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高リスクのくすぶり型多発性骨髄腫、早期介入が有用/NEJM

 くすぶり型多発性骨髄腫の高リスク例については、レナリドミド(商品名:レブラミド)、デキサメタゾン(同:レナデックス)を用いた治療を早期に開始したほうがベネフィットを得られることが、スペイン・サラマンカ大学病院のMaria-Victoria Mateos氏らによる検討の結果、明らかにされた。くすぶり型多発性骨髄腫に対する治療は、有効な治療薬がほとんどなく、利用可能な治療薬は長期毒性への懸念があり、症状が発現するまでは経過観察が標準とされている。背景には、同疾患の活動性疾患への進行リスクが低い(年率10%)ことがあるが、研究グループは、これまで研究ターゲット集団として検討されていなかった、同患者の40%を占める高リスク例(進行する確率が2年で50%)について、早期介入の有用性を検討する第3相無作為化オープンラベル試験を行った。NEJM誌2013年8月1日号の掲載報告。高リスクの119例を治療群と観察群に無作為化 試験は、高リスクのくすぶり型多発性骨髄腫患者119例を、治療群と観察群に無作為に割り付けて行われた。治療群の患者は、1サイクル4週間の導入療法[レナリドミド25mg/日(1~21日目)+デキサメタゾン20mg/日(1~4日目、12~15日目)投与]を9サイクル受け、その後に1サイクル28日間の維持療法(1~21日目にレナリドミド10mg/日投与)を2年間受けた。 主要エンドポイントは、症候性疾患に進行するまでの期間とした。副次的エンドポイントは奏効率、全生存率、安全性とした。治療群の進行ハザード比0.18、死亡ハザード比0.31 119例のうち、57例が治療群に、62例が観察群に割り付けられた。ベースラインの両群の特性は均等であった。 追跡期間中央値40ヵ月後、進行までの期間中央値は、治療群(未到達)が観察群(21ヵ月)よりも有意に延長した(治療群の進行のハザード比[HR]:0.18、95%信頼区間[CI]:009~0.32、p<0.001)。 また、3年生存率も治療群のほうが高率であった(94%vs. 80%、治療群の死亡のHR:0.31、95%CI:0.10~0.91、p=0.03)。 治療群では部分奏効以上の達成が、導入療法後に79%、維持療法中では90%で認められた。 毒性は主にグレード2以下であった。

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再発・難治性B細胞リンパ増殖性腫瘍に対する新規分子標的薬イブルチニブ(コメンテーター:大田 雅嗣 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(120)より-

Bruton's Tyrosine Kinase(BTK) 阻害薬イブルチニブは、B細胞受容体シグナル伝達系阻害薬で、B細胞性慢性リンパ増殖性疾患に対する有望な治療薬である。 本論文は、再発・難治性CLLに対するPhase 1b-2多施設研究である。用量にかかわらず有害事象の低さ、26ヵ月時点での無増悪生存率(PFS) 75%、全生存率(OS) 83%と、良好な長期有効率が報告されている。 また、NEJM誌オンライン版には同時に、再発難治性マントル細胞リンパ腫に対するイブルチニブの有用性に関するPhase 2研究が発表されている(Wang ML et al. Targeting BTK with ibrutinib in relapsed or refractory mantle-cell lymphoma. N Engl J Med. 2013 June 19.)。この臨床研究でも、有害事象の低さ、有効率68%という高い数字が報告された。 イブルチニブは、現在臨床試験中であり国内では未承認であるが、将来速やかに認可されることが望まれる薬剤であり、難治性B細胞性リンパ増殖性疾患に対する治療選択の拡大が図られると考えられる。願わくば、次々と登場する分子標的薬の薬価が低く押さえられ、広く恩恵を受けられる薬剤として使用できればと思う。

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もはや他人事じゃない?医療訴訟―勤務医に聞く”こんな時代の医賠責”事情

触診・内診が“セクハラ“に?!えっ私にも説明責任があるの?患者でなく、交通事故被害者に巨額の保険金を支払った保険会社から訴えられる!…などなど、いつどんな場面で訴訟に巻き込まれるかわからない今の世の中。通常は病院が「病院賠償責任保険」に加入していますが、個人でも「医師賠償責任保険」(医賠責)に加入する勤務医も増えているとか。今回は勤務医の先生方に限定して、医賠責そして医療訴訟について思うことをお尋ねしました。他の先生は入っているのか?加入している先生&していない先生、その理由は?コメントはこちら結果概要勤務医の7割以上が医賠責に加入、若年世代・病床数が多い施設ほど加入率が高い医賠責の加入(保険料自己負担のもののみ)の有無について尋ねたところ、全体の73.4%が「加入している」と回答。年代別に見ると、60代以上で51.2%、30代以下80.0%と、若年層ほど加入率が高い結果となった。また所属施設別では20~99床の施設で54.4%、100~499床で71.3%、500床以上で76.2%、大学病院で91.3%と、施設規模に比例して高い加入率を示した。加入の理由、「自分自身が訴訟対象になるのが不安」「いざとなったら勤務先から守ってもらえない?」「加入している」とした医師に理由を尋ねると、「(病院でなく)自分自身が訴訟の対象になるのが不安」が最も多く72.1%、次いで「いざとなったら勤務先が守ってくれるとは思えない」「複数施設で勤務しているため」がそれぞれ50.1%。「自分の専門科は訴訟リスクが高いため」との回答は加入医師の7.6%で、診療科に関係なく『患者側に不幸な転機を全て“医療ミス”にしたがる風潮がある』『高度な医療をする医師がいなくなるのでは』といった意見が多く見られた。加入していない医師の約8割、「病院が加入する保険で足りているはず」「(現時点で)加入していない」とした医師の理由としては「病院が加入する保険で足りていると思うため」が最多となり77.1%であった。一方「侵襲的な診療行為をしていないため」は9.0%、「自分の専門科は訴訟リスクが高くないと思うため」は4.9%。医賠責非加入の医師に関しても“自身が訴訟に巻き込まれる可能性は低いから”との考えは少数派であり、回答者全体で見ると9割以上が“ある程度の訴訟リスクを想定”していることが明らかとなった。設問詳細「医師賠償責任保険」についてお尋ねします。現在、医療訴訟は、診療上の過失を問われるものが大半を占めています。しかし昨今は、触診・内診をセクハラと誤解するケース、チーム医療における説明責任が問われるケース、また患者サイドではなく交通事故被害者に保険金を支払った保険会社が原告となり病院の過失を訴えるケースなど、従来になかった例も出ているのが実状です。通常、病院は「病院賠償責任保険」に加入していますが、病院だけでなく担当医も共同被告として連名で告訴されるケースもあり、個人で「医師賠償責任保険」(医賠責)に加入する医師も増えています。そこで先生にお尋ねします。Q1.先生は、個人で医師賠償責任保険に加入していますか?(学会・同窓会などを経由した申込み含め、保険料をご自分で支払っているものに限ってお答え下さい)加入している以前加入していたが現在は加入していない加入していないQ2.(Q1で「加入している」とした医師のみ)加入している理由として当てはまるものをお選び下さい(複数回答可)いざとなったら勤務先が守ってくれるとは思えないため(病院でなく)自分自身が訴訟の対象になることが不安なため施設・医局で勧められたため学会で勧められたため自分の専門科は訴訟リスクが高いと思うためいつ医療ミスが発生してもおかしくない状況(疲労度・勤務時間など)にあるため自身の留意に関わらずトラブルに巻き込まれる場合もあるため複数の施設で勤務しているため(アルバイト含む)勤務施設の保険加入状況に不安があるためなんとなくその他Q3.(Q1で「加入していない」「以前加入していたが現在は加入していない」とした医師のみ)加入していない理由として当てはまるものをお選び下さい(複数回答可)病院が加入する保険で足りていると思うため常勤の施設以外では勤務していないため臨床の現場にいないため侵襲的な診療行為をしていないため自分の専門科は訴訟リスクが高くないと思うため費用がかかるため医賠責について考えたことがないその他Q4.コメントをお願いします。2013年7月12日(金)実施有効回答数1,000件調査対象CareNet.com会員の勤務医コメント抜粋(一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)「内科医で、直接患者に侵襲を与える検査や治療も行わないので訴えられる可能性は非常に少ないが、この世の中では何で訴えられるか判らないので、安心料と思って払っています」(60代以上,膠原病・リウマチ科,大学病院)「医療行為を通常通り行っても、患者さんからの満足度が少なく訴えられそうになったことや、 高齢者の手術後の合併症と一般的に理解されるべきものも、医療ミスとして訴える風潮を感じるため」(40代,整形外科,一般病院[100~499床])「最近は理解に苦しむ訴訟や、避けられないことまで訴えられることが多い。また、裁判では裁判官の知識不足が目につき、医療の常識が通らないことも多い。国民には、『医療とは不確かな科学』という認識を持ってもらいたい」(40代,外科,一般病院[20~99床])「医療事故を見聞きするたびに、明日は我が身と思います」(40代,外科,一般病院[20~99床])「勤務先は全くあてにならない。オーナー、事務長とも保身のみ、いいかげん極まりない。開業までは自分の身は自分で守る必要があるため」(40代,精神科,一般病院[100~499床])「入っていない。精神科医で身体管理はあまりしないのと、治療関係を結ぶ前に常にリスクについて説明し、何かあっても訴えられないような信頼関係を構築し、訴えられないように注意しているため。外科や産婦人科などと比べはるかに訴訟リスクは少ないので、保険料が安ければ考えても良いとは思う」(50代,精神科,一般病院[100~499床])「日々慎重に診療していますが、不可抗力はあるでしょうし、コメディカルのミスも主治医に責任が来ると思うと保険は必須です。入らないと万が一の時に自分のすべてが失われるかもしれないし」(50代,内科,一般病院[20~99床])「病院が、個人もカバーするタイプの保険に入ってくれているので、それまでの保険はやめました」(50代,消化器内科,一般病院[100~499床])「勤務医の身なので、個人でというより病院でかけてもらうのが自然と思います。それなりのリスクと責任を負っていて、待遇良くもないので、それぐらいは当然病院でお願いします」(40代,泌尿器科,一般病院[500床以上])「個人での加入は高価」(50代,外科,一般病院[100~499床])「加入している一番の理由は、司法が‘正しい者’を護ってくれると思えないため、です。 この国はオカシイ!」(40代,糖尿病・代謝・内分泌内科,大学病院)「患者側に、訴訟のチャンスをうかがう姿勢が時々見られる」(40代,内科,一般病院[100~499床])「たとえ自分に非がなくても、巻き込まれることはあります。その上で、医療現場を知らない裁判官が理不尽な判決を出すことも多いです」(50代,麻酔科,一般病院[100~499床])「私の知る限り、加入していない医師は見当たらない。医療訴訟は原告側にも被告側にも得られるものはほとんどないし、素人の弁護士、裁判官による医療裁判ほど茶番はない。早く公的に医療事故調査委員会が設立、機能することを望む」(60代以上,消化器内科,一般病院[100~499床])「勤務医は結局あとで病院から請求されたりする。味方に撃たれる感じですな」(50代,消化器内科,一般病院[100~499床])「現在は訴訟リスクの低い診療内容を担っているが、以前行っていた訴訟リスクの高い診療内容に関して寝耳に水的な係争が生じる可能性があることを鑑み、向こう5年間は保険に加入しておこうと考えている」(40代,リハビリテーション科,一般病院[100~499床])「医師の解釈と患者さんやその家族の解釈が異なることはよくありますので、常に訴訟のリスクはあると思っています。」(30代以下,整形外科,一般病院[100~499床])「万が一のときに、精神的なストレスを抱えて仕事をすることを避けるため」(40代,脳神経外科,一般病院[500床以上])「入っていない。真剣に考えたら心配な面はあるが、何となく大丈夫だろうという根拠のない理由で自分をごまかしている気がする」(50代,内科,一般病院[100~499床])「直接責任からは遠い位置におりますので不要。ただ、何故こんなに訴訟対策をしなければいけないのかが疑問」(40代,リハビリテーション科,一般病院[100~499床])「病院が訴訟に負けた場合、病院が医師に損害賠償を請求してくる恐れがあります」(40代,眼科,一般病院[100~499床])「医者になった当初から現在まで加入しています。(今は公的病院なのでもしかしたら必要ないのかもしれませんが)やはり勤務先が守ってくれるとは限らないという意識が強いです。(以前勤務した病院で、私には全く責任のない、看護師と患者とのトラブルを危うく私の責任にされかかったことがあるため)」(50代,消化器内科,一般病院[500床以上])「小児科なのでリスクが高いと思って」(30代以下,小児科,一般病院[500床以上])「現在は加入していない。訴訟などを含め、医療におけるイザコザは、患者に対する接遇が原因と考えるから。接遇に気をつけていれば、理不尽な患者でない限り問題は生じず、理不尽な患者ならば当方が法的に負ける事はないと考えるから」(30代以下,総合診療科,大学病院)「正直、(医賠責について)あまり深く考えていなかった」(40代,精神科,一般病院[500床以上])「周囲では、常勤施設以外でも勤務されている先生は加入されていると思います」(40代,内科,一般病院[100~499床])「友人の外科医が訴訟になり、大変な苦労をしていたため」(30代以下,外科,一般病院[100~499床])「自分の身を守るため加入しています。そもそも、医療における事故・リスクはヒューマンエラーである以上、ゼロになりません。裁判という形以外での、事故が減るような医療事故をフォローする体制を望みたいものです」(50代,総合診療科,一般病院[100~499床])「上級医として、部下の監督責任なども生じてくることを感じます」(40代,形成外科,大学病院)「公的病院だと訴訟に関しては顧問弁護士がいて、交渉をしてくれるから加入していない」(60代以上,消化器内科,一般病院[100~499床])「医療訴訟の多くが医学の本質的でない部分で争っていることが多く,原告(患者)やその弁護士の「言葉遊び」や「揚げ足取り」に過ぎないことがほとんどである.こうした悪意あふれる法曹界の医療に対する態度へのせめてもの防御として,保険に加入している」(40代,血液内科,一般病院[500床以上])「個人では入っていないが、冷静に考えてみると、病院が加入している保険のみでは、万が一の時に対応できないと感じる」(40代,消化器内科,一般病院[100~499床])「アルバイトで当直をしています。何かあったら不安なので加入しています」(40代,脳神経外科,一般病院[100~499床])「現在の状況は訴訟が多すぎる。自分の子供には、臨床医は勧められない」(50代,腎臓内科,一般病院[100~499床])「主勤務先は国の機関であるが、外勤先がクリニックであるためリスクを考える必要があるため」(40代,リハビリテーション科,大学病院)「医療の不確実性を一般の方に理解していただきたい」(50代,消化器内科,大学病院)「当直などの緊急対応での医療事故が一番気になる。加えて、昨今、患者側に不幸な転機を全て医療ミスにしたがる風潮があり、医療訴訟は増加すると考えられる。訴訟になって支払いが生じた場合、病院で支払えない金額の場合もあると考え、個人的に医師賠償責任保険へ加入している」(40代,血液内科,一般病院[100~499床])「現施設では、訴訟リスクの高い侵襲的治療は極力避けている」(50代,消化器外科,一般病院[100~499床])「いつ訴訟をおこされてもおかしくない時代ですので、やはり医賠責は必要不可欠だろうと思います。私のところは医局員全員が入っています。年間5万円ぐらいですが、自動車保険のように、事故がなければ安くなるシステムがあれば、もっとありがたいです」(50代,膠原病・リウマチ科,一般病院[500床以上])「どんなことでも賠償していたら度な医療をする医師がいなくなることを、患者と司法関係者に理解してもらわなければならない」(40代,外科,一般病院[100~499床])「専門外を診ているとき。全てを専門家にお願いするのは(つまり全ての細かいトラブルの都度、紹介状を書くのは)非現実的なので、専門外でも緊急性がない軽症であれば自分で処方・処置する事もある。しかし、専門外で対応したために悪化する、診断を困難にするなどがあったらどうしよう…とはよく思う」(40代,内科,一般病院[100~499床])「精神科です。医療行為での訴訟リスクも当たり前ですが、それ以外でのリスクも大変心配しています」(40代,精神科,一般病院[100~499床])「最近は病院だけなく医師個人も訴えられている。精神科医は患者の自殺で訴訟の対象になりうる。保険料は痛いがやむを得ない」(40代,精神科,一般病院[100~499床])「多少トラブルに対しての不安があるが、臨床現場から徐々に遠ざかりつつあるので今後は必要ないかなと考えています。」(60代以上,内科,一般病院[100~499床])「都立病院勤務中は個人で加入していたが現在は病院が加入してくれている。 小児科は病気の進行が早かったり、親の思いがあったりして、保護者によっては訴訟の可能性は高くなると思う」(60代以上,小児科,一般病院[100~499床])「医療訴訟の大半は、医療と患者の間の人間的トラブル。技術的な問題以上の、人間関係構築が重要と思われる」(50代,消化器内科,一般病院[100~499床])「昔に比べると医療現場が医療従事者より患者“様”を重視する姿勢が強くなり、患者がクレームを言いやすくなったことも問題にあると思う」(40代,アレルギー科,一般病院[100~499床])「勤務先を全面的に信頼して、いざという時にはしごを外されたら対処できないため」(40代,消化器外科,一般病院[100~499床])「公立病院に勤務していますが、個人が訴訟の対象になりうるため。 脊椎外科が専門でありリスクが高い。」(40代,整形外科,一般病院[500床以上])「きちんと説明しトラブルなどに対し謙虚に対応していれば訴訟になることはほとんどないと思う。実際、訴訟リスクを感じたことはほとんどない」(40代,整形外科,一般病院[500床以上])「現役の小児外科医で、執刀もしているので新生児手術などかなりリスクの高い状態にあります。保険は必須であると感じています」(50代,その他,一般病院[500床以上])「『病院が責任をもつ』と言ってくれているため、本当にそれで十分なのか?と心配しながらも、惰性で加入しないまま時が流れています」(50代,循環器内科,一般病院[100~499床])「実際にどの程度の保証が得られるのか不明ですので、2つ加入しています」(50代,呼吸器内科,一般病院[500床以上])「学会関連の医師賠償責任保険に加入しています。これは、医局の先輩から勧められて入りました。年数千円ですが、安心感があります」(50代,放射線科,一般病院[100~499床])「勤務先と同じ保険会社に加入している。保険会社間の争いに巻き込まれないため」(50代,麻酔科,大学病院)「病院として保険に加入している事、侵襲的な手技を行っておらず賠償請求の可能性は低いと考えている事から、加入していない」(60代以上,循環器内科,一般病院[20~99床])「勤務先の病院より半ば強制的に加入させられましたが、現在は入っていてよかったと思います。これまで訴訟に巻き込まれたことはありませんが、今後いつそのようなことになるかはわかりませんから」(40代,呼吸器内科,大学病院)「自分の専門科(糖尿病内科)は訴訟リスクはそれほど高くないが、クレーマー的患者に遭遇することがありトラブルに巻き込まれることもありうるために加入。 アルバイト先で、慣れない小児科の患者を診察することもあり不安である」(50代,糖尿病・代謝・内分泌内科,一般病院[500床以上])「これまでに訴訟になったことはないが、なりそうになったことは2回ほどあります。入ってないと不安で臨床はできないと思います」(40代,循環器内科,一般病院[100~499床])「今まで毎年必ず加入していましたが、現在の病院から”この病院内での診療において発生したトラブルについては病院が守る”と言われているので現時点では加入していません。正直なところ心配もありますが、費用もバカにならないため」(40代,腎臓内科,一般病院[100~499床])「訴訟対象が病院だけでなく個人に向けられる傾向があること、また、病院も賠償金の一部を勤務医に支払うように求めてくる傾向は今後も続くと思われ、個人で保険に加入する意義は大きい」(30代以下,麻酔科,一般病院[100~499床])「産婦人科をしていると、分娩による脳性麻痺に遭遇する可能性がある。現在の医療訴訟は敗訴するケースが多く、賠償金も高額化しているため」(50代,産婦人科,一般病院[20~99床])「たまたまモンスターペイシェントに遭遇する可能性もあり、そういった相手となんらかのトラブルになることが怖いので加入している。現在は救急診療をしておらず専門分野のみの診察であり、訴訟のリスクは全体には低いと感じている」(30代以下,皮膚科,一般病院[20~99床])「加入しないでいる人の気がしれない」(30代以下,泌尿器科,一般病院[100~499床])「大学医局に所属しているが、研修医当時から個人でも加入するように勧められていたので、加入するのが当然と思っていた。今のところは個人を対象とした訴訟はないが、今後増えそうな危惧があり、補償額をワンランク上げた」(40代,内科,大学病院)「意図せずに起こる偶発症や、ある程度の確率で生じる合併症と思われる事例でも訴訟になり、医療者側が敗訴している例が少なからず認められる。このままでは特に手術を含め侵襲的な医療行為を行うことに躊躇してしまいかねず、患者の不利益になる。元々が健康体ではなく症状を有する患者に行った治療行為で、結果が悪ければ訴えるというのはいかがなものか」(30代以下,外科,一般病院[100~499床])「医学的に見たら仕方ないと思えることでも、患者さんが期待していたのと異なる転機をたどった場合に訴訟を起こされるリスクが高いと思う。医学的な知識がほとんどない人が外部からあれこれ口をだし、医療者側へ怒りを向けるように仕向けているように思えるケースもある」(30代以下,小児科,一般病院[100~499床])「勤務する地域により訴訟のリスクも変動するように感じている。現在の勤務地ではそのリスクが高いように思われ、周囲では加入者が多い」(30代以下,小児科,一般病院[500床以上])「20年前に医療訴訟で4年間かかって勝訴した経験あり、平素の診療に常に気をつけているつもりです。 診療に際しては治療のリスクを説明して家族の承諾の上で行っています」(60代以上,消化器内科,一般病院[20~99床])「よそでアルバイトをするなら保険が必要と思うようになって、アルバイトをやめました」(40代,産婦人科,一般病院[100~499床])「必要とは思いますが、非侵襲的な検査しかしておらず訴訟リスクが低い医師も、通常と同じ保険費用の負担が必要なのが納得いかず加入していません」(50代,循環器内科,一般病院[100~499床])「侵襲的検査や治療の説明を行う時は、常に訴訟のことを意識して、合併症に重きを置いて説明してしまう」(30代以下,循環器内科,一般病院[500床以上])「リスクは確かに高いが、いたずらに不安を煽って加入させる手もどうかと思う」(40代,精神科,大学病院)「医療訴訟が多い時代、医賠責に入らないでいる人の方が不思議。誰しもがヒヤリハットすることがある。訴訟になっても仕方のないミスも多いのが現状だが、不可避なものやリスクを背負ってでも行わなければならない治療に対してまで訴訟を起こされることは、判決如何にかかわらず、医療者や患者・その関係者と多くの人に遺恨を残すことになり望ましくない」(30代以下,脳神経外科,大学病院)「以前勤務していた病院でトラブルに巻き込まれて以来加入している。そのときは幸い大きな問題にはならなかったが、まだ加入していなかったため不安であった」(30代以下,呼吸器内科,一般病院[500床以上])「病院が加入している保険が今年から個人も対象となるため、個人で加入している保険をどうしようか考えています」(40代,呼吸器内科,一般病院[100~499床])

