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リウマチ膠原病セミナー

⑩関節炎所見から膠原病を見分ける⑪不明熱とスティル病⑫多発性筋炎、皮膚筋炎 リウマチ膠原病セミナー日常診療で最低限の初期診断、フォローアップができるように、リウマチ・アレルギー専門医があまり難しいことは抜きにして、臨床に役立つ情報を提供します。病歴・身体診察は、「8割は診断がつく!」と言われほど重要です。まずは関節炎の症状から日常診療で膠原病を見分けるポイントを伝授します。病態が不明な点が多いスティル病には発熱に特徴があり、その発熱のパターンを覚えておくと診断に役立つでしょう。そして、多発性筋炎、皮膚筋炎の関連疾患情報のアップデートや症状・原因・治療に関する基礎知識について解説します。※本DVDに収録したセミナーは、2010年1月に聖路加看護大学にて収録されたものです。⑩関節炎所見から膠原病を見分ける講師 : 岸本 暢将 氏(聖路加国際病院 アレルギー膠原病科〔成人,小児〕)副医長⑪不明熱とスティル病講師 : 松井 和生 氏(亀田総合病院 リウマチ・膠原病内科)⑫多発性筋炎、皮膚筋炎講師 : 高田 和生 氏(東京医科歯科大学 膠原病・リウマチ内科)

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慢性腎臓病に対するLDL-C低下療法、動脈硬化イベントを低減

シンバスタチン(商品名:リポバスなど)と小腸コレステロールトランスポーター阻害薬エゼチミブ(同:ゼチーア)の併用療法は、慢性腎臓病を有する広範な患者において、高い安全性を保持しつつ主なアテローム性動脈硬化イベントを有意に抑制することが、Colin Baigent氏らが行ったSHARP試験で示され、Lancet誌2011年6月25日号(オンライン版2011年6月9日号)で報告された。慢性腎臓病は心血管疾患のリスクを増大させるが、その予防についてはほとんど検討されていない。スタチンを用いたLDLコレステロール(LDL-C)低下療法は、非腎臓病患者では心筋梗塞、虚血性脳卒中、冠動脈血行再建術施行のリスクを低減させるが、中等度~重度の腎臓病がみられる患者に対する効果は明らかではないという。腎臓病患者におけるアテローム性動脈硬化イベント抑制効果を評価する無作為化プラセボ対照試験SHARP(Study of Heart and Renal Protection)試験は、中等度~重度腎臓病を有する患者に対するシンバスタチン+エゼチミブの有効性と安全性を評価する二重盲検無作為化プラセボ対照試験。対象は、40歳以上の心筋梗塞や冠動脈血行再建術の既往歴のない慢性腎臓病患者で、シンバスタチン20mg/日+エゼチミブ10mg/日を投与する群あるいはプラセボ群に無作為化に割り付けられた。事前に規定された主要評価項目は、主なアテローム性動脈硬化イベント(非致死的心筋梗塞/冠動脈心疾患死、非出血性脳卒中、動脈の血行再建術施行)の初発とし、intention to treat解析を行った。平均LDL-Cが0.85mmol/L低下、動脈硬化イベントは17%低下2003年8月~2006年8月までに9,270例(透析患者3,023例を含む)が登録され、シンバスタチン+エゼチミブ群に4,650例が、プラセボ群には4,620例が割り付けられた。フォローアップ期間中央値4.9年の時点で、平均LDL-C値はシンバスタチン+エゼチミブ群がプラセボ群よりも0.85mmol/L低下[SE:0.02、服薬コンプライアンス(遵守率≧80%)達成者:約3分の2]し、主なアテローム性動脈硬化イベントの発生率は17%低下した[11.3%(526/4,650例) vs. 13.4%(619/4,620例)、発生率比(RR):0.83、95%信頼区間(CI):0.74~0.94、log-rank検定:p=0.0021]。非致死的心筋梗塞/冠動脈心疾患死の発生率には差はみられなかった[4.6%(213/4,650例) vs. 5.0%(230/4,620例)、RR:0.92、95%CI:0.76~1.11、p=0.37]が、非出血性脳卒中[2.8%(131/4,650例) vs. 3.8%(174/4,620例)、RR:0.75、95%CI:0.60~0.94、p=0.01]および動脈の血行再建術施行率[6.1%(284/4,650例) vs. 7.6%(352/4,620例)、RR:0.79、95%CI:0.68~0.93、p=0.0036]は、シンバスタチン+エゼチニブ群で有意に低下した。LDL-C値低下のサブグループ解析では、主なアテローム性動脈硬化イベントの発生について有意なエビデンスは得られず、透析施行例および非施行例でも同等であった。ミオパチーの発生率は、シンバスタチン+エゼチニブ群0.2%(9/4,650例)、プラセボ群0.1%(5/4,620例)と、きわめて低頻度であった。肝炎[0.5%(21/4,650例) vs. 0.4%(18/4,620例)]、胆石[2.3%(106/4,650例) vs. 2.3%(106/4,620例)]、がん[9.4%(438/4,650例) vs. 9.5%(439/4,620例)、p=0.89]、非血管性の原因による死亡[14.4%(668/4,650例) vs. 13.2%(612/4,620例)、p=0.13]の発生率についても両群間に差はなかった。著者は、「シンバスタチン20mg/日+エゼチミブ10mg/日は、進行性の慢性腎臓病を有する広範な患者において、高い安全性を保持しつつ主なアテローム性動脈硬化イベントの発生率を有意に抑制した」と結論し、「腎臓病のない集団と同様に、LDL-C値低下の絶対値に基づくイベント低下率は年齢、性別、糖尿病、血管疾患の既往、脂質プロフィールにかかわらず同等であったことから、SHARP試験の結果は慢性腎臓病のほとんどの患者に適応可能と考えられる」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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保護施設のホームレスの精神疾患、死亡の実態:デンマークの調査

保護施設に居住するホームレスの多くが健康問題を抱えており、精神疾患や薬物乱用障害の罹患率が高く、死亡については特に外的要因による場合が多いことが、デンマーク・コペンハーゲン大学のSandra Feodor Nielsen氏らの検討で示された。先進国では、一般人口に比べホームレスの死亡率が上昇していることが数多くの研究で報告されており、その原因として精神疾患との関連が指摘されている。しかし、ホームレスは宿泊施設が十分でないためサンプリングやモニタリングが難しいという限界があるという。Lancet誌2011年6月25日号(オンライン版2011年6月14日号)掲載の報告。保護施設のホームレスの精神疾患、死亡を評価する前向きコホート試験研究グループは、デンマークの保護施設に居住するホームレスの精神疾患、死亡、死亡の予測因子を評価するプロスペクティブな全国登録ベースのコホート試験を行った。対象は、1999年1月1日~2009年12月31日までにデンマーク・ホームレス・レジストリーに登録された16歳以上のホームレスであった。精神疾患罹患率、全体および原因別の標準化死亡比(SMR、予測死亡率に対する被験者集団における実際の死亡率の比)、さらに平均余命を算出し、死亡の予測因子の評価を行った。精神疾患罹患率:男性62.4%、女性58.2%、外的要因による死亡率27.9%3万2,711人(男性2万3,040人、女性9,671人)のホームレスが解析の対象となった。男性の62.4%(1万4,381人)、女性の58.2%(5,632人)が精神疾患に罹患しており、それぞれ49.0%(1万1,286人)、36.9%(3,564人)が薬物乱用と診断された。試験期間中に、男性の16.7%(3,839人)、女性の9.8%(951人)が死亡した。全体のSMRは男性が5.6(95%信頼区間:5.4~5.8)、女性は6.7(同:6.2~7.1)で、原因が特定された死亡4,161件のうち1,161件(27.9%)が外的要因によるものであった。15~24歳の平均余命は、一般人口に比べホームレスの男性が21.6歳(同:21.2~22.1)、女性は17.4歳(同:16.4~18.5)短かった。多変量解析では、精神疾患のない者に比べて、薬物乱用障害者の死亡リスクは男性が1.4倍(95%信頼区間:1.3~1.5)、女性は1.7倍(同:1.4~2.1)であり、最も高かった。著者は、「保護施設に居住するホームレスの多くが健康問題を抱えている。高い罹患率と、特に外的要因に起因する高い死亡率を抑制するには、より多くの継続的な努力が急務とされる」とまとめ、「登録されたデータは、ホームレスの人々に関する既存の情報を補足する重要な医療資源である」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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抗凝固剤 エドキサバン(商品名:リクシアナ)

