サイト内検索|page:786

検索結果 合計:35240件 表示位置:15701 - 15720

15701.

肺がん1次治療における抗PD-1抗体sintilimab+化学療法の成績(ORIENT-11)/WCLC2020

 新たな抗PD-1抗体sintilimabの非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)における有効性は、第Ib相試験で示された。この結果を基に、無作為化二重盲検第III相ORIENT-11試験が行われ、その初回解析の結果を中国・Sun Yat-Sen University Cancer Centreの Zhang Li氏が、世界肺学会WCLC2020Virtual Presidential Symposiumで発表した。sintilimabがPFSを有意に延長・対象:未治療の局所進行または転移のあるNSCLC患者・試験群:sintilimab(200mg)+ペメトレキセド(500mg/m2)+シスプラチン(75mg/m2)またはカルボプラチン(AUC5) 3週ごと4サイクル投与→sintilimab+ペメトレキセド維持療法(sintilimab群)・対照群:プラセボ+ペメトレキセド+プラチナ 3週ごと4サイクル投与→ペメトレキセド維持療法(化学療法群) 化学療法群のsintilimab群へのクロスオーバーは許容された。・評価項目: [主要評価項目]独立放射線審査委員会評価の無増悪生存期間(PFS) [副次評価項目]全生存期間(OS)、客観的奏効期間(ORR)、効果発現までの時間、安全性 sintilimabのNSCLCにおける有効性を評価した主な結果は以下のとおり。・対照患者397例はsintilimab群266例、プラセボ群131例に2対1で無作為に割り付けられた。プラセボ群のsintilimabへのクロスオーバーは35例(31.3%)であった。・追跡期間中央値8.9ヵ月でのPFS中央値は、sintilimab群8.9ヵ月、化学療法群5.0ヵ月と、sintilimab群で有意に長かった(HR:0.482、95%CI:0.362〜0.643、p<0.00001)。・OS中央値は、両群とも未達であった(HR:0.609、95CI:0.400〜0.926、p=0.01921)。・ORRは、sintilimab群51.9%、化学療法群で29.8%であった。・Grade3以上の有害事象発現率は、sintilimab併用群61.7%、プラセボ併用群58.8%であった。 Discussantである米国・Karmanos Cancer Canterの長阪 美沙子氏は、当試験が東アジアのデータであることを重要であるとした。また、PFS、OSは他の免疫チェックポイント阻害薬のNSCLC1次治療のデータと匹敵するものだとしながら、PFSの改善がOSの改善に結びつかないこともあることから、長期のフォローアップの必要性を強調した。 この試験の結果は、Journal of Thoracic Oncology誌2020年8月8日オンライン版にも同時掲載された。

15702.

妊娠初期のジカウイルス感染で児の脳・眼の異常が増加/NEJM

 コロンビアでは、2015~16年にジカウイルス感染症(ZVD)のアウトブレイクが発生した。コロンビア・Instituto Nacional de SaludのMartha L. Ospina氏らは、同国内のサーベイランスシステムのデータを用い、ZVDのアウトブレイクが妊娠アウトカムに与えた影響について分析し、乳児/胎児の脳・眼障害有病率はアウトブレイク期間中のほうがアウトブレイク直前や発生後より高く、ジカウイルスRNA検査で陽性が確認された妊婦における乳児/胎児の脳・眼障害有病率は妊娠初期のZVD発症で増加したことを報告した。NEJM誌2020年8月6日号掲載の報告。ジカウイルス感染症を発症した妊婦約1万8,000例について調査 研究グループは、2015年6月~2016年7月に報告された、ZVDの臨床症状を有する妊婦に関する全国的なサーベイランスデータを収集した。これら妊婦のサブグループでは、リアルタイム逆転写ポリメラーゼ連鎖反応法(rRT-PCR)によるジカウイルスRNA検査が行われた。 検査でジカウイルスRNAが確認され、妊娠アウトカムに関するデータを入手できた妊婦について、乳児/胎児における脳または眼の異常と他の有害な妊娠アウトカムについて検討した。 また、アウトブレイク中の2015年9月~2017年4月における全国的な乳児/胎児の脳・眼障害有病率を、アウトブレイク期間前後(2014年および2018年)の有病率と比較した。 調査期間にZVDを発症した妊婦は1万8,117例で、このうち8,215例がrRT-PCR検査を受け、5,926例(33%)がジカウイルス陽性であった。乳児/胎児の脳・眼障害を2%に認め、妊娠初期の感染で高率 ジカウイルス陽性が確認され、ZVD発症時の妊娠期間や妊娠転帰が報告された5,673例において、乳児/胎児93例(2%)に脳・眼障害が認められ、生児は75例であった。脳・眼障害の発生率は、ZVDを妊娠第1期で発症した妊婦のほうが、第2期または第3期に発症した妊婦よりも高かった(3% vs.1%)。 妊婦5,673例中172例(3%)が妊娠喪失に至った。先天異常が認められた妊娠を除外した5,426例では、409例(8%)が早産、333例(6%)が低出生体重であった。 全国における脳・眼障害有病率(妊娠中のZVDの有無を問わない)は、アウトブレイク期間中が13例/出生1万人であったのに対し、アウトブレイク前は8例/出生1万人、アウトブレイク後は11例/出生1万人であった。

15703.

医師の年収、男性多い職場ほど男女差も大きい/BMJ

 非外科専門医および外科専門医のいずれにおいても、所得の性差を説明しうる因子を詳細に調整した後でさえ、男性医師の割合が高い職場では年収の性差が大きいことが明らかにされた。米国・ランド研究所のChristopher M. Whaley氏らが、医師の職場の男女構成によって医師の所得に男女で違いがあるかを調査した、後ろ向き観察研究の結果を報告した。医師の所得に男女差があることはよく知られているが、医師の職場の多様性と所得の性差との関連はこれまで評価されてこなかったという。BMJ誌2020年7月30日号掲載の報告。医師約1万9,000人を対象に調査 研究グループは、医師専用のオンラインプラットフォームのDoximity、およびIQVIAが提供しているSK&Aデータベースを用い、2014~18年の医師の所得と、職場における男性医師の割合について調査した。 対象は外来9,848施設の医師1万8,802人で、職場を男性医師の割合(≦50%、>50~75%、>75~90%、>90%)で層別化し、医師の専門性、経験年数、労働時間、臨床作業負荷量、診療のタイプおよび地域について多変量調整後の、職場の男女構成に関連する医師の所得の性差について解析した。非外科専門医、外科専門医とも年収に男女差あり 非外科専門医1万1,490人において、年収の補正後絶対性差(男性vs.女性)は、男性医師が50%未満の職場では3万6,604ドル(2万9,663ポンド、3万2,621ユーロ)(95%信頼区間[CI]:2万4,903~4万8,306ドル、相対差:11.7%)であったのに対して、90%以上の職場では9万1,669ドル(95%CI:5万6,587~12万6,571、相対差19.9%)であった(差のp=0.03)。 外科専門医3,483人でも同様の結果が確認され、年収の補正後絶対性差は、男性医師が50%未満の職場で4万6,503ドル(95%CI:4万2,198~13万5,205、相対差:10.2%)、90%以上の職場では14万9,460ドル(95%CI:8万6,040~21万2,880、相対差:26.9%)であった(差のp=0.06)。 プライマリケア医3,829人では、職場の男性医師の割合と所得の性差に関連は認められなかった。 なお著者は、観察研究であり残余交絡の可能性があること、所得は自己報告で、所得データが全国的なものではないことなどを研究の限界として挙げている。

15704.

