サイト内検索|page:113

検索結果 合計:4442件 表示位置:2241 - 2260

2241.

中和抗体薬などについて追加、COVID-19診療の手引き/厚生労働省

 7月30日、厚生労働省は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 第5.2版」を公開した。 今回の改訂では、以下の4点が追記・修正された。・「1 病原体・疫学」の「海外発生状況」の更新・「2 臨床像」の「合併症」に、心筋炎・心膜炎、真菌感染症について追記・「4 重症度分類とマネジメント」で「中和抗体薬カシリビマブ/イムデビマブ」を追記・「5 薬物療法」で「各種薬剤の項目」を一部追記 また、同省は7月26日、「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する手引き(3.3版)」を改訂し、公開した。主に「海外在留邦人等に対するワクチン接種事業」、「ホームレス等の接種機会の確保」、「特設会場で一時的に同時期に複数種類のワクチンを使用する場合の取扱い」、「接種後の経過観察について、具体的な対応方法等」、「予防接種証明書」などが追記・修正された。 さらに、8月2日には「同(4版)」が公開され、本版では「アストラゼネカ社ワクチン用の予診票」、「接種不適当者」などが追記された。

2242.

第65回 ワクチン完了者のコロナ感染死は0.001%未満/CDC

<先週の動き>1.ワクチン完了者のコロナ感染死は0.001%未満/CDC2.AZ製ワクチン、40歳以上などを対象に接種開始へ/厚労省3.医師働き方改革、宿日直許可のフローなど公表/厚労省4.マイナンバーカード保険証、9月末までに導入を/厚労省5.日本人の平均寿命、コロナ下でも延長し男女とも最高に/厚労省1.ワクチン完了者のコロナ感染死は0.001%未満/CDC米国疾病予防管理センター(CDC)は、米国内で新型コロナウイルスワクチンの接種を完了した人のうち、コロナ感染により死亡した例は0.001%未満、重症化した例は0.004%未満に留まっていることを、最新データで明らかにした。各地からの報告によれば、新規感染者や入院患者の大半は未接種のグループに集中しているという。なお、世界中で感染が急拡大している変異株「デルタ株」については、接種済みでも感染を広げる可能性を指摘。7月27日、CDCはワクチン接種者に対するガイダンスを更新し、ワクチン接種の有無にかかわらず、感染率の高い地域の屋内公共施設では全員がマスクを着用することを推奨している。(参考)コロナ感染死、ワクチン接種済みなら0.001%未満 米CDC(CNN.co.jp)Statement from CDC Director Rochelle P. Walensky, MD, MPH on Today’s MMWR(CDC)When You’ve Been Fully Vaccinated How to Protect Yourself and Others(同)2.AZ製ワクチン、40歳以上などを対象に接種開始へ/厚労省厚生労働省は30日に、第23回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会を開催し、アストラゼネカ(AZ)製の新型コロナウイルスワクチンについて、予防接種法に基づき、国内でも接種開始することを決めた。接種対象者は、原則40歳以上とするとともに、海外でAZ製ワクチンを1度打って帰国した人などとするが、他社製のワクチンでアレルギー反応が生じた場合や、他ワクチンの流通がストップした場合は、18歳以上40歳未満の人も対象となる。AZ製ワクチンは、今年5月に特例承認されたが、海外で接種後の血栓事例が報告され、国内での使用は見送られていた。血小板減少症を伴う血栓症は、イギリスにおいて1回目接種で100万回当たり14.8件と、アナフィラキシーの発症頻度(100万件当たり16.5件)とほぼ同程度であり、診断・治療の手引きを日本脳卒中学会と日本血栓止血学会が作成し、公表している。(参考)アストラ製ワクチン接種対象、40歳以上に決定(産経新聞)アストラゼネカワクチン 公的接種に追加 40歳未満は原則対象外(NHK)新型コロナワクチンの接種について[アストラゼネカ社ワクチン](厚労省)アストラゼネカ社COVID-19ワクチン接種後の血小板減少症を伴う血栓症の診断と治療の手引き・第2版(日本脳卒中学会、日本血栓止血学会)3.医師働き方改革、宿日直許可のフローなど公表/厚労省厚労省・医師等医療従事者の働き方改革推進室は、2024年度より勤務医に対する時間外労働上限規制が施行されることを踏まえ、医療機関における労働時間管理を適正に行うため、宿日直許可に関する必要書類やフローなどを公表した。申請前チェックシートもあり、医療機関の管理者らが、宿日直許可の取得申請を行う際の事務手続き等の参考になるだろう。(参考)宿日直許可、必要書類やフローなど周知 厚労省(キャリアブレインマネジメント)宿日直関係資料について(周知依頼)(厚生労働省)4.マイナンバーカード保険証、9月末までに導入を/厚労省厚労省は、29日の社会保障審議会医療保険部会で、「オンライン資格確認等システム」の導入準備状況について、カードリーダーなどの専用機器を導入し対応可能となった施設は1,664施設と、全体の1%未満に留まっていることを明らかにした。内訳は、病院159施設、医科診療所535施設、歯科診療所439施設、調剤薬局531施設。顔認証などによる手続きの自動化で待ち時間を短縮できるものの、院内システムの改修も必要であり、それらの準備が完了しているのは7,411施設。顔認証付きカードリーダーの申し込みは約13万施設(約6割)が行っており、そのうち約8割の施設が今年9月末までに導入予定であると回答している。このため、10月からの本格的な稼働に向け、医療関係団体や公的医療機関等に対して、導入加速を働きかける。なお、マイナンバーカードを保険証として使うには、利用者側でも事前登録が必要だが、登録者数は約470万人とカード発行の1割に留まり、更なる広報活動も必要だ。(参考)マイナ保険証への対応1%未満 医療機関、準備遅れ 10月開始、デジタル化基盤整わず(日経新聞)資料 オンライン資格確認等システムについて(厚労省)5.日本人の平均寿命、コロナ下でも延長し男女とも最高に/厚労省厚労省が30日に発表した「令和2年簡易生命表の概況」によれば、2020年の日本人の平均寿命は、男性が81.64歳、女性が87.74歳と、それぞれ2019年と比較して男性が0.22歳、女性は0.30歳延長し、過去最長を更新したことが明らかになった。男性、女性とも全年齢で平均余命は前年を上回っており、新型コロナウイルスにより、男性は-0.03歳、女性は-0.02歳の影響があったものの、男女とも悪性新生物、心疾患(高血圧性を除く)、脳血管疾患、肺炎および不慮の事故などの死亡率の減少によって、全体の平均寿命は延長した。同年の世界順位(香港を除く)は、男性では1位スイス(81.9歳)、2位日本(81.6歳)、3位シンガポール(81.5歳)、女性では1位日本(87.7歳)、2位韓国(86.3歳)、3位シンガポール(86.1歳)となった。なお、香港の平均寿命は男性が82.71歳、女性が88.14歳となっている。(参考)日本人の平均寿命 女性87.74歳、男性81.64歳 過去最高更新(毎日新聞)2020年の平均寿命、男女とも最高に 厚労省まとめ(日経新聞)令和2年簡易生命表の概況(厚労省)

2243.

オリンピック空手の注目選手【空手家心臓外科医のドイツ見聞録】第4回

開催直前まですったもんだがありましたが、ようやく東京2020オリンピック競技大会が始まりました。コロナウイルス感染症のことも含め心配が尽きない大会となってしまいましたが、「盛り上がればいいな」と思います。さて、このエッセイが公開される頃には大会はだいぶ進んでいることと思いますが、私注目の「空手」は8月5〜7日の開催となっていますね。まあ、空手は残念ながらマイナースポーツですからね〜。どれだけの人の目に留まるかわかりませんが、始まったらきっと一気に注目を浴びると思います。何といっても、どの種目もメダル候補の選手ばかりですから!金メダル、最有力の喜友名 諒選手空手に限らず、全競技を合わせて最も金メダルに近いと言われているのが、「空手 男子形」の日本代表の喜友名 諒選手です。(出典:ウィキペディア[Wikipedia])喜友名選手は空手発祥の地である沖縄出身で、ちょうど私が空手を引退した直後に出てきた選手です。「劉衛流」という流派の選手なのですが、この劉衛流は最近まで一子相伝であったため、規模としては小さな流派です。しかし、門戸が開かれて以降、世界チャンピオンを輩出し続けていて、今や空手界でその名を知らぬ者のいない流派となりました。実はこの私、学生時代に学校を休んで沖縄へ行って劉衛流の道場に押しかけ、2週間ほど稽古をつけてもらった経験があります。当時も世界チャンピオンが何人も在籍していて、どんな稽古を、どれくらい積んでいるのか、どうしても知りたかったからです。アポも取らずに、いきなり道着片手に道場に押しかけてきた学生にも門戸を開いてくれて、本当にいい経験を積ませていただきました。結局、その流れで沖縄の病院で研修することを決めることになるのですが…、今となってはいい思い出です。綺麗かつ実戦的な形の演武を観戦して欲しい私は、喜友名選手は、世界王者を量産し続けている劉衛流の、恐らく最高傑作だと思っています。もうこの数年、国内外を問わず、すべての大会で優勝しています。不敗神話を提げてのオリンピック参戦というわけです。近年の空手の「形競技」は見栄え重視の流れが強くなっていて、「実際に使える技」よりも「綺麗にみえる技」の方が評価される傾向にあるのですが…。この喜友名選手の技は、実際に相手を倒すことを意識して練り上げられたものだとヒシヒシと感じます。なのに見栄えも決して悪くない。自分が現役時代にイメージしていた理想形がまさに体現されている感じです。このレベルに到達するまで、どれだけの稽古を積んだのだろうと思うと、胸が熱くなります。本番で足が滑った、などのアクシデントがない限り、間違いなく金メダルを獲ることになるでしょう。ぜひ1度は喜友名選手の形演武を観てもらいたいと思います。

2244.

