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5~11歳児へのコロナワクチン、MIS-C低減/筑波大

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック初期では、小児が感染しても、成人より軽い症状を呈する傾向があることが研究で示されていた。しかし、パンデミックの進行に伴い、呼吸不全、心筋炎、COVID-19 に続発する小児多系統炎症性症候群(MIS-C)など、重症化や合併症を発症するリスクがあることが新たに示唆されている。5~11歳の小児への新型コロナウイルスmRNAワクチンの有効性と安全性を評価するため、筑波大学附属病院 病院総合内科の渡邊 淳之氏らの研究グループにより、系統的レビューとメタ解析が行われた。本研究の結果、ワクチン接種により新型コロナ感染、入院およびMIS-Cなどのリスク低減が認められ、ワクチン接種による局所的な有害事象の発現率は高かったが、心筋炎を含む重篤な有害事象の発現頻度は低く、ほとんどの有害事象が数日以内に消失したことが明らかとなった。本研究は、JAMA Pediatrics誌オンライン版2023年1月23日号に掲載された。 本研究では、2022年9月29日までの小児におけるコロナワクチンの有効性または安全性を評価するすべての無作為化比較試験(RCT)および観察研究を、PubMedとEmbaseのデータベースから検索し、さらに、特定した論文の参考文献を含む2次資料を追加検索し、関連する論文を包括的に収集した。コロナワクチンについては、ファイザー製またはモデルナ製のmRNAワクチンに限定し、投与量を抽出した。主要評価項目は、症状の有無にかかわらないSARS-CoV-2感染、副次評価項目は、有症状のSARS-CoV-2感染、COVID-19関連疾患による入院、MIS-C、ワクチン接種による有害事象とした。有効性と安全性の評価項目の未調整/調整オッズ比を抽出し、ランダム効果モデルで統合した。有害事象については発現率の詳細を評価した。 主な結果は以下のとおり。・2件のRCT、15件の観察研究(コホート研究12件、ケースコントロール研究3件)の合計17件を解析した。ワクチン接種児1,093万5,541例(平均年齢または中央値:8.0~9.5歳、女性:46.0~55.9%)、ワクチン未接種児263万5,251例(同:7.0~9.5歳、女性:44.3~51.7%)であった。追跡期間の中央値は7~90日。・ワクチン2回接種児は未接種児と比較して、次の評価項目のリスク低下と関連していた。 -症状の有無にかかわらないSARS-CoV-2感染(オッズ比[OR]:0.47、95%信頼区間[CI]:0.35~0.64) -有症状のSARS-CoV-2感染(OR:0.53、95%CI:0.41~0.70) -COVID-19関連疾患による入院(OR:0.32、95%CI:0.15~0.68) -MIS-C(OR:0.05、95%CI:0.02~0.10)・ワクチン接種はプラセボと比較して、あらゆる有害事象のリスク上昇と有意に関連した(OR:1.92、95%CI:1.26~2.91)。日常生活を妨げる有害事象のリスク上昇との関連は非有意だった(OR:1.86、95%CI:0.39~8.94)。・ワクチン接種による有害事象について、ほとんどのワクチン接種児は、1回目の接種(5万5,949例中3万2,494例[86.3%、95%CI:74.1~93.3%])と2回目の接種(4万6,447例中2万8,135例[86.3%、95%CI:73.8~93.4%])で少なくとも1つの局所有害事象を経験した。接種児の約半数が全身性有害事象を発現した。・日常生活に支障を来す有害事象は、1回目の接種で4.9%(95%CI:3.1~7.7%)、2回目の接種で8.8%(95%CI:5.4~14.2%)確認された。・心筋炎は、1回目の接種で100万分の1.3(929万1,923例中12例)、2回目の接種で100万分の1.8(731万6,924例中13例)の確率で認められた。

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転移を有する乳がんでタキサン再投与が有効な患者は?

 推奨される抗がん剤をすべて投与された転移乳がん患者において、全身状態が良好であるにもかかわらず病勢進行に苦しむ患者は少なくない。この状況で、タキサンなどの忍容性の高い抗がん剤の再投与が選択肢の1つになる場合がある。そこで、フランス・Centre Georges Francois Leclerc Cancer CenterのManon Reda氏らは、タキサン投与歴のある転移乳がん患者におけるタキサン再投与の有用性について検討した。その結果、とくにタキサンが乳がん経過の早期に効果を示した場合や病勢進行以外の理由で中止された場合に、タキサン再投与が現実的方法として支持された。Breast誌オンライン版2023年2月4日号に掲載。 本研究では、フランスのがんセンターの地域データベースから、2008~21年に転移を有するER+/HER2-またはトリプルネガティブ乳がんの診断・治療を受けた756例を後ろ向きに調べた。そのうち58例(7.8%)がタキサンを再投与されていた。臨床的特徴、奏効率、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を評価し、タキサン再投与を受けなかった患者と比較した。なお、以前のタキサン治療におけるPFSをPFS1、タキサン再投与におけるPFSをPFS2とし、PFS2/PFS1が1.3を超えた場合に治療ベネフィットがあるとした。 主な結果は以下のとおり。・タキサン再投与群は再投与を受けなかった患者群と比較して、有意に年齢が低く、全身状態も良好で、多くの治療を受けていた。・タキサン再投与群は再投与を受けなかった患者群と比較して、投与1回目の反応が良好で、病勢進行以外の理由による中止割合が高かった。・タキサン再投与群における客観的奏効率は27.6%、クリニカルベネフィット率は46.6%、PFS中央値は5.7ヵ月、OS中央値は11.6ヵ月だった。・タキサン再投与群のうち55.2%においてPFS2/PFS1比が1.3を超えた。

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2cm以下末梢型NSCLC、縮小手術vs.肺葉切除術/NEJM

 腫瘍径2cm以下で病理学的に肺門・リンパ節転移陰性が確認された末梢型非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する縮小手術は、無病生存に関し、肺葉切除術に対し非劣性であることが示された。全生存は同等だった。腫瘍径が小さなNSCLCの検出率の上昇に伴い、肺葉切除から縮小手術へと再び関心が移っている中、米国・New York-Presbyterian病院のNasser Altorki氏らが、697例を対象に行った第III相多施設共同非劣性試験の結果で、NEJM誌2023年2月9日号で発表された。主要エンドポイントは無病生存、副次エンドポイントは全生存、再発など 研究グループは、2007年6月~2017年3月にかけて、臨床病期T1aN0(腫瘍径2cm以下)のNSCLC患者について、術中にリンパ節転移陰性を確認したうえで無作為に2群に割り付け、縮小手術または肺葉切除術をそれぞれ実施した。 主要エンドポイントは無病生存で、無作為化から疾患再発または全死因死亡までの期間と定義した。副次エンドポイントは、全生存、局所再発と全身再発、肺機能だった。5年全生存率、縮小手術群80%、肺葉切除術群79% 被験者数は697例、縮小手術を受けたのは340例、肺葉切除術は357例が受けた。 追跡期間中央値7年時点で、無病生存率について、縮小手術は肺葉切除術に対し非劣性を示した(疾患再発・死亡のハザード比[HR]:1.01、90%信頼区間[CI]:0.83~1.24)。全生存率も、縮小手術群と肺葉切除術群で同程度だった(死亡のHR:0.95、95%CI:0.72~1.26)。 5年無病生存率は、縮小手術群が63.6%(95%CI:57.9~68.8)、肺葉切除術群が64.1%(58.5~69.0)で、5年全生存率は、それぞれ80.3%(75.5~84.3)と78.9%(74.1~82.9)だった。 局所再発率と遠隔再発率は、両群間で大差はなかった。また、術後6ヵ月時点の予測1秒量比率のベースラインからの減少幅は、縮小手術群(-4.0、95%CI:-5.0~-2.0)より肺葉切除術群(-6.0、-8.0~-5.0)が2ポイント大きく、肺機能は縮小手術後のほうが良好であった。