IO+Chemoへのベバシズマブ add onは有用か:APPLE Study【肺がんインタビュー】 第48回

第48回 IO+Chemoへのベバシズマブ add onは有用か:APPLE Study出演:九州大学病院 呼吸器科 白石 祥理氏非小細胞肺がん1次治療において免疫チェックポイント阻害薬と化学療法の併用にベバシズマブを上乗せすることの有効性と安全性を検討するWJOG11218L試験(APPLE Study)が進行中である。この試験の研究事務局の九州大学病院 呼吸器科 白石 祥理氏に試験実施の背景と臨床的意義について聞いた。

15705.

第38回 緑内障治療薬はどのくらい眼圧を下げ、視野を保つか【論文で探る服薬指導のエビデンス】

 眼圧上昇は緑内障を進行させる代表的な要因です。眼球内の房水が充満して圧力が上がれば視神経を圧迫し、視神経が弱れば視野狭窄や視力の低下を招きます。眼圧を下げる点眼薬が緑内障治療の中心となりますが、しばしばノンアドヒアランスが問題になります。ノンアドヒアランスの原因については横断研究でいくつか指摘されています。緑内障が視力低下を引き起こすことを十分認識できていなかったり、点眼薬で視力低下を緩和できることに懐疑的であったりするなどさまざまです。ほかにも緑内障についての知識不足、点眼やスケジュール理解の難しさ、コスト、副作用、生活上のストレスなど患者さんによって事情は異なりますが1)、根治療法がないため、視力や視野を維持するためにはどうしても長期間にわたる治療が必要です。緑内障・高眼圧症治療の点眼薬を続ければ、視野狭窄の進行が緩和されることはオープンラベルの研究で示されています。今回は緑内障治療の第1選択薬の1つであるプロスタグランジン関連薬のラタノプロスト点眼液のプラセボ対照比較試験を紹介します2)。これは緑内障の視野欠損に対する点眼薬の効果を調査した初のプラセボ対照のランダム化比較試験です。対象は開放隅角緑内障の患者516例(平均65.5歳、男性53%、糖尿病10.5%)で、介入群(ベースライン眼圧19.6mmHg、258例)はラタノプロスト0.005%点眼液を1日1回両目に投与、対照群(ベースライン眼圧20.1mmHg、258例)はプラセボ点眼薬を1日1回両目に投与し、24ヵ月以内の視野悪化までの時間を主要アウトカムとして調査しています。患者、介入者、評価者のトリプルマスキングで、介入者は患者に眼圧の測定結果を伝えないようにして、プラセボ点眼薬はラタノプロストの容器に入れて用いられています。割り付けられた516例のうち461例が解析に含まれました。両群のベースラインの特徴は似通っており、コルチコステロイド(吸入含む)の使用はプラセボ群17例(7%)、ラタノプロスト28例(11%)とやや後者が多くなっていますが、おおむね対等な比較となっています。94例に24ヵ月以内の緑内障の進行を伴う視野の悪化が認められ、その内訳は次のとおりでした。・ラタノプロスト:35/231例(15.2%)、眼圧変化-3.8mmHg・プラセボ:59/230例(25.6%)、眼圧変化-0.9mmHg・視野悪化の調整ハザード比:0.44(95%信頼区間[CI]:0.28~0.69、p=0.0003)ラタノプロスト群で視野の保持期間が有意に長いという結果でした。ラタノプロストを継続すると、眼圧がこのくらい下がるというのを目安として知っておくと効果判定に有用そうです。有害事象については目立ったものは報告されず、結膜炎がややラタノプロストで多い程度でした。結膜炎、充血に加え、プロスタグランジン系点眼薬ではまつげが異常に伸びたり、まぶたや虹彩に色素沈着が生じたりするといった美容に関わる副作用があります。対策として、点眼後の拭き取りをお伝えしましょう。逆手にとって美容目的でまつげに綿棒で付ける方もいますが。正常眼圧緑内障でも眼圧を下げることで進行を抑制日本人には正常眼圧緑内障が多いですが、その場合でも点眼薬が有用です。眼圧が正常範囲でも、無治療時の眼圧から30%以上の眼圧低下を目標として治療した群と無治療群では、視野障害の進行に有意な差があることが米国における多施設共同研究で示されています3)。合計140眼のうち、治療群の7眼(12%)と対照群の28眼(35%)が緑内障性視神経乳頭の進行または視野欠損のエンドポイントに達し、治療群の平均生存期間が2,688±123日であったのに対して、対照群では1,695±143日と長期的に大きな差が出ることがわかっています。なお、ランダム化割り付け時点の眼圧のベースラインは、対照群16.1±2.3mmHg、治療群16.9±2.1mmHgなので、眼圧が15mmHg以下だった場合の有効性は不明です。根拠をもって治療の効果を説明することで、ノンアドヒアランスの原因となる認識不足を解消できることもあると思いますので、服薬指導の参考にしていただければ幸いです。1)Newman-Casey PA, et al. Ophthalmology. 2015;122:1308-1316.2)Garway-Heath DF, et al. Lancet. 2015;385:1295-1304.3)Collaborative Normal-Tension Glaucoma Study Group. Am J Ophthalmol. 1998;126:487-497.

15706.

オンライン学会に参加した【Dr. 中島の 新・徒然草】(336)

三百三十六の段 オンライン学会に参加した新型コロナの流行でオンライン学会が主流となっています。そんな中、私もオンライン学会に出席したので、その経験と感想を述べたいと思います。学会参加の方法は以下の通り。あらかじめ学会参加費を支払って登録しておく開催前日に学会ホームページにログインし、動作を確認する本番で再びログインし、聴きたい演題を選んで「視聴開始」ボタンを押す各セッションが終わるごとに「視聴終了」ボタンを押す1つのセッションを見るごとに1単位のクレジットが付く実際に経験すると、ネットを使った学会のメリットとしては以下の点がありました。遠くの会場に行かなくていい自室で視聴しながら単純作業ができて雑用も片付く→逆に、現地会場にいると身の置き場のない時間ができてしまう→2、3日でも病院を留守にすると仕事が溜まっている自宅で寝転んでスマホで見ることもできる(演者の先生方、どうもすみません)大画面ゆえスライドがよく見えるなぜか現地参加で聴かないような演題を見てしまう。これが結構面白かったといったところで、オンライン学会の良いところはいろいろありました。いつもよりどっぷり参加したくらいです。一方、オンラインのデメリットとしてはセッション間の時間が全くなかったのでトイレに行けないシステムの動作の不安定さゆえ「視聴開始」「視聴終了」のボタンを何度も押してしまった病院で視聴しているときにも院内PHSが鳴る→オンライン参加であっても学会出張扱いにしてPHSを切っておくべし結論としては、メリットがデメリットをはるかに上回る気がします。コロナが去ってもオンライン参加のオプションは残しておいて欲しいところ。もちろん現地参加と好きなほうを選択できれば最高ですね。最後に1句ネットなら 学会出席 疲れません

15707.

