サイト内検索|page:1223

検索結果 合計:35638件 表示位置:24441 - 24460

24441.

体外受精は乳がんリスクを増加させるか?/JAMA

 1980~95年にオランダで不妊治療を受けた女性を平均21年追跡し、乳がんリスクについて体外受精(IVF)療法群と非IVF療法群を比較したが、体外受精群のリスク増加はみられず、一般集団と比較しても乳がんリスクに有意な差はないことが示された。オランダがん研究所のAlexandra W. van den Belt-Dusebout氏らが、後ろ向きコホート研究「OMEGA」の結果、報告した。これまでにいくつかの研究で、IVFのため卵胞刺激を行った女性の乳がんリスク増加が報告されているが、追跡期間が短いなどの限界があり、結論は得られていなかった。今回の所見を受けて著者は、「IVF療法を受けた女性で乳がんリスクは増加しない」とまとめている。JAMA誌2016年7月19日号掲載の報告。約2万5,000例を21年追跡し、IVF群と非IVF群で乳がんリスクを比較 研究グループは、OMEGA研究から、IVFクリニック12施設で1983~95年にIVF療法を開始した女性1万9,158例(IVF群)と、1980~95年にIVF以外の不妊治療を開始した女性5,950例(非IVF群)について解析した。IVFの卵巣刺激法、IVF以外の不妊治療、潜在的交絡因子に関する情報を、医療記録および質問票の郵送を通して収集した。 主要評価項目は、不妊治療を実施している女性の浸潤性/非浸潤性乳がんの発症率とし、IVF群の乳がんリスクについて、一般集団ならびに非IVF群と比較した(それぞれ、標準化罹患比[SIR]、ハザード比[HR])。がん発生率は、オランダのがん登録(Netherlands Cancer Registry[NCR]、1989~2013年)に基づいた。IVF群の乳がんリスクは、一般集団や非IVF群と有意差なし 計2万5,108例(ベースラインの平均年齢32.8歳、平均IVF周期3.6)のうち、平均追跡期間21.1年後に、839例が浸潤性乳がん、109例が非浸潤性乳がんを発症した。追跡終了時の平均年齢は、IVF群53.8歳、非IVF群55.3歳であった。 IVF群の乳がんリスクは、一般集団(SIR:1.01、95%CI:0.93~1.09)、非IVF群(HR:1.01、95%CI:0.86~1.19)のいずれの比較においても、有意差は認められなかった。 55歳時の乳がん累積罹患率は、IVF群3.0%、非IVF群2.9%(p=0.85)であった。IVF群と非IVF群のSIRは、治療後20年以上経過しても増加しなかった(IVF群:0.92[95%CI:0.73~1.15]、非IVF群:1.03[95%CI:0.82~1.29)。  7周期以上IVFを実施した女性のほうが、1~2周期と比較して乳がんリスクが有意に低下し(HR:0.55、95%CI:0.39~0.77)、初回IVF周期で反応不良(卵母細胞<4)の後の乳がんリスクが、通常反応(収集した卵母細胞≧4)と比較して有意に低下した(HR:0.77、95%CI:0.61~0.96)。初産の時期で分類した場合、IVF前に出産歴のある女性と、IVF後に初産を迎えた女性との間で、IVF群と非IVF群の乳がんリスクは同等であり、未産婦の女性との有意差は確認されなかった。  著者は研究の限界として、対象のわずか14%しか60歳に達しておらず、追跡期間終了時の閉経の年齢や状態が不明であることを挙げ、IVFの卵胞刺激後の閉経後乳がんリスクを評価する、さらなる追跡調査の必要性を指摘している。

24443.

総合内科専門医試験対策 アップデート問題はココが出る!2016

第1回 循環器第2回 消化器第3回 呼吸器第4回 感染症第5回 代謝(糖尿病) 日本内科学会の認定医・専門医制度が大きく変わろうとしているなか、受験者が急増しているのが総合内科専門医。今後は、現行の総合内科専門医から移行する「新・内科専門医」が従来の内科認定医に代わり、すべての内科系専門医の"基礎資格"になるとみられているからです。総合内科の中でも重要となる、循環器、消化器、呼吸器、感染症、代謝(糖尿病)の「up to date問題」対策に特化した本DVDは2016年、さらにバージョンアップ!直近に起こった重要なトピックについての予想問題を各科目で追加しました。各科の専門医の協力の下、作成した予想問題を“愛され指導医”こと総合内科医の志水太郎氏が次々とコンパクトに解説していきます。試験直前の主要科目の知識確認にうってつけです。第1回 循環器総合内科専門医資格認定試験に出そうな最新医学トピックについて、演習問題形式で解説していきます。初回は循環器です。災害時の循環器疾患の予防・管理についてや閉塞性動脈硬化症のガイドライン改訂に関する知識を、予想問題を通して学んでください。第2回 消化器第2回は消化器。B型肝炎やC型肝炎は新薬の登場で治療方針が大きく変わりました。その転換についての詳細や、続々と新規薬剤が登場する分子標的薬とがんの組み合わせなど、頻出の最新医学トピックを、予想問題を通して学びましょう。第3回 呼吸器第3回は呼吸器。2013年改訂「COPD診断と治療のためのガイドライン第4版」で推奨されるCOPDの第1選択薬や、肺動脈性肺高血圧症と慢性血栓塞栓性肺高血圧症の違いなど。押さえておくべきの最新医学トピックを、“愛され指導医”がコンパクトに解説します。医療・介護関連肺炎(NHCAP)分類の概念、この機会に覚えておきましょう。第4回 感染症第4回は感染症。2015年に韓国で大流行した中東呼吸器症候群(MERS)は、出題の可能性大!また、国内感染で話題に上ったデング熱や、新しい薬剤が次々と発売されているHIV感染症の最新治療なども、しっかり確認しておきましょう。第5回 代謝(糖尿病)高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c)が2016年5月に発表されました。また、「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013」からの出題は必須なので、予想問題を通してしっかり押さえておきましょう。そのほかインクレチン関連薬やSGLT2阻害薬などの特徴と副作用。糖尿病とがんの関連など、最近のクリニカルな話題も要チェックです。

24444.

