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禁煙対策で喫煙率が年間-3.3%と大幅に低減/Lancet

 ウルグアイでは禁煙対策の導入により、喫煙率の年間低下率3.3%という良好な効果が得られたことが、同国保健省のWinston Abascal氏らの調査で示された。喫煙者の80%を低~中所得国の住人が占め、高所得国では喫煙率が低下していることもあって、低~中所得国の世界的なたばこ関連疾病負担の割合が増大しているという。人口約3,500万人の南米の中所得国であるウルグアイでは、2005年に包括的な禁煙プログラムが導入され、キャンペーンが実施された。Lancet誌2012年11月3日号(オンライン版2012年9月14日号)掲載の報告。禁煙キャンペーンの効果を隣国アルゼンチンと比較 研究グループは、ウルグアイにおける禁煙キャンペーンの効果を評価する住民ベースの傾向分析を行った。 対照として、このような禁煙対策を導入していない隣国アルゼンチンのデータを用いた。両国の1人当たりのたばこ消費量、未成年者の喫煙率、成人の喫煙率を調査し、比較した。世界的なたばこ関連疾病負担が抑制される可能性 2005~2011年に、ウルグアイでは15歳以上の1人当たりのたばこ消費量が年間4.3%ずつ低下したのに対し、アルゼンチンでは年間0.6%増加した(傾向差の検定:p=0.002)。 13歳、15歳、17歳の生徒を合わせた喫煙率は、2003~2009年のウルグアイでは年間8.0%低下したが、2001~2009年のアルゼンチンでは2.5%の低下にとどまった(傾向差の検定:p=0.02)。 2005~2011年に、ウルグアイでは喫煙率が年間3.3%低下し、アルゼンチンでは1.7%低下した(傾向差の検定:p=0.02)。 著者は、「ウルグアイの包括的な禁煙キャンペーンは前例のないほど大きな喫煙の低下効果をもたらした」と結論づけ、「他の低~中所得国でも,ウルグアイと同定度のたばこの使用量の低減が実現されれば、世界的なたばこ関連疾患負担が大きく抑制されると考えられる」と指摘する。

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てんかん発作時の脳炎がPET画像診断活用で明らかに

 PET画像診断により、てんかん発作時に関連する脳病変として脳炎が有意に認められることがラット試験において実証された。近年、てんかん治療のターゲットとして炎症カスケードが注目されている。本研究を行ったStefanie Dedeurwaerdere氏らは、「この結果は、てんかん発作時の脳炎の役割とてんかん発作に対する抗炎症薬の評価を、さらに長期的に進めていく後押しとなった」と報告している。EJNMMI Research誌オンライン版2012年11月8日号の掲載報告。 KASE(カイニン酸誘発てんかん重積状態)ラットモデルにおける、早期てんかん発作時の脳炎について、剖検による病理組織学的所見とin vivoでのPETで測定した[18F]-PBR111により調べた。研究は、てんかん重積状態(SE)モデルラット13例と対照群ラット9例を比較して行われた。SE後7日間の輸送体蛋白質(TSPO)の発現とミクログリアの活性化を、[125I]-CLINDEオートラジオグラフィとOX-42免疫組織化学的方法で評価した。またサブグループでは、剖検前に代謝物補正入力関数による[18F]-PBR111 PET測定を行った。 関心領域(VOIs)の[18F]-PBR111分布容量(Vt)を、反応速度モデリングとVOI/代謝物補正血漿濃度で定量化した。 主な結果は以下のとおり。・SEモデルラットの多くがin vivoにおいて、海馬や扁桃体といった関連する脳病変部位でTSPOの非常に過剰な発現を示した(p<0.001)。・症状が軽度のラットでは、扁桃体でのみTSPOのわずかな増大がみられた(p<0.001)。・TSPOの発現はOX-42シグナルと関連していたが、明らかな細胞の消失はみられなかった。・同様に、in vivoにおいて、海馬(p<0.005)や扁桃体(p<0.001)といったキー病変で、[18F]-PBR111の容量増大と濃度の上昇がみられた。・剖検およびin vivoいずれにおいても、てんかん発作において重要な脳の部位で、てんかん発作中に有意な脳炎が認められることがKASEモデルにおいて実証された。関連医療ニュース ・PETでみるアリピプラゾール薬理作用「なぜ、EPSが少ないのか」 ・てんかんを持つ人のうつ病発症を理解することが急務 ・SPECT画像診断による前頭部脳血流評価で、大うつ病高齢者のSSRI有効性を予測

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全心血管疾患生涯リスクは、あらゆる人で>30%と高い/JAMA

 全心血管疾患生涯リスクは、あらゆる人で高い(>30%)ことが、米国・ノースウエスタン大学ファインバーグ医学校のJohn T. Wilkins氏らによるプール生存解析の結果、明らかにされた。これまで、そうした疾患負担の可能性は示唆されていたが、解析報告はなかった。今回示された生涯リスクには、中高年のリスク因子を有する人も含まれるのだが、著者らによる解析で、それらリスクを有する人々でもメンテナンスでリスクを至適に維持すれば、かなり長期にわたって非疾患生存を達成していたことも明らかにされた。JAMA誌2012年11月7日号掲載より。45、55、65、75歳時点でのすべての心血管疾患の生涯リスクを推定 心血管疾患の生涯リスク推定は、医師と患者間のリスクをめぐるコミュニケーションを助ける役割を担う可能性がある。研究グループは、全心血管疾患の生涯リスクを年齢指標(45、55、65、75歳)、リスク因子ごとに算出し、また全リスク因子にわたる非心血管疾患生存の推定を行った。 1964~2008年の間にNHLBIが資金提供して行われた5つの住民ベース試験コホート(Framingham Heart Study、Framingham Offspring Study、Atherosclerosis Risk in Communities Study、Chicago Heart Association Detection Project in Industry Study、Cardiovascular Health Study)の計90万5,115人・年のデータをプール生存解析し検討した。被験者は全員ベースラインでは非心血管疾患であったがリスク因子に関するデータ[血圧(BP)値、総コレステロール(TC)値、2型糖尿病、喫煙状況]と総心血管疾患アウトカムのデータは有していた。 主要評価項目は、あらゆるすべての心血管疾患イベント(致死的・非致死的冠動脈疾患、全発症型の脳卒中、うっ血性心不全、その他心血管疾患死)だった。リスク因子至適でも55歳時の心血管疾患生涯リスクは男性40%、女性30% 年齢指標45歳時における、すべての総心血管疾患生涯リスクは、男性60.3%(95%信頼区間:59.3~61.2)、女性55.6%(同:54.5~56.7)であった。 男性は女性よりも、すべての年齢指標において生涯リスクが高値であった。 55歳時、65歳時では、男女とも95歳までの生涯リスクについて、「1つ以上リスク因子上昇がある(BP:140~149/90~99mmHg、TC:200~239mg/dL、糖尿病と喫煙はなし)」「1つの重大リスク因子(BP:≧160/100mmHgまたは治療中、TC:≧240mg/dLまたは治療中、糖尿病、喫煙)がある」「2つ以上の重大リスク因子がある」がいずれも50%を超えていた。 リスク因子が至適値であっても(BP:<120/80mg、TC:<180mg/dL、非喫煙、非糖尿病)、55歳時の生涯リスク(85歳までの)は、男性40%、女性30%であった。 2つ以上の重大リスク因子を有する人との比較で、リスク因子が至適値であった人は、14年長く無心血管疾患で生存すると推定された。