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GLP-1受容体作動薬・TAZ/PIPC、重大な副作用追加で添文改訂/厚労省

 厚生労働省は2023年2月14日、GLP-1受容体作動薬含有製剤およびGIP/GLP-1受容体作動薬チルゼパチドの添付文書について、改訂を指示した。改訂内容は、『重要な基本的注意』の項への「胆石症、胆嚢炎、胆管炎または胆汁うっ滞性黄疸に関する注意」の追記(チルゼパチドは「急性胆道系疾患に関する注意」からの変更)、『重大な副作用』の項への「胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸」の追加である。本改訂は、GLP-1受容体作動薬含有製剤投与後に発生した「胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸」の国内症例の評価、GLP-1受容体作動薬と急性胆道系疾患との関連性を論じた公表文献の評価に基づくもの。なお、チルゼパチドについては関連する症例集積はないものの、GLP-1受容体に対するアゴニスト作用を有しており、GLP-1受容体作動薬と同様の副作用が生じる可能性が否定できないことから、使用上の注意の改訂が適切と判断された。『重要な基本的注意』が新設・変更<新設>リラグルチド(遺伝子組換え)、エキセナチド、リキシセナチド、デュラグルチド(遺伝子組換え)、セマグルチド(遺伝子組換え)、インスリン デグルデク(遺伝子組換え)/リラグルチド(遺伝子組換え)、インスリン グラルギン(遺伝子組換え)/リキシセナチド<変更>チルゼパチド 改訂後の添付文書において追加された記載、変更後の記載は以下のとおり。8. 重要な基本的注意 胆石症、胆嚢炎、胆管炎又は胆汁うっ滞性黄疸が発現するおそれがあるので、腹痛等の腹部症状がみられた場合には、必要に応じて画像検査等による原因精査を考慮するなど、適切に対応すること。『重大な副作用』が新設 該当医薬品は、リラグルチド(遺伝子組換え)、エキセナチド、リキシセナチド、デュラグルチド(遺伝子組換え)、セマグルチド(遺伝子組換え)、インスリン デグルデク(遺伝子組換え)/リラグルチド(遺伝子組換え)、インスリン グラルギン(遺伝子組換え)/リキシセナチド、チルゼパチド。 改訂後の添付文書において追加された記載は以下のとおり。11. 副作用11.1 重大な副作用胆嚢炎、胆管炎、胆汁うっ滞性黄疸「急性胆道系疾患関連症例」*の国内症例の集積状況(1)13例[うち、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例8例](2)、(5)3例[うち、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例1例](3)4例[うち、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例1例](4)23例[うち、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例6例](6)、(7)1例[うち、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例0例](8)0例いずれも死亡例はなかった。(1)リラグルチド(遺伝子組換え)[販売名:ビクトーザ皮下注18mg](2)エキセナチド[販売名:バイエッタ皮下注5/10μgペン300、ビデュリオン皮下注用 2mgペン](3)リキシセナチド[販売名:リキスミア皮下注300μg](4)デュラグルチド(遺伝子組換え)[販売名:トルリシティ皮下注0.75mgアテオス](5)セマグルチド(遺伝子組換え)[販売名:オゼンピック皮下注0.25/0.5/1.0mgSD、同皮下注2mg、リベルサス錠3/7/14mg](6)インスリン デグルデク(遺伝子組換え)/リラグルチド(遺伝子組換え)[販売名:ゾルトファイ配合注フレックスタッチ](7)インスリン グラルギン(遺伝子組換え)/リキシセナチド[販売名:ソリクア配合注ソロスター](8)チルゼパチド[販売名:マンジャロ皮下注2.5/5/7.5/10/12.5/15mgアテオス]*:医薬品医療機器総合機構における副作用等報告データベースに登録された症例タゾバクタム・ピペラシリン水和物にも『重大な副作用』が新設 同日、タゾバクタム・ピペラシリン水和物の添付文書についても改訂が指示され、『重大な副作用』の項へ「血球貪食性リンパ組織球症(血球貪食症候群)」が追加された。改訂後の添付文書に追加された記載は以下のとおり。<旧記載要領>4. 副作用(1)重大な副作用(頻度不明)11)血球貪食性リンパ組織球症(血球貪食症候群)血球貪食性リンパ組織球症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、発疹、神経症状、脾腫、リンパ節腫脹、血球減少、LDH上昇、高フェリチン血症、高トリグリセリド血症、肝機能障害、血液凝固障害等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。<新記載要領>11. 副作用11.1 重大な副作用11.1.11 血球貪食性リンパ組織球症(血球貪食症候群)(頻度不明)発熱、発疹、神経症状、脾腫、リンパ節腫脹、血球減少、LDH上昇、高フェリチン血症、高トリグリセリド血症、肝機能障害、血液凝固障害等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

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北京では22年11月以降、新たな変異株は認められず/Lancet

 中国・北京市で2022年11月14日以降に流行している新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、その大部分がBA.5.2とBF.7で、新たな変異株出現のエビデンスはないことを、中国・Beijing Center for Disease Prevention and Control(北京市疾病予防管理センター)のYang Pan氏らが報告した。約3,000件のSARS-CoV-2について完全ゲノムシークエンスを行い明らかにした。著者は、「今回のデータは北京市のみのものだが、人流の頻度および伝染力が強い系統が循環していたことから、結果は“中国の現状”とみなすことができる」とまとめている。Lancet誌オンライン版2023年2月8日号掲載の報告。2022年採取のSARS-CoV-2をゲノム解析、系統発生学的・人口動態的分析を実施 研究グループは、本検討の背景について次のように述べている。「中国でのダイナミックな国家的ゼロCOVID戦略によって、2022年12月以前の北京市では、SARS-CoV-2の持続的局地的感染は起きていなかった。しかし、外来ケースは過去3年にわたり、たびたび検出されてきた。最近、中国ではCOVID-19症例が急増しており、SARS-CoV-2の新たな変異株出現が懸念されているが、北京市では3年の間、ウイルスゲノムの監視をルーチンに行ってきている。なお続くCOVID-19パンデミックへの世界的対応には、世界的に収集された最新のウイルスゲノムシークエンスをローカルデータのそれと比較した時空間解析が重要である」。 本検討では過去3年間にルーチンに採取が行われた、北京市で発生したSARS-CoV-2(国内症例・外来症例の両者をカバー)の呼吸器検体の中から、2022年1月~12月の収集サンプルを用い、その中から無作為に抽出して分析を行った。 次世代シークエンシングによりSARS-CoV-2をゲノム解析し、さらに質の高い完全シークエンスを用いて、系統発生学的・人口動態的分析を行った。11月14日以降の国内症例、90%がBA.5.2またはBF.7 2,994件の完全SARS-CoV-2ゲノムシークエンスが得られ、そのうち2,881件について質の高い完全シークエンスとさらなる分析を行った。加えて2022年11月14日~12月20日にかけて、413件の新たな検体(国内症例350、外来症例63)のシークエンシングを行った。 シークエンシングを行ったSARS-CoV-2ゲノムは、すべて123 PANGO系統に属しており、それ以外の持続的優勢株や新系統は見つからなかった。北京市では、現在SARS-CoV-2のBA.5.2とBF.7が主流で、11月14日以降の国内症例の90%(350例中315例)を占めており、11月14日以降に、BA.5.2とBF.7の株保有者数が増加していた。

