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【ご案内】NPO法人「ヘルスケアリーダーシップ研究会」が2014年度メンバーを募集

 NPO法人「ヘルスケアリーダーシップ研究会(IHL)」は、医療・ヘルスケアの未来を変革しようとする志を持つ、医師・看護師、介護従事者、IT・製薬企業、官僚などを対象とした1年間のリーダーシップ醸成プログラムである。各界のヘルスケア分野に携わる人たちが、選りすぐりの著名講師や仲間たちとリーダーシップを磨く、学びと研鑽の場である同研究会では、このたび2014年度の新規メンバーの募集を6月1日に開始した。募集の詳細はこちら ※ヘルスケアリーダーシップ研究会(Institute for Healthcare Leadership:IHL)「ヘルスケアに関わる者として、自分の価値観(死生観・医療観)を持ち、強い意志のもと、人々の共感を得ながら、社会の変革と創造を推進することができるリーダーを輩出する」ことをミッションとしたNPO法人。「セミナー活動」「研究会活動」「キャリア支援」を活動の柱として、2009年4月より法人化、本格的に始動。代表者:武藤真祐(医療法人社団 鉄祐会 祐ホームクリニック 理事長)

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筋骨格系疼痛の発症、男女で異なる職業関連因子

 フランス・INSERMのFabrice Herin氏らによる縦断的疫学調査の結果、疼痛発症に関連する心理社会的および身体的な職業関連因子は、性別によって異なることが明らかにされた。筋骨格系疼痛(MSP)の発症には、心理社会的および身体的因子が関与していることが知られている。しかし、これらの因子と、特定の局所MSPあるいは多部位疼痛との関連については明らかになっていなかった。結果を踏まえて著者は、「職業関連性MSPを効果的に予防するには、関連因子の性差やリスク因子を考慮しなければならない」とまとめている。Pain誌2014年5月号(オンライン版2014年2月18日)の掲載報告。 研究グループは、局所MSPおよび多部位疼痛の発症における職業関連因子の影響を男女別に評価する目的で、1990~1995年のフランス縦断的前向き疫学調査(ESTEV)に参加した1938年、1943年、1948年および1953年生まれの1万2,591例(男性65%、女性35%)を対象に、自記式質問票を用いて個人的因子や職業曝露などについて調査した。 主な結果は以下のとおり。・1995年時点の調査で、局所MSPの発症率は17%、多部位疼痛の発症率は25.6%であった。・女性では、非常に反復的な運動が首/肩の疼痛の、姿勢や振動が上肢痛/腰痛の、道具を使う仕事が上肢痛の予測因子であった。・男性では、肉体労働と振動が首/肩の疼痛、姿勢や肉体労働が下肢痛/腰痛、肉体労働および道具を使う仕事が上肢痛の予測因子であった。・肉体労働や振動は、女性および男性いずれにおいても多部位疼痛と関連した。・女性のみ、心理的因子が上肢痛および3~4ヵ所の解剖学的部位における疼痛のリスク因子であった。

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徴候と症状と心不全の入院歴でHFpEFは定義できない―ナトリウム利尿ペプチド上昇で定義したHFpEFにはスピロノラクトンが有効である可能性(コメンテーター:原田 和昌 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(207)より-

左室駆出率が保持された症候性心不全(HFpEF)の有効な治療薬はまだない。抗アルドステロン薬のスピロノラクトンは、左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)患者の予後を改善することからガイドラインで推奨されている。 同薬はAldo-DHF試験にてHFpEF患者の左室拡張能やNT-ProBNP値を改善したことから、臨床的転帰も改善できるのではないかとTOPCAT試験に大きな期待が持たれていた。しかし、本試験は明らかな失敗試験となった。 本試験は、米国・国立心肺血液研究所(NHLBI)が資金提供をして行われた、米国・ロシア・グルジア共和国・カナダ・ブラジル・アルゼンチンの6ヵ国で3,445例という規模の国際多施設共同の臨床試験である。 同薬は平均3.3年で総死亡、全入院のいずれも有意に減少させず、心不全入院のみ有意に減少させた。また、約30%が治療薬を中断していた。しかしながら、HFpEFの定義の難しさについての興味深い問題を新たに提起した。 著名な心不全の大規模試験を行ってきたPittやPfeffer、Solomonらが用いたHFpEFの選択基準は、50歳以上で、事前に定義された心不全の徴候と症状をそれぞれ1つ以上有するEF≧45%の患者であった。 さらに、12ヵ月以内の心不全(各施設の診断)の入院歴(第1層)、またはこれを満たさない場合、60日以内のナトリウム利尿ペプチド上昇(BNP≧100pg/mLあるいはNT-proBNP≧360pg/mL)(第2層)をエントリー条件とした(補足付図S2)。これらはHFpEFの定義として妥当であると考えられてきた。 著者らは失敗の理由はわからないと述べながら、こう分析している。ロシア、グルジア共和国と、米国を含むそれ以外の国とでアウトカムに差が出た。 米国などの地域では実薬群で1次エンドポイントが31.3%から27.3%(HR 0.82、p=0.026)に有意に減少したが、ロシアなどでは8.4%から9.3%と変わらなかった。また、第1層と第2層でもアウトカムに有意差が出た。第2層の登録患者では、スピロノラクトンが1次エンドポイントを有意に抑制し、第1層の登録患者では抑制しなかった。第1層の患者は一般に若く、合併症も少なく、リスクプロフィールが低かった。実はロシア、グルジア共和国の患者のほとんどが第1層で登録されていた。それ以外の地域では、第1層と第2層の患者がそれぞれ約半数であった。 地域による結果の差は多くは患者層の差、標準的患者ケアの差、臨床試験の実施方針の差に起因するとMcMurrayらはコメントしている。患者の登録条件である心不全(各施設の診断)の入院歴が、もし心不全以外を多く含むなら、HFpEFの診断自体が成立しないことになる。言い換えると、HFrEF(EF<45%)は徴候と症状と心不全の入院歴を用いて定義可能であるが、徴候と症状と心不全の入院歴でHFpEF(EF≧45%)は定義できないかもしれない、ということである。 2次エンドポイントである心不全(委員会で判定)入院を17%有意に抑制したという結果を過大評価することはできない。その意味でガイドラインを変えるものではないが、ナトリウム利尿ペプチド上昇を用いてHFpEFを定義していれば、スピロノラクトンの有効性を示せた可能性はある。これは本邦での実臨床に近いものである。 HFpEFの予後があまり良くないこと、今後この規模での試験が行われるかどうかは疑問であることを勘案して、問題提起にすぎないという限定付きではあるが、本試験の結果からは得るものが多いと考える。【S2】 第1層第2層12ヵ月以内の心不全の入院歴第1層の条件を満たさない場合、60日以内のナトリウム利尿ペプチド上昇層ごとに1対1にランダム化、地域ごとにもバランスをとる