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HIV 感染症を難病指定に

神戸大学感染症内科岩田 健太郎2012年11月16日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行※本記事は、MRIC by 医療ガバナンス学会より許可をいただき、同学会のメールマガジンで配信された記事を転載しております。厚生労働省によると、これまで56しかなかった難病指定疾患を300以上に増やす予定だという。この難病にHIV感染症および後天性免疫不全症候群(エイズ)(以下、HIV感染症とまとめる)を含めるべきだ、というのが本論の主旨である。以下にその理由を示す。難病対策委員会によると、難病の選定基準は1. 患者数が人口の0.1%程度以下2. 病気が未解明3. 治療法がないか、治療法があっても症状が良くなったり悪くなったりする4. 生活への支障が生涯にわたる5. 診断基準か客観的な指標があるの全てを満たす場合に対象となるという(朝日新聞2012年10月31日朝刊より)。HIV感染症は現在482あるという難病研究事業の対象にはなっていないが、患者は現在分かっているだけで数万人規模であり(1)、条件1は満たす。条件2と3についてはどうだろうか。エイズはヒト免疫不全ウイルス(HIV)が原因の細胞性免疫不全である。病気のメカニズムはある程度分かっており、抗ウイルス療法も存在する。しかし、この疾患はいまだ治癒に至る方法は解明されていない。「解明」がどの程度を意味するものなのかは分からないが、難病指定されている筋萎縮性側索硬化症(ALS)などもスーパーオキシド・ジスムターゼ(SOD1)の遺伝子異常など、病態生理はある程度「解明」されているので、HIV感染症を除外する根拠には乏しいと考える(2)。抗ウイルス療法を用いて患者の予後は劇的に改善したが、症状が悪くなる場合も少なくない。治療は生涯にわたり、生活への支障は続く(条件4)。診断基準は明確だ(HIVの各種検査を行う、条件5)。難病指定してはいけない、という根拠は乏しい。現在、HIV感染患者には診療費の公費助成がある。その主たるものは免疫不全の程度に応じて得られる身体障害者認定と自立支援医療である(3、4)。もともと、薬害エイズ事件など「薬害」の要素が大きかったこの感染症患者の救済の手段として身体障害者制度は活用された(5)。しかし、現実には多くの患者には「身体障害」は存在せず、そういう患者では日常生活を送ったり仕事をすることも可能であるから、この制度をアプライするには若干の無理がある。また、「症状の固定」まで4週間の経過を見なければ障害者認定は受けられないため、その分、治療が遅れたり余分な(そして高額な)治療費がかかる。近年のHIV感染治療は激変している。以前は免疫抑制がかなり進んでから抗ウイルス療法を開始していたが、治療薬の進歩と臨床試験データの蓄積から、治療はどんどん前倒しするようになった。日和見感染症があっても早期(2週間以内。ただし結核などを除く)に治療を始めたほうが予後が良いケースも多いことが分かっている。障害者認定にかかる「4週間の遅れ」は無視できない遅れなのである。今年発表された診療ガイドライン(International Antiviral Society-USA, IAS-USA)では、すべてのHIV感染者に抗ウイルス療法を提供するよう推奨されている(6)。しかし、免疫不全が進んでいない患者では低い等級の身体障害者認定しか得られないため、十分な診療支援はかなわない。感染早期に治療を始めれば、体内にあるウイルスの量を減らし、さらなる感染者発生防止にも役に立つ。日本は先進国でも新規発生患者が増加している稀有な国の一つである。HIV感染の診療費は生涯1億円程度かかると言われる(7)。患者の早期発見、早期治療、そして予防は医療費の有効活用という観点からも重要である。(免疫不全の程度にかかわらず)すべてのHIV感染者を速やかに難病指定し、適切な治療を提供できるようにする必要がある。患者救済という目的のもと、HIV患者の身体障害者認定は一定の成果を上げてきた。しかし、その成果は「歴史的成果」と称すべきで、現状維持を正当化する根拠にしてはならない。厚生労働省は現状を鑑み、HIV感染者を難病指定に切り替えるべきである。1. 日本のHIV感染者・AIDS患者の状況(平成23年12月26日~平成24年3月25日) IASR Vol. 33 P. 171-173 http://www.nih.go.jp/niid/ja/aids-m/aids-iasrd/2274-kj3888.html2. 筋萎縮性側索硬化症(公費対象) 難病情報センター http://www.nih.go.jp/niid/ja/aids-m/aids-iasrd/2274-kj3888.html3. HIV感染者の身体障害者認定について 厚生労働省 http://www1.mhlw.go.jp/houdou/0912/h1216-1.html4. 自立支援医療(更生医療)の概要 厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/jiritsu/kousei.html5. HIV感染者が免疫機能障害として、身体障害者認定を受けるまでの経緯をご存知ですか? はばたき福祉事業団 http://old.habatakifukushi.jp/hiv_medical_welfare/medical_treatment_welfare_system/hiv_55.html6. Lawn SD,Antiretroviral Treatment of Adult HIV Infection. IAS-USA. https://www.iasusa.org/content/antiretroviral-treatment-adult-hiv-infection-07. 世界は減少、日本は増加…1人に約1億円医療費必要なHIV感染症を知る 日経トレンディネット 2011年2月28日 http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20110224/1034622/

