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ある製薬メーカーのケースからを考える「研究者の業務効率化」とは?

9月8日(土)東京大学・本郷キャンパスにおいて山本雄士氏(株式会社ミナケア 代表取締役)主催による第5回の「山本雄士ゼミ」が開催された。今回は、ケーススタディとして「ワイス・ファーマシューティカルズ」(Wyeth Pharmaceuticals: Spurring Scientific Creativity with Metrics)を取り上げ、製薬メーカーにおける経営マネジメントなどについてディスカッションした。山本雄士ゼミは、ハーバード・ビジネススクールでMBA(経営学修士)を取得した山本氏をファシリテーターに迎え、ケーススタディを題材に医療の問題点や今後の取組みをディスカッションによって学んでいく毎月1回開催のゼミである。イントロダクション冒頭、山本氏よりケーススタディ企業の概要が説明され、「研究部門長の改革で優れている点は何か?」と「研究開発の目標数を増やすメリット・デメリット」の2つのテーマの提起のあと、ディスカッションに入った。ワイス社は、1860年代にアメリカで創業された企業で何度かの合併・買収を繰り返しながら大きくなっていった製薬メーカ(現在ワイス社は買収されて存在しない)。2005年時点で売上高は約180億ドル、世界的な主力製品の関節リウマチ治療薬や乳幼児向け肺炎球菌ワクチンなど、バイオ医薬品とワクチンなどに強い会社である。企業の研究部門改革の成功例をみる同社が低迷する新開発商品の倍増を目指し、テコ入れを行った「新たな働き方(NWW)」の経緯が今回のケースの内容である。2001~2002年にかけて創薬の初期段階である新規化合物が伸びたこと、試験への進展率が上がったことなどケースから読み取れる事例の報告後、山本氏より「数字で管理するメリットは何か?」との問題提起をうけて、ディスカッションが始まった。参加者からは、「経営戦略がたてやすい」、「研究・開発の管理が容易になる」、「報酬増の目安が表示される」などの意見が出された。次に「NWWが成功したポイントは?」という問いに「モチベーションの見える化」や「報酬の連帯性=組織の強化」、「作業プロセスの効率化」、「スピード感の向上」などの意見が出された。製薬メーカーの本質とは何か山本氏より問題提起として「創薬研究はアートといえるかどうか?」という問題が投げかけられ参加者は、「アートである」と「研究の成果である」の2つに分かれ、ディスカッションが行われた。かたや「薬のターゲットを決めることが創造的作用である」から、かたや「偶然に左右される産物をどのように管理するのか」など双方からさまざまな意見が寄せられた。次に山本氏から「製薬企業の強みとは何か?」という質問に参加者からは、「needs(需要)とseeds(供給)の調整ができる」や「サポートの充実、安定供給ができる」、「患者への責任を持っている」など企業の本質に関わる話題まで多くの回答が寄せられた。これらの内容を踏まえて、企業のサプライチェーン(供給連鎖)の話題や最近の創薬研究の動き(研究の外注化やベンチャーの買収)などがミニレクチャーされた。研究が主体の企業の在り方ケーススタディに戻り、ワイス社がNWWでターゲットの開発目標数を12から15個に増やしたことの賛否について山本氏が質問。これに対し、参加者からは「高めの目標設定は理解できる」や「難しい目標設定ではない」などの賛成意見と「収益の改善に効果がない」や「質が低下する」などの反対意見が出され、ディスカッションが行われた。そして、同社がNWWのおかげで急激な開発速度で目標が達成された経緯を検討、研究者の働き方に関する議論へと進展した。ディスカッションでは、企業統治について本社主導の「統制型」か部門ごとの「分権型」かに分かれて行われた。統制型では、管理しやすく、遂行型業務には適しており、全体最適化がしやすい反面、調整が難しかったり、目標が高くなるきらいがあるなどの意見がでた。一方で、分権型では、部門の自律性が図れると同時に権限が強くなり、フレキシブルな対応ができる反面、目標が低くなり、責任の所在が曖昧になる、全体最適化が難しいなどの意見が出された。結論として、こうした分類は簡単に割り切れるわけではなく、規模や業務内容に応じて選択する必要があること、基準化された正解はないことを確認した。最後にまとめとして、山本氏が「研究・開発に関して、知識の部分というのは管理化・プロトコル化できるが、暗黙知の部分は手順化が難しい。しかし、社内や学内研修や知識の共有化を通じてツール化することは可能であり、今後、この暗黙知の部分も会社なり、大学なり研究組織は、ツール化して組織内にどんどん導入する時にきている」と示唆を述べ、今回のゼミを終えた。

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仕事上でストレスを感じていると、冠動脈疾患を発症しやすいのか?

