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思春期中等症~重症アトピー性皮膚炎、経口JAK阻害薬+外用薬は安全・有効

 中等症~重症アトピー性皮膚炎(AD)の効果的な全身療法として期待される経口JAK阻害薬abrocitinib(本邦承認申請中)について、外用薬との併用による検討結果が示された。米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校のLawrence F. Eichenfield氏らによる、12~17歳の思春期患者を対象とした第III相プラセボ対照無作為化試験「JADE TEEN試験」の結果、併用療法の忍容性は良好であり、プラセボ併用と比べて有意な有効性が認められたという。 思春期の中等症~重症AD治療には、生物学的製剤デュピルマブ皮下注投与が承認されているが、同患者にとってより好ましいベネフィット・リスクプロファイルを備えた効果的な経口の全身療法の検討はこれまでほとんど行われていないという。JAMA Dermatology誌オンライン版2021年8月18日号掲載の報告。 青年期の中等症~重症ADに対する経口abrocitinib+外用薬の有効性と安全性を検討したJADE TEEN試験は、アジア太平洋地域、欧州、北米各国で行われた。被験者は、12~17歳、中等症~重症ADで連続4週間以上の外用薬塗布の効果が不十分または全身療法が必要な患者とした。 被験者は、外用薬との併用で経口abrocitinib 200mgを1日1回、同100mgを1日1回、プラセボをそれぞれ12週間投与する群に、1対1対1で無作為に割り付けられた。 主要評価項目は2つで、12週時点で評価した医師による皮膚症状重症度の全般評価(IGA)スコアがベースラインから2段階以上改善し消失(0)またはほとんど消失(1)を達成(IGA 0/1)、およびEczema Area and Severity Indexの反応がベースラインから75%以上改善を達成(EASI-75)とした。主な副次評価項目は、12週時点で評価したピーク時痒み数値評価スケール(Peak Pruritus Numerical Rating Scale)の4点以上改善(PP-NRS4)などであった。有害事象はモニタリングされた。 主な結果は以下のとおり。・試験は2019年2月18日~2020年4月8日に行われ、データ解析は試験終了後に行われた。・被験者は285例(男子145例[50.9%]、女子140例[49.1%])で、160例(56.1%)が白人、94例(33.0%)がアジア人であった。年齢中央値は15歳(四分位範囲:13~17歳)だった。・12週時点で評価したIGA 0/1を達成した患者の割合は、経口abrocitinib併用群(200mg群46.2%、100mg群41.6%)が、プラセボ併用群(24.5%)を大きく上回った(いずれもp<0.05)。・同様に、EASI-75(72.0%、68.5% vs.41.5%、いずれもp<0.05)、PP-NRS4(55.4%、52.6% vs.29.8%、200mg併用群vs.プラセボ併用群のp<0.01)も経口abrocitinib併用群の達成・改善が大きかった。・有害事象の報告は、経口abrocitinib 200mg併用群59例(62.8%)、同100mg併用群54例(56.8%)、プラセボ併用群50例(52.1%)であった。経口abrocitinib併用群では悪心が最も多く、200mg併用群17例(18.1%)、100mg併用群7例(7.4%)であった。・ヘルペス関連の有害事象はまれで、重篤な有害事象は経口abrocitinib 200mg併用群1例(1.1%)、同100mg併用群なし、プラセボ併用群2例(2.1%)であった。

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アルツハイマー病スクリーニングのための網膜アミロイドイメージング

 アルツハイマー病のスクリーニングでは、アミロイド沈着のin vivoイメージングを行うための費用対効果に優れた非侵襲的な方法が求められる。網膜アミロイドは、アルツハイマー病の診断マーカーとなりうる可能性があるが、in vivoにおける網膜アミロイドイメージングに関する研究はほとんどない。岡山大学の田所 功氏らは、アルツハイマー病患者における網膜アミロイドのin vivoイメージングの有用性について調査を行った。Journal of Alzheimer's Disease誌オンライン版2021年8月5日号の報告。 対象は、日本人被験者30例。その内訳は、アルツハイマー病患者13例、軽度認知障害(MCI)患者7例、健康対照者10例であった。対象者のアミロイド沈着を調査するため、。経口クルクミン摂取前後のレーザースキャン検眼鏡による眼底イメージングなどの眼科検査を実施した。 主な結果は以下のとおり。・アルツハイマー病患者の網膜アミロイド沈着は、健康対照者よりも増加が認められた(p<0.05)。・MCI患者の網膜アミロイド沈着は、健康対照者と比較し、わずかな増加が認められた。・網膜アミロイド沈着は、灰白質全体の萎縮と相関が認められたが(r=0.51、p<0.05)、ミニメンタルステート検査の認知症スコアや内側側頭葉萎縮との関連は認められなかった。 著者らは「網膜アミロイド沈着の非侵襲的なin vivo検出は、アルツハイマー病患者のスクリーニングに有用である」としている。

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エドキサバン、TAVR後の心房細動でビタミンK拮抗薬に非劣性/NEJM

 経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)の成功後に心房細動がみられる患者(主に慢性心房細動)の治療において、経口直接第Xa因子阻害薬エドキサバンは、ビタミンK拮抗薬に対し有効性の主要アウトカムが非劣性であるが、優越性は不明であり、消化管出血が多いことが、オランダ・エラスムス大学医療センターのNicolas M. Van Mieghem氏らが実施した「ENVISAGE-TAVI AF試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2021年8月28日号で報告された。14ヵ国173施設の非盲検無作為化試験 本研究は、日本を含む14ヵ国173施設が参加した非盲検無作為化試験であり、2017年4月~2020年1月の期間に参加者の登録が行われた(Daiichi Sankyoの助成による)。 対象は、年齢18歳以上、重症大動脈弁狭窄症に対するTAVRが成功した後に、30秒以上持続する慢性または初発の心房細動がみられる患者であった。被験者は、エドキサバン(60mgまたは30mg、1日1回)またはビタミンK拮抗薬(ワルファリン、フェンプロクモン、アセノクマロール、フルインジオン)の投与を受ける群に無作為に割り付けられた。 有効性の主要アウトカムは、臨床的な有害イベント(全死因死亡、心筋梗塞、虚血性脳卒中、全身性血栓塞栓症、人工弁血栓症、大出血)の複合とされた。安全性の主要アウトカムは大出血であった。アウトカムの判定者には、割り付け情報が知らされなかった。 階層的検定計画に基づき、有効性および安全性の主要アウトカムの非劣性検定が連続的に行われた。ハザード比(HR)の95%信頼区間(CI)の上限値が1.38を超えない場合に、エドキサバンの非劣性が確定された。大出血に関してエドキサバンの非劣性と優越性が確認された場合に、引き続き有効性の優越性検定を行うこととされた。有効性の主要アウトカム:100人年当たり17.3 vs.16.5 1,426例が登録され、エドキサバン群とビタミンK拮抗薬群に713例ずつが割り付けられた。全体の平均年齢は82.1歳、47.4%が女性であった。99%でTAVR施行前から心房細動がみられ、初発心房細動は15例のみだった。試験期間中に、エドキサバン群の30.2%(215例)、ビタミンK拮抗薬群の40.5%(289例)が投与を中止した。 有効性の主要アウトカムは、エドキサバン群の170例(17.3/100人年)、ビタミンK拮抗薬群の157例(16.5/100人年)で認められ(HR:1.05、95%CI:0.85~1.31、非劣性検定のp=0.01)、エドキサバン群のビタミンK拮抗薬群に対する非劣性が確定された。 大出血は、エドキサバン群の98例(9.7/100人年)、ビタミンK拮抗薬群の68例(7.0/100人年)でみられ(HR:1.40、95%CI:1.03~1.91、非劣性検定のp=0.93)、非劣性は確認されなかった。この差の原因は、主にエドキサバン群で消化管の大出血が多いためであった(56例[5.4/100人年]vs.27例[2.7/100人年]、HR:2.03、95%CI:1.28~3.22)。プロトンポンプ阻害薬が投与されていた患者の割合は、両群で同程度だった(71.7%、69.0%)。 この段階で、階層的検定が不成功となったため、エドキサバン群の優越性に関する正式な検定は行われなかった。 100人年当たりでみた全死因死亡の発生は、エドキサバン群が7.8、ビタミンK拮抗薬群は同9.1(HR:0.86、95%CI:0.64~1.15)であり、虚血性脳卒中はそれぞれ2.1および2.8(0.75、0.43~1.30)、心筋梗塞は1.1、0.7(1.65、0.65~4.14)、全身性血栓塞栓症は0.2、0.3(ハザード比は算出していない)であった。人工弁血栓症は両群で発現しなかった。また、100人年当たりでみた全死因死亡または脳卒中の発生は、エドキサバン群が10.0、ビタミンK拮抗薬群は11.7(HR:0.85、95%CI:0.66~1.11)だった。 著者は、「ビタミンK拮抗薬群では、投与中止例の割合が高かったことなどが、出血のアウトカムに影響を及ぼした可能性がある」としている。