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原発性骨髄線維症〔 primary myelofibrosis 〕

1 疾患概要■ 概念・定義原発性骨髄線維症(primary myelofibrosis)は、造血幹細胞レベルで生じた遺伝子異常により骨髄で巨核球と顆粒球系細胞が増殖し、骨髄に広範な線維化を来す骨髄増殖性腫瘍である。本疾患は骨髄組織における異型性のある巨核球の過形成を伴う、広範かつ過剰な反応性の膠原線維の増生による造血巣の縮小と骨硬化、および脾腫を伴う著明な髄外造血を特徴とする。■ 疫学わが国における推定新規発症例は年間40~50例で、患者数は全国で約700人と推定される。本疾患は高齢者に多く、発症年齢中央値は65歳、男女比は1.96:1である。■ 病因原発性骨髄線維症の40~50%には、サイトカインのシグナル伝達に必須なチロシンキナーゼであるJAK2において、617番目のアミノ酸がバリンからフェニルアラニンへ置換(V617F)される遺伝子変異が生じ、JAK2の活性が恒常的に亢進する。その結果、巨核球が腫瘍性に増殖し、transforming growth factor-β(TGF-β)やosteoprotegerin(OPG)を過剰に産生・放出し、二次的な骨髄の線維化と骨硬化を生じるものと考えられる。JAK2以外には、c-MPL(トロンボポエチンのレセプター)に遺伝子変異を有する症例が5~8%存在し、ほかにはTET2、C-CBL、ASXL1、EZH2などの遺伝子変異が報告されている。■ 症状初発症状のうち最も多いのが動悸、息切れ、倦怠感などの貧血症状であり、40~60%に認められる。脾腫に伴う腹部膨満感、食欲不振、腹痛などの腹部症状を20~30%に認め、ときに臍下部まで達する巨脾を来すことがある。ほかには紫斑、歯肉出血などの出血傾向や、発熱、盗汗、体重減少が初発症状になりうる。一方、20~30%の症例は診断時に無症状であり、健康診断における血液検査値異常や脾腫などで発見される。■ 分類骨髄線維症は骨髄に広範な線維化を来す疾患の総称であり、骨髄増殖性腫瘍に分類される原発性骨髄線維症(primary myelofibrosis)と、基礎疾患に続発する二次性骨髄線維症(secondary myelofibrosis)に分けられる。二次性骨髄線維症は、骨髄異形成症候群、真性多血症、原発性血小板血症などの血液疾患に続発することが多く、ほかには固形腫瘍、結核などの感染症、SLEや強皮症などの膠原病に続発することもある。本稿では原発性骨髄線維症を中心に述べる。■ 予後わが国での原発性骨髄線維症466例(1999~2009年)の後方視的な検討では、5年生存率38%、平均生存期間は3.4年である。しかし、原発性骨髄線維症の臨床経過は均一ではなく、症例間によるばらつきが大きい。わが国での主な死因は、感染症27%、出血6%、白血化15%である。2008年にInternational Working Group for Myelofibrosis Research and Treatmentから発表された予後不良因子と、後方視的に集積したわが国での70歳以下の症例を用いた特発性造血障害に関する調査研究班(谷本ほか)による解析を表1に示す1,2)。画像を拡大する2 診断 (検査・鑑別診断も含む)増殖した巨核球や単球から産生される種々のサイトカインが骨髄間質細胞に作用し、骨髄の線維化、血管新生および骨硬化、髄外造血による巨脾、無効造血、末梢血での涙滴状赤血球(tear drop erythrocyte)の出現、白赤芽球症(leukoerythroblastosis)などの特徴的な臨床症状を呈する。骨髄穿刺の際、骨髄液が吸引できないことが多く(dry tap)、このため骨髄生検が必須であり、HE染色にて膠原線維の増生を、あるいは鍍銀染色にて細網線維の増生を証明する。2008年のWHO診断基準を表2に示す。画像を拡大する3 治療 (治験中・研究中のものも含む)低リスク群は支持療法のみでも長期の生存が期待できるために、無症状であればwatchful waitingの方針が望ましい。中間群および高リスク群では、適切なドナーが存在する場合には、診断後早期の同種造血幹細胞移植を念頭に治療にあたる。■ 薬物療法症状を有する低リスク群、移植適応のない中間群および高リスク群では、貧血や脾腫の改善などの症状緩和を期待して薬物療法を選択する。蛋白同化ホルモンであるダナゾール(商品名: ボンゾール:600mg/日)や酢酸メテノロン(同: プリモボラン:0.25~0.5mg/kg/日)は、30~40%の症例で貧血改善に有効である。少量メルファラン(同:アルケラン、1日量2.5mg、週3回投与)、サリドマイド(同:サレド、50mg/日)+プレドニゾロン(0.5mg/kg/日)、レナリドミド(同:レブラミド、5~10mg/日、21日間投与、7日間休薬)+プレドニゾロン(15~30mg/日)は、貧血、血小板減少、脾腫の改善効果が報告されている(保険適用外)。■ 脾臓への放射線照射・脾臓摘出脾腫に伴う腹部症状の改善を目的に脾臓への放射線照射を行うと、93.9%に脾腫の縮小が認められ、その効果は平均6ヵ月(1~41ヵ月)持続した。主な副作用は血球減少であり、23例中10例(43.5%)に出現した。脾摘に関しては、脾腫による腹部症状の改善や貧血に対し効果が認められているが、周術期の死亡率が9%と高く、合併症も31%に生じていることから、適応は慎重に判断すべきである。■ 同種造血幹細胞移植原発性骨髄線維症は薬物療法による治癒は困難であり、同種造血幹細胞移植が唯一の治癒的治療法である。しかし、移植関連死亡率は27~43%と高く、それに伴い全生存率は30~40%前後にとどまっている。治療関連毒性がより少ない骨髄非破壊的幹細胞移植(ミニ移植)は、いまだ少数例の検討しかなされておらず長期予後も不明ではあるが、移植後1年の治療関連死亡は約20%、予測5年全生存率も67%であり、期待できる成績が得られている。現時点では、骨髄破壊的前治療と骨髄非破壊的前治療のどちらを選択すべきかの結論は出ておらず、今後の検討課題である。4 今後の展望今後、わが国での臨床試験を経て実地医療として期待される治療としては、pomalidomide、JAK2阻害薬などがある。新規のサリドマイド誘導体であるpomalidomideの第II相試験が行われており、pomalidomide(0.5mg/日)+プレドニゾロン投与により、22例中8例(36%)に貧血の改善がみられた。現在開発中のJAK2阻害薬であるINCB018424(Ruxolitinib)は、腫瘍クローンの著明な減少・消失は来さないものの、脾腫の改善、骨髄線維症に伴う自覚症状の改善がみられている。ただし、生命予後の改善効果の有無は、今後の検討課題である。わが国での臨床試験が待たれる薬剤として、ほかにはCEP-701(Lestautinib)、TG101209などがある。5 主たる診療科血液内科、あるいは血液・腫瘍内科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)特発性造血障害調査に関する調査研究班(診療の参照ガイドがダウンロードできる)1)Cervantes F, et al. Blood. 2009; 113: 2895-2901.2)Okamura T, et al. Int J Hematol. 2001; 73: 194-198.

