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子宮頸部上皮内腫瘍の切除、流産リスク増大/BMJ

 英国インペリアル・カレッジ・ロンドンのMaria Kyrgiou氏らが行ったシステマティックレビューとメタ解析の結果、子宮頸部上皮内腫瘍における頸部切除が、妊孕性に悪影響を与えるとのエビデンスは示されなかったが、妊娠第2期の流産リスクの有意な増加と関係していたことが明らかにされた。著者は、さらなる検討を行い、この流産リスク増大のメカニズムを調べること、また妊孕性および妊娠早期のアウトカムへの治療の影響について、切除サイズや用いる治療法の層別化を行うべきであると提言した。BMJ誌オンライン版2014年10月28日号掲載の報告より。メタ解析で、治療後vs.未治療女性の妊娠率、流産率などを分析 これまでの検討で、子宮頸部上皮内腫瘍に対する治療は未熟児出産リスクを増大し、そのリスクは切除の深度が大きいほど増大することが知られている。一方で、大規模な後ろ向きコホート研究により、治療を受けた女性のほうが未治療集団よりも妊娠する割合が高いとの報告や、また最近の大規模症例においては、円錐切除術を受けた患者は、未治療正常あるいはコルポスコピー診後は未治療であった女性と比べて、妊娠までに時間を要することが報告されていた。 研究グループはコホート研究のシステマティックレビューとメタ解析により、頸部切除の妊孕性および妊娠早期(24週未満)のアウトカムへの影響を調べた。 Medline、Embaseを対象ソースとし、子宮頸部上皮内腫瘍の治療歴がある女性vs. 未治療女性で妊孕性と妊娠早期アウトカムについて評価をしていた試験を適格とした。 特定した試験データを、治療のタイプと妊孕性および妊娠早期アウトカムで分類し評価した。妊孕性の評価項目は、総妊娠率、妊娠を望む女性における妊娠率と妊娠までに要した期間など。妊娠早期アウトカムの評価項目は、妊娠第1期(12週未満)、第2期(12~24週)、全期間(24週未満)での流産率、子宮外妊娠率、中絶率などであった。評価は、ランダム効果モデルでプール相対リスクと95%信頼区間(CI)を算出して行った。また、試験間の不均一性についてI2統計量で評価した。有意差が認められたのは、治療と妊娠第2期の流産リスク増大の関連 検索により適格基準を満たした15試験が解析に組み込まれた。 メタ解析の結果、子宮頸部上皮内腫瘍の治療は妊孕性に悪影響を与えるというエビデンスは示されなかった。 全体の妊娠率は、治療を受けた女性が未治療女性よりも高率だったが(4試験;43%vs. 38%、プール相対リスク:1.29、95%CI:1.02~1.64)、試験間の不均一性が大きかった(p<0.0001)。 また妊娠率について、妊娠を望む女性間で検討した場合、治療群と未治療群の差はみられず(2試験;88% vs. 95%、0.93、0.80~1.08)、妊娠を望んでから妊娠するまでに12ヵ月超を要した女性間で検討した場合も、治療群と未治療群間で有意差は示されなかった(3試験;15%対9%、1.45、0.89~2.37、p=0.14)。 流産率は、全期間(10試験;4.6% vs. 2.8%、1.04、0.90~1.21)、妊娠第1期(4試験;9.8% vs. 8.4%、1.16、0.80~1.69)では、治療群と未治療群の差はわずかであったが、妊娠第2期については、治療と流産リスク増大との有意な関連が認められた(8試験;1.6% vs. 0.4%、2.60、1.45~4.67)。 また、子宮外妊娠率(6試験;1.6%対0.8%、1.89、1.50~2.39)、中絶率(7試験;12.2% vs. 7.4%、1.71、1.31~2.22)も、治療を受けた女性で高率であった。

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アトピー患者へのオンラインケア、対面治療と効果同等

 アトピー性皮膚炎患者への新たな皮膚科診療モデルとして、インターネット、パソコン、デジタルカメラを用いたダイレクトアクセス・オンラインケアの臨床アウトカムは、対面治療と同程度の改善を示したことが、米国・コロラド大学のApril W. Armstrong氏らによる無作為化試験の結果、示された。著者は、「ダイレクトアクセス・オンラインケアは、慢性皮膚病患者への皮膚科診療サービス提供の核心的なモデルとなりうることを示した」と述べている。JAMA Dermatology誌オンライン版2014年10月22日号の掲載報告。 皮膚科診療の新たな提供モデルは、アクセスを増加させるとともに患者中心アウトカムを改善する可能性がある。研究グループは、小児および成人のアトピー性皮膚炎患者を対象に、ダイレクトアクセスの効果に関して、治療フォローアップをオンラインで行うモデルと、診療所で対面にて行うモデルで比較した。 試験は1年間にわたり、無医地区、一般的コミュニティそして外来部門で行った。被験者は、インターネット、パソコン、デジタルカメラにアクセスできる小児と成人で、初回対面診療後、1対1の割合で、ダイレクトアクセス・オンラインケア、または通常対面治療に無作為に割り付け、アトピー性皮膚炎治療のフォローアップを行った。 ダイレクトアクセス・オンラインケアの患者は、臨床像を撮影し、既往歴とともにオンラインを介して皮膚科医に伝達。皮膚科医はオンラインにより非同期方式で臨床情報を評価し、患者に勧告や教育を行い、また処方を行った。一方、対面治療群の患者は、皮膚科医の診療所を訪れフォローアップを受けた。 主要評価項目は、patient-oriented eczema measure(POEM)、investigator global assessment(IGA)で評価したアトピー性皮膚炎の重症度であった。 主な結果は以下のとおり。・無作為化を受けたのは、小児および成人患者計156例であった。・ベースラインと12ヵ月時点で、POEMスコアのグループ内平均差(SD)は、オンラインケア群は-5.1(5.48)(95%信頼区間[CI]:-6.32~-3.88)、対面治療群は-4.86(4.87)(95%CI:-6.27-3.46)であった。・両群間のPOEMスコア変化の差は、0.24(6.59)(90%CI:-1.70~1.23)であり、事前規定の同等マージン2.5の範囲内であった。・疾患クリアランスまたはほぼクリアランスを達成した(IGAスコア0または1)患者の割合は、オンラインケア群38.4%(95%CI:27.7~49.3%)、対面治療群43.6%(同:32.6~54.6%)であった。・両群間の達成患者割合の差は、5.1%(90%CI:1.7~8.6%)で、事前規定の同等マージン10%以内であった。