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コロナワクチンの異物混入・併用接種・3回接種に見解/日本ワクチン学会

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の切り札として、全国でワクチン接種が行われているが、コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(モデルナ社製)に異物混入が報告され、その健康への被害などにつき不安の声が上がっている。 日本ワクチン学会(理事長:岡田 賢司氏)は、こうした声を受け9月7日に同学会のホームページ上で「新型コロナウイルスに対するワクチンに関連した日本ワクチン学会の見解」を公開し、異物混入の影響、異なる種類のワクチンによる併用接種、3回目の接種の3つの課題に対して学会の見解を発表した。現時点の異物混入ワクチンの評価と今後の対応 ワクチンへの異物混入について、モデルナ社製のワクチン接種後に2件の死亡事例が把握され、製造企業による調査結果を基に、「混入した異物が全身的な症状を起こす可能性は低いこと」「アナフィラキシーの原因となる可能性が低いこと」を示した。 そして、「こうした事態はあってはならない残念な事案」とし、事案発生後の即時使用中止と情報公開が速やかに行われたことを評価すると共に、「今後の再発防止に向けて、製造から接種まですべての過程における安全性確保の徹底のために、本学会として学会員ならびに関係各方面への協力を要請する」と学会の姿勢を示した。 また、「ワクチン接種後の死亡事例に関しては、剖検の結果なども含めて、厚生労働省から因果関係の検討に関する詳細の早期公開を要望する」と記すと共に、「今後類似の事象が起こった場合には、製造・販売企業、厚生労働省などの公的機関による調査結果、およびこれまで積み重ねられてきた知見を基に、科学的・医学的に議論することが重要」と提案している。ワクチンの併用接種については慎重に 英国における臨床研究で、「異なる種類のワクチンを接種することにより、同一のワクチンを接種する場合よりも高い抗体価が獲得される可能性が示された」ことを踏まえ、わが国で異なる種類のワクチンの併用接種の導入が今後検討されていると示した。 その上で、現在、ワクチンの需要が供給を上回ること、異物混入による予定変更で希望者全員に接種されていない場合があることを考慮し、「今後、ワクチンの供給不足により接種の遅滞が生じた場合には、現状の新型コロナウイルス感染症流行が災害級の非常事態であるとの見地から、異なる種類のワクチンの併用接種も選択肢に入れることを提案する」と提言している。 また、「『接種できるワクチンを、種類を選ばず2回接種していく』ことのベネフィット、すなわち接種が停滞することによって生じる個人における感染のリスクと社会全体としての感染拡大のリスクを低減することが、何らかの副反応の生じるリスクを大きく上回る」と示唆している。 そして、異なる種類のワクチンの併用接種につき、日本脳炎ワクチンやポリオワクチンなどを例に、これらは科学的な根拠に基づいてその有効性や安全性が確認された後に、それらの併用接種が認められてきたという経緯を踏まえ、現在わが国で認められている3種のmRNAワクチンは、「ワクチンでは定められた用法・用量にしたがって、同一のワクチンを用いて接種するもので、前述の併用接種に相当する接種方法は、わが国では検証されていない」と注意を喚起している。 今後の課題として「仮にわが国においてこの併用接種を行うのであれば、希望者に接種が行き届くまでの一時的な措置と位置付けると共に、並行してわが国における臨床研究として、たとえ少数例であってもその有効性と安全性の検証を行うことが不可欠」と提言している。※一部で用いられている「交差接種」という用語は、正式な医学用語ではないので注意されたい3回目の接種の前に希望者全員への2回接種を 一般論として、「ワクチン接種後に獲得された抗体価は時間経過と共に減衰していくものであり、低下したそのレベルで効果がもたらされるかどうか、すなわち感染防御や重症化防止の評価・検証が重要となる」と評価・検証の重要性を示した上で、わが国では3回目の検証が行われていないと指摘する。 また、「免疫力をより強く長く維持することを目的とする優れた接種方法の検討は、今後進められていくべき」とことわったうえで、「国民に広く接種が行き渡っていない現状においては、まずは同一のワクチンを用いて2回の接種を対象となる希望者全員に対して可及的速やかに実施することが第一義と考える」と希望者全員への接種を優先すべきと示した。 そして、3回接種を行っている諸外国と異なり、ワクチンの供給を輸入に頼るわが国の独自性について触れ、「国内向けだけではなく世界においてわが国が果たす公衆衛生の観点に立ち、接種可能なワクチンを世界のすべての人々に2回接種する努力を継続することこそ、今回のパンデミックを収束/終息させるために最も有効で、かつ最優先させるべきこと」と考えを示した。 最後に学会では、「ワクチンの基礎臨床研究の推進、および適正な情報の公開・共有と、メディアとの連携を進めていく」と展望を語っている。

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閉経後乳がん術後内分泌療法の延長、5年vs.2年(解説:下村昭彦氏)