総合内科専門医試験対策 “苦手”科目をクイック復習 2016

第1回 内分泌第2回 腎臓第3回 血液第4回 膠原病 第5回 神経 日本内科学会の認定医・専門医制度が大きく変わろうとしているなか、受験者が急増しているのが総合内科専門医。今後は、現行の総合内科専門医から移行する「新・内科専門医」が従来の内科認定医に代わり、すべての内科系専門医の"基礎資格"になるとみられているからです。内科の中でもついおろそかになりがちな、内分泌、腎臓、血液、膠原病、神経をピックアップした本番組は、2016年の試験に向けてより実践に即した演習問題を追加し、さらにバージョンアップしました。講師は、医師国家試験予備校で試験対策講義に豊富な経験を持つ民谷健太郎氏。苦手意識がある科目だけでも一通りチェックすれば、自信を持って試験に臨めます。第1回 内分泌初回は内分泌。「負荷試験」「甲状腺疾患」「Cushing症候群」など、基本であるにもかかわらす、専門科に進んでしまうとつい忘れてしまいがちな内容を、民谷氏が独自で作成した図解を用いて、わかりやすく解説していきます。試験対策はもちろん、内科全般の復習にも役立ちます。第2回 腎臓第2回は腎臓。多くの方がつまずくであろう腎生検に着目し、民谷氏オリジナルのアニメーションで腎臓の解剖生理を徹底解説。この領域では基本を知ることが多くの問題を読み解く鍵となります。また「ネフローゼ症候群」を振り分けるキーワードなど、試験対策のための“コツ”も満載です。第3回 血液複雑な疾患が多く苦手意識を持ちやすい血液領域ですが、「ハプトグロビン」「Coombs試験」など、血液内科で使用される専門用語に慣れておくことが自信につながります。血管を中心に骨髄、肝臓、脾臓という全体像をイラストで解説。また参考症例で注目すべき血液所見、覚えておくべき塗抹標本の所見を紹介します。第4回 膠原病 第4回の膠原病。全身のさまざまな臓器に障害を来すため、その分広範囲の勉強が必要と思われがちですが、ずばり強化すべきは関節リウマチとSLE!出題頻度がとても高いんです!特異度の高い自己抗体さえ覚えてしまえば、あっさり解けてしまう問題が多いのも特徴。もちろん苦手な人の多い血管炎症候群のポイントについても紹介しています。第5回 神経第5回は神経。プライマリの現場でもよく出くわすcommonな疾患を取り扱っていますが、試験で混乱しないためのヒントが満載です。神経領域では、似たような疾患名でも扱う薬剤や検査が全く異なります。薬理作用を理解して、きちんと整理することが試験攻略の近道です。

24445.

Pokemon GO をやってみた【Dr. 中島の 新・徒然草】(129)

百二十九の段 Pokemon GO をやってみた世界中で話題の Pokemon GO。スマホを手に外を歩き回って出現するポケモンを次々に捕獲するゲームです。ホワイトハウスでの記者会見で出席者がこっそりゲームをしていたとか、礼拝中にゲームを行う不届き者が続出したとか、引きこもりが外に出てきたとか、いろいろな話を耳にします。なぜかポケモンの故郷、日本では配信開始が遅れていました。が、ついに2016年7月22日に日本でも配信が開始され、私もその日にダウンロードしてしまいました。すみません。最初に生年月日を尋ねられ、50を越えたオッサンがこんなゲームをやっているとは情けない、と思いつつの入力です。さて、Pokemon GO をやってみた感想です。あのオンライン位置情報ゲーム、イングレスを作ったナイアンティックが制作しており、イングレスのデータをそのまま流用しています。イングレスでポータルと呼ばれるサイトは Pokemon GO ではポケストップと呼ばれ、単に名前を変えたに過ぎません。というか、Pokemon GO というのは、ずばりイングレスの発展形ですね。私も1年以上イングレスをやって近所のポータルの位置は全部頭に入っているためか、ゲームの進行は快調です。ポケストップに混ざってポケモンジムというのがあり、ここではバトルが行われます。私もエントリーしようとしたら、「君はまだ経験が足りないようだ。レベル5になってから来てくれ」と追い返されてしまいました。「こっちはイングレスのレベル11や。レベル5ごときで偉そうに言われてたまるか!」と思ったのですが、大人しくレベルアップに専念しております。プロ野球選手が女子高のソフトボール部で「初心者は球拾いからよ!」と言われたら、きっとこんな気持ちになるのでしょう。不思議なのは、そっくりのゲームでありながらイングレスのほうはここまで流行しなかったということです。結局、話題が話題を呼んだために Pokemon GO が社会現象になったのだろうと思います。なんと関連企業の任天堂やマクドナルドの株価が急上昇して、ポケモノミクスという言葉まで生まれました。市場関係者はウハウハのようです。さて、医療で Pokemon GO が関係する場面を3つ考えました。診察室までゲームを持ち込んでくる子供たちと共通の話題を持つこと引きこもりニートを外に出すこと高齢者の散歩の動機付けにすることなどなどです。読者の皆様も、まずは御自分で一度ゲームをしてみてもいいかもしれません。患者さんやスタッフとの話のタネになりますよ。最後に1句ポケモンで 健康づくり それもよし

24446.

錠剤埋め込み型服薬管理システムは、安全なのか

 精神疾患患者に対する非定型抗精神病薬アリピプラゾールのアドヒアランスを測定、記録するため、デジタル医療システム(DMS)が開発された。DMSは、錠剤に埋め込まれた摂取可能なセンサ、ウェアラブルセンサ、安全なモバイルとクラウドベースのアプリケーションの3つのコンポーネントで構成されている。技術開発を導くためのマルチプルサブスタディにおけるDMSの技術的性能や安全性を急速に評価するため、米国の大塚ファーマシューティカル D&CのDeborah Profit氏らは、umbrella type study protocolを行った。The Journal of clinical psychiatry誌オンライン版2016年7月5日号の報告。 2つの連続したサブスタディに、30人(2014年3~4月)と29人(2015年2~3月)の健康成人ボランティアが登録され、DMSによる摂取可能なセンサの検出精度、経口摂取とウェアラブルセンサやクラウドサーバによる摂取検出時間を評価した。 主な結果は以下のとおり。・1件目のサブスタディで、ウェアラブルセンサとモバイルアプリケーションの初期バージョンを使用し、改善のための領域を特定した。・2件目のサブスタディで、コンポーネントのアップデートバージョンをテストし、全体の摂取検出率96.6%を達成した。・摂取検出時間の伝達平均待ち時間は、摂取からウェアラブルセンサ検出まで1.1~1.3分、ウェアラブルセンサ検出からサーバー検出まで6.2~10.3分であった。・伝達の半分は2分以内に完了し、90%が摂取後30分以内にスマートフォンに登録された。・重篤な有害事象、中止、臨床的に重要な検査値異常/バイタルサインの結果は報告されなかった。 結果を踏まえ、著者らは「DMSは、スマートフォンアプリケーションのバージョンを変更して実装し、ウェアラブルセンサは、高精度かつ許容可能な時間で錠剤の摂取を検知、報告する技術がある」とまとめている。関連医療ニュース 抗精神病薬の種類や剤形はアドヒアランスに影響するのか ドパミンD2受容体占有率が服薬に影響?:慶應義塾大学 アリピプラゾール持続性注射剤の評価は:東京女子医大

24447.

