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高血圧や2型DM合併の肥満、オンラインプログラム+PHMが有効/JAMA

 高血圧または2型糖尿病を有する過体重/肥満の患者では、プライマリケア施設による集団健康管理(population health management:PHM)とオンライン体重管理プログラムを組み合わせたアプローチは、オンラインプログラム単独および通常治療単独と比較して、12ヵ月後の減量効果が、差は小さいものの統計学的に有意に優れることが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のHeather J. Baer氏らの検討で示された。研究の成果は、JAMA誌2020年11月3日号で報告された。わずかな体重減少(たとえば3~5%)であっても、重要な健康上の利益をもたらす可能性があることから、米国の診療ガイドラインでは、肥満および過体重の患者の生活様式への介入や助言が推奨されているが、プライマリケア医は時間の制約や研修、医療システムが原因で、患者と体重に関する話し合いをしないことが多いという。また、オンラインプログラムはプライマリケアにおいて効果的で、費用対効果が優れる可能性が示されているが、日常診療での有効性や拡張性は不明とされる。米国の24の診療所が参加した3群クラスター無作為化試験 本研究は、PHMとオンライン体重管理プログラムの併用による介入の減量効果を、オンラインプログラム単独および通常治療単独と比較する3群クラスター無作為化試験であり、米国の15のプライマリケア施設(合計24の診療所、約170人のプライマリケア医)が参加し、2016年7月~2017年8月の期間に患者登録が行われた(患者中心アウトカム研究所[PCORI]の助成による)。 対象は、年齢20~70歳、プライマリケア施設を受診予定で、BMIが27~40であり、高血圧または2型糖尿病の診断を受けている患者であった。通常治療群には、体重管理に関する一般的な情報が郵送された。オンラインプログラム単独群と併用介入群の参加者は、BMIQと呼ばれるオンラインプログラムに登録された。併用介入群は、さらに体重に関連するPHMを受けたが、これにはオンラインプログラムの進捗状況を監視し、定期的にアウトリーチを行うプライマリケア施設の非臨床系の職員による支援が含まれた。 主要アウトカムは、12ヵ月の時点における電子健康記録(EHR)に記載された数値に基づく体重の変化とした。副次アウトカムは18ヵ月時の体重変化であった。併用介入群の約3分の1が5%以上の減量を達成 3つの群にそれぞれ8つの診療所が割り付けられた。840例(平均年齢59.3[SD 8.6]歳、女性60%、白人76.8%)が登録され、通常治療群は326例、オンラインプログラム単独群は216例、併用介入群は298例であった。このうち732例(87.1%)で12ヵ月後の体重が記録されており、残りの患者の欠損データは多重代入法で補完された。ベースラインの平均体重はそれぞれ92.3kg、91.4kg、92.1kgだった。 12ヵ月の時点における体重の変化の平均値は、通常治療群が-1.2kg(95%信頼区間[CI]:-2.1~-0.3)、オンラインプログラム単独群が-1.9kg(-2.6~-1.1)、併用介入群は-3.1kg(-3.7~-2.5)であり、有意な差が認められた(p<0.001)。併用介入群と通常治療群の体重変化の差は-1.9kg(97.5%CI:-2.9~-0.9、p<0.001)、併用介入群とオンラインプログラム単独群の体重変化の差は-1.2kg(95%CI:-2.2~-0.3、p=0.01)であった。 また、12ヵ月時の体重の変化の割合は、通常治療群が-1.4%(95%CI:-2.3%~-0.6%)、オンラインプログラム単独群が-1.9%(-2.8~-1.0)、併用介入群は-3.0%(-3.8~-2.1)であった(p<0.001)。12ヵ月時に5%以上の減量を達成した患者の割合は、それぞれ14.9%、20.8%、32.3%だった(p<0.001)。 18ヵ月の時点における体重変化の平均値は、通常治療群が-1.9kg(95%CI:-2.8~-1.0)、オンラインプログラム単独群が-1.1kg(-2.0~-0.3)、併用介入群は-2.8kg(-3.5~-2.0)であり、有意差がみられた(p<0.001)。併用介入群と通常治療群の体重変化の差は-0.9kg(-1.9~0.2、p=0.10)、併用介入群とオンラインプログラム単独群の体重変化の差は-1.6kg(-2.7~-0.5、p=0.003)であった。 著者は、「これらの知見の一般化可能性、拡張性、持続性を理解するために、さらなる研究を要する」としている。

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高齢者の転倒・骨折予防、スクリーニング+介入は有効か/NEJM

 高齢者の転倒による骨折の予防において、郵送での情報提供に加え、転倒リスクのスクリーニングで対象を高リスク集団に限定した運動介入または多因子介入を行うアプローチは、郵送による情報提供のみと比較して骨折を減少させないことが、英国・エクセター大学のSarah E. Lamb氏らが行った無作為化試験「Prevention of Fall Injury Trial」で示された。研究の詳細は、NEJM誌2020年11月5日号で報告された。高齢者における転倒の発生は、地域スクリーニングとその結果を考慮した予防戦略によって抑制される可能性があるが、英国ではこれらの対策が骨折の発生、医療資源の活用、健康関連QOLに及ぼす効果は知られていないという。イングランドの63施設が参加した実践的クラスター無作為化試験 本研究は、イングランドの7つの地方と都市部の63の総合診療施設が参加した実践的な3群クラスター無作為化対照比較試験であり、2010年9月~2014年6月の期間に参加施設と参加者の募集が行われた(英国国立健康研究所[NIHR]の助成による)。 各地域の保健区域にある3つの総合診療施設が、3つの介入のいずれかに無作為に割り付けられた。参加施設は、自施設の患者登録データを用いて70歳以上の地域居住者に試験への参加を募った。運動介入または多因子転倒予防介入を行う群に割り付けられた施設は、参加者に転倒リスクに関する簡略なスクリーニング質問票を送付した。 郵送による情報提供、転倒リスクのスクリーニング、対象を限定した介入(転倒リスクが高い集団への運動介入または多因子転倒予防介入)を行った群の効果を、郵送による情報提供のみを行った群と比較した。 運動介入にはOtago運動プログラム(筋力、バランス、歩行)などが用いられた。多因子転倒予防介入では、看護師、総合診療医、老年病専門医が、転倒と病歴、歩行とバランス、投薬状況、視力、足と履き物などを評価し、家庭環境に関する聞き取りを実施して、服薬の見直し、運動(運動介入群と同じ)、専門医への紹介などが行われた。 主要アウトカムは、18ヵ月後の100人年当たりの骨折発生率とした。副次アウトカムは、転倒、健康関連QOL、フレイル、経済評価などであった。100人年当たりの骨折発生率:2.76件vs.3.06件vs.3.50件 63施設から70歳以上の9,803例(平均年齢78歳、女性5,150例[53%])が無作為に選出された。このうち3,223例が郵送による情報提供のみを行う群(21施設)、3,279例が郵送による情報提供に加え、転倒リスクのスクリーニングと対象を限定した運動介入を行う群(21施設)、3,301例は郵送による情報提供に加え、転倒リスクのスクリーニングと対象を限定した多因子転倒予防介入を行う群(21施設)に割り付けられた。 転倒リスクスクリーニング質問票は、運動群の3,279例中2,925例(89%)と、多因子転倒予防群の3,301例中2,854例(87%)から回答が返送された。これら質問票を返送した5,779例のうち、2,153例(37%)が「転倒リスクが高い」と判定され、介入を受けることが勧められた。 骨折データは9,803例中9,802例で得られた。18ヵ月の時点で、骨折は郵送による情報提供群で133件、運動群で152件、多因子転倒予防群で173件発生し、100人年当たりの発生率はそれぞれ2.76件、3.06件、3.50件であった。運動群の郵送による情報提供群に対する骨折発生の率比は1.20(95%信頼区間[CI]:0.91~1.59、p=0.19)、多因子転倒予防群の郵送による情報提供群に対する骨折発生の率比は1.30(0.99~1.71、p=0.06)であり、スクリーニングと対象を限定した介入は骨折発生率を抑制しなかった。 転倒、SF-12で評価した健康関連QOL、Strawbridge Frailty Indexスコアで評価したフレイルにも有意な差は認められなかった。また、2万ポンド(2万5,800米ドル)を閾値とした場合、運動介入で費用対効果が優れる確率は70%だった。 試験期間中に、3件の有害事象(狭心症エピソード1件、多因子転倒予防の評価中の転倒1件、大腿骨近位部骨折1件)が発現した。 著者は、「最近のCochraneレビューでは、転倒への多因子介入の効果は限定的でばらつきが大きいと報告されており、骨折については信頼できるエビデンスはないとされる。また、今回の試験では、既報の研究に比べ運動の転倒への効果が低かったが、どの研究よりも追跡期間が長かった」としている。