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甲状腺がん〔thyroid cancer〕

1 疾患概要■ 概念・定義甲状腺がんは甲状腺腫に発生する悪性腫瘍である。そのほとんどは甲状腺濾胞上皮に由来する分化がん(乳頭がん、濾胞がん)である。まれに甲状腺内に存在する傍濾胞細胞(C細胞)から髄様がんが生じる。■ 疫学わが国における甲状腺がん罹患率は、緩やかながら上昇傾向にある。2003年における推定罹患数は8,069人とされ、年齢調整罹患率は男性 2.56、女性 7.17(人口10万対)であった。一方、2007年における甲状腺がん死亡者数は1,558人で徐々に増加傾向ではあるが、年齢調整死亡率は男性 0.84、女性 1.61(人口10万対)と上昇傾向にはない。■ 病因甲状腺がんの発生には多くの要因が関与していると思われるが、その大半は明らかになっていない。ただし、わが国の原爆被爆や海外での原子炉事故などの経過から、とくに若年者において、放射線による外部被曝や内部被曝が甲状腺がん発生を増加させることが観察されている。また、甲状腺髄様がんの一部は遺伝子変異によって家族性に発症する。■ 症状自覚症状を呈さないことが多い。最近では頸動脈エコー検査で偶発的に発見される機会も増えている。腫瘍が大きくなれば頸部腫瘤やそれによる違和感を訴えることがある。甲状腺がんの進行に伴って大きな転移リンパ節を形成する、あるいは局所浸潤によって嗄声(反回神経麻痺)や血痰(気管浸潤)などの症状を呈することもある。■ 分類甲状腺に発生する悪性腫瘍のおおよその内訳は90%が乳頭がん、5%が濾胞がん、残りの5%が髄様がん・未分化がん・悪性リンパ腫である。甲状腺がんは、これらの病理組織学的診断によって臨床像が異なることが特徴である。■ 予後乳頭がん、濾胞がん、髄様がんでは長期の生命予後を期待できる。ただし、一部には再発を繰り返してがん死に至る症例もあり、初回治療の段階でそうした危険を見極めることが大切である。一方、未分化がんはきわめて予後不良の甲状腺がんである。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ 身体診察触診は甲状腺がん診断の基本である。正常甲状腺は触れない。したがって触診で甲状腺を触れたら、何らかの理由があると考えるべきである。とくに乳頭がんの触診所見は特徴的である。腫瘤は硬く、辺縁が不整で表面は不平滑、可動性に乏しいことが多い。気管などの周囲臓器や組織へ浸潤すれば腫瘍は固定し、嗄声を呈することがある。転移リンパ節が腫大して触知できる場合もある。髄様がんも似た所見を呈する。一方、濾胞がんでは良性腫瘍との鑑別が難しい。未分化がんは日一日と増大する。大きな腫瘤を形成し、嚥下障害や嗄声などの症状を呈する。腫瘤の圧迫によって、あるいは気管内への浸潤によって、時に気道狭窄(呼吸困難)を来す。しばしば疼痛を伴い、発熱をみることもある。■ 血液検査橋本病あるいはバセドウ病を合併しない限り、甲状腺機能には異常がない。髄様がんではカルシトニンとCEAが高値を示す。■ 画像検査頸部超音波検査が最もよく使われる。簡便で検査費用も高額ではなく、熟練した検者が施行すれば短時間で済み、診断能も高い。CT検査は甲状腺がんと診断がついたあとで、その進行度合いを診断するのに適している。MRI検査の有用性は限定的であり、PET検査は有用ではない。■ 細胞診断穿刺吸引細胞診を行って病理組織診断を推定する。細胞診断は甲状腺悪性腫瘍全体の90%、良性腫瘍の95%で的確に診断できるが10%の偽陰性(悪性の見逃し)、5%の偽陽性(過大診断)がある。ただし細胞診で濾胞がんの診断を推定することは困難である。現状では濾胞腺腫の可能性を含めて「濾胞性腫瘍」と診断されることが多い。針生検は甲状腺腫瘍においても、より正確な診断を可能とする診断法ではあるが、解剖学的理由から検査に伴う危険性を考慮し、一般的には推奨されない。大きな腫瘍で未分化がんや悪性リンパ腫を疑うときには適応がある。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)■ 乳頭がん外科治療は進行度に応じて甲状腺切除とリンパ節郭清の範囲を決定する。わが国の『甲状腺腫瘍診療ガイドライン2010年版』では、再発の危険が低いと考えられる症例(腫瘍径2cm以下、リンパ節転移なし、遠隔転移なし)には、腫瘍側の甲状腺葉のみを切除して甲状腺機能の温存を図る術式を推奨している。一方、進行がんでは甲状腺を全摘し、術後に放射性ヨウ素内用療法と甲状腺刺激ホルモン(TSH)抑制療法を実施する方針を勧めている。リンパ節の切除(郭清)範囲は転移の状況によって異なる。明らかな転移を認めない症例に対する予防的郭清は、気管周囲リンパ節領域のみにとどめるか、あるいは患側の内深頸リンパ節領域までとする。■ 濾胞がん手術時にすでに血行転移などを認めて濾胞がんの診断が明らかであれば、甲状腺全摘を行う。そうでなければ患側葉切除を行い、病理組織診断で広汎浸潤型と判明すれば、追加で対側葉を切除する(補完甲状腺全摘)。広汎浸潤型では血行転移の懸念があるので、術後に放射性ヨウ素内用療法とTSH抑制療法を行う。■ 髄様がん発生様式には家族性と散発性とがある。前者は多発性内分泌腺腫瘍症2型(multiple endocrine neoplasia type 2: MEN2)であり、がん原遺伝子であるRETに点突然変異が生じて発症する。他の構成病変として褐色細胞腫や副甲状腺機能亢進症を合併することがある。甲状腺の手術前にまず褐色細胞腫発症の有無を確認し、あれば髄様がんの手術に先んじてその治療を行う。MEN2の髄様がんは、両側葉に発症するので甲状腺全摘と進行度に応じたリンパ節郭清を行う。副甲状腺機能亢進症を合併していれば、4腺すべてを摘出して一部を前腕の筋肉内に移植する(全摘+自家移植)か、または腫大の最も少ない1腺の一部を温存して他をすべて摘出する(亜全摘)。散発性では乳頭がんに準じた手術を行う。放射性ヨウ素内用療法やTSH抑制療法の適応はない。■ 未分化がん診断と治療に準緊急の対応を必要とする。腫瘍の急速な増大を特徴とし、気道狭窄もまれではない。甲状腺分化がん、とくに乳頭がんを発生母地とすることが多い。年余にわたって分化がんが診断されず、高齢者になって悪性度のきわめて高い未分化がんに転化するものと考えられている。外科治療は困難であることが多い。腫瘍を摘出できても遠隔転移が高率で起き、予後はきわめて不良である。化学療法や放射線外照射治療を併用することが治療効果を高めると期待されるが、効果は限定的である。一方で症状緩和の対応は、診断の早期から行う必要がある。4 今後の展望■ 放射性ヨウ素内用療法分化がん血行転移症例に対する放射性ヨウ素(I-131)100mCi治療が可能な入院施設は非常に限られており、治療までの待ち時間が今後の課題となっている。一方、補助療法としての30mCi外来内用療法(アブレーション)が2011年から実施可能となった。高危険群に対するアブレーションの評価は今後待たれる。■ 分子標的薬分化がんおよび髄様がんの再発進行例に対する分子標的薬の有効性が、海外から報告されている。わが国での使用はいまだ承認されていないが、有効な手立ての少ない甲状腺がんの治療に役立つことが期待される。5 主たる診療科内分泌外科、耳鼻咽喉科、頭頸部外科6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報日本治療学会(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報: 甲状腺腫瘍診療ガイドライン 2010年版の閲覧ができる)1)日本内分泌外科学会、日本甲状腺外科学会編. 甲状腺腫瘍診療ガイドライン2010年版. 金原出版; 2010.