8月に都内1万人超も、爆発的拡大への緊急声明/日医

 29日、国内の新型コロナ新規感染者数は初めて1万人を超え、病床逼迫が現実に発生しつつある。日本医師会は、これを踏まえ、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会、日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会、東京都医師会の各団体と共に、「新型コロナウイルス感染症の爆発的拡大への緊急声明」を取りまとめた。 東京都の新規陽性者数は、7月25日1,763人、26日1,429人、27日2,848人、28日3,177人、29日3,865人と、1週間比1.5以上で推移しており、厚労省アドバイザリーボードが28日に出した感染予測では、このまま1週間比1.4以上が続けば、8月中にも新規陽性者数は東京都だけで1万人を超えるとされている。 日本医師会は、緊急要請として、以下の3つを政府に示した。1. 首都圏をはじめ感染者が急増している地域に対し、早急に緊急事態宣言を発令すること。あわせて、緊急事態宣言の対象区域を全国とすることについても検討に入ること。2. 感染収束の目途がつくまで、徹底的かつ集中的にテレワークや直行直帰を推奨すること。3. 40歳から64歳までとリスクの高い疾患を有する方のワクチン接種を推進し、できるだけ早く完了させること。 また、医療提供体制確保の取り組みとして、(1)重症者、中等症患者の入院病床の確保、(2)軽症者への対応、(3)新型コロナウイルス感染症における有事の医療と、通常の診療の両立への支援策を示し、ワクチン接種の推進については、デルタ株の影響により、これまで考えられていた集団免疫の獲得は6~7割の接種では難しく、できる限り多くの方が確実に2回接種する必要があることを説明している。 声明文として「われわれは行政と連携して、通常医療への影響を食い止めます。そして、COVID-19がなければ防ぎえた死は、何としても回避する覚悟です。すでに多くの医療従事者は必死の思いでコロナに立ち向かい、心身ともに限界です。医療者はできうる責務はすべてまっとうします。そのためにも、政府に対して、今あらためて、感染拡大を食い止めることに、あらゆる手立てを尽くすことを要請します」と強い言葉が記されている。 なお、今回の声明取りまとめに当たっては、尾身 茂新型コロナウイルス感染症対策分科会長、脇田 隆字新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード座長と、多角的な視点から意見交換を行ったという。

2245.

第68回 コロナ感染数の報道に「いたずらに不安を煽るな」発言した人へ、返したい一言

先週、たまたま日本を代表する「夜の街」である新宿・歌舞伎町に、まさに夜に繰り出す機会があった。このように書くと「けしからん!」と言われそうだが、別に飲食をするために行ったわけではない。この町で夜を中心に活動する医療従事者に私が関係する組織での講演を依頼するための挨拶に行ったのだ。挨拶は無事終了したが、私は目の前に広がる光景に驚きを隠せなかった。あちこちで居酒屋やいわゆる「接待を伴う飲食店」と非常に分かりにくい言い回しをされるキャバクラやホストクラブなどが盛大に営業をしていたのだ。実は別な用件で1月の緊急事態宣言中にも歌舞伎町を通り過ぎたことはあった。街中に客引きがいることを見れば、キャバクラやホストクラブの一部が営業しているのは確かだったが、居酒屋などの営業はかなり限定的。この時と比べれば、現在はほぼ通常営業といってもいいほどだ。そして東京都で7月28日の新型コロナウイルス感染症の感染者報告数が過去最高の3,000人超えの3,177人となった現状には溜息しか出てこない。ここでは何度も繰り返し言っているが、それでも敢えて言うと6月に新型インフルエンザ等特別措置法に基づく緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に移行したことは、痛恨の政治判断ミスだったと改めて思う。中には「そのまま緊急事態宣言を続けていても、みな営業再開したのではないか?」との意見もあるかとは思うが、それでも一旦解除しながら再発出するよりは、状況ははるかにましだったのではないかと個人的には思っている。そんな最中、以下の報道で頭の中にクエスチョンマークがいくつも浮かんでしまった。東京都 福祉保健局長「いたずらに不安あおらないで」(NHK)まあ、端的に言えば、感染者は増加しているものの、高齢者のワクチン接種も進んで重症者はそれほど増加しておらず、過去の流行とは中身が違うということらしい。報道は数の多さに騒ぐなということだろう。この発言については、小池 百合子都知事もフォローアップしている。小池都知事、感染者最多に「数だけの問題ではない」(日本経済新聞)もちろん、ワクチン接種の進展のなか報告される感染者の中身が従来とは異なっていることは同意する。だが、報道に向けた「いたずらに不安を煽るな」というのは福祉保健局長自身のほかの発言と矛盾する。具体的には局長発言の「30代以下は重症化率が極めて低く、100人いたら、せいぜい十数人しか入院しない」という発言だ。それだけ入院者が発生してしまうならば十分すぎるほど問題である。7月28日の感染者報告数3,177人のうち20代は1,078人、 30代が680人。局長の発言に沿えば、この中から200人弱は入院することになる。もちろん若年者は入院後の回復も早いだろう。とはいえ、現在の東京都のコロナ対応病床は6,406床。今の感染状況が10日も続けば、30代以下だけで軽く1,000床以上の病床を占有することになる。そして中等症以上などで入院に至るのは別に30代以下だけではない。この状況は医療現場に十分負荷をかけていると思うのだが。従来から感染者数を報じることについては否定的な意見もあるのは承知している。しかし、現在進行形で何が起きているのかを最も端的に表し、一般市民も理解しやすいファクトなのは間違いなく感染者数であり、メディアにとってはこれを報じないという選択肢は存在しない。「初の3,000人台」という言葉で「うわ、怖い」と思う市民が出て、感染制御に必要な外出自粛に向かう人が増える可能性は十分にあるからだ。むしろ、これまでほぼ確実に感染者数の減少効果が認められたはずの「緊急事態宣言」が、経済を横目で眺めながら中途半端な強度でダラダラと行われ過ぎたために十分な効果を示さなくなった今、ワクチン接種以外に感染者減少効果が見込めそうなものは、現在進行形で感染者が急増しているという感染者数の報道である。その意味では東京都福祉保健局長の発言には「いたずらに事態を軽視しないで」と返したい。

2246.

オピオイドから認知症在宅診療まで、「緩和ケア」の旬のトピックを学ぶ【非専門医のための緩和ケアTips】第8回

第8回 オピオイドから認知症在宅診療まで、「緩和ケア」の旬のトピックを学ぶ今日の質問開業してからは多忙で学術大会から足が遠ざかっています。参加するメリットはありますか?今回は2021年6月に開催された第26回日本緩和医療学会学術大会について、開催レポートを兼ねて紹介したいと思います。新型コロナウイルス流行下ということで、現地とオンライン参加のハイブリッド開催で行われました。緩和ケア学会、というとどんな内容をイメージするでしょうか? 医学系学会といえば、改定ガイドラインの解説や最新の研究分野の発表とシンポジウム、みたいなところがメジャーですよね。緩和ケア学会もそうした内容はあるのですが、他学会では見られないユニークな内容もあります。今回の学術大会のテーマは「初心忘るべからず(初心不可忘)」。私は知らなかったのですが、これは世阿弥が生み出した能の有名な言葉だそうです。大会ポスターも能のシーンを基に作られ、特別講演は能楽師をお招きしての「能楽の時代を超えた役割」。医学の学術大会になぜ能?と思った方も多いでしょう。ですが、緩和ケア系の学会でこうした文化的なトピックと緩和ケアの接点を探るセッションが開催されることは珍しくありません。これまでも音楽や地域づくりなど、文化人類学的な演題が行われてきました。緩和ケアという領域の特性として、文化・教育と医療の融合に関する議論は欠かすことができず、「死生観の醸成」といった議論を大切にされている方も多くいます。とはいえ、私たち臨床医がこうした分野を勉強する機会はあまりありませんから、学術大会だからこその学びでもあります。もちろん、緩和ケアの実践的な演題も多くあります。印象的だったのは「オピオイド」に関する発表です。がん治療の成績向上に伴い、オピオイドの使用が長期化する患者さんが増えてきました。読者の中にも、オピオイドを長期使用しているがん患者を外来でフォローされている方がいるのではないでしょうか。海外ではオピオイド依存症が大きな社会問題になっており、不適切使用を防ぐための指導がこれまで以上に重要になっています。発表でも慢性疼痛のマネジメントや長期使用のアセスメント、留意点の議論が活発に行われました。私が運営を手伝った「認知症BPSDの在宅緩和ケア成功の秘訣」のセッションも興味深いものでした。介護者の負担が大きい状況下にあって、医師は緩和ケアをどのように実践すべきか、薬物療法や各職種への働き掛けについて議論が交わされました。質問も活発で、がん以外の疾患に対する緩和ケアの重要性とその実践の難しさに多くの人が直面していると感じました。私は今回の学術大会の実行委員であり、現地で参加しました。オンラインは自宅でリラックスして参加できるメリットがありますが、各分野の第一人者や懐かしい仲間と直接会うことができる現地参加のメリットも再確認できました。コロナの影響で1年以上会えなかった先生方と言葉を交わすこともできました。こうした機会はバーンアウトを防ぐためにも有効だといわれています。開業されて1人で診療している先生も多いことでしょう。知識のアップデートのほか、ネットワーキングの機会としてもぜひ学術大会を有効活用していただければと思います。次の第27回日本緩和医療学会学術大会は2022年7月1日(金)~2日(土)、神戸で開催予定です!今回のTips今回のTips他分野とは一線を画したユニークなトピックに触れられる、緩和ケアの学術大会にぜひご参加ください!