 「仕事上でストレスを感じていると、冠動脈疾患を発症しやすいのでしょうか?」このような患者さんからの質問にどのように回答するか? これまで職場でのストレスが冠動脈疾患の発症リスクを高めるかについては、出版バイアスや因果の逆転等によって異なる結果が発表されてきた。英国ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのKivimäki氏らはメタアナリシスの結果、仕事上のストレスを感じている人では冠動脈疾患の発症率が高くなることを明らかにした。Lancet誌2012年10月27日号の掲載報告。 厚生労働省の2010年度国民生活基礎調査によると、12歳以上の日本人では46.5%が「悩みやストレスがある」と回答している。その割合は男女とも40代が最も高く、その原因として男性30−40代の7割が「自分の仕事」を挙げている。仕事上のストレスが冠動脈疾患発症に関係があることは想像できるが、これを科学的に証明した研究はそれほど多くない。論文発表されていない研究も含めると、証明できなかったものの方が多いくらいである。仕事上のストレスを感じている人では冠動脈疾患の発症率が有意に上昇 メタアナリシスには欧州における13のコホート研究(1985~2006年)が用いられ、これらのコホートには登録時に雇用者であり、かつ冠動脈疾患の既往がない男女が含まれていた。仕事上のストレスは、職業性ストレスの調査票(job-content questionnaire)と、要求度-コントロール調査票(demand-control questionnaire)を用いて測定した。冠動脈疾患は初回の心筋梗塞発症または冠動脈疾患死と定義した。主な結果は下記のとおり。・197,473名中30,214名(15%)が仕事上のストレスを報告した。・149万人・年(平均7.5年)の追跡において2,358名が冠動脈疾患を発症した。・仕事上のストレスがあった人では、冠動脈疾患の発症リスクはストレスがなかった人の1.23倍であった(ハザード比 1.23、95%信頼区間:1.10~1.37)であった(性・年齢調整後)。・初回3年間および初回5年間の発症を除外した場合も、同様に職場ストレスがあった人で、冠動脈疾患の発症率が有意に高かった。 ―初回3年間の発症を除外した場合のハザード比 1.31(95%信頼区間:1.15~1.48) ―初回5年間の発症を除外した場合のハザード比 1.30(95%信頼区間:1.13~1.50)・性別、年齢層、社会経済的階層によって群を分けた場合でも同様の結果が認められた。・仕事上のストレスの絶対リスクは3.4%であった。 著者らは職場ストレスの予防は疾患発症を減少させるかもしれないとしながらも、この戦略は喫煙などの標準的な危険因子の管理に比べるとその効果ははるかに小さいと結論づけている。 昨今は若年者の生活習慣病が増えてきており、このような患者さんでは通院や服薬が不規則なケースが多い。そして半数以上は職場でのストレスを抱えており、これは冠動脈疾患の有意な危険因子である。しかし、高血圧、高LDLコレステロール血症、喫煙など従来の危険因子の方がはるかに危険度は高く、治療によるリスク減少も証明されている。患者さんには現在の治療を続けることの重要性を再認識いただく機会に成りうるのではないだろうか。

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非血縁ドナーからの末梢血幹細胞移植と骨髄移植、2年生存率は同等

 白血病患者などに対する、非血縁ドナーからの末梢血幹細胞移植(PBSCT)と骨髄移植(BMT)について、2年生存率は同等であることが報告された。また、生着不全の割合はPBSCTのほうが、慢性移植片対宿主病の発症率はBMTのほうが、それぞれ有意にリスクは低い可能性も示唆された。米国・H. Lee Moffitt Cancer Center and Research InstituteのClaudio Anasetti氏らが、約550例について行った第3相多施設共同無作為化試験の結果で、NEJM誌2012年10月18日号で発表した。48ヵ所の医療機関を通じ、中央値36ヵ月追跡研究グループは2004年3月~2009年9月にかけて、48の医療機関を通じ66歳未満の急性白血病、脊髄形成異常、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病、骨髄線維症の患者、合わせて551例について試験を行った。被験者を無作為に2群に分け、非血縁ドナーからの、末梢血幹細胞移植(PBSCT)、または骨髄移植(BMT)を行った。生存者の追跡期間中央値は36ヵ月(四分位範囲:30~37)。両群の2年生存率などについて比較した。生着不全はPBSCT群3%でBMT群9%、慢性移植片対宿主病はそれぞれ53%と41%その結果、2年時点の全生存率は、PBSCT群が51%(95%信頼区間:45~57)、BMT群は46%(同:40~52)で、絶対格差は5%ポイント(同:-3~14)と両群間に有意差はみられなかった。生着不全の発生は、PBSCT群が3%(同:1~5)に対し、BMT群は9%(同:6~13)と有意に高率だった(p=0.002)。一方、移植2年後における慢性移植片対宿主病(GVHD)の発症率は、PBSCT群が53%(同:45~61)に対し、BMT群は41%(同:34~48)と有意に低率だった(p=0.01)。 なお、急性GVHDや再発率について、両群間に有意差はみられなかった。

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XDR結核患者へのリネゾリド追加投与、約9割が半年以内に喀痰培養陰性化

 超多剤耐性(XDR)の結核患者に対してリネゾリド(商品名:ザイボックス)を追加投与することで、6ヵ月時点までに87%で喀痰培養陰性化が認められたことが報告された。一方で、リネゾリドを投与した人の8割で、臨床的に明らかな有害事象が認められた。韓国・International Tuberculosis Research CenterのMyungsun Lee氏らが、40人弱について行った無作為化試験の結果で、NEJM誌2012年10月18日号で発表した。リネゾリド600mg/日を投与、4ヵ月以降は半数に300mg/日を投与研究グループは2008~2011年にかけて、喀痰培養陽性の広範囲薬剤耐性の結核患者で、過去6ヵ月間にいずれの化学療法にも反応しなかった41例を対象に試験を行った。被験者を無作為に2群に分け、一方にはリネゾリド600mg/日の投与を即時開始し、もう一方の群には、2ヵ月後から追加投与を開始した。いずれも、それまでの服用レジメンは変更しなかった。主要エンドポイントは、試験登録後4ヵ月間の、喀痰培養の固体培地上での陰性化までの期間だった。陰性化または4ヵ月後のいずれか早い時点で、被験者を再び無作為に2群に分け、一方にはリネゾリド600mg/日を、もう一方の群には300mg/日を、18ヵ月以上投与した。なお、その間毒性に関する検査も行った。リネゾリド投与後6ヵ月以内の陰性化は87%、一方で有害事象82%その結果、投与開始4ヵ月までに喀痰培養が陰性化したのは、リネゾリド即時開始群の19例中15例(79%)に対し、リネゾリド待機開始群は20例中7例(35%)と、即時開始群が有意に高率だった(p=0.001)。38例中34例(87%)がリネゾリド投与後6ヵ月以内に喀痰培養が陰性化した。一方で、リネゾリドを投与した38例中31例(82%)で、リネゾリドに関連する可能性がある、臨床的に明らかな有害事象が認められ、うち3例は投与を中止した。2度目の無作為化でリネゾリド300mg/日を投与した群では、600mg/日投与群に比べ、有害作用発生率は少なかった。また、治療を完了したのは13例で、そのうち治療期間中に再発がみられなかったのは6例、追跡期間6ヵ月以内では4例、同12ヵ月以内では3例だった。リネゾリドへの耐性獲得が認められたのは4例だった。著者は、「リネゾリドは治療抵抗性XDR結核患者の培養陰性化達成に有効である。しかし一方で、有害事象について注意深くモニタリングしなければならない」と結論している。

