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何kg増加から高リスク? 体重過多や肥満の妊婦

 体重過多の妊婦では出産までの体重増加を11.5kgまでにおさめ、肥満の妊婦では出産時に体重を減少させることが望ましいことが、横浜市立大学附属市民総合医療センターの廣岡 潤子氏らによる研究で明らかになった。Endocrine Journal誌2018年5月28日号に掲載。 妊婦の肥満状態によって、出産時までの望ましい体重増加量は変わると考えられている。著者らは、単胎妊娠の日本人妊婦6,781例をBMIにより体重過多(BMI 25kg/m2以上30kg/m2未満、4,941例)と肥満(BMI 30kg/m2以上、1,840例)に分類し、妊娠前から出産時までの最適な体重増加量を決定するために調査を行った。 主な結果は以下のとおり。・体重過多群における妊娠中の体重増加は、新生児の出生体重と関連していた。・体重過多群の体重減少(体重増加0kg未満)および体重微増(体重増加0kg以上7kg未満)サブグループでは、在胎不当過小および低出生体重の有意な増加が認められた。リスクは体重増加量0kgで最も低く、11.5kgから急激に上昇した。・肥満群では、体重増加とともに在胎不当過大が増加したが、在胎不当過小と妊娠中の体重増加量との関連は認められなかった。・以上のことから、妊娠中の最適な体重増加量は体重過多群で0~11.5kg、肥満群では体重を減少させる必要があることが示された。

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自閉スペクトラム症におけるうつ病や自殺念慮のリスクと保護因子

 自閉スペクトラム症(ASD)患者では、自殺願望や自殺行為のリスクが有意に増加している。ASD患者の社会的困難さは、しばしば社会的隔離につながり、そのことでうつ病リスクを高める可能性があると考えられる。オーストラリア・ラ・トローブ大学のDarren Hedley氏らは、ASD患者の孤独感や社会的支援が、うつ病や自殺念慮に関連する潜在的なリスクおよび保護因子に及ぼす影響について検討を行った。Depression and anxiety誌オンライン版2018年4月16日号の報告。自閉症患者の36%は最近の自殺念慮を報告 対象は、全国調査に参加した14~80歳のASD患者185例(女性:92例)。 主な結果は以下のとおり。・対象の自閉症患者の49%にうつ病が認められ、36%は最近の自殺念慮を報告した。・対象の自閉症患者の約半数を占める女性において、男性よりもうつ病スコアが高かったが、自殺念慮に関しては、男女間で差は認められなかった。・回帰分析では、孤独感、社会的支援の満足度、ASD特性がうつ病スコアの予測因子であった。・社会的支援に対する満足度は、自殺念慮の予測因子とみられたが、うつ病の影響を考慮した後、有意ではなくなった。・パス解析では、ASD特性の重症度がうつ病と独立して関連していることが示唆された。また、うつ病に対する社会的支援数の効果は、孤独感と社会的支援の満足度によりもたらされ、自殺念慮に対する孤独感と社会的支援の満足度は、うつ病によりもたらされることが示唆された。・関連パターンは、男女ともに同様であった。 著者らは「本研究から、ASD患者における孤独感や社会的支援は、うつ病や自殺念慮の保護因子、リスク因子とするモデルを支持する結果が得られた」としている。

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FAME2試験、5年追跡調査の結果は?/NEJM

 安定冠動脈疾患患者において、冠血流予備量比(fractional flow reserve:FFR)ガイドによるPCI戦略は薬物療法単独と比較し、5年間の複合エンドポイント(死亡、心筋梗塞、緊急血行再建術)の発生を有意に低下させた。ベルギー・アールスト心血管センターのPanagiotis Xaplanteris氏らが、無作為化非盲検試験FAME 2試験の5年追跡結果を報告した。血行動態的に著しい狭窄のない患者は、薬物療法のみでも長期転帰は良好であったという。NEJM誌オンライン版2018年5月22日号掲載の報告。FFR≦0.80の安定冠動脈疾患患者約900例を対象に追跡試験 研究グループは、2010年5月15日~2012年1月15日に、欧州および北米の28施設において、冠動脈造影で50%以上の狭窄を認めた安定冠動脈疾患患者1,220例を登録した。すべての狭窄病変についてFFRを測定し、FFR≦0.80の患者888例を、PCI+薬物療法群と薬物療法単独群に1対1の割合で無作為に割り付けた。 主要評価項目は、死亡、心筋梗塞および緊急血行再建術の複合エンドポイントであった。複合エンドポイントの発生:PCI+薬物療法群13.9%、薬物療法単独群27.0% 5年時点の複合エンドポイントの発生率は、PCI+薬物療法群が薬物療法単独群より有意に低かった(13.9% vs.27.0%、ハザード比[HR]:0.46、95%信頼区間[CI]:0.34~0.63、p<0.001)。この差は、緊急血行再建術によるものであった(6.3% vs21.1%、HR:0.27、95%CI:0.18~0.41)。死亡率はそれぞれ5.1%および5.2%(HR:0.98、95%CI:0.55~1.75)、心筋梗塞は8.1%、12.0%で(HR:0.66、95%CI:0.43~1.00)、両群間に有意差はなかった。 なお、複合エンドポイントの発生率はPCI+薬物療法群と登録コホート群とで差はなかった(それぞれ13.9%および15.7%、HR:0.88、95%CI:0.55~1.39)。また、CCS分類II~IVの狭心症の患者の割合は、3年時点ではPCI+薬物療法群が薬物療法単独群より有意に低かったが、5年時点ではPCI+薬物療法群が低かったものの有意差はみられなかった。

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外来でのポイントオブケア、慢性心不全の診断精度は?/BMJ

