サイト内検索|page:809

検索結果 合計:36088件 表示位置:16161 - 16180

16161.

双極性障害の臨床症状に対するカフェインの影響~システマティックレビュー

 カフェインは、健康集団においては有益な効果をもたらすといわれているが、双極性障害患者を対象とした心理教育プログラムでは、摂取を制限するよう日常的にアドバイスしている。英国・キングス・カレッジ・ロンドンのSofia Frigerio氏らは、臨床アウトカムの観点から、双極性障害の自然経過にカフェインの摂取や中止がどのような影響を及ぼすかについて、システマティックレビューを実施した。Bipolar Disorders誌オンライン版2020年9月18日号の報告。 双極性障害患者を対象に、症状の重症度(躁うつ症状、うつ症状、精神症状、不安症状、睡眠障害、自殺傾向)とカフェイン摂取との関係を報告したすべての研究を、PubMed、Embase、PsycINFO(2020年7月17日時点)より検索した。 主な結果は以下のとおり。・抽出された研究1,678件のうち17件(ケースレポート:10件、レトロスペクティブコホート研究:1件、横断研究:5件、介入研究:1件)が選択基準を満たした。・多くのケースレポートでは、さまざまな量のカフェイン摂取により双極性障害患者の症状が、躁状態、軽躁状態、混合状態へ切り替わったこと、および/または、カフェイン摂取の減量により、血清リチウム濃度が上昇したことが報告されていた。・介入研究では、カフェインがリチウム濃度を抑制する可能性が示唆された。・レトロスペクティブコホート研究では、コーヒーを飲む患者は、飲まない患者と比較し、自殺傾向が強いと報告された。・双極性障害患者に対するカフェインの臨床効果を調査した研究は、決定的ではなかった。 著者らは「双極性障害患者におけるカフェイン摂取量の急激な増加は、直接的な覚醒効果、睡眠パターンへの影響、リチウムや他の薬剤の代謝などを介して、躁症状発現に先行して認められる可能性がある。また、進行中の躁症状の再発や前駆症状の結果として、カフェインの摂取量が増加する可能性もある。カフェインの摂取が、双極性障害の長期予後に影響を及ぼすかを判断するためには、さらなる研究が必要とされる」としている。

16162.

ニボルマブ+化学療法の非小細胞肺がん術前補助療法がpCRを向上(CheckMate-816)/BMS

 ブリストル マイヤーズ スクイブは、2020年10月7日、切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)を対象とした第III相CheckMate-816試験において、ニボルマブと化学療法の併用療法が主要評価項目である病理学的完全奏効(pCR)を達成したと発表。 同試験において、術前にニボルマブと化学療法の併用療法を受けた患者群では、化学療法を受けた患者群と比較して、切除組織にがん細胞を認めない患者数が有意に多かった。 CheckMate-816試験は、非進行NSCLCの術前補助療法で、免疫チェックポイント阻害薬と化学療法の併用療法がベネフィットを示した初めてかつ唯一の第III相試験となる。 CheckMate-816試験では、現在、もう一つの主要評価項目である無イベント生存期間(EFS)の評価のため盲検下で維持し、主要な副次評価項目も評価するため進行中である。

16163.

コンピューターは便利だが最後は人間の力を信じたい(解説:折笠秀樹氏)-1293

 医療情報学というのは1970年代に始まった。多くの医学部に医療情報学講座が生まれた。いま、医療情報学講座は少しずつ減ってきている。これでいいのだろうか。デジタルメディスンあるいはデジタルヘルスは、今後急速に進んでいくだろうと思う。それにつけ、医療情報学は、なくなるべきではないだろう。 医療情報学の幕開けは何だったかというと、やはりオーダーエントリーシステムのように思う。Do処方などが生まれた。そして、電子カルテ(EHR:Electronic Health Record)システムで花開いた。その先にあるのが、今回のテーマである診療決定支援システム(CDSS)である。ここでは、このEHR情報といろいろな情報をリンクさせる。薬剤の添付文書情報とリンクさせることで、相互作用やアレルギーのアラートを出してくれるので、医療事故が減らせるだろう。診療ガイドラインとリンクさせることで、推奨する検査や治療法を示してくれる。文字どおり、診療を支援してくれるわけである。 リンクする情報はいわゆる文書なのに、どうやってEHRとリンクさせるのだろうか。その鍵は、近年発展したAIや自然言語処理などにある。医師が書かなくても、自動的に診断書を作ることも可能になる。ドキュメンテーションは負担だが、この支援まで行ってくれる。このようにCDSSは大変便利であり、莫大な情報量の中で働く医師を支援してくれるのは間違いない。 ここで、1970年代を思い出す。統計学を利用した計量診断が登場した。しかし、それはあまり浸透していかなかった。医師がコンピューターに支配されるという極論もあったが、コンピューターは人間を上回ることはできない。CDSSは便利には違いないだろうが、それに頼り過ぎると危険だろう。医師だからこそ可能な診断、あるいは治療選択があるはずだ。将棋でもAIをしのぐ藤井棋士に目を見張るが、医療においても最後は医師の力を信じたい。今回の研究でも、CDSSの恩恵はごくわずかという結論だった。

16165.

懲役太郎【Dr. 中島の 新・徒然草】(344)

三百四十四の段 懲役太郎半袖だとなんだか寒いですね。考えてみればもう衣替えの季節。皆が一斉に夏服から冬服になった中学生の頃を思い出します。さて、今、私が一番見ている YouTube が「懲役太郎チャンネル」。その語り口が面白くてやめられません。ちょうどデビュー当時の浅田次郎のような勢いがあります。「前科三犯、893番、懲役太郎です」という決まり文句で始まり、「本日のお話は、兄弟分のお話です」と、その筋の様々な話題が提供されます。この人は現在50歳代、元は関西系の893だとか。もう今では足を洗ってYouTuberとして稼いでいます。顔と名前を出していないので、バーチャルYouTuberと言うのかな?とにかく、いわゆる「反社」については無茶苦茶詳しい。やはり本職をしていただけのことはあります。タイトルの一覧をあげると、最凶の若頭ボケた囚人、おぞましい光景銃で撃たれたら熱いやくざの女に手をだしたらなど、おどろおどろしいものが一杯。とはいえ、「へえーっ!」と思わされるものもあります。檻の中で出会った中国公安のスパイ国家相手に犯罪をしたらどうなる…?力道山を殺した男ヤクザで出世するのはどんな人?これらの話の要点を上から順に言うと、同室になったのは鍛え抜かれた超インテリ中国人国を舐めたら大変なことになった「あの人だぞ!」「おぉ……」と皆がヒソヒソと耳打ちをしていた極道の世界で上に行くのはむしろ生真面目な人が多いというものです。私が言っても面白くないので、ぜひ御本人の口から聴いてください。これ以上ないくらいリアル、そして面白い!色々聴いた中の最高傑作はやはり「死刑囚との文通」視聴者のリクエストに懲役太郎が答えるという20分番組でした。内容ですが、拘置所で知り合った未決死刑囚と手紙のやりとりをしたこの文通を通じて色々考えさせられた死刑制度に賛否あることは懲役太郎も承知しているしかし…徐々に話が脱線して、思いも寄らない幕切れに至りました。こればかりは皆さんに実際に聴いていただきたく思います。人の心の闇の深さ、事実だけが持つ重たさなど、私にとっては大変な衝撃でした。「事実は小説より奇なり」とはこのこと。BGMで使われているドビュッシーの「月の光」が妙に生々しい。「死刑囚との文通」を聴くにあたって1つ注意して欲しいのは、いつもは「面会時間終了!」で終わりになるのに、少し延長があったこと。視聴される方は「面会時間終了!」で席を立たないようにお願いします。というわけで懲役太郎について紹介させていただきました。ちょっとした空き時間にどうぞ。最後の1句月ひかり 意外な結末 照らし出す

16166.