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小児喘息のモニタリングには呼気一酸化窒素より喀痰中の好酸球

 喘息を有する小児における炎症のモニタリングには呼気一酸化窒素より喀痰中の好酸球のほうがより適切であることが、スペイン・Nostra Senyora de Meritxell病院のG Vizmanos-Lamotte氏らにより報告された。Anales espanoles de pediatria誌オンライン版2014年5月22日の掲載報告。 喀痰中の好酸球と呼気一酸化窒素は喘息における気道炎症のマーカーである。この炎症の原因にはサイトカイン、システィニル・ロイコトリエン、ロイコトリエンB4などがある。本研究の目的は、小児における喘息治療のモニタリングにおいて、これらのマーカーが役立つかどうかを調べることである。 10例の子供(9~15歳)を対象に誘発喀痰中の呼気一酸化窒素、好酸球、ロイコトリエンB4を調べ、4ヵ月後に再度測定した。 主な結果は以下のとおり。・呼気一酸化窒素の濃度は減少の傾向であった(p=0.15)。・肺機能は改善傾向にあった(p=0.10)。・喀痰中の好酸球は減少していたが(p=0.003)、ロイコトリエンB4濃度はあまり変わらなかった(p=0.88)。

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緑茶が認知機能低下リスクを減少~日本の前向き研究

 高齢者における認知症や軽度認知障害(MCI)の発症に、緑茶・コーヒー・紅茶の摂取が影響を与えるのか――。金沢大学神経内科の山田正仁氏、篠原もえ子氏らの研究グループは、石川県七尾市中島町での「なかじまプロジェクト」において、60歳超の地域住民の集団ベースによる前向き研究を実施した。その結果、緑茶をまったく飲まない群と比べて、緑茶を週に1~6回飲む群では約5年後の認知機能低下リスクが約1/2に、緑茶を毎日1杯以上飲む群では約1/3に減少した。一方、コーヒーや紅茶ではこのような認知機能低下との関連はみられなかった。PLoS One誌2014年5月14日号の掲載報告。 研究グループは、研究開始時に緑茶・コーヒー・紅茶の摂取頻度に関する質問、認知機能検査、採血検査を実施した。研究開始時(2007~2008年)の調査で認知機能が正常だった参加者723人のうち、490人が追跡調査(2011~2013年)を完遂した。性別、年齢、高血圧・糖尿病・脂質異常症の既往、教育年数、ApoE E4有無、喫煙、飲酒、緑茶・コーヒー・紅茶摂取頻度、運動・趣味の有無で調整して解析を行った(多変量ロジスティック解析)。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間(平均±標準偏差:4.9±0.9年)における認知症の発症率は5.3%、MCIの発症率は13.1%であった。・緑茶をまったく飲まない群を基準とした場合、認知機能低下(認知症またはMCIの発症)の多変量調整オッズ比は、毎日1杯以上緑茶を飲む群では0.32(95%CI:0.16~0.64)、週に1~6日緑茶を飲む群では0.47(95%CI:0.25~0.86)であった。・認知症の発症については、緑茶をまったく飲まない群を基準とした場合、毎日緑茶を飲む群の多変量調整オッズ比は0.26(95%CI:0.06~1.06)であった。・コーヒーや紅茶の摂取頻度と認知症・MCIの発症の間には関連は認められなかった。

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喫煙によるがん死亡リスクの増加

タバコを吸っていると、がんによる死亡の危険性は高くなります全てのがん男性 1.97倍、女性1.57倍喉頭がん男性 5.47倍肺がん男性4.79倍、女性3.88倍肝臓がん男性1.81倍、女性1.73倍口腔・口唇・咽頭がん男性2.66倍、女性1.97倍食道がん男性3.39倍、女性1.90倍胃がん男性1.51倍、女性1.22倍膵臓がん男性1.58倍、女性1.73倍尿路(膀胱、腎盂、尿管)がん男性5.35倍、女性1.86倍タバコを吸わない人を1としたときの、タバコを吸っている人のがんによる死亡の危険性Katanoda K, et al. J Epidemiol 2008;18:251-264.Copyright © 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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進行非小細胞肺がんの2次・3次治療におけるエルロチニブとドセタキセルの比較

 既治療のEGFR変異不特定の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者における、エルロチニブとドセタキセルの有効性を評価したDELTA試験の結果が、国立病院機構近畿中央胸部疾患センターの川口 知哉氏らにより報告された。同試験は、国内で行われた第III相無作為化試験である。Journal of Clinical Oncology誌 2014年5月19日号の掲載報告。 主要エンドポイントは無増悪生存期間(PFS)、副次的エンドポイントは、全生存期間(OS)、奏効率、安全性、またEGFR野生型腫瘍に対する効果についても検討している。対象は既治療(1または2レジメンの化学療法治療歴あり、ドセタキセルおよびEGFR-TKIは未使用)、IIIBまたはIV 期かつECOG PSが0~2の非小細胞肺がん患者。 主な結果は以下のとおり。・2009年8月から2012年7月まで、エルロチニブ群(150mg/日)150例とドセタキセル群(3週毎に60mg/m2)151例に無作為割り付けされた(そのうちEGFR野生型:エルロチニブ群109例、ドセタキセル群90例)。・全体におけるPFS中央値は、エルロチニブ群、ドセタキセル群でそれぞれ、2.0ヵ月、3.2ヵ月であった(HR 1.22、95%CI:0.97~1.55、p=0.09)。・全体におけるOS中央値は、エルロチニブ群、ドセタキセル群でそれぞれ、14.8ヵ月、12.2ヵ月であった(HR 0.91、95%CI:0.68~1.22、p=0.53)。 EGFR野生型のサブセット解析では・PFS中央値は、エルロチニブ群、ドセタキセル群でそれぞれ、1.3ヵ月、2.9ヵ月であった(HR 1.45、95%CI:1.09~1.94、p=0.01)。・OS中央値は、エルロチニブ群、ドセタキセル群でそれぞれ、9.0ヵ月、10.1ヵ月であった(HR 0.98、 95%CI:0.69~1.39、p=0.91)。