 英国・オックスフォード大学のKathryn S. Taylor氏らは、外来でのポイントオブケアによるナトリウム利尿ペプチド(NP)検査の慢性心不全の診断精度について、系統的レビューとメタ解析による評価を行った。その結果、プライマリケアにおいて感度0.99、特異度0.60であることが示されたが、「現状ではプライマリケア試験および検査値データが不十分で、方法論的な限界もある。大規模なプライマリケア試験を行い、ポイントオブケアNP検査の役割を評価するとともに、疑い例を含む慢性心不全患者のケアを改善するための適切な閾値を明らかにする必要がある」という。BMJ誌2018年5月21日号掲載の報告。系統的レビューとメタ解析で、BNPまたはNT-proBNP診断精度を評価 研究グループは、2017年3月31日時点でOvid MEDLINE、Cochrane Central Register of Controlled Trials、Cochrane Database of Systematic Reviewsなどのデータソースで、ポイントオブケアNP検査を評価した試験を検索した。 適格試験の条件は、ヒトにおいて行われた試験で、NP検査(B型ナトリウム利尿ペプチド[BNP]検査またはN末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド[NT-proBNP])と、あらゆる至適参照標準(心エコー検査、臨床診察、または両者を合わせたものを含む)を比較していたものとした。報告データが、2×2表の作成に不十分なものは除外した。論文の言語については制限しなかった。BNP(閾値100pg/mL):感度0.95、NT-proBNP(閾値135pg/mL):感度0.99 39試験・42報が条件を満たし、37試験・40報が解析に包含された。37試験のうち、30試験がBNPポイントオブケアを評価したもので、7試験がNT-proBNPポイントオブケアを評価したものであった。 外来設定で行われた試験は15件で、慢性心不全の有病率が低い集団で設定されたものだった。プライマリケアで行われた試験は5件だった。 Triage測定装置を用いてBNP値を測定(閾値>100pg/mL)したポイントオブケアの感度は概して高く、100pg/mLでの感度は0.95(95%信頼区間[CI]:0.90~0.98)であった。同閾値<100pg/mLでの感度は0.46~0.97、特異度は0.31~0.98であった。 プライマリケア試験におけるNT-proBNP検査の結果は、閾値135pg/mLで、感度0.99(0.57~1.00)、特異度0.60(0.44~0.74)であった。ポイントオブケアBNPとNT-proBNPの間に統計的な診断精度の差はみられなかった。

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Stage III 肺がん、化学放射線療法+免疫療法が期待される理由

 2018年5月25日、第11回アストラゼネカ・オンコロジーサイエンス・メディアセミナー「肺がんの早期治療における免疫治療への期待」が開催された。山本 信之氏(和歌山県立医科大学 呼吸器内科・腫瘍内科 教授)、髙山 浩一氏(京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 教授)が登壇し、Stage III切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)治療における課題と免疫療法による可能性、およびこれまでほとんど明らかにされてこなかった、Stage III肺がん患者の心理的負担感をテーマに講演した。化学放射線療法と免疫療法の併用による可能性 はじめに山本氏は、NSCLC患者の約2割を占めるStage IIIの患者に対する治療では、根治を目指し、化学療法と根治的胸部放射線療法の併用が標準治療として推奨されていることを説明。第2世代レジメン(MVP)から、第3世代レジメン(カルボプラチン+パクリタキセル、シスプラチン+ドセタキセル等)へと新しい抗がん剤が登場しているものの、放射線と併用したときの生存期間延長という意味では、約20年間ほぼ治療の進歩がないことを指摘した。 一方、標準治療が化学療法のみとなるStage IVでは、分子標的治療薬と免疫チェックポイント阻害薬による治療の進歩が著しい。このうち分子標的治療薬については、「放射線との併用でベネフィットがある可能性はゼロではないが、薬剤性肺炎のリスクがあることから、大規模な臨床試験を実施してその効果を確かめることは難しい」と山本氏は語った。 そこで期待されるのが、免疫チェックポイント阻害薬だ。山本氏は、Stage IV肺がん患者対象の複数の試験で、腫瘍のPD-L1発現率が高いほど免疫チェックポイント阻害薬の奏効率が高いと確認されていること(KEYNOTE-0011)、CheckMate017/0572))、マウスによる実験段階ではあるが、放射線治療によりPD-L1発現が高まり、抗PD-L1抗体と放射線療法を併用すると、各単独療法よりも生存期間が延長すると示唆されていること3)から、「放射線療法が免疫療法の効果を高める可能性がある」と話した。 続いて山本氏は、放射線療法と免疫療法の併用により、放射線照射部位のみでなく、遠方の転移巣においても抗腫瘍免疫反応が活性化される“アブスコパル効果”について言及。悪性黒色腫に対する試験では、イピリムマブ+放射線療法によるアブスコパル効果が確認され、放射線を照射していない部位でも腫瘍縮小効果が確認されている4)という。免疫療法そのものの効果も、早期でより高い? 「腫瘍量が少ないほど免疫療法による治療効果が高いと示唆されていることも5)、Stage IIIでの免疫療法に期待ができる理由の1つ」と山本氏。より早期でより腫瘍量の少ない、手術適応の肺がん患者に対し、術前に免疫チェックポイント阻害薬を投与した結果、ほぼ全例で腫瘍縮小効果が確認されたデータ6)を紹介し、「早期の腫瘍量の少ない病変や微小転移に対し、免疫療法の効果はStage IVよりもさらに高いのではないかと期待される」と話した。心理的な不安感、進行期よりもStage IIIの患者でより強い傾向 続いて髙山氏は、インターネットによる患者調査の結果7)を基に、Stage III肺がん患者における心理的負担感について講演した。「進行期であるStage IVの患者さん対象の調査は行われてきたが、Stage IIIの患者さんの心理的負担感についてはほとんどわかっていなかった」と髙山氏。本調査では、心理的ストレスを数値化するための尺度として、HADS質問票を使用。この質問票は、不安7項目、抑うつ7項目の計14項目からなり、それぞれの状態を点数化して評価する。 調査の結果、化学放射線療法を受けた肺がん患者は、薬物療法を受けた肺がん患者と比較してHADSスコアが高くなる傾向がみられ、特に不安の度合いが高いことが確認された。なかでも、“だんだんと不安が大きくなっていくように感じた”という項目で化学放射線療法を受けた患者の負担感が高かったことに髙山氏は着目。「分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬が使われるStage IVよりも、従来の抗がん剤が使われるStage IIIの治療でより副作用による負担が大きい場合があること、また放射線療法後半における、食事摂取への影響などが背景にあるのではないか」と推察した。 さらに、「Stage IIIでは、初回治療後に無治療で経過観察をする期間が続く。いつ再発するかという不安を抱えながら、“何もしない”ことは大変なストレスだろう」と話し、「免疫療法を含め、このタイミングで何らかの治療の選択肢が生まれれば、心理面でも大きなプラスなのではないか。そしてもちろん、生存期間延長につながる治療法の登場が、病気と治療に直面する患者さんたちにとって、何よりの励みになると期待している」と結んだ。■参考1)Garon EB, et al. N Engl J Med.2015;372;2018-2028.2)Felip E, et al. ESMO 2017.3)Dovedi SJ, et al. Cancer Res.2014;74:5458-5468.4)Postow MA, et al. N Engl J Med.2012;366;925-931.5)Huang AC, et al. Nature.2017;545;60-65.6)Forde PM, et al. N Engl J Med. 2018;378;1976-1986.7)アストラゼネカ株式会社プレスリリース