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冠動脈CT血管造影、よりリアルな画像を提供する診断精度の評価は?/BMJ

 診断検査法の評価において、診断精度研究やプールメタ解析は重大なステップである。しかし診断精度研究において、評価不能の結果を扱うべきかどうかや、共通のアプローチで診断精度が過剰なのかどうかを評価するかのかについてコンセンサスは得られていない。そうした中でドイツ・ベルリン自由大学のGeorg M Schuetz氏らは、冠動脈CT血管造影の診断パフォーマンスのメタ解析的評価を行い、3×2分割表による評価が従来の2×2分割表による評価よりも優れているかを検討した。その結果、評価不能の結果をどう扱うべきかコンセンサスをみいだすことはできなかったが、評価不能の結果を含める場合は、3×2分割表を適用するほうがよりリアルな画像を提供可能であったと報告している。BMJ誌2012年11月3日号(オンライン版2012年10月24日号)掲載より。診断精度についてメタ解析で3×2分割表と2×2分割表の適用を評価 研究グループは、Medline(PubMed)、Embase(Ovid)、ISI Web of Science electronic databasesによって、冠動脈CT血管造影の診断パフォーマンスに関するメタ解析的評価を行った。 適格としたのは、英語またはドイツ語の前向き試験で、全患者について冠動脈CT法と従来血管造影法と比較し、患者レベルの解析に足りうるデータが提供されていることとした。 解析は、28試験・被験者総計2,298例について、3×2分割表と2×2分割表の両方の評価が可能であった。 二変数のランダム効果モデルによる解析の結果、2×2分割表と3×2分割表の評価では、感度[98.2(95%信頼区間:96.7~99.1)vs. 92.7(88.5~95.3)]、曲線下面積[0.99(0.98~1.00)vs. 0.93(0.91~0.95)]、陽性尤度比率[9.1(6.2~13.3)vs. 4.4(3.3~6.0)]、陰性尤度比率[0.02(0.01~0.04)vs. 0.09(0.06~0.15)]で有意差が認められた(p<0.05)。 著者は、「評価不能の結果を含める場合、3×2分割表を適用すると各診断パフォーマンス値は有意に低下するが、このアプローチは診断検査においてよりリアルな画像を提供する」と結論している。

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RA自己抗体陽性+喫煙歴+過体重、27ヵ月後の関節炎発症リスクは60%まで上昇

 喫煙および過体重は、関節リウマチ(RA)発症リスクを有する自己免疫陽性の集団において、関節炎の発症リスクを増大することが、オランダ・アムステルダム大学のMaria J H de Hair氏らによる前向き研究の結果、示された。RAの遺伝的素因、およびその発症に血清自己抗体の発現と環境因子が関与していることは知られているが、喫煙と過体重のRA発症への寄与については、これまで検討されておらず不明であった。著者は、「この初となる前向き研究の結果は、RA発症における生活習慣因子の重要性を示すものである。今後、発症予防の観点から臨床研究で批判的評価をすべきである」と結論している。Annals of the rheumatic diseases誌オンライン版2012年10月27日号の報告。 研究グループは、RA特異的自己抗体の発現がみられRA発症リスクを有するが、身体所見で関節炎が認められなかった55例を、前向きに追跡した。 喫煙については、「喫煙経験がまったくない」と「喫煙経験あり」で評価し、過体重はBMI値で評価し「<25:標準体重」「≧25:過体重」とした。 臨床エンドポイントは関節炎の発症とし、比例ハザード回帰分析にて将来的な関節炎の発症を予測する潜在的因子(組み合わせ)を調べた。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中央値13ヵ月(IQR:6~27)後、15例(27%)が関節炎を発症した。・喫煙は、関節炎発症と関連が認められた(HR:9.6、95%CI:1.3~73.0、p=0.029)。・過体重は、喫煙とは独立して関節炎の発症との関連が認められた(同:5.6、1.3~25.0、p=0.023)。・追跡期間中央値27ヵ月後における全体の関節炎リスクは28%であったが、喫煙歴と過体重がある人では60%まで上昇した。

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インフルエンザの乳児、細菌性髄膜炎と菌血症のリスクは非常に低い

 乳児のインフルエンザ罹患症状は重篤な細菌感染症と似通っており、腰椎穿刺のような侵襲的検査が行われる。しかし、インフルエンザが細菌性髄膜炎を併発するとのエビデンスは限られており、それでも腰椎穿刺が行われるのは、実施が考慮される時点でインフルエンザの診断が確立されていない場合がほとんどであるからとされる。オーストラリア・国立ワクチン予防接種疾患研究・サーベイセンターのGulam Khandaker氏らは、腰椎穿刺の実施およびその必要性を考慮するにあたって、インフルエンザを有した小児と、その他の呼吸器感染症を有した小児とを比較する後ろ向き研究を行った。 研究グループは、オーストラリア シドニーのウェストミード小児病院で、冬季1シーズン中に検査確認されたインフルエンザまたはその他の呼吸器ウイルス感染症(ORVIs、RSウイルスは除外)を有したすべての小児について、後ろ向きカルテレビューを行った。 侵襲的検査(主として腰椎穿刺、血液培養も対象とする)の実施例をインフルエンザ群と非インフルエンザ群で比較し、その必要性を検討した。 また、細菌性髄膜炎または菌血症の同時罹患率も調べた。 主な結果は以下のとおり。・対象患児294例中、51%が検査確認されたインフルエンザ患児であり、49%がORVIs(パラインフルエンザウイルス34%、アデノウイルス15%)患児であった。・インフルエンザ群のうち、18%が腰椎穿刺を、71%が血液培養を受けていた。一方、ORVIs群はそれぞれ6.3%、55.5%であった(いずれもp<0.01)。・インフルエンザ群のほうがORVIs群よりも、入院中に腰椎穿刺を受けている傾向が認められた。ORVIsと比較するとインフルエンザのケースでは、入院時に腰椎穿刺を行う可能性は3倍以上に上った。・多変量解析の結果、インフルエンザの診断は、腰椎穿刺(p=0.02)、血液培養(p=0.05)を実施に関してそれぞれ強力な因子であった。・インフルエンザを有した患児で、菌血症を伴ったのは1例(0.9%)であった。髄膜炎を有した患児はいなかった。・インフルエンザが入院時にベッドサイド検査で確認されている場合は、臨床医は安心感から腰椎穿刺を行わない傾向がある。一方で、もし髄膜炎が臨床的に疑われるようであれば、それに応じた対応をしなければならない。・しかし、インフルエンザやORVIsで入院した小児では、細菌性髄膜炎と菌血症のリスクは非常に低いことが認められた。本知見について、大規模な試験設定でのシステマティックレビューを行う必要がある。

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拡張期高血圧は死亡リスクを高めるのか?