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医療従事者の新型コロナ感染に対応の補償制度スタート/日本医師会

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に限定した医療従事者対象の労災補償上乗せ保険として、新たな補償制度が創設された。11月9日から募集がスタートしている。COVID-19対応医療機関でなくてもすべての医療機関が加入可能で、より少ない負担で医療従事者に対する補償を行うことができる仕組みとなっている。11月11日の日本医師会定例記者会見で、今村 聡副会長が活用を呼びかけた。 治療の最前線で働く医療従事者が、万一感染した場合であっても一定の収入が補償されることが重要であるとして、COVID-19患者に対応した医療従事者が感染し休業した場合の支援制度への補助を日本医師会では国に対して要望してきた。今回創設された本制度では日本医師会他医療団体からの寄付金、国の補助金が充当される。今村氏は、「感染拡大が顕著になる中、医療従事者が万一罹患した場合の収入面の不安を少しでも解消し、安心して医療に従事するためのサポートとして、より多くの医療機関に加入していただきたい」と話した。 年間保険料は原則として1名あたり1,000円とされているが、医療機関のCOVID-19対応の状況に応じて補助金が充当され、例えば都道府県等指定のCOVID-19患者受け入れ医療機関や、発熱患者の診療または検査を行う医療機関等では、医師・看護師ら医療資格者の保険料は無料となっている。<新型コロナウイルス感染症対応 医療従事者支援制度>制度に加入できる医療機関:日本国内の病院、診療所、介護医療院、助産所、訪問看護ステーション※病院・診療所については保険医療機関補償の対象者:・医療機関が加入している政府労災保険等で給付の対象となるすべての医療従事者(被用者)が補償の対象(アルバイト、パートタイマー、臨時雇い等を含む)・医療資格者のみを対象とすることも可能・医療法人の代表者・役員、個人事業主(個人診療所の開設者等)は政府労災保険の特別加入者となることにより補償の対象となる・公務員災害補償法等の対象とする公務員(国家公務員は除く)も補償対象補償の内容:医療従事者(被用者)が新型コロナウイルス感染症に罹患し、労災事故として認定された場合に、労災保険等からの給付に加えて・4日以上の休業を行った場合20万円を給付・死亡した場合500万円を給付※各補償については、政府労災保険等の給付(休業補償給付、遺族補償給付)が決定した場合に保険金が支払われる。なお、休業日数の認定は、政府労災保険等における決定に従う保険料:年間保険料は医療従事者1名あたり1,000円※医師、看護師、薬剤師ほか医療資格者については、医療機関の区分に応じて国や医療団体からの補助金を充当することができる。医療資格者以外は、医療機関の区分を問わず1,000円となる。詳細は同制度のパンフレットを参照制度加入募集期間と保険期間:(1)募集期間:2020年11月9日~11月25日/保険期間:2020年12月1日~2021年12月1日(2)募集期間:2020年11月26日~12月23日/保険期間:2021年1月1日~2022年1月1日(3)募集期間:2020年12月24日~2021年1月25日/保険期間:2021年2月1日~2022年2月1日(4)募集期間:2021年1月26日~2月15日/保険期間:2021年3月1日~2022年3月1日加入方法:日本医療機能評価機構の「新型コロナウイルス感染症対応医療従事者支援制度特設サイト」からインターネット申し込み

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第32回 P社の新型コロナワクチン報道、企業の発信内容は適切だった?

11月9日、日本中はおろか世界中を駆け巡ったニュースがある。そのニュースは米・ファイザー社と独・ビオンテック社が共同開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン候補が、第III相試験のワクチン接種者で90%以上に効果があったというもの。各国の株式市場の平均株価まで上昇するほどのビッグニュースだったが、現時点での発表内容やこれまでCOVID-19について分かっていることなどを考え合わせると、希望を持つのはまだまだ早いと感じている。そもそも、今回ファイザー側から発表があったワクチン候補のプラセボ対照第III相試験は登録者が全世界で4万3,538人、うち3万8,955人が2回接種を受けている。参加者から感染者が164例発生した段階で最終解析を行う計画で、今回発表されたのは感染者が94例発生した時点の中間解析の結果である。米国本社のプレスリリースに記載されている範囲での中間解析結果は、ワクチン接種群で90%超の予防効果を示し、これは2回目接種から7日後で最初の接種から28日後の効果としている。また、安全性に関する深刻な問題はこれまで報告されていないとのこと。リリースに記載されている具体的な内容はこれだけである。失望・絶望に至るファクターはないものの、何とも言えないというのが正直な感想である。一方で、COVID-19に関してこれまで分かっていることは、ワクチンが開発されてもそれで一気にこの事態が改善されるとは言い切れないことばかりである。たとえば中国や欧米の報告では、COVID-19患者では感染・発症から2~3ヵ月後にIgGのレベルが低下し、感染時の症状が軽いほどこの傾向が顕著だと報告されている。実際、中国で感染者を追跡したデータでは、無症状だった感染者の4割で2~3ヵ月後にIgG抗体が陰性になってしまうことが報告されている。そして、この抗体価の低下による再感染と考えられる事例もすでに報告されている。最初に報告されたのは香港の事例で、1回目の感染は3月、その5ヵ月後に再感染してしまったというもの。このケースでは1回目と2回目の感染でのウイルス遺伝子は若干異なるものだったが、その相違は劇的なものではなかった。つまり再感染はウイルスのサブタイプなどによる感染性の強弱などが影響したというよりは感染者側の免疫低下が原因ではないかと推察されている。この再感染事例についてはBNO Newsというサイト内の特設ページ「COVID-19 reinfection tracker」で確認できる。11月12日時点では25人の再感染例が掲載されているが、いずれも再感染が確実に証明された事例のみであり、実際の再感染例はこれより多く存在すると思われる。そしてこの25人のうち、1回目と2回目の重症度が判明している21人の約半数である10人は2度目の感染のほうが重症化し、うち1人は死亡している。つまり「一旦感染して免疫ができれば2度目の感染を完全には防げなくとも重症化は避けられるかも?」という希望的観測すらまったく通用しないということだ。しかも、一般論から考えれば、ある病原体に対してワクチンでできる免疫は、自然感染でできた免疫よりは強くならないことは周知のこと。今回の発表によればファイザー・ビオンテックのワクチンは少なくとも1ヵ月程度は有効ということになるが、最大有効期間は現時点では不明である。結局のところ「ワクチン接種者で90%以上に効果」はまだまだ蜃気楼的なものとさえいえる。医療従事者の中にはこうしたことを十分理解している人は少なくないはずで、同時に今回の報道に「過剰に期待をあおっている」という見方もあるだろう。しかし、いま世界中がCOVID-19にワクチン開発を注視している中で、研究開発元である大手製薬企業が発表する以上、それを報じるなとメディアに求めるのも無理な話である。報じ方を工夫しろと言われても、リリースに記載された内容が上記のような極めて限定的なものであることを考えれば、工夫の余地すらもかなり限られる。そして敢えて私見を言わせてもらえば、接種から1ヵ月後の有効性を公表することに医学的にどれだけの意味があるのかも疑問である。その意味で今回のケースは、「報道する側よりも発信する企業側がどの時点でどのような内容を発表するか」を今一度吟味する必要性を示していると個人的には感じている。

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未治療CLLへのベネトクラクス+オビヌツズマブ、PFS延長を維持/Lancet Oncol

