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たった2つの質問で認知症ルールアウトが可能

 スペイン・ミシェル・セルヴェ大学病院のTirso Ventura氏らは、年齢と誕生日を尋ねる2つの単純な質問が、臨床において概して認知症をルールアウトするのに有効であるという仮説について検証した。その結果、特異度および陰性適中率がほぼ100%近かったことが明らかになった。感度は約61%、陽性適中率は約45%であった。これらの結果を踏まえて著者は、「この単純な質問テストは現在までに報告された最善の方法であり、認知症のルールアウトに用いることが普遍化されるかもしれない」と述べている。Journal of the American Medical Directors Association誌オンライン版2013年6月15日号の掲載報告。 研究グループは、認知症発症について注目した住民ベースの長期前向き研究を行った。ベースラインで、認知症の症例群と非症例群を特定するために2つの標準化されたスケール、構造化面接(Geriatric Mental State)とHistory and Aetiological Schedule(HAS)を用いて認知機能の評価を行った。症例の診断はDSM-IV基準を用いて行い、参照基準とした。本検討では、単純認知機能テストとして、2つの簡単な質問「あなたは何歳ですか」「あなたは何年生まれですか」に答えることを課していた。 主な結果は以下のとおり。・参加者のテストの受け入れは良好で、30秒以内に回答が得られた。・参照基準と比較して、「2つの質問への回答がどちらも誤答である場合は認知症である」とする判定について、感度61.2%、特異度97.8%、陽性適中率44.5%、陰性適中率98.9%であった。・この超短時間での試験は、特異性と陰性の検出力が非常に良好であった。関連医療ニュース せん妄はレビー小体型認知症のサイン?! アルツハイマー病の早期ステージに対し、抗Aβ治療は支持されるか? アルツハイマー病治療、学歴により疾患への対処に違いあり?  担当者へのご意見箱はこちら

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『大腸取扱い規約』が改訂。大腸研究会にて発表

 『大腸取扱い規約』が改訂され7月5日(金)に大阪で開催される「第79回 大腸研究会」(世話人: 奥野清隆氏〔近畿大学医学部外科学〕)にて発表される。 今回の改訂(第8版)では、TNM分類や胃取扱い規約との整合性を図ることを基本理念に全面改訂を行った。 具体的には、術前治療後や再発の所見、大腸の区分、壁深達度、リンパ節構造を伴わない壁外非連続性進展病巣の取扱い、遠隔転移、進行度分類、遺残、根治度、組織型、簇出、浸潤距離の測定法、神経侵襲、薬物治療・放射線治療の効果判定などに大腸研究会の研究成果を中心とした最新の臨床知見を取り入れるとともに、臨床・組織図譜も刷新した。 書籍は、第79回 大腸研究会で先行発売される。全国の書店、アマゾンでは7月10日以降に発売される予定。定価は3,990円(本体3,800円+税5%)。詳しくは、金原出版まで

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関節リウマチ患者の異常歩行の特徴をスマホで評価できる?

 関節リウマチ患者において、歩行パターンの乱れは深刻な問題である。本研究は関節リウマチ患者の歩行パターン測定におけるスマートフォンの有用性を検討するために、京都大学の山田 実氏らにより行われた。本研究は、歩行パターンの計測にスマートフォンを用いた初の研究となる。Rheumatology international誌2012年12月号の掲載報告。関節リウマチ群は歩行速度が対照群より有意に低いスコアという特徴 スマートフォン歩容分析アプリにより39例の 関節リウマチ患者(平均年齢65.9±10.0歳、罹病期間11.9±9.4歳)と同齢の対照群(平均年齢69.1±5.8歳)の歩容(歩いているときの身体運動の様子)を評価した。 関節リウマチ患者の歩行パターン測定におけるスマートフォンの有用性を検討した主な結果は以下のとおり。・関節リウマチ群は、対照群よりも歩行速度、歩行バランス、および歩行変動性において有意に低いスコアを示した。・両群間の歩行周期に有意差はなかった。・歩行周期は歩行速度と軽度の相関があった(p<0.05)。・歩行バランスは疾患活動性スコア(DAS28)、健康評価質問票(mHAQ)、歩行能力、および歩行速度と中程度の相関があった(p<0.05)。・歩行変動性はDAS、歩行能力、および歩行速度(p<0.05)と中程度の相関があった。・以上の結果より、スマートフォンで記録したいくつかのパラメーターは、関節リウマチ患者の歩容を評価するのに適したツールとなることが示唆された。

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中心静脈カテーテルの末梢静脈挿入は静脈血栓症のリスクとなるか?(コメンテーター:中澤 達 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(109)より-

末梢静脈挿入の中心静脈カテーテルは増加している。理由としては、挿入が容易であること、使用法の多様性、対費用効果が高いことが挙げられる。欧米では看護師により挿入できることがコスト削減になっていると推察される。静脈血栓症は、費用、罹患率・死亡率も増加する重大な合併症で、発症率が1~38.5%と報告されている。しかし末梢静脈挿入とその他との相対危険度は解明されていない。 本研究は、中心静脈カテーテルの静脈血栓症のリスクを、末梢静脈挿入と他の中心静脈カテーテルと比較したメタ解析である。18歳以上の末梢静脈挿入の中心静脈カテーテル症例をデータベースより抽出し、533文献中64研究(2万9,503例)が解析クライテリアに適合し解析に使用した。末梢静脈挿入の中心静脈カテーテルに関連した深部静脈血栓症のリスクは、臨床的重症状態(13.91%)担がん患者(6.67%)であった。末梢静脈挿入の中心静脈カテーテルは他の中心静脈カテーテルより深部静脈血栓症のリスクは上昇したが(OR 2.55)肺梗塞のリスクは上昇させなかった。末梢静脈挿入の中心静脈カテーテルに関連した深部静脈血栓症は2.7%であった。 結果は予想された通りで、末梢静脈挿入に血栓症が多いのはカテーテルが上腕静脈の内腔を占拠し、上肢動作による内皮細胞損傷による影響が原因であろう。肺梗塞のリスクが上昇しなかったのは、臨床家の血栓症リスクの認識により、発症の発見が早く、また不必要になれば早く抜こうと意識することが影響していると考えられる。血栓発症までの期間が明示されているのは4文献のみで、平均8.7日である。本研究は、カテーテル留置期間が解析項目に入っていないので臨床に使える知識とはならない。抗凝固など予防薬投与の有用性も含めたrandomized studyが必要である。

