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コロナ既感染の高齢者、ワクチン接種後に強力な抗体反応を獲得/日本感染症学会

 高齢者介護施設の入所者と職員に対して、ファイザー製新型コロナワクチン(BNT162b2)接種後の抗体反応を検討した結果、高齢者であっても、新型コロナ既感染者であれば、ワクチン接種後に強力な抗体反応を獲得できることが示された。4月22~23日にオンラインで開催された第96回日本感染症学会総会・学術講演会で、九州大学の鄭 湧氏が発表した。本結果はJournal of Infection誌2022年3月1日号1)にも掲載されている。 本研究では、高齢入所者60例(平均年齢84.0歳、未感染者43例、既感染者17例)、施設職員66例(平均年齢46.7歳、未感染者34例、既感染者32例)の計126例を対象とし、2021年5~7月にファイザー製ワクチンを2回接種し、接種前後の検体を用いて、SARS-CoV-2スパイク蛋白特異的IgG抗体価を測定した。感染防御水準は、ワクチン製造元の指示に基づき、抗体価4,160 AU/mLとした。 研究によると、ワクチン2回接種後、ほとんどすべての未感染職員では、感染防御水準以上の抗体価を獲得したのに対し、未感染高齢入所者の約60%は獲得しておらず、抗体価が有意に低かった。一方、すべての既感染高齢入所者は、ワクチン1回目接種後の時点で、感染防御水準を超える抗体価を獲得していた。 未感染の職員および入所者では、接種1回後と2回後とも、加齢と共に抗体価は減少傾向にあった。一方、既感染の職員および入所者では、加齢による抗体価の減少も認められなかった。 さらに、既感染の職員および入所者では、コロナ感染後3~4ヵ月よりも、感染後13~15ヵ月経過してワクチン接種したほうが、接種後の抗体価が高い傾向が見られ、感染後1年以上でも、新型コロナの特異免疫を維持していることが示された。 本研究により、未感染の高齢者は、ワクチン2回接種後でも新型コロナに対し十分な抗体反応を獲得できない可能性がある一方で、既感染者では高齢であっても、感染後1年以上経過しても、ワクチン接種により迅速かつ強力な抗体反応を獲得できる可能性が示唆された。

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HR+/HER2-乳がんへの術前ニボルマブ+パルボシクリブ+アナストロゾール、安全性データを発表(CheckMate 7A8)/ESMO BREAST 2022

 ホルモン受容体陽性HER2陰性(HR+/HER2−)乳がん患者に対する術前療法としての、ニボルマブ+パルボシクリブ+アナストロゾールの3剤併用は、主に肝毒性による安全性上の懸念から組み入れが停止され、無作為化試験には進まないことが報告された。前臨床試験では免疫チェックポイント阻害薬とCDK4/6阻害薬の相乗効果の可能性が示唆されていた。米国・ダナファーバーがん研究所のSara M. Tolaney氏が、欧州臨床腫瘍学会乳がん(ESMO Breast Cancer 2022、2022年5月3~5日)で第Ib/II相CheckMate 7A8試験の安全性確認期間における安全性データおよび予備的有効性データを報告した。[CheckMate 7A8試験]・対象:新たにHR+/HER2−乳がんと診断された閉経後女性あるいは男性(腫瘍径≧2cm、ECOG PS 0~1)・試験群1(9例):ニボルマブ480mgを4週間間隔で静脈内投与+パルボシクリブ125mgを1日1回経口投与(3週間)後1週間休薬+アナストロゾール1mgを1日1回経口投与×5サイクル・試験群2(12例):ニボルマブ480mgを4週間間隔で静脈内投与+パルボシクリブ100mgを1日1回経口投与(3週間)後1週間休薬+アナストロゾール1mgを1日1回経口投与×5サイクル・評価項目:[主要評価項目]用量制限毒性(DLT:治療開始後最初の4週間に発生した治療に起因する有害事象)[副次評価項目]安全性、病理学的完全奏効(pCR)、奏効率(ORR) 主な結果は以下のとおり。・主なGrade≧3の治療関連AE(TRAE)は、試験群1ではALT上昇(33.3%)、AST上昇(33.3%)、好中球減少症(22.2%)、白血球数減少(22.2%)、試験群2では好中球数減少(41.7%)、好中球減少症(16.7%)だった。両群で治療関連の死亡は報告されていない。・DLTは、試験群1では9例中2例で報告され(22.2%)、1例は肝炎、もう1例は発熱性好中球減少症だった。試験群2では報告されていない。・両群の全21例中9例で毒性により治療が中止された。6例(29%)はGrade≧3の肝臓のAE(ALT上昇とAST上昇:2例、ALT上昇:1例、トランスアミナーゼ上昇:2例、高トランスアミナーゼ血症:1例)、Grade≧3の発疹とGrade2の免疫介在性肺障害、Grade1の肺臓炎、Grade3の発熱性好中球減少症が1例ずつだった。・pCRが得られたのは試験群2の1例で、全体としてpCR率は4.8%。CRは1例、PRは14例で、放射線画像評価によるORRは、71.4%だった。 Tolaney氏は、今回の結果と文献上の他データに基づくと、抗PD-1薬とCDK4/6阻害薬の併用は、肝毒性および肺毒性のリスク増加のため、安全な使用は難しい可能性があるとまとめている。

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血栓回収脳卒中センターと地方脳卒中センター、死亡率に有意差なし/JAMA

 大血管閉塞による脳卒中が疑われる患者を、地方脳卒中センターに搬送した場合と血栓回収脳卒中センターへ搬送した場合を比較した結果、90日神経学的アウトカムについて有意な差は示されなかった。スペイン・Hospital Universitari Germans Trias i PujolのNatalia Perez de la Ossa氏らが、同国カタルーニャ州で行った住民ベースの多施設共同クラスター無作為化試験の結果を報告した。地方では血栓回収脳卒中センターへのアクセスが制限されており、大血管閉塞による脳卒中が疑われる患者の最適な搬送先病院の戦略は明らかになっていなかった。JAMA誌2022年5月10日号掲載の報告。血栓回収脳卒中センター搬送群vs.地元の脳卒中センター搬送群で評価 試験は2017年3月~2020年6月に、スペインのカタルーニャ州で、血栓摘出術が提供できない地方の脳卒中センターに近在する救急医療サービスを利用した、急性大血管閉塞による脳卒中が疑われる患者1,401例を対象に行われた。 被験者は、血栓回収脳卒中センターへと搬送された群(688例)と近接の地方脳卒中センターに搬送された群(713例)に無作為化され、追跡評価を受けた。最終フォローアップは2020年9月。 主要アウトカムは、虚血性脳卒中患者(標的集団)の90日時点の機能障害で、修正Rankinスケール(mRS)スコア(範囲:0[症状なし]~6[死亡])に基づき評価した。副次アウトカムは11項目で、標的集団におけるt-PA静脈内投与率および血栓摘出の割合、全無作為化集団(安全性評価集団)における90日死亡率などであった。 被験者登録は、2回目の中間解析後に無益性を理由に中止となった。90日時点のmRSスコア、死亡率とも有意差みられず 1,401例が安全性解析に登録された。うち1,369例(98%)から試験参加の承諾を得ており無作為化解析に包含された(男性56%、年齢中央値75歳[IQR:65~83]、National Institutes of Health Stroke Scale[NIH脳卒中スケール]スコア17[IQR:11~21])。主要解析には、標的虚血性脳卒中集団の949例が含まれた。 標的集団における主要アウトカムのmRSスコア中央値は、血栓回収脳卒中センター搬送群3(IQR:2~5)vs.地方脳卒中センター搬送群3(IQR:2~5)であった(補正後共通オッズ比[OR]:1.03[95%信頼区間[CI]:0.82~1.29])。報告された11の副次アウトカムのうち、8つで有意差が認められなかった。 標的集団において、一次搬送が地方脳卒中センターであった患者群と比較して、最初から血栓回収脳卒中センターに搬送された患者群は、t-PA静脈内投与を受けたオッズ比は有意に低く(229/482例[47.5%]vs.282/467例[60.4%]、OR:0.59[95%CI:0.45~0.76])、血栓摘出を受けたオッズ比は有意に高かった(235/482例[48.8%]vs.184/467例[39.4%]、OR:1.46[95%CI:1.13~1.89]。 安全性集団における90日死亡率は、両群で有意な差はみられなかった(188/688例[27.3%]vs.194/713例[27.2%]、補正後ハザード比:0.97[95%CI:0.79~1.18])。 著者は、「今回示された所見が、他の設定集団でも観察されるのか確認する必要がある」とまとめている。