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APLに対し、ATRA+三酸化ヒ素がATRA+化学療法より優れる可能性/NEJM

 急性前骨髄球性白血病(APL)に対し、全トランス型レチノイン酸(ATRA)+三酸化ヒ素の併用治療は、標準治療とされているATRA+化学療法と比較して少なくとも非劣性であり、優れている可能性が示された。イタリア・トール・ヴェルガータ大学のF. Lo-Coco氏ら研究グループが、第3相多施設共同の無作為化試験を行い報告した。APLに対する標準治療のATRA+化学療法の治癒率は80%を超える。一方で、三酸化ヒ素のAPLに対する有効性も高く、また、ATRAの併用療法について検討した予備試験(ATRA有無別で検討)では、高い有効性と血液毒性の軽減が示されていた。NEJM誌2013年7月11日号掲載の報告より。ATRA+化学療法(標準療法)とATRA+三酸化ヒ素の有効性と血液毒性を比較 研究グループは本検討において、新規に診断された低~中リスク(白血球数10×109/L以下)のAPL患者について、ATRA+化学療法(標準療法)とATRA+三酸化ヒ素の併用療法の、有効性と血液毒性を比較検討することを目的とした。 検討では患者を、ATRA+三酸化ヒ素による寛解導入および地固め療法を行う群と、標準的なATRA+イダルビシン(商品名:イダマイシン)による寛解導入療法の後、ATRA+化学療法による地固め療法(3サイクル)、および低用量化学療法とATRAによる維持療法を行う群のいずれかに、無作為に割り付けた。 本試験は、2年時点の無イベント生存率を主要エンドポイントとした、非劣性試験(群間差が5%を超えない)としてデザインされた。APLは化学療法なしで治療可能なことが示唆される 被験者の事前規定登録は2007年10月~2010年9月に行われた。解析(intention to treat解析)は2012年11月に行われ、156例が組み込まれた。追跡期間の中央値は34.4ヵ月だった。 完全寛解を得られたのは、ATRA+三酸化ヒ素群77例全例(100%)と、ATRA+化学療法群79例中75例(95%)だった(p=0.12)。 2年無イベント生存率は、ATRA+三酸化ヒ素群97%、ATRA+化学療法群は86%だった。群間差は11ポイント(95%信頼区間[CI]:2~22ポイント)で、ATRA+三酸化ヒ素の非劣性が確認された(p<0.001)。さらに、無イベント生存率に関するlog-rank検定により同群の優越性も確認された(p=0.02)。 また、2年全生存率も、ATRA+三酸化ヒ素のほうが優れていた(99%対91%、p=0.02)。 そのほかに、ATRA+三酸化ヒ素はATRA+化学療法と比較して、血液毒性と感染症が少なかったが、肝毒性は多かった。 これらの結果を踏まえて著者は本論の最後で、「本試験は、APLが化学療法なしで治療可能なことを示している」と述べ、確実な結論を得るにはさらなる長期の試験が必要だが、本試験の結果は既報の予備試験のエビデンスを支持するものであり、APLの根治にATRAと三酸化ヒ素が相乗的に作用することを示しているとまとめている。

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慢性リンパ性白血病に対して国内初の分子標的薬

 白血病の1つである慢性リンパ性白血病(CLL)は、わが国の患者数が約2,000人と推計されている希少疾病である。治療はフルダラビンやシクロホスファミドを用いた化学療法が第一選択であるが、これらに効果がない場合や再発した場合の新たな治療選択肢として、分子標的薬であるアーゼラ(一般名:オファツムマブ)が今年5月24日に発売された(適応は「再発または難治性のCD20陽性のCLL」)。  7月9日に東京都内で開催された記者発表会では、CLL治療の現状と課題についてがん研有明病院血液腫瘍科 部長 畠 清彦氏が、また、アーゼラの試験成績について東海大学医学部内科学系血液・腫瘍内科 准教授・診療科長 小川 吉明氏が講演した(主催:グラクソ・スミスクライン株式会社)。■白血病は分子標的治療薬で治療成績が飛躍的に向上しつつある 畠氏はまず、白血病は死に至るイメージが強いが、近年、移植療法の進歩や分子標的治療薬の登場により、治療成績が飛躍的に向上しつつあることを紹介した。白血病は、骨髄性とリンパ性、慢性と急性により4つのタイプに分けられる。患者数の割合は、急性骨髄性白血病(AML)が約6割と最も多く、慢性骨髄性白血病(CML)と急性リンパ性白血病(ALL)が約2割ずつ、CLLは約3%と少ない。また、日本人におけるCLL罹患率は10万人に約0.5人と、欧米の約4.4人に比べてきわめて少ないことから、わが国では他のタイプの白血病に比べて、新たな治療法の研究・開発が遅れていた。実際、AML、CML、ALLではすでに分子標的治療薬が使用されているが、CLLではアーゼラが日本で初の分子標的治療薬となる。■CLLの治療と課題 CLLの初期は自覚症状がなく、健康診断でみつかる場合が多い。症状の進行に伴ってリンパ節腫脹、易疲労感、盗汗、発熱、体重減少、易感染性、貧血、血小板減少などが認められる。症状のない低リスク(Rai病期分類0やBinet病期分類A)の場合は経過観察を行い、貧血/血小板減少の進行・増悪、脾腫、リンパ節腫脹、リンパ球増加、自己免疫性貧血・血小板減少症、全身症状が発現した場合に治療を開始する。 日本における薬物治療の第一選択は、フルダラビン単剤療法、フルダラビンを中心とした多剤併用療法、シクロホスファミドと他の薬剤の併用療法であるが、今回、再発または難治性のCD20陽性のCLLに対してアーゼラが承認された。 日本におけるCLL治療の課題として、畠氏は、CLLは薬物療法では治癒が難しく再発することの多い難治性の血液腫瘍であること、CLLに適応を有する薬剤が少なく治療選択肢が限られていること、再発または難治性のCLLに対する標準的な治療法が確立していないことを挙げ、「標準治療の確立のため、ガイドラインの作成が急がれる」と結んだ。■再発・難治性のCLLの新たな治療選択肢として期待 続いて、アーゼラの作用機序と臨床成績について小川氏が紹介した。 アーゼラは、CLLの腫瘍性B細胞の表面に発現しているCD20抗原を標的とした、完全ヒト型のモノクローナル抗体である。CD20は大ループと小ループの2つのループから成るが、アーゼラは両ループに結合することにより補体依存性細胞傷害作用を示す(in vitro)。 日韓共同で実施された第I/II相試験では、過去に1レジメン以上のCLL治療を受けた経験のある、再発または難治性のCLL患者10例(日本人9例、韓国人1例)に対して、アーゼラを単剤で投与(点滴静注、全12回)したところ、10例中7例に奏効を認めた(部分寛解7例、安定3例)。また、10例中8例は病勢進行が認められなかった。主な副作用は、血球減少症、インフュージョンリアクションであった。インフュージョンリアクションについては、多くは1回目と2回目の投与時に認められたが、5~7回目にも発現していることに注意が必要、と小川氏は指摘した。 最後に小川氏は、「再発・難治性のCLL患者さんに対して、アーゼラ単独療法で高い効果が期待できる。有効な治療選択肢がなく、無治療や現状維持を目指していたCLL患者さんに対しても積極的に治療が検討できる新たな治療選択肢となる」と期待を示した。

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イブルチニブ、再発・難治性CLLで高い長期寛解率を達成/NEJM

 ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬イブルチニブ(ibrutinib、国内未承認)は、再発・難治性慢性リンパ性白血病(CLL)および小リンパ球性リンパ腫(SLL)の治療において高い有用性を示す可能性があることが、米国・オハイオ州立大学のJohn C. Byrd氏らの検討で明らかとなった。BTKはB細胞受容体シグナル伝達系の主要コンポーネントで、腫瘍微小環境との相互作用を誘導し、CLL細胞の生存や増殖を促進するとされる。イブルチニブはBTKを阻害する経口薬で、正常T細胞には有害な影響を及ぼさないという特徴を持ち、CLL、SLLを含む第I相試験で有望な安全性と抗腫瘍効果が確認されている。NEJM誌オンライン版2013年6月19日号掲載の報告。2種類の用量を第Ib/II相試験で評価 研究グループは、再発・難治性のCLL、SLLに対するイブルチニブの安全性および有効性を評価する第Ib/II相試験を実施した。2010年5月~2011年8月までに、多くが高リスク病変を持つCLL、SLL患者85例が登録された。 CLLが82例、SLLは3例で、年齢中央値は66歳(37~82歳)、男性が76%であった。Stage III/IVが55例(65%)、前治療数中央値は4(1~12)であり、細胞遺伝学的異常として17p13.1欠失が33%、11q22.3欠失が36%に認められた。 このうち51例にはイブルチニブ 420mgが1日1回、経口投与され、34例には840mgが同様に投与された。全奏効率71%、無増悪生存率75%、全生存率83% フォローアップ期間中央値20.9ヵ月の時点で、54例(64%)が治療継続中で、31例(36%)は治療を中止していた。 有害事象のほとんどがGrade 1/2であり、一過性の下痢、疲労感、上気道感染症などがみられた。血液毒性は最小限にとどまったため、患者は治療を継続することが可能であった。 全奏効率(ORR)は420mg群が71%(完全奏効[CR]2例、部分奏効[PR]34例)、840mg群も71%(PR 24例)であった。さらに、持続性リンパ球増多症を伴うPRが、420mg群の10例(20%)、840mg群の5例(15%)で達成された。進行病変、前治療数、17p13.1欠失などの治療開始前に確認された臨床的、遺伝学的リスク因子は、奏効とは関連しなかった。 イブルチニブは用量にかかわらず良好な長期寛解をもたらし、フォローアップ期間26ヵ月時における全症例の推定無増悪生存率(PFS)は75%、全生存率(OS)は83%であった。 著者は、「イブルチニブは、高リスクの遺伝子病変を有する再発・難治性CLLおよびSLLの治療において高い長期寛解率を達成した」と結論し、「本薬剤は良好な治療指数(therapeutic index)を有することから他剤との併用療法が進められる可能性があるが、単剤でも多くのCLL患者に長期寛解をもたらすと考えられる」と指摘している。

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加算導入後1年超、半数以上の医師は現在も”一般名処方”を行っていない