 新規抗凝固薬であるエドキサバン(商品名:リクシアナ)が、2011年4月、「膝関節全置換術、股関節全置換術、股関節骨折手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制」を適応として承認された。今年7月にも薬価収載・発売が予定されている。静脈血栓塞栓症とは 今回、エドキサバンで承認された膝関節全置換術、股関節全置換術、股関節骨折手術施行患者は、いずれも静脈血栓塞栓症を発症しやすいとされている。静脈血栓塞栓症とは、深部静脈血栓症と肺血栓塞栓症の総称で、血流停滞、血管内皮障害、血液凝固能亢進を3大要因とし、上記患者においてその予防は重要となっている。 また、対象となる患者数は、膝関節および股関節の全置換術施行患者があわせて10万人、股関節骨折手術患者は10万人存在するとみられている。現在の静脈血栓塞栓症予防法と課題 下肢整形手術後における静脈血栓塞栓症予防法は、理学療法と薬物療法の2種類に大別される。理学療法における予防法としては、弾性ストッキングの着用や間欠的空気圧迫法などで、わが国ではすでに多くの症例で実施されている。薬物療法においては、未分画ヘパリン、ワルファリン、Xa阻害薬などが使用されているが、頻繁な血中モニタリング、ビタミンKの摂取制限、注射薬投与の煩雑さなどのアンメットニーズが存在している。エドキサバンはわが国初の経口Xa阻害薬 こうした状況を背景に、わが国初の経口Xa阻害薬となるエドキサバンが承認された。これまでにもXa阻害薬は存在していたが、いずれも注射薬であり、また従来のXa阻害薬がアンチトロンビンへの作用を介した間接的Xa阻害薬であるのに対し、エドキサバンはXaを直接阻害し、さらに可逆的に作用する。エドキサバンの第Ⅲ相試験結果 エドキサバンにはすでに多くのエビデンスが存在している。エドキサバンでは、人工膝関節全置換術、人工股関節全置換術施行患者を対象に、静脈血栓塞栓症および大出血または臨床的に重要な出血の発現率を検討した第Ⅲ相二重盲検試験が行われている。 人工膝関節全置換術施行患者を対象とした試験において、静脈血栓塞栓症の発現率は、エドキサバン群(30mg、1日1回、11~14日経口投与)で7.4%(95%信頼区間:4.9-10.9)、エノキサパリン群(2,000IU、1日2回、11~14日皮下注射)で13.9%(同:10.4-18.3)となり、有意に静脈血栓(塞栓)症の発現を抑制した。また、大出血または臨床的に重要な出血の発現率は、エドキサバン群で6.2%(同:4.1-9.2)、エノキサパリン群で3.7%(同:2.2-6.3)となり、群間の有意な差は認められなかった。 また、人工股関節全置換術施行患者を対象とした試験においては、静脈血栓塞栓症の発現率は、エドキサバン群(30mg、1日1回、11~14日経口投与)で、2.4%(同:1.1-5.0)、エノキサパリン群(2,000IU、1日2回、11~14日皮下注射)で6.9%(同:4.3-10.7)となり、有意に静脈血栓(塞栓)症の発現を抑制した。大出血または臨床的に重要な出血の発現率は、エドキサバン群で2.6%(同:1.3-5.1)、エノキサパリン群で3.7%(同:2.1-6.4)となり、群間の有意な差は認められなかった。 さらに、股関節骨折手術施行患者を対象に、エドキサバンまたはエノキサパリンを投与したオープンラベルでの臨床試験も行われており、この試験において、静脈血栓塞栓症の発現率は、エドキサバン群(30mg、1日1回、11~14日経口投与)で6.5%(同:2.2-17.5)、エノキサパリン群(2,000IU、1日2回、11~14日皮下注射)で3.7%(同:0.7-18.3)となった。なお、この股関節骨折手術施行患者を対象とした試験におけるエノキサパリン群は、参考として設定された群であり、統計学的な比較対象群とはならない。 こうしたエドキサバンの特徴やエビデンスを鑑みると、エドキサバンの登場により、医療従事者および患者の精神的・肉体的負担、静脈血栓塞栓症の発現率、頻回な血中モニタリング、食事制限といった、これまでのアンメットニーズの解決が期待される。リスクとベネフィットのバランスを鑑みた適切な使用を 近年、高い効果と使いやすさを兼ね備えた新しい抗凝固薬が開発され、抗凝固療法は大きな転換期を迎えつつある。しかし、どの抗凝固薬であっても少なからず出血リスクはつきまとい、また、ひとたび大出血を起こすと、場合によっては生命にかかわることもある。 その中で、わが国初の経口Xa阻害薬であるエドキサバンは、患者のリスクとベネフィットのバランスを鑑み、適切に使用すれば、多くの患者の役に立つ特徴を持った薬剤だといえる。■「リクシアナ」関連記事リクシアナ効能追加、静脈血栓症、心房細動に広がる治療選択肢

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アロマターゼ阻害薬エキセメスタン、閉経後女性の浸潤性乳がん発症を有意に減少