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医師のサイバー被害や対策、実際の状況は?/医師1,000人アンケート

 今年の4月からオンライン資格確認の導入(マイナンバーカードの保険証利用)が原則として義務付けられることが厚生労働省より発出されている1)。しかし、ランサムウェアのような診療を妨げるウイルス感染が問題になるなか、サイバーセキュリティーの観点からもオンライン上での個人情報管理に不安を抱える医師は一定数いるだろう。そこで今回、ケアネット会員のうち、20床未満の施設に所属する医師1,000人に「自施設のサイバーセキュリティー対策」に関するアンケートを実施した。最も実施しているのはウイルス対策ソフトのインストール 今回、サイバーセキュリティー対策として自施設で行っている項目を選択してもらった結果、上位3項目は「ウイルス対策ソフトのインストール」(574人)、「ソフトウェアの適時アップデート」(402人)、「電子機器のインターネットへの接続制限[電子カルテなど]」(383人)であった。ただし、最も実施している対策でもその割合は約半数であることも明らかになった。対策への年間負担額の中央値は5万円 続いて、上記の項目に対して負担している費用を質問したところ、費用負担者は約7割で、その中央値は5万円(範囲:1,000~3,500,000円)であることが明らかになった。100万円以上を負担していると回答したのは35人だったが、その回答者の多くは実際に被害を受けた人だった。なお、今回の調査によると、サイバー攻撃などの被害を受けたことがあるのは全体の3%で、「ランサムウェア」や「トロイの木馬」によるシステムの破壊被害などが挙げられた。万が一、実際に医療機関等がサイバー攻撃を受けたら… 令和4年3月に改定された『医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第5.2版』には、医療機関などがサイバー攻撃を受けた(疑い含む)場合などの際には、厚生労働省などの所管省庁への連絡など、必要な対応を行うほか、そのための体制を整備する必要があるため、被害を受けた場合は「医政局特定医薬品開発支援・医療情報担当参事官室」に相談する2)旨が記載されている(参照:6.10章)。アンケートの詳細は以下のページで公開中『サイバーセキュリティー対策、いくら払っている?』<アンケート概要>目的:各医療機関でのサイバーセキュリティー対策向上が喫緊の課題になっていることを踏まえ、病床数20床未満の施設における対策の実施状況、対策への意識を調査。対象:病床数20床未満のケアネット会員医師 1,000人調査日:2023年2月2日方法:インターネット

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アスピリンでいいの?(解説:後藤信哉氏)

 骨折症例は肺塞栓症などの致死的静脈血栓リスクが高いと認識されている。欧米諸国では静脈血栓予防の標準治療は低分子ヘパリンである。皮下注射といえども注射と経口の差異は大きい。血栓イベント予防が目的であれば経口薬が好ましい。 静脈血栓予防におけるアスピリンの有効性については長年の議論がある。無効とも言いにくいが、抗凝固薬よりも有効性が乏しいと一般に理解されていると思う。しかし、本論文のintroductionに記載されているようにアスピリンと低分子ヘパリンとのしっかりしたランダム化比較試験が施行されてきてはいない。 エビデンスが明確でないのでランダム化比較試験をやって仮説を検証しようとの発想は欧米らしい。実臨床のうえでの低分子ヘパリンとアスピリンのランダム化比較試験を下半身の骨折症例を対象として施行した。有効性の1次エンドポイントは90日の時点での総死亡とした。 1万2,211例のランダム化比較試験の結果は無視できない。骨折症例は抗凝固薬による血栓予防という固定概念があるが、安価で安易なアスピリンでもよいのかもしれない。議論を起こしそうだが、1つの実験による科学的事実としては評価せざるを得ないと思う。

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アルツハイマー病疾患修飾薬lecanemab、臨床医が知っておきたい現状と課題【外来で役立つ!認知症Topics】第2回

lecanemabの3つの課題日本におけるlecanemabの申請が発表された。これを受け、認知症の人やその家族、そして医療関係者はアルツハイマー病の疾患修飾薬に熱い視線を向けている。エーザイでは、7.5ヵ月の延長効果、27%の症状軽減を公式発表している。しかしマスコミなどでは、シミュレーションの数字を基に軽度認知障害(MCI)なら2年間も認知症へのコンバートが遅くなるなどと報道している。このように期待が先行し、現実を見えにくくしている面もある。そこで今回はこの薬剤に関し、実際的な3つの問題点について述べる。まず今後、薬価を下げるために考えられる方法論。次に、最大の副作用であるARIA。そして現時点での個人輸入の可能性とこれから医師が直面するであろう課題である。薬価、保険収載はどうなるか?価格に関しては、アメリカでは1人あたりの1年間分の薬価が350万円とされた。そこでマスコミが試算して、日本の場合には150万円くらいとの報道もあるが、これも根拠の薄い値段のようだ。それはさておき、わが国の認知症の人の3分の2を占めるアルツハイマー病患者、それを前駆期や初期に限ったとしても100万人台と思われる。これを考えた時、保険収載はそう容易ではないと思われる。そこでまずは、製造技術の革新や大量生産等により廉価になっていくことが期待される。また、抗アミロイドβ(Aβ)抗体薬の投与量が少なくても効果が今以上になれば安くなるはずだ。従来の抗体薬の効果が乏しかった原因として注目される説の1つに、血液脳関門(blood-brain barrier:BBB)の通過率が低いからとするものがある。そこでBBB通過の効率を上げることが注目される。従来、抗アミロイド抗体のような巨大分子の輸送では受容体媒介移動(receptor-mediated transcytosis:RMT)過程の活用が有効と考えられ、RMT受容体に結合できるリコンビナント抗体が注目されてきた。これ以外にも、末梢で可溶性Aβを取り除いて、崩れた末梢・中枢間のAβ比を復元しようとする力を促し、脳に沈着をさせない、脳の沈着を除くという戦略1)もある。いずれも値下げにつながる可能性を持つものと期待される。重要な副作用のARIAとは?次に本剤が持つさまざまな副作用の中で最も怖いのが、小さな血管の浮腫や出血の「ARIA(amyloid-related imaging abnormalities)」である。アルツハイマー病患者の約半数はアミロイドアンギオパチーを有するとされる。こればアミロイドのプラークが血管壁の平滑筋に置き換わった病理変化である。さて本剤の治験のダブルブラインド期に、参加した1,800例のうち13例での死亡が報告されている。脳出血による死亡例は、このダブルブラインド相また実薬相を併せて3例ある。いずれも本剤との関係は疑われるが未確定であるとされる。抗Aβ抗体薬は、脳内のAβ沈着を標的に、選択性なく作用する。だからアミロイドアンギオパチーもターゲットになるのでARIAは不可避である。最近では、専門家によってはARIAという術語が正しくないと言われる。つまりこれは画像上の異常ではなく、これらの死亡例が物語るように、明らかな臨床症候だと述べている2)。なお治験においてARIAは、多くの場合、投与開始から3、4ヵ月までに発生した。だから投与からしばらくは、とくに厳重な注意が求められる。個人輸入への対応はどうする?さて、わが国における本剤の発売は、2023年末になるのではないかと噂される。しかし今すぐ欲しい人も多く、すでに承認されているアメリカから個人輸入したいという方もいる。これに関し、筆者が調べてみた限りでは、個人輸入は本剤に関しても可能なようだ。これまでと同様に個人の申請に基づき、一般的には輸入代行会社に申し込むことになる。こうした手続きは厚生労働省厚生局の管理下にあるが、これを仕入れて他者に売却するような行為はもちろん許されない。次に、仮に薬剤を仕入れたとしても、本剤は点滴投与するので、医療者の関わりが欠かせないだろう。つまり個人が当薬品を医療機関に持参して投与処置を依頼すると思われる。このような見込みを踏まえたとき、医師が直面する大きな課題が少なくない。まず当該者が、本剤の適応であるMCIか初期のアルツハイマー病の患者なのか否かである。そもそもアミロイドPETや脳脊髄液穿刺により、アルツハイマー病だとほぼ確定できるという診断が得られているかどうかが問われるはずだ。ところが、進行していても本剤を望む人は少なくない。こういう人にどう対応するかも大きな問題だ。こうした医療処置は自由診療になるので、保険診療との区別をどうするかという問題もある。さらにARIA をMRIにより追跡調査する方法に加えて、これらの副作用が生じた場合に、医師の責任がどこまで問われるかも懸念される。以上のように、lecanemabが仮に承認になり発売に至ったとしても、われわれ医療者に直接降りかかりそうな問題は多い。おそらく関連学会が中心になり、厚労省と共に具体的な決定を進めていくのだろう。しかしここには従来経験したことのない難問が山積している。参考1)松原悦朗. アルツハイマー病の分子メカニズムと治療戦略. 老年期認知症研究会誌. 2011;18:53-55.2)Piller C. Scientists tie third clinical trial death to experimental Alzheimer’s drug. Science. 2022 Dec 21.

