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夜中のトイレ【Dr. 中島の 新・徒然草】(159)

百五十九の段 夜中のトイレ夜中に何回かトイレに起きる、という高齢患者さんの訴えを今までは聞き流していました。が、ついに自分にも夜中に1回はトイレに起きる時が来てしまったのです。周囲の話では、50代ならだいたいそんなもん。それを聞いて安心しておりました。ところが、いつの間にか夜中に3回もトイレに起きるようになってしまいました。2時、3時半、5時とか、そんな感じ。自分としては50代で夜中に1回、60代で2回、70代で3回くらいのトイレかな、と漠然と思っていたのに。完全に人生設計が狂った!50代で3回もトイレに起きていたら、70代になったらどないするねん。人として終わっちまったよ、これは。ところがある日のこと。夕食後にまとめてのんでいる薬のうちの1つが、降圧利尿薬であることに気付きました。ひょっとしてこれのせいか?そう思って、夜ではなく朝にのむようにしてみると。あら不思議、朝までグッスリ!気付いてみれば当たり前ですが、夕食後に降圧利尿薬をのんだら頻回トイレで眠れません。もしかして、そんな些細な事で患者さんたちを苦しめたりしていないか、自分が処方している薬のほうも確認しなくては、と思った次第です。最近は、便利な配合剤の中にそっと利尿薬が入れてあることもあるので、そちらにも注意しなくてはなりませんね。最後に1句利尿剤 夜にのんだら 眠れません

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双極性障害の再発エピソード、持効性注射剤の効果は

 双極I型障害(BP-I)の維持療法における長時間作用型アリピプラゾール注射剤400mg/月(AOM400)の有効性、安全性、忍容性について、米国・ケース・ウェスタン・リザーブ大学のJoseph R Calabrese氏らが二重盲検プラセボ対照試験で評価した。The Journal of clinical psychiatry誌オンライン版2017年1月31日号の報告。 本研究は、2012年8月~2016年4月に52週間の無作為化治療中止試験として実施した。現在躁病エピソードを有するBP-I患者(DSM-IV-TR診断)を対象に、経口アリピプラゾールとAOM400で安定した266例をAOM400群133例またはプラセボ群133例に無作為に割り付けた。主要エンドポイントは、無作為化から気分エピソードの再発までの期間とした。ほかのエンドポイントは、気分エピソードの再発率、エピソードの種類とした。 主な結果は以下のとおり。・試験完了患者は、AOM400群64例(48.1%)、プラセボ群38例(28.6%)であった。・AOM400群は、プラセボ群と比較し、気分エピソードの再発までの期間を有意に延長した(HR:0.45、95%CI:0.30~0.68、p<0.0001)。・AOM400群(35/132例、26.5%)は、プラセボ群(68/133例、51.1%)と比較し、気分エピソードの再発率が有意に低く(p<0.0001)、主に躁病エピソードにおいて効果が認められた患者であった(p<0.0001)。・AOM400群において、プラセボ群よりも発生頻度の高かった有害事象(発生率5%以上)は、体重増加、アカシジア、不眠、不安であった。 著者らは「AOM400は、気分エピソードの再発までの期間を延長し、再発率を低下させ、おおむね安全で許容された。BP-Iの維持治療に対するAOM400の使用が支持される」としている。関連医療ニュース 日本人自閉スペクトラム症に対するアリピプラゾールの効果は LAIを適切に使用するための5つのポイント パリペリドン持効性注射剤、国内市販後の死亡例分析結果

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ペースメーカー・ICD装着患者も安全にMRI検査が可能/NEJM

 ペースメーカーや植込み型除細動器(ICD)を装着した患者へのMRI検査の実施は、長らく禁忌とされてきたが、検査前後の動作確認と、検査前の適切な再プログラミングを行うことで、磁場強度1.5テスラのMRIは安全に実施可能なことが判明した。MRI検査中の死亡や心室性不整脈や装着機器の故障は、いずれも認められなかった。米国・スクリプス研究所のRobert J Russo氏らが、ペースメーカーやICDを装着する1,500例を対象に行った前向き試験で明らかにしたもので、NEJM誌2017年2月23日号で発表した。MRI検査中の死亡、ジェネレータやリードの故障などを調査 研究グループは2009~14年にかけて、米国19ヵ所の医療機関を通じ、ペースメーカーまたはICDを装着した患者で、胸部以外については磁場強度1.5テスラMRIが臨床的に適応とされた、それぞれ1,000例(818人)と500例(428人)を対象に前向き試験を行った。両デバイスについて、MRI検査の前後に標準的プロトコルに準じた動作確認を行い、MRI検査前に再プログラミングを行った。 被験者の平均年齢は、ペースメーカー群が72.5歳、ICD群が65.1歳だった。 主要エンドポイントは、MRI検査中の死亡、ジェネレータやリードの故障、不整脈誘発、キャプチャーの失敗、電気的リセット。副次的エンドポイントは、デバイスの設定変更とした。自然停止の心房細動・心房粗動、部分的電気的リセットが各6件 その結果、MRI検査中の死亡、リードの故障、キャプチャーの失敗、心室性不整脈は認められなかった。MRI検査後にICDジェネレータの動作確認ができず、迅速な交換を要した事例が1件あったが、このICD例は、MRI検査前に適切なプログラミングが行われていなかった。 自然停止した心房細動や心房粗動は6件、部分的電気的リセットは6件だった。 リード抵抗、ペーシング閾値、バッテリー電圧、P波・R波の振幅が、いずれも事前に規定した閾値を上回った例は、少数にとどまった。また、MRIの再施行は、有害事象の増加と関連していなかった。

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HER2陽性早期乳がんへのトラスツズマブ、11年追跡の結果は?/Lancet