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若年発症統合失調症、脳の発達障害が明らかに

 10代の若年発症統合失調症患者では、神経学的ソフトサイン(neurological soft signs:NSS)の有病率およびスコアが高いことが明らかとなった。NSSは、中枢神経系の特定領域を限定せず、また特定の神経症症候群にも属さないわずかな脳の発達障害を示すサインである。一般的に統合失調症のような疾患症例で観察され、とくに18歳未満の若年発症における脳発達モデルの裏付けとなる。実際にNSSは、統合失調症患者における臨床的、認知的、電気生理学的および脳の障害を反映する神経解剖学的なマーカーに属しているという。検討を行ったチュニジア・Razi病院のS. Bourgou Gaha氏らは、「それらは脳の構造的な異常を示すもので、脳の発達障害に帰結し、脳の発達障害に関する病理学的な仮説を裏付けるものである」と述べている。Encephale誌オンライン版2014年5月19日号の掲載報告。 研究グループは、若年発症統合失調症と診断された思春期の患者におけるNSSの有病率、スコア、その後の経過について健常対照との比較を行った。検討では、NSSと人口統計学的・臨床的特性および治療特性との相互関係について調べた。試験は、同院の小児精神科部門で思春期患者12例を集めて行われた。患者はKiddie SAD PL補足版DSM-IVで統合失調症と診断されていた。また、年齢、教育レベルで適合させた、家族に精神疾患患者がおらず本人にも治療歴のない12例の健康対照と比較した。患者の臨床症状は陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)を用いて評価を行った。NSSは、Krebs氏らが2000年に行った2群について検討したNeurological Soft Signs Examinationで評価した。尺度は23項目から構成され、運動協調性、運動統合機能、知覚統合、不随意運動と左右の機能分化の質などを調べた。 主な結果は以下のとおり。・調査対象者の平均年齢は、14.7歳であった。平均発病年齢は12.2歳で、男女比は1.4対1、教育を受けた期間(レベル)は7.4年であった。・PANSS平均総スコアは74.3点であった。・抗精神病薬の1日平均投与量(クロルプロマジン換算)は、523.9mg/日であった。4例の患者が、抗精神病薬の単独強化療法を受けていた一方で、その他の患者は2つの神経遮断薬の投与を受けていた。・NSSの有病率は100%(カットオフ値11)で、総スコアの平均値は29.3±4.1であった。スコアが最も高かったのは運動協調性であった(10.1)。・対照群では総スコアの平均値は7±1.3であった。・患者と対照では、すべてのNSSのサブスコアについて非常に有意な格差が認められた。・患者において、年齢とNSS総スコア(p=0.05、r=-0.57)、および知覚統合スコア(p=0.04、r=-0.58)との間にいずれも逆相関の関連がみられた。・また、NSS総スコアは、教育レベルが低いこととも関連していた(p=0.03、r=-0.61)。・NSSスコアとPANSSスコアまたは抗精神病薬の1日投与量との間には、相関性はみられなかった。関連医療ニュース 統合失調症と双極性障害、脳の違いはどこか 双極性障害における神経回路異常が明らかに 精神疾患におけるグルタミン酸受容体の役割が明らかに:理化学研究所  担当者へのご意見箱はこちら

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手術の有効性評価試験でプラセボ群は設定すべきか/BMJ

 英国・オックスフォード大学のKarolina Wartolowska氏らはシステマティックレビューによる検討の結果、外科手術手技の有効性をプラセボ対照の試験で検討することは、効果的であり、実施可能であることを報告した。プラセボに関連した有害事象リスクはわずかであり、解析に組み込んだ53試験の約半分で、検討した手技の継続的使用を指示するエビデンスが提供されていたという。著者は、「プラセボ設定試験デザインを改善しなくても問題はない」とまとめている。BMJ誌オンライン版2014年5月21日号掲載の報告より。システマティックレビューで53試験を分析 外科手術手技の有効性の検討でプラセボを対照とした無作為化試験はまれである。そのような試験では有益性と同時に有害性が懸念されていることが背景にあるが、研究グループは、プラセボ対照を有効性の評価において用いるべきかについて、システマティックレビューにて検討した。 2013年11月時点で、Medline、Embase、Cochrane Controlled Trials Registerをデータソースに、外科手術手技とプラセボを比較した無作為化試験を検索した。手術は、解剖学的構造の変化に及んだものや、皮膚切開を伴った侵襲的方法、内視鏡下の非侵襲的方法と手技を問わなかった。 著者を含む3人のレビュワーがそれぞれ試験の選択と、試験の詳細、アウトカム、有害性に関するデータの抽出を行った。 分析には53本の試験が組み込まれた。半数の試験で、プラセボ群の効果が試験手技群と変わらず 39本(74%)の試験で、プラセボ群でも改善効果が報告されていた。27本(51%)では、プラセボ群の効果が試験手技群と変わらなかった。 26試験(49%)では、試験手技群のプラセボ群に対する優越性が示されたが、手技の効果の大きさはプラセボよりも上回っていたもののわずかであった。 重大有害事象について、プラセボ群で報告されていたのは18試験(34%)、試験手技群で報告されていたのは22試験(41.5%)だった。なお4試験については、論文執筆者が、どちらの群で発生したのかを特定していなかった。 一方で、多くの試験で有害事象は、介入手技とは無関係であったか、患者の重症度と関連していた。 また、これまで検討されていたプラセボ対照試験は、開腹、開胸、開頭または広範囲な組織切開を含まない低侵襲の手技に限られていた。

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肺腺がんの分子標的薬選択に多重アッセイ法が有用か/JAMA