コロナショック後は、「タダ株」戦略で丸儲け!?【医師のためのお金の話】第35回

2020年2月から株式市場で始まったコロナショックは、3月23日に大底を迎えました。この1ヵ月間の恐ろしいほどの暴落に対して、果敢に買い向かった方も多かったことでしょう。私も神経をすり減らしながら、1ヵ月にわたる長丁場を戦い抜きました。参考:第31回 新型コロナショックで株暴落!投資家はどう立ち向かうべき?ここで勝負できた人は大きな果実を得たわけですが、今後の投資方針については少し考えたほうがよいと思います。つまり、そのまま保有し続けるのか、売却して利益を確定するのか、はたまた一部だけ売却するのか、などの出口戦略を立てる必要があります。株式投資の成果は出口戦略次第で大きく変わります。株式市場が比較的安定している今だからこそ、一度立ち返って、自分の投資方針について考えてみましょう。成長株vs.割安株、ここ10年は成長株が優勢株式銘柄の分類方法はいくつもあります。代表的なものは、「成長株」と「割安株」に分ける考え方でしょう。成長株はグロース株とも呼ばれており、成長産業の銘柄や、高い成長性のために長期間にわたって株価が上昇している銘柄を指します。株式市場における花形的銘柄が多く、その代表は米国株のGAFA*です。これらの銘柄を所有していると、企業の成長に伴って株価が上昇するので、面白いほど利益を得ることができます。多くの投資家は成長株を選好するため、割高に評価されることが特徴です。一方、割安株はバリュー株とも呼ばれており、本来の企業価値と比べて過小に評価されている銘柄です。株価が割安に放置されている理由はさまざまですが、業界の成長性が低い場合や、業績面・財務面の問題を抱えているケースが多いです。投資家に人気がないために割安に甘んじているわけですが、経営戦略の変更などで注目されると本来の価値が再評価されることもあります。もともと低評価なので、株価の下値が限定的であることが魅力です。成長株と割安株で分類した場合、最近の10年は成長株への投資が優勢でした。世界的に有名な米国の投資家、ウォーレン・バフェット氏の成績が低迷している理由は、割安株のパフォーマンスが悪かったことに起因しているといわれています。*IT業界において支配的な力を持つGoogle、Amazon、Facebook、Appleの総称堅実な「ストック型」の収益構造を持つ銘柄を厳選このように紹介してきましたが、実は私自身は、成長株や割安株という分類で投資方針を決定していません。私が投資対象としているのは、割安株の中でもストック型の収益構造を持つ銘柄群です。ストック型の収益構造とは、電気やガス、携帯電話、新聞などのように、一旦契約すると安定的で長期的な収入に結び付くビジネスモデルです。大きな成長は見込みにくいものの、急激に売り上げが減少する可能性が低いため、破綻の危険性がきわめて低いことが特徴です。株式投資において、銘柄の破綻リスクを考慮しなくてよいことは非常に大きなアドバンテージです。今回のコロナショックでは、オンライン診療のメドレー(4480)や米国のZoom(ZM)が高騰しました。これらの銘柄は成長株ですが、ビジネスモデルはストック型の収益構造です*。しかし、私はこれらの銘柄を投資対象としていません。その理由は、これらの企業は「無形資産」をベースにしているからです。無形資産とは、特許、商標、技術などの「物的な実態」が存在しない資産のことです。無形資産の特徴は「サンクコスト(埋没コスト)」が高いことにあります。サンクコストが高い理由は、商標や技術などの無形資産は時価で売却することが難しいからです。不動産や鉱山などの有形資産は時価で売却できるため、投資資金の回収が容易であることと対照的です。*メドレーの収益の大部分は人材仲介事業ですが、ここでは株価上昇の理由であるオンライン診療事業にスポットを当てています。無形資産株は「タダ株」戦略を!無形資産にはサンクコストが高いこと以外にも、「スピルオーバー」といって自社技術が簡単に外部へ漏出してしまう特徴があります。ビジネスモデルとして成功していても、技術的に模倣できないことはほとんどありません。このため、無形資産がベースの企業は常に競争にさらされており、長期間生存することが難しくなります。今現在、隆盛を誇るZoomといえども、10年後に存在している可能性は高くないと考えています。無形資産をベースにした銘柄は不安定なので、確実に収益を確保するには投資資金を回収しておく必要があります。そのための手段の1つが「タダ株戦略」です。タダ株戦略とは、「株価が2倍になったときに手持ち株式の半分を売却する」という投資戦略で、成功すれば投資資金をすべて回収できる手法です。手元に残った半分の株は、文字通りタダで手に入れたことになります。このようにして投資資金を回収することで、確実に収益を積み上げていきます。今回のコロナショックで株式市場に開いたチャンスをつかんだ人は多いことでしょう。しかし、出口戦略で失敗すると、せっかくつかんだチャンスもふいになります。出口戦略で思い悩んでいる人は、自分が勝負した銘柄が有形資産・無形資産のどちらをベースにしているのかを確認し、成功率の高い出口戦略を検討しましょう。

15708.

第19回 医療倫理なおざりに?政治主導の「大阪発ワクチン」開発は「人体実験」との批判

新型コロナウイルス対策を巡り、その決断力と実行力がたびたび称賛されてきた吉村 洋文・大阪府知事だが、ここに来て迷走気味である。先日、ヨウ素系うがい薬の推奨で品薄状態を招いたのは記憶に新しいが、6月に発表したワクチン開発を巡り、臨床試験を医療従事者対象に実施すると発言。医療従事者からは「人権侵害」「人体実験」との批判の声が相次いだのだ。吉村知事は8月4日の記者会見で、「うがい薬でうがいをすると、新型コロナの陽性者が減っていくのではないかという研究結果が出た」と述べ、20日までを強化月間として、ポビドンヨード液を使ってうがいするように呼び掛けた。会見の直後から、各地の店舗で当該製品の売り切れが続出し、ネットでは高額転売も見られた。これに対し、日本医師会の中川 俊男会長は「エビデンスとして十分ではない」と批判。大阪府保険医協会は「ポビドンヨードを使い過ぎると、かえって甲状腺機能を低下させる。感染予防には水うがいのほうが優れている」と懸念を示した。また、大阪府・市や大阪大、医療ベンチャー企業などが連携して開発を進めている「大阪発ワクチン」を巡っては、6月17日の記者会見で「今月末に大阪市立大学医学部附属病院の医療従事者に、まずは20~30例に投与予定」と話した。知事だけではない。その前日、16日には松井 一郎・大阪市長も同様の発言をしている。18日には、ワクチン開発に携わる森下 竜一・大阪大学寄附講座教授が日本抗加齢医学会のWEBメディアセミナーで、「秋に大阪大学医学部附属病院でも医療従事者を対象とした400人規模の臨床試験を実施する予定」と述べた。これに対し、医療従事者からは「病院の職員に検査を強制する人権侵害ではないか」といった批判や、「人体実験にならないか」との指摘が出ている。大阪府保険医協会は7月25日、吉村知事らの発言に対し声明を発表。最も問題視したのは「知事および市長が治験開始を発表した6月16、17日には、まだ大阪市立大学の審査委員会は開かれていなかった」ことだ。治験は、医薬品医療機器総合機構が調査を行った上で、実施医療機関の審査委員会による審査・承認を経なければスタートできない。専門家が誰からの干渉も受けず、効果と安全性を客観的、科学的に検証する必要がある。にもかかわらず、「治験を行う大阪市立大学の審査の1週間も前に知事や市長が公表したことは、厳正であるべき医薬品審査の手続きを完全に無視する非常に危険な行為である」と同協会は指摘。さらに、市大に予算や人事で大きな影響力を持つ知事や市長が先んじて公表することにより、「審査側が治験を認める方向に進むのは避けられず、本来指摘されるべき危険性が見逃されてしまう可能性もある」と懸念している。政治主導で推し進められている感のある「大阪発ワクチン」の開発。ワクチン自体、実現すれば大きな希望になることは間違いないが、あくまで政治家である吉村・松井両氏の胸の内にあるのは医療倫理よりも功名心なのではなかろうか。

15709.