 HER2陽性早期乳がんに対し、補助療法としてのトラスツズマブ投与は、無病生存期間を長期とする改善効果が、中央値11年間の追跡で確認された。投与期間については、2年投与は1年投与と比べ追加ベネフィットは認められなかった。英国・エディンバラ大学がん研究センターのDavid Cameron氏らが国際共同多施設非盲検第III相無作為化試験「HERA(HERceptin Adjuvant)」の最終解析の結果、報告した。Lancet誌オンライン版2017年2月16日号掲載の報告。39ヵ国、5,102例の患者を対象に試験 HERA(BIG 1-01)試験は2001~05年にかけて、39ヵ国の医療機関を通じHER2陽性早期乳がんの患者5,102例を対象に行われた。手術や化学療法、放射線療法などの乳がんに対する1次治療を行った後、研究グループは被験者を無作為に3群に分け、トラスツズマブ1年投与(初回投与量8mg/kg体重、その後6mg/kg体重を3週ごとに静脈内投与)、トラスツズマブ2年投与(1年投与と同様の投与スケジュール)、トラスツズマブ非投与(観察群)をそれぞれ行った。 主要エンドポイントは無病生存期間(DFS)で、ITT集団で解析した。Coxモデルでハザード比(HR)を算出し、Kaplan-Meier法で生存曲線を算出した。トラスツズマブ1年投与群と2年投与群との比較は、366日ランドマーク解析で検証した。DFSに関するハザード比、トラスツズマブ1年群で0.76 被験者のうち追跡可能だったのは5,099例(1年投与群1,702例、2年投与群1,700例、観察群1,697例)だった。追跡期間の中央値は11年(四分位範囲:10.09~11.53)だった。また、本試験では観察群に割り付けられた患者の884例(52%)は、選択的クロスオーバーでトラスツズマブも受けていた。 解析の結果、1年投与群は観察群と比較して、DFS(HR:0.76、95%信頼区間[CI]:0.68~0.86)、死亡(同:0.74、0.64~0.86)のリスクの有意な減少が認められた。 2年投与群は1年投与群と比較してDFSのアウトカム改善は認められず(HR:1.02、同:0.89~1.17)、長期投与ベネフィットのエビデンスは認められなかった。 10年DFSの推定達成率は、観察群が63%、トラスツズマブ1、2年投与群は共に69%だった。 心毒性はすべての群で低率にとどまった。副次的心エンドポイントの発生は、2年投与群が7.3%と、1年投与群(4.4%)および観察群(0.9%)に比べ頻度が高かった。

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増加する多発性硬化症の第1選択薬となるか!?

 2月15日、バイオジェン・ジャパン株式会社は、都内において多発性硬化症治療薬フマル酸ジメル「テクフィデラ カプセル120/240mg」の発売に伴うプレスセミナーを開催した。セミナーでは、多発性硬化症診療の最新の知見のほか、テクフィデラの今後の治療での位置付けなどが講演された。40年で40倍以上患者が増えた多発性硬化症 セミナーでは、吉良 潤一氏(九州大学大学院医学研究院 脳研 神経内科学 教授)を講師に迎え、「さまざまな課題をかかえる多発性硬化症~テクフィデラ承認の意義~」をテーマに講演が行われた。 はじめに多発性硬化症(MS)の疫学として、わが国では約1万9,000人を超える患者(指定難病医療受給者証所有者数)がおり、その数も1970年代との比較で40倍を超える数になっていること、毎年患者数は増加していることが説明された。 また、MSの発症では、遺伝因子と環境因子(たとえば高緯度、EBウイルス、ビタミンD欠乏、喫煙、生活の欧米化など)の相互作用が判明しているものの、明確な機序はいまだ解明されていないという。障害部位により多様な症状が出現 MSは、中枢神経の髄鞘が障害される脱髄性疾患であり、最近の研究では、確実なエビデンスはないものの中枢神経髄鞘抗原を標的とする自己免疫性疾患であるともいわれている。そのため、発症するとその多くが再発と寛解を繰り返し、再発寛解型、2次性進行型、1次性進行型の3つの類型に分類される。 症状は、脊髄、視神経、大脳、小脳、脳幹の部位で、それぞれ運動機能、感覚機能、自律神経、高次脳機能が障害され症状として現れる。たとえば、大脳の運動機能が障害されれば片麻痺や単麻痺が、視神経の感覚機能が障害されれば視力低下、視野欠損、中心暗点などの症状が出現する。特徴的な前駆症状としては、急に疲れやすくなったり、新しいことが覚えられないなどが挙げられるという。 診断としては、現在、有用なバイオマーカーがないために、除外診断による診断がなされる。また、MRIや髄液検査、誘発電位検査による検査所見で確定診断を行う。とくにMSでは早い時期から2次進行期(現在2次進行期に有効な治療はない)が始まるケースが多いために、MRI検査で病期進行のモニターが望まれる。MS治療薬の現状と課題 現在MSの治療は、発症後の再発寛解期に主に行われている。痙縮、疼痛などへの対症療法をはじめ、急性期にはステロイドパルス療法が施行される。また、MSでは再発予防のために疾患修飾薬(DMD)を使用し、進行を抑える治療が行われている。 現在DMDの第1選択薬は、インターフェロンβとグラチラマーがあり、さらに第2選択薬としてフィンゴリモド、ナタリズマブ、アレムツズマブが病勢により適応される。しかし、実臨床の場ではDMDの使用は、薬剤の価格ゆえに40~50%未満にとどまるという。また、第1選択薬が注射薬ということもあり、アドヒアランスの観点からも使いづらく、第2選択薬でも長期の使用で進行性多巣性白質脳症(PML)の発生リスクがあるなど注意が必要とされている。 DMDでは、妊婦や小児への負担が少なく、長期安全性があり、就労・就学にも差し支えのない治療薬の導入が望まれているという。患者さんに使いやすいDMDの登場 今回発売されたテクフィデラは、経口薬という特徴を持ち、抗炎症作用と神経保護作用の両輪でMSの進行を抑制する。2013年には米国で、2014年には欧州で承認され、すでに全世界で21万人が使用している。 治療効果として、海外治験では投与開始後2年間でみた年間再発率がプラセボ群(n=771)の0.37と比較して、テクフィデラ群(n=769)では0.19と49%減少していた。また、国際共同治験では、投与開始後の12~24週を観察した新規Gd造影病巣の総数でプラセボ群(n=113)の4.3と比較して、テクフィデラ群(n=111)では1.1と84%減少していた。 安全性では、報告数の多い順に潮紅、下痢、悪心、腹痛などの有害事象があるが、重篤な事象は報告されておらず、投与された最初の1ヵ月間での報告が多かったという。 処方のポイントは、少量から徐々に増やしていくこと、3ヵ月に1回は病状進行の様子をモニターすること、また、視神経脊髄炎に使用すると重篤な再発を起こすことから使用前に鑑別診断をすることが重要だという。 最後に吉良氏は私見として「フィンゴリモドと同等の作用があり、将来的に第1選択薬として使用されると期待している。経口薬という最大の特徴は患者さんの負担を軽くする」と展望を述べ、レクチャーを終えた。