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RBDダイマーベースの新規コロナワクチン、有効性を確認:第III相試験/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン「ZF2001」について、大規模な成人集団において、完全接種後6ヵ月以上にわたり症候性COVID-19の発症および重症化に対する安全性と有効性が確認されたことを、中国科学院のLianpan Dai氏らが発表した。ZF2001は、武漢-Hu-1株からの重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の二量体タンデム-リピートスパイクタンパク質RBDを用いて開発されたワクチン。第I相および第II相の臨床試験で成人における安全性、忍容性および免疫原性があることが示されていた。NEJM誌オンライン版2022年5月4日号掲載の報告。ウズベキスタン、インドネシア、パキスタン、エクアドルで大規模無作為化試験 研究グループは、ZF2001の有効性および安全性を確認する第III相の無作為化二重盲検プラセボ対照試験を実施した。試験は、ウズベキスタン、インドネシア、パキスタン、エクアドルの31臨床センターで行われ、18歳以上の被験者を無作為に、25μg量のZF2001を30日間隔で3回接種する群またはプラセボ群に割り付けて追跡評価した。さらに安全性の解析が、中国の施設のみで行われた。 主要エンドポイントは、症候性COVID-19の発症(3回接種後7日以上経過しておりPCR検査で確認されたものと定義)とした。主要副次エンドポイントは、3回接種後7日以上経過時点でのCOVID-19の重症化(COVID-19関連死も含む)であった。発症に対するワクチン有効率は75.7%、重症化への有効率は87.6% 2020年12月12日~2021年12月15日に、計2万8,873例がZF2001またはプラセボの1回以上の接種を受け、安全性解析に組み込まれた。2回目のデータカットオフ(2021年12月15日)の時点で、3回接種を完了しており、約6ヵ月間の追跡評価データが得られた2万5,193例を対象に主要有効性解析のアップデートを行った。 アップデータ解析において、主要エンドポイントの発症例は、ZF2001群158/1万2,625例、プラセボ群580/1万2,568例であり、ワクチン有効率は75.7%(95%信頼区間[CI]:71.0~79.8)であった。COVID-19重症化は、ZF2001群6例、プラセボ群43例であり、ワクチン有効率は87.6%(95%CI:70.6~95.7)。COVID-19関連死はそれぞれ2例、12例であり、ワクチン有効率は86.5%(95%CI:38.9~98.5)であった。 有害事象および重篤な有害事象の発現頻度は、両群間でバランスがとれていた。またワクチン関連死は報告されなかった。ZF2001群のほとんどの副反応(98.5%)はグレード1または2であった。

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心不全患者における減塩は効果があるのか?(解説:石川讓治氏)

 食塩の摂取過剰が体液貯留を招き、心不全の症状悪化や再入院の原因となると広く信じられている。われわれは、心不全治療ガイドラインに準じて、食塩摂取量を1日6g以下にするように患者指導することを日常的に行ってきたが、減塩は患者にとっては非常につらいことで、食べ物がおいしくないと不平を漏らす患者も多い。食塩の過剰摂取が心血管イベントの発症リスク増加と関連し、代用塩の使用がリスクを低下させたことが近年の地域一般住民における疫学調査で示されているものの、心不全患者に対する減塩の効果を評価した既存のエビデンスは症例数も少なく生活の質に対する効果を評価したものが多かった。本研究は大きな症例数で、総死亡、心不全再入院、心不全増悪による外来受診も評価項目に含まれており有意義な研究であると思われた。しかし、残念ながら結果として1日ナトリウム摂取量1,500mg未満(食塩3.81g)を目指した食事指導で、わずかに生活の質が改善したものの、1年間の総死亡、心不全再入院、心不全増悪による外来受診回数も有意には減少しなかった。 本研究は、オーストラリア、カナダ、チリ、コロンビア、メキシコ、ニュージーランドの6ヵ国(26施設)で施行され、食事内容の地域性にも配慮し、減塩介入群において1日ナトリウム摂取量は2,286mg(食塩5.8g)から1,658mg(食塩4.2g)へと減少(3日間の食事内容から計算)している。わが国の一般住民における平均食塩摂取量は12~13g/日であり、心不全患者は食塩6g未満の食事指導を日常臨床では行っているが、本研究はさらに厳しいナトリウム制限(食塩摂取制限)を目指した研究になると思われる。患者にとって減塩はつらいものである。心不全患者に対する減塩指導に関して、医師が患者に明確なエビデンスを提供できる日が来るのであろうか? 今後の研究の発展が期待される。

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クッシング症候群の高コルチゾール血症を改善する「イスツリサ錠1mg/5mg」【下平博士のDIノート】第98回