 一過性の拡張期血圧の上昇および持続的な拡張期高血圧が死亡リスクを高めることを示唆する研究結果がJournal of Hypertension誌(オンライン速報版10月17日付)に発表された。 英国General Practice Hypertension Studyグループは、一過性および持続的な拡張期高血圧が総死亡および心血管死に影響を及ぼすかを検証するために、性および年齢を対応させた正常血圧者を対照群とし、1970年代早期より29年間の追跡研究を実施した。この研究では2万人以上の一過性および持続的な拡張期高血圧患者がスクリーニングされた。 主な結果は以下のとおり。●全般的に、一過性および持続的な拡張期高血圧患者において総死亡および心血管死リスクは高かった。●性別に解析した結果、女性のみにおいて一過性の拡張期高血圧が総死亡および心血管死リスクを有意に高めていた。 ・総死亡リスク:ハザード比1.39(95%信頼区間:1.10~1.76) ・心血管死亡リスク:ハザード比1.57(95%信頼区間:1.11~2.23)

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高山病予防薬としてのアセタゾラミド、250mg/日でも有効/BMJ

 高山病の予防薬としてのアセタゾラミド(商品名:ダイアモックス)服用について、最低用量250mg/日で効果があるとのエビデンスが、メタ解析の結果、報告された。これまで、2000年に発表されたシステマティックレビューにおいて、高山病予防に対するアセタゾラミド服用では750mg/日が有効であることが示されていた。英国・サウサンプトン大学Emma V Low氏らは、250mg/日量、500mg/日量についての効果を検証し、最小有効量を明らかにするためメタ解析を行った。BMJ誌2012年11月3日号(オンライン版2012年10月18日号)掲載より。50mg/日量、500mg/日量、750mg/日量とプラセボを比較した無作為化試験をメタ解析 システマティックレビューとメタ解析は、MedlineとEmbaseをデータソースとし、あらゆる言語の論文を対象とした。 適格とした試験は、無作為化試験で、アセタゾラミド250mg/日量、500mg/日量、750mg/日量とプラセボとを比較した、高山病予防についての成人への介入を行った試験とした。解析には、投与量が管理されており、登山前に無作為化が行われた試験を組み込んだ。レビューと解析は2人のレビュワーが個別に行った。3つの投与量群の複合オッズ比0.36 レビューには、1976~2011年に公表された11の試験(実施された介入は12)が含まれた。プラセボと比較した250mg量試験は4件(被験者数448例)、500mg量試験は6件(同907例)、750mg量試験は2件(同157例)であった。 解析の結果、アセタゾラミドは、250mg、500mgと750mgの投与量すべてが、3,000m以上の登山での急性高山病に対する予防効果があることが認められた(複合オッズ比:0.36、95%信頼区間:0.28~0.46)。 250mg/日量の試験結果を複合した推計オッズ比は0.41(95%信頼区間:0.26~0.64)であった。500mg/日量は同0.37(0.26~0.52)、750mg/日量は同0.20(0.10~0.41)であった。 急性高山病予防に関するNNT(必要治療数)は、250mg/日は6(95%信頼区間:5~11)であった。500mg/日は7(6~9)、750mg/日は3(3~5)であった。 なお各投与量試験間の不均一性は、500mg/日試験間のI2=0%から、250mg/日15%、750mg/日44%とばらつきがあった。

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認知症患者が車で徘徊、発見方法は?

 認知症患者では徘徊行動がしばしば問題となる。そして、車での徘徊となるとさらに問題は大きくなる。Meredeth A Rowe氏らは、認知症患者が車で徘徊した際の発見方法やシルバーアラートの効果に関してレトロスペクティブに検討を行った。Journal of the American Geriatrics Society誌オンライン版2012年11月7日号の報告。 2008年10月~2010年5月でフロリダシルバーアラートプログラムより抽出した156データを使用し分析を行った。アラートデータは、フロリダ州で認知症ドライバーの行方不明者を発見するために使われた。 主な結果は以下のとおり。・行方不明者の過半数は、配偶者に介護されている58~94歳の男性であった。・ほとんどの人は、介護者も把握しているいつもの場所への外出で行方不明になっていた。・発見時、運転していた人はわずか15%であり、停車中の車内やその近くで発見された。・大多数は警察により発見された。・行方不明になった場所と同じ郡で発見された人はわずか40%であり、10%は別の州で発見された。・対象の5%は死亡した状態で発見されており、一人暮らしの人のほうが死亡率が高かった。・15%は線路上など危険な場所に車を停止している状態で発見された。・32%は間違った道や人里離れた地域を運転したり、車道を歩いたりといった危険な行動をしていた。関連医療ニュース ・アルツハイマー病の興奮、抗精神病薬をどう使う? ・認知症患者に対する抗精神病薬処方の現状は? ・認知症患者における「せん妄診断」有用な診断ツールは…

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シスプラチンベースレジメンにおける静脈血栓塞栓症のリスクを検討

