サイト内検索|page:1204

検索結果 合計:35638件 表示位置:24061 - 24080

24061.

「平成28年度 医療安全管理者養成講習会」開催のお知らせ

 平成28年12月12日(月)~17日(土)に、一般社団法人 日本医療法人協会の主催による「医療安全管理者養成講習会」が開催される。 この研修会は、医療安全管理者としての役割と業務を明確に理解し、組織における安全推進のリーダーシップを発揮するため、医療安全活動の実践に必要な基本知識、ならびに技術・態度などを習得することを目的とする。本邦初のFRAMによる事例分析実習等、最先端の科学としての医療安全の知識を学習すると同時に、現場医療従事者を保護するための方策を習得することを目指している。研修は、厚生労働省「医療安全管理者の業務指針および養成のためのプログラム指針」(平成19年3月)で示されている内容にのっとり、「医療安全対策加算」の施設基準である「医療安全対策に係る適切な研修」にも対応している。開催概要 主 催  : 一般社団法人 日本医療法人協会 開催日時 : 平成28年12月12日(月)~17日(土) 6日間 会 場  : 東京都千代田区富士見2-6-12 AMビル4階 会議室 定 員  : 日本医療法人協会会員病院の医療安全対策関係職員など 定員20名 主な研修プログラム  ・医療安全管理の基礎知識と考え方  ・事故発生時の対応I(患者・家族対応)  ・事故発生時の対応II(医療従事者への対応)   ・事故発生時の対応III(法的視点)           ・再発防止       ・事例分析(FRAM)  ・医療安全の意義と院内の体制作り     ・事故報告制度       ・グループワーク 参加費用(全日程)  ・会員   97,200円(消費税込)  ・非会員 137,200円(消費税込)●詳しいお問い合わせについて 平成28年度 医療安全管理者養成講習会 運営事務局 E-mail:jimukyoku.anzen@hama-med.ac.jp

24062.

StageIII悪性黒色腫の術後補助療法にイピリムマブは有用/NEJM

 切除後の高リスクStage III悪性黒色腫の術後補助療法として、イピリムマブは一定の有害事象の負担はあるものの無再発生存(RFS)期間を10ヵ月以上延長し、全生存(OS)の改善をもたらすことが、フランス・Gustave Roussy Cancer Campus Grand ParisのAlexander MM Eggermont氏らが進めるEORTC 18071試験で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2016年10月8日号に掲載された。イピリムマブは、T細胞上のCTLA-4に選択的なIgG-1の完全ヒト型モノクローナル抗体で、進行悪性黒色腫の治療薬(3mg/kg)として、2011年、欧米で承認を得ている。その後の第II相試験では、用量0.3および3mg/kgに比べ10mg/kgの効果が優れることが報告されている。術後10mg/kg投与の有用性をプラセボ対照無作為化試験で評価 EORTC 18071は、根治切除後のStage III悪性黒色腫の術後補助療法において、イピリムマブの有用性を評価する二重盲検プラセボ対照無作為化第III相試験(Bristol-Myers Squibb社の助成による)。 すでに、このレジメンは、フォローアップ期間中央値2.7年時の結果(RFSのハザード比[HR]:0.75、p=0.001)に基づき、2015年に米国食品医薬品局(FDA)の承認を得ており、今回は、中央値5.3年の解析結果が報告された。 対象は、年齢18歳以上、組織学的に皮膚悪性黒色腫が確認され、Stage IIIA(1つ以上の>1mmの転移を有するリンパ節が1個のみ)、IIIB、in-transit転移(原発巣から2cm以上離れ、最も近いリンパ節までの間に存在する転移巣)がないIIICの患者で、根治的領域リンパ節切除術を施行された者であった。 被験者は、イピリムマブ(10mg/kg、静注)を投与する群またはプラセボ群に無作為に割り付けられた。治療は、3週ごとに4回投与後、3ヵ月ごとに最長3年間、またはこの間に再発するか、許容できない毒性が発現するまで行われた。 主要評価項目はRFS、副次評価項目にはOS、無遠隔転移生存(DMFS)、安全性が含まれた。RFSは、割り付け時から初回再発(局所、領域、遠隔転移)および全死因死亡が発現するまでの期間と定義した。 2008年7月~2011年8月までに、19ヵ国99施設に951例が登録され、イピリムマブ群に475例、プラセボ群には476例が割り付けられた。5年RFS、OS、DMFSが約10%改善、Grade 3/4有害事象は高頻度 ベースラインの年齢中央値は、イピリムマブ群が51歳(範囲:20~84)、プラセボ群は52歳(同:18~78)、男性がそれぞれ62.3%、61.6%を占めた。リンパ節転移数は、1個がイピリムマブ群45.7%、プラセボ群46.2%、2/3個がそれぞれ34.3%、33.2%、4個以上は20.0%、20.6%であり、潰瘍形成はそれぞれ41.5%、42.6%に認められた。 5年RFS率は、イピリムマブ群が40.8%と、プラセボ群の30.3%に比べ有意に優れた(HR:0.76、95%信頼区間[CI]:0.64~0.89、p<0.001)。RFS期間中央値は、それぞれ27.6ヵ月(95%CI:19.3~37.2)、17.1ヵ月(95%CI:13.6~21.6)だった。 5年OS率は、イピリムマブ群が65.4%であり、プラセボ群の54.4%よりも有意に良好であった(HR:0.72、95.1%CI:0.58~0.88、p=0.001)。 また、5年DMFS率は、イピリムマブ群が48.3%と、プラセボ群の38.9%よりも有意に良好であった(HR:0.76、95.8%CI:0.64~0.92、p=0.002)。DMFS期間中央値は、それぞれ48.3ヵ月(95%CI:35.5~71.6)、27.5ヵ月(95%CI:21.9~34.8)だった。 Grade 3/4の有害事象の発現率は、イピリムマブ群が54.1%であり、プラセボ群の26.2%に比べて高かった。Grade 3/4の免疫介在性有害事象も、それぞれ41.6%、2.7%と、イピリムマブ群の頻度が高かった。 イピリムマブ群で最も頻度の高いGrade 3/4の免疫介在性有害事象は消化器系(16.1%)で、次いで肝臓(10.8%)、内分泌系(7.9%)の順であり、免疫介在性有害事象による死亡が5例(1.1%)認められた。 著者は、「今回のアップデート解析では、毒性という代償はあるが、以前に観察されたRFSの延長が確証され、これがOSおよびDMFSの改善に転化していることが示された」とまとめ、「有害事象の多くは一過性であった」としている。

24063.

冠動脈de novo病変に対する「ステントレスPCI」

 薬剤溶出ステント(以下、DES:Drug Eluting Stent)の再狭窄率は低い。しかし、ステント血栓症、ステントフラクチャー、neo-atherosclerosisなどいくつかの問題が残る。一方、バルーン単独の経皮的冠動脈インターベンション「ステントレスPCI」はいまだに根強く、薬物溶出バルーン(DCB:Drug Coated Balloon)の臨床応用により注目されており、その有効性を支持する臨床試験もある。獨協医科大学 循環器内科の西山直希氏らは、de novo冠状動脈狭窄病変の治療におけるDCBの有効性を評価することを目的とした研究を行っている。International Journal of Cardiology誌2016年11月1日号の報告。 2014年5月~15年6月に待機的な経皮的PCIを受けた慢性冠動脈疾患患者から透析患者、再狭窄患者、重度石灰化、左主幹部、慢性完全閉塞病変を除外した60例を登録し、無作為にステントレス群(n=30)とステント群(n=30)に割り付けた。ステントレス群では初期拡張で至適径に拡張できた患者にDCBを施行、拡張できなかった患者にはDESを用いた。ステントレス群の3例はステント留置となり、結果的に、ステントレス群27例、ステント群33例となった。評価項目は8ヵ月後の標的病変再血行再建(TLR:Target Lesion Revascularization)率および晩期内腔損失(Late Lumen Loss)である。 主な結果は以下のとおり。・TLR率は両群で同等であった(ステントレス群:0.0%、ステント群:6.1%、p =0.169)。・PCI直後の最小血管径(MLD:Minimal Lumen Diameter)と初期獲得径(Acute gain)はステントレス群で有意に小さかった(MDLはステントレス群:2.36mm±0.46、DES群:2.64mm±0.37、p=0.011、Acute Gainはステントレス群:1.63±0.41mm、DES群:2.08±0.37mm、p<0.0001)。・しかし、PCI後8ヵ月のMLDおよびLate Lumen Lossについては、両群で有意な差はなかった(MLDは2.12±0.42mm vs. 32±0.52mm、p=0.121、Late Lumen Loss は0.25±0.25mm vs. 0.37±0.40mm、p=0.185)。 ケアネットの取材に対し、西山氏と共著者の小松孝昭氏、田口功氏は以下のように述べた。現在の試験の状況は? 登録数は倍以上となっている。しかしながら、DCBによるステントレスPCI群での再狭窄例は依然としてゼロである。実臨床でステントレスPCIの適応となる割合はどの程度? 透析患者、重度石灰化、左主幹部、慢性完全閉塞病変、病変長30mm以上などの病変は除外しているが、現在ではde novo症例の4割を超えている。初期拡張に用いるバルーンは? NSEバルーンを用いている。スコアリングによりプラークに亀裂を入れることで、解離ができずきれいに拡張できる。また、炎症も少なく再狭窄の予防につながると考えている。ステントレスPCIのメリットはどのようなものか? ステントという異物を入れることで、ステント血栓症や長期的にはステントに起因するneo-atherosclerosis、またステントフラクチャーによるイベントの可能性もある。ステントを入れないで済む患者にはDCBを用いることで、このようなイベントを避けることができると考えられる。また、抗血小板薬の減量または中止が可能であることもステントレスPCIのメリットだと考えられる。 バルーンで拡張し、ステントを留置するというのが現在のPCIの一連の流れであるが、その中にステントを入れないで済む患者が存在する。DES時代の中、これからもステントレスPCIの有用性を評価して臨床応用につなげていくべきであろう。それは、患者さんのQOLおよび予後の改善につながると考えられる、と田口氏は言う。

24064.