クッシング症候群の高コルチゾール血症を改善する「イスツリサ錠1mg/5mg」今回は、副腎皮質ホルモン合成阻害剤「オシロドロスタットリン酸塩(商品名:イスツリサ錠1mg/5mg、製造販売元:レコルダティ・レア・ディジーズ・ジャパン)」を紹介します。本剤は、副腎でのコルチゾール生合成を抑制し、高コルチゾール血症を是正することでクッシング症候群の症状を改善します。<効能・効果>本剤は、クッシング症候群(外科的処置で効果が不十分または施行が困難な場合)の適応で、2021年3月23日に承認され、同年6月30日に発売されました。<用法・用量>通常、成人にはオシロドロスタットとして1回1mgを1日2回経口投与から開始し、その後は患者の状態に応じて最高用量1回30mg(1日2回)を超えない範囲で適宜調節します。なお、用量を漸増する場合は1~2週間に1回、増量幅は1回1~2mgを目安とします。中等度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類クラスB)では1回1mgを1日1回、重度(Child-Pugh分類クラスC)では1回1mgを2日に1回を目安に投与を開始し、服用タイミングは夕方とすることが望ましいとされます。<安全性>国内外の臨床試験では、主な副作用として疲労(30%以上)、低カリウム血症、食欲減退、浮動性めまい、頭痛、低血圧、悪心、嘔吐、下痢、男性型多毛症、ざ瘡、血中コルチコトロピン増加、血中テストステロン増加、浮腫、倦怠感(5~30%未満)が報告されています。なお、重大な副作用として低コルチゾール血症(53.9%)、QT延長(3.6%)が現れる可能性があります。<患者さんへの指導例>1.体内で過剰に分泌されている副腎からのコルチゾール合成を抑えて、高コルチゾール血症を改善する薬です。2.悪心、嘔吐、疲労、腹痛、食欲不振、めまいなどが認められた場合には、体内のコルチゾール濃度が低下し過ぎている恐れがあるので、すぐに主治医に連絡してください。3.この薬の服用により低カリウム血症になる可能性があります。体の力が抜ける感じ、手足のだるさ、こわばり、筋肉痛、呼吸困難、むくみ、高血圧などが現れた場合には医師に連絡してください。4.(妊娠する可能性がある人の場合)この薬の使用期間中および使用中止後1週間は適切な避妊をしてください。妊婦または妊娠している可能性のある方は服用できません。5.(授乳中の方に対して)薬剤が乳汁中へ移行する可能性があるため、本剤を服用中は授乳しないでください。<Shimo's eyes>クッシング症候群は、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)による刺激または副腎皮質の機能亢進により、副腎皮質からコルチゾールが過剰分泌されることで、慢性的に高コルチゾール血症を呈する疾患です。治療しない場合、高血圧、糖尿病、骨粗鬆症などの合併症や、免疫力の低下により易感染状態をまねきます。治療の第一選択は、国内外ともに原因となる病変の外科的切除であり、手術できない場合や切除後に寛解に至らなかった場合には、薬物療法および放射線療法が選択されます。また、速やかな高コルチゾール血症の是正が必要な場合にも薬物療法が適応となります1)。本剤は、クッシング症候群の原因となるコルチゾールの生合成の最終段階である11-デオキシコルチゾールからコルチゾールへの変換を担う11β-水酸化酵素の阻害剤です。この機序により原疾患によらず、すべての内因性クッシング症候群患者において本剤の有効性が期待されます。血中濃度を安定させるため、本剤を1日2回で服用する場合は12時間間隔で、なるべく毎日同じ時間帯に服用する必要があります。服用し忘れた場合は、1回飛ばして次の回から服用を再開するように伝えましょう。重大な副作用として低コルチゾール血症が現れることがあり、副腎皮質機能不全に至る恐れがあります。そのため、定期的に血中・尿中コルチゾール値の測定が求められています。また、QT延長が現れることがあるので、投与開始前および投与開始後1週間以内、または増量時など、必要に応じた心電図検査が行われます。とくに高ストレス状態ではコルチゾール需要が増加するため、副腎不全症候群を発症する可能性があります。服薬フォローの際には、全身倦怠感、食欲不振、脱力などの症状が現れていないか聞き取ることが大切です。1)クッシング症候群診療マニュアル 改訂第2版. 診断と治療社;2015.(J Clin Endocrinol Metab. 2015;100:2807-2831.)参考1)PMDA 添付文書 イスツリサ錠1mg/イスツリサ錠5mg

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英語で「波がある痛み」は?【1分★医療英語】第28回

第28回 英語で「波がある痛み」は?Is the pain constant?(持続する痛みですか?)No, it comes and goes.(いいえ、痛みには波があります)《例文1》Does the pain come and go?(痛みには波がありますか?)《例文2》Hives can come and go.(蕁麻疹は、出たり消えたりします)《解説》“come and go”は文字通り、「行ったり来たりする」を意味し、症状に波があることを指します。医学用語では、持続痛は“constant pain”、間欠痛は“intermittent pain”と言いますが、患者さんに“intermittent”という単語は伝わりにくいため、どちらの痛みなのか確認したいときには、“Does it come and go?”と聞くとよいでしょう。その他の「痛みには波がある」という言い方として、“The pain gets better and worse.”や“The pain waxes and wanes.”などがあり、併せて覚えておくと役立ちます。“wax and wane”は、もともとは「月の満ち欠け」という意味で、“wax”が「満ちる」、“wane”が「欠ける」を意味します。“wax and wane”は月の満ち欠け以外にも、症状が良くなったり悪くなったりすることを表すことができ、医療者同士の会話では“His mental status waxed and waned, so we couldn’t extubate him.”(彼の意識レベルは波があり、抜管できませんでした)といった表現が頻繁に登場します。講師紹介

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第112回 シャネルの5番の匂い成分が蚊をヒトに誘う

遥か100年ほど前の1920年に誕生して以来現代まで廃れず名高い香水・シャネルの5番に使われていることで知られる長鎖アルデヒド2種・デカナール(アルデヒド C-10)とウンデカナール(アルデヒド C-11)1)はヒトの匂いに一貫して豊富で、どうやらヒトに特有の皮脂を出どころとします。Nature誌に今月初めに掲載された新たな研究の結果、ジカ熱・デング熱・黄熱病等の病原性ウイルスを運ぶネッタイシマカはそれら2つの匂い成分を頼りにヒトを探し当てると分かりました2-4)。蚊の脳には嗅覚処理を担う神経構造・糸球体が60個存在します。研究者はその多く、もしくはほとんどがヒトを見つけ出すのに関わっていると予想していました3)。しかし意外にもそうではなく、どうやらたった2つで事足ります。ヒトや動物(ラットと羊)の匂いへの反応を調べたところ3つの糸球体の反応が主立っており、それらのうちの2つ・B糸球体とH糸球体はヒトの匂いに強く反応し、それら2つの働きでヒトと動物の匂いの識別が可能でした。B糸球体の相手は手広くてヒトだけでなく動物の匂いにも強く反応します。一方H糸球体はヒトの匂いで一貫して活性化し、動物の匂いには全くまたはほんの弱くしか反応しません。ヒトに敏感なそのH糸球体がシャネルの5番の成分として有名なデカナールとウンデカナールで活性化します。ヒトと動物の匂いの成分は重複しており、ヒトに特有のものはありません。しかし匂い成分の配合比は異なります。デカナールとウンデカナールはヒトの匂いに豊富に含まれ、そういう個々の匂い成分の多い少ないの特徴が動物とは一線を画すヒト特有の匂いを生み出しています。デカナールとウンデカナールはおそらく皮脂から発生し、今回の結果によると皮脂からのそれら長鎖アルデヒド等の匂い成分は獲物の識別に大事な役割を担っています。皮脂は組成が種に特異的な傾向があり、休んでいるときも動いているときと変わらず毛包から分泌されます。そういう特徴のおかげで皮脂由来成分はネッタイシマカのヒト選別の頼みの綱となっているのでしょう。興味深いことに、蚊に刺されやすい人とそうでない人の違いにも皮脂成分や長鎖アルデヒド量が関係しているかもしれません。ヒトの長鎖アルデヒド量はヒトと動物の差ほどではないものの個人差があります。今回の研究の一環の試験の被験者のうち長鎖アルデヒド量が多すぎるヒトや少なすぎるヒトに比べて標準量に近いヒトにネッタイシマカはより寄り付きました。ネッタイシマカがヒトはヒトでもどのヒトに取り付くかという選別にもヒト好みへの進化が勢い余って波及している可能性があると著者は言っています。そのような興味をそそる研究課題を提示することに加えて、蚊の新たな駆除法の手段を今回の研究は示しました。著者等は長鎖アルデヒド配合の特許を得ており、蚊をおびき寄せて一網打尽に死なす誘引剤、もしくはその逆の虫よけが新たに誕生することを望んでいます。参考1)大野 斉子.シャネルNo.5と帝政ロシアの香水産業.宇都宮大学国際学部研究論集.2014;37:1-12.2)Zhao Z,et al.. Nature. 2022 May 4. [Epub ahead of print] 3)How mosquito brains encode human odor so they can seek us out / Eurekalert4)Researchers Discover What Attracts Mosquitoes to Humans / TheScientist

