サイト内検索|page:1284

検索結果 合計:35171件 表示位置:25661 - 25680

25661.

FDAが初のPCSK9阻害薬alirocumabを承認

 FDAは2015年7月24日、サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)阻害薬alicocumab(商品名:Praluent、Sanofi-Aventis/Regeneron)注射薬を承認した。 alirocumabは成人のヘテロ接合型家族性高コレステロール血症(HeFH)または心発作や脳卒中といったアテローム動脈硬化性心血管疾患を有しLDL-C低下の追加治療が必要な患者に対し、食事療法と最大耐用量のスタチン療法への追加治療として承認された。 alirocumabは5つのプラセボ対象試験(被験者数2,476例)において、36~59%のLDL-Cの低下が認められている。FDAのプレスリリースはこちら。

25662.

双極性障害の自殺、どの程度わかっているのか

 双極性障害患者の自殺企図や自殺死には多くの要因が影響を及ぼしている。国際双極性障害学会(ISBD)では、こうした要因の存在やその影響度に関する文献をまとめた自殺に関するタスクフォース報告書を発表した。筆頭著者であるカナダ・トロント大学のAyal Schaffer氏らは、「研究の対象やデザインが不均一性であるため、これら要因の影響度を再検討し確定するさらなる研究が必要である。このことが最終的には、双極性障害患者のリスク層別化の改善につながる」と述べている。Australian & New Zealand Journal of Psychiatry誌オンライン版2015年7月14日号の掲載報告。 ISBDは、「双極性障害」と「自殺企図または自殺」をキーワードに1980年1月1日から2014年5月30日までに発表された論文を対象として、システマティックレビューを行った。双極性障害患者の自殺企図や自殺死に関連すると思われる要因について、すべての報告を調査した。要因を、(1)社会人口統計学的、(2)双極性障害の臨床的特徴、(3)併存疾患、(4)その他の臨床変数、の4つに分類し分析した。 主な結果は以下のとおり。・20の特異的要因が自殺企図や自殺死にどのように影響するかを調査した141件の研究を特定した。・要因については、それぞれのエビデンスのレベルや一致の程度にばらつきがあった。・その中で少なくとも1件の研究で、以下の要因について影響があることが認められた。性別、年齢、人種、婚姻状況、宗教、発症年齢、罹患期間、双極性障害のサブタイプ、初回エピソードの極性、現在/最近のエピソードの極性、優位極性、気分エピソードの特徴、精神病、精神疾患の併存、パーソナリティ特性、性的機能不全、自殺や気分障害の一親等家族歴、自殺企図歴、若年期のトラウマ、心理社会的要因。関連医療ニュース 双極性障害、退院後の自殺リスクが高いタイプは 双極性障害とうつ病で自殺リスクにどの程度の差があるか うつ病と双極性障害を見分けるポイントは  担当者へのご意見箱はこちら

25663.

脳梗塞後の心房細動患者でのワルファリンの有用性/BMJ

 虚血性脳卒中を呈した心房細動患者に対するワルファリン投与は、長期臨床的アウトカムや自宅生活の期間を改善することが明らかにされた。米国・デューク臨床研究所のYing Xian氏らが、観察研究の結果、報告した。ワルファリンは、心房細動患者の血栓塞栓症予防のために使用が推奨されている。その根拠は、選択された患者集団での臨床試験に基づくものであり、試験設定以外(リアルワールド)の心房細動については、ワルファリンの投与および臨床的な有益性は確認されておらず、とくに、虚血性脳卒中を呈した高齢者において不明であった。BMJ誌オンライン版2015年7月31日号掲載の報告。虚血性脳卒中で入院したワルファリン未治療心房細動患者1万2,552例を追跡 研究グループは、心房細動患者で虚血性脳卒中後のワルファリン治療と長期アウトカムの関連を、地域医療ベースで評価した。検討は、2009~2011年にGet With The Guidelines (GWTG)-Strokeプログラムに参加した米国内1,487病院の協力を得て、虚血性脳卒中で入院したワルファリン未治療の心房細動患者1万2,552例の参加を得て行われた。 退院時にワルファリンを処方された患者と、あらゆる経口抗凝固薬が未処方であった患者を比較し、メディケア報酬支払記録とリンクして長期的アウトカムを評価した。 アウトカムは患者評価をベースとし、退院後継続的ケアを受けることなく暮らした総日数と定義して、主要有害心イベント(MACE)と自宅で暮らした期間を評価した。 治療群間で観察された特性のあらゆる差について、傾向スコア逆確率加重法を用いて検証した。退院時ワルファリン治療群のほうがMACEリスク低下、自宅生活期間が長期 1万2,552例のうち、退院時ワルファリン治療群は1万1,039例(88%)、経口抗凝固薬未治療患者は1,513例であった。 ワルファリン治療群のほうが、年齢はわずかに若く(平均80.1 vs.83.1歳)、脳卒中(14.8 vs.20.6%)や冠動脈疾患(30.8 vs.37.1%)の既往が少ないように思われたが、National Institutes of Health Stroke Scale評価の脳卒中の重症度は同程度であった(中央値6 vs.5)。 経口抗凝固薬未治療患者と比較して、ワルファリン治療群は、退院後2年間の自宅で暮らしている期間(施設ケアとの対比による)が有意に長期間であった。平均期間は治療群468.3日 vs.未治療群389.0日で、補正後の差は47.6日(99%信頼区間[CI]:26.9~68.2日、p<0.001)であった。 また、ワルファリン治療群は、MACEの発生リスク(補正後ハザード比:0.87、99%CI:0.78~0.98、p=0.003)、全死因死亡(同:0.72、0.63~0.84)、虚血性脳卒中の再発(同:0.63、0.48~0.83)についても有意な低下が認められた。 これらの差は、年齢、性別、脳卒中の重症度、冠動脈疾患と脳卒中の既往歴の別でみた臨床的に意義のあるサブグループでも一貫してみられた。

25664.

