4回目接種後、医療者での抗体価推移と有効性の持続期間/NEJM

提供元:ケアネット

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公開日:2022/11/30

 

 4回目の新型コロナウイルスワクチン接種後の抗体価は2・3回目接種後と比較して違いはあるのか。そして上がった抗体価はどのくらい持続するのか。イスラエル・Sheba Medical CenterのMichal Canetti氏らは、同国の医療従事者における4回目接種後6ヵ月間の液性免疫応答とワクチン有効性を評価。2回目および3回目接種後と比較した。NEJM誌オンライン版2022年11月9日号のCORRESPONDENCEに掲載の報告より。

 SARS-CoV-2検査および血清学的フォローアップ検査によって感染歴がないことが確認され、4ヵ月以上前に3回目接種を受けていた4回目接種者が対象。4回目接種後の液性免疫応答(IgGおよび中和抗体の測定によって評価)を、2回目および3回目の投与後と比較した。

 ワクチンの有効性は、以下の期間(4回目の接種後7~35日、36~102日、または103~181日)ごとに4回目接種を受けた参加者の感染率を、3回接種者の感染率と比較することによって評価された。Cox比例ハザード回帰モデルを使用し、年齢、性別、および職業により調整し、経時的な感染率の違いを説明するための時間スケールとして暦時間が使用された。死亡や追跡不可となった参加者はいなかった。

 主な結果は以下のとおり。

・SARS-CoV-2感染歴のない参加者のうち、6,113人(年齢中央値48[37~59]歳)が液性免疫応答の分析に含まれ、1万1,176人(年齢中央値49[36~65]歳)がワクチン有効性の分析に含まれた。
・抗体反応は接種後約4週間でピークに達し、13週間までに4回目接種前に見られたレベルまで低下し、その後安定していた。
・4回目接種後6ヵ月の追跡期間を通じて、週ごとに調整されたIgGおよび中和抗体レベルは、3回目接種後と同等であり、2回目接種後に観察されたレベルと比較すると著しく高かった。
・3回接種者と比較して、4回接種者ではSARS-CoV-2感染に対する保護効果が強化された。全体のワクチン有効性は41%(95%信頼区間[CI]:35~47)だった。
・ワクチンの有効性は接種後の時間とともに低下し、接種後最初の5週間では52%(95%CI:45~58)だったのに対し、15~26週間では-2%(95%CI:-27~17)に低下した。

 著者らは今回の結果について、「3回目接種が2回目接種と比較して、免疫応答の改善と持続をもたらしたのに比較すると4回目接種の追加の免疫学的利点ははるかに小さく、ワクチン接種後13週までに完全に弱まった。この結果は、4回目接種を受けた患者のワクチン有効性の低下と相関しており、接種後15~26週においては3回目接種後と比較した実質的な追加効果は見られなかった」とした。そのうえで、「これらの結果は、インフルエンザワクチンと同様に、4回目の接種および将来の追加接種を、流行の波に合わせて、または季節的に利用できるように賢明なタイミングで行う必要があることを示唆している」とまとめている。

(ケアネット 遊佐 なつみ)