井紀子氏より慢性骨髄性白血病(以下CML):分子標的療法の現状と課題が紹介された。薄井氏は、CMLの病態・治療についての概要、分子標的薬イマチニブ<ABLチロシンキナーゼ阻害剤>の治療成績、耐性の問題を紹介した。続いて新規チロシンキナーゼ阻害剤、ダサチニブ、ニロチニブなどについて、それぞれの特徴を交えて解説した。最後に薄井氏は、イマチニブをきちんと使うことが一番重要であり、イマチニブ耐性・無効例には変異に応じた薬剤を選択する時代になってくるだろう、その治療法はデータに基づき、きちんと選択しなければならないと結んだ。次に、国立がんセンター東病院内科の大津敦氏より、大腸がん:セツキシマブが紹介された。セツキシマブは2008年3月現在、未承認であることを冒頭に述べ、EGFRについて解説した。続いてセツキシマブの作用機序、特徴、海外・国内臨床成績、安全性を紹介し、大腸がん領域において、アバスチン、セツキシマブの登場により、本邦も海外と同じレベルの治療が出来るようになる、とまとめた。まとめとして、癌研究会有明病院化学療法科の畠清彦氏が、それぞれの講演におけるポイントを紹介し、さらに新規分子標的薬承認に向けて今後わが国において必要とされる対応について述べた。最後のディスカッションにおいては、韓国に比べて日本における申請から承認までの期間が長いこと、治験が中国や韓国に流れていること、分子標的治療薬では医療費が高額となり治療を続けられない患者さんが存在することなど、今後、解決していくべき問題があがった。

検索結果 合計:1182件 表示位置:1181 - 1182