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イルミナ、包括的がんゲノムプロファイリングテストを申請

 イルミナは、2022年5月10日、厚生労働省にTruSight Oncology Comprehensiveパネルシステムの製造販売承認申請を行った。 同パネルシステムは、固形悪性腫瘍患者のホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)腫瘍サンプルから抽出した核酸を検体として、NextSeq 550Dxシステムを用いたターゲットシーケンスにより517遺伝子の変異を検出する包括的がんゲノムプロファイリング検査キット。 DNAからは塩基変異、多塩基変異、挿入、欠失および遺伝子増幅を、RNAからは遺伝子融合およびスプライスバリアントを検出する。コンパニオン診断薬(CDx)についても、順次追加される予定。  同ゲノムプロファイリング検査は2022年3月の欧州での最初の発売に続き、日本で製造販売承認申請を行った。

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進行/転移TN乳がんの1次治療、PD-L1発現によらずDato-DXd+デュルバルマブが奏効(BEGONIA)/ESMO BREAST 2022

 進行/転移トリプルネガティブ(TN)乳がんの1次治療として、トポイソメラーゼI阻害薬を含むTROP2抗体薬物複合体datopotamab deruxtecan(Dato-DXd)が、PD-L1発現の有無によらず高い奏効率を示し、安全性プロファイルも管理可能であったことがBEGONIA試験で示された。英国・Queen Mary University of LondonのPeter Schmid氏が、欧州臨床腫瘍学会乳がん(ESMO Breast Cancer 2022、2022年5月3~5日)で報告した。 BEGONIA試験は、2つのPartで構成された非盲検プラットフォーム試験で、進行/転移TNBCの1次治療として、抗PD-L1抗体のデュルバルマブと他の薬剤との併用を評価している。Part1について、すでにパクリタキセル+デュルバルマブ群での客観的奏効率(ORR)が58.3%、トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)+デュルバルマブ群でのORRが66.7%であったことを報告している。今回はDato-DXd+デュルバルマブ群における結果を報告した。・対象:StageIVに対する治療歴のない切除不能な進行/転移TN乳がん・方法:Dato-DXd 6mg/kg+デュルバルマブ1,120mg(3週ごと、静脈内投与)を病勢進行もしくは許容できない毒性発現まで投与・評価項目:[主要評価項目]安全性、忍容性[副次評価項目]ORR(RECIST v1.1)、奏効期間、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS) 主な結果は以下のとおり。・29例がDato-DXd+デュルバルマブを投与され(24例が投与継続中)で、27例がベースライン後に2回評価を受けた。追跡期間中央値は3.9ヵ月(範囲:2~6ヵ月)。・ORRは74%(20/27例、95%CI:54~89)で、完全奏効は2例(7%)、部分奏効は18例(67%)だった。奏効はPD-L1発現の有無によらず認められた。・奏効までの期間の中央値は1.4ヵ月(95%CI:1.35~1.58)で、奏効例すべてがデータカットオフ時(2021年11月15日)も奏効を維持し、奏効期間中央値未到達である。・用量制限毒性は認められていない。・Dato-DXdの減量が4例(14%、すべて口内炎による)、Dato-DXdの投与延期が1例(3%)、デュルバルマブの投与延期が4例(14%)にみられた。・頻度が高い有害事象は、口内炎(69%)、脱毛症(66%)、悪心(66%)であった。下痢は4例(14%、すべてGrade1)と少なく、間質性肺疾患/肺炎や好中球減少は報告されなかった。 現在、本試験のPart2の Dato-DXd +デュルバルマブ群への登録が進行中であり、奏効期間、PFS、OSの評価のためのフォローアップを継続している。

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米国における双極性障害の治療パターン

 双極性障害は慢性的かつ複雑な疾患であるため、治療が困難なケースも少なくない。米国・テキサス工科大学のRakesh Jain氏らは、双極性障害患者に対する治療パターンを明らかにするため、レトロスペクティブ研究を実施した。その結果、抗うつ薬やベンゾジアゼピンは、フロントライン治療としての使用はガイドラインで推奨されていないにもかかわらず、双極性障害に対し高頻度で処方されていることが明らかとなった。本結果は、双極性障害のケアにおける異質性を強調しており、多くの臨床医がエビデンスに基づく双極性障害治療を実践していないことを示唆している。Advances in Therapy誌オンライン版2022年4月6日号の報告。 2016~18年に新たに双極性障害と診断された成人患者を、IBM MarketScan Commercial claims databaseより特定した。患者の登録は、初回診断の12ヵ月以上前と6ヵ月後に行った。Lines of therapy(LOT)は、抗うつ薬、気分安定薬、非定型抗精神病薬、ベンゾジアゼピン、精神刺激薬のほか、適応外の薬物による継続的な治療期間とした。すべてのデータを記述的に分析した。 主な結果は以下のとおり。・基準を満たした患者は、4万345例であった。・最も一般的な初期エピソードタイプは、双極II型障害(38.1%)であり、次いで双極I型障害(29.8%)、躁病(12.8%)、混合型(12.0%)であった。・すべてのエピソードタイプのうち、約90%が治療を受けており(LOT1)、これらの患者の約80%は1つ以上のLOT追加治療を受けていた。・LOT1(3万6,587例)で使用された薬剤は、気分安定薬(43.8%)、抗うつ薬(42.3%、単剤療法では12.9%)、非定型抗精神病薬(31.7%)、ベンゾジアゼピン(20.7%)であり、LOT追加治療では抗うつ薬(51.4~53.8%)、ベンゾジアゼピン(26.9~27.4%)の使用量の増加が認められた。・LOT1のレジメンは、2,067パターンであった。・治療パターンは、エピソードタイプ全体で類似していた。

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地中海食、心血管イベントの2次予防にも有用/Lancet