脳梗塞血栓除去療法:治療までの時間と転帰―メタ解析(解説:中川原 譲二 氏)-604

 第2世代デバイスを用いた血栓除去療法は、頭蓋内の大血管閉塞による虚血性脳卒中患者に対して有益である。治療までの時間と転帰との関係図式は、治療実施をガイドするために役立つ。本研究は、血栓除去療法が有益である期間、および治療遅延が機能的転帰、死亡、症候性頭蓋内出血と関係する範囲を特定することにある。研究結果は、JAMA誌2016年9月27日号に掲載された。 米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のJeffrey L. Saver氏らの研究グループは、2016年7月1日までに発表された、ステント型脳血栓回収機器やほかの第2世代血栓除去デバイスを用いた第III相無作為化比較試験について、患者データをプールし、メタ解析を行った。選択された5試験には、89ヵ所の国際的医療機関の被験者1,287例が登録された。 血栓除去療法+薬物療法を実施した場合と、薬物療法のみの場合について転帰を比較した。主要評価項目は、3ヵ月後のmodified Rankin Scale(mRS、0~6)とし、mRSの分布順位のシフトを捉えるための共通オッズ比(cOR)で分析した。副次的評価項目は、3ヵ月後の機能的自立度、3ヵ月までの死亡率、症候性出血性変化とした。転帰は発症から動脈穿刺までの時間が長くなるほど低下 被験者のうち、血栓除去療法と薬剤療法を行ったのは634例(血栓除去療法群)、薬物療法のみは653例(薬物療法群)だった。被験者の平均年齢は66.5歳、女性は47.0%だった。 発症からランダム化までの時間は196分(四分位範囲、142~267)であった。血栓除去療法群では、発症から動脈穿刺までの時間は238分(同:180~302)、発症から再灌流までの時間は286分(同:215~363)だった。 90日後の平均mRSスコアは、薬物療法群が3.6(95%CI:3.5~3.8)に対し、血栓除去療法群は2.9(同:2.7~3.1)と、障害の程度は有意に低かった。 血栓除去療法によって90日後に障害の程度がより良好となる転帰のオッズ比は、発症から動脈穿刺までの時間が長くなるほど低下した。同時間が3時間では、共通オッズ比は2.79(95%CI:1.96~3.98)、アウトカムがより良好となる確率の絶対差は39.2%だったのに対し、同時間が6時間では、それぞれ1.98(95%CI:1.30~3.00)、30.2%に、また8時間では1.57(95%CI:0.86~2.88)、15.7%だった。なお、同時間が7時間18分までは、血栓除去療法群が薬物療法群よりアウトカムが有意に良好だった。 血栓除去療法によって十分な再灌流を達成した390例についてみたところ、再灌流が1時間遅れることによって、障害の程度が良好になる可能性は減り(共通オッズ比:0.84[95%CI:0.76~0.93]、絶対差:-6.7%)、機能的自立度も低下した(共通オッズ比:0.81[95%CI:0.71~0.92]、絶対差:-5.2%[95%CI:-8.3%~—2.1%])。 しかし、死亡率は同程度だった(オッズ比:1.12[95%CI:0.93~1.34]、絶対差:1.5%[95%CI:-0.9%~4.2%])。血栓除去療法の有益性は、7.3時間以降は認められない 大血管性の虚血性脳卒中患者についてメタ解析を行った結果、早期の血栓除去療法+薬物療法は、薬物療法のみの場合に比べて、3ヵ月後の障害の程度は有意に低かった。ただし、7.3時間以降に実施した場合には、その有益性は認められなかった。本邦においても、包括的脳卒中センターの整備が必須 頭蓋内の大血管閉塞による虚血性脳卒中患者に対する第2世代デバイスを用いた血栓除去療法は、エビデンスレベルの高い治療法として確立したといってよい。しかし、その有益性は、発症からの時間に依存しており、早ければ早いほど良好な機能的転帰が得られる。すなわち、発症→搬送→診断→治療までの対応が血栓溶解療法以上に迅速でなければならない。本研究で取り上げられた5試験は、いずれも高度急性期脳卒中診療を24時間提供できる包括的脳卒中センター(国際的医療機関)において実施されており、本邦において、血栓除去療法を本格的に普及させるためには、包括的脳卒中センターを一定規模の地域に整備することが必須である。

24065.

感染症診療とダニワールド[Enfectionシリーズ] Kindle版

新しい電子書籍シリーズの第1弾は「ダニ」!感染症診療に関する電子書籍シリーズ ”Enfection”。 その第1弾では「ダニ」を取り上げています。そして、「ダニ」といえば、『新興再興感染症に気を付けろッ!』で連載中の忽那賢志氏(国際医療センター)の存在を取り上げないわけにはいきません。ダニやダニに起因する感染症研究に邁進する、忽那氏の豊富な知見をここに結集いたしました。日常診療でももちろんお役に立ちます。主な内容は次の通りです。1.若者よダニを狩れ!2.日本のリケッチア感染症―ツツガムシ病と日本紅斑熱3.重症熱性血小板減少症候群(SFTS)―新しいマダニ媒介性ウイルス感染症が日本にもあった!4.ボレリア感染症―ライム病と回帰熱/5.アナプラズマ症―診断法の確立と実態解明を急げ!付.マダニ地図2016画像をクリックすると、内容の一部をご覧いただけます。   感染症診療とダニワールド定価 1,000円(税込)判型 kindle版頁数 66頁(※紙の本に換算した場合)発行 2016年10月編集 笠原敬(奈良県立医科大学 感染症センター)   忽那賢志(国立国際医療研究センター病院         国際感染症センター)

24066.

わかる統計教室 第4回 ギモンを解決!一問一答 質問2

インデックスページへ戻る第4回 ギモンを解決!一問一答質問2 何人くらいの患者さんを対象にアンケート調査をすればよいですか?質問1■どのくらいの患者さんを対象にアンケート調査をすればよいですか?このくらいの患者さんにアンケート調査をすればよい、という正解はありません。調査する人数(サンプルサイズ)が少ないほど、信頼区間が広がり、誤差は大きくなります。その誤差をどの程度にとどめたいかによって、調査すべき人数が変わります。図1に示した「サンプルサイズ別信頼区間表」をご覧ください。図1 サンプルサイズ別信頼区間表誤差が13.9%と大きいときのnは50と少なく、誤差が1.0%と小さいときのnは10,000も必要です。決めなければならないのは、まず誤差をいくつにするかです。標本比率pバーの値が40%のときに、誤差を4.8%以内にしたければ、nは400人以上必要だということがわかります。標本比率pバーの値は、調査で最も重要と考える質問項目のpバーが、いくつになりそうかを想定し、その値を用います。わからない場合は50%としてください。このpバーと誤差を用いて計算されたサンプルサイズが、調査に必要なサンプルサイズとなります。サンプルサイズは、母比率と推定公式から求めることができます。標本比率を40%(pバー=0.4)と想定し、誤差を4.8%以内(0.048)にしたい場合、信頼区間が0.4±0.048となるnを、推定の公式から逆算します。図2にサンプルサイズ算出の公式を示します。この式は上記の計算を公式化したもので、無限母集団に適用されるものです。図2 サンプルサイズの算出公式■標本比率、誤差に対応したサンプルサイズ早見表任意の標本比率pバーと誤差に対するサンプルサイズを示した一覧表を図3に示します。表内に赤く表示した数値を基に見方を説明します。図3-1 サンプルサイズ早見表表の数値は、各標本比率に対する誤差であり、標本比率の0.1倍の誤差にしたいという場合です。たとえばpバー=40%のときの誤差を40%×0.1=4%にしたいとした場合です。表の数値は、標本比率と誤差に対応したサンプルサイズです。pバー=40%、誤差4%で必要なサンプルサイズは576人です。言い換えると、信頼区間40%±4%とするのに必要なnは576人です(赤色の囲み)。同じように、信頼区間90%±9%であればnは43人(緑色の囲み)、10%±1%のnは3,457人(水色の囲み)となります。図3-2 サンプルサイズ早見表一例として、ある医薬品が、どれくらい多くの患者さんに使用されているかを調べることにします。その医薬品の使用率は、どう考えても10%を超えることはないとします。誤差率を2%(黄色の囲み)とすると、864人(黄色の囲み)以上の調査をしなければならないことがわかります。使用率が低い医薬品ほど、サンプルサイズが大きくなければならないということです。今回のポイント1)どれくらいの患者さんにアンケート調査をすればよいか、という正解はない。2)サンプルサイズは、調査担当者がその誤差をどの程度にとどめたいかによって、調査するべき人数が変わる。3)ある医薬品が、どれくらい多くの患者さんに使用されているかを調べるような場合、使用率が低い医薬品ほどサンプルサイズは大きくなければならない。インデックスページへ戻る

24067.