 腫瘍形成ドライバー(がん化と増殖に関わる遺伝子変異)をターゲットとする治療薬(分子標的薬)の開発は、肺腺がん患者の治療を変貌させたといわれる。米国・スローンケタリング記念がんセンターのMark G. Kris氏らLung Cancer Mutation Consortiumは、試験担当医が適切に標的治療薬を選択でき、患者を臨床試験に登録できるよう、肺がんの腫瘍形成ドライバーの10遺伝子について検査する多重アッセイを用いて検討した。その結果、検討した肺腺がん患者の64%でターゲットとなるドライバーが検出され、医師が治療法を選択するうえで多重アッセイ法が有用であることが示されたという。JAMA誌2014年5月21日号掲載の報告より。10遺伝子の発現頻度と、分子標的薬治療の割合と生存を評価 本検討は、肺腺がん患者の腫瘍形成ドライバーの検出頻度を明らかにし、特定ドライバーをターゲットとした治療の選択および生存評価に、そのデータを活用することが目的だった。 2009~2012年に米国14地点において、転移性肺腺がんで、全身状態(PS)が0~2の患者を登録し、10遺伝子について調べ、患者、および治療法と生存に関する情報を集めた。検討では、10遺伝子について調べた後、その結果を用いて適合したターゲット治療を選択した。 主要評価項目は、10遺伝子の発現頻度と、分子標的薬治療を受けた患者の割合、生存率とした。遺伝子を検出し分子標的薬治療を受けていた患者の生存は有意に延長 試験期間中に、1,007例の患者が1遺伝子以上の検査を受け、733例が10遺伝子の検査を受けた。 結果、733例のうち466例(64%)の患者で、腫瘍形成ドライバーが見つかった。検査した腫瘍733例のうち見つかったドライバーの内訳は、KRASが182例(25%)、感作EGFRが122例(17%)、ALK再配列が57例(8%)、その他のEGFRが29例(4%)、2以上の遺伝子が見つかったのは24例(3%)、ERBB2(HER2)が19例(3%)、BRAFが16例(2%)、PIK3CAが6例(1%未満)、MET増幅5例(1%未満)、NRASが5例(1%未満)、MEK1が1例(1%未満)、AKT1はゼロだった。 生存期間中央値は、腫瘍形成ドライバーを有し分子標的薬治療を受けていた260例は3.5年(範囲[IQR]:1.96~7.70)、腫瘍形成ドライバーを有していたが分子標的薬治療は受けていなかった318例は2.4年(IQR:0.88~6.20)だった(傾向スコア補正後ハザード比:0.69、95%信頼区間[CI]:0.53~0.9、p=0.006)。 結果を踏まえて著者は、「ドライバーと適合した治療を受けていた患者の生存は延長したが、それが標的治療に基づくものかを調べる無作為化試験を行うことが必要である」とまとめている。

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うつぶせ寝にしておいた生後3日目の新生児が急死したケース