 ベネトクラクス+オビヌツズマブ療法の長期有効性の知見が報告された。同療法はCLL14試験において、未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)患者に対する固定期間治療のレジメンとして確立されたが、ドイツ・ケルン大学のOthman Al-Sawaf氏らは、同試験における治療中止後の有効性をchlorambucil+オビヌツズマブ療法と比較した。その結果、治療中止から2年後においても、ベネトクラクス+オビヌツズマブは、chlorambucil+オビヌツズマブと比較し無増悪生存期間(PFS)の有意な改善を維持していることが示された。著者は「この結果は、ベネトクラクス+オビヌツズマブを固定期間治療の選択肢として支持するものだ」とまとめている。Lancet Oncology誌2020年9月号掲載の報告。 CLL14試験は、21ヵ国196施設で実施された多施設共同無作為化非盲検第III相試験。研究グループは、18歳以上で併存疾患(累積疾患評価尺度[CIRS]の総スコアが6超またはクレアチニンクリアランスが30~69mL/分)を有する未治療CLL患者を、ベネトクラクス+オビヌツズマブ群とchlorambucil+オビヌツズマブ群に、1対1に無作為に割り付けた。  ベネトクラクス+オビヌツズマブ群では、1サイクルを28日間として、ベネトクラクスの12サイクルとオビヌツズマブの6サイクルを併用投与した。chlorambucil+オビヌツズマブ群では、chlorambucilの12サイクルとオビヌツズマブの6サイクルを併用投与した。主要評価項目は、ITT集団における治験担当医評価によるPFSであった。 主な結果は以下のとおり。・2015年8月7日~2016年8月4日に432例が登録された(ベネトクラクス+オビヌツズマブ群216例、chlorambucil+オビヌツズマブ群216例)。・データカットオフ時点で、全例が24ヵ月以上治療を中止していた。・追跡期間中央値39.6ヵ月において、ベネトクラクス+オビヌツズマブ群はchlorambucil+オビヌツズマブ群に比べPFSが有意に延長した(ハザード比[HR]:0.31、95%信頼区間[CI]:0.22~0.44、p<0.0001)。・PFS中央値は、ベネトクラクス+オビヌツズマブ群では未到達、chlorambucil+オビヌツズマブ群では35.6ヵ月であった。・主なGrade3/4の有害事象は、両群とも好中球減少症(ベネトクラクス+オビヌツズマブ群112/212例[53%]、chlorambucil+オビヌツズマブ群102/214例[48%])であった。・重篤な有害事象は、ベネトクラクス+オビヌツズマブ群で115/212例(54%)、chlorambucil+オビヌツズマブ群で95/214例(44%)に認められた。・治療関連死は、ベネトクラクス+オビヌツズマブ群で1/212例(1%、敗血症)、chlorambucil+オビヌツズマブ群で2/214例(1%、敗血症性ショック1例、転移を有する皮膚扁平上皮がん1例)が報告された。

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双極性障害の向精神薬多剤併用に影響を及ぼす因子~MUSUBI研究の分析

 北海道・足立医院の足立 直人氏らは、医師が双極性障害に用いる治療薬を選択する際に影響を及ぼす因子を明らかにするため、日本における全国調査のデータを用いて検討を行った。Human Psychopharmacology誌オンライン版2020年10月22日号の報告。 精神科クリニック176施設より、双極性障害外来患者3,130例の臨床データを、連続的に収集した。患者の一般的特性5項目(性別、年齢、教育、職業、社会的適応)、患者の精神疾患特性5項目(発症年齢、併存する精神疾患、ラピッドサイクラー、精神病理学的重症度、フォローアップ期間)、医師特性5項目(性別、年齢、専門医経験年数、開業年数、開業場所)の合計15項目について評価を行った。薬物療法の指標として、向精神薬(気分安定薬、抗うつ薬、抗精神病薬、抗不安薬、催眠鎮静薬)の数を用いた。各クリニックから収集したデータを分析した。 主な結果は以下のとおり。・向精神薬の数と関連が認められた因子は、以下の7項目であった。 ●患者の社会的適応 ●患者の精神病理学的重症度 ●患者の併存する精神疾患 ●患者のフォローアップ期間 ●医師の年齢 ●開業年数 ●患者の教育年数・重回帰分析では、疾患重症度(不十分な社会的適応、併存する精神疾患)および難治性の疾患経過(長期フォローアップ期間)は、向精神薬の数と有意な関連が認められた。 著者らは「双極性障害に対する向精神薬の多剤併用は、医師に関連する因子よりも、患者に関連する因子のほうが、影響力が大きいことが示唆された」としている。

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ホルモン補充療法の乳がんリスク、治療法と期間で異なる/BMJ

 英国・ノッティンガム大学のYana Vinogradova氏らの同国コホート内症例対照研究で、ホルモン補充療法(HRT)の乳がんリスクのレベルは、HRTの種類により異なり、併用療法および長期投与で高いことが示された。ただし、メタ解析と比較し、長期のHRTに関連した乳がんのリスク増加は小さく、治療の中止でリスクは顕著に低下することも示されている。先行研究では、長期的なHRTは乳がんのリスク増加と関連しており、治療中止後はリスク増加が減るものの数年間はリスクが高いままであることが、また最近の大規模メタ解析ではHRTに関連した乳がんリスクが予想よりも高いことが示されていた。BMJ誌2020年10月28日号掲載の報告。治療法と期間別に乳がんリスクをコホート内症例対照研究で評価 研究グループは、異なるHRTの種類および投与期間と乳がんリスク増大との関連を評価するため、英国のプライマリケア研究データベース、QResearchおよびClinical Practice Research Datalink(CPRD)のデータを用いたコホート内症例対照研究を行った。これらのデータベースは、入院、死亡、社会的剥奪およびがん登録(QResearchのみ)と連携している。 解析対象は、1998~2018年の期間に乳がんの初回診断を受けた50~79歳の女性9万8,611例(症例群)、およびこの集団と年齢、一般診療、index dateを一致させた女性45万7,498例(対照群)であった。 主要評価項目は、一般診療記録、死亡記録、入院記録、がん登録に基づく乳がんの診断とし、HRTの種類ごとに患者背景、喫煙状況、アルコール摂取、併存疾患、家族歴、他の処方薬で補正したオッズ比(OR)を算出し評価した。長期のエストロゲン単独療法とエストロゲン+プロゲステロン併用療法で増加 症例群3万3,703例(34%)および対照群13万4,391例(31%)が、index dateの1年前にHRTを受けていた。 HRT使用歴なしと比較し、最近(過去5年未満)の長期(5年以上)使用者では、エストロゲン単独療法(補正後OR:1.15、95%信頼区間[CI]:1.09~1.21)およびエストロゲン+プロゲステロン併用療法(1.79、1.73~1.85)のいずれも乳がんのリスク増加と関連していた。併用するプロゲステロンについては、乳がんのリスク増加はノルエチステロンが最も高く(1.88、1.79~1.99)、ジドロゲステロンが最も低かった(1.24、1.03~1.48)。 過去(5年以上前)のエストロゲン単独療法の長期使用、および過去の短期(5年未満)エストロゲン+プロゲステロン併用療法は、乳がんのリスク増加との関連は認められなかった。しかし、過去の長期エストロゲン+プロゲステロン併用療法では乳がんのリスクは高いままであった(補正後OR:1.16、95%CI:1.11~1.21)。 HRT使用歴なしと比較した乳がん発症例の増加(1万人年当たり)は、最近のエストロゲン単独療法使用者では3例(若年女性)~8例(高齢女性)、最近のエストロゲン+プロゲステロン併用療法使用者では9例~36例、過去のエストロゲン+プロゲステロン併用療法使用者では2例~8例と予測された。 結果を踏まえて著者は、「われわれの研究は、英国におけるさまざまなHRTの使用と乳がんリスク増大に関する一般化可能な新たな推定値を提供するものである」と述べている。

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低リスク前立腺がん、監視療法の転帰に人種は影響するか/JAMA