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BIOSCIENCE試験:成熟期に入った金属製薬物溶出性ステント、今後の注目点は超長期的な成績か(解説:中川 義久 氏)-275

BIOSCIENCE試験より、スイス、バイオトロニック社の「Orsiro」ステントを使用したPCIは、Xience Prime/Xpeditionステントと比較し、12ヵ月の安全性・有効性複合アウトカムは非劣性であることが、スイスのBern大学のPilgrim氏により、ESC Congress 2014のHot Lineセッションで発表されLancet誌に内容が掲載された。 「Orsiro」ステントは生分解性ポリマー・シロリムス溶出ステントで、コバルトクロム合金製でストラット厚が60μmと極薄であること、生分解性ポリマーを使用していること、の2点が主な特徴である。普通の太さの毛髪は80μmとされるので、まさに髪の毛より薄いと言ってよい。一方の「Xience」ステントは、耐久性ポリマー・エベロリムス溶出ステントと表現される。 金属製の薬物溶出性ステントの開発は、成熟期に入ったと言ってよいであろう。第一世代の薬物溶出性ステントのCypherが、ベアメタルステントと比較した臨床試験において、統計学的処理を要しないほどの圧倒的な優位性を示し認可されたことを思えば、隔世の感がある。現在認可されている第二世代薬物溶出性ステントに劣っていないことを証明する非劣性試験デザインが当然となっていることが、開発の熟成を物語っている。本ステントは、「生分解性ポリマー」を用いており、「耐久性ポリマー」との比較が論点となる。 サブ解析であるST上昇型心筋梗塞患者では、有意なアウトカム改善が認められたとされるが、その解釈において「生分解性ポリマー」と「耐久性ポリマー」の差異に理由を求めるには問題があろう。2剤併用抗血小板療法のアドヒアランスは80%以上と高く、ポリマーの差異はマスクされている可能性がある。また、この2種類のポリマーの差異は、より長期的な観察によって判断されるべきものであろう。 米国のFDAが冠動脈ステントの臨床試験において求める最長期のデータは5年であり、それ以上の期間のデータは求めていない。しかし、金属製ステントは生涯留置されるものであり、ポリマーが「生分解性」か「耐久性」か、などの特性は5年を超える成績によって評価されるべきものであろう。 本試験とは直接には関係しないが、生体吸収性ステント(スキャホールド)の開発も進行しており、この成績もベアメタルステント、薬物溶出性ステントの超長期的な予後との比較において議論されるべきものであろう。このような長期的なデータを緻密に集積し解析することは、本邦において実績のある分野である。この面で、今後日本からの一層の情報発信に期待したい。

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63)お酒が好きな患者さんに検査値を説明するコツ【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者夏になると缶ビールがおいしくて、つい飲みすぎちゃうんです。医師確かにそうですね。1缶だけじゃなくて、2缶とか・・・患者調子にのって、3缶目にいくこともあります。医師そうですか。ちょっと、この検査を見てもらえますか。ここです。患者A1cですか。医師そうです。これ缶ビールにも書いてありませんか?患者そりぁ、アルコール(Alc)のことですね。ハハハ。 医師缶ビールのアルコールは5%ですが、血糖コントロールの指標であるHbA1cも正常な人は5%台です。患者私は7.6%とかなり高いですね。調子にのって、2缶、3缶と飲み過ぎていてはいけませんね(気づきの言葉)。●ポイント身近な話題を取り上げて、検査値について復習できるといいですね