2012年4月に新設された“一般名処方加算”。導入後1年以上が経過した今、実施率はどんな状況なのでしょうか?行わない先生、その理由は?「一般名は長い!覚えられない!書けない!」「後発品の銘柄をいちいち覚えられない、いっそ全て一般名で」といった“名前問題“から、「成分が同じでも効果はどうなの?」「どの製品が出されるのかわからないのに責任持てないよ」などの“後発品って…問題”まで、一般名処方をめぐるあれこれを伺ってみました!コメントはこちら結果概要昨年より比率は高まったものの、半数以上の医師は現在も一般名処方を行っていない一般名処方の実施有無について前回調査(2012年6月)と同様に尋ねたところ、『行っている』との回答が17.4%(前回15.1%)、『一部行っている』が25.4%(同19.3%)であり、何らかの形で行っている医師は全体で42.8%(同34.4%)。診療報酬改定前後で17.2%→34.4%と倍増した前回結果と比較すると実施率はゆるやかな伸びに留まった。『行っていない』とした医師を施設別に見ると、診療所・クリニックでは39.4%、一般病院では62.9%、大学病院では71.4%に上った。(回答医師単位の集計であり、処方箋枚数および金額は加味していません)行っていない医師、最大の理由は「一般名を調べるのが手間」。煩雑さに加え、処方ミスを不安視『行っていない』とした医師に理由を尋ねると、『一般名を調べる手間がかかるため』で42.1%、『電子カルテに一般名処方のサポート機能がなく煩雑』29.7%、『紙カルテで煩雑』10.1%と、一般名の長さ・複雑さによる処方(事務作業含む)の手間を挙げた回答が多く見られた。その点に関連して『処方ミスを起こす不安がある』も24.0%に上り、「一般名は"うろ覚え"が現実。いつでも・どこでも事故が起こる可能性がある」「専門外では覚える余裕はない」などのコメントが寄せられた。「後発品の効果・供給体制に懸念」、「処方はするがどれでも良いわけではない」後発品に対して懸念点がある医師からは『後発品の効果に疑問があるため』24.0%、『供給体制に不安があるため』8.2%といった回答が挙がった。その他『後発品も銘柄指定で処方するため』21.0%との意見があり、「後発品にも良いものや粗悪なもの、作用の強いもの弱いもの様々で、成分では怖くて(処方箋を)書けない」といったコメントが寄せられるなど、既に後発品を処方している医師にとっても、製品を指定できない一般名処方へのハードルは高いことが明らかとなった。設問詳細一般名処方についてお尋ねします。2012年4月の診療報酬改定で“一般名処方加算”が新設されるなど、医療費削減策の一環として、後発医薬品の使用促進策がさまざまな形で検討・実施されています。厚労省は今年4月5日、「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」を公表。普及に関する目標値の算出方法をこれまでの“全ての医療用医薬品に占める後発品のシェア”から“後発品に置き換え可能な医薬品(長期収載品と後発品を含める)に占める後発品のシェア”に変更し、2018年3月末までにシェア60%(現在約45%)を達成するという数値目標を掲げました。そこで先生にお尋ねします。Q1.先生は一般名処方を行っていますか?行っている一部行っている行っていないQ2.Q1で「行っていない」と回答した先生にお尋ねします。一般名処方を行わない理由として当てはまるものを全てお選びください。(複数回答可)後発品に関しても銘柄指定で処方するため後発品の効果に疑問があるため後発品の供給体制に不安があるため後発品を患者が嫌がるため慣れた薬が変更となるのを患者が嫌がるため一般名を調べる手間がかかるため処方ミスを起こす不安があるため紙カルテで処方が煩雑なため電子カルテだが一般名処方のサポート機能がなく煩雑なため院内処方のためその他Q3.コメントをお願いします。2013年6月6日(木)~7日(金)実施有効回答数1,000件調査対象CareNet.com会員コメント抜粋(一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)「専門外領域の一般名処方は、調べることが多く面倒だ。」(一般病院,内科,60代)「後発薬には、明らかに効果に疑問符のつくものがある。思いもかけない副作用が出ることもあり、 後発薬なら何でもOKというわけにはいかないのが実情。一般名とする場合、慣れるまで相当に処方に余計な時間を要し、診療にも支障が出る。事務・薬局の混乱も避けられない。何が何でも後発薬に・・という風潮はいただけない。」(診療所・クリニック,内科,40代)「間違いのない処方をおこなうためには、慣れた、性質、データの良くわかった先発品が優先になります。後発品はやはりばらつきがあり、副作用データもよくわからず使いにくいです。」(診療所・クリニック,内科,40代)「ジェネリックの場合はジェネリック可としてその薬剤名を書いています」(診療所・クリニック,耳鼻咽喉科,50代)「まだコンピューターのシステムが対応していないので難しい。個人的には一般名でかまわないが・・・」(診療所・クリニック,精神科,40代)「一般名処方が基本だと思う。同じ薬剤で異なる商品名を覚えること、同じ薬剤で違った名前があることは安全管理の面から好ましくない。しかし、当院では一般名処方がサポートされておらず残念」(大学病院,麻酔科,60代)「一般名が多すぎて、他院で処方されている薬の手帳を 見せてもらっても、何の薬か分からない。調べる手間がかかり迷惑以外のなにものでもない。いかにも現場のわかっていない役人が考えた事だというのがよくわかります」(診療所・クリニック,皮膚科,70代以上)「一般名で処方することは医師の義務と考えており、厚労省の方針は妥当と思う。」(一般病院,消化器内科,50代)「一般名にすると、胃腸薬など処方ごとに薬が変わり患者に不信感を与えたことがある。効果に私自身も疑問がある。」(一般病院,小児科,60代)「後発品のエビデンスがはっきりしないのにそっちへ強引に切り替えさせようとする厚労省の方針には呆れます」(診療所・クリニック,循環器内科,40代)「専門領域では商品名と一般名の両方を憶えられますが、専門外ではそんな余裕はありません」(一般病院,糖尿病・代謝・内分泌内科,30代以下)「ただでさえ忙しい中、いちいち一般名を調べていたら堪りません」(診療所・クリニック,内科,70代以上)「一般名で処方しても薬局から先発品が出ることもある。意味がないような気がする」(診療所・クリニック,皮膚科,50代)「後発品も先発品と同じPK/PDの試験が義務付けられ、同等と判断できれば積極的に使います。最大の欠陥はこれが行われていないこと。試薬ではないので、同一成分同一効果ではない。有効成分に添加剤や賦形剤などを加えている。例えるなら、同じ材料で料理を作っても、味も栄養の吸収も料理人の腕で変わるということと同じ」(一般病院,呼吸器内科,40代)「商品名で入力して、自動的に一般名になるようなシステムがあれば一番良いのでは」(診療所・クリニック,呼吸器内科,40代)「後発薬の名前が長すぎて処方箋に記載するのが大変。(当院は手書きのため)また、覚えていないものもある」(一般病院,泌尿器科,30代以下)「当初は行っていたが、薬局が患者さんの希望を聞かず処方し、大混乱になり中止した。また、処方した薬をきちんと報告する薬局としない薬局まちまちで カルテがメチャメチャになってしまった」(診療所・クリニック,心療内科,50代)「後発品の臨床成績を、先発品から独立して示してほしい」(診療所・クリニック,内科,50代)「一般名のほうが判りやすいし、迷わない」(一般病院,麻酔科,50代)「後発品にも良いもの、粗悪なものと様々で、mgをそろえても作用の強いものや弱いものもある。処方に関して責任を医師に求めるならば成分では怖くて書けない。副作用が出てから動いても遅い。チェックは厚労省主導でないと何も始まらないので粗悪なジェネリックを締め出してほしい」(診療所・クリニック,内科,50代)「先発品は純度99.5~99.9%に対して、後発品の純度は98%前後です。不純物の比較だと、4~20倍 の差があります。私自身も、ある日突然、病院の方針で抗生剤が後発品に変わっていて、心肺停止を起こした症例を経験しています。余程患者が望まない限り、後発品は使用しません」(診療所・クリニック,糖尿病・代謝・内分泌内科,50代)「後発薬の名前が、他の成分の先発品などと似ていた為 誤処方、誤薬が起きかけたことが何度かある。後発品の商品名はリスク要因である」(診療所・クリニック,内科,40代)「電子カルテに一般名処方の機能がなくできません」(大学病院,呼吸器内科,50代)「レセコン(電カル)なので、設定すればストレスなし」(診療所・クリニック,内科,60代)「ジェネリックを積極的に採用、使用している」(大学病院,泌尿器科,40代)「医師免許を取得した20年以上前には今ほど後発品は無く、当時の厚生省としても、一般名処方に関しては何の方針も有していなかったと思うが、先発品の一部は複数社から異なる薬品名で販売されており、『同一成分なのに複数の製品名を知っておかねばならない」ことに煩わしさを感じていたので、当時から『処方は一般名で良い」と思っていた。その考えは今も変わらないが、後発品の中には薬効が不確かな製品もあり、流通する製品の効果・副作用や安全性に対する保証が不十分なまま、医療費削減を動機に政策を推進しようとする厚労省の姿勢はいただけない。」(一般病院,整形外科,50代)「後発品の選択については患者が望むならそうすべき。効果の同等性については一般医が結論づけることは困難。厚労省が推進するかぎり、齟齬が生じた場合には厚労省が責任をとるのだろう」(一般病院,麻酔科,50代)「後発品はメーカーにより品質がまちまちで、全く先発品に劣ってしまっているものも多い。でも薬局は後発品比率を上げるために必死で質の良くない後発品を勧めてしまっている。患者が迷惑だと思う」(診療所・クリニック,内科,40代)「一般名処方は考え方としては妥当であろうが、医療現場で実際に対応するには甚だしく準備不足であると考えます。実務上、最大の障害は電子カルテの対応が追いつかないことにありますが、そもそも後発薬一般について、基剤成分が先発薬と違うのか否か等の情報が不十分であると感じてもいます」(診療所・クリニック,放射線科,40代)「薬局でジェネリックに変更された際にこちらに届く、処方変更の書類の束の処理が困る」(大学病院,血液内科,50代)「やらなければいけないのか、やらなくても良いのか、中途半端な方針が多すぎる。監督省庁として適切な方針を責任を持って立てて頂きたい。明確に出されないと、システム更新のための予算手配もできない」(大学病院,その他,40代)「一般名処方をしても院外薬局に先発薬を出されるケースが多く困っています」(診療所・クリニック,内科,40代)「医師も混乱するが、看護師はほとんど一般名を知らないので全銘柄覚えられるとは思えない。外来時は先発品を、入院後は後発品を投与していた患者がいたが、同一成分薬とは知らず重複投与していたということに。」(一般病院,泌尿器科,50代)「成分が同じだけで、効果は明らかに違うように実感している。目先の安さに飛びつき、効果不十分であれば結局医療費は長期的には増大するし、また先発の製薬会社を窮地に追いやることで新薬の開発が鈍ると危惧している。ジェネリックが素晴らしいように煽るCMなど、やめてほしい」(大学病院,精神科,30代以下)「電子カルテで、商品名を入力すれば、一般名に変換できるシステムがあれば、先発品・後発品にはこだわらない。手書き処方箋の場合は厳しい」(一般病院,精神科,40代)「一時期混乱致しましたが、現在ではもう慣れました」(一般病院,整形外科,40代)「商品名:エコリシン点眼液 一般名:エリスロマイシンラクトビオン酸塩・コリスチンメタンスルホン酸ナトリウム点眼液。こんな長い薬名、処方箋に書けるわけがない」(診療所・クリニック,皮膚科,60代)「抗アレルギー薬の後発品にアレルギーを起こした症例を見ました。他の薬に対するアレルギーならまだしも、抗アレルギーに対するアレルギーは少し後発品の怖さを感じます」(一般病院,呼吸器内科,30代以下)「後発品を使うことで後発品の品質向上がもたらされることはいいことです。先発メーカーの利益が損なわれることによる創薬へのマイナス面が気になります」(診療所・クリニック,小児科,50代)「後でどこの会社の薬を処方したか確認しないといけないから大変!」(診療所・クリニック,消化器内科,40代)「厚労省がジェネリックや一般名処方を強力に推進する意図は、唯一「医療費の削減」ですが、それによって果たして医療費の削減がなされているかのしっかりしたデータはあるのでしょうか?その処方をする事により、病状がかえって改善するのに時間が掛かり服薬期間が長くなったり、本来なされない検査が追加される事になったり、本来の効能が十分発揮されなかったりした事例が数多く臨床現場で発生しているのを聞きますし、それで来院した症例も数多く経験しています」(診療所・クリニック,循環器内科,60代)「医療費が0割の方には、後発薬がある薬剤に関してはその使用を義務化して頂きたい」(大学病院,神経内科,30代以下)「レセコンの性能の問題かもしれませんが、一般名処方も覚えなくてはならないのが困ります。後でカルテを見る時に、この薬は何の薬?と思ってしまう事が多々あり、いずれ医療事故を招きかねない感じがします」(診療所・クリニック,内科,50代)「どんな後発品でも良いから変更させて医療費削減しか考えない厚労省、突然『その薬剤はうちでは生産中止になりました』という製薬会社、自分に都合の良いように処方を変える調剤薬局。病院(医師)側だけが面倒な一般名処方をする必要はない」(一般病院,内科,50代)「処方箋に一般名を書くのは、調べるのと書くのに手間がかかる。また覚えにくいので歓迎できない。仕方なく実施している」(診療所・クリニック,内科,60代)「推進したいのであれば『自己負担のない方は、原則的に後発品処方』くらいの姿勢が必要と思います」(一般病院,循環器内科,30代以下)「一般名の管理番号(厚労省のコード)が振り当てられていないものが多く、一般名処方が適宜、状況に応じてになってしまっている」(診療所・クリニック,耳鼻咽喉科,50代)「門前薬局と事前に打ち合わせて、一般名だが先発品を使うもの、後発品でも構わないものを分けている。何が出されているか分からないのは避けるようにしている。降圧剤等循環器系の薬は出来るだけ先発を使っているが、痛み止め、胃薬などはゾロでも構わないかもと考えている」(診療所・クリニック,腎臓内科,40代)「後発品は多くの会社が生産しているが、調剤薬局では一般名だとどこの会社が選ばれているのかが分からない。後発品の一般名がまだ手書き処方をしているため、一診察に時間がかかっている」(診療所・クリニック,内科,40代)「長い名前を書くのが大変なので最初の4文字だけにして欲しい。錠とかの材形は省略可にして欲しい。余計な手間がかかって診療に集中できない」(一般病院,整形外科,40代)「合剤やらいろいろ出ている中、一般名で全て済ませるのは無理がある」(大学病院,膠原病・リウマチ科,40代)「医療費抑制のため後発品を推進するのは仕方ないとしても、生活保護受給者が『どうせお金がかからないから先発品で』と言ったり、生活保護こそ後発品にすべきだという意見に『差別するのか』と言うのはけしからんと思う。厚労省は強い態度で臨んでほしい」(一般病院,外科,50代)「後発品は使用したくないが、点数のためにしています。やむをえず・・・」(診療所・クリニック,皮膚科,30代以下)「後発品使用についてはやむをえないと思うが、ころころ政策を変えすぎで混乱しやすい」(診療所・クリニック,整形外科,40代)「厚労省の方針や後発薬について思うこと 1)抗痙攣薬では、先発品と後発品の間で明らかに効果に差があります。2)医師のみならず、レセコン入力の事務職員、薬局のレベルでも仕事が煩雑となり、ミスが起きやすくなります。3)医療費の削減に際しては、根幹の、終末期医療をどうするのか、先端医療の費用は、国民皆保険制度はどうするのかを議論せず、後発薬の普及は枝葉末節の話だと思っています」(診療所・クリニック,小児科,50代)「このたびの一般名処方加算は、なんとも下らないものである。後発品への移行を促すならば、もっと抜本的なインセンティブを考えるべきである」(診療所・クリニック,糖尿病・代謝・内分泌内科,40代)「後発品の名称は、先発品名の後ろに後発品であることがわかる記号や製造会社名を付加する形式にすれば良かったのです。なぜこんなに単純なことが素直にできなかったのか。また後発品メーカーには、医薬品費低減目的のためにも広告は一切禁止すべき」(一般病院,内科,50代)「すべて一般名処方とするのがふさわしいと思う」(一般病院,精神科,30代以下)「院内で先発薬を処方するのと、処方箋を出し後発薬を薬局で処方してもらうのとでは、患者からみたトータルコストはほぼ変わらない。こんな薬局寄りの保険点数配分はおかしい」(診療所・クリニック,内科,40代)「ほとんどの医師は一般名は"うる覚え"が現実です。いつでも・どこでも事故が起こる可能性があります、が、事故が起こっても厚労省は隠す(積極的な公表はしない)でしょうが…」(一般病院,小児科,30代以下)「今後発売する後発品はいわゆる商品名はつけず、すべて一般名での発売としてもらいたい。先発品ならいざ知らず、売れなければいつ撤退し手に入らなくなるかも知れない後発品にまで商品名がつけられ、それをその都度覚え直すという全く価値のない作業にこれまでどれほどの労力を割いたことか」(一般病院,整形外科,50代)「①後発品使用を推進するのは、財政上もっともかと思います。一部の循環器系薬などは、後発品が先発品と同等の効果を持っていないようですが、私が関係する領域では概ね『後発品で効かなくなった』『効き方が先発品と違う』等のクレームは経験していません。②そもそも日本では先発品の薬価が高すぎるのが問題。日本の薬剤費の高さは異常です」(一般病院,精神科,50代)「医療費削減のために後発品を推奨するなら、先発品の特許が切れたのち先発品の値段を後発品並みに下げればよいと思う」(一般病院,消化器内科,60代)「後発薬の有無が分かりにくいときがある」(一般病院,呼吸器内科,40代)「後発品の中にはいまだ品質などが安定しないものも多く、基本的には先発品の使用を行いたいが、受けてくれている薬局などに対し後発品の使用割合による支払額の差などがつくため『やむを得ず』一般名処方を行っているのが本心である」(診療所・クリニック,小児科,50代)「しくみをよくわからず、電子カルテのなすがままに任せています。今のところ、トラブルはないようですが・・・」(大学病院,産婦人科,30代以下)「先発品と後発品の保険適応を一致させるべき」(一般病院,内科,40代)

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造血器腫瘍患者への予防的血小板輸血戦略は出血の減少に結びつく/NEJM

 造血器腫瘍患者に対して、出血予防を目的とした血小板輸血戦略は、予防的血小板輸血を行わない場合と比較して出血の減少に結びつき、有用であることが、英国・オックスフォード大学のSimon J. Stanworth氏らによる無作為化試験の結果、明らかにされた。これまで、造血器腫瘍患者における予防的血小板輸血のベネフィットは明らかになっていなかった。一方で、最近の予防的血小板輸血に関する試験では、以前のように輸血量ではなく、臨床アウトカムとしての出血に重点を置くようになっており、研究グループは、造血器腫瘍患者のための時代に即した治療戦略を検討するため、予防的輸血を行わないとする指針が、行うとする指針に対して出血の頻度に関して非劣性であるのか試験を行った。NEJM誌2013年5月9日号掲載の報告より。幹細胞移植後の血小板減少例を無作為化 研究グループは、イギリスとオーストラリアの14施設で無作為化非盲検非劣性試験を行った。朝の血小板数が10×109/L未満である患者を、予防的血小板輸血を受ける群と受けない群に無作為に割り付けた。適格患者は16歳以上で、化学療法または幹細胞移植を受けた患者で、血小板減少症をすでに発症したか、発症が予測される症例とした。 主要エンドポイントは、無作為化の30日後までに起きた、世界保健機関(WHO)グレード2、3、4の出血とした。出血日数、出血までの日数ともに予防的輸血を支持する結果 2006年~2011年にかけて、合計600例(非予防的血小板輸血群301例、予防的血小板輸血群299例)が無作為化の対象となった。 試験の結果、WHOグレード2、3、4の出血は、非輸血群300例中151例(50%)で発生し、輸血群では298例中128例(43%)であった(補正後の比率の差:8.4ポイント、90%信頼区間:1.7~15.2、非劣性のp=0.06)。 非輸血群の患者は輸血群の患者と比べて、出血した日数が多く、初回出血事例までの期間も短かった。また、非輸血群では血小板の使用が顕著に減少していた。 事前に特定したサブグループ解析の結果、自家幹細胞移植を受けた両試験群の患者の出血発生率は同程度であった。 これらの結果を踏まえて著者は、「血小板の予防的輸血を継続的に行う必要性を支持する所見が示された」と述べ、「予防的血小板輸血を行わない場合と比較して、予防的血小板輸血は出血の減少にとって有用であることが示された」と結論している。一方で最後に、予防的血小板輸血群の出血例は非輸血群よりも7%低かったが、それでも有意な数の患者において出血がみられたことにも言及している。

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「自分には関係ない」「定年後にはアリかな」…“僻地医療”、どうお考えですか?