 監視療法を受けた低リスク前立腺がん患者について、アフリカ系米国人は非ヒスパニック系白人と比較して、病勢進行および根治的治療の10年累積発生率が統計学的に有意に増加したが、転移または前立腺がん特異的死亡率は増加しなかった。米国・VHA San Diego Health Care SystemのRishi Deka氏らが、後ろ向きコホート研究(追跡調査期間中央値7.6年)で明らかにした。これまでの研究で、低リスク前立腺がんのアフリカ系米国人は、非ヒスパニック系白人に比べ進行性の疾患が隠れている可能性が懸念されるとして、監視療法が安全な選択肢であるかは不明であった。JAMA誌2020年11月3日号掲載の報告。低リスク前立腺がん患者約9,000例を、中央値7.6年追跡 研究グループは、米国の国立退役軍人保健局(VHA)において、2001年1月1日~2015年12月31日の期間に低リスク前立腺がんと診断され、監視療法で管理されたアフリカ系米国人および非ヒスパニック系白人を対象に、後ろ向きコホート研究を実施した。最終追跡調査日は2020年3月31日。 監視療法は、診断後の最初の1年以内に根治的治療を行わず、少なくとも1回の追加生検の実施と定義した。 主要評価項目は、中間リスク以上への進行、根治的治療、転移、前立腺がん特異的死亡、および全死因死亡であった。 解析対象は全体で8,726例、アフリカ系米国人が2,280例(26.1%)(年齢中央値63.2歳)、非ヒスパニック系白人が6,446例(73.9%)(65.5歳)で、追跡期間中央値は7.6年(四分位範囲:5.7~9.9、範囲:0.2~19.2)であった。アフリカ系米国人で、病勢進行と根治的治療の10年累積発生率が有意に高い アフリカ系米国人と非ヒスパニック系白人における各評価項目の10年累積発生率は、病勢進行が59.9% vs.48.3%(群間差:11.6%、95%信頼区間[CI]:9.2~13.9、p<0.001)、根治的治療が54.8% vs.41.1%(13.4%、11.0~15.7、p<0.001)で有意差が認められた。 一方、転移は1.5% vs.1.4%(0.1%、-0.4~0.6、p=0.49)、前立腺がん特異的死亡は1.1% vs.1.0%(0.1%、-0.4~0.6、p=0.82)、全死因死亡は22.4% vs.23.5%(1.1%、-0.9~3.1、p=0.09)で有意差はみられなかった。 著者は、転移の臨床評価の方法や時期が事前定義されていないなど、研究の限界があると述べたうえで、「死亡リスクを明確に評価するためには、より長期の追跡調査が必要である」とまとめている。

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リアルワールドにおけるSGLT2阻害薬の有用性(解説:住谷哲氏)-1315

 SGLT2阻害薬のCVOTとしては腎関連エンドポイントを主要評価項目としたCREDENCEを除けば、エンパグリフロジンのEMPA-REG OUTCOME、カナグリフロジンのCANVAS Program、ダパグリフロジンのDECLARE-TIMI 58、ertugliflozinのVERTIS-CVの4試験がこれまでに報告されている。またそれらのメタ解析もすでに報告され、2型糖尿病患者の心不全による入院の抑制および腎保護作用はほぼ確立した感がある。しかしランダム化比較試験であるCVOTの結果を解釈するときに常に問題となるのは、試験結果の一般化可能性(generalizability)である。 一般化可能性は有用性(effectiveness)と言い換えてもよいが、この点を補完する目的で最近ではリアルワールドデータが注目されている。ダパグリフロジンのCVD-REAL、エンパグリフロジンのEMPRISE(中間解析のみ報告あり)がこれまでに報告されているが、それぞれ製薬企業主導の解析であり、すべてのSGLT2阻害薬を対象としたものではない。その点でエンパグリフロジン、カナグリフロジンおよびダパグリフロジンのリアルワールドにおける有用性を検討した本論文は興味深い。 本論文はカナダの研究機関のネットワークであるCNODES(Canadian Network for Observational Drug Effect Studies)からの報告である。DPP-4阻害薬を対照としてSGLT2阻害薬のリアルワールドにおけるeffectivenessを検討したものであるが、リアルワールドデータから因果関係を推測するためにはbiasをいかに処理するかが問題となる。とくに「驚くほどの有効性」(surprisingly beneficial drug effects)を示すことにつながるとされるimmortal time biasの処理が重要であるが、本論文ではprevalent new user design(これを開発したのが共著者のSamy Suissaである)を用いてこの点をクリアしている。結果は、MACE、心不全による入院、全死亡のすべてがSGLT2阻害薬投与群においてDPP-4阻害薬投与群に比較して有意に減少していた。MACE、心不全による入院の減少は、年齢(70歳以上かそれ未満か)、ASCVDの既往の有無、心不全の既往の有無、投与されたSGLT2阻害薬(エンパグリフロジン、カナグリフロジン、ダパグリフロジン)にかかわらず一貫して認められた。一方で全死亡の抑制についてはASCVDの既往を有する患者において、有意ではないがより顕著である傾向が認められた。 心血管イベント抑制の観点からは、DPP-4阻害薬に対するSGLT2阻害薬の優越性はリアルワールドにおいてもほぼ確実であろう。最近発表されたertugliflozinのVERTIS-CVの結果が他のSGLT2阻害薬のCVOTの結果と異なっていたことから、各SGLT2阻害薬の薬剤特異的効果の存在が議論されている。しかしリアルワールドにおいてはエンパグリフロジン、カナグリフロジンおよびダパグリフロジンの薬剤特異的効果は認められなかった。各薬剤間でのhead to headの試験が実施されるまではSGLT2阻害薬のクラスエフェクトと考えるのが妥当と思われる。

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Twitterでバズった論文はタイトルが面白い【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第174回

Twitterでバズった論文はタイトルが面白いpixabayより使用さて、こんな論文のタイトルがあります。SNSをやっている人は、ぜひとも読んでみてください。佐藤 翔.Twitterからの言及数が多い論文は言及されたことのない論文と比べてタイトルが「面白い」情報知識学会誌. 2019 年 29 巻 3 号 p. 268-283ええっと、どういうことでしょうか。「Twitterで話題になった論文は、タイトルでバズってる」、そういうことでしょうか。この研究では、非専門家にとっての論文タイトルの「面白さ」を得点化し、Twitterからの言及数が多い論文と言及されたことのない論文で、この得点に差があるかを検証したものです。おお、よく思いつきましたね、こんな研究。2008年に出版された論文の中で、Twitterからの言及回数がとくに多い論文103本と、言及回数が0の論文の中からランダムに選択した100本を分析対象としました。研究者や大学院生だと、偏った結果になるかもしれなかったので、私立大学学部生である本研究の第2~5著者が「面白さ」の評価を行うこととしました。4名の非専門家が、各論文タイトルの「面白さ」を7段階で評価し、その点数の合計を「面白さ」得点と定義しました。いやぁ、しかし面白さの定義って難しいですよ。自分が面白いと思っていても、別の人は白けていたり。――とりあえず分析したところ、Twitterからの言及数が多い論文グループと、言及数が0の論文グループでは、「面白さ」得点に有意差が見られました。すなわち、Twitterからの言及数が多い論文のほうがタイトルは「面白い」ということです。ちなみに私がこの連載に選ぶ論文は、面白いなと思ったものを選んでいます。いろいろPubMedで検索する日々です。

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会心の1回を求めて【Dr. 中島の 新・徒然草】(349)