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エボラ、初期データ解析からの知見/NEJM

 2014年5月にシエラレオネで起きたエボラウイルス病(EVD)のアウトブレイクの初期データから、潜伏期間や死亡率は同時期の他の地域や過去の事例と類似しており、出血はまれで発熱や下痢などの消化管症状が多いとの特徴があることが、同国ケネマ国立病院とWHOの研究チームの調査で明らかとなった。10月25日現在、EVD例はギニア、シエラレオネ、リベリア、セネガル、ナイジェリア、マリの6ヵ国で1万100例を超えたが、収集された患者データは限られたものだという。NEJM誌オンライン版2014年10月29日号掲載の報告。潜伏期間6~12日、死亡率74% シエラレオネのケネマ国立病院は、ウイルス性出血熱の研究拠点であり、2014年5月に起きたEVDのアウトブレイク以降、患者を受け入れ治療を行っている。 今回、研究チームは、2014年5月25日~6月18日までにEVDと診断され、同院で治療を受けた患者のデータを精査した。診断には定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)法を用い、ザイール種エボラウイルス(EBOV)のウイルス量の測定も行った。 ラッサ出血熱またはEVDが疑われた213例のうち、106例(50%)がRT-PCR法でEVDと診断された。このうち転帰が確認できたのは87例で、詳細な臨床情報が得られたのは44例だった。 潜伏期間は6~12日と推定され、死亡率は74%であった。また、症状発現から入院までの期間は平均5.7±0.5日、死亡までの期間は9.8±0.7日であった。生存例の罹病期間は平均21.3±2.6日で、入院期間は15.3±3.1日だった。発熱、衰弱、めまい、下痢、肝・腎機能低下が死亡と関連 発症時の主要所見として、発熱(89%)、頭痛(80%)、衰弱(66%)、めまい(60%)、下痢(51%)、腹痛(40%)、咽頭炎(34%)、嘔吐(34%)、結膜炎(31%)などがみられた。 これら発症時の臨床症状や検査値異常のうち致死的転帰との関連が認められたのは、衰弱(p=0.003)、めまい(p=0.01)、下痢(p=0.04)のほか、血中尿素窒素(BUN、p=0.01)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST、p=0.009)、クレアチニン(Cr、p=0.04)の上昇であった。初診時の発熱は死亡とは関連しなかったが、38℃以上の場合は関連が認められた。 また、下痢を発症した患者の死亡率は94%に上ったが、下痢がみられない場合は65%であった。出血を認めたのは1例のみであったが、データが少ないため可能性は排除できない。 さらに、6つのバイタルサイン(発熱、収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、呼吸速度、酸素飽和度)を6時間ごとに測定したところ、死亡との有意な関連を認めたのは発熱(38℃以上)のみであった(p=0.001)。入院時の平均体温は、死亡例のほうが生存例よりも有意に高かった(37.5 vs. 35.9℃、p=0.001)。45歳超、コピー数107/mL超で死亡率94% 死亡率に関する探索的解析では、21歳未満が57%と45歳超の94%に比べ有意に低く(p=0.03)、21~45歳の死亡率は中間的(74%)であった。EBOVのコピー数が105/mL未満の患者の死亡率は33%であり、107/mL以上の94%よりも有意に低かった(p=0.003)。 一方、ほとんどの患者が入院時または入院中にアシドーシスをきたしていた。死亡例は経時的にBUNおよびCrが上昇したことから、入院経過では脱水や腎機能低下が重要な役割を果たすことが示唆された。  著者は、医療従事者の感染予防策の重要性を強調したうえで、「EVD施設は検疫よりもむしろ患者の治療や延命に注力すべき」とし、「これらの臨床所見と検査所見は、今回だけでなく今後のEVDアウトブレイク時の対策の参考となるだろう」とまとめている。関連記事 発見者ピーター ピオットが語るエボラの今 エボラ出血熱 対策に成功し終息が宣言された国も エボラ出血熱の最新報告-国立国際医療研究センターメディアセミナー

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LDL-C上昇と大動脈弁疾患の遺伝学的関連/JAMA

 LDLコレステロール(LDL-C)上昇の遺伝学的素因は、大動脈弁石灰化や大動脈弁狭窄症の発症と関連することが、スウェーデン・ルンド大学のJ Gustav Smith氏らCHARGEコンソーシアムの研究グループの検討で明らかとなった。この知見は、LDL-Cと大動脈弁疾患の因果関係を示すエビデンスだという。これまでに血漿LDL-C値と大動脈弁狭窄症の関連が観察研究で示されているが、弁疾患患者に対する脂質低下療法の無作為化試験では、疾患進行の抑制効果は確認されていない。JAMA誌2014年11月5日号(オンライン版2014年10月26日号)掲載の報告。4つのコホート試験で遺伝学的素因の関与を評価 CHARGEコンソーシアムは、欧米で進行中の長期的な大規模前向きコホート試験で、メンデル無作為化試験デザインが採用されている。今回の検討では、LDL-C、HDL-C、トリグリセライド(TG)と大動脈弁疾患の関連への遺伝学的素因の関与について解析が行われた。 対象は、CHARGEコンソーシアムに含まれる3つの地域住民ベースのコホート試験[フラミンガム心臓研究(FHS、米国、1971~2013年、1,295例)、Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis試験(MESA、米国、2000~2012年、2,527例)、Age Gene/Environment Study–Reykjavik試験(AGES-RS、アイスランド、2000~2012年、3,120例)]に参加した6,942例と、Malmo Diet and Cancer 試験(MDCS、スウェーデン、1991~2010年)の2万8,461例であった。 解析には、遺伝学的リスクスコア(GRS)が用いられた。GRSは血漿脂質値上昇の遺伝学的素因の指標で、ゲノムワイド関連解析で同定された一塩基多型(SNP)に基づく。CHARGEコホートのCT所見から大動脈弁石灰化を定量化し、MDCSコホートの追跡データから大動脈狭窄の評価を行った。HDL-C、TGのGRSとの関連はない ベースライン時の4つのコホートの平均年齢は58~76歳、女性が47~60%で、全員が白人であった。 3つのCHARGEコホートにおける大動脈弁石灰化の発症率は32%(2,245例)であった。また、MDCSコホート(フォローアップ期間中央値16.1年)の473例が大動脈狭窄症を発症し(発症率:17/1,000人)、205例に大動脈弁置換術が行われた(施行率:7/1,000例)。 血漿LDL-C値は大動脈弁狭窄症と有意に関連した(ハザード比[HR]:1.28、95%信頼区間[CI]:1.04~1.57、p=0.02)。四分位解析では、LDL-C値が最も低い群の大動脈弁狭窄症の発症率は1.3%、最も高い群は2.4%であった。HDL-CおよびTGには、大動脈弁狭窄症との間に関連はみられなかった。 LDL-CのGRSは、CHARGEコホートにおける大動脈弁石灰化の発症(GRSの増分のオッズ比[OR]:1.38、95%CI:1.09~1.74、p=0.007)およびMDCSコホートにおける大動脈狭窄症の発症(2.78、1.22~6.37、p=0.02)と有意な関連が認められた。HDL-CおよびTGのGRSには、石灰化、狭窄症との関連はなかった。 感度分析を行ったところ、LDL-CのGRSは大動脈弁石灰化(p=0.03)および大動脈弁狭窄症(p=0.009)との相関が維持されており、操作変数(instrumental variable)解析でもLDL-Cの上昇は大動脈弁狭窄症のリスクと有意な関連を示した(HR:1.51、95%CI:1.07~2.14、p=0.02)。 著者は、「約7,000例の症状発症前の大動脈弁石灰化のデータと、2万8,000例以上を15年以上追跡した大動脈弁狭窄症のデータにより、GRSに基づく遺伝学的なLDL-Cの上昇が石灰化および狭窄症と関連することが示された」とまとめ、「早期のLDL-C低下療法による介入の、大動脈弁疾患の予防効果を検討する試験の実施が望まれる」と指摘している。

