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ゲームのやり過ぎは「うつ病」発症の原因か?!

 ここ10年の間にオンラインゲームは急速に広まり、それに伴うさまざまな問題に注目が集まっている。しかしながら、過度なオンラインゲームの利用が精神症状に与える影響に関する報告は多くない。Wei氏らはインターネット調査によりオンラインゲーマーの特性を明らかにし、オンラインゲーム利用時間と社会不安障害、うつ病との関係を検証した。BMC Psychiatry誌オンライン版2012年7月28日号の報告。 オンラインアンケートを作成し、人気のあるオンラインゲームのウェヴサイトに掲載した上で、調査に協力してくれるオンラインゲーマーを募った。アンケートでは、人口統計学的データ、インターネットとオンラインゲームの利用状況、うつ病・身体症状尺度(DSSS)、社会不安障害尺度(SPIN)、Chenインターネット依存スケール(CIAS)を調査した。主な結果は以下のとおり。・1ヵ月の調査でオンラインゲーマー722名(平均年齢:21.8±4.9歳)の調査が完了した。・調査協力者の内訳は、男性601名(83.2%)、女性121名(16.8%)であった。・オンラインゲーム利用時間の平均値は28.2±19.7時間/週であり、オンラインゲーム歴(r=0.245、p

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病床規制の問題3 誘発された看護師引き抜き合戦

亀田総合病院小松 秀樹2012年8月9日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行  http://medg.jp※本記事は、MRIC by 医療ガバナンス学会より許可をいただき、同学会のメールマガジンで配信された記事を転載しております。千葉県は極端に医師、看護師が不足している。このため相当数の許可病床が稼働していない。平成23年度千葉県保健医療計画によると、平成20年末の千葉県の人口10万対医療施設従事医師数、就業看護職員数のいずれも、全国45位だった。しかも、埼玉県、神奈川県と並んで全国屈指のスピードで高齢化が進行しつつある。これに伴い医療・介護の需要が急速に増加しつつある。こうした中で、2012年3月30日、千葉県は、千葉県保健医療計画に基づく病床配分を発表した。配分可能病床数3725床に対し、66施設から、5762床の増床計画書が提出され、51施設に3122床が配分された。許可病床を求めて多くの医療施設が一斉に手を挙げた。医療機関は、需要が増えても、自らの意思だけでは増床できない。しかも、許可病床は、たとえ実際に使われていなくても既得権益として保持されてきた。実際に増床するためには、看護師を確保しなければならない。病床数に対して、必要とされる看護師数が厳密に決められているからである。各都道府県では、厚労省が決めた調査方法に基づいて、看護師の需給見通しを作成している。医療機関に職員配置計画、採用計画を問い合わせて、それを集計している。このため、看護師需給見通しは、調査時点での各病院の許可病床数と在職看護師数で決まる。高齢化による病床需要の推移予測に基づくものではない。急速な高齢化に対応できるような調査ではないのである。最新の第7次千葉県看護職員需給見通しは、平成21年10月から同年12月に実施された医療機関等実態調査に基づいて算定された。その結果、千葉県では、平成23年2430人、平成27年1480人の供給不足が見込まれるという。今回の3122床の病床配分は、調査の時期からみて、各医療機関からの回答には、一切反映されていない。3000床の増床だと、おおむね3000人の看護師が新たに必要になる。増床させようとすると合計5,500人不足することになる。そもそも、千葉県は、看護師不足にもかかわらず、看護師養成数が少なかった。千葉県の人口当たりの看護学生数は、2009年段階で全国45位だった。それにもかかわらず、この年以後、千葉県では看護師養成数が減少に転じた。1学年定員が2009年度の2752人から、2013年度には2348人まで減少する。2009年、千葉県立衛生短期大学、千葉県立医療技術大学校が再編整備され、千葉県立保健医療大学に改組された。前身の両校はそれぞれ、3年課程の第1看護学科(1学年80人)、2年課程の第2看護学科(1学年40人)を有していた。改組に伴い、これらの学科は廃止され、4年制看護学部(1学年80人)が新設された。結果として、千葉県立教育機関による看護師養成数が1学年240人から80人に減少した。廃止された第2看護学科は、いずれも、准看護師資格を有していることを入学の条件としていた。廃止の理由は、そもそも、希望者が少なく定員割れしていたこと、准看護師の養成数が減少していること、就労している准看護師は、通信制への進学を目指すことが多いことである。第2看護学科を通常の看護師養成機関に移行させる方法はなかったのだろうか。せめて、両校の3年課程の定員160人をそのまま4年課程に移行できなかったのだろうか。高齢化により、看護師不足が深刻になることは、人口推計から容易に想像できた。箱モノにかかる予算を、宣伝と奨学金に振り向けてでも、学生を確保し、養成数を維持すべきだった。千葉県の高齢化は急激かつ大規模で、社会の在り様を根底から変えつつある。看護師養成機関の改組がいつ決定されたのか知る立場にないが、危機感を、県庁全体で共有していたとは思えない。社会の大変化に備えようと号令できる指導者がいなかったのだろう。2011年11月の「千葉県地域医療再生計画」では、課題の筆頭に医療人材の不足を挙げている。「今後の急速な高齢化に伴って増大する医療需要に対し、単なる現場での努力や現状の医療人材提供体制では、対応が困難であることが予想される」と高齢化への対応の見通しが立っていないことが示されている。この状況下で、千葉県は多数の病床を配分した。配分を受けた医療機関の多くは、看護師養成を行っていない。本気で増床しようとすれば、支度金を積んで看護学生を集めたり、他の病院から看護師を引き抜いたりせざるをえない。しかし、どの病院も看護師が不足している。一定以上の人数を引き抜かれると、病院が立ち行かなくなるので、引き抜かれた病院は、他から引き抜かざるをえなくなる。看護師数には大きな地域差がある。病床数に地域差があるためである。基準病床数の計算方法が、病床数の地域差を追認してきた。関東の係数で計算すると、九州、中国、四国の許可病床数は、関東、東海の2倍近い(文献1)。病床数の多い地域は、高齢化が既に進んでおり、人口の減少が目立つ。病床需給、看護師需給の急激な変化はない。需給は千葉県や埼玉県ほど逼迫していない。日本全体が同じ状況にあるわけではない。金銭による引き抜き合戦は不毛である。医療サービス不足を助長することはあっても、改善することはない。看護師獲得競争は、病院の財政基盤を危うくしかねない。病院の生存をかけた苛烈なものになる可能性がある。しかも、若い看護師や看護学生のモチベーションを歪め、医療機関同士の対立を助長する。日本の医療費は全国一律に決められている。真面目に経営して何とかやっていける程度に診療報酬が設定されている。民間病院は、赤字をだすと倒産しかねない。一方で、自治体病院は、例外なく、医業収入より医業費用が大きい。例えば、2010年度、千葉県立7病院は全体で、306億円の収入に対し、費用が385億円かかった。あらかじめ、補填のための予算が103億円計上されていた。行政用語では赤字とは言わないが、民間だと1年持たずに倒産するような大赤字である。救急医療や小児医療などの不採算医療は、自治体病院だけが引き受けているわけではない。公立ゆえの経営の問題が赤字の主たる原因である。近年、医療の進歩により、病院事業の財政規模が巨大になった。赤字になると、自治体も支えきれない。現在建設中の東千葉メディカルセンターも、医師・看護師集めが難しく(文献2)、一部で「ミッション・インポッシブル」とささやかれている。無理やりお金で周辺の医療機関から看護師を集めると、他の医療機関を壊すことになる。無理な計画に伴う莫大な財政負担に、東金市と九十九里町が耐えられるかどうか心配される。千葉県での増床が期待通り進まない場合、増床能力のある病院が増床しようとしても、既得権益に阻まれる。大量の病床配分が、逆に、医療サービスの提供を阻害しかねないのである。配分から3カ月、怖れていた看護師の引き抜き合戦、看護学生に対する勧誘合戦が始まったことを示す情報が入り始めた。金銭を使うのなら引き抜き合戦、勧誘合戦ではなく、看護師養成に振り向けるべきである。実際に看護師養成には多額の資金を必要とする。学生からの授業料、行政からの補助金だけでは足りない。養成機関を支える病院・関係者は、教育に対する協力以外に、多額の費用負担を覚悟しなければならない。亀田総合病院関連の亀田医療技術専門学校は1学年80人、3年課程で看護師を養成している。亀田総合病院を経営する医療法人鉄蕉会から、運営費用として2012年度には6000万円が寄付される。奨学金、修学資金として、それぞれ9000万円、8700万円の費用が拠出される。奨学金は鉄蕉会の病院に就職して一定期間働けば返還免除となるので、いわば前払いの給与のようなものである。しかし、正規の給与は支払われるので、看護師養成のための費用とみなすこともできる。修学資金は無利子貸付であり、後日返還されるので鉄蕉会の負担は金利分のみとなる。鉄蕉会は、奨学金、修学資金とそれに伴う金利を除いて、一人当たり3年間で75万円の費用を負担している。奨学金を含めると、一人当たり190万円の費用負担になる。2012年4月開学した亀田医療大学は、1学年80人、4年課程で看護師を養成している。大学はさらに多額の資金を必要とする。設置経費と開設年度の経常経費で合計30億8000万円。このうちの約30%、9億700万円は鉄蕉会の寄付である。加えて、鉄蕉会の呼び掛けにより300の法人、1200人の個人から、8億700万円の寄付が集まった。これら個人の中には、亀田総合病院の経営者、幹部職員のみならず、多数の患者や一般職員が含まれている。施設・設備の減価償却は学生一人当たり、4年間で約150万円。このうちの約30%が鉄蕉会の負担である。開学から最初の卒業生がでる2015年度までの4年間の経常経費は21億4800万円。この内、6億円が鉄蕉会からの寄付である。鉄蕉会は、経常経費として、一人当たり4年間で300万円を負担している。ただし、開学5年目以後、私学助成補助が年間1億円程度入ると予想されている。助成補助の額に応じて鉄蕉会の負担は軽減される。亀田医療大学も奨学金、修学資金制度を設けている。返還免除となる奨学金貸与を、73%の学生が受けている。これを含めると鉄蕉会は、4年間で一人当たり460万円の費用を負担することになる。施設・設備の減価償却を含めると学生一人当たり500万円を超える費用を負担することになる。看護師養成のためには、多額の資金に加えて、関係者の熱意と献身を必要とする。多くの人たちの協働の成果である看護師を、金銭で奪い合うことは、法的に問題がないとしても、千葉県の医療を損ねる方向に機能する。厚労省は、かつての全体主義国家の計画経済のように、あらゆる医療活動について、細かい量まで統制してきたが、皮肉なことに、統制そのものが、医療の需給の地域差と税金の使い方の不平等を固定化させた(文献3)。しかも、高齢化による医療・介護需要の増大に対する準備は不十分だった。首都圏での病床規制の矛盾は限界に達しつつある(文献1,2,3,4)。2012年3月30日、厚労省は「医療計画について」と題する医政局長通知を発出した。通知は、「病院の病床等の適正配置を図るためには、全都道府県において統一的に実施しなければ実効を期しがたい」として、病床規制の継続方針を強い表現で宣言した。千葉県の大量の病床配分と同じ日である。千葉県で発生しつつある看護師引き抜き合戦は、厚労省によって誘発されたものではないか。需給の逼迫している首都圏の一般病床の規制を撤廃する、あるいは、病床配分と看護師養成をリンクさせるなど、何らかの具体的対策が急がれる。<文献>1.小松俊平, 渡邉政則, 亀田信介: 医療計画における基準病床数の算定式と都道府県別将来推計人口を用いた入院需要の推移予測. 厚生の指標, 59, 7-13, 2012.2.小松秀樹:病床規制の問題1:千葉県の病床配分と医療危機. MRIC by 医療ガバナンス学会. メールマガジン; Vol.539, 2012年7月11日. http://medg.jp/mt/2012/07/vol5391.html#more3.小松秀樹:病床規制の問題2:厚労省の矛盾. MRIC by 医療ガバナンス学会. メールマガジン; Vol.540, 2012年7月12日. http://medg.jp/mt/2012/07/vol5402.html4.井上従子:病床規制の今日的意義について -医療分野における競争政策と地域主権の視点からの考察‐. 横浜国際経済法学, 18, 1-26, 2010.

