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21)レスピマット(スピリーバ)/吸入方法【解説編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、レスピマット(スピリーバ)の吸入手順を解説します。手順としては、キャップをつけたまま、本体下部をカチッと音がするまで180度回転させる→キャップを開けて、空気口をふさがないように持つ→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口を隙間なくくわえる→下を向かず、背筋を伸ばし、親指で噴射ボタンを押すのと同時に、普通の呼吸で深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤を定着させる→鼻からゆっくり息を吐く→2回以上の指示がある場合は、呼吸を整えてからもう一度はじめから繰り返す→吸入口を清浄し、キャップを閉める→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)。※注意するポイント前準備で、カートリッジ挿入前に回転させないようにしましょう誤って回転させてしまった場合、一度噴射ボタンを押しましょう回転させる力がない場合、補助する器具があります180度以上、いっぺんに回さないようにしましょう前準備を除いて30回分(60噴射分)入っており、なくなり次第ロックがかかり回転できなくなります1週間以上使用しなかった場合は1回、3週間以上だと4回、下に向けて噴射して確認しましょう3か月以上経過したものは使えないので破棄し、新しいものと取り換えましょう●主な製剤(2015年3月時点のデータ)レスピマット(スピリーバ)

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1日1回服用のMAO-B阻害パーキンソン病治療薬「アジレクト錠1mg/0.5mg」【下平博士のDIノート】第6回

1日1回服用のMAO-B阻害パーキンソン病治療薬「アジレクト錠1mg/0.5mg」今回は、「ラサギリンメシル酸塩錠(商品名:アジレクト錠1mg/0.5mg)」を紹介します。本剤は、セレギリン(商品名:エフピーOD錠)に続く2剤目の選択的モノアミン酸化酵素B(MAO-B)阻害薬です。セレギリンと同様に、レボドパ含有製剤併用の有無にかかわらず使用できますが、アンフェタミン骨格を有さないため、覚せい剤原料の規制を受けないなど薬剤管理上のメリットがあります。<効能・効果>パーキンソン病の適応で、2018年3月23日に承認され、2018年6月11日より販売されています。本剤は、MAO-Bと非可逆的に結合することで、脳内のドパミンの分解を抑制し、シナプス間隙中のドパミン濃度を高めることにより、パーキンソン病の症状を緩和します。<用法・用量>通常、成人にはラサギリンとして1mgを1日1回経口投与します。肝臓に軽度の障害がある患者、低体重の患者、高齢の患者では、副作用が発現する可能性があるため、低用量での投与を考慮します。セレギリン塩酸塩、トラマドール塩酸塩、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、SSRI、SNRIなどと併用すると、相加・相乗作用などによって、重篤な副作用発現の恐れがあるため併用禁忌となっています。<承認>2018年3月時点で50以上の国または地域で承認されています。<副作用>国内臨床試験において、696例中346例(49.7%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められています。主な副作用は、ジスキネジア(8.0%)、転倒(3.7%)、鼻咽頭炎(3.2%)でした(承認時)。重大な副作用として起立性低血圧、傾眠、突発的睡眠、幻覚、衝動制御障害、セロトニン症候群、悪性症候群が報告されています。本剤は、レボドパ含有製剤と併用されることもありますが、海外臨床試験における併用時の副作用は544例中299例(55.0%)と頻度が高まるため注意が必要です。<患者さんへの指導例>1.本剤は脳内でドパミンの分解を抑えることで脳内のドパミン濃度を増加させ、パーキンソン病の症状を改善します。2.めまい、立ちくらみ、ふらつきなどの症状が現れたらお知らせください。3.眠気、前兆のない急な眠り込みが現れることがありますので、服用中は自動車の運転や機械の操作、高い所での作業など危険を伴う作業はしないでください。4.レボドパ含有製剤と併用することで、副作用が強まることがあります。意志に反して舌や口が動いたり、体が動いたりする症状(ジスキネジア)が現れた場合にはすぐに連絡してください。5.喫煙や、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含有する健康食品を摂取すると、本剤の作用が弱まることがあるので控えてください。6.チーズ、ビール、赤ワインなど、チラミンを多く含む飲食物の摂取により、血圧上昇が報告されているため摂取は控えてください。<Shimo's eyes>本剤は、すでに海外ではパーキンソン病治療の中心的な薬剤の1つとして幅広く使用されており、医療上の必要性が高い薬剤として「未承認薬・適応外薬の要望」が日本神経学会より出されていました。「パーキンソン病診療ガイドライン2018」(日本神経学会監修)において、「早期パーキンソン病患者に対する運動症状改善効果は、セレギリンとラサギリンで差はないが、オフ時間の短縮にはラサギリンより高いエビデンスがある」と記載されており、患者さんのQOL改善が期待されます。覚せい剤原料の規制を受けると、厳重な保管管理のほか、廃棄の際は保健所職員(覚せい剤監視員)の立ち会いが必要であったり、1錠でも紛失した際は「覚せい剤原料事故届」の提出が必要であったりするなど、管理や手続きが煩雑でした。本剤は覚せい剤原料に指定されておらず、流通上の規制を受けないため、大変取り扱いが簡便です。薬力学的相互作用については、併用薬との相加・相乗作用によるセロトニン症候群などへの注意が必要です。また、薬物動態学的相互作用については、本剤はCYP1A2で代謝されますので、喫煙によるCYP1A2の誘導などに注意する必要があります。患者さんの併用薬や生活習慣に気を配り、適切な服薬指導ができるようにしましょう。■参考日本神経学会 パーキンソン病診療ガイドライン2018