ESMO2020レポート 肺がん

レポーター紹介今年はCOVID-19の影響で、ASCOをはじめ多くの学会がvirtual meeting開催となり、ESMO2020も例にもれずvirtual meetingとして、2020年9月16日~21日に開催された。肺がん領域においては注目の演題が多数存在し、Presidential SymposiumにおいてはADAURA試験およびCROWN試験の報告がされた。日本人演者においては、先ほどのADAURA試験において坪井先生、@Be試験の瀬戸先生、WJOG8715L試験の戸井先生がOral Presentationに選出されている。重要な試験のフォローアップの報告を含め、いくつか注目の演題を紹介したい。ADAURA試験ASCO2020で大幅な無病生存期間(DFS)の改善を示したADAURA試験であるが、ESMO2020においては中枢神経系(CNS)を含む再発パターンについて国立がん研究センター東病院の坪井 正博先生によって報告された。ADAURA試験は、StageIB~IIIA期の切除可能な上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異(Del-19/L858R)を有する非小細胞肺がん(NSCLC)を対象に、術後補助療法として第三世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)オシメルチニブとプラセボを比較した第III相試験である。Stage(IB/II/IIIA)、EGFR遺伝子変異(Del-19/L858R)および人種(アジア人/非アジア人)によって層別化され、オシメルチニブ群およびプラセボ群には1:1で割付された。オシメルチニブの投与は3年間または再発まで行われた。今回の報告では、CNSを含む再発パターンについての内容であった。CNS転移再発はEGFR遺伝子変異陽性NSCLC患者において比較的高頻度に認められる遠隔転移の再発形式の1つであり、予後不良因子である。オシメルチニブは既存のEGFR-TKIに比べ血液脳関門通過性が高いことが報告されており、脳転移への効果が期待された。全体の再発割合はオシメルチニブ群において11%、プラセボ群において46%であり、そのうち遠隔転移再発はオシメルチニブ群で38%、プラセボ群で61%であった。主な再発部位は、オシメルチニブ群では肺が6%、リンパ節が3%、CNSが1%、プラセボ群では肺が18%、リンパ節が14%、続いてCNSが10%となっており、期待されていたとおりオシメルチニブ群におけるCNS再発は低かった。CNS DFS中央値は、プラセボ群の48.2ヵ月(95%CI:NC~NC)に対し、オシメルチニブ群では未到達(NR)(95%CI:39~NC)、ハザード比(HR)0.18(95%CI:0.10~0.33)、p<0.0001と有意な延長が示された。1年/2年/3年CNS DFS率はプラセボ群ではそれぞれ97%/85%/82%と低下傾向を示したのに対し、オシメルチニブ群では100%/98%/98%とほぼ低下は認めなかった。また、試験開始後18ヵ月時のCNS再発率はオシメルチニブ群で1%未満(95%CI:0.2~2.5%)、プラセボ群で9%(95%CI:5.9~12.5%)と、CNS再発率もオシメルチニブ群において低かった。今回の報告より、術後補助療法としてのオシメルチニブを投与することにより、局所および遠隔転移の再発リスクが減少することが示された。術後補助療法の再発予防としてオシメルチニブを使うべきか、術後再発としてオシメルチニブを使用すべきか、今後の全生存期間のさらなるフォローアップの報告が期待される。WJOG8715L試験現在初回治療でオシメルチニブを選択する機会も増えており、2次治療で使用する機会が少なくなってきたが、そもそものオシメルチニブの適応であるEGFR-TKI不応となったT790M陽性NSCLCに対して、オシメルチニブ・ベバシズマブ併用療法とオシメルチニブを比較した第II相試験がWJOG8715L試験である。未治療のEGFR遺伝子変異陽性NSCLCにおいてはエルロチニブ+VEGF阻害薬によりPFSの延長効果が示されており、今回の結果も期待された。主要評価項目はPFS、副次評価項目はORR、治療成功期間(TTF)、OS、安全性であり、当院の戸井 之裕先生によって発表された。PFSは、ベバシズマブ併用群が9.4ヵ月、単剤群が13.5ヵ月、HR 1.44(95%CI:1.00~2.08)、p=0.20でベバシズマブ併用群のほうがむしろ短い結果となった。前治療でVEGF阻害薬の治療歴有無別でのPFSの解析も行われており、VEGF(-)-オシメルチニブ(37例)13.7ヵ月、VEGF(+)-オシメルチニブ(4例)15.1ヵ月、VEGF(-)-ベバシズマブ併用(32例)11.1ヵ月、VEGF(+)-ベバシズマブ併用(8例)4.6ヵ月、とVEGF阻害薬の治療歴のある併用群の成績がとくに短かった。併用群で多く認められたGrade3以上の副作用は蛋白尿および高血圧であり、間質性肺炎は両群で10%程度に認められた。今回の報告では、残念ながらベバシズマブを併用することの意義は示せなかった。PFSが延びなかった理由として、VEGF阻害薬の治療歴のある症例に対する併用群の成績が良くなかったのが影響している可能性があるが、VEGF阻害薬の治療歴のない症例の比較においてもベバシズマブを上乗せする効果はみられていない。オシメルチニブとベバシズマブとの相性の問題か、EGFR-TKI既治療という腫瘍周囲環境がある程度整った状況によるものなのか、議論に尽きない結果となった。未治療EGFR遺伝子変異陽性肺がんを対象にオシメルチニブ・ベバシズマブ併用療法の有効性を検討するWJOG9717L試験、またオシメルチニブ・ラムシルマブ併用療法の有効性を検討するTORG1833試験がそれぞれ登録終了しており、それらの結果と合わせ、オシメルチニブにVEGF阻害薬を併用することの意義が結論付けられることとなるだろう。CROWN試験CROWN試験は未治療のALK転座陽性進行NSCLCを対象に、初回治療としてロルラチニブとクリゾチニブを比較した第III相試験である。EGFR遺伝子変異陽性NSCLCに対しオシメルチニブが初回治療として承認されたように、ALK転座陽性NSCLCに対しての初回治療になるかが期待される。本試験は多くの試験において脳転移症例が除外される中、治療済または症状のない未治療の脳転移を有する患者の登録が認められていた。しかしながら、クロスオーバーは認められていなかった。今回は中間解析の結果が報告された。主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)はロルラチニブ群でNE(95%CI:NE~NE)、クリゾチニブ群で9.3ヵ月(95%CI:7.6~11.1)、HR 0.28(95%CI:0.19~0.41)、p<0.001と有意な延長が示された。