小児科最終判決判例タイムズ 988号264-271頁概要体重3,460g、身長51cm、正常分娩で出産した新生児。授乳は良好であったが、生後3日目の授乳後にミルクを吐き、腹満もみられたため、再度吐く可能性を考慮してうつぶせ寝で寝かせた。ところがその45分後に全身チアノーゼ、心肺停止状態で発見され、ただちに行われた救急蘇生により何とか自己心拍と自発呼吸が再開した。ところが低酸素脳症が原因で重度の脳性麻痺となり、気道分泌物による窒息のため生後7ヵ月で死亡した。詳細な経過経過1995年1月5日03:00陣痛が始まったためそれまで通院していた総合病院に入院。05:43正常分娩にて、体重3,460g、身長51cmの男児を出産。心拍数や呼吸などに異常はなかった。ミルクなど合計84cc1月6日ミルクなど合計204cc1月7日ミルクなど合計402cc1月8日03:00母親が授乳。04:00かん高く泣いたため看護師がミルクを授乳し、コットに仰向け寝で寝かせた。05:40さらに泣いたため、おやつとしてミルクを授乳(このとき担当看護師は授乳していないと主張)、そのときの排気でミルクを吐き、さらに腹満もあったことから、再度吐く可能性を考慮してうつぶせ寝(顔は横向き)で寝かせた(このときの勤務は深夜帯で、看護師1名が新生児室の新生児6~7名と、NICU室の重症児を含む3~4名の新生児を担当、NICU室から新生児室はみえない位置関係)。06:25それから約45分後、朝の授乳開始のため母親にわたそうとしたところ、顔を真下に向けた状態でうつぶせ寝となっており、抱き上げると全身チアノーゼ、呼吸停止状態であった(母親は枕代わりのタオルに直径6~7cmの吐乳を確認したと申告したが、担当看護師は嘔吐はなかったと反論)。ただちにNICU室に移し、産婦人科医師にコールするともに酸素投与、背中のタッピングを行ったが、反応なし。06:30産婦人科医師が到着し、心臓マッサージとバギングを行いつつ気管内挿管を試みたが気管内挿管できず、小児科医師の応援を要請。そのときミルク残査を含む液体が噴出したので吸引を行う。06:35小児科医師が到着して気管内挿管を試みたが挿管できず。06:40別の医師により挿管が完了した。このとき、吸引により乳白色の液体が吸引された。まもなく心拍音が聴取できるようになった。06:53自発呼吸が出現したが微弱であり、バギングが継続された。07:10口腔内から唾液様の液体が多量に吸引、挿管チューブからはごく少量の淡黄色液体が吸引された。07:35自発呼吸、心拍は安定し、クベースに収容された。しかし、低酸素脳症による重度の脳障害が発生した。08:30担当医師から、「戻したミルクを再度飲み込み、それが肺に入ったため事故が生じた」という説明あり。10:30産婦人科、および小児科担当医師から、「事故の原因としてミルクの誤嚥が考えられる、挿管チューブより粘調なミルクかすのようなものが多量に引けた、肺炎を想定し早めに抗菌薬を投与する」との説明を受けた(一連の説明の中で未然型乳幼児突然死症候群とは告げられていない)。8月9日気道分泌物による窒息のため死亡。カルテの記載(1)産婦人科入院記録「tapping吸引にて気管内よりmilk多量に引ける」(2)小児科入院記録「挿管よりmilk残査多量に吸引できる。milk誤嚥による窒息→呼吸停止→心臓停止の可能性大、誤嚥の原因は不明」「チューブより粘調なmilkかすのようなもの多量に引け、吸引性肺炎を想定し、早めに抗菌薬使用としました」当事者の主張患者側(原告)の主張うつぶせ寝にしたために吐乳吸引を引き起こして窒息し、発見が遅れたために心肺停止に至った。病院側(被告)の主張吐乳の事実はないので、うつぶせ寝が心肺停止の原因ではない。心肺停止で発見された時口、鼻、周囲にはミルクの付着や嘔吐の形跡はなかったうつぶせ寝では吐物は下に位置するので、位置的に上方になる気管に吐物がはいることはない窒息するほどの吐物誤嚥があれば、新生児であっても不穏な体動を示し看護師が気づくはずである蘇生時にみられた気管内からのミルク吸引は、バギングや心臓マッサージによって気管内に入ったものである嘔吐したミルクを誤嚥して窒息したのであれば、挿管チューブから細小泡沫が存在したはずである死亡原因は未然型乳幼児突然死症候群(SIDS)である裁判所の判断うつぶせ寝にしたことにより、ふとんや枕などで鼻口部が圧迫され低酸素状態となり、嘔吐に引き続き吐物を吸引して窒息した結果、心肺停止となったもので、乳幼児突然死症候群ではない。1.心肺停止で発見された時口、鼻、周囲にはミルクの付着や嘔吐の形跡はなかったと主張するが、母親が枕代わりに使用していたタオルに黄色い吐乳のようなシミを確認していること、動揺しながら少しでも早く蘇生措置を行おうとした看護師、そして、事故が起きた新生児室を通らず直接NICU室に出入りした医師は嘔吐の痕跡を確認できる状況ではなかったため、嘔吐の形跡がなかったという証言は採用できない2.うつぶせ寝では吐物は下に位置するので、位置的に上方になる気管に吐物がはいることはないと主張するが、うつぶせ寝にした場合に気道は食道よりも下になるため、咽喉頭部にたまった吐瀉物を吸引しやすくなるものである3.窒息するほどの吐物誤嚥があれば、新生児であっても不穏な体動を示し看護師が気づくはずであると主張するが、生後3日の乳幼児の運動能力からいって、寝具などに移動した痕跡がなくても不自然ではなく、また、新生児室はNICU室からはみえない位置関係なので看護師が気づかなくても不自然ではない4.蘇生時にみられた気管内からのミルク吸引は、バギングや心臓マッサージによって気管内に入ったものであるとするが、当時の担当医師は口から吹き出したミルク残査を吸引した後で心臓マッサージをしているので、この際に吐瀉された液体が後になって大量に気管内に移動したとは考えられない5.嘔吐したミルクを誤嚥して窒息したのであれば、挿管チューブから細小泡沫が存在したはずであるとするが、本件では粘調性の低いサラサラしたミルク様のものが引け、固まりや気泡は認めなかったと主張するが、担当医師のカルテには「粘調なmilkかすのようなもの大量にひけ」と記載していて、陳述内容と異なる。最小泡沫の存在はミルク誤嚥による窒息を確認する有力な方法ではあるがそれが唯一の方法ではない6.死亡原因は乳幼児突然死症候群(SIDS)であると主張するが、未然型乳幼児突然死症候群があったことを窺わせる何らかの徴候があったことを立証することはできない原告側合計6,881万円の請求に対し、4,855万円の判決考察乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、健康と思われていた乳幼児が主に睡眠中に死亡しているのを発見され、死亡直前の状況や剖検によってもその原因が解明できないという疾患です。1940年頃から欧米で注目され、1969年には米国において一疾患単位として定義され、わが国でも1981年に定義が行なわれました。近年になって、オランダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドから、うつぶせ寝をやめて仰向け寝とすることで、SIDSの発症頻度が低下したという報告が相次いでなされました。■この現象の解釈として(1)うつぶせ寝がSIDSの発症のリスクファクターとして働き、うつぶせ寝に伴うより深い睡眠、さらに覚醒反応遅延が関与して、SIDSの発症に間接的に関わっていたとする考え(小児科診療2000年3月号335頁)(2)うつぶせ寝を止めることにより単純にうつぶせ寝に伴う窒息死が減少したものとする考え。この場合、以前のSIDSとされていた症例には、なかにはうつぶせに伴う窒息死とされるべき症例も多く含まれていたということになる本件は病院側が未然型乳幼児突然死症候群と主張したように、救急蘇生が奏効していったんは救命することができましたので、いわゆる「乳幼児突発性危急事態:apparent life threatening event(ALTE)」という病態となります。厚生省研究班(当時)の定義によると、ALTEは「それまでの健康状態および既往歴からその発症が予想できず、しかも児が死亡するのではないかと観察者におもわしめるような無呼吸、チアノーゼ、顔面蒼白、筋緊張低下、呼吸窮迫などのエピソードで、その回復に強い刺激や蘇生処置を要したもののうちで原因が不詳のもの」とされています。本件では、気管内からミルク様のものを多量に吸引したという事実がありますので、何らかの原因で「嘔吐」したことと、その吐物を「誤嚥」して窒息したことは明らかであると思います。しかし、裁判でも最大の争点となったように、うつぶせ寝によって引き起こされた吐乳・窒息であったのか、それとも原因が不詳のALTE(未然型SIDS)と判断するべきなのか、本当のところはよくわからないと思います。そもそも、SIDSやALTEと判断する決め手となるような検査方法はなく、診断方法自体が除外診断となるため、さらに問題を複雑にしていると思います。もちろん、原告側の主張のように、吐乳が原因で窒息となり、その遠因としてうつぶせ寝にしたことが関与していたという可能性は十分に考えられます。しかし、生まれてから3日間まったく異常がみられなかったこの乳児に対し、今回の出来事を予見するのはまず不可能ではないでしょうか。裁判記録を読んでみると、当時の看護師はほかにも重症の新生児を担当していたので、とくに異常のみられないこの児に付きっきりの看護をするとは思えず、職務上の怠慢があったとか、不誠実な看護を施したとはけっしていえないと思います。もし、新生児室ではなく母親に預けられた段階で今回の出来事が発生していれば、「不幸な出来事」として誰もが納得し、裁判には至らなかったと思います。にもかかわらず、看護師の管理下で「うつぶせ寝にした」という事実だけが大きく取り上げられてしまい、医学的には適切と思える病院側の主張をことごとく否定し、高額賠償の判決へと至りました。もし、病院側に明らかな怠慢や過失が認められたのであれば、このような判決でも納得せざるを得ないのですが、けっしてそのようなことはなかったと思います。そのためもあってか本件は控訴へと至りましたが、一方で病院側の説明にも問題点を指摘することができると思います。それは事故直後から「戻したミルクを再度飲み込み、それが肺に入った」と担当医師は家族に説明し、「誤嚥、窒息」とカルテに記載したにもかかわらず、あとになってから「未然型乳幼児突然死症候群」を主張したり、容態急変時に「嘔吐はない」と異なる内容の証言をして、今回の不幸な出来事は不可抗力であったとしました。どうもこのような一貫しない主張に対し、裁判官の心証が大きく患者側に傾いたのではないかと思います。近年では、乳幼児をうつぶせ寝とすることに対する過剰な反応がみられますので、本件のような不幸な事故の際にうつぶせ寝としていたことがわかると、医療機関側にとってはきわめて不利になると思います。一方でうつぶせ寝にすることのメリットも確かにあり、とくに未熟児や病児には仰向けよりも生理学的に有利であることが示されていますが、SIDS予防キャンペーンなどで「仰向け寝にすること」が推奨されている以上、それに準じた方針を選択せざるを得ないと思います。小児科

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頭の万力がとれた【Dr. 中島の 新・徒然草】(019)