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血中ビタミンD濃度の低下で近視リスクが増加

 中国・香港中文大学のShu Min Tang氏らは、血中ビタミンD(25-ヒドロキシビタミンD:25(OH)D)濃度およびビタミンDパスウェイの遺伝子と、近視との関連についてシステマティックレビューとメタ解析を行い、血中25(OH)Dが低濃度の場合は近視のリスク増加と関連することを明らかにした。著者は、近視がビタミンDパスウェイの遺伝子と関連が認められなかったことから、「野外活動の代用としてビタミンDを利用するには遺伝子学上の関連が乏しい」とまとめている。British Journal of Ophthalmology誌オンライン版2018年7月17日号掲載の報告。 研究グループは、MEDLINEおよびEMBASEを用いて、2018年1月29日までに発表された、近視または屈折異常のリスクに関する血中25(OH)D濃度、血中25(OH)D3濃度もしくはビタミンDパスウェイの遺伝子を評価した横断研究やコホート研究を検索した。近視群と非近視群間の血中25(OH)D濃度の標準化平均差(SMD)を算出し、要約オッズ比を用いて血中25(OH)D濃度とビタミンDパスウェイの遺伝子の遺伝子多型との関連を評価した。 主な結果は以下のとおり。・メタ解析において、計7件(2万5,008例)の研究を要約した。・近視群は、非近視群より血中25(OH)D濃度が低かった(SMD:-0.27nmol/L、p=0.001)。・すべての解析において、日光に当たったり屋外で過ごしたりした時間で調整後、近視リスクと血中25(OH)D濃度は反比例の関係を示した(10nmol/L当たりの補正後オッズ比[AOR]:0.92、p<0.0001)。・しかし、その関係は18歳未満では統計学的に有意ではなかった(同:0.91、p=0.13)。・また、その関係は血中25(OH)D3濃度(主に日光に当たって生成される)においてのみ有意であり(同:0.93、p=0.00007)、血中総25(OH)D濃度において有意差はなかった(同:0.91、p=0.15)。・2つの研究から、ビタミンD受容体(VDR)遺伝子において4つの一塩基多型(SNPs)を解析したが、近視との有意な関連はなかった。

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50歳以上の帯状疱疹はワクチンで予防

 2018年7月19日から3日間、都内で日本ペインクリニック学会 第52回大会「あなたの想いが未来のペインクリニックを創る-専門性と多様性への挑戦-」が開催された。本稿では、7月20日のシンポジウム「帯状疱疹関連痛の治療、予防の未来を考える」から、木村 嘉之氏(獨協医科大学 麻酔科学講座 准教授)が発表した「帯状疱疹関連痛の疫学と予防」について、概要を紹介する。PPHNは、痛みの期間が長いと発症リスクが上がる 帯状疱疹は、初感染を経て細胞に潜伏した水痘・帯状疱疹ウイルスが何らかの原因により再燃することで発症し、これに起因した一連の痛みは、帯状疱疹関連痛と呼ばれている。帯状疱疹関連痛は、皮疹による痛み(侵害受容性疼痛)と、帯状疱疹後神経痛(神経障害性疼痛)に分けられ、病期に伴い痛みの性状は変化していく。 帯状疱疹の発症数は近年増加傾向にあり、わが国では、50歳以上で帯状疱疹の罹患率が上昇するという報告がある1)。とくに皮膚症状・疼痛が中等度~重症の患者では、痛みが遷延し、帯状疱疹後神経痛(PHN)に移行することがあり、海外では、50歳以上の帯状疱疹患者の18%がPHNを発症すると報告2)されている。 PHNのリスクは、重症度、年齢、ウイルスの感染部位などによって異なるが、痛み治療の遅れがPHN発症につながる可能性も指摘されている。PHNは、長期に続く痛み・かゆみが患者のQOLを大きく低下させるため、帯状疱疹の予防と適切な治療の早期導入が重要だ。PHNの予防には、帯状疱疹ワクチンが有効 PHNの予防として、木村氏は、まず水痘にならないこと、そして帯状疱疹を発症させないことを強調した。患者に水痘罹患歴がない場合は、水痘ワクチン接種で発症を予防できる。水痘に罹患しなければ、ウイルスの潜伏もなく、将来的な帯状疱疹の発症はないと考えられる。 水痘ワクチンは2014年から定期接種の対象になっているため、近年患者数は激減しているが、成人の90%以上は水痘・帯状疱疹ウイルスへの感染歴がある3)という。よって、この集団における将来的な帯状疱疹発症の予防が急務となる。同氏は、高齢者が水痘患者と接する機会が減ったことで、追加免疫効果を得られず、帯状疱疹ウイルスに対する抗体価が低下している可能性を指摘する。そこで推奨されるのが、帯状疱疹ワクチンだ。水痘の感染歴がある場合でも、ワクチン接種で抗体価をあげることによってウイルスの再活性化を予防できるという。 また、帯状疱疹の予防には、日常生活の中で、免疫力の低下(過度のストレスや体力低下など)を避けることも大切だ。同氏は、「50歳以上の患者さんには、帯状疱疹・PHNの予防策として、水痘・帯状疱疹ワクチンを推奨する必要がある」と強く訴えた。 なお、帯状疱疹が発症してしまった場合、PHNなど痛みの遷延化を防ぐためには、早期診断、抗ウイルス薬の投与とともに、痛みに対する適切な治療を開始することが重要となる。 海外では、ワクチン接種がPHNへの移行を予防する可能性が報告4)されている。わが国では、帯状疱疹ウイルスワクチン(生ワクチン)が発売されており、任意で接種を受けることができる。なお、2018年3月にはサブユニットワクチンが承認されており、発売が待たれる。〔8月13日 記事の一部を修正いたしました〕■参考1)国立感染症研究所 宮崎県の帯状疱疹の疫学(宮崎スタディ)2)Yawn BP, et al. Mayo Clin Proc. 2007;82:1341-1349.3)国立感染症研究所 感染症流行予測調査グラフ 抗体保有状況の年度比較「水痘」4)Izurieta HS, et al. Clin Infect Dis. 2017;64:785-793.日本ペインクリニック学会 第52回大会■関連記事こどもとおとなのワクチンサイトが完成