1年PFS率はロルラチニブ群が78%(95%CI:70~84)、クリゾチニブ群が39%(95%CI:30~48)と大きな開きをみせている。PFSは、脳転移の有無も含めてすべてのサブグループで有意にロルラチニブ群が良かった。奏効率はロルラチニブ群で76%、クリゾチニブ群で58%であった。ロルラチニブは頭蓋内移行性が高く、今回の報告では脳転移に対する効果も検討されている。頭蓋内奏効率は、ベースラインで測定可能または測定不能な脳転移があった患者で、ロルラチニブ群(38例)が66%(95%CI:49~80)、クリゾチニブ群(40例)が20%(95%CI:9~36)とロルラチニブ群での高い奏効が示された。脳転移の増悪までの期間は、ロルラチニブ群(149例)がNE(95%CI:NE~NE)、クリゾチニブ群(147例)が16.6ヵ月(95%CI:11.1~NE)、HR 0.07(95%CI:0.03~0.17)、p<0.001で有意にロルラチニブ群が良かった。OSはインマチュアであり、両群ともに中央値はNEであった。副作用はロルラチニブ群において高脂血症、高TG血症、浮腫、体重減少、末梢神経障害を高頻度に認めている。中間解析の結果ではあるが、PFSは有意な改善が期待できる。ALK肺がんは現時点でも長期のOSが示されているが、ロルラチニブを初回に使うことによってさらなるOSの改善が期待できるのか、今後の報告が気になるところである。WJOG10718L/@Be試験@Be studyはEGFR/ALK/ROS1陰性、PD-L1強陽性(Daco 22C3)の未治療非扁平上皮非小細胞肺がんに対して、アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法の有効性を検証する単群第II相試験である。免疫チェックポイント阻害薬に血管新生阻害薬を上乗せする試験は近年いくつか報告されており、本試験は肺がんにおいてベバシズマブを上乗せする初めての試験である。主要評価項目は奏効率(ORR)、副次的評価項目はPFS、DoR、OS、安全性であり、試験事務局である九州がんセンターの瀬戸 貴司先生により結果が報告された。登録された40例中、39例が適格であり、TPS 50~75%が13例(33.3%)、75~100%が26例(66.7%)であった。主要評価項目であるORRは64.1%(90%CI:49.69~76.83)と統計学的にメットしており、9割以上の症例において腫瘍縮小が認められた。PFSは15.9ヵ月(95%CI:5.65~15.93)、1年PFS率は54.9%(95%CI:35.65~70.60)であり、これまでのPD-L1強陽性に対する報告を上回る結果となり、今後が期待される。副作用は、23件/12例においてGrade3の副作用を認め、Grade4以上は認めなかった。副作用中止は2例に認め、硬化性胆管炎と脳症によるものだった。今後、PD-L1強陽性に対して免疫チェックポイント単剤(IMpower110 or KEYNOTE-024)か免疫チェックポイントに血管新生阻害薬を上乗せする(@Be)か、さらには殺細胞性抗がん剤も併用する(IMpower150)か、第III相試験が興味深いところである。KEYNOTE-024試験KEYNOTE-024試験は、PD-L1強陽性(TPS≧50%)の未治療進行NSCLCに対する初回治療におけるペムブロリズマブ単剤治療と化学療法(プラチナ併用療法)を比較した第III相試験である。化学療法群ではPDを認めた場合にペムブロリズマブ群へのクロスオーバーが認められていた。これまでPFS、OSにおいて有意な延長効果が示されてきたが、今回は5年フォローアップのデータの報告となった。2020年6月1日にデータカットオフされ、追跡期間中央値は59.9ヵ月であった。化学療法群のペムブロリズマブへのクロスオーバーは66.0%であった。OSはペムブロリズマブ群で26.3ヵ月(95%CI:18.3~40.4)、化学療法群で13.4ヵ月(95%CI:9.4~18.3ヵ月)、HR 0.62(95%CI:0.48~0.81)と既報と大きな変わりは認めなかった。3年OS率はペムブロリズマブ群で43.7%、化学療法群で19.8%、5年OS率はペムブロリズマブ群で31.9%、化学療法群で16.3%と、3年以上の症例ではtail-plateauの傾向もみられ、5年たった時点でも生存率は約2倍維持されている。化学療法群において高いクロスオーバーがあったにもかかわらず、ペムブロリズマブ群は5年OS率においても有意な延長効果が示され、初回治療で投与することは重要と考える。さらには、35サイクル(2年間)ペムブロリズマブを投与できた症例(39例)の奏効率は82%と高率であった。多くは治療早期に奏効が得られており、免疫チェックポイント阻害薬においても、縮小効果がある症例においては長期の治療効果が期待できることが示された。現在、PD-L1強陽性に対しては単剤で十分ではないかという議論がされるが、今回の長期フォローアップのデータはそれを裏付ける結果の1つであるといえる。PD-L1強陽性に対する単剤とコンビネーションの比較試験も進行中であり、その結果にも注目したい。CheckMate-9LA試験EGFR/ALK陰性の未治療進行NSCLCを対象に初回治療としてニボルマブ(Nivo)+イピリムマブ(Ipi)に化学療法2サイクルを併用するNivo+Ipi+化学療法群と化学療法群を比較する第III相試験である。ASCO2020において有効性が公表され、すでに米国・オーストラリア・シンガポール・カナダでは承認されており、日本でも承認間近と伺っている。今回は、アジア人サブグループの結果が報告された。9LA登録例のうち、アジア人は日本人患者(50例)と中国人患者(8例)であった。Nivo+Ipi+化学療法群が28例、化学療法群が30例であった。OSは、アジア人サブグループでも全集団と同様の傾向がみられ、Nivo+Ipi+化学療法群でNR(15.4ヵ月~NR)、化学療法群で13.3ヵ月(8.2ヵ月~NR)、HR 0.33(95%CI:0.14~0.80)と併用群で良好な結果が示された。組織型(Sq/non-Sq)、PD-L1発現(≧1%/<1%)でみた解析においても、少数ながらNivo+Ipi+化学療法群において改善傾向が認められた。気になる副作用であるが、アジア人における全体およびGrade3/4の頻度、そして副作用中止の頻度が高い傾向があるが、とくにアジア人集団で新たに認められたものはなかった。今回の報告でもあるように9LAレジメンは副作用が懸念点であり、今後実臨床においてどのように評価されていくのかが気になるところである。さいごに今回のESMO2020もvirtualではあったものの、肺がん領域においてはいくつもの重要な報告があった。日本においてはいくらかCOVID-19の蔓延が落ち着きつつあり、現地とwebのハイブリッド開催が行われるようにもなってきたが、世界的には落ち着いておらず国際学会に行くのはまだまだ先になるだろう。国際学会の刺激は現地でないと味わえないところもあり、一刻も早い現状の改善を期待している。

16167.

