サイト内検索|page:1448

検索結果 合計:35665件 表示位置:28941 - 28960

28941.

膣脱への2つの手術、有効性、安全性は同程度/JAMA

 膣尖部脱と腹圧性尿失禁を有した女性に対する、2つの手術法(仙棘靭帯固定術:SSLF、仙骨子宮靱帯挙上術:ULS)および周術期介入(骨盤底筋訓練、BPMT)の有効性、安全性を検討した結果、術後2年時点のアウトカムは、SSLFとULSのいずれも解剖学的、機能的アウトカム、または重大イベントのアウトカムについて有意な差は示されなかったことが明らかにされた。また、BPMTによるアウトカム改善効果(6ヵ月の排尿症状、2年時点の膣尖部脱アウトカム)も示されなかった。米国・クリーブランドクリニックのMatthew D. Barber氏らが無作為化試験の結果、報告した。米国では骨盤臓器脱(膣脱、子宮脱など)に対する手術が年間30万件以上行われており、SSLFとULSはいずれも米国では一般的に行われているが、有効性、安全性についての比較検討、および周術期介入によるアウトカム改善効果についても明らかではなかった。JAMA誌2014年3月12日号掲載の報告より。SSLFとULSのアウトカム比較、周術期BPMT介入についても検討 研究グループはは、膣尖部脱と腹圧性尿失禁を有した女性における、(1)SSLFとULSのアウトカム比較、(2)周術期BPMTと標準ケアのアウトカム比較を目的に、2008~2013年に米国9つの医療施設で治療を受けた374例の女性患者を対象に2×2要因無作為化試験を行った。 被験者は無作為に、SSLF(186例)またはULS(188例)を受ける群に、また、周術期BPMT(186例)または標準ケア(188例)を受ける群に割り付けられ各介入を受けた後、追跡を受けた。 手術成功についての主要アウトカムは、2年時点の解剖学的成功で(1)膣尖部が膣管内または外へ3分の1以上突出していないこと、(2)膣突出に伴う不快な症状がないこと、(3)再手術が行われていないことであった。また周術期介入の主要アウトカムは、6ヵ月時点の排尿症状スコア(Urinary Distress Inventory[UDI]、スコア0~300で高スコアほど悪い)および解剖学的成功だった。 2年時点の追跡率は84.5%であった。手術成功に有意差なし、BPMTによるアウトカム改善効果も有意差ない 結果、手術成功の割合は、ULS群59.2%(93/157例)vs. SSLF群60.5%(92/152例)で(補正前差:-1.3%、95%信頼区間[CI]:-12.2~9.6%)、有意差はみられなかった(オッズ比[OR]:0.9、95%CI:0.6~1.5)。 重大有害イベント発生率も、ULS群16.5%(31/188例)vs. SSLF群16.7%(31/186例)で(補正前差:-0.2%、95%CI:-7.7~7.4%)、有意差はみられなかった(OR:0.9、95%CI:0.5~1.6)。 周術期BPMTは6ヵ月時点の排尿症状スコアを改善しなかった(補正後介入差:-6.7、95%CI:-19.7~6.2)。24ヵ月時点の膣尖部脱スコアも改善しなかった(同:-8.0、-22.1~6.1)。また、24ヵ月時点の解剖学的成功も有意差はみられなかった。

28942.

膝OAへのDMOADs予防的投与の費用対効果

 変形性膝関節症(膝OA)の発症予防は、どのような患者にどのような薬剤を用いれば高い費用効率が得られるのだろうか。米国・Brigham and Women's病院のElena Losina氏らによる解析の結果、肥満かつ膝損傷歴のある膝OA発症リスクの高い患者では疾患修飾作用のある薬剤を用いた治療が費用対効果に優れることが示された。これはほかの一般的に認められた予防的治療に匹敵するだろう、とまとめている。Osteoarthritis and Cartilage誌2014年3月(オンライン版2014年1月31日)の掲載報告。 研究グループは、膝OAのシミュレーションモデルであるOsteoarthritis Policy(OAPol)モデルを用い、疾患修飾OA治療薬(DMOADs)による発症予防の費用効率を解析した。 コホートは膝OA発症リスク因子なし、肥満、膝損傷歴あり、高リスク(膝損傷歴を有する肥満者)の4つを用いた。 50歳からDMOADsを開始して最初の1年間の有効率は40%、以降年5%が膝OAを発症し、重大な毒性の発現率は0.22%、年間医療費は1,000ドルを基本ケースとし、標準治療と比較した。 主な結果は以下のとおり。・高リスク群では、基本ケースで質調整生存年(QALY)が0.04延長し、生涯医療費は4,600ドル増加した。・増分費用対効果比(ICER)は、11万8,000ドル/QALYであった。・膝損傷歴群では、基本ケースのICERは、15万ドル/QALY超であった。・肥満群およびリスク因子なし群では、標準治療より基本ケースの費用対効果は低かった。

28945.

