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小児および青年期のうつ病の評価と治療

 米国では、小児や青年におけるうつ病の有病率が増加している。米国・オレゴン健康科学大学のShelley S. Selph氏らは、小児および青年期のうつ病の評価や治療に関するレビューを行った。American Family Physician誌2019年11月15日号の報告。 主な内容は以下のとおり。・2016年には、12歳の約5%、17歳の約17%が過去12ヵ月間でうつ病エピソードを経験していることが報告されている。・12歳以上の青年に対するうつ病のスクリーニングは、10代向けPHQ-9などの検証済みの評価尺度を用いて、毎年実施する必要がある。・診断確定後は、中等度および重度のうつ病では、継続的な治療を開始する必要がある。・軽度のうつ病では、積極的なサポートやモニタリングで十分な可能性がある。・重度のうつ病では、心理療法(認知行動療法など)と抗うつ薬治療を併用することで、いずれかの単独療法よりも治療反応が良好であることを示すエビデンスが報告されている。・小児および青年のうつ病治療に対し米国FDAに承認されている抗うつ薬は、fluoxetineとエスシタロプラムのみである。・fluoxetineは8歳以上、エスシタロプラムは12歳以上での使用が推奨されている。・薬物療法中の小児および青年期うつ病患者では自殺念慮のモニタリングが必要であり、その頻度は、各患者のリスクに基づき決定する必要がある。・治療法の変更(治療薬の併用、増量、変更または心理療法の併用)は、治療開始の約4~8週間後に行う必要がある。・治療にもかかわらず症状が悪化または改善しない場合や、自己または他者に対するリスクとなる場合には、メンタルヘルスのサブスペシャリストへの相談または紹介が必要である。

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ラムシルマブ+エルロチニブのEGFR陽性肺がん1次治療RELAY試験~日本人サブセット/日本肺学会

 EGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)におけるVEGFとEGFRの両シグナルの阻害は、前臨床および臨床試験で抗腫瘍活性が報告されている。EGFR変異陽性NSCLCの1次治療におけるVEGF受容体2阻害薬ラムシルマブとEGFR-TKIエルロチニブ併用の有効性を検証する国際第III相試験RELAYでは、対照群であるエルロチニブ単剤治療に比べ、有意に無増悪生存期間(PFS)を延長した(19.4ヵ月対12.4ヵ月、HR:0.59、p=0.0001)。第60回日本肺学会学術集会では、RELAY試験の日本人サブセットの結果が九州がんセンターの瀬戸 貴司氏により報告された。 主な結果は以下のとおり。・日本人患者は211例で、ラムシルマブ・エルロチニブ併用群(RAM+ERL)に106例、エルロチニブ単独群(ERL)に105例、無作為に割り付けられた。・日本人サブセットのPFS中央値は、RAM+ERL群19.4ヵ月、ERL群11.2ヵ月で、有意にRAM+ERL群が良好であった(HR:0.610、95%CI:0.431~0.864、p=0.0050)。・日本人のL858R変異患者のPFSはRAM+ERL群19.4ヵ月、ERL群10.9ヵ月と、RAM+ERL群で良好であった(HR:0.54、95%CI:0.317~0.835)。・日本人サブセットの全奏効率はRAM+ERL群76%、ERL群75%であった。・日本人サブセットの奏効期間はRAM+ERL群18.0ヵ月、ERL群11.0ヵ月であった(HR:0.585)。・日本人サブセットにおける安全性プロファイルは全集団と一貫していた。・Grade3以上の治療関連有害事象(TEAE)発現はRAM+ERL群77%、ERL群61%であった。RAM+ERL群で頻度が高いGrade3以上のTEAEは、ざ瘡様皮膚炎(24%)、高血圧(25%)であった。 RAM+ERLレジメンは、日本人EGFR変異陽性NSCLCの1次治療において、全集団と一貫した効果と安全性を示した。

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転移性脊髄圧迫への放射線療法、単回照射vs.分割照射/JAMA

 固形がん患者のがん転移に伴う脊柱管圧迫に対する放射線療法において、単回照射は5日間分割照射と比較し、主要評価項目である8週時の歩行に関して非劣性基準を満たさなかった。ただし、信頼区間の下限が非劣性マージンと重なっており、単回照射の臨床的重要性の解釈には留意すべき点もあることが示された。英国・Mount Vernon Cancer CentreのPeter J. Hoskin氏らが、多施設共同非劣性無作為化臨床試験「The single-fraction radiotherapy compared to multifraction radiotherapy trial:SCORAD試験」の結果を報告した。がんの骨転移等による脊髄圧迫は、可動性の維持や痛みの軽減のため放射線療法で管理されるが、これまで標準照射レジメンはなかった。JAMA誌2019年12月3日号掲載の報告。約690例を単回照射と5分割照射に無作為化、8週時の歩行状態を比較 研究グループは、英国42施設およびオーストラリア5施設の放射線治療センターにおいて、脊髄または馬尾圧迫を有する転移のあるがん患者で平均余命が8週超あり同部位に放射線治療歴がない686例を、単回照射群(8Gy単回照射、345例)または分割照射群(20Gyを5分割連続5日間照射、341例)に無作為化した。登録期間は2008年2月~2016年4月、最終追跡調査は2017年9月であった。 主要評価項目は、治療後8週時の歩行状態で、4段階のうちGrade1(補助具なしで歩行可能および筋力スケールが5段階のうちGrade5)またはGrade2(補助具ありで歩行可能または筋力スケールがGrade4)とし、群間差の非劣性マージンを-11%に設定した。また、副次評価項目として、1、4および12週時の歩行状態と全生存期間などを評価した。8週時の歩行状態がGrade1/2の割合は69.3% vs.72.7%、非劣性基準を満たさず 無作為化された686例(年齢中央値70歳[四分位範囲:64~77]、男性503例[73%]、前立腺がん44%、肺がん19%、乳がん12%)のうち、主要評価項目の解析対象は342例(49.8%)であった(255例が8週の評価前に死亡)。 8週時に歩行状態がGrade1またはGrade2を達成した患者の割合は、単回照射群69.3%(115/166例)、分割照射群72.7%(128/176例)であった(群間差:-3.5%、片側95%信頼区間[CI]:-11.5~∞、非劣性のp=0.06)。 一方、副次評価項目である各評価時の歩行状態がGrade1またはGrade2を達成した患者の割合は、単回照射群と分割照射群でそれぞれ、1週時63.9% vs.64.3%(群間差−0.4%、片側95%CI:-6.9~∞、非劣性のp=0.004)、4週時66.8% vs.67.6%(群間差−0.7%、片側95%CI:-8.1~∞、非劣性のp=0.01)、12週時71.8% vs.67.7%(群間差4.1%、片側95%CI:-4.6~∞、非劣性のp=0.002)であった。また、12週時の全生存率は単回照射群50%、分割照射群55%であった(層別化ハザード比:1.02、95%CI:0.74~1.41)。 解析された他の副次評価項目は、群間差が有意差なしまたは非劣性基準を満たさなかった。