高齢化が進む日本。過疎化も手伝って、全国各地で増加中なのが「限界集落」です。“人口の50%以上が65歳以上の高齢者となって、冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になっている集落”のことだそうですが、こういった地域の増加に伴ってますます重要になっているのが「僻地医療」。身も心もその地に…の“Dr.コトー”のイメージが強い僻地医療、しかし実際はドクターヘリや交代医師派遣、巡回診療など、現地に常駐する以外の形で僻地をサポートしている先生方も多くいらっしゃいます。今回はそんな僻地医療に対する先生のお考えを聞いてみました!コメントはこちら結果概要医師の3割以上が 『僻地医療に携わった経験がある』僻地医療に関する経験を尋ねたところ、全体の63.8%は『携わったことがない』と回答。現在『常勤で携わっている』が全体の7.5%。パートタイム、巡回、ドクターヘリなど『常勤以外』で携わっている医師が4.8%、「医局からの派遣」などで『以前携わっていた』とした医師は23.9%。全体の3割以上が何らかの形で僻地医療に携わった経験を持つことが明らかとなった。30代以下の約半数『条件次第で考えたい』、年を重ねる毎に『関心はあるが携われない』増加現在携わっていない(経験者含む)医師に対し、今後の考えを尋ねたところ、『将来的には考えたい』7.9%、『勤務体制次第』12.1%、『待遇次第』14.7%という結果となり、全体の34.7%が検討の可能性があると回答。30代以下では48.9%に上った。一方、“携われない”と回答した人の割合は30代以下で51.1%、60代以上で76.9%と年代と共に上昇。『全く関心がない』とする人は逆に減る傾向にあり「気持ちはあるが体力がついていかない」など、『関心はあるが携われない』人が多く見られた。若手「都市部でキャリアアップしたい」、中堅 「子供の教育が」、ベテラン「専門科以外自信がない」『携われない/関心がない』と回答した医師にその理由を尋ねたところ、『教育・介護などで住まいを移せない』36.1%、『多忙で余裕がない』32.8%、『開業しているため』27.1%などと続き、『自分が携わる必要があると思わないため』は7.2%であった。若手医師から「僻地ではキャリアアップにつながる仕事ができない」、ベテラン医師からは「医師が少ない中では診療科を問わず広く診る必要があるが、もう自分の専門科以外を診る自信がない」といったコメントが寄せられた。濃密な人間関係、ひとりにかかる重い責任…現状打開の鍵のひとつは“チーム制”携わるにあたってのハードルとして、経験者から「人員・設備不足の中で都市部と同レベルの医療を求められ、訴訟社会の今はリスクが高すぎる」「プライバシーがない・よそ者扱いされるなど人間関係の難しさ」といったことが挙げられた。ひとりの医師に24時間の負担をかけるのではなく、チーム制・輪番・期間限定などの体制を組めば携わる医師が増え、状況が改善するのでは、といった意見も複数見られた。設問詳細現在、全国各地で高齢化が進み、中山間地域・離島を中心とした地方では、過疎化と共に“限界集落”※が増加しているといわれています。※人口の50%以上が65歳以上の高齢者となって、冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になっている集落このような状況下、僻地診療所や小規模な病院による医療提供のほかに、診療所と大規模病院の連携・一時的な交代医師派遣・専門医による巡回診療・ドクターヘリの出動なども含めたかたちの“僻地医療”の充実が望まれています。医療分野における“僻地“とは:厚生労働省により『交通条件及び自然的、経済的、社会的条件に恵まれない山間地、離島その他の地域のうち、医療の確保が困難である地域。無医地区、無医地区に準じる地区、僻地診療所が開設されている地区等が含まれる』と定義されていますそこで先生にお尋ねします。Q1.現在、僻地医療に携わっていらっしゃいますか常勤で携わっている常勤以外(パートタイム・巡回・ドクターヘリなど)で携わっている以前携わっていた携わったことがない(「以前携わっていた」「携わったことがない」の回答者のみ)Q2.僻地医療に携わることについて、先生のお考えに近いものをひとつお選び下さい将来的には考えたい勤務体制(期間/曜日限定、要請時のみなど)次第で考えたい待遇(報酬・休息時間など)次第で考えたい関心はあるが携われない全く関心がない(「関心はあるが携われない」「全く関心がない」回答者のみ)Q3.僻地医療に携われない・関心のない理由をお聞かせ下さい(複数回答可)開業しており、自分の交代要員がいないため多忙で他の業務に携わる余裕がないため診療科を問わず総合的な診療を行うことが不安なため自分の専門科の必要性が薄いと思うため設備の充実していない施設での医療提供が不安なため医療技術が遅れないか不安なため住民・風土に馴染めるか不安なため僻地の生活環境で暮らせないと思うため子供の教育・親の介護など、現在の住まいを移せないため自分が携わる必要があると思わないためその他Q4.コメントをお願いします(現在携わっている/以前携わっていた先生はその内容、充実している点・困った点など日々感じることやエピソード、携わっていない先生は理由・懸念点、そのほか僻地医療に関わることであればどういったことでも結構です)2013年4月26日(金)実施有効回答数1,000件調査対象CareNet.com会員コメント抜粋(一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)「住民にとっては無医村解消であっても、自分にとっては無医村なのが心配。医療はチームで考えるべき」(青森県,50代,循環器科)「僻地病院で約1週間単位での交代勤務をしている。常勤はやはりつらいと感じる。1週間交代での勤務は、医師によって「先送り診療」が生じ患者さんに不利益が生じることがある。もう少し長いスパンでの交代も望ましいかと思う。」(北海道,40代,産婦人科)「満足できる報酬と住民の理解が得られる事が最低条件。住民が「自分たちの税金で雇っている」という感覚で、いつでも診察を要求したり、生活を見張っていたりするような地域では、医師は居着かないのでは」(宮崎県,50代,循環器科)「赴任に関しては、ある程度の行政指導などの強制力(1-2年間くらい?)が必要なのかも」(福岡県,50代,外科)「僻地の方は病院へ2時間移動はざらですから、診療所が近くにあると喜ばれる。これだけでもやりがいに」(愛知県,50代,麻酔科)「本当に医療を必要に感じている人は自ら都会へ足を運びます。僻地医療という閉鎖的な響きを払拭し、各都市間で横の連携を深めないと、この時代に「あかひげ先生」を奨励してもしょうがないと思う」(北海道,40代,消化器科)「島に一人の医師でした。かなり重圧…」(京都府,50代,内科)「学会専門医や単位がいつとれるのか、維持できるのか?大学におけるインセンティブがとれるのか、不安になったことがあります。そのとき思ったのが交代制。必ず期間を区切ること、将来のキャリアアップにつなげることができれば、地域医療に一時的にかかわるのは悪くないと思いました」(北海道,40代,内科)「基幹病院の立場から協力しています。僻地の先生から無理難題を押し付けられることもありますが、できる範囲でこれからも協力したいと思います」(愛媛県,60代以上,脳神経外科)「東北の沿岸部で常勤。自然が豊かで、ダイビング・釣りなどできる。困ったのは、医師も住民も権利意識が強いこと、医療のレベルが低いこと(正しい医療より、保険点数重視)。今の病院・前の勤め先も津波でえらい目にあったが、楽しく前向きに仕事してます」(岩手県,60代以上,内科)「私のような特殊領域を専門とする医師は僻地の医療機関に常勤医としては不要である。但し、僻地の診療所の非専門医からのコンサルテーションは積極的に受託している。現在は当該医療機関の医師と私の個人的信頼感に基づいているが、公的ネットワーク(病理組織の遠隔診断のような)の構築が必要と思われる。」(京都府,50代,その他)「強制的にやっても無理でしょう。志のある人にやってもらえばいいと思う」(神奈川県,60代以上,消化器科)「広範囲の疾患に対応する必要があり、経験豊富な医師でないと務まらない」(秋田県,50代,内科)「一番の懸念は『一人きりの医師』として拘束される時間。それが解決できれば考える余地はある」(鹿児島県,50代,麻酔科)「期間限定ならかまいません。いろいろなところでの医療に携われるのは経験にもなって良いと思う」(北海道,40代,精神・神経科)「以前携わっていたのは風光明媚な所で、勤務ものんびりしていた。家族としては幸せだったらしいが、キャリアとしてはこのままではだめだという意識が常にあり、結局短期間でそこを離れることになった」(福島県,40代,内科)「定義によっては僻地とみなされない地域で勤務しています。子弟の教育に不利で、ちょっとした研究会への参加が困難。県庁所在地(むしろ医学部所在地か)や中央へ行くことが多く移動で疲労する。食事をする店もありません」(広島県,40代,内科)「非常勤で勤務していた先で、治療が必要な患者さんを診ても送り先を探すのに苦労した。人口も医療資源も少ない地域では現実的にできることは限られるし、勤務のストレスは大きくなる。医局制度があった当時のほうがまだよかったが、もう戻らない」(愛知県,40代,神経内科)「定年退職後、僻地とはいえませんが九州から北海道東部の重症心身障害児施設へ月に1週間けいれん患者の診療に行っています。そもそも重症心身障害児医療に従事する医師が少ない上に道東地区は医師の絶対数が少ない。多くの重症心身障害児を一人の医師が診て、巡回診療もしている。何とかならないかと愚考しています」(大分県,60代以上,小児科)「週2回、へき地のコミュニティーセンターの1室で1時間診療を行なっている。検査は心電図しかないが、患者さんには喜んでもらっています」(香川県,60代以上,循環器科)「常勤。郷里ではありますが、人間関係が濃厚すぎて…」(長崎県,40代,内科)「短期ボランティアで各地に行きます。外からの継続的な支援が、ずっと僻地医療に関わっている医療者の助けになればと」(神奈川県,30代以下,内科)「自分の老後にボランティア感覚で貢献したいとは思うが、現役バリバリのときはキャリアアップにつながる仕事をしたいので僻地医療をしているヒマはない」(京都府,30代以下,呼吸器科)「以前は数年おき交代の派遣で維持されていたが,医局制度の崩壊により片道切符になった」(石川県,40代,循環器科)「僻地医療は24時間の対応が必要でボランティア的な要素が大きい。自分の郷里若しくはお世話になった地域等でなければなかなかモチベーションを保てないのではないか。」(埼玉県,60代以上,内科)「50代後半にもなって僻地で生活したいとは思わない。24時間オンコールのような状態で、患者の転送システムもうまくいっている地域はごくわずかであろう。年収が3倍にでもしてくれないと」(宮城県,40代,内科)「へき地ではないが、田舎での勤務は経験あります。月に1週間、1年くらい通いました。どんな飲食店にいっても顔を知られていて、人々の話を時間的に並べるとその日の自分の行動が丸わかりになる。ちょっとしんどかった1年でした」(京都府,50代,呼吸器科)「僻地で長期間を経れば、現在の医療について行かれなくなり、離任した頃には次の行く先を失ってしまう。一定期間での確実な交代が不可欠であり、全く無関係の医師が行くことも好ましくない。かつてのように、医局単位で同門者から脈々と勤務者が派遣されることは、連続性という意味でも、非常に好ましい制度であったように感じている。」(東京都,50代,呼吸器科)「子供が成長して、一緒にいなくてもよくなれば考えるかも」(神奈川県,40代,小児科)「僻地医療の重症受け入れ機関で働いていたが、かかりつけ医との役割分担が不十分で、何でもかんでも大きな病院という患者が多く、体制づくりが必要と感じた」(千葉県,30代以下,総合診療科)「専門バカになっており、ジェネラリストとしてやっていけるかどうかが不安」(東京都,40代,神経内科)「家族の生活や子供の教育を考えると、一家揃って僻地に赴くことは現時点で不可能。ひとりで一手に引き受けるのも負担が大きく、複数の担当者でチームとして診療に当たれるような体制が望まれる」(福岡県,40代,泌尿器科)「離島での産科医療は、即断即決で常に背水の陣にあり、重圧を常に感じる。特に悪天候の折には、ヘリも高速ボートも使えず覚悟がいる」(佐賀県,60代以上,産婦人科)「以前は大学からのパートで僻地に行っていた。当時より高齢化しており、長期的には都市部に医療資源を集めるべきだと思うので、そちらに計画的に移ってもらうのが理想。それとは別に、医師全員が研修医の時期など一定期間必須で携わるべきだと思う。総合科の医療はそこにあるので勉強になる」(徳島県,40代,消化器科)「以前、僻地の公立病院に勤務。盆と正月は最悪。都会から患者の息子ら帰省、東京並みの医療を求めてクレーム。「しばらく見ないうちにこんなに弱っている。いったい今まで何を管理していたのか!」老親「先生、すみませんねえ」と申し訳なさそうに言うも、お亡くなりになれば、文句を言ってくるのは都会の息子らなので、もうこんな僻地ではやってられないと退職、都会に避難。僻地に住むなら、僻地で提供できる医療の範囲をわきまえてほしい」(大阪府,40代,呼吸器科)「妻帯者が通勤困難な僻地に単身赴任するのは家庭崩壊に繋がる為、独身の医師でないと務まらないと思われる」(宮城県,40代,循環器科)「お手伝いが出来ればいくらでもしたいという気持ちはあるが、かなりの専門性が問われるようになり、大変厳しい時代になっていると思う」(東京都,50代,皮膚科)「そもそも医療に限らず十分なサービスを望むものはそれが充実した地域に移住すべきだと考えています。僻地に住むのは、不便であることを含めて住むということ。よって、医療サービスを無理して僻地に持っていく必要は全くないと思う」(福岡県,40代,皮膚科)「若い時期は自分の能力を向上させるため僻地にとどまることができないと思うし、年をとると体力的に役立つことができなくなるしで、結局僻地医療に従事できなかった。 一度僻地に行くと交代の医師がいない限りやめることができない懸念があるので、派遣の形でも交代医師を確保する体制が必要だと思います。僻地医療の良さもあるはずですので、誰もが一度は経験する機会を制度として組み込むのも良いかと思う」(神奈川県,60代以上,精神・神経科)「5km四方に医療機関はなく救急車もないような山奥の寒村に、短期間ではあったが一人でいた。数十年前の話では参考にもならないだろうが、オートバイで峠を越えての往診で帰路の降雨で峠を越せず、患者宅に戻り車を預けて熊でも出そうな夜の山道を帰ってきて半日を消費し、その間の外来患者さんを診られなかったことや、簡単な手術と思ってもたった一人で実施したことなどを振り返ると、何も起こらなかったのはただ幸運だっただけ。実は冷や汗ものだったので、若気の至りでもなければ出来る事ではない」(東京都,60代以上,産婦人科)「私自身はいい思い出しかありません。住民の方も優しい方が多かったですし、むしろ地域病院で臨床力をつけたと思っています」(和歌山県,50代,内科)「単なる人員確保として高額な給与を提示したり、医学生や研修医の囲い込みを図っているようにしか見えないが、非効率な上に役にたたず、問題だらけだと思う。一番良いのは「経験もあって」「人脈もしっかりしていて」「自分の家族、特に子育てを終了している」一般に定年を過ぎた老人医師でグループを形成し(一人や二人にすべて押し付けるのではなく!)週2~3日程度の勤務であれば、人は集まると思うし実際の役に立つ。資源(老人医師)の有効活用にもなる。そういう勤務なら田舎暮らししようという気になる連中はたくさん知っている。 あとは、過疎地域の社会生活をどうやって成り立たせて行くのか、統廃合するのか、もっと高い視点から俯瞰した行政のビジョンと手腕が必要である。けして小手先の対応策に逃げないでほしい」(長野県,50代,外科)「常勤です。田舎なのでのんびりしてますが、子供を通わせたい進学校は遠く、いずれ息子を下宿させるか、自分が単身赴任するかを選ばなくてはいけなくなっています。 買い物も週に2回車で40分かかるスーパーに行ってますが、更に奥の部落からだと1時間半、救急車が指定病院に到着するまでも同じくらい掛かります」(秋田県,40代,内科)「自分の診療所を閉めたら考えたいが、その時自分は役に立たないかもしれません」(東京都,50代,内科)「僻地にも医師は不足していると思うが、都会でも医師が充実しているところは一部で、現職場では全くの人材不足。また、やはり家族の問題が大きい。自分一人なら良いが、家族も一緒には連れて行けないし離れて暮らすつもりはない」(兵庫県,40代,内科)「僻地医療の充実に必要なコストと僻地に住む人が病院にアクセスできるよう道路整備を行うコストを比較してよりコストパフォーマンスの高い方法を選択すると良いのでは?僻地に常勤医は医療資源の無駄遣いのように思います。医療の不充実などのデメリットを承知の上で住んでいると思う。限られた予算ですべての要求を満たすことは不可能でしょ」(広島県,30代以下,整形外科)「僻地に都市並みの医療機関は必要ない。現状の僻地医療は補助金で運営されているのが現状であり、受益者負担になっていない。一票の格差同様、極めて不平等である」(北海道,40代,内科)「スタッフが多かった頃は離島の応援業務に出ていましたが、今は人数的に不可能です。離島に関しては、常勤を希望するDrが不在の場合は、回り持ちで応援するシステムを構築するのが理想だと思います。」(京都府,50代,産婦人科)「現在常勤である。敷居は高くないので、多くの先生方に積極的に関わって頂きたい」(長野県,50代,呼吸器科)「24時間365日の待機体制。1日外来数100名。有床診で重症者多数。深夜0時以降も毎日のように呼び出され、週1~2回は地域の集会にも呼ばれる。感謝されることもあるが、「当然」と思っている住民が多く、身が持たない。離島の診療所で2年間勤務したが、一時期は医師を辞めることも考えたくらいで、疲弊して帰ってきた。今は地方の病院勤務だが、二度と関わりたくない」(鹿児島県,40代,内科)「放射線治療をずっとやってきたので、大病院での勤務が続いたが、定年退職後は総合診療医としてへき地医療を考えている」(岡山県,60代以上,放射線科)「僻地医療に機会があれば一度は携わりたいと思います。しかし僻地医療に携わるためには総合内科としてのスキルがある程度必要であり、ある程度医療経験が必要であり、若いうちに行くことは難しいと思います。逆に30-40歳になると家庭があり難しい面もあると考えます」(香川県,30代以下,内科)「40才前半で医局より派遣。学位と引き換えでしたが。すべて1人ということで24時間勤務。対応をある程度断らないと自分の体がもたない。自分の体と、家庭、使命感のはざまでした。3~4人で埋めればなんとかなるのだろうが。人件費等を考えると、へき地医療は公立病院の使命ではないか。公費、税金でマイナスを補てんしているのですから。めんどくさいことはすべてお断り、9時~5時ただいるだけというような公立病院は廃止して、その分へき地医療に充てればよい。」(東京都,50代,内科)「家族のため現在は難しいのですが、その状況が変化すれば考えてみたいです。好きな地方があるのでそこへ行きたいです」(東京都,30代以下,泌尿器科)「結局、余所者という立場からは脱却できないのではないかという懸念がある。高待遇で呼ばれても、村長が『自分より高い給料はけしからん』といって待遇が変われば、それらの付加価値はすぐなくなるであろう。それに対して地元民が擁護してくれるとは思えず、結局使い捨てになるのではないか?自然の中でのんびりは幻想だと思う」(滋賀県,40代,小児科)「以前の勤務先で、無医地区での健診を行っていた。その際は自分の専門範囲のみ、1日ずつだったので、大きな支障はなかった。しかし、とかくそうした地域では、一人の医師に広範囲の役割を求められるので、長期にわたって「何でも屋になれ」と言われると、まったく自信がないしお役に立てない。」(北海道,40代,小児科)「山間部のへき地病院に大学から派遣されたことがあるが、給与は自治医大出身の先生の半分以下。同じ仕事をしているのに、とやる気が失われた。公平な対応が必要では」(佐賀県,40代,内科)「現在の職場を辞められないため無理ですが、嫌いではありません。またやってみたい気持ちはあります」(秋田県,40代,外科)「以前関わっていたが、地域住民・行政の理解が得られないことが多々あり、責任の押し付けをされる、協力してもらえない等、精神的に過酷な状況に追い込まれる医療であった」(北海道,40代,循環器科)「僻地において医療だけを充実させることは無理 すべてのインフラに対する投資が必要。投資をしないならば僻地から住民を都市部に移動させるしか選択枝は無い」(京都府,40代,皮膚科)「不定期の診療では、患者さんの変化に応じた医療の提供が難しい」(北海道,50代,泌尿器科)「24時間身をささげる覚悟(在宅死の看取りなど)はないが、慢性疾患の管理であれば考えたい」(熊本県,30代以下,循環器科)「現在携わっており、200床程度の病院、常勤医は18名のみ。小児科医師は私一人でして、限界を感じながらも奮闘中です」(熊本県,60代以上,小児科)「勤務は総合病院ですが、地理的に僻地。一番困るのは、信頼されていないこと。手術適応の患者は都会での手術を希望し、面倒くさい検査やその後の経過観察のみを要求します。そのため、紹介する時は終診として、今後の診察を拒否させてもらっています。医師としての態度が歪んでいると批判されるかもしれませんが、歪みの原因は患者側にもあると思っています」(青森県,40代,泌尿器科)「僻地医療の過疎化は以前からあったが、厚労省主導の新臨床研修制度により、ますますひどくなったのが現実。今や、東京の一人勝ちでしょう?何故各県に一医大を作って行ったのか、その原点に戻るべきじゃないのかな。僻地医療はその延長線上にあるんだから」(千葉県,40代,循環器科)「輪番制で強制的にいく制度を作るしかないと考えます」(北海道,50代,内科)「私は400床程度の急性期病院の院長です。近隣の国保の診療所にて週一度、半日の代診をしています。人口3000人余のこの地域は、地理条件的にへき地とはいえませんが常勤の医師がいません。しかし交通事情が良いので、住民は近郊の町の医療機関にかかっており、診療所を利用する方は多くありません。在宅医療などのニーズ把握が十分でなく、潜在的なニーズ把握調査を行ってくれる保健師などもおらず受身の代診医の限界を感じています。行政に働き掛けていますが、なかなかうまくいきません」(香川県,60代以上,外科)「病院の医師の数が少なく、研究会や講演会、学会などに参加する機会がほとんど与えられなかった。そのあたりの改善がはかられたら、うれしいです。」(大阪府,40代,精神・神経科)「現在の仕事に加えての僻地医療に関しては、まず時間を割くことが困難。 個人で関わるのではなくチームやグループで対応しないと個人の負担があり途中で疲弊してしまうのではないだろうか。現在の医療の実態・限界・経営面なども僻地に暮らす住民も含め相談し検討する必要がありと思われる。」(福岡県,40代,内科)「患者さんも僻地と認識しているので、当院でできる治療であっても、都会に行ってしまう傾向が残念」(北海道,30代以下,内科)「医療のみならず生活を支える様々なインフラの整備が困難となっており、医師・スタッフを派遣すれば問題が解決するわけではないと考える。経済性や効率面などから、居住地の集約化の議論が避けられないのでは」(岡山県,40代,血液内科)「子育てが落ち着き、ある程度の設備が整っていれば、一度は携わってみたいと思う」(三重県,30代以下,眼科)「皮膚科以外は全く診療不能なため、自分は無理」(神奈川県,40代,皮膚科)「できない、やるべきでないのに田舎でも高次医療を求められる」(広島県,40代,内科)「『リタイアしたら考えても良い』『リタイアしたら、もう医療はしたくない』との思いの間で揺れています。しかし実際に赴任するとなると、引っ越しや家族の説得、新たな人間関係の構築など、煩わしいことがいっぱいあるため、なかなか踏み出せないのが実情。そういう思いの高齢の先生方が実は多いのでは?そこをクリアできれば潜在的な供給源はあるようにも思う」(大阪府,60代以上,内科)「僻地医療は専門分野をまたいで様々な疾患を広く浅く診られなくてはいけない。 その点が足かせになっているのではないか」(秋田県,40代,消化器科)「以前過疎地に勤務していた先輩が、地域の政治対立に巻き込まれ辞任せざるをえなくなったのを経験しました。秋田の医師追い出し事件や愛媛での町立病院高給訴訟など、僻地住民が自分の土地に医療を必要としているのか、疑問に感じる事件を多々目にします。必要だと思ってもらえないなら、誰もそんな所に行きたくないのでは」(愛媛県,40代,代謝・内分泌科)「中山間地域の在宅医療に関わっています。今後高齢化が更に進むと病院へ足を運ぶことが困難な患者が更に増えていくため巡回診療等も必要ではないかと考えています」(静岡県,50代,外科)「関わっていた当時(約20年前)に比べると、必要な医療情報の入手は格段に容易となった。都市部の「地域医療」とは異なった独特の魅力を持つ「僻地医療」は、将来の選択肢の一つである」(北海道,50代,整形外科)「僻地医療の限界を、患者や住民、マスコミがある程度理解しないと医師は減り続けると思う。都会の高度医療圏と同じレベルの医療を受けることを当然としている人々が多すぎる」(北海道,40代,循環器科)「僻地にコストをかけて十分な医療を提供するのは国家にとってかなりの負担になる。住民にもしっかり負担させるべき」(長崎県,30代以下,皮膚科)「都市部の多忙な病院勤務で空き時間がないため携われていないし、子供の教育の問題で僻地に赴くことができない 年に何回か1~2週間ずつであれば行ける可能性がある」(兵庫県,50代,外科)「研修医です。将来携わる予定です。日本では在学中にそういう経験をする機会が少ないからか、僻地医療を見下したり興味がないと言い切れる先生が多いことを悲しく思っています」(石川県,30代以下,内科)「以前携わっていたが、とにかくよそ者に対する住民の目がうるさい」(静岡県,50代,呼吸器科)「地方で開業していますが、患者さんのブランド志向や家族の入院施設入所志向は強く、時間外診療とか往診等で苦労しても知らないうちに入院していたり、急に入院目的の紹介を頼まれたりして、自分の時間を削ったのにと思ったりします。心底信頼されるとか金銭になるとかの見返りを求めない方なら良いが、いろいろな意味で僻地診療は困難と思います(政府は在宅在宅といいますが、若い方で親の在宅医療を希望される方は今はごく少数派)」(広島県,50代,内科)「当科の診療には高度な検査機器が必要なため,僻地現場での精査・加療は困難である.むしろ,地域のネットワークでドクターヘリなどが広く準備される環境が望ましいと考える」(石川県,50代,脳神経外科)「奥能登など人口の著しい減少地帯では、もう手遅れではないかと思う。医師の倫理観だけでは何もできない。社会的な対応が必要である。」(富山県,50代,精神・神経科)「時々代診に行くのを楽しみにしています。普段は専門領域のみですが、代診で幅広い領域を診察したり、往診に行ったりするのは医師になった原点を思い出すことにもなりいい経験です。豪雪だと、行き帰りが大変で困りますが」(福井県,40代,循環器科)「携わるべき人材の育成をしないと成り立たない。自治医大が出来た時には各県から2名ずつ程、奨学金を貰って卒業し卒業後は県に戻るとなっていたが、結局お金を払って自分の選んだコースへ進む人が大部分で僻地へは行かない状況です。『僻地医療大学』でも作って、卒業したら20年位は僻地医療への従事義務を負わせる事にでもしないと解決出来ないと思います」(神奈川県,60代以上,泌尿器科)「30年間専門科のみの診療を行ってきており、言ってみれば大学卒業直後の研修医より他の診療科の知識が乏しい。自分の専門科として僻地病院で勤務するのなら可能だろうが、総合診療、一般救急を担当することは困難と考える」(新潟県,50代,産婦人科)「研修医のときに関わりました。結構楽しく充実した日々でしたが、自分の生活もあり長期では出来ないと思いました」(千葉県,30代以下,精神・神経科)「伊豆諸島のひとつに1ヶ月間いた。当時の住民人口約700人プラス観光客に対して、医師は自分一人。診療所の勤務は月曜から土曜の午前中だけであったが、交代の医師が来るまで島に缶詰なので、一人で24時間オンコール体制であった。夜中にステルベンがあったり、緊急でヘリや船をチャーターして患者を本土に送ったりしたときは大変で早く戻りたかったが、のんびりした時間が心地よく、帰る頃には『もう少し居たい」と思うようになった。」(東京都,50代,呼吸器科)「現在常勤。行政や議会が医療崩壊の実態に無理解で、自分たちのこととして考えていない。行政は医療になるべく金をかけまいとし、病院をお荷物であるかのように扱う。 定期的に医師の交替があるのに、住民は「田舎に来る医師は都市部よりレベルが低い」と信じ込んでいる。へき地であっても、コンビニ受診、クレームも多い。開業医は夜間診ないで中核病院に押し付ける。医師偏在があるのに大学は医師を引き上げて都市部へ異動させる」(大分県,50代,外科)「医療に対する目が厳しく、こちらが良しと考え行った治療も、結果が悪ければ訴えられる時代であり、困難な症例の場合、相談する医師のいない僻地ではリスクが大きすぎる。」(兵庫県,50代,代謝・内分泌科)「人口3000人程度の村の診療所に勤務していたが(診療所の2階に居住)、夜間・休日に遠方へ出かけた際、時間外の診察に応じられなかったことがある。特に義務があるわけでもないし、緊急の診察依頼でもなかったが(風邪程度)、拘束されている感じがしてかなりストレスだった。代診も頼めず、研修などを急遽中止したこともある」(鳥取県,40代,内科)「子供の教育を考えると難しい。子供を犠牲にしてまで僻地医療に貢献しなければならない、とは思わない。非常勤で月に何回か手伝いに行くという形でなら,もしくは報酬次第では手伝いに行きたい、という医師は多いだろう」(東京都,30代以下,小児科)「都会で生活している身には正直あまり考えたことない内容でしたが、僻地医療は大切だと思います。ただ、小規模な病院をたくさん作るよりは、基幹病院を充実させ、そことの連携を図る方が重要だと考えます」(大阪府,30代以下,呼吸器科)「地方都市の郊外で開業していますが、当医院より山奥はまさに僻地で、限界集落ばかりです。人口が少なく、医療機関の新規立地は困難。開業医も高齢化しつつあり、医療格差が広がっていると思います。僻地医療にインセンティブでもないとやっていられない」(新潟県,50代,内科)「できれば協力したいと考えている方ですが、休みの予定が全く立たないような勤務は私の年齢では無理です。ある程度の医師のいる施設や、非常勤や外来だけであれば将来的には可能」(熊本県,50代,循環器科)「医療圏に僻地を含んだ総合病院に勤務していた。僻地からの患者は、医療を受けず/受けられず、いよいよ重症という時になってようやく救急車で運ばれてくる、というパターンが多かった」(東京都,30代以下,代謝・内分泌科)「四十数年前に大学の医局から派遣されたことがある。大都会での研修ばかりでなく、制度として昔のように大学から赴任させる制度の復活が望まれる」(兵庫県,60代以上,小児科)「自分の専門性が活かせるとは思うが、家族の理解が得られない」(京都府,50代,総合診療科)「僻地自治体の取り組みに温度差が大きく、すぐに医師が辞めてしまう話を聞きます。地域住民も意識が低いようです。給与を多くすると住民が離れ、安いと誰も赴任してきません。私の元本籍地の現状です」(京都府,50代,産婦人科)「以前に僻地医療を行っていたことがあるが、特権意識がある、あるいは赴任してくる医師を小馬鹿にしたような意識がある方が住民の一部におられる。住民も街の医療機関への志向が強いようであり、医療機関がそこにある必要性がないのであろう」(広島県,50代,脳神経外科)「僻地勤務ですが,地域救急病院への搬送は遠くても40分以内で可能です。加齢と共に勤務は大変になってきましたが、気力のある限りは留まりたいと考えています」(岐阜県,60代以上,内科)「週一回、大学より山奥へ土日の一泊で行っていた。急患の手術必要時は麓まで下ろしていた。空気はうまいし人は温かかった」(徳島県,60代以上,内科)「自分は携わっていませんが、実家がへき地の診療所なので苦労は聞いています。家族含めて住民とその土地の雰囲気に慣れるか、教育レベルを維持できるか、給料格差に対して妬みなど受けないかなど気を使うことが多いようで、自分にはできないなと思います」(埼玉県,50代,代謝・内分泌科)「赴任期間が長くなると、近隣の市中病院との医療レベルの差が顕著に。意識的な自己研鑽の時間が必要になると思う」(青森県,50代,皮膚科)