Vol. 2 No. 2 transcatheter aortic valve implantation(TAVI)現状と将来への展望

林田 健太郎 氏慶應義塾大学医学部循環器内科はじめに経カテーテル的大動脈弁留置術 (transcatheter aortic valve implantation:TAVI)は、周術期リスクが高く外科的大動脈弁置換術(surgical aortic valve replacement:SAVR)の適応とならない患者群、もしくは高リスクな患者群に対して、より低侵襲な治療として開発されてきた。2002年にフランスのRouen大学循環器内科のCribier教授によって第1例が施行されて以後1)、2007年にヨーロッパでCEマーク取得、2011年にはEdwards社のSapien valveがアメリカでFDA認可を受けている。現在までにヨーロッパ、アメリカを中心に世界中で7万例以上が治療されており、世界的に急速に進歩、普及しつつある治療法である。現在ヨーロッパでは2種類のTAVIデバイスが商業的に使用可能である(本誌p.16図を参照)。フランスでは2010年にすでにTAVIの保険償還がされており、現在では33施設がTAVI施行施設として認可を受けている。またTAVI症例はnational registryに全例登録が義務づけられている2)。TAVIにおける周術期死亡率の低下TAVIの歴史は合併症の歴史であるといっても過言ではない。2006、2007年のTAVIプログラム開始当初は多くの重篤な合併症を認め、低侵襲な経大腿動脈TAV(I TF -TAVI)においても20%を超える30日死亡率を認めていた。しかし、年月とともに術者・施設としての経験の増加、知見の蓄積、さらにデバイスの改良により徐々に合併症発生率は低下し、それに伴って死亡率は低下していった(図1)。特に最近では、transfemoral approachにおいては30日死亡率が5%以下まで低下しており、この数字が今後日本におけるTAVI導入においてわれわれが目指していく基準になっていくであろう。それではどのように合併症を減らしていくのか?図1 30日死亡率の推移(Institut Cardiovasculaire Paris Sudにおけるデータ)画像を拡大する2006年のTAVI開始当初は非常に高い周術期死亡率であったが、その後経験の蓄積やデバイスの改良により、現在では5%程度まで低下している。欧米のデータをいかに日本の患者さんに応用するか?私がヨーロッパにいる間は、日本の患者さんに対していかに安全にTAVIを導入するかということを常に考えて研究を行っていた。フランスにいながらにして体の小さな日本人におけるTAV Iの結果をいかにsimulateするかというのが課題であったが、われわれは体表面積(BSA)をフランスにおけるTAVIコホートの中央値である1.75をcutpointとし、small body size群とlarge body size群に分けて比較を行った(表1)。するとsmall body size群では有意に大動脈弁輪径が小さく(21.3±1.58 vs. 22.8±1.86mm, p< 0.01)、大腿動脈径も小さかった(7.59±1.06 vs. 8.29±1.34mm, p<0.01)。それに伴って弁輪破裂も増加する傾向があり(2.3 vs. 0.5%, p=0.11)、重大な血管合併症(major vascular complication)も増加した(13.0% vs. 4.3%, p<0.01)3)。われわれはsmall body size群で十分日本人のデータを代表できるのではと考えていたが、2012年の日本循環器学会で発表された日本人初のEdwards Sapien XTを用いたTAVIのtrialであるPREVAIL Japanのデータを見ると、われわれの想像をはるかに超え、日本人の平均BSAは1.4±0.14m2であり、われわれのコホートにおけるsmall body size群(1.59±0.11m2)よりさらに小さく、それに伴って大動脈弁輪径も小さかった(表1)。幸いPREVAIL Japanでは弁輪破裂は1例のみに認められ、また重大な血管合併症は6.3%であった。今後日本においてTAVIが普及していく過程において、体格の小さい日本人特有の合併症を予防することがたいへん重要であると考えられる。ではどのようにこのような合併症を低減していくことができるのか?表1 small body size群とlarge body size群の比較画像を拡大する大動脈弁輪径の計測の重要性まず弁輪破裂(もしくはdevice landing zone rupture)は心タンポナーデにより瞬時に血行動態の破綻をきたすため、致死率の高いたいへん重篤な合併症である(図2)4, 5)。Sapien valveでより頻度が高いが、CoreValveでも理論上は前拡張や後拡張時に起きうるため注意が必要である。TAVIにおいては外科手術と異なり直接sizerをあてて計測することができないため、事前に画像診断による詳細な弁輪径やバルサルバ洞径の計測、石灰化の評価とそれに最適なデバイス選択が必要である。この合併症を恐れるがあまり小さめのサイズの弁を選択すると、逆にparavalvular leakが生じやすくなり、30日死亡率6)、1年死亡率7)を増加させることが報告されている。さらには近年、中等度のみならず軽度(mild)のparavalvular leakも予後を悪化させる可能性が示唆されており8)、われわれも同様の結果を得ている(本誌p.19図を参照)9)。弁輪の正確な計測には、その構造の理解が重要である。弁輪ははっきりとした構造物ではなく、3枚の弁尖の最下部からなる平面における“virtual ring”で構成される部分であり(本誌p.19図を参照)、正円ではなく楕円であることが知られている(図3左)。この3次元構造の把握には2Dエコーに比べCTが適しているという報告があり10-12)、エコーに比べTAVIにおける後拡張の頻度を低下させたり13)、弁周囲逆流を減少させたりする14, 15)ことが報告されている。われわれもCT画像における弁輪面積より算出される幾何平均を平均弁輪径として使用し(図3右)、弁逆流量の低下を達成している16)。3Dエコーは3次元構造の把握には優れているものの、低い解像度、石灰化などによるアーティファクトの影響が除外しきれないため、現在のところ弁輪計測のモダリティとしてはガイドライン上勧められていないが17)、造影剤を必要としないなどのメリットもあり、今後の発展が期待される。図2 Sapien XT valve 留置後弁輪破裂を認めた1例画像を拡大する急速に進行する心タンポナーデに対し心嚢穿刺を行い、救命しえた1例。大動脈造影上左冠動脈主幹部の直下にcontrast protrusionを認め、弁輪破裂と考えられた。図3 CTにおける弁輪径の計測画像を拡大する大動脈弁輪は、ほとんどの症例において正円ではなく楕円である。この症例の場合、短径24.2mm、長径31.7mm、長径弁輪面積より幾何平均(geometric mean)は26.7mmと算出される。血管アクセスの評価TAVIにおいてmajor vascular complicationは周術期死亡リスクを増加させることが示唆されており18, 19)、特に骨動脈破裂は急速に出血性ショックをきたし致命的であるため、血管アクセスの評価もたいへん重要である。ほとんどの施設ではより低侵襲な大腿動脈アプローチ(transfemoral approach)が第一選択とされるが、腸骨大腿動脈アクセスの血管径や性状が適さない、もしくは大動脈にmobile plaqueが認められるなどの要因があると、その他のalternative approach、例えば心尖部アプローチ(transapical approach)、鎖骨下アプローチ(transsubclavian approach)などが適応となる。われわれはmajor vascular complicationの予測因子として、経験、大腿動脈の石灰化とともにシース外径と大腿動脈内径の比(sheath to femoral artery ratio:SFAR)を同定しており(本誌p.20表を参照)19)、そのSFARのcut pointは1.05であった(本誌p.20図を参照)。大腿動脈が石灰化していない場合は1.1であり、石灰化があると1.0まで低下していた。つまり、大腿動脈の石灰化がなければシース外径は大腿動脈内径より少し大きくなっても問題ないが、石灰化がある場合は、シース外径は大腿動脈内径を超えないほうがよいと考えられる。後にバンクーバーからも同様の報告がされており、われわれの知見を裏づけている20)。heart team approachの重要性以上、弁輪径の評価と血管アクセスなどの患者スクリーニングについて述べてきたが、いずれも画像診断が主であり、imaging specialistと働くことはたいへん重要である。またTAVIにおいては、デバイス自体がいまだ発展途上でサイズも大きく(18Frほど)、また治療対象となる患者群が非常に高齢・高リスクであることから、一度合併症が生じるとたいへん重篤になりやすく致命的であるため、PCI以上に外科医のバックアップが重要かつ必須である。特にearly experienceでは重篤な合併症が起きやすいため、経験の豊富な術者の指導のもと、チームとしての経験を重ねていくべきである。またエコー、CTなどイメージング専門医、外科医、麻酔科医との緊密な連携に基づいた集学的な“heart team approach”がたいへん重要である。TAVIのSAVR件数に与える影響2004年から2012年までの、MassyにおけるSAVRとTAVI件数の推移を図4に示す。TAVI導入以前は年間SAVRが180例ほどであったが、2006年に導入後急速に増加し、2011年には350例以上と倍増している。このように、TAVIは従来の外科によるSAVRを脅かすものではなく、今まで治療できなかった患者群が治療対象となる、まさに内科・外科両者にとって“win-win”の手技である。またSAVRに対するTAVI件数の割合も増加しており、2011年にはSAVRの半分ほどに達している。現時点では弁の耐用年数などまだ明らかになっていない点があるものの、TAVIの重要性は急激に増加している。TAVIは内科・外科が“heart team”として共同してあたる手技であり、冠動脈疾患の歴史を繰り返すことなく、われわれの手で両者にとっての共存の場にしていくことが重要であろう。図4 Institut Cardiovasculaire Paris SudにおけるTAVI導入後の外科的大動脈弁置換術とTAVI症例数の推移画像を拡大するTAVI導入後、外科的大動脈弁置換術の症例数は倍増している。将来への展望筆者が2009年から3年間留学していたフランスのMassyという町にあるInstitut Cardiovasculaire Paris Sud(ICPS)という心臓血管センターでは2006年よりTAVIを開始している。当初は22-24Frの大口径シースを用いた大腿動脈アクセスに対し外科的なcutdownを用いていたが、2008年からは穿刺と止血デバイス(Prostar XL)を用いた“true percutaneous approach”に完全移行している(図5)。 また2009年からは挿管せず全例局所麻酔と軽いセデーションのみでTF -TAVIを行っており、現在は“true percutaneous approach”と局所麻酔の両方を併せた“Minimally invasive TF -TAVI”として、良好な成績を収めている21)。このように局所麻酔とセデーションを用い、穿刺と止血デバイスを用いた“true percutaneous approach”は、経験を積めば安全で、高齢でリスクの高い大動脈弁狭窄症患者に対し、非常に低侵襲に大動脈弁を留置することができるたいへん有用な方法である。