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食道アカラシア、POEMの2年後治療成功率は?/NEJM

 症候性アカラシアの治療において、経口内視鏡的筋層切開術(POEM)は腹腔鏡下Heller筋層切開術(LHM)+Dor噴門形成術に対し、2年後の治療成功率に関して非劣性であることが示された。ただし、有害事象である胃食道逆流の発現頻度は、POEM群がLHM群より高値であった。ドイツ・University Hospital Hamburg-EppendorfのYuki B. Werner氏らが、欧州6ヵ国8施設で実施した多施設共同無作為化試験の結果を報告した。バルーン拡張術+LHMは突発性アカラシアの治療法として確立されているが、POEMは侵襲が少なく初期研究で有望な結果が得られていた。NEJM誌2019年12月5日号掲載の報告。約220例をPOEM群とLHM群に無作為化 研究グループは、2012年12月7日~2015年10月9日の間に、症候性アカラシア患者221例を、POEM群(112例)またはLHM(LHM+Dor噴門形成術)群(109例)に無作為に割り付け追跡評価した。 主要評価項目は臨床的成功率で、2年後の追跡調査におけるEckardt症状スコア(0~12点:高いほどアカラシア症状がより重症)が3点以下かつ追加治療なしと定義し、非劣性マージンは-12.5ポイントと設定した。また、副次評価項目として有害事象、食道機能、Gastrointestinal Quality of Life Index(GIQLI)スコア(0~144点:高いほど良好)、胃食道逆流などについて評価した。2年時の臨床的成功率は83.0% vs.81.7%で非劣性 2年時の臨床的成功率は、POEM群83.0%、LHM群81.7%であり(群間差:1.4ポイント、95%信頼区間[CI]:-8.7~11.4、非劣性のp=0.007)、LHMに対するPOEMの非劣性が示された。重篤な有害事象は、POEM群2.7%、LHM群7.3%に発生した。 2年時における食道機能(下部食道括約部の積算弛緩圧の測定により評価)のベースラインからの改善は、両群間で有意差はなく(群間差:-0.75mmHg、95%CI:-2.26~0.76)、GIQLIスコアの改善も有意差は確認されなかった(群間差:0.14点、95%CI:-4.01~4.28)。胃食道逆流が認められた患者の割合は、3ヵ月時の内視鏡検査でPOEM群57%、LHM群20%、24ヵ月時はそれぞれ44%および29%であった。 なお、本試験は患者の同意がなかなか得られず、試験に参加したのは適格患者の50%未満であった。そのほかに著者は、外科医はLHM+Dor噴門形成術の経験のほうが多いこと、盲検化できなかったことなどを研究の限界として挙げている。

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再発/難治性のB細胞リンパ腫、ペムブロリズマブの奏効率45%以上

 米国・ダナ・ファーバーがん研究所のPhilippe Armand氏らは、再発または難治性の原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫(rrPMBCL)について、予後不良であり、その治療は喫緊のアンメットニーズとなっているが、PMBCLは9p24領域の遺伝子異常およびPD-L1の過剰発現と関連していることから、PD-1阻害薬が効果を発揮する可能性があると仮定した。第Ib相「KEYNOTE-013試験」および第II相「KEYNOTE-170試験」の結果、ペムブロリズマブはrrPMBCLに対し高い奏効率と奏効の持続を発揮し、安全性プロファイルは管理可能であることを明らかにした。Journal of Clinical Oncology誌2019年12月1日号掲載の報告。 研究グループは、第Ib相KEYNOTE-013試験(NCT01953692)および第II相KEYNOTE-170試験(NCT02576990)において、rrPMBCL成人患者にペムブロリズマブを疾患進行または許容できない毒性発現まで、あるいは最長2年間投与した。 主要評価項目は、KEYNOTE-013試験が安全性および奏効率(ORR)、KEYNOTE-170試験がORR。副次評価項目は奏効期間、無増悪生存(PFS)期間、全生存(OR)期間および安全性、探索的評価項目がバイオマーカーとペムブロリズマブ活性との関連であった。 主な結果は以下のとおり。・ORRは、KEYNOTE-013試験の21例において48%(完全奏効[CR]:7例、33%)、KEYNOTE-170試験の53例において45%(7例、13%)であった。・追跡期間中央値はKEYNOTE-013試験が29.1ヵ月、KEYNOTE-170試験が12.5ヵ月で、いずれも奏効期間は中央値に到達しなかった。・CRが得られた患者に増悪例はなく、うち2例はCR後1年以上治療を行わなかった。・治療関連有害事象の発現率はKEYNOTE-013試験群が24%、KEYNOTE-170試験が23%で、治療に関連した死亡はみられなかった。・評価が可能であった42例において、9p24遺伝子異常はPD-L1発現と関連しており、さらにPFSと有意に関連していた。