 心血管イベントの2次予防において、地中海食は低脂肪食よりも優れていることが、スペインのレイナ・ソフィア大学病院で実施された単施設の無作為化臨床試験「CORDIOPREV試験」で示された。同病院のJavier Delgado-Lista氏らが報告した。地中海食は心血管イベントの1次予防に有効であることが知られているが、2次予防に関するエビデンスは乏しかった。著者は、「今回の結果は、臨床診療に関連しており、2次予防における地中海食の摂取を支持するものである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2022年5月4日号掲載の報告。冠動脈疾患既往1,002例を地中海食群と低脂肪食群に無作為化 CORDIOPREV試験の対象は、冠動脈疾患の既往(急性心筋梗塞、不安定狭心症による入院、直径2.5mm以上の心外膜血管の50%以上狭窄)を有し、過去6ヵ月間、冠動脈疾患に関連する臨床事象のない20~75歳の男女である。2009年10月1日~2012年2月28日に、1,002例(平均[±SD]年齢59.5±8.7歳、男性82.5%)が1対1の割合で地中海食群(502例)または低脂肪食群(500例)に無作為に割り付けられた。 それぞれの食事カロリーの構成は、地中海食が脂肪35%以上(1価不飽和脂肪酸22%、多価不飽和脂肪酸6%、飽和脂肪酸10%未満)、タンパク質15%、炭水化物50%以下で、低脂肪食は総脂肪30%未満(1価不飽和脂肪酸12~14%、多価不飽和脂肪酸6~8%、飽和脂肪酸10%未満)、タンパク質15%、炭水化物55%以上で、いずれの食事もコレステロールの含有量は1日300mg未満とした。 栄養士のみが割り付けを知っており、医師および臨床評価委員会委員等は割り付けを盲検化された。また、参加者は盲検化されていなかったが、食事に関することを医師に話さないよう指示された。 主要評価項目は、主要心血管イベント(心筋梗塞、血行再建、虚血性脳卒中、末梢動脈疾患、心血管死の複合)で、intention-to-treat解析を行った。追跡期間中央値7年、地中海食群の主要心血管イベント発生のHRは0.719~0.753 追跡期間中央値7年において、主要心血管イベントは198例に発生した。内訳は、地中海食群87例、低脂肪食群111例で、1,000人年当たりの粗率は地中海食群28.1(95%信頼区間[CI]:27.9~28.3)、低脂肪食群37.7(37.5~37.9)であった(log-rank検定p=0.039)。地中海食群の低脂肪食群に対する、多変量で補正後の主要心血管イベントに関するハザード比(HR)は、0.719(95%CI:0.541~0.957)~0.753(0.568~0.998)であり、地中海食が良好であった。 これらの効果は男性においてより顕著で、主要評価項目のイベント発生率は地中海食群の16.2%(67/414例)に対し低脂肪食群では22.8%(94/413例)(多変量補正後HR:0.669、95%CI:0.489~0.915、log-rank検定のp=0.013)であった。女性175例(地中海食群88例、低脂肪食群87例)では群間差は認められなかった。

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新しい植物由来COVID-19ワクチン、各種変異株に有効:第III相試験/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンCoVLP+AS03(カナダ・Medicago製)は、各種変異株によるCOVID-19の予防に有効で、症候性COVID-19に対する有効率は69.5%、中等症~重症COVID-19に対する有効率は78.8%であったことを、カナダ・MedicagoのKaren J. Hager氏らが第III相無作為化プラセボ対照試験の結果、報告した。CoVLP+AS03ワクチンは、ベンサミアナタバコ(Nicotiana benthamiana)という植物で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のスパイクタンパク質を発現させ形成されたコロナウイルス様粒子(CoVLP)と、アジュバントシステム03(AS03)を組み合わせた、新しい植物由来COVID-19ワクチンである。NEJM誌オンライン版2022年5月4日号掲載の報告。2021年3月~9月、南・北米で約2万4,000人を対象に無作為化プラセボ対照試験 研究グループは、アルゼンチン、ブラジル、カナダ、メキシコ、英国および米国の85施設において、SARS-CoV-2に対するワクチンの接種歴がなく、確認されたCOVID-19の既往もない18歳以上の成人を、CoVLP+AS03ワクチン群またはプラセボ群に1対1の割合に無作為に割り付け、それぞれ21日間隔で2回筋肉内注射した。 主要評価項目は、2回接種後7日以降のRT-PCR法で確認された症候性COVID-19発症に対する有効性である。事後解析として中等症~重症COVID-19に対する有効性なども評価した。 ワクチンの有効性は100×(1-発生率比)で算出し、発生率比はプラセボ群に対するワクチン群のCOVID-19発生率(人年当たり)の比と定義した。 解析は、RT-PCR法で確認されたCOVID-19症例が160例以上認められた後、中央値で2ヵ月以上の安全性追跡調査を経て行った。なお、本試験は2021年3月15日~9月2日に実施され、有効性解析および安全性解析のデータカットオフ日はそれぞれ2021年8月20日および同年10月25日であった。 計2万4,141例が無作為化され、intention-to-treat集団に含まれた(ワクチン群1万2,074例、プラセボ群1万2,067例)。対象の年齢中央値は29歳で、14.8%はベースライン時に血清陽性であった。有効率は69.5%、中等症~重症化の予防効果は78.8% 2021年8月20日時点で、RT-PCR法で確認されたCOVID-19はintention-to-treat集団で165例(ワクチン群40例、プラセボ群125例)であり、全体におけるワクチンの有効率は69.5%(95%信頼区間[CI]:56.7~78.8)であった。165例中122例でウイルスの配列が同定され、デルタ株56例(45.9%)、ガンマ株53例(43.4%)、アルファ株6例(4.9%)、ミュー株4例(3.3%)、ラムダ株3例(2.5%)であった。 事後解析の結果、ベースライン時の血清陰性集団における有効率は74.0%(95%CI:62.1~82.5)であった。また、中等症~重症COVID-19に対する有効率は、intention-to-treat集団で78.8%(55.8~90.8)、血清陰性集団で86.0%(66.2~95.1)であった。 ワクチン群では重症COVID-19は認められず、感染例におけるCOVID-19診断時のウイルス量中央値は、ワクチン群と比較してプラセボ群で100倍以上高かった(ワクチン群3.46 log10コピー/mL、プラセボ群5.65 log10コピー/mL)。 非自発的な有害事象はほとんどが軽度または中等度で、一過性であった。発現率はワクチン群がプラセボ群よりも高かった(局所有害事象:92.3% vs.45.5%、全身性有害事象:87.3% vs.65.0%)。また、自発報告による有害事象の発現率(ワクチン群vs.プラセボ群)は、接種後21日目まで(22.7% vs.20.4%)、ならびに43日目から201日目まで(4.2% vs.4.0%)のいずれも、両群で同程度であった。