PADIS-PE試験:ワルファリンをいつ中止するのが良いのか?~特発性肺血栓塞栓症の初発患者の場合(解説:西垣 和彦 氏)-398

 ワルファリンは、いわば“両刃の剣”である。深部静脈血栓症(DVT)を含めた静脈血栓塞栓症(VTE)による肺血栓塞栓症(PE)予防の有効性は顕著であるが、抗血栓薬自体の宿命でもある出血も、しばしば致命的となる症例も少なくない。したがって、メリットとデメリットを十分に勘案し、最大限の効果が得られる抗凝固療法継続期間を求めることには必然性がある。 PEの抗凝固療法継続期間に関して、昨年出された欧州心臓病学会(ESC)のガイドラインでは、次のように記載されている。1)PEの患者には少なくとも3ヵ月は抗凝固療法を行うこと。2)抗凝固療法中止後のPE再発の危険性は、抗凝固薬を6ヵ月ないし12ヵ月で中止しても、3ヵ月で中止した場合と同程度である。3)無制限の抗凝固療法は、再発性VTEのリスクを約90%減少させるが、大出血の発症リスクを年1%以上上昇させ、メリットを部分的に相殺する。 一方、リスクのない特発性PEに関しては、抗凝固療法中止後の再発率が高いため、出血のリスクを勘案したうえでより長期間の継続が望ましいと記載されているだけで、具体的にいつまで継続するかに関して記載がなく、担当医の判断とされている。 今回PADIS-PE試験は、この特発性PEに関して、建設的な見解を出した。それは、(1)抗凝固療法を3~6ヵ月で中止すると、手術などの一時的なリスクにより起因するVTEよりも再発リスクが高くなる、(2)さらに3~6ヵ月延長すると、治療継続中は再発リスクが抑制される結果から、より長期の抗凝固療法が求められたことである。 そもそも、未知の凝固線溶系異常患者を含み、人種差も大きい凝固線溶系であるからこそ、PADIS-PE試験で組み入れた特発性PEの観察対象者自体がすでに異質であり、この結果をそのまま受諾するのは、いささか早計ではある。しかし、PEの再発防止目的でより長期の抗凝固療法を行うことは、賛同できる結果ではないだろうか。 重要なことは、(1)PT-INRをより適切な治療域に保つ努力を怠らないこと、(2)ワルファリンの特質を、医師と患者の双方が十分に理解し、密な相互の関係を築くことである。そのうえで、再発率が高い下肢静脈近位側にDVTが残存している症例や、抗凝固療法中止1ヵ月後のDダイマーが高値である症例などに関しては、無期限の抗凝固療法も視野に入れた、より長期間の抗凝固療法継続を行うべきと考えられる。

25665.

デング熱に気を付けろッ! その1【新興再興感染症に気を付けろッ!】

ケアネットをご覧の皆さま、こんにちは。国立国際医療研究センター 国際感染症センターの忽那です。本連載「新興再興感染症に気を付けろッ!」、通称「気をつけろッ」は「新興再興感染症の気を付け方」についてまったりと、そしてときにまったりと、つまり一貫してまったりと学んでいくコーナーです。今回はついに、この「気を付けろッ!」の大本命、デング熱の気を付け方について考えたいと思います。総まくりデングウイルスの基礎知識デング熱といえば、ご存じのとおり昨年日本でも大流行を起こした感染症であります。2014年は、日本国内で感染したと考えられるデング熱患者が162人も診断されました1)。デング熱は、基本的に自然に治癒する感染症ですので、すべての患者が病院を受診しているとは限りません。診断されていない症例はもっといるだろうと想像されます。熱帯・亜熱帯地域でデング熱を媒介しているのは主にネッタイシマカAedes aegyptiですが、日本では成田空港で見つかったことがあるのみです。したがって、今回のアウトブレイクの原因となった媒介蚊はヒトスジシマカAedes albopictusであり、日本の広い地域に分布しています。温暖化の影響により、ヒトスジシマカの分布域は北上しており、現在では本州(青森県以南)から 四国、九州、沖縄まで広く分布していることが確認されています(図)。画像を拡大する昨年の流行は、代々木公園(東京都渋谷区)から始まりました。最終的には代々木公園以外の場所で感染したと推定される患者さんも報告されましたが、大半は代々木公園で感染したと推定される症例ばかりでした。最初にデングウイルスを日本に持ち込んだのが、日本人旅行者であったのか、外国人旅行者であったのかはわかりませんが、とにかく海外でデングウイルスに感染した人が日本で発症し、代々木公園でヒトスジシマカに刺されたことによって、代々木公園のヒトスジシマカがデングウイルスを持つようになったのだと考えられます。このヒトスジシマカが代々木公園を訪れた人々を刺すことによって、海外渡航歴のない人もデングウイルスに感染し、デング熱を発症することになったのです。デングウイルスの爆発的な広がり具合からして、おそらく最初に持ち込んだ人は、代々木公園で一度ではなく何度も蚊に刺されたのだろうと想像します。今年の代々木公園は大丈夫か?「なぜ流行の起点が、代々木公園であったのか?」というと「たまたま代々木公園だった」ともいえますが、やはりいくつかの理由があると考えられます。1つは人と蚊が密集している場所であるということです。デング熱は、蚊を介して人から人にうつっていく感染症ですが、代々木公園はこの「人→蚊→人」のサイクルが作られやすい環境にある公園といえます。都会の中心に位置するため、連日多くの人々が集まりますし、多くの木々や水たまりは蚊の発生しやすい環境です。また、代々木公園では、毎週のように週末にはイベントが催されています。表は、アウトブレイク前夜に代々木公園で行われていたイベントの一覧です。画像を拡大するブラジルフェスティバルだの、タイフェアだの、デング熱が流行している国をフィーチャリングしたイベントの開催があったことが、おわかりいただけたかと思います。これは1つの可能性に過ぎませんが、もしかしたらこれらの国からイベントに参加した人が、デングウイルスを持ち込んだ可能性もあるのかもしれません。ちなみに最近の調査によりますと、東京都の蚊への対策のかいもあって、今年の代々木公園は蚊が昨年よりもかなり少ないと聞いております。しかし、代々木公園の蚊は減っているとはいえ、今年もデング熱の国内流行が起こる可能性は十分にありますッ! 昨年の大流行からさらにさかのぼること1年前、2013年に日本で、デング熱に感染したと考えられるドイツ人女性が、報告されたのを覚えていらっしゃいますでしょーか3)。すでに2013年には、日本国内にデングウイルスを持った蚊はいたと考えられます。また、昨年の162例の感染例のうち熱海市で報告された1例は、その他の症例とは起源の異なる株であることもわかっています。つまり、この2年間に日本国内には、3つのデングウイルスが侵入していたことになるのですッ!! 蚊は、日本では越冬できないためデングウイルスも冬にはいなくなると考えられていますが、今シーズンもデングウイルスが日本国内に持ち込まれる可能性は、十分にありますッ!さて、それでは次回は、どのようなときにデング熱を疑えば良いのか、また治療はどうするのかについて考えたいと思います。1)Kutsuna S, et al. Emerg Infect Dis. 2015;21:517-520.2)厚生労働省.デング熱国内感染事例発生時の対応・対策の手引き 地方公共団体向け(第1版).3)Schmidt-Chanasit J, et al. Euro Surveill. 2014;19:20681.