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ドライパウダー式吸入剤「シムビコートタービュヘイラー」に、COPDの効能追加

アステラス製薬株式会社とアストラゼネカ株式会社は10日、ドライパウダー式吸入剤「シムビコートタービュヘイラー」について慢性閉塞性肺疾患(以下、COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)が効能追加として承認取得されたと発表した。シムビコートタービュヘイラーは、COPDの薬物療法の中心である気管支拡張薬の一つである長時間作用性β2刺激薬(LABA)と、COPDの増悪を減少させる吸入ステロイド(ICS)の配合剤。COPD患者の場合、吸入回数は4吸入(朝2吸入、夜2吸入)で吸入器具(タービュヘイラー)より吸入する。1日の薬剤吸入量は、ブデソニド640μgとホルモテロールフマル酸塩水和物18μg。 シムビコートタービュヘイラーは、日本では2010年1月に1日2回投与のドライパウダー吸入式の喘息治療配合剤として発売された。2012年4月現在で、喘息の治療薬として114ヵ国、COPDの治療薬として106ヵ国で承認されている。 詳細はプレスリリースへhttp://www.astrazeneca.co.jp/activity/press/2012/12_8_10.html

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患者指導、診療チーム力向上のカギはコーチングで鍛える「対話力」!

医療におけるコーチングの展望 日米の視点から日本コーチ協会主催の第14回年次大会が、2012年6月23日、日本橋三井ホールにおいて開催された。同大会は、各分野でのコーチング活用の発表の場として、また最新のコーチング情報を提供する目的で毎年開催されているものである。はじめに、日本コーチ協会理事長の桜井一紀氏より「コーチングは社会のさまざまな場面で取り入れられている。とくにリーダーが部下との関係性向上や、組織全体の活性化のためにコーチングを取り入れる例が多くみられている。具体例として、キリンビールや東北大学でコーチングが採用され、効果を上げている。医療現場では、名古屋第二赤十字病院などで導入され、病院スタッフの“対話力”が向上していると聞く。今日は、国内外のいろいろな事例を聞いて、参考にしてもらいたい」と開会の挨拶を行った。行動変容の基本原理 ~コーチング手法の活用~基調講演としてElizabeth Pegg Frates 氏(ハーバード大学 准教授)が「行動変容の基本原理 ~コーチング手法の活用~」と題して、基調講演を行った。はじめに米国の生活習慣病に関する概要を示した後、自身が経験した患者ヘの生活習慣指導のコーチングを例にわかりやすく解説した。氏がレジデントの頃、「患者に一方的に上から指導・アドバイスを行うことが患者のためになる」と思っていたが、それでは患者は従わず、医療者にも患者にもフラストレーションが溜まる結果となった。しかし、コーチングの手法を学んだことで、まず患者の声を傾聴し、表情や声色から患者の思いを読み取ることで、患者の行動変容を促していけるようになり、指導の実を挙げていると報告した。一例として肥満患者へのコーチングをあげ、ライフスタイルコーチングをすることでまず食習慣が改善され(肉食から野菜・魚食へ)、次に運動習慣も身についたと紹介した。「患者が最高のQOLで過ごせるようになること」がコーチングの成果であり、生活習慣指導の分野では非常に効果があるという。次に、コーチングに関する医学論文を紹介し、コーチングが多様な分野で活用されているとレポートした。疾患領域では、「ぜんそく、がん、うつ、脊髄小脳変性症、糖尿病、循環器系疾患、疼痛」などの分野で効果が報告されており、一例として循環器疾患領域でコレステロールの大幅な改善があったと紹介した。最後にこれからの展望として、コーチングによってどのような影響があったのか長期フォローアップと大規模化・集中化が求められる研究が必要だと述べ、講演を終えた。チーム医療にコーチングを活かす 患者中心の医療に向けてセッション1として、出江紳一氏(東北大学大学院医工学研究科 リハビリテーション医工学 教授)が、「チーム医療にコーチングを活かす 患者中心の医療に向けて」と題して自身の研究室で行ったコーチングをテーマに講演を行った。出江氏は、「コミュニケーションはキャチボール」というコーチングの概念を紹介し、日常診療で診断、予後、治療を扱う医療面接において「将来への希望となる質問や布石を行っている」と自身の貴重な臨床での経験を披露した。出江氏によると、コーチングの特徴は、「双方向のコミュニケーション」、「相手に合ったコミュニケーション」、「継続的なコミュニケーション」の3つを柱として行うもの。診療におけるコミュニケーションだけでなく、研究室の研修医・大学院生への教育にも活用している。講演では、医学部教員研修にコーチングスキルの修得を導入した経験と、脊髄小脳変性症患者へのコーチング介入のランダム化比較試験を紹介。前者では継続的なフォローによりコーチング指導の意義・継続を浸透させることができ、コミュニケーションに変化が生じたこと、後者では、患者の自己効力感が増大したことなどが報告された。また、チーム医療向上へのコーチング導入の例を紹介。「コーチング理論に基づく医療コミュニケーション教育法の確立」の研究成果をレポートした。従来の研修医教育システムにコーチングの手法を導入し、研修医のコミュニケーションを看護師が評価し、その結果をテーマとして指導医が研修医をコーチしたものである。指導医にはやや負担が増えるものの、手法の中で行われる研修医との面談でコミュニケーションの緊密化が図られた。その結果、研修医は他者からの評価が把握でき、指導医は臨床以外の場面でコミュニケーションができるため、院内コミュニケーションに関してお互いによい影響がでていると報告した。個人にコーチングを行うことで、組織内のコミュニケーションに変化が生じ、組織のパフォーマンスによい変化が生まれる。とりわけ医療の現場では、「コミュニケーション力の増大は、安全管理の向上とも相関する可能性があることから、今後も実践と研究の両面で行っていく」と講演を終えた。遅発型食物アレルギー陽性者に対するコーチングセッション2では、澤登雅一氏(三番町ごきげんクリニック 院長)が、「遅発型食物アレルギー陽性者に対するコーチング」として“対患者コーチング”をメインに講演を行った。