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今、心血管系疾患2次予防に一石が投じられた(解説:野間重孝氏)-1154

 至適内科治療(optimal medical treatment:OMT)という言葉がある。冠動脈疾患は代表的な複合因子的な疾患である。喫煙、血圧、糖尿病、高脂血症等さまざまな因子が複合的に作用して疾病が形成される。こうした疾病に対しては、関係すると思われる諸因子を逐次徹底的にコントロールすることにより、疾病の1次・2次予防を図るやり方が考えられ、OMTと呼ばれた。冠動脈疾患に対しては大体90年代の半ばに確立されたといえる。冠動脈疾患に対するOMTの確立は、境界域の冠動脈疾患においては、場合により外科的治療や血管内治療の代替えとされるまでに発展した。一方、大変皮肉なことに、一旦OMTが確立した後はこれにプラスして何か新しい治療法を加えようとした研究は、ことごとくnegative studyに終わったといってよい。そんな中、今回のコルヒチンによる心血管系疾患の2次予防に関する成績は、研究法に対して多少の不満はあるものの、久しぶりに快音を響かせたヒットとなったのである。 動脈硬化が炎症と深い関係があるとする動脈硬化炎症説は、1976年にRossらが「障害に対する反応」仮説を提出したことに始まる(N Engl J Med. 1976;295:369-377., 420-425.、二部構成)。以後さまざまな仮説が提出された。この論文評は動脈硬化炎症説を解説することが目的ではないので深入りはしないが、近年は自然免疫の障害説なども提出され議論が続いているものの、結局決定的なメカニズムの解明には至っていない。これはちょうどレセプターの研究をしようとするならブロッカーが開発されなくてはならないのと同じことで、炎症のあるプロセスを強力かつ永続的にブロックするような薬剤が開発されなかったことが大きな理由だったと考えられる。 コルヒチンはイヌサフラン科のイヌサフラン(Colchicum autumnale)の種子や球根に含まれるアルカロイドで、単離されたのは1820年まで下るが(それでも十分昔!)、イヌサフランそのものはローマ時代から痛風の薬として使用されていた。主な作用として、細胞内微小管(microtubule)の形成阻害、細胞分裂の阻害のほかに、好中球の活動を強力に阻害することによる抗炎症作用が挙げられる。皮肉なことに、この辺にコルヒチンが動脈硬化の進展予防に何らかの作用を持つと考えられなかった理由がある。というのは、動脈硬化炎症説を考える人たちは単球やマクロファージ、免疫系細胞には注目するが、好中球には関心を示さなかったからだ。ちなみに好中球、多核球に対してこれだけ強力な抑制作用を持つ薬剤は、現在コルヒチン以外に知られていない。結局、今世紀に至るまでコルヒチンが心動脈硬化性疾患の進展予防に何らかの効果を持つとは誰も考えなかったのである。 しかし意外な方面から突破口が開かれる。ニューヨーク大学のリウマチ研究室の研究者たちが奇妙な事実に気付き報告したのだ。痛風患者に対してコルヒチンを使用していると心筋梗塞の有病率が低いというのである(Crittenden DB, et al. J Rheumatol. 2012;39:1458-1464.)。 この結果にいち早く注目したのがHeartCare Western AustraliaのNidorf SMらのグループだった。彼らは通常の治療に加え、コルヒチン錠を1日当たり0.5mg投与する治療群(282例、66歳、男性率89%)とコントロール群(250例、67歳、男性率89%)の計532例を中央値で3年間フォローアップした結果(主要アウトカムは、急性冠症候群、院外心停止、非心臓塞栓性虚血性脳卒中)、ハザード比(HR)は0.33(95%信頼区間[CI]:0.18~0.60)、NNT 11で2次予防が可能であるという驚くべき結果を得た(LoDoCo試験、Nidorf SM, et al. J Am Coll Cardiol. 2013;61:404-410.)。この結果はケアネットにおいても2013年1月15日に報道されたが、残念ながらわが国ではあまり注目されなかった。この試験は登録数が少ないこと、PROBE法で検討されていることからあくまでpilot studyだったのだが、一部の関係者の注目を集めるには十分だった。 今回の研究はLoDoCo試験に注目したカナダ・モントリオール心臓研究所のグループが計画したものである。プロトコールはきわめてシンプルで、心筋梗塞後平均13.5日後の患者4,745例を、コルヒチン0.5mgを服用する群とプラセボを服用する群に二重盲検し、中央値22.6ヵ月の追跡を行ったのである(複合エンドポイント:心血管死、心停止による蘇生処置、心筋梗塞の再発、脳卒中、血行再建)。この結果、HR:0.77、95%CI:0.61~0.96でコルヒチン群が優れているとの結果が得られたのである。 ただし、この研究にまったく問題がなかったわけではない。複合エンドポイントのうち、心血管死、心停止後の蘇生、心筋梗塞には両群で差がなく、差が出たのは脳卒中と血行再建術を要した緊急入院のみであったからだ。数字から見るならば、脳卒中で差がつかなければこの研究はかなり際どい結果になっていた可能性もあるのである。ここで問題なのは、冠動脈疾患と脳卒中ではその発生のメカニズムを同じ土俵で論じてよいか議論があることである。文頭でOMTを話題としたが、冠動脈疾患が典型的な複合因子的疾患であるのに対し、脳卒中は血圧のコントロールに対する依存度が大変に高く(つまり単因子的な色彩が強く)、その予防法も冠動脈疾患でいうOMTとはやや趣が異なるのである。 論文中のlimitationの項で、筆者らは4,745例という数が少ないのではないかと述べているが、統計的に不十分な数であるとは考えられない。むしろその後半で述べているように、対象患者を心筋梗塞罹患後の患者に限定したことにこそ問題があったのではないかと考える。冠動脈疾患の2次予防の検定をするならば、さまざまなレベルの有症状、無症状の冠動脈疾患患者から心筋梗塞罹患患者までもっと広い患者層から対象を集めるべきだったのではないだろうか。こういった心血管系疾患の予後に関する研究をするとき、どうしても複合エンドポイントを冠動脈関係イベントのみに絞るというわけにはいかず、脳卒中を入れざるを得ないことが避けられない弱点になる以上、患者層は冠動脈疾患患者からできるだけ広く集めるべきだったのではないかと考えるのである。それにしても平均年齢が60.6歳の患者集団としては、コルヒチンを飲む飲まないにかかわらず、脳卒中の発生率がやや高いように感じられることも気になる点ではあった。 一方、LoDoCo試験を行ったオーストラリアのグループは、その後コルヒチン投与が安全に行えることが確かめられた5,522例の安定狭心症を対象としてコルヒチン0.5mgによる二重盲検試験を行った。この結果は本年発表されたが( Nidorf SM, et al. Am Heart J. 2019;218:46-56. )、30%のendpoint reductionを報告している。もっともこのグループも複合エンドポイントにはpilot studyと同様に脳卒中を入れざるを得なかったが、今回論評している研究ほど脳卒中の結果が結果に影響は与えていない。やはり対象の選択の問題ではないだろうか。論文評としてはいささか穏やかでない言い方になるが、率直に言って、評者はこのグループの研究のほうを評価したいと感じている。 いずれにしても、これらの研究は今後臨床面だけでなく、動脈硬化炎症説の研究にも大きな影響を与えていくものと推察される。今までの研究方向に大きな軌道修正がかけられる可能性もある。研究者たちの奮起を期待するものである。臨床面では、コルヒチンは家族性地中海熱などの研究を通じて生涯安全に飲み続ける方法がすでに確立されており、かつ値段は1錠8円前後なのである。本邦でも早急に研究が進められることが望まれる。 冠動脈疾患の予後改善に関して、確かに今、一石が投じられたのである。