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Dr.金井のCTクイズ 初級編

第1回 頭部メジャー疾患の「非典型例」を押さえる第2回 頭部CTの評価が次のアクションを左右する第3回 発熱、咳の胸部CTでまず気を付ける所見第4回 肺の陰影分布で疾患を絞り込む第5回 正しく撮られてなければ見つけられない第6回 造影CTで病態分類までしてコンサルト第7回 CT画像から患部のサイズを正しく計測第8回 多彩な腹痛症例を画像で見分ける第9回 覚えておきたい特徴的な所見第10回 微細な所見を見落とさないための読影テク第11回 肝周辺に腹水、注意すべきCT所見は?第12回 後腹膜腔の炎症の広がりを立体的に捉える CTは現代の医療でもはや必須の診断機器になっています。読影は放射線医の専門領域ですが、一般医が日常診療を行ううえで、ここまでは読める必要があるという部分があります。この番組では、放射線医で救急医でもある金井先生が、臨床の最前線で経験したそのような実症例をピックアップし、読影のポイントを細かく解説していきます。初級編では、救急領域で必ず出合う“これを知らないと当直できない”メジャーな疾患から出題。ナビゲーターのトモコ先生と一緒に、CT所見のクイズを解きながら、基本をしっかり押さえていきましょう。第1回 頭部メジャー疾患の「非典型例」を押さえる患者さんは、2〜3日前から続く頭痛で来院した女性。主訴と頭部CTから、原因疾患を突き止めます。メジャーな疾患では典型例だけでなく、非典型例の特徴も押さえておくことがポイントです。第2回 頭部CTの評価が次のアクションを左右する3時間半前から急に右半身に麻痺を起こし、家族に連れられて来院した患者さん。このようなケースでは、病態によって治療の適応が変わってくることもあるため、頭部CTで診断を付けるだけでなく、病態を的確に評価することが重要になります。その方法とは?第3回 発熱、咳の胸部CTでまず気を付ける所見咳、痰が1ヵ月以上続き、発熱がある高齢の男性。このような患者の胸部CTを診る際、まず気を付けるべき所見があります。絶対に見落としてはいけないこの重要所見を目に焼き付けてください。第4回 肺の陰影分布で疾患を絞り込む肺のCTは陰影の分布から原因疾患を絞り込めるケースが多くなります。発熱、呼吸困難と食欲不振を訴える高齢の男性。陰影の分布からいくつか鑑別疾患を挙げ、確定診断につながる他の検査を行います。第5回 正しく撮られてなければ見つけられない飛行機で長距離移動中に右ふくらはぎに痛みが出現した女性。呼吸困難感もあり帰国後に救急外来受診しました。真っ先に疑われるのはロングフライト血栓症。このような場合、緊急のCT検査を行いますが、この疾患の読影のために重要なのは、まず正しいプロトコルでCTが撮像されていること。なぜか?その理由と血栓の見つけ方を学びます。第6回 造影CTで病態分類までしてコンサルト第6問で取り上げるのは一刻を争う急性疾患。腹痛と腰背部痛に加え、左上肢麻痺など複数の症状を訴える男性。単純CTで原因疾患を診断できたら、造影CTで病態を分類し、合併症の有無を見極めることがポイントです。それらの情報を専門医に素早くコンサルトできるか否かが患者の予後を大きく左右します。第7回 CT画像から患部のサイズを正しく計測腰背部痛を訴え、ショック状態で救急搬送された女性。単純CT画像の所見から、緊急性の高い腹部の疾患であることが判明します。今回の疾患は、CT画像から患部のサイズを計測することがポイント。正しい位置で計測し、指標を使って病態を判断し、予後予測を行います。第8回 多彩な腹痛症例を画像で見分ける腹痛はさまざまな原因疾患が疑われます。今回は消化管に関する疾患から複数のクイズを出題し、多彩な腹痛症例の鑑別に挑戦。似た症状のそれぞれの疾患について特徴的な画像所見を確認し、腹部CTの読影に強くなります。第9回 覚えておきたい特徴的な所見強い腹痛と頻回嘔吐のある高齢の男性。単純CTと造影CTで診断します。鳥のくちばしや花のブーケに見立てられた特徴的な所見がポイント。今回取り上げる疾患は、血流が障害されるため、進展度によって造影効果にも変化が現れます。段階別のCT所見の違いを押さえましょう。第10回 微細な所見を見落とさないための読影テク救急外来で「なんとなくお腹が痛い」と控えめに訴える高齢の男性。しかし、このような主訴でも致死率の高い疾患の場合もあるので軽視できません。危険な疾患を念頭に置き、その疾患に特徴的ないくつかの所見を想定して、CTの読影に臨むことが重要です。細かい所見を見落とさないために、画像の階調調整やThin Sliceを駆使します。第11回 肝周辺に腹水、注意すべきCT所見は?上腹部に痛みを訴え、冷や汗をかき、血圧が低下している、見るからに危険な状態の高齢の女性。エコーで肝周辺に腹水を確認しました。このようなケースで単純CTを見る際に注目すべきは、腹水中の血液の状態。ポイントはCT値の計測です。その後、血行動態を把握するために、「ダイナミック造影CT」を撮像します。第12回 後腹膜腔の炎症の広がりを立体的に捉える今回取り上げるのは、アルコール性疾患に顕著に見られる画像所見です。大量に飲酒後、心窩部に痛みが生じた30代の男性。炎症の進展度と、患部の造影不良域の組み合わせによって、重症度を判定するところがポイント。複雑な後腹膜腔の構造を、シェーマとCTで立体的に理解します。

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第100回 手術動画を無断で提供、改正個人情報保護法に基づき調査