142)疾病リスクを血圧管理指導で安心させる【高血圧患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 医師Aさん、気になる病気は何ですか? 患者やっぱり、認知症ですね。最近、物忘れが多くて…。 医師なるほど。普段、どんなことに気を付けておられますか? 患者特に、何もしていないんですが…。 医師それなら、認知症予防になるいい方法がありますよ? 患者それは何ですか?(興味津々) 医師当たり前のことなんですが、血圧をきちんと管理することです。血圧をきちんと管理することで、動脈硬化を防ぐことができます。その結果、血管性認知症になるリスクを下げることができますよ。 患者やっぱり血圧なんですね。もっと気を付けるようにします。●ポイント血管性認知症と血圧管理の関係をわかりやすく説明します1)Sharp SI, et al. Int J Geriatr Psychiatry. 2011;26:661-669.

24068.

TCT 2016開催地、ワシントンD.C.のおすすめスポット

ケアネットでは、TCT2016に参加される先生方に、開催地ワシントンD.C.を楽しんでいただけるよう、米国メリーランド州に留学経験のある矢作和之氏(三井記念病院 循環器内科)にもご協力いただき、おすすめの観光名所やレストランなどの情報を集めましたのでご紹介します。ワシントンD.C.はアメリカ合衆国の首都であり、ホワイトハウスをはじめとし、多くの観光スポットがあります。また、世界中から多くの人が訪れるため、本格的な各国料理を楽しめるのも特徴です。TCT 2016注目の演題はこちら矢作氏おすすめ観光スポット5選矢作氏おすすめレストラン、その他会場周辺レストラン一覧ショッピング情報矢作氏おすすめ観光スポット5選ホワイトハウス(White House)米国大統領の官邸。表からみることもできますが、裏からみたほうがホワイトハウスを近くにみることができます。大統領がいるときは、星条旗が掲げられているそうです。[住所] 1600 Pennsylvania Avenue NW, Washington, D.C. 20500ワシントン記念塔(Washington Monument)初代大統領 ジョージ・ワシントンの偉業を称える記念塔。ワシントンD.C.の景色・夜景が一望できます。展望台に登るには、予約が必須。[住所] 2 15th St. NW, Washington, D.C. 200024リンカ―ン記念堂(Lincoln Memorial)/国会議事堂(U.S. Capitol) ナショナルモールの西側にあるのがリンカーン記念堂で、東側にあるのが国会議事堂です。その間は約4kmあり、広大な緑地帯になっています。休日には多くの人が散歩やランニングをしたり、また家族でのんびり過ごしたりしています。[住所] 2 Lincoln Memorial Circle, NW, Washington, D.C. 20002/East Capitol St NE & First St SE, Washington, D.C. 20004タイダルベイスン(Tidal Basin)ポトマック川沿いにある池。春は池の周囲に植えられた桜並木でとても綺麗なスポット。実はこの桜は日本から贈られたもの。この時期は桜をみることはできませんが、池では手漕ぎボートなどにも乗れ、学会の途中の気分転換に行くのもいいかもしれません。[住所] 1501 Maine Ave, SW, Washington, D.C. 20024スミソニアンエリア おすすめ博物館・美術館(Smithsonian Museum)ナショナルギャラリー(National Gallery of Art)石油や鉄鋼などで財を成したアンドリューメロン氏が13~19世紀の絵画や彫刻、美術品を買い求め、彼の死後、今までのコレクションを国に寄付することから始まった美術館。運営、維持費は国家予算から支出されているものの、美術品の購入に関して、国は一切お金を出していないそうです。コレクション総数は11万6,000点にも達します。[住所] 6th and Constitution Avenue NW, Washington, D.C. 20565国立自然史博物館(National Museum of Natural History)スミソニアンで最も古い博物館で100年の歴史があります。博物館のコレクションは約1億2,650万点で、世界最大の博物館といえます。入り口を入ってすぐの巨大なアフリカ像は迫力があり圧巻です。[住所] 10th St. & Constitution Ave. NW, Washington, D.C. 20560国立航空宇宙博物館(National Air and Space Museum)世界各国の航空機が展示されています。最大の魅力は、展示物に燃料を補給すればすぐにでも稼働できる状態で陳列されていることです。また、この博物館にはあの有名な日本が生み出したゼロ戦(三菱零式艦上戦闘機52型A6M5)が展示されています。[住所] Independence Ave at 6th St, SW, Washington, D.C. 20560レストラン情報<ステーキ、ハンバーガー>(せっかくアメリカに来たのだから本場のステーキを!)BLT STEAK今はやりのTボーンステーキを味わえる人気店。[住所] 1625 I St. NW(bet. 16th & 17th Sts.), Washington, D.C. 20006[TEL] 202-689-8999Shake Shackニューヨークで大人気のハンバーガーショップ。日本でも表参道に開店するなど、とても有名。日本では行列必至ですが、ワシントンD.C.ならあまり行列がなく食べられるかもしれません。Five Guys Burgers and Fries日本未上陸のハンバーガー屋さん。とてもアメリカらしいハンバーガー。がっつりいきたいときは、パテはダブルで。<シーフード>Captain White's Seafood City (Fish market)生牡蠣など、とても新鮮なシーフードを味わえるお店。[住所] 1100 Maine Ave. SW, Washington, D.C. 20024[TEL] 202-484-2722<和食>(やっぱり、アメリカでも和食が食べたくなりますよね)寿司太郎オバマ大統領も来店したことのある、とても有名なお寿司屋さん。おいしいお寿司が味わえます。[住所] 1503 17th Street, NW, Washington, D.C. 20036[TEL] 202-462-8999寿司キャピトルキャピトルヒルにあるお寿司屋さん。周辺はとても賑わっています。[住所] 325 Pennsylvania Ave SE, Washington, D.C. 20003[TEL] 202-627-0325寿司幸中心部から北部に20分程度の所にありますが、おいしい和食が味わえます。雰囲気もいいです。[住所] 5455 Wisconsin Avenue, Chevy Chase, MD 20815[TEL] 301-961-1644居酒屋関日本の居酒屋をそのままアメリカで味わえる数少ないお店の中の1つ。[住所] 1117 V St. NW, D.C.[TEL] 202-588-5841(予約は5~8名の団体のみ可)Sakedokoro Makotoメニューはコース料理でこだわりの和食屋さん。ドレスコードあり。中心部からはタクシーで。[住所] 4822 MacArthur Blvd NW, Washington, D.C. 20007[TEL] 202-298-6866<ラーメン>DAIKAYA日本のラーメンが味わえます。とても混んでいるので、時間に余裕を持って行くといいと思います。[住所] 705 6th St NW, Washington, D.C. 20001[TEL] 202-589-1600<その他、会場周辺のレストラン一覧(編集部より)>画像を拡大する1.Morton’s The Steakhouse(ステーキ)2.McCormick & Schmick’s(シーフード) 3.The Oceanaire(シーフード)4.Kaz Sushi Bistro(寿司)5.The Capital Grille(ステーキ)6.Palm(ステーキ、シーフード)7.La Taberna del Alabardero(スペイン料理)8.Meiwah(中華)9.Bourbon Steak(ステーキ)10.Farmers Fishers Bakers(アメリカン)ショッピング情報<スーパーマーケット>Whole foodsオーガニック食材や調味料が置いてあり、アメリカで人気のスーパーマーケット。サラダバーや総菜のコーナーもあり、テイクアウトもできます。トレーダージョーズクオリティの高い商品を扱っているスーパーマーケット。オリジナルアイテムが人気で、値段もリーズナブル。お土産にも使えるアイテムが豊富。<ショッピング街>ジョージタウンエリア若者が集まる町。町全体もレンガづくりでできており、とても素敵な雰囲気を持っています。今人気のあるブランドショップが集結。<アウトレット>Tanger outlet中心部からすぐに行けるアウトレット。最大70%offの商品などもあり、日本で人気があるブランドも入っています。[住所] 6800 Oxon Hill Road, National Harbor, MD 20745

24069.

双極性障害患者の脳に対する向精神薬の影響は

 双極性障害患者の脳の構造が異常であるとのエビデンスがある。リチウムの摂取量は、全体および部分的に脳ボリュームを正常化すると考えられるが、脳容積や皮質厚に対する抗精神病薬の効果は明確ではない。オランダ・ユトレヒト大学医療センターのLucija Abramovic氏らは、双極性障害I型患者の大規模な均質サンプルを用いて、抗精神病薬とリチウム摂取により誘導された疾患特異的な脳の偏差を明らかにするため検討を行った。European neuropsychopharmacology誌オンライン版2016年9月21日号の報告。 双極性障害I型患者266例および対象被験者171例よりMRI脳スキャンデータを収集した。患者群と対照群における皮質下ボリュームと全体および限局皮質測定(ボリューム、厚さ、表面積)を比較した。患者群において、リチウムおよび抗精神病薬と全体、皮質下、皮質測定との関連を検討した。 主な結果は以下のとおり。・患者群では、対照群と比較して、側面、第3脳室、尾状核、淡蒼球ボリュームが有意に大きく、前額部、頭頂部、帯状領域にあるいくつかの小さな皮質の有意な薄さが認められた。・リチウムを摂取制定しない患者では、リチウム摂取患者と比較し、脳全体、視床、被殻、淡蒼球、海馬、側坐核ボリュームが有意に小さかった。・抗精神病薬摂取患者では、大きな第3脳室、小さな海馬および辺縁皮質ボリュームと関連していた。・双極性障害患者では、脳全体、皮質下、心室容積、とくに尾状核と淡蒼球の異常が認められた。関連医療ニュース 双極性障害患者の脳灰白質はどうなっている 抗精神病薬が脳容積の減少に関与か 双極性障害ラピッドサイクラーの特徴は

24070.