 シスプラチンと血栓塞栓症リスク増加の関連を示唆する報告がいくつかあるが、シスプラチンベースの化学療法による静脈血栓塞栓症(VTEs)のリスクについての研究は十分ではない。米国のSonia Seng氏らは、無作為化比較試験の系統的レビューとメタアナリシスを行い、シスプラチンベースの化学療法が非シスプラチンベースの化学療法と比べて、進行固形がん患者の有意なVTEsリスクの増加に関連していることを報告した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2012年11月13日号に掲載。 著者らは、PubMedで1990年1月1日~2010年12月31日に公表された論文を検索し、固形がん患者に対する「シスプラチンベースのレジメン」対「非シスプラチンベースのレジメン」を評価した前向き無作為化第II相および第III相試験を解析対象として、すべてのグレードのVTEsについてデータを抽出した。研究の質はJadadスコアを、また、発生率、相対リスク(RR)、95%信頼区間(95%CI)はランダム効果モデルを用いて算出した。 主な結果は以下のとおり。・38の無作為化比較試験における種々の進行固形がん患者8,216例を解析した。・VTEsの発生率は、シスプラチンベースのレジメンで治療された患者では1.92%(95%CI:1.07~2.76)、非シスプラチンベースのレジメンで治療された患者では0.79%(95%CI:0.45〜1.13)であった。・シスプラチンベースのレジメンで治療された患者で、VTEsのリスクが有意に増加した(RR:1.67、95%CI:1.25~2.23、p=0.01)。・サブグループ解析でRRが最も高かったのは、シスプラチンの用量が30mg/m2/週を超える患者(RR:2.71、95%CI:1.17~6.30、p=0.02)と、2000年~2010年に報告された試験(RR:1.72、95%CI:1.27~2.34、p=0.01)であった。

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性的強迫観念は、統合失調症患者で頻度が高く、自殺行動と独立して関連

 性的強迫観念(sexual obsession)は、統合失調症患者で頻度が高く半数以上でみられ、次いで気分障害患者で3割強にみられる。また、統合失調症患者では女性よりも男性に多く、自殺行動の独立関連因子であることなどが、Liliana Dell Osso氏らによる研究の結果から、明らかになった。これまで性的強迫観念をトピックとした精神症状の研究は十分調査されておらず、結果を踏まえて著者は、「性的強迫観念に焦点を当てた研究と治療戦略の確立が、とくに気分障害や統合失調症を有する患者に着目して行われる必要がある」と提言している。Annals of general psychiatry誌オンライン版2012年10月30日号の掲載報告。 本研究の目的は、(1)気分障害患者(156例)、パニック障害患者(54例)、統合失調症患者(79例)と非精神疾患被験者(100例)における性的強迫観念の有無を調べること、(2)性的強迫観念と自殺行動との関連を社会人口統計学的に(精神障害に考慮)調査すること、の2つであった。計289例の精神疾患患者の被験者は、イタリアの大学病院の精神科から集められ、100例の対照群は同じ大学の眼科に定期視力検査で受診した人であった。性的強迫観念について、Structured Clinical Interview for DSM-IV-TR、Brief Psychiatric Rating Scale(BPRS)、Obsessive-Compulsive Spectrum Self-Report(OBS-SR)にて評価し、Mood Spectrum-Self Report lifetime version(MOODS-SR)などでの評価も行った。自殺傾向は、MOODS-SRの6項目で評価した。 主な結果は以下のとおり。・性的強迫観念は、統合失調症で頻度が高く(54.4%)、次いで気分障害で多く認められた(35.9%)。・統合失調症患者では、男性の方が女性よりも報告例が多かった(p<0.01)。・自殺行動(自殺念慮、計画および企図)が多く報告されたのは、女性(補正後OR:1.99)、精神障害患者ではとくに気分障害患者が多く(同:11.5)、統合失調症(同:3.7)、パニック障害(同:2.9)と続いた。また、生涯にわたり性的強迫観念があると報告した被験者(同:3.6)でも報告が多かった。・性的強迫観念は、あらゆる自殺行動と独立的に関連していた。・年齢、教育、配偶者の有無、雇用状況は、自殺行動と関連していなかった。関連医療ニュース ・100年前と比べ統合失調症患者の死亡は4倍増、最大の死因は自殺 ・自殺リスクの危険因子の検証、年齢別のうつ症状との関係は? ・破壊的行動障害に対する非定型抗精神病薬使用

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〔CLEAR! ジャーナル四天王(35)〕 進行がん患者と医師との良好なコミュニケーションがもたらすものとは?

がん治療は、分子標的薬の登場により飛躍的に進歩してきているといえるが、StageIV(遠隔転移のある)の進行がんに対しては、より長い期間延命ができるようになってきてはいるものの、残念ながら治癒が得られるまでには至っていない。 NEJMに掲載された今回の調査は、米国の医療現場で、転移のある進行がんが化学療法により治癒可能であると誤解している患者が、肺がんで69%、大腸がんで81%であったというものである。この結果は、新しいがん治療薬が次々と承認されてきているこの時代に、医師は患者に、次々と化学療法を使いたいがために、治療効果を楽観視させているのではないか、と警鐘を鳴らすものとも解釈できる。 この調査の弱点としては、患者自身に対してのみの聞き取り調査であるため、医師から実際にどのように説明されているのかは不明という点である。すなわち、医師からは実際には治癒不能と伝えられており、患者は治癒不能ということを理解はしているが、治癒を「希望」、あるいは「期待」して、インタビューに答えているという可能性もある。また、今回の調査のアウトカムが、化学療法に対する効果への理解度ということであるが、その理解度が、患者のQOL(生活の質)にどの程度影響したか、という真のアウトカムまで評価していないことは不十分であると思われる。 実際に、医師が進行がん患者に予後まで説明しているのは、3分の1程度という報告がある(Kiely BE et al. Semin Oncol. 2011; 38: 380-385.)。また、進行がん患者に対する調査で、終末期に関するケアについて、医師と話し合いをしなかった患者は、話し合いをした患者と比べて、ホスピスに入院する期間が短く、精神的苦痛が多く、生前の最後の週に積極的治療(化学療法や蘇生術など)が行われる傾向があり、QOL(生活の質)も低かった、という報告もある(Wright AA et al. JAMA. 2008; 300: 1665-1673.)。このように適切な予後の説明をせず、患者に現実的でない希望を抱かせることによって、化学療法を安易に促してしまうことは好ましいことではない。一方で、可能性・確率を丁寧に説明しない乱暴な予後告知は、患者、家族に多大な精神的負担を与えてしまうだけであるという調査報告もある(Morita T et al. Ann Oncol. 2004; 15: 1551-1557.)。わが国でも、最近の傾向として、余命告知が平易に行われてしまっているという傾向があり、そのために「もう治療がない」と、治療を求めてさまよう「がん難民」が増加しているといわれている(The Wall Street Journal, January 11, 2007.)。 進行がん患者と、希望を損なうことなく、予後について話し合うということは、大変困難なことではある。しかし、大切なのは、患者とよいコミュニケーションを取る、ということに尽きると思う。治療医と患者の良好なコミュニケーション(お互いに尊敬し合う、質問がしやすい雰囲気、化学療法が終了しホスピスに移行した後でもコミュニケーションをとり続けることなど)が末期がん患者のQOLを高める要素となること、そのために、医師のコミュニケーション技術を高めることの重要性が最近話題になっていることでもある(ASCO POST, September 15, 2012, Volume 3, Issue 14.)。勝俣 範之先生のブログはこちら