脳卒中の原因の9割を占める、10のリスク因子とは/Lancet

 世界の地域や人種、性別にかかわらず、全脳卒中発症の原因の約90%に関与する、10項目のリスク因子が明らかになった。たとえば、高血圧症または収縮期血圧/拡張期血圧が140/90mmHg以上だと、脳卒中発症リスクは約3倍、人口寄与危険度割合(PAR)は約48%に上るなどである。カナダ・マックマスター大学のMartin J. O’Donnell氏らが、32ヵ国142ヵ所の医療機関を通じて行った、標準化国際ケースコントロール試験「INTERSTROKE」の結果で、Lancet誌オンライン版2016年7月15日号で発表した。急性脳卒中患者とその対照症例、それぞれ約1万3,000例を分析 検討は、世界各地域において、またはキー集団および脳卒中原発性病理のサブタイプにおける、重大かつ修正可能な脳卒中リスク因子を定量化することを目的とした。2007年1月~2015年8月にかけて、アジア、北米、ヨーロッパ、オーストラリア、中東、アフリカでケースコントロール試験を行い、急性脳卒中のリスク因子について評価した。 被験者は、発症5日以内で入院72時間以内の急性脳卒中患者1万3,447例(虚血性脳卒中1万388例、脳内出血3,059例)と、入院中または地域居住の対照症例1万3,472例だった。PARでみた上位3項目は、高血圧症、定期的運動、アポリポ蛋白B/A1比 結果、全脳卒中発症と関連した因子のうち、PAR値が高いほうから順に上位5項目は、(1)高血圧症または収縮期血圧/拡張期血圧が140/90mmHg以上(オッズ比[OR]:2.98、PAR:47.9%)、(2)定期的運動(0.60、35.8%)、(3)アポリポ蛋白B/A1比(最高三分位[T3]の最低三分位[T1]に対するOR:1.84、上位2三分位[T2+T3]のT1に対するPAR:26.8%)、(4)食事(修正代替健康食指数[mAHEI]T3のT1に対するOR:0.60、同T1+T2のT3に対するPAR:23.2%)、(5)ウエスト・ヒップ比(T3のT1に対するOR:1.44、T2+T3のT1に対するPAR:18.6%)だった。 続いてPARが高い5項目は、(6)日常生活、ライフイベント、うつ状態を含む精神的ストレス(OR:2.20、PAR:17.4%)、(7)喫煙(同:1.67、同:12.4%)、(8)心臓起因のもの(同:3.17、同:9.1%)、(9)アルコール摂取(高頻度または1回の摂取量が多い人の非摂取・元摂取者に対するOR:2.09、現摂取者の非摂取・元摂取者に対するPAR:5.8%)、(10)糖尿病(同:1.16、同:3.9%)、だった。 これら10項目のリスク因子を総合したPARは、世界における全脳卒中の90.7%だった(虚血性脳卒中91.5%、脳内出血87.1%)。また地域間で大きな差はなく(最も低いアフリカ地域で82.7%、最も高い東南アジアで97.4%)、性別間(男女ともに90.6%)、年齢群間(55歳以下92.2%、55歳超90.0%)でも、ばらつきはみられなかった。 一方で、個々のリスク因子の重要性について地域差があることが観察されている。それらは、ORの大きさの差や、リスク因子の占める割合の地域差に関与していた。また、高血圧症は脳内出血リスクに、一方で喫煙、糖尿病、アポリポ蛋白、心因子は虚血性脳卒中リスクに、それぞれ関連が大きかった(p<0.0001)。 以上を踏まえて著者は、「潜在的に修正可能な脳卒中の10のリスク因子が確認された。それらで世界の主要地域、多人種、男女および全年齢を含む脳卒中のPARの約90%と関連していた。一方で、個々のリスク因子については重大な地域差も認め、それらが、脳卒中の頻度や症例の世界的ばらつきに関連していることが示唆された」とまとめ、「これらの分析結果は、世界的および地域別の脳卒中予防プログラムの両方の作成を支持するものである」と述べている。

24448.

血糖降下薬9種、心血管・全死因死亡リスクは同等/JAMA

 2型糖尿病治療薬の心血管死リスク、全死因死亡リスクについて、インスリンを含む血糖降下薬9つのクラス間による有意な差はないことが明らかにされた。また、ヘモグロビンA1c(HbA1c)値の低減効果については、単剤療法ではメトホルミンが他の薬剤と比べて、同等もしくは低下する効果があることが、またすべての薬剤がメトホルミンとの併用効果があることも示唆されたという。ニュージーランド・オタゴ大学のSuetonia C. Palmer氏らが、無作為化試験300件超のメタ解析の結果、明らかにした。JAMA誌2016年7月19日号掲載の報告。 追跡期間24週間以上の無作為化試験をメタ解析 研究グループは、Cochrane Library Central Register of Controlled Trials、MEDLINE、EMBASEのデータベースから、2016年3月21日までに発表された試験期間24週間以上の無作為化試験を対象に、インスリンを含む血糖降下薬の有効性と有害事象について、メタ解析を行った。 主要評価項目は、心血管疾患死だった。副次評価項目は、全死因死亡、重篤な有害事象、心筋梗塞、脳卒中、HbA1c値、治療の失敗、低血糖、体重だった。メトホルミンとの併用はいずれの薬剤も血糖降下効果は同等 対象に包含されたのは、301試験、延べ141万7,367患者月だった。そのうち、単剤療法は177試験、メトホルミンに追加しての2剤併用療法は109試験、メトホルミン+SU薬への3剤併用療法は29試験だった。 分析の結果、心血管疾患死亡率と全死因死亡率については、単剤療法、2・3剤併用療法のいずれについても、薬剤クラスの別による有意な差はなかった。HbA1c値については、メトホルミンに比べ、SU薬(標準化平均差[SMD]:0.18、95%信頼区間[CI]:0.01~0.34)、チアゾリジンジオン系薬(同:0.16、0.00~0.31)、DPP-4阻害薬(同:0.33、0.13~0.52)、α-グルコシダーゼ阻害薬(同:0.35、0.12~0.58)で高かった。 低血糖リスクについては、SU薬(オッズ比[OR]:3.13、95%CI:2.39~4.12、リスク差[RD]:10%、95%CI:7~13)と、基礎インスリン(OR:17.9、95%CI:1.97~162、RD:10%、95%CI:0.08~20)で、いずれも高かった。 メトホルミンとの併用では、HbA1c値の低減効果はいずれの薬剤も同等だったが、低血糖リスクはSGLT2阻害薬が最も低かった(SU薬併用に対するOR:0.12、95%CI:0.08~0.18、RD:-22%、95%CI:-27~-18)。 メトホルミン+SU薬への3剤併用では、低血糖リスクはGLP-1受動体作動薬で最も低かった(チアゾリジンジオン系薬併用に対するOR:0.60、95%CI:0.39~0.94、RD:-10%、95%CI:-18~-2)。 著者は、「これらの結果は、米国糖尿病協会の推奨治療と一致するものだった」と述べている。