 2021年7月末にABCSG-16(SALSA)試験の結果がNEJM誌に報告された。本試験は閉経後ホルモン受容体陽性乳がんを対象とし、5年の内分泌療法の後にアロマターゼ阻害薬であるアナストロゾールを5年追加する群と、2年追加する群にランダム化した試験である。主要評価項目はランダム化後2年時点で試験に参加継続していた集団における無病生存率(DFS)であり、ランダム化10年後において2年投与群で73.6%、5年投与群で73.9%(ハザード比0.99、95%信頼区間0.85~1.15、p=0.90)と有意差を認めなかった。副次評価項目の全生存率(OS)や対側乳がんの発症率も両群間に差を認めていない。その一方で、骨折リスク(こちらも副次評価項目)は5年群で有意に高かった。 ホルモン受容体陽性ハイリスク症例に対する内分泌療法の延長はさまざまな試験が実施されている。ATLAS試験(Davies C, et al. Lancet. 2013;381:805-816.)ではタモキシフェンの10年投与が5年よりもDFSを改善することが示され、その効果は内服を中止する10年を超えても認められることが報告された。AI剤においても、MA.17R試験がタモキシフェン5年完了後のレトロゾール5年追加がDFSと対側乳がん発症を改善することを示している(Goss PE, et al. N Engl J Med. 2016;375:209-219.)。日本国内からも、N-SAS BC 05(AERAS)試験の結果が2018年のサンアントニオ乳がんシンポジウムで発表され、アナストロゾール(タモキシフェンからの切り替え含む)5年完了後のアナストロゾール5年追加がDFS、遠隔無病生存率を改善することが示されており、論文化が待たれる。 ハイリスク症例に対する内分泌療法延長のエビデンスは蓄積されてきたわけであるが、SALSA試験は5年の延長が2年の延長よりもDFSにおいて優越であることを検証しようとした試験である。結果的に、5年と2年の成績にほぼ変わりはなかった。ただし、この解釈には注意が必要である。SALSA試験では、T1症例が72.8%、N0が66.9%、G1または2が78.7%であり、低リスクの症例が多く含まれている。MA.17R試験ではN0が46.6%など、SALSA試験よりはリスクの高い症例が含まれていた。また、SALSA試験は延長なしの群がなく、低リスクの症例が多いため、そもそも延長のメリットがないのか、それとも2年と5年で差がないのか、ということについては現時点では答えがない。

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医師の「寿命」は10年!?仕事も資産形成も前倒しで考えよう【医師のためのお金の話】第48回

こんにちは。自由気ままな整形外科医です。私が医学部を卒業してすでに20年以上が経過しました。大学医局の同期は13名いますが、そのうち今でも手術をしているのは私を含め3名だけです。他の人はいつの間にか開業したり、慢性期病院に就職したりしています。近隣の医療機関を眺めてみると、大規模な公的病院ほど医師の構成年齢は若い傾向にあります。医療の中核を担っているのはすでに自分たちの年代ではないのかもしれない、と一抹の寂しさを覚えます…。職業人としての「医師の寿命」は何年か職業人としての「医師の寿命」を考えてみましょう。もちろん老成して慢性疾患で腕を振るっている方もいますが、ここでは急性期病院や公的基幹病院で最先端の医療に従事する医師を対象とします。定年まで全うする教授を除けば、准教授や講師でさえも40代が多いです。学内講師や助教、そして公的基幹病院のナンバー2以下となると30代であることも珍しくありません。医療の中核を担っている医師は意外なほど若いのです。医師になりたての方にとって、卒後10年となる30代半ばは遠い将来に感じることでしょう。しかし、私の経験ではあっという間でした。そして卒後20年に差し掛かると、臨床の第一線から退く医師が続出します。つまり、独り立ちして腕を振るう、医師として最も充実して働ける期間は卒後10~20年の間、たった10年しかないのです。第一線で戦える期間は短い医師だけがこれほど職業人としての寿命が短いのでしょうか? 一般企業に目を向けると実は状況はさほど変わりないことがわかります。東証一部上場企業では55~60歳を役職定年とするところが多いですが、実質的には40代で部長以上に昇格しないと関連会社への出向を命じられるケースが多いようです。医師の場合は開業という選択肢があるので、大学医局や公的基幹病院といった組織にしがみつく必要性は薄いでしょう。しかし、職業人としての旬が短いことは一般企業のサラリーマンと変わりません。変化が大きい世の中では、既存の知識はどんどん陳腐化します。最新の医療技術を習熟しながら第一線で戦える期間はさほど長くない、ということは若い頃から意識するべきでしょう。資産形成でも旬は短い職業人としての旬の期間が短いのと同様に、資産形成に適した期間も意外なほど短いのが現実です。結婚して子供を育てることを前提とすると、子供の中学入試が1つのターニングポイントになります。中学入試対策は小学校の3~4年生から開始することが多く、それ以後は教育費がどんどん膨らみます。このため、医師が資産形成に注力できる期間は第1子が小学校低学年の間まで、ということになります。30歳で生まれた第1子が小学4年生になる頃には、もうあなたは40歳です。このため40代半ばまでに、ある程度の資産形成をしておくことが望ましいのです。資産形成に適した時期は意外なほど短いことに驚く人が多いかもしれません。このように医師の職業人としての旬と資産形成ができる時期は、おおむね30代半ばから40代半ばの10年間です。両方とも想像以上に旬が短いことを、若い頃から認識しておきましょう。

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第77回【特集・第6波を防げ!】相マスクが濃厚接触者の感染を予防/有観客試合で感染は広まらず

大学でのマスク着用が濃厚接触者の感染を予防デルタ変異株をまだ見ず、ワクチン接種がこれからという今年1~5月の米国の大学で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染者との濃厚接触者を一律に隔離するのではなくマスク着用の状況に応じてそうするかしないかを決める取り組みが検証され、マスクをお互いに着用することでどうやら感染の連鎖がほぼ完全に断ち切れていました1,2)。米国のセントルイス大学では感染者と濃厚接触(24時間に2人が約2m以内で15分以上接触)しても感染者と濃厚接触者のどちらもマスクを着用していればそれら濃厚接触者の隔離は不要という対応が今年1月から実行され、その対応の成果を判定すべく同大学の学生およそ1万2,000人のその後5ヵ月間の感染状況が調べられました。その5ヵ月間に265人が感染し、それら感染者の申告で濃厚接触者378人が同定されました。感染者と濃厚接触者がどちらもマスクをしていた場合(相マスク)の濃厚接触者は毎日健診を受けて症状があればすぐに申告するよう指示され、ワクチン非接種で非相マスクの濃厚接触者のみ隔離されました。相マスクでの濃厚接触者は26人で、そのうち感染に陥ったのは僅か2人(7.7%)のみでした。一方、残りの多数(352人)の非相マスク濃厚接触者は3人に1人(32.4%)が感染に至っており、相マスク濃厚接触者の感染率はそうでない場合の5分の1ほどで済んでいました。相マスクにもかかわらず感染した濃厚接触者2人は感染判明後すぐに隔離され、それら2人から別の人への感染は9人との濃厚接触があってそれら濃厚接触者を隔離しなかったにもかかわらず一切認められませんでした。ワクチンはごく少数にしか接種されていませんでしたがその効果も伺え、接種済みの濃厚接触者18人は全員感染を免れました。一方、ワクチン接種一部完了(Partially vaccinated)の濃厚接触者24人は5人(20.8%)、ワクチン非接種の濃厚接触者336人は111人(33%)が感染に至っています。ワクチン接種が普及した現在において、直接会う授業がある大学はワクチン接種がまだ済んでいない濃厚接触者を隔離と検査観察のどちらに振り分けるかの判断材料にマスク着用状況を含めうると著者は言っています1)。アメフト有観客試合の開催地でCOVID-19増加はみられずマスク着用を含む感染対策が一箇所に大勢が集うイベントからの感染の広がりを防ぎうることが米国のアメリカンフットボール(アメフト)の有観客試合のデータ解析試験で示されました3,4)。試験では去年2020年8月末(29日)からその年末(12月28日)までに観客有りのアメフトの試合が実施された郡とそれらと同様の日程で観客なしの試合が開催された郡が検討されました。その結果、有観客試合が実施された郡での住民10万人当たりの1日のSARS-CoV-2感染数の一貫した増加は認められず、少なめな観客数でのアメフトの試合の開催はその開催地のCOVID-19増加を生じやすくはしないと示唆されました。マスク着用、少なめな観客数、野外開催がどうやらCOVID-19の広がりを防いだようであり、観客同士の距離を十分に保てば有観客試合は安全に実行できそうです。今はワクチンが出回っていますが、それだけに頼ることはできません。そもそも全員がワクチン接種済みとは限りませんし、ワクチンで感染を100%防げるわけではありません。より伝播しやすいデルタ株のような変異株の心配もあり、アメフトの試合のような大規模な集いでのCOVID-19伝播はマスクを着用しなければ依然として発生する恐れがあります。ワクチン接種が可能になったとはいえ今後もしばらくは行動の制限が続きそうですが、アメフトの試合ではマスク着用の観客を十分に離した席に招じ入れてよさそうだと試験の著者は結論しています4)。参考1)Rebmann T,et al.MMWR Morb Mortal Wkly Rep. 2021 Sep 10;70:1245-1248.2)CDC Report Finds Masks Curb Spread of COVID-19 on Campus / Inside Higher Ed3)No indication of COVID-19 spread from pro football events with limited attendance / Eurekalert4)Toumi A, et al. JAMA Netw Open. 2021 Aug 2;4:e2119621.