非小細胞肺がん1次治療、ニボルマブ単剤と化学療法の比較:CheckMate-026

 ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY)は2016年10月9日、PD-L1発現レベルが1%以上の進行期非小細胞肺がん(NSCLC)患者の1次治療として、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)単剤療法を評価したCheckMate-026試験の主要解析の最終結果を発表した。本試験は、PD-L1発現レベルが5%以上の患者における無増悪生存期間(PFS)を評価することを目的に実施された。すでに公表された本試験のトップライン結果では、化学療法と比較し、主要評価項目であるPFSの優越性が示されなかったと公表されている。 PD-L1発現レベルが5%以上の患者におけるPFS中央値はニボルマブ群で4.2ヵ月、プラチナ・ダブレット群(以下、化学療法群)では5.9ヵ月であった(層別化HR:1.15、95%CI:0.91~1.45、p=0.25])。全生存期間(OS)は、ニボルマブ群で14.4ヵ月、化学療法群では13.2ヵ月であった(HR:1.02、95%CI:0.80~1.30)。化学療法群の60%が、PD後にニボルマブによる治療へ切り替えられた。ニボルマブの安全性プロファイルは、従来の報告と一貫していた。投与患者における全GradeおよびGrade3~4の有害事象(AE)発現率は、ニボルマブ群でそれぞれ71%と18%、化学療法群では92%と51%であった。これらの結果は、欧州臨床腫瘍学会総会(ESMO2016)にて発表された。 CheckMate026試験は、進行期非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、ニボルマブの単剤療法と治験担当医師が選択した化学療法薬とを比較した第III相の無作為化オープンラベル試験。進行期の病状に対する全身治療を受けておらず、PD-L1発現陽性(1%以上)患者541例が登録され、ニボルマブ3mg/kgを2週間ごとに投与か、治験担当医師が選択したプラチナ・ダブレット化学療法(扁平上皮がん患者ではゲムシタビン+シスプラチン、ゲムシタビン+カルボプラチン、パクリタキセル+カルボプラチンのいずれか、非扁平上皮がん患者ではペメトレキセド+シスプラチン、ペメトレキセド+カルボプラチンのいずれかの後に任意でペメトレキセド維持療法)に無作為に割り付けられ、病勢進行や忍容できない毒性が認められるまで、あるいは6サイクルが完了するまで投与された。主要評価項目はPD-L1発現レベル5%以上の患者におけるPFSで、独立放射線評価委員会により評価された。 ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のプレスリリースはこちら

24071.

ニボルマブ、既治療・再発頭頸部扁平上皮がんのOS延長/NEJM

 プラチナ製剤ベースの化学療法施行後に再発した頭頸部扁平上皮がんの治療において、免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブは標準治療に比べ、全生存(OS)期間を有意に延長することが、米国・ピッツバーグ大学医療センターのRobert L Ferris氏らが行ったCheckMate 141試験で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2016年10月9日号に掲載された。頭頸部扁平上皮がんの原発または再発病変に対し、プラチナ製剤ベースの化学療法施行後6ヵ月以内に病勢が進行した症例の、OS期間中央値は6ヵ月に満たないが、これらの患者のOS期間を延長する治療選択肢はない。頭頸部扁平上皮がんの転移・再発病変は、T細胞抑制性の免疫チェックポイント受容体であるプログラム死1(PD-1)のリガンド(PD-L1、PD-L2)の発現によって部分的に誘導される免疫回避により、促進されることが知られている。標準的な単剤療法と比較する無作為化第III相試験 CheckMate 141は、プラチナ製剤不応の頭頸部扁平上皮がんにおいて、ニボルマブと標準治療を比較する非盲検無作為化第III相試験(Bristol-Myers Squibb社の助成による)。 対象は、年齢18歳以上、組織学的に口腔、咽頭、喉頭の扁平上皮がんが確証され、プラチナ製剤ベースの化学療法施行後6ヵ月以内に病勢進行または再発した患者であった。 被験者は、ニボルマブ(3mg/kg、2週ごと)を投与する群または標準的な単剤療法(メトトレキサート、ドセタキセル、セツキシマブのいずれか1剤)を行う群に無作為に割り付けられた。 主要評価項目はOSであり、副次評価項目には無増悪生存(PFS)、客観的奏効率、安全性、患者報告QOLが含まれた。 2014年6月~2015年8月に、日本人を含む361例が登録され、ニボルマブ群に240例、標準治療群には121例が割り付けられた。OSが30%改善、1年OS率は2倍以上、有害事象、QOLも良好 全体の年齢中央値は60歳(範囲:28~83)、男性が83.1%を占め、腫瘍部位は口腔が48.5%、咽頭が35.5%、喉頭が13.6%、その他が2.5%であった。喫煙者(79.6 vs.70.2%、p=0.047)がニボルマブで有意に多かったが、これ以外の背景因子に有意な差はなかった。 全体の91.4%が放射線療法を受けていた。前治療レジメン数は、1が45.4%、2が34.6%、3以上が19.9%であった。約4分の1が、p16(ヒトパピローマウイルスの代替マーカー)陽性だった。 フォローアップ期間中央値5.1ヵ月におけるOS期間中央値は、ニボルマブ群が7.5ヵ月(95%信頼区間[CI]:5.5~9.1)と、標準治療群の5.1ヵ月(95%CI:4.0~6.0)に比べ有意に長く、死亡リスクが30%低減した(ハザード比[HR]:0.70、97.73%CI:0.51~0.96、p=0.01)。推定1年OS率は、ニボルマブ群が標準治療群の2倍以上に達した(36.0 vs.16.6%)。 PFS期間中央値は、ニボルマブ群が2.0ヵ月、標準治療群は2.3ヵ月であり、両群に差を認めなかった(HR:0.89、95%CI:0.70~1.13、p=0.32)。一方、推定6ヵ月PFS率はニボルマブ群が高い傾向がみられた(19.7 vs.9.9%)。 腫瘍縮小効果はニボルマブ群が完全奏効(CR)6例、部分奏効(PR)26例で、客観的奏効率は13.3%であった。標準治療群はCR 1例、PR 6例で、客観的奏効率は5.8%だった。 Grade 3/4の治療関連有害事象は、ニボルマブ群が13.1%、標準治療群は35.1%に発現した。ニボルマブ群で頻度の高い全Gradeの有害事象は、疲労(14.0%)、悪心(8.5%)、皮疹(7.6%)、食欲減退(7.2%)、そう痒(7.2%)の順であった。 皮膚関連(15.7 vs.12.6%、主に皮疹)および内分泌系(7.6 vs.0.9%、主に甲状腺機能低下症)の有害事象は、ニボルマブ群のほうが頻度が高かった。ニボルマブ群では、肺臓炎が2.1%に発現し、治療関連死は2例(肺臓炎、高カルシウム血症)認められた。 15週時のEORTC QLQ-C30の身体機能、役割機能、社会的機能、QLQ-H&N35の疼痛、感覚異常、社会的接触障害は、ニボルマブ群がいずれも安定していたのに対し、標準治療は増悪しており、すべての項目で有意な差が認められた。 著者は、「探索的バイオマーカー解析では、PD-L1の発現状況、p16陽性/陰性にかかわらず、OS期間中央値はニボルマブ群が明らかに長かった」としている。

24072.