2247.

カナキヌマブ、重症COVID-19入院患者の生存を改善せず/JAMA

 重症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で入院した患者の治療において、抗インターロイキン(IL)-1β抗体カナキヌマブはプラセボと比較して、29日の時点での侵襲的機械換気(IMV)を要さない生存の可能性を向上させず、COVID-19関連死を抑制しないことが、米国・テンプル大学のRoberto Caricchio氏らが実施した「CAN-COVID試験」で示された。研究の詳細は、JAMA誌2021年7月20日号で報告された。欧米39施設の無作為化プラセボ対照比較試験 本研究は、重症COVID-19入院患者の治療におけるカナキヌマブの有効性の評価を目的とする二重盲検無作為化プラセボ対照第III相試験であり、2020年4月30日~8月17日の期間に、欧州と米国の39施設で参加者の登録が行われた(スイス・Novartis Pharma AGの助成による)。 対象は、年齢12歳(米国)または18歳(欧州)以上で、低酸素症が認められるがIMVを必要とせず、直近7日以内に重症急性呼吸器症候群コロナウイルス-2(SARS-CoV-2)感染と診断、直近5日以内にX線またはCT検査で肺浸潤を伴う肺炎と診断され、全身性過剰炎症(血清C反応性蛋白[CRP]値≧20mg/Lまたは血清フェリチン値≧600μg/L)がみられる患者であった。 被験者は、カナキヌマブ(体重40~<60kgの患者:450mg、同60~80kg:600mg、同80kg超:750mg)を1回、2時間で静脈内投与する群またはプラセボ群に無作為に割り付けられた。 主要アウトカムは、投与後3日から29日までのIMVなしの生存とされた。副次アウトカムは、COVID-19関連死、安全性などであった。有害事象の多くは基礎疾患関連 454例(年齢中央値59歳、女性187例[41.2%])が登録され、カナキヌマブ群に227例、プラセボ群に227例が割り付けられた。417例(91.9%)が29日間の試験を完了した。ベースラインで、患者の約半数が肥満(BMI>30)で、炎症性バイオマーカー(CRP、フェリチン、Dダイマー)が上昇しており、約7割が低流量酸素吸入を受けていた。 投与後3日から29日までIMVなしで生存した患者の割合は、カナキヌマブ群が88.8%(198/223例)と、プラセボ群の85.7%(191/223例)より高かったが、群間差は3.1%(95%信頼区間[CI]:-3.1~9.3)で、オッズ比(OR)は1.39(95%CI:0.76~2.54)であり、両群間に有意な差は認められなかった(p=0.29)。 また、COVID-19関連死は、カナキヌマブ群が4.9%(11/223例)、プラセボ群は7.2%(16/222例)であり、群間差は-2.3%(95%CI:-6.7~2.2)、ORは0.67(0.30~1.50)であった。 29日までに発現した有害事象のほとんどが基礎疾患に関連しており、試験薬との関連はみられなかった。重篤な有害事象は、カナキヌマブ群で16.0%(36/225例)、プラセボ群で20.6%(46/223例)に認められた。致死的な有害事象(COVID-19との関連の有無は問わない)は、カナキヌマブ群で7.6%(17/225例)、プラセボ群で9.4%(21/223例)に発現した。 著者は、「本試験は、重症COVID-19肺炎患者では、IL-1の阻害によりサイトカインの放出が抑制されるとの仮説に基づいて行われた。世界的流行の発生早期のプロトコール作成時に、主要アウトカムの15%の差を臨床的に意義のある最小の利益と定義したが、本試験ではこれは達成されなかったことから、得られた効果量とCIに基づいてこれらの結果を解釈すべきと考えられる」としている。

2248.

ファイザー社コロナワクチン、3回接種で「デルタ株」抗体が大幅増強/ファイザー

 米国・ファイザー社は、7月28日に発表した第2四半期決算報告会議で、同社の新型コロナワクチンについて、3回接種により、デルタ変異株に対する中和抗体価が大幅に増強されることを示した研究データを公表した。同社は、現在推奨されている2回接種後6〜12ヵ月以内に3回目のブースター接種が必要になる可能性が高いと説明しており、8月中にも米食品医薬品局(FDA)に対し、追加接種の緊急使用許可の承認申請を行う方針だ。 ファイザー社が明らかにした研究データは、ごく少人数のコホート(18~55歳:11例、65~85歳:12例)ながら、3回目のブースター接種を受けることで、「デルタ株」への中和抗体価が2回接種と比べ、18~55歳では5倍以上、65~85歳では11倍以上に高まっていることを示した。同社では、2回接種から8ヵ月後には抗体レベルがピークアウトするため、2回目接種から6〜12ヵ月以内に3回目のブースター接種が必要になる可能性が高いとの見立てだ。本研究では、2回目接種から6ヵ月以上経過した後、保護効果が減弱し始めているときに3回目を接種することで、中和抗体価を最大100倍にまで高める可能性が推定されるとしている。 デルタ株を巡っては、国民の大部分でワクチン接種が進んだ国々でも感染拡大が喫緊の課題になっている。米国では、今年5月にワクチン接種済みならばマスク不要としていたCDCの指針が、7月28日付で発表された改訂により、接種済みであっても屋内のマスク着用を求める内容に再び変更された。一方イスラエルでは、疾患や治療により免疫系が低下した人を対象に、すでに3回目のブースター接種を開始しており、高齢者への対象拡大も検討している。

2249.

第68回 新たなコロナ治療薬ロナプリーブ、注視すべきは日本での効果と供給・配分

緊急事態宣言下にもかかわらず、都内で過去最多の2,848人の新型コロナウイルス感染者が確認された7月27日、菅 義偉首相は「重症化リスクを7割減らす新たな治療薬を政府で確保しているので、徹底して使用していく」と胸を張った。新たな治療薬とは、7月19日に国内初の軽症者向け治療薬として承認された「抗体カクテル療法」(商品名:ロナプリーブ)のことを指している。国内のコロナ治療薬としては4つ目。トランプ前米大統領が感染時に特別投与を受けたことでも知られるが、医療現場からは課題を指摘する声が上がっている。抗体カクテル療法は米バイオ企業のリジェネロン・ファーマシューティカルズが作った新薬で、中外製薬の親会社、スイスのロシュが開発に協力。米国食品医薬品局(FDA)が昨年11月に「緊急使用許可」を出した。日本では、国内の治験や販売を担う中外製薬が今年6月に薬事申請し、海外で先行する医薬品の審査を簡素化する「特例承認」を希望していた。日本政府は中外製薬と1年分の供給契約を結び、国が買い上げて医療機関に供与。基本的には入院患者に無料で投与される。価格は公表されていないが、米国での価格は25万円程度という。抗体カクテル療法は新型コロナの抗体薬の「カシリビマブ」と「イムデビマブ」を同時に点滴投与するもので、対象は持病や肥満などの重症化リスクの高い軽症者や、中等症の中でも症状の軽い人だ。新型コロナの重症度は「軽症」「中等症I」「中等症II」「重症」の4つに分けられており、抗体カクテル療法は「軽症」「中等症I」の治療薬に該当する。先行して承認されている3つの治療薬が「中等症I」「中等症II」「重症」をカバーしていることから、今回の承認で4分類すべてをカバーすることになる。注視すべきは日本での効果と医療機関への供給量・配分海外の臨床試験では、抗体カクテル療法が入院・死亡リスクを7割低下させる結果が報告されている。また、添付文書ではインド型(デルタ株)などの変異ウイルスにも効果があることが示唆されるとの見解を示しているという。さらに、海外の臨床治験では濃厚接触者に対する予防的な効果も報告されており、今後研究が進めば抗体カクテル療法の使われ方の幅も広がってくる可能性がある。変異ウイルスが広がる中、予防や重症化抑制ができることで、医療現場の負担軽減も期待されている。ただ、諸手を挙げて喜んでばかりもいられない。医療現場からは「海外の臨床試験での入院・死亡リスクを7割減らす効果を日本でも再現できるのか注視しなくてはならない」との慎重な意見もある。また、抗体カクテル療法が日本で製造していない治療薬であることから、「しっかりと量的な確保をしておかないといけない」との要望や「クリニックや軽症者が入院している民間病院に重点的に配分すべき」という声も挙がっている。薬剤の極端な迅速承認に潜む危うさ軽症から中等症の感染者向けの治療薬としては、グラクソ・スミスクラインの点滴薬「ソトロビマブ」や、中外製薬の経口薬「AT-527」が開発中で、国が補助金を出して後押ししている。また、塩野義製薬も経口治療薬を開発中だ。これらの新薬を、日本も米国同様、「緊急使用許可」として迅速承認するため、早ければ秋の国会、遅くとも2022年1月の通常国会で、従来の薬事承認に代わる仕組みを内容とする法案が出される見通しだ。これに対し、医療現場から「治験はきちんとやらないと薬害を引き起こす。手続きを簡略することはいくらでもできるので、科学的な審査で効果を確認できなければ、かえって薬の開発を遅らせることになるのでは」と懸念の声も聞こえてくる。現場が安心して薬剤を患者に投与するには、エビデンスに基づいた評価が必須。とにかく承認ありきの極端な迅速承認は問題だろう。政権支持率の浮揚策かと勘ぐりたくなるような政策では、逆に医療界の不信を招くだけである。

2250.