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日本人薬物乱用者の自殺リスクファクターは「低年齢」「女性」

 世界各国で深刻な社会問題となっている薬物乱用。日本においても例外ではなく、とくに若年層を中心に薬物乱用が浸透しているのが現状である。また、自殺者が薬物乱用の問題を抱えていることも少なくないと言われている。国立精神・神経医療研究センター 松本氏らは、日本人薬物乱用者における自殺のリスクファクターと性別による違いを明らかにするため検討を行った。Psychiatry Clin Neurosci誌2012年8月号の報告。 2009年12月に薬物乱用による治療のため7つの専門病院を受診した薬物乱用者1,420名を対象に、自己申告によるアンケート調査を実施した。アンケート項目には年齢、性別、薬物の種類、うつ症状、自殺念慮が含まれた。自殺念慮と関連した因子の未調整および調整済みのオッズ比は性別ごとに算出された。主な結果は以下のとおり。・全体での多変量解析では、薬物乱用者の重篤な自殺念慮の危険因子は低年齢、女性、うつ症状であった。・性別ごとの多変量解析では、男性では低年齢とうつ症状、女性ではうつ症状が重篤な自殺念慮と関連していた。うつ症状は欧米諸国ならびに日本において薬物乱用者の自殺念慮の危険因子であるが、日本人薬物乱用者の重篤な自殺念慮には「低年齢」「女性」がより密接に関連していた。また、若い男性では女性と同様の特徴があると考えられる。関連医療ニュース ・気温31℃超で気分症状が再発!入院も増加 ・増加する青年期うつ病 、早期発見へ ・境界性人格障害患者の自殺予防のポイントはリハビリ

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年齢・体温別の呼吸数の新基準で、発熱小児の下気道感染症を検出

新たに開発された年齢と体温別の呼吸数パーセンタイル図に基づく呼吸数の新基準を用いれば、既存の呼吸数閾値よりも高い検出能で発熱小児における下気道感染症(LRTI)の診断が可能なことが、オランダErasmus MC-Sophia小児病院のR G Nijman氏らの検討で示された。呼吸数は、LRTIの重要な予測因子であり、呼吸器系の基礎疾患や発熱の影響を受ける。既存の頻呼吸の閾値は発熱との関連はほとんど考慮されていないという。BMJ誌2012年7月28日号(オンライン版2012年7月3日号)掲載の報告。パーセンタイル図を開発し、診断能を前向きに検証研究グループは、発熱のみられる小児におけるLRTIの予測法として、年齢と体温別の呼吸数の基準値とパーセンタイル図を開発し、その検出能を評価するプロスペクティブな観察試験を実施した。2006~2008年に、Erasmus MC-Sophia小児病院(ロッテルダム)小児救急診療部を受診した生後1ヵ月から16歳未満の発熱のみられる小児1,555例を導出集団(derivation population)とした。第1検証集団(validation population)は、2005~2006年にコベントリー大学病院(英国、コベントリー)を受診した発熱小児360例、第2検証集団は2003~2005年にErasmus MC-Sophia小児病院を受診した発熱小児311例であった。導出集団で呼吸数のパーセンタイル図を作成し、体温ごとの呼吸数の50、75、90、97パーセンタイル値を算出した。多変量回帰分析を行って呼吸数、年齢、体温の関連を調べた。得られた結果の妥当性を確認するために、検証集団で呼吸数パーセンタイル図の診断能の評価を行った。肺炎性LRTI(胸部X線検査で確定)、非肺炎性LRTI、非LRTIと診断された小児の呼吸数パーセンタイルを算出した。年齢、呼吸数(回/分)、体温とLRTIの関連を解析した。肺炎性と非肺炎性LRTIの鑑別はできない全体として、年齢と体温で補正すると、体温が1℃上昇するごとに呼吸数が2.2回/分増加した。年齢、体温、呼吸数の間に交互作用は認めなかった。呼吸数の97パーセンタイルをカットオフ値とした場合の年齢と体温に基づくLRTIの診断能(特異度:0.94、95%信頼区間[CI]:0.92~0.96、陽性尤度比:3.66、95%CI:2.34~5.73)は、既存のAPLS(Advanced Pediatrics Life Support)ガイドラインの呼吸数閾値の診断能(特異度:0.53、95%CI:0.48~0.57、陽性尤度比:1.59、95%CI:1.41~1.80)よりも優れていた。一方、呼吸数パーセンタイルのカットオフ値では、肺炎性LRTIと非肺炎性LRTIの鑑別はできなかった。著者は、「年齢と体温別の呼吸数パーセンタイル図により、発熱小児における呼吸数の新たな基準値が示された。97パーセンタイルをカットオフ値とすると、LRTIの検出能が既存の呼吸数閾値よりも良好だった」と結論している。

