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NOGA血流維持型汎用血管内視鏡ガイドブック

あらゆる臓器の動脈硬化の概念が変わる!NOGA(血流維持型汎用血管内視鏡)を開発した児玉 和久・小松 誠らのグループを中心とした執筆陣が、NOGAの基本、画像の見方、手技の実際、実臨床への応用などについて、多くの画像・動画を用いて解説。冠動脈をはじめ大動脈、肺動脈、腎動脈、下肢動脈などでのNOGAの有用性を示すとともに、あらゆる臓器の動脈硬化の概念を変革し、老化の仕組みにまで迫ろうとするものである。本書の特徴血流維持型汎用血管内視鏡(Non-obstructive General Angioscopy:NOGA)は、日本で開発された血管内腔の動脈硬化や損傷を直接観察するデバイスである。数年前に大動脈への応用が可能となり、従来CTなどでは観察できなかった大動脈内プラークを生体画像としてリアルタイムにとらえられるようになった。本書はNOGAを開発した児玉 和久・小松 誠らのグループを中心とした執筆陣が、NOGAが有用な患者像、画像の見方、手技の実際、実臨床への応用などについて、多くの画像・動画を用いて解説。臨床でのNOGAの有用性を示すとともに、あらゆる臓器の動脈硬化の概念に変革をもたらし、老化の仕組みにまで迫ろうとするものである。本文中のQRコードから、貴重な動画78点を閲覧できるほか、多数の文献もWeb上で閲覧できる。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。※ご使用のブラウザによりPDFが読み込めない場合がございます。PDFはAdobe Readerでの閲覧をお願いいたします。    NOGA血流維持型汎用血管内視鏡ガイドブック定価7,150円(税込)判型B5判頁数240頁発行2022年4月監修児玉 和久(NPO法人日本血管映像化研究機構名誉理事長/大阪暁明館病院特別顧問)編集小松 誠(大阪暁明館病院心臓血管病センター長)

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高齢成人のうつ、不安、PTSDに対する性的虐待の影響

 性的暴力は、メンタルヘルスに重大な影響を及ぼすとされる。小児期の性的虐待は、その後の人生における内在化障害と関連しており、高齢の成人においては、性的暴力がこれまで考えられていた以上に多く発生している。後の人生における性的暴力への医療従事者の対応スキルは十分であるとは言えず、生涯(小児期、成人期、老年期)における性的暴力のメンタルヘルスへの影響に関する研究も不十分である。ベルギー・ゲント大学のAnne Nobels氏らは、高齢成人を対象に、性的虐待とメンタルヘルスへの影響について調査を行った。International Journal of Environmental Research and Public Health誌2022年2月28日号の報告。 2019年7月~2020年3月、ベルギー在住の高齢成人513人を対象に構造化された対面式インタビューを実施した。ランダムウォーク検索アプローチを用いて、クラスターランダム確立サンプリングを行った。うつ病、不安神経症、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の評価には検証済みの尺度を用いた。対象者には、生涯および過去12ヵ月間の自殺企図および自傷行為について質問した。性的暴力は、広範な性的暴力の定義に基づくbehaviourally specific questionsを用いて測定した。 主な結果は以下のとおり。・各発症率は、うつ病27%、不安神経症26%、PTSDが6%であり、過去12ヵ月間における自殺企図の割合は2%、自傷行為の割合は1%であった。・生涯における性的暴力の経験は44%以上で認められ、過去12ヵ月間でも8%であった。・生涯における性的暴力は、うつ病(p=0.001)、不安神経症(p=0.001)、慢性疾患を有する(p=0.002)または低学歴である(p<0.001)試験参加者のPTSDと関連が認められた。・生涯における性的暴力と過去12ヵ月間の自殺企図または自傷行為との間に関連は認められなかった。 著者らは「生涯における性的暴力は、後の人生におけるメンタルヘルスの問題と関連しており、性的暴力歴を有する高齢成人に個別に対応したメンタルヘルスケアが求められる。そのためには、専門家への教育促進や臨床ガイドラインの開発、ケア手順の策定が重要である」としている。

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デュルバルマブのStageIII肺がん維持療法、逐次化学放射線療法後でも有望な結果(PACIFIC-6)/ELCC2022

 StageIII非小細胞肺がん(NSCLC)の逐次化学放射線療法(SCRT)後のデュルバルマブ維持療法を評価する第II相PACIFIC-6試験の結果が、欧州肺学会議(ELCC2022)で発表された。SCRT後のデュルバルマブ維持療法は、CCRT後と同様の安全性プロファイルを示した。 切除不能なStageIII NSCLCでは、CCRTが標準治療である。しかし、高齢またはフレイルな患者などCCRTに耐えられない可能性のある患者には、SCRTが代替とされる。 デュルバルマブのStageIII NSCLCのCCRT後における維持療法は、標準治療として欧米や日本のガイドラインでも推奨されている。今回のPACIFIC-6試験は、SCRT後のデュルバルマブ維持療法について、主に安全性を評価する多施設非盲検第II相試験である。PACIFIC-6試験の主要評価項目はデュルバルマブ投与開始6ヵ月以内に発生するGrade3/4の治療関連有害事象(TRAE)である。副次評価項目としては治験担当医による有効性評価(無増悪生存期間[PFS]、全生存期間[OS]、奏効期間、奏効率、肺がん死亡率)、さらなる安全性評価としての全AEと重篤なAEの発現率などが設定されている。 結果、117例がデュルバルマブの維持療法を受け、主要評価項目であるデュルバルマブ開始6ヵ月以内のGrade3/4のTRAEの発現は4.3%(5例)、そのうち非感染性肺臓炎は2例であった。AE発現率は全Gradeで76.9%、Grade3/4は18.8%であった。治療中止に至ったAEの発現は21.4%、そのうちTRAEは16.2%で発現した。 PFS中央値は10.9ヵ月、12ヵ月PFS率は49.6%であった。OS中央値は25.0ヵ月で、12ヵ月OS率は84.1%である。 発表者のアイルランド・Beaumont病院のJarushka Naidoo氏らは、被験者の大部分が65歳以上でPS2の患者も含んでいることから、PACIFIC-6試験は臨床疑問を反映していると述べた。とくに高度肺臓炎を含む毒性発現は、PACIFIC試験と同様であり、早期肺がんでの免疫治療の進展に興味深いデータを加えるものだとの見解を示している。

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乳がん術前・術後補助療法、乳がん死亡率とその他の死亡率への影響~系統的レビュー