第27回 見切り発車のオンライン診療には課題が山積み!恒久化の前にやるべきこと

菅 義偉首相は、オンライン診療の恒久化を目指している。現在、新型コロナ対応の特例措置により、初診も含め全面解禁している(2020年4月~)が、そこから見えてきた課題を解決してから、恒久化を進める必要があるのではないだろうか。ここ半年の厚生労働省の動きを改めて見てみる。厚労省は4月10日付の事務連絡において、電話・オンライン診療の初診を時限的に解禁した。ただし、以下の要件を付けている。濫用や横流しのリスクに対応するため、麻薬及び向精神薬の処方は不可。カルテや紹介状などで患者の基礎疾患を把握できない場合は、処方日数は7日間を上限とし、ハイリスク薬(抗がん剤や免疫抑制剤など安全管理のために専門による薬学的管理が必要な医薬品)の処方は不可。必要に応じて対面診療への移行を促す。その上で、初診で電話やオンラインによる診療を行った場合、都道府県に毎年届け、報告を受けた厚労省は3ヵ月ごとに改善のための検証を行うことになった。4~6月の実績がまとまり、8月6日に開かれた厚労省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」(座長=山本 隆一・医療情報システム開発センター理事長)。厚労省側から示された資料によれば、初診・再診を含め時限的・特例的な電話やオンラインでの診療に対応していたのは、医療機関の約13%(4~6月の平均)で、初診に対応していたのは約5%にとどまった。初診を電話やオンラインで対応することに懐疑的な医療機関が多かったものと思われるが、それでも3ヵ月で1万7,000人超の患者がオンライン上で受診していた。問題は、初診の半数以上が電話対応だったことだ。しかも、主な症状や疾患は「発熱」が最多で、次いで「上気道炎」「気管支炎」」が続いた。これらは新型コロナウイルス感染も疑いうる症状だが、多くのケースで自宅待機が指示されており、検査を受けるために対面診療を勧める「受診勧奨」は少なかった。いったい電話だけでどうやって判断したのだろうか。もう一つの問題点は、「不可」とされている麻薬や向精神薬も処方されていたことだ。また、ハイリスク薬を処方したケースは電話で43件、オンライン診療で29件あり、8日分以上処方したケースは541件に上った。特例措置で、麻薬などを処方してはいけないという要件が十分に周知されていなかったこともあり、厚労省は特例措置に対応した研修コンテンツの作成を検討することにした。患者側の利用方法にも問題があり、遠方の医師に電話・オンライン診療を受けるケースが見られたこともわかった。医師が対面診療の必要性を感じた時、患者の居住地域の医療事情がわからないと適切な医療機関を紹介できない可能性がある。そこで、今後はおおむね2次医療圏内に住んでいる患者を対象にするのが望ましいということになった。厚労省は8月26日付で、「電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いに関する留意事項」の事務連絡を発出した。これは先の検討会で報告された問題点を踏まえたもので、要件の徹底を求め、守っていない医療機関について、厚労省が都道府県に情報提供し、都道府県は実態調査を行った上、必要な指導を行うことなどを示した。課題に対する対応策を打ち出すのはいいのだが、どうも後手後手感が否めない。コロナが予断を許さない状況で対策が急がれるのは確かだが、ここまでの国の対応を見るにつけ、医療現場の懸念や疑問を丁寧に拾い上げて検証しておけば、もう少し先回りでルールづくりができたのではないかと思われる。オンライン診療は、コロナ共存時代の今となっては進めていくしかないのかもしれないが、音声だけで患者の表情や動きがわからない電話での初診には、懸念しか思い浮かばない。

16168.

ニボルマブとイピリムマブの併用療法、MSI-High大腸がんへの国内適応拡大/小野・BMS

 小野薬品工業とブリストル マイヤーズ スクイブは、2020年9月25日、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)とイピリムマブ(商品名:ヤーボイ)との併用療法について、「がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High:microsatellite instability-High)を有する結腸・直腸がん」への適応拡大に係る国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したと発表。 今回の承認は、フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法による治療中または治療後に病勢進行した、もしくは同治療法に忍容性がなかった進行・再発のMSI-Highまたはミスマッチ修復欠損(dMMR)を有する大腸がん患者を対象に、ブリストル マイヤーズ スクイブが実施した多施設共同非盲検第II相臨床試験(CheckMate-142試験)のニボルマブとイピリムマブの併用療法コホートによる結果に基づいている。同試験では、ニボルマブとイピリムマブの併用療法は、主要評価項目である治験担当医師の評価による奏効率(ORR)において有効性を示した。本試験におけるニボルマブとイピリムマブの併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告された臨床試験のものと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められなかった。ニボルマブは、単剤療法でがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発のMSI-Highを有する結腸・直腸がんの効能又は効果で承認されているが、今回の承認によって、同効能又は効果に対して、ニボルマブとイピリムマブの併用療法でも使用が可能となった。

16169.

AKT阻害薬ipatasertibが、PTEN欠損CRPCのPFS改善(IPATential150)/ESMO2020

 転移を有するPTEN欠損去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)に対する1次治療としての、AKT阻害薬ipatasertibとアビラテロン/プレドニゾロンの併用療法は、アビラテロン/プレドニゾロンに比べて、画像評価による無増悪生存期間(rPFS)を有意に延長することが示された。日本も参加した、この国際共同のプラセボコントロール第III相試験、IPATential150の結果は、欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)で英国・The Royal Marsden HospitalのJohann De Bono氏より発表された。・対象:未治療のmCRPC患者・試験群:ipatasertib(400mg/日)+アビラテロン(1,000mg/日)++プレドニゾロン(5mg×2/日)を投与(IPAT群、547例・対照群:プラセボ+アビラテロン+プレドニゾロン(Pla群、554例)・評価項目:[主要評価項目]全症例(ITT)およびPTEN欠損症例における、主治医判定によるrPFS[副次評価項目]全生存期間(OS)、疼痛増悪までの期間、化学療法開始までの期間、奏効率、遺伝子検索(NGS)によるPTEN欠損症例におけるrPFSなど[統計学的設計]PTEN欠損症例におけるrPFS(α=0.05)、ITTでのrPFS(α=0.01)、PTEN欠損のOS、ITTのOSが順に解析される。 主な結果は以下のとおり。・1,101例が登録され、PTEN欠損(免疫組織化学染色[IHC]での腫瘍細胞のPTEN染色<50%)は521例であった。・PTEN欠損患者のrPFS中央値はIPAT群18.5ヵ月、Pla群16.5ヵ月、ハザード比(HR)は0.77(95%CI:0.61~0.98)、p=0.0335と有意にIPAT群で良好であった。・ITTにおけるrPFS中央値は、IPAT群19.2ヵ月、Pla群16.6ヵ月、HR0.84(95%CI:0.71~0.99)、p=0.0431であった。これは予め設定されていたp値の閾値(α=0.01)を下回らなかった。・PTEN欠損症例における奏効率は、Pla群39%に対し、IPAT群で61%と高かった(CR19%、PR41%)。・NGSによるPTEN欠損症例(208例)におけるrPFS中央値は、IPAT群19.1ヵ月、Pla群14.2ヵ月、HR0.65(95%CI:0.45~0.95)であった。・有害事象は、IPAT群でGrade3以上の皮疹、下痢、高血糖、肝機能異常などが多かった。重篤な有害事象はIPAT群で39.6%、Pla群で22.7%に認められた。有害事象中止は、IPAT群21.1%、Pla群5.1%、減量はそれぞれ39.9%、6.2%であった。

16170.