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第148回 相変わらず自己犠牲と滅私奉公で医療を行うコトー、日本の医療提供体制の“汚点”を描く映画『Dr.コトー診療所』

1980年の『ヒポクラテスたち』は古過ぎる?こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。3月に開かれるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場する全20チームのメンバーが発表されました。開催国で連覇を目指す米国や、2大会ぶりの優勝を狙うドミニカ共和国などが、MLBのスター選手を多く揃えたチームを編成しており、今までにない盛り上がりを見せそうです。とくに米国は、MVPを3回受賞しているエンジェルスのマイク・トラウト選手がキャプテンを務め、通算197勝のドジャースのクレイトン・カーショウ投手や、昨シーズンMVPのカーディナルスのポール・ゴールドシュミット選手、MLB史上最高の三塁手と称されるカーディナルスのノーラン・アレナド選手など、人気も実績もある選手たちが顔を揃えています。これまでWBCといえば、米国は二線級、三線級の選手でお茶を濁してきた印象です。野球を世界的なスポーツにしたいというMLBの強い思惑の表れでしょうか。ちなみに、組み合わせ的には主催国とスポンサーを反映して米国と日本が有利な組み合わせになっているようです。これと対照的なのがアメリカンフットボールのNFLです。2月12日(現地時間)にアリゾナ州グレンデールで第57回スーパーボウルが開かれたのですが、昨年に引き続きNHK BSでの放送は今年もありませんでした(カンザスシティ・チーフスが優勝)。予算削減が著しいNHKにおいて大谷人気の余波(MLB放送にお金を使い過ぎた)とも言えそうです。NFLはもう日本ではテレビ放送されないかもしれません(日本テレビが深夜のダイジェスト番組で頑張ってはいますが…)。さて、今回はお正月に観た医療映画、吉岡 秀隆主演の『Dr.コトー診療所』(監督:中江 功)について書いてみたいと思います。年末にこの連載で、亡くなった大森 一樹監督の『ヒポクラテスたち』を紹介しました(「第141回 医師免許を持った映画監督、大森一樹氏を偲ぶ。青春映画の名作『ヒポクラテスたち』を今観て思うこと」参照)。すると友人から「大森監督を偲ぶのはいいが、さすがに1980年の映画は古過ぎるのでは」との意見をもらいました。というわけで、最新の医療映画『Dr.コトー診療所』を観てみようと思ったわけです。2003年7月からフジテレビ系列で放映された医療ドラマご存じのように、『Dr.コトー診療所』は2003年7月からフジテレビ系列で放映された医療ドラマです。原作は2000年から『週刊ヤングサンデー』(小学館)で連載された山田 貴敏による同タイトルの漫画です。沖縄県八重山列島にあるとされる架空の島、志木那島(しきなじま)を舞台に、吉岡演じる主人公・五島 健助の医師としての成長や、島の人々との交流、離島医療の現実などを、島の大自然とともに描いたドラマはヒットし、その後何作かの単発作品をはさみ、2006年10月からは第2期のドラマも放映されました。主人公のモデルは、鹿児島県の下甑島(しもこしきしま)にある下甑手打診療所で40年近く離島医療に携わってきた医師・瀬戸上 健二郎氏であることは周知の事実です。瀬戸上氏は2016年には日本医師会 赤ひげ大賞も受賞されています。「全員救う!」と叫び、次々と人々を救っていくコトー第2期のドラマから16年という長いブランクを経て、昨年末の2022年12月公開された映画『Dr.コトー診療所』では、やはりコトー(白髪の中年医師になっています)が島唯一人の医師として島の医療を支えています。そこに、かつてのコトーのように東京から研修医の織田 判斗(King & Princeの高橋 海人、意外と好演)がやって来ます。映画は、かつてコトーに憧れ、医師になるべく島から東京の医大に進学した原 剛洋(富岡 涼)の現在とともに、過疎高齢化が進む島の医療の脆弱さを描きます。並行して中年となったコトー自身が抱える、ある深刻な問題も明らかとなります。そんな中、島に大型台風が上陸、甚大な被害が発生し、診療所には多数のケガ人や患者が運び込まれます。野戦病院と化した診療所でコトーは、「全員救う!」と叫び、強靭な精神力と卓越した技術で次々と人々を救っていきます。一方、着任して離島の医療システムや労働環境の不備を指摘していた判斗は、「そんなの無理だ」と弱音を吐きつつも、スーパーマンのように治療を行うコトーの活躍を目の当たりにして…。現代の医療問題も盛り込んでいるようには見える確かに、コトーはじめ、かつての登場人物たちがオリジナルキャストで出演し、その年月を感じさせる演出は見ごたえがあります。しかし、今作るべき医療映画として、このストーリーはどうなのでしょう。判斗が離島医療(僻地医療)のシステムを批判したり、市の役人が近隣諸島の医療機関の統廃合の話を持ってきたりして、現代の医療問題も盛り込んでいるようには見えます。しかし、最後にコトーが圧倒的なパフォーマンスを発揮してさまざまな問題を解決してしまっては、元も子もありません。今、作られる医療映画として、日本の離島医療、僻地医療が抱える問題に対するメッセージもしっかり盛り込むべきだったのではないでしょうか。ただのヒーロー医師映画では、『ヒポクラテスたち』のように40年後にも観る価値があるかどうか微妙です。もはや“赤ひげ”の時代ではない私自身も記者時代、北海道や岩手、宮城などの僻地医療の現場を取材して回ったのですが、そこで感じたのは、一人の医師の自己犠牲の上で成り立たせてきた僻地医療の限界です。僻地といえども、医師の自己犠牲ではなく、“システム”によって、医師が疲弊しない医療提供の仕組みを作っていくべきでしょう。そうした指摘は、ドラマ『Dr.コトー診療所』が放映されるよりずっと以前からなされていましたが、こと僻地医療、離島医療については医療提供体制のシステム整備が遅々として進んでいないのが現状です。ドラマ放映から20年近く経っても、映画の中でコトーは自己犠牲と滅私奉公で医療を行っていました。その姿は、日本の医療提供体制のある意味“汚点”と言ってもいいと思います。1965年に公開された黒澤 明監督の映画『赤ひげ』は、日本人が理想とする医師の姿を描いた作品で、今観てもいろいろ考えさせられる作品です。しかし、コロナ禍を経て、この国の医療提供体制や医師の働き方に批判が向けられる今、自己犠牲を厭わず、ひたすら頑張るヒーロー医師はたとえ映画の中であっても不要でしょう。もはや“赤ひげ”の時代ではないのです。