 乳がん治療における術前補助療法や術後補助療法は、乳がんによる死亡率を低下させる可能性がある一方、乳がん以外による死亡率を増加させる可能性がある。今回、英国・オックスフォード大学のAmanda J. Kerr氏らが系統的レビューを実施したところ、ほとんどの比較試験で、がんによる死亡率または再発率が10〜25%減少し、乳がん以外による死亡率の増加はみられなかったが、アントラサイクリンでの化学療法と放射線療法については乳がん以外による全死亡率が増加していた。Cancer Treatment Reviews誌オンライン版2022年3月4日号に掲載。 本レビューでは、ガイドラインを検索し、早期浸潤性乳がんで推奨されている術前・術後補助療法を特定。各治療において最も高いレベルのエビデンスを、系統的に文献検索した。 主な結果は以下のとおり。・米国やその他の国において、化学療法(アントラサイクリン、タキサン、プラチナ、カペシタビン)、抗HER2療法(トラスツズマブ、ペルツズマブ、トラスツズマブエムタンシン、ネラチニブ)、内分泌療法(タモキシフェン、アロマターゼ阻害薬、卵巣摘出/卵巣機能抑制)、ビスホスホネートなどの治療が推奨されていた。・放射線療法の選択肢として、乳房温存術後において全乳房照射・乳房部分照射・腫瘍床ブースト照射・局所リンパ節照射、乳房切除術後において胸壁照射・局所リンパ節照射があった。・推奨されている治療選択は、無作為化比較試験(1万例超の試験が8件、1,000〜1万例の試験が15件、1,000人未満での試験が1件)で支持されていた。・ほとんどの比較試験で、乳がんによる死亡率または再発率が10〜25%減少し、乳がん以外による死亡率は増加しなかった。・アントラサイクリンでの化学療法と放射線療法は、乳がん以外による全死亡率を増加させた。アントラサイクリンリスクは心疾患と白血病によるものだった。・放射線リスクは主に心疾患、肺がん、食道がんによるものであり、心臓、肺、食道の放射線量の増加に伴い、それぞれの疾患が増加した。・タキサンは白血病リスクを上昇させた。

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新型コロナへのイベルメクチン、RCTの結果が明らかに/NEJM

 早期に診断された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)外来患者において、イベルメクチンで治療してもCOVID-19進行による入院の発生率や救急外来での観察期間延長は低下しないことが、ブラジル・Pontifical Catholic University of Minas GeraisのGilmar Reis氏らが実施した無作為化二重盲検プラセボ対照アダプティブプラットフォーム試験「TOGETHER試験」の結果、示された。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染の急性症状を呈するCOVID-19外来患者に対するイベルメクチンの有効性は不明であった。NEJM誌オンライン版2022年3月30日号掲載の報告。入院/救急外来受診患者でイベルメクチンvs.プラセボ 研究グループは、ブラジルの公衆衛生クリニック12施設において、COVID-19の症状発現後7日以内の18歳以上の外来患者のうち、糖尿病、降圧療法を要する高血圧、心血管疾患、肺疾患、50歳以上などのリスク因子のうち少なくとも1つを有する患者を、イベルメクチン(400μg/kgを1日1回3日間投与)群またはプラセボ群に無作為に割り付けた。 主要評価項目は、無作為化後28日以内のCOVID-19による入院またはCOVID-19悪化による救急外来受診(救急外来での>6時間の経過観察と定義)の複合アウトカムとした。主要評価項目のイベント発現率は14.7% vs.16.3%、有意差なし 2021年3月23日~8月6日の間に、イベルメクチン群(679例)またはプラセボ群(679例)に割り付けられた1,358例が解析に含まれた。 主要評価項目のイベントは、イベルメクチン群で100例(14.7%)、プラセボ群で111例(16.3%)確認され、相対リスクは0.90(95%ベイズ信用区間[CrI]:0.70~1.16)であった。主要評価のイベント計211例のうち、171例(81.0%)が入院であった。 少なくとも1回のイベルメクチンまたはプラセボの投与を受けた患者のみを解析対象とした修正intention-to-treat解析(相対リスク:0.89、95%ベイズCrI:0.69~1.15)、ならびに割り付けられた治療のアドヒアランスが100%の患者のみを解析対象としたper-protocol解析(0.94、0.67~1.35)でも、主解析と同様の結果が得られた。 イベルメクチン投与による副次評価項目または有害事象への有意な影響は観察されなかった。

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糖尿病患者の非HDL-C値低下に有効なスタチンは?/BMJ

 英国・マンチェスター大学のAlexander Hodkinson氏らはネットワークメタ解析の結果、中用量および高用量のロスバスタチン、ならびに高用量のシンバスタチンとアトルバスタチンが、糖尿病患者の非HDLコレステロール(非HDL-C)値を中等度低下させるのに最も有効であることを示した。糖尿病患者における心血管疾患の1次予防および2次予防の基本はLDL-C値の低下であるが、非HDL-C値に対するスタチンの有効性を比較したエビデンスは不足していた。著者は、「主要ターゲットとして非HDL-C値の低下を用いると心血管疾患の予測精度が向上する可能性があることから、今回の結果は、糖尿病患者において非HDL-C値の低下に最も有効なスタチンの種類と強度に関する指針に役立つと考えられる」とまとめている。BMJ誌2022年3月24日号掲載の報告。無作為化比較試験42件のベイジアンネットワークメタ解析 研究グループは、Medline、Cochrane Central Register of Controlled TrialsおよびEmbaseを用いて2021年12月1日までに公表された研究を検索し、1型または2型糖尿病の成人患者を対象に、プラセボを含むさまざまな種類と用量のスタチンを比較した無作為化試験を適格研究としてシステマティックレビューとネットワークメタ解析を行った。 主要評価項目は、非HDL-C値の変化とし、総コレステロール値とHDL-C値から算出した。副次評価項目は、LDL-C値および総コレステロール値の変化、主要心血管イベント(非致死的脳卒中、非致死的心筋梗塞、心血管疾患死)、有害事象による中止などである。 ランダム効果モデルを用いたベイジアンネットワークメタ解析により、非HDL-Cに対するスタチン(低用量、中用量、高用量)の治療効果を平均差および95%信用区間(CrI)で評価した。また、サブグループ解析では、主要心血管イベントリスクが高い患者を低リスクまたは中等度リスクの患者と比較した。エビデンスの確実性は、CINeMA(Confidence in Network Meta-analysis)を用いて評価した。 成人患者計2万193例が参加した無作為化比較試験42件から、1万1,698例がメタ解析に組み込まれた。中・高用量ロスバスタチン、高用量のシンバスタチンとアトルバスタチンが有効 プラセボと比較して非HDL-C値の低下が大きかったのは、ロスバスタチンの高用量(平均差:-2.31mmol/L、95%CrI:-3.39~-1.21)と中用量(-2.27、-3.00~-1.49)、高用量シンバスタチン(-2.26、-2.99~-1.51)、高用量アトルバスタチン(-2.20、-2.69~-1.70)であった。アトルバスタチンとシンバスタチンはいずれの用量においても、また、低用量のプラバスタチンも、同様に非HDL-C値の低下に有効であった。 主要心血管イベントの高リスク患者4,670例においては、高用量アトルバスタチンにより非HDL-C値が最も低下した(-1.98、95%CrI:-4.16~0.26、累積順位曲線下面積64%)。高用量シンバスタチン(-1.93、-2.63~-1.21)ならびに高用量ロスバスタチン(-1.76、-2.37~-1.15)は、LDL-C値の低下に最も有効な治療選択肢であった。 プラセボと比較して、中用量アトルバスタチンで非致死的心筋梗塞の有意な減少が確認された(相対リスク:0.57、95%信頼区間:0.43~0.76、試験数4件)。中止、非致死的脳卒中および心血管死については、有意差は認められなかった。