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HPVワクチン接種を受けた少女、その後の性交渉に変化はみられるのか?

 HPVワクチン接種を受けた少女と受けなかった少女について、その後3年間の性交渉に関連した受診動向について後ろ向きに比較した結果、接種群の複合アウトカムリスク(妊娠/性感染症の検査または診断、避妊カウンセリング)の増大は、認められなかったことが報告された。米国のHMOカイザーパーマネント南東部ヘルスリサーチセンターのBednarczyk RA氏らによる報告で、これまでHPVワクチン接種後の性交渉の変化について自己申告に基づくサーベイ調査はあったが、臨床的指標を用いた調査はこれが初めてだという。Pediatrics誌オンライン版2012年10月15日号の掲載報告。 大規模なマネジドケア組織からの長期的電子データを用い、後ろ向きコホート研究の手法にて、思春期に接種が推奨されているワクチン接種後の性交渉関連臨床アウトカムを評価した。 2006年7月~2007年12月の間にマネジドケア組織に登録された11~12歳の少女を、思春期ワクチン(4価HPVワクチン)接種の有無で分類。2012年12月31日まで3年間追跡し、アウトカム(妊娠/性感染症の検査または診断、避妊カウンセリング)について評価した。受診行動や人口統計学的特性について補正後、多変量ポアソン回帰分析にて発生率比率を推定比較した。 主な結果は以下のとおり。・コホートには、1,398人の少女が組み込まれた(HPVワクチン接種者493人、非接種者905人)。・複合アウトカムリスク(すべての妊娠/性感染症の検査または診断、避妊カウンセリング)について、HPVワクチン接種群での有意な上昇はみられなかった。・補正後発生率比は1.29(95%CI:0.92~1.80)、発生率差は1.6/100人・年(95%CI:-0.03~3.24)であった。・クラミジア感染症に関する発生率差(0.06/100人・年、95%CI:-0.30~0.18)、妊娠診断に関する発生率差(0.07/100人・年、95%CI:-0.20~0.35)について、臨床的に意味ある絶対差はほとんど示されなかった。関連医療トピックス ・ロタウイルスの血清型と流行【動画】 ・睡眠時間の増減が子どもの情緒・落ち着きに与える影響 ・5価ロタウイルスワクチンの有効性、1回接種88%、2回接種で94%に

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うつ病に対するミルタザピンvs他の抗うつ薬【ポール・ヤンセン賞受賞】

 第22回日本臨床精神神経薬理学会・第42回日本神経精神薬理学会合同年会(2012年10月18~20日、宇都宮市)にて2012年ポール・ヤンセン賞を受賞した名古屋市立大学 渡辺氏の「うつ病に対するミルタザピンと他の抗うつ薬の比較―コクランレビュー」を紹介する。 従来の抗うつ薬と異なる作用機序を有するミルタザピン。名古屋市立大学 渡辺氏らは成人のうつ病急性期治療に対するミルタザピンと他の抗うつ薬を比較したエビデンスを評価し、レビューを行った。その結果、著者らは「ミルタザピンはSSRIと比較し、とくに治療早期の有効性に優れる」としている。Cochrane Database Syst Rev誌2011年12月7日号の報告。 うつ病の急性期治療でミルタザピンと他の抗うつ薬を比較した無作為割り付け対照試験を対象とした。エビデンスはコクランうつ・不安神経症グループ研究データベース(CCDANCTR)にて検索を行った。関連研究報告書の参考文献リストをチェックし、専門家への問い合わせを行った。登録基準のチェックとデータの抽出は、2名の著者が各々独立して実施した。各データのランダム効果モデルはオッズ比(OR)と標準化平均差(SMD)に統合された。主要評価項目は治療反応とし、副次的評価として脱落率、忍容性を評価した。評価時期は、治療開始から2週間時点を治療早期、治療開始6~12週時点を急性期治療終了時とした。主な結果は以下のとおり。・最終的に29試験からうつ病患者4,974例のデータが得られた。対照薬として三環系抗うつ薬(10試験、1,553例)、SSRI(12試験、2,626例)、SNRI(2試験、415例)が用いられた。・主要評価項目では、ミルタザピンは三環系抗うつ薬と比較して、治療早期(OR 0.85、95%CI 0.64~1.13)および急性期治療終了時(OR:0.89、95%CI:0.72~1.10)のどちらも明確な差が示されなかった。・ミルタザピンはSSRIと比較して、治療早期(OR 1.57、95%CI 1.30~1.88)および急性期治療終了時(OR:1.19、95%CI:1.01~1.39)とも有意に優れていた。・ミルタザピンはSNRI(ベンラファキシンのみ)と比較して、治療早期(OR 2.29、95%CI 1.45~3.59)および急性期治療終了時(OR:1.53、95%CI:1.03~2.25)とも有意に優れていた。・忍容性は、明確な差を検出することができなかった。・有害事象では、ミルタザピンはSSRIと比較して、体重増加、食欲の増加、眠気を引き起こす可能性が高く、嘔気・嘔吐、性機能障害の可能性は低かった。関連医療ニュース ・【ポール・ヤンセン賞受賞】夜間における抗精神病薬関連のQT延長リスク ・【学会レポート】精神科薬物治療の身体リスクを考える ・【人気コンテンツ】うつ病治療におけるNaSSA+SNRIの薬理学的メリット