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乾癬の発症にPCSK9が関与か

 脂質異常症の治療薬として用いられているPCSK9(proprotein convertase subtilisin/kexin type 9)阻害薬について、乾癬予防に使用できる可能性が指摘された。英国・マンチェスター大学のSizheng Steven Zhao氏らによる1万2,116例の乾癬患者を対象としたメンデルランダム化解析において、乾癬の発症へのPCSK9の関与が示唆された。脂質経路は乾癬の発症に関与しており、スタチンなどの一部の脂質低下薬は疾患修飾の特性を有すると考えられている。しかし大規模集団での研究はほとんど実施されておらず、従来の観察研究の結果に基づく因果関係の解釈は、交絡因子の存在により限界があった。JAMA Dermatology誌オンライン版2023年1月25日号掲載の報告。 研究グループは、脂質低下薬と乾癬発症リスクとの因果関係を調べるため、2022年8月~10月に、2標本のメンデルランダム化解析を行った。検討には、2つのバイオバンク(UKバイオバンク[英国]およびFinnGen[フィンランド])を用いた乾癬に関するゲノムワイド関連研究(GWAS)、およびGlobal Lipids Genetics ConsortiumからのLDL値が含まれた。 LDL値をバイオマーカーとして用い、HMG-CoA還元酵素(スタチンの標的)、Niemann-Pick C1-like 1(NPC1L1、エゼチミブの標的)、PCSK9(アリロクマブなどの標的)の遺伝的阻害(HMG-CoA還元酵素、NPC1L1、PCSK9の阻害を代替する遺伝子変異を抽出)を行い、乾癬発症リスクを評価した。 主な結果は以下のとおり。・1万2,116例の乾癬患者のデータと、LDL測定値が得られた約130万人のデータを基に解析した。・PCSK9の遺伝的阻害は、乾癬発症リスク低下と関連した(LDL値の1標準偏差減少ごとのオッズ比[OR]:0.69、95%信頼区間[CI]:0.55~0.88、p=0.003)。・上記の関連は、FinnGenでも同様であった(OR:0.71、95%CI:0.57~0.88、p=0.002)。・感度分析において、遺伝子変異の多面作用(pleiotropy)または遺伝的交絡によるバイアスは認められなかった。・HMG-CoA還元酵素、NPC1L1の遺伝的阻害は、乾癬発症リスクとの関連が認められなかった。

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免疫便潜血検査陽性と認知症との関連

 免疫便潜血検査(FIT)は、大腸がん(CRC)のスクリーニングに広く用いられているが、CRC以外の疾患の場合でもFIT陽性になることがある。韓国・ソウル大学のYu Kyung Jun氏らは、FIT陽性結果と認知症発症との関連を調査した。その結果、FIT陽性は、とくに65歳未満の人で認知症リスクの増加と関連が認められた。著者らは、FIT陽性者で悪性腫瘍が認められない場合、臨床医は認知症の可能性を考慮すべきであるとまとめている。Journal of Alzheimer's Disease誌オンライン版2023年1月12日号の報告。 韓国国民健康保険公団のデータベースを用いて、FIT陽性者の特定を行った。 主な結果は以下のとおり。・すべての原因による認知症の発症率は、FIT陽性者のほうが陰性者よりも高かった(p<0.0001)。・FIT陽性者は、陰性者と比較し、アルツハイマー病(p<0.0001)および血管性認知症(p=0.0002)のリスクが高かった。・FIT陽性者におけるすべての原因による認知症(p<0.0001)またはアルツハイマー病(p=0.0002)のリスクは、65歳以上の人よりも65歳未満の人で高かった。

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女児の運動有能感に効果的なのは?

 児童期の発達にとって重要とされる外遊びは、とくに女児において運動有能感を向上させ、自発的な身体活動を促進する可能性があることが、神戸大学大学院保健学研究科のRyo Goto氏らによる研究で明らかになった。Children誌2023年1月10日号の報告。 児童期の外遊びは年々減少傾向にある。運動有能感の向上は、外遊びやスポーツクラブなどでの身体活動を促進するが、運動有能感と外遊びとの関係はわかっていなかった。今回、児童における運動有能感の向上と外遊びとの関係を調査し、男女間で差があるかどうかを調べる目的で横断研究が行われた。 筆者らは、兵庫県神戸市の公立小学校2校に在籍する4~6年生の児童288人(9~12歳、女児134人)を対象に、独自のアンケートを使用して外遊びの評価を行った。アンケートでは、平日ごとの外遊びの時間を児童らに報告してもらい、1時間以上、3回外で遊んだ場合を「高」と分類した。運動有能感は、岡澤 祥訓氏らによる自己記入式の質問票(1996年)の12項目5段階のリッカート尺度で評価した。年齢、性別、BMI、スクリーンタイム、スポーツクラブへの参加、友人の数で調整した後、ロジスティック回帰分析を実施した。 主な結果は以下のとおり。・運動有能感が良好な児童は、外遊び「高」に分類される可能性が有意に高かった(粗オッズ比[OR]:1.04、95%信頼区間[CI]:1.00~1.08、調整後OR:1.04、95%CI:1.00~1.08、ともにp<0.05)。・性別による層別化分析では、運動有能感が良好な女児は、外遊び「高」と分類される可能性が有意に高かった(粗オッズ比:1.08、95%CI:1.01~1.15、p<0.05、調整後OR:1.09、95%CI:1.02~1.17、p<0.01)。

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胆道がんのアンメットニーズ充足へ、デュルバルマブ適応追加/AZ