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治療抵抗性となった転移性去勢抵抗性前立腺がんへの次なる治療は?(解説:宮嶋哲氏)-1155

 CARD trialは、ドセタキセルやアンドロゲン経路標的薬の治療歴を有するmCRPC患者を対象に、カバジタキセル(129例)またはアンドロゲン経路標的薬(アビラテロンまたはエンザルタミド、126例)を割り付けたランダム化比較試験である。1次評価項目である画像診断に基づくPFS(腫瘍の増大、骨病変の進行、がん死)に関しては、カバジタキセル群8.0ヵ月、アンドロゲン経路標的薬群3.7ヵ月であった(HR:0.54、p<0.001)。OSではカバジタキセル群13.6ヵ月、アンドロゲン経路標的薬群11.0ヵ月であった(HR:0.64、p=0.008)。2次評価項目であるOS、PFS、PSA response、腫瘍の反応などにおいてもカバジタキセル優位の傾向を示していた。なお、Grade3以上の有害事象は両群で同等であった。 転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)に対してはドセタキセルかアンドロゲン経路標的薬が選択されるが、この両者間に交差耐性の可能性が示唆されていることから、次の治療薬の選択は悩ましい。CARD trialのアンドロゲン経路標的薬群の患者背景で有転移症例と高リスクがんの割合が若干高いのが気になるところだが、ドセタキセルかアンドロゲン経路標的薬の治療歴がある場合の次なる候補としてカバジタキセルの優位性が示されたことは重要である。ただし、今後PSMA-PET等のnext generation imaging modalityの導入に伴い転移巣への積極的なmetastasis-directed therapyが適用されていくことから、mCRPCの治療法も薬物療法のみならず、腫瘍量によって層別化されていくことが予想される。

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エクササイズ継続のコツ【Dr. 中島の 新・徒然草】(302)

三百二の段 エクササイズ継続のコツ患者さんには勧めていても、自分が実行できていないこと、いっぱいありますよね。規則正しい生活とか睡眠とか、自分がやるのは夢のまた夢。とくにできないのが運動習慣。毎朝、1時間の散歩とか、1駅分歩くとか、なるべく階段を使うとか。それ、無理っす、全然無理!とはいえ、引退してから健康に気を遣うのでは意味がありません。今の自分にできる運動習慣が大切です。そこで思いついたのが、低強度高頻度訓練。つまり、1日100回のスクワットの代わりに、1セット15回を7セットやるというもの。100回をまとめてやるから大変なのであって、15回なら簡単です。これを起床時、出勤前・後、昼食前・後、帰宅後、寝る前にやれば、ちょうど7セット。完遂すれば105回になります。この方法の良いところは、完遂しなくても1日でそれなりの数になるということ。たとえば、105回、90回、60回、105回、45回、90回、75回……など。105回しなくても、0回ということはありません。一方、一気に100回やる方法だとどうでしょうか。100回、100回、0回、0回、100回、0回、0回、0回……など。つまり、100回か0回か、すべてか無か。ありがちですね。合計すると、前者は570回、後者は300回です。累計回数でも、低強度高頻度訓練のほうが上。ということで、毎日、思いついたらスクワットを15回することにしています。ちゃんと数えていないので、よくわかりませんが、現在のところは好調です。簡単で継続可能なエクササイズ。よかったら読者の皆様もどうぞ。最後に1句工夫せよ 今の自分に できること

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問診表に追加し看護師が活用『irAE逆引きマニュアル』/日本肺学会