世界の平均寿命、35年で約10年延長:GBD2015/Lancet

 1980年から35年間に、世界の年齢別死亡率は着実に改善し、この進展パターンは過去10年間持続しており、多くの国では当初の予測よりも迅速であったが、期待余命が短縮し、いくつかの死因の年齢標準化死亡率が上昇した国もあることが、米国・ワシントン大学のChristopher J L Murray氏らが実施したGlobal Burden of Disease Study 2015(GBD 2015)で明らかとなった。研究の成果は、Lancet誌2016年10月8日号に掲載された。生存期間を改善し、寿命を延長するには、その時々の地域の死亡率や傾向に関する頑健なエビデンスが求められる。GBD 2015は、195の国と領地における1980~2015年の全死因死亡および249項目の原因別死亡を包括的に評価する世界的な調査である。新たな解析法による検討、GATHERに準拠 研究グループは、GBD 2013およびGBD 2010のために開発された解析法の改良版を用いて、年齢、性、地理、年代別の全死因死亡率を推算した(ビル&メリンダ・ゲイツ財団の助成による)。 GBD 2015では、エボラウイルス病を含む8つの死因が新たに加えられた。ほとんどの死因の予測値を生成するCause of Death Ensemble Model(CODEm)のほか、6つのモデリング法を用いて、原因別死亡率の評価を行った。 「保健推計報告の正確性、透明性のためのガイドライン(Guidelines for Accurate and Transparent Health Estimates Reporting; GATHER)」に準拠し、データ源とともに、解析過程の各段階を記述した。出生時期待余命が61.7歳から71.8歳へ、死亡数が増加し年齢標準化死亡率は低下 世界的な出生時の期待余命(寿命)は、1980年の61.7歳から、2015年には71.8歳に延長した。サハラ以南のアフリカ諸国では、2005年から2015年に期待余命が大幅に延長した国があり、HIV/AIDSによる大規模な生命の喪失の時代からの回復が認められた。 同時に、とくに戦争や対人暴力により死亡率が上昇した国など、期待余命が停滞または短縮した地域も多かった。シリアでは、2005年から2015年に期待余命が11.3年短縮し、62.6歳にまで低下した。 2005年から2015年に、全死亡数は4%増加したが、年齢標準化死亡率は17.0%低下しており、この間の人口増加と年齢構成の転換が示された。この結果は、全死亡数が14.1%増加したのに対し年齢標準化死亡率が13.1%低下した非感染性疾患(NCD)と類似していた。このパターンは、いくつかのがん種、虚血性心疾患、肝硬変、アルツハイマー病、その他の認知症にみられた。 これに対し、感染性疾患、妊産婦、新生児、栄養障害による全死亡数および年齢標準化死亡率は、いずれも2005年から2015年に有意に低下しており、その主な要因はHIV/AIDS(年齢標準化死亡率の低下率:42.1%)、マラリア(同:43.1%)、早産による新生児合併症(同:29.8%)、妊産婦の疾患(同:29.1%)による死亡率の低下であった。また、外傷による年齢標準化死亡率は、この間に有意に低下したが、例外として、とくに中東地域では対人暴力や戦争による外傷で多くの人命が失われた。 2015年における5歳以下の下痢による死亡の主な原因はロタウイルス性腸炎であり、下気道感染症による死亡の主原因は肺炎球菌性肺炎であったが、病原体別死亡率は地域によってばらつきがみられた。 全体として、人口増加、高齢化、年齢標準化死亡率の変化の影響は、死因ごとに実質的に異なっていた。SDIによるYLLの予測値と実測値 原因別死亡率と社会人口学的指標(SDI:学歴、出生率、1人当たりの所得に基づくサマリー指標)の関連の解析では、SDIの上昇にともなって、死因や年齢の構成が規則的に変化することが示された。 若年死亡率(損失生存年数[YLL]の指標)の国別のパターンには、SDIのみに基づくYLLの予測値との間にずれがあり、国や地域によって高度に不均一なパターンが明確に認められた。ほとんどの地域では、YLL増加の主要な原因は虚血性心疾患、脳卒中、糖尿病であったが、多くの場合、地域内のSDIに基づくYLLの実測値と予測値の比には、顕著な不一致が認められた。 サハラ以南のアフリカのすべての国では、感染性疾患、妊産婦、新生児、栄養障害がほとんどのYLLの原因であり、依然としてマラリアやHIV/AIDSが早期死亡の主要原因の国では、YLLの実測値が予測値をはるかに超えていた。 著者は、「年齢標準化死亡率は改善したが、人口増加や高齢化が進んだため、多くの国でNCDによる死亡数が増加しており、これが保健システムへの需要の増加を招いている」とまとめ、「これらの知見は、SDIに基づく死亡のパターンを、より深く研究するための参考になるだろう」としている。

24073.

禁煙の失敗も貴重な経験になる

禁煙がうまくいかないときのチェックポイント確認しよう 5つの E④ EXPERIENCE(経験)いろいろな経験(Experience)を積もう! 失敗もまた貴重な経験。そこで諦めないのが肝心です。 成功者の体験談を聞いてみるのも手です。大丈夫!あとひと頑張りですよもう一回チャレンジします!・禁煙は一度で成功しなくてもよいのです。・単に「失敗した」と諦めずに、原因を見つけて次に生かしましょう!社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.

24074.

子どもは学校のトイレを使いたがらない【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第77回

子どもは学校のトイレを使いたがらない >FREEIMAGESより使用 突然やってくる尿意や便意は、誰しも経験があるもの。尿意であれば遠慮なく近くのトイレで用を足すかもしれませんが、便意ともなると敷居が高くなりますよね。慣れた自宅のトイレではなく、見知らぬトイレですし、他人と便座を共有することに嫌悪感を持っている人もいるはずです。私もコンビニのトイレは、できるだけ使いたくありません。 Lundblad B, et al. Perceptions of school toilets as a cause for irregular toilet habits among schoolchildren aged 6 to 16 years. J Sch Health. 2005;75:125-128. この研究は、学校に通う児童が尿意や便意を感じてトイレに行きたくなったとき、その学校のトイレにどのような認識を持っているかを調査したものです。私もそうでしたが、子供のころは基本的に家の外ではトイレに行きたくないはずです。とくに学校で便意を催したときは、バカにされるのがイヤなので全力でガマンしていました。修学旅行中、一度も排便しなかったこともあります(さすがに神経質過ぎたかもしれません)。これは、スウェーデンの6歳~16歳までの児童を対象に行った認識調査です。調査でわかったのは、他人の目が気になる13~16歳ともなると、ほとんどがトイレに対してネガティブな認識を持っていました。彼らのうち、25%が尿意を催してもトイレに行かず、80%が便意を催してもトイレに行かないことがわかりました。ひどい結果ですね。その原因は、まちまちでした。前述したような他人の目、トイレの臭い、…などなど。もちろん、児童が使う学校のトイレが汚いなどもってのほかです。できる限り清潔な空間にすべきであって、子供たちが遠慮なく使えるようにしなければなりません1)。実際に、トイレを改装して生徒からの評価が良くなったという学校も報告されています2)。ただ、私立の学校ならそれなりに改築できる予算が組めるかもしれませんが、国公立ともなると大変です。参考資料1)Norling M, et al. J Sch Nurs. 2016;32:164-171.2)Senior E. Glob Health Promot. 2014;21:23-28.インデックスページへ戻る

24075.

リケッチア症に気を付けろッ!その2【新興再興感染症に気を付けろッ!】

ケアネットをご覧の皆さま、こんにちは。国立国際医療研究センター 国際感染症センターの忽那です。本連載「新興再興感染症に気を付けろッ!」、通称「気を付けろッ」は「新興再興感染症の気を付け方」についてまったりと、そして時にまったりと、つまり一貫してまったりと学んでいくコーナーです。第24回となる今回は、「リケッチア症に気を付けろッ! その2」です。前回「次回は診断・治療・予防について述べたいと思いますッ!」と書きましたが、先に日本紅斑熱の疫学・臨床像についてご紹介させてください、すいませんッ!「日本」の名前が入った感染症日本紅斑熱という名前を聞いて何か気付きませんか…そう日本という名前が入っているのですッ! この名前のとおり、日本紅斑熱は日本で最初に発見された感染症です。というか、むしろ誰が日本紅斑熱を発見したのか? われわれ日本人医師は国試前に暗記しておかなければならないレベルです…そうレジェンド馬原文彦先生ですッ! 馬原先生が日本紅斑熱を発見された経緯は『日本紅斑熱の発見と臨床的疫学的研究』1)という論文が詳しいので、皆さんぜひ3兆回読みましょう。新しい疾患を発見するというのは臨床医として最高の業績ですよね。私も日本初となる輸入回帰熱を診断しただの、日本初となるジカ熱を診断しただの言っていますが、馬原先生の偉業に比べるとホントに霞んでしまいます。馬原先生がポケモンのカイリューだとすると、私なんてコラッタです。ツツガムシ病との違いさて、馬原先生が発見された日本紅斑熱は、前回お話したツツガムシ病と同じリケッチア症ですが、ツツガムシ病とは異なるところがいくつかあります。まず、日本紅斑熱を媒介するのはツツガムシではなくマダニです。とくにキチマダニ、フタトゲチマダニ、ヤマトマダニといったマダニが媒介すると考えられています。日本紅斑熱は、れっきとしたマダニ媒介性感染症なのですッ!そして、もう1つ日本紅斑熱がツツガムシ病と異なる点…それは日本における疫学です!ツツガムシ病が北海道を除く全国津々浦々でみられる感染症であるのに対し、日本紅斑熱は明らかに西高東低ですッ! チーバ(千葉)までは報告がみられますが、三重より以西の地域での報告が多くされているのです。疫学は診断のうえで非常に重要です! ご自身が勤務されている地域のツツガムシ病・日本紅斑熱の流行状況を確認しておきましょう。前回好評だった(かどうかは聞いてないのでわからないんですが)、流行地図の日本紅斑熱バージョンを作成しましたのでご参照ください(図)。画像を拡大する日本紅斑熱の臨床症状それでは臨床症状はどうでしょうか。ツツガムシ病と同じく日本紅斑熱では、発熱、頭痛、関節痛、皮疹といった症状がみられることが多いといわれています。とくに「紅斑熱」というくらいですから、紅斑はほぼ全例でみられます。賢明な読者の皆さまはそろそろお気付きでしょうか。「あれ…リケッチア症といえば皮疹なのに、肝心な皮疹の写真が1枚もないじゃないか…なんか手作り感満載の日本地図は載せるクセにいったいどういうつもりだ…」と。そうなんです! 僕、実はツツガムシ病に引き続き、日本紅斑熱の患者さんの皮疹の写真持ってないんです! よくそれでリケッチア症の原稿を書こうと思ったな、と思われそうですが、それくらい忽那は追い詰められているのだとお考えくださいッ! でもこの連載はインターネット…われわれにはハイパーリンクという強い味方がいるではないですか! 私が日本紅斑熱の皮疹の写真を持っていなくとも、ちょいとクリックすれば皮疹の写真へと飛んでいけます。ビバ! インターネット!というわけで「ちょい」としてください。ご覧いただけましたでしょうか。まあツツガムシ病と似て、あまり密集していない淡い紅斑ですね。しかし、ツツガムシ病と異なるところがあります。それは分布です! ツツガムシ病が体幹を中心に分布するのに対し、日本紅斑熱は四肢末梢に分布するのが典型とされます。そんなわけで日本紅斑熱では皮疹が手のひらにみられることもあります。また、刺し口の形状も異なるといわれています。具体的には、ツツガムシ病の痂皮の方が黒い部分が大きく、日本紅斑熱は黒い部分が小さくて周辺の発赤が大きい、という違いです。これも実際に写真をみてみるとおわかりいただけるかと思います(もちろん自分の写真ではありません)。ツツガムシ病の痂皮日本紅斑熱の痂皮そのほかにも、ツツガムシ病の潜伏期は10~14日であるのに対し、日本紅斑熱は2~8日と短いこと、日本紅斑熱に比べてツツガムシ病のほうが肝脾腫やリンパ節腫脹がよくみられることも臨床像で異なる点です。このようにツツガムシ病と日本紅斑熱は似て非なるものであり、どこが似ていてどこが異なるのかを知っておくと臨床上役立ちます。というわけで、ツツガムシ病と日本紅斑熱の疫学および臨床像の違いをまとめると表のようになります。画像を拡大する3回目となる次回こそ、ツツガムシ病と日本紅斑熱の診断・治療についてご紹介したいと思います。1)馬原文彦. モダンメディア. 2008;54:32-41.2)Mahara F. Emerg Infect Dis. 1997;3:105-111.