十九の段 頭の万力がとれたその患者さんは70代の男性。以前から頭痛があって通院しておられ、いろいろな薬を試していたのですが、なかなか症状が改善しません。中島「こうなったら最後の手段です。頭痛名人に頼みましょう」患者「頭痛名人?」中島「普通のクリニックの先生ですけど、難しい頭痛を治してくれるんですよ。ちょっとばかり遠いのと、やたら混んでいるのだけ我慢してください」患者「でも、私はここで治してもらいたいんです」中島「いやいや、私のほうとも縁が切れるわけではありません。これからも通院していただいて、状況をチェックすることにしましょう」患者「わかりました。そのクリニックはどこにあるのでしょうか?」というやり取りの後、頭痛名人に紹介いたしました。そして、1ヵ月後。患者「先生、頭の万力がとれました!」中島「ホンマですか?」患者「ウソみたいなホントの話です」中島「そうか、さすが頭痛名人!」患者さんは、これまで頭を締め付けていた万力がとれたみたいで晴れ晴れとした表情。実際に治療したのは頭痛名人ですが、正しく名人に紹介した私も嬉しい気分です。中島「ところでどんな薬を使ったのかな」患者「これですよ、これ」中島「アミトリプチリン(トリプタノール® 10mg錠)? これ、前に出したことありますよ。でも副作用が出たので、やめたんじゃなかったかな」患者「そうやったかな」アミトリプチリンなら、私も以前にこの患者さんに処方したことがあります。でも喉が渇くし、翌日まで眠いしで、御自分で中止してしまっていたのです。中島「名人の処方は『寝る前に半錠』か、これがコツかも!」患者「夜もよく眠れるようになりました」中島「ぬぬっ、一石二鳥か」私が出していたのは1錠だけだったのですが、それでも翌日の日中まで眠気が残っていたようです。半錠だけ出すのが頭痛治療のポイントなのかもしれません。緊張型頭痛は片頭痛に比べると診断も治療もわかりにくいところがあるように思います。でも、これからは頭痛名人を見習って「アミトリプチリンを寝る前に半錠」を試してみましょう。それにしても「万力がとれた」とは言い得て妙ですね。※ 錠剤を2つに割る方法として、スプーンの裏側の凸面に錠剤を置き、両手でおさえて「パキン!」とやると上手くいくので、患者さんにアドバイスすると喜ばれます。※アミトリプチリンは本来うつ病の薬であり、頭痛に使うのは適応外処方ですが、平成24年9月24日に厚生労働省保険局医療課長より「原則として、「アミトリプチリン塩酸塩【内服薬】」を「片頭痛」、「緊張型頭痛」に対して処方した場合、当該使用事例を審査上認める」と通達がありました。

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ネットを介したポジティブ活動介入でも疼痛を緩和できるか

 先行研究において、ポジティブな状態になると疼痛が軽減し、疼痛への耐性が高まることが、実験的な研究において明らかになっている。米国・ピッツバーグ大学のLeslie R.M. Hausmann氏らは今回、日常生活においてポジティブな活動を行うことが実際に疼痛を軽減させるかについて、オンラインを利用した介入研究を行った。その結果、簡単なポジティブ活動で身体的な疼痛を緩和できることが示唆された。結果を踏まえて著者は、「簡単なポジティブ活動は、インターネットを介して与えることができる。比較的低コストで持続性のある健康介入の普及も容易だろう」とまとめている。The Journal of Pain誌2014年5月号(オンライン版2014年2月22日号)の掲載報告。 試験は、ウェブサイトで参加者を募集し、ポジティブ活動の介入実施について、なし/2種/4種/6種の4群に無作為化して、6週間にわたりオンライン上で活動を指導した。 評価は試験開始時、6週間の介入終了時、終了1ヵ月後、3ヵ月後および6ヵ月後であった。SF-36を用いて身体の痛みについて自己報告してもらい、試験開始時の身体の痛みの下位尺度スコアが67未満(疼痛スコアの範囲:0~100、高値ほど疼痛が少ない)の参加者を対象に解析した。 主な結果は以下のとおり。・身体的な痛みの平均スコアは、試験開始時および介入終了6ヵ月後において、活動介入なし群がそれぞれ54.1と62.2、2種実施群が55.7と67.4、4種実施群が54.2と71.0、6種実施群が50.9と67.9で、ポジティブ活動を実施した3つの群で改善した。・身体の痛みの改善は、活動なし群と比較して4種実施群および6種実施群で有意に大きかった(P<0.05)。

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統合失調症への抗精神病薬、第一世代vs. 第二世代の注射製剤の効果は

 長時間作用型注射製剤の抗精神病薬は、幅広い統合失調症疾患群で薬物治療のアドヒアランスおよび再発の低下を目的に用いられている。しかし、第二世代と第一世代の抗精神病薬について、長時間作用型注射製剤に関する相対的な有効性の評価は行われていなかった。米国ジョージア・リージェンツ大学のJoseph P. McEvoy氏らは、統合失調症または統合失調感情障害の成人患者を対象に、第二世代のパリペリドンパルミチン酸と第一世代のハロペリドールデカン酸の有効性を比較する多地域二重盲検無作為化試験を行った。その結果、パリペリドンパルミチン酸治療は、ハロペリドールデカン酸治療と比べて、治療不成功について統計的有意差は示されなかったことが明らかにされた。一方で、体重増加や血清プロラクチン値上昇との関連が認められたが、アカシジアとの関連はハロペリドールデカン酸でみられた。著者は、「それでも信頼区間(CI)値から、パリペリドンパルミチン酸には臨床上の有効性のアドバンテージがある可能性は排除できない」と述べている。JAMA誌2014年5月21日号の掲載報告。 試験は2011年3月~2013年7月に米国内22施設で行われた。無作為化を受けた被験者は、統合失調症または統合失調感情障害と診断された成人で、再発リスクがあり、長時間作用型注射製剤の抗精神病薬が有益だと考えられた成人の患者であった。主要評価項目は治療不成功で、精神科病院への入院、急性期症状で安定化を要した、外来通院頻度が大きく増大、担当医が長時間作用型注射製剤の投与開始後8週間以内に経口薬を中止できなかった、あるいは有益性が不十分であるとして注射製剤投与を中止した、により特定した。主要副次アウトカムは、抗精神病薬治療の一般的な有害事象とした。 主な結果は以下のとおり。・被験者は311例で、筋注で24ヵ月にわたり毎月1回、ハロペリドールデカン酸25~200mgもしくはパリペリドンパルミチン酸39~234mgの投与を受けた。・パリペリドンパルミチン酸の治療不成功率は、ハロペリドールデカン酸と比較して統計的有意差はみられなかった(補正後ハザード比[HR]:0.98、95%CI:0.65~1.47)。・治療不成功の患者数は、パリペリドンパルミチン酸群49例(33.8%)、ハロペリドールデカン酸群は47例(32.4%)であった。・平均して、パリペリドンパルミチン酸群では体重増加が、ハロペリドールデカン酸群では体重減少がみられた。6ヵ月時点で、パリペリドンパルミチン酸群の患者の体重(最小二乗法で変化の平均値を算出)は2.17kg(95%CI:1.25~3.09)増加し、ハロペリドールデカン酸群では-0.96kg(同:-1.88~-0.04)低下した。・パリペリドンパルミチン酸投与患者は、血清プロラクチンの最大平均値が有意に高値だった。すなわち、男性では34.56μg/L(95%CI:29.75~39.37)vs. 15.41μg/L(同:10.73~20.08)であり、女性は75.19μg/L(同:63.03~87.36)vs 26.84g/L(同:13.29~40.40)であった(男女ともp<0.001)。・ハロペリドールデカン酸投与患者では、アカシジアの全体評価において有意な増大がみられた(0.73[95%CI:0.59~0.87] vs 0.45 [同:0.31~0.59]、p=0.006)。関連医療ニュース 月1回の持効性抗精神病薬、安全に使用できるのか 第一世代 vs 第二世代抗精神病薬、初回エピソード統合失調症患者に対するメタ解析 急性期統合失調症、ハロペリドールの最適用量は