<先週の動き>1.手術動画を無断で提供、改正個人情報保護法に基づき調査2.4回目コロナワクチン、今月末からの開始に向けて/厚労省3.3回目用に確保したコロナワクチン、期限切れで廃棄相次ぐ4.医師偏在解消に向け「医師確保計画ガイドライン」改正/厚労省5.ヤングケアラー支援のための手引きを作成/厚労省6.有事の医薬品開発を見据えた緊急承認制度が新設1.手術動画を無断で提供、改正個人情報保護法に基づき調査全国の総合病院などに勤務する眼科医5人が、病院や患者に無断で白内障の手術動画を医療機器メーカーに提供し、去年までの3年間に現金40~105万円を受け取っていたことが明らかとなりました。画像の提供を受けていたのは白内障治療用眼内レンズを販売するスター・ジャパン社。同社が白内障手術の動画を作成するために提供を受けたとされているが、販売促進の目的の可能性があるため、業界団体がメーカーの調査に着手した。今回の動画は手術動画であり、厳密には個人情報に含まれない可能性があるが、各医療機関側は患者の同意なく外部に提供したことを把握できておらず、再発防止のためには職員に対して個人情報保護法の教育が必要となる。個人情報保護法は今年4月から改正法が施行されており、個人データの授受については研究目的であっても第三者提供記録が本人による開示請求の対象となるなど規制が強化されている。医療機関側は情報漏洩時の報告義務を負っており、医師個人も個人情報保護法のルール順守が必須となる。(参考)“手術動画”無断で外部提供か 病院側「再発防止に努めたい」(NHK)“手術動画”で医師に現金提供 業界団体がメーカーを調査(同)医療・ 介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス(個人情報保護委員会)【2022年4月施行】個人情報保護法改正とは?改正点を解説!(契約Watch)2.4回目コロナワクチン、今月末からの開始に向けて/厚労省今月末に開始見込みの新型コロナウイルスワクチン4回目接種の準備に向け、厚生労働省は全国の自治体に対して10日に通知を発出した。接種の対象者は、3回目の接種完了から5ヵ月以上が経過した60歳以上の者および18歳以上60歳未満の者のうち基礎疾患を有する者やその他新型コロナウイルス感染症にかかった場合の重症化リスクが高いと医師が認める者で、自治体に対してファイザー製および武田/モデルナ製ワクチンを配布する。基礎疾患のある人については、自己申告した者のほか、申告がない一部の人にも接種券を配布できるとし、自治体側の煩雑な事務作業を減らすために、18歳以上の対象者以外への一律送付も可能となっている。(参考)4回目コロナ接種券、対象以外も 厚労省が自治体に通知(産経新聞)4回目接種券、18歳以上一律も可能に…煩雑作業避けたい自治体の要望受け厚労省容認(読売新聞)新型コロナウイルスワクチンの追加接種(4回目接種)体制整備に係る医療用物資の配布について(厚労省)新型コロナワクチン追加接種(4回目接種)の体制確保について(その2)(同)3.3回目用に確保したコロナワクチン、期限切れで廃棄相次ぐ新型コロナウイルスワクチン3回目接種のために配布されたモデルナ製ワクチンが使用されないまま有効期限を迎え、これまでに10万本以上が破棄されていることが報道された。感染状況を踏まえた複合的な理由により、配送されたワクチン数が希望者を上回っていると考えられる。一方、ファイザー製ワクチンは4月に有効期限が9ヵ月から1年に延長されて破棄を免れたが、今後進められる4回目接種は対象者が制限されるため、引き続き期限切れを迎えるワクチンの増加は避けられないだろう。確保したワクチンの有効活用のために、国民に対してワクチン接種の働きかけを強化するなど、自治体で期限切れにならないような工夫を凝らす必要がある。(参考)なぜ?新型コロナワクチン 期限切れ廃棄 次々と明らかに(NHK)余るモデルナ、止まらぬ廃棄 融通できず悩む自治体(産経新聞)京都市、モデルナワクチン期限切れで廃棄へ 8万回分(日経新聞)4.医師偏在解消に向け「医師確保計画ガイドライン」改正/厚労省厚労省は、第8次医療計画等に関する検討会の下部組織「地域医療構想及び医師確保計画に関するワーキンググループ」を11日に開催した。2018年の医療法改正により、医療資源の地域的偏在の是正のため「医師確保計画」を策定することとなっており、各都道府県は2次医療圏ごとに医師確保計画を通じた医師偏在対策を進めている。今後、医師の働き方改革や地域医療構想の実現も視野に入れつつ、キャリア形成プログラムなどを含めた検討を進め、2022年中に報告書をまとめ、年度内に「医師確保計画策定ガイドライン」の改定を行う。2024年から始まる第8次医療計画の開始とともに医師確保計画の策定を開始する予定。(参考)2024年度から「医師確保計画」も新ステージに、医師偏在解消に向け2022年内に見直し案まとめ―地域医療構想・医師確保計画WG(Gem Med)地域枠医師などサポートするキャリア形成プログラム、現場ニーズを意識した作成・運用進む―地域医療構想・医師確保計画WG(2)(同)医師確保計画を通じた医師偏在対策について(厚労省)5.ヤングケアラー支援のための手引きを作成/厚労省全国の自治体に向け、大人に代わって日常的に家事や家族の世話をするヤングケアラーについて、早期の発見や支援を行う体制などの事例をマニュアルにまとめ、ヤングケアラー支援の体制作りを働きかける通知が発出された。厚労省が2021年度に子供・子育て支援推進調査研究事業で行った全国の中高校生を対象とした調査によると、世話をしている家族が「いる」と回答したのは、中学2年生で5.7%、全日制高校2年生は4.1%だった。そのうち、世話の頻度を「ほぼ毎日」と回答した者が3~6割程度、平日1日当たりで世話に費やす時間は「3時間未満」が多いものの、「7時間以上」と回答した者も約10%程度いることから、誰にも相談できずに1人で抱え込んでいるのかもしれない。今度、ヤングケアラーをいかに社会で支えるかが大きな課題となっている。(参考)ヤングケアラー支援で手引 学校や自治体連携、厚労省(日経新聞)厚労省、ヤングケアラー支援マニュアルを通知 「福祉、介護、教育など多分野の連携が重要」(JOINT)「多機関・多職種連携によるヤングケアラー支援マニュアル」(厚労省)6.有事の医薬品開発を見据えた緊急承認制度が新設感染症流行時などの有事にワクチンや治療薬を緊急承認する制度の創設を盛り込んだ医薬品医療機器法の改正案が、13日の参議院にて全会一致で可決され、成立した。現行制度では、海外承認された医薬品を早期承認する特例承認制度があるが、日本人への有効性が確認できる臨床データが十分集まっていない場合は国内で追加治験を行わなければならず、承認が遅れてしまう問題があった。今回新設された緊急承認制度は、国民の生命や健康に重大な影響を与える恐れがある病気の蔓延を防ぐために必要な医薬品や医療機器が対象で、ほかに代替手段がないことが条件となる。緊急時として原発事故やテロなども想定しているが、2年以内に有効性を確認できなければ承認を取り消す。(参考)薬の緊急承認制度創設へ 改正薬機法が成立 遅れたワクチン開発、反省踏まえ(産経新聞)「緊急承認制度」新設、早いワクチン実用化の実現は 改正薬機法成立(朝日新聞)改正医薬品医療機器法が成立 薬の緊急承認、新設 コロナ対応反省/信頼性課題(毎日新聞)

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妊娠中の新型コロナウイルス感染症へのワクチン接種は出産時合併症リスクに影響せず(解説:前田裕斗氏)

 新型コロナウイルス感染症は妊婦で重症化しやすいことが知られており、罹患によって母体死亡や帝王切開となるリスクが上昇することがすでに報告されている。一方、新型コロナウイルスに対するワクチン接種が母体・胎児・出産にもたらす影響については大規模な研究報告がこれまでなかった。本研究はカナダ・オンタリオ州で行われた9万7,590人を対象とし、妊娠中にワクチン接種を行った群、産後にワクチン接種を行った群、ワクチン接種を行った記録のない群で出産時合併症の有無を比較した報告である。 結果として、産後大出血、絨毛膜羊膜炎(子宮内感染と考えてよい)、帝王切開、緊急帝王切開、NICU入院、新生児仮死いずれもワクチン接種群とその他の群の間で差は認められなかった。また、ワクチンを受けた回数、1回目に受けたワクチンの種類、ワクチン接種を受けた時期で層別化したいずれの解析でもやはり各群で合併症に差は認められなかった。 妊娠・出産合併症は頻度が低いことからワクチンの影響を見るためには大規模集団を対象とした研究が必要であり、本研究の結果は妊娠中のワクチン接種の安全性を示唆するものとして十分なものといえるだろう。もちろん、妊娠初期に接種した群が少ない、出産時合併症の診断は臨床的に行われ、しばしば過小評価されることがある点、未測定の交絡要因など研究としての限界はあるが、各種感度分析が行われており研究手法としても信頼のおけるものである。同時期に発表された北欧からの研究と併せ、妊娠中の新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種についての安全性が強く支持されたといえるだろう。

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医療訴訟を回避するカルテ術【Dr.倉原の“俺の本棚”】第54回