24449.

循環器内科 米国臨床留学記 第11回

第11回 循環器内科における男女間の仕事内容や給与の違い米国でも女性医師がますます増えています。2012年に米国医科大学協会が発表したデータでは、レジデントやフェローの半数近く(46.1%)が女性でした。なかでも産婦人科医は、80%以上が女性です。実際、どこの病院でも産婦人科のフェローはほとんどが女性という印象を受けます。同じデータによると、われわれ循環器内科で女性が占める割合は22.2%でした。内分泌科やリウマチ科、小児科のように、約7割が女性という診療科もある中で、この数字は内科の中で最低です。循環器内科に女性が少ない原因はいろいろあると思いますが、大きな原因の1つにワーク・ライフ・バランスが挙げられます。米国で医学部を卒業し内科の研修を終えるのは、順調にいっても29歳です。結婚や出産を考える年齢であり、当直が多く放射線被曝量も多い循環器に進むのをためらう女性のレジデントが多くみられます。私が所属する大学でも、新婚の女性のレジデントが循環器フェローに応募する際、ワーク・ライフ・バランスを心配して、われわれに相談に来ました。最終的に、女性のプログラムディレクターにも相談し、一般循環器内科なら当直も少なくワーク・ライフ・バランスも内科とそれほど変わらないという説明を受け、彼女は循環器フェローに応募しました。今年、Journal of American College of Cardiology誌に発表された論文によると、実際、女性の循環器内科医は冠動脈インターベンションなどの手技を行わない一般循環器内科医になる傾向が強いようです。このデータは全米の161施設から選ばれた2,679人の循環器医(229人の女性と2,450人の男性)を対象としたものですが、女性の53.1%は一般循環器(冠動脈インターベンションと不整脈を除く非侵襲的な循環器)であり、男性の28.2%を大きく上回ります。逆に、冠動脈インターベンションを専門にしていたのは、女性11.4%に対して、男性39.3%と大きな違いがみられました。雇用形態や仕事内容に関しては、女性循環器医はフルタイム勤務の医師、オンコール対応を行う医師の割合が男性循環器医と比べて少なく、ペースメーカーや冠動脈インターベンションなどの侵襲的な手技を行う割合も低いという結果でした。その影響もあってか、女性循環器医の平均年収が40万ドルと、男性の51万ドルと比べて低かったようです。報告者らは、さらに統計解析で仕事内容などの因子を調整してもなお、性別が給与の独立した予測因子であったという結論を示しています。つまり、同じ仕事をしていても、女性の給与が不当に低いのではないかという疑問を投げかけているわけです。ただし、この論文に対するEditorial Commentでは、サンプルが全米の循環器医を反映していない、ほかにも給料に寄与する因子があるはずだとして、そうした結論を導くには詳細な研究が必要だと指摘しています。循環器内科は命に直結する心臓を扱う診療科である以上、急変なども避けては通れませんが、非常にやりがいのあるスペシャルティです。幾つかサブスペシャルティがあり、循環器内科に進んだ後でもワーク・ライフ・バランスに応じて、ある程度働き方を変えることができます。興味がある方は、性別を問わず積極的に挑戦してもらいたいと思っています。

24450.

抗精神病薬誘発性傾眠、薬剤間の違いは

 傾眠は、抗精神病薬の一般的な副作用の1つである。中国・Shanghai Hongkou District Mental Health CenterのFang Fang氏らは、統合失調症、躁病、双極性うつ病、双極性障害に対し抗精神病薬を処方された成人患者を対象としたプラセボまたは実薬対照無作為化二重盲検試験についてMEDLINE検索を行い、傾眠の副作用発現率を評価した。CNS drugs誌オンライン版2016年7月2日号の報告。 元文献より、傾眠の発現率を抽出し、精神状態別に各抗精神病薬の投与量に基づきプールした。その後、絶対リスクの増加(ARI)、抗精神病薬の相対的なNNHを推定し、精神状態別にプラセボまたは実薬(対照薬)との比較を行った。 主な結果は以下のとおり。●急性の統合失調症、双極性躁病、双極性うつ病における傾眠のARIは、以下に分類できた。・重度:クロザピン・中等度:オランザピン、ペルフェナジン、クエチアピン、リスペリドン、ziprasidone・軽度:アリピプラゾール、アセナピン、ハロペリドール、ルラシドン、パリペリドン、cariprazine●ブロナンセリン、brexpiprazole、クロルプロマジン、iloperidone、sertindole、ゾテピンによる傾眠リスクは、今後の調査が必要である。●傾眠の発現率は、いくつかの抗精神病薬において用量および投与期間と正の相関が認められた。●抗精神病薬自体を含む多くの要因(傾眠を測定する方法、患者集団、研究デザイン、投与スケジュール)が、抗精神病薬誘発性傾眠の発現率に影響を与える可能性がある。●抗精神病薬誘発性傾眠のメカニズムには、複数の要因がある可能性があり、ヒスタミン1受容体、α1受容体の遮断が重要な役割を担っていると考えられる。●抗精神病薬誘発性傾眠の管理のために、以下を行う必要がある。・睡眠衛生教育を行う・傾眠リスクの低い抗精神病薬を選択する・精神医学的診断に基づき低用量から開始し、ゆっくりと増量する・必要な場合、投与量を調整する・傾眠が起きやすい薬剤の併用を最小限とする●ほとんどの場合、傾眠は軽度~中等度であるため、抗精神病薬を中止する前に最低でも4週間は継続することが合理的である。関連医療ニュース リスペリドン誘発性高プロラクチン血症への補助療法 抗精神病薬誘発性持続勃起症への対処は オランザピン誘発性体重増加を事前に予測するには:新潟大学

24451.