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小学生の日焼け止め塗布量、中央値0.48mg/cm2で大人と同程度

 オーストラリア・クイーンズランド工科大学公衆衛生校のDiaz A氏らは、小学生の日焼け止めの塗布量と年齢、および容器との関連についてクロスオーバー試験を行った。その結果、塗布量は製品推奨では2.00mg/cm2だが中央値0.48mg/cm2未満であり、ポンプ入りの日焼け止め利用者が最も厚塗りだったが、それでも1.00mg/cm2未満で大人と同程度であったことが明らかになった。Arch Dermatol誌2012年5月号の掲載報告。 小学生が朝、学校で塗布している日焼け止めの塗布量を測定し、その量と日焼け止めの製品推奨塗布量(2.00mg/cm2)との比較、および年齢(1~7年生)、容器の種類(500mL入りポンプ、125mL入りスクイーズボトル、50mL入りロールオン)による塗布量の違いについて調べた。 被験者は、クイーンズランドの公立小学校(1~7学年)の5~12歳で、7つの小学校の登録リストから無作為に集められた小児(87例)とその両親が対象となった。 小児は3週間(月~金曜日)にわたる介入を受け、毎週異なる容器を利用してその日最初の塗布を行った。 主な結果は以下のとおり。・各児から最高3つの観察データが得られた(計258件)。・小児の日焼け止めの塗布量は、中央値0.48mg/cm2であった。・塗布量は、ポンプ入り(0.75mg/cm2)とスクイーズボトル入り(0.57mg/cm2)の利用者が、ロールオンタイプ(塗布部がロール式になっているもの)(0.22mg/cm2)利用者よりも有意に多かった(両方の比較p<0.001)・しかし年齢に関係なく、小学生の日焼け止めの塗布量は1.00mg/cm2未満であり、これは成人で観察された塗布量と同程度であった。・日焼け止めは容器のタイプによって、厚塗りを容易にすることが判明した。

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抗うつ薬だけじゃない!うつ病寛解を目指す「共同ケア」の効果は?

 うつ病に対する共同ケア(collaborative care)の有効性について評価した結果、抑うつおよび不安アウトカムが、通常ケアと比べて改善することが、英国・マンチェスター大学のArcher氏らによるシステマティックレビューの結果より示された。著者は、「抑うつ・不安症状を呈する成人患者の臨床治療に有用であることが示された」と結論している。Cochrane Database Syst Rev2012年10月17日号の報告。英国では、よくあるメンタルヘルスの問題として人口の最大15%が抑うつや不安症状を有すると推定されており、世界的にもこれらの症状の影響や負荷を減らすための効果的な介入が求められている。共同ケアは、慢性疾患マネジメントモデルをベースとする複合的な介入で、メンタルヘルスのマネジメントにおいても有望視されている。 2012年2月までに、MEDLINEやEMBASEなどから関連する無作為化試験を登録しているCochrane Collaboration Depression, Anxiety and Neurosis Group(CCDAN)試験レジスターを検索した。適格試験は、抑うつまたは不安を呈するあらゆる年齢を対象とした共同ケアについての無作為化試験とした。2人の独立したレビュワーがデータ抽出を行い、バイアスリスクの検証とともに、標準化された平均差(SMD)およびリスク比(いずれも95%CIを伴う)を統合算出して検討した。結果の妥当性について感度解析も行った。主な結果は以下のとおり。・無作為化試験79件(関連性のある比較90件を含む)、参加者計2万4,308例を組み込んだ。・試験は、バイアスリスクにより差があった。・主要解析の結果、共同ケアモデルで治療されたうつ病成人患者は、介入が短期、中期、長期を問わず、抑うつ症状のアウトカムについて有意に顕著な改善を示した。短期介入のSMDは-0.34(95%CI:-0.41~-0.27)、RRは1.32(95%CI:1.22~1.43)、中期介入のSMDは-0.28(同:-0.41~-0.15)、RRは1.31(同:1.17~1.48)、長期介入のSMDは-0.35(同:-0.46~-0.24)、RRは1.29(同:1.18~1.41)であった。・しかしながら、これらの有意なベネフィットは、非常に長期にわたる介入においては示されなかった(RR:1.12、95%CI:0.98~1.27)。・不安症状のアウトカムについても同様の結果が示された。短期介入のSMDは-0.30(95%CI:-0.44~-0.17)、RRは1.50(95%CI:1.21~1.87)、中期介入のSMDは-0.33(同:-0.47~-0.19)、RRは1.41(同:1.18~1.69)、長期介入のSMDは-0.20(同:-0.34~-0.06)、RRは1.26(同:1.11~1.42)であった。・不安症状アウトカムについては、非常に長期にわたる介入の比較試験がなかった。・薬物療法、メンタルヘルスQOL、患者満足度を含んだ副次アウトカムでも、ベネフィットがあるとのエビデンスが認められた。しかし、身体的QOLに関するベネフィットについては、エビデンスが乏しかった。関連医療ニュース ・【学会レポート】抗うつ効果の予測と最適な薬剤選択 ・世界初!「WEB版」気分変動アンケート、その後の臨床に有益 ・うつ病患者は要注意?慢性疼痛時のオピオイド使用

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冠動脈疾患発症予防薬が、心房細動患者の死亡に与えるインパクトは?