 アストラゼネカは、抗PD-L1抗体デュルバルマブ(商品名:イミフィンジ)が2022年12月23日に「治癒切除不能な胆道」「切除不能な肝細胞」「切除不能な進行・再発の非小細胞肺」を適応症とした承認を取得したことを受け、「進行胆道がん治療におけるイミフィンジの役割とは~免疫チェックポイント阻害剤による胆道がん治療の変革~」をテーマとして、2023年2月7日にメディアセミナーを開催した。 胆道がんの1年間の罹患数は2万2,201例(2018年)、死亡数は1万7,773例(2020年)と報告されている1)。一般的に、胆道がんは予後不良であり、手術による切除例や切除不能例を含めた胆道がん全体での5年生存率は、20~30%とされている1)。多くの場合、胆道がんは進行期になってから診断され、遠隔転移が認められてから診断される割合は全体の4割に上るという報告もある2)。また、遠隔転移のある場合、1年生存率は14~16%と非常に予後が悪いことも報告されている3)。このように、胆道がんはアンメットメディカルニーズの高いがんといえる。 セミナーの前半では、アストラゼネカが実施した「胆道がん患者調査」の結果4)について、調査を監修した古瀬 純司氏(神奈川県立がんセンター総長)が解説した。セミナーの後半では、古瀬氏が「胆道がんに対する治療選択と薬物療法」をテーマとして、胆道がんの薬物治療の変遷や、治癒切除不能な胆道がん患者を対象にデュルバルマブの有用性を検証した国際共同第III相試験「TOPAZ-1試験」を中心に解説した。胆道がんの認知度向上が早期発見・支援には重要 アストラゼネカは、胆道がん患者の診断~治療の過程での経験や治療に伴う生活の変化を明らかにすることを目的として、全国の胆道がん患者203例を対象にアンケート調査を実施した4)。 胆道がんの年間罹患数は2万2,201例(2018年)と報告されているが1)、胆道がん患者調査では、胆道がん患者の80%は診断される前に胆道がんを知らなかったという。このように胆道がんの認知度が低いこと、胆道がんには特徴的な症状が乏しいことから、「体調の変化があって自ら受診した」ことで診断がついた患者の割合は34%にとどまった。実際に、診断される前の症状として多く挙げられたものは、「みぞおちや右わき腹の痛み(36%)」「食欲不振(34%)」「体重減少(33%)」であり、いずれも胆道がんに特徴的な症状ではなかった。胆道がんに多いとされる「黄疸」を挙げた割合は25%であった。また、体調の変化があってから1週間以内に受診した患者の割合は25%にとどまり、1週間以上経過してから受診した理由として「重大な病気だとは思わなかった(52%)」「普段の生活に影響がない程度だった(45%)」が多く挙げられ、早期診断の難しさを反映する結果であった。 早期診断に向けて、古瀬氏は「胆道がんに多い黄疸の症状に気付いたらすぐに受診してほしい。消化器症状が出たときには胃の異常を疑うだけでなく、患者が『膵臓がん、胆道がんはないでしょうか』と医師に聞くくらい、胆道がんの認知を向上させたい」と語った。 胆道がんの認知度の低さは、早期発見の障壁となるだけでなく、患者が病気について周囲に知らせることや治療についての困りごとの相談の障壁にもなる。胆道がん患者調査において、胆道がんと診断されたことを身近な人に知らせることの障壁となった理由として多く挙げられたものは、「相手が胆道がんという病気をあまり知らなかった(35%)」「胆道がんがどのような疾患か説明するのが難しかった(28%)」「相手に説明できるほど自分自身が胆道がんについて理解できていなかった(26%)」であり、認知度の低さに関する理由が上位を占めた。 古瀬氏は、本調査結果についての結論を以下のとおりまとめた。・胆道がんは初期症状や特有の症状に乏しく、受診につながりにくいため早期発見の取り組みが必要である。・セカンドオピニオン、治療内容について、患者はとくに情報を求めている。・治療のみならず、日常生活の変化を支える情報提供・サポート体制が必要である。・胆道がんの認知度の低さが、患者の周囲への打ち明けにくさにつながるため、疾患の認知度向上が重要である。デュルバルマブが胆道がん1次治療の新たな選択肢に 本邦の胆道診療ガイドラインおよび肝内胆管ガイドラインでは、切除不能胆道がん、切除不能肝内胆管がんに対する1次治療の薬物療法として、「ゲムシタビン+シスプラチン併用療法」「ゲムシタビン+S-1併用療法」「ゲムシタビン+シスプラチン+S-1併用療法」が推奨されている5,6)。2019年以降、免疫チェックポイント阻害薬・がんゲノム医療の時代となってきたが、これまで胆道がんにおける免疫チェックポイント阻害薬は、2次治療以降の位置付けであった。そこで、新たな1次治療の開発が行われており、その1つが治癒切除不能な胆道がん患者を対象にデュルバルマブの有用性を検証した、国際共同第III相試験「TOPAZ-1試験」である。デュルバルマブは、本試験の結果をもとに「治癒切除不能な胆道」を適応症とした承認を取得している。 TOPAZ-1試験7-9)は、治癒切除不能な胆道がん患者685例を対象に、1次治療として「デュルバルマブ+ゲムシタビン+シスプラチン(デュルバルマブ+GC群)」または「プラセボ+ゲムシタビン+シスプラチン(プラセボ+GC群)」に1:1に無作為に割り付け、3週間間隔で最大8サイクル投与し、その後デュルバルマブまたはプラセボを4週間間隔で、疾患進行または許容できない毒性が認められるまで投与した試験である。主要評価項目は全生存期間(OS)、主要な副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)であった。その他の副次評価項目として、客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)などが評価された。 有効性について、中間解析時においてデュルバルマブ+GC群はプラセボ+GC群に比べて、OSが有意に延長し、優越性が検証された(OS中央値:12.8ヵ月vs.11.5ヵ月、ハザード比[HR]:0.80、95%信頼区間[CI]:0.66~0.97、p=0.021[両側有意水準0.0300])。24ヵ月時点の全生存率は、デュルバルマブ+GC群24.9%、プラセボ+GC群10.4%であった。ORRはそれぞれ26.7%、18.7%であり、デュルバルマブ+GC群が有意に高率であった(オッズ比:1.60、95%CI:1.11~2.31、p=0.011)。奏効が認められた患者のDoR中央値はそれぞれ6.4ヵ月、6.2ヵ月であった。12ヵ月以上奏効が持続した患者の割合はそれぞれ26.1%、15.0%であった。 安全性に関して、Grade3または4の有害事象の発現率はそれぞれ73.7%、79.2%であった。この結果について、古瀬氏は「デュルバルマブ上乗せにより懸念される有害事象はなかった」と述べた。ただし、「免疫チェックポイント阻害薬に共通することとして、免疫介在性有害事象が認められる。一つひとつの事象の頻度は高くないが、注意が必要である」とも述べた。 米国のNCCNガイドライン第5版には、すでに「デュルバルマブ+GC療法」が切除不能な胆道がんに対するpreferred regimensの1つとして記載されており10)、古瀬氏は「本邦のガイドラインも改訂作業に入っており、遠からず掲載されるだろう」と語った。■参考文献1)公益財団法人がん研究振興財団. がんの統計20222)九州大学病院がんセンター. 九州大学病院のがん診療 胆道がん3)大阪国際がんセンター. 胆のう・肝外胆管がん4)アストラゼネカの「胆道がん患者調査」で判明、胆道がんの認知度の低さが周囲に病気を知らせることや困りごとを相談するハードルになっている5)日本肝胆膵外科学会、胆道診療ガイドライン作成委員会編. エビデンスに基づいた胆道診療ガイドライン 改訂第3版. 医学図書出版;2019.6)日本肝研究会編. 肝内胆管診療ガイドライン 2021年版. 金原出版;2020.7)承認時評価資料:Imfinzi社内資料(一次治療の進行胆道患者を対象とした国際共同第III相試験[TOPAZ-1試験]、2021)8)承認時評価資料:Imfinzi社内資料(一次治療の進行胆道患者を対象とした国際共同第III相試験[TOPAZ-1試験]:日本人集団、2021)9)Oh DY, et al. NEJM Evid. 2022;1:1-11.10)National Comprehensive Cancer Network. NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology Hepatobiliary Cancers Version 5, 2022