コロナワクチン接種後の中和抗体価、ウイルス株や年齢での違いは?/JAMA

 ファイザー製ワクチン(BNT162b2)を2回接種すると、有効率は約95%だと言われている。その一方で、患者の年齢が新型コロナウイルス感染症の発生率や重症度のリスクに寄与することも知られている。そこで、オレゴン健康科学大学のTimothy A Bates氏らはファイザー製ワクチン2回接種後のUSA-WA1/2020株とP.1系統の変異株(γ株、以下、P.1変異株)に対する年齢と中和抗体価の関係を調べた。その結果、USA-WA1/2020株に対するワクチン接種後の中和抗体価は年齢と負の相関が見られた。一方で、P.1変異株に対する中和抗体価はすべての年齢で減少したが、年齢による差は小さく、全体的にワクチンの有効性に寄与する要因として年齢を特定することができなかった。JAMA誌オンライン版2021年7月21日号リサーチレターでの報告。 研究者らは、2020年12月~2021年2月、オレゴンワクチン接種ガイドラインに従って実施されたワクチン接種の参加者を対象に調査を行った。参加者はファイザー製ワクチン1回目接種の時点で本研究に登録され、血清サンプルはワクチン1回目を受ける前と2回目を受けてから14日後に収集された。SARS-CoV-2スパイク受容体結合ドメイン特異的抗体レベルを酵素免疫測定法で測定し、中和抗体50%効果濃度(EC50、ウイルス中和アッセイで50%の感染を阻害する血清希釈)を計算した。新型コロナウイルスの50%中和力価は、USA-WA1/2020株とP.1変異株の生きた臨床分離株を使用した焦点還元中和試験(FRNT50、焦点減少中和検査で50%のウイルスを中和する血清希釈)で決定した。 主な結果は以下のとおり。・50例がこの研究に登録された(女性:27例[54%]、年齢の中央値[範囲]:50.5歳[21~82])。・すべての参加者において、ワクチン接種前のEC50は事前曝露がないことを示す定量限界未満だった。・ワクチン接種後のEC50は、年齢と有意な負の関連を示した(R2=0.19、p=0.002)。・USA-WA1/2020株に対しては、全参加者で中和抗体の強い活性が観察され、幾何平均抗体価(GMT:geometric mean antibody titer)は393(95%信頼区間[CI]:302~510)だった。一方、P.1変異株に対しての免疫応答は低く、GMTは91(95%CI:71~116)で、76.8%の減少を示した。・USA-WA1/2020株とP.1変異株の両方において、年齢はFRNT50と有意に負の相関があった(p<0.001およびp=0.001)。・USA-WA1/2020株の場合、年少参加者ら(20~29歳、n=8)のGMTは938(95%CI:608~1447)に対し、年長参加者ら(70~82歳、n=9)のGMTは138(95%CI:74~257)と85%の減少を示した(p<0.001)。・P.1変異株の場合、年少参加者らのGMTは165(95%CI:78~349)に対し、年長参加者らのGMTは66(95%CI:51~86)と60%の減少を示した(p=0.03)。 研究者らは「中和抗体価は感染からの保護と強く相関していると考えられる。ただし、今回の研究ではサンプル数が少ないこと、閾値がまだ正確に決定されないことを踏まえ、今後の研究では、ワクチン接種を受けた高齢者に見られる抗体レベルの低下が、同時に防御機能の低下につながるかどうかを具体的に取り上げる必要がある」としている。

2251.

日本のウイルス肝炎診療に残された課題~今、全ての臨床医に求められること~

COVID-19の話題で持ち切りの昨今だが、その裏で静かに流行し続けている感染症がある。ウイルス肝炎だ。特に問題になるのは慢性化しやすいB型およびC型肝炎で、世界では3億人以上がB型、C型肝炎ウイルスに感染し、年間約140万人が死亡している。世界保健機関(WHO)は7月28日を「世界肝炎デー」と定め、ウイルス肝炎の撲滅を目的とした啓発活動を実施している。検査方法や治療薬が確立する中、ウイルス肝炎診療に残された課題は何か?今、臨床医に求められることは何か?日本肝臓学会理事長の竹原徹郎氏に聞いた。自覚症状に乏しく、潜在患者が多数―日本の肝がんおよびウイルス肝炎の発生状況を教えてください。日本では、年間約26,000人程度が肝がんで死亡しているという統計があります。その大半はウイルス肝炎によるもので、B型肝炎は約15%、C型肝炎は約50%を占めています。B型およびC型肝炎ウイルスに感染して慢性肝炎を発症しても、自覚症状はほとんど現れません。気付かぬうちに病状が進行し、肝がん発症に至るわけです。日本においてB型、C型肝炎ウイルスの感染に気付かずに生活している患者さんは数十万人程度存在すると考えられています。こうした患者さんを検査で拾い上げ、適切な医療に結び付けることが、肝がんから患者さんを救うことにつながります。検査後の受診・受療のステップに課題―臨床では、どのような場面で肝炎ウイルス検査が実施されるのでしょうか。臨床で肝炎ウイルス検査が実施される場面は様々ですが、(1)肝障害の原因を特定するために行う検査、(2)健康診断で行う検査、(3)手術時の感染予防のために行う術前検査などが挙げられます。(1)はそもそも肝障害の原因を特定するために行われているので問題ないのですが、(2)では、検査で異常が指摘されても放置される場合がありますし、(3)では、陽性が判明してもその後の医療に適切に活用されないことがあり、課題となっています。その要因は様々ですが、例えば他疾患の治療が優先され、検査結果が陽性であることが二の次になるケースや、長く診療している患者さんでは、変にその結果を伝えて不安にさせなくても良いのではないか、とされるケースもあるでしょう。また患者さんの中には、検査結果を見ない、結果が陽性であっても気にしない、陽性であることが気になっていても精密検査の受診を躊躇する、といった方も多いです。そのため医療者側にどのような事情があっても、陽性が判明した場合はその結果を患者さんに伝え、精密検査の受診を促すことが大事です。非専門の先生で、ご自身では精密検査の実施が難しいと思われる場合は、ぜひ近隣の肝臓専門医に紹介してください。そのうえで、最終的に治療が必要かどうかまで結論付け、治療が必要な場合には専門医のもとでの受療を促すことが重要です。目覚ましい進歩を遂げる抗ウイルス治療―ウイルス肝炎の治療はどのように変化していますか。近年、ウイルス肝炎の治療は劇的に変化しています。特にC型肝炎治療の進歩は目覚ましいものがあります。従来のC型肝炎治療はインターフェロン注射によるものが中心で、インターフェロン・リバビリン併用でウイルスを排除できる患者さんの割合は50%程度でした1)。また、インフルエンザ様症状やその他の副作用が多くの患者さんで出現し、治療対象の患者さんも限られていました1),2)。しかしここ数年、経口薬である直接作用型抗ウイルス剤(DAA)が複数登場し、その様相は変化しています。まず治療奏効率は格段に向上し、ほとんどの患者さんでウイルスが排除できるようになりました。そして従来ほど副作用が問題にならなくなり3)、患者さんにとって治療がしやすい環境になっています。治療対象が高齢の患者さんや肝疾患が進行した患者さんに広がったことも、大きな変化です。B型肝炎治療では、まだウイルスを完全に排除することはできないものの、抗ウイルス治療によってウイルスの増殖を抑え、肝疾患の進行のリスクを下げることができます。このように、現在は治療に進んだ後のステップにおける課題はクリアされてきています。そのため、日本のウイルス肝炎診療の課題は、やはり検査で陽性の患者さんを受診・受療に結び付けるまでのステップにあるといえるでしょう。術前検査などで陽性が判明した患者さんがいらっしゃいましたら、ぜひ検査結果を患者さんに適切に伝え、受診・受療を促すと共に、近隣の肝臓専門医に紹介していただきたいと思います。日本肝臓学会のウイルス肝炎撲滅に向けた取り組み―日本肝臓学会では、ウイルス肝炎撲滅に向けてどのような取り組みを実施されていますか。日本肝臓学会では「肝がん撲滅運動」という活動を20年以上にわたって行ってきています。具体的には、肝炎や肝がん診療の最新情報を患者さんや一般市民の皆さまに知っていただくための公開講座を、毎年全国各地で開催しています。3年ほど前からは、肝炎医療コーディネーターを育成するための研修会も設けています。肝炎医療コーディネーターとは、看護師、保健師、行政職員など多くの職種で構成され、肝炎の理解浸透や受診・受療促進などの支援を担う人材です。また最近では、製薬企業のアッヴィ合同会社と共同で、「AbbVie Elimination Award」を設立しました。肝臓領域の臨床研究において優れた成果を上げた研究者を表彰する、研究助成事業です。「Elimination」は「排除」という意味で、一人でも多くの患者さんから肝炎ウイルスを排除したい、という意図が込められています。このように、日本肝臓学会ではウイルス肝炎撲滅に向けて、啓発活動や研究助成事業など、様々な活動に取り組んでいます。世界の先陣を切ってWHOが掲げる目標の達成を目指す―ウイルス肝炎の治療にあたる肝臓専門医の先生方に向けて、メッセージをお願いします。WHOはウイルス肝炎の撲滅に向けて「2030年までにウイルス肝炎の新規患者を90%減らし、ウイルス肝炎による死亡者を65%減らすこと」を目標に掲げています。COVID-19の流行によって、受診控えや入院の先送りなどの問題が発生し、この目標への到達は困難に感じられることもあるかもしれません。しかし、日本のウイルス肝炎診療には、国民の衛生観念がしっかりしている、肝臓専門医の数が潤沢である、行政的な施策が整備されている、など様々なアドバンテージがあります。世界の先陣を切ってWHOが掲げる目標を達成できるよう、今後も取り組んでいきましょう。肝炎ウイルス検査で陽性の患者さんは、肝臓専門医に紹介を―最後に、非専門の先生方に向けてメッセージをお願いします。従来のウイルス肝炎の治療は、副作用が問題になる、高齢の患者さんでは治療が難しい、といったイメージがあり、現在もそのように思われている先生がいらっしゃるかもしれません。患者さんも誤解している可能性があります。しかし、ウイルス肝炎の治療はここ数年で劇的に変化しています。肝炎ウイルス検査を実施して陽性が判明した場合は、患者さんにとって良い治療法があるかもしれない、と思っていただいて、ぜひ近隣の肝臓専門医に紹介してください。日本肝臓学会のHPに、肝臓専門医とその所属施設の一覧を都道府県別に掲載していますので、紹介先に迷われた際は、参考にしていただければと思います。1)竹原徹郎. 日本内科学会雑誌. 2017;106:1954-1960.2)日本肝臓学会 肝炎診療ガイドライン作成委員会 編「 C型肝炎治療ガイドライン(第8版)」 2020年7月, P16.3)日本肝臓学会 肝炎診療ガイドライン作成委員会 編「 C型肝炎治療ガイドライン(第8版)」 2020年7月, P57,63.