がん脊椎転移、手術が不適な患者とは

 治療の進歩により転移性がん患者の生存期間が延長したことから、症候性脊椎転移が増加している。脊椎の病的骨折や脊髄圧迫を有する患者には、手術で痛みを軽減しQOLを改善することができるが、通常、生存期間が3ヵ月未満と推測される場合には手術は不適と考えられている。今回、手術が不適な患者への手術回避を目的として、日本を含む国際多施設共同研究により、術後3ヵ月または2年以内に死亡した患者のデータを分析し、生存期間に関連する術前因子を検討した。その結果、生存期間は全身の術前状態に依存し、とくに術前に「Karnofsky performance score(KPS)が低い」ことが3ヵ月未満の死亡に有意に関連し、「転移脊椎数が少ない」「原発腫瘍が予後良好な組織型」ことが長期生存に有意に関連していたことを、オランダ・ユトレヒト大学医療センターのJorrit-Jan Verlaan氏らが報告した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2016年7月11日号に掲載。 著者らは、切迫病的骨折と神経障害の両方もしくはどちらかに対する手術を受けた1,266例をプロスペクティブに観察し、腫瘍の特徴、術前状態(米国麻酔学会[ASA])、神経学的状態(フランケル分類)、performance score(KPS)、QOL(EuroQol five-dimensions questionnaire [EQ-5D])などを調査した。アウトカムは、術後3ヵ月および2年における生存とし、単変量および多変量ロジスティック回帰分析を用いて、短期および長期生存に関連する術前因子を調べた。 主な結果は以下のとおり。・単変量解析において、年齢、緊急手術、KPS、EQ-5D、ASA、フランケル分類、徳橋スコア、富田スコアが、短期(3ヵ月未満)の死亡と有意に関連していた。・多変量解析において、KPS(オッズ比[OR]:1.36、95%CI:1.15~1.62)と年齢(OR:1.14、95%CI:1.02~1.27)が短期(3ヵ月未満)の死亡と有意に関連していた。・単変量解析において、年齢、手術に含まれる脊椎レベルの数、KPS、EQ-5D、フランケル分類、徳橋スコア、富田スコアが、長期(2年超)の生存に関連していた。・多変量解析において、手術に含まれる脊椎レベルの数(OR:1.21、95%CI:1.06~1.38)と原発巣が、長期(2年超)の生存と有意に関連していた。

24452.

高齢者肺がんの長期生存、放射線治療 vs.低侵襲手術/BMJ

 高齢者肺がんに対する、体幹部定位放射線治療(stereotactic ablative radiotherapy:SABR)後および胸腔鏡下肺葉切除後のがん特異的生存率でみた長期生存を比較した結果、とくに腫瘍径が大きい症例では胸腔鏡下肺葉切除のほうが、有意に改善する可能性が示唆された。米国・RWJ Barnabas Health SystemのSubroto Paul氏らによる、全米集団ベース傾向適合比較解析を行った結果で、著者は、「交絡因子が排除しきれず結果は限定的だが、手術可能な早期肺がんでSABRの治療選択が浸透する前に、さらなる詳細な評価を行う必要があるだろう」とまとめている。SABRは手術可否を問わず、早期非小細胞肺がんに有用とされている。SABR後の生存率について、低侵襲手術による切除後に疾患リスクが改善した場合と比べた場合に、同等であるかどうかは明らかになっていなかった。BMJ誌オンライン版2016年7月8日号掲載の報告。腫瘍径2cm以下と5cm以下、それぞれの場合についてがん特異的生存率を比較検討 研究グループは、腫瘍径が2cm以下の場合の胸腔鏡下亜肺葉切除(sublobar lung resection:SLR)後 vs.SABR後の、および腫瘍径が5cm以下の場合の胸腔鏡下肺葉切除[肺葉切除(lobectomy)または亜肺葉切除]後 vs.SABR後のがん特異的生存率を比較した。検討は全米集団ベースの後ろ向きコホート研究および傾向適合比較解析にて行った。対象は、全米メディケアデータベースとリンクしたSurveillance, Epidemiology, and End Results(SEER)レジストリから、2007年10月1日~2012年6月31日の間に、SABRまたは胸腔鏡下切除を受けた66歳以上の肺がん患者とした。 被験者を2013年12月31日まで追跡し、SABR後と胸腔鏡下切除後のがん特異的生存率を、腫瘍径2cm以下の場合(主要解析)と5cm以下の場合(副次解析)について評価した。手術群が高率、2cm以下では有意差ないが、5cm以下では有意な差 主要解析に組み込まれた被験者は計690例で、SABR群275例(39.9%)、胸腔鏡下SLR群415例(60.1%)であった。また副次解析には計2,967例、SABR群714例(24.1%)、胸腔鏡下切除群2,253例(75.9%)が組み込まれた。全コホートの平均年齢は76歳、フォローアップ期間の範囲は0~6.25年で、平均3年であった。 主要解析(2cm以下対象)における肺がん死亡例は、SABR群37例(13.5%)、胸腔鏡下SLR群は44例(10.6%)であった。1年時点のがん特異的生存率は、適合分析(各群適合患者201例)の結果、SABR vs.胸腔鏡下SLRの死亡に関するハザード比は1.32(95%信頼区間[CI]:0.77~2.26)であり、有意な差はみられなかった(p=0.32)。3年時推定がん特異的生存率は、SABR群82.6%、胸腔鏡下SLR群86.4%であった。 一方、副次解析(5cm以下対象、各群適合患者643例)では、胸腔鏡下切除群のがん特異的生存率の有意な改善が示された。SABR vs.胸腔鏡下切除の死亡に関するハザード比は2.10(95%CI:1.52~2.89、p<0.001)であり、3年時推定がん特異的生存率は、SABR群80.0%、胸腔鏡下切除群90.3%であった。【訂正のお知らせ】本文内の表記に誤りがあったため、一部訂正いたしました(2016年7月27日)。

24453.

DPP-4阻害薬は動脈硬化を抑制するか?