 免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の使用機会は増加し、今後がん治療の中心になっていくと思われる。それに伴い、ICIによる有害事象(irAE)の発現機会も増える。患者は症状を訴え受診するが、irAEの症状は多彩であり、正確な診断にたどり着きにくい。市立長浜病院 呼吸器内科 野口 哲男氏は、昨年の夜間時間外での活用に続き、今年は『irAE逆引きマニュアル』の外来化学療法室看護師での活用について紹介した。 『irAE逆引きマニュアル』は、発熱、吐き気、意識レベル低下、だるさ(倦怠感)、呼吸困難、腹痛、頭痛、手足の脱力という頻度の高いirAEの主訴8項目から、疑われる病名にたどりつくことができるよう作成された資材。irAE対策は連携体制の構築、実用的なマニュアル、患者教育の徹底の3本柱であり、その中で、看護師の役割は非常に重要だと野口氏は述べる。 同院では、外来化学療法室の問診表に上記8項目を組み込んだ。問診時に該当症状があれば、看護師がマニュアルを使ってさらに掘り下げていく。モニタリングの内容を電子カルテに入力し医師に伝えることで、有害事象の早期発見につながる。実際に看護師にアンケートを行ったところ、使いやすさ、有用性、医師への報告、問診の時間短縮などで高評価を得たという。

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「抗微生物薬適正使用の手引き」第二版、乳幼児編が追加/厚労省

 2019年12月5日、厚生労働省は「抗微生物薬適正使用の手引き(第二版)」をホームページに公表した。抗微生物薬適正使用の手引きの主な改正点として、生後3ヵ月以上から学童期未満の「乳幼児編」が加わった。小児特有の副作用がある抗菌薬への注意事項として「小児における急性気道感染症の特徴と注意点」が盛り込まれ、「小児の急性気道感染症各論」「小児の急性下痢症」「小児の急性中耳炎」の項目が追加された。抗微生物薬適正使用の手引き第一版発行時からの要望を実現化 抗微生物薬適正使用の手引きの第一版は、学童期以降の急性気道感染症と急性下痢症を対象に、2017年6月に発表・発行。ところが、発行後にはさらなる抗微生物薬の適正使用推進や扱うべき領域拡大のため、学童期未満の小児を含めた改正が求められていた。 なお、抗微生物薬適正使用の手引きは、主に外来診療を行う医療対象者(とくに診察や処方、保健指導を行う医師)を対象としているため、外来診療時に多く処方される経口抗菌薬(第3世代セファロスポリン系、フルオロキノロン系、マクロライド系抗菌薬)を中心に、抗微生物薬の必要な状況などの判別支援に念頭をおいて作成されている。

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片頭痛に対するubrogepantの痛み消失効果は?/NEJM

 前兆症状の有無にかかわらず、片頭痛に対してubrogepant投与はプラセボ投与と比べて、2時間後に痛みが消失した人の割合は有意に高率であり、最もつらい片頭痛関連の症状がなかった人の割合は有意に低率だった。米国・メイヨー・クリニックのDavid W. Dodick氏らが、1,672例を対象に行った無作為化二重盲検プラセボ対照パラレル群間比較試験の結果で、NEJM誌2019年12月5日号で発表した。ubrogepantは、経口小分子カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体拮抗薬で、急性期の片頭痛治療に有効であることが示されていた。ubrogepant 50mg、100mg vs.プラセボの有効性を評価 研究グループは、前兆症状の有無にかかわらず片頭痛を有する成人1,672例を対象に、ubrogepantの有効性、安全性、副作用プロファイルを評価する試験を行った。 被験者を無作為に1対1対1の3群に分け、プラセボ(559例)、ubrogepant 50mg(556例)、ubrogepant 100mg(557例)をそれぞれ単回投与した。 有効性の主要エンドポイントは2つで、初回投与後2時間時点での痛みの消失と、最もつらい片頭痛関連症状がないこととした。副次エンドポイントは、痛みの緩和(投与後2時間時点)、痛みが緩和した状態の持続(2~24時間)、痛みのない状態の持続(2~24時間)、2時間時点で片頭痛関連の症状(羞明、音過敏、悪心)がないこととした。2時間後の痛み消失、プラセボ群12%に対し、ubrogepant群19.2~21.2% 投与後2時間時点で痛みが消失したのは、プラセボ群11.8%に対し、ubrogepant 50mg群19.2%(多様性補正後のp=0.002、)、ubrogepant 100mg群21.2%(同p<0.001)と、いずれのubrogepant群とも有意に高率だった。 投与後2時間時点で、最もつらい片頭痛関連の症状がなかった人の割合も、プラセボ群27.8%に対し、ubrogepant 50mg群38.6%、ubrogepant 100mg群37.7%と有意に高率だった(いずれも、p=0.002)。 初回投与後、または任意による2回目投与後48時間以内の有害事象発生率は、プラセボ群12.8%、ubrogepant 50mg群9.4%、ubrogepant 100mg群16.3%だった。なかでも発現が高頻度だったのは、悪心、傾眠、口内乾燥で(0.4~4.1%)、これらはとくにubrogepant 100mg群での発現頻度が高かった(2.1~4.1%)。 両ubrogepant群で投与後30日以内に発生した重篤な有害事象としては、虫垂炎、自然流産、心嚢液貯留、痙攣発作が報告されたが、いずれも投与後48時間以内の発生報告例はなかった。

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non-HDL-C高値はCVD長期リスク上昇と関連/Lancet