三百四十九の段 会心の1回を求めて気がついたら2020年も11月に突入しました。年賀状の準備をそろそろ始めなくてはなりません。今年こそ余裕をもって出したいものです。さて、大阪医療センターは大阪府警からも大阪拘置所からもすぐ近く。なので、勾留されている人に身体不調があったら、かなりの確率で対応を求められます。今回、警察官付き添いで病院にやってきたのは、ふらつきを訴える青年。一通りの診察と処置が終わり、警察の報告書類に記入をしていた時でした。青年「先生、字が綺麗っすね」突然、青年が言いました。結構な距離から、私が作成していた書類の中身を覗いていたようです。この時の会話はこれで終わったのですが、あとで名言が浮かんできました。実際には口にしていない妄想問答ですが、読者の皆様、お付き合いをお願いいたします。中島「さっき、やることがなくて暇やって言ってはったけど、字の練習をしたらどうかな」どんな字を綺麗と思うかは人それぞれやけど、自分のイメージを目指して練習するわけ。最初は「ああでもない、こうでもない」という1字1字の試行錯誤や。そのうち10回に1回、偶然に「おっ!」と思う字が書けるからさ。それからずっと練習を続けたら2回続けてマシな字を書くことができて。さらに練習を重ねたら5回連続で思うような字が書けるようになるわけよ。書道4級ごときの私が偉そうに講釈してすみません。ふと気がついたら何万字も、ひょっとしたら100万字くらい練習しているかもしれん。綺麗な字が書けるようになったら、それはもう自信がつくよ、人としての自信が。誰々よりも自分のほうがうまいとか、そういうことやない。「俺は100万字の練習をした」という揺るぎない自信や。周囲にどう思われるとか、そんな邪念は全部消えてしまうぞ、やればわかる。「やればわかる」って、自分がやってもいないことを断言してしまった!でもやっぱり世の中は広い。突如、目の前に段違いに字のうまい名人が登場したりするわけ。ところが、自分より上手な人を見ても「悔しい」とは思わん。「このおっさん、たぶん1億字は練習したんやろな」そう思って感心するだけや。ちょっと妄想の世界に浸りすぎですかね。でもさ、自分が100万字の練習をしたから、この人の1億字に圧倒されるわけよ。普通の人からしたら100万字も1億字も変わらんからな。ひょっとして、このおっさんに言われるかもしれん。「小僧、ちょっとは心得があるようやな」それで十分やろ、それこそが欲も得もない書の道や。もうこりゃあアニメか小説です。「医師の言葉に目覚めた青年は、書を通じて更生の道を歩みました」そう結ぶことにしましょう。まてよ、これはほかのことにも使えるぞ。脳外科医ならこうか。「気がついたら何万回も、ひょっとしたら100万回くらい結紮の練習をしているかもしれん」「自分が100万本の吻合練習をしたから、名人の1億本に圧倒されるわけよ」ぬぬぬ。偉そうな講釈がそのままブーメランになって返ってきた。さらに英会話にも使えそう。「『俺は100万回の音読をした』という揺るぎない自信や」「人にどう思われるとか、そんな邪念は全部消えてしまうぞ、やればわかる」あかーん、名言が止まらなくなってもた!「才能があるとかないとか、TOEICが何点とか言う前に100万回の音読をやってみろ」「日本人の英語下手は単なる努力不足、お前も含めて練習の足りん奴ばっかりや!」ついに自分で自分に説教する羽目に。でも、これは真実かも。つべこべ言う前に100万回の結紮練習、100万回の音読をやるべきですよね。回数が大切なのではなく、会心の1回を求めての試行錯誤の積み重ね。それがいつの間にか100万回になっていた、というのが理想的なのでしょう。ということで、妄想の世界から戻ってこれなくなる前に1句ひねります。最後に1句年賀状 日頃の練習 披露の場

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高齢者AML VIALE-A試験 Oncologyインタビュー【Oncologyインタビュー】第23回

高齢者および合併のため強力な寛解導入療法が適用できない急性骨髄性白血病(AML)に対しては治療選択肢が限定されている。そのような中、上記患者に対するBCL-2阻害薬ベネトクラクスと脱メチル化薬アザシチジン併用療法の有望な結果を示した第III相VIALE-A試験の結果がNew England Journal of Medicine誌に発表された。著者の一人である愛知県がんセンターの山本一仁氏に試験の実施背景、結果、臨床応用について聞いた。―試験に至る背景(AMLの状況)について教えていただけますか。高齢者の急性骨髄性白血病(AML)では、治療侵襲が高い3+7療法*のような強力寛解導入療法ができません。こういった場合、低用量Ara-C、わが国ではCAG療法**を行っていますが、生存期間は数ヵ月~1年前後だと思います。さらに、こういった治療すら適用できず、輸血などBSCとなるケースも少なくありません。このように、高齢者のAMLは非常に予後が限られているのが現状です。*3+7療法:3日間のアントラサイクリン系抗がん剤と7日間のシタラビンを組み合わせた治療法**CAG療法:14日間の低用量(100mg/m2)Ara-C、アクラルビシン、G-CSFを組み合わせた治療法―高齢者AMLの治療法の進化について教えていただけますか。高齢者AMLの治験は以前から行われていますが、治療成績の向上はみられませんでした。試験の対象患者にもよりますが長期生存は1~2割程度です。治療の成績向上は喫緊の課題だといえます。その点、分子標的薬は高い忍容性と有効性が期待できますので、高齢者AMLの良い適用になると思われます。―VIALE-A試験では、アザシチジンとベネトクラクスを併用していますが、この併用にはどのような意味があるのでしょうか。がん細胞はアポトーシス阻害が促進しており、抗アポトーシス蛋白であるBCL-2およびBCL-2ファミリーは、そこに大きな役割を担っています。AMLをはじめとする多くの造血器腫瘍でもBCL-2が過剰発現しています。ベネトクラクスはBCL-2を選択的に阻害する分子標的薬です。しかし、ベネトクラクス単剤では十分な効果が得られていません。その理由として、MCL-1など他のBCL-2ファミリーの抗アポトーシス蛋白が働いていることが基礎データでわかっています。それを補うために、ベネトクラクスにアザシチジンや低用量Ara-Cを上乗せする方法が検討されました。Ara-CはDNA合成を阻害することでアポトーシスを誘導します。すでにVIALE-C試験としてAra-Cとベネトクラクスとの併用試験が行われています。一方、アザシチジンは、明確な機序は解明されていませんが、エピジェネティックの異常を修復してアポトーシスを促進するとされます。欧米ではすでにアザシチジンの高齢者AMLへの有効性が認められ、高齢者AMLの治療の標準薬となっています。多くの第III相試験の対照薬となっているほどです。このアザシチジンとベネトクラクスの併用は第I/II相試験で有効性が報告されており、今回は第III相試験で有用性を確認することとなったものです。VIALE-A試験の概要多施設無作為化二重盲検第III相試験対象:75歳以上または75歳以下で合併症を有し標準的な寛解導入療法が実施できないAML試験群:アザシチジン(75mg/m2 day1~7)+べネトクラクス(100mg day1、200mg day2~3、day28までに400mgまで増量)+プラセボ 28日ごと。day28以降は400mgから開始対照群:アザシチジン 75mg/m2 day1~7 28日ごと評価項目:[主要評価項目]OS、[副次評価項目]CR+CR-i率主な結果2017年2月6日~2019年5月31日、579例がスクリーニングされ、433例が無作為割り付けの対象に、431例がITT解析の対象となった。上記431例はアザシチジン+べネトクラクス群286例とアザシチジン群145例に無作為に割り付けられた。追跡期間中央値は20.5ヵ月であった。OS中央値は14.7ヵ月対9.6ヵ月と、アザシチジン+べネトクラクス群で良好であった(HR:0.66、95%CI:0.52~0.85、p<0.001)。複合CR率は66.4%対28.3%、p<0.001。―この試験結果は、どのように解釈できますか。9.6ヵ月というアザシチジンのOSは標準的なものです。この5ヵ月の延長は重要だと思います。単に期間が延長したというだけではありません。このレジメンでは、患者さんの活動度が保たれ、普通の活動ができる良好なQOLが維持されています。そういう点でも、意味のある生命予後の改善だと思います。―それは、この併用レジメンの忍容性の高さから来ることなのでしょうか。この併用では、好中球減少やFNの頻度が高くなりますが、つらい有害事象は少なく、QOLへの影響は少ないと思います。また、この併用レジメンは、アザシチジン投与の1週間だけ入院していただきますが、その後の3週間は退院して過ごしていただきます。患者さんの状況によっては、外来治療さえ可能かもしれません。―この有効性の結果は、3+7療法に比べても遜色ない数字でしょうか?3+7療法のCR、CR-i率は、欧米だと6割、日本だと7割くらいです。ですので、CR+CR-i率については、3+7療法とほとんど変わらないと思います。しかし、このレジメンでは経時的にOSが下がってしまい、若年者に比べ予後は不良です。OSを改善するための寛解維持療法の開発が、今後の課題だといえます。―試験の結果をどう臨床応用していけばよいでしょうか。アザシチジン+ベネトクラクスはOSが延びますので、当然ながら、高齢者や合併症で強力な寛解導入療法が使えない患者さんへの有望な治療選択肢になると思います。ただし、好中球減少、FN、腫瘍崩壊症候群(TLS)のリスクがありますので、十分な観察と用量を1日ずつ上げていくなどの規則を順守していけば、寛解導入療法として安全に行えるのではないかと思います。一方で、今回の試験のサブ解析ではTP53変異例でも効果を示していますので、予後不良の患者さんでも、CRを得るには良い治療法ではないかと思っています。今後は若年者への適応拡大を行うような検討をすべきだろうと思います。―読者の方々にメッセージをお願いします。長い間、高齢者のAMLの治療は改善を得られませんでした。AMLの3+7療法は30年前のレジメンです。そのような中、今回の試験のように、有効な分子標的薬による治療が開発されています。まだまだ検討は必要ですが、今後出てくるさまざまな分子標的薬が、治療成績を改善していくことが期待されます。原著Azacitidine and Venetoclax in Previously Untreated Acute Myeloid Leukemia.N Engl J Med.2020;383:617-629.