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急性期統合失調症患者におけるブレクスピプラゾールの代謝パラメータや体重増加への影響

 米国・フロリダ・アトランティック大学のJohn W. Newcomer氏らは、ブレクスピプラゾールの主要な2つの第III相試験と長期試験のデータより、成人の統合失調症患者における、代謝パラメータおよび体重に対するブレクスピプラゾールの影響について、患者のサブグループを含めて検討を行った。Current Medical Research and Opinion誌オンライン版2018年7月9日号の報告。 第III相試験は、6週間のランダム化二重盲検プラセボ対照試験(固定用量2および4mg/日)として実施された。長期試験は、第III相試験を完了した患者を対象とした52週間のオープンラベル試験として実施された。ブレクスピプラゾールの最大投与期間は、58週であった。空腹時の代謝パラメータおよび体重は、研究期間中にわたり測定された。代謝関連の値は、一般的に報告された閾値を用いて、正常値~境界値~高値(コレステロール、トリグリセライド、グルコース)と低値~正常値(HDL)にて分類を行った。代謝パラメータ変化の発生率は、治療の最初の6週間、最初の6ヵ月間、最後の6ヵ月間における、ベースラインから任意の時間で測定が行われた。 主な結果は以下のとおり。・第III相試験(短期試験)におけるブレクスピプラゾール治療患者の代謝パラメータは、悪化する割合が低く、プラセボ治療患者と同様であった。また、代謝パラメータ値の変化は、用量依存的ではなかった。・短期および長期試験において、ブレクスピプラゾール治療による代謝パラメータの悪化の発生率は、良好の発生率よりも低かった。・短期試験における体重の平均増加量は、ブレクスピプラゾール群で1.2kg、プラセボ群で0.2kgであった。・長期試験における体重の平均増加量は、58週目で3.2kgであった。 著者らは「ブレクスピプラゾールは、短期および長期の治療において、適度な体重増加と代謝パラメータのわずかな変化しか認められなかった」としている。■関連記事ブレクスピプラゾールとアリピプラゾールの体重変化への影響日本の急性期統合失調症患者に対するブレクスピプラゾールの有効性と安全性日本人統合失調症患者におけるブレクスピプラゾールの長期安全性・有効性に関する52週オープンラベル試験

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小児の敗血症バンドルの1時間完遂で、院内死亡リスクが低減/JAMA