 閉経後女性の乳がん予防に関して、アロマターゼ阻害薬のエキセメスタン(商品名:アロマシン)が、浸潤性乳がん発症を有意に減少することが示された。米国・マサチューセッツ総合病院がんセンターのPaul E. Goss氏ら「NCIC CTG MAP.3」試験グループが行った無作為化プラセボ対照二重盲検試験の結果による。これまで乳がん一次予防の化学療法としては、選択的エストロゲン受容体調節薬であるタモキシフェン(抗がん薬、商品名:ノルバデックスなど)やラロキシフェン(骨粗鬆症薬、同:エビスタ)が注目されてきたが、毒性効果がもたらすリスクに対する懸念からこれらの使用は広がっていないという。一方、エキセメスタンは、閉経後女性のエストロゲン抑制に優れ、実験モデルにおいて乳がん発症を減少することが認められ、また早期乳がん対象の試験において、対側原発性乳がんを、タモキシフェンよりも減少し副作用も少ないことが報告されていた。NEJM誌2011年6月23日号(オンライン版2011年6月4日号)掲載より。4ヵ国から4,560例を登録し、無作為化プラセボ対照二重盲検試験 NCIC CTG MAP.3試験は、カナダ、米国、スペイン、フランスで被験者を募り、35歳以上で適格条件[60歳以上、Gail 5年リスクスコア>1.66%(5年以内の浸潤性乳がん発症が100である可能性)、異型乳管過形成、異型小葉過形成、非浸潤性小葉がん、乳房切除を伴う非浸潤性乳管がん]を1つ以上有する閉経後女性を対象とし行われた。 本試験は、浸潤性乳がんの65%の相対的減少を検知するようデザインされた。主要アウトカムは浸潤性乳がん発生率で、毒性効果、健康関連QOL、閉経期特異的QOLについても測定が行われた。2004年11月~2010年3月の間に、4,560例が登録。被験者の年齢中央値は62.5歳、Gailリスクスコアは2.3%で、無作為にエキセメスタン群(2,285例)とプラセボ群(2,275例)に割り付けられ追跡された。追跡期間中央値35ヵ月時点で、エキセメスタン群の65%の相対的減少を検知 結果、浸潤性乳がんの65%の相対的減少は、追跡期間中央値35ヵ月時点で検知された。同時点の浸潤性乳がん発生は、エキセメスタン群11例(0.19%)、プラセボ群32例(0.55%)で、ハザード比0.35(95%信頼区間:0.18~0.70、P=0.002)だった。 副次エンドポイントの侵襲性+非侵襲性(非浸潤性乳管がん)乳がんの年間発生率は、エキセメスタン群0.35%、プラセボ群0.77%(ハザード比:0.47、95%信頼区間:0.27~0.79、P=0.004)であった。 有害事象は、エキセメスタン群88%、プラセボ群85%で発生した(P=0.003)。毒性効果の評価指標である骨折、心血管イベント、その他のがん、治療関連の死亡に関して両群間で有意差は認められなかった。 QOLの差はわずかだった。健康関連QOLはSF-36質問票にて悪化、不変、改善の区分でスコア化されたが、両群間で有意な差は認められなかった。閉経期特異的QOLについてはエキセメスタン群の悪化(全体的に7%多く)が認められた。Goss氏は、「乳がんリスクが中程度に上昇した閉経後女性に対して、エキセメスタンは侵襲性乳がんを有意に減少した。また追跡期間中央値3年の間、エキセメスタンは重篤な毒性効果との関連は認められず、健康関連QOLについての変化はわずかだった」と結論している。

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長期的ダイエットを成功または失敗させる食事、生活習慣とは?

体重安定には摂取カロリーと消費カロリーのバランスを要することから、長期的な体重増加を予防するには、「食事量を減らし、運動量を増やす」というアドバイスが単純明快な戦略にみえる。これに対して、米国・ブリガム&ウィメンズ病院循環器部門のDariush Mozaffarian氏らは、「特定の食事や生活習慣が成功の可否に影響する可能性がある」として、食事や生活習慣の詳細と体重増加との関係を調査した。NEJM誌2011年6月23日号掲載より。異なる3つのコホートで前向き研究研究グループは、12万877例の米国人男女(ベースラインで慢性疾患も肥満もない)が参加した3つの独立したコホート集団を対象に前向き研究を実施した。追跡調査期間はそれぞれ、1986~2006年、1991~2003年、1986~2006年だった。生活習慣の各因子と体重変化との関係は、年齢、各調査期間のベースラインBMI、すべての生活習慣を同時に多変量補正して、4年間隔で評価を行った。コホート特異的、性特異的な結果は類似しており、分散逆数重み付けメタ解析を用いて統合した。「カウチポテト」はやはり体重増加をもたらす?4年の間に、参加者の体重は平均3.35 lb*(5~95パーセンタイル:-4.1~12.4)増加した。食品ごとの1日の摂取量増加と4年間の体重変化をみてみると、ポテトチップス(1.69 lb)、ジャガイモ(1.28 lb)、加糖飲料(1.00 lb)、未加工の赤肉(0.95 lb)、加工肉(0.93 lb)については正の相関が最も強く認められ、野菜(-0.22 lb)、全粒穀物(-0.37 lb)、果物(-0.49 lb)、ナッツ(-0.57 lb)、ヨーグルト(-0.82 lb)では逆相関が認められた(それぞれの比較のP<0.005)。食事変化の集積は、体重変化の差と大きく関係していた(食事変化の五分位範囲にわたる体重変化は3.93 lb)。その他、身体活動(五分位範囲で-1.76 lb)、アルコール摂取(1日1杯につき0.41 lb)、喫煙(新規禁煙者5.17 lb、過去の喫煙者0.14 lb)、睡眠(6時間未満と8時間超で体重増加)、テレビ視聴(1日1時間につき0.31lb)などの生活習慣の各因子にも、体重変化と独立した関連が認められた(P

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抗悪性腫瘍剤 クリゾチニブ

世界初の未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤であるクリゾチニブが、ALK融合遺伝子陽性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)の治療薬として、米国FDAに新薬承認申請し、2011年5月受理され、優先審査対象に指定された。また、わが国でも厚生労働省への申請が行われ、外資系製薬企業では初の日米新薬承認同時申請となった。NSCLCの現状と課題NSCLC患者の約75%は診断時に進行や転移が認められ、その時点からの5年生存率は、わずか6%とされている1)。進行NSCLCに対する現在の標準治療の奏効率は15~35%程度である2)。手術不能の進行NSCLCは完治が困難であり、予後が悪いのが現状である。この状況はここ10年において、さほど大きく変わっていない。ALK融合遺伝子陽性の進行NSCLCに新たな可能性ALK遺伝子は、NSCLCの腫瘍発現における重要な遺伝子であると考えられている3)。2007年、自治医科大学教授の間野博行氏によって、肺がんにおけるALK融合遺伝子の存在が初めて報告されたが、NSCLC患者の約3~5%がALK融合遺伝子陽性であるとされている。こうした状況を背景に、ファイザー社はALK融合遺伝子陽性患者にフォーカスした世界初のALK阻害剤となる経口製剤クリゾチニブを開発した4)。ターゲット遺伝子を先に特定し、そのターゲット遺伝子を持つ患者を対象に薬剤開発を行ったのは、肺がん領域ではクリゾチニブが最初の薬剤となる。また、クリゾチニブは経口製剤であるため、患者にとって使いやすい薬剤といえる。高い奏効率、高い忍容性2011年にASCOで発表されたデータによると、ALK融合遺伝子陽性の進行NSCLC患者116例にクリゾチニブを連続経口投与したところ、完全奏効(CR)が2%(2例)、部分奏効(PR)が59%(69例)、不変 (SD)6週間以上が27%(31例)であり、奏効率(CR+PR)は61%、臨床的ベネフィットが見られた割合(CR+PR+SD)は88%に上った5)。大半の患者は、すでに他治療を受けており、そのうち44%の患者は3レジメン以上の治療を受けていた。また、最も多かった副作用は、視覚障害、悪心、下痢、嘔吐などであり、程度は、軽度(グレード1または2)のものが多かった。ALK融合遺伝子陽性の進行NSCLC患者の特徴現段階ではALK融合遺伝子陽性の進行NSCLC患者の特徴は明確ではないが、傾向としては、腺がん患者であること、喫煙歴がない、もしくはライトスモーカー患者が比較的多いことが挙げられる。また、患者の年齢層としては、高齢者だけではなく、若い年齢層の患者が多いこともその特徴といえる。まとめ腫瘍発現における重要な遺伝子であるALK遺伝子をターゲットとし、奏効率が高く、忍容性が高いという本剤の特徴は、患者の身体的負担の軽減など、多くのメリットにつながり、今後、ALK融合遺伝子陽性の進行NSCLC治療においてパラダイムシフトをもたらすことが期待される。

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過去20年の糖尿病患者に占める糖尿病性腎症者の割合は変化なし、背景に糖尿病治療の実施増大?