Stage3A N2非小細胞肺がんへの術後放射線療法を評価(LungART)/ESMO2020

 Stage IIIA N2の非小細胞肺がん(NSCLC)の完全切除例に対する術後放射線治療(PORT)は議論の残る問題である。Stage IIIA N2のNSCLC完全切除例に対するPORTを評価する初の多施設無作為化第III相比較試験Lung ART試験の結果を、欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)にて、フランス・Gustave RoussyのLe Pechoux氏が発表した。・対象:完全切除のN2 Stage3A NSCLC(PS 0-2、術前・後後化学療法許容)・試験群:縦隔PORT(54Gy/27〜30分割)・対照群:PORTなし・評価項目:[主要評価項目]無病生存期間(DFS)[副次評価項目]毒性、局所制御、再発パターン、全生存期間(OS)、二次がん、治療関連毒性など 主な結果は以下のとおり。・2007年8月〜2018年7月、501例が登録され、PORT群252例、非PORT群249例に無作為に割り付けられた。・年齢の中央値は61歳、男性66%、腺がん73%であり、追跡期間中央値は4.8年であった。・DFS中央値は、PORT群30.5ヵ月、非PORT群28.0ヵ月と、PORT群で良好な傾向にあるが、その差は有意ではなかった(HR:0.85、95%CI:0.67〜1.07、p=0.16)。・イベントの内容を見ると、PORT群では死亡(14.6%)、非PORT群では縦隔再発(46.1%)が最も多かった。 ・3年OSはPORT群68.5%、非PORT群66.5%と差はなかった。・死亡はPORT群で39.4%、最も多い原因は心肺毒性(16.2%)、非PORT群では41.5%、最も多い原因は疾患進行または再発(86.1%)であった。・全Gradeの有害事象(AE)はPORT群92.1%、非PORT群では11.3%に発現。Grade3/4のAEはPORT群23.7%、非PORT群15.0%で発現した。 今回の試験の結果から、Pechoux氏は、完全切除Stage3A N2 NCSLCに対するPORTは、すべての症例に一貫したスタンダードとして推奨すべきではないとしている。

16171.

Moderna社のコロナワクチン、高齢者に安全・有効か/NEJM

 米国・国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)とModerna(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ)が共同で開発中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)mRNAワクチン「mRNA-1273」について、56歳以上の高齢者を対象にした第I相臨床試験の結果が明らかにされた。米国・エモリー大学のEvan J. Anderson氏らによる検討で、主な有害事象は軽度~中等度であり、2回接種後全例で中和抗体が検出。抗体結合・中和抗体力価は100μg用量群が25μg用量群よりも高値であることが示された。mRNA-1273については、すでに18~55歳を対象にした第I相臨床試験で安全性と被験者全例で中和抗体が検出されたことが報告されている。今回の結果を踏まえて著者は、「第III相臨床試験では100μg用量を用いることが支持された」と述べている。NEJM誌オンライン版2020年9月29日号掲載の報告。25μgまたは100μgを28日間隔で2回投与 研究グループは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の疾患発症と死亡の増加が高齢者で多く認められることから、高齢者でウイルス感染を予防するワクチン候補の検討が重要であるとして本試験を行った。 試験は第I相の用量漸増非盲検試験。検討したmRNA-1273は、健康な成人の安定化融合前SARS-CoV-2スパイクタンパク質(S-2P)をエンコードする。 試験は高齢者40例を包含するよう拡大され、また被験者は年齢群(56~70歳または71歳以上)で層別化された。全被験者は28日間隔で、25μgまたは100μgの2つの用量のワクチンを順次接種されるよう割り付けられた。抗S-2P GMT、100μg群は25μg群よりも高値 試験期間中の有害事象は、主に軽度~中等度で、疲労感、寒気、頭痛、筋肉痛、注射部位の痛みなどの頻度が高かった。こうした有害事象は用量依存に認められ、2回目の接種後に発生率が高かった。 結合抗体反応は、初回接種後に急激に増大した。25μg群では、57日までの抗S-2P幾何平均抗体価(GMT)が、56~70歳群で32万3,945、71歳以上で112万8,391だった。また、100μg群のGMTはそれぞれ、118万3,066と363万8,522だった。 2回目を接種後、複数の方法によって全被験者で血清中和抗体が検出された。 結合抗体反応や中和抗体反応は、すでに公表された18~55歳を対象に行った試験結果と類似しており、また、回復患者の血清を用いた血清療法を受けた対照群の同中央値を上回っていた。なおワクチンは、1型ヘルパーT細胞が関与する強力なCD4サイトカイン反応を誘発したことが認められた。

16172.

KRASG12C阻害薬sotorasib、進行固形がんに有望/NEJM

 複数の前治療歴のあるKRAS p.G12C変異が認められる進行固形腫瘍の患者に対し、sotorasibは、有望な抗腫瘍活性を示したことが、米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのDavid S. Hong氏らによる第I相臨床試験の結果、報告された。Grade3または4の治療関連毒性作用の発生は11.6%であった。sotorasibは、開発中のKRASG12Cを選択的・不可逆的に標的とする低分子薬。KRAS変異をターゲットとしたがん治療薬は承認されていないが、KRAS p.G12C変異は、非小細胞肺がん(NSCLC)では13%、大腸がんやその他のがんでは1~3%で発生が報告されているという。NEJM誌2020年9月24日号掲載の報告。sotorasibを1日1回投与し、安全性などを評価 sotorasibの第I相臨床試験は、KRAS p.G12C変異が認められる進行固形腫瘍患者を対象に行われた。被験者は、sotorasibを1日1回経口投与された。 主要評価項目は安全性。主な副次評価項目は、薬物動態および固形がんの治療効果判定のための新ガイドライン(RECISTガイドライン)バージョン1.1で評価した客観的奏効だった。治療関連有害事象は約57%で発生 被験者は計129例(NSCLC 59例、大腸がん42例、その他の腫瘍28例)で、用量漸増および拡大コホートに包含された。被験者の転移がんに対する前治療数の中央値は3(範囲:0~11)だった。 用量制限毒性や治療関連死の有害事象は認められなかった。治療関連有害事象の発生は73例(56.6%)で、そのうちGrade3または4の発生は15例(11.6%)だった。 NSCLCの患者のうち、客観的奏効(完全または部分奏効)が確認されたのは32.2%(19例)で、病勢コントロール(客観的奏効または病勢安定)が認められたのは88.1%(52例)だった。無増悪生存期間の中央値は6.3ヵ月(範囲:0.0+~14.9[+はデータカットオフ時に打ち切られた患者データが含まれていることを示す])だった。 大腸がん患者では、客観的奏効が確認されたのは7.1%(3例)、病勢コントロールは73.8%(31例)、無増悪生存期間の中央値は4.0ヵ月(範囲:0.0+~11.1+)だった。膵がん、子宮内膜がん、虫垂がん、悪性黒色腫の患者においても、奏効が認められた。

16173.