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キャッスルマン病〔Castleman's disease〕

1 疾患概要■ 概念・定義キャッスルマン病は多様な病態を呈する多クローン性リンパ増殖疾患であり、臨床的に限局型と多中心(全身)型に大きく分類される。限局型では無症状で経過することが一般的であるが、多中心(全身)型では多くが血清IL-6の上昇に伴う全身倦怠感、発熱、貧血、高CRP血症、低アルブミン血症、高γグロブリン血症などの多彩な症状を伴う。欧米では、human immunodeficiency virus(HIV)感染を基礎としたhuman herpes virus(HHV)-8の感染が原因となっている症例が多いが、わが国ではHIV感染と関連のないHHV-8陰性の症例がほとんどである。■ 疫学1)患者数希少な疾患であり、国内に約1,500人と推測する資料もあるが、正確な数は不明である。2)病型臨床的には限局型(localized type/unicentric Castleman's disease: UCD)と多中心(全身)型(multicentric Castleman's disease: MCD)に分類される。病理学的には、形態からhyaline-vascular type(HV type)とplasma cell type(PC type)に分類されるが、両者の中間型(mixed type)も見受けられる。一般的に限局型はHV typeの病理像を示し、多中心型はPC typeの病理像を示すことが多い。割合としてはHV typeが全体の約90%を占め、残りの約10%がPC typeまたは中間型とされている。上述の通り、限局型は無症状で経過することが多く発症年齢が若年の傾向があるが、多中心(全身)型はIL-6産生の亢進に伴う多彩な症状を呈することが多く、50~60代の中・高年に好発がみられる。■ 病因欧米ではHIV感染による免疫不全を背景としたHHV-8感染が基礎となるケースが多く、IL-6のviral homologyであるvIL-6がHHV-8によって産生されることが病因と考えられている。また、HIV感染のない症例でもHHV-8が陽性の症例が多い。一方、わが国ではHIV感染を伴う例は珍しく、HHV-8自体もほとんどの症例で検出されない。まったく別の病因が関係しているものと考えられるが、いまだ不明な点が多く、特定はされていない。■ 症状1)限局型典型的には縦隔リンパ節の腫脹がみられるが、他のリンパ節やリンパ節以外の部位に病変を形成することもしばしばある。周囲臓器の圧迫に伴う症状が出ることはあるが基本的には無症候性であり、画像検査で偶然発見されるケースもある。まれに多中心型のような症状を呈するもの例もみられる。2)多中心(全身)型多中心型では全身リンパ節腫脹がみられ、IL-6の過剰産生に伴うリンパ球・形質細胞の増加、慢性炎症、血管新生などにより、以下の表に示すような多彩な症状がみられる。リンパ節以外に肺、腎、神経、皮膚などにも病変を形成することがある。画像を拡大する■ 予後限局型は無症候で経過し、完全切除により予後は非常に良好である。一方、多中心(全身)型は、日本人の多くは緩徐な経過を辿るケースが多いが、時に進行性のものもある。ステロイド治療によりコントロール良好な例もあるが、多くは抗IL-6受容体抗体の適応になることが多い。また、治療抵抗性となり多臓器不全に陥って死亡するケースも存在する。HIV陽性例では陰性例よりも急速に進行することが多い。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ 臨床診断1)限局型一般的に症状はないが、血液検査所見は正常範囲のものと炎症反応や貧血を伴うものがある。後者では病変部の摘出で正常化するものが多い。病変部の切除生検による病理組織診断が行われる。2)多中心(全身)型診断基準は確立されていない。症状も多彩で非特異的であるため、臨床経過や血液検査所見、画像所見を総合的に判断する必要がある。鑑別疾患としては、悪性リンパ腫、POEMS症候群、膠原病、感染症、IgG4関連疾患などが挙げられる。画像を拡大する画像を拡大する■ 病理診断最終的な確定診断は病理組織診断で行われる。上述のように、形態からHV typeとPC typeに分けられる。HV typeは以下に挙げる特徴的な所見を有することが多いが、PC typeの病理組織像は非特異的な所見が主体で、膠原病や薬剤に対する反応性リンパ節腫脹、IgG4関連疾患などと鑑別が困難なことが多い。そのため、キャッスルマン病は、初診から確定診断に至るのに長期間を要する場合もまれではない。臨床所見、血液検査結果、画像所見などとで総合的に判断する必要がある。画像を拡大する画像を拡大する3 治療 (治験中・研究中のものも含む)キャッスルマン病の治療については、症例数の少なさもあり無作為化試験が組まれたことはなく、標準的な治療法は確立されていないのが現状である。限局型は、完全切除によりほぼ全例で治癒が見込まれる。全身型についてはステロイドの投与が基本であるが、ステロイド抵抗例では、抗IL-6受容体抗体(トリシズマブ)の適応となる。■ 限局型一般的に無症候性で予後良好であるが、悪性リンパ腫などの腫瘍との鑑別が必要となるため、病理組織による確定診断の意味も含め、病変部を切除することが多い。症状がある場合でも完全切除により症状の消失が期待できる。第1選択は完全切除であり、切除が難しい場合には局所放射線治療が選択されることもある。■ 全身型症状がある場合は、一般的にはステロイドの全身投与が行われる。無症状の場合は経過観察も選択肢となる。海外ではリツキシマブ(商品名:リツキサン)が使用されることがあるが、日本ではキャッスルマン病に対する使用については、まだ保険適応となっていないのが現状である。免疫抑制薬や化学療法が選択されることがあるが、見解の一致を得ない。抗IL-6受容体抗体であるトシリズマブ(同:アクテムラ)が2005年に承認されてからは、ステロイド抵抗例で使用され、効果を挙げている。HIV陽性例についてはリツキシマブや抗がん剤などが使用されるが、わが国でのHIV陽性例はまれであり、知見は少ない。4 今後の展望全身型キャッスルマン病の治療には、ステロイドを用いるのが一般的であるが、ステロイド抵抗性の症例や耐糖能に問題のある症例では管理が難しくなる。近年では、抗IL-6受容体抗体であるトシリズマブの有効性が示されてきており、今後はこのような分子標的薬がkey drugに加わっていくと考えられる。5 主たる診療科血液内科、免疫内科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)患者会情報社会福祉法人 復生あせび会(希少疾病患者の会)1)Van Rhee F, et al. Clinical advances in hematology & Oncology. 2010; 8: 486-498.2)本田元人. HIV感染症とAIDSの治療. 2012; 3: 12-18.3)西本憲弘. 実験医学. 2010; 28: 2026-2031.