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目にクギが刺さった男児【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第116回

目にクギが刺さった男児 いらすとやより使用 目に刺さった異物って基本的に後遺症を残すことが多いのですが、奇跡的に後遺症を残さなかった症例報告を紹介しましょう。 Weill Y, et al.An unusual case of globe-sparing penetrating orbital injury by a nail.Oman J Ophthalmol. 2018;11:92-93.ある日、保護者が28ヵ月男児の目にクギが刺さっているのに気付きました。興味がある人は、論文をクリックして画像を閲覧してもらえればよいですが(フリーで閲覧可能)、内眼角近傍に深々とクギが刺さっています。イタイイタイイタイ! 閲覧注意! し、しかし…、見ちゃダメだと思いながら見てしまうのが異物論文!(図)Wikipediaより使用「えー、子供にクギが刺さってる原因なんて知らないよー、私はネイルガン(図)なんて持ってないよー」と保護者は怪しそうに否定しましたが、いや、どう考えてもネイルガンで入ったでしょ、このクギ! と言わんばかりに深々と刺さっている異物。この論文を読むかぎり、真相はわからなかったそうです。そこから先は警察の管轄ですしね。眼科的検査を行いましたが、驚くべきことに何も異常はありませんでした。どうやらクギがわずかにそれていたようです。また、眼筋にも障害は残りませんでした。さらには、骨折所見すらもなかったそうです。刺入部以外にほとんど異常がみられず、全身麻酔の下、クギが摘出されました。入院して1週間後、まったく合併症や後遺症を起こさずに患児は無事に退院したそうです。めでたしめでたし。異物論文をたくさん読んでいると、ネイルガンは怖いなと思い知らされます。間違ってもDIY目的でネイルガンを買わないようにしよう、と心に誓いました。子供が誤ってスパン!とやってしまったら、大変なことになりますしね。

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アルコール関連での緊急入院後の自殺リスクに関するコホート研究

 アルコール乱用は、自殺のリスク因子として知られているが、アルコール関連の入院とその後の自殺による死亡リスクとの関連は、よくわかっていない。英国・Public Health Wales NHS TrustのBethan Bowden氏らは、アルコール関連での緊急入院後の自殺による死亡リスクを特定するため、検討を行った。PLOS ONE誌2018年4月27日号の報告。 2006年1月、10~100歳の英国・ウェールズの住民280万3,457人を対象とした電子的コホート研究を6年間フォローアップした。アウトカムイベントは、故意の自傷および自殺(ICD-10:X60-84)または不慮か故意か決定されない事件(ICD-10:Y10-34)として定義された自殺による死亡とした。主要曝露は、入院カルテにおけるアルコール関連の入院(ICD-10アルコールコードで定義)とした。入院は、精神医学的疾患の有無によりコード化された。解析では、データセット内の交絡変数の調整を伴うCox回帰分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・フォローアップ期間中に、1,554万6,355人年のうち、2万8,425件のアルコール関連の緊急入院および1,562件の自殺が認められた。・125件の自殺は入院後に起こっており(人口10万人年当たり144.6例)、そのうち11例(9%)が退院4週間以内に発生していた。・入院後の自殺率の調整されたハザード比(HR)は、全体で26.8(95%CI:18.8~38.3)、男性で9.83(95%CI:7.91~12.2)、女性で28.5(95%CI:19.9~41.0)であった。・精神医学的疾患を合併していない患者においても、自殺リスクは高いままであり、男性のHRは8.11(95%CI:6.30~10.4)、女性のHRは24.0(95%CI:15.5~37.3)であった。・なお、本分析は、潜在的に重要な交絡変数のデータセットの欠如および非入院者のアルコール関連問題、精神医学的疾患に関する情報の欠如により、制限を受けた。 著者らは「アルコール関連の緊急入院は、自殺リスクの増加と関連が認められた。退院前に高リスク患者を特定することは、心理社会学的評価および自殺予防を行う機会の提供につながる」としている。■関連記事入院から地域へ、精神疾患患者の自殺は増加するのか思春期の少年少女における自殺念慮の予測アルコール依存症患者における不眠症に関するメタ解析

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平均基礎体温36℃未満の女性が4割近くも~日本抗加齢医学会総会