2252.

妊婦への新型コロナワクチン、有効性と安全性/JAMA

 妊婦において、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンBNT162b2(Pfizer-BioNTech製)の接種は、ワクチン非接種と比較してSARS-CoV-2感染リスクを有意に低下させることが確認された。イスラエル・テルアビブ大学のInbal Goldshtein氏らが、妊婦を対象とした後ろ向きコホート研究の結果を報告した。妊婦におけるBNT162b2ワクチンの有効性と安全性については、第III相試験において妊婦が除外されたためデータが不足していた。JAMA誌オンライン版2021年7月12日号掲載の報告。ワクチン接種妊婦vs.非接種妊婦、各7,530例でSARS-CoV-2感染を比較 研究グループは、イスラエルの健康保険組織Maccabi Healthcare Servicesのデータベースを用い、2020年12月19日~2021年2月28日に、妊娠中に1回目のBNT162b2 mRNAワクチン接種を受けた妊婦を特定し、2021年4月11日まで追跡した。また、ワクチン接種妊婦と年齢、妊娠週数、居住地域、民族、経産歴、インフルエンザ予防接種状況などについて1対1の割合でマッチングさせたワクチン非接種妊婦を対照群とした。 主要評価項目は、初回ワクチン接種後28日以降におけるPCR検査で確定したSARS-CoV-2感染であった。 解析対象はワクチン接種群7,530例、対照群7,530例で、妊娠第2期が46%、妊娠第3期が33%、年齢中央値は31.1歳(SD 4.9)であった。初回ワクチン接種後28日以降のSARS-CoV-2感染が約80%低下 主要評価項目の追跡期間中央値は37日(四分位範囲:21~54、範囲:0~70)であった。ワクチン接種群で追跡期間が21日以上の妊婦は、ほとんどが追跡期間終了までに2回目の接種を受けていた。 追跡期間終了時までのSARS-CoV-2感染者は、合計でワクチン接種群118例、対照群202例であった。感染者で症状を有していたのは、ワクチン接種群で105例中88例(83.8%)、対照群で179例中149例(83.2%)であった(p≧0.99)。 初回ワクチン接種後28~70日にSARS-CoV-2感染が確認されたのは、ワクチン接種群10例、対照群46例であった。感染のハザードはそれぞれ0.33%および1.64%、絶対群間差は1.31%(95%信頼区間[CI]:0.89~1.74)であり、ワクチン接種群は対照群と比較して統計学的に有意にハザード比が低下した(補正後ハザード比:0.22、95%CI:0.11~0.43)。 ワクチン接種群におけるワクチン関連有害事象は68例報告され、重篤な副反応はなかった。68例中3例は、ワクチン接種の直近にSARS-CoV-2に感染しており、症状はワクチンではなく感染に起因する可能性が示唆された。主な症状は、頭痛(10例、0.1%)、全身の脱力感(8例、0.1%)、非特異的な疼痛(6例、<0.1%)、胃痛(5例、<0.1%)であった。

2253.

コロナワクチンで注目される解熱鎮痛薬への2つの懸念【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第72回

新型コロナウイルスワクチンの接種が若年層へ拡大する中、副反応に対する不安をよく耳にします。接種後に発熱や痛みが生じやすいというのはよく報告されていますが、それ以外にも根拠が不明な眉唾物の副反応情報が拡散していて、接種を躊躇する方もいらっしゃいます。逆に、接種後の発熱や痛みが少なかった高齢者の方が、「私には効いているのか?」と不安になって薬局に尋ねてくることもあったと聞きます。回答に困る質問は多々あると思いますが、厚生労働省が3月末に開設した「新型コロナワクチンQ&A特設サイト」では随時新たな情報が更新されているため、そのような際に参考になります。このサイトのQ&Aでは、ワクチン接種後の発熱や接種部位の痛みは高齢者では少し発症頻度が低いものの、しっかりと有効性が確認できている旨が掲載されています。先述の高齢者の方にはこの回答をお伝えしたいですね。また、副反応への対処法の1つとして、「市販の解熱鎮痛薬で対応することも考えられる」とし、「市販されている解熱鎮痛薬の種類には、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(イブプロフェンやロキソプロフェン)などがあり、ワクチン接種後の発熱や痛みなどにご使用いただける」といったように、成分名も記載した回答を掲載しています。さて、このワクチン接種後の発熱や痛みの対応について、2つの懸念が生じています。1つ目は、このような情報を見て、「ワクチン接種には解熱鎮痛薬の準備が必要!」と解釈された可能性があることです。薬局では一時的にOTC薬の解熱鎮痛薬が品薄になり、解熱鎮痛薬を配布した接種会場もあったと聞きます。OTC薬を1箱購入して家族で使いまわすこともあると思いますが、アレルギー歴のある方や病気治療中の方の服用に薬剤師は関わることができているでしょうか。そして、緊急時といえども、医薬品の販売および譲渡のルールに変更はありませんので、医薬品の販売に当たっては医薬品販売業の許可が必要で、原則として無償での譲渡はできません。患者さんのことを思ってのことでしょうが、医薬品の提供については通常時と変わらないことに注意が必要です。2つ目としては、副反応の症状が出る前に解熱鎮痛薬を予防的に繰り返し内服している人がいることです。これについては現在のところ推奨されていません。予防的な服用を希望する患者さんには、解熱鎮痛薬の副作用の説明をするとともに、Q&Aを参考に「副反応の大部分は接種後数日以内に回復することがわかっている」と過度に心配する必要はないことを説明して安心してもらいましょう。このサイトを見ると、その回答自体はやわらかい言葉で書いてあるのですが、その根拠としてワクチンの審査報告書が閲覧できたり、CDC(米国疾病予防管理センター)の論文へのリンクが貼り付けてあったりと、一般の方向けとしてはかなり専門的な内容だなぁと思います。ぜひ一度ざっと見て、一般の方がどのような疑問を持つ可能性があるのか予習してみてはいかがでしょうか。

2254.