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全年齢対象の非ホジキンリンパ腫に対するR-CHOP療法、強化療法vs.標準療法/Lancet

 びまん性大細胞型B細胞性非ホジキンリンパ腫に対するR-CHOP療法の全年齢を対象とした強化療法(毎2週投与)について、標準療法(毎3週投与)と比べて有意な改善を示さなかったことが報告された。英国・ロイヤルマーズデンNHS財団トラストのDavid Cunningham氏らが第3相無作為化試験の結果、報告した。これまでに、2004年に60歳以上を対象とした試験でCHOP強化療法(毎2週×6サイクルvs. 毎3週×6サイクル)の全生存の改善が示されていた。ただし、その後日本で行われた強化療法(毎2週×8サイクル)を検証した小規模試験では改善が示されず、またCHOP+エトポシド療法の検討においても全年齢の全生存改善は示されなかった。Lancet誌オンライン版2013年4月22日号掲載より。毎14日投与と毎21日投与を比較 本検討は、新たにびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫と診断された未治療の患者における、リツキシマブとシクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン+プレドニゾロン(R-CHOP)療法の全年齢層におけるベネフィットを検討することを目的とした。 対象は、英国内119施設でステージIA~IVと診断された18歳以上の患者とし、R-CHOP毎14日×6サイクル+リツキシマブ毎14日×2サイクルを受ける群(R-CHOP-14)と、R-CHOP毎21日×8サイクルを受ける群(R-CHOP-21)に1対1の割合で無作為に割り付け(マスキングなし)検討した。 主要評価項目は、全生存期間(OS)とした。 R-CHOP-14群は、シクロホスファミド750mg/m2、ドキソルビシン50mg/m2、ビンクリスチン2mg、リツキシマブ375mg/m2を1日に、経口プレドニゾロン100mg/m2を1~5日に、これを毎14日×6サイクルし、続いてリツキシマブ375mg/m2/日の毎14日×2サイクルを投与した。 R-CHOP-21群は、シクロホスファミド750mg/m2、ドキソルビシン50mg/m2、ビンクリスチン1.4mg(最大2mg)、リツキシマブ375mg/m2を1日に、経口プレドニゾロン40mg/m2を1~5日に、これを毎21日×8サイクル投与した。2年OS達成、R-CHOP-14群82.7%、R-CHOP-21群80.8%で有意差はない 1,080例が、R-CHOP-21群(540例)、R-CHOP-14群(540例)に割り付けられた。 追跡期間中央値46ヵ月(IQR:35~57)において、2年OS達成は、R-CHOP-14群82.7%(95%信頼区間[CI]:79.5~85.9)、R-CHOP-21群80.8%(同:77.5~84.2)で有意差は認められなかった(ハザード比[HR]:0.90、95%CI:0.70~1.15、p=0.3763)。2年無増悪生存にも有意差は認められなかった(75.4%vs. 74.8%、HR:0.94、95%CI:0.76~1.17、p=0.5907)。 また両群ともに、国際予後指標高値、予後不良の分子的特性、発生細胞を予測するベネフィットは示されなかった。 グレード3または4の好中球減少症の発現が、R-CHOP-21群で高く(60%vs. 31%)、同群では予定されていなかった遺伝子組換え型顆粒球コロニー刺激因子の投与が行われた。一方、R-CHOP-14群ではグレード3または4の血小板減少症の発現頻度が高かった(9%vs. 5%)。その他に発熱性好中球減少症(11%vs. 5%)、感染(23%vs. 18%)のグレード3または4の有害事象の発現頻度が高かった。 非血液学的有害事象の頻度は、両群で同程度であった。 これらの結果を踏まえて著者は「R-CHOP-14はR-CHOP-21よりも有効ではなく、R-CHOP-21が依然として標準的なファーストライン療法である」と結論している。

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DA-EPOCH-R療法、原発性縦隔B細胞性リンパ腫に高い効果/NEJM

 DA-EPOCH-R(用量調整エトポシド/ビンクリスチン/シクロホスファミド/ドキソルビシン/プレドニゾン+リツキシマブ)療法は、原発性縦隔B細胞性リンパ腫の治療として、放射線療法を行わなくとも高い治癒率をもたらすことが、米国国立がん研究所(NCI)のKieron Dunleavy氏らの検討で示された。原発性縦隔B細胞性リンパ腫はびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)のサブタイプで、結節硬化型ホジキン病と密接な関連を持ち、若年者に多く、巨大な縦隔腫瘤を形成する。標準治療は確立されておらず、免疫化学療法だけでは不十分なため縦隔への放射線照射による地固め療法がルーチン化しているが、遅発性の重篤な有害事象が懸念されるという。NEJM誌オンライン版2013年4月11日号掲載の報告。前向き単群第II相試験を、その他の後ろ向き解析と比較 研究グループは、原発性縦隔B細胞性リンパ腫の治癒率を改善し、放射線療法を不要にする治療戦略の開発を目的に、G-CSF(フィルグラスチム)併用下DA-EPOCH-R療法のプロスペクティブな単群第II相試験を実施した。 未治療の原発性縦隔B細胞性リンパ腫に対し、フィルグラスチム投与下にDA-EPOCH-R療法を6コースまたは8コース施行した。4コースおよび6コース目の終了時に病変の評価を行った。4~6コース目に20%以上の減量を要した場合は8コースまで治療を継続し、この間の減量が20%以下の場合は6コースで治療を終了することとした。 比較のために、スタンフォード大学医療センターの2007~2012年の診療記録の中から、放射線療法は施行されずにDA-EPOCH-R療法を受けた未治療の原発性縦隔B細胞性リンパ腫患者のデータを抽出し、レトロスペクティブな解析を行った。放射線療法なしでEFS 93%、OS 97%を達成、リツキシマブ追加の効果も確認 NCIの前向き第II相試験には、1999年11月~2012年8月までに51例(年齢中央値30歳、腫瘍径5~18cm、女性59%)が登録された。65%がbulky腫瘍(≧10cm)で、78%に乳酸脱水素酵素(LDH)上昇を認め、29%はStage IVであった。90%が6コースで治療を終了した。 スタンフォードの後ろ向き試験には16例[年齢中央値33歳(p=0.04)、腫瘍径7~18cm、女性56%]が登録された。bulky腫瘍(56%)、LDH上昇(69%)、Stage IV(44%)の頻度はNCI第II相試験と同等であったが、節外病変が有意に少なかった(53 vs 19%、p=0.02)。 NCI前向きコホートでは、フォローアップ期間中央値63ヵ月の時点で無イベント生存率(EFS)が93%、全生存率(OS)は97%であった。スタンフォード後ろ向きコホートでは、フォローアップ期間中央値37ヵ月におけるEFSは100%、OSも100%で、放射線治療を受けた患者はいなかった。 遅発性の合併症や心毒性は観察されなかった。フォローアップ10ヵ月から14年までの間に、2例(4%)を除く全例がDA-EPOCH-R療法により完全寛解に到達した。非完全寛解の2例は放射線療法を受けフォローアップ期間中は無病状態が維持された(1例は後に急性骨髄性白血病で死亡)。 なお、リツキシマブを併用しないDA-EPOCH療法の第II相試験(18例)では、フォローアップ期間中央値16年におけるEFSが67%、OSは78%であり、リツキシマブの追加によってEFS(p=0.007)、OS(p=0.01)が有意に改善することも確認された。 著者は、「DA-EPOCH-R療法は、原発性縦隔B細胞性リンパ腫の治療において、放射線療法を必要とせずに高い治癒率をもたらす」と結論付けている。また、確定的なエビデンスを得るために、小児を対象とするDA-EPOCH-R療法の国際的な臨床試験がすでに開始されているという。

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“医者の不養生”は本当?「もっと早く受診すればよかった…」そんな経験、ありますか?