米国では1988年から2008年にかけて、糖尿病性腎症の有病率が糖尿病有病率に比して上昇し、2.2%から3.3%へと1.1ポイント増加していたが、一方で、糖尿病患者における糖尿病性腎症患者の割合には、変化はみられなかったという。また、血糖降下薬服用者が増加、特にレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)阻害薬の服用者が増加していた。米国・ワシントン大学腎研究所のIan H. de Boer氏らが、「糖尿病性腎症有病率は、糖尿病有病率の拡大により増えるだろうが、糖尿病治療の実施により減少する可能性もある」として、米国における糖尿病性腎症有病率の経時的変化を明らかにするため、全米健康栄養検査調査(NHANES)を元に調べ明らかにしたもので、JAMA誌2011年6月22・29日号で発表した。糖尿病性腎症の全米有病率は増加、20年前2.2%、10年前2.85%、直近5年は3.3%糖尿病の定義は、HbA1c値が6.5%以上とし、糖尿病性腎症の定義は、糖尿病で尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)が30mg/g以上のアルブミン尿、糸球体濾過量(GFR)の低下(推定60mL/min/1.73m2未満)のいずれか、または両方が認められる場合とされた。調査対象は、NHANES III(1988~1994年、n=15,073)、NHANES 1999-2004(n=13,045)、NHANES 2005-2008(n=9,588)。各調査で、糖尿病定義に該当、血糖降下薬を服用のいずれかまたは両方に該当する人は、NHANES IIIは1,431人、NHANES 1999-2004は1,443人、NHANES 2005-2008は1,280人だった。結果、米国民の糖尿病性腎症有病率は、NHANES IIIが2.2%(95%信頼区間:1.8~2.6)、NHANES 1999-2004は2.8%(同:2.4~3.1)、NHANES 2005-2008は3.3%(同:2.8~3.7)だった(補正前傾向p<0.001)。人口統計学的補正後、NHANES IIIからNHANES 1999-2004への増大は18%増(1.18倍)、NHANES IIIからNHANES 2005-2008は34%増(1.34倍)であった(補正後傾向p=0.003)。これら糖尿病性腎症の有病率は、糖尿病有病率に正比例して増加していた。一方で、糖尿病患者に占める糖尿病性腎症者の割合に変化は認められなかった。NHANES IIIは36.4%、NHANES 1999-2004は35.2%、NHANES 2005-2008は34.5%、補正後増大はNHANES IIIからNHANES 1999-2004は0.99倍、NHANES IIIからNHANES 2005-2008は0.98倍であった(傾向p=0.77)。血糖降下薬服用、RAAS阻害薬服用割合がそれぞれ有意に増加糖尿病患者で血糖降下薬を服用している人の割合は、NHANES IIIの56.2%から、NHANES 2005-2008には74.2%へ、またRAAS阻害薬を服用する人の割合が、同11.2%から40.6%へ、それぞれ有意に増えていた(いずれもp<0.001)。また同期間では、GFR低下の有病率が14.9%から17.7%へ上昇(p=0.03)し、アルブミン尿は27.3%から23.7%に低下していたが統計学的に有意ではなかった(p=0.07)。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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前立腺がん患者、現喫煙者の再発率、死亡率、喫煙未経験者と比べ増大

前立腺がんで現喫煙者は、喫煙未経験者に比べ、再発率と死亡率(全死亡率、心血管疾患死亡率、前立腺がんによる死亡率)がいずれも増大することが明らかにされた。現喫煙者は喫煙未経験者より、前立腺がんによる死亡率は約1.6倍、心血管疾患死亡率や全死亡率は、いずれも2倍超に増大するという。米国・ハーバード大学公衆衛生校のStacey A. Kenfield氏らが、全米の男性医療従事者を対象とした前向きコホート疫学研究「Health Professionals Follow-Up Study(HPFS)」から、前立腺がんの診断を受けた5,366人超について分析を行い明らかにしたもので、JAMA誌2011年6月22・29日号で発表した。臨床ステージT1~T3の現喫煙者、前立腺がんによる死亡は喫煙未経験者の1.8倍HPFSは、1986年までに郵送質問票に回答した男性医療従事者5万1,529人を対象とする前向きコホート試験。Kenfield氏らは、その中から1986~2006年に前立腺がんの診断を受けた5,366人について前向き観察研究を行った。主要評価項目は、全死亡、前立腺がん特異的死亡、心血管疾患死亡と生化学的再発のハザード比とした。追跡期間中の死亡は1,630人で、前立腺がんによる死亡は524人(32%)、心血管疾患による死亡は416人(26%)だった。また、生化学的に再発が認められたのは、878人だった。補正前の前立腺がんによる死亡率は、喫煙未経験者が9.6人/1000人・年に対し、現喫煙者は15.3人/1000人・年、全死亡率はそれぞれ27.3人/1000人・年と53.0人/1000人・年と、いずれも現喫煙者で高率だった。多変量解析の結果、現喫煙者の喫煙未経験者に対する、前立腺がんによる死亡に関するハザード比は1.61(95%信頼区間:1.11~2.32)、現喫煙者で臨床ステージT1~T3の前立腺がんの人では、同ハザード比は1.80(同:1.04~3.12)だった。禁煙後10年経過で前立腺がん死亡リスクは未経験者と同等に現喫煙者は、喫煙未経験者に比べ、生化学的再発リスクも大きく、ハザード比は1.61(同:1.16~2.22)、全死亡のハザード比は2.28(同:1.87~2.80)、心血管疾患死は2.13(同:1.39~3.26)だった。前立腺がんの臨床ステージとグレードレベルについて補正後も、現喫煙者の前立腺がん死亡リスクは、喫煙未経験者に比べ大きく、ハザード比は1.38(同:0.94~2.03)、臨床ステージT1~T3の前立腺がんの人の同ハザード比は1.41(同:0.80~2.49)、生化学的再発に関するハザード比は1.47(同:1.06~2.04)だった。年間40パック以上の喫煙者は、喫煙未経験者に比べ、前立腺がんによる死亡のハザード比は1.82(同:1.03~3.20)だった。また、現喫煙者との比較で、禁煙をしてから10年以上経過している人の前立腺がん死亡に関するハザード比は0.60(同:0.42~0.87)、喫煙してから10年未満かつ年間20パック未満喫煙者の同ハザード比は0.64(同:0.28~1.45)で、喫煙未経験者の同ハザード比0.61(同:0.42~0.88)と同等だった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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初発慢性骨髄性白血病の治療選択肢が増加、使い分けの時代へ