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第32回 日本発「パンデミック・ロボット」は幻に、厚労省の残念過ぎる失策

新型コロナウイルスの感染拡大で、ロボットの需要が世界的に高まっている。医療スタッフの負担を減らしつつ安全を確保でき、患者の救命にもつながるからだ。医療用ロボットはアメリカや中国などで開発が進んでいるが、実は日本でも遡ること7年前、東京五輪開催が決定した当時、新型感染症の国内発生に備えて、パンデミック対応用医療ロボットの開発が進められていた。厚生労働省の上層部で密かに進められていた計画だった。だが因果なことに、今年の新型コロナの発生で研究は中止され、開発の中心人物は中国へ移った。関係者は無念の気持ちを吐露する。コロナ禍における世界のロボット活用の状況はどうなっているのか。研究者団体「Robotics for Infectious Diseases(感染症のためのロボット工学)」によると、7月上旬時点で、少なくとも33ヵ国においてあらゆる種類のロボットがパンデミック対応に活用されているという。例えば、米国のボストン・ダイナミックが開発した犬型ロボット「Spot」は、iPadを通じて患者予備軍の診察を遠隔で行っているほか、体温や脈拍を計り、血中酸素濃度の測定もしている。中国・猟戸星空(ORION STAR)のロボットは事前診断、医療情報の1次開示、病院内の一定の場所への医療用品の配達などを行っている。日本の「パンデミック・ロボット」は、東京五輪の海外来場者が持ち込む新型感染症の発生を懸念したO医師が発案。他国に先駆けた、感染症向け医療用ロボットだった。O医師は当時、九州大学で主に手術におけるAI活用について研究していた。O医師は、産業用ロボット大手のY社と組み、体温を測ったり口腔内を検査したりできるアーム型ロボットを開発した。厚生労働省のバックアップを受け、国立感染症研究所の4階フロアに専用ルームを設け、実験を続けた。しかし、ヒトに対する研究はたった1例にとどまり、研究は中止された。コロナ禍に加え、「操作性が難しい」というのがその理由だったようだ。だが関係者は、「ロボットはゲームパッドのようなコントローラーで、一般人でも操作できるものだった。このロボットを導入できていたら、コロナ禍による医療現場の混乱防止にも役立ったはず」と口惜しさを滲ませる。O医師らはその後、自治体の首長、成田や羽田の空港関係者などに「パンデミック・ロボット」の導入を働き掛けたが、理解を得られなかったという。翻って、「中国製造2025」などの国策を打ち出し、ロボット市場が拡大する中国。気候変動などによって、今後も新興感染症が現れると予測するO医師は、中国の国家衛生健康委員会(日本の厚労省に相当)に招聘され、日本を離れてしまったようだ。「日の丸ロボット」が幻となっただけでなく、開発のキーマンからも見放されてしまった日本。厚労省は先見の明がなさ過ぎやしないか。

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境界性パーソナリティ障害患者の再入院と抗精神病薬使用量との関係

 国立精神・神経医療研究センターの山田 悠至氏らは、境界性パーソナリティ障害の入院患者における再入院に関連する予測因子を特定するため、検討を行った。Neuropsychopharmacology Reports誌オンライン版2020年10月10日号の報告。 本観察研究では、2013年1月~2016年1月に国立精神・神経医療研究センター病院に入院した境界性パーソナリティ障害患者83例を対象に評価を行った。データは、電子カルテよりレトロスペクティブに収集した。 主な結果は以下のとおり。・再入院群と非再入院群を比較すると、入院時の抗精神病薬の1日量(クロルプロマジン換算量)および精神疾患の重症度に有意な差は認められなかった。・多変量ロジスティック回帰分析では、退院時にクロルプロマジン換算400mg超の抗精神病薬が使用されていると、1年以内の再入院率の上昇が認められた。 著者らは「境界性パーソナリティ障害患者に対する退院時の高用量抗精神病薬の使用は、再入院のリスク因子である可能性が示唆された」としている。

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「新型コロナウイルス感染症~日独の対応」Web講演開催/日本国際医学協会

 日本国際医学協会では、2020年11月26日(木)18時より、第60回国際治療談話会総会「新型コロナウイルス感染症~日独の対応」をWeb講演で開催する。日独それぞれにおける治療の実際、防疫課題についての講演が行われる。<新型コロナウイルス感染症~日独の対応>日時:2020年11月26日(木) 18:00~21:00(Web講演)司会:近藤 太郎氏、ゲオルグ・K・ロエル氏(日本国際医学協会)【同時通訳あり(日本語/英語)】【講演I】新型コロナウイルス感染症の臨床像と治療の実際演者:大曲 貴夫氏(国立国際医療研究センター 国際感染症センター長)、オリバー・ヴィッツケ氏(エッセン大学病院感染症科 教授、西ドイツ感染症センター[WZI] 理事)【講演II】新型コロナウイルス感染症の防疫課題と反省点演者:和田 耕治氏(国際医療福祉大学医学部公衆衛生学 教授)、イェルグ・J ・ヴェーレシルト氏(フランクフルトおよびケルン大学病院、ドイツ感染研究所 教授)、【感 想】新型コロナウイルス感染症が日独経済に及ぼす影響マルティン・シュルツ氏(富士通株式会社 チーフポリシーエコノミスト)参加費:無料(同協会会員に限りオンデマンドでも視聴可能の予定)申込期限:11月19日(木)まで(申込締切後、11月25日(水)までにZoomウェビナーへのアクセスリンクをメールにて連絡予定)参加のお申込みはこちらからお問い合わせ先:公益財団法人日本国際医学協会 事務局TEL:03-5486-0601  FAX:03-5486-0599E-mail: imsj@imsj.or.jp  URL:http://www.imsj.or.jp/

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がん患者、抗凝固薬の中止時期を見極めるには/日本治療学会