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コーヒーは悪性黒色腫リスクを減らす?

 これまでの研究報告から、コーヒーや紅茶の成分には抗腫瘍効果があることが示されている。また、疫学研究の中には、コーヒーおよび紅茶を摂取する女性は悪性黒色腫(メラノーマ)リスクが低いと報じているものもある。マサチューセッツ大学アマースト校のHaotian Wu氏らは、WHI(Women's Health Initiative)観察研究コホート(フォローアップ中央値 7.7年)に登録されている6万6,484人の閉経後女性を対象に、コーヒー・紅茶と悪性黒色腫リスクとの関連をプロスペクティブに検討した。その結果、長期的にコーヒーを飲む人の間で悪性黒色腫リスクが低いという観察結果は得られたが、著者らは「摂取の量やタイプによる一貫性が欠如していることから、本結果を過剰解釈することは適切ではない」との見解を示している。European journal of cancer prevention誌オンライン版2014年10月16日号に掲載報告。 コーヒー・紅茶の摂取は、ベースライン時およびフォローアップ3年後に、自記式質問票により調査した。自己申告による悪性黒色腫罹患率は、診療記録によって検証が行われた。悪性黒色腫の診断(398例)、死亡、追跡不能まで、または2005年までの観察人時に基づき、共変量で調整した推定リスクをCox比例ハザードモデルにより算出した。 主な結果は以下のとおり。・毎日のコーヒー(ハザード比[HR] 0.87、95%CI:0.68~1.12)、および紅茶(HR 1.03、95% CI:0.81~1.31)の摂取は、それぞれを毎日摂取しない人と比較して、悪性黒色腫リスクの有意な関連は見られなかった。・悪性黒色腫リスクとコーヒー、紅茶の摂取量増加との間に、有意な傾向はみられなかった(各々傾向のp=0.38、p=0.22)。・ベースライン時および3年時ともに、「毎日コーヒーを飲む」と申告した女性は、両時点で「毎日コーヒーを飲まない」とした女性よりも、リスクが有意に低かった(HR 0.68、95% CI:0.48~0.97)。・日常的な紅茶の摂取は、悪性黒色腫リスクの減少と関連していなかった。・全体的に、コーヒー・紅茶の摂取量増加が悪性黒色腫リスクの低下に結び付くという強いエビデンスは認められなかった。

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転移性前立腺がんに対する新規ホルモン療法の威力は?(解説:勝俣 範之 氏)-274

転移性前立腺がんに対する第一選択は、去勢療法(男性ホルモンであるアンドロゲンをブロックする方法:除睾術やホルモン療法などが行われる)である。転移性がんでは、当初は去勢療法が奏効するが、ほとんどが治療抵抗性となる。治療抵抗性となった場合には、これまでは化学療法しか選択肢がなかった。 エンザルタミドは、アンドロゲン受容体を阻害する作用を持つ新規ホルモン療法の1つと考えてよい。化学療法のような強い副作用がないため、患者さんにとっては福音であるといえる。 NEJMに報告されたこの臨床試験は、去勢抵抗性になり、化学療法を受けていない1,717例の患者さんを対象として行われた。エンドポイントは、無増悪生存期間と全生存期間の2つを設定し、αは無増悪生存期間で有意水準を0.001、全生存期間で0.049と分割し、合わせてα=0.05とすることによって、検定の多重性を調整している。あらかじめ計画された中間解析は、516例の死亡イベントが起きた際に行われ、有意水準を0.0147と定められた。 今回の結果は、中間解析でエンザルタミド群がプラセボ群に対して、生存期間中央値が32.4ヵ月vs.30.2ヵ月(HR 0.71、95% CI:0.60~0.84、p<0.001)であり、あらかじめ設定したαを下回ったため、試験は有効中止となり、中間解析で試験結果が公表されることとなり、マスキングは解除され、プラセボ群の患者さんにはエンザルタミドの処方が勧められることとなった。副作用は、疲労と高血圧、背部痛、便秘、ほてりなどがややエンザルタミド群に多いものの、重篤な副作用は見られなかった。 同様の結果は、化学療法後の前立腺がん患者さんを対象としたプラセボ対照ランダム化比較試験でも、エンザルタミド群の全生存期間での有用性が証明されている1)ため、エンザルタミドの効果は再現性があると認められる。 エンザルタミドは、新規ホルモン療法として、標準治療の位置付けを獲得したといえるが、残された問題としては、わが国で同時期に承認されたアビラテロンとの位置付けである。エンザルタミドが、アンドロゲン受容体に結合し、アンドロゲンの作用を抑制することにより効果を発揮するのに対して、アビラテロンは、アンドロゲンの合成に関わるCYP17阻害薬を阻害して、抗アンドロゲン効果を発する。アビラテロンもエンザルタミドと同様に、去勢抵抗性前立腺がんに対して、プラセボ群と比較して、全生存期間を延長させている2)3)。アビラテロンの弱点としては、アンドロゲンのみならず副腎皮質ホルモンの合成も抑制してしまうため、投与する際には、副腎皮質ホルモン(プレドニン)を併用しなければならないことである。 今年になり、わが国で前立腺がんに対して、抗アンドロゲン薬として2剤、アビラテロン、エンザルタミドが相次いで承認された。今後の課題としては、アビラテロンとエンザルタミドの使用順序をどうしていくか? 併用はどうなのか? 去勢感受性前立腺がんに対してはどうなのか? などの疑問を解決すべく、臨床試験が現在進行中である。■「前立腺がんホルモン療法」関連記事ホルモン療法未治療の前立腺がん、ADTにアビラテロンの併用は?/NEJM