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最新版QRISK2、高い心血管疾患リスク予測能を確認

心血管疾患の10年リスクの予測において、英国で開発されたQRISK2は、従来から同国で使用されてきた米国のFraminghamモデルの修正版に比べ予測能が優れることが、オックスフォード大学のGary S Collins氏らの調査で示された。最近まで、英国では国立医療技術評価機構(NICE)による修正版Framinghamモデルが用いられてきたが、リスクの過大評価が指摘されていた。QRISK2は自国の大規模コホートのデータに基づいて開発され、2008年の発表後、2010年、2011年と改訂が進められているが、診断能を客観的に評価するには改訂リスク予測モデルの外的妥当性の検証が必要とされる。BMJ誌2012年7月28日号(オンライン版2012年6月21日号)掲載の報告。QRISK2-2011の予測能を前向きコホート試験で評価研究グループは、英国のプライマリ・ケア受診患者コホートにおける心血管疾患の10年リスクを予測する最新版QRISK2(QRISK2-2011)の予測能を評価し、QRISK2の旧版(QRISK2-2008、QRISK2-2010)およびNICE版Framingham方式との比較を行うプロスペクティブなコホート試験を実施した。英国の364のプライマリ・ケア施設が参加するThe Health Improvement Network(THIN)データベースに、1994年6月27日~2008年6月30日までに登録されたデータから、30~84歳の208万4,445人(1,186万2,381人・年)、9万3,564件の心血管イベントを抽出した。主要評価項目は、診療録に記載された心血管疾患(心筋梗塞、狭心症、冠動脈心疾患、脳卒中、一過性脳虚血発作)の初回診断とした。良好な予測能、高リスク検出能、キャリブレーションを確認QRISK2-2011に関する独立の外的妥当性の検証では、NICE版Framingham方式に比べ良好な予測能を示した。QRISK2-2011は、NICE版Framingham方式よりも心血管疾患の高リスク者の検出能が優れていた。キャリブレーション(心血管疾患の予測された10年リスクと実際の10年リスクの一致)は、QRISK2-2011では75~85歳でわずかに予測リスクが実際のリスクを上回っていたものの全体としてはほぼ一致していたのに対し、NICE版Framingham方式には明らかな過大予測がみられ、35~74歳の男性で約5%過大に予測し、女性では全年齢を通じて予測リスクが上回っていた。QRISK2-2011とQRISK2-2008の間に、心血管疾患リスクの予測能やキャリブレーションに大きな差はなかった。これら2つのモデルは閾値(>20%を高リスクと定義)のベネフィットも同等であり、いずれもNICE版Framingham方式に比べ優れていた。著者は、「QRISK2-2011は、NICE版Framingham方式に比べ識別能やキャリブレーションが優れる有用なモデルと考えられる」と結論し、「現行のNICE版Framingham方式による高リスクの閾値は、男性、女性ともに臨床的ベネフィットはないと考えられる」と指摘している。

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トファシチニブの第III相試験の中間解析結果(ORAL Start試験)

米国ファイザー社は7月31日、関節リウマチ(RA)治療薬として開発中の経口JAK(ヤヌスキナーゼ)阻害剤、トファシチニブの第III相ORAL Start試験の中間解析結果を発表した。また、米国食品医薬品局(FDA)からトファシチニブの新薬承認申請(NDA)に含まれる既存データについて追加解析を求められたことから、追加データを提出すると発表した。よって、FDAの審査には処方薬ユーザーフィー法(PDUFA)の期限日である8月21日以降、さらに時間を要する可能性があるとしている。ORAL Start試験は現在進行中の2年間にわたる試験で、今回の報告は1年目の中間解析から得られたものである。対象はメトトレキサート(MTX)未治療の中等度から重症の活動性RA患者958例で、1日2回、トファシチニブ5mgまたは10mgの単剤療法群と、MTX投与群に無作為に割り付けられた。主要評価項目は関節構造の維持、徴候および症状の軽減、MTX投与群と比較した安全性および忍容性であった。6ヵ月時点でMTX投与群と比較して評価された結果、トファシチニブ投与群はmodified Total Sharp Score(mTSS)1)で評価した構造的破壊の進展の防止、ACR70反応率2)による徴候および症状の軽減において統計学的有意差が認められ、主要評価項目を達成した。また、トファシチニブ投与群の安全性プロファイルは、過去に実施された臨床開発プログラムで確認されたプロファイルと一致した。なお、このプログラムで観察された結果には、結核、帯状疱疹などの重篤または重大な感染症、リンパ腫を含む悪性腫瘍、好中球数の減少、好中球減少症および脂質上昇が含まれていた。現在、トファシチニブは米国、ヨーロッパ、日本などで承認申請中であり、承認されれば炎症性サイトカインネットワークで重要な役割を果たす細胞内伝達経路に作用するという、新しい作用機序をもったRA治療薬となる。1)modified Total Sharp Score(mTSS)手足のX線写真を用いてRA患者の関節破壊を評価する指標2) ACR70反応率RAの臨床的改善を評価する指標で、治療前に比べて主要項目が70%以上改善した割合ファイザー社プレスリリース(2012年8月6日)http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2012/2012_08_06.html