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統合失調症患者におけるCOVID-19罹患率と死亡リスクへの影響

 精神疾患患者は、身体的健康アウトカムが不良であることが知られており、とくに統合失調症スペクトラム障害患者では、大きな問題となっている。最近の研究において、統合失調症患者では、とくにCOVID-19による影響が大きいともいわれている。ギリシャ・テッサリー大学のSokratis E. Karaoulanis氏らは、統合失調症スペクトラム障害患者におけるCOVID-19のアウトカム不良リスクに関して、システマティックレビューを行った。Psychiatriki誌オンライン版2021年8月5日号の報告。 統合失調症スペクトラム障害患者におけるCOVID-19の罹患および/または死亡率を調査したすべての研究を特定するため、PRISMAガイドラインに従ってPubMed、PsycINFO、Scopusのデータベースを用いて、システマティックレビューを実施した。スクリーニングプロセス実施後、選択基準を満たした研究は7件であった。これらの研究結果は、オッズ比または調整済みオッズ比を用いて報告されていた。 主な結果は以下のとおり。・全体的な結果として、統合失調症患者では中程度ではあるが、より高い感染率に対する統計学的に有意な影響およびより高い死亡率に対する強力な統計学的に有意な影響が認められた。・統合失調症患者は、一般集団と比較し、COVID-19への罹患リスクが高く、死亡率が有意に高いことが示唆された。・しかし、集中治療室の利用頻度など他のアウトカムについては、矛盾した結果が認められた。 著者らは「統合失調症患者は、COVID-19への罹患リスクが高く、死亡率が上昇する可能性があるものの、集中治療室の利用頻度はそれほど高くないことが示唆された。統合失調症患者に対するCOVID-19ワクチン接種プログラムの優先順位の見直しや迅速な集中治療室の利用などヘルスケアへのアクセスを改善する必要がある」としている。

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40代日本人女性、乳房構成ごとのマンモグラフィ+超音波の上乗せ効果

 現在、わが国における乳がん検診は、40歳以上に対する2年に1度の乳房X線検査(マンモグラフィ)が推奨されているが、高濃度乳房ではマンモグラフィによる精度低下が指摘されている。一方、超音波検査は乳房濃度に依存せず安価であり、乳がん検診への導入が期待されるが、有効性評価に関する研究は報告されていない。今回、40代の日本人女性を対象に、乳房構成ごとのマンモグラフィ+超音波検査併用による発見率・感度・特異度等を調べた大規模無作為化試験(J-START)の二次解析結果が報告された。東北大学の原田 成美氏らによるJAMA Network Open誌8月18日号への報告より。 J-START試験は、40代日本人女性を対象に、マンモグラフィ受診群を対照群、マンモグラフィ検診に超音波検査を加えた群を介入群として、両群に無作為に割り付け、初回とその2年後に同じ検診を受診する無作為化比較試験。第1報として初回検診における感度、特異度、がん発見率についてLancet誌に2016年1月に報告され1)、今回の第2報では「乳房濃度別の感度、特異度解析による超音波検査の評価」が報告された。 主な結果は以下のとおり。・2007~20年に宮城県のスクリーニングセンターから登録された1万9,213人の女性(平均年齢:44.5 [SD:2.8]歳)のデータが分析された。・9,705人が介入群、9,508人が対照群に無作為に割り付けられた。・1万1,390人(59.3%)が、不均一高濃度または極めて高濃度の乳房を有していた。・全体で130のがんが発見され、感度は介入群の方が対照群よりも有意に高かった(93.2%[95%CI:87.4~99.0%] vs.66.7%[54.4~78.9%]、p<0.001)。・乳房構成ごとに感度をみると、高濃度乳房(介入群93.2%[85.7~100.0%] vs.対照群70.6%[55.3~85.9%]、p<0.001) および非高濃度乳房(介入群93.1%[83.9~102.3%] vs.対照群60.9%[40.9~80.8%]、p<0.001)で同様の傾向が観察された。・1,000回のスクリーニング当たりの中間期がん発生率は、対照群と比較して介入群で低かった(0.5 cancers [0.1~1.0] vs. 2.0 cancers [1.1~2.9]、p=0.004)。・介入群において、超音波検査のみで検出された浸潤がんの割合は、高濃度乳房(82.4%[56.6~96.2%] vs.41.7%[15.2~72.3%]、p=0.02)および非高濃度乳房(85.7%[42.1~99.6%] vs. 25.0%[5.5~57.2%]、p=0.02)でマンモグラフィ単独の場合よりも有意に高かった。・ただし、マンモグラフィまたは超音波検査のみの感度は、両群のすべての乳房密度で80%を超えなかった。・対照群と比較して、特異度は介入群で有意に低かった(91.8%[91.2~92.3%] vs.86.8%[86.2~87.5%]、p<0.001)。・対照群と比較して、要精検率(13.8%[13.1~14.5%] vs.8.6%[8.0~9.1%]、p<0.001)および生検率(5.5%[5.1~6.0%] vs.2.1%[1.8~2.4%]、p<0.001)は、介入群で有意に高かった。 研究者らは、この結果は超音波検査の併用が、高濃度乳房と非高濃度乳房どちらにおいても初期段階および浸潤性のがんの検出を改善する可能性を示唆しているとし、乳腺濃度によらず、40〜49歳の女性の乳がんスクリーニング手法として考慮されるべきではないかとまとめている。

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コロナワクチンは高齢者の死亡をどの程度防いだか/厚労省アドバイザリーボード