 心房細動が脳卒中のリスクであることは有名であるが、冠動脈疾患予防薬が心房細動患者に及ぼす影響については情報が限られていた。このたび、Wandell氏らは、冠動脈疾患予防薬が心房細動患者の全死亡に与える影響について解析した結果を発表した。Eur J Clin Pharmacol誌オンライン版2012年9月19日号掲載の報告。 解析の対象は、スウェーデンのプライマリケアセンター75施設よりデータの提供を受けた45歳以上の心房細動患者12,302例(男性6,660例)であった。Cox回帰分析を用いて、冠動脈疾患予防薬の全死亡に与える影響が、性別(男・女)、年齢別(80歳以上・80歳未満)に解析された。共変量は、年齢、心血管疾患の診断、教育レベルとされた。 主な結果は以下のとおり。・下記カテゴリーにおいて、抗凝固薬使用で低い死亡率が認められた 男性/80歳未満(補正HR 0.43、95 %信頼区間:0.31~0.61) 男性/80歳以上(補正HR 0.47、95 %信頼区間:0.32~0.69) 女性/80歳未満(補正HR 0.46、 95 %信頼区間:0.29~0.74)・下記カテゴリーにおいて、抗血小板薬使用で低い死亡率が認められた。 男性/80歳以上(補正HR 0.51、 95 %信頼区間:0.35~0.74)・下記カテゴリーにおいて、チアジド薬使用で低い死亡率が認められた。 男性/80歳未満(補正HR 0.68、 95 %信頼区間:0.48~0.96) 男性/80歳以上(補正HR 0.67、 95 %信頼区間:0.46~0.98)  女性/80歳以上(補正HR 0.70、 95 %信頼区間:0.52~0.94)・下記カテゴリーにおいて、スタチン使用で低い死亡率が認められた。 男性/80歳未満(補正HR 0.47、 95 %信頼区間:0.32~0.68)  女性/80歳未満(補正HR 0.54、 95 %信頼区間:0.35~0.82)

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複数部位筋骨格痛の鑑別は主要な痛点をベースに

 複数部位の筋骨格痛を訴えるケースは多いが、南デンマーク大学のHartvigsen J氏らはそれらの特異的パターンの定義を行った。その結果、「特異的パターンは、主要な痛点をベースに判定することが可能である。疼痛の主訴が脊椎にある人のほうが四肢にある人と比べて複数のパターンがみられる」ことを報告した。複数部位に起こる疼痛はネガティブな予後を予感させるが、これまで特異的な疼痛パターンに関する情報は十分ではなかった。 主要な筋骨格疼痛部位の近くで起きている、複数部位の筋骨格痛の特異的パターンを定義することを目的とし、デンマークの全国健康インタビュー調査のデータに基づく潜在クラス分析を行った。 調査は1991年に、デンマーク全域からサンプル抽出して行われた4,817例の成人を対象としたものである。 主な結果は以下のとおり。・2週間の調査期間中40%が、疼痛があることを報告した。・最も頻度が高かったのは背下部、頸部、肩部、膝で、40%が1ヵ所以上の疼痛があることを訴えた。・2つの潜在的なクラスでは、それぞれ背下部を除く9ヵ所の主要な痛点がみつかった。・最大クラスは局所の特異的な疼痛のみを有していたが、最小クラスはからだ全体に及ぶびまん性の疼痛を有していた。・主な疼痛が脊椎にあった被験者は、複数疼痛は脊椎のその他の部位で起きている可能性が最も高かった。・主な疼痛が四肢である場合は、概して隣接域で複数疼痛が起きていた。・唯一、際立った例外が、膝痛を主訴とする場合で、複数疼痛が頸部や背下部のようにより離れた部位で認められた。

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【ポール・ヤンセン賞受賞】夜間における抗精神病薬関連のQT延長リスク

 2012年10月18~20日に第22回日本臨床精神神経薬理学会・第42回日本神経精神薬理学会合同年会が宇都宮で開催された。同学会において、日本臨床精神神経薬理学会2012年ポール・ヤンセン賞が発表され、新潟大学 渡邉氏の「夜間における抗精神病薬に関連したQT間隔延長リスクの増加―24時間ホルター心電図記録を用いた研究から―」と、名古屋市立大学 渡辺氏の「うつ病に対するミルタザピンと他の抗うつ薬の比較―コクランレビュ―」が受賞した。今回は、新潟大学 渡邉氏らの報告を紹介する。 これまでの報告において、抗精神病薬がQT延長を引き起こす可能性があることがわかっている。一方で、QT間隔は日内変動があり、健常者では昼間よりも夜間に延長する。新潟大学 渡邉氏らは、抗精神病薬服用患者のQT間隔に関して、日内変動および薬剤間の差を検討した。J Clin Psychopharmacol誌2012年2月号の報告。 対象は抗精神病薬オランザピン(OLZ)またはリスペリドン(RIS)を服薬中の統合失調症患者および未服薬の健常者(18~65歳)。ホルター心電図でCM5誘導を記録、QT解析ソフトでQT間隔を測定、専門家によるチェックを行った後、Fridericiaの公式[QTcF=QT/RR1/3]を用いて対応するRR間隔で補正し、30分間の平均QTcFから24時間、日中、夜間の平均QTcFを算出した。3群間の比較には一元配置分散分析法を、事後検定にはBonferroni法を用いた。主な結果は以下のとおり。・OLZ群41例、RIS群25例、健常群40例を解析した。・夜間のQTcFは日中と比較し、RIS群 13.9±15.0ms、OLZ群 3.5±11.7ms、健常群 5.2±10.5ms長く、昼夜の差はRIS群でOLZ群、健常群と比較し有意に大きかった(各々p=0.003、p=0.019)。・夜間のQTcFは、RIS群 411.6±29.0ms、OLZ群 395.9±21.2ms、健常群 387.8±19.0msであった。日中のQTcFは、RIS群 397.7±23.4ms、OLZ群 392.4±18.9ms、健常群 382.6±17.3msであった。日中のQTcFではRIS群とOLZ群との間に有意な差は認められなかったが、夜間のQTcF間隔はRIS群がOLZ群、健常群と比較し有意に長かった(各々p=0.021、p