COVID-19罹患の精神疾患患者に対する推奨治療

 精神疾患患者における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のマネジメントでは、とくに薬物相互作用に関して、いくつかの課題がある。スペイン・バルセロナ大学のG. Anmella氏らは、COVID-19に罹患した精神疾患患者に関する代表的な3つのケースと、既知の文献およびコンサルテーション・リエゾン精神科の専門家チームの臨床経験に基づいた実践的なアプローチの報告を行った。Journal of Affective Disorders誌2020年9月1日号の報告。 主な結果は以下のとおり。・ロピナビル・リトナビル治療を受けている患者の場合には、継続中の精神薬理学的治療が優先されるべきであり、多くの薬剤においてその投与量は25~50%減量すべきである。例外として、クエチアピン、アセナピン、オランザピン、セルトラリン、ラモトリギン、bupropion、メサドンなどが挙げられる。・精神薬理学的治療の通常の投与量が低~中程度の範囲にある場合には、COVID-19治療薬併用中の用量変更は推奨されない。ただし、必要に応じてECG、副作用および薬物レベルの臨床モニタリングのみ推奨される。・精神薬理学的治療を開始する場合には、心毒性の相互作用の有無をECGでモニタリングしながら漸増しなければならない。(A)興奮性せん妄に対しては、第1選択の抗精神病薬としてオランザピンが推奨され、クエチアピンは避けるべきである。(B)重度の精神疾患に対しては、基本的な治療を維持する必要がある。(C)抑うつ/不安症状を有する重度でない精神疾患に対しては、心理的サポートを実施し、症状を特定したうえで治療を行う必要がある。 著者らは「薬理学的相互作用に関する推奨事項は、限られた定性的なアプローチのみを提供している」としながらも、「COVID-19に罹患した精神疾患患者は、いくつかの臨床基準を考慮し個別にマネジメントするべきであり、COVID-19治療の対象から除外すべきではない。薬理学的相互作用のリスクは絶対的ではなく、状況に応じて対応する必要がある。ほとんどの精神薬理学的治療では、QTc間隔にとくに注意し、ECGを検討すべきである」としている。

15710.

がん患者の脱毛軽減に有用な頭皮冷却装置、国内初の製造販売承認

 2020年7月10日、「抗がん剤治療の副作用による脱毛を低減・抑制する国産初の『頭皮冷却装置』発表記者会見」が開催された(株式会社毛髪クリニックリーブ21主催)。小林 忠男氏(大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻 招へい教授)が「乳がん化学療法患者さんにおけるリーブ21 CellGuard(セルガード、頭皮冷却装置)を用いた脱毛の軽減化について」を、渡邉 隆紀氏(仙台医療センター乳腺外科医長)が「乳がんにおける化学療法と脱毛の問題点」について講演した。 がん化学療法に伴う容姿変化が原因で治療介入に対し消極的となる患者も存在する。そのような患者のサポートを行う上でエビデンスが集約され治療に役立つのが、「がん患者に対するアピアランスケアの手引き」である。これには脱毛をはじめ、爪の変形や皮膚への色素沈着などへの対応法がまとめられ、たとえば、脱毛に関しては“CQ1:脱毛の予防や重症度の軽減に頭皮冷却は有用か”の項で、頭皮冷却の推奨はC1a(科学的根拠はないが、行うように勧められる)とされている。しかし、日本は海外に比べ、医療施設への頭皮冷却装置の導入が遅れているのが現状であるー。頭皮冷却装置でがん患者の満足度アップ 小林氏は化学療法に誘発される脱毛(CIA:Chemotherapy induced-alopecia)のメカニズムについて、頭皮冷却の理論的根拠(温度低下により血管が収縮→血流低下により薬剤濃度低下、または反応速度低下→毛根細胞生存の維持)や脱毛頻度の高い抗がん剤開発と頭皮冷却の歴史を交えて解説。CIAが女性患者にもたらす影響として以下を述べた。●身体的また精神的な悪影響●心理学的な症状●ボディイメージの低下●乳房を失うよりも強いトラウマ●QOLの低下:Identityと個性に強い影響を及ぼす●治療後も持続的な髪質の変化(くせ毛・量・太さ) これらの悩みを解決するべく誕生したのがセルガードであり、この特徴として、「制御付き頭皮冷却のデジタルシステムである。頭皮温度を氷点下で維持することで毛根周囲の血管を収縮させて、毛根周辺毛細血管に到達する抗がん剤の量を抑制することができる。また、1台で2名が利用でき外来化学療法に有用」と説明した。上田 美幸氏らが第18回日本乳学会学術総会(2010年)で報告した『頭皮冷却キャップ装着に伴う変化 患者満足度アンケート』によると、装着の問題、使用中の気分不快、頭痛について調査し大多数で満足が得られているほか、加藤乳腺クリニックの29例を対象とした調査では、NCI-CTC scale Grade0は8例、Grade1は17例、Grade2は4例という結果が得られた。これを踏まえ同氏は、「セルガードによる頭皮冷却法がCIAに効果的であると証明された。今後、患者のQOLを向上させるだけではなく、より良い治療へ貢献する可能性がある」と語った。脱毛に関する不安、患者と医療者で大きな差 脱毛の臨床的な見解を示した渡邉氏は、がん化学療法を受けた患者の苦痛調査1,2,3,4)から「脱毛は、この30年間で常に上位に位置するほど患者の大きな悩み。また、別の調査5)でも治療時の不安において、患者は脱毛を4番目に挙げる一方、看護師は9番目、医師は12番目に挙げた」と、がん患者・看護師・医師の認識の乖離を指摘。なかでも、乳がんは患者の増加、初発年齢の若さ、適格な診断・予後の良さに加え、近年では外来化学療法が主流となっているが、体毛すべてに影響を及ぼす乳がん再発予防の治療は患者に大きな負担をもたらしている。同氏らが行った調査6)によると乳がん患者が脱毛した場合、再発毛しても頭髪8割以上の回復は60%、頭髪5~8割の回復は25%、頭髪5割未満の回復は15%で、再発毛不良部位は前頭部と頭頂部が圧倒的に多いことが明らかになった。また、ウイッグの使用期間は平均12.5±9.7ヵ月で、60ヵ月以上もウィッグを手放せない患者も存在した。このことから同氏は「脱毛程度の軽減、再発毛の促進に頭皮冷却装置の効果を期待する」と締めくくった。日本人向け脱毛防止装置で苦痛開放へ 日本での冷却装置導入の遅れに注目したリーブ21代表取締役社長の岡村 勝正氏は、「女性にとって乳がん治療はがん告知、乳房、髪の毛を失う三重の苦しみがあると言われている。欧米で発売されている頭皮冷却装置は日本人に適さないことから、脱毛で悩む日本人を救うため開発を行った」とし、「同製品は本年秋頃、全国のがん診療連携拠点病院に対してプロモーションを予定している」と話した。■参考リーブ21:頭皮冷却装置<セルガード> 1)Coates A, et al. Eur J Cancer Clin Oncol. 1983;19:203-208.2)Griffin AM, et al. Ann Oncol. 1996;7:189-195.3)Dennert MB, et al. Br J Cancer. 1997;76:1055-1061.4)Carelle N, et al. Cancer. 2002;95:155-163.5)Mulders M, et al. Eur J Oncol Nurs. 2008;12:97-102.6)Watanabe T, et al. PLoS One.2019;14:e0208118.

15711.