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対策として定期的に厚生労働省で開催されている「新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード」の第51回(9月8日開催)において、「新型コロナウイルス感染症に対するワクチン等の効果の推定」が報告された。 資料では、65歳以上の高齢者についてワクチンをしなかった場合の推定から実数を比べ、ワクチンの効果を示したもの。COVID-19ワクチンで8,000人以上の高齢者の死亡を抑制した可能性 65歳以上の高齢者の9割近くが2回のワクチン接種を終えた環境下で、ワクチンの効果として、高齢者を中心に感染者数、死亡者数の増加抑制が期待されている。今回、HER-SYSデータを用いてワクチン接種などがなかった場合の推定モデルを作成し、COVID-19陽性者数、死亡者数が、同推定モデルと比較してどの程度抑制されたかを試算した。[試算方法] 2021年1月1日~8月31日までのHER-SYSデータを使用して試算した。(1)4月~8月までの感染陽性者数と年齢区分別の月毎の増加率を算出(2)1月~7月までの高齢者の新型コロナウイルス感染陽性者、死亡者数、致死率を検討(3)(1)で算出した増加率、(2)で算出した致死率を利用し、感染陽性者数と死亡者数の抑制を試算(なおHER-SYSにおける死亡数の入力率は66%程度と試算される点にも留意が必要)【COVID-19感染抑制の推定】 7月と8月で、推定10万人以上の高齢者の感染を抑制した可能性がある。7月:推定モデル感染者数2万7,052、実数5,953、推定との差2万1,0998月:推定モデル感染者数11万778、実数2万4,110、推定との差8万6,668【COVID-19感染死亡数抑制の推定】 7月と8月で、推定8,000人以上の高齢者の死亡を抑制した可能性がある。7月:推定死者数1,768、死亡者実数145、推定との差1,6238月:推定死者数7,544、死亡者実数725、推定との差6,819 なお、参考資料として「2021年1月~7月の新型コロナウイルス感染陽性者の致死率」も示され、2021年1月と7月を比較すると、1月の致死率が90歳以上で15.56%だったものが、7月では同数値が5.64%まで低下していることが示されている。

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肺動脈圧遠隔モニタリングによる心不全管理、COVID-19影響分析の結果/Lancet

 肺動脈圧遠隔モニタリングによる血行動態ガイド下の心不全管理は、通常治療のみと比較して、試験全体では全死因死亡と心不全イベントの複合エンドポイントを改善しないものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を考慮した感度分析の結果に基づくpre-COVID-19影響分析では統計学的に有意に良好との研究結果が、米国・ヴァンダービルト大学医療センターのJoAnn Lindenfeld氏らが実施したGUIDE-HF試験で示された。研究の詳細は、Lancet誌オンライン版2021年8月27日号に掲載された。北米118施設の単盲検無作為化対照比較試験 本研究は、症状の重症度が広範囲にわたる心不全患者において、肺動脈圧遠隔モニタリングによる血行動態ガイド下の心不全管理は、心不全イベントや死亡を低減するかの評価を目的とする単盲検無作為化対照比較試験であり、2018年3月~2019年12月の期間に、米国の114施設とカナダの4施設で患者登録が行われた(米国・Abbottの助成による)。 対象は、NYHA心機能分類クラスII~IVの心不全患者で、左室駆出率の値は問われなかった。また、試験前にナトリウム利尿ペプチドの上昇がみられるが、心不全による入院歴のない患者なども含まれた。 被験者は、ガイドラインで推奨された薬物療法による通常治療を受ける群(対照群)、または通常治療に加え肺動脈圧遠隔モニタリングによる血行動態ガイド下の心不全管理を受ける群(治療群)に1対1の割合で無作為に割り付けられた。治療群に割り付けられた患者は割り付け情報がマスクされた。担当医はマスクされなかったが、対照群の肺動脈圧データは知らされなかった。 主要エンドポイントは、12ヵ月時の全死因死亡と心不全イベント(心不全による入院、心不全専門病院への緊急受診)の複合とした。アウトカムに関するpre-COVID-19影響分析が、事前に規定された。デバイス/システム関連合併症は99%で発現せず 本研究には1,022例が登録され、このうち1,000例が肺動脈圧遠隔モニタリングデバイス(CardioMEMS、米国・Abbott製)の装着に成功した。治療群に497例(年齢中央値71歳、女性38%)、対照群には503例(70歳、37%)が割り付けられた。 主要エンドポイントのイベントは、治療群497例で253件(0.563/人年)、対照群503例で289件(0.640/人年)発生し、両群間に差は認められなかった(ハザード比[HR]:0.88、95%信頼区間[CI]:0.74~1.05、p=0.16)。心不全による入院にも差はみられなかった(0.83、0.68~1.01、p=0.064)。 一方、COVID-19の感度分析で、試験期間中のCOVID-19の世界的大流行期に主要エンドポイントのイベント発生に変化がみられたことから、pre-COVID-19影響分析を行ったところ、主要エンドポイントのイベント発生は治療群が177件(0.553/人年)、対照群は224件(0.682/人年)であり、治療群で有意に良好であった(HR:0.81、95%CI:0.66~1.00、p=0.049)。この治療群の有効性は、主に心不全による入院(0.72、0.57~0.92、p=0.007)が優れたことによるものだった。 この主要エンドポイントのイベント発生の差は、COVID-19の大流行期間中にほぼ消失し、対照群(0.536/人年)でCOVID-19前に比べ21%の低下がみられたのに対し、治療群(0.597/人年)では実質的にほぼ変化がなく、両群間に差はみられなかった(HR:1.11、95%CI:0.80~1.55、p=0.53)。 試験全体の解析では、治療群は心不全イベントの累積発生率が低下しなかった(HR:0.85、95%CI:0.70~1.03、p=0.096)が、pre-COVID-19影響分析では発生率が有意に減少した(0.76、0.61~0.95、p=0.014)。 安全性のエンドポイントであるデバイスまたはシステム関連の合併症は、99%(1,014/1,022例)には認められなかった。重篤な有害事象は、治療群57%(282/497例)、対照群53%(268/503例)で発現した。 著者は、「これらのデータは、慢性心不全患者における血行動態ガイド下の管理の有益性に関するエビデンスベースの支持を肯定し拡張するものであり、軽度~中等度の心不全や、ナトリウム利尿ペプチドの上昇がみられるが心不全による入院歴のない患者など、より幅広い患者への適用の可能性を示唆する」とまとめ、「COVID-19の世界的大流行中の臨床試験では、COVID-19の影響に関する感度分析を加える必要がある」と指摘している。

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ILRによる心房細動の検出は、脳卒中の予防に有効か/Lancet