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福島の病院が、初めての研修医を迎えて

南相馬市立総合病院・神経内科小鷹 昌明2012年8月8日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行※本記事は、MRIC by 医療ガバナンス学会より許可をいただき、同学会のメールマガジンで配信された記事を転載しております。福島県南相馬市の病院が、はじめて研修医を受け入れたのは、震災後500日が経過しようとする頃だった。当院の研修シラバスには、次のような文言が謳われている(これは、昨年より亀田総合病院から出向してきた“原澤慶太郎・在宅診療科医師”の掲げた目的である)。まずは一読してもらいたい。~なぜ、今、南相馬なのか。研修医諸君に改めて問いたい。これから医師として羽ばたいてゆく君たちにとって、はたして南相馬は対岸の火事と言えるだろうか。少なくとも私たちは、そうは思っていません。むしろ若い医師たちに、この現場を伝えていく責務を感じています。原発事故に伴う被曝の問題に、私たちがどのようにして課題を乗り越えていくのか、世界が注視しています。有史以来、未曾有の超高齢化社会、いわゆる2025年問題が叫ばれて久しいですが、世界もまたglobal agingへと突き進んでいます。そうした時代を医師として生きる君たちにとって、“高齢者医療”は避けては通れない問題です。眼前に突きつけられた現実から目を背けてはいけません。南相馬に広がっているのは、20年後の日本の紛れもない姿です。地域医療の抱えるさまざまな社会的問題に対して、solutionを模索する姿は、これからのひとつの医師像ではないでしょうか。Scientistとしての視点を保持しながら、さまざまなスタッフとの恊働から生まれる集合知で問題解決を図って行く。その過程を是非とも共に体験してもらいたいのです。~私は、「そうか、そういうことだったのか」と思った。これまで散々、ここへ来た自分自身の目的や意味を考えてきた。本メディアにおいても、想いと葛藤とを綴ってきた。それが、このような形で簡単に明文化されていた。常勤医17人の、この私たちの被災地病院が、復興のために次の手を打った。それは臨床研修指定を取得することであった。亀田総合病院(神戸大学医学部出身)にて初期研修中の2年次医師が、「希望で当院にも研修に来る」と知らされたのが5月だった。私たちはその日のために、付け焼き刃かもしれないが、場当たり的かもしれないが、準備を行った。大急ぎで研修プログラムを作成したり、各部署にお伺いを立てて周知させたり、日程表を作って吟味したりした。それは突貫工事に近いものであった。私も、「神経内科科長(ひとりだが)」として、元、大学病院准教授として、そのプログラム作りに参画した。ハッタリに近いかもしれないし、大風呂敷を広げ過ぎた感はあるが、手作り的なシラバスが一通り完成した。その矢先の7月に、彼はやってきた。循環器志望の、この若者は、被災地診療を体験したくて訪れた。私たちが、研修医に伝えられることは何であろうか。有意義な研修システムというのは、果たしてどういうものであろうか。原発事故が暗い影を落としているこの地で、私たちは、日々目の前の患者の診療に追われている。20キロメートルの警戒線が解除された今でも、答えの見出せない問題を抱えたまま、この市には4万5千人が暮らしている。そうした患者の悩みや不安に応えている。食料品目や産地に気を配ることで、低線量被曝は増加しないことが示されたにも関わらず、子供たちの帰還率は4割にも満たない。若い世帯が県外に避難したことから家族は離散し、作付けや漁を禁じられた住民は、生きがいを失い、目標を絶っている。多くの高齢者世帯が取り残され、仮設や借上住宅に住む人々の間には、疎外感によるひきこもりや、孤独死の問題が徐々に色濃くなっている。メディアでは到底伝えきれない根深く、執拗な問題が、この地を覆っている。きちんとした研修を受けられる病院は、指導医の教育に対するスキルが高く、症例が豊富で、検査や治療のためのツールが揃っていることである。多様な人材と潤沢な資金とで、研修医を一手に引き受けている大学病院や基幹病院は、全国にたくさんある。そういう病院におけるカリキュラムやマニュアルは、きっと明確なものであろう。「当院では、一定期間にこういうことが学べます」とか、「優秀なスタッフが、それを支援いたします」とか、いうものではないか。正直、そのようなものは、この病院にはない。私たちが与えられる研修システムは、他とは少し違うかもしれない。なぜなら、この病院で感じる何かを学びに変える手立てに、マニュアルなど作成しようがないからである。私たちの現場では、「この地で寝たきりになったら、分かりますよね・・・」、「脳梗塞や心筋梗塞の危険性を減らすのではなく、なってはダメなのです」、「最後まで介護する人にしか、病状の説明はできません」、「福祉や介護の充実のためには、生きるのも仕事です」、「障害は何ともできないけど、生涯なら何とかできるかもしれない」というようなことを言っていかなければならないのである。この地でひとりの患者を自律させるには、さまざまな職種や人種を巻き込まなければ成り立たない。NPOやボランティア団体、事業所や協会、行政やメディアなどとタッグを組む必要がある。充分であろうはずはないが、それでもあらゆるリソースを動員して、支援体制を布く必要がある。私たちの医療には解答がない。だから、正解を学ぶことはできないし、規範を教える術もない。ここで学ぶことは、もちろん、医療技術を向上させるとか、医学的知識を増幅させるとか、そういうことを目指すことに異論はないが、それよりも“自分は何ができないか”を理解し、自分にできないことは、誰にどのように支援されればそれが達成できるのか。「そういう人に支持されなければ、有効に自分の学びが活かされることはない」ということを体感することなのである。一手先、二手先を見据えて「自分にできないこと」と、「自分にできること」とを、きちんとリンケージすることなのである。日本の医療は世界最高レベルなのに、「満足度は最低ランクである」と揶揄される。やるせない思いがする。日本の医療は、なぜそうなってしまったのだろうか。それは、「医療費の公的支出が他国と比べて少なく、診療報酬が全体的に低く抑えられている。医師が、数多くの業務をこなして長時間働くという現状があり、現在の医療レベルは、医師の滅私奉公によって支えられているからだ」という、もっともらしい解答が用意されている。「ベルトコンベア式診療」、「クレーム患者の存在」、「患者たらい回し」、「医師不足」、「効率化医療」、「コンビニ受診」など原因はさまざまであろうが、身も蓋もない結論を言うならば、「医療者が医療に不快感を示している」からである。だから、この病院での研修では、せめてその一点だけでも払拭させたいと願う。ここでの研修というのは、症例を経験することだけではなく、どういう患者を、どういう上級医と、どういうふうに考えるかで、限られた情報と資源との中で、いかに愉快に、かつ有意義に過ごすかを追求することなのである。そういうことを探り当てるのも、重要な知的技術だし、意欲的思考だと思う。及川先生(当院脳外科医・副院長)が臨終を告げる現場に遭遇した。「今から、じいちゃんにしてあげられる最後のことをすっから。いいかい、じいちゃんの胸と口に手を当てて、よーく耳と掌で感じるんだよ。がんばってきたけんど、心臓と呼吸が止まってしまったんだよ」「自分以外の人間に最後にしてあげられること」、言葉にすれば単純なことかもしれないが、それは死の確認作業だった。当たり前のことかもしれないし、私が言うのもおこがましいが、先生は、かつて私が所属していた大学病院医師が束になっても教えられなかった看取りを、一瞬で示してくれていた。私は、「医療はこうあるべきだ」というようなことをずっと考えてきた。大学病院なのだから、最後の砦なのだから、という気持ちで使命を果たそうとした時期もあった。そして、それが叶わなければ、勝手に憤り、利己的にやる気をなくしていた。今になって思えば、そういう態度だった理由は、「資源を度外視する大学診療が正論だ」と考えていたからである。ここでの医療の正論は、患者の中にあった。持てる能力を駆使して、医療という現場を生き抜いてこられたことに大きな自信と誇りとを持っている。しかし、厳しさの中での経験が、自信過剰で鼻持ちならない傲慢な医師、あるいは逆に虚無的で無機質な医師を生む可能性があることも、同時に自覚している。20代の私は、自己欺瞞と傲岸不遜とで自分が何者かも分からず、ましてや他人も、そして世の中も分からなかった。他人を振り回し、他人に振り回されていた。30代になっても落ち着くことはなく、精神はますます偏狭に、態度はますます狷介となった。思慮が足りず、早合点しがちで、行動がときに上滑りし、ちょっとしたことで自己嫌悪し、短気で気難しく、過信と煩慮とで迷走していた。英国に留学し、苦労したことで、35歳を過ぎた頃から少しずつ世間を知り、40歳を超えたあたりで、ようやく深遠でも高慢でもなく、ごく日常的な次元で物事を客観的に捉えられるようになってきた。個別的、具体的なことよりも、普遍的、抽象的なことに関心が向くようになった。移り変わる物事を追いかけるよりも、変わらない事柄を考えている時間の方が長くなり、自分が何者で、何ができ、何ができないかが、ようやく理解できるようになった。そして私は、この地で、再び翻弄されている。被災地での取り組みに刺激され、触発され、身もだえしている。ここには、キャリアを積んだ医師たちが迷っている現実があり、いい大人たちが逡巡している現場がある。そういう私たちの“ためらいの行動”というものに、どうか共鳴してもらいたい。研修医にとって、ここはある意味、異質な空間かもしれない。「あるようでいて、それすらもないもの」、「ないようでいて、実は見えていないだけ」というものがたくさんある。医療者として患者の治療はもちろんだが、住民の生活にも入り込んでもらいたい。そして、たとえば、仮設住宅に住む人々の健康管理の一端を担ってもらい、彼らの身体情報を次の研修医へと伝え、バトンを渡すように申し送り、受け継いでいってもらいたい。実際、亀田総合病院からやって来た研修医の彼は、仮設を1区画ごとに回り、“熱中症予防”に関する講話を展開している。高齢者からも、「孫が来たようだ」と大変評判が良いようだ。当院の研修カリキュラムは、(少なくとも私にとっては)研修医のためのものではなかった。恥ずかしいことだが、私自身の目標を改めて自覚させるものであった。卒後研修医たちは、明確化されたシラバスを吟味して、研修病院を探すことであろう。医師が、医療以外のさまざまな行事やボランティアに参画していることから、ここには、シラバスに乗せられない何かがある。研修カリキュラムは予め存在するものではなく、これからの研修医たちと創っていくものであった。私は、人と付き合うことが愉しくなり、人に任せることが頼もしくなった。そして、少しずつだが、自分のやりたいことが分かってきた。

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下痢型過敏性腸症候群治療剤「YM060」口腔内崩壊錠、国内承認申請

アステラス製薬は8日、下痢型過敏性腸症候群治療剤「イリボー錠」の追加剤形として開発しているYM060(一般名:ラモセトロン塩酸塩)口腔内崩壊錠に関し、男性における下痢型過敏性腸症候群の効能・効果について厚生労働省に承認申請を行ったと発表した。YM060口腔内崩壊錠は、アステラス製薬の製剤技術の1つであるWOWTAB技術を適用した過敏性腸症候群治療剤。同剤は、口腔内の唾液で速やかに崩壊し、水なしでも服用が可能であるため、高齢者や嚥下機能が低下した患者、また、水分摂取を控えている患者にも有用であるなど、服用者の様々なニーズに対応できるという。イリボー錠は、同社によって創製されたセロトニン5-HT3受容体拮抗剤。セロトニンは、神経伝達物質の1つで、消化管の運動に大きく関係しており、ストレスなどによって遊離が促進されたセロトニンが、腸管神経に存在する5-HT3受容体を活性化することにより、消化管運動を亢進させ、便通異常を引き起こす。また、腸が受けた刺激によってもセロトニンが遊離し、求心性神経終末の5-HT3受容体に結合することで、脳に痛みを伝える。イリボー錠は、5-HT3受容体を選択的に阻害することで、消化管運動亢進に伴う便通異常(下痢・排便亢進)を改善するとともに、大腸痛覚伝達を抑制し、腹痛及び内臓知覚過敏を改善することが期待できるとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/-ym060.html

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特発性肺線維症治療薬「ピレスパ錠200mg」韓国で製造販売承認を取得