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SB623、外傷性脳損傷の第II相試験で良好な結果/サンバイオ

 サンバイオおよび子会社SanBio, Inc.は、2022年4月5日、外傷性脳損傷患者を対象に、ヒト(同種)骨髄由来加工間葉系幹細胞SB623と偽手術を比較した第II相試験(STEMTRA試験)の1年間の最終解析結果を発表。SB623は主要評価項目を達成した。 同臨床試験では61例の対象患者の46例にSB623が投与され15例が対照群として偽手術を受けた。主要評価項目である24週時点のFugl-Meyer Motor Scale(FMMS)は、SB623群で有意に改量し、運動機能の改善が認められた(SB623投与群8.3点、対照群2.3点、p=0.04)。この運動機能障害の改善は48週時点まで維持された。また、Action Research Arm Test(ARAT)、歩行速度、NeuroQOL上肢・下肢機能Tスコアなど、SB623細胞の移植と48週時点の患者の運動機能および日常生活動作の改善に関連性が認められた。これらの結果は、米国神経学会年次総会のプレナリーセッションで発表されている。 SB623の忍容性は、これまでの試験と同様に良好で、新たな安全性の懸念は認められなかった。有害事象による治療中止はなく、SB623による治療と偽手術の間で有害事象の発生率に統計的有意差は認められなかった。

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HPVワクチン積極的勧奨再開にあわせたイベント&患者説明用フライヤー

 HPVワクチンは2013年に定期接種の対象となったが、その後に相次いで副反応疑いの事例が報告されたため、厚労省は接種を個別に呼びかける「積極的勧奨」を中断していた。その後、ワクチンの有効性に関するエビデンス1)が蓄積し、さらにはワクチン接種後の多様な症状とワクチン接種の関係を否定する報告2)などを背景に、今年4月より9年振りに積極的勧奨が再開されている。 今回の勧奨再開によって、定期接種の対象となる小学校6年生~中学3年生相当年齢の女子に対し、自治体から接種の案内が送付されるようになる。無料接種が可能なのは2価・4価ワクチンで、9価ワクチンや男性の接種は自費となる。併せて、積極的勧奨中断で接種機会を逃した1997~2006年生まれの女性が無料で接種を受けられる「キャッチアップ接種」や、定期接種の対象期間を過ぎて自費で接種を受けた人へ接種費用を払い戻す制度も用意されている。 HPVワクチンの普及啓発活動を行う一般社団法人みんなで知ろうHPVプロジェクト(通称みんパピ!)は、2020年8月の設立以来、HPV感染症について正確な知識を伝えるための活動を展開してきた。今回の積極的勧奨の再開にあたり、 4月9日の「子宮の日=子宮頸がん予防の日」に合わせ、さまざまな啓蒙活動を展開している。 具体的な活動は以下のとおり。人気医療マンガ『コウノドリ』の子宮頸がん編を限定無料公開 鈴ノ木 ユウ氏の人気医療漫画『コウノドリ』の「子宮頸がん」編(13巻40話・14巻41話)を出版社の協力により、「みんパピ!」サイト上で4月22日(金)まで限定無料公開。交通広告の展開 東京の渋谷駅、大阪の難波駅の大型ビジョンにワクチンについての、対象者向けのメッセージ広告を展開。4/9にYou Tubeライブを開催 医療政策などをテーマとした有識者を招いたYou Tubeライブを複数開催。患者説明用フライヤーを更新 従来から作成・配布してきた、医療機関に向けた患者説明用フライヤーの内容を更新(「みんパピ!」サイトでダウンロード可)。 みんパピ!の副代表を務める医師の木下 喬弘氏はプレスセミナーの中で「日本のHPVワクチンの接種率は2019年度で1.9%と他国に比べて恐ろしいほど低い。みんパピ!が昨年行った独自調査(参考記事)では14.4%と上昇してきたが、それでも他先進国の6~9割という接種率には程遠い。今後の急速な接種率回復が今後の子宮頸がんの罹患率・死亡率を下げることは明らかで、メディアとも協力しつつ、対象者と親、学校等への啓蒙活動を続けていきたい」とした。

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3回目接種情報サイトを開設/モデルナ・ジャパン

 2022年4月4日、モデルナ・ジャパン株式会社(以下モデルナ社)はCOVID-19ワクチンの3回目接種を啓発・支援するため、新型コロナウイルスワクチン3回目接種情報サイト「どうする3回目接種?」を開設したことを公表した。 同サイトでは、ワクチン3回目の追加接種についての疑問や悩みに答えるべく、3つの知っておきたいこと(「3回目接種の必要性」、「交互接種について」、「3回目接種の副反応」)に関して、わかりやすい情報と動画を掲載。柔道家のウルフ・アロン氏、パラトライアスリートの谷真海氏がインタビュアーとしてそれぞれの目線で質問し、医師が解説する動画を視聴することができる。解説役はさくら・はるねクリニック銀座/順天堂大学 富坂美織氏、桜新町アーバンクリニック 遠矢純一郎氏の2名が務める。 モデルナ社はよりわかりやすい情報提供を通じて、3回目のワクチン接種の啓発と理解促進につながることを期待しているという。新型コロナウイルスワクチン3回目接種情報サイト「どうする3回目接種?」