 2011年6月16日、抗悪性腫瘍剤ダサチニブ(商品名:スプリセル)が慢性骨髄性白血病(CML)のファーストライン治療薬としての新たな効能が承認されたことを受け、同月30日、ブリストル・マイヤーズ株式会社と大塚製薬株式会社による記者説明会が開催された。本会では、名古屋第二赤十字病院血液・腫瘍内科部長の小椋美知則氏より、CML治療の変遷と国際共同第3相試験「DASISION試験」の結果、さらにCML治療の今後の展望について講演が行われた。初発CMLに対する治療選択肢が3剤に 2001年、チロシンキナーゼ阻害薬イマチニブが登場し、CMLの治療成績は著明に改善した。その後、より強力なBCR-ABLチロシンキナーゼ阻害作用を持つ第2世代チロシンキナーゼ阻害薬、ニロチニブ、ダサチニブが開発され、イマチニブ抵抗性・不耐容のCMLに対して承認された。さらに、初発慢性期CMLに対してイマチニブと比較した臨床第3相試験の成績から、2010年12月にニロチニブが、また今月2011年6月にダサチニブが初発CMLに対して承認された。 これで、初発CML治療にイマチニブ、ニロチニブ、ダサチニブの3剤が使用できることになり、年齢や合併症など患者さんの状態を考慮した治療薬の使い分けが可能となった。 現在、米国のNational Comprehensive Cancer Network(NCCN)の治療ガイドライン(CML Treatment Guideline Ver2. 2011)では、慢性期CMLと診断された場合の治療選択肢として、チロシンキナーゼ阻害薬(イマチニブ400mg、ニロチニブ300mg1日2回、ダサチニブ100mg1日1回)がCatedory1として推奨されている。国際共同第3相試験「DASISION試験」におけるダサチニブの成績 DASISION試験は、初発慢性期CMLを対象にダサチニブ100mg1日1回投与とイマチニブ400mg1日1回投与を比較した、非盲検・ランダム化・国際共同第3相試験である。519例(うち日本人49例)が登録され、ダサチニブ259例(同26例)、イマチニブ260例(同23例)がランダムに割り付けられた。主要評価項目は、12ヵ月間のConfirmed CCyR(細胞遺伝学的完全寛解)率、すなわち28日間以上の間隔で連続したCCyR率である。 本試験において、12ヵ月時点のConfirmed CCyR(ダサチニブvsイマチニブ:77% vs 66%、p=0.0067)、CCyR(同:83% vs 72%、p=0.0011)、分子遺伝学的Major寛解(MMR)(同:46% vs 28%、p

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COPD患者に対するミストタイプのチオトロピウムと死亡率との関連

慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に対するミストタイプのチオトロピウム(商品名:スピリーバ・レスピマット)について、米国・ジョンズホプキンス大学医学校のSonal Singh氏らは、無作為化試験のシステマティックレビュー、メタ解析を行い、死亡率との関連を検討した。ミストタイプのチオトロピウムは世界55ヵ国で承認されているが、米国では未承認。著者らは2009年12月中旬、米国食品医薬品局(FDA)のウェブサイト上に、従来製剤である粉末タイプのチオトロピウム(同:スピリーバ・ハンディへラー)の安全性への懸念から行われた同年11月19日付ヒアリング文書を見つけ、粉末タイプとミストタイプは異なった製剤と考えられるとして、ミストタイプのチオトロピウムについての安全性を行ったという。結果、「当局の安全性に対する懸念を明らかとする、ミストタイプのチオトロピウムは死亡リスクを52%増大することが示された」と報告している。BMJ誌2011年6月18日号(オンライン版2011年6月14日号)掲載より。プラセボ対照並行群間無作為化試験をメタ解析Singh氏らは、創刊~2010年7月のMedline、Embase、製薬会社臨床治験レジスター、FDAウェブサイト、ClinicalTrials.govをデータソースとし、COPDに対するミストタイプのチオトロピウムとプラセボとを比較した並行群間無作為化試験で、治療期間が30日以上、死亡率についての報告があるものを選んだ。適格条件を満たした試験は、5件だった。全死因死亡の相対リスクについて、固定効果メタ解析を用いて評価した。不均一性はI(2)統計値で評価した。死亡リスク増大との関連が有意結果、ミストタイプのチオトロピウム(チオトロピウム群)は、死亡リスク増大との関連が有意であった[90/3,686例 vs. 47/2,836例、相対リスク:1.52、95%信頼区間:1.06~2.16、P=0.02、I(2)=0%]。チオトロピウム群には10μg投与群と5μg投与群が含まれていたが、いずれの投与量群とも死亡リスク増大との関連は有意であった。10μg投与群は2倍強[相対リスク:2.15、95%信頼区間:1.03~4.51、P=0.04、I(2)=9%]、5μg投与群は46%増大[同:1.46、1.01~2.10、P=0.04、I(2)=0%]だった。全体的な評価は実質的な変化は認められなかった。すなわち、感度分析(ランダム効果モデルを用いて5試験を統合した固定効果解析による)での相対リスクは1.45(95%信頼区間:1.02~2.07、P=0.04)だった。また、死亡率の評価は主に評価期間が1年だった3試験により行われ限定的であったが、相対リスクは1.50(同:1.05~2.15、P=0.03)だった。さらに、他の治験プログラムからデータを追加した6試験による解析の相対リスクは1.42(同:1.01~2.00、P=0.05)だった。長期試験のコントロール群平均発生率をベースとする、5μg投与群で死亡が年間1例追加となるNTT(number needed to treat)は124(95%信頼区間:52~5,682)と推定された。

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英国がん生存率の低さは、レジストリの問題ではない

がんレジストリ・データから推定するがん生存率が、英国のデータは他のヨーロッパ諸国よりも低いデータが示されることに関して、London School of Hygiene and Tropical medicineのLaura M Woods氏らは、最近のBMJエディトリアルで指摘された、登録プロセスにおける2つの特異的なエラーがミスリードの原因なのかどうかを検証した。英国の低過ぎるがん生存率をめぐっては、10年以上の間、それが治療によりもたらされる違いなのかどうかが議論されているという。BMJ誌2011年6月18日号(オンライン版2011年6月9日号)掲載より。診断日ではなく再発日の記録、5年以上生存者未登録が問題なのかをシミュレーションWoods氏らはシミュレーション研究にて、仮定されている2つのエラーのエビデンスについて検証した。すなわち、(1)死亡診断書からの登録者について診断日の代わりに再発日を記録していること、(2)レジストリに登録されていない5年以上の長期生存者がいること、についてシミュレーションし、それらの相対生存率への影響の可能性を推定し、英国の低い生存率はいずれか一方のエラーまたは両方によるものかを確認した。対象としたのは、イングランドとウェールズの全国がんレジストリ。具体的には、1995~2007年の間にイングランドとウェールズで登録され、2007年12月31日まで追跡された、乳がん(女性のみ)、肺がん、大腸がんと診断された患者だった。主要評価項目は、各シミュレーションとの関連でみた、1年相対生存率、5年相対生存率の平均絶対パーセントの変化とした。たとえエラー要因のレベルが極端に大きくても説明がつかない結果、英国とスウェーデンとの間にみられる乳がん1年生存率の格差は、(1)の仮定によっては説明することができた。診断日が死亡に至った女性の70%以上で、平均1年以上の誤差を有し記録されていた。一方で、(2)の仮定については、長期生存者が40%であったとしても、1年生存率の格差を説明する半分にも満たなかった。肺がんと大腸がんについても、同様の結果だった。Woods氏は、「がん登録データについて仮定されたエラー要因のレベルが極端に大きくても、英国とその他のヨーロッパ各国とにみられる生存率の国際間格差は説明することが不可能だった」と結論。最後に、英国のがん患者の生存率は実際のところ低いと言え、診断の遅れ、ヘルスケアへの投資の低さ、最適とは言えないケアに関連していそうだと述べ、「問題とすべきは、根底にある原因は何か、何をすれば英国のがん患者のアウトカムが改善されるかである」とまとめている。