離床も早く、合併症がない場合の平均入院期間は1週間以下であるため、従来のSAVRに比べ大幅に入院期間を短縮でき、ADLを損なう可能性も低い。手技自体も、穿刺、止血デバイスを用いることから合併症がなければ1時間以内で終了し、通常の冠動脈インターベンション(PCI)のイメージと近くなっている。しかし、経験の初期は全TAVIチームメンバーのlearning curveを早く上げることが先決であり、無理をして最初から導入する必要はないが、次世代TAVIデバイスであるEdwards Sapien 3は14Frシースであるため、この方法が将来主流となってくる可能性が高い。筆者が2010年に参加したスイスで行われているCoreValveのtraining courseでは止血デバイスの使用法が講習に含まれており、特に超高齢者におけるメリットは大きく、今後日本でもわれわれが目指していくべき方向である。今年2013年でfirst in man1)からいまだ11年というたいへん新しい手技であり、弁の耐久性など長期成績が未確定であるものの、今後急速に普及しうる手技である。日本においてはEdwards Lifesciences社のSapien XTを用いたPREVAIL Japan trialが終了し、早ければ2013年度中にも同社のTAVIデバイスの保険償還が見込まれている。また現在、Medtronic社のCoreValveも治験が終了しようとしており、高リスクな高齢者に対するより低侵襲な大動脈弁治療のために、早期に使用可能となることが望まれる。現在ヨーロッパを中心とした海外では、Sapien、CoreValveなどの第1世代デバイスの弱点を改良した、もしくはまったく新しいコンセプトの第2世代デバイスが続々と誕生し、使用されつつある。いくつかのデバイスはすでにCEマークを取得しているか、もしくはCEマーク取得のためのトライアル中であり、今後急速に発展しうるたいへん楽しみな分野である。図5 18Fr大口径シースに対する止血デバイス(Prostar XL)を用いたtrue percutaneous approach画像を拡大するA:造影ガイド下に総大腿動脈を穿刺する。B:シース挿入前に止血デバイス(Prostar XL)を用い、糸をかける(preclosure technique)。C:弁留置後シース抜去と同時にknotを締めていく。D:非常に小さな傷しか残らず終了。おわりに本稿ではTAVIの現状と将来への展望について概説した。TAVI適応となるような高リスクの患者群ではminor mistakeがmajor problemとなりうるため、綿密なスクリーニングと経験のあるインターベンション専門医による丁寧な手技による合併症の予防がたいへん重要である。また、ヨーロッパではすでに2007年にCEマークが取得され、多くの症例が治療されているが、いまだこの分野の知識の発展は激しく日進月歩であり、解明すべき点が多く残っている。日本におけるTAVI導入はデバイスラグの問題もあり遅れているが、すでに世界で得られている知見を生かし、また日本人特有の繊細なスクリーニング、手技により必ず世界に誇る成績を発信し、リードすることができると確信している。そのためには“Team Japan”として一丸となってデータを発信していくための準備が必要であろう。文献1)Cribier A et al. Percutaneous transcatheter implantation of an aortic valve prosthesis for calcific aortic stenosis: first human case description. Circulation 2002; 106: 3006-3008. 2)Gilard M et al. Registry of transcatheter aorticvalve implantation in high-risk patients. N Engl J Med 2012; 366: 1705-1715. 3)Watanabe Y et al. Transcatheter aortic valve implantation in patients with small body size. Cathether Cardiovasc Interv (in press). 4)Pasic M et al. Rupture of the device landing zone during transcatheter aortic valve implantation: a life-threatening but treatable complication. Circ Cardiovasc Interv 2012; 5: 424-432. 5)Hayashida K et al. Successful management of annulus rupture in transcatheter aortic valve implantation. JACC Cardiovasc Interv 2013; 6: 90-91. 6)Abdel-Wahab M et al. Aortic regurgitation after transcatheter aortic valve implantation: incidence and early outcome. Results from the German transcatheter aortic valve interventions registry. Heart 2011; 97: 899-906. 7)Tamburino C et al. Incidence and predictors of early and late mortality after transcatheter aortic valve implantation in 663 patients with severe aortic stenosis. Circulation 2011; 123: 299-308. 8)Kodali SK et al. Two-year outcomes after transcatheter or surgical aortic-valve replacement. N En gl J Me d 2 012; 36 6: 1686-1695. 9)Hayashida K et al. Impact of post-procedural aortic regurgitation on mortality after transcatheter aortic valve implantation. JACC Cardiovasc Interv 2012 (in press). 10)Schultz CJ et al. Cardiac CT: necessary for precise sizing for transcatheter aortic implantation. EuroIntervention 2010; 6 Suppl G: G6-G13. 11)Messika-Zeitoun D et al. Multimodal assessment of the aortic annulus diameter: implications for transcatheter aortic valve implantation. J Am Coll Cardiol 2010; 55: 186-194. 12)Piazza N et al. Anatomy of the aortic valvar complex and its implications for transcatheter implantation of the aortic valve. Circ Cardiovasc Interv 2008; 1: 74-81. 13)Schultz C et al. Aortic annulus dimensions and leaflet calcification from contrast MSCT predict the need for balloon post-dilatation after TAVI with the Medtronic CoreValve prosthesis. EuroIntervention 2011; 7: 564-572. 14)Willson AB et al. 3-Dimensional aortic annular assessment by multidetector computed tomography predicts moderate or severe paravalvular regurgitation after transcatheter aortic valve replacement a multicenter retrospective analysis. J Am Coll Cardiol 2012; 59: 1287-1294. 15)Jilaihawi H et al. Cross-sectional computed tomographic assessment improves accuracy of aortic annular sizing for transcatheter aortic valve replacement and reduces the incidence of paravalvular aortic regurgitation. J Am Coll Cardiol 2012; 59: 1275-1286. 16)Hayashida K et al. Impact of CT-guided valve sizing on post-procedural aortic regurgitation in transcatheter aortic valve implantation. EuroIntervention 2012; 8: 546-555. 17)Zamorano JL et al. EAE/ASE recommendations for the use of echocardiography in new transcatheter interventions for valvular heart disease. Eur Heart J 2011; 32: 2189-2214. 18)Genereux P et al. Vascular complications after transcatheter aortic valve replacement: insights from the PARTNER (Placement of AoRTic TraNscathetER Valve) trial. J Am Coll Cardiol 2012; 60: 1043-1052. 19)Hayashida K et al. Transfemoral aortic valve implantation: new criteria to predict vascular complications. J Am Coll Cardiol Intv 2011; 4: 851-858. 20)Toggweiler S et al. Percutaneous aortic valve replacement: vascular outcomes with a fully percutaneous procedure. J Am Coll Cardiol 2012; 59: 113-118. 21)Hayashida K et al. True percutaneous approach for transfemoral aortic valve implantation using the Prostar XL device: impact of learning curve on vascular complications. JACC Cardiovasc Interv 2012; 5: 207-214.