 現代女性の平均基礎体温は36.5℃で、36℃未満の女性が38%もいる。こんな研究結果が5月25日~27日大阪で開催された日本抗加齢医学会で発表された。産科婦人科舘出張 佐藤病院院長の佐藤雄一氏、順天堂大学医学部小児科学講座らの共同研究グループが民間の3万2000人のビッグデータを分析して明らかにした。低温期の平均基礎体温36.1℃未満はタンパク質摂取量が有意に低かった 分析は、株式会社エムティーアイが運営する月経管理アプリ「ルナルナ」利用者のうちデータ利用の同意が得られた匿名ユーザー3万2,735人、延べ119万5,800日のデータで行われた。年齢層は10代後半から40代を中心に幅広く分布している。 その結果、全対象者の全期間の高温期と低温期のすべての体温を平均した平均基礎体温は、36.53±0.22℃。また、データ解析から日本人女性の平均的な低温期の基礎体温は36.197℃、高温期では36.763℃と推計した。 平均基礎体温を0.5℃刻みで見ると、35.0℃未満0.1%、35.0℃以上35.5℃未満1.9%、35.5℃以上36.0℃未満36.8%、36.0℃以上36.5℃未満60.2%、36.5℃以上37.0℃未満0.9%、37℃以上0.1%。平均基礎体温が36℃に満たない女性が38.8%にも上った。 低温期の基礎体温を、過去(1972年)の報告と条件を整えて比較したところ、0.32度低くなっていた。さらに、低温期の平均基礎体温について、低値群(36.1℃未満)と高値群(36.1℃以上)に分け、その特徴を調べたところ、低値群で、タンパク質摂取量、運動実施率が有意に低く、朝食欠食率、月経異常の割合は有意に高かった。 佐藤氏は「現代女性はさまざまな理由でかつてよりも低体温になっていると考えられる。今回の分析で、低体温者には月経異常や栄養不良が多い傾向がわかったため、女性ホルモンや女性特有疾患との関連性を検討する必要がある」としている。

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食物依存性運動誘発アナフィラキシーの有病率と特性:日本の小学生

 小学生の食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA)の有病率は、中学生のそれと比べて有意に低いことが、神奈川県立足柄上病院の真部 哲治氏らの研究により明らかになった。また、主な原因食物は小麦であった。Pediatrics International誌2018年4月号に掲載。 著者らは、2012年に横浜市の中学生を対象としたFDEIAに関する調査を行い、有病率が0.018%であることを明らかにしている1)。 今回は、横浜市の小学生17万146例を対象に、FDEIAの有病率と特性に関する調査を行った。横浜の公立小学校の看護教諭348人にFDEIAの発生に関するアンケートを送付し、集計データを中学生の結果と比較した。 主な結果は以下のとおり。・17万146例中、FDEIAと診断されたのは8例であり、この小学生の有病率(0.0047%)は中学生の有病率(0.018%)と比べて有意に低かった。・今回診断されたFDEIAの原因食物は、小麦(4件)、大豆(1件)、果物(1件)、甲殻類(1件)、イカ(1件)であった。■参考1)Manabe T, et al. Allergol Int. 2015;64:285-286.

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Immunoscore、大腸がん再発リスクを高精度に予測/Lancet

 腫瘍浸潤T細胞の評価により得られる「Immunoscore」は、大腸がん再発リスクの推定において信頼性が高いことが示唆された。フランス・パリ第5大学のFranck Pages氏らが、Stage I~IIIの大腸がん患者を対象とした同スコアの予後予測精度の検証結果を報告した。大腸がんの再発リスクの評価は改善が望まれており、免疫パラメータの導入には、強固な免疫スコアの定量化が必要とされていた。著者は、「今回の結果は、ImmunoscoreをTNM分類の新たな構成要素とすることを支持するものである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2018年5月10日号掲載の報告。腫瘍浸潤T細胞の密度に基づきスコアを開発 米のがん免疫学会(Society for Immunotherapy of Cancer:SITC)が主導する13ヵ国14施設から成る国際コンソーシアムは、TNM分類Stage I~IIIの大腸がん患者においてImmunoscoreを評価した。まず、患者を学習セット、内部検証セット、外部検証セットに無作為に割り付け、各患者から採取した腫瘍部および浸潤断端部のパラフィン切片の免疫組織化学染色を行い、それぞれのCD3+T細胞および細胞傷害性CD8+T細胞の密度を、デジタルパソロジーを用いて定量化し、4つの密度をそれぞれパーセンタイルに変換して、その平均値からImmunoscoreに分類した(0~25%:低スコア、25~70%:中スコア、70~100%:高スコア)。 主要評価項目は、再発までの期間(手術から疾病再発までの期間と定義)のImmunoscoreの予後値であった。層別化Coxモデルを用い、潜在的な交絡因子で補正したImmunoscoreと転帰との関連性を解析するとともに、その性能をHarrellのC統計量を用いて評価した。5年再発リスク、高スコア分類群が最も低い 計3,539例の組織標本が免疫染色され、品質管理後に2,681例が解析に組み込まれた(学習セット700例、内部検証セット636例、外部検証セット1,345例)。 学習セットにおいて、Immunoscoreの高スコア群で5年再発リスクが最も低かった。高スコア群14例(8%)、中スコア群65例(19%)、低スコア群51例(32%)で、高スコア群vs.低スコア群のハザード比(HR)は0.20(95%信頼区間[CI]:0.10~0.38、p<0.0001)で有意差が認められた。 この結果は、内部・外部の2つの検証セットでも確認された。層別化Coxモデルによる多変量解析の結果、Immunoscoreと再発までの期間との関連性は、患者の年齢・性別・Tステージ・Nステージ・マイクロサテライト不安定性・既知の予後因子から独立していた(p<0.0001)。Stage IIの大腸がん患者1,434例では、5年再発リスクに有意差が認められた(高スコアvs.低スコアのHR:0.33、95%CI:0.21~0.52、p<0.0001)。 Immunoscoreは、米国がん合同委員会(AJCC)および国際対がん連合(UICC)のTNM分類を含むすべての臨床パラメータに関して、リスクへの相対的寄与が最も高かった。

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腎デナベーション、降圧薬服用患者への効果を確認/Lancet