25666.

103)患者さんの野菜摂取を増やす解決法【高血圧患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話医師1日に野菜を、何皿くらい食べていますか?患者そうですね。夜に1皿か2皿くらいですかね。医師なるほど。将来の健康のことを考えた場合、1日に5皿(350g)の摂取が大きな目標となります。患者5皿ですか。全然、足りないですね。医師もし、野菜を1皿(70g)増やすとしたら、朝昼晩のいつに増やされますか?患者そうですね。朝はご飯に味噌汁なので、具だくさんの味噌汁にしています。医師それはいいアイデアですね。お昼なら、どんなアイデアがありますか?患者お昼はコンビニで菓子パンやカップスープを買うことが多いんですが……サンドイッチにしても野菜はあまり入っていないし……。医師なるほど。たしかに、お昼に野菜を入れるのは難しいですね。ところで、コンビニに野菜は売っていますか?患者はい。カット野菜やきざんだ野菜を売っています。医師では、カップスープにそれらの野菜を入れると、具だくさんになりますよ。患者それはいいですね。早速、やってみます(うれしそうな顔)。●ポイント患者さんの食環境に配慮し、野菜の摂取量を増やす方法を一緒に探します

25668.

循環器内科 米国臨床留学記 第1回

第1回:米国における専門医教育事情今回、ケアネットから寄稿をする貴重な機会をいただきました河田 宏と申します。私は2003年に大学を卒業後、日本で循環器専門医を取得し、不整脈のトレーニングを経た後、卒後7年目の2010年より米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校(UC San Diego)で、不整脈(Cardiac Electrophysiology:EP)の臨床留学(クリニカルフェロー)を開始しました。当初は不整脈のトレーニングを修了後に帰国する予定でしたが、米国に残り臨床医としてのトレーニングを続けることに決めました。カリフォルニア大学 アーバイン校米国で不整脈専門医となるには、内科、循環器の専門医の取得が条件となっており、2013年からはオハイオ州シンシナティーに移り、内科のレジデンシーを開始しました。内科レジデンシーを修了し、本年度からカリフォルニア大学アーバイン校(UC Irvine)に移り循環器のフェローを開始しました。米国の循環器フェローシップを経験された日本人医師の多くは、日本での循環器のトレーニングを経ずに米国に渡り、内科のレジデンシーから開始しておられます。ご存じのように日本で循環器専門医を取得するのも卒後6~7年かかります。同じ科目の研修を日本と米国で2回繰り返すということは時間の無駄になりますし、臨床留学を卒後6~7年からやり直すという人もあまりいませんので、私のように日本で循環器専門医を取得した後、米国に渡るというのはまれなケースだと思われます。米国で臨床留学していると聞くと「米国の臨床医学よりに偏向した意見の持ち主か」と思われるかもしれません。私は今でも日本の医療システムのほうが優れている点が多いと思っていますし、成果主義、金儲け主義的な米国の医療には渡米5年経った今でも違和感を覚えます。ただ、医学教育に関しては米国に一日の長があるように感じます。日本の研修医制度が始まって10年が経過し、ようやく専門医制度の改革が動き出したところで、日本の専門医教育(フェローシップ)はこれから大きく変わっていくと思います。米国の専門医教育は自分の学びたいことに集中できる環境が整っており、そこが米国臨床留学の醍醐味だと思いますし、日本が見習うべき点もあると思います。日本の専門医教育も日本の良さを残しつつ、米国の良いところのみを取り込んで、素晴らしいものになってほしいと思っております。今回のコラムでは、循環器を中心に、日本と米国の医療、専門医、教育の違いについて、できるだけ客観的に比較しながら伝えていきたいと思います。循環器医になるまでに何年かかる?最初に米国で循環器内科医となる過程をみてみたいと思います。米国で循環器専門医となるには医学部卒業後、最低6年間が必要です。3年間の内科のレジデンシーを修了後、3年間の循環器のフェローシップを修了して、専門医試験への資格を得ることができます。さらに、冠動脈インターベンション、EP、心不全などのサブ-スペシャルティートレーニングを1~2年間行うことも可能です。画像を拡大するたとえば、EPの場合、すべてのトレーニングを終えるのに内科レジデンシー終了後最低5年はかかります。他の内科のトレーニングは2年か3年で終わるものが多いので、循環器のトレーニングは他の内科のトレーニングより時間がかかります。EPや冠動脈インターベンションの専門医になるのは順調にいっても34歳ごろとなってしまいます。