 血中non-HDLコレステロール(non-HDL-C)値は、アテローム硬化性心血管疾患の長期リスクと強い関連があることが明らかにされた。ドイツ・University Heart & Vascular Center HamburgのFabian J. Brunner氏らが、欧州、オーストラリア、北米の19ヵ国、計44の住民ベースコホート(総被験者数52万4,444例)を含む「Multinational Cardiovascular Risk Consortium」データを基に行ったリスク評価・モデリング試験で明らかにした。これまで血中脂質値と心血管疾患の長期発生の関連、および脂質低下治療と心血管疾患アウトカムの関連については明らかとはなっておらず、研究グループは、心血管リスクとnon-HDL-C値(全範囲)の関連について調べ、長期的な心血管イベントに関連するnon-HDL-C値を推定するのに役立つツールを作成し、さらに脂質低下治療によるリスクの低下をモデル化する検討を行った。Lancet誌オンライン版2019年12月3日号掲載の報告。52万例超のデータを基に、non-HDL-C値とCVDの関連を評価 研究グループは「Multinational Cardiovascular Risk Consortium」データの中から、ベースラインで心血管疾患がなく、心血管疾患のデータを確実に入手可能な被験者を対象に試験を行い、non-HDL-C値と心血管イベントとの関連を検証した。 主要複合エンドポイントはアテローム硬化性心血管疾患で、冠動脈性心疾患イベントまたは虚血性脳卒中の発生と定義した。欧州の臨床ガイドラインに基づくnon-HDL-C分類を用いて、年齢、性別、コホート、従来の修正可能な心血管リスク因子で補正後に、性特異的多変量解析を行った。さらに、開発・検証デザイン法により、75歳までの心血管イベントの可能性を、年齢別、性別、リスク因子別に推定し、さらにはnon-HDL-C値を50%低下した場合のリスク低下を推定するツールを作成した。2.6mmol/L未満から5.7mmol/L以上への上昇でCVDイベント有意に増加 52万例超のうち、38コホートに属する39万8,846例を包含し検討した。被験者のうち女性は48.7%、年齢中央値は51.0歳(IQR:40.7~59.7)だった。開発コホート群には19万9,415例を、検証コホート群には19万9,431例を包含した。 中央値13.5年(IQR:7.0~20.1)、最長43.6年の追跡期間中に、5万4,542件の心血管エンドポイントが発生した。発生曲線解析において、30年心血管イベント発生率は、non-HDL-C値の増加に伴い上昇することが示された。non-HDL-C値が2.6mmol/L未満から5.7mmol/L以上に増加することで、同イベント発生率は女性では7.7%から33.7%へ、男性では12.8%から43.6%へと有意に増加した(p<0.0001)。 Coxモデルを用いた多変量解析の結果、non-HDL-C値が2.6mmol/L未満を基準とした場合、2.6~3.7mmol/L未満の女性の心血管イベントリスクは1.1倍(ハザード比[HR]:1.1、95%信頼区間[CI]:1.0~1.3)に、5.7mmol/L以上では1.9倍(1.9、1.6~2.2)に増加することが示された。男性についても、それぞれ1.1倍(1.1、1.0~1.3)、2.3倍(2.3、2.0~2.5)に増加することが示された。 開発したツールは、smooth calibration curves分析を反映した発生コホートと検証コホートの高度な比較で、特異的non-HDL-C値で心血管イベントが起きる可能性を二乗平均平方根誤差1%未満の確率で推定可能であることが示された。 non-HDL-C値が50%低下した場合、75歳までの心血管イベントリスクは低下することが認められ、そのリスク低下は、早期にコレステロール値が低下するほど大きかった。 これらの結果を踏まえて著者は、「われわれが開発した単純なツールは、個々人の長期的なリスク評価と、早期の脂質低下治療による潜在的ベネフィットに資するものである。また今回示されたデータは、1次予防戦略に関する医師-患者のコミュニケーションに役立つだろう」とまとめている。

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メトホルミン「服用継続で問題なし」 海外でNDMA検出受け見解/日本糖尿病学会

 2019年12月10日、日本糖尿病学会は「メトホルミン塩酸塩における発がん物質の検出に対する対応について」(事務連絡 令和元年12月9日 厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課および厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課)の発出を受け、文書を公表した。 わが国においては、今のところ従前通りにメトホルミンを服用しても問題はないとされている。日本糖尿病学会は、厚労省が出した「患者から本件について相談を受けた場合には、糖尿病に対する治療の必要性を説明するとともに、同剤の服用を中止しないように回答する」旨の事務連絡に沿った対応を呼び掛けている。 現時点では、わが国のメトホルミン製剤から、発がん性物質であるN-ニトロソジメチルアミン(NDMA)は検出されておらず、国内各企業において調査中の段階だ。メトホルミンの自主回収に着手した旨を発表したシンガポール保健科学庁は、「検出されたNDMAの量は1日許容摂取量(0.0959μg/日)を上回るものの極微量であり、回収対象となっている製剤を短期間服用したことによるリスクはきわめて低い」と報告している。また、「1日許容摂取量のNDMAを70年間毎日摂取した場合であっても、発がんリスクの上昇は懸念されない」とアナウンスしている。 なお、欧州医薬品庁(EMA)・アメリカ食品医薬品局(FDA)も同様に、医療従事者に相談なく、自己判断でメトホルミン製剤の服用を中止しないよう注意喚起を行っている。

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乳がん患者の肥満、化学療法のRDIに影響/JAMA Oncol

 化学療法は体表面積や体重で投与量を決定することが多いが、筋肉や脂肪組織の量および分布といった体組成が耐性やアドヒアランスと関連すると考えられている。今回、米国Kaiser PermanenteのElizabeth M. Cespedes Feliciano氏らは、体組成がアントラサイクリンおよびタキサンベースの化学療法のRelative Dose Intensity(RDI)や血液毒性と関連しているかどうかを評価した。その結果、内臓や筋肉内の脂肪過多が低RDIと関連し、さらにRDIの低下が肥満と乳がん生存率低下との関連を一部媒介することが示唆された。JAMA Oncology誌オンライン版2019年12月5日号に掲載。 著者らは、Kaiser Permanente Northern Californiaで電子医療記録データを前向きに収集して観察コホート研究を実施した。本研究の参加者は、2005年1月1日~2013年12月31日に乳がんと診断され、アントラサイクリンおよびタキサンベースの化学療法で治療された転移のない乳がん女性1,395例。データ解析は2019年2月25日~9月4日に行った。診断時にCTスキャンにより、筋肉内脂肪、内臓脂肪、皮下脂肪および骨格筋を調べた。主要評価項目は低RDI(0.85未満)で、RDIは点滴記録から化学療法のレジメン用量に対する実際の注入量の割合から算出した。血液毒性は臨床検査値から評価した。全死亡および乳がん死亡との関連は、年齢および体表面積で調整されたロジスティック回帰モデルと、年齢、人種/民族、肥満、チャールソン併存疾患指数スコア、腫瘍Stageとサブタイプで調整されたCox比例ハザードモデルを用いた。媒介割合は差分法で計算した。 主な結果は以下のとおり。・参加した乳がん女性1,395例の診断時の平均(SD)年齢は52.8(10.2)歳であった。・内臓脂肪(SD当たりのオッズ比[OR]:1.19、95%CI:1.02~1.39)および筋肉内脂肪(SD当たりのOR:1.16、95%CI:1.01~1.34)が増加すると、低RDI(0.85未満)のオッズが上昇した。・筋肉量が多いと血液毒性のオッズが低下した(SD当たりのOR:0.84、95%CI:0.71~0.98)。・RDIが0.85未満の場合、死亡リスクが30%上昇した(HR:1.30、95%CI:1.02~1.65)。・低RDIは、肥満と乳がん死亡率との関連を部分的に説明した(媒介割合:0.20、95%CI:0.05~0.55)。 著者らは「化学療法の有効性を減少させうる血液毒性およびそれによる投与延期や投与量減少がおこりやすい患者の特定に、体組成が役立つかもしれない」と考察している。