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疼痛に有効な抗うつ薬は?/BMJ

 オーストラリア・シドニー大学のGiovanni E. Ferreira氏らは、成人の疼痛において抗うつ薬とプラセボを比較した試験に関する26件の系統的レビューのデータの統合解析を行った。抗うつ薬の有効性を示す確実性が「高」のエビデンスは得られなかったが、4種の疼痛において、セロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)の有効性を示す確実性が「中」のエビデンスが確認された。研究の成果は、BMJ誌2023年2月1日号に掲載された。系統的レビューのデータを統合して要約 研究グループは、病態別の疼痛に対する抗うつ薬の有効性、安全性、忍容性に関して、包括的な概要を提示する目的で、系統的レビューのデータを統合して要約した(特定の研究助成は受けていない)。 医学関連データベース(PubMed、Embase、PsycINFO、Cochrane Central Register of Controlled Trials)に、その創設から2022年6月20日までに登録された文献を検索した。対象は、成人の疼痛について、抗うつ薬とプラセボを比較した系統的レビューとされた。 主要アウトカムは疼痛であった。疼痛の連続アウトカムは、0(痛みなし)~100(最悪の痛み)の尺度に変換され、平均差(95%信頼区間[CI])が示された。また、2値アウトカムはリスク比(95%CI)が提示された。副次アウトカムは、安全性と忍容性(有害事象による投与中止)であった。 得られた結果は、「有効」「有効でない」「結論に至らない」に分類された。エビデンスの確実性は、GRADE(grading of recommendations assessment, development, and evaluation)で評価した。痛みへの抗うつ薬処方では、より微妙なアプローチが必要 2012~22年に発表された26件の系統的レビュー(156試験、参加者2万5,000例以上)が解析の対象となった。これらのレビューには、22種の疼痛について、8クラスの抗うつ薬とプラセボの42の比較が含まれた。疼痛に対する抗うつ薬の有効性に関して、確実性が「高」のエビデンスを示すレビューは認められなかった。 9件のレビューで、11の比較において、9種の疼痛に対していくつかの抗うつ薬がプラセボと比較して「有効」とのエビデンスが示された。その多くはSNRIの有効性を示すもので、6件のレビューで7種の疼痛に有効であった。 このうち確実性が「中」のエビデンスが得られたのは、いずれもSNRIの有効性が示された次の4つの疼痛であった。背部痛(平均差:-5.3、95%CI:-7.3~-3.3)、術後疼痛(多くが整形外科手術)(-7.3、-12.9~-1.7)、神経障害性疼痛(-6.8、-8.7~-4.8)、線維筋痛症(リスク比:1.4、95%CI:1.3~1.6)。 これ以外の31の比較のうち、5の比較で抗うつ薬は「有効でない」、26の比較では「結論に至らない」であった。 安全性および忍容性のデータのほとんどは不明確だった。SNRIは、化学療法による疼痛、背部痛、坐骨神経痛、変形性関節症の患者において、あらゆる有害事象のリスクを増加させたが、術後疼痛や緊張型頭痛では、そのようなことはなかった。 また、背部痛、坐骨神経痛、変形性関節症、機能性ディスペプシア、神経障害性疼痛、線維筋痛症のレビューでは、SNRIはプラセボより忍容性が低かった。 著者は、「これらの知見は、痛みに対して抗うつ薬を処方する際には、より微妙なアプローチが必要であることを示唆する」としている。

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コクランレビューが導き出したマスク着用効果

 2020年の新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)流行以前にも新型インフルエンザ(H1N1)や重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染拡大が問題視され、その度にコクランレビューがなされてきた。今回、新型コロナ流行に関する研究を盛り込み更新されたシステマティックレビューがThe Cochrane Database of Systematic Reviews誌2023年1月30日号に掲載された。コクランレビューではマスクの効果について不確実性 オックスフォード大学のTom Jefferson氏らは急性呼吸器感染症に影響するウイルスの拡散阻止または軽減のための身体的介入の有効性を評価することを目的に論文データベース(CENTRAL、PubMed、Embaseほか)および2022年10月に登録された2試験から、後方引用と前方引用によるシステマティックレビューを行った。論文の選択基準として、呼吸器系のウイルス感染を防ぐための物理的介入(入国時スクリーニング、隔離/検疫、物理的距離、個人保護具、手指衛生、マスク、眼鏡、うがい)を調査したランダム化比較試験(RCT)およびクラスターに関するRCTを検討した。 急性呼吸器感染症に影響するウイルスの拡散阻止または軽減のための身体的介入の有効性を評価したコクランレビューの主な結果は以下のとおり。・今回のコクランレビューには、既存の67件に最新のRCTとクラスターに関するRCT(登録者61万872例)11件を加え、78件を検討した。新たな試験のうち、6件は新型コロナ流行時に実施されたものだった。・多くの研究は、インフルエンザが流行していない時期に実施され、いくつかの研究は2009年の新型インフルエンザ流行時に実施されていた。また、そのほかの研究は2016年までのインフルエンザの流行期に実施されていたため、多くの研究は新型コロナ流行時と比較して、下気道のウイルス感染が拡大している時期に実施されていた。・分析した研究の置かれた環境はさまざま(郊外の学校、高所得国の病棟、低所得国の都心部など)で、多くの研究では介入群のアドヒアランスが低く、RCTとクラスターに関するRCTのバイアスのリスクは非常に高いか不明確であった。・医療用/サージカルマスクとマスクなしを比較した12件(うち10件はクラスターRCT、医療従事者による2件と地域での10件)によると、マスクを着用していない場合と比較し、地域社会でのマスク着用はインフルエンザ様疾患(ILI)/新型コロナ様疾患の転帰にほとんどあるいはまったく差がなく、試験9件(27万6,917例)のリスク比[RR]は0.95(95%信頼区間[CI]:0.84~1.09、証拠の確実性:中程度)だった。また、試験6件(1万3,919例)のRRは1.01(95%CI:0.72〜1.42、証拠の確実性:中程度)だった。・手指衛生に関する試験19件(うち9件の5万2,105例)によると、手指衛生の介入はコントロール(介入なし)と比較し、急性呼吸器感染症の患者数が相対的に14%減少した(RR:0.86、95%CI:0.81~0.90、証拠の確実性:中程度)。・ガウンと手袋、フェイスシールド、入国時スクリーニングに関するRCTは見つからなかった。 ただし、研究者らは「試験における偏りのリスクが高く、結果の測定値にばらつきがあり、研究時の介入群でのアドヒアランスが比較的低いため、確固たる結論を導き出すことはできなかった。そのため、マスクの効果については不確実性が残っている。エビデンスの確実性が低~中程度であることは、効果の推定値に対する信頼性が限られていること、および実際の効果が観察された効果の推定値と異なる可能性があるため、複数の設定や集団におけるこれらの介入の多くの有効性、それに対するアドヒアランスの影響に対処する、適切に設計された大規模なRCTが必要」と記している。

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モデルナ製コロナワクチン、対象年齢引き下げに向け承認事項一部変更申請