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血圧低下は認知症リスクを増加させるか、減少させるか

 認知症における血圧変動の役割については、議論の余地がある。スウェーデン・ルンド大学のHannes Holm氏らは、長期フォローアップ研究において、安静時と体位変換時の血圧変化が、認知症とどのように関連しているかを分析した。European journal of epidemiology誌オンライン版2017年2月11日号の報告。 集団ベースのMalmo Preventive Projectでは、1974~92年に1万8,240人(平均年齢:45±7歳、男性の割合:63%)を対象に安静時と体位変換時の血圧を測定し、2002~06年に平均年齢68±6歳の安静時血圧を再測定した。認知症リスクを有する安静時と体位変換時の血圧変化との関連は、リスク因子を制御する多変量調整Cox回帰モデルを用い検討した。 主な結果は以下のとおり。・2009年12月末までに、428例(2.3%)が認知症と診断された。・起立時の拡張期血圧の低下は、認知症リスクが高いことが示された(10mmHg当たりのHR:1.22、95%CI:1.01~1.44、p=0.036)。これは、主に正常血圧者におけるリスク増加によって引き起こされた。・再検査時の収縮期血圧(10mmHg当たりのHR:0.94、95%CI:0.89~0.99、p=0.011)、拡張期血圧(10mmHg当たりのHR:0.87、95%CI:0.78~0.96、p=0.006)の高さは、認知症リスク低下と関連していた。・ベースラインと再検査時における収縮期血圧、拡張期血圧の極端な低下(第4四分位収縮期血圧:-7±12mmHg、第4四分位拡張期血圧:-15±7mmHg)は、同期間に著しい血圧上昇を示した対照群(第1四分位収縮期血圧:+44±13mmHg、第1四分位拡張期血圧:+15±7mmHg)と比較して、認知症リスクが高いことが示された(収縮期血圧[HR:1.46、95%CI:1.11~1.93、p=0.008]、拡張期血圧[HR:1.54、95%CI:1.14~2.08、p=0.005])。・中年期の拡張期血圧低下、中高年期の血圧低下、高齢期の血圧低下は、認知症発症の独立した危険因子であることが示された。関連医療ニュース 米国の認知症有病率が低下、その要因は 脳トレーニングで認知症予防、認知機能低下リスクが20~30%減 魚を食べると認知症は予防できるのか

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2種の頭皮冷却法、乳がん化学療法の脱毛を半減/JAMA

 化学療法は、乳がんの微小転移を抑制し、再発リスクを低減して生存期間を延長するが、有害事象として、女性にとって最も大きな苦痛の1つとされる化学療法誘発性の脱毛が高頻度に発現する。対策として、頭皮冷却法の検討が進められており、2017年2月14日発行のJAMA誌に、2種のデバイスに関する米国の2つの研究論文が掲載された。2つの試験は、試験デザイン、患者選択基準、デバイスのタイプが異なるが、ほぼ同様の結果が得られており、頭皮冷却は半数以上の女性で脱毛を予防することが示された。無作為化試験の脱毛予防達成率:50.5% vs.0% 毛嚢細胞は、がん細胞と同様に増殖が活発で、化学療法への感受性が高いため、脱毛が発症するとされる。これに対し、頭皮を冷却すると頭皮下の血管が収縮し、毛嚢への血流が低下するため、化学療法薬の取り込みが減少する。また、冷却により毛嚢細胞の生化学活性も抑制されることから、化学療法薬への感受性が低下し、脱毛が抑制されると考えられる。 米国・ベイラー医科大学のJulie Nangia氏らは、術前または術後の化学療法が予定されている乳がん女性(StageI/II)を対象に、化学療法誘発性脱毛の予防における頭皮冷却デバイス(Paxman scalp cooling system)の有用性を評価する多施設共同無作為化試験を実施した(英国、Paxman Coolers社の助成による)。 2013年12月9日~2016年9月30日に、米国の7施設に182例が登録され、頭皮冷却群(119例)または頭皮冷却を行わない対照群(63例)に無作為に割り付けられた。事前に規定された中間解析時に、142例(頭皮冷却群:95例、対照群:47例)が評価可能であった。 142例の平均年齢は52.6(SD 10.1)歳で、36%(51例)がアントラサイクリン系薬ベースの化学療法、64%(91例)はタキサン系薬ベースの化学療法を受けた。StageIが40%(57例)、StageIIは60%(85例)だった。 主要評価項目である化学療法4サイクル施行後の脱毛予防(CTC-AE ver. 4の脱毛:Grade0[脱毛なし]またはGrade1[かつらを必要としない50%未満の脱毛])の達成率は、頭皮冷却群が50.5%(48/95例、95%信頼区間[CI]:40.7~60.4)と、対照群の0%(0/47例、95%CI:0~7.6)に比べ有意に良好であった(成功率の差:50.5%、95%CI:40.5~60.6)。 Fisher正確確率の片側検定はp<0.001であり、優越性の限界値(p=0.0061)を超えていたため、2016年9月26日、データ・安全性監視委員会によって試験の終了が勧告された。 ベースラインから4サイクル終了までのQOLの変化には、両群間に有意な差を認めなかった。また、頭皮冷却群で54件のデバイス関連の有害事象(頭痛、悪心、めまいなど)が報告されたが、Grade1が46件、2が8件(頭痛が7件、頭皮痛が1件)で、重篤な有害事象はみられなかった。前向き観察研究の脱毛治療成功率:66.3% vs.0% 一方、米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のHope S Rugo氏らは、頭皮冷却システム(DigniCap scalp cooling system)の脱毛予防効果を検証するプロスペクティブなコホート試験を行った(スウェーデン、Dignitana社の助成による)。 頭皮冷却は、化学療法の各サイクルの30分前に開始し、投与中および投与終了後90~120分間は頭皮を摂氏3℃(華氏37°F)に維持した。各サイクルの投与前および最終投与から数週後に、5枚の頭髪の写真(前面、後面、両側面、上面)が撮影された。脱毛は、化学療法の最終投与から4週後に、Deanスケール(0[脱毛なし]~4[75%以上の脱毛])に基づいて患者自身が評価した。 Deanスケールのスコアが0~2(50%以下の脱毛)の場合に治療成功と定義した。頭皮冷却群の50%以上が治療成功を達成し、成功率の95%信頼区間(CI)の下限値が40%以上の場合に、頭皮冷却と脱毛リスクの改善にはpositiveな関連があると判定した。Fisher正確確率検定でp<0.05の場合に、頭皮冷却群は対照群に対し統計学的に優越性があると確定することとした。 2013年8月~2014年10月に、米国の5施設に早期乳がん(StageI/II)女性122例(頭皮冷却群:106例、対照群:16例)が登録された。対照群のうち14例は、後ろ向きに年齢と化学療法レジメンをマッチさせた。 全体の平均年齢は53歳(範囲:28~77歳)、白人が77.0%で、化学療法の平均投与期間は2.3ヵ月であった。化学療法レジメンは、ドセタキセル+シクロホスファミドの3週ごと4~6サイクルが最も多く(頭皮冷却群:75.2%、対照群:62.5%)、次いでweeklyパクリタキセル12サイクル(11.9%、12.5%)であった。頭皮冷却群には、アントラサイクリン系薬の投与を受けた患者はいなかった。 脱毛50%以下(Deanスコア:0~2)の達成率は、頭皮冷却群の評価可能例が66.3%(67/101例、95%CI:56.2~75.4)と、対照群の0%(0/16例)に比べ有意に優れた(Fisher正確確率検定:p<0.001)。治療成功の67例の内訳は、Deanスコア0(脱毛なし)が5例、1(脱毛:>0~≦25%)と2(同:>25~≦50%)が31例ずつだった。 また、頭皮冷却群では、化学療法終了後1ヵ月時のEORTC乳がん特異的QOL質問票の5項目のうち3つが、対照群に比べ有意に良好であった。たとえば、「疾患や治療の結果として、身体的な魅力が低下したと感じた」と答えた患者の割合は、頭皮冷却群が27.3%と、対照群の56.3%に比べ有意に低かった(p=0.02)。 頭皮冷却群の106例のうち7例に冷却治療関連の有害事象が認められた(頭痛4例[3.8%]、そう痒1例、皮膚の痛み1例、頭部不快感1例)。症状が重度な患者はなく、中等度が1例(頭痛)であった。また、3例(2.8%)が寒気により冷却治療を中止した。有効な支持療法が治療の開始を促進する可能性 これら2つの論文のエディトリアルにおいて、米国・コロンビア大学医療センターのDawn L. Hershman氏は、「乳がん女性が化学療法を躊躇する最大の原因は脱毛であるが、この問題への厳密な取り組みは、これまでほとんど行われていない」とし、「今回の2つの研究はがん患者のQOL改善における重要な一歩であるが、Nangia氏らの検討では治療期間中のQOLに差がなく、Rugo氏らの検討では治療終了後1ヵ月のQOLが改善されたものの、サンプルサイズが小さく、観察研究である点に限界がある」と指摘している。 また、同氏は、支持療法の意義として、「患者を安心させることで、有害事象への懸念を持つ患者に、治療を開始するよう説得するのに役立つ可能性がある」とし、「将来、分子標的治療の導入で、化学療法の重篤な有害事象を回避できるようになる可能性があるが、それまでは頭皮冷却などの介入によって乳がん患者の治療関連毒性を軽減し、結果として転帰の改善が可能と考えられる」と記している。

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ラニビズマブ、PRPより増殖糖尿病網膜症の悪化抑制

 増殖糖尿病網膜症(PDR)に対する汎網膜光凝固(PRP)またはラニビズマブによる治療の有用性について、米国・ジョンズ・ホプキンス大学のSusan B Bressler氏らは、PDR悪化の観点から評価した。その結果、ラニビズマブはPRPと比較してPDRの増悪が少なく、とくに中心窩に及ぶ糖尿病黄斑浮腫を認めなかった眼において顕著であることが示された。著者は、「抗VEGF療法はPRPより頻繁に通院する必要があるが、PDRに対し、少なくとも2年はPRPの代替療法としてラニビズマブを使用することを支持するさらなるエビデンスが得られた」とまとめている。Ophthalmology誌オンライン版2017年2月1日号掲載の報告。 研究グループは、米国の55施設において無作為化試験を実施した。対象は、PRPの治療歴がなく、視力が20/320以上の成人PDR患者305例394眼で、PRP群またはラニビズマブ(0.5mg/0.05mL硝子体内注射)群に無作為に割り付けた。 評価項目は、無作為化からPDR悪化(硝子体出血、網膜剥離、前眼部血管新生、または血管新生緑内障の初回発生として定義される複合アウトカム)までの期間などであった。 主な結果は以下のとおり。・2年間でPDR悪化の累積発生率は、PRP群42%に対し、ラニビズマブ群は34%であった(ハザード比[HR]:1.33、99%信頼区間[CI]:0.90~1.98、p=0.063)。・ベースラインにおける糖尿病網膜症重症度(ETDRSスケールによる)の高さは、治療群に関係なく、PDR悪化リスクの増大と関連していた(高度群:64%、中等度群23%、HR:3.97、99%CI:2.48~6.36、p<0.001)。・PRP群において、パターン照射は従来のシングル・スポットPRPと比較し、初回PRPを完了するための照射回数や設定スポット数に関係なく、PDR悪化のリスクが高かった(60% vs.39%、HR:2.04、99%CI:1.02~4.08、p=0.008)。・両群とも、ベースライン時に視力が低下した中心窩を含む糖尿病黄斑浮腫を認めた眼はラニビズマブの投与を要したため、これらを除いた眼におけるサブグループ解析を行ったところ、PDR悪化率はPRP群(45%)がラニビズマブ群(31%)より大きかった(HR:1.62、99%CI:1.01~2.60、p=0.008)。

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うつ病から双極性障害へ移行しやすい患者の特徴

 うつ病患者の一部は、双極性障害発症の前段階である可能性があり、早期発見や予防が可能な場合がある。オーストラリア・メルボルン大学のA Ratheesh氏らは、うつ病患者のプロスペクティブ研究より、双極性障害へ移行する割合や特徴の予測を試みた。Acta psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2017年1月18日号の報告。 システマティックな検索ストラテジを用いて、適切な基準の下、うつ病および双極性障害の診断確認を行った研究を特定した(最短フォローアップ期間6ヵ月)。ベースライン時予測因子に対する双極性障害の発症率およびある時点での有病率、プールされたオッズ比(OR)を調べた。 主な結果は以下のとおり。・5,554件の出版物より、56件が抽出された。・うつ病の成人の約4分の1(22.5%)と若者における、双極性障害発症に関する平均フォローアップ期間は、12~18年であり、最初の5年間が双極性障害移行の最大リスクであった。・メタアナリシスでは、うつ病から双極性障害への移行予測因子として以下が確認された。 ●双極性障害の家族歴(OR:2.89、95%CI:2.01~4.14、n=7) ●うつ病発症年齢の早さ(g:-0.33、SE:0.05、n=6) ●精神症状の出現(OR:4.76、95%CI:1.79~12.66、n=5) 著者らは「とくに双極性障害より広範なアウトカムが考慮される場合には、特定された予測因子を有する患者を観察し、予防成果が得られる可能性がある」としている。関連医療ニュース 双極性障害に対する抗うつ薬使用の現状は うつ病の治療抵抗性と寛解を予測する因子とは うつ病と双極性障害を見分けるポイントは

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心房細動への低用量NOAC、ワルファリンに勝るか?/BMJ

 心房細動の治療において、非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(NOAC)は、臨床に導入されて以降、低用量での使用が増加しているが、低用量NOACの有効性と安全性をワルファリンと比較したエビデンスは少ない。デンマーク・オールボー大学のPeter Bronnum Nielsen氏らは、安全性の主要アウトカムである出血は、低用量ダビガトランがワルファリンに比べ有意に少ないとの研究結果を、BMJ誌2017年2月10日号で報告した。5万5,000例以上で3つの低用量NOACを評価 研究グループは、経口抗凝固薬の使用歴のない心房細動患者において、アピキサバン(2.5mg、1日2回)、ダビガトラン(110mg、1日2回)、リバーロキサバン(15mg、1日1回)の臨床的有効性と安全性をワルファリンと比較するコホート研究を行った(Obel Family Foundationなどの助成による)。 解析には、デンマークの3つの全国的なレジストリデータを用いた。対象は、2011年8月~2016年2月に経口抗凝固薬の初回投与が処方された非弁膜症性心房細動患者とし、標準用量のNOAC(アピキサバン5mg、ダビガトラン150mg、リバーロキサバン20mg)を処方された患者は除外した。 ベースラインの患者集団の差を調整するために、治療の逆確率重み付け法(inverse probability of treatment weighted:IPTW)を用いて、4つの治療薬の傾向スコアを算出した。有効性の主要アウトカムは虚血性脳卒中/全身性塞栓症、安全性の主要アウトカムは出血イベントとした。 心房細動患者5万5,644例が解析の対象となった。アピキサバン群が4,400例(7.9%)、ダビガトラン群が8,875例(15.9%)、リバーロキサバン群が3,476例(6.3%)、ワルファリン群は3万8,893例(69.9%)であった。平均フォローアップ期間は2.3年で、アピキサバン群は1年と最短だった。出血リスクが20%低下、有効性に差はない ベースラインの全体の平均年齢は73.9(SD 12.7)歳で、71.0(SD 12.6)歳(ワルファリン群)~83.9(SD 8.2)歳(アピキサバン群)の幅がみられた。腎臓病の有病率は、アピキサバン群(9.5%)、リバーロキサバン群(9.1%)が、ダビガトラン群(3.9%)、ワルファリン群(8.3%)よりも高かった。 全般に、アピキサバン群は心不全、血栓塞栓症の既往、糖尿病、血管疾患などの併存疾患が多かった。したがって、脳卒中リスクの指標であるCHA2DS2-VAScスコアが4.3と最も高く、次いでダビガトラン群が3.8、リバーロキサバン群が3.6で、ワルファリン群は3.0と最も低かった。 フォローアップ期間1年時の虚血性脳卒中/全身性塞栓症の重み付けイベント発生率は、アピキサバン群が4.78%と最も高く、ダビガトラン群は3.31%、リバーロキサバン群は3.53%、ワルファリン群は3.74%であった。ワルファリン群と比較した1年時のハザード比(HR)は、アピキサバン群が1.19(95%信頼区間[CI]:0.95~1.49)と高い傾向がみられ、ダビガトラン群は0.89(0.77~1.03)、リバーロキサバン群は0.89(0.69~1.16)であり、低い傾向が認められたが、いずれも有意な差はなかった。 出血の重み付け1年イベント発生率は、アピキサバン群が5.12%、リバーロキサバン群が5.58%、ワルファリン群が5.11%とほぼ同様であったが、ダビガトラン群は4.09%であり、最も低かった。ワルファリン群と比較した1年時のHRは、アピキサバン群が0.96(95%CI:0.73~1.27)、リバーロキサバン群は1.06(0.87~1.29)と有意な差はなかったが、ダビガトラン群は0.80(0.70~0.92)であり、有意に低かった。2.5年時の出血イベント発生率も、ダビガトラン群はワルファリン群に比べ有意に良好だった(HR:0.84、95%CI:0.75~0.93)。 1年時の全死因死亡のリスクは、アピキサバン群の15.53%、リバーロキサバン群の15.81%に比べ、ダビガトラン群は10.50%、ワルファリン群は10.12%と低く、ワルファリン群と比較したHRはアピキサバン群が1.48(1.31~1.67)、リバーロキサバン群は1.52(1.36~1.70)と有意に高く、ダビガトラン群は1.04(0.96~1.13)であり、有意差はなかった。 著者は、「これらの結果は、われわれが以前に行った標準用量NOACの知見を拡張するものだが、最も異なる点は、標準用量では一致して全死因死亡がワルファリンよりも良好であったが、低用量では薬剤によって差がみられたことである」としている。

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好きなお酒の種類で糖尿病リスクは異なるのか

 よく飲むアルコール飲料の種類によって、糖尿病との関連が異なるのだろうか。Consortium on Health and Ageing Network of Cohorts in Europe and the United States(CHANCES)プロジェクトにおいて、飲酒者におけるアルコール飲料の嗜好と2型糖尿病の発症率との関連性を研究したところ、ビール・ワイン・蒸留酒のそれぞれに対する嗜好と糖尿病発症との関連は、嗜好がない場合と同様であることがわかった。European journal of clinical nutrition誌オンライン版2017年2月22日号に掲載。 本研究では、Consortium on Health and Ageing Network of Cohorts in Europe and the United States(CHANCES)から、ベースライン時の飲酒量を報告した6万2,458人のデータを含む、欧州のコホート研究10件についてメタ解析を実施した。糖尿病発症についてはフォローアップ期間中における診断書または診断されたことの自己申告に基づいた。摂取した全アルコールの70%以上がビール・ワイン・蒸留酒のいずれかである場合に嗜好があると定義した。調整ハザード比(HR)はCox比例ハザード回帰分析を用いて計算し、単一コホートのHRをランダム効果メタ解析でプールした。 主な結果は以下のとおり。・嗜好がとくにない人と比較した糖尿病リスクのHRは、ビール嗜好の人では1.06(95%CI:0.93~1.20)、ワイン嗜好の人では0.99(95%CI:0.88~1.11)、蒸留酒嗜好の人では1.19(95%CI:0.97~1.46)であり、関連がみられなかった。・総アルコール量に調整した絶対的ワイン摂取量は、糖尿病リスクの低下と関連した(6g/日当たりのpooled HR:0.96、95%CI:0.93~0.99)。・蒸留酒嗜好の人は男女共に高BMIが糖尿病リスクの増加に関連していたが、一般的な疾患に罹患している人を除いた後には関連がなかった。

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BRAF変異肺がんにダブラフェニブ・トラメチニブ併用:EMAが肯定的見解

 欧州医薬品庁(EMA)のヒト用医薬品委員会(CHMP)は、BRAF V600E変異陽性の進行性または転移性非小細胞肺がん(NSCLC)治療として、ダブラフェニブ(商品名:タフィンラー)とトラメチニブ(商品名:メキニスト)併用療法の承認を推奨した。 当申請は、他施設、非無作為化、オープンラベル試験第II相試験に基づくもの(3つの連続したコホートからなり当該結果はコホートB)。 この第II相試験の対象は1つ以上のプラチナベースの化学療法を受け増悪したBRAF V600E変異を有するStage4のNSCLC患者で、北米、欧州、アジアの9ヵ国30施設から57例が登録された。患者は ダブラフェニブ150mg×2/日とトラメチニブ 2mg×1/日の投与を21日サイクルで受けた。主要評価項目は主治医判定による客観的奏効率(ORR)、副次的評価項目は無増悪生存期間(PFS)、奏効期間(DOR)、全生存期間(OS)、および安全性。 患者の中央値年齢は64歳で、98%は腺がん、72%が元喫煙者、33%が2ライン以上の前レジメンを受けていた。併用療法のORRは63.2%(95%CI:49.3~75.6)。PFS中央値は9.7ヵ月(95%CI:6.9~19.6)、6ヵ月PFSは 65%(95% CI:51~76)、DOR中央値は9.0ヵ月(95%CI:6.9~18.3)であった。OS中央値は分析時点では未達、6ヵ月OSは82%であった。ちなみに、ダブラフェニブの単独使用(コホートA)のORRは33%、PFS中央値は5.5ヵ月であった。よくみられた有害事象(AE)は、発熱、悪心、嘔吐、下痢 、無力症、食欲減退であった。Grade3/4のAEは49%でみられた。AEによる減量または投与中止は、それぞれ35%、14%の患者でみられた。(ケアネット 細田 雅之)関連情報欧州医薬品庁(EMA):ニュースリリース(PDF)当第II相試験原著:Planchard D, et al. J Clin Oncol. 2016 Jun 6.[Epub ahead of print]当第II相試験(ClinicalTrials.gov)

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HM 3とHM IIの多施設無作為化試験、生存率は同等もポンプ交換率に有意差(解説:許 俊鋭 氏)-647

 多施設で無作為化前向きに446例のDestination Therapy(DT)適応症例を2:1に割り付け、297例の磁気浮上遠心ポンプ(HeartMate 3=HM 3)群と148例の従来の軸流ポンプ(HeartMate II=HM II)群で、後遺症を残す脳卒中や不具合によるポンプ交換の伴わない2年生存率を比較した(ENDURANCE試験)。 primatry end pointに到達した症例は、HM 3群で164例、HM II群で85例であった。primatry end point解析でHM 3群の非劣性(推定成功率:55.4%[HM 3] vs.59.1%[HM II]、p=0.01)が証明された。不具合によるポンプ交換(摘出)は、HM II群でより高率であったが(16.2% vs.8.8%、p=0.03)、逆に脳卒中はHM 3群に高率にみられた(29.7% vs.12.1%、p<0.001)。QOLや心機能の回復の程度は同等であった。結論として、2年生存率においてHM 3群のHM II群に対する非劣性が証明された。 本論文と前後して発表された、HM IIとHM 3のBTTおよびDT症例を含めて試験対象とした6ヵ月間の前向き無作為化比較試験(MOMENTUM 3試験)の報告では1)、6ヵ月生存および脳卒中障害発生率に有意差はなかった。しかし、ポンプ作動不良による再手術率はHM 3群で有意に少なく(0.7% vs.7.7%、p=0.002)、疑いを含むポンプ血栓発生率もHM 3群で有意に少なかった(0% vs.10.1%、p<0.001)。ENDURANCE試験とMOMENTUM 3試験では試験対象と評価期間は異なっているが、ポンプ血栓発生率等によるポンプ交換率は同傾向を示し、HM IIに比較してHM 3では有意に減少した。しかし、MOMENTUM 3試験で有意差がないとされた脳卒中障害発生率は、ENDURANCE試験ではHM 3群に多くみられた(29.7% vs.12.1%、p<0.001)。これら2つの多施設無作為化前向き臨床試験で、6ヵ月~2年の経過観察でHM 3とHM IIの生存率に差はないものの、HM 3とHM IIの2年以上の長期治療成績が同等かどうかはわからない。今後のより長期の経過観察による評価が望まれる。

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わかる統計教室 第4回 ギモンを解決!一問一答 質問7(続き)

インデックスページへ戻る第4回 ギモンを解決!一問一答質問7(続き) ノンパラメトリックの検定とは?(その2)質問7(その1)前回の質問7(その1)では、たくさんあるノンパラメトリックの検定手法の中から、「対応のある」場合の検定について解説しました。今回は「対応のない」場合のノンパラメトリックの検定手法について解説します。■ノンパラメトリックの検定の種類もう一度、表1でノンパラメトリックの検定の種類についてみてみましょう。(再掲) 表1 ノンパラメトリックの検定の種類■ウィルコクソンの順位和検定(U検定)ウィルコクソンの順位和検定は、2つの母集団の分布の中央値に差があるかどうか、つまり2つの分布にずれがあるかどうかを検定する手法です。標本のデータを順位に置き換え、統計量を算出することから「順位和検定」と名付けられています。この検定方法を「U検定」という人もいます。[n1、n2が共に8以上]無仮説の下に、統計量Tは標準正規分布に従う。両側 |T|>Z(α/2)なら対立仮説を採択右側 T>Z(α)  なら対立仮説を採択左側 T<-Z(α) なら対立仮説を採択[n1、n2が共に8未満]マン・ホイットニーのU検定によって行います。マン・ホイットニー表(片側)よりn1、n2、Uに対する確率pを求めます。有意水準をαとすると両側検定の場合 p<α/2 なら帰無仮説を棄却し、対立仮説を採択します。片側検定の場合 p<α なら帰無仮説を棄却し、対立仮説を採択します。■留意点・同順位がある場合の対応同順位(タイ:Tie)が生じたときは、データを次のように変換します。〔例〕n1、n2が8以上のときは、正規分布への近似をよくするために、さらに標準偏差を次のように修正します。「帰無仮説」「対立仮説」については、『

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156)「油を売る」から会話を発展【脂質異常症患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者先生、「油を売る」って、どういう意味ですか?医師この言葉は江戸時代に生まれたといわれています。患者へぇ~、江戸時代ですか?医師そうなんです。江戸時代は現代と違って、毎日、お風呂に入って、髪を洗っていたわけではありませんでした。そこで、髪に油を塗る習慣があったそうです。患者へぇ~、髪に油を塗るんですか。医師そうなんです。この髪の油を売る商人が、お客さんを相手に世間話を長々としていたことから「油を売る」という言葉が生まれたとか。患者面白いですね。医師ところで、普段は調理にどんな油を使っていますか?患者油を売るじゃなくて、買うほうですね。えっと、…(調理油に話が展開)。●ポイント「油を売る」という慣用句から調理油の質問へ上手に話を展開します

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認知症発症予測に歩行速度や嗅覚テスト

 軽度認知障害(MCI)、認知症、死亡率における、老化に伴う危険因子の性質および共通性は、よくわかっていない。オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のDarren M Lipnicki氏らは、認知機能が正常な多くの人々を含む6年間のシングルコホート研究で潜在的な危険因子を同時に調査した。Journal of the American Medical Directors Association誌オンライン版2016年12月31日号の報告。 対象者は、Sydney Memory and Ageing研究の地域住民873例(70~90歳、ベースライン時に認知症なし)。ベースラインから6年後、認知機能正常、MCIまたは認知症を発症、死亡に分類した。ベースライン時の患者背景、ライフスタイル、健康状態、医学的要因、アポリポ蛋白E(APOE)遺伝子型を調査した。対象には、ベースライン時MCIであったが2年以内に寛解した患者を含んだ。 主な結果は以下のとおり。・83例(9.5%)が認知症を発症、114例(13%)が死亡した。・約33%はベースライン時MCIであったが、そのうち28%は2年以内に寛解した。・ベースライン要因のコアセットは、MCIおよび認知症と関連していた。 ●高齢(1年当たりのオッズ比[95%CI]):MCI(1.08[1.01~1.14])、認知症(1.19[1.09~1.31]) ●ベースライン時のMCI(1年当たりのオッズ比[95%CI]):MCI(5.75[3.49~9.49])、認知症(8.23[3.93~17.22]) ●嗅覚の低下(追加試験当たりのオッズ比[95%CI]):MCI(0.89[0.79~1.02])、認知症(0.80[0.68~0.94]) ●歩行速度の遅さ(1秒当たりのオッズ比[95%CI]):MCI(1.12[1.00~1.25])、認知症(1.21[1.05~1.39]) ●APOEε4キャリア(1年当たりのオッズ比[95%CI]):MCI(1.84[1.07~3.14])、認知症(3.63[1.68~7.82])・APOE遺伝子型を除くすべてが死亡率と関連していた(年齢:1.11[1.03~1.20]、MCI:3.87[1.97~7.59]、嗅覚:0.83[0.70~0.97]、歩行速度:1.18[1.03~1.34])。・2年以内にMCIから寛解した患者は、認知機能正常者と比較し、将来のMCIリスクが高かった(3.06[1.63~5.72])。・2年以内にMCIから寛解した患者は、MCI患者よりも、ベースライン時のリスク要因と6年後のアウトカムとの間に異なる関連性を示した。 著者らは「身体的および精神的な脆弱性を示す高齢リスク要因のコアグループは、6年後の認知症やMCI発症、死亡率のそれぞれと関連が認められた。歩行速度の遅さや嗅覚の低下に関する検査は、認知機能低下をスクリーニングするうえで役立つと考えられる。MCIの病歴を有する高齢者は、将来に認知機能障害リスクが高くなる」としている。関連医療ニュース 脳トレーニングで認知症予防、認知機能低下リスクが20~30%減 歩くのが遅いと認知症リスク大 魚を食べると認知症は予防できるのか

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腹部脂肪蓄積の遺伝的素因が糖尿病、心疾患発症に関与/JAMA

 観察研究では、腹部脂肪蓄積と2型糖尿病、冠動脈性心疾患(CHD)との関連が示唆されているが、因果関係は不明とされる。遺伝的素因としてBMIで補正したウエスト/ヒップ比(WHR)が高い集団は、2型糖尿病やCHDのリスクが高いとの研究結果が、JAMA誌2017年2月14日号で発表された。報告を行った米国・マサチューセッツ総合病院のConnor A Emdin氏らは、「これは、腹部脂肪蓄積と2型糖尿病、CHDとの因果関係を支持するエビデンスである」としている。関連性をメンデル無作為化解析で評価 研究グループは、BMIで補正したWHRの多遺伝子リスクスコアと、脂質、血圧、血糖を介する2型糖尿病およびCHDとの関連を検証するために観察的疫学研究を実施した(筆頭著者はRhodes Trustによる研究助成を受けた)。 BMIで補正したWHRの多遺伝子リスクスコアは、腹部脂肪蓄積の遺伝的素因の指標であり、最近の研究で同定された48の一塩基多型(SNP)で構成される。このスコアと心血管代謝形質、2型糖尿病、CHDとの関連を、症例対照と横断的なデータセットを統合したメンデル無作為化解析で検討した。 心血管代謝形質は、2007~15年に行われた4つのゲノムワイド関連解析(GWAS、32万2,154例)の結果と、2007~11年に収集された英国のバイオバンク(UK Biobank)の個々の参加者の横断的データ(11万1,986例)から成る統合データセットに基づいて評価した。 また、2型糖尿病およびCHDは、2007~15年に実施された2つのGWAS(それぞれ14万9,821例、18万4,305例)と、UK Biobankの個々のデータを合わせた要約統計量を用いて評価した。1 SD上昇で発症リスクが有意に増加 UK Biobankの参加者11万1,986例の平均年齢は56.9(SD 7.9)歳、5万8,845例(52.5%)が女性であり、平均WHRは0.875であった。平均血圧は143.6(SD 21.8)/84.5(11.8)mmHg、平均BMIは27.5(4.8)で、糖尿病が5.1%、CHDが5.0%にみられた。 BMIで補正したWHRの多遺伝子リスクスコアが1 SD上昇すると、総コレステロール値が5.6mg/dL、LDLコレステロール値が5.7mg/dL、トリグリセライド値が27mg/dLそれぞれ上昇し、HDLコレステロールは6.0mg/dL低下した(いずれも、p<0.001)。 また、空腹時血糖値が0.56mg/dL(p=0.02)、空腹時インスリン対数変換値が0.07log(pmol/L)、食後2時間血糖値が4.1mg/dL(p=0.001)、HbA1cは0.05%それぞれ上昇し、収縮期血圧が2.1mmHg、拡張期血圧は1.3mmHgそれぞれ上昇した(とくに記載のないものはp<0.001)。 さらに、BMIで補正したWHRの多遺伝子リスクスコアの1 SD上昇により、2型糖尿病のリスクが有意に増加し(オッズ比[OR]:1.77、95%信頼区間[CI]:1.57~2.00、1,000人年当たりの絶対リスク増加:6.0、95%CI:4.4~7.8、p=7.30×10-21、2型糖尿病発症数:4万530例)、CHDのリスクも有意に増加した(OR:1.46、95%CI:1.32~1.62、1,000人年当たりの絶対リスク増加:1.8、95%CI:1.3~2.4、p=9.90×10-14、CHD発症数:6万6,440例)。 これらの知見は、以前の観察研究の示唆を裏付けるもので、体脂肪分布はBMIよりも2型糖尿病やCHDのリスクの変動を説明可能であり、BMIで補正したWHRはこれらの疾患の予防治療の開発におけるバイオマーカーとして有用となる可能性があるという。