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同志少女よ【Dr. 中島の 新・徒然草】(420)

四百二十の段 同志少女よ最近読んで面白かった本の1つがこれ。『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂 冬馬 著/早川書房)1942年の独ソ戦。ソ連の片田舎にあるイワノフスカヤ村を襲ったドイツ軍に母親を殺された少女、セラフィマは復讐を果たすべく中央女性狙撃兵訓練学校に入り、厳しく鍛えられました。そして女性狙撃手だけの第39独立小隊として戦火のウラヌス作戦、地獄のスターリングラード市街戦、そして第2次世界大戦の帰趨を決する1945年4月のケーニヒスベルク攻防戦でドイツ軍と戦います。戦場の描写がすごい。子供を囮にして敵をおびき寄せたり、わざと致命傷を与えずに狙撃しておいて救助に来る敵兵を撃ったり、もう無茶苦茶。いつしか主人公のセラフィマも、殺した敵の数を誇る狂気の世界に足を踏み入れてしまいます。そして物語は一気にクライマックスへ!YouTube などで絶賛されているこの作品。新人とは思えない精密な時代考証や、実在の人物を織り交ぜて戦場のリアルを描いているところが素晴らしい。早川清文学振興財団が主催するアガサ・クリスティー賞において、審査員全員が満点をつけた史上初の受賞、というのも当然かと思います。敵を撃ったんじゃなくて他の候補作を撃ったんじゃないか、と揶揄されるのも無理はありません。それだけでなく、著者のデビュー作である本作が、第166回直木賞候補の5作品に残ったのです。惜しくも受賞はなりませんでしたが、上には上がいたということなのでしょう。さて、本作の特異なことはもう1つあります。実は小説投稿サイトからのデビューなんですね、この作品は。登録者数220万人、発表小説数90万作品を誇る「小説家になろう」を代表とする小説投稿サイトは、ネット時代を反映して100以上も乱立しています。アマチュア作家が自分の作品を自由に投稿し、また読者が好き勝手に評価するという無法地帯!出版社の主催する新人賞への応募という王道以外にも、小説投稿サイトから発掘されて、作家デビューするという道もあるということになります。『同志少女』は、推定登録者数70万人の「カクヨム」で注目されて、メジャーデビューを果たしました。高校生のつくった草野球チームが甲子園の決勝まで進んでしまった、とたとえたほうがわかりやすいでしょうか。出版社の新人賞受賞作の場合は、審査員のお眼鏡にかなっての出版となるので、一定のクオリティは保証されていますが、実際に売れるか否かは別の話。一方、小説投稿サイト出身の作品の場合、出版前に読者の人気投票の洗礼を受けているわけですから、クオリティは別にして売れる作品には違いありません。時代はどんどん進んでいきます。小説自体の出来不出来のほかに、その作品のデビューの背景に思いをはせるのも面白いですね。最後に1句センバツで 『同志少女』が 準優勝

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がん悪液質、外来で早期に気付くのがカギ!【非専門医のための緩和ケアTips】第25回

第25回 がん悪液質、外来で早期に気付くのがカギ!最近、緩和ケア界隈では「悪液質」が注目されています。とくにがん悪液質は新薬が登場したこともあって、話題に上ることが多くなっています。今日の質問外来のがん患者さんの家族からの相談。「もっと食べてほしいけれど、食欲がなさそう…。このまま体力が落ちるのが心配です。何かできることはありませんか?」。おそらくがん悪液質の状態かと思うのですが、あまり経験がなく、診療のヒントをお願いします。ご質問のようなシチュエーションは、悪性疾患だけでなく、進行した慢性疾患を抱える患者さんの家族との対話でもよく発生します。「食べられない」というのは患者さんのやる気や治療意欲に関わらないケースも多く、その際に考慮したいのが「悪液質」です。今回は悪性疾患に関連した、がん悪液質を取り上げます。そもそも、悪液質とは何でしょうか? 欧州の緩和ケアの研究団体は、がん悪液質について次のように定義しています。「通常の栄養サポートでは完全に回復することができず、進行性の機能障害に至る、骨格筋量の持続的な減少(脂肪量減少の有無にかかわらず)を特徴とする多因子性の症候群」1)これだけでは、ちょっと難しく感じますね。がん悪液質の全体像としては、全身性炎症に伴った、骨格筋を含む体重減少および食欲不振が生じます。つまり、悪性疾患によって食欲が低下しているのです。この状態で周囲から「食べないと元気にならない」と言われても、患者さんは「食べたくても食べられないのに…」とよりつらくなるだけでしょう。一方で、医学知識のない家族にとって、「元気になってほしい、食事を取ってほしい」と感じるのも当然のことです。大切な人が食欲がなく、痩せていくのを見るのは家族側のつらさを助長します。つまり、「食べたくても食べられない患者さん」と「何とか食べさせたい家族」の対立構造が生まれやすいのです。この悪液質に対して、どのようにアプローチするとよいのでしょうか? 参考になるのは、日本がんサポーティブケア学会が監修する「がん悪液質ハンドブック」です。これを見ると、がん悪液質は「できるだけ早期」に「集学的に介入する」ことが推奨されています。ポイントとなる「早期」とは、本格的な悪液質に至る前段階である「前悪液質状態」であり、この定義は「過去6ヵ月間の体重減少(5%以下)」とされています。これに気付くには、常に悪液質を疑っていないと難しいでしょう。そして「前悪液質」状態の患者の多くは外来に通院しています。そうした意味で、かかりつけ医の役割はとても大きいのです。まずは悪液質という病態を知り、早期に気付くことが大切です。その上で、食事摂取のアドバイスや、食べられない状態に対してつらい気持ちになっている家族のケアに取り組む必要があります。このケアについても、追って取り上げたいと思います。私自身、悪液質に気付くために、患者さんには「食欲がない、あるいはすぐお腹がいっぱいなったと感じますか?」、ご家族には「食が細くなったなあと感じますか?」と尋ねるようにしています。今回のTips今回のTips悪液質は早期発見と介入が大切。病態を知って気付くための工夫をしよう!1)Fearon K, et al. Lancet Oncol. 2011;12:489-95.