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キーワードで記憶する糖尿病合併症

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者 どんな合併症が起こるんですか?医師 糖尿病は別名、血管の病気といわれていますから、全身のあらゆる場所に、ありとあらゆる合併症が起こる可能性があります。患者医師血管の病気ってなんですか?特に、糖尿病の人に起こりやすいのが、糖尿病の3大合併症ともいわれています。患者医師それは何ですか?手足のしびれやこむら返りなどの神経障害、失明の原因となる眼の合併症、透析の原因となる腎臓の合併症です。患者医師なるほど。神経障害、眼、腎臓の頭文字をとって「し・め・じ」と覚えておくといいですね。画 いわみせいじ患者 キノコのしめじですね。しめじは大好きです。それなら覚えられそうです。●糖尿病の3大合併症1.し しんけい(神経)障害2.め め(眼)の合併症(網膜症)3.じ じん(腎)症ポイント語呂合わせで教えることで、記憶に残りますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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健康に良いは、体重に悪い

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者医師患者医師患者医師患者医師患者医師患者医師患者医師患者医師患者医師患者朝食は気をつけて食べています。朝食はどんなものを食べておられますか?朝食は主にパンです。パンですね。どんなものをよく塗られていますか?えっと、目にいいというので、ブルーベリージャムを塗っています。パンにはブルーベリージャムですね。飲み物は?牛乳です。牛乳にきなこを混ぜています。きなこは健康にいいというので・・・そうですか。野菜とかは?ドレッシングにはオリーブオイルを使っています。他には?画 いわみせいじ腸にいいというのでヨーグルトを摂ることにしています。砂糖の代わりにはちみつを使っています。なるほど。この朝食メニューをみてもらっていいですか。どちらがヘルシーな朝食メニューだと思いますか?(イラストを示して)どちらもよさそうですけど、しいていえば、Aですか?残念ながらBです。Bのメニューが400kcalに対し、Aのメニューは900kcalと倍以上のカロリーです。えっ、そんなに違うんですか!?どうしてですか?(驚きの声)実は、健康にいいといわれている食品はカロリーの高いものが多くて、それを摂り過ぎるとカロリーオーバーになってしまうのです。つまり、健康にいいと思って摂っていたのが逆効果だったんですね。そうですね。Aさんにとって一番簡単な食事療法は、健康にいいと思って勘違いしてとり過ぎている食品を止めることかもしれませんね。はい。わかりました。(嬉しそうな顔)ポイントメニューを比較してもらうことで、患者さん自身に食事療法の勘違いに気づいてもらえますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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分かりやすい糖尿病の段階の説明法

患者さん用脳卒中・心筋梗塞脳や心臓の大血管の動脈硬化1正常駅空腹時血糖値食後血糖HbA1c23予備群駅1005.61101406.0456糖尿病駅1262006.57.07合併症駅細い血管障害3大合併症(神経・眼・腎症)Copyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者医師先生、私の糖尿病はどのくらい進んでいるんですか?かなり悪くなっているんですか?(やや不安な顔)それでは、糖尿病の状態について説明しましょう。糖尿病を駅に例えると、正常駅(1)、予備軍駅(2、3)、糖尿病駅(4、5)、合併症駅(6、7)になります。あなたは今、どの辺りだと思いますか?患者医師(少し考えてから)6番ですか?まだ、合併症は出ていませんから、合併症駅の手前5番になりますね。患者医師そうですか。合併症駅に進まないためにはどんなことに気をつけたら、いいですか?3つのポイントがあります。患者それは何ですか?(興味津々)ポイントわかりやすい例えを利用することで、理解が深まりますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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低血糖の症候は「ハ」行で指導