28946.

メチルフェニデートへの反応性、ADHDサブタイプで異なる

 注意欠陥・多動性障害(ADHD)は、ドパミンおよびノルアドレナリン作動性神経伝達を介する前頭前皮質の変化に伴う神経発達障害である。神経ステロイド(アロプレグナノロン、デヒドロエピアンドロステロンなど) は、さまざまな神経伝達物質の分泌を調節する。スペイン・Complejo Hospitalario GranadaのAntonio Molina-Carballo氏らは、小児ADHD患者を対象とし、神経ステロイドの濃度ならびにメチルフェニデート服薬による臨床症状への効果および神経ステロイド濃度への影響を検討した。その結果、ADHDのタイプにより神経ステロイドはそれぞれ異なったベースライン濃度を示し、メチルフェニデートに対して異なる反応を呈することを報告した。Psychopharmacology誌オンライン版2014年3月6日号の掲載報告。 本研究は、小児ADHDにおけるアロプレグナノロンおよびデヒドロエピアンドロステロンのベースライン濃度と日内変動を明らかにするとともに、メチルフェニデート継続服薬による臨床症状への効果およびこれら2種類の神経ステロイドの濃度への影響を明らかにすることを目的とした。対象は、5~14歳の小児148例で、DSM-IV-TR分類でADHDと診断され、“attention deficit and hyperactivity scale”によるサブタイプと“Children's Depression Inventory”によるサブグループが明らかになっているADHD群(107例)と対照群(41例)であった。両群とも20時と9時に血液サンプルを採取し、ADHD群では治療開始4.61±2.29ヵ月後にも血液を採取しアロプレグナノロンおよびデヒドロエピアンドロステロン濃度を測定した。Stata 12.0を用いて年齢と性別で調整した因子分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・メチルフェニデートの投与により、うつ症状を伴わないinattentiveサブタイプのADHD患者においてアロプレグナノロン濃度が2倍に増加した(27.26 ± 12.90 vs. 12.67 ±6.22ng/mL、朝の測定値)。・うつ症状を伴うADHDサブタイプではデヒドロエピアンドロステロンのベースライン濃度が高く、メチルフェニデート投与後はわずかな増加を認めたが統計学的有意差はなかった (7.74 ± 11.46 vs. 6.18 ±5.99 ng/mL、朝の測定値)。・うつ症状を伴うinattentiveサブタイプのADHD患者において、デヒドロエピアンドロステロンのベースライン濃度は低かったが、メチルフェニデート投与後にはさらに減少した。・ADHDサブタイプおよびサブグループによって、神経ステロイドはその種類によりベースライン濃度が異なり、メチルフェニデートに対して異なる反応を示す。これらの異なる反応性は、ADHDサブタイプや併存症の臨床マーカーになる可能性がある。関連医療ニュース ADHDに対するメチルフェニデートの評価は 抗てんかん薬によりADHD児の行動が改善:山梨大学 自閉症、広汎性発達障害の興奮性に非定型抗精神病薬使用は有用か

28947.

香り成分リナロールの酸化が接触皮膚炎を起こす

 スズラン、ラベンダー、ベルガモット様の芳香を持つリナロールは、香料として用いられることが多いが、酸化によって強力な感作物質が生成される。スウェーデン・イェーテボリ大学のYlva Andersch Bjorkman氏らは、先行研究において2,900例のうち7%で、6.0%酸化リナロールのパッチテスト反応で陽性反応が示されたことを踏まえて、アレルギー体質の人でのアレルギー性接触皮膚炎発症の閾値濃度を明らかにする検討を行った。リナロールの酸化がアレルギー性接触皮膚炎を誘発する可能性 検討は、繰り返しオープンパッチテストにて、酸化リナロールによる接触皮膚炎と診断された6例を対象に行われた。 3.0%、1.0%、0.30%の酸化リナロールを含有するクリーム(それぞれ0.56%、0.19%、0.056%のリナロール・ヒドロペルオキシドに対応)と、1.0%、0.30%、0.10%の酸化リナロールを含有する“微香フレグランス”(それぞれ0.19%、0.056%、0.019%のリナロール・ヒドロペルオキシドに対応)を、1日2回、最長3週間使用してもらい、酸化リナロール希釈剤によるパッチテストにて評価した。 酸化リナロール希釈剤によるパッチテストの主な結果は以下のとおり。・6例のうち5例は、酸化リナロール3%含有クリームに陽性反応を示した。・酸化リナロール1%含有では、クリームで3例、微香フレグランスで4例が、陽性反応を示した。・酸化リナロール0.3%含有では、クリームで2例、微香フレグランスで1例が、陽性反応を示した。・以上から、低濃度の酸化リナロールによる頻回曝露は、感作既往の人でアレルギー性接触皮膚炎を誘発する可能性が示唆された。

28949.

骨折クリニックでのDVスクリーニングは有用

 骨折クリニックを訪れる女性のうち約3分の1は親しい人からDVを受けた経験があると言われている。そこで、クリニックでDVスクリーニングを行うことは有用であるのか、患者調査を行った。マクマスター大学Sprague氏らによる報告。 本調査はカナダとオランダの5施設に通院した患者 750例(男性421例、女性329例)を対象とした。調査方法は匿名、自己申告制の質問票を埋める形とし、1)患者統計、2)DVに対する一般的な態度、3)骨折クリニックにおけるDVスクリーニングに対する許容度、4)いつどのように誰がスクリーニングを行うべきか、といった質問が含まれていた。 主な結果は以下のとおり。・「医療提供者がDVについて尋ねるのに骨折クリニックはよい場所であるか?」という問いに対して、大多数の患者(554例、73.9%)が、「賛成する」または「強く賛成する」と回答した。・「医療提供者は対面のやりとりで積極的にDVをスクリーニングすべきか」という問いに対して、大多数の患者(671例、89.5%)が賛成すると回答した。・「女性」、「高所得」、「高等教育」といった要素は、スクリーニングに対する許容度と有意な相関があることがわかった。

28950.

アジア発、ロタウイルスワクチン定期接種化へのエビデンス

 台湾・国家衛生研究院のWan-Chi Chang氏らは、新生児への2種のロタウイルスワクチン(ロタリックス、ロタテック)接種の有効性について、定期接種導入検討のための情報提供を目的とした症例対照研究を行った。その結果、両ワクチンとも重症急性ロタウイルス胃腸炎に対してすぐれた予防効果を示し、3歳未満時の急性胃腸炎による入院コストを大幅に減らす可能性があることなどを報告した。著者は、「今回の報告は、台湾およびその他アジア諸国の政策立案者に知らせるべきものであり、ロタウイルスワクチン定期接種化に向けた意思決定に役立つものである」とまとめている。Pediatric Infectious Disease Journal誌2014年3月号の掲載報告。 台湾では現在、ロタウイルスワクチンは、ロタリックスとロタテックの2種類が上市されているが定期接種の推奨はされていない。研究グループは、定期接種導入の有益性について政策立案者に情報提供をすることを目的に、台湾新生児における同ワクチンの重症急性ロタウイルス胃腸炎に対する有効性を調べた。 2009年5月~2011年4月に、台湾国内3地点(北・中・南部)の病院サーベイランスに基づく症例対照研究を行った。ロタウイルス胃腸炎であることが検査確認された生後8~35ヵ月齢の入院患児を症例とし、年齢を一致させた対照と、ワクチン接種歴について予防接種カードまたは入院記録により確認し、ワクチンの有効性を算出((1-ワクチン接種オッズ比)×100%)した。 おもな結果は以下のとおり。・2年の間に急性胃腸炎で入院した8~35ヵ月齢児は1,280例であった。そのうち、ロタウイルス陽性であった児(症例群)は184例(14%)であった。残る1,096例のロタウイル陰性児群と、さらに1,183例の非急性胃腸炎患児群から、症例群と年齢を一致させた対照群(904例、909例)を特定し評価を行った。・ロタウイルス陽性群184例のうち、ロタウイルスワクチン接種児は3例(1.6%)で、いずれもロタリックス2回接種例であった。・また、ロタリックス2回接種例は、ロタウイルス陰性児群では14.9%、非急性胃腸炎患児群では18.9%であった。ロタウイルス胃腸炎による入院に対する両群におけるロタリックス2回接種の推定有効率は90.4%(95%CI:70.3~98.1%)、92.5%(同:77.1~98.5%)であった。・ロタテック3回接種例は、ロタウイルス陰性児群では10.6%、非急性胃腸炎患児群では12.0%であった。ロタウイルス胃腸炎による入院に対する両群におけるロタテック3回接種の推定有効率は96.8%(同:82.3~100.0%)、97.1%(同:84.0~100.0%)であった。

28951.