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妊娠17週未満の胎児心エコーの評価は?

 アメリカのMoon-Grady氏らによって、胎児心エコー(FE)について、妊娠早期(17週未満)と妊娠中期(17~23週)の正確性について比較が実施された。妊娠17週未満の胎児心エコー図はカリフォルニア大学で入手し、5年以上にわたって後ろ向きに解析された。FEは解剖学的に細部が評価できるかどうか、カラーパルスドプラ評価が実証できるかどうかで検証された。J Am Soc Echocardiogr 誌オンライン版10月16日号掲載報告。 主な結果は以下のとおり。・試験期間中に17週未満の妊娠早期であった139例が対象となった(平均妊娠期間:14週、範囲:12週0日目~18週6日目)。追加の経膣超音波検査は139例中14例(10%)で実施された。・113名は妊娠早期と妊娠中期でFEを実施した。そのうち27例(24%)で妊娠早期に正確な胎児心エコー図が得られ(95%CI:17~33%)、76例(67%)が妊娠中期で得られた(同: 58~75%)・多くの妊娠早期のFEのうち、肺静脈のカラーパルスドプラ評価は成功しなかった。・肺静脈のカラードプラ評価が除外された場合、妊娠早期のFEでの検証は80例(71%)で実証され(95%CI:62~78%)、妊娠中期では97例(86%)で実証された(同:78~91%)。・妊娠早期のFEにおいて、20例で心臓病が懸念された。主要な先天性心疾患は見逃されなかったものの、4例において妊娠中期のFEおよび生後に心室中隔欠損症が発見された。・肺静脈の評価を除いて、妊娠早期のFEは多くの患者でほぼ正確であった。関連医療トピックス ・ロタウイルスの血清型と流行【動画】 ・睡眠時間の増減が子どもの情緒・落ち着きに与える影響 ・5価ロタウイルスワクチンの有効性、1回接種88%、2回接種で94%に

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抗てんかん薬の処方、小児神経科医はどう使っている?

 スウェーデン ウプサラ大学のMattsson氏らは、てんかん児の社会人口統計学的背景(居住地など)と抗てんかん薬処方との関連について調査した。その結果、年齢や居住地による専門医療アクセスの不平等さや、小児神経科医とその他の専門医とでは抗てんかん薬の処方に違いがあることが明らかとなった。著者は「広範な医療圏がてんかん児の医療機関へのアクセスを妨げていることを示す重要な報告となった。小児神経科医の充実が専門的医療サービスへのアクセスにとって重要であるかどうかについて、データの獲得はできなかったものの、傾向を把握することができた」と指摘している。Epilepsia誌オンライン版2012年10月12日号の報告。 スウェーデンのてんかん児において、社会人口統計学的な違いが専門医療サービスへのアクセスや抗てんかん薬処方と関連しているかを調べた。てんかんの罹患、抗てんかん薬の処方箋、社会人口統計学的因子について複数の全国レジスターからデータを入手し、小児神経科医へのアクセスや抗てんかん薬の処方について、性、年齢、親の教育レベル、居住地、出生地、世帯収入により異なるかを検討した。また、抗てんかん薬の処方が小児神経科医とその他の専門医で異なるかについても評価した。主な結果は以下のとおり。・2006年末時点でスウェーデンに住んでいた1~17歳(178万8,382人)において、てんかんの診断を受けたのは9,935例(0.56%)であった。・抗てんかん薬治療を受けていたのは、3,631例(スウェーデン全1~17歳児の0.24%)であった。・そのうち小児神経科医から処方を受けていたのは、2,301例(63.4%)であった。・1~5歳児は、より年長の小児と比べ、小児神経科医による治療を受けていた。また大都市に住んでいる小児および青年のほうが、小都市や農村地域に住んでいる小児と比べて、小児神経科医による治療を受けていた。・大都市に住んでいる小児は農村地域に住んでいる小児と比べて、より顕著に多くオキシカルバゼピン治療を受けていた。・レベチラセタムの処方を受けていた小児は、両親の収入が高い小児ほど、より多かった。・最も処方頻度が高かった5剤の抗てんかん薬の中で、ラモトリギン、オキシカルバゼピン、レベチラセタムの3剤の処方は、他の専門医よりも小児神経科医でより多かった。カルバマゼピンの処方はより少なかった。関連医療ニュース ・てんかん治療の術前評価/切除が標準化、一方で困難な患者が増大 ・てんかん発作には乳幼児早期からの積極的な症状コントロールが重要 ・小児におけるレベチラセタム静注の有効性と安全性を確認

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5価ロタウイルスワクチンの有効性、1回接種88%、2回接種で94%に