日本人統合失調症患者における経皮吸収型ブロナンセリンのD2受容体占有率

 経皮吸収型の抗精神病薬は、アドヒアランスの改善など、潜在的なベネフィットを有している。大日本住友製薬のHironori Nishibe氏らは、経皮吸収型ブロナンセリン1日1回の使用による線条体のドパミンD2受容体占有率について調査を行った。The International Journal of Neuropsychopharmacology誌オンライン版2020年9月16日号の報告。 本研究は、ブロナンセリン錠8mg/日または16mg/日で治療された、日本人統合失調症外来患者18例(20~64歳、スクリーニング時の陽性・陰性症状評価尺度[PANSS]スコア120未満)を対象とした非盲検第II相臨床試験である。対象患者は、2~4週間のブロナンセリン錠による治療後、経口用量に基づき、2~4週間の経皮吸収型ブロナンセリン1日1回使用の1日量10mg、20mg、40mg、60mg、80mgに割り付けられた。主要評価項目は、ブロナンセリンの線条体ドパミンD2受容体占有率とし、[11C]raclopride-PET画像を用いて測定した。副次評価項目は、用量別の受容体占有率の評価、PANSSおよび臨床全般印象度-重症度(CGI-S)スコアの変化、アドヒアランスに対する患者の意向、経皮吸収型製剤の粘着性とした。 主な結果は以下のとおり。・ブロナンセリン錠での治療を開始した患者18例のうち、14例が治療を完了した。・ブロナンセリンの錠剤および経皮吸収型製剤の用量別の平均D2受容体占有率は、以下のとおりであった。 ●ブロナンセリン錠8mg/日:59.2%(5例) ●ブロナンセリン錠16mg/日:66.3%(9例) ●経皮吸収型ブロナンセリン10mg/日:33.3%(3例) ●経皮吸収型ブロナンセリン20mg/日:29.9%(2例) ●経皮吸収型ブロナンセリン40mg/日:61.2%(3例) ●経皮吸収型ブロナンセリン60mg/日:59.0%(3例) ●経皮吸収型ブロナンセリン80mg/日:69.9%(3例)・受容体占有率は、錠剤、経皮吸収型製剤ともに用量依存的に増加していた。・受容体の50%阻害濃度(IC50)は、錠剤で6.9mg/日、経皮吸収型製剤で31.9mg/日であった。・受容体占有率の日内変動は、錠剤よりも経皮吸収型製剤のほうが小さかった。・経皮吸収型ブロナンセリンは、安全性に重大な問題は認められず、十分な忍容性が認められた。 著者らは「ブロナンセリンの経皮吸収型製剤は錠剤と比較し、D2受容体占有率の日内変動が小さく、錠剤8mg/日から経皮吸収型製剤40mg/日、錠剤16mg/日から経皮吸収型製剤80mg/日がそれぞれ適切な切り替え用量であると考えられる。経皮吸収型ブロナンセリンは、統合失調症の潜在的な新しい治療オプションであることが示唆された」としている。

16174.

マイナンバーは医学研究にとっても不可欠だ(解説:折笠秀樹氏)-1292

 セクハラと自殺との関係を調べるときどうするだろうか。因果関係なので縦断研究が必要だろう。介入研究は無理なので観察研究になるだろう。だからコホート研究になる。しかし、セクハラと自殺を取り入れたコホート研究はあまりない。では、どうやって研究したのだろうか。 セクハラの実態に関する調査はよく行われている。それはいわゆる横断研究である。今回もそうだったようだ。横断研究では因果関係は捉えられない。そこでどうしたかというと、国民背番号をIDとして、患者医療データ(patient register)をリンクさせたようだ。自殺あるいは自殺企図というのは患者医療データから入手した。セクハラの実態は横断研究から入手した。どちらも日付がわかるので、セクハラを受けてから自殺あるいは自殺企図までの時間に関する比例ハザード分析ができた。 わが国だったらどうだろうか。セクハラに関する実態調査はあるだろう。自殺あるいは自殺企図についても、同じような患者医療データはあるだろう。それらのデータはリンクできるだろうか。両方のデータに共通する国民背番号がないとリンクはできない。本研究はスウェーデンで行われたが、個人識別番号という国民背番号があったようだ。アメリカならSocial Security numberがある。私も留学時代に与えられた。それで確定申告も行った。わが国ではマイナンバーがそれに当たるのだろうが、遅々として進んでいない。全員がマイナンバーを持ったとしても、それを医療データにひも付けしないといけない。そこでもハードルがあるに違いない。銀行口座とのひも付けでさえ拒んでいるのに、医療データなどもっての外だろう。個人情報保護を強く掲げるために、貴重な情報や知見を得られる可能性が損なわれているように思われてならない。

16175.

「ウテメリン」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第20回

第20回 「ウテメリン」の名称の由来は?販売名ウテメリン錠®5mg※注射剤は錠剤のインタビューフォームと異なるため、今回は情報を割愛しています。ご了承ください一般名(和名[命名法])リトドリン塩酸塩(JAN)効能又は効果切迫流・早産用法及び用量通常、1回1錠(リトドリン塩酸塩として5mg)を1日3回食後経口投与する。なお、症状により適宜増減する。警告内容とその理由該当しない禁忌内容とその理由禁忌(次の患者には投与しないこと)1.強度の子宮出血、子かん、前期破水例のうち子宮内感染を合併する症例、常位胎盤早期はく離、子宮内胎児死亡、その他妊娠の継続が危険と判断される患者[妊娠継続が危険と判断される。]2.重篤な甲状腺機能亢進症の患者[症状が増悪するおそれがある。]3.重篤な高血圧症の患者[過度の昇圧が起こるおそれがある。]4.重篤な心疾患の患者[心拍数増加等により症状が増悪するおそれがある。]5.重篤な糖尿病の患者[過度の血糖上昇が起こるおそれがある。また、糖尿病性ケトアシドーシスがあらわれることもある。]6.重篤な肺高血圧症の患者[肺水腫が起こるおそれがある。]7.妊娠16週未満の妊婦8.本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者※本内容は2020年10月7日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2016年2月(改訂第5版)医薬品インタビューフォーム「ウテメリン®錠5mg」2)キッセイ薬品:製品情報

16177.