24076.

TCT 2016注目の演題

2016年10月29日~11月2日、米国ワシントンD.C.でTCT 2016(心臓カテーテル学会)が開催されます。ケアネットでは、聴講スケジュールを立てる際の参考としていただくために、会員医師へ注目演題のアンケートを実施いたしました。その結果を、三井記念病院 循環器内科の矢作 和之氏のコメントとともにご紹介いたします。TCT 2016開催地、ワシントンD.C.のおすすめスポットはこちら※演題名および発表順は、10月14日時点でTCT 2016ウェブサイトに掲載されていたものです。当日までに発表順などが変更となる可能性がございますのでご注意ください。Sunday Oct. 30 9:00 - 10:00、Main Arena IPlenary Session II. Late-breaking Clinical Trials 1: Cosponsored by The LancetModerator: Gregg W. Stone1.ILUMIEN III (OPTIMIZE PCI): A Prospective, Randomized Trial of OCT-Guided vs. IVUS-Guided vs. Angio-Guided Stent Implantation in Patients with Coronary Artery Disease2.BIO-RESORT (TWENTE III): A Prospective, Randomized Three-Arm Trial Comparing Two Different Biodegradable Polymer-Based Drug-Eluting Stents and a Durable Polymer-Based Drug-Eluting Stent in an All-Comers Population of Patients with Coronary Artery Disease3.BIONICS: A Prospective, Randomized Trial of a Ridaforolimus-Eluting Coronary Stent vs. a Zotarolimus-Eluting Stent in a More-Comers Population of Patients with Coronary Artery DiseaseQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=94)画像を拡大するILUMIEN III:OCT ガイド vs. IVUSガイド vs. 血管造影ガイドILUMIEN III試験に注目が集まっているようです。イメージングが盛んな日本においてOCT ガイドPCI vs. IVUSガイドPCI vs. 血管造影ガイドPCIの比較は非常に関心の高いテーマです。BIO-RESORT試験はcircumferential biodegradable coating stentのORSIRO、abluminal biodegradable coating stentのSYNERGY、durable coating stentのRESOLUTEの1:1:1のランダム化比較試験です。biodegradable polymerとdurable polymerの違いについて何らかの結果は出るのでしょうか。Sunday Oct. 30 12:15- 13:00、Main Arena IPlenary Session VI. First Report Investigations 1: Cosponsored by The LancetModerator: David W.M. Muller1.ABSORB China: Two-Year Clinical Outcomes from a Prospective, Randomized Trial of an Everolimus-Eluting Bioresorbable Vascular Scaffold vs. an Everolimus-Eluting Metallic Stent in Patients with Coronary Artery Disease2.ABSORB II: Three-Year Clinical Outcomes from a Prospective, Randomized Trial of an Everolimus-Eluting Bioresorbable Vascular Scaffold vs. an Everolimus-Eluting Metallic Stent in Patients with Coronary Artery Disease3.LEADERS FREE: Two-Year Clinical and Subgroup Outcomes from a Prospective, Randomized Trial of a Polymer-Free Drug-Coated Stent and a Bare Metal Stent in Patients with Coronary Artery Disease at High Bleeding RiskQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=94)画像を拡大するABSORB IIの3年時とABSORB Chinaの2年時でのvery late scaffold thrombosisは?このセッションではABSORB試験のうちABSORB IIの3年時とABSORB Chinaの2年時の結果が発表されます。先日ローマで開催されたESC(欧州心臓病学会)ではABSORB Japanでvery late scaffold thrombosisの報告がありましたが、これら2つの試験ではどうかが注目です。Monday Oct. 31 9:00 - 9:45、Main Arena IIPlenary Session II. Late-Breaking Clinical Trials 2Moderator: Martin B. Leon1.EXCEL: A Prospective, Randomized Trial Comparing Everolimus-Eluting Stents and Bypass Graft Surgery in Selected Patients with Left Main Coronary Artery Disease2.NOBLE: A Prospective, Randomized Trial Comparing Biolimus-Eluting Stents and Bypass Graft Surgery in Selected Patients with Left Main Coronary Artery DiseaseQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=94)画像を拡大するXience、BioMatrix、新世代ステントの大規模臨床試験の成績は?従来、左冠動脈主幹部の病変に対する治療は冠動脈バイパス術が第1選択でしたが、近年の薬剤溶出性ステントの登場により、その有用性を示唆する報告がみられます。このセッションでは新世代ステントにおける左冠動脈主幹部の病変に対する治療成績の発表があります。EXCEL試験、NOBEL試験ともに1,000人を超える大規模な臨床試験で、EXCEL試験はXience、NOBEL試験はBioMatrixという、ともに実績十分のステントとの比較であり、結果が注目されます。Monday Oct. 31 12:00 - 13:00、Main Arena IIPlenary Session VI. First Report Investigations 2Moderator: Patrick W. Serruys1.REVELUTION: 9-Month Clinical, Angiographic, IVUS, and OCT Outcomes with a Polymer-Free Sirolimus-Eluting Drug-Filled Stent2.FANTOM II: 6-Month and 9-Month Clinical, Angiographic and OCT Results with a Radiopaque Desaminotyrosine Polycarbonate-Based Sirolimus-Eluting Bioresorbable Vascular Scaffold in Patients with Coronary Artery Disease3.MeRes-1: 6-Month Clinical, Angiographic, IVUS and OCT Results with a Thin-Strut PLLA-Based Sirolimus-Eluting Bioresorbable Vascular Scaffold in Patients with Coronary Artery Disease4.FORTITUDE: 9-Month Clinical, Angiographic, and OCT Results with an Amorphous PLLA-Based Sirolimus-Eluting Bioresorbable Vascular Scaffold in Patients with Coronary Artery Disease5.FUTURE-I: 6-Month Clinical, Angiographic, IVUS and OCT Results with a Thin-Strut PLLA-Based Sirolimus-Eluting Bioresorbable Vascular Scaffold in Patients with Coronary Artery DiseaseQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=94)画像を拡大する新世代デバイスのパフォーマンスをOCTで確認このセッションでは新世代の薬剤溶出ステント/スキャフォールドを用いた臨床試験の結果が報告されます。また、興味深いことにすべての試験において、6~9ヵ月のフォローアップをOCTを用いて行っています。新世代デバイスのパフォーマンスに注目です。Tuesday Nov. 1 9:00 - 10:00、Main Arena III,Plenary Session II. Late-breaking Clinical Trials 3: Cosponsored by the Journal of the American Medical AssociationModerator: Gregg W. Stone1.SENTINEL: A Prospective, Randomized Trial Evaluating Cerebral Protection in Patients with Severe Aortic Stenosis Undergoing Transcatheter Aortic Valve Replacement2.PARTNER II QUALITY OF LIFE: Health Status Benefits From a Prospective, Randomized Trial of Transcatheter and Surgical Aortic Valve Replacement in Intermediate Risk Patients with Severe Aortic Stenosis3.PARTNER I FIVE-YEAR ECHO: Long-Term Hemodynamic and Structural Outcomes After Transcatheter Aortic Valve Replacement in High-Risk and Inoperable Patients with Aortic StenosisQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=94)画像を拡大する今後のTAVRの方向性に示唆を与える研究報告このセッションは経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)関連の臨床試験の報告です。TAVR後の脳卒中は、デバイスの改良や手技の熟練により減少していますが、症例によっては重大な合併症となることがあります。SENTINEL試験ではClaret Medical社のプロテクションデバイスによる脳梗塞の発症予防に関しての報告を予定しています。PARTNER II試験では中等度手術リスク患者へのTAVRの短期の有効性が示されましたが、PARTNER II QUALITY OF LIFEでは中等度手術リスクの患者生活の質に関して、外科的大動脈弁置換術(AVR)と比較しています。今後のTAVRの行方に影響を与える可能性もあります。最後に、現在のTAVRの問題点として、外科的AVRと比較し長期成績のデータが不十分であることが挙げられます。PARTNER I FIVE-YEAR ECHOでは心エコーの指標から5年時点でのTAVRの有効性が報告される予定です。Tuesday Nov. 1 12:15 - 13:15、Main Arena IIIPlenary Session VI. First Report Investigations 3Moderator: Cindy L. Grines1.RESPECT: Final Long-Term Outcomes From a Prospective, Randomized Trial of PFO Closure in Patients with Cryptogenic Stroke2.COLOR: A Prospective, Multicenter Registry Evaluating the Relationship Between Lipid-Rich Plaque and Two-Year Outcomes after Stent Implantation in Patients with Coronary Artery Disease3.PLATINUM DIVERSITY: Outcomes from a Large-Scale, Prospective Registry of Coronary Artery Stent Implantation in Women and Minorities4.ReACT: A Prospective, Randomized Trial of Routine Angiographic Follow-up After Coronary Artery Stent ImplantationQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=94)画像を拡大する日本発! フォローアップCAGの長期転帰の影響を検討したReACT試験このセッションではRESPECT試験、COLOR試験、ReACT試験が注目されているようです。RESPECT試験は卵円孔開存(PFO)を有する原因不明の脳卒中患者において、Amplatzer PFO閉塞デバイスの有効性をみた研究ですが、今回はその長期の成績が発表されます。COLORレジストリはNIRS(近赤外線分光法)での脂質性プラークとPCI周術期の心筋梗塞発症の関係を調べた研究で、今回は2年フォローアップの報告です。ReACT試験は日本からの報告です。PCI成功例における、フォローアップCAGの長期転帰の影響を検討した試験です。フォローアップCAGをルーチンで行っている施設が多い日本で、今後、カテーテル検査のあり方の見直しにつながる発表です。Wednesday Nov 2 9:00 - 10:00、Main Arena IVPlenary Session VII. Late-breaking Clinical Trials 4Moderator: Martin B. Leon1.ILLUMENATE U.S.: A Prospective, Randomized Trial of a Paclitaxel-Coated Balloon vs. an Uncoated Balloon for Treatment of Diseased Superficial Femoral and Popliteal Arteries2.WATCHMAN US POST-APPROVAL STUDY: Multicenter, Prospective, Registry Results with a Left Atrial Appendage Closure Device for Stroke Prevention in Patients with Atrial Fibrillation3.AMULET OBSERVATIONAL STUDY: Multicenter, Prospective, Registry Results with a Left Atrial Appendage Closure Device for Stroke Prevention in Patients with Atrial FibrillationQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=94)画像を拡大する左心耳閉鎖の2大デバイス、リアルワールドでの成績は?このセッションは下肢動脈に対するインターベンションの1演題と左心耳閉鎖デバイス関連の2演題です。ILLUMENATE U.S.トライアルは大腿膝窩動脈病変に対するCovidien社のStellarex DCBと従来のバルーン治療のランダム化比較試験です。ILLUMENATE FIH試験において、Stellarex DCBの有効性、安全性が示されており、今回の結果は注目です。心房細動に伴う心原性脳梗塞の脳梗塞予防として左心耳閉鎖術が近年行われるようになっていますが、そのなかで、2大デバイスはBoston Scientific社のWATCHMANデバイスとSt. Jude Medical社のAmplatzerデバイスです。このセッションではこれらのデバイスによる多施設前向きレジストリ研究の結果が発表されます。実際の臨床での成績に注目です。Wednesday, Nov 2 12:15 - 13:15、Main Arena IVPlenary Session VII. First Report Investigations 4Moderator: Manel Sabate1.PRISON IV: A Prospective, Randomized Trial of a Bioresorbable Polymer-Based Sirolimus-Eluting Stent and a Durable Polymer-Based Everolimus-Eluting Stent in Patients with Coronary Artery Chronic Total Occlusions2.TOSCA-5: A Prospective, Randomized Trial Evaluating Collagenase Infusion in Patients with Coronary Artery Chronic Total Occlusions3.TRANSFORM-OCT: A Prospective, Randomized Trial Using OCT Imaging to Evaluate Strut Coverage at 3 Months and Neoatherosclerosis at 18 Months in Bioresorbable Polymer-Based and Durable Polymer-Based Drug-Eluting Stents4.RIBS VI: A Prospective, Multicenter Registry of Bioresorbable Vascular Scaffolds in Patients with Coronary Artery Bare Metal or Drug-Eluting In-Stent Restenosis – 6-9 Month Clinical and Angiographic Follow-up ResultssQ. 上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=94)画像を拡大するbioresorbable polymer DESとdurable polymer DES、アウトカムに違いはあるのか?現在、明らかにコンセプトの違う2種類のbioresorbable polymer DESとdurable polymer DESの差ははっきりしていません。このセッションでは、この点について2つの試験の発表があります。とくにTRANSFORM-OCT試験では3ヵ月のストラットの被覆化と18ヵ月でのneoatherosclerosisの発生率を調べています。両者に違いはあるのでしょうか?