 3項目から成る小児の1時間敗血症バンドル(1-hour sepsis bundle)を1時間以内に完遂すると、これを1時間で完遂しなかった場合に比べ院内死亡率が改善し、入院期間が短縮することが、米国・ピッツバーグ大学のIdris V. R. Evans氏らの検討で明らかとなった。研究の成果は、JAMA誌2018年7月24日号に掲載された。2013年、ニューヨーク州は、小児の敗血症治療を一括したバンドルとして、血液培養、広域抗菌薬、20mL/kg輸液静脈内ボーラス投与を1時間以内に行うよう規定したが、1時間以内の完遂がアウトカムを改善するかは不明であった。ニューヨーク州の小児敗血症治療規則の有用性を検証 本コホート研究は、ニューヨーク州の救急診療部、入院治療部、集中治療室が参加し、2014年4月1日~2016年12月31日の期間に行われた(米国国立衛生研究所[NIH]などの助成による)。 対象は、年齢18歳以下で、敗血症または敗血症性ショックで敗血症プロトコールが開始され、ニューヨーク州保健局(NYSDOH)に報告された患者であった。1時間敗血症バンドルには、抗菌薬投与前の血液培養、広域抗菌薬の投与、20mL/kg輸液の静脈内ボーラス投与が含まれた。 1時間敗血症バンドルが1時間以内に完遂された場合と、これが1時間以内に完遂されなかった場合のリスク補正後院内死亡率を評価した。個々の項目の1時間完遂に死亡率抑制効果はない 54施設から報告された1,179例が解析の対象となった。平均年齢は7.2(SD 6.2)歳、男児が54.2%、試験参加前に罹病歴のない健康な小児が44.5%で、敗血症性ショックが68.8%にみられた。139例(11.8%)が院内で死亡した。 294例(24.9%)が、1時間敗血症バンドルを1時間以内に完遂した。血液培養は740例(62.8%)が、抗菌薬投与は798例(67.7%)が、輸液ボーラス投与は548例(46.5%)が、それぞれ1時間以内に完遂した。 敗血症バンドルの1時間完遂例のリスク補正後院内死亡率は8.7%であり、非完遂例の12.7%に比べ有意に低かった(補正オッズ比[OR]:0.59、95%信頼区間[CI]:0.38~0.93、p=0.02、予測リスク差[RD]:4.0、95%CI:0.9~7.0)。 一方、敗血症バンドル個々の項目の1時間完遂例のリスク補正後院内死亡率は、いずれも非完遂例との比較において有意差を認めなかった。血液培養はOR:0.73(95%CI:0.51~1.06、p=0.10)、RD:2.6%(95%CI:-0.5~5.7%)であり、抗菌薬投与は0.78(0.55~1.12、p=0.18)、2.1%(-1.1~5.2%)、輸液ボーラス投与は0.88(0.56~1.37、p=0.56)、1.1%(-2.6~4.8%)であった。 敗血症バンドルの完遂に2、3、4時間を要した場合の平均予測院内死亡率は、1時間が経過するごとに約2%ずつ上昇した。また、ニューヨーク州の典型的な小児敗血症の症例で、1時間敗血症バンドルの院内死亡リスクを推算したところ、1時間以内で完遂した場合は8%、完遂に4時間を要した場合は13%だった。 入院期間は、敗血症バンドルの1時間完遂により、全例で有意に短縮し(補正後発生率比[IRR]:0.76、95%CI:0.64~0.89、p=0.001)、生存例でも有意に短縮したが(0.71、0.60~0.84、p<0.001)、死亡例では短縮しなかった(1.09、0.71~1.69、p=0.68)。 著者は、「これらの知見は、小児敗血症治療を一括化したバンドルはアウトカムの改善効果を示したとする単一施設の結果と一致する」としている。

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高齢心房細動症例で心臓外科手術が行われる場合、外科的左心耳閉鎖術は有効か否か?(解説:今井靖氏)-896

 心房細動患者において血栓塞栓症の発症リスクは約5倍と見積もられており、その塞栓症予防としてワルファリンが唯一の治療選択であったところに経口直接抗凝固薬(DOAC)が加わった。しかしながら抗凝固薬投与は出血傾向を生じるという負の側面があり、その点において主な塞栓源となる左心耳を閉塞することで抗凝固薬に並ぶ、あるいは抗凝固療法との併用効果について期待されるところである。 とくにカテーテル技術を利用した経皮的左心耳閉鎖デバイスが複数開発され、日本でも限定された施設でトライアルが行われており近日上市される見込みである。また、経皮的に心外膜側から左心耳を縛り、左心耳との血流遮断を行うデバイスについても報告がなされるに至っている。何らかの理由で心臓外科手術を受ける患者においては、心臓外科手術の折に左心耳を外科的に閉鎖することが行われるが、その有効性についてのエビデンスはほとんどない状況がある。 今回取り上げたJAMAの論文は、この点を明らかにするものである。米国における成人心臓血管外科におけるメディケアに関連した後ろ向きコホート研究であり、65歳以上で冠動脈バイパス、僧帽弁または大動脈弁手術(冠動脈バイパス同時実施あり、なし)を施行された症例(2011~12年)が対象であり、2014年末まで最大3年間の追跡、それらのなかで外科的左心耳閉鎖の有無で評価がなされた。主要エンドポイントは血栓塞栓症であり、副次エンドポイントは脳出血、全死亡、血栓塞栓症・脳出血・全死亡の複合とされた。1万524例の心臓血管手術症例が含まれ、中央値では年齢76歳、39%女性、CHA2DS2-VAScスコアは4点、追跡期間2.6年であり、それらのうち、3,892例(37%)において外科的左心耳閉鎖術が施行された。外科的左心耳閉鎖を実施された場合はそうでない場合と比較すると、背景因子の補正前において有意にイベント発生が抑制されていた。 血栓塞栓症(4.2% vs.6.2%)、全死亡(17.3% vs.23.9%)、複合エンドポイント(20.5% vs.28.7%)と抑制されていたが、出血性脳卒中においては有意差を認めなかった(0.9% vs.0.9%)。統計学的補正を行った後においても、外科的左心耳閉鎖術は有意に血栓塞栓症(ハザード比[HR]:0.67、95%信頼区間[CI]:0.56~0.81、p<0.001)、全死亡(HR:0.88、95%CI:0.79~0.97、p=0.001)、複合エンドポイント(HR:0.83、95%CI:0.76~0.91、p<0.001)を低下させた。しかしながら出血性脳卒中については有意差を認めなかった(HR:0.84、95%CI:0.53~1.32、p=0.44)。抗凝固療法実施のあり、なしで層別化したところ、抗凝固療法なしで退院した患者に限定すると血栓塞栓症(補正前:4.2% vs.6.0%、補正後HR:0.26、95%CI:0.17~0.40、p<0.001)の発生頻度を有意に抑制した。しかしながら逆に抗凝固療法がなされて退院した症例に限れば、左心耳閉鎖の有無による差異は認められなかった(補正前:4.1%vs 6.3%、補正後HR:0.88、95%CI:0.56~1.39、p=0.59)。心臓外科手術を実施される心房細動合併高齢症例においては、約3年間の追跡において血栓塞栓症における再入院を有意に低下させるという結果が示され、このエビデンスは外科的左心耳閉鎖の有用性を支持するものである。しかしながら、さらなるランダム化比較試験により、その有用性が確かめられる必要があると考えられる。 実臨床においては、発作性あるいは持続性心房細動を合併する症例で心臓血管外科手術が検討される場合に、外科・内科間で左心耳閉鎖の適否について十分に議論がなされるべきと考える。