塩野義製薬株式会社は8日、日東製薬株式会社(本社:韓国、ソウル)と韓国における販売に関するライセンス契約を締結したピルフェニドン(製品名:ピレスパ錠200mg)が、7月31日付で韓国において製造販売承認を取得したことを発表した。ピレスパ錠は、米国マルナック社およびKDL株式会社から導入し、塩野義製薬が日本において2008年10月に、特発性肺線維症を適応症とした製造販売承認を世界で初めて取得し、同年12月から「ピレスパ錠」として発売を開始した。同製品は、線維化そのものを抑制するという新しい作用機序で、特発性肺線維症の進行を抑えることが期待されている。韓国においては、2011年5月のライセンス契約締結後、日東製薬が開発を進め、2012年4月に製造販売承認申請を行っていたが、希少疾病用医薬品として優先審査され、承認された。なお、韓国での製品名は日本と同じ「ピレスパ錠」であり、日東製薬から発売する予定だという。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.shionogi.co.jp/ir/news/detail/120808.pdf

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がん患者のせん妄治療に有効な抗精神病薬は…

 入院がん患者ではせん妄を発症することは少なくない。せん妄の治療においては、しばしば抗精神病薬が用いられる。日本医科大学武蔵小杉病院 岸氏らは、非定型抗精神病薬であるリスペリドンのがん患者のせん妄に対する有効性を検証するとともに、重症度による評価を行った。Psychiatry Clin Neurosci誌オンライン版2012年8月号の報告。 対象はせん妄を発症し、精神科のコンサルテーションを受けたがん患者29例(平均年齢:68.9±12.5歳、男性69%)。リスペリドンは1日1回、経口投与(平均投与量:1.4±1.3㎎/日)を行った。標準化された定量的な尺度を用いて、試験開始前および終了後(7日目)の認知機能、せん妄、身体的な機能障害を評価した。主な結果は以下のとおり。・ルーチンの臨床処置におけるリスペリドン投与はせん妄治療に有効で、48%が反応、38%は寛解に至った。・せん妄の重症度は79%の患者で減少した。・せん妄の重症度の変化は、年齢、性別、一般的な認知機能障害、基礎疾患の重症度とは無関係であった。・リスペリドンは、興奮や知覚障害の変化に加え、ほかのせん妄症状にも効果的であった。 なお、国内におけるリスペリドンの効能・効果は「統合失調症」である(2012年7月末現在)。関連医療ニュース ・がん患者の悪夢に有効な治療法は? ・気温31℃超で気分症状が再発!入院も増加 ・せん妄対策に「光療法」が有効!

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黒人で高い、男性間性交渉者のHIV感染リスク

 黒人の男性間性交渉者(MSM)は、非黒人MSMに比べHIV陽性者が多く、抗レトロウイルス薬併用療法(cART)を受けている者が少なく、低所得などの構造的障壁を持つ者が多いことが、米国疾病対策予防センター(CDC)のGregorio A Millett氏らの検討で示された。2009年の米国のHIV感染者の約4分の1を、全人口の1%に満たない黒人MSMが占め、人種間の感染隔差の最大の要因となっているという。CDCによれば、2009年の若年の黒人MSMにおける新規HIV感染者は2006年に比べ48%も増加した。Lancet誌2012年7月28日号(オンライン版2012年7月20日号)掲載の報告。黒人MSMのHIV感染リスク関連因子をメタ解析で評価 研究グループは、カナダ、英国、米国の黒人のMSMにおけるHIV感染リスクの関連因子の評価を目的にメタ解析を行った。 データベース(Embase、Medline、Google Scholar)およびオンライン版の学会記録集に登録されたデータ(1981年1月1日~2011年12月31日)を検索して、HIVの感染リスクや感染状況に関連するアウトカムを人種間で量的に比較した試験を抽出した。 全試験のデータをアウトカムごとに統合して全体の効果量(effect size)を推算し、黒人MSM(10万6,148人)の黒人以外の人種のMSM(58万1,577人)に対するサマリー・オッズ比(OR)に変換した。構造的障壁の除去、治療を受けにくい状況の改善が必要 カナダの7試験、英国の13試験、米国の174試験が解析の対象となった。いずれの国でも、HIV感染者と非感染者間の安全でない性交渉の頻度は、黒人MSMと黒人以外の人種のMSMで同等だった。カナダと米国では、黒人MSMは非黒人MSMに比べ薬物使用歴のある者の頻度が有意に低かった[カナダ、OR:0.53、95%信頼区間(CI):0.38~0.75、米国、OR:0.67、95%CI:0.50~0.92]。 英国と米国では、黒人MSMは非黒人MSMに比べHIV陽性者が有意に多かった(それぞれ、OR:1.86、95%CI:1.58~2.18、OR:3.00、95%CI:2.06~4.40)が、両国ともHIV陽性黒人MSMはHIV陽性非黒人MSMよりもcARTの施行率が有意に低かった(それぞれ、OR:0.78、95%CI:0.69~0.88、OR:0.40、95%CI:0.26~0.62)。 米国では、HIV陽性黒人MSMはHIV陽性非黒人MSMに比し、健康保険加入者、CD4陽性細胞数>200/μL、cART服薬遵守、ウイルス抑制の割合が低かった。とくに、米国の黒人MSMは、HIV感染リスクを増加させる構造的障壁(失業、低所得、被拘禁歴、低学歴など)を有する者が非黒人MSMの2倍以上多かったが、HIV感染に対する予防的行動をとる者が有意に多かった(OR:1.39、95%CI:1.23~1.57)。 米国では、HIV感染関連因子のうち、構造的障壁、性的パートナーの年齢や人種については黒人MSMと非黒人MSM間に大きな差がみられたが、性的リスク(肛門性交、コンドーム使用、男性パートナー数など)は両群間でほとんど差がなかった。 著者は、「黒人MSMにおける高頻度のHIV感染状況を解消するには、構造的障壁やHIV治療を受けにくい環境を改善する必要がある」と結論している。

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シチコリン、急性虚血性脳卒中に対する有効性示せず:ICTUS試験

中等度~重度の急性虚血性脳卒中の治療において、シチコリン(商品名:シチコリン、シスコリンほか)、はプラセボを上回る効果はないことが、スペインGermans Trias i Pujol大学病院(バダロナ)のAntoni Davalos氏らが行ったICTUS試験で確認された。現在、欧米の急性虚血性脳卒中の治療では、発症後4.5時間以内の遺伝子組み換え組織プラスミノーゲンアクチベータ(rt-PA)の投与が唯一、推奨されている。シチコリンは神経血管の保護と修復作用を併せ持つ新規薬剤で、動物モデルでは虚血発作から数時間後でも急性の脳損傷の抑制や機能の回復効果を示すことが報告され、統合解析で有効性のエビデンスが示されている。Lancet誌2012年7月28日号(オンライン版2012年6月11日号)掲載の報告。シチコリンの有効性をプラセボ対照無作為化試験で評価ICTUS(international citicoline trial on acute stroke)試験は、急性虚血性脳卒中に対するシチコリンの有効性を検証する国際的な多施設共同プラセボ対照無作為化試験。対象は、中等度~重度の急性虚血性脳卒中による入院患者とした。これらの患者が、発症後24時間以内にシチコリンあるいはプラセボを投与する群[1~3日は12時間ごとに1,000mgを静注投与し、その後6週間は12時間ごとに錠剤(500mg)×2錠を経口投与]に無作為に割り付けられた。患者には治療割り付け情報がマスクされた。主要評価項目は、90日後の3つの指標に基づく総合評価による回復の達成とした[NIH脳卒中スケール(NIHSS)≦1、修正Rankinスケール(mRS)≦1、Barthelインデックス≧95]。安全性は、rt-PA治療後の症候性脳出血、神経学的増悪、死亡について評価した。中間解析で早期中止に2006年11月26日~2011年10月27日までに、スペインの37施設、ポルトガルの11施設、ドイツの11施設から合計2,298例が登録された。シチコリン群に1,148例(平均年齢72.9歳、70歳以上67.4%)が、プラセボ群には1,150例(同:72.8歳、67.6%)が割り付けられた。3回目の中間解析で、2,078例のデータに基づき両群間に有効性および安全性の差は認めないと判定され、試験は中止された。最終的に2,298例全例のデータの解析が行われた。総合的回復率は両群で同等で(オッズ比:1.03、95%信頼区間[CI]:0.86~1.25、p=0.364)、3つの指標のいずれにおいても有意な差はなかった(NIHSS≦1、OR:1.09、95%CI:0.87~1.36、mRS≦1、OR:1.07、95%CI:0.85~1.36、Barthelインデックス、OR:0.95、95%CI:0.77~1.17)。重篤な有害事象は、出血性/虚血性脳卒中がシチコリン群の5.2%、プラセボ群の4.5%に、心疾患がそれぞれ3.9%、3.4%に、肺炎が2.7%、2.7%にみられ、安全性にも差は認めなかった。著者は、「シチコリンは、中等度~重度の急性虚血性脳卒中の治療においてプラセボを上回る効果は認めなかった」と結論している。

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大学病院勤務医に聞く!「時間治療」(クロノテラピー)、取り入れてますか?