 降圧薬を服用中の高血圧患者において、主要腎動脈および分岐部の腎除神経(腎デナベーション)は、偽処置(シャム)と比較し、重大な安全性イベントを伴うことなく血圧を有意に低下させることが示された。米国・Piedmont Heart InstituteのDavid E. Kandzari氏らが「SPYRAL HTN-ON MED試験」の結果を報告した。カテーテルを用いた腎デナベーションの試験では、これまで一貫した有効性は報告されておらず、降圧薬服用中の患者における有効性は不明であった。Lancet誌オンライン版2018年5月23日号掲載の報告。降圧薬で血圧コントロール不良の患者、腎デナベーションとシャムで比較 研究グループは、米国、ドイツ、日本、英国、オーストラリア、オーストリア、ギリシャの25施設において、20~80歳の血圧コントロール不良の高血圧患者を対象に、無作為化単盲検概念実証試験を行った。適格基準を、診察室収縮期血圧(SBP)150~180mmHg、拡張期血圧(DBP)90mmHg以上、2回目のスクリーニング時に24時間自由行動下SBPが140~170mmHg、1~3種の降圧薬を6週間以上継続して服用している患者とし、腎血管造影後、腎デナベーション群またはシャム群に無作為に割り付けた。患者、介護者、血圧評価者は、割り付けについて盲検化された。 主要有効性評価項目は、自由行動下血圧測定に基づくベースラインから6ヵ月後の血圧変化で、服薬アドヒアランスについても評価した(intention-to-treat解析)。安全性については、6ヵ月間における主な有害事象を評価した。なお、本試験では現在も追跡調査が進行中である。6ヵ月後に腎デナベーション群で有意に低下、群間差7.0mmHg 2015年7月22日~2017年6月14日に467例が登録され、最初の80例が腎デナベーション群(38例)とシャム群(42例)に無作為に割り付けられた。 6ヵ月後におけるベースライン時からの診察室および24時間自由行動下の血圧値の低下は、ベースラインの血圧で調整した場合、シャム群に比べ腎デナベーション群で有意に大きかった。ベースライン補正後の平均群間差は、24時間SBPが-7.0mmHg(95%信頼区間[CI]:-12.0~-2.1、p=0.0059)、24時間DBPは-4.3mmHg(-7.8~-0.8、p=0.0174)、診察室SBPは-6.6mmHg(-12.4~-0.9、p=0.0250)、診察室DBPは-4.2mmHg(-7.7~-0.7、p=0.0190)であった。 ベースライン血圧非補正の場合も同様に、診察室SBP(群間差:-6.8mmHg、95%CI:-12.5~-1.1、p=0.0205)、24時間SBP(-7.4mmHg、-12.5~-2.3、p=0.0051)、診察室DBP(-3.5mmHg、-7.0~-0.0、p=0.0478)、24時間DBP(-4.1mmHg、-7.8~-0.4、p=0.0292)いずれにおいても、腎デナベーション群がシャム群より血圧値の低下が有意に大きいことが確認された。 24時間SBPおよびDBPの1時間ごとの変化を評価したところ、腎デナベーション群では24時間にわたって血圧値の低下が確認された。 なお、3ヵ月時点の評価では、両群間に有意差は認められなかった。また、服薬アドヒアランスは約60%であったが、試験期間中の個々の患者のアドヒアランスには、ばらつきがみられた。重大な有害事象は、両群とも報告されなかった。

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侍オンコロジスト奮闘記~Dr.白井 in USA~ 第61回

第61回:ALK-TKIの使い分け、irAEへのステロイド長期使用(視聴者からの質問)キーワード肺がんメラノーマALK-TKIアレクチニブirAE動画書き起こしはこちら音声だけをお聞きになりたい方はこちら //playstopmutemax volumeUpdate RequiredTo play the media you will need to either update your browser to a recent version or update your Flash plugin.こんにちは。ダートマス大学腫瘍内科の白井敬祐です。今日はこのプログラムを見てくださっている方からの質問があるので、お答えしたいと思います。1つ目はALKインヒビターをどのように使っているか、ということなんですけども、J-ALEX、Global ALEX study両方で、アレクチニブのPFSの結果がでたので、アレクチニブを1stラインに使うことが多くなっています。ただ、アレクチニブが効かなくなったときはどうするのかということで、リキッドバイオプシーを使って研究を進めるという話を聞いたことあるんですけど、そこに使われるGUARDANTという会社のキット、ALKインヒビター耐性のさまざまなミューテーションについて結果を出してくるので、それを使うことが多くなっています。リキッド・バイオプシーのメリットとしては、病気が進行したときに、繰り返しできる…やはりティシュー・バイオプシーに比べるとやりやすいということなんですけど、ただコストがかかるので、日本では1回の診断につき1回のみと聞いたことがありますが、アメリカでもそれを何回まで許すか、どこまで保険会社が払ってくれるかというのは、まだはっきりしてないようです。数年前にAlice Shaw先生というMGH(Massachusetts General Hospital)の先生が出した論文でも、そういうものを使うことで、kinaseインヒビターをリサイクルできるということがあったので、刻々と変わってく可能性があるものを追跡するというのは、学問的には非常に興味のあるところです。ただ、耐性のミューテーションに対して、この薬が効くとか効かないとか、今一覧表みたいなものが出てるんですけれども、必ずしもそれでは一概には言えないようなこともあるのでそれがまだ難しいところですね。ローラチニブという薬が今、compassionate use、まだFDAには認可されてないけども、そういう特殊なミューテーションがあった場合にはFDAに手紙を書くことで、使うことが許可されるというような状況になっています。効果があることがわかっている薬を、少しでも早く患者さんに届けようというところでしょうか。実際、イピリムマブでも認可数ヵ月前から使いましたし、キイトルーダもそういう状況にありました。もう1つの質問はirAEですね。Immune relaed adverse eventに対してステロイドを長期に使用することがあるかもしれないですけど、どういったところに注意をするかというご質問をいただいたんですけど、ほとんどのirAEのステロイドというのは、僕の印象では9割5分以上は結局中止できるんですけども、確かに中には多発性筋痛症のような感じの方で、5mgとか10mg程度のプレドニゾロンを長く使われている方はいます。何回も7.5とか5とかにテーパリンしようとすると痛みが強くなって日常生活に支障を来たす方はおられますね。そういう方には、骨粗鬆症も考えてビタミンDとカルシウムを飲んでもらったりしてるんですが、それも実際どの程度効果があるのか、わからないところは多いです。あと、やはりホルモン補充…たとえば甲状腺ホルモンとか、副腎不全になってステロイドの補充が必要という人は、ほとんどの場合、長く補充することが必要なようです。2月24日に、NCCNとASCOの共同のirAEに対するガイドラインが出たことは、以前も紹介させていただいたと思うんですけれども。流れとしては昔に乗り比べると、ステロイドから早めにインフリキシマブなどを使うことが多くなってきている印象はあります。抗炎症薬も、新しいものが出てきているので、消化器の先生と一緒に診ながら、新しいインフリキシマブではない抗炎症薬を使っている患者も数人います。この間アジュバントのニボルマブが認可になったんですけれども、クローン病をアクティブに治療されてる方が、StageIIIのメラノーマで来られて、その方は今ニボルマブとクローン病に対するmab(monoclonal antibody)を併用しながら治療しています。どういう結果になるかは、まだわからないですけれど、StageIVに関しては、自己免疫疾患に対するmabを使いながら、メラノーマに対するmabを使っても抗腫瘍効果があったという報告が、ケースレポートレベルでは出ています。大きな臨床試験グループ、ALLIANCEなどではそういう自己免疫疾患がある患者に対する、抗PD-1抗体あるいは抗PD-L1抗体を使うことに対する臨床試験(正確にデータを取ろうということなんですけど)そういう臨床試験も始まるようです。ハーバードとかスローンケタリングになると、たとえば消化器の先生でもirAEのcolitisといった消化器症状を専門にした、若手の研究者の方がたくさん出てきて(います)。そういうことで臨床の知見、経験値は上がってくるものだと考えています。アレクチニブ、未治療ALK陽性非小細胞肺がんに奏効/NEJMShaw AT,et al.Resensitization to Crizotinib by the Lorlatinib ALK Resistance Mutation L1198F.N Engl J Med.2016;374:54-61