【第54回】医療訴訟を回避するカルテ術医療トラブルになったとき、証拠としてのカルテが非常に重要になります。この理由は、医療訴訟での事実認定がカルテに依存していることが挙げられるようです。医師と弁護士のダブル免許を持っている山崎 祥光氏が、北野病院で講演してきた「カルテの書き方」のスライドを、北野病院院長の吉村 長久氏が中心となって編さんされた本で、非常に完成度が高いです。『トラブルを未然に防ぐカルテの書き方』吉村 長久, 山崎 祥光/編. 医学書院. 2022年2月発売私は臨床医を約15年続けていますが、幸運なことにこれまで医療訴訟を起こされたことはありません。しかし、医療トラブルの経験はあります。進行期の悪性疾患で助かる見込みがない患者が急変して亡くなったときに、遠方から初めて会う家族がやってきて激怒したのです。私は怒りに対して申し訳ないという謝罪の意を示しましたが、これは当初「非を認めた」ととられてしまいました。終末期がんがどのようなものかを後日しっかりと説明することで納得されたのですが、「場合によっては訴訟」と言われたことは、今でも記憶に残っています。「遠方の家族も含めて、みんなで情報を共有すべきであったし、死が近づいていることを本人が家族に話しやすい方向にもっていくべきだった。あなたの怒りももっともだ」という意味での謝罪だったのですが、医療内容に関して非を認めてしまうような印象を与えてしまったようです。一番ベストな方法は、「医療責任ではなく、患者家族のつらいお気持ちに対して謝罪の意を表明した」などというカルテ記載を心掛けて、決して責任に対して謝罪したわけではないことがわかればよいそうです。その時に罵倒されることを回避できるわけではありませんが、後日医療訴訟に発展した場合の防衛策になります。この本は病状説明、同意書、処置などに関する医療トラブルの例を挙げつつ、プロによる「カルテにはこう書こう」という具体案が提示されています。医療訴訟の医学書なんて、これまでになかったので、かなり新鮮でした。「患者の病状理解が悪い」「進言するが聞き入れられず」みたいな感じで、感情を入れてカルテを書いてしまいがちな人は必読です。当院は外国人結核の患者さんがよく入院してくるんですが、片言で日本語を話す外国人のカルテに「S)大丈夫デス!」のように書いてしまう自分がいます。悪意があるわけではないのですが…。『トラブルを未然に防ぐカルテの書き方』編集吉村 長久, 山崎 祥光出版社名医学書院定価3,960円(税込)刊行年2022年

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HR+/HER2-早期乳がんへの術前HER3-DXdが有望(SOLTI TOT-HER3)/ESMO BREAST 2022

 未治療のホルモン受容体陽性HER2陰性(HR+/HER2−)早期乳がん患者に対する、HER3を標的とした抗体薬物複合体(ADC)patritumab deruxtecan(HER3-DXd)の術前単回投与が、病理学的完全奏効(pCR)の予測スコアとして開発されたCelTILスコアの有意な増加と関連し、奏効率が45%であることが示された。スペイン・Hospital Clinic of BarcelonaのAleix Prat氏が、欧州臨床腫瘍学会乳がん(ESMO Breast Cancer 2022、2022年5月3~5日)で多施設共同前向きSOLTI TOT-HER3試験(part A)1)の最終結果を報告した。[SOLTI TOT-HER3試験(part A)]・対象:未治療のHR+/HER2−、手術可能(超音波検査で腫瘍径≧1cm)、Ki67≧10%の閉経前/後女性および男性乳がん患者・試験群:治療前のERBB3 mRNAレベルに基づき4分類され、HER3-DXd(6.4mg/kg)を単回投与(77例)・評価項目:[主要評価項目]治療前と治療後(サイクル1の21日目)のCelTILスコア(-0.8×tumor cellularity[%]+1.3×TILs[%]:pCRと相関)2)の変動[副次評価項目]治療後(サイクル1の21日目)の奏効率(ORR)、治療前のERBB3 mRNAレベルおよびIHCでのHER3タンパク質発現状況とCelTILスコアの変化、PAM50サブタイプの変化、治療前後の67遺伝子の発現状況およびKi67の変化、安全性と忍容性 主な結果は以下のとおり。・ベースライン特性は、平均年齢53歳、腫瘍径中央値21mm、cN0:71%、平均Ki67:27%だった。・治療前のERBB3 mRNAレベルは、high:21例、medium:21例、low:21例、ultralow:14例だった。・治療前のIHCでのHER3タンパク質発現状況は、high:50例、low:10例、negative:1例だった(16例は測定中あるいは測定不可)。・評価可能な62例において、治療後(サイクル1の21日目)のORRは45%(CR:23%、PR:23%)だった。・CelTILスコアは治療前と比べ治療後有意に増加した(平均差+6.8、p<0.001)。この増加は、レスポンダーではみられたが(p<0.001)、非レスポンダーではみられなかった(p=0.135)。・治療前のERBB3 mRNAレベルおよびIHCでのHER3タンパク質発現状況とCelTILスコアの変化に関連はみられなかった。・PAM50サブタイプは、治療前がLuminal A:40例、Luminal B:32例、HER2-Enriched:2例、Basal-like:3例だったのに対し、治療後にはLuminal A:54例、Luminal B:13例、HER2-Enriched:1例、Basal-like:2例となり、Luminal Aの約10%がNormal-likeに、Luminal Bの50%超がLuminal Aに変化した。・治療前の非Luminalサブタイプと高い再発リスクスコアは、CelTILスコア増加との関連がみられた。・67遺伝子の発現状況は、治療前と比較して治療後にCD68やCD4といった免疫関連遺伝子が誘導され、MELKやMKI67などの細胞増殖関連遺伝子は抑制されていた。Ki67遺伝子の発現は治療後有意に減少した(平均差-8.9、p<0.001)。・Grade3以上のTEAEは14%で発現し、主なTEAEは好中球減少症(8%)、ALT上昇(3%)、下痢(1%)だった。ILDおよび死亡例の報告はない。 TOT-HER3試験ではpart Bとしてトリプルネガティブ乳がん患者の登録が進められているほか、SOLTI-VALENTINE試験ではHR+/HER2−乳がんに対する術前療法として、HER3-DXd単剤あるいは内分泌療法との併用が検証される予定。

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抗TIGIT抗体tiragolumab+アテゾリズマブによるPD-L1高発現非小細胞肺がん1次治療の中間解析(SKYSCRAPER-01)/ロシュ

 ロシュは2022年5月11日、 PD-L1高発現の局所進行または転移のある非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療で抗TIGIT抗体tiragolumab+アテゾリズマブとアテゾリズマブ単剤を比較する第III相SKYSCRAPER-01試験の結果を発表した。抗TIGIT抗体tiragolumabとアテゾリズマブの忍容性は良好 SKYSCRAPER-01試験の中間解析の結果、主要評価項目である無増悪生存期間を達成できなかった。もう1つの主要評価項目である全生存期間は未成熟であり、次回分析まで研究が継続される。双方の評価項目とも数値は改善している。抗TIGIT抗体tiragolumabとアテゾリズマブの忍容性は良好であり、tiragolumabを追加による新たな安全性シグナルは確認されていない。

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