 DPP-4阻害薬による糖尿病治療の動脈硬化への効果を検証したPROLOGUE研究の結果が、7月15日に都内でプレス向けに発表された。DPP-4阻害薬投与群(n=222)と通常治療群(n=220)とで頸動脈内膜中膜複合体厚(IMT)を比較したところ、総頸動脈の平均IMTの変化率に、両群間で有意差は認められないという結果が示された。IMT計測数では国内最大規模の研究 はじめに、研究代表の野出 孝一氏(佐賀大学医学部循環器内科 教授)が研究の概要を説明。糖尿病患者の60%が心血管障害で死亡するといわれる中、本研究では動脈硬化進展に対してDPP-4阻害薬シタグリプチンがどのような効果を示すかを研究した。主要評価項目は総頸動脈の平均IMT変化率であり、本研究はIMT計測では国内最大規模の研究となる。国内48施設の協力を得て、2型糖尿病患者463例を登録し、シタグリプチン群と通常治療群に割り付け、2年にわたり研究が続けられた。その結果、IMTは両群間に有意差がなく、シタグリプチンを通常治療に追加することによる動脈硬化進展抑制効果は証明されなかった。ただし、シタグリプチン群では低血糖発生リスクの低下、HbA1cの改善には一定の効果がみられた。両群に有意差なし 続いて研究の詳細について、田中 敦史氏(佐賀大学医学部循環器内科)が説明を行った。今回の研究目的・デザインとしては、30歳以上の2型糖尿病の患者で、HbA1cが6.2~9.4%の患者をシタグリプチン投与群と通常治療(シタグリプチン以外の経口糖尿病治療薬)群に分け、24ヵ月後の両群のIMTを測定。動脈硬化進展に対するシタグリプチンの効果を比較検討した。 主な患者背景は、男女比でシタグリプチン群(男146・女76)に対し、通常治療群(男151・女69)。平均年齢でシタグリプチン群69.2歳に対し、通常治療群69.5歳。平均BMIでシタグリプチン群25.3に対し、通常治療群24.9。平均HbA1cでシタグリプチン群、通常治療群ともに6.96。開始時の平均IMTでシタグリプチン群0.829mmに対し、通常治療群0.835mmとなっている。 結果を見てみると12ヵ月後の平均IMTは、シタグリプチン群で0.825mm、通常治療群で0.828mmだった。そして、24ヵ月後の平均IMTは、シタグリプチン群で0.827mm、通常治療群で0.841mmとシタグリプチン群のほうがやや緩やかな下降であったが、統計的な有意差は認められなかった。 副次的なものとして、今回の研究ではHbA1cの値を6.2%未満に向けて厳格に治療したこともあり、両群で治療薬の増量を行った結果、シタグリプチン群では平均HbA1c 6.56%(-0.4%)、通常治療群で6.72%(-0.24%)とシタグリプチン群のほうが有意差をもってHbA1cを低下させていた。また、有害事象について、低血糖がシタグリプチン群0例だったのに対し、通常治療群では7例が報告された。その他、心不全、狭心症などの循環器系はシタグリプチン群では14例、通常治療群では8例が報告された(これは患者さんの元々の素因が関係すると推定されている)。 まとめとして、「今回の研究では、総頸動脈平均IMTの24ヵ月後の変化率には、シタグリプチン群と通常治療群の間には有意差は認められなかった。ただし、シタグリプチン治療群のほうがHbA1cを有意に低下させたほか、同群では低血糖を認めなかったが、通常治療群では低血糖を7例認めた。今後もサブ解析などで分析結果を報告していきたい」と説明を終えた。

24454.

左眼白内障の増大、車のサイドウィンドウが関連?

 紫外線A波(UV-A)と、白内障や皮膚がんリスクとの関連は知られているが、米国・Boxer Wachler視覚研究所のBrian S. Boxer Wachler氏は、自動車のフロントガラスとサイドウィンドウの紫外線A波(UV-A)カット率を比較した。その結果、フロントガラスのUV-Aカット率は車種による差はみられず一貫して高かったが、サイドウィンドウのUV-Aカット率はフロントガラスよりも低く、車種によって差があることが判明したという。著者は、「左眼の白内障と左顔面の皮膚がんの増加が報告されているが、今回の結果はその理由の裏付けの1つとなるものだ」と述べたうえで、「自動車メーカーには、サイドウィンドウのUV-Aカット率を高めることを検討してほしい」と提言している。JAMA Ophthalmology誌2016年7月1日号の掲載報告。 検討は、ロサンゼルスの自動車ディーラーにある15社計29台(年式は1990年~2014年、平均2010年)の車を対象に、車外、フロントガラスの内側(車内)および運転者側のサイドウィンドウの内側のUV-A波を測定し、それぞれのUV-Aカット率を評価した。 主な結果は以下のとおり。・UV-Aカット率平均値は、フロントガラスが96%(範囲95~98%、95%信頼区間[CI]:95.7~96.3%)、サイドウィンドウが71%(範囲44~96%、95%CI:66.4~75.6%)で、フロントガラスが高かった。・両者の差は、25%(95%CI:21~30%、p<0.001)であった。・サイドウィンドウのUV-Aカット率が>90%と高かったのは、29台中4台(13.8%)であった。

24455.

急性呼吸不全のICU入院患者に標準化した多面的リハビリテーションの早期介入を行うと入院期間を短縮できるのか?(解説:山本 寛 氏)-572

 急性呼吸不全の患者の予後は不良であり、もし生存しても身体機能の低下が待っている。こうした患者の身体機能を維持するためには、患者ごとに異なるアプローチが必要なことも多い。これまでにも、ICU入院患者に対する身体リハが入院期間を短縮したり、身体機能を改善させたりといった効果が報告されてはいるが、異論もあるところである。標準化された多面的なリハビリテーションによる早期介入が、ICUに入室した急性呼吸不全の患者の転帰を改善させるかもしれないと考えた著者らは、急性呼吸不全患者に対して、標準化された多面的なリハビリテーション(Standardized rehabilitation therapy;SRT)で早期介入を行った場合と、通常のICUケアを行った場合とを比較検討した。 試験デザインは、単施設(Wake Forest Baptist Medical Center, NC)、ランダム化比較試験である。ICUで機械的人工換気を要する急性呼吸不全の患者300例(平均58歳、うち女性が55%)をSRT群(n=150)と通常ケアを受ける群(n=150)とにランダムに割り付けた。試験期間は2009年10月から2014年5月までで、6ヵ月の観察期間が設定されている。 SRT群の患者には、退院までの毎日、他動的関節可動域訓練、理学療法、漸増抵抗訓練を行った。通常ケア群の患者には、平日のみ、とくに臨床チームから依頼があった場合のみ理学療法を行った。SRT群では、中央値で8.0日(IQR;5.0~14.0)の他動的関節可動域訓練、5.0日(IQR;3.0~8.0)の理学療法、3.0日(IQR;1.0~5.0)の漸増抵抗訓練が行われた。通常ケア群に対する理学療法施行日数の中央値は、1.0日(IQR;0.0~8.0)であった。 ICU在室中、退院後2、4、6ヵ月後の各ポイントで、評価者盲検で各種のテストが行われた。主要評価項目は、入院期間(hospital length of stay;LOS)に設定された。副次的評価項目は人工呼吸器装着期間、ICU入室日数、簡易身体能力バッテリー(Short Physical Performance Battery;SPPB)スコア、健康関連QOL(36-item Short-Form Health Survey;SF-36)、日常生活の困難さを評価する指標となるFunctional Performance Inventory(FPI)スコア、認知機能を評価するMini-Mental State Examination(MMSE)、握力、ハンドヘルド・ダイナモメーターで測定した筋力であった。 結果であるが、SRT群のLOSは10日(IQR;6~17)、通常ケア群のLOSも10日(IQR;7~16)であり、両群間で有意差を認めなかった(median difference 0 [95%CI:−1.5~3]、p=0.41)。人工呼吸器装着期間やICU入室期間にも差がなかった。6ヵ月後の握力にも差はなく(difference 2.0kg [95%CI:−1.3~5.4]、p=0.23)、ハンドヘルド・ダイナモメーターで測定した筋力も有意な差を認めなかった(difference 0.4lb [95%CI:−2.9~3.7]、p=0.82)。SF-36でみたphysical health(difference 3.4 [95%CI:−0.02~7.0]、p=0.05)、mental health(difference 2.4 [95%CI:−1.2~6.0]、p=0.19)、さらにMMSEでみた認知機能についても有意差を認めなかった(difference 0.6 [95%CI:−0.2~1.4]、p=0.17)。一方、SPPBスコア(difference 1.1 [95%CI:0.04~2.1]、p=0.04)、SF-36の身体機能スケール(difference 12.2 [95%CI:3.8~20.7]、p=0.001)、FPIスコア(difference 0.2 [95%CI:0.04~0.4]、p=0.02)のいずれも、6ヵ月後のフォローアップ時点で比べるとSRT群のほうが有意に良好な結果であった。 以上から著者らは、急性呼吸不全で入院した患者に対しては、標準化した多面的リハビリテーションによる早期介入を行っても入院期間の短縮にはつながらないと結論している。 通常ケア群では、入院期間のわずか12%の日数しか身体リハビリを行っておらず、漸増抵抗訓練に至ってはまったく行っていない。しかも、SRT群と違って平日しかリハビリの介入がなされていない。にもかかわらず、SRTを行っても入院期間を短縮できなかったのはなぜなのか? 6ヵ月後のフォローで、副次的評価項目のSPPBスコア、SF-36(physical)、FPIスコアのいずれも良好だったことから、critical care領域での効果を探る際に、その長期効果を主要評価項目に設定した臨床試験を計画する価値は、今後ありそうである。 また、著者らも指摘していることだが、フォローアップ期間の脱落者が24%もいることは問題である。試験開始に当たり、脱落率を10%と予想してサンプル数を設定しているのだから、結果の解釈には当然バイアスを与えてしまう。脱落の理由は論文上で明確に記載すべきである。単施設で行われた研究である点も、本研究の限界といえる。著者らは“no clinical difference”としているが、SRT群では基礎肺疾患を有する患者がやや多い点も気になるところである(SRT群34.0%、通常ケア群30.7%)。著者らが示したSupplement dataによると、 長期フォローができなかった、基礎肺疾患のある患者の割合はSRT群で36.4%、通常ケア群で17.4%と、SRT群で多いようにみえる。基礎肺疾患のある患者がSRT群に多かったことがnegative studyとなった一因かもしれないし、またそうした患者の長期フォローができなかったことで、結果的にSRT群の長期フォローアップ後の結果を良好にみえるのかもしれない。また、ICU入院中の鎮静プロトコルがまちまちであった。人工呼吸器装着中の鎮静は必要だが、早期リハビリテーションの介入効果に影響を与える可能性がある。最近、通販などで話題になっているEMSのような手法が有効かどうかについても、今後検討されるかもしれない。

24456.

LAIを適切に使用するための5つのポイント

 最近のパリペリドンパルミチン酸エステルで治療された患者における心臓突然死(SCD)は、長時間作用型注射用抗精神病薬(LAI)の使用について議論を引き起こした。しかし、LAIとSCDとの関連は、十分に研究されていない。いしい記念病院の長嶺 敬彦氏は、LAIを適切に使用するために、LAIの市販直後調査結果のレビューを行った。International Medical Journal誌2016年6月号の報告。 LAIに関する市販直後調査の結果を確認し、D2受容体占有率を推定した。主な結果は以下のとおり。・2つの所見が確認された。 1)身体的リスクを有する患者へのLAI投与は、SCDを増加させる可能性が高い。 2)パリペリドンパルミチン酸エステルで治療された患者における4例のSCDは、心室性不整脈に起因することが疑われる。・パリペリドンパルミチン酸エステル150mg単回投与による推定D2受容体占有率は80%以上であった。・症状が不安定な患者に対しより高用量で投与した場合、重篤な身体的合併症のない患者でも、パリペリドンパルミチン酸エステルは、心室性不整脈のリスクを増加させる可能性がある。 結果を踏まえ著者は、臨床診療では以下の5点に注意し、LAIを使用することが重要であるとしている。 1)身体的合併症を有する患者では、非常に慎重に使用すること。 2)不必要な高用量での使用は避け、多剤併用患者に対しては非常に慎重に使用すること。 3)急性精神症状を有する患者へのLAI使用は避けること。 4)代謝機能不全や心血管疾患リスクの低い患者にLAIを選択すること。 5)定期的に体調をモニタリングし、ライフスタイルを向上させること。関連医療ニュース パリペリドン持効性注射剤、国内市販後の死亡例分析結果 アリピプラゾール持続性注射剤を使いこなすために 2つの月1回抗精神病薬持効性注射剤、有用性の違いは

24457.