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話医師患者この薬を飲むと、低血糖が起こる可能性があります。低血糖ってどんな症状が出るのですか?医師患者代表的な5つの症状を覚えておいてください。5つの症状?医師 強い空腹感、冷や汗やふるえ、動悸、何も処置せずに放っておくと、意識がなくなる人もいます。患者 なるほど。医師 低血糖は「ハ行」で覚えておくといいですね。患者 ハ行!?医師患者画 いわみせいじ腹が減り(ハ)、冷や汗(ヒ)、震え(フ)、変にドキドキ(へ)、放置しておくと意識がなくなる(ホ)です。なるほど。それなら、私にも覚えられそうです。●低血糖は、ハ行「ハヒフヘホ」ハ ハラ(腹)が減り(空腹感)ヒ ヒヤ(冷)汗フ フル(震)えヘ ヘン(変)にドキドキ(動悸)ホ ホウ(放)置しておくと意識がなくなる(昏睡)ポイント語呂合わせで説明することで、記憶に残りますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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動かない時は食べないの原則

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者 休みになると、体重が増えてしまいます。医師 働かざる者・・・という言葉がありますね。患者 働かざる者 食うべからずですね。医師 そうです。働かざる者食うべからずです。これからにんべんをとると・・・。患者 にんべんをとる?医師 「動かざる者食うべからず」ということになります。画 いわみせいじ患者 なるほど!医師 「動いた時は食べる、動かない時は食べない」これが大切です。患者 私、逆になっていますね。平日はよく動いているのか、食べないのに、休みの日はゴロゴロして、何かつまんでばかりです。これから気をつけます。ポイント慣用句を用いて説明すれば、患者さんの理解度が深まりますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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IQ 40 からの脱出(つづき)【Dr. 中島の 新・徒然草】(041)

四十一の段 IQ 40 からの脱出(つづき)前々回で紹介した『IQ 40 からの脱出』では、子供の頃に IQ 40 と診断され、すっかり自信を失っている母子の話をいたしました。患者として受診した息子さんは30代で軽作業の職についており、お母さんのほうは60代です。自信を取り戻すために、当院で再度調べることにしました。中島「こないだの検査はどうでしたか?」患者「難しかったです」中島「それでは結果を見てみましょう」 患者「緊張するなぁ」こちらのリクエスト通り、言語聴覚士の先生はいくつかの検査をしてくれていました。ざっと見て、一番よさそうな数字を拾います。中島「すごくいい数字ですよ。IQ 40 なんかじゃありません」母親「ホントですか!」中島「今回は 81 でした」患者「やったあ!!」母親「よかった、よかった」中島「これからは自信を持ちましょうね」患者「うん! でも阪急電車の問題は出ぇへんかった」この患者さんは、部分的に驚異の記憶力を持っておられ、阪急電車とウシとサイなら任せておけ、ということでした。中島「阪急電車の問題が出たら150点は取ってたな」患者「そうでしょうか、でへへ(喜)」中島「じゃあ、先生が問題を出そか。京都線の和風の電車は・・・」患者「1000系や!」中島「乗ったことある?」患者「何回も何回も乗って、もう制覇しました」中島「では、阪急神戸線の夙川から枝分かれしている線は?」患者「あっちはアカンねん。好きなのは宝塚線です」中島「宝塚線・・・か。先生も学生時代、十三から石橋まで乗っとったけどな。そないに楽しいかな」患者「もう、泣くほど好きです」泣くほど好き、とは斬新な表現です。一方、喜ぶ患者さんの横でお母さんは浮かない顔。母親「私が生きている間はいいんですけど、死んだ後、この子のことが心配で」中島「ちゃんと働いているし、大丈夫でしょう」母親「人を疑うことを知らないので、すぐ騙されるんではないかと」中島「最近はオレオレ詐欺とか、いろいろありますからね」母親「やっぱりそうですよね!」しまった、要らん心配をさせてもた!中島「まぁ、お母さんもあと20年くらいは生きていますし」母親「えっ? えぇ」中島「では、経過観察ということで半年に1回、私の外来に来てください。お母さんが弱ってきたら成年後見制度を活用するとか、何か対策を考えましょう」母親「そうしていただけますか!」お母さんの顔がパッと明るくなりました。実際のところ、20年先どころか3年先がどうなっているかすら予想もつきません。患者さん、お母さんと中島の3人の中で、私が最初にくたばることも十分にあり得ます。でも、お母さんの頭の中では、「自分が先に死んで、この子が取り残される。でも、中島先生はずっと元気で診療を続けているはず」というイメージがこびりついているようです。それなら、そのイメージに沿った提案をして安心してもらうのが一番。ということで、患者さんは IQ 81 に大満足。お母さんはこれからもずっと見守ってもらえるということでホッとした表情。お二人それぞれに何度もお礼を言いながら帰っていきました。