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日本人でも喫煙により寿命が○年縮まる

 これまでに、日本では「喫煙関連ハザードの低さ」が報告されたことがある。しかし、今回、日本人も他国と同様、若いうちから喫煙を始めて、継続している人は寿命が10年程度縮まることが明らかになった。また本研究では、35歳より前に禁煙することで、多くのリスク上昇を回避できることも報告された。放射線影響研究所 坂田 律氏らが前向きコホート研究の結果、BMJ 誌2012年10月25日付で報告した。 対象は、1963~1992年の間に喫煙習慣に関するデータが得られた男性2万7,311人、女性4万662人。喫煙状態について確認した翌年から2008年1月1日までの期間における、非喫煙群、喫煙歴あり(現在非喫煙)群、喫煙継続群での全死亡率を主要アウトカムとした。 主な結果は以下のとおり。・喫煙者は、年齢が低下するほど、1日あたりの喫煙本数が多く、喫煙を始めた年齢が低くなる傾向が認められた。・1920~45年(中央値1933年)の間に出生し、20歳より前から喫煙を続けていた喫煙者は、男性が平均23本/日、女性が平均17本/日のタバコを吸っていた。・1920~45年(中央値1933年)に出生し、20歳より前から喫煙を続けている喫煙者における全死亡率は、非喫煙群と比較して男性が2.21倍(95%CI:1.97~2.48)、女性が2.61倍(95%CI:1.98~3.44)であった。また、平均寿命は非喫煙群と比較して、約10年(男性8年、女性10年)短かった。・35歳より前に禁煙した群は、喫煙継続による死亡リスク上昇のほぼ全てを回避できた。・45歳より前に禁煙した群は、喫煙継続による死亡リスク上昇の多くを回避できた。

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乾癬治療薬ウステキヌマブの有効性、他の生物学的製剤と比較したメタ解析の結果は?

 中等症~重症の尋常性乾癬に対するウステキヌマブ(商品名:ステラーラ)の有効性について、他の生物学的製剤とPASI(Psoriasis Area and Severity Index)スコア75%改善率達成について比較したメタ解析の結果、アダリムマブ(同:ヒュミラ)、アレファセプト(国内未承認)、エタネルセプト(国内では未適応)よりも達成に関するオッズ比が有意に高く、より有効であることが示された。一方でインフリキシマブ(同:レミケード)よりは低かった。また、クラス分類比較ではIL-12/23阻害薬の同改善達成オッズ比は、プラセボに対しては約70倍、TNF阻害薬に対しては約42倍、T細胞阻害薬に対しては約6倍高かった。Vincent W Lin氏らによる報告(Archives of dermatology誌オンライン版2012年10月15日号掲載)。 データソースはMEDLINE(PubMed)、Embase、Cochrane Library and clinicaltrials.gov。1992年1月31日~2012年2月1日までに公表された、生物学的製剤とプラセボまたは他の生物学的製剤と比較した無作為化試験をシステマティック検索し、3つの回帰モデルを適合してベイズ・ネットワーク・メタ解析を行った。 試験データは、2人の研究者がコンセンサスを得たうえで抽出した(試験サイズ、追跡調査期間、患者の年齢範囲、罹病期間、体表面積、ベースラインPASI、PASI改善率、生物学的製剤による前治療など)。 主な結果は以下のとおり。・対比較において、ウステキヌマブのPASIスコア75%改善率達成についてのオッズ比は、アダリムマブ[オッズ比:1.84、95%信頼区間(CrI):1.01~3.54)、アレファセプト(同:10.38、3.44~27.62)、エタネルセプト(同:2.07、1.42~3.06)よりも統計的に有意に高かった。・インフリキシマブとの同比較では、ウステキヌマブのオッズ比は低かった(同:0.36、0.14~0.82)。・クラス分類の比較では、IL-12/23阻害薬のPASIスコア75%改善率達成についてのオッズ比は、プラセボと比較した場合が最も高く(同:69.48、36.89~136.46)、次いでTNF阻害薬(同:42.22、27.94~69.34)、T細胞阻害薬(同:5.63、1.35~24.24)であった。

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統合失調症における長期転帰の予測因子は「男性」「顕著な陰性症状」

 統合失調症患者の長期転帰を改善することは、重要な課題であり、さまざまな研究が行われている。しかし、過去の統合失調症における経過や転帰を研究した報告を比較するにあたっては、異なる診断システムが用いられていることにより限界があった。Lang FU氏らは、精神病理学的な観点から長期の転帰に焦点を当て、DSM-III、DSM-III-R、DSM-IV、ICD-10を用いたフォローアップ研究のレビューを行った。Acta psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2012年11月9日号の報告。 2011年までに報告された統合失調症における経過や転帰に関する研究を、MEDLINE、コクラン比較試験レジスタ、EMBASE、PsycINFO、PSYNDEXで検索を行った。抽出された研究のうち、最終的には21報の研究が分析に用いられた。 主な結果は以下のとおり。・統合失調症の長期転帰は不均一であり、完全寛解ならびに重度の慢性期患者が含まれていた。・統合失調症では、統合失調感情障害や情動障害などの他診断群と比較し、非常に不利な結果が示された。・精神病理学的症状は比較的安定していた。・統合失調症患者における予後不良の予測因子は、男性、顕著な陰性症状であった。・統合失調症患者の長期転帰に対する治療介入の影響は依然として不明なままである。関連医療ニュース ・初回エピソード統合失調症患者、長期予後予測に新基準! ・抗精神病薬の効果をどのタイミングで見極めるべきか? ・「第二世代抗精神病薬」長期投与の課題は…