臓器や組織の時刻依存的な機能性に着目し、治療効果を高め副作用を小さく留めるように一日の中の"時刻"を意識して行なう治療法が、「時間治療」(クロノテラピー)として注目されています。今回は大学病院勤務の先生方に対し、がん治療のほか糖尿病・高血圧など生活習慣病においても効果・活用方法が研究されつつあるこの考え方について、認知度や活用実態を尋ねてみました。結果概要はこちらコメントはこちら設問詳細「時間治療」(クロノテラピー)についてお尋ねします。あらゆる臓器や組織の機能性が、「サーカディアンリズム」と呼ばれる周期で時刻依存的に毎日の調節を受けているとされ、こうしたメカニズムから「どの時間帯にどのような疾患リスクが高まるか」といったことが徐々にわかってきています。こうした考えから、病気の治療に"時間のものさし"の視点を導入し、「治療効果を高め、副作用を小さく留めるように一日の中の"時刻"を意識して行なう治療法」が、「時間治療」(クロノテラピー)として注目されています。副作用の起きない範囲で大量に抗がん剤を投与するのが基本とされるがん治療に加え、腎臓疾患、その他糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病においても、時間治療の効果および活用方法が研究されています。そこで先生にお尋ねします。Q1. 「時間治療」(クロノテラピー)をご存知でしたか?知っている知らなかったQ2. (「知っている」とお答えになった先生のみ)「時間治療」(クロノテラピー)の考え方を治療に取り入れていますか。取り入れている今後取り入れたいと考えている取り入れていない自分の専門分野では対象外だと思うその他(       )Q3. コメントをお願いします(どのように取り入れているか、今後知りたいこと、患者からの要望などどういったことでも結構です)アンケート結果Q1. 「時間治療」(クロノテラピー)をご存知でしたか?Q2. (「知っている」とお答えになった先生のみ)「時間治療」(クロノテラピー)の考え方を治療に取り入れていますか。2012年7月20日(金)~26日(木)実施有効回答数:674件調査対象:CareNet.com医師会員のうち大学病院および関連施設の勤務医結果概要大学病院勤務医の3人に1人が"時間治療"を知っている全体の34.0%が時間治療(クロノテラピー)について「知っている」と回答。「知らなかった」と回答した医師からも、「エビデンスや具体例などを詳しく知りたい」といった声が多数寄せられた。20人に1人が「既に取り入れている」、10人に1人が「今後取り入れたい」と回答知っている医師のうち、時間治療の考え方を治療に取り入れているとした回答者は16.6%(全体の5.6%)。抗がん剤治療のほか、降圧剤の服用時間を夜間にするといったコメントが寄せられた。取り入れていない医師からも「今後の研究結果次第では積極的に取り入れたい」とした声が多く見られた。「自分の専門分野では対象外だと思う」と回答した医師は9.6%。また「抗がん剤使用は夜間の方が有効だが、点滴の煩雑さから夜勤看護師の協力は得難いと思われる」といった、実施する上での環境面の制約を挙げた声も見られた。CareNet.comの会員医師に尋ねてみたいテーマを募集中です。採用させて頂いた方へは300ポイント進呈!応募はこちらコメント抜粋 (一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)「抗剤治療のときに取り入れています。」(40代,内科)「プラセボ効果が大きいと思う。 」(50代,眼科)「どの時間帯に薬を投与した方が良いという考え方は新しいと思う」(30代,外科)「うつに対する光療法として取り入れている」(30代,精神・神経科)「ABPMや家庭血圧による血圧日内変動の評価を行った上で適応のある患者には降圧薬の一部の就眠前投与を行っている.」(40代,内科)「全く初めて聞きました。ベーシックなことから教えていただきたいです。」(50代,血液内科)「コンプライアンスの高い患者なら、時間治療の考え方は効果があるかも知れませんね。 ちなみに、ショートパルスみたいな使い方でステロイドを使うことが多いのですが、夜に飲むと不眠などの症状が問題になりやすいので、朝に飲んでもらっています。これ、時間治療ですね。」(40代,耳鼻咽喉科)「抗ガン剤治療などに取り入れてみたい」(60代,泌尿器科)「時間治療の効果が発揮できるように降圧剤を就寝前に投与する」(50代,循環器科)「発熱の副作用の多いサイトカイン療法は夜間に行う。」(40代,泌尿器科)「夜間の抗がん剤投与は病棟スタッフのサポート体制を考えると現実的ではない。従来通りの昼間の抗がん剤投与を行っている。」(30代,血液内科)「もっと一般的になれば実施したい。」(40代,小児科)「抗がん剤治療で有効性を高めるのと副作用を抑える効果が期待できる。具体例を教えてほしい」(40代,外科)「概日リズムも大切だが、それ以上に臨床上重要な部分が他にあると思う。」(40代,循環器科)「ACE阻害薬による乾咳を防ぐために、ACE阻害薬を夕方に投与している。」(60代,循環器科)「現時点で使わなくても良い状況にある。 対象となる患者の選択方法などがあると良い。」(50代,精神・神経科)「脳出血の発症がどうしても朝方に多いことと、降圧薬の内服が朝だとたとえ持続性であるとはいえ効果が切れてくるのが朝方になるのが重なってしまうため、持続型の降圧薬を基本的に夜に内服するように処方している。」(30代,脳神経外科)「医者のように不規則な生活リズムで生活していたら恩恵に預かれないのでしょうか」(30代,外科)「精神科では、よく話をきく。」(30代,アレルギー科)「現在の所は未解明な部分が多いが、解明が進むにつれて少しずつ取り入れたい。 ただ、時間治療について知るにつれ、自分の不摂生を大きく恥じるかもしれないのが辛い。」(20代,総合診療科)「降圧薬、スタチン、甲状腺ホルモン剤等の夕食後投与。ステロイド薬の午前中投与などで取り入れている。」(50代,代謝・内分泌科)「内分泌疾患では関連あると思っていましたが、がん治療で関係があるとは思いませんでした。」(40代,小児科)「興味はあり、今後の研究結果次第では積極的に活用してゆきたいと考えている。」(30代,小児科)「 高血圧などでは時間帯による変動の激しい人がいるので勉強したい。 」(50代,血液内科)「そもそも糖尿病や高血圧などの昔からの処方タイミング自体が時間治療にあたると思う」(30代,代謝・内分泌科)「サーカディアンリズムはともかく、これが治療に応用できるということは全く知らなかった」(40代,救急医療科)「もっと直感的に分かる名称がいいと思います。」(40代,脳神経外科)「心筋梗塞や脳梗塞の発症は、朝方に多いので、モーニングサージや朝方の交感神経の高まりを抑制するように、夕方に処方を変更したりなど行っています。」(40代,循環器科)「抗がん剤使用では夜間の方が有効だが、点滴の煩雑さから、夜勤の看護師の協力は得難いと思いわれる。」(40代,呼吸器科)「がん治療に実際どのように取り入れられているか知りたい」(30代,外科)「サーカディアンリズムに個人差がないのか、それによる治療効果の差がないのかが気になる」(30代,内科)「ある程度考慮しています。ただしケースバイケースです。」(40代,膠原病科)「クロノテラピーについて、根拠のある否定的な意見と肯定的・推進的意見を両方とも知りたい。」(30代,神経内科)「クリニカルパスと連動してできたら良いと思う。」(30代,血液内科)「現時点では効果は部分的なものだと思う.マスコミなどで画期的な方法のように取り上げられているのは違和感を感じる.」(50代,膠原病科)「時間により治療を行う方針は間違ってないと思うが、現在のようなエビデンスベースの医療ではそのエビデンスを示すことは難しいと考えます。」(40代,リウマチ科)「夜間に抗剤投与を行うほうがいいとする意見があったが、夜間投与中に副反応などが生じた時のリスク対処を考えるとベネフィットは少ないと思う」(30代,呼吸器科)「夕方・夜間の抗がん剤投与は、マンパワー不足で、現実的に無理」(30代,血液内科)「生体における個体差をどのように克服できるのかが不安でもあります。」(50代,外科)「もっと学術的な後押し、証明がなされたら取り入れる。テレビの影響で患者からの要望は多いが、より科学的なデータを望む。」(30代,消化器科)「患者からの要望はあるが、今後も取り入れる予定はない。」(40代,泌尿器科)「時間栄養学が提唱されており、夜間に食事をすると肥満しやすいことの理論的根拠が確立されてきた。 時計遺伝子が食事をはじめ体のリズムを調整している。スタチン製剤を夕方に処方するのも脂肪合成の日内リズムに基づいている」(60代,代謝・内分泌科)「サーカディアンリズムに従えば,有り得る治療と思う.」(40代,皮膚科)「睡眠覚醒リズムの補正が感情・情緒の改善に不可欠であると教育している。」(40代,精神・神経科)「H2 blockerは1回のときは夜に使用している。」(40代,外科)「神経疾患にも取り入れられているのか知りたい。特にステロイド大量療法(パルス療法)でも導入されているのか?」(40代,神経内科)「人間の体は不思議なもので、いつの間にか勝手に治るというのが、これで実証されていくのかと勝手に想像します。すべて知りたいです。」(30代,循環器科)