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肺結核への4ヵ月レジメンの効果/NEJM

 喀痰塗抹陽性・リファンピン(本邦ではリファンピシン)感受性の肺結核に対し、ガチフロキサシン(国内販売中止)を含む4ヵ月レジメンは、エタンブトール(商品名:エブトールほか)投与を含む6ヵ月標準レジメンとの比較において、非劣性は示されなかったことが報告された。英国のロンドン大学公衆衛生学・熱帯医学大学院のCorinne S. Merle氏らが、アフリカ5ヵ国で1,836例について行った非劣性無作為化非盲検比較試験で明らかにした。本検討は、結核の治療期間が短縮できれば、疾病コントロールの大きな改善につながることから行われたものであった。NEJM誌2014年10月23日号掲載の報告より。主要評価項目は治療失敗や再発などの不良アウトカム 試験対象は、アフリカ・サハラ砂漠以南の5ヵ国で、喀痰塗抹陽性でリファンピン感受性の肺結核の診断を新たに受けた18~65歳の患者1,836例であった。 研究グループは被験者を無作為に2群に分け、一方には2ヵ月の強化治療期間中にエタンブトール投与を行う6ヵ月標準レジメンを、もう一方の群には強化治療期間中にエタンブトールの代わりにガチフロキサシン(400mg/日)を投与し、その後もリファンピンとイソニアジドとともに継続投与する4ヵ月レジメンを行った。 主要有効性評価項目は、治療終了後24ヵ月時点における、治療失敗、再発、治療期間中の死亡や試験からの脱落といった不良アウトカムだった。非劣性マージンは国について補正後6%であった。国によりばらつき、4ヵ月レジメンは脱落・失敗率は低いが再発率は高い 結果、治療終了後24ヵ月時点における不良アウトカム発生率は、被験者全体(修正intention-to-treat集団、1,356例)では、4ヵ月レジメン群21.0%、6ヵ月標準レジメン群は17.2%で、補正後群間差は3.5%(95%信頼区間[CI]:-0.7~7.7%)だった。 しかし、国別にみるとばらつきが大きく(相互作用p=0.02)、4ヵ月レジメン群の6ヵ月標準レジメン群との差は、ギニアでは-5.4%だった一方で、セネガルでは12.3%だった。 また、試験からの脱落率は、6ヵ月標準レジメン群5.0%に対し4ヵ月レジメン群は2.7%、治療失敗率はそれぞれ2.4%、1.7%と、いずれも4ヵ月レジメンで低率だったが、再発率については7.1%、14.6%と6ヵ月標準レジメンのほうが低かった。なお、4ヵ月レジメンとQT延長および糖代謝異常リスク上昇との関連を示すエビデンスは認められなかった。

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16歳までの自傷経験者、18歳でうつが2~4倍/BMJ

 16歳の時点で自傷行為を行ったことのある人は、その後にメンタルヘルス面の問題やアルコールなどの物質の有害使用、および自傷行為のリスク増大と関連していることが明らかにされた。こうした関連は、とくに自殺念慮がある自傷行為経験者で強かったという。英国・ブリストル大学のBecky Mars氏らが、4,799例を対象とした追跡試験の結果、報告したもので、これまで青少年期の自傷行為と長期の臨床的・社会的アウトカムとの関連については明らかにされていなかった。BMJ誌オンライン版2014年10月21日号掲載の報告より。1991~1992年出生コホートのうち16歳時アンケート回答者4,799例を追跡 Mars氏らは、英国住民ベース出生コホート試験「The Avon Longitudinal Study of Parents and Children」(ALSPAC)を基に、約1万4,000人の1991~1992年出生コホートを対象とした試験を行った。同コホートのうち、16歳時点で自傷行為に関する詳細な質問票に回答した4,799例について追跡試験を行った。 主要評価項目は、18歳時に行われたコンピュータによるClinical Interview Schedule Revised(CIS-R)を用いた、うつ病性障害や不安障害などのメンタルヘルス面での問題の有無。合わせて、アルコールや大麻、喫煙などの使用に関する自己申告による調査結果だった。さらに学業成績(16歳と19歳時)、仕事上の成果(19歳時)、自傷行為(21歳時)に関する評価も行った。自殺念慮があり自傷行為をした16歳、18歳でうつ状態が約4倍に 結果、16歳の時点で、自殺念慮の有無にかかわらず自傷行為を行った人は、将来的なメンタルヘルス面での問題、自傷行為、薬物乱用のリスクが増大した。 その中でも、自殺念慮があり自傷行為を行った人では、そうした関連がより強く認められた。具体的には、16歳の時点で自殺念慮がなく自傷行為を行った人の自傷行為のない人に対する、18歳時点でのうつ状態オッズ比は、2.21(95%信頼区間:1.55~3.15)だったのに対し、自殺念慮があり自傷行為を行った人は、3.94(同:2.67~5.83)だった。 また、自殺念慮あり自傷行為は、学業や仕事の成果の低さとも関連していることが認められた。 著者は、「所見は、青少年期の自傷行為者を早期に見いだし、治療を行うことの必要性を強調するものだった」とまとめている。