 5価ロタウイルスワクチン(RV5、商品名:ロタテック)について、3回接種を完了していなくても、ロタウイルス胃腸炎に対し有効性を示すことが報告された。米国・OptumInsight EpidemiologyのWang FT氏らが、3回接種を完了しなかった乳児を追跡した結果で、著者は「規定接種を完了しなかった場合のベネフィットを考えるうえで意義ある結果が得られた」と述べている。Pediatr Infect Dis J誌オンライン版2012年9月25日号の掲載報告。 大規模な国民健康保険金請求データベースを利用して、2コホートの乳児[RV5とジフテリア・破傷風・百日咳混合ワクチン(DTaP)との同時接種を受けた乳児、DTapのみ接種の乳児]を、2007~2008年のロタウイルス・シーズン(1月1日~5月31日)間に追跡し、ロタウイルス胃腸炎またはあらゆる原因による胃腸炎で医療機関を受診した症例を特定した。 RV5の初回接種児、2回接種児のワクチンの有効性について、入院、救急外来受診、外来受診の減少を推定評価した。 主な結果は以下のとおり。・RV5初回接種児は4万2,306例、比較群のDTaP初回接種児は2万8,417例であった。RV5の2回接種児は4万3,704例、DTaPの2回接種児は3万1,810例であった。・RV5の1回接種による、ロタウイルス胃腸炎入院と救急外来受診に対する有効性は88%であった。全原因による胃腸炎入院と救急外来受診については44%であった。・RV5の2回接種による、ロタウイルス胃腸炎入院と救急外来受診に対する有効性は94%であった。全原因による胃腸炎入院と救急外来受診については40%であった。関連医療トピックス ・ロタウイルスの血清型と流行【動画】 ・子どもの問題行動に対する行動予防モデルSWPBISの影響 ・学校でのワクチン接種プログラムに対し、多くの開業医が自院経営面への影響を懸念

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BRCA1/2突然変異キャリアの30歳以前の放射線検査は乳がんリスクを倍増

 BRCA1/2突然変異を有する女性の30歳前の放射線検査は、乳がんリスクを増大することが示された。オランダ・がん研究所のAnouk Pijpe氏らが、1,993例を対象とした後ろ向きコホート研究「GENE-RAD-RISK」の結果、報告した。リスクの増大は照射線量依存的で、その他の放射線曝露コホートで増大が認められた人よりも少ない照射線量でリスクの増大がみられたという。BMJ誌2012年10月13日号(オンライン版2012年9月6日号)掲載報告より。放射線検査と乳がんリスクとの関連を推定「GENE-RAD-RISK」は、BRCA1/2突然変異キャリアにおける放射線検査と乳がんリスクとの関連を推定することを目的とした後ろ向きコホート研究。2006~2009年にフランス、英国、オランダで行われた3つの試験「GENEPSO」「EMBRACE」「HEBON」に参加した女性計1,993例を対象とした。主要評価項目は、加重Cox比例ハザードモデルで推定した乳がんリスクで、個々の乳がん発生までの時間による推定、公表値に基づく推定照射線量による推定、自己報告に基づく放射線検査の回数に基づいて算出した。照射線量によりリスクは1.63~3.84倍結果、30歳前に放射線検査を受けたBRCA1/2突然変異キャリアは、乳がんリスクが1.9倍増大した[ハザード比(HR):1.90、95%信頼区間:1.20~3.00]。リスク増大は、照射線量依存パターンがみられ、推定累積照射線量が<0.0020 Gy群が1.63(0.96~2.77)、≧0.0020~0.0065Gy群が1.78(0.88~3.58)、≧0.0066~0.0173Gy群が1.75(0.72~4.25)、≧0.0174Gy群が3.84(1.67~8.79)であった。異なる放射線検査法についての解析では、20歳以前および30歳以前でX線受診を受けた回数が多い人で非受診群と比べてリスクが増大するというパターンが示された。30歳以前のマンモグラフィ既往も、乳がんリスク増大と関連していた(HR:1.43、0.85~2.40)。感度解析により、この知見は家族歴適応による交絡に起因しないことを示した。結果を踏まえて著者は、「この結果は、BRCA1/2突然変異キャリアの若い女性では、評価のための主要なツールとして、非電離放射線画像診断技術(たとえばMRI)の使用を支持するものである」と結論している。

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DES留置後のステント遠位部における血管内皮機能障害は、なぜ起こる?

 現在、薬剤溶出性ステント(DES)は再狭窄率の低さから多くの患者さんに使用されている。しかし、DES留置後の遅発性ステント血栓症が問題であり、ステント留置遠位部に血管内皮機能障害が起こることが報告されていた。この点に関し、久留米大学の光武氏らは、DES留置後の遠位部における血管内皮機能障害は、新生内膜被覆不良と関係することを報告した(JACC Cardiovasc Interv誌 2012年9月号 掲載報告)。対象は、第一世代のDESを留置された安定狭心症66例で、9ヵ月間フォローアップされた。冠動脈内皮機能は、冠動脈内にアセチルコリン(10-8、10-7、10-6)やニトログリセリン(200μg)を注入し、ステント留置部、遠位部における、注入前後の血管変化により評価された。新生内膜被覆度は、冠動脈内視鏡により評価された(grade 0:被覆なし~ 3:完全被覆)。 内膜被覆度により、内膜被覆不良群(grade.0-1、 n=33) と 内膜被覆良好群(grade.2-3、 n=33)に分けて検討された。主な結果は以下のとおり。・両群で、アセチルコリンに対して、用量依存性の血管収縮を示した。・遠位部において、アセチルコリンによる血管収縮は、内膜被覆不良群で内膜被覆良好群よりも有意に大きかった(p