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5-ARI、前立腺がんリスクを低減、重症がんは抑制せず/BMJ

 前立腺肥大症による下部尿路症状の治療として5α還元酵素阻害薬(5-ARI)の投与を受けた男性では、Gleasonスコア2~7の前立腺がんのリスクは低下するが、Gleasonスコア8~10のリスクには影響がみられないことが、スウェーデン・ウメオ大学のDavid Robinson氏らの検討で示された。2つの無作為化試験(PCPT試験、REDUCE試験)により、5-ARI投与は前立腺がん全体のリスクを23~25%低下させる一方で、Gleasonスコア8~10の前立腺がんのリスクはむしろ増大させることが示されている。この知見に基づき、米国食品医薬品局(FDA)は2011年、「5-ARIはより重篤な前立腺がんのリスクを増大させる可能性がある」との安全性に関する勧告を発表している。BMJ誌オンライン版2013年6月18日号掲載の報告。前立腺がんのリスクを症例対照研究で評価 研究グループは、下部尿路症状の治療として5-ARIの投与を受けた男性における前立腺がんの発症状況を評価する地域住民ベースの症例対照研究を実施した。 Prostate Cancer data Base Sweden 2.0から2007~2009年に前立腺がんと診断された男性のデータを抽出し、全国的な前立腺がんレジストリーなどを用いて前立腺がんの診断前に5-ARIを投与されていた患者のデータを収集した。 1症例に対し背景因子をマッチさせた5例の対照を無作為に選出した。2万6,735例の症例(平均年齢69.3歳、前立腺切除術3.7%)と13万3,671例の対照(同:69.3歳、4.2%)のうち、それぞれ1,499例、6,316例が5-ARIの投与を受けていた。Gleasonスコア8~10の診断の前に5-ARIを使用していたのは412例だった。Gleasonスコア8~10の前立腺がんのリスク上昇は認めず 全体の前立腺がんリスクは5-ARI投与期間が長くなるに従って低下し、投与期間が3年以上の男性における発症リスクのオッズ比(OR)は0.72(95%信頼区間[CI]:0.59~0.89、傾向性検定:p<0.001)であった。同様のパターンが、Gleasonスコア2~6および7の患者にも認められた(いずれも傾向性検定:p<0.001)。 これに対し、Gleasonスコア8~10の前立腺がんのリスクは5-ARI投与期間が延長しても低下せず、投与期間0~1年のORは0.96(95%CI:0.83~1.11)、1~2年のORは1.07(同:0.88~1.31)、2~3年は0.96(同:0.72~1.27)、3年以上は1.23(同:0.90~1.68)であった(傾向性検定:p=0.46)。 著者は、「前立腺肥大症による下部尿路症状の治療として5-ARIの投与を受けた男性では、Gleasonスコア2~7の前立腺がんのリスクは低下したが、最長で4年の治療を行ってもGleasonスコア8~10の前立腺がんのリスク低下のエビデンスは得られなかった」と結論し、「以前の2つの試験で報告されたGleasonスコア8~10の前立腺がんのリスク上昇は、本試験では確認されなかった。5-ARIは下部尿路症状や手術の可能性を抑制し、精神面におけるベネフィットや重篤な副作用がないという長所を持つことからバランスのよい治療法と考えられる」と考察している。

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若年性特発性関節炎患児へのMMRワクチンブースター接種、安全性を確認/JAMA

 若年性特発性関節炎(JIA)患児への弱毒生麻疹・流行性耳下腺炎・風疹(MMR)ワクチンのブースター接種について、疾患活動性を悪化することなく免疫獲得に結びつくことが、オランダ・ユトレヒト大学ヴィルヘルミナ小児病院のMarloes W. Heijstek氏らによる多施設共同無作為化試験の結果、示された。オランダではMMRブースターの定期接種(NIP)は9~10歳時に行われる。しかしMMRワクチンの安全性について、小規模の先行試験においてワクチンの風疹要因が関節炎を引き起こすことが示されていた。JAMA誌2013年6月19日号掲載の報告。疾患活動性への影響と免疫獲得を評価 研究グループは、JIA患児、とくに免疫抑制の治療を受けている患児について、MMRワクチンのブースター接種が疾患活動性に影響をもたらすのか、および免疫獲得について明らかにすることを目的とした。 多施設共同無作為化試験は、オランダの5つの大学病院からJIA患児を登録してオープンラベルにて行った。被験児に無作為にアプローチできるように、またルーチン予防接種を控えることを回避するために、4~9歳児のMMRワクチンのブースター未接種のJIA患児137例を対象とした。被験児はMMRブースター接種(追加接種)群68例、非接種群(対照群、69例)に割り付けられ、ブースター接種後3ヵ月、12ヵ月時点の血清型カバー率、MMR特異的抗体価について評価を受けた。 被験児は生物学的製剤を服用していた場合は、接種前に投与を中止(半減期5回分)した。また疾患活動性は、線形混合モデルを用いて、若年性関節炎疾患活動度スコア(JADAS-27)の0(低活動度)~57(高活動度)で評価した。スコア差の同等性マージンは2.0だった。生物学的製剤服用児についてはさらに大規模な検討が必要 無作為化を受けた137例のうち、131例(MMR追加接種群63例、対照群68例)が修正intention-to-treat(ITT)解析を受けた。このうちメトトレキサートを服用していたのは60例(うちMMR追加接種群29例)、生物学的製剤(TNF阻害薬、IL-1阻害薬)の服用児は15例(うちMMR追加接種群は6例、3例)だった。 追跡完了までの疾患活動性は、両群で差はなく同等性が確認された。各群のJADAS-27スコアは、MMR追加接種群2.8(95%信頼区間[CI]:2.1~3.5)、対照群2.4(同:1.7~3.1)であり、差は0.4(95%CI:-0.5~1.2)だった。 12ヵ月時点の血清型カバー率は、MMR追加接種群のほうが高かった(麻疹:100%対92%、耳下腺炎:97%対81%、風疹:100%対94%)。抗体価もMMR追加接種群が有意に高かった(麻疹:1.63対0.78 IU/mL、p=0.03/耳下腺炎:168対104 RU/mL、p=0.03/風疹:69対45 IU/mL、p=0.01)。 メトトレキサートと生物学的製剤は免疫反応に影響を及ぼさなかったが、若干名の患者については不明確な点もあった。 上記の結果を踏まえて著者は、「初回予防接種を完了しているJIA患児に対するMMRワクチンのブースター接種は、非ブースター接種群との比較で、JIA疾患活動性を悪化することなく免疫獲得に結びついた」と結論。そのうえで「生物学的製剤を用いている患者についてのMMRワクチンの影響について、より大規模な試験が必要である」とまとめている。

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難治性の部分発作を有する日本人てんかん患者へのLEV追加の有用性は?