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「覚醒」から「睡眠」へ 新機序の不眠症治療薬

2014年9月26日、MSD株式会社は新規作用機序の不眠症治療薬スボレキサント(商品名:ベルソムラ錠15mg、同20mg)の製造販売承認を取得した。本剤は、世界初のオレキシン受容体拮抗薬で、過剰な覚醒状態を抑制することにより、生理的なプロセスで眠りに導く。本剤の登場によって、新たなアプローチからの不眠症治療が可能となる。本稿では、不眠症治療の現状および課題、新薬への期待について紹介する。不眠症とは不眠症は、入眠障害、中途覚醒などの夜間不眠の訴えがあり、その結果として日中の精神・身体機能に影響が生じる疾患である。不眠症の原因は多岐にわたるが、「睡眠」と「覚醒」のバランスが乱れて、体を「覚醒」させるという機能が「睡眠」を誘う機能よりも上回った場合に生じると考えられている。このバランスを乱す要因としては、ストレスなどの心理的要因、うつ病などの精神疾患、不適切な睡眠環境や生活習慣などの生理学的要因、アルコールなどの薬理学的要因、痛みなどの身体的要因などが挙げられる。近年、不眠症の患者ではうつ病の発症リスク、高血圧や糖尿病などの生活習慣病発症リスクが高まることも報告されており、睡眠習慣の改善や薬物による治療の必要性が高まっている。不眠症の治療診断基準(睡眠障害国際分類第2版[ICSD-2]など)により、不眠症を疑った場合には、まず身体・精神的疾患や薬物の影響が不眠症状の原因となっていないか確認を行う。  そのうえで睡眠環境や生活習慣の改善や薬物治療を行う。現在、不眠症治療薬としては、ベンゾジアゼピン系睡眠薬や非ベンゾジアゼピン系睡眠薬などのGABA受容体作動薬、メラトニン受容体作動薬などが一般的に用いられている。それぞれの薬剤の特徴や作用時間などを考慮して治療薬が選択されるが、翌日への持ち越し効果や耐性・依存・離脱症状などの懸念、それらに対する患者側の心理的抵抗感が課題であった。世界初の作用機序の不眠症治療薬起きている状態を保つオレキシンオレキシンは視床下部のニューロンから産生される神経ペプチドで、睡眠-覚醒システムのバランスを調整する脳内物質である。オレキシンが分泌されると、覚醒システムが活性化されて覚醒の維持に働いて、眠りにくくなる。逆に、眠りに誘われるときはオレキシンの分泌が減り、睡眠システムが優位になっている。なお、睡眠システムにはGABAが深く関わっている。スボレキサントの特徴不眠症の患者では、夜になっても脳の覚醒が亢進することによって不眠が生じると考えられるが、スボレキサントはオレキシンが受容体へ結合することをブロックし、過剰に働いている覚醒システムを抑制する。つまり、脳を覚醒状態から睡眠状態へ移行させるという、体が本来持っている生理的なプロセスによって、本来の眠りをもたらす。用法・用量1日1回20mg(高齢者は15mg)を就寝前に服用する。入眠効果の発現が遅れるおそれがあるため、食事と同時または食直後の服用は避ける(食後投与では、投与直後の血漿中濃度が低下することがある)。なお、臨床試験では単剤で処方されていたため、他の不眠症治療薬と併用したときの有効性および安全性は確立されていないので注意が必要となる。※CYP3Aを強く阻害する薬剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシン、リトナビル、サキナビル、ネルフィナビル、インジナビル、テラプレビル、ボリコナゾール)を服用中の患者では、本剤の作用が増強されるおそれがあるため禁忌である。臨床成績・試験:日本人を含む国際共同プラセボ対照試験・対象:原発性不眠症患者638例(成人370例、高齢者268例)・方法:スボレキサント通常用量(成人:20mg、高齢者:15mg)またはプラセボを3ヵ月間、1日1回就寝前に投与・結果:主観的睡眠潜時(患者申告による入眠までの時間)および主観的総睡眠時間(患者申告による睡眠時間の合計)は、スボレキサント群において、1週時からプラセボ群に比べて有意な改善がみられた。安全性上記試験において、6ヵ月間の副作用は53例(20.9%)に認められた。主な副作用は傾眠(4.7%)、頭痛(3.9%)、疲労(2.4%)であった。スボレキサント投与による翌朝の認知機能テストへの影響や、投与中止による反跳性不眠はみられなかった。なお、オレキシンの受容体への結合を阻害して、オレキシンの作用を抑制するという作用機序からナルコレプシーが生じること懸念されるが、臨床試験では認められなかった。ナルコレプシーではオレキシン神経が脱落することが報告されている。一方で、スボレキサントはオレキシン受容体を阻害するものの一過性であるため、機序が異なると考えられる。日本が世界をリードするようなエビデンス構築をスボレキサントについて、MSD株式会社の製品担当者に話を聞いた。「本剤は、世界に先駆けて日本で発売される新規作用機序の薬剤なので、できるだけ慎重に使用していただきたい。まずは臨床試験で有効性・安全性が確認された、未治療またはウォッシュアウト期間のある原発性不眠症患者に使用していただき、スボレキサント本来の有効性・安全性を確認していただきたい」としたうえで、「スボレキサントは不眠症治療の標準薬の1つとなりうる薬剤だと考えている。日本が世界をリードするようなエビデンスや使い方を構築し、現在の不眠症治療の課題克服に貢献したい」と語った。本剤の登場によって、覚醒状態を抑制することで睡眠を導くという、新たなアプローチからの不眠症治療が可能となる。これにより、症状に合わせた薬剤選択、体本来の生理的な睡眠を導く治療が可能になると期待される。

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慢性腰痛患者はギャンブル好き!?

 前脳に存在する神経細胞の集団「側坐核」は、報酬獲得行動に重要な役割を果たしていると考えられている。また、この側坐核と脳の他の部分への機能的結合性が、腰痛の発現に関与していることも知られている。米国・ノースウェスタン大学のSara E Berger氏らは、疼痛と側坐核の結合性および報酬行動との関連について検討した。結果、慢性腰痛患者では、側坐核の機能が変化していることが認められたという。結果を踏まえて著者は、「慢性痛とドーパミン作動性システムの機能異常との関連には、行動も関係していることが明らかになった点で重要である」と述べている。BMC Research Notes誌オンライン版2014年10月20日号の掲載報告。 研究グループは、健康な疼痛のない対照者と慢性腰痛患者を対象に、ギャンブル課題(お金を失うリスクをいとわないことを示す)を実施するとともに、fMRIにより側坐核の機能的結合性を解析し、報酬行動との関わりを比較検討した。 主な結果は以下のとおり。・慢性腰痛患者で、報酬獲得への感受性が有意に高かった。・慢性腰痛患者では、側坐核と皮質下領域への結合性が強かった。一方、対照者では、前頭皮質への結合性が強かった。・報酬獲得への感受性スコアの違いは、側坐核の結合性を反映していた。・慢性腰痛患者の結合性は、本研究とはまったく独立した研究における衝動性の高い健常者の結合性と類似していた。・以上のように、慢性腰痛患者はリスキーな行動に向かいやすいことが示された。

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