24077.

晩年期治療抵抗性うつ病の治療戦略に必要なものとは

 治療抵抗性うつ病(TRD)に対する経験的および主観的な治療戦略に関する情報は、相対的に不足しており、とくに晩年期については顕著である。オーストラリア・ディーキン大学のKatarina Arandjelovic氏らは、2016年に米国精神医学会の精神科タイムズの調査、米国老年精神医学会議(AAGP)によるメンバー調査からの知見レビューを行った。The American journal of geriatric psychiatry誌2016年10月号の報告。 著者らは、2つの調査から老年期TRDのさまざまなアプローチの記載率、パーセント、強みと弱みの議論を検討した。 主な結果は以下のとおり。・精神科タイムズより468件、AAGPより117件、全体として585件の回答が得られた。・両群の回答者の過半数(76.3%)は、60歳以上のTRD患者に対する増強や切り替え戦略のリスクとベネフィットを比較した大規模ランダム化試験が参考になるとし、臨床医の80%は、このような研究結果からベネフィットを得られると考えていた。・有効性のエビデンスが必要である治療戦略として、増強/併用戦略が最もポピュラーであり、とくにアリピプラゾール(58.7%)、bupropion(55.0%)、リチウム(50.9%)が多かった。 著者らは「晩年期TRDは、大部分がとくに老年精神医学の臨床実践で行われており、多くの治療戦略の有効性に関するエビデンスが不足している。本調査より、増強/切り替え戦略のリスクとベネフィットを比較する大規模ランダム化試験の必要性が明確化された」としている。関連医療ニュース 治療抵抗性うつ病は本当に治療抵抗性なのか 治療抵抗性うつ病に対する非定型抗精神病薬の比較 難治性うつ病、抗うつ薬変更とアリピプラゾール追加、どちらが有用か

24078.

ニボルマブ、頭頸部扁平上皮がんにおける患者報告アウトカムを安定化:CheckMate-141

 ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY)は2016年10月9日、プラチナ製剤による治療歴を有する再発または転移性頭頸部扁平上皮がん患者を対象に、ニボルマブと治験担当医師が選択した治療法(メトトレキサート、ドセタキセルまたはセツキシマブの1つ)を比較評価したピボタル第III相 CheckMate-141 試験の評価項目から、患者報告による生活の質に関する新たなデータを発表した。アウトカムの評価では、ニボルマブによる患者の症状と、異なる3種類の評価方法による身体機能、役割機能および社会的機能を含む機能評価に安定化が認められた。PD-L1 発現および非発現の両患者群において、治験担当医師が選択した治療法群では、ニボルマブ群と比較して、ベースライン時から15週目までの患者報告アウトカムに、統計学的に有意な悪化が認められた。さらに、ニボルマブは、治験担当医師が選択した治療法と比較して、大半の機能評価において悪化までの期間を2倍以上延長し、また、疲労、呼吸困難および不眠症の症状悪化までの期間を有意に遅延させた。これらは、欧州臨床腫瘍学会総会(ESMO2016)にて発表された。また、New England Journal of Medicine誌にも掲載された。 患者報告アウトカム(PRO:Patient Reported Outcome)に関するデータは、欧州がん研究治療機関のクオリティ・オブ・ライフ質問票(EORTC QLQ-C30)、EORTC 頭頸部がん用モジュール(EORTC QLQ-H&N35)および3段階のEQ-5D質問票(EQ-5D)を用いて集計された。質問票による調査は、患者の投与期間中、ベースライン時(1サイクル目の初日)と9週目、それ以降は6週間ごとに実施された。 EORTC QLQ-C30およびEORTC QLQ-H&N35の両方の質問票で、ニボルマブの投与を受けた患者と治験担当医師が選択した治療法群間で、15週時点でPROに有意な差が認められた。 EORTC QLQ-C30では、ニボルマブの投与を受けた患者ではベースライン時と比較してPROが安定していたのに対し、治験担当医師が選択した治療法群では身体機能、役割機能および社会的機能(p<0.001 vs.ニボルマブ群)、疲労(p<0.001 vs.ニボルマブ群)、呼吸困難(p<0.001 vs.ニボルマブ群)および食欲不振(p=0.004 vs.ニボルマブ群)で有意かつ臨床的に意義のある悪化が認められた。ニボルマブは、治験担当医師が選択した治療法と比較して、全般的な健康状態(ニボルマブ群7.7ヵ月 vs.治験担当医師が選択した治療法群3.0ヵ月)、身体機能(同7.8 vs. 3.6ヵ月)、役割機能(同8.6 vs. 3.8ヵ月)、認知機能(同7.8 vs. 3.3ヵ月)、社会的機能(同7.7 vs. 3.0ヵ月)において、悪化までの期間の中央値を2 倍以上延長した。心理的機能において、ニボルマブ群では悪化までの期間の中央値は6.7ヵ月で、治験担当医師が選択した治療法群では4.7ヵ月であった。また、ニボルマブは疲労、不眠症および呼吸困難において臨床的に意義のある悪化を50%低減した(p=0.008)。 QLQ-H&N35質問票への回答では、ニボルマブの投与を受けた患者でベースライン時と比較して安定したPRO が認められたのに対し、治験担当医師が選択した治療法群では、疼痛(p=0.022 vs.ニボルマブ群)、感覚障害(p<0.001 vs.同群)および社会的接触障害(p=0.001 vs.同群)で有意かつ臨床的に意義のある悪化が認められた。ニボルマブは、治験担当医師が選択した治療法と比較して、臨床的に意義のある悪化の割合を、疼痛で74%(p<0.001 vs.治験担当医師が選択した治療法群)、感覚障害では62%(p=0.002 vs.同群)、開口障害では51%(p=0.029 vs.同群)低減した。 EQ-5D VASで測定されたように、ニボルマブ群では健康状態が安定したのに対し、治験担当医師が選択した治療法群では、健康状態が低下し、15週時点で統計的に有意差が認められた(p=0.037)。健康状態の悪化までの期間の中央値は、治験担当医師が選択した治療法群で3.3ヵ月であったのに対し、ニボルマブ群では9.1ヵ月と3倍近くとなった。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のプレスリリースはこちら

24079.