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第103回 医師の働き方改革まであと2年、求められる「医師独自の宿日直許可基準」

2024年4月からスタートする「医師の働き方改革」。その課題の一つとして医療機関側が挙げているのが医師(勤務医)の宿日直許可基準だ。日本医師会や、日本病院会などの四病院団体協議会、全国有床診療所連絡協議会の計6団体は3月18日、現状の許可基準のままでは地域の医療提供体制を縮小せざるを得なくなるなどと、許可基準の緩和などを求める要望書を後藤 茂之・厚生労働大臣に提出した。しかし、要望内容は経営者寄りで、勤務医の健康を考慮していないなどの指摘もされている。病院医療・地域医療を維持しながら、勤務医の健康を守るには、機械的な許可基準の適用ではなく、現場の実態を把握したうえでの対応が求められる。時間外労働の上限規制施行まで2年しかない同改革について振り返ってみる。2019年に働き方改革関連法が施行されたが、医師の勤務環境改善には5年の猶予が与えられ、2024年の施行と先延ばしされた。同年4月には、すべての勤務医に対して新たな時間外労働の上限規制が適用される。原則は年間960時間以下(A水準)だが、救急医療など緊急性の高い医療を提供する医療機関(B水準:地域医療暫定特例水準)や、研修医など集中的に多くの症例を経験する必要がある医師(C水準:集中的技能向上水準)は年間1,860時間以下の上限が適用される。また、医療機関の管理者には追加的健康確保措置を講じる義務が課される。それは28時間までの連続勤務時間制限、9時間以上の勤務間インターバル、代償休息、面接指導と必要に応じた就業上の措置(勤務停止)などだ。これらを実行するために、すべての病院が勤務医の労働内容の整理や労働時間の正確な把握、タスク・シフティング(業務移管)、36協定の締結、宿日直許可の取得などを進めていかなければいけない。現状の宿日直許可基準では病院存続も難しい宿日直は医療機関側が労働基準監督署に申請し、許可を得なければならない。対象業務は以下の条件を満たしていることが必要だ。(1)通常の勤務時間から完全に解放された後のものである。(2)一般の宿日直業務以外には、特殊な措置を必要としない軽度または短時間の業務に限る。(3)一般の宿日直許可条件(原則として宿直が週1回、日直が月1回以内など)を満たしている。(4)宿直の場合は十分な睡眠がとり得る。宿日直許可が認められないと、夜勤などは労働時間(時間外労働)と扱われ、960時間や1,860時間の上限規制をクリアすることは難しくなる。上限規制時間を超えれば、違法となり、割増賃金の負担も大きくなる。賃金負担から当直医の確保が困難になれば、病院としての存続も難しくなるだろう。これに対して前述の6団体は、医療機関からは「現状の許可基準では宿日直許可を取得できない」との声が上がっていると指摘。医師の宿日直は一般業種とは異なり、(1)救急外来、入院患者対応など気を張り詰めた業務が一定程度発生する。(2)宿日直中であっても、応召義務があるため対応しなければならない。(3)多くの医療機関が、大学病院からの応援に依存している。という特殊性を挙げた。そのうえで、現状の許可基準のままで、罰則付きの時間外労働の上限規制や、勤務間インターバル規制、連続勤務時間制限が導入されると、次のような懸念が生じるとした。▽上限規制を遵守するために医療提供体制を縮小せざるを得なくなる。▽上限規制により大学から他の医療機関への応援が制限されると、副業・兼業先からの収入が得られなくなった大学病院の医師が離職して、処遇の良い一般病院に移る動きが起こる。これにより、大学病院の診療・研究・教育の質の確保が困難になる。▽上限規制により大学から他の医療機関への応援が制限されると、副業・兼業先からの収入が得られなくなった大学病院の医師が離職して、処遇の良い一般病院に移る動きが起こる。これにより、大学病院の診療・研究・教育の質の確保が困難になる。医療団体は許可の判断基準・回数の緩和、罰則規定の猶予を要望「まだ続く新型コロナウイルスへの対応と、働き方改革への準備という極めて大きな2つの課題に同時に取り組むことを現場に求めるのは、現実的には非常に厳しい」としたうえで、「医師独自の宿日直許可基準」の策定を求め、以下の要望を行った。詳しく見てみる。1.宿日直許可の判断基準の緩和(1)各医師について「宿直時の睡眠時間が十分でない日」(例えば6時間未満など)が「月5日以内」であれば、宿日直を許可する。(2)宿日直中に救急などの業務が発生する場合でも、当該業務時間が「平日の業務時間と比べて一定程度の割合に収まっている」場合であれば、宿日直を許可する。(3)「とくにローリスクな分娩」が主となる産科医療機関では、分娩数にかかわらず、宿日直を許可する。ハイリスクな分娩を行う産科医療機関では、「宿日直中の分娩などの対応が月8~12件程度」であれば、宿日直を許可する。2.宿日直許可の回数の緩和(1)医師の健康に配慮しつつ、「地域医療提供体制を維持する」ために、各医師の宿直を月8回、日直を月4回まで許可する。(2)上記の宿日直回数は「他の医療機関に宿日直の応援に行く場合」と分けて取り扱う。(3)各医師の連日の「宿日直」を認める。3.行政の対応医師独自の宿日直許可基準を設定・明確化し、対応の統一を図る。実態に沿わない判断が出された場合、「相談窓口」を厚労省に設けてほしい。4.罰則規定の取り扱い許可基準を見直したとしても、全国の医療機関は新型コロナ対応にあたっており、働き方改革に取り組める状況にないことから、時間外労働の上限規制の罰則適用を数年猶予してほしい。地域医療も勤務医の健康も共に守る方途は少子高齢化が進む中、日本は先進国の中でも勤務医が慢性的に不足。医師の偏在と相まって過重労働の原因になっている。長時間労働や睡眠不足、ストレスは医療の質を落とすだけでなく、医療ミスの可能性を高める。昨今はコロナ禍で、医療の最前線で働く医師は感染リスクと隣り合わせにあり、精神的な緊張感が一層高まっている。医師の働き方を改善し、勤務環境を整備することは不可欠だ。医療機関の経営者からは「宿日直許可基準が厳格に運用されれば、地域医療提供体制、とりわけ救急医療や産科医療の提供体制が崩壊する」という声が聞こえる。だが、6団体の要望は「経営者寄りの要望で、現場の医師にとっては厳しい内容だ」との指摘もある。地域医療も、勤務医の健康も共に守るには、現場の実態に即して双方が納得できる「医師独自の宿日直基準」の策定が必要だろう。

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末梢動脈疾患ガイドライン、7年ぶりの改訂/日本循環器学会