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不安症状の有無による双極性障害の臨床的特徴と薬理学的治療

 双極性障害(BD)患者の半数以上において、不安症状の併存が報告されている。一部では、不安症状は気分エピソード前の最も初期に発現する精神症状だといわれている。イタリア・ミラノ大学のCesare Galimberti氏らは、BD外来患者における最初の精神症状としての不安症状の有病率、未治療期間との関連、治療について検討を行った。Early Intervention in Psychiatry誌オンライン版2019年11月15日号の報告。 対象は、ミラノのうつ病治療センターに紹介され、DSM-IVで双極性I型障害(BD-I)、双極性II型障害(BD-II)、特定不能な双極性障害(BD-NOS)、気分循環性障害と診断された患者。レトロスペクティブチャートレビュー、直接的な患者インタビューにより、いくつかの臨床的特徴を評価した。BD発症時の不安症状の有無に基づき層別化を行い、両群間およびBDサブタイプ間で臨床的特徴の比較を行った。 主な結果は以下のとおり。・分析対象患者数は260例(BD-I:77例、BD-II:122例、BD-NOS:45例、気分循環性障害:16例)であった。・最初の精神症状として不安症状が認められた患者は、69例(26.5%)であった。・BD-IIおよびBD-NOSでは、BD発症時に不安症状がより頻繁に認められた。最も一般的な不安症状はパニック症であった。・不安症状が認められた患者は、BD発症年齢が若く、未治療期間がより長かった。また、BD発症時に、気分安定薬、抗精神病薬の使用頻度が少なかった。 著者らは「BDの縦断的な経過を考慮すると、BD発症時に不安症状を有する患者の4分の1以上は、適切な治療を受けるのが遅く、BD発症時に気分エピソードを有する患者と比較し、その後の長期にわたる未治療期間が長く、予後が不良であった」としている。

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咽頭・扁桃炎に対するペニシリンV減量の試み(解説:小金丸博氏)-1153

 咽頭・扁桃炎は、プライマリケアの現場において抗菌薬の処方が多い感染症の1つである。今回、A群溶連菌による咽頭・扁桃炎に対して、適切な臨床効果を維持しながら抗菌薬投与量を減らすことができるかどうかを検討した臨床試験の結果が発表された。 本研究は、A群溶連菌による咽頭・扁桃炎に対して、ペニシリンV 800mgを1日4回5日間投与する群(計16g)とペニシリンV 1,000mgを1日3回10日間投与する群(計30g)の有効性と安全性を比較検討したランダム化非盲検非劣性試験である。6歳以上で、Centor criteria(38.5℃以上の発熱、圧痛を伴うリンパ節腫脹、扁桃に白苔の付着、咳の欠如)を3または4項目満たし、かつA群溶連菌迅速検査陽性の患者を対象とした。プライマリアウトカムである臨床的治癒率は、5日間投与群で89.6%、10日間投与群で93.3%であり(両群差:-3.7ポイント、95%信頼区間:-9.7~2.2)、非劣性が確認された。除菌率は5日間投与群で80.4%、10日間投与群で90.7%だった。患者の症状緩和までの時間は、5日間投与群のほうが有意に短かった(log rank検定でp<0.001)。1ヵ月以内の再発例はほぼ同数だった。有害事象は主に下痢、嘔気、膣の分泌物や掻痒であり、これらの症状は10日間投与群でより高率に長期間認めた。 スウェーデンでは成人のA群溶連菌による咽頭炎に対してペニシリンV 1,000mgを1日3回10日間(計30g)投与することが推奨されている。この治療期間はほかの国の推奨と同じであるが、総投与量はほかと比較して多い。ちなみに米国感染症学会(IDSA)のガイドラインでは、ペニシリンV 250mgを1日4回、あるいは1回500mgを1日2回、どちらも治療期間は10日間(計10g)投与することが推奨されている。A群溶連菌による咽頭炎に対して抗菌薬を投与する主な理由は、急性リウマチ熱や糸球体腎炎などの合併症を防止することであるが、高所得国ではこれらはまれな合併症となっている。そのため、今日の主な治療目的は速やかな症状改善を得ることであり、同時に扁桃周囲炎、中耳炎、副鼻腔炎などの合併症を予防することである。 本研究では、A群溶連菌による咽頭・扁桃炎に対するペニシリンV 1日4回5日間の治療は1日3回10日間の治療に対して、臨床効果は非劣性であることが示された。投与期間を短縮することで抗菌薬の副作用の減少、服薬遵守率の向上、ヒト細菌叢への影響低下、社会全体の抗菌薬コスト削減などが期待できる。除菌率が10日間投与群のほうが優れていた点や急性リウマチ熱の発症率が評価されていない点が気になるが、高所得国においては5日間治療が代替となりうることを示した研究として評価できる。症状緩和までに要する時間は5日間投与群のほうが有意に短かったというのは興味深い結果であった。その理由として、1日4回投与というtime above MICを考慮した投与方法が有効性を高めた要因として考えられる。 残念ながら世界では標準治療薬であるペニシリンVは日本国内で発売されておらず、本研究の結果をそのまま日本の医療に当てはめることはできない。本邦ではA群溶連菌による咽頭炎に対してアモキシシリンを10日間経口投与することが推奨されている(JAID/JSC感染症治療ガイド2019)。当然ながら、本研究の結果をもってアモキシシリンの投与期間を5日間に短縮可能とは評価できない。