パーキンソン病患者でみられる衝動性にセロトニンが関与か

 パーキンソン病では、たとえ衝動制御障害を認めない場合でも、一般に衝動性がよくみられる。それは、ドパミン過剰遊離、運動制御にかかわる前頭葉-線条体回路における構造変化など、複数の因子が関与していると思われる。さらに、動物による前臨床試験およびヒトの研究から、パーキンソン病における応答阻害に前脳へのセロトニン作動性投射の変化も寄与している可能性が示唆されている。英国・ケンブリッジ大学のZheng Ye氏らは、パーキンソン病患者でみられる衝動性のメカニズムを探り、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の有用性を明らかにする検討を試みた。Brain誌オンライン版2014年2月27日号の掲載報告。 本研究では、SSRIシタロプラムが、行動および神経メカニズムという観点から応答阻害を改善するか否かについてマルチモーダル磁気共鳴イメージング(MRI)研究を行った。試験デザインは二重盲検無作為化プラセボ対照クロスオーバー試験とし、衝動性などの実行機能を測定する Stop-signal 課題や Go/NoGo 課題を用いて実施した。特発性パーキンソン病患者21例(46~76歳、男性11例、Hoehn & Yahr stage:1.5~3)を対象とし、2つの時期に分けて、通常使用しているドーパミン作動薬にシタロプラム30mgまたはプラセボを追加した。マッチさせた健常対照20例(54~74歳、男性12例)は薬物を投与せずに測定した。行動および局所脳活性に及ぼす疾患と薬物の影響について、一般線形モデルを用いて分析した。さらに、拡散テンソル画像法(DTI)とそれを用いたTract-Based Spatial Statistics(TBSS)法により解剖学的関連性を検討した。 主な結果は以下のとおり。・プラセボ追加群は健常対照群と比較して、Go reaction timeに影響を及ぼすことなくStop-Signal Reaction Timeが長く、NoGo errorsが大きかったことから、パーキンソン病では応答阻害障害が惹起されていることを確認した。・この現象は、右下前頭葉における運動の実行中止に特異的な活性の減弱と関連していたが、NoGoに関連する活性においてプラセボ追加群と健常対照群の間で差は認められなかった。・シタロプラムによる有益な効果は確認されなかったが、より重症例(Unified Parkinson's Disease Rating Scaleの運動スコア高値)においてStop-Signal Reaction Time とNoGo errorsの軽減がみられ、下前頭活性が増強されていた。・シタロプラムに誘発される前頭前野領域の脳賦活の促進と前頭葉-線条体回路における構造連関の保持増強が、行動に影響していた。・シタロプラムの応答阻害に対する行動性への影響は、個々の前頭前野領域の脳賦活および前頭葉-線条体回路連関の相違に依存することが示唆された。また、疾患の重症度とシタロプラムの効果との関連は、前脳へのセロトニン作動性投射の減弱による可能性があると思われた。・これらの結果を踏まえて著者は、「本研究の結果は、認知および行動制御におけるセロトニンの重要な役割に関する広い理解に寄与するとともに、パーキンソン病を対象としたセロトニン作動性薬の臨床試験において、患者を層別化する際の新たなストラテジーを提供しうるものとなる」とまとめている。関連医療ニュース 自閉症スペクトラム障害に対するSSRIの治療レビュー 早漏症にSSRI、NO濃度との関連を確認 閉経期ホットフラッシュにSSRIが有効

28952.

無作為化試験の中断、最も多い理由とは/JAMA

 無作為化試験(RCT)の中断頻度は高く、その理由として最も多いのは被験者不足であることが明らかにされた。スイス・バーゼル大学病院のBenjamin Kasenda氏らが、スイス、ドイツ、カナダの6つの研究倫理委員会がプロトコルを承認した全無作為化試験(RCT)を、レトロスペクティブに調査し報告した。RCT中断は、倫理に対する懸念をもたらし、また乏しい研究資源をすり減らすが、中断された試験がどれほどあるのか、また中断理由などの“疫学”は不明であった。JAMA誌2014年3月12日号掲載の報告より。スイス、ドイツ、カナダでプロトコル承認された全RCTを分析 研究グループは、RCTの中断割合、特徴、公表状況などを確認すること、中断の因子と被験者不足、未発表との関連について調べることを目的に検討を行った。 2000~2003年にスイス、ドイツ、カナダの6つの研究倫理委員会がプロトコルを承認した全RCTを対象に、試験の特徴、被験者募集情報を集め、最終フォローアップ2013年4月27日時点で評価を行った。主要評価項目は、試験の完了状況、報告されていた中断理由、刊行状況で、研究倫理委員会、検索、および研究者サーベイとのやりとりにより確認した。中央値11.6年間で24.9%が中断 追跡期間中央値は11.6年(範囲:8.8~12.6年)であった。その間に包含されたRCT 1,017件のうち、253件が中断していた(24.9%、95%信頼区間[CI]:22.3~27.6%)。そのうち倫理委員会に報告されていたRCTは、わずか96件であった(37.9%、95%CI:32.0~44.3%)。 中断理由として最も多かったのは、被験者不足であった(101/1,017件、9.9%、95%CI:8.2~12.0%)。 また多変量解析の結果、被験者不足による試験中断とならなかったことと関連していたのは、「メーカーが資金提供」(vs. 研究者が資金提供:8.4% vs 26.5%、補正後オッズ比[OR]:0.25、95%CI:0.15~0.43、p<0.001)、「計画時のサンプルサイズ」[100増大につき(-0.7%、OR:0.96、95%CI:0.92~1.00、p=0.04)]だった。 中断試験は、完了試験よりも未公表である傾向が高かった(55.1% vs 33.6%、OR:3.19、95%CI:2.29~4.43%、p<0.001)。

28953.