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HPV 4価ワクチン導入で18歳未満女児の高度子宮頸部異形成が減少傾向に:オーストラリア

オーストラリア・ビクトリア州では、ヒトパピローマウイルス(HPV)に対する4価ワクチン(商品名:ガーダシル)導入後の18歳未満女児における高度子宮頸部異形成の発生率が、導入前に比べて減少する傾向にあることが、ビクトリア州細胞診サービス部のJulia M L Brotherton氏らの調査で示された。HPVに対する最初の予防的ワクチンが承認された2006年以降、4価ワクチンあるいは2価ワクチン(同:サーバリックス)の接種が、国の予防接種プログラムとして(28ヵ国以上)、または開発途上国でも地方レベルの寄付金(17ヵ国以上)によって実施されているという。オーストラリアでは、2007~2009年に12~26歳の全女性に対し4価ワクチンを用いたHPVワクチン接種プログラムが導入されている。Lancet誌2011年6月18日号掲載の報告。プログラム導入の前後で、頸部異常の傾向を比較研究グループは、オーストラリア・ビクトリア州居住の女性を対象に、ワクチン接種プログラム導入の前後における子宮頸部異常の傾向の変化について解析した。ビクトリア州子宮頸部細胞診レジストリー(VCCR)のデータを用いて、プログラム開始前(2003年1月1日~2007年3月31日)と開始後(2007年4月1日~2009年12月31日)の高度子宮頸部異形成(HGA、グレード2以上の子宮頸部上皮内新生物あるいは上皮内腺がん)と軽度子宮頸部異形成(LGA)について、5つの年齢層(<18歳、18~20歳、21~25歳、26~30歳、≧31歳)に分けて評価した。主要評価項目はHGAの発生率とし、フィッシャー正確確率検定を用いて2つの時期の比較を行い、ポアソン区分的回帰分析にて発生率の傾向を評価した。導入後3年以内のHGA発生率低下に関する最初の報告ワクチン接種プログラム導入後は、18歳未満の女児においてHGAの発生率が0.38%低下した。この低下の傾向性は徐々に増強し、ワクチン接種導入前の発生率と比べ傾向性に有意な差が認められた(発生率比:1.14、95%信頼区間:1.00~1.30、p=0.05)。LGAや18歳以上の女性ではこのような傾向はみられなかった。著者は、「これは、地域住民を対象としたHPVワクチン接種プログラム実施後3年以内のHGA発生率の減少に関する最初の報告である」とし、「この地域相関的観察研究がワクチン接種の普及に寄与することを確証し、ワクチン接種女性の検診への参加状況をモニターするには、ワクチン接種と検診の連携が求められる」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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10~24歳の若年人口の世界疾病負担がWHOの調査で明らかに

10~24歳の若年人口は、世界的に保健医療の対象としては概して看過されてきたが、障害調整生存年数(disability-adjusted life-years; DALY)で評価した世界疾病負担(global burden of disease)は全人口の15.5%に及ぶことが、世界保健機構(WHO)のFiona M Gore氏らの調査で示された。2008年、世界の10~24歳の若年者人口は18億人を超え、全人口の27%という最大規模の集団を形成するに至った。2032年にはピークに達し約20億人にまで増加すると予測されるが、その90%は低~中所得国の住民だという。最近になって、この年齢層の壮年以降の健康問題や疾患リスク因子の重要性が浮上しているが、世界疾病負担に及ぼす影響は不明だという。Lancet誌2011年6月18日号(オンライン版2011年6月7日号)掲載の報告。WHOデータを用いて若年者の疾病負担を系統的に解析研究グループは、若年者における疾病負担の現況およびリスク因子がその負担に及ぼす影響について系統的な解析を行った。解析には、WHOの「2004年度世界疾病負担研究」のデータを用いた。疾患の罹患率、有病率、重症度、死亡率のデータを基に、10~24歳における原因別のDALYを地域別、低~高所得国別に評価した。比較リスク評価法(comparative risk assessment method)を用いて、特定の健康リスク因子に起因するDALYを算出した。DALYは、早死による損失生存年数(YLL)と障害による損失生存年数(YLD)に分け、年齢層別、地域別に検討した。精神神経疾患、不慮の外傷、感染症/寄生虫症がYLDの3大原因10~24歳の罹患率に関するDALYの総計は約2億3,600万年で、これは全年齢の総DALYの15.5%に相当する。この年齢層ではアフリカのDALYが最も高く、高所得国に比べ約2.5倍に達した(1,000人当たりのDALY:208 vs. 82)。全地域を合わせると、15~19歳の年齢層では男性に比べ女性のDALYが約12%高かった(1,000人当たりのDALY:137 vs. 153)。世界的にみて、10~24歳の年齢層におけるYLDの3大原因として、精神神経疾患(45%)、不慮の外傷(12%)、感染症/寄生虫症(10%)が挙げられた。この年齢層の罹患率DALYの主なリスク因子は、アルコール飲用(総DALYの7%)、危険な性交渉(同4%)、鉄欠乏症(同3%)、避妊の不履行(同2%)、非合法薬物の使用(同2%)であった。著者は、「これまで、若年層は比較的健康であるとみなされ、世界的に保健医療の対象としては概して看過されてきた。一方、この年齢層の疾患や外傷の予防機会は十分には活かされていない」とまとめ、「今回のデータは、青少年の健康は保健医療への関心の高まりによって改善される可能性があることを示唆する」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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アルツハイマー型認知症治療剤リバスチグミン(商品名:イクセロン/リバスタッチ)