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ガバペンチン、難治性慢性咳嗽の治療に有効/Lancet

 難治性慢性咳嗽の治療として、抗てんかん薬ガバペンチンが有効なことが、オーストラリア・ニューカッスル大学のNicole M Ryan氏らの検討で示された。難治性の慢性咳嗽は重篤な症状やQOL障害を引き起こす。難治性咳嗽には中枢性感作に関連する疾患(神経因性疼痛など)との類似性がみられ、神経因性疼痛にはガバペンチンが有効とされる。また、慢性咳嗽に対するガバペンチンの効果を示唆する2つの症例シリーズ研究が知られている。Lancet誌2012年11月3日号(オンライン版2012年8月28日号)掲載の報告。ガバペンチンの効果をプラセボ対照無作為化試験で評価 研究グループは、難治性慢性咳嗽患者に対するガバペンチンの有効性を評価する二重盲検プラセボ対照無作為化試験を実施した。 2008年10月~2010年9月までJohn Hunter病院呼吸器外来(オーストラリア、ニューランブトン)で患者登録を行った。対象は、治療にもかかわらず咳嗽が8週以上持続し、活動性の呼吸器疾患(COPD、未治療の喘息など)や呼吸器感染症がない非喫煙患者とした。 これらの患者が、ガバペンチン(最大1,800mg/日)を投与する群またはプラセボ群に無作為に割り付けられた。治療期間は10週で、治療開始前に6日かけて増量し、終了後6日かけて減量を行った。 主要評価項目は、治療8週時の咳嗽特異的QOLのベースラインからの変化とし、Leicester咳嗽質問票(LCQ)スコアで評価した(1.3ポイント以上の変化を「臨床的に意義あり」と判定)。LCQスコアの変化の差は1.80 62例が登録され、ガバペンチン群に32例(平均年齢62.7歳、女性63%、平均咳嗽持続期間36ヵ月)、プラセボ群には30例(60.9歳、67%、48ヵ月)が割り付けられた。試験中に10例が脱落し、治療を完遂したのは両群26例ずつだった。 治療8週時のLCQスコアの臨床的な改善率は、ガバペンチン群が74.1%(20/27例)と、プラセボ群の46.2%(12/26例)に比べ有意に良好であった(p=0.038)。ベースラインからの平均LCQスコアの変化の差は1.80(95%信頼区間:0.56~3.04、p=0.004)で、1例で臨床的改善効果を得るのに要する治療例数[治療必要数(NNT)]は3.58だった。 副作用はガバペンチン群で10例(31%)、プラセボ群では3例(10%)に認められた。ガバペンチン群は、悪心・胃痛(4例)、めまい(3例)、疲労感(3例)が多かった。 著者は、「難治性慢性咳嗽の治療として、ガバペンチンは有効性、忍容性ともに良好だった」と結論し、「これらの優れた効果は、難治性慢性咳嗽の発症機序には咳嗽反射に対する中枢性感作の関与があることを示唆する」と指摘する。

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医療のメイドインジャパンへの展望を探る/GEヘルスケア・ジャパン

10月23日(火)GEヘルスケア・ジャパン株式会社が主催する同社の創立30周年記念シンポジウム「医療のメイドインジャパンへの展望を探る」が、東京国際フォーラム(東京・千代田区)において開催された。はじめに創立30周年に寄せて同社アメリカ本社のプレジデント/CEOであるJohn Dineen氏が「日本は高齢化(シルバー)社会をゴールドな社会に変えるよい機会であり、弊社はこれからも日本の高齢者の健康維持や介護、在宅での医療などに幅広く貢献していきたい。日本の市場は、約1.5兆円の経営規模でチームワークや協調性ではどこよりも飛びぬけてよく、グループ内で範となっている。これから高齢化を迎える国々への模範としての役割に期待する」と開会の挨拶を行った。基調講演(1) 青森から世界へ基調講演(1)として三村申吾氏(青森県知事)が、「青森から世界へ~次世代のヘルスケア地域モデルをめざして~」と題し、青森県が抱える少子高齢化の中での慢性的な医師不足や地域による医療格差の現状を伝えるとともに、これからの医療・福祉政策の実現のために掲げられている「青森ライフイノベーション戦略」について詳細を説明した。この戦略は、青森県の強みである産業を活かしつつ、医療と福祉にその効果を及ぼそうというもの。すでに多くの企業との産業連携を行い、県独自の健康製品開発なども行っている。今後は、県内の地域特性に合わせた振興を行い、成果を世界に向けて発信していきたいと抱負を述べた。基調講演(2) 医療イノベーションをどう進めるべきか基調講演(2)として加藤益弘氏(アストラゼネカ株式会社 代表取締役会長)が、「医療イノベーションをどう進めるべきか:医学の進歩を医療の現場へ」をテーマに、創薬の現状やわが国における産学協同開発の取り組みなどを述べた。最初に医薬品の社会貢献の具体例としてアメリカでの事例を紹介し、「健康投資とその効果」として糖尿病薬1ドルの投資で約3.77ドルの健康効果が得られたことなどを説明、続いてまだ実現できていない医薬品ニーズとしてNTDs(顧みられない熱帯病)、NCDs(非感染性疾患)、Rare disease(希少疾患)の3つがあり、今後これら疾病に対する創薬・供給を行っていくことは、企業責任としても大切なことであると展望を語った。次に、現代は創薬スピードが進化している一方で、新薬の承認では苦戦していること、研究開発費が高騰していることなど、旧来のビジネスモデルの限界が語られた。そのうえで新しい創薬研究の方法論の見直しが図られているとし、研究・開発では、産学協同モデルを視野に日本型のモデルの作成、モデルのツールや施策の開発、開発の司令塔の確立と国家予算の再配分が重要な要素となると、これからの期待を述べた。パネルディスカッション 医療が患者さんに近づく「医療が患者さんに近づく~プライマリ・ケアへの期待と展望~」をテーマに5名のパネリストを迎え、パネルディスカッションを行った。■参加パネリスト(50音順・敬称略)草場鉄周氏(北海道家庭医療学センター理事長/日本プライマリ・ケア連合学会副理事長)阪本雄一郎氏(佐賀大学付属病院 救急医学講座 教授・救命救急センター長)徳田安春氏(筑波大学附属病院 水戸地域医療教育センター教授)林 恭弘氏(祐ホームクリニック院長) 平方 眞氏(愛和病院副院長)■ファシリテーター川上 潤氏(GEヘルスケア・ジャパン株式会社 代表取締役社長兼CEO)はじめにファシリテーターの川上氏より次の質問が投げかけられ、パネルディスカッションは始まった。―― プライマリ・ケアの重要性を含め、今後医療の現場はどう変わっていくでしょう? 草場氏 15年プライマリ・ケア医をしてきたが、医療側が昔と大きく変わった。プライマリ・ケアという領域への認識ができてきたと思う。また、病院の医療から家庭の医療へとプライマリ・ケアに光が当たりつつある。よりプライマリ・ケアが発展するために3つの課題があり、(1) プライマリ・ケアの診療能力の幅と質の維持の問題、(2) 個別ケアへの対応、(3) 地域を基盤にしたプライマリ・ケアに対応する必要 があると感じている。阪本氏 千葉から佐賀に帰り感じたことは、地方の医療は熱意のある医師だけで支えられているということ。人材の新陳代謝が、地方では起きないのが問題であり、今後地方毎でどういう医療をしていくか考えなくてはならない。同時に研修医への教育も大切で、研修医には「きちんと診断ができる医師になってくれ」と指導している。徳田氏 医学教育も卒前と卒後の両方で、イノベーションが必要だと思う。これからの医師は、打ってよし、守ってよしの守備範囲の広いイチロー型選手のようなプライマリ・ケア医を養成する必要がある。こうした医師がこれからの超高齢社会の医療を支える担い手となる。具体的には卒前教育ならば、「座学からベッドサイドへ、系統講義から臨床実習中心へ」と移る必要がある。私が所属している病院では、医学生にも研修参加型実習を行っていて、救急応答から参加をさせている。――この超高齢社会の中で、将来在宅での看取りが増えると予想されています。在宅や終末期医療の実際についてご紹介ください。林氏 過去300名の在宅患者を診療(9割が高齢者)してきた。現在年間で125万人が死亡しているが、2020年には250万人に上ると言われている。(寿命が延びているため)患者が増えているのに、医師の数が追いつかない。しかも寝たきりの患者も多く、今後高齢者の胃ろうや終末期の診療などの議論が必要となる。また、在宅診療をされている医師の多くは50歳以上で、今後中心となる医師の年齢や以前のように個人連携ではまわらない状況をいかに改善するのかが問題となる。ICT(情報通信技術)を活用して在宅医療を充実させる取り組みや20年後在宅医療ができる医師の養成が不可欠。――緩和ケアの視点からではどうでしょうか?平方氏 私は20年間で2,000人の方の看取りをしてきた。病院のベッド数が増えない環境で、どこで看取るか、その看取りに必要な医師の養成はどうするかは課題となる。まず、一般生活の中に「死」のコンセプトを取り戻すことが大事。医療は万全ではないことを認知してもらう必要がある。そして、老衰で寝たきりの患者への対応の仕組みづくりとスポットでも頼める緩和ケアチームの創設や、このチームと地域とのネットワーク構築などが急務だと思う。――プライマリ・ケア医や現在の診療科に進まれたきっかけや動機はなんですか?草場氏 「診療の広さ」に惹かれてプライマリ・ケア医になった。目指しても研修する科がなくて困った。全国を回ったが、その時に家庭医療を知り、患者を全人的に診る医療ということで選択し、北海道家庭医療学センターで研修を受けた。阪本氏 私は外科医がスタートで、千葉の病院で外傷の研修に行った。研修をしているうちに他の科との連携で診療が面白かった。幅広く関われるということで救急に興味をもって選択した。――プライマリ・ケア医に必要な技術とはなんですか?徳田氏 沖縄には離島勤務があるので自然とプライマリ・ケア医にならざるを得ないし、プライマリ・ケア医が尊敬されるカルチャーがある。プライマリ・ケア医は、救急でも役割を発揮するので、医学教育でレールを作る必要がある。将来は、プライマリ・ケア医の認定まで発展させたい。――ハードウェアからみた在宅診療を教えてください。林氏 300人分の患者カルテが、電子カルテとタブレット型コンピュータ等のICTを活用して見ることができるのが魅力。緊急対応もICTでできるのが、紙ではできないメリットだと思う。これは在宅診療では、求められるハードウェア。――在宅での看取りに関連して日本モデルの死生観を教えてください平方氏 日本人は、はっきりした宗教観がないわりに、自分の死生観を持っている人が多い。その理由は不明だが、看取りをしていて思うことは「上手に生き切る」、「何かを次の世代に残す」ことを成している人が多いように思う。こうした事柄を私はすべて記録として残しているので、これを看取りの医療関係者と共有し、日本に「看取りの文化」ができないかと考えている。続いて、会場との質疑応答が行われ、医学生や医師からの質問に対し、各パネリストが回答した。その後、川上氏よりパネリストへの謝辞があり、約1時間にわたるパネルディスカッションが終了した。■GEヘルスケア・ジャパン株式会社(http://japan.gehealthcare.com/)

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早期乳がんの乳房切除率が減少傾向から増加に転じる

 米国の早期乳がん治療における乳房切除率は減少傾向にあったが、2005年以降増加していることが報告された。米国テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのUsama Mahmood氏らが、Annals of surgical oncology誌オンライン版2012年11月8日号に報告。 著者らは、SEERデータベースから、2000年~2008年にT1-2、N0-3、M0の乳がんと診断された25万6,081例のデータを分析した。乳がんと診断された年に乳房切除術を受けた割合を評価し、さらに、多変量ロジスティック回帰分析を用いて乳房切除術選択の予測因子を検討した。 主な結果は以下のとおり。・乳房切除術を受けた女性の割合は、2000年から2005年の間に40.1%から35.6%に低下し、その後、2008年に38.4%に増加した(p

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