 脳卒中のリスク因子を持つ集団において、脳卒中の予防を目的とする植込み型ループレコーダ(ILR)による心房細動のスクリーニングは、心房細動の検出と抗凝固療法の開始をそれぞれ約3倍に増加させるものの、脳卒中や全身性動脈塞栓症のリスク低減には結び付かず、大出血の発生も抑制しないことが、デンマーク・コペンハーゲン大学病院RigshospitaletのJesper Hastrup Svendsen氏らが実施した「LOOP試験」で示された。研究の詳細は、Lancet誌オンライン版2021年8月27日号に掲載された。デンマークの4施設の無作為化対照比較試験 研究グループは、心房細動のスクリーニングと抗凝固療法が、高リスク集団における脳卒中の予防に有効かの検証を目的に、医師主導の非盲検無作為化対照比較試験を行った(Innovation Fund Denmarkなどの助成を受けた)。本試験には、デンマークの4施設が参加し、2014年1月~2016年5月の期間に参加者のスクリーニングが行われた。 対象は、年齢70~90歳、心房細動がみられず、少なくとも1つの脳卒中リスク因子(高血圧、糖尿病、脳卒中の既往歴、心不全)を有する集団であった。 被験者は、ILR(Reveal LINQ、Medtronic製)によるモニタリングを受ける群または通常治療を受ける対照群に、1対3の割合で無作為に割り付けられた。ILR群は、6分以上持続する心房細動エピソードがみられる場合は抗凝固療法が推奨された。 主要アウトカムは、脳卒中または全身性動脈塞栓症の初回発症までの期間とされた。主要アウトカム:4.5% vs.5.6%、大出血:4.3% vs.3.5% 6,004例が登録され、ILR群に1,501例(25.0%)、対照群に4,503例(75.0%)が割り付けられた。全体の平均年齢は74.7歳、2,837例(47.3%)が女性であり、5,444例(90.7%)が高血圧であった。フォローアップが完遂できなかった参加者はいなかった。 フォローアップ期間中央値64.5ヵ月(IQR:59.3~69.8)の時点で、1,027例が心房細動と診断された。このうち、ILR群は31.8%(477/1,501例)と、対照群の12.2%(550/4,503例)に比べ有意に高率であった(ハザード比[HR]:3.17、95%信頼区間[CI]:2.81~3.59、p<0.0001)。 また、1,036例で経口抗凝固薬の投与が開始された。このうち、ILR群は29.7%(445例)であり、対照群の13.1%(591例)と比較して有意に割合が高かった(HR:2.72、95%CI:2.41~3.08、p<0.0001)。 主要アウトカムは318例(脳卒中315例、全身性動脈塞栓症3例)の参加者で発生した。このうち、ILR群が4.5%(67例)、対照群は5.6%(251例)であり、両群間に有意な差は認められなかった(HR:0.80、95%CI:0.61~1.05、p=0.11)。 一方、大出血は221例の参加者で発現した。このうち、ILR群が4.3%(65例)、対照群は3.5%(156例)であり、両群間に有意差はなかった(HR:1.26、95%CI:0.95~1.69、p=0.11)。 著者は、「ILRにより心房細動の検出率と抗凝固療法の施行率が大幅に増加したにもかかわらず、脳卒中と全身性動脈塞栓症の発現が抑制されなかったとの知見は、すべての心房細動がスクリーニングに値するわけではなく、スクリーニングで検出されたすべての心房細動患者が抗凝固療法の恩恵を受けるわけではないことを示唆している可能性がある」としている。

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第70回【特集・第6波を防げ!】制限緩和に医療者は?/GSK製コロナ薬が月内にも特別承認へ

オリンピック開催前より、大都市圏を中心とした21都道府県で緊急事態宣言が発令されているが、19都道府県において今月30日まで延長となった。政府はこれと並行して、宣言解除に向けて、合理的かつ効果的で国民が納得できる感染対策を目指す議論を重ねている。3日、尾身 茂分科会長が示した「ワクチン接種が進む中で日常生活はどのように変わり得るのか?」では、ウィズコロナ時代の行動制限解除は、コロナ関連医療と一般医療の2つの側面から負荷を考え、各地域の自治体や専門家の意向も考慮が必要と指摘されている。アメリカやイギリスのように、大幅な行動制限緩和を行った国では、「デルタ株」の感染拡大やワクチン未接種者の存在により、再びコロナ患者の急増で病床が逼迫したという報道もあり、わが国においては、第6波を見据え、救急医療の逼迫を防ぐセーフティーネットをしっかり備えた上で、制限緩和へと踏み出すことになる。今後希望者のほとんどにワクチンが行き渡る11月頃までに、ワクチン接種歴およびPCR等の検査結果を軸に、他者に二次感染させるリスクが低いことを示す「ワクチン・検査パッケージ」の運用が開始される見込みだ。これを実現するために、今月発足したデジタル庁が主導して、10月からマイナンバーカードを健康保険証として利用するだけでなく、ワクチン接種証明のスマートフォン搭載なども目指す。今、従来では考えられなかったようなスピードでさまざまな物事が進んでいる。しかし、われわれ医療従事者はこれからも、コロナ対応に多くのリソースを割くことになるだろう。十分な体制が整うまでもうしばらくは、目の前でできることを確実にやり遂げていくしかない。(参考)ワクチン接種が進む中で日常生活はどのように変わり得るのか?(新型コロナウイルス感染症対策分科会)緊急事態措置解除の考え方(同)今後のデジタル改革の進め方について(内閣府デジタル庁)<先週の動き>1.GSK製の軽~中等症コロナ治療薬が月内にも特別承認へ2.制限緩和にワクチン・検査パッケージ導入へ、全国知事会が懸念3.総裁選に向け各候補者がアピール、厚労省分割案は河野氏4.看護必要度やリハビリ目的での急性期入院の見直しを/中医協1.GSK製の軽~中等症コロナ治療薬が月内にも特別承認へグラクソ・スミスクラインは、6日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する治療薬として、単回投与のモノクローナル抗体ソトロビマブ(sotrovimab)の製造販売承認申請をしたと発表。ソトロビマブは点滴静注薬であり、投与対象は「酸素療法を必要としない軽症・中等症かつ重症化リスクが高いと考えられる患者」とされる。今回の承認申請については、先行する中外製薬の抗体カクテル療法(商品名:ロナプリーブ)と同様の医薬品医療機器等法第14条の3に基づく適用を希望している。(参考)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する治療薬としてモノクローナル抗体ソトロビマブの製造販売承認を申請(GSK)GSK 新型コロナ治療薬・ソトロビマブを承認申請(ミクスonline)コロナ新治療薬、月内にも承認へ 厚労省 英グラクソ製 軽・中等症向けの点滴薬「ソトロビマブ」(日経新聞)2.制限緩和にワクチン・検査パッケージ導入へ、全国知事会が懸念西村 康稔経済財政・再生相は、12日にNHKの番組に出演し、新型コロナウイルス感染拡大による行動制限を、ワクチン接種などを条件に緩和する方針について議論の結果を示した。ワクチン接種が一定レベルを超えた時点で、他者に二次感染させるリスクが低いことを示す「ワクチン・検査パッケージ」の導入を進める方針を明らかにした。一方、全国知事会は緊急事態宣言の延長を受け、11日にオンライン会議を開催し、政府への緊急提言をまとめた。行動制限緩和については国民を楽観させる恐れがあると懸念を表し、宣言解除の指標等の見直しや、行動制限を緩和する地域・時期については、地域の感染状況や実情に応じた対応を求めている。また、出口戦略として、「ワクチン・検査パッケージ」を適切に運用するには、まず行動制限を緩和するために必要なワクチン接種率の目安を示す必要があると指摘した。(参考)西村担当相、制限緩和へ「国民的議論」 新型コロナ(時事ドットコム)制限緩和、「楽観」懸念 適用地域・時期の精査を―全国知事会(同)新型コロナ 行動制限緩和へ、接種率提示要請 全国知事会(毎日新聞)3.総裁選に向け各候補者がアピール、厚労省分割案は河野氏今月17日に告示、29日に投開票となる自民党総裁選に向け、出馬を表明した河野 太郎規制改革相、岸田 文雄前政調会長、高市 早苗前総務相ら各候補は、先週から報道番組などに出演して、具体的な政策について国民にアピールを行っている。岸田氏は12日、YouTubeのライブ配信で、自身に対する質問や意見に回答し、ウイグル問題を通して中国に対する強硬姿勢をアピールしている。また、河野氏は総裁選への出馬後、業務が広範にわたる厚労大臣の国会対応を通して、厚労省の分割案を提案している。高市氏は、海上保安庁法改正の必要性を強調。首相就任後の靖国神社参拝についても意欲を示している。(参考)河野氏、厚労省分割「一つの考え方」 高市氏は海保法改正に意欲(時事通)河野氏「厚労省、厚生省と労働省を分けることも」 大臣の負担軽減で(朝日新聞)岸田氏、ウイグル問題で中国非難決議「成立させるべき」(同)4.看護必要度やリハビリ目的での急性期入院の見直しを/中医協8日に開催された「入院医療等の調査・評価分科会」は、来年度の診療報酬改定に向けた検討結果として中間取りまとめを公表した。これは次の中医協の診療報酬基本問題小委員会に報告され、さらに検討される見込み。急性期入院医療の評価指標について、従来から用いられている「重症度、医療・看護必要度」の見直しと、別に新しい指標の検討を行うことになった。また、救急医療管理加算の審査基準が都道府県ごとで違うことを問題視する意見が出され、全国で統一する方向で検討することとなった。さらに、DPC対象病院に係る検討の進め方についても検討され、医療資源投入量や在院日数が平均から外れた病院も、ヒアリングの結果から「リハビリ目的」での入院など、必ずしも急性期の病態とは言えない患者がDPC対象病棟に入院している事例が明らかとなった。(参考)入院医療等の調査・評価分科会におけるこれまでの検討状況について検討結果(中間とりまとめ)(案)(厚労省)看護必要度見直し、急性期入院の新評価指標、救急医療管理加算の基準定量化など2022改定で検討せよ―入院医療分科会(Gem Med)救急管理加算、審査基準の統一化求める意見 中医協・入院医療分科会(CBnewsマネジメント)