内科レジデンシー終了後、借金を返すために内科医として数年間働いたり、リサーチやチーフレジデントを行ってからフェローに応募することも多いため、トレーニング修了時で40歳ぐらいになってしまう人も珍しくはありません。狭き門? 循環器フェローへのマッチング内科の3年目の夏に循環器、消化器など内科のサブスペシャルティーのマッチングへの応募が始まります。12月のマッチデイ(マッチングの発表)まで、全米各地にインタビューに回ります。マッチする人で平均8個前後のインタビューを受けますし、飛行機を使うことも多いですから、5,000ドル程度の出費は覚悟しなければなりません。マッチングに関しては詳しいデータが公にされています。循環器は最近、給料が下がっている影響か少し人気が下がっています。ポジションに対する応募者の割合は、2011年から2013年までは倍率が1.5倍でしたが2014年~2015年は1.4倍に下がりました。具体的に、今年は835のポジションに対して1,142の応募があり、マッチ率が73%、つまり27%はマッチできなかったということになります。人口を考えると米国の循環器専門医の認定数は日本より少ないと思います。米国ではトレーニングの質を保つため、ACGMEというトレーニングを管轄する団体が病院の規模、ベッド数、手技の数、指導教官数、外来・入院患者数、カンファレンスの数などに応じてフェローの定員を決めています。このため、各病院の自由裁量では人数を増やせず、結果として上限が決まってきます。UC San DiegoやUC Irvineと言った大学病院ですら1学年の定員は5人です。米国人に有利なマッチング米国の医学部を卒業した米国人にとって、循環器のフェローシップを得ること自体はそれほど難しくなく、2011年のデータによると86%がマッチしています。一方、外国の医学部を卒業した外国人には狭き門であり、47%、半分以上が循環器フェローになれなかったということになります。優秀な候補者はどこでもいいというわけではありません。MayoやClevelandのような有名プログラムは競争も激しく、一つのポジションに対して50人を超える応募がくるようです。米国は学歴社会です。卒業した医学部に加えてどこで研修をしているかが非常に重要視されます。ホームページなどで確認できますが、有名プログラムの循環器フェローは殆どが有名なレジデントプログラムの出身です。また、住みやすいと言われる大きな都市のプログラムも倍率が高くなります。内科のレジデンシーを行った病院に循環器フェローシップがあれば、評価の高いレジデントは内部進学ができます。内部といっても競争が激しく、同期のレジデントに競り勝つ必要があります。内科を3年終えた後にチーフレジデントをやると、ほぼ確実に希望するフェローシップにいくことができるプログラムが多いため、最初からそれを目的としてチーフレジデントになる人もいます。日本のチーフレジデントとは違って実利があるのです。最近、一番人気の高いサブスペシャリティーは消化器内科でマッチ率は64%、それに呼吸器・集中治療、循環器、血液/腫瘍が続いています。逆に老年科、腎臓内科、感染症科は人気が低く、倍率は1倍以下になっています。科別の平均年収と人気の科には相関があるようで、この辺りがアメリカっぽいところでしょう。次回以降、具体的に日米のトレーニングの差についても触れていきたいと思います。

25669.

統合失調症患者の家庭での暴力行為に関する調査:東京大学

 精神疾患患者の脱施設化を目指す日本において、家庭内暴力は重要な問題である。東京大学の蔭山 正子氏らは、統合失調症患者を対象に、家庭内暴力の割合や患者の性別、患者との関係性における違いを明らかにすべく、検討を行った。Asia-Pacific journal of public health誌オンライン版2015年7月16日号の報告。 研究グループは、精神障害者家族の世帯に質問状を配布し、回答を募った。 主な結果は以下のとおり。・350世帯から回答が得られ、302件のデータを分析した。・いずれかの家族に対し暴力行為が認められた割合は、生涯で60.9%、過去1年間で27.2%であった。・生涯で暴力を受けた対象を血縁関係ごとにみたところ、母親が51.0%と最も高く、続いて父親(47.0%)、妹(30.7%)、配偶者(23.8%)、弟(19.5%)、姉(18.2%)、兄(17.1%)の順であり、子供に対しては認められなかった。・妹は他の兄弟姉妹と比較し、被害に遭う傾向が高かった。・患者が男性の場合、父親や兄が被害に遭いやすい傾向が認められた。関連医療ニュース 日本人統合失調症、暴力行為の危険因子は:千葉大 統合失調症の社会参加に影響する症状は何か 統合失調症患者の自殺企図、家族でも気づかない:東邦大学  担当者へのご意見箱はこちら

25670.