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検証!デュロキセチンvs.他の抗うつ薬:システマティックレビュー

 大うつ病の急性治療について、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)であるデュロキセチンとその他の抗うつ薬との有効性、受容性、忍容性を比較するシステマティックレビューを、イタリア・ベロナ大学のCipriani氏らが行った。Cochrane Database Syst Rev2012年10月17日号の報告。 MEDLINE(1966~2012年)、EMBASE(1974~2012年)、CENTRAL(コクラン比較臨床試験登録)などをソースとして、2012年3月までに発表された試験論文および参照リストを検索した。デュロキセチンのメーカーのマーケティング部門、その他専門家からも補足データの提供を受けた。試験論文は言語を問わず、デュロキセチンとその他あらゆる抗うつ薬とについて検討した大うつ病患者を対象とする無作為化試験を適格とした。計16の無作為化試験(参加者合計5,735例)が、レビューに組み込まれた。主な結果は以下のとおり。・16試験中3試験は未発表のものであった。「デュロキセチンvs. 1つのSSRI」を検討したものが11試験(参加者計3,304例、対パロキセチン6試験、対エスシタロプラム3試験、対フルオキセチン2試験)、「デュロキセチンvs. 新規抗うつ薬」が4試験(同1,978例、対ベンラファキシン3試験、対デスベンラファキシン1試験)、「デュロキセチンvs.抗精神病薬」が1試験(同453例)で、三環系抗うつ薬と比較した試験はなかった。・プール解析の信頼区間(CI)は大きすぎて、デュロキセチンを他の抗うつ薬と比較した有効性についての統計学的有意差は認められなかった。・エスシタロプラムまたはベンラファキシンとの比較において、デュロキセチン群に無作為化された患者は何らかの原因によりドロップアウトした割合が高率であった[各群比較とのオッズ比(OR):1.62、95%CI:1.01~2.62、OR:1.56、95%CI:1.14~2.15]。・デュロキセチン服用患者がパロキセチン服用患者よりも有害イベントを経験したことが示されたが、エビデンスは弱かった(OR:1.24、95%CI: 0.99~1.55)。・比較試験はわずかで、臨床的に意義ある差を見いだすことは困難だった。また経済効果を報告するまでには至らなかった。関連医療ニュース ・うつ病補助療法に有効なのは?「EPA vs DHA」 ・他SSRI切替、どの程度の効果?北海道大学の報告 ・統合失調症患者の認知機能改善にフルボキサミンは有効か?

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過去20年で成人の血清脂質の傾向は良好に

 米国CDC・Carroll MD氏らは1988~2010年における米国成人の血清脂質の動向を調べ、「良好な傾向が認められた」と結論する報告を発表した。血清総コレステロール(TC)と低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)は、アテローム性動脈硬化症とその臨床アウトカムに寄与する。米国では1988~1994年と1999~2002年の間に、成人においてTCおよびLDL-Cの平均値が低下していた。背景には、同期間中に脂質低下薬治療を受けた成人の増加があったが、中性脂肪の相乗平均値は増加したが、高比重リポ蛋白コレステロール(HDL-C)の平均値は不変であったという。JAMA誌2012年10月17日号掲載報告より。1988~1994年、1999~2002年、2007~2010年のNHANES結果を分析研究グループは、3期分の全米健康栄養検査調査(NHANES)を対象に、血清脂質の動向を調べた。各期調査の参加者は、1988~1994年1万6,573例、1999~2002年9,471例、2007~2010年1万1,766例であった。主要評価項目は、TC、LDL-C、HDL-C、非HDL-Cの平均値と、中性脂肪濃度の相乗平均値、および脂質低下薬を服用していた人の割合とした。中性脂肪、HDL-Cも良好に変化、脂質低下薬の普及率は3.4%から15.5%に結果、TC平均値は、1988~1994年の206(95%CI:205~207)mg/dLから、2007~2010年は196(同195~198)mg/dLに低下した(線形傾向のp

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世界初!「WEB版」気分変動アンケート、その後の臨床に有益

 WEBベースで行う気分変動調査(Mood Swings Questionnaire:MSQ)など自己診断双極性障害スクリーニングの尺度は、高い認容性を有し、良好なアウトカムに結びつくことが明らかにされた。オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のParker氏らが、WEB自己スクリーニング尺度の臨床への有用性を検討する公式では初となる試験の結果、報告した。Acta Psychiatr Scand誌オンライン版2012年10月5日号の掲載報告。 WEBベースのMSQを完了し双極性障害の可能性があると判定された人が、そのテストを有用だと判断したか、またその後に優れた臨床経過を有したかどうかを検討した。被験者のベースライン時とフォローアップ3ヵ月時点のデータを解析した。主な結果は以下のとおり。・MSQによるスクリーニングで「陽性」であった665例を対象とした。・MSQに対しては、有益である(informative)、有効である(validating)、または動機づけとなる(motivating)との回答がみられ、満足度は高かった。・被験者が双極性障害との診断を受けたのは、最初のうつ病エピソードから平均12年後であった。・大半が、正確な診断を求めたかどうかにかかわらず自己マネジメント戦略を実行した。・被験者を、スクリーニング後にとった行動の程度により3群に分け解析した。その結果、積極的な行動をとった人、診断確認を行った人は、試験期間中に、抑うつ症状、QOL、全体的な身体機能の改善が認められ、最もよい臨床経過をたどった。関連医療ニュース ・100年前と比べ統合失調症患者の死亡は4倍増、最大の死因は… ・検証!向精神薬とワルファリンの相互作用 ・特定の抗うつ薬使用で脳内ヘモグロビン濃度が増加!:名古屋大学

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