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愚痴を言うべからず【Dr. 中島の 新・徒然草】(223)

二百二十三の段 愚痴を言うべからず前回、「日本に来るやつは全員大阪城で転んでウチに来るんか!」と余計なことを言ってしまいましたが、そのせいかバチが当たりました。今回はフランス人のオジサンです。石垣にのぼって写真を撮ろうとして転倒したとかで、ERに担ぎ込まれてきました。再び国際親善です。・ボンジュール(こんにちは)・ジュスィファティゲ(疲れちまったよ)・ジュテーム(愛してる)私の知っているフランス語はこの3つだけ。乏しいとはいえ、日仏友好のためにありったけの知識を動員してコミュニケーションを図りました。言うまでもないことですが、使ったのは前二者だけです。中島「ボンジュール! ジュスィファティゲ」オジサン「ジュフフフフ(そう聞こえた)」中島「すみませーん。フランス語わかりませーん」私がフランス語をしゃべれると思ったのか、オジサンはいろいろ訴えてました。でも、なにがなにやらさっぱり分かりません。そこで同行してきた通訳の女性に助けてもらうことにしました。中島「とにかく、これは縫った方がきれいに治ると思います」通訳「わかりました」病院スタッフ「処置の間、奥様と通訳の方は外に出ていてくださーい」中島「ちょっと待った。通訳が居なくてどないするねん!」病院スタッフ「?」このオジサンも言葉の通じない人に囲まれて処置されるのだから、1つ1つ説明してあげないと不安でしょう。中島「処置する時には、その都度、説明するので、横で通訳をお願いします」通訳「わかりました」わかったと言いつつ、通訳さんは顔を背けたままです。どうも血が苦手な人のようでした。中島「まずは局所麻酔をしまーす」通訳「ジュジュジュジュジュ」オジサン「OK、OK」中島「針はできるだけ細いのを使って痛くないようにします」通訳「ジュフジュフジュフ」オジサン「サンキュー、サンキュー」中島「(皮膚をつまんで)これ、痛いですか?」通訳「ジュフフジュフフ?」オジサン「ジュフフのフ」通訳「痛くないそうです」中島「じゃあ、2針ほど縫いますね」通訳「ジュフフ、ドゥ、フフ」中島「ちょっと予定が変わって4針になりました」通訳「フジュフフフフ」オジサン「サンキュー、サンキュー」というわけで処置は何とか済みました。後は例によって診断書です。ここは医学の世界の共通言語である英語で適当に済ませました。2018年5月〇日、このジェントルマンは転倒して前額部と右肘と右下腿を打撲した。我々はそれぞれの創部を水で洗った。前額部の切創は4針縫った。1週間後に抜糸する必要がある。抗菌薬は、〇〇を△△mg、8時間毎に3日間服用するよう処方した。まったく愛想のない診断書ですが、必要な情報は入れたつもりです。診断書を完成させてオジサン夫婦と通訳さんに見てもらいました。3人とも英語をしゃべるのは苦手だけど、書いたものはよく分かるようで、確認のための質問も的確です。最後にオジサンと握手をして一件落着。ホッとしたけど疲れました。毎週のように国際親善していますが、せめて各国語で「大阪にようこそ。日本旅行を楽しんでいますか?」くらいのことを言って周囲をびっくりさせたいですね。最後に1句愚痴言うと 仕事が増えて ジュスィファティゲ(疲れちまったよ)

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電気痙攣療法によるうつ病患者の脳体積への影響に関するメタ解析

 デンマーク・Mental Health Centre GlostrupのK. Gbyl氏らは、脳構造に対する電気痙攣療法(ECT)の影響に関する文献レビューを行った。Acta psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2018年4月29日号の報告。 MRIを用いたECTで治療されたうつ病患者の縦断研究のシステマティック文献レビューおよび海馬体積の対するECTの影響に関するメタ解析を実施した。 主な結果は以下のとおり。・32研究より、患者群467例、対照群285例が抽出された。・MRI研究では、ECTと脳のダメージとの関連を示すエビデンスは見つからなかった。・新しいMRIによる体積測定試験の1つを除き、特定の脳領域(多くの場合、海馬)におけるECT誘発性体積増加は、認められなかった。・海馬体積に対するECTの影響に関するメタ解析では、プールされた効果量は、右海馬でg=0.39(95%CI:0.18~0.61)、左海馬でg=0.31(95%CI:0.09~0.53)であった。・DTI研究では、前頭葉および側頭葉における白質経路の完全性におけるECT誘発性増加が示唆された。・体積増加と治療効果との間の相関結果は、一貫していなかった。 著者らは「MRI研究では、ECTが脳のダメージを引き起こすとの仮説を支持せず、むしろ治療により、前辺縁領域の体積増加を誘発する。今後、これらの体積増加、治療効果、認知的副作用との関連を研究すべきである」としている。■関連記事うつ病患者に対する継続ECTの新たな戦略精神疾患患者に対するECT後の転帰を予測することは可能かうつ病治療に対する、電気けいれん療法 vs 磁気けいれん療法