第70回 Pfizerワクチン2回目接種後に自然免疫が大幅増強

インドで見つかって世界で広まるデルタ変異株にもPfizer/BioNTechの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンBNT162b2が有効なことが先週21日にNEJM誌に掲載された英国Public Health Englandの試験で示されました1)。その効果を得るには決まりの2回接種が必要であり、デルタ変異株感染の発症の予防効果はBNT162b2接種1回では僅か36%ほどでした。2回接種の予防効果は大幅に上昇して88%となりました。一方、イスラエル保健省の先週木曜日の発表によると、デルタ変異株が広まる同国でのBNT162b2のここ最近1ヵ月程のCOVID-19発症予防効果は心配なことに約41%(40.5%)に低下しています2)。ただし、被験者数が少なくて対象期間も短いためかなり不確実な推定であり、今後更なる慎重な解析が必要です3)。仮に感染予防効果が落ちているとしても重症化は防げており、COVID-19入院の88%と重度COVID-19の91%を予防しました。BNT162b2はデルタ変異株感染による重症化を予防する効果も恐らく高く、先月発表された英国Public Health Englandの報告によるとデルタ変異株COVID-19入院の96%を防いでいます4)。BNT162b2は中国の武漢市で見つかったSARS-CoV-2元祖株を起源とするにも関わらず少なくとも変異株感染重症化を確かに防ぎ、2回接種すると効果が跳ね上がるのはなぜなのか? 抗体やT細胞などの標的特異的な免疫反応のみならず感染源に素早く手当たり次第より広く攻撃を仕掛ける自然免疫を引き出す力がその鍵を握るのかもしれません。SARS-CoV-2への免疫の研究やニュースといえば主に抗体で、T細胞がたまに扱われるぐらいです。スタンフォード大学の免疫学者Bali Pulendran氏のチームはそういう免疫のパーツではなくそれらを含む免疫系全体に目を向け、BNT162b2が接種された56人の血液検体を調べてみました。その結果、抗体やT細胞の反応が他の研究と同様に認められたことに加え、強力な抗ウイルス防御を担うにもかかわらずワクチン開発で見過ごされがちな効果・自然免疫の増強が判明しました5)。自然免疫の大幅な増強は2回目の接種後のことであり、インターフェロン応答遺伝子(ISG)を発現する単球様の骨髄細胞の一群・C8細胞が1回目接種1日後には血液細胞の僅か0.01%ほどだったのが2回目接種1日後には100倍多い1%ほどに増えていました。2回目接種1日後の血中インターフェロンγ(IFN-γ)濃度は高く、C8細胞の出現と関連しており、C8細胞の誘導にはIFN-γが主たる役割を担っているようです。SARS-CoV-2のみならず他のウイルスの防御にも働きうるC8細胞は新型コロナウイルス感染自体ではどうやら生じないようです5,6)。C8細胞を引き出すためにも1回のBNT162b2接種で十分とは思わず、他の多くの試験でも支持されている通り2回目も接種すべきでしょう7)。ModernaのワクチンもBNT162b2と同様にmRNAを中身とします。Modernaのワクチンも恐らくはBNT162b2と同様の反応を引き出すと想定されますが定かではありません。実際のところどうかを調べるべくPulendran氏はそれらワクチン2つの比較研究を始めています7)。参考1)Lopez Bernal J,et al.N Engl J Med. 2021 Jul 21. [Epub ahead of print] 2)Concentrated data on individuals who have been vaccinated with two vaccine (HE) doses before 31.1.2021 and follow up until 10.7.2021 / gov.il 3)Israeli Data Suggests Possible Waning in Effectiveness of Pfizer Vaccine / New York Times4)Effectiveness of COVID-19 vaccines against hospital admission with the Delta (B.1.617.2) variant / PHE5)Arunachalam PS, et al.. Nature . 2021 Jul 12. [Epub ahead of print]6)Study shows why second dose of COVID-19 vaccine shouldn't be skipped / Eurekalert.7)How the Second mRNA Vaccine Bolsters Immunity / TheScientist

2255.

クラスター発生の飲食店と発生していない飲食店、違いはどこに?/厚労省アドバイザリーボード

 7月14日開催の第43回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードにおいて、飲食店における国推奨の感染対策チェックリストの遵守状況とクラスター発生との関連についての調査結果が公表された。感染対策の遵守率はクラスター発生店で低く、個別の感染対策としては、アクリル板の設置や他グループと1m以上の距離をとること、トイレ等への消毒設備の設置のほか、就業時の検温などスタッフ側の対応もクラスター発生防止との関連性が高いと考えられた。[調査概要] 2020年10月~2021年5月に国内でクラスター(※1)の発生した12施設(和歌山県8施設、岐阜県2施設、沖縄県[宮古島]2施設)および対照群(※2)19施設(すべて宮古島)に対し、有症者・接触・飛沫・エアロゾル感染対策を中心として、計18問(※3)の質問アンケート調査を実施。※1:クラスターは、上記期間中に8人以上の感染者が生じた施設とする。※2:対照群は、同期間中に感染者数2人以下の施設で、クラスターの発生した施設と規模や業務形態が同程度の施設を抽出した。※3:有症者対策3項目、接触感染対策6項目、飛沫感染対策5項目、エアロゾル感染対策4項目の計18項目[クラスターの有無における感染対策の遵守率]・18項目のうち、対策を行っていると答えた割合(感染対策遵守率)は、クラスター発生群44.4%に対し、対照群では85%であった(p<0.001)。[18項目のうちクラスターとの関連性が考えられた感染対策]・トイレなど公共の場に消毒設備を設置:クラスター発生群(該当対策を行っていた施設の割合)50% vs. 対照群100%(p<0.001)・他のグループとの距離を1メートル以上とっている:18.2% vs.94.7%(p<0.001)・他のグループとの間にアクリル板が設置されている:9.1% vs.89.5%(p<0.001)・スタッフは就業時に体温測定と体調確認をしている:54.5% vs.100%(p=0.001)・飲食時以外はマスクを着用するよう客に促している:33.3% vs.89.5%(p=0.001)・客が入れ替わるタイミングでテーブル等を消毒している:60% vs.100%(p=0.003)・スタッフは客が触れた物を扱ったあと手指衛生を行っている:60% vs.100%(p=0.003)・スタッフは常にマスクを着用して接客している:50% vs.94.7%(p=0.004)・カラオケを提供していない:16.7% vs.68.4%(p=0.005)・窓やドアを開けて定期的に換気している:60% vs.94.7%(p=0.019)・スタッフに症状を認めるときは検査を受けさせている/保健所の指示に従っている/休ませている:40% vs.90.9%(p=0.040)・トイレにペーパータオルを設置している:80% vs.100%(p=0.043)

2256.

第64回 米国の平均寿命1.5年短縮、第二次世界大戦以来/CDC

<先週の動き>1.米国の平均寿命1.5年短縮、第二次世界大戦以来/CDC2.診療所へのワクチン接種加算、8月以降も継続3.総接種回数7,000万回突破、高齢者の8割超が1回目接種済み4.モデルナと来年の追加供給を契約、ワクチン不足への対応急ぐ5.海外渡航に必要なワクチンパスポート受付、26日から開始6.5年以内に供給不足の後発品企業、新規薬価収載見送りへ/厚労省1.米国の平均寿命1.5年短縮、第二次世界大戦以来/CDC米国疾病予防管理センター(CDC)は、2020年のアメリカ人の平均寿命が77.3歳と、2019年から2020年にかけて1.5歳短くなったことを公表した。最大の要因は、新型コロナウイルスによる死者数の増加である。平均寿命が短縮したのは、第二次世界大戦中の1943年(2.9歳短縮)以来のこと。これまで延長していた平均寿命は、20年近くも後退した。また、今回の平均寿命短縮を人種別で見ると、ヒスパニック系は81.8歳から78.8歳と-3.0歳、黒人は74.7歳から71.8歳と-2.9歳でそれぞれ短くなった一方、白人は78.8歳から77.6歳と1.2歳の短縮に留まり、人種差が再び広がる傾向が見られた。(参考)新型コロナの影響で米国の平均寿命が1.5歳短く 第2次大戦以来の落ち込み(東京新聞)米CDC “平均寿命1歳半短く 新型コロナによる死者増が主要因”(NHK)Provisional Life Expectancy Estimates for 2020(CDC)2.診療所へのワクチン接種加算、8月以降も継続政府は、7月末までに新型コロナウイルスのワクチン接種を加速させるため、これまで診療所に支援してきた特例加算を継続することとした。8月以降も、週100回以上の接種を4週間以上行う診療所には1回につき2,000円、週150回以上の場合は3,000円を上乗せして補助する。11月までに、希望者全員にワクチン接種の完了を目指す。(参考)ワクチン接種 診療所への費用上乗せ支援策 来月以降も継続へ(NHK)3.総接種回数7,000万回突破、高齢者の8割超が1回目接種済み政府は、7月19日時点で、国内の新型コロナウイルスワクチンの総接種回数が7,000万回を超えたと公表した。1回の接種を受けた人の割合は総人口の33.5%となり、65歳以上の高齢者では81.7%、2回目まで完了した高齢者は57.9%となった。なお、7月23日時点で、2回目の接種率は総人口の19.6%であり、欧米と比べた遅れがまだ挽回できていない。また、都道府県別の接種率を見ると、上位は25%を超える中、下位には千葉県17.4%、埼玉県16.7%、東京都16.6%、栃木県16.4%、沖縄県14.5%など、感染拡大が続いている大都市圏が並び、さらなる接種の推進が求められる。(参考)新型コロナワクチンについて(内閣府)ワクチン接種1回目終了 高齢者全体の8割超(NHK)国内ワクチン接種、7000万回超す 7月19日公表分までで(日経新聞)4.モデルナと来年の追加供給を契約、ワクチン不足への対応急ぐ厚労省は20日、新型コロナウイルスワクチンについて、2022年の初頭から5,000万回分の追加供給を受けることをモデルナと正式契約したことを明らかにした。また、菅 義偉首相は23日に、来日しているファイザーのアルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)と会談し、10月以降に予定していたワクチン供給の前倒しを要請した。さらに、米・ノババックスとも、来年前半から1億5,000万回分のワクチン供給について協議を進めている。政府は、ワクチン供給不足による接種計画の遅れに対する国民の声に対して、早期のワクチン接種完了を急ぐ。(参考)米モデルナとワクチンの追加契約 22年以降の5000万回分(毎日新聞)ワクチン供給、前倒し要請 首相、ファイザーCEOと会談(日経新聞)5.海外渡航に必要なワクチンパスポート受付、26日から開始政府は、海外へ渡航する人が新型コロナウイルスワクチンの接種済みを証明する「ワクチンパスポート(予防接種証明書)」の申請受け付けを、26日から各市町村で開始することを明らかにした。イタリア、オーストリア、トルコ、ブルガリア、ポーランドの5ヵ国に入国する際に利用可能となる。なお、発行に当たっては、海外渡航にワクチンパスポートが必要な場合に限って申請が認められ、国内での使用は想定していない。(参考)ワクチン接種証明書 発行手続 第1回自治体向け説明会(内閣官房副長官補室)同 第2回自治体向け説明会(同)「ワクチンパスポート」26日から受け付け開始 「経済活動再開の第一歩」「差別につながる」と賛否渦巻く(J-CAST)「ワクチンパスポート」発行テスト 26日から申請受け付け(NHK)6.5年以内に供給不足の後発品企業、新規薬価収載見送りへ/厚労省厚労省は、後発医薬品の出荷調整や回収による欠品発生を防止する目的で、薬価収載日から5年経過していない後発品で供給不足を起こした企業が新たな薬価基準収載希望書を提出する際には、「安定供給義務が守れない品目があった場合には以後2回分の収載を見送る」との念書を提出するよう求めた。今回の通知は8月16日までに製造販売承認を受け、20日までに薬価収載希望書の受け付けが済んだ医薬品が対象となる。今年12月収載予定からの運用となる見込み。これにより、医療機関や調剤薬局が直面している欠品による調達困難の改善や後発品への不安を取り除くのが狙い。(参考)欠品で1年間の収載見送り~後発品に対する規制強化【厚生労働省】(薬読)

2257.

第26回 アナフィラキシー? 迅速に判断、アドレナリンの適切な投与を!【救急診療の基礎知識】

●今回のPoint1)アナフィラキシーか否かを迅速に判断!2)アドレナリンの投与は適切に!アナフィラキシーに関しては以前(第15回 薬剤投与後の意識消失、原因は?)も取り上げましたが、大切なことですので、今一度整理しておきましょう。今回の症例は、新型コロナワクチン接種後のアナフィラキシーとして報告された事例*からです。この経過をみて突っ込みどころ、ありますよね?!*第53回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会令和2年度第13回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会【症例】30歳女性。ワクチン接種後待機中、呼吸困難を自覚。咳嗽が徐々に増悪し、体中の掻痒感を自覚した。接種5分後、SpO2が85~88%まで低下。酸素負荷、その後ネオフィリン注125mg、リンデロン注2mg点滴を開始。接種後20分緊急入院。眼瞼浮腫、喘鳴、SpO2100%(酸素4L)、血圧収縮期150mmHg程度、脈拍70~80/分、体幹に丘疹。接種55分後、アドレナリン0.3mL皮下注。その後、喘鳴は徐々に改善。接種4時間後酸素負荷終了。翌日午前中に一般病棟に転出。午後になり呼吸困難を自覚、サルブタモール吸入も効果なし。喘鳴は徐々に増強。その後も、リンデロン1.0mg投与効果なし、SpO2は98~100%、心拍70~80/分であった。オキシマスク2L投与併用。意識障害はなかったが、発語は困難であった。数時間後にリンデロン3mgを投与したところ、徐々に呼吸状態は改善。その後会話が可能な程度にまで回復した。翌朝、意識清明、会話可能、喘鳴なし、SpO2低下なし、リンデロン投与を継続し、経過観察したところ再燃なし、数日後自宅退院とした。はじめにアナフィラキシーは、どんな薬剤でも起こりえるものであり、初期対応が不適切であると致死的となるため、早期に認識し、適切な介入を行うことが極めて大切です。救急外来で診療をしているとしばしば出会います。また、院内でも抗菌薬や造影剤投与後にアナフィラキシーは一定数発生するため、研修医含め誰もが初期対応を理解しておく必要があります。新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種も全国で進んでおり、勤務先の病院やクリニック、大規模接種センターなどでアナフィラキシーに対して不安がある医療者の方も多いと思います。今回はアナフィラキシーの初期対応をシンプルにまとめましたので整理してみてください。アナフィラキシーを疑うサインとはアナフィラキシーか否かを判断できるでしょうか。そんなの簡単だろうと思われるかもしれませんが、意外と迷うことがあるのではないでしょうか。薬剤投与後に皮疹と喘鳴、血圧低下を認めれば誰もが気付くかもしれませんが、皮疹を認め喉の違和感や嘔気を認めるもののバイタルサインは安定している、皮疹は認めないが投与後に明らかにバイタルサインが変化しているなど、実際の現場では悩むのが現状であると思います。アナフィラキシーの診断基準は表の通りですが、抗菌薬や造影剤、さらにワクチン接種後の場合には、「アレルゲンと思われる物質に曝露後」に該当するため、皮膚や呼吸、循環、消化器症状のうち2つを認める場合にはアナフィラキシーとして動き出す必要があります。「血圧が保たれているからアドレナリンまでは…」「SpO2が保たれているからアドレナリンはやりすぎ…」ではないのです。皮膚症状もきちんと体幹部や四肢を直視しなければ見落とすこともあるため、薬剤使用後に呼吸・循環・消化器症状を認める場合、さらには頭痛や胸痛、痙攣などを認めた場合には必ず確認しましょう。表 アナフィラキシーの診断基準画像を拡大する(Sampson HA, et al. J Allergy Clin Immunol. 2006;117:391-397.より引用)ワクチン接種後のアナフィラキシーは、普段通りの全身症状で打つことに問題がない方が打っているわけですから、より判断がしやすいはずです。抗菌薬や造影剤の場合には、細菌感染や急性腹症など、全身状態が良好とはいえない状況で使用しますが、ワクチンは違いますよね。筋注後に何らかの症状を認めた場合にはアナフィラキシーを念頭にチェックすればいいわけですから、それほど判断は難しくありません。痛みや不安に伴う反射性失神によるもろもろの症状のこともありますが、皮疹や喘鳴は通常認めませんし、安静臥位の状態で様子をみれば時間経過とともによくなる点から大抵は判断が可能です。ここで重要な点は、「迷ったらアナフィラキシーとして対応する」ということです。アナフィラキシーは1分1秒を争い、対応の遅れが病状の悪化に直結します。アナフィラキシー? と思ったらアナフィラキシーと判断したらやるべきことはシンプルです。患者を臥位にしてバイタルサインの確認、そしてアドレナリンの投与です。アナフィラキシーと判断したらアドレナリンは必須なわけですが、投与量や投与方法を間違えてしまっては十分な効果が得られません。正確に覚えているでしょうか?アドレナリンは[1]大腿外側に、[2]0.3~0.5mg、[3]筋注です。肩ではありません、1mgではありません、そして皮下注ではありません。OKですね? アドレナリンの投与量に関しては、成人では0.5mgを推奨しているものもありますが、エピペンは0.3mgですから、その場にエピペンしかなければ0.3mgでOKです。何が言いたいか、「とにかく早期にアナフィラキシーを認識し、早期にアドレナリンを適切に投与する」、これが大事なのです。救急医学会が公開した、アナフィラキシー対応・簡易チャート(図)を見ながらアプローチをきっちり頭に入れておいて下さい。アナフィラキシー対応・簡易チャート画像を拡大する間違い探しさぁそれでは今回の症例をもう1度みてみましょう。この患者は基礎疾患に喘息などがあり、現場での対応が難しかったことが予想されますが、ちょっと突っ込みどころがあります。まず、ワクチン接種後、掻痒感に加え呼吸困難、SpO2も低下しています。この時点でアナフィラキシー症状の所見ですから、なる早でアドレナリンを投与する準備を進めなければなりません。よくアナフィラキシーに対して抗ヒスタミン薬やステロイドを投与しているのをみかけますが、これらの薬剤は使用を急ぐ必要は一切ありません。そして、アドレナリンは皮下注ではありません、筋注です! 重症喘息の際のアドレナリン投与は、なぜか皮下注も選択肢となっていますが筋注でよいでしょう。本症例では特にアナフィラキシーが考えられるため0.3~0.5mg筋注です。位置は大腿外側ですよ!さいごにアナフィラキシーはどこでも起こりえます。アナフィラキシーショックや死亡症例の多くは、アドレナリンの投与の遅れが大きく影響しています。迅速に判断し、適切なマネジメントができるように、今一度整理しておきましょう。1)Sampson HA, et al. J Allergy Clin Immunol. 2006;117:391-397.2)救急医学会. ワクチン接種会場におけるアナフィラキシー対応簡易チャート

2258.