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n-3脂肪酸、2型糖尿病患者の心血管イベント予防効果認められず

 心筋梗塞や心不全患者において心血管イベント予防効果が示唆されている魚油に豊富なn-3脂肪酸について、2型糖尿病患者またはそのリスクを有する患者について検討した結果、心血管イベントの有意な減少はみられなかったことが報告された。糖尿病予備軍および早期糖尿病患者1万2,500例超を長期追跡する「ORIGIN」試験グループが報告した。NEJM誌7月26日号(オンライン版2012年6月11日号)掲載より。糖尿病治療中の1万2,536例をn-3脂肪酸群とプラセボ群に無作為化し中央値6.2年追跡 ORIGIN(Outcome Reduction with an Initial Glargine Intervention)はインスリン グラルギン(商品名:ランタス)治療と標準的治療が心血管系イベントの発生に及ぼす影響を比較するとともに、長期のn-3脂肪酸サプリメント服用についても検討した2×2要因二重盲検無作為化臨床試験。 被験者は、40ヵ国573施設から登録され、中央値6.2年(範囲:5.8~6.7)追跡された。心血管イベントが高リスク(ベースラインで59%が心筋梗塞、脳卒中、または血行再建術実施)の、空腹時血糖異常、耐糖能異常あるいは2型糖尿病を有する患者で、インスリン グラルギン(商品名:ランタス)[目標空腹時血糖値≦95mg/dL(5.3mmol/L)]または標準治療のいずれかを受けるように無作為化された。また、毎日n-3脂肪酸エチルエステル900mg以上(90%超)を含有する1gカプセルのサプリメントまたはプラセボを服用する群に無作為化され追跡された。 n-3脂肪酸服用に関する解析対象となった被験者は1万2,536例(平均年齢64歳、女性35%)で、服用群6,281例、プラセボ6,255例。主要アウトカムは、心血管系が原因の死亡だった。中性脂肪の値は有意に低下、しかし主要アウトカムの心血管死は有意差認められず 結果、追跡期間中の主要アウトカム(心血管死)の発生は、n-3脂肪酸群574例(9.1%)、プラセボ群581例(9.3%)で有意な差は認められなかった(ハザード比:0.98、95%信頼区間:0.87~1.10、p=0.72)。 n-3脂肪酸群はプラセボと比較して、重大血管性イベントの発生[1,034例(16.5%)対1,017例(16.3%)、ハザード比:1.01、0.93~1.10、p=0.81]、全死因死亡[951例(15.1%)対964例(15.4%)、同:0.98、0.89~1.07、p=0.63)、不整脈死[288例(4.6%)対259例(4.1%)、同:1.10、0.93~1.30、p=0.26)に対し有意な効果は認められなかった。 中性脂肪の低下については、n-3脂肪酸群がプラセボ群よりも14.5mg/dL(0.16mmol/L)有意に大きな低下が認められた。しかしその他の脂質には有意な影響は認められなかった。 有害事象の発生は両群で同程度だった。

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早期糖尿病患者に対するインスリン グラルギン

糖尿病予備軍および早期糖尿病患者1万2,500例超を長期追跡した「ORIGIN」試験グループは、インスリン グラルギン(商品名:ランタス)による6年超にわたる空腹時血糖正常化の心血管およびその他のアウトカムへの影響について発表した。心血管アウトカムとがんへの影響は中立的であったこと、低血糖エピソード増とわずかな体重増は認められたが糖尿病の新規発症は減少したという。結果を踏まえて研究グループは、さらに血糖正常化の微細血管などへの影響について検討する必要があるが、現段階ではインスリン グラルギンの標準療法としての位置づけ変更を支持しないとする見解を示している。NEJM誌7月26日号(オンライン版2012年6月11日号)掲載より。中央値6.2年追跡、インスリン グラルギン治療と標準治療を比較ORIGIN(Outcome Reduction with an Initial Glargine Intervention)はインスリン グラルギン(商品名:ランタス)治療と標準的治療が心血管系イベントの発生に及ぼす影響を比較するとともに、長期のn-3脂肪酸サプリメント服用についても検討した2×2要因二重盲検無作為化臨床試験。被験者は、40ヵ国573施設から登録され、中央値6.2年(範囲:5.8~6.7)追跡された。心血管イベントが高リスク(ベースラインで59%が心筋梗塞、脳卒中、または血行再建術実施)の、空腹時血糖異常、耐糖能異常あるいは2型糖尿病を有する患者で、インスリン グラルギン[目標空腹時血糖値≦95mg/dL(5.3mmol/L)]または標準治療のいずれかを受けるように無作為化された。また、毎日n-3脂肪酸エチルエステル900mg以上(90%超)を含有する1gカプセルのサプリメントまたはプラセボを服用する群に無作為化され追跡された。空腹時血糖正常化の心血管イベントへの影響についての解析は、被験者1万2,537例(平均63.5歳)で、インスリン グラルギン群6,264例、標準治療群6,273例。共通主要アウトカムは、第1は非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中または心血管死とし、第2は第1のイベントに加えて血行再建または心不全による入院とした。このほか、微小血管アウトカム、糖尿病の発症、低血糖の発生、体重、がんについても両群間で比較した。心血管アウトカム、がんの発生に有意差認められず、2型糖尿病の新規発症は有意に減少結果、両群の心血管アウトカムの発生率は同程度であった。第1共通主要アウトカムの発生率は100人・年当たり、インスリン グラルギン群2.94、標準治療群2.85で(ハザード比:1.02、95%信頼区間:0.94、~1.11、p=0.63)、第2共通主要アウトカムは5.52、5.28(同:1.04、0.97~1.11、p=0.27)だった。2型糖尿病の新規発症については、治療中止後3ヵ月時点での発生が、インスリン グラルギン群30%に対し、標準治療群は35%だった(オッズ比:0.80、95%信頼区間:0.64~1.00、p=0.05)。重症低血糖の発生率は100人・年当たり、インスリン グラルギン群1.00、標準治療群0.31。平均体重の変化は、インスリン グラルギン群が1.6kg増加、標準治療群は0.5kg減少だった。がんの発生については、両群間に有意差は認められなかった。発生率は100人・年当たり両群ともに1.32だった(オッズ比:1.00、95%信頼区間:0.88~1.13、p=0.97)。

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