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171)ご飯ものが大好きな患者さんへのアドバイス【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話医師最近の食事はいかがですか?患者ご飯ものが大好きで、なかなか減らせなくて…。医師なるほど。お米はおいしいですからね。では、ここでクイズです。この8つの中で、血糖値を上げる炭水化物が1番多いのはどれでしょう?患者炭水化物選手権、面白そうですね! うーん、どれかな…。カレーライスとか?医師惜しい! カレーライスも炭水化物が多いですが、優勝は僅差でのり弁当です。ご飯が250gと多めですからね。次いで、カレーライス、親子丼、牛丼並盛、江戸前ずしです。患者えっ、そうなんですか。お弁当を選ぶときに気を付けないと…。医師2型糖尿病の診断に75gブドウ糖負荷試験が行われますが、その量を超えるのが、この5つのご飯ものです。患者なるほど。毎回、糖負荷試験をしているようなものですね…。(気付きの言葉)●ポイント75gブドウ糖負荷試験と比較することで、炭水化物の食べ過ぎを理解してもらいます。患者さん用(解答):1番炭水化物の量が多いのはどれ?■解答1位:のり弁当(炭水化物=112g)2位:カレーライス(111g)3位:親子丼(107g)4位:牛丼並盛(99g)5位:江戸前ずし1人前(81g)――75gブドウ糖負荷試験――6位:ご飯150g(56g)7位:いなりずし3個(50g)8位:コンビニおにぎり1個(40g)1)坂根直樹 監修,佐野喜子 著. 糖尿病の食事療法 カロリーつきカーボカウントナビ. エクスナレッジ;2010.

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高齢高血圧患者での起立性低血圧と認知症リスク

 起立性低血圧(OH)が認知症発症リスク増加と関連することが系統的レビューで示唆されたが、最も高リスクの超高齢高血圧患者ではデータが限られている。今回、オーストラリア・Neuroscience Research AustraliaのRuth Peters氏らが80歳以上の高血圧患者において調査した結果、OHは認知症や認知機能低下リスク増加と関連することが示された。European heart journal誌オンライン版2018年7月24日号に掲載。 参加者は、the Hypertension in the Very Elderly Trial(HYVET)コホートの80歳以上の高血圧患者。OHは、座位から立位への体位変換後2分以内に収縮期血圧が15mmHg以上低下および拡張期血圧が7mmHg以上低下と定義した。また、血圧測定する前の週にふらつき、軽い頭痛、失神があったがOHより血圧低下が小さい場合は、無症候性起立性低血圧(SOH)と定義した。比例ハザード回帰を用いて、ベースラインのOHおよびSOH、認知に関するアウトカムの関係を調べた。 主な結果は以下のとおり。・分析対象は3,121例、OHは538例に認められた。・OHは認知機能低下のリスク増加(906イベント)と関連していた(ハザード比[HR]:1.36、95%信頼区間[CI]:1.14~1.59)。認知症発症(241イベント)のHRは1.34(95%CI:0.98~1.84)であった。・心血管イベントの競合リスクを考慮すると、HRはそれぞれ1.39(95%CI:1.19~1.62)および1.34(95%CI:1.05~1.73)であった。・SOHは、認知機能低下のリスク増加(HR:1.56、95%CI:1.12~2.17)および認知症のリスク増加(HR:1.79、95%CI:1.00~3.20)と関連していた。・この領域のこれまでの論文のメタ解析にHYVETコホートの結果を組み入れると、OHでの認知症リスクは21%(95%CI:9~35)増加した。

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日本紅斑熱とツツガムシ病、知っておきたい臨床・疫学的特徴

 日本紅斑熱とツツガムシ病は、ともにダニが媒介する感染症で、日本を含むアジアの特定の地域でみられる。治療が遅れると重症化し、死亡することもあるため早期の診断が重要だが、両者の臨床的・疫学的特徴とその違いについて正確なことは明らかになっていなかった。長崎大学熱帯医学研究所/亀田総合病院の山藤 栄一郎氏らは、この2つのリケッチア症が同時に流行している、世界的にもまれな地域の1つである千葉県南房総で、2004~15年の間に3つの医療機関を受診した患者のデータを分析した。Emerging Infectious Diseases誌2018年9月号掲載の報告。 主な結果は以下のとおり。・リケッチア症が疑われた661例のうち、31例の日本紅斑熱患者、188例のツツガムシ病患者、および97例の非リケッチア症患者が同定され、本研究に組み入れられた。・日本紅斑熱は4~10月に、ツツガムシ病は11~12月に多く発生していることが明らかになった。・日本紅斑熱とツツガムシ病の患者は、非リケッチア症患者と比較して有意に年齢が高く、雑木林の近くに居住する割合が高かった。・空間分析の結果、日本紅斑熱とツツガムシ病の発生地域は同じ南房総地域の中でもほとんど重ならなかった。・臨床的特徴としては、どちらの病気でも症状や身体所見には“3徴”と呼ばれる発熱、発疹、ダニの刺し口という共通点がある一方で、ツツガムシ病と比較して日本紅斑熱では、出血を伴う発疹(紫斑)、手のひらや足の裏の発疹、低ナトリウム血症、臓器障害、および治療後の解熱の遅れが多くみられた。 山藤氏は、「“3徴”について、リケッチア症患者全体で25%以上が医療機関受診時に発熱を認めず、50%以上が発疹やダニの刺し口に気づいていなかったことも明らかになった。さらに診断に使用される血清検査は、感染の急性期には正しく診断できないことが多いため、回復期と合わせて検査・診断することが不可欠なことが明らかになった。つまり、これらの病気を疑われず検査されない、あるいは疑われて検査しても診断されなかった例は少なくない、と推測される。患者にダニに刺されたという自覚が無くても、積極的に疑って問診・診察することが重要だと考えられる。なお、ツツガムシ病は地域によって主な血清型(=ベクター、重症度)が異なるため、東北地方などの他地域に、本研究結果をそのまま当てはめることはできない」とまとめている。■関連記事リケッチア症に気を付けろッ!その1リケッチア症に気を付けろッ!その2リケッチア症に気を付けろッ!その3

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HIV関連結核の予後改善に、尿スクリーニング検査は有効か/Lancet

 HIV関連結核の診断は不十分であり、見逃しは院内死亡率を高めるという。英国・ロンドン大学衛生熱帯医学大学院のAnkur Gupta-Wright氏らは、アフリカのHIV陽性入院患者において結核の迅速尿スクリーニング検査の有効性を検討し、全体の死亡率は抑制されないが、高リスク例ではベネフィットが得られる可能性があることを示した(STAMP試験)。研究の成果は、Lancet誌2018年7月28日号に掲載された。結核は、世界的にHIV患者の主要な死因であり、2016年には37万4,000例が死亡したと推定されている。HIV陽性入院患者では、結核の尿検査は診断率が良好であることが示唆されている。マラウイと南アフリカ共和国の入院患者で、標準治療と比較 本研究は、HIV陽性入院患者における、結核の尿スクリーニング検査によるアウトカムの改善効果を評価する、プラグマティックな多施設共同二重盲検無作為化対照比較試験である(英国医学研究会議[MRC]などの助成による)。 マラウイと南アフリカ共和国の2つの病院が参加した。対象は、年齢18歳以上で、結核治療を受けていないHIV陽性の入院患者であった。 被験者は、症状や臨床所見にかかわらず、標準治療を受ける群または尿スクリーニング検査を受ける群(介入群)に、1対1の割合でランダムに割り付けられた。患者、医師、研究チームには、割り付け情報がマスクされた。喀痰検査は両群で、尿検査は介入群のみで行われた。 主要アウトカムは56日時の全死因死亡とし、ベースラインのCD4細胞数、ヘモグロビン量、臨床的な結核の疑いの有無などでサブグループ解析を行った。 2015年10月26日~2017年9月19日の期間に、4,788例のHIV陽性患者が登録され、このうち2,600例(54%)が無作為割り付けの対象となった(各群1,300例)。割り付け後に13例が除外され、残りの2,574例(各群1,287例)が最終的なintention-to-treat解析に含まれた。「低CD4細胞数」「重症貧血」「臨床的な結核疑い」の患者で死亡率低下 試験登録時の全体の平均年齢は39.6(SD 11.7)歳で、57%が女性であった。84%(2,168例)が入院前にHIVと診断され、そのうち86%(1,861例)が抗レトロウイルス療法(ART)を受けていた。CD4細胞数中央値は227/μL(IQR:79~436)で、29%(748例)がCD4細胞数<100/μLであり、23%(587例)に重症貧血(ヘモグロビン量<8g/dL)がみられた。90%(2,316例)がWHOの結核症状(咳嗽、発熱、体重減少、寝汗)の1つ以上を呈し、39%(996例)が入院時、臨床的に結核が疑われた。 56日までに507例(20%)が死亡した。56日死亡率は、標準治療群が21%(272/1,287例)、介入群は18%(235/1,287例)であり、両群間に有意な差を認めなかった(補正リスク低下率[aRD]:-2.8%、95%信頼区間[CI]:-5.8~0.3、p=0.074)。 事前に規定された12のサブグループのうち、高リスクの3つのサブグループで、介入群の死亡率が標準治療群に比べ有意に低下した(CD4細胞数<100/μL[aRD:-7.1%、95%CI:-13.7~-0.4、p=0.036]、重症貧血[-9.0%、-16.6~-1.3、p=0.021]、臨床的な結核疑い例[-5.7%、-10.9~-0.5、p=0.033])。施設(マラウイ、南アフリカ共和国)および試験期間中の治療時期(6ヵ月ごとに4期間に分類)の違いによる差は認められなかった。 結核の診断から治療までの期間は短く(中央値:1日、IQR:0~1)、両群で同様であった。結核治療関連の有害事象も両群で類似していた。抗菌薬治療や、ART非投与例へのART開始についても両群間に差はなかったが、ART開始までの期間は介入群のほうが短かった。 著者は、「低CD4細胞数、重症貧血、臨床的な結核疑いの高リスクHIV陽性入院患者では、結核の尿スクリーニング検査によって死亡率が低下する可能性がある」とまとめ、「すべてのHIV陽性入院患者にこの検査を行うことで、結核が未診断のままの退院や死亡のリスクが低減される可能性がある」と指摘している。

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遺伝性血管性浮腫の発作予防、新規血漿カリクレイン阻害薬が有望/NEJM

 開発中の経口血漿カリクレイン阻害薬BCX7353は、プラセボに比べて遺伝性血管性浮腫の発作の発生率が低く、良好な予防効果を発揮することが、ドイツ・フランクフルト大学のEmel Aygoren-Pursun氏らが行ったAPeX-1試験で示された。研究の成果は、NEJM誌2018年7月26日号に掲載された。遺伝性血管性浮腫は、生命を脅かす疾患であり、カリクレイン-ブラジキニンカスケードの過剰な活性化をもたらすC1インヒビター(C1エステラーゼインヒビターとも呼ばれる)をコードする遺伝子変異により発症する。BCX7353は、血漿カリクレインの強力な経口小分子阻害薬で、血管性浮腫の発作の予防に有効な可能性を示す薬物動態および薬力学プロファイルを有するという。遺伝性血管性浮腫患者にBCX7353の4種類の用量の効果をプラセボと比較 本研究は、遺伝性血管性浮腫とC1インヒビターの欠損がみられる患者において、BCX7353の安全性と有効性を評価する3部構成の二重盲検無作為化プラセボ対照用量反応第II相試験である(BioCryst Pharmaceuticals社の助成による)。 対象は、年齢18~70歳のI型またはII型遺伝性血管性浮腫で、スクリーニング前の6ヵ月以内に、3ヵ月連続で月に2回以上の発作がみられた患者であった。 被験者は、BCX7353の4種類の用量(62.5mg、125mg、250mg、350mg)またはプラセボを1日1回投与する群にランダムに割り付けられ、28日間の血管性浮腫の発作の予防効果が評価された。 主要有効性エンドポイントは、確認された血管性浮腫の発作の回数とした。主な副次エンドポイントは、解剖学的部位別の血管性浮腫の発作、QOLなどであった。 試験は2016年8月に開始され、2017年8月に最後の患者の観察が行われた。欧州、カナダ、オーストラリアの26施設に77例(BCX7353 62.5mg群:7例、125mg群:14例、250mg群:15例、350mg群:18例、プラセボ群:23例)が登録され、75例が実際に試験薬の投与を受け、72例が試験を完遂した。血管性浮腫発作発生はBCX7353が125mg/日以上の用量で有意に低かった BCX7353とプラセボの5つの群のベースラインの平均年齢(38.9~48.1歳)や血管性浮腫発作発生(0.90~1.15回/週)は全般的にバランスが取れていたが、女性の割合(47~86%)にばらつきがみられた。 週当たりの血管性浮腫発作発生(最小二乗平均値)は、62.5mg群0.85、125mg群0.25、250mg群0.53、350mg群0.52で、プラセボ群は0.95であった。プラセボ群との差は62.5mg群-0.10(95%信頼区間[CI]:-0.52~0.32、頻度差:-10.5%、p=0.64)、125mg群では-0.70(-1.03~-0.37、-73.8%、p<0.001)であり、250mg群-0.42(-0.76~-0.10、-44.6%、p=0.01)、350mg群-0.43(-0.74~-0.13、-45.5%、p=0.006)と、BCX7353が125mg/日以上の用量で発生が有意に低かった。 末梢における週当たりの血管性浮腫発作発生も、プラセボ群に比べBCX7353が125mg/日以上の用量で有意に低かった(プラセボ群と125mg群の最小二乗平均値の差:-0.49[95%CI:-0.76~-0.22]、250mg群:-0.41[-0.68~-0.14]、350mg群:-0.45[-0.70~-0.20])が、腹部の発作発生はすべての用量で有意な差は認めなかった。無発作の患者の割合は、125mg群(プラセボ群との差:34%[5~62])と350mg群(30%[4~55])でプラセボ群よりも有意に高く、無発作日の割合はBCX7353が125mg/日以上の用量で有意に高かった(プラセボ群と125mg群の最小二乗平均値の差:18.1[8.1~28.0]、250mg群:14.0[4.1~24.0]、350mg群:9.8[0.6~19.1])。 QOLスコアは、125mg群および250mg群で有意なベネフィットが認められた(p<0.05)。BCX7353群で最も多く報告された有害事象は消化器系有害事象で、多くがGrade1であり、とくに高用量の2つの群で多かった。 著者は、「発作発生には、明確なU字型の用量反応関係が認められ、125mgの治療効果が最も高かった。250mgと350mgでは、消化器系有害事象が発作の早期症状と誤認され、そのため効果がマスクされた可能性がある」とし、「短期的なカリクレイン阻害による血管性浮腫発作の予防における、BCX7353経口投与の概念実証および用量反応関係の双方が確認された」と結論している。

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アスリートにおけるADHDに関連する神経認知障害のシステマティックレビュー

 注意欠如・多動症(ADHD)は一般的に小児の疾患であるが、若年成人においても頻繁に診断される。最近の研究では、ADHDと脳震盪との関連が示唆されている。米国・ワシントン大学のPoyrung Poysophon氏らは、ADHDを有するアスリートにおいて、脳震盪リスク、症状の報告、回復に関連する神経認知障害のリスクが高いかどうかについて、システマティックレビューを行った。Sports Health誌2018年7、8月号の報告。 PubMed、CINAHL、Psychinfo、コクラン・ライブラリのデータベースで包括的な検索を行った。2006~17年の研究を調査したが、包括基準を満たす研究があったのは2013~17年のみだった。ADHDを有する15~19歳の青年および若年成人アスリートを対象としており、神経心理評価ツールを用いて神経認知障害を調査した研究を抽出した。 主な結果は以下のとおり。・包括基準を満たした研究は、17件であった。・アスリートのADHD有病率は、4.2~8.1%であった。・全体として、ADHDを有するアスリートは、ImPACT(Immediate Post-Concussion Assessment and Cognitive Test)のような神経認知テストのスコアが低く、脳震盪リスクが増加しており、症状の報告が多かった。・中枢神経刺激薬による治療が、これらのリスクを変化させることを示すエビデンスは、認められなかった。 著者らは「ADHDを有するアスリートにおいて、神経認知障害増加との関連が認められたが、その病態生理は不明であった。また、ADHDを有するアスリートに対する、中枢神経刺激薬での治療に関するエビデンスは、不十分である」としている。■関連記事ADHDに対するメチルフェニデートは有益なのかアスリートが経験する脳震盪はうつ病リスクを増加させるスポーツ選手へ最も処方される精神科薬物は?

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京都でどの八ッ橋を買えばよいのかという論文【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第120回

京都でどの八ッ橋を買えばよいのかという論文 いらすとやより使用 今回は医学論文ではありません。まぁ、たまにはいいじゃないですか。京都のお土産の代名詞的な存在である「八ッ橋」。おいしいですよね。もちっとしていて。京都駅でも複数の種類の八ッ橋が売られていて、一体どれを買えばよいのか迷いますよね。そんな疑問に京都大学が答えました。ただし、論文はすでに撤回されています。撤回された論文を紹介するのってどうなの、と非難されそうですが、まぁ、たまにはいいじゃないですか。ちなみにこの論文、TwitterなどのSNSで一時期話題になったものなので、知っている人もいるかもしれませんね。 高濱隆輔ほか.私たちはお土産にどの八ッ橋を買えばよいのか京都大学大学院 鹿島研究室. 2014.(撤回済論文)京都市内にある11の銘柄の「つぶあん入り生八ッ橋のニッキ味」を、9人の評価者が試食して評価しました。評価方法には「勝率」「主固有ベクトル」「Bradley-Terry モデル」「Crowd-BT モデル」が用いられました。すいません、イマイチわからなかったので、割愛します(笑)。ちなみに評価の対象となった八ッ橋は、以下の銘柄です。聖護院八ツ橋総本店(東山丸太町)本家西尾八ッ橋(東山丸太町)おたべ(東山四条の遠藤魁春堂または南禅寺のおたべ順正)井筒八ッ橋本舗(三条河原町西)御殿八ッ橋本舗(京都大学医学部西)京栄堂(東山仁王門)佐々木製菓(東山八ツ橋本舗)(京都大学医学部西)八ツ橋屋西尾為忠商店(銀閣寺)本家八ツ橋(銀閣寺)御車八ッ橋本舗(京都駅)おいしいと評価された回数、おいしさベクトル、評価者の好みの平均度のベクトルなどから、お土産として最適な八ッ橋を総合的に判断しました。その結果、「聖護院八ツ橋総本店」と「京栄堂」が最適と考えられました。以下、論文から一部抜粋します。「聖護院八ッ橋総本店は八ッ橋の有名ブランドの一つであり、京都の主要な観光地ではほぼ間違いなく取り扱われている。対して京栄堂は京都市内に展開されるいくつかの店舗でしか取り扱われていない模様である。従って、時間はないが確固たるエビデンスに基づいて美味しい八ッ橋を求める方は聖護院八ッ橋を、誰もが知っている京都の代表的なお土産である八ッ橋の中でも一味違うところを見せつけていきたい方は京栄堂の八ッ橋を、それぞれお土産として買って帰られるとよいのではないかと考えられる。」というわけで、京都の学会に行ったときには、この論文のことをぜひとも思い出してください。ちなみにこの論文は撤回されていますが、撤回の際、著者に対して謹慎処分を執行したと書かれています。謹慎処分の内容は、「むこう12時間にわたり一切のアンコの摂取を禁止すること」でした。要は、論文の発表とその撤回自体がネタ、ということです。ちