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うつ病や身体活動と精液の質との関連

 行動および心理社会的要因は、精液の質の低下と関連している。しかし、うつ病や身体活動と精液の質との関連については、よくわかっていない。中国・第3軍医大学のPeng Zou氏らは、中国人大学生におけるうつ病および身体活動と精液の質との関連について検討を行った。Psychosomatic medicine誌オンライン版2018年5月24日号の報告。 2013年6月に中国人男子大学生587例よりデータを収集した。参加者に対し、ライフスタイル因子、Zung自己評価式抑うつ尺度(SDS)、身体活動に関する3項目を評価するため、アンケートを実施した。参加者は、身体検査を受け、生殖ホルモン(テストステロン、エストロゲン、プロゲステロン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、プロラクチン)を確認するための精液サンプルおよび血液サンプルを提供した。 主な結果は以下のとおり。・高いうつ病スコアを有する男性(63例、10.7%)は、非うつ病男性よりも精子濃度が低く(66.9±74.5 vs.72.6±56.9[10/mL]、p=0.043)、精子総数が少なかった(241.6±299.7 vs.257.0±204.0[10/mL]、p=0.024)。・身体活動レベルの低い男性(99例、16.9%)は、活動レベルの高い男性よりも精子総数が少なかった(204.4±153.7 vs.265.8±225.8[10/mL]、p=0.017)。・潜在的な交絡因子で調整した後、うつ病男性は、非うつ病男性よりも精子濃度が18.90%(95%CI:1.14~33.47%)低く、精子総数が21.84%(95%CI:3.39~36.90%)少なかった。・身体活動レベルの低い男性は、活動レベルの高い男性よりも精子総数が23.03%(95%CI:2.80~46.89%)少なかった。・うつ病と身体活動との間に、精子濃度の相互作用効果が検出された(p=0.033)。・うつ病や身体活動と生殖ホルモンとの間に、有意な関連は認められなかった(p>0.05)。 著者らは「うつ病や低レベルの身体活動は、精液の質の低下と関連しており、リプロダクティブヘルス(生殖に関する健康)に影響を及ぼす可能性がある」としている。■関連記事米国の生殖可能年齢の女性におけるうつ病有病率少し歩くだけでもうつ病は予防できる女子学生の摂食障害への有効な対処法

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食事の速度や欠損歯の数、歯周病の重症度が肥満に影響する

 食事の速度と欠損歯の数、歯周病の重症度はそれぞれ独立に腹囲の増加に影響することが、長崎大学大学院医歯薬学総合研究科の園田 央亙氏らによる研究から明らかになった。Obesity Facts誌2018年4月18日号に掲載。 今回の研究では、海上自衛隊の男性863人を対象に食事の速度に関するアンケート調査を行い、食事の速度と欠損歯数や歯周病の程度が肥満とどのように関連しているかを調査した。 主な結果は以下のとおり。・食事の速度が「とても速い」群では、「遅い、とても遅い」群と比べて、腹囲が90cmを超えるリスクが5.22倍(95%CI:1.81~15.06)となった。・欠損歯が多い人、重度な歯周病に罹患している人では、腹囲が90cmを超えるリスクがそれぞれ1.14倍(95%CI:1.01~1.28)、2.74倍(95%CI:1.46~5.13)となった。

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dacomitinib、EGFR変異肺がん1次治療でOS延長(ARCHER1050)/ASCO2018

 EGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療で、第2世代EGFR-TKI dacomitinibとゲフィチニブを比較した、第III相無作為化オープンラベル試験ARCHER1050最終成績を、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2018)で、香港中文大学のTony Mok氏が発表した。ASCO2017で発表された同試験の無増悪生存期間(PFS)解析では、dacomitinib群14.7ヵ月に対し、ゲフィチニブ群9.2ヵ月と、dacomitinib群で有意に良好な結果を示した(HR:0.59、p<0.0001)。ASCO2018では、全生存期間(OS)結果の発表で、追跡期間中央値は31.3ヵ月。・対象患者:EGFR変異陽性のStage IIIB/IV再発またはNSCLC患者(CNS転移患者は除外)・試験薬:dacomitinib 45mg/日(D群)・対照薬:ゲフィチニブ250mg/日(G群)・主要評価項目は、独立評価委員会(IRC)による無増悪生存期間(PFS)。副次評価項目は、OS、治験担当医師によるPFS、奏効率、奏効期間、治療成功期間、安全性、患者報告アウトカム。 主な結果は以下のとおり。・452例が登録され、D群227例とG群225例で解析が行われた。・OSは、D群34.1ヵ月に対しG群26.8ヵ月と、有意にD群で良好だった(HR:0.582、95%CI:0.582~0.993、p=0.0428)。・アジア人サブグループのOSは、34.2ヵ月対29.1ヵ月と、D群で有意であった(HR:0.812 、p=0.1819)。・有害事象は、下痢、爪周囲炎、ざ瘡様皮疹がD群で多くみられた。■参考ASCO2018 AbstractARCHER1050試験(Clinical Trials.gov)ARCHER1050試験(JCO)■関連記事dacomitinibによるEGFR変異肺がん1次治療のサブグループ解析:ARCHER1050/WCLC2017dacomitinib、EGFR変異陽性肺がん1次治療の成績発表:ARCHER1050試験/ASCO2017

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50歳での収縮期血圧が認知症リスクと関連

 50歳での収縮期血圧(SBP)が130 mmHg以上だと認知症リスクが高く、この過剰リスクは心血管疾患(CVD)に関わらないことが、フランス国立保健医学研究機構(INSERM)のJessica G. Abell氏らによるコホート研究で示唆された。なお、60歳や70歳でのSBPとの関連はみられなかった。European Heart Journal誌オンライン版2018年6月12日号に掲載。 著者らは、Whitehall IIコホート研究において、1985年、1991年、1997年、2003年に、8,639人(女性32.5%)のSBPおよび拡張期血圧(DBP)を測定。50歳、60歳、70歳におけるSBPおよびDBPと認知症発症率との関連を調査した。さらに、フォローアップ中のCVDがその関連に介在するかどうかを調べた。認知症発症率は、2017年までの電子健康記録で確認した。 主な結果は以下のとおり。・計8,639例中、385例で認知症が発症した。・継続的な血圧測定を使用した3次スプラインにより、50歳でのSBPが130mmHg以上だと認知症リスクが高いことが示唆され、社会人口学的因子・健康行動・時間的に変化する慢性症状について調整したCox回帰分析により確認された(ハザード比[HR]:1.38、95%信頼区間[CI]:1.11~1.70)。60歳時および70歳時のSBPは関連しなかった。・DBPは認知症に関連していなかった。・平均年齢45歳と61歳の間に、より長期間、高血圧(SBP≧130mmHg)であった参加者は、高血圧ではない、もしくは高血圧が短期間だった参加者に比べて認知症リスクが高かった(HR:1.29、95%CI:1.00~1.66)。・フォローアップ期間中にCVDではなかった参加者において、50歳時にSBPが130mmHg以上だと認知症リスクが高い(HR:1.47、95%CI:1.15~1.87)ことが、多状態モデルで示唆された。

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軽症COPD患者への電話コーチングの効果は?/BMJ

 かかりつけ医を受診した軽症の慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者において、行動変容を促すための電話でのコーチングによる介入は、自己管理行動の変化にはつながったものの健康関連QOLの改善には至らなかった。英国・バーミンガム大学のKate Jolly氏らが、軽症COPD患者の自己管理の支援を目的とした社会的認知理論(Social Cognitive Theory)に基づく電話によるコーチングの有効性を評価した多施設共同無作為化比較試験の結果を報告した。システマティックレビューでは、COPD患者の自己管理支援が健康関連QOLを改善し入院の減少に有用であることが示されていたが、このエビデンスは主に2次医療における中等症または重症患者を対象としたものであった。BMJ誌2018年6月13日号掲載の報告。約600例を対象に、電話によるコーチング群と通常ケア群を比較 研究グループは、英国4地域のプライマリケア71施設において、スパイロメトリー(呼吸機能検査)で確定診断されたCOPD患者のうち、MRC(Medical Research Council)息切れスケールが1~2の577例を、電話によるコーチングを行う介入群(289例)と通常ケア群(288例)に1対1の割合で無作為に割り付けた。 介入群では、禁煙、身体活動の増加、正しい吸入器の使用法および薬物療法のアドヒアランスに関する自己管理の支援を目的に、2日間訓練を受けた看護師が文書、歩数計および日誌を用いる電話指導を行った(1週時に35~60分、3、7、11週時に各15~20分の計4セッション、16、24週時には標準的な文書を郵送)。通常ケア群には、COPDに関するリーフレットを渡した。 主要評価項目は、COPD疾患特異的QOL評価尺度であるSGRQ-Cを用いて評価した12ヵ月時の健康関連QOLとし、intention-to-treat集団で線形回帰モデルを用いて解析した。12ヵ月時の健康関連QOLに有意差なし 介入群において、電話によるコーチングは予定の86%が実施され、75%の患者は4回の全セッションを受けた。追跡調査を完遂したのは、6ヵ月時92%、12ヵ月時89%であった。 12ヵ月時のSGRQ-Cスコアは、介入群と通常ケア群で有意差は確認されなかった(平均群間差:-1.3、95%信頼区間[CI]:-3.6~0.9、p=0.23)。6ヵ月時では、介入群において通常ケア群と比較し、身体活動の増加が報告され、ケアプラン(44 vs.30%)、抗菌薬のレスキュー使用(37 vs.29%)、吸入法のチェック(68 vs.55%)をより多く受けていたことが示された。

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JAK1阻害薬upadacitinibが難治性リウマチに有効/Lancet

 従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬(csDMARD)で効果不十分の中等度~重度活動性関節リウマチ患者において、JAK1阻害薬upadacitinibの15mgまたは30mgの併用投与により、12週時の臨床的改善が認められた。ドイツ・ベルリン大学附属シャリテ病院のGerd R. Burmester氏らが、35ヵ国150施設で実施された無作為化二重盲検第III相臨床試験「SELECT-NEXT試験」の結果を報告した。upadacitinibは、中等度~重度関節リウマチ患者を対象とした第II相臨床試験において、即放性製剤1日2回投与の有効性が確認され、第III相試験のために1日1回投与の徐放性製剤が開発された。Lancet誌オンライン版2018年6月13日号掲載の報告。upadacitinib 15mgおよび30mgの有効性および安全性をプラセボと比較 SELECT-NEXT試験の対象は、csDMARDを3ヵ月以上投与され(試験登録前4週間以上は継続投与)、1種類以上のcsDMARD(メトトレキサート、スルファサラジン、レフルノミド)で十分な効果が得られなかった18歳以上の活動性関節リウマチ患者。双方向自動応答技術(interactive response technology:IRT)を用い、upadacitinib 15mg群、30mg群または各プラセボ群に2対2対1対1の割合で無作為に割り付けし、csDMARDと併用して1日1回12週間投与した。患者、研究者、資金提供者は割り付けに関して盲検化された。プラセボ群には、12週以降は事前に定義された割り付けに従いupadacitinib 15mgまたは30mgを投与した。 主要評価項目は、12週時における米国リウマチ学会基準の20%改善(ACR20)を達成した患者の割合、ならびに、C反応性蛋白値に基づく28関節疾患活動性スコア(DAS28-CRP)が3.2以下の患者の割合である。有効性解析対象は、無作為化され少なくとも1回以上治験薬の投与を受けた全患者(full analysis set)とし、主要評価項目についてはnon-responder imputation法(評価が得られなかった症例はノンレスポンダーとして補完)を用いた。upadacitinibは両用量群で主要評価項目を達成 2015年12月17日~2016年12月22日に、1,083例が適格性を評価され、そのうち661例が、upadacitinib 15mg群(221例)、upadacitinib 30mg群(219例)、プラセボ群(221例)に無作為に割り付けられた。全例が1回以上治験薬の投与を受け、618例(93%)が12週間の治療を完遂した。 12週時にACR20を達成した患者は、upadacitinib 15mg群(141例、64%、95%信頼区間[CI]:58~70%)および30mg群(145例、66%、95%CI:60~73%)が、プラセボ群(79例、36%、95%CI:29~42%)より有意に多かった(各用量群とプラセボ群との比較、p<0.0001)。DAS28-CRP 3.2以下の患者も同様に、upadacitinib 15mg群(107例、48%、95%CI:42~55%)および30mg群(105例、48%、95%CI:41~55%)が、プラセボ群(38例、17%、95%CI:12~22%)より有意に多かった(各用量群とプラセボ群との比較、p<0.0001)。 有害事象の発現率は、15mg群57%、30mg群54%、プラセボ群49%で、主な有害事象(いずれかの群で発現率5%以上)は、悪心(15mg群7%、30mg群1%、プラセボ群3%)、鼻咽頭炎(それぞれ5%、6%、4%)、上気道感染(5%、5%、4%)、頭痛(4%、3%、5%)であった。 感染症の発現率は、upadacitinib群がプラセボ群より高かった(15mg群29%、30mg群32%、プラセボ群21%)。帯状疱疹が3例(各群1例)、水痘帯状疱疹ウイルス初感染による肺炎1例(30mg群)、悪性腫瘍2例(ともに30mg群)、主要心血管イベント1例(30mg群)、重症感染症5例(15mg群1例、30mg群3例、プラセボ群1例)が報告された。試験期間中に死亡例の報告はなかった。

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世界の健康・福祉はどこへ向かうのか?(解説:岡慎一氏)-875

 健康や福祉を維持、向上させるためにはお金がかかる。当然経済の発展とともに、健康・福祉関連の予算も増え、世界の健康・福祉は改善されてきた。Sustainable Development Goal(SDG)とは、国連に加盟するすべての国が賛同し、2015年から2030年までに、貧困や飢餓、エネルギー、気候変動、平和的社会など、17項目の持続可能な開発の目指すべき達成目標を掲げたものである。その中で健康・福祉はSGD-3に掲げられている。 この論文は、SDGが掲げられる前の1995年から2015年までの世界188ヵ国の健康・福祉のために使われた予算の推移をまとめたものである。また、その中から世界共通の問題であるHIV/AIDSに投入された各国の予算の推移も集計している。研究論文というより、膨大な資料を盛り込んだ国連の報告書という感じである。この報告書では、それぞれの国の収入により、high-、upper-middle-、low-middle-、low-income国に分けて解析を行っている。 2015年における世界全体での1人当たり医療費は1,332 USドルであったが、high-income国の平均が5,551 USドルであったのに対し、日本は4,286 USドルと米国(9,839 USドル)の約半分であった。これに対し、日本のHIV/AIDS対策費を患者1人当たりに割り直した費用は、17,479.9 USドルと米国の2,969.3 USドルの6倍にも上る。この費用の中には、検査費用なども含まれるため、純粋な治療費ではないが、有効な予算の使い方を考える必要もあろう。 この論文の強調している点は、医療・福祉に投下された予算は、2005年頃をピークに低下傾向にあり、2030年のゴールに向けた取り組みが、HIV/AIDS対策も含め、達成困難になってきているのではないかと警鐘を鳴らしていることにある。分量といい、内容といい、重厚な論文である。

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大阪府北部地震の体験:病院編【Dr. 中島の 新・徒然草】(226)

二百二十六の段 大阪府北部地震の体験:病院編2018年6月18日午前7時58分、「ガガガガガッ」という音とともに救急室全体が上下に揺れました。ちょうどあばら家の横を大型トラックが通った時のような揺れです。ちょっと遅れて「ブイッ、ブイッ、ブイーッ」とスマホから警報音が鳴り始めました。 その時、思ったのは、「地震だ! ついに来よったか」「忙しくなるぞ」といったことでした。幸いなことに救急室には患者さんがおらず自分1人です。周囲の物が倒れて自分が怪我をしないよう、建物の外に飛び出しました。今の「ガガガガ」が縦揺れだとすると次は横揺れが来るはず。そう思っていると、心なしか地面が「ユ~ラユ~ラ」と揺れています。外に出てきた職員3人で「どうなっているのかなあ。東北大震災の時と似ているなあ」などと言っていました。どこか遠くで大きな地震が起きたのかもしれません。スマホでツイッターを見ると、大阪北部で地震というニュースが目に飛び込んできました。まさしく自宅の直下で地震が起こったことになります。慌てて家に電話してみると、女房が「ものすごく揺れた! 台所の皿も本棚の本も無茶苦茶や」と怒っていました。この時点ではまだ電話は通じていましたが、揺れから30分も経つと全く通じなくなりました。なので、以後のやりとりはすべてラインかメールです。大阪医療センターでも予定手術を止めて救急対応に備えました。エレベーターが停まったので5階の自分の部屋まで歩いて上がらなくてはなりません。総合診療科では外来担当医が出勤できないという連絡があり、急遽、他のメンバーで臨時体制を組みました。まだ病院に着いていない予約患者さんには日を替えてもらおうと連絡を試みましたが、電話が通じません。ふと、病院の安否確認システムから携帯電話に問い合わせが来ているのに気づきました。「自分自身の安否」「家族の安否」「出勤可能か」「出勤に要する時間」の4項目を打ち込みます。本番で使うのは初めてですが、すでに出勤している人が「出勤に要する時間」をどう入力するのかは謎でした。改良が必要かもしれません。そうこうしているうちに予定手術がボチボチ開始されました。各科の裁量に任されるということで、延期した科もあれば、1時間遅れで始めるという科もあるようです。脳外科でも予定されていた手術を行うことになり、準備が開始されました。結局、手術患者さんの受持ちレジデントが到着したのは2時間遅れ。梅田で停まった電車を降り、病院まで約1時間かけて歩いて来たそうです。中島「そういや、地震直後の最初に来た救急患者さんは過呼吸発作やったで」レジ「僕の乗っていた車両も何人か過呼吸になっていました」中島「『私は医者だ!』と名乗ったわけ?」レジ「そんなこと言ったら余計にややこしくなるじゃないですか。そっとしておきましたよ」さらに遅れてきた脳外科の医師は2時間も電車に閉じ込められた後に、神崎川の手前で線路に降ろされたそうです。そこから、神崎川、淀川と2つの川を渡って梅田まで歩いて来たら、幸いにも地下鉄谷町線が運転を再開していたので、それに乗ってきたとのこと。この医師は正午頃の到着です。結局、総合診療科外来、救急外来、脳外科手術とも大きな混乱なく終えることができました。救急外来は通常よりも少し搬入が多かった程度です。震源とされる高槻市から私の自宅(震度6弱)まで約8キロ、大阪医療センター(震度4)までは約16キロで、距離の差が震度の差になったようです。今回の地震で皆が思い出したのが阪神・淡路大震災ですが、遅れてきたレジデントは「小さかったのでよく覚えていません」と言うし、手洗いナースに至っては「地震の翌年に生まれました」とかで、もはや皆の共通体験ではなくなってしまったのか、と愕然としました。まだまだ予断を許さない状況ですが、とりあえず病院に関しては通常業務に戻りました。とはいえ、今から帰宅して散乱した部屋に直面するのも気が重いです。★次回は自宅編に続きます。最後に1句地震来て、思い出したる あの悪夢

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ASCO2018消化器がん会員聴講レポート

2018年6月1日から5日まで、米国シカゴにて開催された2018 ASCO Annual Meetingの情報をまとめました。会員現役ドクターによる聴講レポートおよびCareNet.comオリジナルのASCO2017 ニュースを紹介しています。現地シカゴからオンサイトレビュー会員聴講レポートASCO2018消化器がん関連ニュース現地シカゴからオンサイトレビュー会員聴講レポートレポーター紹介ASCO2018消化器がん関連ニュースケアネットオリジナル消化器がん関連のニュースです。今回は、2018年6月1日から5日開催のASCO2018から重要トピックを紹介します。

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日本人思春期統合失調症に対するアリピプラゾールの有効性、安全性

 東海大学の松本 英夫氏らは、日本における思春期統合失調症に対するアリピプラゾールの有効性および安全性を評価するため、検討を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2018年5月18日号の報告。 6週間のランダム化二重盲検用量比較試験において、思春期統合失調症患者(13~17歳)をアリピプラゾール2mg/日群、6~12mg/日群、24~30mg/日群にランダムに割り付けた。6週間の試験終了後、対象患者は52週間のフレキシブルドーズオープンラベル拡大試験(初回用量:2mg/日、維持用量:6~24mg/日、最大用量:30mg/日)に移行した。 主な結果は以下のとおり。【6週間のランダム化二重盲検用量比較試験】・治療を完了した患者の割合は、2mg/日群で77.1%(35例中27例)、6~12mg/日群で80.0%(30例中24例)、24~30mg/日群で85.4%(41例中35例)であった。・ベースラインからエンドポイントまでのPANSS総スコアの最小二乗平均変化量は、2mg/日群で-19.6、6~12mg/日群で-16.5、24~30mg/日群で-21.6であった。・いずれの群においても20%以上で認められた治療下で発現した有害事象(TEAE)は、悪心、アカシジア、不眠、傾眠であった。・ほとんどのTEAEの重症度は、軽度または中等度であった。また、死亡例はなかった。【52週間のフレキシブルドーズオープンラベル拡大試験】・治療を完了した患者の割合は、60.3%(68例中41例)であった。オープンラベル試験開始時から52週までのPANSS総スコアは、7.9減少した。・20%以上で認められたTEAEは、鼻咽頭炎と傾眠であった。・ほとんどのTEAEの重症度は、軽度または中等度であった。また、死亡例はなかった。 著者らは「日本における思春期統合失調症に対するアリピプラゾールの短期および長期治療は、安全かつ十分な忍容性を有することが示唆された」としている。■関連記事日本人自閉スペクトラム症に対するアリピプラゾールの長期効果は統合失調症に対する短期治療、アリピプラゾール vs.リスペリドン日本人統合失調症患者におけるブレクスピプラゾールの長期安全性・有効性に関する52週オープンラベル試験

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がん免疫療法の効果に男女差はあるのか

 これまでに、免疫系の応答には男女差があるという報告があるが、性別が免疫チェックポイント阻害薬の有効性に及ぼす影響については、ほとんど知られていない。今回、イタリア・European Institute of OncologyのFabio Conforti氏らは、免疫チェックポイント阻害薬の、男女間における効果の不均一性を評価するために、システマティックレビューとメタ分析を行った。結果、免疫チェックポイント阻害薬は、悪性黒色腫および非小細胞肺がんなどの進行がん患者の全生存期間を延長するが、効果の大きさは性別に依存することが明らかになった。Lancet Oncology誌2018年6月号に掲載。 著者らは、PubMed、MEDLINE、Embase、およびScopusにおいて、データベース開始~2017年11月30日の間で、免疫チェックポイント阻害薬(PD-1またはCTLA-4阻害薬、もしくは両方)のランダム化比較試験を系統的に検索した。同様に、主要学会の議事録から抄録と発表をレビューした。そこから非ランダム化試験を除外し、英語論文のみで検討を行った。 検索で同定された7,133件の研究のうち、免疫チェックポイント阻害薬(イピリムマブ、tremelimumab、ニボルマブ、またはペムブロリズマブ)が投与され、患者の性別による全生存率を報告したランダム化比較試験は20件あった。全体で、進行がんまたは転移を有するがんの患者1万1,351例(男性7,646例:67%、女性3,705例:33%)が分析され、最も多いがん種は悪性黒色腫(3,632例:32%)および非小細胞肺がん(3,482例:31%)だった。 主な結果は以下のとおり。・男性において、免疫チェックポイント阻害薬群と、プラセボ群を比較して得られた全生存のハザード比は、0.72(95%CI:0.65~0.79)だった。・女性において、免疫チェックポイント阻害薬群と、プラセボ群を比較して得られた全生存のハザード比は、0.86(95%CI:0.79~0.93)だった。・免疫チェックポイント阻害薬による全生存期間の改善効果は、男性のほうが有意に高かった(p=0.0019)。 今回の結果より、著者らは、男性と女性で異なる免疫療法のアプローチを探るべきかもしれない、としている。

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湿疹の重症度とメンタルヘルスの悪化の間には相関がある

 湿疹の重症度とメンタルヘルスとの間には有意な関連性があることが、東北大学災害科学国際研究所の國吉 保孝氏らによる研究で明らかになった。Allergology International誌2018年4月13日号に掲載。 子供の湿疹とメンタルヘルスとの関連性は過小評価されている。そのため、著者らは、宮城県内で行われたToMMo Child Health Studyに参加した小学2年生から中学2年生9,954人のデータを用い、「子どもの強さと困難さアンケート」(SDQ)※のスコアと湿疹の重症度との相関について調査を行った。 湿疹の重症度はInternational Study of Asthma and Allergies in Childhood(ISAAC)調査票の持続性屈曲性湿疹および睡眠障害の存在に基づいて、「正常」、「軽度/中等度」、「重度」と定義された。SDQは、合計スコアおよび4つのSDQサブスケール(情緒、行為、多動・不注意、仲間関係)のスコア(それぞれ16以上、5以上、5以上、7以上、5以上の場合)により、「支援の必要がおおいにある」と定義された。 主な結果は以下のとおり。・湿疹の重症度が上がるほど、SDQの合計スコアが有意に高かった(all p≦0.004 for trend)。・「SDQ合計スコア16以上」のオッズ比は、「軽度/中等度」の湿疹で1.51(95%CI:1.31~1.74)、「重度」の湿疹で2.63(95%CI:1.91~3.63)であった(p<0.001 for trend)。・SDQの4つのサブスケール(情緒、行為、多動・不注意、仲間関係)と湿疹の重症度との関連性も、同様の傾向を示した(all p≦ 0.017 for trend)。※「子どもの強さと困難さアンケート」(SDQ): 3歳から16歳くらいまでの子供についての、多側面における行動上の問題に関するスクリーニング尺度。子育てSDQともいう。自閉症スペクトラム障害や注意欠陥多動性障害、行為障害などの測定について信頼性が高く評価されている。

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地中海食は心血管イベントを抑制する/NEJM

 心血管リスクが高い集団を対象とした試験で、低脂肪食事療法に割り付けた群よりも、エキストラヴァージンオリーブオイル(EVOO)またはナッツを一緒に補充する地中海式食事療法に割り付けた群のほうが、主要心血管イベントの発生率は低いことが、スペイン・バルセロナ大学のRamon Estruch氏らによる多施設共同無作為化試験「PREDIMED試験」の結果、示された。これまで行われた観察コホート研究や2次予防試験では、地中海式食事療法の順守状況と心血管リスクについて負の相関が示されている。PREDIMED(Prevencion con Dieta Mediterranea)試験の結果は2013年にジャーナル発表されたが、無作為化割り付けに関する分析方法の不備から著者らが同論文を取り下げ、今回あらためて修正解析の結果を発表した。NEJM誌オンライン版2018年6月13日号掲載の報告。被験者の適格要件を厳格化し地中海食における心血管イベント発生を再解析 スペインで行われたPREDIMED試験は、地中海式食事療法による心血管イベントの1次予防効果を検証する多施設共同無作為化試験。心血管リスクが高いが登録時に心血管疾患を有していなかった7,447例の被験者(55~80歳、女性57%)を、地中海式食事療法+EVOO群(2,543例)、地中海式食事療法+ミックスナッツ群(2,454例)、対照食事療法群(食事性の脂肪を減らすようアドバイス、2,450例)の3つの食事療法群に割り付けて行われた。被験者は全員、年4回の教育セッションを受けるとともに、食事療法の経済的負担が生じないよう、地中海食+EVOO群には、1世帯1週当たり1LのEVOOを供与し、1人当たり大さじ4杯/日を消費することを勧告。地中海食+ミックスナッツ群には、1人当たり30g/日のミックスナッツ(くるみ15g、ヘーゼルナッツ7.5g、アーモンド7.5g)を供与した。対照群には、食品ではない小さな贈り物を与えた。 主要エンドポイントは、主要心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中または心血管系が原因の死亡)。フォローアップ中央値4.8年後に、事前規定の中間解析の結果に基づき試験は中止され、主要エンドポイントの結果は2013年にジャーナル報告されたが、その後、著者らが、非無作為化家族の登録、11試験地のうち1試験地(サイトD)の複数被験者が非無作為化試験群に割り付けられていたこと、その他試験地(サイトB)での乱数テーブルの明らかに一貫性のない使用といったプロトコール逸脱を認め、同報告を取り下げていた。今回、被験者が全員無作為に割り付けられたという前提に依らず解析を行い、修正した推定効果を発表した。地中海式食事療法群の主要心血管イベント発生のハザード比は0.70 主要エンドポイントは、288例に発生した。地中海食+EVOO群は96例(3.8%)、地中海食+ナッツ群83例(3.4%)、対照群109例(4.4)であった。 intention-to-treat解析(全被験者を包含およびベースライン特性、傾向スコアで補正後)の結果、対照群と比較した地中海食+EVOO群のハザード比(HR)は0.69(95%信頼区間[CI]:0.53~0.91)、地中海食+ナッツ群のHRは0.72(同:0.54~0.95)であった。地中海食+EVOO群と地中海食+ナッツ群を複合した地中海式食事療法群の対照群に対するHRは0.70(同:0.55~0.89)であった。 この結果は、参加試験地が判明しているか世帯家族であって被験者とは認められない1,588例を除外後の解析でも類似していた。サイトD被験者と世帯家族を除外した解析では、対照群と比較した地中海食+EVOO群のHRは0.66(95%CI:0.49~0.89)、地中海食+ナッツ群のHRは0.64(同:0.47~0.88)で、複合地中海式食事療法群の対照群に対するHRは0.65(同:0.50~0.85)であった。 著者は、「われわれが行った試験の結果は、地中海式食事療法が心血管疾患の1次予防効果があることを支持するものであった」とまとめている。

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デング熱ワクチンの有効性・リスクが明らかに/NEJM

 四価デング熱ワクチン(CYD-TDV)の有効性について、ワクチン接種前のウイルス曝露者には5年の間、重症型デング熱の発症(virologically confirmed dengue:VCD)やデング熱での入院に対する保護効果が認められたが、非曝露者では、反対に重症型VCDやデング熱による入院のリスクをより高めるとのエビデンスが確認されたという。フランス・サノフィ社サノフィパスツール(ワクチン部門)のSaranya Sridhar氏らが、有効性に関する3試験のデータを再解析し報告した。CYD-TDVの有効性試験では、ワクチン接種を受けた2~5歳児においてデング熱による過剰な入院が観察されていた。NEJM誌オンライン版2018年6月13日号掲載の報告。有効性に関する3試験のデータを再解析 研究グループは有効性に関する3試験のデータを用いて、ケースコホート研究を行った。ベースラインで収集した検体数に限りがあり、デング熱の血清状態を確認して正確なリスクを推定することができなかったため、デング熱NS1抗原IgG抗体ELISAを開発するとともに、月齢13ヵ月児の血清状態を確認した検体を用いて安全性と有効性の事後解析を行った。 主要解析では、50%プラーク減少中和検査(PRNT50)によるベースライン測定値(入手できた場合)と、13ヵ月齢の抗NS1アッセイの結果など共変量を用いて補完した力価(入手不可の場合)に基づき確認した、ベースライン血清状態を用いた。 加重Cox回帰法および標的最小損失ベースの推定による、VCD入院、重症型VCD、デング熱抗体有無別の症候性VCDのリスクを推算した。ウイルス血清陽性者には有効、陰性者にはリスク デング熱血清反応陰性であった2~16歳児において、VCD入院の5年累積発生率は、ワクチン接種群3.06%、非接種(対照)群1.87%で、データカットオフ時のハザード比(HR)は1.75(95%信頼区間[CI]:1.14~2.70)であった。血清反応陰性の9~16歳児において同発生率は、ワクチン接種群1.57%、対照群1.09%で、HRは1.41(95%CI:0.74~2.68)であった。また、重症型VCDについても同様に、血清反応陰性者では、ワクチン接種群のほうが対照群よりもハイリスクの傾向がみられた。 一方、血清反応陽性の2~16歳児においては、VCD入院の5年累積発生率は、ワクチン接種群0.75%、対照群2.47%で、HRは0.32(95%CI:0.23~0.45)であった。9~16歳児においても各群の同発生率は0.38%、1.88%で、HRは0.21(95%CI:0.14~0.31)であった。重症型VCDについても同様に、血清反応陽性者では、ワクチン接種群のほうが対照群よりも低率であった。

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食道がん3次治療、ペムブロリズマブの効果(KEYNOTE-180)/ASCO2018

 現在、進行および転移のある食道がんでは5-FU+シスプラチン併用療法を軸にした治療がスタンダードだが、多くの症例では2~3次治療で治療選択肢が尽き、一般的には予後が悪い固形がんと認識されている。 一方、食道がんでは免疫による攻撃を回避する分子PD-L1の発現が高頻度で認められるため、免疫チェックポイント阻害薬の有効性に注目が集まっている。 こうした中で進行および転移のある食道がんの3次治療として、ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)を用いた第II相試験であるKEYNOTE-180の結果を、Weill Cornell Medical CollegeのM.A.Shah氏が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2018)で発表した。 試験の対象となったのは、化学療法を2次治療以上まで行った進行および転移のある食道腺がん、食道扁平上皮がん、食道胃接合部領域がんの患者。登録された患者では、3週ごとにペムブロリズマブ200mgが投与された。 主要評価項目は全奏効率(ORR)、副次評価項目は無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、奏効持続期間(DOR)、安全性・忍容性とした。なお、登録した患者では治療前検体で、22C3抗体を用いた免疫組織染色でPD-L1発現を測定。腫瘍細胞CPS(Combined Positive Score;PD-L1で染色された細胞数)10%以上をPD-L1陽性と規定した。 試験には121例の患者が登録され、今回の結果は2017年9月18日をカットオフとした。登録患者の9%にあたる11例では、カットオフ日以降も治療が継続されている。追跡期間の中央値は5.8ヵ月で、登録患者の組織型別割合は扁平上皮がんが52%、腺がんが48%。CPS10%以上が48%、CPS10%未満が52%。登録前の治療歴は2次治療が85%で、3次治療以上は15%だった。 主要評価項目であるORRは10%(CR0%、PR10%)。組織型別のORRは扁平上皮がんが14%、腺がんが5%。PD-L1発現状況別のORRはPD-L1陽性が14%、PD-L1陰性が6%だった。 副次評価項目では全体のPFS中央値が2.0ヵ月(95%CI:1.9~2.1ヵ月)。組織型別のPFS中央値は扁平上皮がんが2.1ヵ月(同2.0~2.4ヵ月)、腺がんが1.9ヵ月(同1.8~2.0ヵ月)。PD-L1発現状況別のPFS中央値はPD-L1陽性が2.0ヵ月(同1.9~2.2ヵ月)、PD-L1陰性が2.0ヵ月(同1.9~2.1ヵ月)となった。 OS中央値は全体が5.8ヵ月(同4.5~7.2ヵ月)。組織型別のOS中央値は扁平上皮がんが6.8ヵ月(同5.4~8.9ヵ月)、腺がんが3.9ヵ月(同3.2~6.3ヵ月)。PD-L1発現状況別のOS中央値はPD-L1陽性が6.3ヵ月(同4.4~9.3ヵ月)、PD-L1陰性が5.4ヵ月(同3.9~6.3ヵ月)だった。なお、DORは未達成。 Grade3以上の有害事象の発現率は12%。有害事象全体として主なものは疲労感、発疹、皮膚掻痒、甲状腺機能低下症、下痢、肺臓炎。治療関連有害事象による死亡例が肺臓炎で1例認められた。 治療効果は組織型の違いやPD-L1発現状況にかかわらず認められており、Shah氏は「今回の結果からは、ペムブロリズマブは進行および転移のある食道がんの3次治療での重要な選択肢となる」との見解を示している。

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臨床試験も「中国の時代!」(解説:後藤信哉氏)-874

 1990年代は日本の時代であった。経済は躍進し、医学研究も積極的であった。日本は長期の経済停滞の時代に入り医学者も内向きとなって論文数も減少した。筆者は国際雑誌CirculationのEditorをしているので、中国の臨床医学研究の量と質の改善に日々圧倒されている。かつて、日本が「世界の奇跡」とされ注目されたが、今は中国が「世界の中心」として注目されつつある。 本研究では静脈グラフトによる冠動脈バイパス術後の症例を対象としている。出発点となる1,256例の静脈グラフト後の症例を集めるだけでも日本では不可能に近い。本研究では急性期症例、抗凝固薬服用中などの除外基準をくぐり抜けた症例をアスピリン、チカグレロル、アスピリン・チカグレロル併用の3群にランダムに割り付けている。各群500例を集めた立派なランダム化比較試験である。Off pumpの手術も多い。中国のバイパス手術の技術も先進諸国に劣らない。 同時に出版されたEditorial Commentにも書かれているように、本研究のエンドポイントは心筋梗塞などではない。静脈グラフトの開存率が、アスピリン・チカグレロル併用群で高かった本研究の結果はチカグレロルの役割に関する仮説を提供した。ランダム化比較試験という方法論は確立されている。1千例の仮説産生試験に成功できる国であれば、今度は1万例に拡大した仮説検証試験も可能であろう。国民皆保険により医療の均質性が担保された日本には「ランダム化比較試験による仮説検証」はなじまなかった。遅れて経済大国となった中国にむしろ欧米にて確立された「ランダム化比較試験による仮説検証」がなじむかも知れない。医学の世界における中国の爆発的な発展に日本も置いていかれないようにしないといけないが、どうしたらいいのだろうか?

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