唐辛子をほぼ毎日食べると死亡リスク低下/BMJ

 香辛料入り食品を習慣的に摂取すると、あまり食べない集団に比べ、全死因死亡のほか、がん、虚血性心疾患、呼吸器疾患による死亡が減少することが、China Kadoorie Biobank collaborative groupのJun Lv氏らの調査で示された。香辛料は、世界の食文化に不可欠の要素であり、食品の味や風味付け、彩り、保存食のほか医療用としても長い歴史を持つ。最近は、とくに味付けのための使用が増加しており、中国では全国的に唐辛子の消費量が多いという。一方、カプサイシンなど、香辛料の主要な生理活性成分は、種々の慢性疾患において有益な役割を果たすことが、実験的研究や地域住民研究で報告されている。BMJ誌オンライン版2015年8月4日掲載の報告より。約49万人を約350万人年追跡した前向きコホート研究 研究グループは、香辛料入り食品の習慣的な摂取状況と、全死因および原因別の死亡との関連を評価する地域住民ベースの前向きコホート研究を実施した(National Natural Science Foundation of Chinaの助成による)。 2004~2008年に、中国の地理的に多様な10地域で50万人以上の参加者の登録を行ったChina Kadoorie Biobankのデータを用いた。ベースライン時にがん、心疾患、脳卒中に罹患していた参加者を除く、30~79歳の48万7,375人(男性19万9,293人、女性28万8,082人)が解析の対象となった。 ベースライン時に、参加者は「前月に、香辛料入り食品をどのくらい食べましたか」と質問され、「まったくあるいはほとんど食べない」「数日のみ」「週に1~2日」「週に3~5日」「週に6~7日」の中から1つを選んで回答した。 「週に1~2日」「週に3~5日」「週に6~7日」と答えた者は、さらに「あなたが食べた香辛料入り食品に使用された香辛料の主な原料は何ですか」との質問に対し、「生唐辛子」「乾燥唐辛子」「唐辛子ソース」「唐辛子油」「その他」「不明」の中から回答した(重複回答可)。 香辛料入り食品をほぼ毎日(週6~7日)摂取している集団は、それ以外の集団に比べ、農村地域居住者や喫煙者、アルコール摂取者が多く、赤身肉や野菜、果物の摂取頻度が高かった。また、全体で最も摂取頻度の高い香辛料のタイプは生唐辛子(約8割)であり、次いで乾燥唐辛子(約6割)であった。 フォローアップは2004~2013年に行われ、フォローアップ期間中央値は7.2年(350万4人年)であった。この間に、男性1万1,820人、女性8,404人が死亡した。ほぼ毎日食べると全死因死亡のリスクが14%減少 香辛料入り食品の摂取頻度別の絶対死亡率は、週1日未満の群が1,000人年当たり6.1であり、週1~2日の群が4.4/1,000人年、週3~5日の群が4.3/1,000人年、週6~7日の群は5.8/1,000人年であった。 既知のリスク因子や可能性のあるリスク因子で補正後の全死因死亡率は、男女ともに摂取頻度と強い逆相関の関係を示した。全体では、週1日未満と比較した死亡の補正ハザード比(HR)は、週1~2日が0.90(95%信頼区間[CI]:0.84~0.96)、週3~5日が0.86(95%CI:0.80~0.92)、週6~7日は0.86(95%CI:0.82~0.90)であった。 香辛料入りの食品を週に6~7日食べる集団は、週に1日も食べない集団に比べ、全死因死亡の相対的リスクが14%減少した。 また、全体では、香辛料入り食品を週に6~7日食べる集団は、週1回未満の集団に比べ、がん死、虚血性心疾患死、呼吸器疾患死のリスクが有意に低かったが、脳血管疾患死や糖尿病死、感染症死には差がなかった。感染症死は、女性では週に6~7回食べる集団で有意にリスクが抑制されていた。 週に6~7日食べる集団で、生唐辛子とそれ以外(乾燥唐辛子、唐辛子ソース、唐辛子油、その他の香辛料)に分けてリスクを比較したところ、生唐辛子で有意なリスク抑制効果がみられ、それ以外では有意差のない項目として、がん死、虚血性心疾患死、糖尿病死が挙げられた。全死因死亡と呼吸器疾患死は、生唐辛子とそれ以外の香辛料ともに、リスク抑制効果が有意だった。 摂取頻度と全死因死亡の逆相関の関係は、アルコール摂取者よりも非摂取者で、より強力であった(交互作用検定:p=0.033)。 著者は、「観察研究であるため、因果関係は確定できない。これらの知見の一般化可能性を示すには、別の集団においてさらなる前向き試験を行う必要がある」とし、「エビデンスが蓄積されれば、推奨食品に加えられたり、ハーブ系の補助食品などの機能性食品の開発につながる可能性がある」と指摘している。

25671.

心房細動アブレーション、部位特定にアデノシンが効果的/Lancet

 発作性心房細動へのカテーテルアブレーションにおいて、肺静脈隔離術後にアデノシンを投与し休止伝導部位を特定することが、無不整脈生存を改善する安全で非常に効果的な戦略であることが明らかにされた。カナダ・モントリオール大学のLaurent Macle氏らが、国際多施設無作為化優越性試験ADVICEの結果、報告した。著者は、「本アプローチを、臨床でルーチンとすることを検討すべきである」とまとめている。心房細動へのカテーテルアブレーションは増大しているが、不整脈再発の頻度が高い。アデノシンの投与は、休止伝導部位(dormant conduction)を明らかにし、伝導再発(reconnection)リスクのある肺静脈を特定可能である。それにより心房細動アブレーションの追加部位が導かれ、無不整脈生存が改善できるのではないかと見なされていた。Lancet誌オンライン版2015年7月23日号の掲載報告。心房細動患者をアデノシン誘導追加アブレーション群と非追加アブレーション群に割り付け 試験は、オーストラリア、ヨーロッパ、北米の18病院で行われた。過去半年に少なくとも3回の症候性心房細動を有し、抗不整脈薬治療が無効であった18歳以上の患者を登録した。 肺静脈隔離術後にアデノシンを静脈内投与。休止伝導部位が認められた患者を、追加の心房細動アブレーションを行う(アデノシン誘導による追加アブレーション)群と行わない(非追加アブレーション)群に1対1の割合で無作為に割り付けた。休止伝導部位が認められなかった患者は、無作為に選択してレジストリ(非休止伝導部位レジストリ)群に包含した。患者は治療割り付けについて知らされず、アウトカムの評価はマスキングされた判定委員会により行われた。 追跡期間は1年間。主要アウトカムは、単回アブレーション後の症候性の心房頻脈性不整脈発生までの期間で、intention-to-treat解析で評価した。アデノシン誘導追加アブレーション群の心房細動患者の不整脈再発ハザード0.44 2009年10月~2012年8月に、心房細動患者550例が登録され、534例について肺静脈隔離術後のアデノシン投与が行われた。それにより休止伝導部位の出現が認められたのは284例(53%)で、アデノシン誘導追加アブレーション群に147例、非追加アブレーション群に137例が無作為に割り付けられた。 症候性心房頻脈性不整脈が未発生であった心房細動患者は、非追加アブレーション群58例(42.3%)に対して、アデノシン誘導追加アブレーション群は102例(69.4%)であった。アデノシン誘導追加アブレーション群の絶対リスクの減少は27.1%(95%信頼区間[CI]:15.9~38.2、p<0.0001)、ハザード比は0.44(同:0.31~0.64、p<0.0001)であった。 一方、非休止伝導部位レジストリ群には115例が包含され、そのうち症候性心房頻脈性不整脈が未発生であったのは64例(55.7%)であった(非追加アブレーション群との比較のp=0.0191)。 重篤有害事象の発生は、各群で同等であった。死亡は1例(広範囲の血栓症)で、レジストリ群の患者であり心房細動アブレーションと関連していると考えられた。