CABANA試験におけるカテーテルアブレーション/薬物療法のAF再発の割合【Dr.河田pick up】

 CABANA試験は、心房細動(AF)に対しカテーテルアブレーション(CA)治療もしくは薬物療法のQOL改善効果を比較する非盲検無作為化試験であり、2009年11月~2016年4月に10ヵ国126施設で2,204例の患者が登録された。Intention to treat分析では、非有意だったものの、CAが主要評価項目である死亡、後遺障害を伴う脳卒中、重大な出血、心停止などを14%減らすことが示された。今回、米国・ワシントン大学のJeanne Poole氏ら研究グループにより、CABANA試験のサブ解析ともいえる論文が発表された。この研究の目的はCABANA試験におけるAFの再発を評価することである。JACC誌2020年6月30日号に掲載。CABANAモニターを用いて、症候性/無症候性AFを検知 試験に参加した患者は、CA群もしくは薬物療法群にランダマイズ化し、専用のCABANAモニターでフォローされた。このモニター心電図は、患者自身が症状に応じて簡易心電図を記録でき、また24時間のAF自動検知も可能である。AFの再発は、90日間のブランキング(再発の評価に含めない期間)後、30秒以上続く心房頻拍と定義された。1日におけるAFの割合の評価には、6ヵ月ごとのホルター心電図が用いられた。  CABANAモニターを使用し、90日間のブランキング後に心電図記録を提出した患者は1,240例で、登録患者の56%に相当した。治療効果の比較は、修正intention-to-treatを用いて行われた。AFの割合はCA群で有意に減少 1,240例の年齢の平均中央値は68歳で、34.4%は女性であった。43.0%の患者が発作性AFを有していた。 60ヵ月のフォローアップ期間中、症状の有無にかかわらず、すべてのAF(ハザード比[HR]:0.52、95%信頼区間[CI]:0.45~0.60、p<0.001)および症候性AF(HR:0.49、95%CI:0.39~0.61、p<0.001)は、CA群で有意に減少していた。 また、試験開始前のホルター心電図におけるAFの割合は48%で、試験開始後12ヵ月の時点では、CA群6.3%、薬物療法群14.4%であった。5年間のフォローアップ期間におけるAFの割合は、CA群では、すべてのAF(有症候性/無症候性を含む)の再発を48%減少させ、症状を伴うAFを51%減少させた。さらに、AFの頻度は試験開始前のAFの種類に関わらず、有意に減少した。◆◇◆◇◆ 個人的には、CA後のAF再発率と頻度を評価したこの論文は、JAMAに掲載されたCABANAスタディと同じぐらい重要だと考えます。5年間で症候性/無症候性を含めたAFの再発はCA群で52.1%でした(薬物療法群は70.8%)。正確な数値はわかりませんが、症候性AFに限って見れば、再発率は20%近くまで減っています。これらの数字は、実臨床での印象と大きな相違はありません。結局、CAのスタディの結果は、AFの定義(この研究では30秒以上を心房頻拍と定義)やモニターの実施方法に大きく依存します。また、無症候AFがいかに多く、モニターを長時間、高頻度に行えば行うほど、CAの成績は悪くなるのは明らかです。そうした観点から、CA後においても、症状ではなく、リスク(CHADS2VASC2スコアなど)に応じて抗凝固剤を続けるということは理に適っていると思われます。 CAのスタディでは、心房性頻拍の再発率にのみ着目する傾向があります。今回の論文含めたCABANA試験の結果(約50%の再発率)を見て、CAを行わない循環器内科医や内科医は、その効果を疑問視するかもしれません。CAを行う不整脈医はCAによるAFの根治を目指してはいますが、現状における第一の目的は症状の改善もしくはQOLの改善です。だからこそ、CAを実施するケースの多くはAFによる症状、もしくはQOL低下に苦しんでいる患者さんであり、適切な症例の選択が必要です。薬物療法と比較してもCAは症状の強い患者にとっては非常に有効な治療法だと考えられます。逆に、症状のない高齢者などはCAの対象ではないと考えられます。 一方で、CA後の10年を超えた長期成績は不明な点もあります。無症候でも若年、心不全、薬物療法が使えない患者に対しては、CAによりQOLや予後を改善できる可能性があるため、AFの根治を目指したCAを行うことも妥当だと考えられます。この研究からもAFに対するCAの症例選択は、個々の症状や年齢に応じた十分な検討が必要だということが言えると思います。(Oregon Heart and Vascular Institute  河田 宏)■関連コンテンツ循環器内科 米国臨床留学記

15712.

EGFR陽性肺がんに対する抗HER3ADC「U3-1402」とオシメルチニブ併用、臨床試験実施へ/第一三共

 第一三共は、2020年8月7日、U3-1402(HER3に対する抗体薬物複合体)とEGFR‐TKIオシメルチニブ(商品名:タグリッソ)との併用療法を評価する臨床試験の実施に関する契約をアストラゼネカと締結したと発表。 本契約に基づき、同社は、EGFR遺伝子変異を有する進行および転移を有する非小細胞肺がん患者を対象とした、両剤併用のグローバル第I相臨床試験を実施する。 本試験は2つのパートからなり、パート1(用量漸増パート)では、同剤とオシメルチニブの異なる投与量の組み合わせによる安全性と忍容性を評価し、推奨用量を決定する。パート2(用量展開パート)では、両剤併用の推奨用量での有効性と安全性を評価する。 用量漸増パートの主要評価項目は安全性と忍容性で、用量展開パートの主要評価項目は客観的奏効率など。北米、欧州、日本を含むアジアにおいて最大258名の患者を登録する予定。

15713.

COVID-19に有効な薬剤は?RCT23報のメタ解析/BMJ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者への薬物治療の有効性について比較検討したところ、グルココルチコイド投与は標準治療と比べて、死亡率および人工呼吸器リスクを減少する可能性が示されたという。カナダ・マックマスター大学のReed A. C. Siemieniuk氏らが、米国疾病予防管理センター(CDC)のCOVID-19試験結果データベースを基に、システマティック・レビューとネットワークメタ解析を行い明らかにした。なお、有症状期間を短縮する可能性がある薬物治療として、ヒドロキシクロロキン、レムデシビル、ロピナビル・リトナビルが挙げられたが、著者は、「ほとんどの試験が小規模でエビデンスの質は低く、治療薬の有効性については確定できないままだ」と述べている。BMJ誌2020年7月30日号掲載の報告。7月20日時点でのシステマティック・レビュー 研究グループは2020年7月20日時点で、電子データベース25件と中国のデータベース6件を含む、CDCのCOVID-19試験結果データベースを基に、システマティック・レビューとネットワークメタ解析を行った。COVID-19の疑いや可能性が高い患者、また確定診断を受けた患者を対象に、薬物治療と標準治療、またはプラセボ投与を比べた無作為化比較試験を抽出した。 2人組のレビュアーによってデータが抽出。重複データを削除後、ベイズ変量効果ネットワークメタ解析を行った。各試験のバイアスリスクは改訂版コクラン・バイアスリスク2.0ツールを用い、エビデンスの質(確実性)は、GRADEシステムでそれぞれ評価した。グルココルチコイドは標準治療と比べて死亡を37/1,000人減 2020年6月26日までに行われた23件の無作為化比較試験を包含しメタ解析が行われた。試験が盲検化されていないというバイアスリスクのために、ほとんどの治療薬の比較に関するエビデンスの確実性は非常に低かった。 その中で唯一、グルココルチコイドによる治療は標準治療に比べ、死亡および人工呼吸器リスクを減少することに関してエビデンスが得られた。死亡リスクの群間差は37/1,000人(95%信頼区間[CI]:63~11/1,000人)、人工呼吸器リスクは同31/1,000人(47~9/1,000人)だった(いずれも中等度の確実性)。これらの予測値は、直接的エビデンスに基づくもので、ネットワーク・エビデンスでは異質性により同予測値の正確性は低下した。 また、有症状期間を短縮する可能性があった治療薬(標準治療との比較において)は、ヒドロキシクロロキン(平均群間差:-4.5日、低度の確実性)、レムデシビル(-2.6日、中等度の確実性)、ロピナビル・リトナビル(-1.2日、低度の確実性)だった。 ヒドロキシクロロキンはその他の薬物治療と比べ、有害事象のリスクを増大する可能性が示された。レムデシビルは、おそらく投与を中断するに至る有害事象リスクは、実質的に増大しないと考えられることが示された。その他については、投与の中断に結びつく有害事象について解釈するだけの十分な患者が試験に組み込まれていなかった。

15714.

多発性硬化症、オファツムマブが有意に再発抑制/NEJM

 多発性硬化症に対し、オファツムマブ(本邦では慢性リンパ性白血病の適応で承認)はteriflunomideに比べ、年間再発率を有意に低下することが示された。3ヵ月、6ヵ月時点の障害の悪化リスクも3割強低く、また6ヵ月時点で障害が改善した患者の割合は1.35倍だったという。米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のStephen L. Hauser氏らが、2件の二重盲検ダブルダミー第III相無作為化比較試験を行い報告した。オファツムマブは抗CD20モノクローナル抗体の皮下注射剤で、選択的にB細胞数を減少する。teriflunomideは経口ピリミジン合成阻害薬で、T細胞およびB細胞の活性化を抑制するが、両薬剤の多発性硬化症に対する相対的有効性については明らかになっていなかった。NEJM誌2020年8月6日号掲載の報告。年間再発率と障害の悪化、改善などを比較 研究グループは、多発性硬化症の患者を対象に2件の比較試験を行い、オファツムマブとteriflunomideの効果を比較した。同グループは被験者を無作為に2群に分け、一方にはオファツムマブ(1、7、14日目に負荷投与量20mg、その後は4週ごとに20mg)の皮下投与を、もう一方にはteriflunomide(14mg/日)の経口投与を、最長30ヵ月間実施した。 主要エンドポイントは、年間再発率だった。副次エンドポイントは、3ヵ月または6ヵ月時点の評価で確認された障害の悪化、6ヵ月時点で確認された障害の改善、T1強調MRIのスキャン1回当たりのガドリニウム増強病変の数、T2強調MRI上の新規病変または拡大病変の年間発生率、3ヵ月時点での血清ニューロフィラメント軽鎖(NfL)濃度、脳容積の年間減少率などとした。年間再発率、オファツムマブ群0.10~0.11、teriflunomide群0.22~0.25 被験者は2試験全体で、オファツムマブ群946例、teriflunomide群は936例で、追跡期間の中央値は1.6年だった。 オファツムマブ群とteriflunomide群の年間再発率は、試験1ではそれぞれ0.11と0.22(群間差:-0.11、95%信頼区間[CI]:-0.16~-0.06、p<0.001)、試験2では0.10と0.25(群間差:-0.15、95%CI:-0.20~-0.09、p<0.001)だった。 副次エンドポイントは、2試験全体で、3ヵ月時点で障害の悪化が確認された患者の割合はオファツムマブ群10.9%、teriflunomide群15.0%(ハザード比[HR]:0.66、p=0.002)、6ヵ月時点ではそれぞれ8.1%、12.0%(HR:0.68、p=0.01)と、オファツムマブ群で低率だった。また、6ヵ月時点で障害の改善が確認された患者の割合はそれぞれ11.0%、8.1%で、オファツムマブ群で高率だった(HR:1.35、p=0.09)。 T1強調MRIのスキャン1回当たりのガドリニウム増強病変の数、T2強調MRI上の新規病変または拡大病変の年間発生率、3ヵ月時点での血清NfL濃度については、主要エンドポイントと同様の傾向がみられ、オファツムマブ群がteriflunomide群より低率・低値だった。脳容積の年間減少率は両群で同等だった。 注射に関連した反応は、オファツムマブ群20.2%、teriflunomide群15.0%(プラセボ注射)でみられた。重篤な感染症発生率は、オファツムマブ群2.5%、teriflunomide群1.8%だった。

15715.

血液検査で認知症診断をする深い理由(解説:岡村毅氏)-1273

 血漿リン酸化タウ217(血液検査)によりアルツハイマー型認知症の診断ができる可能性を報告している。ここではその臨床的背景について深掘りしよう。 そもそもアルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症等は、症状は大きく異なるものである。教科書だけ見ていたら、こんなもの診断は簡単だろうと思うかもしれない。 一方、臨床は教科書通りにいかない。長い人生を歩んできた方はいろいろ複雑であるので、(1)脳梗塞などの血管性要因の併存、(2)たとえば特異な家族環境であるといった外的要因、(3)その人の生活歴やパーソナリティなどの内的要因、(4)いくつかの認知症性疾患の合併、(5)実は薬剤を飲んでいるが申告しない、といったことが起きる。するとアルツハイマー型なのに前頭側頭型的な症状が出る、みたいなことが起きる。 もちろん診断困難な事態は多くはないし、だいたいが専門病院に来る(紹介してよいです)。 かつては認知症の診断自体は、亡くなった後に脳を見ること(剖検)でしか確定できないとされてきた。だって脳は基本的に生検(一部取ってくること)ができないから。 しかし脳画像検査の進歩で、生きている人の脳内をのぞけるようになってきた。しかも、形→詳しい形→血の流れ→アミロイドやタウなどの原因的な物質の分布、とだんだん本質に迫っている。とはいえ、詳しい検査は高額なうえに、巨大な機械の中に長時間とどまるという体験をせねばならず、その結果何がわかるかというと臨床的には「○○の可能性が高まった(でも治るものではない)」ということなのである。 詳しい検査の存在意義は、研究のためと、鑑別診断が困難な場合であろう。たとえばアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症で使われるコリンエステラーゼ阻害薬は、基本的に脳を賦活する(元気にする)ので、興奮や妄想には油を注いでしまい、前頭側頭型認知症の方においては症状を悪化させることが多い(絶対にとは言えないが)。診断に困って、本人・家族も困って、次の一手にコリンエステラーゼ阻害薬が挙がったとき、詳しい検査は有意義だろう。 検査はあくまで補助的。ベテランの認知症専門医ほどやたらな検査には頼らないのはそういった背景がある(逆に若手は経験値の蓄積が少ないので頼るのは合理的だし責められまい)。いずれにせよ血液検査でわかれば、簡便なのでとても有意義であろう。 とはいえ、私も15年目の医師であるので、「若者よ、検査に頼ってばかりではだめだぞ」、という暑苦しい教訓を話してこのコラムを終えよう。 Aさん(80歳男性)が外来に来て、(1)毎日同じ時間に家の周りを散歩し、(2)自宅のみならず隣家の枝を切ってしまい、(3)止めるとひどく怒る、という場合を考えてみよう。学生さんから見れば「前頭側頭型認知症ですかね」となるだろう。時刻表的生活、脱抑制、易怒性…国試的には正解だ。現実世界ではそういう人の頭部CTで側頭葉内側の萎縮がかすかにあったりする。おかしいな…そこでこの論文にあるようなリン酸化タウなりを測定したら、なんとアルツハイマー型認知症だったりする。 どう考えればいいのだろう。 精神科医としては患者さんの歴史を深掘りすることに尽きる。本人、家族、(近しい家族は逆に視野狭窄も多いので客観的なことが言える)第三者などから複眼的に聞く。生活歴(生まれてから今までの80年のざっくりした経過)、現病歴(生活にかすかな不調が現れてからの10年間の詳しい経過)、家族の歴史、と3列で聞く。これを外来では15分でする。すると大体説明がつく。たとえば、(1)もともと植木屋さんで自宅周囲の木花のケアをしていた(が、できなくなった)、(2)家族とは植木屋さんを継ぐ継がないで葛藤があった、みたいな要因が出てくる。不思議なことに、こじれたBPSDの背景は「個人の生活史に根差した要因」×「家族内葛藤」が多いような気がする。すると、介入は心理的なものになろう。診断は、どうでもいいとは言わないが、このケースではあまり影響力はない。これが臨床の醍醐味である。 上記はいかにも精神科医っぽい意見かもしれないので、ついでに一言述べておこう。認知症に関して、神経内科、老年内科、精神科のいずれでも診ているが、どこがいいかとよく聞かれる。神経内科は鑑別診断が強く、老年内科は身体全体を見た加療が強く、精神科は本人の心理や家族の背景を踏まえたケアが強い。逆に言うと、得意分野以外は弱点であることが多い(本人や家族の話はよく聞いてとても感謝されているが残念ながら診断が間違っている精神科医とか…他の2科は敵を作りそうなのでやめておこう)。しかし、優れた専門家は大体が自分の専門外もよくできる。そして限界を知っているので、きちんと他科コンサルトする。優秀な人が多い病院ほど精神科と神経内科と老年内科は仲が良い気がする。逆にけんかしたり張り合ったりしている病院はやばいかもしれない。弱い犬ほどよく吠えるということである。

15716.