 日本循環器学会と日本血管外科学会の合同ガイドライン『末梢動脈疾患ガイドライン(2022年改訂版)』が、7年ぶりの改訂となった。2度目の改訂となる今回は、末梢動脈疾患の疾病構造の変化と、それに伴う疾患概念の変遷、新たな診断アルゴリズムや分類法の登場、治療デバイスの進歩、患者背景にある生活習慣病管理やその治療薬の進歩などを踏まえた大幅な改訂となっている。第86回日本循環器学会学術集会(3月11~13日)で、末梢動脈疾患ガイドライン作成の合同研究班班長である東 信良氏(旭川医科大学外科学講座血管外科学分野)が、ガイドライン改訂のポイント、とくに第4章「慢性下肢動脈閉塞(下肢閉塞性動脈硬化症)」について重点的に解説した。末梢動脈疾患ガイドラインでは下肢閉塞性動脈疾患をLEADと区別 末梢動脈疾患ガイドラインで扱う末梢動脈疾患(Peripheral Arterial Disease:PAD)は、冠動脈以外の末梢動脈である四肢動脈、頸動脈、腹部内臓動脈、腎動脈、および大動脈の閉塞性疾患を指す。同じくPADと称されている上下肢閉塞性動脈疾患(Peripheral Artery Disease:PAD)との混同を避けるため、末梢動脈疾患ガイドラインでは、下肢閉塞性動脈疾患についてはLEAD、上肢閉塞性動脈疾患についてはUEADと称し、区別している。 末梢動脈疾患ガイドラインは全20章で構成されており、各章・各節の冒頭で、診療の基本となるエッセンスや最も伝えたい概念を「ステートメント」として紹介している。また、Practical Question:PQとして、12個の臨床的話題を取り上げ、実臨床でいまだ明確な方針が示されていない臨床的課題について解説している。 PADの中で最も多くかつ重要な疾患がLEADである。LEADのリスクファクターや背景疾患の管理については、心血管イベントのリスクが高く、動脈硬化の4大因子である高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙の管理が基本となる。末梢動脈疾患ガイドラインでは、とくに脂質異常症について厳しい管理を推奨している。本邦では、腎不全・透析もLEAD発症の独立した危険因子として非常に頻度が高いため、今回の末梢動脈疾患ガイドラインより新たに追加された。LEADの抗血栓療法については、前回のガイドラインに記載されていた抗血小板療法に加え、DOACの登場によって抗凝固療法の項目が新たに追加された。末梢動脈疾患ガイドラインではLEADの症候別アプローチを記載 LEADは、症状や虚血の程度により治療方針が大きく変化する。そのため、末梢動脈疾患ガイドラインでは、無症候性LEAD、間歇性跛行、包括的高度慢性下肢虚血(Chronic Limb-Threatening Ischemia:CLTI)の3つに分類し、診断・治療の症候別アプローチを記載している。【無症候性LEAD】・無症候性LEADは、総じて下肢の予後が良好であるが、潜在的重症下肢虚血が一部含まれるため注意が必要である。下肢動脈病変の予防的血行再建術を行うべきではない(推奨クラスIII Harm)としている。【間歇性跛行】・間歇性跛行を訴える患者には、鑑別診断も兼ねた詳細な問診と身体診察を行う。下肢虚血の程度や間歇性跛行の機序を総合的に判断することが重要になる。病変評価には足関節上腕血圧比(ABI)の測定を行い、安静時のABIに異常を認めない場合は運動後のABI測定も推奨されている。・間歇性跛行の治療について、血行再建の要否は、日常生活で歩行機能の改善を見込めるか、運動を制限する合併疾患(狭心症、心不全、慢性呼吸器障害、筋骨格系の制限や神経障害など)の有無を評価したうえで決定する。保存的治療が優先され、末梢動脈疾患ガイドラインではとくに、運動療法の推奨が詳細に記載されている。・動脈硬化リスクファクターの是正、薬物療法、運動療法の検討を実施していない間歇性跛行患者には血行再建術は推奨されない。しかし、必要であれば次のとおり血行再建術を施行する。大動脈腸骨動脈領域はEVTを第1選択とする。総大腿動脈病変は血栓内膜摘除を第1選択とする。大腿膝窩動脈病変領域は、25cm未満の短~中区域病変はEVT、長区域病変は外科的血行再建を第1選択とする。膝下動脈病変領域では、EVTは推奨されない(推奨クラスIII No benefit)、同様に、人工血管による大腿-下腿動脈バイパスも行うべきではない(推奨クラスIII Harm)としている。【CLTI】・包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)は、下肢虚血、組織欠損、神経障害、感染などの肢切断リスクがあり、治療介入が必要な下肢を総称する概念だ。これまでは、「重症下肢虚血(Critical Limb Ischemia:CLI)」という用語が使われていたが、背景にある生活習慣病、とくに糖尿病や腎不全の増加といった疾病構造の変化から、高度虚血だけでなく、感染等が原因で肢切断になることもありうるため、近年の実臨床を反映したCLTIという用語が使われている。・CLTIの治療方針を決定する際は、全身のリスク評価、WIfI分類での局所評価、解剖学的評価の3点について、PLANコンセプトに基づくアルゴリズムで総合的に検討する。CLTIへの血行再建を施行する際は、全身リスクと創傷範囲の評価が重要だ。血行再建の推奨は次のとおり。総大腿動脈病変は血栓内膜摘除術を第1選択とする。下腿足部動脈病変は、2年以上の生命予後が期待され、使用可能な自家静脈がある場合は、自家静脈バイパスを行うとしている。・末梢動脈疾患ガイドラインの今回の改訂で、創傷治癒、リハビリテーション、大切断、血行再建術後の薬物療法、血行再建術後の予後と二次予防といった項目が新たに追加された。末梢動脈疾患ガイドラインに動脈硬化症以外のさまざまな疾患 末梢動脈疾患ガイドラインの第6~19章には、動脈硬化症以外の原因によるPADについて、診断や治療に関する解説がなされている。東氏は「欧米のガイドラインではあまり記載されていないものも多く含んでおり、PADには動脈硬化症以外のさまざまな病因・疾患が潜んでいることを今一度振り返っていただき、治療法を誤らないためにも、ぜひ参考にしていただきたい」と、末梢動脈疾患ガイドラインの第4章以外の章の重要性についても強調。 PADは、冠動脈疾患や脳血管疾患に比べてはるかに国民の認知度が低く、予防や早期発見が遅れている。そのため、一般市民への啓発を目的として、末梢動脈疾患ガイドラインには第20章「市民・患者への情報提供」が、今回の改訂で新たに設けられた。本章では、とくに生活習慣病に伴うLEADを中心に概説している。 東氏は、今回の末梢動脈疾患ガイドライン改訂の要点として「主軸は欧米のガイドラインと呼応するように改訂したが、本邦のエビデンスをより多く取り入れ、実情に合う治療方針を目指した。本ガイドラインの英語版も作成中で、とくに民族性や文化が似ているアジア諸国の診断に役立つことを期待している」と発表を締めくくった。