25672.

脳卒中リスク、日本でも居住地の経済状況が影響

 地区の社会経済状況の水準を指標化したものを、地理的剥奪指標(areal deprivation index)という。これまで欧米の多くの研究で、この地理的剥奪が循環器疾患リスクに影響する因子であることが示されている。しかし、アジアにおける検討はこれまでなかった。今回、国立がん研究センターによる多目的コホート研究(JPHC研究)で、地理的剥奪指標と脳卒中死亡および発症リスクとの関連が前向き研究で検討された。その結果、居住地の剥奪指標が脳卒中の発症に影響することが明らかになった。著者らは「地区の社会経済状況は脳卒中リスクを減少する公衆衛生介入の潜在的なターゲットになりうる」としている。Journal of epidemiology誌オンライン版2015年3月5日号掲載の報告。 対象となったのは、JPHC研究に参加した40~69歳の日本人男女9万843人。地理的剥奪指標に応じて、脳卒中の死亡率(平均追跡期間16.4年)、および発症率(同15.4年)の調整ハザード比を推定した。共用frailtyモデルを用いたCox比例ハザード回帰モデルを適用した。 主な結果は以下のとおり。・個人の社会経済的状況で調整後、脳卒中発症の調整ハザード比(95%CI)は剥奪指標の最低群(最も裕福な地区)を基準として、 低い順に1.16(1.04~1.29)、1.12(1.00~1.26)、1.18(1.02~1.35)、1.19(1.01~1.41)(最高群:最も貧しい地区)であった。・この関連性は、行動および心理社会的な因子(喫煙、飲酒量、身体活動、ストレス、婚姻状況)で減弱したものの、依然、有意であった。さらに、生物学的な心血管リスク因子(過体重、高血圧・糖尿病・高脂血症の既往歴)で調整することにより、この関連性は有意ではなくなった。・居住地の剥奪指標と脳卒中の死亡率には有意な関連性は認められなかった。

25674.

第2回 魔法の7行ルールでイイタイコトをハッキリさせる

『7行ルール』とは?7行ルールは、1枚のスライドのタイトル部分を除いた部分を7行に収めるというシンプルなものです。何があろうと絶対に行数を7行に収めます。理由は、スライドの中の情報量に制限を設けるためです。背景には、「伝わる情報量は、伝えようとする情報量に反比例する」という法則があります。ちなみに日本語スライドの場合は『6行ルール』になります。日本語の場合、漢字が入るため、文字当たりの情報量が増えるからです。7行、6行という数字にそれほど大きな意味があるわけではありませんが、経験上とにかくそれくらいに収めるとスライドがわかりやすい、ということです。一度決めたら妥協せず、絶対に7(6)行ルールを守り抜く気合が重要です。7行ルールの実践7行に収めるためには、受動態を能動態に変えたり、熟語を単語に置き換えたりする英文上の圧縮に加えて、箇条書き、因果関係の矢印などのテクニックがあります(図参照)。7行ルール適応前画像を拡大する7行ルール適応例-1画像を拡大する7行ルール適応例-2画像を拡大する(適応例-1は箇条書き、適応例-2はさらに因果関係の矢印を駆使した例)なぜ『7行ルール』が魔法なのか?画像を拡大する7行に収めるために、かなりスライドの内容を吟味するはずです。その過程で、何が本当に必要な情報か、最初は自分でもはっきりわかっていなかったことがだんだんハッキリしてくるはず。そして、これをすべてのスライドに適応すると、プレゼンテーション全体でイイタイコトが、自分でも驚くほど明確になってきます。逆に言うと、プレゼンで本当は何が言いたかったのか、それまでどれほど無自覚に準備をしてきたかに驚くはずです。これこそまさに『7行ルールマジック』です。ぜひ実践の中で、その効果を確かめてください。次回は、英語プレゼンで相手の心をわしづかみ(?)にする「イントロダクション」を中心に解説する予定です。講師紹介

25676.