薬剤溶出ステントの直接比較、1年と5年では異なる結果に/Lancet

 ゾタロリムス溶出ステントとシロリムス溶出ステントを直接比較した多施設共同オープン無作為化試験SORT OUT IIIの1年時点と5年時点の臨床転帰を検証した結果、1年時点ではシロリムスの優越性が有意であったが、5年時点ではシロリムスの優越性が失われていたことが判明した。薬剤溶出ステントの直接比較試験では、主要エンドポイントの評価は伝統的に9~12ヵ月時点で行われてきたが、この時期での評価が最適なのかについては不明なままであった。デンマーク・オーフス大学病院のMichael Maeng氏らによる報告で、Lancet誌オンライン版2014年3月13日号で発表された。ゾタロリムスvs. シロリムス試験、最長5年追跡 SORT OUT III試験は、2種類の異なる薬剤溶出ステントを留置した患者の臨床転帰について評価することを目的に、デンマーク国内5ヵ所の経皮的冠動脈インターベンション(PCI)センターで行われた。18歳以上の症候性適格患者2,332例が無作為に2群に割り付けられ、ゾタロリムス溶出エンデバースプリントステント(米国メドトロニック社製)もしくはシロリムス溶出サイファーセレクトプラスステント(米国コーディス ジョンソン&ジョンソン社製)の留置を受けた。 同試験の主要エンドポイントは、9ヵ月時点の主要重大心イベント(心臓死、心筋梗塞、標的血管再血行再建術の複合)であった。 今回の検討では、最長5年間フォローアップし、エンドポイントとして主要重大心イベントとステント血栓症の発生を含め評価した。分析は、intention to treatにて行った。1年時点まではシロリムスが優位だが、1~5年に逆転 被験者は、ゾタロリムス溶出ステント群1,162例、シロリムス溶出ステント群1,170例だった。 結果、追跡5年時点の主要重大心イベントの発生率は、両群間で同程度であった。ゾタロリムス群17.0%(197/1,162例)、シロリムス群15.6%(182/1,170例)で、オッズ比(OR)1.10(95%信頼区間[CI]:0.88~1.37、p=0.40)だった。 この所見の背景には、1年時点ではゾタロリムス群が有意に高率であったが(OR:2.13、95%CI:1.48~3.07、p<0.0001)、1~5年の間の発生が逆転しシロリムス群で発生が有意に高率となっていたことがあった(OR:0.78、95%CI:0.59~1.02、p=0.071)。 ステント血栓症も1年時点では、ゾタロリムス群の発生頻度が有意に高かったが(OR:3.34、95%CI:1.08~10.3、p=0.036)、1~5年の間の発生が逆転していた(OR:0.05、95%CI:0.01~0.36、p=0.003)。標的血管再血行再建術は、1~5年の間に、ゾタロリムス群30%(26/88例)であったのに対しシロリムス群は77%(54/70例)となっていた。 これらの結果を踏まえて著者は、「薬剤溶出ステント留置患者の5年転帰を、伝統的に行われている1年時点の主要エンドポイント評価で予測するには不十分と思われる」とまとめている。

28954.

薬剤の副作用で死亡し、説明不足を問われたケース

・腫瘍最終判決判例時報 1591号44-54頁概要脳腫瘍の周術期に抗けいれん薬の投与を受けた女性。退院後しばらくしてから全身に掻痒感を伴う皮疹が出現し、次第に悪化、手術から34日後に薬剤アレルギー、肝機能障害と診断され、抗けいれん薬をはじめとする薬剤が中止された。ところがやがて高熱を発するようになり、中毒疹が出現、中毒性表皮融解壊死症(TEN)と診断されて、手術から46日後に死亡した。裁判では、退院時の「何かあればいらっしゃい」という担当医師の説明が不十分とされ、情報提供義務違反と判断された。詳細な経過経過1988年10月18日右前頭部の髄膜腫手術目的でA大学病院脳神経外科に入院。約20年前の手術時に、薬剤によると思われる皮疹の既往症について申告していた。10月22日抗けいれん薬としてバルプロ酸ナトリウム(商品名:デパケン)開始。10月27日腫瘍摘出手術。10月28日抗けいれん薬をフェニトイン(同:アレビアチン)、フェノバルビタール(同:フェノバール)に変更。11月15日便秘に対しフェノバリン(同:ラキサトール)処方。11月16日術後経過は良好で退院。その後は近医B病院の通院を希望したため、「変わったことがあれば、紹介先のB病院で、すぐみてもらってください」と指示。11月20日頃全身に掻痒感を伴う発疹が出現。11月30日B病院で薬剤アレルギー、肝機能障害の診断を受け、フェニトイン、フェノバルビタール、フェノバリンは中止し、バルプロ酸ナトリウムに変更された。12月2日A大学病院に全身掻痒感を伴う発疹を主訴に外来受診、担当医はフェニトインによる薬剤性湿疹と判断。12月3日高熱を発し、緊急入院。この時点で抗けいれん薬(バルプロ酸ナトリウム)は中止。12月5日次第に症状は悪化し、中毒疹が出現。12月8日中毒性表皮融解壊死症(TEN)と診断され、パルス療法などが行われたが、12月12日全身状態が悪化して心不全により死亡した。当事者の主張患者側(原告)の主張薬剤アレルギー体質であった患者には、より副作用の弱いバルプロ酸ナトリウムを投与するべきであったのに、劇薬・要指示薬であり副作用発生の可能性の強いフェノバルビタール、フェニトインを投与したのは注意義務違反である。1.担当医師は薬剤の副作用に関する説明をまったくしなかったのは説明義務違反である2.退院に際し、「何かあればいらっしゃい」では不適切で、「皮疹がでた場合には連絡するように」あるいは「薬には効果がある反面、副作用というものがあるからたとえば皮膚に斑点がでてきたとか、かゆみとか何か変わったことが起きたら医師に知らせなさい」と説明するべきであり、情報提供義務違反があった病院側(被告)の主張けいれん発作を起こしやすい髄膜腫の術後には、抗けいれん薬の投与は不可欠であり、フェノバルビタールとフェニトインの併用は現在もっとも用いられる投与方法であり適正なものであった。1.担当医師は発症する確率のきわめて低い副作用のことまで説明する義務はない2.患者に不安を与えないように、しかもすべての副作用を漏らさず説明することは困難きわまりないことである。とくに副作用を重視しての説明は、かえって治療効果上好ましくない結果を招来することがあるので、情報提供義務違反とはいえない裁判所の判断1.フェニトイン、フェノバルビタールを投与したことおよびその量、両剤の併用について注意義務違反を認めることは困難である2.フェニトインなどの投与の際に副作用についての説明をしていたからといって、ほかの抗けいれん薬を選択してTENの発症を防ぐことができたということはできないので、説明義務違反とはいえない3.退院に際しては、単に「何かあったらいらっしゃい」という一般的な注意だけでなく、「けいれん発作を抑える薬を出しているが、ごくまれには副作用による皮膚の病気が起こることもあるので、かゆみや発疹があった時にはすぐに連絡するように」という程度の具体的な注意を与えて、早期に異常を発見し、投薬を中止することができるよう指導する情報提供義務があったのに、これを怠った過失がある原告側合計2,200万円の請求に対し、330万円の判決考察このケースは第1審で原告敗訴、すなわち病院側には過失なしと判定されましたが、第2審では「薬剤の副作用に関する説明不足は過失である」と厳しく判断されました。そして、薬剤の効能書に「TEN」発症についての情報が記載されている限り、「医師に対し一般的に知らされている事実」と認定され、たとえ発症の可能性はきわめてまれであっても、十分に予見可能な副作用と判断されることになります。ちなみに病院側は、「一般的に薬剤を投与した場合の薬疹発症率は約1.1%、薬疹を発症した患者のうちTENを発症するのは約0.2%のため、薬剤を投与してTENを発症する確率はわずか0.0022%にすぎない」ため、「そのようなまれな副作用まで説明する義務はない」と主張しましたが、裁判官には受け入れられませんでした。実際の臨床では、このようなごくまれな副作用まできちんと説明する時間的余裕はほとんどないと思います。そして、そのような細かな危険にまでいちいち言及すると、「そんなに怖いことが起きるのなら、この薬は飲みたくありません」という患者さんも少なくないのではないかと思います。この点は病院側の「通常薬剤を投与して発症しうる副作用は多岐にわたっているため、患者に不安を与えないようにしかもすべての副作用を漏らさず説明することは困難極まりない。とくに副作用を重視すると、患者にとって不可欠な治療効果を持った薬剤でさえ、患者の服薬拒否を引き起こす可能性がある」というコメントは理にかなっており、多くの先生方が賛同するのではないかと思います。しかし今回の判決により、「薬を投与後に何かあればいらっしゃい」という説明では不十分であることが示されました。とすれば、今後のわれわれの診療では、「あなたには○○○の効果を持つ薬を出しているが、ごくまれには副作用による皮膚の病気が起こることもあるので、かゆみや発疹があった時にはすぐに連絡するように」と説明し、かつそのことをカルテに記載しなければ、厳密には医療過誤から身を守れないことになります。とはいうものの、日頃われわれが使用する薬剤は何百とあるわけではなく、整理すれば数十種類に落ち着くと思います。そこで頻繁に使用する薬剤については一度効能書を見直し、自分なりの防御策をご検討されてはいかがでしょうか。そして、最近では薬剤師の方から情報提供することによって、若干ながらの保険点数も認められるようになりましたので、身近なスタッフをできる限り動員し、患者さんへの情報提供を進めていくのが得策ではないかと思います。・腫瘍