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認知症を除外できない?高齢者の新運転免許制度

 多発する高齢ドライバーによる事故を防ぐため、2017年3月の道路交通法改正で75歳以上の運転免許更新の手続きが変更になったが、新制度でも認知症の高齢者を必ずしもスクリーニングできていない―。八千代病院認知症疾患医療センターの川畑信也氏は、5月25日~27日大阪で開催された日本抗加齢医学会の「自動車運転の現在と未来」と題したシンポジウムで、こうした問題提起を行った。 現行制度では、75歳以上の高齢者が自動車運転免許を更新する場合、認知機能検査の実施が義務付けられ、第1分類(認知症のおそれがある)、第2分類(認知機能が低下しているおそれがある)、第3分類(認知機能が低下しているおそれがない)に区分される。この検査で第1分類と判定された高齢者には、医師の診断書提出が求められる。また、75歳以上の高齢者が事故を起こした場合にも、この検査を受けなくてはならない。 2017年3月の法施行から12月末までに、この認知機能検査を受検した高齢者は、172万5,292人。うち4万6,911人(2.7%)が第1分類と判定された。ところが、実際に医師の診断を受けた高齢者は1万2,447人で、そのうち医師に認知症と診断され免許取り消しになったのは、1,351人(10.9%)に過ぎなかった。認知症のおそれは2.7%、認知症はその中のたった1割? この数字が制度の多くの問題を浮き彫りにしていると川畑氏は指摘する。 まず挙げられるのは、認知機能検査の妥当性。認知機能検査で第1分類とされた人の実に14.3%が再受験で第2分類、第3分類に判定変更になっている。川畑氏は、「受け直しただけで7人に1人判定が変わる検査では、科学的な再現性、信頼性を疑わざるを得ない」と断じる。道路交通法に基づく認知症の定義が、医学的な認知症の診断基準と異なっていることも混乱の原因となっている。 2つ目が、診断書を提出した医師の認知症に対する診断能力の問題。「第1分類と判定された人で認知症が10%というのは明らかに低すぎる」と川畑氏。実際、八千代病院認知症疾患医療センターで同じ期間に診断した51人は、72.5%がアルツハイマー型認知症、2%が血管性認知症だった。「認知症を診断できるスキルがない医師が多いと予想される」と川畑氏は言う。 さらに氏は、高齢者の免許の自主返納を促す警察庁の姿勢も問題だとする。事実、第1分類と判定された23.6%は免許を自主的に返納している(免許失効は5.5%)。これによって事故を起こす危険性の高いドライバーを抑制できたとはいえるものの、彼らは医師の診断を受ける必要がないため、多くの認知症患者を治療につなげられていない。認知症専門医の立場からすると、これは「けしからんこと」だという。 改正道路交通法が施行されて1年余りだが、高齢運転者対策には、まだまだ解決すべき課題がたくさんありそうだ。

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週1回製剤が糖尿病患者の負担軽減

 近年、糖尿病治療にはさまざまな薬物療法が登場する中、患者の意向や負担を考慮し、個々のライフスタイルに合わせた治療方法の選択が望まれている。しかし、糖尿病患者の負担を評価する既存の質問票では、薬物治療に対しての負担を抽出して評価することは難しい。 そこで今回、奈良県立医科大学は、日本イーライリリー株式会社の支援により、2型糖尿病患者における薬物治療の負担を測定するアンケート調査手法、「DTBQ(Diabetes Treatment Burden Questionnaire:糖尿病薬物治療負担度質問票)」を開発し、検証・調査を行った。 本試験の解析結果より、DTBQの信頼性が示され、服用による患者負担は、注射薬より経口薬のほうが小さく、また投与頻度が少ないほど小さくなることが明らかになった。本結果は、論文としてDiabetes Therapy誌2018年3月29日号に掲載された。 本研究は、外来で以下の6種類のうち1種類の治療を12週間以上受けている 2型糖尿病患者236例を対象に行われた。1. 注射薬(GLP-1受容体作動薬:以下GLP-1)を週1回±経口血糖降下薬2. 注射薬(インスリンまたはGLP-1)を1日1回±経口血糖降下薬3. 注射薬(インスリンまたはGLP-1)を1日2~3回±経口血糖降下薬4. 経口血糖降下薬のみを週1回5. 経口血糖降下薬のみを1日1回6. 経口血糖降下薬のみを1日2~3回 DTBQは、(1)基本情報を聴取するパートと、(2)薬物療法に対する負担感を評価するパートで構成されている。(2)の質問は、18項目それぞれを1~7点で回答し、このスコアレベルをもとに治療負担を評価する。 検証は、信頼性評価として、236例を対象に1回目のDTBQ記入を実施、ならびに再現性評価として、47例を対象に、1回目のDTBQ記入に続き2回目の記入を実施した。 主な結果は以下のとおり。・週1回の経口薬の患者負担が最も小さく、次いで1日1回の経口薬、週1回の注射薬の順となり、1日複数回の服用は患者負担が大きかった。・HbA1c値が7.0%未満の患者と7.0%以上の患者を比較すると、後者のほうがより負担を感じていた。・低血糖経験のない患者よりも、経験のある患者のスコアが有意に高く、低血糖経験のある患者のほうが治療に対して負担を感じていた。・注射薬、経口血糖降下薬ともに、コンプライアンスのよい患者は治療に対する負担が軽度であった。・本試験の解析の結果、Cronbach’s α係数が0.7775~0.885であったことから各質問に対する回答の一貫性が示され、信頼性が明らかになった。・級内相関係数(ICC)が0.912であったことから、1回目の回答と2回目の回答の一致度が高いことが示され、再現性に優れていることが判明した。 この結果について、石井 均氏(奈良県立医科大学 糖尿病学講座 教授)は、「今後この結果は患者さんをより理解すること、そのうえで患者さんに合った、より良い治療方針を決定していくことに役立つことを確信しています」とコメントしている。■原著論文1)Ishii H, et al. Diabetes Ther. 2018 Mar 29. [Epub ahead of print]■参考日本イーライリリー株式会社 プレスリリース