不眠症併存患者に対する非薬物療法の有効性

 不眠症の認知行動療法(CBT-I)は、不眠障害に対する最も優れた非薬物的治療である。その有効性について、原発性不眠症についてはメタ解析による検討が行われているが、併存不眠症に関する検討はほとんど知られていなかった。米国・ボストン大学のJade Q Wu氏らは、併存不眠症に対するCBT-Iの有効性を明らかにするため、無作為化臨床試験37件のメタ解析を行った。その結果、認知行動療法により不眠症状および睡眠パラメータの改善が認められた。また、併存疾患として内科的疾患よりも精神疾患を有する例で、より大きな効果が得られることを報告した。JAMA Internal Medicine誌オンライン版2015年7月6日号の掲載報告。 研究グループは、 精神疾患や内科的疾患(またはその両方)に併存する不眠症に対するCBT-Iの有効性について、以下の評価を行った。(1)不眠症の寛解、(2)自己報告による睡眠効果、睡眠潜時、中途覚醒、総睡眠時間、主観的睡眠の質、(3)併存症状。2014年6月2日にPubMed、PsycINFO、Cochrane Libraryの系統的検索、および手動検索を実施した。検索に用いた用語は(1)CBT-I、CBT、認知行動療法(および類語)、行動療法((および類語]、行動睡眠医学、刺激制限療法、睡眠制限療法、弛緩療法、弛緩訓練、漸進的筋弛緩療法、逆説志向、のいずれか、および(2)不眠症、または睡眠障害とした。 試験の選択基準は、1つ以上のCBT-I群を含む無作為化臨床試験で、不眠症および併存症を有する成人患者を対象としているものとした。3人の研究者がそれぞれスクリーニングを行い、コンセンサスの得られた試験37件を最終解析の対象とした。データは2人の研究者が独立して抽出し、ランダム効果モデルを用いて統合した。試験の質はコクランリスクバイアス評価ツールを用いて2人の研究者が独立して評価した。主要アウトカムは睡眠と併存症の臨床的アウトカムとし、睡眠日誌および他の自己報告記録により導き出した。 主な結果は以下のとおり。・治療後の評価において、CBT-Iを受けた患者の不眠症の寛解率は36.0%であったが、対照群あるいは比較治療群では16.9%であった (統合オッズ比:3.28、95%信頼区間[CI]:2.30~4.68、p<0.001)。・治療前および治療後で調整したエフェクトサイズは、総睡眠時間を除くほとんどの睡眠パラメータにおいて中~大であった(睡眠効果:Hedges g 0.91[95%CI:0.74~1.08]、睡眠潜時:Hedges g 0.80[同:0.60~1.00]、中途覚醒:Hedges g=0.68、睡眠の質:Hedges g 0.84、すべてのp<0.001)。・併存症アウトカムのエフェクトサイズは小さい傾向にあった(Hedges g 0.39[95%CI:0.60~0.98]、p<0.001)。・症状の改善は内科的疾患患者より精神疾患患者のほうが大きかった(Hedges g 0.20[95%CI:0.09~0.30]、χ2 検定の交互作用=12.30、p<0.001)。 以上のように、不眠症に対する認知行動療法は、併存不眠症を有する患者の不眠症状および睡眠パラメータの改善に有効であった。併存症アウトカムにおいては小~中程度のポジティブな効果が認められ、精神疾患に伴う不眠症の場合のほうが内科的疾患に伴う不眠症に比べて効果が大きかった。エビデンスの質を高めるためには、さらに綿密にデザインされた、より大規模な研究が必要である。関連医療ニュース 注意が必要な高齢者の昼寝 長期ベンゾジアゼピン使用は認知症発症に影響するか ベンゾジアゼピン系薬の中止戦略、ベストな方法は  担当者へのご意見箱はこちら

25677.

超音波検査技師向けメールマガジン提供開始 GEヘルスケア・ジャパン

 GEヘルスケア・ジャパン株式会社(本社:東京都日野市、代表取締役社長兼CEO:川上潤)は、超音波検査を行うソノグラファー(臨床超音波技師)向けのメールマガジン「Sono-Co(ソノコ)」を本年6月18日に創刊した。 超音波検査は、近年では、腹部臓器や心臓の検査のみならず、妊婦検査、頚動脈による高血圧の度合いの測定、五十肩やリウマチの診断、また整形外科領域及び在宅診療における往診時のプライマリケアの一環として、活用の幅が広がっている。 日本には5万1,759人の臨床検査技師がおり、臨床現場における位置づけが重要になっていく背景にあるが、多忙なソノグラファーに向けた情報提供は十分にできてないのが現状。医療現場において今後ますます必要不可欠な存在となっていくソノグラファーの支援と、更なる超音波検査の普及を目指し、ソノグラファー向けに同社の超音波装置に関する情報を満載したメールマガジンを発行するに至ったという。 メールマガジンの登録は無料。GEヘルスケア・ジャパンのプレスリリースはこちら。

25678.

高TG血症の新規治療薬、アポリポ蛋白C-IIIを有意に低下/NEJM

 高トリグリセリド血症治療薬として新規開発中のISIS 304801は、トリグリセリド値の有意な低下と関連することが報告された。ベースラインのトリグリセリド値が異なる85例を対象に、カナダ・モントリオール大学のDaniel Gaudet氏らが行った第II相無作為化二重盲検プラセボ対照用量設定試験の結果、示された。ISIS 304801は、血漿トリグリセリド値の主要な調節因子であるアポリポ蛋白C-III(APOC3)合成の第2世代アンチセンス阻害薬である。NEJM誌2015年7月30日号掲載の報告より。ベースライン値が異なる患者に単独、併用、各種用量を投与し検討 試験は、空腹時トリグリセリド値が350mg/dL(4.0mmol/L)~2,000mg/dL(22.6mmol/L)の未治療患者でISIS 304801を評価すること(ISIS 304801単剤投与コホート)、同様に同225mg/dL(2.5mmol/L)~2,000mg/dLの固定用量のフィブラート系薬を併用する患者でISIS 304801を評価すること(ISIS 304801+フィブラート系薬併用コホート)を目的とした。 各患者は、ISIS 304801(100~300mgの設定用量)またはプラセボを投与する群に無作為に割り付けられた。投与は週1回、13週間だった。 主要アウトカムは、血漿APOC3値のベースラインからの変化の割合(%)とした。単独、併用を問わず、用量依存的かつ長期にわたる低下の効果を確認 ISIS 304801単剤投与コホートで治療を受けたのは計57例(ISIS 304801投与41例、プラセボ投与16例)、ISIS 304801+フィブラート系薬併用コホートは計28例(同20例、8例)だった。年齢範囲は28~81歳、71%が男性。BMI値は境界型肥満を示すものだった。ベースラインでの両群の血漿トリグリセリド値は、単独群が581±291mg/dL、併用群は376±188mg/dLだった。 結果、ISIS 304801投与は、単独、併用を問わず、用量依存的かつ長期にわたって血漿APOC3値を低下した。 低下変化の割合は、単独群では、プラセボ群4.2±41.7%に対し、100mg投与群40.0±32.0%、200mg群63.8±22.3%、300mg群79.6±9.3%。併用群はプラセボ群2.2±25.2%に対し、200mg群60.2±12.5%、300mg群70.9±13.0%だった。 同様の一致した低下が、トリグリセリド値にもみられた(31.3~70.9%)。 安全性に対する懸念は、今回の短期試験では確認されていない。