喫煙が日本人HTLV-1キャリアのATLL発症に関連

 ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)キャリアにおいて、成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)の発症を予防する有効な方法はまだ同定されていない。今回、長崎大学原爆後障害医療研究所 近藤 久義氏らの研究により、わが国のHTLV-1キャリアにおいて、喫煙がATLL発症に影響を与える可能性が示唆された。Cancer causes & control誌オンライン版2016年7月13日号に掲載。 ATLLは、HTLV-1によって引き起こされる高悪性度の血液腫瘍である。本研究では、日本人のHTLV-1キャリアにおいて喫煙とATLL発症リスクとの関連を調べた。 著者らは、わが国の2つの異なるHTLV-1流行地域における、ベースラインでATLLを発症していなかった日本人HTLV-1キャリア1,332例(40~69歳)のコホートで、喫煙とATLL発症との関連を調査した。ATLL発症における喫煙の影響を推定するに当たっては、Cox比例ハザードモデル(性別、地域、ベースライン時の年齢、飲酒について調整)を用いた。 主な結果は以下のとおり。・1993~2012年に、これらのキャリアから新たにATLL 25例を診断した。・ATLLの全体の粗発症率は、HTLV-1キャリアにおいて1,000人年当たり1.08で、男性キャリアのほうが女性キャリアより高かった(2.21 vs.0.74)。・ATLL発症リスクは、1日当たりの喫煙本数の増加に伴って、有意に増加した。20本増加ごとのハザード比(95%CI)は、全体で2.03(1.13~3.66)、男性キャリアで2.07(1.13~3.73)であった。

24458.

過体重・肥満は死亡リスクを増大:世界4地域のメタ解析/Lancet

 過体重および肥満により、世界の4つの地域で一貫して全死因死亡のリスクが増大していることが、Global BMI Mortality Collaborationの調査で明らかとなった。研究の成果はLancet誌オンライン版2016年7月13日号に掲載された。過体重(BMI 25.0~<30.0)およびGrade1の肥満(30.0~<35.0)では、標準体重(18.5~<25.0)に比べ全死因死亡のリスクは増大しないことが報告されている。一方、BMIと死亡との因果関係を高い信頼性の下で推定するには、逆因果関係の影響をできるだけ回避する必要があり、慢性疾患や喫煙はBMIに影響を及ぼす可能性があるという。過体重、肥満と死亡の関連をメタ解析で評価 研究グループは、過体重、肥満と死亡の関連を評価するために、BMIに関する前向き研究の参加者のデータを用いてメタ解析を行った(英国医学研究会議[MRC]などの助成による)。 交絡および逆因果関係を回避するために、喫煙未経験者に限定した解析を行い、既存疾患を有する者およびフォローアップ期間の最初の5年間のデータは除外した。 アジア、オーストラリア/ニュージーランド、欧州、北米で行われた239件の前向き研究(フォローアップ期間中央値:13.7年、四分位範囲:11.4~14.7年)に参加した1,062万5,411人のうち、登録時に慢性疾患がなく、5年以上生存した喫煙未経験者の189件に参加した395万1,455人であり、このうち38万5,879人が死亡した。 主要評価項目は、BMI 22.5~<25.0の集団との比較における他の8つのBMI集団の、試験、年齢、性別で補正した死亡のハザード比(HR)とした。BMIが低くても高くても死亡リスクが上昇 全死因死亡のリスクはBMI 20.0~25.0の集団が最も低く(BMI 20.0~

24459.

日本糖尿病学会:「キラリ☆女性医師!」に新記事を掲載

 日本糖尿病学会 「女性糖尿病医サポートの取り組み」ホームページ では、 「キラリ☆女性医師!」 コーナーに 小野 百合 氏 (小野百合内科クリニック)、 吉岡 修子 氏 (公立陶生病院)の記事を掲載した。 同コーナーは、さまざまな女性医師を紹介するコーナーとして2015年4月に開設され、これまでに計 14 名の女性医師が登場している。 各記事は以下関連リンクより閲覧可能。関連リンク「キラリ☆女性医師!」(日本糖尿病学会「女性糖尿病医サポートの取り組み」)

24460.

U-Act-Early試験:従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬ナイーブの早期関節リウマチへのトシリズマブ導入効果の検討(解説:金子 開知 氏)-570

 トシリズマブ(tocilizumab:TCZ)は、世界に先駆けてわが国で発売されたIL-6受容体に対するモノクローナル抗体である。TCZは、多くの臨床試験により関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)患者の臨床症状の改善、骨破壊抑制効果や身体機能改善効果が証明されている。TCZは、本邦の「関節リウマチ診療ガイドライン2014」において、以前から推奨されていたTNF阻害薬と並んで第1選択の生物学的製剤として推奨されている。 今回、Bijlsma氏らは、早期RA患者へのTCZの単独またはメトトレキサート(methotrexate:MTX)との併用療法の有効性と安全性を、MTX単独療法と比較するU-Act-Early試験を行った。オランダのリウマチ科外来の21施設で2年間の多施設共同無作為化二重盲検比較試験が行われた。1年以内にRAと診断され、抗リウマチ薬治療歴がなく、疾患活動性スコアであるDAS28が2.6以上の18歳以上の患者を対象とした。TCZとMTX併用群、TCZ単独群、MTX群に1:1:1の割合で無作為に割り付けられた。TCZは4週ごとに8mg/kg静脈投与(最大800mg)、MTXは10mg/週経口投与より開始し、4週ごとに5mgずつ増量し、寛解または用量依存性の毒性が現れるまで最大30mg/週まで増量した。主要評価項目は、初期治療で6ヵ月以上持続する寛解維持(腫脹疼痛関節数4以下かつDAS28<2.6)を得られた患者の割合とした。 発症早期RA患者317例が登録された(併用群106例、TCZ群103例、MTX群108例)。最初に割り付けられた治療での寛解維持達成は、併用群91例(86%)、TCZ群86例(84%)、MTX群48例(44%)で得られ、相対危険度はMTX群に比し併用群が2.00、TCZ群が1.86と有意に増加した。割り付けた治療で寛解に達成しない場合は、ヒドロキシクロロキンを追加し、さらにプラセボは実薬にし、TCZはTNF阻害薬併用に順次変更した。また、全治療群における寛解維持達成は、併用群91例(86%)、TCZ群91例(88%)、MTX群83例(77%)であった。治療群全体で最も発現頻度の高い有害事象は鼻咽頭炎で、115例(36%)に認めた。重篤な有害事象の発症に治療群間で差はなかった。試験期間に死亡例の報告はなかった。 本研究では、無治療の早期RA患者において、持続的寛解を目指す治療として、現在の標準治療であるMTX単独開始群と比べ、TCZの単独またはTCZとMTXとの併用開始群が約2倍の寛解率を得ることが示され、安全性は同等であった。今後、長期のデータや費用対効果を考慮していく必要がある。

検索結果 合計:35638件 表示位置:24441 - 24460