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市中肺炎の心不全リスク、高いのはむしろ若年患者/BMJ

 高齢の市中肺炎患者は、心不全のリスクが高いことが示されているが、他の年齢層や肺炎の重症度との関連は不明とされる。カナダ・アルバータ大学のDean T Eurich氏らは、高齢患者だけでなく、むしろ若年の市中肺炎患者で心不全リスクが高いとの研究結果を、BMJ誌2017年2月13日号で報告した。研究グループは、「これらの知見は、年齢にかかわらず、退院後の治療計画や予防戦略の立案時、また呼吸困難のエピソードを評価する際に考慮すべき」と指摘している。年齢別、重症度別の寄与リスクを評価する前向きコホート試験 本研究は、市中肺炎が心不全の発症に及ぼす寄与リスクを、患者の年齢別、肺炎の重症度別に評価するプロスペクティブなコホート試験である(筆頭著者はカナダ政府拠出の研究助成を受けた)。 2000~02年に、エドモントン市(カナダ、アルバータ州)の6つの病院または7つの救急診療施設で市中肺炎と診断された心不全の既往歴のない成人患者4,988例が登録された。患者1例に対し、年齢、性別、治療状況(入院、外来)をマッチさせた最大5例の肺炎に罹患していない対照群を設定した(2万3,060例)。2012年時の心不全による入院リスクおよび心不全/死亡の複合エンドポイントについて、多変量Cox比例ハザード解析を用いて評価を行った。 ベースラインの平均年齢は肺炎群が55(SD 20)歳、対照群は53(SD 20)歳(p<0.001)、男性がそれぞれ53.1%、52.7%(p=0.60)で、外来患者は63.4%、65.5%であった。併存疾患の有病率は全般に肺炎群が高かった。フォローアップ期間中央値は9.9年(IQR:5.9~10.6)だった。入院、外来とも肺炎群が高リスク 心不全の発症率は、肺炎群が11.9%(592例)と、対照群の7.4%(1,712例)に比べ有意に高く、100人年当たりの頻度はそれぞれ1.7、0.9であった(補正ハザード比[HR]:1.61、95%信頼区間[CI]:1.44~1.81、p<0.001)。また、入院患者(肺炎群:18.3% vs.対照群:11.0%、1.94、1.64~2.29、p<0.001)、外来患者(8.2% vs.5.6%、1.33、1.12~1.57、p<0.001)とも、肺炎群で心不全発症率が高かった。 90日以内の心不全による入院(1.4% vs.0.6%、HR:1.52、95%CI:1.08~2.13、p=0.015)および1年以内の心不全による入院(3.3% vs.1.4%、1.86、1.50~2.32、p<0.001)も、肺炎群が高率であった。 65歳以下では、心不全発症率の両群の絶対差は小さかった(4.8% vs.2.2%)が、相対リスクは高かった(HR:1.98、95%CI:1.55~2.53)のに対し、65歳以上では、両群の絶対差が大きかった(24.8% vs.18.9%)が、相対リスクは低かった(1.55、1.36~1.77)。この傾向は、入院患者および外来患者にも観察されたが、年齢にかかわらず肺炎群の入院患者は心不全のリスクが高く、とくに若い患者でその傾向が強かった。 全死因死亡率は、肺炎群が38.4%(1,917例)と、対照群の23.9%(5,509例)に比し有意に高く、それぞれ5.2/100人年、2.9/100人年であった(p<0.001)。心不全と死亡の複合エンドポイントの発生率は、肺炎群が40.8%であり、対照群の26.2%に比べ有意に高かった(補正HR:1.53、95%CI:1.44~1.63、p<0.001)。また、入院患者(64.5% vs.39.8%、1.77、1.62~1.93、p<0.001)、外来患者(27.1% vs.19.0%、1.34、1.23~1.47、p<0.001)とも、肺炎群で発生率が高かった。 著者は、「肺炎イベント後の心不全の10年リスクは約12%、対照と比較した心不全の相対リスクの上昇は50%以上であった」とまとめ、「肺炎は、単なる心不全リスクの高い集団のマーカーか、それとも心血管疾患の発症の根本的なメカニズムに関与しているかの議論はともかく、患者と協力してこれらの知見を臨床に生かすべきである」としている。

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コーヒーと悪性黒色腫リスク~50万人の前向き研究

 コーヒーや紅茶の活性成分が悪性黒色腫の発症抑制作用を有することがin vitroおよび動物実験で示唆されているが、疫学的なエビデンスは少ない。今回、大規模コホート研究であるEuropean Prospective Investigation into Cancer and Nutrition(EPIC)においてコーヒー(全体、カフェイン入り、カフェイン抜き)および紅茶の摂取量と悪性黒色腫のリスクとの関係を調べた。その結果、カフェイン入りコーヒーの摂取が男性における悪性黒色腫リスクと逆相関することが認められた。International journal of cancer誌オンライン版2017年2月20日号に掲載。 EPICは、1992~2000年に欧州10ヵ国の25~70歳の参加者50万人超を登録した多施設前向き研究である。ベースライン時に、各国での確立された食事質問票を用いてコーヒーと紅茶の摂取量に関する情報を収集した。コーヒーおよび紅茶の摂取量と悪性黒色腫リスクとの関連におけるハザード比(HR)と95%信頼区間(95%CI)は、調整Cox比例ハザード回帰モデルを用いて算出した。 主な結果は以下のとおり。・47万6,160人の参加者のうち、追跡期間中央値14.9年の間に悪性黒色腫が2,712人に確認された。・男性では、カフェイン入りコーヒーの摂取量と悪性黒色腫リスクに逆相関が認められた(摂取量が最も多い四分位における非摂取者に対するHR:0.31、95%CI:0.14~0.69)が、女性では認められなかった(HR:0.96、95%CI:0.62~1.47)。・男女共に、カフェイン抜きコーヒーおよび紅茶の摂取量と悪性黒色腫リスクとの間に統計的に有意な関連はみられなかった。

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市販後調査にお金をかけるくらいなら薬代を安くしてもらいたい(解説:折笠 秀樹 氏)-646

 ドイツでの新薬の市販後調査(PMS)558研究を対象にした、2008~10年まで3年間の調査結果である。医師へ支払われた謝金は、中央値として患者1人当たり2万4,000円であった。558研究にかけられた総費用は260億円だから、1研究当たり平均4,700万円かかっていた。これだけのお金をかけて成果はほぼゼロ。新規の副作用は発見されなかったし、研究結果を論文にしたのはわずか1%。しかも、こうした研究データは何ひとつパブリックドメインになっていない。260億円ものお金を市販後調査に費やすなら、薬価を安くするなど、患者さんに還元してもらいたい。 日本でも市販後調査(現在では製造販売後調査という)への疑念が5年以上続いている。日本臨床薬理学会では毎年のように議論されているが、制度はあまり変わっていないのが現状である。それは市販後安全監視活動の一環としてなされており、その目的としてまれな副作用を発見するとか、一定の精度で副作用を評価するなどと書かれている。後者はある程度の成果があるだろうが、前者については日本でも成果ゼロといわざるを得ない。 ドイツでは市販後調査は届け出ることになっているので、このような調査が可能であった。一方、アメリカでは市販後臨床試験などしか届け出る必要はないので、こうした調査は不可能である。日本では承認審査の際に市販後調査・リスク管理計画を提出させるので、こうした調査は可能である。でも、追試は不要だろう。同じ結果が得られるのは目にみえているからだ。 最後に、スポンサリングとファンディングの違いについてみてみよう。今回の研究対象として、企業ファンディング(Industry funded)の市販後調査となっていた。しかしながら、企業スポンサリング(Industry sponsored)と記述すべきだったと思う。ファンディングとは企業は資金を提供するだけで、調査自体は研究者主導で行う。スポンサリングではお金も出すが、口まで出すことになる。研究者がコアメンバーに選ばれることはあっても、企業が研究計画に意見するし、実施についても企業が法的責任を持ち、データ解析まで企業で行う。論文化についても企業が主導権を持つ。論文化されたのが1%(つまり6報)ということからも、企業スポンサリングだと思った。研究者主導だと論文化する割合がこんなに低いわけがないからだ。

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