新型コロナ外来患者へのbamlanivimab+etesevimab、第III相試験結果/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化リスクが高い外来患者において、bamlanivimab+etesevimab併用療法はプラセボと比較して、COVID-19関連入院および全死因死亡の発生率を低下し、SARS-CoV-2ウイルス量の減少を促進することが示された。米国・ハーバード大学医学部・マサチューセッツ総合病院のMichael Dougan氏らが、同併用療法の第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験「BLAZE-1試験」の結果を報告した。基礎疾患を有するCOVID-19患者は重症化リスクが高い。ワクチン由来では時間をかけて免疫がつくのに対し、中和モノクローナル抗体は即時に受動免疫をもたらし、疾患の進行や合併症を抑制できる可能性が期待されていた。NEJM誌オンライン版2021年7月14日号掲載の報告。軽症~中等症外来患者、bamlanivimab 2,800mg+etesevimab 2,800mgをプラセボと比較 研究グループは、12歳以上で重症化リスクが高い軽症~中等症のCOVID-19外来患者を、SARS-CoV-2陽性判明後3日以内に中和モノクローナル抗体bamlanivimab(2,800mg)とetesevimab(2,800mg)の併用療法群またはプラセボ群に1対1の割合で無作為に割り付け、単回静脈内投与した。 主要評価項目は、29日目までのCOVID-19に関連した入院または全死因死亡であった。29日目までのCOVID-19関連入院および全死亡は併用療法群で有意に減少 計1,035例が無作為化を受けた(併用療法群518例、プラセボ群517例)。患者の平均(±SD)年齢は53.8±16.8歳で、52.0%が女性であった。 29日目までのCOVID-19関連入院または全死因死亡は、併用療法群で11例(2.1%)、プラセボ群で36例(7.0%)に認められ、絶対リスク差は-4.8%(95%信頼区間[CI]:-7.4~-2.3、相対リスク差:70%、p<0.001)であった。 併用療法群では死亡例の報告がなく、プラセボ群のみ10例が報告され、そのうち9例は治験責任医師によりCOVID-19関連死と判定された。 7日目におけるSARS-CoV-2ウイルス量(log)のベースラインからの減少は、併用療法群がプラセボ群より大きかった(ベースラインからの変化量のプラセボ群との差:-1.20、95%CI:-1.46~-0.94、p<0.001)。

2259.

第67回 例外だらけのコロナ治療、薬剤費高騰と用法煩雑さの解消はいずこへ?

新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)に対するワクチン接種の進行状況が注目を浴びている陰で、治療薬開発もゆっくりではあるが進展しつつある。中外製薬が新型コロナの治療薬として6月29日に厚生労働省に製造販売承認申請を行ったカシリビマブとイムデビマブの抗体カクテル療法(商品名:ロナプリーブ点滴静注セット)が7月19日に特例承認された。この抗体は米国のリジェネロン・ファーマシューティカルズ社が創製したものを提携でスイス・ロシュ社が獲得、ロシュ社のグループ会社である中外製薬が日本国内での開発ライセンスを取得していた。両抗体は競合することなくウイルスのスパイクタンパク質の受容体結合部位に結合することで、新型コロナウイルスに対する中和活性を発揮する薬剤。日本での申請時には、昨年11月に米国食品医薬品局(FDA)で入院を要しない軽度から中等度の一部のハイリスク新型コロナ患者に対する緊急使用許可の取得時にも根拠になった、海外第III相試験『REGN-COV 2067』と国内第I相試験の結果が提出されている。「REGN-COV 2067」は入院には至っていないものの、肥満や50歳以上および高血圧を含む心血管疾患を有するなど、少なくとも1つの重症リスク因子を有している新型コロナ患者4,567例を対象に行われた。これまで明らかになっている結果によると、主要評価項目である「入院または死亡のリスク」は、プラセボ群と比較して1,200mg静脈内投与群で70%(p=0.0024)、2,400mg静脈内投与群で71%(p=0.0001)、有意に低下させた。また、症状持続期間の中央値は両静脈内投与群とも10日で、プラセボ群の14日から有意な短縮を認めた。安全性について、重篤な有害事象発現率は1,200mg静脈内投与群で1.1%、2,400mg静脈内投与群で1.3%、プラセボ群で4.0%。投与日から169日目までに入手可能な全患者データを用いた安全性評価の結果では、新たな安全性の懸念は示されなかったと発表されている。今回の承認により日本国内で新型コロナを適応とする治療薬は、抗ウイルス薬のレムデシビル、ステロイド薬のデキサメタゾン、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬のバリシチニブに次ぐ4種類目となった。従来の3種類はすべて既存薬の適応拡大という苦肉のドラッグ・リポジショニングの結果として生み出されたものであったため、今回の薬剤は「正真正銘の新型コロナ治療薬」とも言える。「統計学的に有意に死亡リスクを低下させる」とのエビデンスが示されたのはデキサメタゾンについで2種類目であり、これまでに行われた臨床試験の結果からは、なんと家族内感染での発症予防効果も認められている。発症予防効果は米国国立衛生研究所(NIH)傘下の国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)と共同で実施した第III相試験『REGN-COV 2069』で明らかにされた。本試験は4日以内に新型コロナ陽性と判定された人と同居し、新型コロナウイルスに対する抗体が体内に存在しない、あるいは新型コロナの症状がない1,505例が対象。プラセボと1,200mg単回皮下注射で有効性を比較したところ、主要評価項目である「29日目までに症候性感染が生じた人の割合」は、プラセボ群に比べ、皮下注射群で81%減少したことが分かった。また、皮下注射群で発症した人の症状消失期間は平均1週間以内だったのに対し、プラセボ群の3週間と大幅な期間短縮が認められている。死亡率低下効果に予防効果もあり、なおかつ限定的とはいえ軽度や中等度の患者にも使用できるというのは、やや手垢のついた言い方だが「鬼に金棒」だ。もっとも冷静に考えると、そう単純に喜んでばかりもいられない気がしている。まず、そもそも今回の抗体カクテル療法も含め、新型コロナを適応として承認された治療薬は、いずれも従来の感染症関連治療薬とは毛並みが異なり、現実の運用では非専門医が気軽に処方できるようなものではない。今後承認が期待される薬剤も含めてざっと眺めると、もはや従来の感染症の薬物治療からかけ離れたものになりつつある。もちろん現行では非専門医がこうした薬剤を新型コロナ患者に処方する機会はほとんどないが、専門医でも慣れない薬剤であるため、それ相応に臨床現場で苦労をすることが予想される。その意味では治療選択肢の増加にもかかわらず、新型コロナの治療自体は言い方が雑かもしれないが、徐々にややこしいものになりつつある。一方、隠れた問題は治療費の高騰である。現在、新型コロナは指定感染症であるため、医療費はすべて公費負担である。そうした中でデキサメタゾンを除けば、薬剤費は極めて高額だ。レムデシビルは患者1人当たり約25万円、バリシチニブも用法・用量に従って現行の薬価から計算すると最大薬剤費は患者1人当たり約7万3,900円。今回の抗体カクテル療法は薬価未収載で契約に基づき国が全量を買い取り、その金額は現時点で非開示だが、抗体医薬品である以上、安く済むわけはない。しかも、これ以前の3種類がいずれも中等度以上であることと比べれば、対象患者は大幅に増加する。本来、疾患の治療は難治例の場合を除き、疾患の解明が進むほど、選択肢が増えて簡便さが増し、時間経過に伴う技術革新などで薬剤費や治療関連費は低下することが多い。ところが新型コロナでは世界的パンデミックの収束が優先されているため、今のところ治療が複雑化し、価格も高騰するというまったく逆を進んでいる。そうした現状を踏まえると、やはりワクチン接種のほうがコストパフォーマンスに優れているということになる。こうした時計の針がどこで逆に向くようになるのか? 個人的にはその点を注目している。

2260.

「ワクチンで不妊、流産」に科学的根拠なし、婦人科系3学会が一般向けQ&A

 7月19日、婦人科系三学会(日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本産婦人科感染症学会)は合同で「女性のみなさまへ 新型コロナウイルスワクチン(mRNA ワクチン)Q & A」と題した資料を公開した。 3学会はこれまでも妊産婦や妊娠を希望する女性に対して、新型コロナワクチン接種にあたっての不安を解消するための声明を発表してきた1)2)。しかし、SNS上では「ワクチンを打つと不妊になる」「ワクチンによって月経不順になる」といったエビデンスを欠いた情報が現在も多く流布されており、そうした情報に触れることで不安を持ち、ワクチン接種を見合わせる女性が存在する。ワクチン忌避者の割合は若年女性が年配の男性の3倍程度多い、という調査結果も出ており3)、若年者、とくに女性を対象とした正しいワクチン接種の情報提供が急務となっている。 今回の資料はこれまでの学会声明等を基に、多くの女性が持つ不安や疑問に答えるQ&A形式を採用、一般向けにわかりやすい用語を使い、医療者が印刷してそのまま患者に渡せる資料形式でつくられた。 計15問のQAの一部は以下のとおり。Q1)ワクチンで不妊になることはありますか?これから妊娠を考えているのですが、mRNA ワクチンを接種しても大丈夫でしょうか?A1)新型コロナウイルスワクチン(mRNA ワクチン)で不妊になるという科学的な根拠は全くありません。Q2)妊娠中の女性は mRNA ワクチンを接種しても大丈夫でしょうか?流産することはありますか?A2)妊娠中の女性でも mRNA ワクチンを接種して大丈夫です。すでに多くの接種経験のある海外の妊婦に対するワクチン接種に関する情報では、妊娠初期を含め妊婦さんとおなかの赤ちゃん双方を守るとされています。また、お母さんや赤ちゃんに流産などの何らかの重篤な合併症が発生したとする報告もありません。女性のみなさまへ 新型コロナウイルスワクチン(mRNA ワクチン)Q & A/日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会、日本産婦人科感染症学会

検索結果 合計:4442件 表示位置:2241 - 2260