25679.

医療従事者の手指衛生励行キャンペーンの効果/BMJ

 WHOが2005年に始めた医療従事者の手指衛生励行キャンペーン(WHO-5)により、医療従事者の手指衛生コンプライアンスが改善したことが、タイ・マヒドン大学のNantasit Luangasanatip氏らによるシステマティックレビューとネットワークメタ解析の結果、報告された。WHO-5は、医療従事者の手指衛生コンプライアンスが平均38.7%(範囲:5~89%)であったことを鑑みプログラムされたキャンペーン。「システムの変更」「訓練と教育」「観察とフィードバック」「院内での喚起」「病院の安全文化」という5つの項目から成る多様な戦略を推進することで手指衛生の改善を図る。検討の結果、さらなる戦略の追加で改善に結び付くことが判明し、著者は「目標設定、インセンティブ、アカウンタビリティ戦略の追加で、さらなる改善をもたらすことが可能なようだ」と述べている。ただし、それら介入に必要なリソースの報告は不十分なままであるとも指摘している。BMJ誌オンライン版2015年7月28日号掲載の報告。WHO-5の効果をシステマティックレビューとネットワークメタ解析で検証 研究グループは、2009年12月~2014年2月のMedline、Embase、CINAHL、NHS Economic Evaluation Database、NHS Centre for Reviews and Dissemination、Cochrane Library、the EPOC registerをデータソースとし、1980~2009年の先行システマティックレビューで同一検索単語により選択された試験を対象とした。 病院医療従事者の手指衛生コンプライアンス改善のための介入を行っており、事前に規定された質の基準を満たしているかのコンプライアンスまたは適切なプロキシを測定していた試験(無作為化対照試験、非無作為化試験、前後比較試験、中断された時系列試験など)を包含した。適切ではない分析法が用いられている試験は、元データを再分析した。 手指衛生コンプライアンスを直接的に観察報告しており、介入および参加者に関する均一性が十分にあるとみなした試験について、ランダム効果およびネットワークメタ解析を行った。目標設定、インセンティブ、アカウンタビリティの介入でさらに改善は可能 3,639試験が抽出され、41試験(無作為化比較試験6件、中断された時系列試験32件、非無作為化試験1件、前後比較試験2件)が包含基準を満たした。 無作為化比較試験2件のメタ解析で、WHO-5への目標設定の追加が、コンプライアンス改善と関連していることが示された(プールオッズ比:1.35、95%信頼区間[CI]:1.04~1.76、I2=81%)。 ペアワイズ比較の中断された時系列試験22件のうち、18件は手指衛生コンプライアンスの増加が段階的であったことを示していた。4件を除くすべてでコンプライアンスの増大傾向は介入後であったことが示されていた。 ネットワークメタ解析の結果、介入の相対的効果はかなり不確定ではあったが、WHO-5が効果的であるというエビデンスが示され、コンプライアンスは、目標設定、インセンティブ、アカウンタビリティなどの介入を加えることで、さらに改善可能であることが示唆された。 19試験では、臨床的な結果が報告されていた。それらのデータは、すべてではないがいくつかの重大な院内感染の減少が、手指衛生改善によりもたらされたことを示すものだった。 介入のコストについては、1,000床日当たり225~4,669ドルにわたると報告されていた。

25680.

電車通勤開始【Dr. 中島の 新・徒然草】(080)

八十の段 電車通勤開始当院の駐車場を試掘したら遺跡が出てきて、すったもんだの揚げ句、ついに大部分の職員が電車通勤ということになりました。かく言う私も、十数年ぶりに公共交通機関での出勤です。片道が1時間余りですが、実際にやってみると思っていたこととかなり違うことがわかりました。その1:「通勤の地下鉄の中で英語の勉強でもしよう」と思っていましたが、できたもんじゃない。落ち着かないというか、体力が続かないというか。その2:行きは座れるが、帰りは立ちっぱなし。自動車通勤のときは体力が尽きるまで仕事してから腑抜けて車で帰っていましたが、今は余力を残して病院を出なくてはなりません。その3:イングレスに飽きた。スマホゲームのイングレスですが、最初は電車の中からポータルハックをして点数を稼いでいました。でも、ズルをしているみたいであまり達成感がありません。やっぱり自分の足で得点を重ねるべきでしょう。とはいえ、少なくとも数年は電車通勤ですから何らかの対策が必要です。その1つが、鞄を持たないということ。手ぶらで通勤していると、大雑把に3割はエネルギーの節約になります。何となく頼りない気もするのですが、一度知ってしまうと、この気軽さは何ものにも代えがたいものがあります。そういえば、父親もいつも手ぶらで通勤していました。最後に1句通勤は 鞄を持たず 夏の朝

検索結果 合計:35171件 表示位置:25661 - 25680