関節症性乾癬の診療で大切なのはコラボ

 10月29日の「世界乾癬デー」を前に、日本乾癬学会、日本乾癬患者連合会ならびに製薬企業7社は合同で、「皮膚症状と関節症状を併せ持つ疾患『関節症性乾癬』」と題するメディアセミナーを都内で開催した。セミナーでは、皮膚科専門医、リウマチ科専門医、患者の3つの視点から本症の診療概要や現在の課題などが講演された。診断に有効な武器がない関節症性乾癬 はじめに皮膚科専門医の視点から奥山隆平氏(信州大学医学部皮膚科学教室 教授)が「関節症性乾癬とはどのような疾患か」と題し、早期診療の重要性と生物学的製剤の可能性について講演を行った。 乾癬は、全身に皮疹が散在する慢性的かつ難治性の皮膚疾患であり、わが国の乾癬患者は約56万人と推定されている。治療では、ファーストラインに外用療法が、セカンドラインでは紫外線療法が行われ、治療薬としてエトレチナート、シクロスポリン、メトトレキサート(保険適用外)、生物学的製剤などが処方される。 なかでも今回のテーマである関節症性乾癬は、乾癬に関節炎が足された病型として知られ、乾癬患者の中でも年々患者数が増えている疾患である。その発症パターンの多くは発疹が先行し、10年近く経過した後に関節炎症状が表れる1)など、罹病期間も長いという。 問題となるのは、現在、本症には診断に有用なバイオマーカーがないため、早期診断が難しいことである。また、患者さんも関節痛の診療の際、皮膚科ではなく、整形外科やリウマチ科を受診するために、疾患の本態がわからないまま診療が続けられ、治療の開始が遅れることであるという。 本症では、指が好発部位であり、また、脊柱が侵害されることもあり、早期診療が重要だが、病態初期はX線では発見できない。骨シンチグラフィーなどが有用とされているが、検査できる医療機関が限られているためになかなか普及しないのが現状である。 治療では生物学的製剤が、2010年から使えるようになり効果を上げているが、副作用とのバランスを見極めながらの治療が必要であり、再発もしやすいという。 おわりに奥山氏は、「今後、さらにリウマチ科や整形外科の先生に本症を知ってもらうことで、速やかな診療ができる体制の構築と乾癬患者さんへは、あらかじめ本症の特徴や病態を伝えておくことで、すぐに専門医へ診療がつながるような仕組みづくりが大事」と課題を提起し、レクチャーを終えた。関節症性乾癬の診断は他診療科とのコラボが大事 続いて、岸本暢将氏(聖路加国際病院リウマチ膠原病センター 医長)が、「リウマチ医から見たPsA(関節症性乾癬)」をテーマに、他診療科間での連携の重要性と本症の治療を解説した。 関節症性乾癬は、特徴的な所見をリウマチ専門医だけでみつけ、鑑別することは容易ではない。だからこそ、皮膚科専門医とのコラボレーションが重要であり、乾癬患者さんが痛みを訴える場合、リウマチ専門医の診療を受診することは大事だと強調する。 大都市における本症の患者数調査では、乾癬患者全体(n=3,021)の約15%(n=431)に患者が報告され2)、男性に多く、本症の患者さんの多くは皮膚科に通院し、関節痛があっても医師に伝えていないケースも多いという。 本症と関節リウマチとの鑑別診断では、足のかかとや足の裏にケブネル現象がないか、爪に炎症所見がないかの観察とともにCASPAR分類基準3)による診断が行われる。また、関節リウマチでは骨破壊だけが観察されるが、本症では骨新生もある点が鑑別で役に立つという。その他、鑑別疾患として、変形性関節症、肥満者であれば関節破壊や痛風も考えられるほか、感染症ではクラジミア、梅毒などにも注意が必要になる。 治療では、GRAPPA治療推奨4)が使われているが、MDA(中疾患活動性)基準5)も併用されている。最近では、2015年にGRAPPA治療推奨の最新版が提唱された6)。 たとえば末梢関節炎であれば、NSAIDsおよびステロイド関節内注射と併行して第1フェーズでは免疫調整薬(メトトレキサート、スルファサラジンなど)、生物学的製剤TNF阻害薬、PDE-4阻害薬(未承認薬)が推奨され、第2フェーズで生物学的製剤TNF阻害薬、IL-17阻害薬、IL-12/23阻害薬またはPDE-4阻害薬が推奨され、第3フェーズでは別の生物学的製剤への変更が推奨されているなど、体軸関節炎、腱付着部炎など病変に応じて、異なった治療推奨がなされている。 また、本症の治療戦略としては治療薬の他に、減量・運動・禁煙などの生活指導、整形外科と連携した身体器具の装着、関節へのピンポイント注射治療のほか、高脂血症、脂肪肝、うつ、線維筋痛症など併発症の治療も重要となる。 最後に岸本氏は「他科連携による的確な診断とタイミングのよい治療が患者さんの機能障害を防ぐ」と述べ、レクチャーを終えた。もっと知って欲しい関節症性乾癬 続いて30年以上乾癬に悩む患者さんが、患者視点から本症の悩みや課題を述べた。当初、乾癬の確定診断がつかず、身体的、精神的につらい時期を送ったこと。その後、本症が発症し、ベストな治療が受けられなかったときに、生物学的製剤の治療のおかげで関節の痛みが軽減、皮膚症状も落ち着いたことなどを述べた。 最後に目前の課題として、「本症では介護保険が使えないことや指定難病への未登録があり、今後も患者会などを通じ、厚生労働省へ働きかけていきたい」と展望を語った。(ケアネット 稲川 進)参考文献 1) Gottlieb AB, et al. J Dermatolog Treat. 2006;17:343-352. 2) Ohara Y, et al. J Rheumatol. 2015;42:1439-1442. 3) Taylor W, et al. Arthritis Rheum. 2006;54:2665-2673. 4) Ritchlin CT, et al. Ann Rheum Dis. 2009;68:1387-1394. 5) Coates LC, et al. Ann Rheum Dis. 2010;69:48-53. 6) Coates LC, et al. Arthritis Rheumatol. 2016;68:1060-1071.参考サイト 日本乾癬学会 日本乾癬学患者連合会

24080.

乳がん検診へのマンモグラフィ導入の効果/NEJM

 マンモグラフィによる乳がん検診導入後、大きな腫瘍の検出率が低下する一方で小さな腫瘍の検出率は増加し、腫瘍径分布としては好ましいものとなった。しかしこれは、小さな腫瘍が追加で多く発見されたことによるものであることが、米国・Dartmouth Institute for Health Policy and Clinical PracticeのH. Gilbert Welch氏らの検討で明らかにされた。著者は、「大きくなる可能性のある腫瘍が早期発見されることよりも、乳がんと過剰診断される可能性のほうがより増えたようだ」とまとめている。なお、マンモグラフィ検診導入後の乳がん死亡率の低下は、主に全身治療の進歩によることも示唆されたという。NEJM誌2016年10月13日号掲載の報告。腫瘍径別の乳がん発症率や致死率を検診導入前後で比較 研究グループは、米国の地域がん登録システムSEERプログラム(Surveillance, Epidemiology, and End Results program)のデータベースを利用し、1975~2012年における40歳以上の女性の乳がんについて、腫瘍径分布と腫瘍径別発症率を算出した。そのうえで、乳がん患者の腫瘍径別致死率を、マンモグラフィ検診が広く実施される以前(1975~79年)のベースライン期間と、実施後10年間の追跡データが入手可能な直近の期間(2000~02年)に分けて算出した。乳がん死亡率減少の3分の2以上は治療の進歩によるもの マンモグラフィ検診導入以降、発見された乳房腫瘍のうち小さな腫瘍(2cm未満の浸潤がん、または非浸潤がん[上皮内がん])の割合は36%から68%に増加し、大きな腫瘍(2cm以上の浸潤がん)の割合は64%から32%に減少した。 この傾向は、大きな腫瘍の発生頻度が大幅に低下(検診導入前に比べ導入後で、観察された乳がん症例は10万人当たり30減少)した結果というより、小さな腫瘍の検出が大幅に増加(検診導入後に10万人当たり162増加)したことによる。基礎疾患の負担は安定していたと仮定すると、新たに小さな腫瘍が発見された162例/10万人のうち、大きな腫瘍に進行すると予測されたのは30例/10万人で、残りの132例/10万人は過剰診断(すなわち、検診で発見されたのは決して臨床症状を引き起こさないであろうがん)であることが示唆された。 また、検診による乳がん死亡率低下の可能性は、大きな腫瘍の発生率低下に反映されるが、2cm以上の大きな腫瘍に関していえば、乳がん死亡率低下の3分の2以上は治療の改善によるものであった(死亡率の低下が治療の改善による効果と推定されるのは17例/10万人、検診の効果と推定されるのは8例/10万人)。

検索結果 合計:35638件 表示位置:24061 - 24080