今回の「医師1,000人に聞きました」は“医師自身の健康管理”。“医者の不養生”なんてことわざがありますが、その“口先ばかりで実行が伴わないこと”という解釈を読むとなんだか解せない…なんて方も多いのでは。先生方は、健康診断・人間ドック、毎回欠かさず受けますか?受けない先生、それはなぜですか?自分自身が患者になってみて、感じたことは?患者さんにかかりっきりになっているうちに医師のほうが手遅れになってしまった…なんて笑えない話も飛び出す今回の調査、寄せられたコメントも必見です!コメントはこちら結果概要約7割が健康診断・人間ドックを『必ず受ける』、一方で『毎回受けない』医師が1割以上存在全体の68.7%が『毎回必ず受けている』と回答。『受けないことがある』医師は19.3%、『毎回受けない』 医師は12.0%存在。世代間で大きな差は見られなかったものの、『毎回受けない』とした人の比率は年代が上がると共に漸増し、30代以下で10.6%のところ、60代以上では13.8%となった。働き盛りの40代「忙しくて」、60代以上「開業して交代要員がいない」健康診断・人間ドックを受けない(ことがある)医師に理由を尋ねたところ、最も多かったのは『忙しいから』で64.9%、働き盛りの40代では72.7%に上った。一方、若年層に比べ開業医の比率が高まる60代以上では、『院内に自身しか医師がいない/シフトを替わってもらえないから』が28.6%に上ったのと同時に『自分の健康状態は自分でわかっていると思うから』が21.4%。“受けたいのに都合がつけられない”医師と、“受けないと決めている”医師が他の世代に比して明確に表れるという結果となった。2割近くの医師に 『もっと早く受診すれば…』と後悔した経験あり自身が具合を悪くした際、『もっと早く受診すれば良かった』と感じた経験がある医師は全体の17.6%。40代では20.3%となった。遅れた理由としては、健康診断と同様『忙しかったから』が69.9%と最も多かったが、次いで多い回答が『受診するほどの症状ではないと思ったから』で27.8%。「知り合いの先生が“まだ大丈夫”“と過信し、忙しさも重なり受診をのばした結果、手遅れになった」など、ある程度自分で判断がつくことから招いてしまった事態、また「健康診断は受けるが、そこで引っかかっても、多忙のため受診できない」など、結果として”医者の不養生”になってしまうことを嘆く声も寄せられた。立場特有の“受診への不安”、受診して患者の気持ちを実感受診を躊躇する理由としてコメント中に複数挙がったのが、「身内の医者には診てもらいにくい」「オーダリングシステムを使える立場の人なら病名・処方が簡単にわかってしまう」など、プライバシーの漏えいを懸念する声が挙がった。また「自分の専門領域の検査を受ける場合は、結果がわかれば先が見えるから怖い」と医師ならではの不安感のほか、自身の検査や入院により「人間ドックの再検査を受けた際、病名告知前に患者さんがどれほど心配しているか実感した」「同室患者のいびきがこんなに心身に影響するのか、と」など、患者の立場・気持ちを実感したというコメントも見られた。設問詳細各種がん検診の推進、ワクチンの早期接種の推奨など、早期発見および予防が謳われるようになった昨今、先生方も普段患者さんに「早めの受診を」と呼びかけていらっしゃるかと思います。そこで先生にお尋ねします。Q1.健康診断(人間ドック含む)について当てはまるものをお選び下さい。毎回必ず受けている受けないことがある毎回受けない(Q1で「受けないことがある」「毎回受けない」を選んだ方のみ)Q2.健康診断(人間ドック含む)を受けない理由について、当てはまるものを全てお選び下さい。(複数回答可)面倒だから忙しいから院内に自身しか医師がいない/シフトを替わってもらえないからその気になればいつでも検査できると思うから自分の健康状態は自分でわかっていると思うから健康診断・人間ドックには意味が無いと思うから知りたくない、怖いからその他(                 )Q3.ご自身が心身の具合を悪くした際、結果として「もっと早く受診すればよかった」と感じた経験はありますか。あるない(Q3で「ある」とした方のみ)Q4.その時に受診しなかった、受診が遅れた理由で当てはまるものをお選び下さい。(複数回答可)面倒だったから忙しかったから院内に自身しか医師がいない/シフトを替わってもらえなかったから受診するほどの症状ではないと思ったから自覚症状がなかったから知りたくなかった、怖かったからその他(                  )Q5.コメントをお願いします。(ご自身の体調管理、受診・治療へのハードル、健康診断・人間ドックに対して思うこと、ご自身が患者の立場となった際に感じたこと、ご自身や周囲の先生方が体調を崩した際のエピソードなど、どういったことでも結構です)2013年3月15日(金)実施有効回答数1,000件調査対象CareNet.com会員コメント抜粋(一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)「医療を提供しているとその限界も見え、自分が病気になったときは“寿命がきた”と判断して医療を受けたくない、という気持ちが強くなった。」(40代,内科,一般病院)「思ってもみない結果が出ると人間は動揺するものであることがよくわかった」(50代,放射線科,一般病院)「健康管理は重要だと思うが、他の医療機関を受診するのはハードルが高い」(50代,外科,診療所・クリニック)「検診などを受ける時間もなく、症状にあわせて友人医師に内服処方を出してもらい済ませる事が多い。」(40代,救急医療科,一般)「人間ドックの再検査を受けて、病名告知前に患者さんがどのくらい病気について心配しているか実感した」(40代,内科,一般病院)「健診に対する価値観、病気に対する価値観はそれぞれであり、強要されるものでは決してない。また、結果の還元が十分にできているのかという疑問がある。どこまで踏み込んで検査すべきなのか、逆に不足していないのかなど、検討すべき余地はたくさんある。」(40代,内科,診療所・クリニック)「39歳の時に体調を崩して1-2か月仕事ができなかった。病院勤務だったのである程度は収入があったが、それでも生活費を切りつめる必要があった。現在開業しており、同様な事態が起こると不安に思うことがある。」(40代,皮膚科,診療所・クリニック)「身近な先生で、症状が出ているのに“まだ大丈夫”と過信してしまい、忙しいこととも重なり受診をのばした結果手遅れになったケースがあり、自分も注意が必要と思います」(60代以上,内科,一般病院)「他に医師がおらず、薬を飲みながらの診療は正直つらかった。」(40代,消化器科,一般病院)「頸椎椎間板ヘルニアで手術をすることになったが、上肢の症状の時に受診をしていれば 経過がもっと良かったと思われる。」(40代,整形外科,診療所・クリニック)「症状があっても進行性でない場合は職務を優先することが多い。自己判断は必ずしも正しくないことを認識しなくてはいけないと反省している。」(60代以上,循環器科,一般)「健康診断をしなかったツケで、今年網膜剥離になることがわかっている。”医者の命”の目であるため、後悔している。」(60代以上,内科,診療所・クリニック)「年齢の近い先輩医師が大腸がんとなり、大腸内視鏡を含めた侵襲的な検査も定期的に施行しなければと思ってはいるが、時間的な余裕のなさから受けられないことが日々ストレスとなっている。」(50代,内科,一般病院)「身体が資本と改めて感じた。検査、治療にかかる時間を捻出するのが大変困難であった」(50代,循環器科,診療所・クリニック)「自分で受けて初めて、検査の苦しさがわかる」(40代,小児科,一般病院)「検診の際は強制で休みにするくらいでないと受診率は上がらないと思う。」(40代,内科,一般病院)「曜日や時間帯から、実際に医療機関を受診できるタイミングが限られている」(50代,内科,一般病院)「問題意識から具体的な受診行動にうつす際のギャップは、意外と大きいなと思った。」(50代,内科,診療所・クリニック)「(院内の)知り合いに診てもらうことになるので受診を躊躇することがあります。」(40代,血液内科,大学病院)「バリウム検査がこんなにきついとは思っていなかった。」(30代以下,外科,大学病院)「肺がんが末期の状態で見つかった現役の医者がいた。」(50代,内科,診療所・クリニック)「疾病を発見するというよりも、安心のために受けるべきだと思う。患者の立場を経験できるのは貴重なこと」(40代,内科,一般病院)「やっぱり医師の言うことにはなかなか逆らいにくいというか、聞きたいことが聞きにくかったりする」(30代以下,整形外科,一般病院)「胃カメラはつらい」(50代,整形外科,一般病院)「糖尿病の母が血糖コントロールを悪くし、半年後の定期健診で膵癌が見つかり、それが死因となりました。受診をしなければいけませんが、こんな経験をしていても、自分は別と思ってしまうのですよね・・・。」(40代,内科,診療所・クリニック)「自分の専門科(の疾患)の時どうしたらいいかわからない。」(50代,外科,一般病院)「職場の義務で健康診断は毎回受けていますが、日常業務が多忙なため、精密検査が必要となってもなかなか平日昼間に受診するのは大変と思います。」(30代以下,呼吸器科,一般病院)「健康診断と保険診療を同時にできれば、健診受診率もあがるのではないかと思います。」(30代以下,産業医,診療所・クリニック)「入院患者になってみてわかったのは、何もなければそっとしておいて欲しいということだ。 遠くから暖かく見守ってもらえれば十分。元気な人(医療者含む)を相手にするのは結構疲れる。 医療とは単なるサービス業ではないと実感した。」(40代,内科,診療所・クリニック)「健康診断が学術的に有効と認められるものなのか、疑問に思うことがある。」(30代以下,循環器科,一般病院)「検診の有用性はほんとうにあるのだろうか? やるなら胃カメラやバリウム検査は必須にする必要があると思う」(30代以下,救急医療科,大学病院)「実際に患者になって、大学病院では患者を待たせるのが当たり前としているところに気づいた。」(30代以下,皮膚科,大学病院)「自分で確認できる部分は年一回はチェックしてますが、内視鏡など他院でしてもらわないとダメな検査はどうしても先送りにしてしまいます。自営業のつらいところです・・・」(40代,内科,診療所・クリニック)「常に早期発見を心がけて検診を受けていても、やはり漏れ落ちはある。症状が出てからでも早期受診することで軽症で済むことも自身で経験すると、患者に対する説明も説得力が増した。」(50代,放射線科,一般病院)「自分で検査してます。 内視鏡も自分自身で挿入して検査します。得意技です。」(50代,内科,診療所・クリニック)「気合で仕事する文化が根付いており、気軽に休めるほどの人員が確保されていないため、病気になってからでないと体のメンテナンスができない。」(30代以下,小児科,大学病院)「人間ドックを受診して、クレアチニンが高値であることが判明し、CKDであることがわかりました。クレアチニンが検査に導入されたから分かったことで、検査項目の見直しが必要であると思いました。」(60代以上,内科,一般病院)「胃カメラを初めて受けたが緊張した。」(30代以下,内科,診療所・クリニック)「常勤の頃は必ず受診していましたが、結婚して非常勤になるとなかなかチャンスがありません。 常勤ではない女性医師がもっと受診しやすくするシステムがあるといいと思います。」(30代以下,皮膚科,診療所・クリニック)「人間ドックを 日曜日や休日、または平日午後からも受けられる施設を増やしてほしい。」(40代,内科,診療所・クリニック)「1日人間ドックに入る時間的余裕がない」(30代以下,救急医療科,一般病院)「仕事が忙しくて体調を崩すが仕事のため受診できないという悪循環にはまります。」(30代以下,循環器科,一般病院)「人間ドックの項目に簡易スパイログラフィー(肺年齢)やBNP値を入れて、もっとハイリスク集団を効率よく抽出する努力をした方が良い。」(30代以下,外科,大学病院)「健康診断や人間ドックを受けていると全ての疾患が早期発見できると思っている人も多いようだが、それらで引っかかるのは一部の疾患だと考えてもらいたい。また、1年の間でも一気に進行する癌もあり、健康診断や人間ドックは有用ではあるが万能ではないことを周知してほしい。」(30代以下,その他,一般病院)「自分ばかりでなく家族が病気になり医療機関の世話になったときには、患者の気持ち、心配、不安を実感することができる」(60代以上,循環器科,大学病院)「職場で健診を受けられることはありがたいが、何か異常があった場合はすぐに院内に知れ渡ってしまいそうという不安もある」(30代以下,外科,一般病院)「入院中はいろんなスタッフが頻繁に入室してくるのでリラックスできなかった。」(40代,小児科,一般病院)「検診では心配している疾患(例えば前立腺など)を網羅していないため、受ける意欲を欠いた。」(60代以上,外科,一般)「病気になっても休暇が取りにくく、周囲に迷惑をかけるので、健康診断は必ず受けるようにしている。 勤務医の時は自分がいなくても代わりはいるが、開業すると休診にせざるを得ず、大変な思いをした。」(50代,形成外科,診療所・クリニック)「自分の専門領域の検査を受ける場合は緊張します。結果がわかると先が見えるから、こわい気がします。」(60代以上,脳神経外科,一般病院)「歯科への受診はついつい遅れがちになります。総合病院系で歯科のある所だとちょっと相談、とかもできますが、個人病院では歯科がないのがほとんどですし、仕事を休んでまで受診する程ではないとか、週末に改めて歯科医院に行くのも面倒だったりして受診が遅くなる事が多いです。」(50代,内科,介護老人保健施設)「医師が少ない科であるため、一人が倒れると膨大な業務が残りの医師にきて処置しきれないことがあった。」(60代以上,呼吸器科,一般病院)「十二指腸潰瘍で入院した時は、患者はなんと弱いものかと実感した」(50代,精神・神経科,診療所・クリニック)「知人が急な入院になったときに、診療所を仲間でバックアップしました。忙しくて、また代わりを頼んで診察を受ける時間がなかったとのことでした。」(50代,内科,診療所・クリニック)「客観的な判断が鈍るのか専門医への受診が遅れがち、特に65歳以上はその傾向が強い。 開業医は時に自費で薬剤を購入し、それでだましだましの治療をしているケースがある。」(50代,内科,診療所・クリニック)「血液検査などはしやすいが、昨年初めて大腸ファイバーをしてポリープが見つかった。出来れば人間ドックを毎年受け、胃カメラなども継続したいが、忙しく難しいのが現状です。」(30代以下,整形外科,一般病院)「自分の勤務する病院に受診希望の科があれば ふつうはそこを受診します。しかし大学の医局人事であちこちに勤務した経験上、自分の家族の受診も含めて、プライバシー・個人情報はほぼ守られないと感じています。現在の勤務先も、オーダリングシステムを使える立場の人ならだれでも、個人情報を入手でき、病名や処方など簡単にわかります。もっとアナログな点をいえば、“看護師の口に戸は立てられない”です。」(40代,小児科,一般病院)「全身倦怠感が強く、微熱が出た時に原因がわからず、呼吸器症状がほとんど無かったが胸部X線検査を行なって、肺炎になっていた時は驚いた。マイコプラズマ肺炎だったが、熱が低いわりに症状が強く出るのだなと解った。」(40代,内科,診療所・クリニック)「指を骨折したが、職員がどのように受診すればよいかわからず、ためらってしまったため受診が遅れてしまった」(30代以下,精神・神経科,大学病院)「先ごろ、入院しました。主治医をはじめスタッフの方々に大変よくしていただき、感謝の限りです。 自分も患者さんにとって、頼りがいがあり、感謝される医師でいなければいけないという気持ちを新たにしました。」(60代以上,整形外科,一般病院)「なかなか休暇をとって、人間ドックにかかれないのが悩み。 人間ドック休暇みたいな制度が有るといいんだけど。」(50代,内科,診療所・クリニック)「便潜血陽性のため、昨年初めて大腸ファイバー検査を受けた。結果は良性のポリープだったが、勇気がいることであった。」(50代,内科,診療所・クリニック)「健康は自己責任である。もっと早く受診すればよかったではなくて、そこまで健康に注意しなかった運命。といって検診をこまめに受ける人はただ単に責任転嫁したいだけ。病気というのはある程度遺伝子上で決められた運命です。治療を受けて長生きできるのも運命。受けられずに命が閉じるのも運命でしょう。」(30代以下,外科,大学病院)「単純レントゲン(肺)で異常を指摘され、CTを行うまで心配した。」(50代,整形外科,診療所・クリニック)「健康診断で引っかかっても、勤め先だと精密検査を受けにくい。」(40代,消化器科,一般病院)「患者には早期発見が大事という割に、自分は病気を見つけたくない矛盾があります。」(40代,泌尿器科,一般病院)「血圧が高め、少しぐらいなら、と放っておいたらかなりの高血圧に。自覚症状がないと甘く見がち」(50代,内科,一般病院)「医科のものは意識しているのですが、歯科が盲点でした。つい面倒で行かずにいたら、ある日突然歯がポロッと欠け、慌てて受診。既にかなり進行した齲歯でした。他にも齲歯多数とのことで、今も通院が続いています。」(40代,外科,一般病院)「胃カメラは想像以上に苦痛であった。」(50代,整形外科,一般病院)「入院して患者さんの気持ちが判ったので、応対に気をつけるようになった。」(60代以上,産婦人科,診療所・クリニック)「重度感染症で入院した際、食事の重要性と同室のいびきがこんなにも心身に影響するのかと実感しました。特に六人部屋、八人部屋というのは、本当に忍耐の日々でありました。入院設備は昭和の時代から全く変化がないように思えます。そろそろ、入院設備へも目を向けるべきかなと思います。」(40代,小児科,診療所・クリニック)「実際に健康診断がきっかけで癌が見つかったDrもいるので他人ごとではないと思ってます。」(40代,産婦人科,大学病院)「患者さんには偉そうに言うのに自分の健康管理は不十分。昨年目の手術をして、自己管理の大切さと医療者のありがたさを痛感した」(50代,小児科,大学病院)「症状から自己診断してしまい、結果的に回復が遅れた。受診に時間を要することが一番の理由」(60代以上,その他,一般)「評判のいい開業医のところへ特定健診に行って、細やかな診察や説明など、患者さんに人気のある理由を目の当たりにしたのは、医療人としても良い経験となった。 気軽にできる“患者体験“になるような気がする。」(40代,麻酔科,診療所・クリニック)「前立腺がん、右腎盂癌が検診で見つかった」(60代以上,内科,診療所・クリニック)「なかなか健康診断を受ける時間がない。知り合いの外科医はPSA測定をご自分で測定し、次第に上昇し、あり得ない数値になっても放置し、病状が進行して血尿が出て、初めて相談を受けました。」(60代以上,泌尿器科,診療所・クリニック)「健康なので患者さんの気持ちがわからないのではないかと心配です。」(30代以下,血液内科,大学病院)「過去に、業務に支障がない外傷で勤務していた所、気付かれてストップがかかったことがありました。医師不足のため代わりがいない状況では患者の診療が優先され、受診にはハードルが高く感じます。その分、職場健診は義務であり、権利と考え毎年受けています。」(50代,内科,一般病院)「開業していると急には休診にはできないので、なかなか他の医療機関を受診できない。自分の専門分野であれば自分自身で投薬(治療)せざるを得ない。」(40代,内科,診療所・クリニック)「外来や当直の時に、嘔吐下痢症だったり発熱してしんどかったときは、因果な商売だなぁと思いました。」(30代以下,神経内科,一般病院)「自分はまだ30代だが、同年代で生命に関わる患者を診察する機会も多いため、健康に気をつけるよう心掛けています。」(30代以下,産婦人科,一般病院)「患者になって以後、(身体より)仕事を優先することの愚かさを、実臨床の場で啓蒙するようになった」(50代,外科,一般病院)「まず自分で診断治療しようとしてしまう。こんな症状なんかで受診するのかとの思いから専門医に相談するのが遅れたり、あるいは他院で検査を受けるのが気恥ずかしかったりして受診が遅れる。」(40代,内科,診療所・クリニック)「健康診断は職場で強制的に受けさせられるから問題ないのですが、体調を崩したときも仕事を抜けて受診することが、病院で働いていても困難だと思うことが多いです。」(30代以下,麻酔科,一般病院)

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2012年度10大ニュース~心房細動編~ 第1位

解説者のブログのご紹介『心房細動な日々』国内海外国内1位 多学会、多科、多職種にまたがる連携がますます必要にこれまで見てきたように、とくに抗凝固療法においては、循環器系の学会だけでなく、神経内科、血液内科、消化器内科、歯科など多科にわたる連携の動きが見られるようになっています。前述の消化器内視鏡診療ガイドラインの策定メンバーもそうですが、たとえば日本循環器学会、日本脳卒中学会、日本血栓止血学会などでは、それぞれの分野のエキスパートが出席してのシンポジウムが増えています。心房細動患者の増加とともに、プライマリ・ケア医の抗凝固療法に占める役割はますます大きくなり、プライマリ・ケア医と専門医との連携もさらに重要さを増していくでしょう。血栓と出血というリスクのバランスをどう考え、どう対処するか。この問題は単に医師間で調整する問題ではなく、もちろん患者さんと医師、医療者との間でどう合意形成をするかの問題です。そこに看護師、薬剤師も含めた多職種で関わって行くことが、今後ますます必要になってくると思われます。海外1位 ESCガイドラインの改定~抗凝固薬の敷居を明確に規定1位は何といっても、昨年(2012年)8月に欧州心臓病学会(ESC)の心房細動マネジメントガイドライン1)がアップデートされたことです。このガイドラインの最大の特徴は、抗凝固療法の敷居が低く設定されたということです。従来頻用されていたCHADS2スコアは姿を消し、CHA2DS2-VAScスコア1点以上の患者のほとんどに抗凝固薬が推され、しかもより新規抗凝固薬に推奨度の重みが付けられたものとなっています。一方で同スコア0点(女性のみが該当する例も含む)には抗凝固療法は推奨されないことも明確に述べられています。もうひとつ同ガイドラインの特徴は、今回も「65歳以上の患者における時々の脈拍触診と、脈不整の場合それに続く心電図記録は、初回脳卒中に先立って心房細動を同定するので重要」と改めて強調するなど、プライマリ・ケア医の視点に立ったものであるということです。新規抗凝固薬を推し過ぎの感もありますが、今後の抗凝固療法の方向性を明確に示した、必読のガイドラインと思われます。 また米国胸部専門医学会(American College of Chest Physicians ;ACCP)の抗血栓療法ガイドラインやカナダの心血管協会(CCS)のガイドラインも改訂されていますが、いずれも抗凝固薬の適応を拡大する内容になっています。 来年度はいよいよ日本のガイドライン改訂が待たれるところです。1)Camm AJ, et al. Europace. 2012; 14: 1385-1413.

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