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053)外来でお怒りの患者さんにどう対応するか【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第53回 外来でお怒りの患者さんにどう対応するかゆるい皮膚科勤務医デルぽんです☆先日、皮膚科疾患の治療で、内服加療を要する患者さんが来られました。しばらく小康状態を保てていた皮疹が悪化傾向にあり、他院を受診したのちに、当院を受診。こちらとしては、現在の外用加療に加えて、内服薬でも皮疹を抑えていきたい意向だったのですが、診察室に入るなり、かなりお怒りのご様子…。話を伺うと、どうやら待合室でほかの患者さんともめてしまったようです。外来では珍しい(?)患者同士のトラブルです。この患者さんは、現疾患ではもともと他院を受診されていましたが、以前当院の皮膚科にも受診歴があり、カルテには《要注意》の星マークが付いていました。つまり、過去にも何かしらのトラブルがあったことを意味するのですが、詳しいことはわかりません。確かに、少しばかり癖が強めなお方だったので、治療強化はひとまず見送り。ご希望どおり外用薬のみでの経過観察とし、その後1回、2回と段階を踏んで、私なりに誠心誠意、寄り添う姿勢を示していきました。結局、外用薬の治療では皮疹の新生(悪化)を抑えきれず、さすがに本人にも「このままだとまずいのではないか」という自覚が芽生えたのでしょう。様子を見つつ打診した内服薬による治療強化に対し、当初からは考えられないほどの素直さで「先生にすべてお任せしますので、よろしくお願いします」との返答をいただきました。回数を重ねながら、時間をかけて丁寧に接することで、ようやく治療のスタートに立てた気持ちでした。外来をやっていると、いろいろな患者さんが来られますが、やはり適切な治療はお互いの信頼関係があってこそ進められるもの。どうにもならないこともままありますが、これからも日々精進したいと思います。それでは、また~!

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グラム染色本の最高峰【Dr.倉原の“俺の本棚”】第46回

【第46回】グラム染色本の最高峰私がグラム染色を一番やっていたのは研修医時代でした。京都府の洛和会音羽病院というところで研修させていただいて、当時、私と一緒に救急部でグラム染色を教えてくれた先生や同僚たちは、皆さんいろいろな分野で活躍しています。『グラム染色診療ドリル〜解いてわかる! 菌推定のためのポイントと抗菌薬選択の根拠』林 俊誠/著. 羊土社. 2021年6月30日発行医学部のときからずっと着ている白衣がクリスタルバイオレットまみれになって、なんか太陽の光を数年間浴びていない地下研究者みたいな恰好をしていました。「さすがにクリスタルバイオレットこぼしすぎやろ」と怒られたのは、もう15年も前の話。そういえば、バイオセーフティキャビネットではなく、救急外来でPPEをつけずに染めていた気がします。また、上手に染色できた肺炎球菌や大腸菌のスライドグラスを永久標本にして、自分のコレクションにしていました。ここらへんが現在では許されるのかどうかはわかりませんが、いずれも時効ということで……。グラム染色の本はいくつか出版されていますが、この本の素晴らしいところは、「至言が至言過ぎる」点です。書かれている全てが医師に心に突き刺さるメッセージ。たとえば緑膿菌の見た目、『「E. coliよりも細い」と気づける感覚を養う』、こりゃあ至言です。緑膿菌ってヒョロっとしているので、太い大腸菌とは違いますよね。その他、『グラム染色鏡検で「見えない」からこそ見えてくるものがある』など、なんかボクの人生をグラム染色してくださいみたいな「至言」がてんこ盛りで、読んでいてテンションが上がってきます。グラム染色に限った本ではなく、臨床における判断についても丁寧に記載されています。例えば、ESBL感染症でカルバペネムを温存しなきゃだめだよ、というICTとしても重要なメッセージも書かれています。グラム染色に偏った本ではないので、感染症診療に従事するすべての医療従事者にとって満足度が高いと思います。何より、安いです。『グラム染色診療ドリル〜解いてわかる! 菌推定のためのポイントと抗菌薬選択の根拠』林 俊誠/著.出版社名羊土社定価本体3,600円+税サイズB5判刊行年2021年

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まだ紙カルテだけど問題ない?【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第25回

第25回 まだ紙カルテだけど問題ない?漫画・イラスト:かたぎりもとこ医業承継において、買い手の方と面談を行うとき、必ずと言っていいほど受ける質問が「この案件(診療所)って電子カルテ入っていますか?」というものです。そして、それに対する弊社の回答の大半は「いいえ、紙カルテです」です。実際、弊社でサポートした医業承継案件では、約8割の診療所が電子カルテを導入していません。このように「電子カルテを導入していない」ことは医業承継における大きな障壁にはなりません。厚生労働省の医療施設調査1)によると、電子カルテの普及率は一般診療所で41.6%(2017年[平成29年])という結果であり、つまりまだ約60%の診療所が導入していないのです。もちろん、この導入率は一律ではなく、ここ数年で開業した診療所の導入率は100%に近く、開業してから長い診療所(多くの場合は高齢医師が運営する診療所)では導入が進まず、これらを平均した数字が導入率約4割、というわけです。これまでのコラムでも、医業承継の本質は「患者の継承」にある、という点を解説してきました。電子カルテ非導入は買い手からすればネックの1つではありますが、多くの患者の承継が見込めるのであれば、譲受しない理由までにはならないのです。最後に1つ注意点をお伝えします。それは、医業承継後に売り手の院長が非常勤などで継続して勤務する場合です。買い手の院長は電子カルテ導入を希望することが多く、承継後に導入・運用を始めた場合は、売り手側の医師(多くの場合は高齢のベテラン)にも操作してもらうことになります。高齢医師はこれまで慣れた業務フローを変えることに大きなストレスを感じ、教える買い手側の医師も業務に支障が出る、といったケースがありました。医業承継の交渉時は、こうした細かい点も含めて検討し、お互い配慮しあう関係をつくっておくことが重要です。1)電子カルテシステム等の普及状況の推移/厚生労働省