 2011年4月、アルツハイマー型認知症治療剤としては日本で初めての経皮吸収型製剤であるリバスチグミン(商品名:イクセロン/リバスタッチ)が、「軽度および中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制」を適応として承認された。薬価収載を経て、今年7月にも発売が予定されている。急速な増加が予想される認知症患者 高齢化が進むわが国において、認知症患者の増加が予想される。認知症患者数は2010年の推計で250万人、2030年には420万人にも達するといわれている1)。認知症においては、認知機能障害に加え、ADLの低下などが介護者負担の増大につながるため、患者本人だけでなく家族や介護者の負担を軽減する治療が求められている。リバスチグミン承認 このような中、国内では4番目となるアルツハイマー型認知症治療剤リバスチグミンが承認された。リバスチグミンは、スイスのノバルティス ファーマ社で創製された、1日1回貼付することで効果を示す経皮吸収型製剤である。本剤は、アセチルコリンエステラーゼとブチリルコリンエステラーゼの2種類のアセチルコリン分解酵素の働きを阻害する薬剤である。そして、認知機能障害に対する効果に加え、ADLの悪化を抑制することが示されている。また、経皮吸収型製剤として服薬管理の負担軽減も期待される。認知機能とADLの悪化を抑制 リバスチグミンは海外の臨床試験において、プラセボ群と比較し、認知機能の有意な改善が認められている。また、食事・排泄・入浴・着脱衣などの日常生活を送る際に必要な基本的動作であるADLについても、プラセボと比較して有意な悪化抑制が確認されている2)。認知症治療薬として初の経皮吸収型製剤 認知症患者が毎日正しく服薬することは容易ではなく、介護者の介助を必要とすることは少なくない。服薬管理は介護者にとって大きな負担となっている。海外のアンケート調査によると、約70%の介護者が経皮吸収型製剤はカプセル剤より好ましいと回答している3)。 主な理由として、「服薬スケジュールを遵守しやすい」「使いやすい」が挙げられている。まとめ 患者数の急速な増加が予想される認知症の診療において、専門医と非専門医が連携することが重要である。今後、医療・介護の現場で認知症の理解がさらに深まり、患者本人に加え家族・介護者のQOL向上を見据えた治療の普及が望まれる。

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ロタウイルス単価ワクチン「RV1」のリスク・ベネフィット

現在、WHOにより世界的に推奨使用されているロタウイルス単価ワクチン「RV1」について、米国疾病予防管理センター(CDC)のManish M. Patel氏らが、ブラジル、メキシコ両国での乳児への接種後の腸重積発症について評価した結果、短期リスクは約5.1万~6.8万人に1人の割合で認められたものの、ワクチン接種によるリスクよりもベネフィットがはるかに上回ると結論する報告をNEJM誌2011年6月16日号で発表した。ロタウイルスワクチンは、初期の「Rotashield」では初回接種後3~7日でリスクが最大に達し(約37倍)、約1万人に1人の割合で腸重積が認められたため1999年に市場から回収された。その後開発されたのが次世代ワクチン「RV1」や「RV5」(5価ウシ-ヒト組み替えワクチン)で、いずれも6万児以上を対象とした臨床試験を経て、「RV1」は接種後30日間、「RV5」は同42日間の腸重積リスクの上昇がみられなかったことから、世界的に推奨ワクチンとして使用されている。「RV1」接種は、ブラジルでは2006年3月に、メキシコでは2007年5月に、全国的な小児期予防接種プログラムに導入され、両国で600万例以上の乳児に接種されている。全国接種が導入されているメキシコとブラジルで症例集積および症例対照研究Patel氏らは、症例集積(case-series)および症例対照(case-control)の手法にて、RV1と腸重積との関連を評価した。2008年8月~2010年8月にかけて両国合わせて69の評価対象施設(メキシコ:10地域から16施設、ブラジル:7地域から53施設)で腸重積を有した乳児を特定し、対照群は年齢をマッチさせた乳児を近隣施設から登録した。ワクチン接種日は、接種カードまたはクリニックの記録を再調査し確認された。主要リスク観察期間は、接種後1~7日とされたが、8~14日(2週目)、15~21日(3週目)の期間もリスク評価がされた。結果、症例群に登録された腸重積を有した乳児は615例(メキシコ285例、ブラジル330例)だった。対照群には2,050例が登録された。年間超過入院96例、死亡5例に対し、年間入院8万例、死亡1,300例回避分析の結果、メキシコの乳児において、RV1の初回接種後1~7日に有意な腸重積リスクの増大が認められた。症例集積法における発生率比は5.3(95%信頼区間:3.0~9.3)、症例対照法におけるオッズ比は5.8(同:2.6~13.0)だった。なお、2回目接種後1~7日のリスク上昇はみられなかったが(症例集積法と症例対照法の各比1.8と1.1)、2週目(同:2.2と2.3)、3週目(同:2.2と2.0)に約2倍の増大が認められたブラジルの乳児においては初回接種後1~7日に有意なリスク増大は認められなかったが(同:1.1と1.4)、2回目接種後1~7日に、メキシコでの初回接種後ほどではなかったが、リスクの増大が認められた(同:2.6と1.9)。RV1接種に起因する両国合わせた腸重積の超過入院症例は年間96例(メキシコは約5.1万人に1人、ブラジルは約6.8万人に1人)、腸重積による超過死亡は年間5例だった。一方でRV1接種により、両国で入院は年間約8万例、下痢症状からの死亡は年間約1,300例が回避された。Patel氏は、「RV1と腸重積の短期リスクとの関連は、接種を受けた乳児の約5.1万~6.8万人に1人の割合で認められた。しかし、ワクチン接種により回避された死亡および入院の絶対数が、ワクチン接種と関連している可能性があった腸重積症例の数をはるかに上回った」と結論している。(武藤まき:医療ライター)

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わが子が受けたポリオ生ワクチンから感染

入院中の便検査でエンテロウイルスが陽性だった弛緩性麻痺例の調査結果について、米国ミネソタ州保健局Aaron S. DeVries氏らによるレポートが、NEJM誌2011年6月16日号で発表された。患者は、長期にわたり後天性免疫グロブリン血症で免疫グロブリン静注療法を受けていた44歳の女性で、突然、四肢および呼吸麻痺を来し入院、その後死亡に至ったというもので、症例経過、ウイルス検査結果、家族を含めた周辺調査および二次感染の結果などから、推定感染時期が、女性の2人の子どものうちの1人がポリオ生ワクチンの接種を受けた時期と一致したという。免疫グロブリン静注療法を受けていた44歳の女性に突然の麻痺女性に症状が現れたのは2008年12月で、咳、化膿性鼻汁、軽度の呼吸困難、倦怠感、微熱が認められたが、患者自身、慢性副鼻腔炎の増悪ではないかと考え、事実4日後にその症状は消失した。しかし2日後に、左ふくらはぎに締め付けられるような感覚を覚え、その後5日間で下肢虚弱、入院となった。入院2日後に症状は上肢にも進行、さらに8~38日にかけて自発呼吸が困難となり気管挿管、61~73日には肝機能障害悪化、肺炎、呼吸不全を来し、その後も問題改善が認められず、92日目に家族がサポート中止を選択、その後死亡に至った。患者は、1991年に後天性免疫グロブリン血症と診断され、その後、慢性リンパ様間質性肺炎、食道静脈瘤を伴う肝硬変、一連の入院前2ヵ月の間に悪化した慢性下痢症を伴う腸疾患を患っており、2006年には脾摘を受けていた。B細胞欠損、Bruton型チロシンキナーゼの発現は正常なども報告されている。当局が調査に乗り出すことになったのは、初期には陰性だったが、入院74日目の便検査でエンテロウイルスが検出され報告されたことがきっかけだった。ポリオウイルス同定、感染は11.9年より以前であると推定ゲノム塩基配列決定法の結果、ポリオウイルスtype 2が同定されたが、以前に発表されていた経口ポリオウイルスワクチンのヌクレオチド配列とは12.3%の相違が認められ、2つの弱毒化した野生型ウイルスが認められた。患者はおそらく11.9年(95%信頼区間:10.9~13.2)より以前に感染したと推定された。家族への聞き取り調査から、2人の子ども(13歳と6歳)のうちの1人がその当時、3回接種のポリオ生ワクチンを受けていることが明らかになった。一方で、同室患者3人や2,038人に上る医療従事者へのスクリーニングが行われたが、二次感染は確認されなかった。DeVries氏は、「後天性免疫グロブリン血症患者は、ポリオウイルスに慢性感染している可能性がある。そして、ポリオは免疫グロブリン静注療法を受けているにもかかわらず発症する可能性がある」と報告。米国では2000年にポリオ生ワクチンから不活化ワクチンに切り換えられた。本症例は、それ以後初の麻痺性ポリオの症例だったという。最後に、不活化ワクチン切り替え後も、ポリオ根絶のための監視と、特に慢性感染の可能性がある患者へのメンテナンスが必要だとまとめている。(武藤まき:医療ライター)