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統合失調症患者の慢性期うつ病と臨床アウトカムとの関連

 統合失調症患者のうつ症状は、臨床アウトカムに影響を及ぼす重要な症状である。岡山大学のYuto Yamada氏らは、統合失調症患者の慢性的なうつ症状や自殺関連症状が将来の臨床アウトカムと関連しているか、向精神薬使用により臨床アウトカムの改善が認められるかについて、検討を行った。Psychopharmacology誌2022年3月号の報告。統合失調症のうつ症状に対する炭酸リチウム使用は男性で良好な臨床アウトカム 対象は、2010~11年に岡山大学病院で治療を受けた15~64歳の統合失調症の外来患者462例。最終来院時(平均年齢19.2歳)での臨床全般印象度の重症度(CGI-S)スコアと過去のうつ症状、自殺念慮、自殺企図との関連を調査した。病歴を含む複数の交絡因子による調整には、重回帰分析およびロジスティック回帰分析を用いた。 統合失調症のうつ症状や自殺関連症状と臨床アウトカムとの関連を検討した主な結果は以下のとおり。・462例中168例(36.4%)において、統合失調症発症から2年間でうつ症状が認められた。・自殺念慮歴および自殺企図歴は、臨床アウトカム悪化と関連していた。・うつ症状歴と臨床アウトカム悪化との関連は、男性では認められたが、女性では認められなかった。・統合失調症患者のうつ症状に対する炭酸リチウムの使用は、とくに男性において良好な臨床アウトカムと関連していた。・抗うつ薬治療は、男性のみで良好な臨床アウトカムとの関連が認められた。 著者らは「統合失調症患者において、慢性的なうつ症状または過去の自殺関連症状は、将来の臨床アウトカム悪化との関連が認められた。とくに男性患者において、炭酸リチウムまたは抗うつ薬の使用は推奨される可能性が示唆された」としている。

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片頭痛に対する抗CGRP抗体の有効性と安全性~メタ解析

 片頭痛治療に対するカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)を標的とした抗CGRP抗体の有効性および安全性を評価するため、中国・The First Affiliated Hospital of Wannan Medical CollageのTingting Huang氏らは、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Brain and Behavior誌オンライン版2022年3月8日号の報告。 各データベース(PubMed、Embase、Cochrane Library、Chinese National Knowledge Infrastructure、WanFang Dataなど)より、片頭痛治療薬である抗CGRP抗体の2021年3月までのランダム化比較試験(RCT)を検索した。スクリーニング後、試験の方法論的質を評価した。メタ解析には、RevMan 5.3 softwareを用いた。 主な結果は以下のとおり。・26件のRCTより、2万1,736例が抽出された。・抗CGRP抗体群1万3,635例および対照群8,101例が含まれた。・メタ解析では、抗CGRP抗体は、対照群と比較し、以下のアウトカム指標で有意な効果と関連していることが示唆された。 ●1ヵ月当たりの平均頭痛日数がベースラインから50%以上低下した患者数(RR:1.50、95%CI:1.39~1.62、p<0.00001) ●抗CGRP抗体投与2時間後での無痛患者の割合(RR:1.98、95%CI:1.77~2.20、p<0.00001) ●投与後2~24時間における無痛持続患者の割合(RR:2.18、95%CI:1.93~2.46、p<0.00001)・抗CGRP抗体群における有害事象は、対照群と比較し、有意に多かった(RR:1.08、95%CI:1.04~1.12、p<0.0001)。 著者らは「抗CGRP抗体は、片頭痛治療において非常に有効であるが、有害事象には注意が必要である。本メタ解析には、研究の量や質に関する制限が含まれているため、より質の高い研究により、内容が検証されるべきであろう」としている。

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無症状の濃厚接触者、「抗原検査が陰性なら出勤」は正しい?

 家庭内感染により自身が濃厚接触者になっても、医療者は抗原検査で陰性が確認されているなどの一定の要件を満たせば出勤することができる1)。ところが抗原検査キットには、有症状の患者データを基に承認されている物2)3)もある。また、海外では無症状者のみを対象にスクリーニングすると感度や特異性が低いとの評判も抗原検査キットにはある。そこで、米国・Weill Cornell MedicineのBradley A. Connor氏らはニューヨークのある企業の従業員をスクリーニングし、無症状者のPCR検査と抗原検査の結果の有効性と推定精度を比較・分析した。その結果、従業員スクリーニングのプログラム参加者に抗原検査を繰り返した場合、新型コロナウイルスのPCR検査で真陽性と判定される推定精度が38%から92%に増加したことが示唆された。JAMA Network Open誌3月18日号のリサーチレターでの報告。無症状者の抗原検査キット、1回目陽性で2回目陰性だった人の95%はPCR陰性 この後ろ向き研究では2020年11月27日~2021年10月21日の期間、訓練を受けた担当者が参加者の中鼻甲介検体をスワブで採取し、抗原検査キットとしてQuidel社のSofia2 SARS Antigen Fluorescent Immunoassay(陽性一致率[PPA]:96.7%、陰性一致率[NPA]:100%)とAbbott 社のLumiraDx(PPA:97.6%、NPA:96.6%)、およびAbbott 社のBinaxNOW(PPA:84.6%、NPA:98.5%)を使用して検査を行った。ただし、新型コロナウイルス感染症の主要な症状をいずれかでも有する者はスクリーニングから除外された。 また、抗原検査結果が陽性だった場合には、最初の検査結果から1時間以内に2回目の抗原検査用に鼻咽頭スワブ検体を提供した。さらに鼻咽頭スワブ検体は、確認用RT-qPCR検査のために、CLIA(Clinical Laboratory Improvement Amendments)認定された検査機関にも送られた。推定精度として、PCR検査も陽性だった2回目の抗原検査陽性の割合を算出した。 無症状者の抗原検査の有効性と推定精度を比較・分析した主な結果は以下のとおり。・抗原検査を受け、分析に含まれたのは17万9,127例で、年齢中央値は36歳(範囲:18~65歳)、男性が58%、女性が36%、6%が性別不明だった。・2020年11月~2021年10月に実施された抗原検査の陽性率は0.35%(623例)で、彼らをPCR検査したところ、38%(238例)が真陽性、62%(385例)が偽陽性だった。・抗原検査の陽性者623例のうち569例(91%)では2回目の抗原検査が行われた。一致した結果が得られた224セット(異なる2つの抗原検査で連続して陽性結果を得た)のうち、PCR検査で陽性だったのは207セット(92%)だった。・最初の抗原検査が陽性で、2回目の抗原検査が陰性だった345例のうち328例(95%)はPCR検査で陰性だった。・2回目の抗原検査の全体的な推定精度は94%だった。