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第41回 外れ値とは?【統計のそこが知りたい!】

第41回 外れ値とは?集団に属するデータにおいて、値の大きい(小さい)データがあり、そのデータが他と比べて極端に大きい(小さい)といえる場合、このデータを「外れ値」といいます。測定ミス、記録ミスなどに起因する異常値と外れ値は概念的には異なりますが、実務上は区別できないこともあります。外れ値のみつけ方には下記の2つの方法があります。●外れ値のみつけ方正規分布でないとき・わからないとき:箱ひげ図を適用正規分布のとき:スミノフ・グラブズ検定を適用■箱ひげ図による外れ値のみつけ方図のように上内境界点、下内境界点を加えた7数要約の箱ひげ図を作成します。上内境界点と下内境界点の範囲から外れるデータを外れ値とします。■上内境界点と下内境界点の求め方(1)まず、上測点と下測点を算出する四分位範囲=第3四分位点-第1四分位点上側点=第3四分位点+四分位範囲×1.5下側点=第1四分位点-四分位範囲×1.5(2)上内境界点は下記で決定する【上側点と下側点の範囲内に最大値はあるか?】ある→上内境界点は最大値ない→上内境界点は上側点(3)下内境界点は下記で決定する【上側点と下側点の範囲内に最小値はあるか?】ある→下内境界点は最小値ない→下内境界点は下側点※外れ値と異常値の区別は容易ではないので、極端な値が発生した経緯や原因をよく調べる必要があります。このように箱ひげ図を利用すれば上内境界点と下内境界点がわかりやすくなります。難しく考えず、「上側点と下側点の範囲内に最小値および最大値はあるか?」だけを確認すればいいのです。■外れ値に関する留意点外れ値と異常値、どちらも英語の“outlier”の訳語として用いられています。“outliers”は「部外者」・「異端児」という意味から、「他より著しく異なり、決められたルールに迎合せず、自らの信念を貫く生き方をする人」を指す場合にも使われます。前述の通り、外れ値とは、集団に属するデータにおいて、値が極端に大きい、または小さいものを指します。一方、異常値とは、外れ値の中でも測定ミス・記録ミスなどその原因がわかっているものを指します。データにおいて極端な値があったとしても必ずしも異常値とは限りません。■さらに学習を進めたい人にお薦めのコンテンツ統計のそこが知りたい!第6回 パーセンタイルと四分位範囲第39回 四分位範囲と四分位偏差とは?「わかる統計教室」第4回 ギモンを解決! 一問一答質問3 標準偏差と標準誤差の違いは何か?

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ブレークスルー感染におけるリスク因子は?

 COVID-19ワクチンの2回接種を終了していても、その後感染するいわゆる「ブレークスルー感染」におけるリスク因子を調査した研究結果がThe Lancet Infectious diseases誌オンライン版9月1日号に掲載された。英国・キングス・カレッジ・ロンドンのMichela Antonelli氏らは、ワクチン接種後の感染におけるリスク因子を調査するために、英国のCOVID追跡アプリの利用者である成人から得られた自己申告データを用いた大規模なケースコントロール研究を行った。 2020年12月8日~2021年7月4日の間にCOVID-19ワクチンの1回目または2回目の接種を受け、接種前の検査で陰性だった者を対象として、以下の群に分けた。・1回目接種後14日以上経過し、COVID-19検査が陽性(症例群1)・2回目の接種後7日以上経過し、検査が陽性(症例群2)・1回目接種後14日以上経過し、2回目の接種前の検査が陰性(対照群1)・2回目の接種後7日以上経過し、検査が陰性(対照群2) 対照群1・2をワクチン接種後の検査日、医療従事者か、性別で症例群1・2に1対1でマッチさせた。疾患プロファイル分析では、症例群1・2の中から、陽性判定後、少なくとも14日間連続してアプリを使用した参加者(症例群3・4)をサブセレクトした。陽性を報告したワクチン未接種者で、検査後連続14日以上アプリを使用した参加者を対照群3・4とし、それぞれ症例群3・4と陽性検査日、医療従事者かどうか、BMI、年齢によって1:1でマッチさせた。単変量ロジスティック回帰モデルを用いて、危険因子とワクチン接種後の感染との関連、および個々の症状、全体の罹患期間、疾患の重症度とワクチン接種の有無との関連を分析した。 主な結果は以下のとおり。・期間内に124万9例が1回目のワクチン接種を報告し、そのうち6,030例(0.5%)がその後に陽性反応を示した(症例群1)。また、97万1,504例が2回目のワクチン接種を報告し、そのうち2,370例(0.2%)が陽性反応を示した(症例群2)。・1回目接種のワクチンの種類の内訳はファイザー製:44万2,752例、アストラゼネカ製:75万137例、モデルナ製:1万7,958例だった。・危険因子分析では、フレイルは高齢者(60歳以上)における1回目接種後の感染と関連し(オッズ比[OR]1.93、95%CI:1.50~2.48、p

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軽症高血圧患者の認知症リスクに対する血圧コントロールの影響

 高血圧は、認知症リスクを上昇させるといわれているが、低リスクの軽症高血圧患者における認知症リスクに関する研究は、これまでほとんど行われていなかった。韓国・延世大学校のChan Joo Lee氏らは、グレードIの高血圧患者の認知症リスクに対する血圧コントロールの影響について調査を行った。Journal of Hypertension誌2021年8月1日号の報告。 National Health Insurance Service National Health Examinee cohortより、2005~06年にグレードI高血圧(140~159/90~99mmHg)と診断された患者12万8,665例を対象とした。対象患者は、血圧コントロール群(フォローアップ期間中の平均血圧:140/90mmHg未満)と非血圧コントロール群(平均血圧:140/90mmHg以上)に分類し、2015年までフォローアップを行った。認知症リスクは、傾向スコアで調整した後、Cox比例ハザードモデルを用いて推定した。 主な結果は以下のとおり。・平均血圧は、血圧コントロール群(4万9,408例)で131/81mmHg、非血圧コントロール群(9万9,257例)で144/87mmHgであった。・認知症発症率は、血圧コントロール群で4.9/1000人年、非血圧コントロール群で8.1/1000人年であった。・血圧コントロール群では、全認知症、アルツハイマー型認知症、血管性認知症のリスクが非血圧コントロール群よりも低かった。・血圧コントロール群では、すべての年齢において血管性認知症リスクが低く、とくに60歳未満の層で顕著であった。・認知症リスクが最も低いと考えられる最適な血圧レベルは、収縮期血圧130~140mmHg未満、拡張期血圧70~80mmHg未満であった。 著者らは「低リスクの軽症高血圧患者の場合でも、血圧コントロールを行うことにより、アルツハイマー型認知症や血管性認知症などの認知症リスクの有意な減少が認められた」としている。

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