28955.

新規の吸入器、操作説明書を読むだけで99.3%が正しく操作

 喘息治療薬の新たな吸入器エリプタは、従来吸入器と比べて、誤操作の発生頻度が有意に低く、被験者の99.3%が操作説明書を読むだけで重大な誤操作を生じることなく操作可能であったことが、日本人を対象とした検討の結果、示された。聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院呼吸器内科の駒瀬 裕子氏らが、ドライパウダー吸入器の使用経験がない149例を対象とした薬剤非介入、無作為化非盲検試験の結果を報告した。エリプタは、同じく新規開発の1日1回吸入タイプのICS/LABA配合剤、フルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)/ビランテロール(VI)(商品名:レルベア)のデバイスとして開発された。アレルギー・免疫誌2014年1月号掲載の報告。年齢中央値65歳149例を対象に、3つのデバイスの操作性を評価 試験は、単施設(都内クリニック)で、他吸入器対照、3群クロスオーバーのデザインにて行われた。 研究グループは149例(年齢中央値65歳、うち男性75例)を、3つのデバイス[エリプタ(EP)、ディスカス(DK)、タービュへイラー(TH)]について異なる順番でデバイス操作の評価を受けるよう、6つの評価群に無作為に割り付けた。被験者に操作説明書を渡し、納得するまで読んでもらった後、操作手技を実演してもらい1回目の評価。次に評価者が実演した後、被験者に実演してもらい2回目の評価。2回目の操作が正しくできた場合は、次の吸入器の評価に移行するという方法で試験を進めた。2回目も誤操作した場合は、正しく操作できるまで指導を繰り返し、その時間を測定・記録した。 主要評価項目は、1回目の操作における誤操作の発生頻度とした。1回目に重大誤操作発生はEP群0.7%に対し、DK群19.5%、TH群68.5% 結果、1回目の操作で誤操作を生じた被験者の割合は、EP群2.7%(95%信頼区間[CI]:0.7~6.7)であった一方、DK群38.3%(同:30.4~46.6)、TH群83.2%(同:76.2~88.8)で、エリプタを基準としたオッズ比はDK群22.46(同:7.88~63.97)、TH群179.77(同:60.91~530.58)であった。 また、1回目の操作で「重大」な誤操作を生じた被験者の割合はそれぞれ、0.7%(同:0.0~3.7)、19.5%(同:13.4~26.7)、68.5%(同:60.3~75.8)であり、オッズ比はDK群35.74(同:4.80~266.07)、TH群320.99(43.61~2,362.56)であった。EP群で1回目の操作で重大な誤操作および誤操作を生じた被験者の割合は、他の両デバイス群と比較して有意に低かった(p<0.0001)。 このほか、被験者への質問票に基づく吸入器の操作性に関する評価では、最も操作しやすい吸入器としてエリプタを選択した被験者は121例(81.2%)であった[DK 24例(16.1%)、TH 4例(2.7%)]。エリプタを選択した理由としては、「操作方法のシンプルさ」が112例(75.2%)で最も多かったことが示されている。 以上を踏まえて著者は、「エリプタは、ドライパウダー吸入器の使用経験がない被験者でも、操作説明書を読むだけで99.3%が重大な誤操作を生じることなく操作することができた。このことから、正しい操作が容易に達成できる吸入器であることが確認できた」とまとめている。

28956.

認知症患者の調子のよい日/ 悪い日、決め手となるのは

 認知症は患者の実体験に影響を及ぼす重大な疾患にもかかわらず、症状変動に関する研究報告はレビー小体型認知症を除けば少ない。カナダ・ダルハウジー大学のKenneth Rockwood氏らは、アルツハイマー病(AD)および混合型認知症患者における症状変動の特徴を明らかにするため質的検討を行った。International psychogeriatrics誌オンライン版2014年2月24日号の報告。 対象は地域住民患者52例(女性:30例、年齢:39~91歳、軽度認知症:26例、ADが主体の認知症患者:36例)。対象患者の調子のよい日、悪い日(good days/ bad days)を記載した情報を含む健康記録の定性分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・調子のよい日/ 悪い日は、ほとんどの場合、主な症状の変化(たとえば反復言語の少/多)と同様に観察された。・その他のケースでは、調子のよい日のみ、または悪い日のみで観察された。たとえば、ユーモアセンスは調子の悪い日はないが、良い日はユーモアセンスが良い。・概して、調子のよい日は、全体的な認知、機能、興味、イニシエーションの改善と関連していた。・調子の悪い日は、頻繁な反復言語、物忘れ、興奮症状や他の破壊的行動の増加と関連していた。 著者らは、「ADおよび混合型認知症患者では、臨床的に重要な症状変動が一般的に起こる。調子のよい日を増やすことは、悪い日の増減ほど簡単ではないが、よい日を促進・喚起し悪い日を減らす要因について、より詳細な調査することが、認知症患者や介護者のQOL改善に重要である」とまとめている。関連医療ニュース 日本人若年性認知症で最も多い原因疾患は:筑波大学 認知症のBPSDに対する抗精神病薬のメリット、デメリット たった2つの質問で認知症ルールアウトが可能

28957.

メタ解析の新たな問題/BMJ

 ネットワークメタ解析からの所見報告は、記述方法が不均一であることが、フランス・オテル=デュー病院のAida Bafeta氏らによる系統的レビューの結果、報告された。著者は、背景には報告要項に関するコンセンサス不足があるのではないかとして、執筆者および読者がネットワークメタ解析の報告を批判的に検証できるよう、報告書に関するガイドライン整備の必要性を提言した。ネットワークメタ解析の所見については、臨床医および担当医がどう解釈をしたらよいのか困難な場合がある。また、報告書式の不備が解析に影響をもたらす可能性や、臨床研究者をミスリードする可能性もあることから本検討は行われた。BMJ誌オンライン版2014年3月11日号掲載の報告より。報告の記述方法がどのような状況かを系統的レビュー ネットワークメタ解析報告の方法論に関する系統的レビューは、Cochrane Database、Database of Abstracts of Reviews of Effects、Medline、Embaseをデータソースに、各ソースの提供開始~2012年7月12日を文献検索範囲として行われた。 無作為化試験で3つ以上の介入方法の臨床的効果を比較しているすべてのネットワークメタ解析を適格とし(オープンループ型で3つの介入をメタ解析しているものは除外)、報告方法と結果について評価した。具体的には、ネットワークに関する説明(介入数、直接比較、無作為化試験、各比較群の患者について)および効果サイズ(直接的エビデンス、間接的エビデンス、ネットワークメタ解析について)の複合アウトカムを評価した。ネットワークまたは効果サイズに関する説明、98%に不備 レビューには121本のネットワークメタ解析が包含された。うち55本は総合誌で発表されたものであり、また48本が1つ以上の民間事業体から資金提供を受けたものであった。 分析の結果、100本(83%)において、ネットワークおよびそのジオメトリー(ネットワーク図)に関する説明が報告されていなかった。また効果サイズは、直接的エビデンスについては48本(40%)、間接的エビデンスは108本(89%)、ネットワークメタ解析については43本(36%)で報告されていた。 介入に関するランク付けをしていたのは52本あったが、うち43本はランク付けの不確実性について報告がなかった。 全体として119本(98%)が、ネットワークまたは効果サイズ(直接的エビデンス、間接的エビデンス、ネットワークメタ解析)の説明が報告されていなかった。 以上の所見は、ジャーナルのタイプ、資金調達ソースを問わず認められたという。