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妊婦への新型コロナワクチン、胎児への悪影響なし/JAMA

 妊娠中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対するワクチンの接種は、非接種者と比べて有害妊娠アウトカムのリスク増大と有意に関連しないことが示された。ノルウェー・Norwegian Institute of Public HealthのMaria C. Magnus氏らが、スウェーデンとノルウェーの妊婦約16万人を対象に行った、後ろ向きコホート試験の結果を報告した。結果について著者は「ワクチン接種の大多数は、妊娠第2~3期にmRNAワクチンを使用して行われており、今回の調査結果で考慮すべき点である」と述べている。妊娠中の新型コロナワクチンの安全性に関するデータは限定的であった。JAMA誌オンライン版2022年3月24日号掲載の報告。スウェーデン10万人超、ノルウェー5万人超を対象に試験 研究グループはスウェーデンとノルウェーでレジストリベースの後ろ向きコホート試験を行い、妊娠中の新型コロナワクチン接種後の有害妊娠アウトカムのリスクを調べた。被験者は、スウェーデンで2021年1月1日~2022年1月12日に、またノルウェーで2021年1月1日~2022年1月15日に、妊娠22週以降で単胎児を出産した妊婦15万7,521人(スウェーデン:10万3,409人、ノルウェー:5万4,112人)。 Pregnancy Register in SwedenとMedical Birth Registry of Norwayを、ワクチン接種およびその他のレジストリと結びつけ、ワクチン接種情報や被験者背景に関する情報を入手し解析した。mRNAワクチン(BNT162b2[Pfizer-BioNTech製]、mRNA-1273[Moderna製])および1バイアルベクターワクチン(AZD1222[AstraZeneca製])に関するデータは、全国ワクチンレジストリから得た。 主要評価項目は、早産と死産リスクで、妊娠日齢やワクチン接種(時間依存性曝露)を変数に用いたCox回帰モデルを用いて評価し、低出生体重児、アプガー指数低スコア、新生児入院のリスクは、ロジスティック回帰分析で評価。ランダム効果モデルメタ解析で、2国間の結果を統合した。妊娠中COVID-19ワクチン接種率は18% 被験者の分娩時平均年齢は31歳だった。妊娠中に新型コロナワクチンを接種したのは2万8,506人(18%)で、うちBNT162b2が12.9%、mRNA-1273が4.8%、AZD1222が0.3%だった。接種時期の内訳は、妊娠第1期が0.7%、第2期が8.3%、第3期が9.1%だった。 妊娠中の新型コロナワクチン接種は、早産(非接種群6.2/1万妊娠日vs.接種群4.9/1万妊娠日、補正後ハザード比[aHR]:0.98[95%信頼区間[CI]:0.91~1.05]、I2=0%、異質性のp=0.60)、死産(2.1 vs.2.4/10万妊娠日、aHR:0.86[95%CI:0.63~1.17])、低出生体重児(7.8% vs.8.5%、群間差:-0.6%[95%CI:-1.3~0.2]、補正後オッズ比[aOR]:0.97[95%CI:0.90~1.04])、アプガー指数低スコア(1.5% vs.1.6%、群間差:-0.05%[95%CI:-0.3~0.1]、aOR:0.97[95%CI:0.87~1.08])、新生児入院(8.5% vs.8.5%、群間差:0.003%[95%CI:-0.9~0.9]、aOR:0.97[95%CI:0.86~1.10])の有害妊娠アウトカムについて、いずれもリスク増大との有意な関連は認められなかった。

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小児へのファイザー製ワクチン、オミクロン株でも重症化に有効/NEJM

 BNT162b2(Pfizer-BioNTech製)ワクチンは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のオミクロン変異株に関連した入院リスクを、5~11歳の小児で約3分の2に低減することが示された。12~18歳の青少年では、2回接種の入院に対する保護効果は、デルタ変異株よりもオミクロン変異株で低下したが、いずれの変異株についてもワクチン接種による重症化を予防する効果が認められたという。米国疾病予防管理センター(CDC)のAshley M. Price氏らによる診断陰性症例対照試験の結果で、NEJM誌オンライン版2022年3月30日号で発表された。5~11歳、12~18歳のCOVID-19入院・重症化に対するワクチン有効性を推定 研究グループは、診断陰性デザインによる症例対照試験で、検査で確定した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院および重症化(生命維持装置使用や死亡に結び付くなど)へのワクチンの有効性を評価した。 2021年7月1日~2022年2月17日にかけて、米国23州・31ヵ所の病院で、COVID-19患者とその対照(非COVID-19患者)を登録。COVID-19患者と対照における、ワクチン完全接種群(mRNAワクチンBNT162b2を2回接種から2週間以上経過)と非接種群のオッズ比を比較し、ワクチン有効性を推定した。オッズ比比較は、12~18歳の患者でワクチン接種からの経過期間別に、また5~11歳と12~18歳の患者ではデルタ変異株流行期間(2021年7月1日~12月18日)とオミクロン変異株流行期間(2021年12月19日~2022年2月17日)それぞれについて行った。デルタ変異株流行期、12~18歳の入院に対するワクチン有効性は92~93% COVID-19患者群1,185例(1.043例[83%]がワクチン未接種、生命維持装置使用291例[25%]、死亡14例)、対照群1,627例が試験に登録された。 デルタ変異株流行期間中、12~18歳のCOVID-19入院に対するBNT162b2ワクチン有効性は、ワクチン接種後2~22週間で93%(95%信頼区間[CI]:89~95)、23~44週間で92%(80~97)だった。 オミクロン変異株流行期間中、12~18歳(ワクチン接種からの経過日数中央値:162日)のCOVID-19入院に対するワクチン有効性は40%(95%CI:9~60)、重症化に対しては79%(51~91)であり、非重症化に対しては20%(-25~45)だった。 オミクロン変異株流行期間中の5~11歳のCOVID-19入院に対するワクチン有効性は、68%(95%CI:42~82、ワクチン接種からの経過日数中央値:34日)だった。

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