 モデルナ・ジャパンは2023年2月9日付のプレスリリースで、スパイクバックス筋注(一般名:コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン[SARS-CoV-2])の接種対象年齢を、現在の「12歳以上」から「6歳以上」に引き下げるため、厚生労働省に承認事項一部変更申請を行ったことを発表した。 今回の承認事項一部変更申請は、「スパイクバックス筋注(1価:起源株)」の6~11歳における初回免疫、「スパイクバックス筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.1)」と「スパイクバックス筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.4-5)」の6~11歳における追加免疫を対象としたものである。 同社代表取締役社長の鈴木 蘭美氏は、「COVID-19は日本の公衆衛生にとって引き続き脅威となっています。接種対象の年齢を拡大し、より幅広い世代にワクチンをお届けし、COVID-19から守れるようにすることは大変重要と考えております。一刻も早く国民の皆さまにお届けできるよう、厚生労働省などと協力し、全力を尽くしてまいります」と述べている。

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経皮的脳血栓回収術後の血圧管理について1つの指標が示された(解説:高梨成彦氏)

 経皮的脳血栓回収術はデバイスの改良に伴って8割程度の再開通率が見込まれるようになり、再開通後に出血性合併症に留意して管理する機会が増えた。急性期には出血を惹起する薬剤を併用する機会が多く、これには血栓回収術に先立って行われるアルテプラーゼ静注療法、手術中のヘパリン静注、術後の抗凝固薬・抗血小板薬の内服などがある。 出血性合併症を避けるためには降圧を行うべきであるが、どの程度の血圧が適切であるかについてはわかっていない。そのため脳卒中ガイドライン2021では、脳血栓回収術後には速やかな降圧を推奨しており、また過度な降圧を避けるように勧められているが具体的な数値は挙げられていない。 本研究は血栓回収術後の血圧管理について1つの指標となる重要な結果を示したものである。再開通を果たした患者において収縮期血圧120mmHg未満を目標とした群は、140~180mmHgを目標とした群と比較して、機能予後が悪化していた。 血栓回収術施行中、再開通前の低血圧が予後の悪化と関連していたという報告があるが(Petersen NH et al. Stroke. 2019;50:1797-1804.)、本研究は両群ともにTICI2b以上の患者を対象としているうえに8割以上が完全再開通TICI3の患者である。血管撮影上は灌流障害が解消されたと判断するところであるが、強い降圧によって機能予後が悪化するということは、急性期には画像上は指摘しえない微小な循環障害が残存している可能性が示唆されて、興味深い結果である。 ただし両群共に心原性脳塞栓症の患者は3割弱で、降圧強化群の44%と対照群の53%が動脈硬化性閉塞であったと報告されており、本邦で行われている血栓回収術の対象患者に比べると心原性脳塞栓症患者が少ない。閉塞機序は低灌流への耐性に影響する可能性があるので、結果を参考にするときには注意が必要だろう。

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076)あせもになってしまったら?~対策と肌ケア~【Dr.デルぽんの診察室観察日記】(ブログより転載)

第76回 あせもになってしまったら?(『デルマな日常』より転載)アロ~ハ☆今日も元気なデルぽんで~す☆あせもシリーズ第三弾。成り立ち、予防法、ときて今回は汗疹になってしまった場合の対策についてです!どうぞ~~~あせもはほっとくと(特に小児の場合)かきこわし~からのトビヒ~そして全身へ。。という魔のサイクルに陥らないとも限らない。なので、痒みがありかきこわしてしまう場合は早めの受診と適切な治療が大事です☆逆にぜんぜん痒くないで小さい赤ポチがプツプツしてるだけの場合、汗をかかない環境づくり・汗を溜めない工夫で自然に治ることも。いずれにしても、あせもの予防対策(⇒あせも②)適切な肌ケアをすることは大事~☆適切な肌ケアとは?これは汗疹以外にも大事な皮膚科の基本ですが爪を短く切って、かかないよう注意する毎日、清潔に(お風呂)保湿(とくに乾燥肌のひと)をすること。夏場は汗をかくから、肌がしっとりしますね。健康な肌のひとはよいですが、アトピー性皮膚炎・乾燥肌のひとは夏でも保湿をしよう★乾燥しやすいひとの肌の表面は夏でも乱れがち。保湿剤を全体に塗って、皮膚を保護しよう!保湿剤は何を塗るかよりも、しっかりたっぷり毎日塗れたかのほうが大事です。※でも、できれば余分な成分(香料とか食物蛋白とか)が入ってないほうがよい~夏場は汗ばむのでローションタイプの保湿剤が塗りやすいかとおもいま~す☆でも使いやすいものが一番です!爪切ってかかないのは皮膚科の基本★むしろ痒いようなら、きちんと治療を!おいでませ皮膚科。でわね!バーイ☆※この記事は、Dr.デルぽんのご厚意により『デルマな日常』から転載させていただきました。(転載元:『デルマな日常』2017年07月09日 あせもになってしまったら?~対策と肌ケア~)

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スタートした電子処方箋、なぜこんなに導入率が低い?【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第105回

2023年1月26日から電子処方箋管理サービスが始まりました。皆さんの薬局や地域では何か動きはありましたでしょうか。私の周りではそれほど具体的な動きはなく、静かなスタートという印象を受けていますが、全国的にはどうなのでしょうか。日本薬剤師会の山本信夫会長は26日の定例会見で、同日スタートした電子処方箋についてコメント。メリットを「さまざまな情報が患者にも薬局間にも医療機関間でも共有でき、極めて安全」な仕組みと解説したうえで「急いで進めている気がする。そのことで本来の目的が壊れないようキチっとした対応が必要」と語り、政府方針は拙速だと遠回しに批判した。(2023年1月26日付 RISFAX)厚生労働省の発表によると、開始当日である1月26日に電子処方箋に対応していた医療機関・薬局は全国で154軒とのことです。これは、利用申請をして、電子処方箋サービスの接続ができる状態にして、システムを改修して、接続テストをして、運用開始日を入力して、運用を開始できる状態にしていた医療機関・薬局の数字です。全国の医療機関は約18万軒、薬局は約6万軒ですので、0.1%にも達しておらず「ほとんど利用できない状態」と言わざるを得ません。とはいえ、現状のままでも通常の医療が受けられるのですから、おそらく患者さんには何の問題も影響もなく、それどころか興味関心もないのだろうなと思います。開始当日時点で第1段階の利用申請をしている医療機関は3万軒を超えているため、それらが実際に運用を開始できるようになれば導入率は10%を超えるようになります。近所に電子処方箋に対応した医療機関・薬局があって、実際に利用した患者さんの声が広がれば、一度は利用してみてもいいかなと思えるレベルになるのではないでしょうか。課題は「システム改修」と「患者への周知」昨年10月から、山形県、福島県、千葉県、広島県の4地域で電子処方箋管理サービスを導入するモデル事業が行われています。このモデル事業は1年間の予定なのでまだ正式な報告書や評価は出ていませんが、担当者にインタビューを行った記事によると、課題は「システム改修が進まなかったこと」とのことです。医療機関で使用する電子カルテのシステムと薬局のレセプトコンピューターの両方の改修が必要で、それぞれが電子処方箋システムに繋がらないといけませんが、これがなかなか進まなかったというコメントがありました。そして、もう1つの課題としては、患者さんへの周知が足りず、メリットが伝わっていないということも挙げられていました。対応できる医療機関・薬局が1%にも満たない状況では、いくらメリットがきちんと伝わって電子処方箋を利用したいという患者さんが増えても、利用できる医療機関・薬局がなければ意味がありません。現行の保険証が廃止され、マイナンバーカードが保険証として義務化される2024年の秋頃までにはすべての医療機関・薬局が準備万端で患者さんを待っている状態になればいいなと思います。

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