 がん患者は合併症とどのように付き合い、そして医師はどこまで治療を行うべきか。治療上で起こりうる合併症治療とその中止タイミングは非常に難しく、とりわけ、がん関連血栓症の治療には多くの腫瘍専門医らは苦慮しているのではないだろうかー。 10月23日(金)~25日(日)にWeb開催された第58回日本治療学会学術集会において、会長企画シンポジウム「緩和医療のdecision making」が企画された。これには会長の弦間 昭彦氏の“decision makingは患者の治療選択時に使用される言葉であるが、医療者にとって治療などで困惑した際に立ち止まって考える機会”という思いが込められている。今回、医師のdecision makingに向けて発信した赤司 雅子氏(武蔵野赤十字病院緩和ケア内科)が「合併症治療『生きる』選択肢のdecision making-抗凝固薬と抗菌薬-」と題し、困惑しやすい治療の切り口について講演した。本稿では抗凝固療法との向き合い方にフォーカスを当てて紹介する。医師のバイアスがかからない意思決定を患者に与える がん治療を行いながら並行して緩和医療を考える昨今、その場に応じた1つ1つの細やかな意思決定の需要性が増している。臨床上のdecision makingは患者のリスクとベネフィットを考慮して合理的に形成されているものと考えられがちであるが、実際は「多数のバイアスが関係している」と赤司氏は指摘。たとえば、医師側の合理的バイアス1)として1)わかりやすい情報、2)経験上の利益より損失、3)ラストケース(最近経験した事柄)、4)インパクトの大きい事象、などに左右される傾向ある。これだけ多数のバイアスのかかった情報を患者に提供し、それを基にそれぞれが判断合意する意思決定は“果たして合理的なのかどうか”と疑問が残る。赤司氏は「患者にはがん治療に対する意思決定はもちろんのこと、合併症治療においても意思決定を重ねていく必要がある」と述べ、「とくに終末期医療において抗凝固薬や抗菌薬の選択は『生きる』という意味を含んだ選択肢である」と話した。意思決定が重要な治療―がん関連血栓症(CAT) 患者の生死に関わる血栓症治療だが、がん患者の血栓症リスクは非がん患者の5倍も高い。通常の血栓症の治療期間は血栓症の原因が可逆的であれば3ヵ月間と治療目安が明確である。一方、がん患者の場合は原因が解決するまでできるだけ長期に薬物治療するよう現時点では求められているが、血栓リスク・出血リスクの両方が高まるため薬剤コントロールに難渋する症例も多い。それでも近年ではワーファリンに代わり直接経口抗凝固薬(DOAC)が汎用されるようになったことで、相互作用を気にせずに食事を取ることができ、PT-INR確認のための来院が不要になるなど、患者側に良い影響を与えているように見える。 しかし、DOACのなかにはP糖タンパクやCYP3A4に影響する薬物もあることから、同氏は「終末期に服用機会が増える鎮痛剤や症状緩和の薬剤とDOACは薬物相互作用を起こす。たとえば、アビキサバンとデキサメタゾンの併用によるデキサメタゾンの血中濃度低下、フェンタニルやオキシコドン、メサペインとの相互作用が問題視されている。このほか、DOACの血中濃度が2~3倍上昇することによる腎機能障害や肝機能障害にも注意が必要」と実状を危惧した。DOACの調節・中止時の体重換算は今後の課題 また、検査値指標のないDOACは体重で用量を決定するわけだが、悪液質が見られる場合には筋肉量が低下しているにも関わらず、浮腫や胸水、腹水などの体液の貯留により体重が維持されているかのように見えるため、薬物投与に適した体重を見極めるのが難しい。これに対し、同氏は「自施設では終末期がん患者の抗凝固療法のデータをまとめているが、輸血を必要としない小出血については、悪液質を有する患者で頻度が高かった。投与開始時と同量の抗凝固薬を継続するのかどうか、検証するのが今後の課題」と話した。また、エドキサバンのある報告2)によると、エドキサバンの血中濃度が上昇しても大出血リスクが上昇するも脳梗塞/塞栓症のリスクは上昇しなかったことから、「DOACの少量投与で出血も塞栓症も回避することができるのでは」とコメント。「ただし、この報告は非がん患者のものなので、がん患者への落とし込みには今後の研究が待たれる」とも話した。 さらに、抗凝固薬の中止タイミングについて、緩和ケア医とその他の医師ではそのタイミングが異なる点3)、抗凝固薬を開始する医師と中止する医師が異なる点4)などを紹介した。 このような臨床上での問題を考慮し「半減期の短さ、体内での代謝などを加味すると、余命が短め週の単位の段階では、抗凝固療法をやめてもそれほど影響はなさそうだが、薬剤選択には個々の状況を反映する必要がある」と私見をまとめ、治療の目標は「『いつもの普段の自分でいられること』で、“decision making”は合理的な根拠を知りながら、その上で個別に考えていくことが必要」と締めくくった。

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医師への謝礼金額がICD/CRT-Dデバイスの選択に大いに影響/JAMA

 植込み型除細動器(ICD)や両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)の初回埋め込み手術の94%が、デバイスメーカーから謝礼金を受けている医師によって行われており、さらに、採用されているのはメーカーから執刀医への謝礼金額が最も高いものである可能性が明らかになったという。米国・Yale-New Haven HospitalのAmarnath R. Annapureddy氏らが、3年間で14万5,900例の患者を対象に行った横断調査の結果を報告した。米国では議会法によって2010年に、医薬品等のメーカーから医師への謝礼金については透明性を確保するため報告開示が義務付けられ(Physician Payments Sunshine Act)、ホームページ「The Facts About Open Payments Data」で詳細情報を入手することができるようになっている。これまでの研究で、医師への謝礼がジェネリック医薬品よりも先発医薬品を処方する可能性を高めることが報告されていたが、デバイスを巡っての研究は行われていなかった。JAMA誌2020年11月3日号掲載の報告。医師への謝礼金最高額のデバイス使用率を期待使用率と比較 研究グループは、デバイスメーカーから医師へ支払われた謝礼金と、ICDまたはCRT-Dの初回埋め込み術を受けた患者のデバイス選択との関連を調べる横断研究を行った。対象は、2016年1月1日~2018年12月31日に、主要デバイスメーカー4社が製造したICDまたはCRT-Dの初回埋め込み術を受けた患者。米国心血管データレジストリ(National Cardiovascular Data Registry:NCDR)のICDレジストリと、Open Payments Programのデータをリンクし、調査した。 患者を、執刀医がメーカーから謝礼金を受けていたか否かで2コホートに層別化し、さらに謝礼金授受があった患者コホートを、執刀医が最高額の謝礼金を受け取っていたデバイスメーカー別(A~D社)に4群に分類した。各群で、実際に最高額の謝礼金が医師に支払われていたメーカー製デバイスが使われていた患者の割合(使用率)を算定し、そのうえで、被験者全体の該当デバイスの使用割合(期待使用率)との絶対差を求めた。医師への謝礼金最高額のデバイス使用率、期待使用率との差は15~31% 3年間で、14万5,900例の患者がICDまたはCRT-Dの埋め込み術を受けていた。被験者の年齢中央値は65歳、女性は29.6%だった。被験者がICD/CRT-Dの初回埋め込み術を行った施設は1,763ヵ所で、執刀医は4,435人だった。執刀医のうち、デバイスメーカーから謝礼金を受けていたのは4,152人(94%)で、金額は2ドル~32万3,559ドル(中央値:1,211ドル、四分位範囲:390~3,702ドル)だった。 執刀医に最高額の謝礼金を支払ったメーカー製デバイスが使われていた各群の患者の割合(使用率)は、A群のA社製使用率は45.4%、B群のB社製使用率は54.7%、C群のC社製使用率は47.7%、D群のD社製使用率は38.5%だった。 いずれも同一群における他社製デバイスの使用率より高率で、患者は個々のメーカーからというよりも、執刀医に最高額の謝礼金が支払われているメーカーからデバイスを受ける可能性が大幅に高かった。各群の使用率と、期待使用率との絶対差は、A群は22.4%(95%信頼区間[CI]:21.9~22.9)、B群は14.5%(14.0~15.0)、C群は18.8%(18.2~19.4)、D群は30.6%(30.0~31.2)だった。

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医療従事者とその家族のCOVID-19入院リスク/BMJ

 スコットランドにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の入院患者のうち、6分の1は医療従事者とその家族であることが、英国・ロンドン大学衛生熱帯医学大学院のAnoop S V Shah氏らによる国内コホート研究で明らかにされた。また、全体としては入院絶対リスクは低いが、患者との対面サービスを担う(対面職)医療従事者の入院リスクが非対面職医療従事者と比べて3倍、その家族についても2倍高かったという。医療従事者のCOVID-19感染リスクの研究は行われているが、規模が小さく、単一施設をベースとした断面調査で、バイアスの影響を非常に受けやすい手法によるもの、また医師と看護師に限定されたものであり、医療従事者の家族についても評価した研究は不足していたという。BMJ誌2020年10月28日号掲載の報告。医療従事者約16万人とその家族約23万人を調査 研究グループは、スコットランドを対象に、対面職と非対面職の比較による医療従事者およびその家族におけるCOVID-19の入院リスクを調べた。スコットランドを対象とした理由として著者は、医療従事者の大多数(とくに急性期医療従事者)がNHS(国民保健サービス)に直接雇用されていること、それら全スタッフのデータベースが管理されていること、健康記録連携システムが十分に確立されていることを挙げている。 医師や看護師、検査技師などの医療従事者で、スコットランドで最初のCOVID-19患者が確認された2020年3月1日時点でNHSに雇用されていた15万8,445人と、その家族22万9,905人について、同年6月6日までのCOVID-19による入院率を調べ、一般集団と比較した。調査対象者の年齢は、18~65歳だった。患者対面職のCOVID-19絶対入院リスクは0.5%未満 対象医療従事者のうち、対面職の割合は57.3%(9万733人)だった。試験期間中のCOVID-19による入院患者で年齢が18~65歳の人のうち、医療従事者またはその家族が占める割合は17.2%(360/2,097人)だった。 年齢や性別、人種、社会経済的格差、併存疾患で補正後、非対面職の医療従事者とその家族のCOVID-19による入院リスクは、一般集団の同リスクと同等だった(それぞれ、ハザード比[HR]:0.81[95%信頼区間[CI]:0.52~1.26]、0.86[0.49~1.51])。 一方で、対面職医療従事者は非対面職医療従事者に比べ、COVID-19による入院リスクは高率だった(HR:3.30、95%CI:2.13~5.13)。また、その家族のリスクも高率だった(1.79、1.10~2.91)。 さらに対面職医療従事者について、救急隊員や集中治療室スタッフなど“最前線”で働く群と、そうでない群に分けたところ、最前線群は非最前線群に比べCOVID-19による入院リスクが高かった(HR:2.09、95%CI:1.49~2.94)。 全体の6割近くを占めていた対面職医療従事者とその家族における、COVID-19による絶対入院リスクは0.5%未満だったが、高齢男性で併存疾患が認められる場合は1%超に増大することも明らかになったという。 著者は「重要なのは、非対面職の医療従事者とその家族の入院リスクは、一般集団と同等だったことである」と述べ、「今回の調査結果は、医療サービス組織、個人用保護具の使用、配置転換に関する決定に活用すべきであろう」としている。

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タワマン、買うなら○○で選べ!【医師のためのお金の話】第38回

タワーマンションと聞いて、皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか? 素晴らしい眺望、駅近、高級、ステータスが高い、お金持ちが住んでいそう…、といった憧れの感情を抱くのではないでしょうか。もちろん、災害に弱い、エレベーターが混むといったマイナスイメージもありますが、トータルで考えると憧れのほうが強いのではないでしょうか。「一生に一度はタワーマンションに住んでみたい」と思っている人も多いことでしょう。そして、医師の中には、実際にタワーマンションをマイホームとして購入する人が多くいます。私自身は築30年のボロ戸建てを購入して、たった200万円のリフォームで満足してしまう世間体を気にしない医師ですが、そのような人は少数派ではないでしょうか。今回は誰もが憧れるタワーマンションについて考えてみましょう。タワマン買うなら眺望を買え!いきなりミーハーな結論で恐縮ですが、タワーマンションを購入するなら、やはり高層階の眺望のよい部屋を購入するべきだと思います。このような主張をすると、各方面からバッシングが来そうで怖いですが…(笑)。周知のように、タワーマンションは上層階になるほど価格が上がります。最上階は本物の富裕層しか手が出せないほど高いため、医師の所得レベルでは中層階が精いっぱいかもしれません。低層階なら比較的安価に購入可能ですが、残念ながら素晴らしい眺望を手に入れることはできません。また、ドラマで有名になったタワーマンションの階層カーストも心配ですが、高層階を購入できれば、そんな心配とも無縁です。不動産投資家目線でタワマンを考えるタワマン買うなら眺望を買え!と言ってはみたものの、私自身は不動産投資を本格的に行っていますが、マンションに関してはボロい区分所有マンションを2戸購入した経験があるだけです。これまで20以上の物件を購入してきましたが、ほとんどは土地付きなのです。その理由は「土地こそが不動産価値の源」と考えていることと、土地付き物件のほうが銀行融資を利用しやすいからです。また、土地の価格で物件を購入できると債務超過になる可能性が低くなり、銀行評価が向上する、というメリットもあります。これに対して、タワーマンションも含めた区分所有マンションは、究極的には鉄とコンクリートの塊です。物件評価額に占める土地の割合が小さいため、「土地こそが不動産価値の源」と考えている私にとって、タワーマンションといえども、区分所有マンションは魅力的には映らないのです。しかし、実際のところ、不動産の価値は土地だけではありません。不動産には「銀行から融資を引き出す力」という価値もあります。住宅ローンであっても融資に変わりはありません。つまり、「住宅ローンで購入する区分所有マンション」であれば、不動産としての価値があるといえます。この観点から考えると、タワーマンション購入を全否定するのは間違っているのかもしれません。タワマン高層階購入は富裕層の相続税対策現役世代にはあまり関係ないかもしれませんが、タワーマンション購入は相続税対策にもなります。タワーマンションは高層階になるほど市場価格が上昇しますが、相続税評価額は低層階とほとんど差がありません。たとえば、タワーマンション高層階の1室を1億5,000万円で購入しても、相続税評価額が6,000万円しかなければ、9,000万円もの資産評価額を消し込むことができます。富裕層の間では、このような税制のゆがみを利用した相続税対策が行われているのです。高層ビルが林立する側の高層階が最高途中で現実的な話に脱線しましたが、冒頭で申し上げたようにタワーマンションを購入するのであれば、やはり眺望を最優先にするべきでしょう。しかも高層階の中でも、ほかの高層ビルが林立する方角を向いた部屋を選択するべきです。その理由は、ほかの高層ビルが林立する眺望が何事にも代え難い優越感と満足感を与えてくれるからです。いくら高層階からの眺望といっても、ほかの高層ビルが視界に入らないと満足感は得られません。同じくらいの高さのビルやマンションがあって初めて、自分が購入したタワーマンションの価値を感じ取ることができるのです。私は定期的に某タワーマンションの高層階で開催される投資家の勉強会に参加していました。目もくらむような摩天楼を見たあとにボロい自宅へ帰宅する、という罰ゲームを何度も味わいましたが、やはりタワーマンション高層階の魅力は相当なものだと実感しました。ここまでタワーマンションを礼賛してきましたが、はっきり申し上げてタワーマンションはぜいたく品です。資産家目線では、相続税対策以外でタワーマンションを購入することはありえませんし、私自身も(現時点では)タワーマンションを購入する意思は一切ありません。しかし、人の価値観は千差万別です。タワーマンションに価値を見いだしているのであれば、中途半端なものを購入するのではなく、最高の眺望を手に入れてみてはいかがでしょうか。【注意】今回の記事は、タワーマンション購入を勧めるものでは一切ありません!

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「ミオコールスプレー」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第25回

第25回 「ミオコールスプレー」の名称の由来は?販売名ミオコール®スプレー0.3mg一般名(和名[命名法])ニトログリセリン効能又は効果狭心症発作の寛解用法及び用量通常、成人には、1回1噴霧(ニトログリセリンとして0.3mg)を舌下に投与する。なお、効果不十分の場合は1噴霧を追加投与する。警告内容とその理由該当しない禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)1.重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者[血管拡張作用により更に血圧を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。]2.閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]3.頭部外傷又は脳出血のある患者[頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。]4.高度な貧血のある患者[血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。]5.硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者6.ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者[本剤とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある。※本内容は2020年11月11日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2014年11月改訂(第10版)医薬品インタビューフォーム「ミオコール®スプレー0.3mg」2)トーアエイヨー:製品情報

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