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医療訴訟件数、外来と入院でほぼ同等、過去5年で外来が増加:米国

米国で、医療訴訟(賠償金支払済み分)について外来と入院で比較したところ、2009年における件数は、ほぼ同等であることが明らかにされた。米国・コーネル大学医学部(Weill Cornell Medical College)公衆衛生部門のTara F. Bishop氏らが、2005~2009年のNational Practitioner Data Bankの記録を基に調べ明らかにしたもので、JAMA誌2011年6月15日号で発表した。外来での医療訴訟の実態を分析することで、外来で重大イベントがどれぐらい、どの程度発生しているかを知り得るとして本研究を行ったという。2005年から2009年で、賠償金支払済み外来訴訟の件数が41.7%から43.1%へ研究グループは、入院および外来でのそれぞれの医療訴訟(賠償金支払済み)の件数、割合、種類ついて報告し比較を行った。後ろ向き解析にて、入院と外来での医療訴訟の傾向、特性、要因を、賠償金額と関連させながら評価した。結果、2009年に医師からの賠償金支払いが確認された医療訴訟件数は、全体で1万739件だった。そのうち、入院に関するものが4,910件(47.6%、95%信頼区間:46.6~48.5)、外来に関するものが4,448件(43.1%、同:42.1~44.0)、入院・外来両方へ行われたものが966件(9.4%、同:8.8~9.9)だった。賠償金が支払われた医療訴訟のうち、外来医療の占める割合は、2005年の41.7%から2009年の43.1%へと、わずかだが有意な増加傾向がみられた(p<0.001)。訴訟理由の筆頭、外来は診断ミス、入院は手術ミス訴訟の理由についてみたところ、外来で最も多かったのは診断に関するもので45.9%だったのに対し、入院では手術に関するものが最も多く34.1%だった。外来・入院ともに、医療ミスによるアウトカムで最も多かったのは、重篤な損傷と死亡だった。賠償金の平均支払い額は、入院36万2,965ドル(95%信頼区間:34万8,192~37万7,738ドル)に対し、外来が29万111ドル(同:27万8,289~30万1,934ドル)で、入院が有意に高額だった(p<0.001)。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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急性心筋梗塞患者、救急搬送時の転送12時間以上になると死亡リスク有意に上昇

急性心筋梗塞患者の救急搬送時に、最も近い救急救命室(ER)が一時的に受け入れ不可で閉鎖され転送せざるを得ない場合、転送時間が12時間以上になると、転送時間ゼロだった人に比べ死亡リスク(30日、90日、1年)が増大することが明らかにされた。米国海軍大学院ビジネス・公共政策専門学校のYu-Chu Shen氏らが、米国高齢者向け公的医療保険(メディケア)の加入者1万4,000人弱について調べ明らかにしたもので、JAMA誌2011年6月15日号で発表した。転送が、時間的に切迫した状況にある患者にとっては問題があるのではないかとされているが、これまで、転送がより悪い転帰と関連しているかどうかについてはエビデンス検証がほとんどされていなかったという。転送なしと比べて、転送時間12時間未満の場合の死亡率は同等研究グループは、急性心筋梗塞患者が最も近いERから何時間転送されているか、一時的閉鎖ERによる転送が死亡率上昇と関連しているかどうかを調べた。2000~2005年にかけて、カリフォルニア州4郡(ロサンゼルス、サンフランシスコ、サンマテオ、サンタクララ)・郵便番号コードで508の地点にあるERに搬送された、急性心筋梗塞の患者1万3,860人について、2006年までの死亡について追跡調査を行った。入院が100%メディケアでカバーされており、死亡データ、転送データが記録されていた被験者について、最も近かったERは149ヵ所だった。主要アウトカムは、ER搬送入院後、7日、30日、90日、9ヵ月、1年の死亡率で、転送時間(転送なし、<6時間、6~<12時間、≧12時間)との関連を分析した。結果、2000~2006年の、ERまでの転送時間は1日平均7.9時間(標準偏差:6.1)だった。追跡データの得られた1万1,625人のうち、転送時間なしは3,541人、<6時間は3,357人、6~<12時間は2,667人、≧12時間は2,060人だった。このうち、転送時間なし群と比べた、転送時間12時間未満群の死亡率は、統計的に有意差は認められなかった。転送時間12時間以上群は30日、90日、9ヵ月、1年時点の死亡率がいずれも有意に高率転送時間12時間以上群では、転送時間なし群に比べ、30日、90日、9ヵ月、1年時点の死亡率がいずれも有意に高率だった。具体的には、補正前30日死亡率は、12時間以上群19% vs. 転送時間なし群15%(回帰補正後格差:3.24ポイント)、同90日死亡率は、26% vs. 22%(同:2.89ポイント)、同9ヵ月死亡率は、33% vs. 28%(同:2.93ポイント)、同1年死亡率は、35% vs. 29%(同:3.04ポイント)だった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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日医大坂本教授、セレコキシブの安全性を評価

2011年6月22日、ファイザー製薬/アステラス製薬共催のプレスセミナーが都内で行われ、坂本長逸氏(日本医科大学内科学消化器内科教授)が「変る日本の痛み治療~非ステロイド性消炎鎮痛薬の安全性~」と題して講演を行った。非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)は高い鎮痛効果から、慢性疼痛緩和を目的に多く用いられる薬剤である。その主たる作用機序はシクロオキシナーゼ(COX)阻害であるが、従来のNSAIDsは、COX-1、COX-2の両方を抑制することから、消化管粘膜への障害が知られている。一方、セレコキシブは選択的にCOX-2を阻害するという特徴を有する。今回、国内の健常成人を対象にセレコキシブとロキソプロフェンで安全性を比較したところ、セレコキシブ投与群で、胃十二指腸潰瘍の発症頻度が有意に低いことが示された。試験は健常成人185名を対象とした無作為化二重盲検比較試験。セレコキシブ群、ロキソプロフェン群はそれぞれ74人、プラセボ群は37人が割りあてられ、2週間の服用後、潰瘍の有無を内視鏡画像で判定した。結果、セレコキシブ群で1.4%、ロキソプロフェン群で27.6%の胃十二指腸潰瘍が発症し、プラセボ群では2.7%であった。この試験結果は今年5月にシカゴで開催された米国DDW(米国消化器病週間:Digestive Disease Week)で発表された。坂本氏はこの試験結果を受け、NSAIDsによる消化管障害に対する予防戦略として、「消化管障害を考慮した場合、通常のNSAIDsよりも選択的COX-2阻害薬セレコキシブが優れている」と示唆した。(ケアネット 吉田直子)

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