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内視鏡による進行腺腫あり vs.なし、大腸がんリスクに有意差/JAMA

 軟性S状結腸鏡検査(FSG)が陽性で大腸内視鏡検査を受けた結果、進行腺腫が認められた人は、腺腫が認められなかった人に比べて、その後の大腸がんリスクが有意に高かった。一方で非進行腺腫の有無と同リスク増大には関連は認められない可能性が示されたという。米国・ピッツバーグ大学のBenjamin Click氏らが、FSGの結果が陽性だった1万5,935例を対象にした試験で明らかにしたもので、JAMA誌2018年5月15日号で発表した。腺腫ポリープがある人は大腸がんを予防するために、定期的な大腸内視鏡検査を受けるよう勧められる。しかし、検査受診時の腺腫有無と、長期の大腸がん発症との関連は明らかになっていなかった。大腸内視鏡検査で腺腫ありvs.なしの15年以内の大腸がんリスクを評価 研究グループは、前立腺・肺・大腸・卵巣がんに関する多施設共同前向きコホート無作為化試験「PLCO(Prostate, Lung, Colorectal, and Ovarian)Cancer試験」を行った。全米各地で1993年にFSGスクリーニングを開始し、2013年まで大腸がん発症の追跡を行った。試験には、男女55~74歳の15万4,900例が登録され、無作為に2群に分けられ、一方はFSGによる追跡を、もう一方には通常ケアを行った。 初回FSGスクリーニングで陽性だった1万5,935例には、大腸内視鏡検査が行われ、腺腫の有無と状態の別で分類された。 主要評価項目は、ベースラインの大腸内視鏡検査から15年以内の大腸がん発症率。副次的評価項目は、大腸がん死亡率だった。進行腺腫あり、なしに比べて大腸がん死亡リスク2.6倍 大腸内視鏡検査を行った被験者1万5,935例の平均年齢は64歳、男性の割合は59.7%だった。初回大腸内視鏡検査の結果、進行腺腫が認められたのは2,882例(18.1%)、非進行腺腫は5,068人(31.8%)、腺腫がまったく認められなかったのは7,985例(50.1%)だった。大腸がん罹患率の追跡期間中央値は、12.9年だった。 大腸がんの罹患率は、腺腫が認められなかった群で7.5例/1万人年、非進行腺腫群は9.1例/1万人年だったのに対し、進行腺腫群では20.0例/1万人年と、進行腺腫群は無腺腫群に比べ有意に増大した(リスク比[RR]:2.7、95%信頼区間[CI]:1.9~3.7、p<0.001)。非進行腺腫群と無腺腫群では、有意差はなかった。 また、大腸がん死亡リスクについても、進行腺腫群の有意な増大が認められたが(RR:2.6、95%CI:1.2~5.7、p=0.01)、非進行腺腫群の同リスクに有意差はみられなかった(RR:1.2、95%CI:0.5~2.7、p=0.68)。

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腎デナベーションは、降圧薬に代わりうるか/Lancet

 降圧薬服用を中止した軽度~中等度の収縮期/拡張期高血圧が認められる患者に対し、腎デナベーションを行うことで、2ヵ月後の収縮期血圧がシャム群に比べて有意に低下したことが示された。フランス・パリ第5大学のMichel Azizi氏らが行った「RADIANCE-HTN SOLO試験」の結果で、Lancet誌オンライン版2018年5月23日号で発表された。初期の試験では、高周波腎デナベーションが、中等度の高血圧患者の血圧を低下することが示されている。研究グループは、腎デナベーションが、降圧薬服用を中止した外来高血圧患者の血圧を下げる代替治療技術となるのかを検討した。米国・欧州の39ヵ所でシャム対照試験 RADIANCE-HTN SOLO試験では、2016年3月28日~2017年12月28日にかけて、収縮期/拡張期高血圧の患者を対象に、米国21ヵ所、欧州18ヵ所の医療機関を通じて、無作為化シャム(擬似手術)対照単盲検比較試験が行われた。 被験者は、2種以下の降圧薬を中止してから4週間時点の収縮期/拡張期血圧値が135/85~170/105mmHgで、正常な腎動脈構造が認められた18~75歳の患者だった。 被験者を無作為に2群に分け、一方にはParadiseカテーテル(ReCor Medical)を使用した腎デナベーションを、もう一方には腎血管造影のみ(シャム)を施行した。 有効性の主要エンドポイントは、ITT解析による2ヵ月時点における日中自由行動下収縮期血圧(SBP)の変化だった。被験者は、事前規定した血圧基準を超えない限りは、追跡2ヵ月間は降圧薬の服用をしなかった。 主要有害イベントは、全死因死亡、腎不全、末端器官障害を伴う塞栓症、30日以内の高血圧クリーゼによる入院などだった。施術2ヵ月後の日中自由行動下SBPは8.5mmHg低下 803例がスクリーニングを受け、試験適格だった146例(腎デナベーション群74例、シャム群72例)が対象となり試験を受けた。 日中自由行動下SBPの変化値は、シャム群-2.2mmHgに対し、腎デナベーション群は-8.5mmHgと有意に低下幅が大きかった(ベースライン補正後の群間差:-6.3 mmHg、95%信頼区間:-9.4~-3.1、p=0.0001)。 主要有害イベントは、両群ともに報告がなかった。

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