第27回 トランプ大統領に抗体カクテル投与 その意味と懸念

トランプ入院、世界の医療現場にも影響こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。週末は、高尾山にハイキングに行って来ました。599mの低山ですが、NHKの人気番組「ブラタモリ」でも紹介された東京有数の観光地です。たまたま先週の「ブラタモリ」は「日本の山スペシャル」で、2016年放送の高尾山の回のダイジェストを放送していたのですが、こうした番組を観ても実際に登っても、その魅力がよくわからない不思議な山です。いつもとても混んでいますが、先週も激混みで、登山道は夏の富士山並みに長い行列ができていました。印象的だったのは高齢者(60~70代)の登山者が目立っていたことです。コロナ禍で、北アルプスや南アルプス、あるいは八ヶ岳や奥秩父といった山は高齢者登山者が激減しています。勢い、日帰りで登れる高尾山などの低山の人気が高まっているようです。しかし、標高599mと言っても山は山。谷沿いの6号路などは足を踏み外すと危ない場所もあります。高齢者は山での事故率が高く、今後、高尾山での遭難や事故が増えそうで心配です。さて、今回は日本の医療現場から少し離れ、世界の医療現場にも影響を及ぼしかねない、米国のドナルド・トランプ大統領が新型コロナウイルス感染で受けたとされる治療法について、少し考えてみたいと思います。「コンパッショネート・ユース」で未承認の抗体医薬投与トランプ米大統領は2日未明(現地時間)にツイッターで、自分自身とメラニア夫人が新型ウイルス陽性となったことを発表。同日に、首都ワシントン郊外のウォルター・リード陸軍医療センターに入院しました。CNNなどの米メディアをはじめ、日本でも各紙がトランプ大統領の容態やホワイトハウスで発生したクラスターの状況を逐一伝え、5日の退院後も報道合戦は続いています。それらの報道を読んで気になったのは、トランプ大統領が投与されている治療薬です。10月3日付のCNNは、トランプ大統領が2日、米国のバイオテクノロジー企業リジェネロン・ファーマシューティカルズ(Regeneron Pharmaceuticals)社が開発した未承認の抗体医薬8gの投与を受けたとホワイトハウスが公表した、と報じました。リジェネロン社も同治療薬を提供したことを確認。大統領の主治医から未承認薬の人道的使用を認める、いわゆる「コンパッショネート・ユース」の要請があったと明らかにした、とのことです。トランプ大統領の治療薬としては、その後、レムデシビル、デキサメタゾンの投与も明らかになっていますが、未承認の抗体医薬をまず使った、というところがなかなかに興味深い点です。また、大統領といえども「勝手に使わせろ」と薬の提供を求めたのではなく、米国のコンパッショネート・ユースの制度に則った点も面白いです。もっとも、米国において未承認薬のコンパッショネート・ユースが例外的に認められるのは、ほかの代替療法では効果が得られなかった場合とされており、トランプ大統領への投与を「ゴリ押しだ」との批判も上がっているようです。「血漿療法」よりも有望と判断かさて、トランプ大統領に使われたリジェネロンの抗体医薬は「REGN-COV2」という名称で開発中の薬です。2種のモノクローナル抗体を組み合わせた薬のため「Antibody Cocktail(抗体カクテル)」とも呼ばれています。ワクチンはヒトの体に抗体をつくらせて感染予防や重症化予防の効果をもたらすものですが、抗体医薬とは、抗体そのものを投与して疾患を治療するものです。同様の考え方に基づいて、新型コロナウイルス感染症から回復した患者から提供された血液から、血漿を調製して患者に投与する「回復期患者血漿療法」も、重篤な患者に対する緊急措置として米国などで行われてはいますが、現時点で明確な有効性は実証されていません。ちなみに米国では、2020年8月、新型コロナウイルス感染症の重症患者を対象に、血漿療法の緊急使用許可(Emergency Use Authorization:EUA)が降りています。メイヨー・クリニックが主導した臨床試験(非盲検)が「有効性がある可能性がある」と米食品医薬品局(FDA)が判断した結果です。しかし、これをトランプ大統領が「FDAのお墨付きを得た」「死亡率を35%低下させる」などと絶賛、その後データ解釈の誤りなども発覚し、物議を醸したこともありました。そのトランプ大統領が自ら絶賛した血漿療法ではなく、未承認の抗体医薬を選んだのはご愛嬌とも言えます。主治医チームの「血漿療法より有望」との判断が働いたためでしょう。 2つのモノクローナル抗体をカクテルに「REGN-COV2」は、回復者由来の抗体や、遺伝子操作でヒトと同様の免疫系を持つようにしたマウスにウイルスを免役して得られた抗体から、実験で新型コロナウイルスの中和に最も効果があった2つの抗体を選出し、組み合わせた薬剤だと報道されています。なお、2つの抗体をカクテルにした理由としては、ウイルス変異への対応に効果的だからのようです。同薬についてリジェネロン社は6月に臨床試験を開始。9月29日には、非入院患者275人を対象に行った臨床試験の結果を発表し、「同治療薬の安全性が確認され、ウイルスレベルの低減や症状の改善に効果があったとみられる」としています。感染前に投与する予防薬としても期待「REGN-COV2」以外にも、新型コロナウイルスの中和抗体の抗体医薬の開発は全世界で進められています。感染初期に投与して発症や重症化を防ぐ治療薬としてのみならず、ワクチンのように感染前に投与する予防薬としても期待されているようです。実際、「REGN-COV2」に先駆けて研究が進む米国イーライリリー社の抗体医薬「LY-CoV555」は、NIHの主導でナーシングホームの入所者と医療従事者を対象にした二重盲検の第III相臨床試験が進んでいます 。同試験では、主要評価項目として、新型コロナウイルスに感染した割合が設定されており、高リスクの高齢者を対象に感染を減らせるかどうかを評価するとしています。なお、「LY-CoV555」は、米国で最初にCOVID-19から回復した回復期患者の血中から抗体遺伝子をクローニングし、わずか3カ月で作成にこぎ着けた中和抗体で、こちらはカクテルではありません。高価な抗体医薬は予防的に使えるか?トランプ大統領の容態については、「快方に向かっている」との報道があった一方で、「高齢で肥満なので依然楽観できない」との見立てもありましたが、10月5日に強行退院してしまいました。医療チームにはウォルター・リード陸軍医療センターだけではなく、ジョンズ・ホプキンス大学のなど複数の医療機関の医師も入っており(医師団の記者会見ではジョンズ・ホプキンス大学の医師も話していました)、世界最高レベルの治療が行われたことは確かです。ここで気になるのは、入院初期に投与された「REGN-COV2」の役割です。仮に、抗体医薬投与が 非常に効果的だった、ということになれば、感染初期や予防的に投与する薬として大きな脚光を浴びるでしょう。しかし、抗体医薬は非常に高価なため、予防的に多くの人に投与する場合には、財政的な問題が浮上してきます。また、保険適用にならず、富裕層だけが自費で使用するという形になれば、医療格差が指摘されるかもしれません。もっとも、抗体医薬の効果の持続期間によって何度も打ち続けることになりそうで、それはそれで大変そうです。70歳以上入院時重症例の死亡率は20.8%大統領選を気にしてか、トランプ大統領の入院はわずか3泊4日でした。今後、果たして、残り少ない大統領選の最前線に立ち、合併症なくあの独特の弁舌を復活させることができるでしょうか。ちなみに、日本の国立国際医療研究センター・国際感染症センターの研究グループは9月30日、新型コロナウイルス感染症で入院した患者の死亡率を、2020年6月5日までの第1波の入院症例と、治療法が固まってきた2020年6月6日以降の第2波の入院症例に分けて公表しました。それによると、トランプ大統領が当てはまる、6月6日以降の「70歳以上入院時重症例(入院時酸素投与、SpO2 94%以下に該当と仮定)」の死亡率は20.8%です。これはそこそこ高い数字です。高齢者登山と同様、タフなトランプ大統領といえども、楽観は禁物でしょう。

16178.

初回訪問で服用薬の処方経緯を確認し、減薬を提案【うまくいく!処方提案プラクティス】第28回

 今回は、新しく担当することになった在宅患者さんの処方薬を整理した事例を紹介します。患者さんとの面談で、どのような経緯があって処方された薬剤なのかをよく確認してみると、減薬のヒントを見つけられることが多々あります。漫然処方を解消するためにも、薬剤師がヒアリングして情報収集することは非常に重要です。患者情報90歳、女性(個人在宅)基礎疾患高血圧症介護度要支援2既往歴半年前に血便あり(精査なし)訪問診療の間隔2週間に1回介護サービスの利用週1回、通所介護在宅訪問開始の理由前任の薬局が閉局したため、当薬局で引き継いだ。備考過去に降圧薬を後発医薬品に変更して血圧が上昇したことがあり、降圧薬は先発医薬品がいいというこだわりがある。処方内容1.アムロジピン錠5mg 1錠 分1 朝食後2.カンデサルタン シレキセチル錠8mg 1錠 分1 朝食後3.クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg 1錠 分1 朝食後4.クロチアゼパム錠5mg 1錠 分1 就寝前5.ファモチジン錠20mg 2錠 分2 朝夕食後6.ジフェニドール塩酸塩錠25mg 3錠 分3 毎食後7.ビフィズス菌製剤散 3g 分3 毎食後本症例のポイントこの患者さんは長年訪問診療を利用していましたが、前任の薬局が閉局したため、当薬局で引き継ぐことになりました。ご高齢者の独居ということで、これらの薬剤をしっかりと服用できているかどうか確認が必須だと考えました。初回訪問時に服薬管理状況と残薬を確認したところ、薬剤はピルケースに1週間分をセットしてご自身で管理されていました。しかし、降圧薬は飲み忘れなく服薬しているものの、他の薬剤は自己調節していました。服用理由は曖昧で、効果も評価もされないまま飲み続けていることもわかりました。そこで、患者さんとの面談で、各薬剤が処方された経緯や服薬状況、残薬を確認し、整理してみると下表のようになりました。画像を拡大するこのように、症状や処方の経緯、薬に対する考え方を聴取しました。減らせる薬剤があれば減らしたいという患者さんの想いも確認し、医師に処方整理を提案することにしました。処方提案と経過医師に、トレーシングレポートで残薬の状況と現在の服用状況を報告しました。ファモチジンとジフェニドールについては、服用していなくても症状が出ていないことから中止を提案し、クエン酸第一鉄ナトリウムについては一度血液検査をして貧血項目および血清鉄やフェリチン、総鉄結合能(TIBC)の評価を行うことを提案しました。医師より返事があり、ファモチジンとジフェニドールは中止の承認を得ることができ、クエン酸第一鉄ナトリウムについては採血して評価をするという返答がありました。患者さんからは、薬剤師に相談したことで薬剤数が減り、服薬の煩雑さが軽減されて良かったと喜んでもらえました。現在は降圧薬のみ定期内服しており、クロチアゼパム錠とビフィズス菌製剤散を頓用で継続しています。服薬アドヒアランスは維持できていて、経過も安定しています。

16179.

ニボルマブ480mg4週ごと投与、国内承認/小野・BMS

 小野薬品工業と ブリストル・マイヤーズ スクイブは、2020年9月25日、ヒト型抗ヒトprogrammed cell death-1(PD-1)ニボルマブ(商品名:オプジーボ)の単独投与時の用法及び用量に関して、すでに承認を取得している全ての9つのがん腫において、これまでの 1回240mgを2週間間隔で点滴静注する用法及び用量に加え、1 回480mgを4週間間隔で点滴静する用法及び用量が追加になったと発表。  今回の用法及び用量の追加の承認によって、治療選択肢が増えること、患者および医療スタ ッフの利便性の向上に繋がるものと期待しているとしている。

16180.

急増するオンライン学会、参加経験と満足度は?/医師1,000人に聞きました

 新型コロナウイルス感染症の影響により、今年には入って急増したのがオンライン(Web)上で行われる学会だ。感染流行初期の2、3月は開催中止に追い込まれる学会が多かったが、4月以降からオンラインへのシフトが本格化し、秋以降もオンライン上のみ開催、もしくは現地開催とのハイブリッド形式を採用する学会が大半となっている。 ケアネットでは、会員医師に協力いただき、オンライン学会への参加経験の有無や、参加した感想をアンケート形式で聞いた。2020年8月13日~19日に1,000名を対象にオンライン学会への参加経験の有無を聞き、「参加経験あり」の回答者に参加学会や満足度、感想を聞いた。半数以上が「参加経験有」と回答 「オンライン学会への参加経験あり」と回答したのは1,000名中556名。アンケートを実施した8月中旬時点で回答者の半数以上がオンライン学会へ参加した経験があった。参加経験者に絞った設問では、参加者が多かったのは日本内科学会、日本循環器学会、日本外科学会の順となった。オンライン化で気軽に参加できることも影響したのか、参加学会は海外学会も含めて多岐にわたり、計50以上の名前が挙がった。満足度は「10点満点中6.7点」 続いて参加したオンライン学会に対する満足度を「10点満点」で聞いた質問では、回答者の平均は6.7点となった。8点とした回答者が135名(24.2%)と最も多く、概ね満足した参加者が多かったようだ。参加者が5名以上いた学会のうち、日本内分泌学会(8.6点)、日本医学放射線学会(8.3点)、日本整形外科学会(7.9点)の順に満足度が高かった。一方、「0点」とした回答者は13名(2.3%)で、その全員が同じ学会の参加者だった。該当学会は当日の通信環境が悪く、サイトに接続できなかった参加者が多数いたことが低評価の要因となったようだ。よい点「移動時間がない」、悪い点「ライブ感がない」 参加者にオンライン学会のよかった点、悪かった点を聞いた設問(複数回答可)では、よい点は「移動時間がかからなかった」(356名・64.0%)が最も多く、「移動宿泊費がかからなかった・学会費が安くなった」(266名・47.8%)、「都合のよい時間に何回でも視聴できた」(260名・46.7%)が続いた。一方、悪かった点では「ライブ感がなく、参加した感覚に乏しかった」(159名・28.5%)、「現地の観光や飲食の楽しみがなくなった」(146名・26.2%)、「ほかの参加者とのコミュニケーションの機会が失われた」(138名・24.8%)、「通信環境・配信環境に難があった」(101名・18.1%)といった回答が続いた。しかし、「よかった点はない」との回答者が15名(2.6%)だったのに対し、「悪かった点はない」との回答者は72名(12.9%)と、オンライン学会に対して好意的な参加者が多いことが伺われる。「コロナにかかわらず、来年もオンライン希望」が6割以上 参加者の高い満足度の裏付けとして、「COVID-19の蔓延状況にかかわらず、来年以降も完全オンライン開催を希望しますか?」との設問に対し、「希望する」「どちらかといえば希望する」の回答者はあわせて64%となり、自由回答欄には「オンライン化の流れは変えられない」「来年以降もハイブリッド開催が主流になりそう」といった声が多く寄せられた。学会側は通信環境などの基本的な部分を整備しつつ、オンラインでのライブ感の醸成や参加者同士のコミュニケーション手段の用意など、ウィズコロナ時代の学会像を試行錯誤しながらつくる時代に入ったようだ。アンケート結果の詳細は以下のページに掲載中。急増するオンライン学会、参加者の満足度は?

検索結果 合計:36088件 表示位置:16161 - 16180