「サヴィオゾール」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第12回

第12回 「サヴィオゾール®」の名称の由来は?販売名サヴィオゾール®輸液一般名(和名[命名法])該当しない効能又は効果1)血漿増量剤として各科領域における多量出血の場合2)出血性・外傷性その他各種外科的ショックの治療3)手術時における輸血の節減4)外傷・手術・産婦人科出血等における循環血液量の維持5)血栓症の予防及び治療6)外傷、熱傷、骨折等の末梢血行改善7)体外循環灌流液として用い、灌流を容易にして、手術中の併発症の危険を減少する。用法及び用量(1)用法及び用量通常成人は1回500~1000mLを静脈内に注入する(6~10mL/kg体重/時間)。必要に応じ急速注入することができる。(2)用法及び用量に関連する使用上の注意長期連用を避けること(できるだけ短期投与にとどめ、5日以内とする)警告内容とその理由該当しない禁忌内容とその理由【禁忌(次の患者には投与しないこと)】(1)うっ血性心不全のある患者[循環血液量を増すことから、心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。](2)高乳酸血症の患者[症状が悪化するおそれがある。]※本内容は2020年7月22日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2012年1月改訂(改訂第8版)医薬品インタビューフォーム「サヴィオゾール®輸液」2)大塚製薬工場:医療用医薬品情報

15717.

第19回 医師の質・能力、実はどうでもいい? LINEヘルスケア事件の先にある世界

「ガキンチョ」「死ぬのが正解」などと応じる こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。やっと関東に夏本番がやって来ました。またしても愛知の実家から「しばらく帰ってこんでええ!」と言われたので、この週末、帰省は止めにして懸案の越後駒ヶ岳に山仲間と行ってきました。自粛期間中にもかかわらず、ピーク直下の駒の小屋の狭いテントサイトはほぼ満床で、密を避けるのに苦労しました。さて、今週気になったのは、IT企業、LINE(ライン)傘下のLINEヘルスケアが展開する、医師にLINEで相談できるサービス「LINEヘルスケア」で、相談を担当した医師がユーザーに対して不適切な対応をし、その内容がSNSで拡散、炎上したというニュースです。医師はユーザーからの相談に、「リスカやOD(オーバー・ドーズ)で発散するのは低レベル」「診断なんかいくらでも付けられますよ。よくいる世間知らずの10代の女の子」「言葉にできないやつはガキンチョ」「深く考えすぎると結論としては、死ぬのが正解となりますし、たぶん正解なんでしょう」などと回答。この一連のやりとりのスクリーンショットが流出し、“事件”になってしまいました。8月2日、同社はこの事態を受けて「LINEヘルスケアに登録している医師1名において、お客様に対して、利用規約違反の行為が確認されました」とした上で、この医師を利用停止処分としたことを発表。「お客様のお心を傷つけ、多大なるご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪しました。同社はモニタリング体制を強化することで再発防止策を徹底していく、としています。LINEのトーク画面で医師に直接相談できる「LINEヘルスケア」は、LINEと医療情報専門サイト「m3.com」のエムスリーによる合弁会社であるLINEヘルスケアが運営する、LINE上で利用できるオンラインの健康相談サービスです。内科、小児科、産婦人科、整形外科、皮膚科、耳鼻咽喉科に対応しており、利用者は相談内容や診療科から医師を選んだ上で、「いますぐ相談する」か、「あとから回答をもらう」か相談方法を選択、体の不調などについてLINEのトーク画面で医師に直接相談する、という仕組みです。「いますぐ相談する」の利用料金は2000円、「あとから回答をもらう」の1000円です。昨年12月からサービスをスタートしていますが、経済産業省の「令和2年度補正遠隔健康相談事業体制強化事業」(上限1億円/件)に採択されており、2020年8月31日までは無料となっています。「遠隔健康医療相談」がカテゴライズされたのは2年前このニュース、対応した医師の”暴言”に目が向きがちですが、こうした人間はどんなプロフェッションでも一定数はいるものです。ここでは、もう一つの側面である「医師による医療相談」について少し考えてみたいと思います。そもそも、医師などが健康相談に乗る、というサービスは、カード会社や生命保険会社などの付帯サービスとして従来から行われてきました。ただ、国がこうしたサービスをきちんとカテゴライズしたのはつい最近のことです。2018年度の診療報酬改定でオンライン診療に対する評価が新設されました。これを受け厚生労働省は同年3月、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(以下、ガイドライン)を公表しました。その中で情報通信機器を活用した健康増進や医療に関する行為を「遠隔医療」と定義し、さらに「オンライン診療」「オンライン受診勧奨」「遠隔健康医療相談」の3つに区分したのです。本ガイドラインでは「遠隔健康医療相談」について、医師が行うものと、医師以外が行うものに分けて次のように定義しています。・遠隔健康医療相談(医師)遠隔医療のうち、医師-相談者間において、情報通信機器を活用して得られた情報のやりとりを行い、患者個人の心身の状態に応じた必要な医学的助言を行う行為。相談者の個別的な状態を踏まえた診断など具体的判断は伴わないもの。・遠隔健康医療相談(医師以外)遠隔医療のうち、医師又は医師以外の者-相談者間において、情報通信機器を活用して得られた情報のやりとりを行うが、一般的な医学的な情報の提供や、一般的な受診勧奨に留まり、相談者の個別的な状態を踏まえた疾患のり患可能性の提示・診断等の医学的判断を伴わない行為。つまり、「遠隔健康医療相談」とは、医師など(必ずしも医師限定ではない)が遠隔地(その場にいない)の患者に対して医療・健康に関連する相談を行うもので、医療行為(診察や治療)は伴わず、相談行為だけを行うもの、という位置づけなのです。というわけで、LINEヘルスケアの事業は「遠隔健康医療相談(医師)」にあたります。ちなみに、医師法第20条は「医師は自ら診察しないで治療をし、若しくは診断書若しくは処方せんを交付」することを禁止していますが、「遠隔健康医療相談(医師)」の定義(医学的助言にとどめ、相談者の個別的な状態を踏まえた診断など具体的判断は行わない)に則った運用を守れば、医師法には抵触しないことになります。LINEで“自費診療”を受けさせてみる大実験さて、LINEヘルスケアが、従来のカード会社などが提供する限定的な特別サービスと一線を画するのは、LINEという8,400万人(2020年4月現在)のユーザー数を持つソーシャルメディアの世界での事業展開という点です。さらに、前述したように、新型コロナウイルス感染症の流行で患者の医療機関の受診控えが進む中、国民がスマートフォンやパソコンを通じて医師に手軽に相談できるよう経済産業省がスタートさせた事業に採択(同社は3月にこの事業を受託、一度途切れた後、再び5月から8月まで受託しています)された点も注目に値します。国(厚生労働省ではなく経済産業省ですが)のお墨付きをもらった事業という見方もできるからです。そう考えるとこの事業、極端なことを言ってしまえば、コロナ禍で医療機関に行きづらくなった国民のうち、軽症者や自然に治るような病気の人についてLINEで“自費診療”を受けさせてみる大実験…と解釈することもできそうです。もちろん、サービス提供者側は「医学的助言にとどめ、相談者の個別的な状態を踏まえた診断など具体的判断は行わない」ことで、医療行為ではないという厳格な線引きを守っているとは思いますが、ユーザー側から見れば、医療機関の代替機能であることは間違いありません。政府は国民に、軽度の病気や怪我の患者にOTCを用いたセルフメディケーションを勧めています。背景には医療リソースの効率的利用と医療費削減があります。同様のことは「遠隔健康医療相談」にも言えるでしょう。受診前の相談の段階で、患者(や健常者)が無駄な受診を思い留まったとしたら、国や保険者は大喜びでしょう。一部の医療機関は困るかもしれませんが…。「遠隔健康医療相談」はAIに取って代わられる仮に大実験だとしたら、この事件後ネット上でも話題となった、登録医師のクオリティや、医師の取り分が安価過ぎる(いますぐ相談/予約相談で1件あたり30分1,400円、あとから回答で1件あたり700円らしいです)ことなどは、あまり大きな問題ではなくなります。なぜならば、「遠隔健康医療相談」はやがてAIに取って代わられるに違いないからです。私はAIについては詳しくありませんが、軽症疾患やコモンディジーズを患者の訴えなどから推察し、療養のアドバイスや受診勧奨をすることは、学習を積んだAIにとっては容易いことのように思えます。ここからは全くの想像です。ひょっとしたらLINEヘルスケアは、法律と規制が許せば「遠隔健康医療相談」をAIに任せようとしているのではないでしょうか(表向きは絶対に言えないとは思いますが)。AIならば相談業務を無難にこなすのはもちろん、「ガキンチョ」とか「死ぬのが正解」と言ったセリフを吐くこともおそらくありません。顧客対応も万全で、「寄り添い、共に考える医師」のフリもしてくれるでしょう。さらに、運営企業の医師への支払いも必要なくなります。もし、利用者が増えていけば、医療財政的にもそれなりの効果が期待できるでしょう。うまく運営すれば、医療機関以外にはいいことづくしです。もっとも、法律と規制を乗り越えるのはなかなか大変です。オンライン診療の規制緩和に対して、一貫して慎重姿勢をとってきた日本医師会の存在もあります。新型コロナ感染症で「オンライン診療」が進みましたが、ポストコロナの時代の“新しい生活様式”におけるダークホースとして、「遠隔健康医療相談」の行方にも、目を配っておいたほうがいかもしれません。