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どっちをプレゼントに選ぶ? 宝石or貴金属【医師のためのお金の話】第27回

こんにちは、自由気ままな整形外科医です。そろそろ年末が近づいてきました。クリスマス、大みそか、お正月と楽しいイベントがめじろ押しです。とくにクリスマスは1年のうちで最も盛り上がるイベントの1つです。そのクリスマスに欠かせないものといえば、「プレゼント」でしょう。そして、プレゼントを渡すときには「サプライズ」も欠かせません。しかし、普通の人にとっては、相手を喜ばせるプレゼントを用意するだけでもヘトヘトなのに、サプライズのアイデアまでひねり出すのは至難の業…。そんな悩みを抱えていたとき、不動産セミナーの懇親会でうら若き美人大家さんが隣の席になりました。話のネタとしてプレゼントにまつわる悩みを打ち明けたところ、怒涛の勢いで女性目線のアイデアを伝授されました。いわく、「〇〇のマカロンと一緒にバラの花束をもらうとうれしい!」…。確かに私では絶対に思い付かないアイデアですし、サプライズにもなりそうですが、そんな恥ずかしい演出を、はたしてできるのでしょうか?投資家的発想でプレゼントを考えるそんなこんなで多くの人が頭を悩ませるプレゼントですが、相手との関係が安定的になるにつれて、サプライズとは違った発想で考えるようになります。毎年サプライズ続きではどんどんハードルが上がり、アイデアも資金も尽きてしまいますから、それを避けるために現実的なプレゼントを織り交ぜるようになるのです。では、「現実的なプレゼント」とは具体的には何でしょうか? 私は「価値のあるもの」を贈ることだと考えています。その代表はダイヤモンドやルビーなどの宝石、そして金(ゴールド)やプラチナなどの貴金属です。現実的とはいえ、美しいものですから、女性に人気のプレゼントです。ところが、宝石と貴金属では、その「価値」に雲泥の差があることをご存じでしょうか? 「価値」を基準に考えれば、プレゼントは断然「貴金属」にすべきだと考えます。その理由は、貴金属には「リセールバリュー」があるからです。「宝石より断然貴金属」の理由資産形成の鉄則の1つが「消費財に対する支出を最小限に抑える」ことです。消費財とは文字どおり「消費すればなくなるもの」です。食料品も日用品も、衣類などもほとんどがここに入るでしょう。消費財は消費すればなくなってしまうのですから、数年後の価値はゼロです。一方で、貴金属の価値はほとんど変わりません。同じ支出でも、消費財への支出と貴金属への支出とでは、数年後の価値は雲泥の差が出てきます。貴金属には「リセールバリュー」(市場性)があるので、市場の動向によっては買ったときよりもさらに高く売れることさえあります。たとえば、私はメイプルリーフ金貨のペンダントをプレゼントにしたことがありますが、当時の金価格は2,000円/g程度でした。それが、2019年11月現在の金価格は5,500円/gです。贈ったものの価値が上がるのはうれしいものです。もちろん、相場は下落することもありますが、売るために持っているわけではないので、一喜一憂することもありません。いつまでもきれいに輝くペンダントは見ていて気持ちのよいものです。宝石には「安定した市場」がないでは、宝石はどうでしょうか?デビアスの宣伝でもおなじみですが「ダイヤモンドは永遠の輝き」なのは事実でしょう。しかし、私が宝石をお薦めしない理由はずばり「リセールバリューが低い」ためです。貴金属が世界中どこでも、その時の市場価格で売却できるのに対し、宝石にはそもそも市場価格すら存在しないのです。宝石は基本的に天然物で、まったく同じものというのはこの世に存在しません。このため「鑑定」が必要になりますが、宝石の鑑定は貴金属のように純度と重さだけで決まるわけではなく、評価額のバラつきが大きいのです。さらに小売価格と買取価格の差(スプレッド)が非常に大きいのも特徴です。極論すれば、宝石は「買ったときには非常に高価でも、売るときは二束三文でしか売れない」可能性が高いのです。宝石であっても貴金属同等のリセールバリューがあるものもありますが、それは数百万円以上する高額な宝石に限られた話。一般的にプレゼントとして購入する価格帯では宝石のリセールバリューは低い、と覚えておけばよいでしょう。どうせ贈るのなら、価値あるものを投資目線でのプレゼントの選び方を考察しましたが「価値でプレゼントを選ぶなんて頭がおかしいんじゃないの?」と思った方もいることでしょう。いやはや、まったく仰せのとおりです。さすがの私も、投資目線だけでプレゼントを選ぶことはありません。プレゼントを贈る目的は「自分の想いを相手にうまく伝えること」ですから。でも「どうせ贈るのであれば価値あるものをプレゼントしたい」というのも私の本音。プレゼントの選択に迷ったときには今回の話を思い出してくださいね!

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第9回 ”噂の社長”を薬局に導いた「信念」【噂の狭研ラヂオ】

動画解説今回は日本在宅薬学会でもご活躍中のバードファーマシー社長の鳥居泰宏先生との対談をお届けします。「人をキレイにする仕事をしたい」という信念から製薬企業、化粧品、食品業界を経て薬局を開局。「あの遊んでいた鳥居先生が熱心な薬剤師に?」と噂されるやんちゃな先生の変遷とは?

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