 田中脳神経外科クリニック(鹿児島)の田中 滋也氏らは、難治性部分発作てんかんの治療にレベチラセタム(LEV、商品名:イーケプラ)を追加した場合の有用性を検討することを目的に観察研究を行った。その結果、LEVの追加は安全性に大きな影響を及ぼすことなく、有意な効果が得られることを報告した。結果を踏まえて著者は「難治性部分発作を有する患者に対して、本治療レジメンは推奨できると考えられる」と結論している。Epileptic Disorders誌オンライン版2013年6月17日号の掲載報告。 日本人の難治性部分発作を有する患者において、抗てんかん薬による治療にLEVを追加した場合の有効性と安全性を検討することを目的に観察研究を行った。本研究は、LEV承認後、初めて日本で実施されたLEV追加療法試験であった。LEV投与患者32例、対照となるその他の抗てんかん薬投与患者30例の診療録を、レトロスペクティブに検討した。有効性の評価項目は、「発作なし」および「発作回数50%以上低下」とした。 主な結果は以下のとおり。・ベースラインの発作タイプにかかわらず、LEV追加投与は、対照に比べ有意に高い有効性を示した。・てんかんの罹病期間が10年を超える患者では、LEVの追加により顕著な効果が認められ、有意な結果が示された。・LEV群では、2例(6.2%)が発作の増悪を理由に投与を中止したが、有害事象による投与中止例はなかった。・以上から、その他の抗てんかん薬へのLEV追加療法は、抵抗性部分発作を認める患者に対し、安全性に大きな影響を及ぼすことなく、有用な治療選択肢になりうることが示された。関連医療ニュース 小児てんかん患者、最大の死因は? 抗てんかん薬によりADHD児の行動が改善:山梨大学 難治性双極性障害患者への併用療法は?

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腰部硬膜外ステロイド注射によって椎体骨折のリスクが増加

 腰部硬膜外ステロイド注射(LESI)は神経根障害や脊髄神経の圧迫から生じる神経性跛行の治療に用いられるが、副腎皮質ステロイドは骨形成を低下し骨吸収を促進することで骨強度に悪影響を及ぼすことが示唆されている。米国・ヘンリーフォード ウェストブルームフィールド病院のShlomo Mandel氏らは、後ろ向きコホート研究において、LESIが椎体骨折の増加と関連していることを明らかにした。LESIの使用はこれまで考えられていたより大きなリスクを伴う可能性があり、骨粗鬆症性骨折のリスクを有する患者には慎重に行わなければならないとまとめている。The Journal of Bone & Joint Surgery誌2013年6月5日の掲載報告。 本研究の目的は、LESIが、椎体骨折のリスクを増加するのかについて評価をすることであった。 ヘンリーフォード ウェストブルームフィールド病院のデータベースから、ICD-9診断コードを用いて、椎間板障害など脊椎に関連した疾患を有する患者計5万345例(うち1回以上のLESIを受けていた患者は3,415例)を特定した。 LESI施行例3,000例を無作為に抽出するとともに、傾向スコアマッチングによりLESI非施行例3,000例を選び出し、両群における椎体骨折の発生率を生存時間分析にて評価した。 主な結果は以下のとおり。・LESI施行群と非施行群で、年齢、傾向スコア、性別、人種、甲状腺機能亢進症、ステロイド使用に差はなかった。・生存時間分析の結果、注射回数の増加は骨折リスクの増加と関連していた。・注射が1回増えるごとに、骨折リスク(共変量調整後)は1.21倍(95%信頼区間:1.08~1.30)増加した(p=0.003)。~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中!・無視できない慢性腰痛の心理社会的要因…「BS-POP」とは?・「天気痛」とは?低気圧が来ると痛くなる…それ、患者さんの思い込みではないかも!?・腰椎圧迫骨折3ヵ月経過後も持続痛が拡大…オピオイド使用は本当に適切だったのか?  治療経過を解説

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Vol. 1 No. 2 糖尿病患者におけるPCIのエビデンス