15718.

第26回 青年会議所は多種多様さが刺激的【噂の狭研ラヂオ】

動画解説30歳で薬局を継いだ神谷政幸社長は薬剤師会や青年会議所でもご活躍されています。青年会議所は多種多様な業種の人間が集まり、話す言語からして違う感じだそうです。農家さんの書いた“おおらかな”資料に、処方監査で養った薬剤師の目が光る!

15719.

COVID-19、小児は軽症でもウイルス量が成人の10~100倍

 子供がCOVID-19に罹患した場合、一般的には成人に比べて比較的軽度の症状を示す。米国・イリノイ州シカゴAnn & Robert H. Lurie Children's HospitalのTaylor Heald-Sargent氏らが、軽~中等症のCOVID-19患者におけるウイルス量を年齢との相関で調べたところ、5歳未満の小児では症状が軽くてもウイルス保有量が多く、とくに上気道から検出されたSARS-CoV-2は成人の10~100倍にも相当することがわかった。JAMA Pediatrics誌オンライン版2020年7月30日号のリサーチレターに掲載。 本研究では、2020年3月23日~4月27日の期間、シカゴの3次医療機関においてCOVID-19の症状発症から1週間以内の入院および外来、救急部門、ドライブスルーで収集された145例の鼻咽頭スワブから検体を採取し、PCR検査を実施。cycle threshold(Ct)値を記録し、SARS-CoV-2 RNAウイルス量を評価した。 主な結果は以下のとおり。・患者はいずれも軽~中等症で、5歳未満が46例、5~17歳が51例、18~65歳が48例。いずれも発症から1週間以内に検体を採取した。・5~17歳のグループのCt値は、18~65歳のグループとほぼ同等であった(中央値[四分位範囲]:11.1[6.3~15.7] vs. 11.1[6.9~17.5])。・一方、5歳未満のグループのCt値は有意に低かった(同:6.5[4.8~12.0])。・5歳未満の小児とその他2つのグループのCt値の差異により、小児においては、とくに上気道のSARS-CoV-2が約10~100倍多いことが示唆される。 著者らは、本研究で明らかになったのはあくまで小児における高いウイルス核酸の検出量であると断っているが、これまでのSARS-CoV-2の研究では、より高い核酸レベルと感染力のあるウイルスの培養能力との相関が報告されている。このため著者らは、公衆衛生対策を進めるうえで小児の感染および拡散リスクを理解することが重要であると述べている。

15720.

PPI服用や便秘がフレイルに影響

 フレイルと腹部症状の関連性はこれまで評価されていなかったー。今回、順天堂東京江東高齢者医療センターの浅岡 大介氏らは病院ベースの後ろ向き横断研究を実施し、フレイルの危険因子として、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の使用、サルコペニア、低亜鉛血症、FSSG質問表(Frequency Scale for the Symptoms of GERD)でのスコアの高さ、および便秘スコア(CSS:Constipation Scoring System)の高さが影響していることを明らかにした。Internal Medicine誌2020年6月15日号掲載の報告。 同氏らは、2017~19年までの期間、順天堂東京江東高齢者医療センターの消化器科で、65歳以上の外来通院患者313例をフレイル群と非フレイル群に分け、フレイルの危険因子を調査した。患者プロファイルとして、骨粗しょう症、サルコペニア、フレイル、栄養状態、上部消化管内視鏡検査の所見、および腹部症状の質問結果(FSSG、CSS)を診療記録から入手した。 おもな結果は以下のとおり。・対象者は、男性134例(42.8%)、女性179例(57.2%)、平均年齢±SDは75.7±6.0歳で、平均BMI±SDは22.8±3.6kg/m2だった。・そのうち71例(22.7%)でフレイルを認めた。・一変量解析では、高齢(p<0.001)、女性(p=0.010)、ヘリコバクターピロリ菌の除菌成功(p=0.049)、PPIの使用(p<0.001)、下剤の使用(p=0.008)、サルコペニア(p<0.001)、骨粗しょう症(p<0.001)、低亜鉛血症(p=0.002)、低アルブミン血症(p<0.001)、リンパ球数の低下(p=0.004)、CONUT(controlling nutritional status)スコアの高さ(p<0.001)、FSSGスコアの高さ(p=0.001)、CSSスコアの高さ(p<0.001)がフレイルと有意に関連していた。・また、多変量解析の結果でもフレイルと有意に関連していた。高齢[オッズ比(OR):1.16、95%信頼区間[CI]:1.08~1.24、p<0.001]、PPI使用(OR:2.42、95%CI:1.18~4.98、p=0.016)、サルコペニア(OR:7.35、95%CI:3.30~16.40、p<0.001)、低亜鉛血症(OR:0.96、95%CI:0.92~0.99、p=0.027)、高FSSGスコア(OR:1.08、95%CI:1.01~1.16、p=0.021)、高CSSスコア(OR:1.13、95%CI:1.03~1.23、p=0.007)。

検索結果 合計:35240件 表示位置:15701 - 15720