28958.

身近にファストフード店が多いほど肥満になりやすい/BMJ

 自宅周辺、職場周辺、通勤経路別に、ピザやバーガーといったいわゆるファストフード店への曝露と、それら食品のテイクアウト消費および体重との関連について調べた結果、用量依存の有意な関連があることが明らかにされた。英国・ケンブリッジ大学医学部のThomas Burgoine氏らが、ケンブリッジシャー州で行った住民ベースの断面調査研究の結果、曝露が大きいほど消費量、体重は増加し、曝露環境別では職場周辺の関連が最も強かったことを報告した。また3つの環境曝露を複合し四分位範囲で分類して評価した結果、最大曝露環境下の人は最小曝露環境下の人と比べて、BMIが相対指数で1.21倍高く、肥満リスクは1.80倍高かったことも示されている。BMJ誌オンライン版2014年3月13日号掲載の報告。労働者対象に自宅、職場、通勤時のテイクアウト食店曝露と消費、体重の関連を評価 英国では過去10年で、外食費支出が29%増加しているという。テイクアウト食店への曝露と食事や体重への影響についてはこれまでも検討されているが、大半が住宅近隣に焦点が当てられていた。そのためエビデンスは不確かなのだが、健康ダイエットを推進する政策立案者は近年、身近なテイクアウト食利用を減らす取り組みをますます行うようになっていた。 そこで研究グループはあらためて同関連を自宅、職場、通勤経路別に調べるため、ケンブリッジシャーで行われたFenland研究に参加した成人労働者(5,442例、29~62歳)を対象に調査を行った。 参加者から自宅、職場住所と通勤経路を提示してもらい、テイクアウト食店曝露を環境要因(自宅、職場、通勤経路)別に、また3環境要因複合において算出。その程度を四分位範囲に分類し(Q1:最小曝露、Q4:最大曝露)評価した。 主要評価項目は、自己報告(摂取頻度の質問票に回答)によるテイクアウト食の消費量(g/日;ピザ、バーガー、揚げ物、チップス)、BMI測定値、WHO定義のBMI分類であった。曝露が大きいほど消費は増大し、BMI増大、肥満リスクとも強く関連 多重線形回帰分析の結果、テイクアウト食店曝露とテイクアウト食消費との関連は明確であった。環境要因別にみると、職場における関連が最も強く(Q4 vs. Q1のβ係数:5.3g/日、95%信頼区間[CI]:1.6~8.7、p<0.05)、用量依存のエビデンスが認められた。 同様に、3つの環境要因複合曝露と消費との関連も曝露用量依存のエビデンスが認められ、曝露が大きいほど消費は有意に増大した(Q4 vs. Q1のβ係数:5.7g/日、95%CI:2.6~8.8、p<0.001)。複合曝露はとくに、BMI増大(Q4 vs. Q1のBMI相対指数:1.21、同:0.68~1.74、p<0.001)、肥満リスク(Q4 vs. Q1のオッズ比:1.80、同:1.28~2.53、p<0.05)と強く関連していた。

28959.

安静時下肢痛は腰椎椎間孔狭窄のサイン:横浜市立大学

 腰椎脊柱管狭窄症の特徴的な症状は歩行時下肢痛および間欠跛行で、安静時下肢痛は腰椎椎間板ヘルニアに特有の神経学的症状とされている。これまで、安静時下肢痛と腰椎椎間孔狭窄との関連は報告されていなかったが、横浜市立大学の山田 勝崇氏らは前向き研究を行い、安静時下肢痛はL5/S1椎間孔狭窄に特徴的であることを明らかにした。European Spine Journal誌2014年3月号(オンライン版2013年10月1日号)の掲載報告。 研究グループは、L5神経根圧迫による片側の下肢痛を主訴に来院した腰椎椎間孔狭窄症患者の臨床的特徴を明らかにする目的でプロスペクティブ研究を行った。 L5/S1椎間孔狭窄のためL5 /S1腰椎椎体間固定術を施行した38例(FS群)と、L4/5脊柱管狭窄症のためL4/5の除圧あるいは除圧固定術を施行した60例(CS群)について、臨床的および神経学的所見を比較した。  主な結果は以下のとおり。・FS群とCS群で人口統計学的に有意差が認められたのは安静時下肢痛であった。・安静時下肢痛の有症状率は、 CS群(35%)よりFS群(76%)で有意に高かった。・安静時下肢痛の強度(VAS)も、CS群(1.3±1.9)よりFS群(6.6±3.1)で有意に強かった。

28960.

ACTH非依存性クッシング症候群の病因解明に大きく前進(コメンテーター:成瀬 光栄 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(188)より-

ACTH非依存性クッシング症候群は、副腎からのコルチゾールの自律性分泌により高血圧や糖尿病などをきたす疾患で、副腎腺腫と両側が結節性過形成になるACTH非依存性大結節性副腎過形成(AIMAH)が主な病型である。 通常、前者では腺腫側の副腎摘出で治癒するのに対して、後者では両側副腎摘出が必要なことが多く、副腎不全による永続的なホルモン補充が必要となる。いずれも成因は不明であったが、本論文により、顕性クッシング症候群の約1/3の例で、プロテインキナーゼA(PKA)の触媒サブユニットをコードするPRKACAのsomatic mutationを認めることが明らかにされた。この変異は、サブクリニカルクッシング症候群やその他の副腎腫瘍では見られず、顕性クッシング症候群に特異的であると考えられる。 さらに、AIMAHでは1/7例でPRKACAのある第19染色体のgermline duplicationを認めた。PRKACAの変異はPKA活性を増加することも示されたことから、PKAの触媒サブユニットの遺伝子変異が、ACTH非依存性クッシング症候群の成因と密接に関連することが示唆される。 これらの結果は、本病態の新たな分子標的薬の開発や、AIMAHの早期診断、および高血圧や糖尿病発症前の予防的治療に繋がることが期待され、大変興味深い。 一方、腺腫例の約2/3、AIMAHの6/7ではこれらの異常を認めず、昨年11月に発表された、16染色体にあるARMC5の変異(Assié G, et al. N Engl J Med. 2013; 369: 2105-2114.)など、その他の異常の関与が示唆される。 また、サブクリニカルクッシング症候群は顕性クッシング症候群の軽症例と考えられてきたが、今回の結果から成因が全く異なる可能性もあり、今後のさらなる研究が期待される。

検索結果 合計:35665件 表示位置:28941 - 28960