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メタボリックシンドロームに関与する遺伝子を特定/NEJM

 米国・イェール大学医学大学院のAli R. Keramati氏らは、メタボリックシンドロームの遺伝形質と関連する遺伝子を特定したことを発表した。これまでも遺伝子解析により、個別の心血管リスク因子に関して、原因となる突然変異遺伝子の特定には成功していた。しかし、メタボリックシンドロームのような心血管リスクの遺伝形質が集約した感受性遺伝子のマッピングは限定的なものであったという。NEJM誌2014年5月15日号掲載の報告。3家族について、共通した疾患を特定し、DNAサンプルで遺伝子解析 研究グループは、3つの大家族について、冠動脈疾患若年発症、中心性肥満、高血圧、糖尿病を発症した家族員を同定し、疾患の原因となる遺伝子を、連鎖解析と全エクソーム配列決定を行い同定した。 3家族は、イラン南西部に住み特異的な若年発症の中心性肥満がみられた。家族1は5世代42例、家族2は4世代34例、家族3は5世代36例だった。DNAサンプルは21例の生存家族員から得られ、そのうち14例は画像診断で冠動脈疾患若年発症が診断されていた。5例は非家族員で、2例は中心性肥満、高血圧、糖尿病を有していたが、冠動脈疾患に関する状態は不明であった。またこのほかに、DNAサンプルは、民族性で適合させた2,000例を集めて行われた。DYRK1Bでの突然変異が発端であることが判明 臨床的特徴を有していた3家族の家族員は、全疾患がみられた(共遺伝)家族員25例、規定した疾患がみられなかったり非血縁であった家族員12例、メタボリックシンドロームの臨床的特徴を有するが冠動脈疾患に関する状態は不明であった2例に分類できた。共遺伝家族員25例は全員、心筋梗塞および冠動脈疾患の若年発症がみられた(男性44.8±2.6歳、女性44.2±1.8歳)。 遺伝解析の結果、創始者におけるDYRK1Bでの突然変異が同定された。この突然変異は、共遺伝家族員全員が正確に臨床症状とともに受け継いでおり、非家族員は有していなかった。 疾患遺伝子の機能特性分析からは、DYRK1Bにコードされている非変異蛋白が、SHH(ソニックヘッジホッグ)シグナル伝達経路およびWntシグナル伝達経路を阻害し、脂肪生成を増強していることが明らかになった。さらに、DYRK1Bは、キーとなる糖新生酵素グルコース-6-ホスファターゼの発現を促進していることも判明した。これらの作用をR102Cアレルが増強し、活性機能が獲得されることも示された。 このDYRK1B R102Cアレルの有無について、冠動脈疾患と複数のメタボリックシンドロームを有する白人患者300例を対象にスクリーニングをした結果、5例の患者で新たなアレル(H90P)の特定に結びついた。さらに、突然変異キャリアの家族員から入手したDNAサンプルを評価した結果、この新たなアレルが、メタボリックシンドロームの常染色体優性パターンの特色とともに一貫して分離されたことが示された。 これらの結果を踏まえて著者は、「脂肪生成と糖代謝恒常性におけるDYRK1Bの役割、およびその機能変異がメタボリックシンドロームの遺伝的形質と関連していることが示された」とまとめている。

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成人喘息増悪予防、ICS/LABA戦略が有効かつ安全/BMJ

 喘息増悪の予防において、低用量吸入ステロイド薬+長時間作動型β2刺激薬(ICS/LABA)治療戦略が最も有効で安全であることが、オランダ・アムステルダム大学のRik J B Loymans氏によるネットワークメタ解析の結果、報告された。解析では若干の不均一性はみられたが、ICS/LABA維持療法+リリーバー、もしくは固定用量/日のICS/LABA療法の2つが同程度に有効かつ安全であることが示された。結果を踏まえて著者は、「低用量吸入ステロイド薬では不十分な場合、これら2つの戦略の選択が好ましく、ステップアップ治療の根拠となりうる」と述べている。BMJ誌オンライン版2014年5月13日号掲載の報告。15の治療戦略とプラセボ介入データをネットワークメタ解析 喘息治療への長時間作動型β2刺激薬の追加は、吸入ステロイド薬を増量するよりも増悪予防において好ましいとされる。これまで、ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)や同吸入ステロイド薬との合剤(ICS+LTRA)といった他の戦略と評価したいくつかのメタ解析は行われていたが、研究グループは、ネットワークメタ解析の手法を用いて、現在行われている維持療法戦略の有効性と安全性を比較した。 文献データの検索は、コクランシステマティックレビューにて行い、24週以上の維持療法について無作為化された喘息成人患者が参加しており、全文の中で喘息増悪が報告されていた試験を適格とした。 低用量吸入ステロイド療法を比較群として、主要有効性アウトカムは、重症の増悪発作の発生率とした。副次アウトカムは、中等度~重症の増悪発作率とした。また治療中断率を安全性のアウトカムとして評価した。 文献検索により解析には、15の治療戦略とプラセボを比較・追跡した64試験5万9,622人年のデータを組み込んだ。ICS/LABA以外の組み合わせ戦略は、吸入ステロイド薬に対する優越性示されず 分析の結果、重症増悪発作の予防の有効性は、ICS/LABA維持療法+リリーバーと固定用量/日のICS/LABA療法が同程度に最高位に位置づけられた。 低用量吸入ステロイド薬療法と比較して発生率比は、ICS/LABA維持療法+リリーバーが0.44(95%信頼区間[CI]:0.29~0.66)、固定用量/日のICS/LABA療法は0.51(同:(0.35~0.77)であった。 その他の組み合わせ治療戦略は、吸入ステロイド薬療法に対する優越性は示されず、すべての単剤治療は、低用量吸入ステロイド薬の単独療法に対して劣性であった。 安全性は、従来最善(ガイドラインベース)の診療で、維持療法+リリーバーの組み合わせが最も良好であった。

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