大塚 頼隆 氏福岡和白病院循環器内科はじめに糖尿病(DM)および境界型糖尿病(IGT)患者の罹患数は、今後も全世界で増加の一途をたどると推測されている1)。現在、日本のDM有病率は全世界の第6位であり1)、また、厚生労働省のDM実態調査からもDM患者数は年々増加傾向にあり、2007年時点でDMかDMの可能性が否定できない人数は2,210万人に達すると報告されている2)。日本人において、DM(特に2型DM)患者は非DM患者に比べて心血管疾患、特に冠動脈疾患の発症のリスクが2~4倍に増加することが、久山町研究3)やJapan DiabetesComplications Study(JDCS)4)などの疫学調査から明らかである。また、舟形町研究からも、DMばかりでなく、IGTも心血管病のリスクファクターであることは明らかである3)。DMやIGTは、高血糖や酸化ストレスの増大ばかりでなく、インスリン抵抗性、高血圧、脂質代謝異常などの合併により複合的な病態を呈し、動脈硬化が進展すると考えられている。特に、食後過血糖(glucose spikes)は炎症・酸化ストレス増加により動脈硬化進展およびプラークの不安定化を招き、血管不全を起こす重要な因子と考えられている5)。事実、DM患者を長期観察したDiabetes Intervention Study(DIS)により、食後過血糖が心筋梗塞症の発症を増加させることが明らかとなり6)、食後過血糖が動脈硬化の強い促進因子であることも報告されている7)。本稿では、日本でも今後も増加し、他のリスクファクターよりも未だ解決されていないことが多いDMやIGTを有する患者における経皮的冠動脈インターベンション(PCI)のエビデンスについて概説する。1)糖尿病合併の虚血性心疾患患者の冠動脈の特徴欧米の報告によると、DM患者の死因の約80%が動脈硬化性疾患によるものであり、その約7割以上が冠動脈疾患によるものである。DM患者の冠動脈疾患の死亡率が高い原因として、(1)無症候性であることがしばしばあり、発見が遅れる(2)多枝病変、重症左主幹部病変、びまん性病変であることが多く、重症かつ治療難治性である(3)心機能低下症例(拡張能障害を含めた)が多い(4)経皮的冠動脈形成術後の再狭窄率が高い(5)多数のリスクファクター合併や他の合併症が多いなどの特徴があるなどが考えられる8)。また、2型DM患者における心血管病発症率や死亡率は、非DM患者に比し、男性の場合約2倍、女性の場合は約4倍で、特に女性においてDMと非DMとの差は顕著である9)。われわれは、耐糖能異常患者の冠動脈病変の特徴を明らかにするために、冠動脈造影を施行しOGTTを施行した534名の冠動脈の定量的冠動脈解析を行い、平均血管径および平均狭窄病変長を算出した10)。また、その2つの冠動脈指標に寄与している因子も同時に解析した。その結果、平均血管径は「正常耐糖能」「IGT」「preclinical DM」「treated DM」の順に小さくなり、平均狭窄病変長もその順に長くなることが証明された(本誌p21の図1を参照)。つまりこの結果は、耐糖能の病状が進むほどプラーク増加に伴い血管径が細くなり、びまん性の病変になることを示している。また、血管径および狭窄病変長に食後過血糖が強く関与していることがこの検討からは示唆された。このような特徴は、血管内超音波で調べられた研究におけるプラーク量が、非DM患者に比しDM患者において有意に多いことと一致するデータと考えられる11)。2)PCI後の予後上記のような冠動脈の特徴を持つDM患者は、PCI後の再狭窄率が高く、長期的な心血管イベント率が高いことが以前から知られている。われわれは、この冠動脈の特徴と耐糖能異常が、PCI後の長期の予後にどのように関与しているかを検討した12)。PCI対照血管径を、2.5mm以上と未満で大血管径、小血管径とに分け、「小血管径+耐糖能異常グループ」「小血管径+正常耐糖能グループ」「大血管径+耐糖能異常グループ」「大血管径+正常耐糖能グループ」の4群に分類し、PCI後の長期予後を検討した。小血管径+耐糖能異常グループは早期から心血管イベントが多く予後は不良であるが、大血管径であっても耐糖能異常があるグループは特に5年後より心血管イベントが増加し、長期的に予後不良であることが判明した(本誌p22の図2を参照)。また、多変量解析により、耐糖能異常が心血管イベントおよび死亡に大きく関与することが示され、PCI後の患者において長期的な予後に耐糖能異常そのものが大きな因子であることが明らかとなった。最近のimaging modalityを用いた研究では、急性冠症候群患者において、DM患者は非DM患者に比べて、不安定プラークを意味するTCFA(thincap fibroatheroma)が多く存在していることが明らかとなった13)。また、DMの罹病歴が長い患者ほどプラーク量が多く、TCFAの比率が高いことも証明されている14)。つまり、耐糖能異常をもつ患者は血管性状も悪く、“質も悪い”ということになる。局所治療のPCIのみでは、血管全体が悪いDM患者の長期予後の改善効果には結びつかないのである。このことはPCI(局所治療)を行った後も、DM患者においてはよりintensiveな動脈硬化治療を長期に行わなければならないことを意味している。3)PCIまたはCABG経皮的バルーン血管形成術(POBA)およびベアメタルステント(BMS)時代のDM患者は、非DM患者に比べて再狭窄率が高く、治療に難渋する症例も多々存在した。しかし、薬剤溶出性ステント(DES)の登場により再狭窄率は激減し、再狭窄率が高かったDM患者においても再狭窄率は激減している15)。DESを用いたPCIが標準治療となった現在、複雑病変や多枝病変についても良好な成績が示されている。しかしながら、DMが合併した多枝病変の治療において、血行再建の選択は難しい問題である。POBA時代のBARI研究においては、DMを有する患者において、冠動脈バイパス術(CABG)の方がPOBAによるPCI治療に比べて、長期的に死亡率が有意に低いことが示されている16)。POBA(6 trials)およびBMS(4 trials)を用いたPCI治療とCABGを比較したメタ解析によると、約5年予後において全体では死亡、心筋梗塞の発生率に両群間に差はなく、再血行再建率はCABGが有意に低いという結果であった17)。一方、DM患者のみのサブ解析では、BARI研究と同様にPCI治療群において死亡率が有意に高いという結果であった17)。再狭窄の問題とは別に、PCIがlesion treatmentであるのに対して、CABGはvessel treatmentであるため、血管全体が悪いDM患者においてCABGの方が血管保護的に働く(バイパスされている血管にイベントが生じても、心血管イベントに繋がらない)のではないかと推測される。一方、薬物療法が発達した現在、DM患者に対してDESを用いたPCIとCABGを比較した最近の研究においては、短期から中期予後において、少なくとも死亡・心筋梗塞・脳卒中の発生率において両群間に差がないことが示されている(本誌p23の図3を参照)18-20)。CARDia試験においてはDESまたはBMS vs. CABGが、SYNTAX試験のサブグループにおいてはpaclitaxel-eluting stent vs. CABGが比較検討されている(本誌p24~25の図4を参照)。これらの報告からは、DM患者における血行再建において未だ再血行再建率はPCI群が高いが、脳血管イベントに関してはCABGが高いことが示されている。また、SYNTAX scoreを用いた解析で、冠動脈が重症な患者ほどCABGの心血管イベントが低いことが報告されており(本誌p24~25の図4を参照)21)、DM患者の治療選択の際に冠動脈の重症度は大きな因子である。われわれも、多枝病変を有するDM患者に対するoff-pump CABGとDES(sirolimus-eluting stent)を用いたPCIの3年予後を検討しており、3年の死亡、心筋梗塞を含めた総心血管イベントに両群間で差は認めないが、PCIは再血行再建率が有意に高く、CABGは脳血管イベントが有意に高いという結果が得られた(本誌p26の図5を参照)22)。また、SYNTAX scoreはCABGで有意に高値であった。このデータはrandomized controlled trialではないので、すべての多枝病変を有するDM患者にこの結果を当てはめることはできない。しかし、内科医・外科医が患者背景および冠動脈の重症度からPCIまたはCABGの選択を適切に判断すれば、DM合併多枝病変患者においてもDESを用いたPCIで良好な成績が期待できると思われる。また、PCIとCABGの直接比較試験ではないが、DM合併の虚血性心疾患患者を対象に、「早期血行再建+積極的薬物療法」と「積極的薬物療法単独」とを比較したBARI-2D研究では23)、積極的薬物療法単独群の42%が血行再建へ移行したが、両群間に死亡率の差はなく、より重症冠動脈病変が多いCABG群のほうが薬物療法群より心筋梗塞発症率が少ないことが報告された。つまり、血行再建を行う上で積極的薬物療法は不可欠であるのは間違いなく、重症冠動脈病変にはCABGがより有効であることが示唆される。長期のイベントにおいては、未だ十分なデータの蓄積はないが、RAS系降圧薬、スタチンや抗血小板薬などの内科的治療が発達した現在、多枝病変をもつDM患者におけるPCI治療の位置づけが今後のデータによりはっきりするのではないかと考えられる。特に、第1世代のDESに比べ、安全性および有効性が良好な第2・第3世代のDESでのデータが待たれる。現状では、DM合併の虚血性心疾患患者は予後不良と認識し、積極的薬物療法を行いつつ、個々の患者背景、冠動脈病変の重症度を十分評価した上で、心臓血管外科医との適切な検討のもと治療戦略を立てて治療に当たるべきであると考えられる。4)再狭窄への対応DMは、ステント留置後のステント内再狭窄において最も重要なリスク因子の1つである。ステント留置後の再狭窄の原因は新生内膜の増生であるが、DM患者へのステント留置後のステント内新生内膜の増生は、非DM患者へのステント留置後に比べて多いことが知られている。それは、DM患者の血管性状(4つの重要な因子)が大きく関与している(本誌p27の表1を参照)24)。DMでは、高血糖、インスリン抵抗性だけでなく、先にも述べたように高血圧や脂質代謝異常の合併により複合的な病態を有しており、DM患者に合併した多数のリスク因子の合併が新生内膜の増生や動脈硬化進展に寄与しているところが大きい。DMは慢性高血糖状態によりprotein kinase Cの活性化に伴う酸化ストレスの産生亢進や、NF-κBの活性化を介した炎症性サイトカインや増殖因子の分泌を促進し、内皮障害、血管拡張障害および動脈硬化進展を引き起こしている25)。しかし、血糖を下げる糖尿病治療薬において、現在のところ、再狭窄を予防できる確立したエビデンスはない。また、転写調節因子のperoxisome proliferator-activated receptor(PPAR)-γは、インスリン抵抗性の改善や脂肪細胞の分化誘導、および抗炎症作用などと関連していることが報告され、それにより動脈硬化進展や再狭窄予防に作用することが知られている25)。PPAR-γのアゴニストでインスリン抵抗性改善薬であるチアゾリジン薬は、炎症反応、LDLコレステロール、中性脂肪などの減少効果を持ち合わせ、動物実験により平滑筋細胞の増殖抑制や再狭窄予防効果が確認されている26)。また、いくつかの臨床研究において、チアゾリジン薬がステント内再狭窄を抑制することが報告されており27-29)、最近のメタアナリシスでもチアゾリジン薬がDM患者の再狭窄を予防するばかりでなく30)、非DM患者においても再狭窄予防効果があることが報告されている31)。このことは、チアゾリジン薬が血糖降下作用ばかりでなく、他の多面的効果により再狭窄を予防する可能性が示唆されるデータと考えられる。また、PERISCOPE試験におけるスルホニルウレア(SU)薬との比較では、チアゾリジン薬が動脈硬化進展抑制(むしろ退縮)する可能性を示した32)。一方、SU薬やインスリンに比べ、心筋梗塞症および死亡の減少に効果があることがUKPDS 80において報告されたメトホルミンが33)、PCI後のDM患者の心筋梗塞症や再血行再建術の発生を減らすことがいくつかの臨床試験で報告されており34, 35)、現在のところ、チアゾリジン薬、メトホルミン、後述するDPP-4阻害薬は、再狭窄を予防する糖尿病治療薬として期待できる薬剤であり、PCIを施行したDM患者に選択すべき薬剤ではないかと考える(本誌p27の表2を参照)。5)2次予防このように、長期的に予後不良なDMおよびIGT患者は、血行再建を行うと同時に長期的予後改善を目指して、厳重なる2次予防が重要である。DM患者を対象としたSteno-2 試験では、厳格かつ集学的な治療(血糖コントロールばかりでなく、厳密な脂質コントロールや血圧コントロールなど)を行うと、特に長期的に心血管イベントを有意に抑制できることや、legacy effect(遺産効果)を認めることが証明されている36)。従来療法群に比較して、強化療法群では心血管死、非致死性心筋梗塞および脳卒中を含めた複合1次エンドポイントが50%低下している。現在のところ、虚血性心疾患患者の2次予防としてエビデンスがあるのはピオグリタゾンのPROactive研究である37)。PROactive研究の中で心筋梗塞症の既往のあるサブグループ解析では、placeboに比べピオグリタゾンは急性冠症候群の発症を有意に(37%)減少させている。また、先にも述べたPERISCOPE研究において、SU薬のグリメピリドでは冠動脈プラークの進展が認められたが、ピオグリタゾンでは冠動脈プラークがむしろ退縮させることが確認され、抗動脈硬化作用があることが証明されている32)。また、新規DM患者を対象としたUKPDS 80では、SU薬とインスリンによる厳格な血糖コントロールを行った群の方が、通常治療群よりも心筋梗塞症の発症率や死亡率を減少させることが証明され、特にメトホルミンを使用した群では、さらに心筋梗塞症の発症率や死亡率を低下させることが証明されている33)。メトホルミンは、血糖コントロール以外にも心血管保護作用があることが報告されており、虚血性心疾患の2次予防にも期待できる薬剤である。インクレチン(GLP-1)の働きを利用する薬剤として、最近使用可能となったDPP-4阻害薬が注目されている。GLP-1受容体は心筋細胞や血管内皮細胞に存在しているため、DPP-4阻害薬は心血管保護作用をもつのではないかと推測されている。最近の動物実験により、DPP-4阻害薬はApo Eノックアウトマウスの内皮機能改善効果および動脈硬化進展予防が確認されている38)。また、この論文では、虚血性心疾患のない患者の血中活性型GLP-1濃度は、虚血性心疾患のある患者の血中活性型GLP-1濃度よりも有意に高値であることが示され、それは非DM患者においても同様であることが報告されている。このことは、血糖コントロールによる動脈硬化進展予防効果以外に、活性型GLP-1上昇による抗動脈硬化作用がDPP-4阻害薬には期待できる可能性を示唆している38, 39)。よって、DPP-4阻害薬も虚血性心疾患患者の2次予防に期待できる薬剤と考えられる。また、IGT患者に対しては、STOP-NIDDM研究40)や日本人のVICTORY研究41)においてα-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)が有意に新規DM発症を予防することが報告されており、STOP-NIDDMにおいては、心血管イベントを49%低下させることが報告されている42)。特に、心血管イベントの中で、急性心筋梗塞症の発症を有意に低下させていることは注目すべき点である。このことは、DM患者を対象にしたメタ解析のMeRIA7における、α-GIが心血管イベント特に心筋梗塞症の発症リスクを有意に減少させるとした結果と一致しており43)、食後過血糖を抑制するα-GIは、虚血性心疾患患者の2次予防に期待できる薬剤であるといえる。現在のところ、虚血性心疾患の2次予防という観点において、DM患者にはチアゾリジン薬、メトホルミン、DPP-4阻害薬、IGT患者にはα-GIまたはDPP-4阻害薬が期待できる薬剤ではないかと考えられる。最後にDM患者に対するPCIは、DESの登場により再狭窄は激減しているが、未だDM患者はPCI後のハイリスク因子であることに変わりはない。DM患者を治療する上での留意点としては、上記のようなDM患者の冠動脈の特徴を理解しつつ、血管(狭窄)のみを診て治療するのではなく、患者全体を診て、長期的な予後改善の観点に立ちインターベンション治療と同時に積極的薬物的なインターベンションも考慮して治療を行わなければならないと考えている。また、早期の耐糖能異常の検索も重要である。われわれは急性心筋梗塞症患者に対して退院前に75g OGTTを施行している44)。その結果、正常耐糖能の 25%に対し、IGT 33%、preclinical DM 16%、DM 26%という割合であり、いわゆる“隠れ耐糖能異常”の存在が多いことが明らかとなった。これは、欧米からの報告45)とまったく同じ結果であり、虚血性心疾患患者における隠れ耐糖能異常の存在は日本人にとっても“対岸の火事”ではない。また、虚血性心疾患発症後は耐糖能異常を発症するリスクが高まることも報告されている46)。このように、虚血性心疾患を発症した患者には耐糖能異常が多く存在することを認識し、また、耐糖能異常の発症リスクが高いことも理解し、早期からの検索および治療介入を行う必要があるのではないか。そのためにも、日本人におけるDMまたはIGT合併の虚血性心疾患患者に対する検索の意義および治療介入のエビデンスがさらに必要である。さいたま医療センターの阿古潤哉先生、神戸大学の新家俊郎先生らとともに、糖尿病専門医の先生方も交えて心疾患と糖尿病に関する研究会「Cardiovascular Diabetology meeting」を発足し、日本人におけるエビデンス構築に一役買いたいと考えている。興味のある方は、ぜひともご参加いただきたい。文献1)http://www.eatlas.idf.org/media/2)http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/h1225-5.html3)Tominaga M, Eguchi H, Manaka H, et al. 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相次いで導入されるロボット支援前立腺摘除術 —国際医療福祉大学病院でも導入—

 前立腺がんなどの手術に最新型の手術支援ロボット「ダヴィンチSi」を導入する医療機関が増加している。国際医療福祉大学病院(栃木県那須塩原市)もその1つ。同院腎泌尿器外科では、先月27日に「ダヴィンチSi」を用いた初めての前立腺摘除術を実施したことを発表した。 従来の前立腺摘除術は、縦横無尽に走る細かい血管や神経を避け病巣を摘出するもので、容易ではなかった。「ダヴィンチSi」では、1〜2cmの小さな創から挿入した内視鏡カメラで拡大して映し出された高解像度3D画像を確認しながら、人間の手首以上の可動域を持つロボットアームに装着された鉗子やメスを操作し、精確で安全な内視鏡手術が可能となる。さらに、ロボット支援前立腺摘除術は従来の手術より低侵襲であり、術後の尿失禁や性機能障害などの合併症が軽減されることが期待されている。 現在、米国では前立腺摘除術の8割がロボット支援手術で行われているという。日本では「ダヴィンチ」は、2009年に厚生労働省薬事・食品衛生審議会で国内の製造販売が承認され、2012年4月より前立腺がんの全摘出手術のみ保険が適用されている。

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日焼け止め塗布は自動車運転中も大切

 米国・ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校のDennis P. Kim氏らは、皮膚がん患者の自動車運転中のサンプロテクトについて評価した。その結果、ほとんどの患者の認識が薄かったことを報告し、「皮膚がん予防運動について、とくに運転中の日光曝露に主眼を置いた修正が必要である」と提言した。これまで、運転中のサンプロテクトに関する認識や具体的行動について調べた患者データはなかったという。Journal of the American Academy of Dermatology誌2013年6月号の掲載報告。 研究グループは、モース顕微鏡手術クリニックの患者をレトロスペクティブに評価し、患者が自動車運転中のサンプロテクトの重要性を認識していたのか、サンプロテクトについての認知およびコンプライアンスについて評価した。また第2の目的として、悪性黒色腫と非悪性黒色腫における有意差がみられる偏側性を調べた。 主な結果は以下のとおり。・日常的な日焼け止めの使用と比較して、運転中に日焼け止めを塗布すると回答した患者は、有意に少数であった(52%対27%、p<0.05)。・回答者の大半は、運転中に日焼け止めが必要とは考えていなかった。とりわけ窓を閉めていれば必要ないと考えていた。・運転中は日光によるダメージから守られていると信じていた患者ほど、日焼け止めを使用する人が有意に少なかった(12%対46%、p<0.05)。・窓にスモークフィルムを貼った車を運転していた患者を除くと、ドライバー(左ハンドルのため左側に乗車)について非悪性黒色腫の有意な左側優性が認められた。

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高齢者の喘息、若年期発症と中高年発症で違いはあるのか?

 40歳以下で発症した喘息と40歳以上で発症した喘息を比べると、40歳以下で発症した喘息ではアトピー性が強く、ピークフローの測定が多く行われていた。一方、40歳以上で発症した喘息では呼気中一酸化窒素濃度(FeNO)が高く、重症の喘息も多いことがミシガン大学内科のAlan P. Baptist氏らにより報告された。Journal of Asthma誌オンライン版2013年6月20日号の掲載報告。 高齢者の喘息には、小児期または若年期で発症し、それが高齢期まで継続している場合と、中高年で発症した場合があるが、この発症年齢の違いが、診断および治療のうえで何らかの影響をもたらしているかもしれない。今回の研究の目的は、喘息の発症年齢によって、人口動態、コントロール状況、QOL、医療サービスの利用にどのような違いがあるのかを明らかにすることである。 本研究では65歳以上の喘息患者に関する横断的研究のデータを分析した。小児・若年期の発症か中高年の発症かは40歳を基準とした。喘息の人口動態と重症度を分析し、プリックテストと肺機能検査(スパイロメトリー、FeNO測定)を行った。 主な結果は以下のとおり。・小児・若年期発症の喘息患者では中高年期発症に比べ、プリックテスト陽性が有意に多かった(92% vs 71% p=0.04)。これらの結果は両群とも過去の報告より多いものであった。・小児・若年期発症の喘息患者はピークフロー測定を有意に多く受けていた(p=0.07)。・中高年期発症の喘息患者は中等症または重症が有意に多く(オッズ比[OR]:3.1、p=0.05)、FeNOも有意に高かった(p=0.02)。・中高年期発症の喘息患者は入院率も有意に高かったが(p=0.04)、回帰分析後では有意差はなかった。・喘息の人口動態的な情報、併存症、スパイロメトリー、コンプライアンス、喘息のコントロール、QOLにおいては小児・若年期発症と中高年期発症との間に有意差はなかった。 高齢者の喘息では、発症年齢を定義することにより、推奨される治療やアウトカムが改善される可能性があると著者は述べている。

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非定型抗精神病薬のLAIを臨床使用するためには

 第二世代抗精神病薬(SGA)の持効性注射剤(LAI)は統合失調症の広範な治療におけるファーストラインになっている。イタリア・ASL SalernoのSalvatore Gentile氏は、SGA-LAI治療に関する有害反応について、システマティックレビューを行った。Pharmacotherapy誌オンライン版2013年6月17日号の掲載報告。 2001年1月~2013年4月の間のMEDLINE、EMBASE、PsycINFO、DAREデータベース、Cochrane Libraryの各電子データベースを検索して、安全性と忍容性についての報告が英語で執筆されたピアレビュー論文を特定した。検索した論文は、以下の場合は除外した(レビュー論文、事後解析、以前の試験に登録されたサブセット被験者の解析、1症例報告、症例シリーズ研究、小規模[50例未満] 試験、安全性のデータがない、試験期間が8週未満)。評価の対象となったSGA-LAIは、アリピプラゾールLAI、オランザピンパモエート、パリペリドンパルミチン酸エステル(ともに国内未承認)、リスペリドンLAI(商品名:リスパダールコンスタ)である。 主な結果は以下のとおり。・検索により181件の論文が特定された。そのうち140件は除外され、41件が適格として解析に組み込まれた。・予想されたとおり、情報を見直した結果、SGA-LAIの安全性プロファイルは経口剤と整合性が取れていた。・しかしながら、不測の気がかりな安全性シグナルがみられるようでもあった。・たとえば実際に、臨床におけるアリピプラゾールLAIのルーチン使用は制限されている可能性があった。・レビュー情報から、リスペリドンLAIとパリペリドンパルミチン酸エステルはいずれも、精神症状およびうつ病の悪化と関連している可能性があった。リスペリドンLAI試験に登録された患者の死因のトップは自殺であった。・以上の結果を踏まえて著者は、「SGA-LAIの臨床使用の指数関数的増加を図るには、それら薬剤と関連する潜在的な安全性シグナルを確認し、取り除くための、さらなる検討を緊急に行う必要がある」と結論した。関連医療ニュース 統合失調症、デポ剤と抗精神病薬併用による効果はどの程度? 統合失調症へのアリピプラゾール持効性注射剤、経口剤との差は? どのタイミングで使用するのが効果的?統合失調症患者への持効性注射剤投与

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新種のMERSコロナウイルスの院内ヒト間感染を確認/NEJM

 重篤な肺炎を引き起こす新種の中東呼吸器症候群(Middle East respiratory syndrome; MERS)コロナウイルス(MERS-CoV)の、医療施設内でのヒト間感染の可能性を示唆する調査結果が、サウジアラビア保健省のAbdullah Assiri氏らKSA MERS-CoV調査団により、NEJM誌オンライン版2013年6月19日号で報告された。 2003~2004年のSARSパンデミック以降、呼吸器感染症の原因となる2種類の新規ヒトコロナウイルス(HKU-1、NL-63)が確認されているが、いずれも症状は軽度だった。一方、2012年9月、世界保健機構(WHO)に重篤な市中肺炎を引き起こす新種のヒトコロナウイルス(β型)が報告され、最近、MERS-CoVと命名された。現在、サウジアラビアのほか、カタール、ヨルダン、英国、ドイツ、フランス、チュニジア、イタリアでヒトへの感染が確認されているが、感染源などの詳細は不明とされる。院内アウトブレイクの実態を調査 調査団は、サウジアラビアの医療施設で発生したMERS-CoV感染症の院内アウトブレイクの実態を調査した。 医療記録を精査して臨床的、人口学的情報を収集し、感染者および感染者と接触した可能性のある者を同定して面接調査を行った。潜伏期間および発症間隔(感染者とこの感染者と接触した者の症状発現の時間差)について検討した。 2013年4月1日~5月23日までに、サウジアラビア東部で23例のMERS-CoV感染者が報告された。年齢中央値は56歳(24~94歳)、男性が17例(74%)、50歳以上が17例(74%)、65歳以上が6例(26%)であり、基礎疾患は末期腎疾患が12例(52%)、糖尿病が17例(74%)、心疾患が9例(39%)、喘息を含む肺疾患が10例(43%)に認められた。15例(65%)が死亡、21例(91%)はヒト間感染 症状としては、発熱が20例(87%)、咳嗽が20例(87%)、息切れが11例(48%)、消化管症状が8例(35%)にみられ、腹部または胸部X線画像上の異常所見が20例(87%)に認められた。 6月12日の時点で15例(65%)が死亡し、6例(26%)が回復、2例(9%)は入院中であった。潜伏期間中央値は5.2日、発症間隔は7.6日であった。 23例中21例(91%)が、透析室、集中治療室、病室などの入院施設内でのヒト間感染であった。感染者と接触のあった家族217人(成人120人、小児97人)のうち成人5人(3人は検査で確定)、および感染者と接触のあった200人以上の医療従事者のうち2人(2人とも検査で確定)が感染した。 著者は、「医療施設内におけるMERS-CoVのヒト間感染が示唆され、重大な感染拡大に結びついた可能性がある」と結論している。

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急性虚血性脳卒中、迅速なt-PA開始を支持する新たなエビデンス/JAMA

 急性虚血性脳卒中患者の治療では、発症から組織プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA)による血栓溶解療法の開始が迅速であるほど、良好な転帰が達成されることが、米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のJeffrey L Saver氏らの検討で示された。これまでに、急性虚血性脳卒中に対するt-PAの静脈内投与の効果は時間依存性であることが、無作為化臨床試験で示唆されている。一方、発症からt-PA投与開始(onset to treatment:OTT)までの時間が転帰に及ぼす影響を評価するには、いまだに症例数が十分でないため、臨床的知見の一般化可能性は確定的ではないという。JAMA誌2013年6月19日号掲載の報告。GWTG-Strokeの登録データを解析 研究グループは、米国心臓協会(AHA)と米国脳卒中協会(ASA)が運営する全国的な患者登録システムであるGet With The Guidelines–Stroke(GWTG-Stroke)のデータを用いて、t-PA静脈内投与を受けた急性虚血性脳卒中患者の転帰とOTT時間の関連を評価した。 2003年4月~2012年3月までに、GWTG-Strokeに参加する1,395施設で発症から4.5時間以内にt-PAの投与を受けた急性虚血性脳卒中患者5万8,353例のデータを解析した。院内死亡、頭蓋内出血が低下、退院時自立歩行、自宅退院が増加 全t-PA投与患者の年齢中央値は72歳で、女性が50.3%を占めた。OTT時間中央値は144分であり、OTT時間90分以内は9.3%(5,404例)、OTT時間91~180分は77.2%(4万5,029例)、OTT時間181~270分は13.6%(7,920例)であった。治療前のNIH脳卒中重症度スケール(NIHSS)のデータは登録患者の87.7%から得られ、スケールの中央値は11であった。 脳卒中の重症度が上がるほど(NIHSSの5点上昇ごと)OTT時間が有意に短縮した(オッズ比[OR]:2.8、95%信頼区間[CI]:2.5~3.1、p<0.001)。また、搬送に救急医療サービスを利用した場合は利用しなかった場合に比べ(142.6 vs 151.1分、OR:5.9、95%CI:4.5~7.3、p<0.001)、搬送施設の通常稼働時間(午前7~午後7時、月~金曜)内に到着した場合は時間外に到着した場合に比べ(141.5 vs 145.9分、OR:4.6、95%CI:3.8~5.4、p<0.001)、OTT時間が有意に短かった。 全体として、5,142例(8.8%)が院内で死亡し、2,873例(4.9%)が頭蓋内出血を発症し、1万9,491例(33.4%)が退院時自立歩行を達成し、2万2,541例(38.6%)が退院して自宅へ戻った。 OTT時間が15分短くなるごとに、院内死亡率(OR:0.96、95%CI:0.95~0.98、p<0.001)および症候性頭蓋内出血率(OR:0.96、95%CI:0.95~0.98、p<0.001)は有意に低下し、退院時自立歩行率(OR:1.04、95%CI:1.03~1.05、p<0.001)および自宅退院率(OR:1.03、95%CI:1.02~1.04、p<0.001)は増加した。 著者は、「脳卒中の発症から血栓溶解療法の開始が早いほど、死亡や症候性頭蓋内出血のリスクが低下し、退院時自立歩行や自宅退院の達成状況が良好だった」とまとめ、「これらの知見は、脳卒中患者はできるだけ迅速に病院へ搬送して早期に血栓溶解療法を開始するよう努めることの重要性を改めて強調するもの」と指摘している。

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コーヒー・紅茶の摂取量と原因別の死亡率の関係~人種によって異なる?

 コーヒーや紅茶の摂取量と死亡率は逆相関することが示唆されているが、原因別の死亡率との関係はあまりわかっていない。米国マイアミ大学のHannah Gardener氏らは、コーヒーや紅茶の摂取量と原因別の死亡率(血管関連、血管関連以外、がん、すべての原因)との関係を、多民族集団ベース研究であるNorthern Manhattan Studyでプロスペクティブに検討した。この調査では、人種によりコーヒー摂取量と血管関連死との関係が異なることが示唆された。Journal of Nutrition誌オンライン版2013年6月19日号に掲載。 調査には、ベースライン時に脳卒中、心筋梗塞、がんの既往がなかった2,461人が参加した(平均年齢68.30±10.23歳、男性36%、白人19%、黒人23%、ヒスパニック56%)。平均追跡期間11年で、食事摂取頻度調査票により調査したコーヒーと紅茶の摂取量と863人の死亡(そのうち血管関連死は342人、がんによる死亡160人を含む非血管関連死は444人)との関連について、多変量補正Coxモデルにより検討した。 主な結果は以下のとおり。・コーヒー摂取量と全死因による死亡率の間に逆相関が認められた(1日当たりの杯数増加につき、HR=0.93、95%CI:0.88~0.99、p=0.02)。カフェイン入りのコーヒーを4杯/日以上飲んだ人では全死因死亡における強い抑制効果が認められた。・紅茶摂取量と全死因による死亡率の間に逆相関が認められた(1日当たりの杯数増加につき、HR=0.91、95%CI:0.84~0.99、p=0.01)。・コーヒー4杯/日以上の摂取は非血管関連死を抑制した(1杯/月未満に対して、HR=0.57、95%CI:0.33~0.97)。・紅茶2杯/日以上の摂取は非血管関連死(HR=0.63、95%CI:0.41~0.95)とがんによる死亡(HR=0.33、95%CI:0.14~0.80)を抑制した。・ヒスパニックのみ、コーヒーと血管関連死の間に強い逆相関があった。

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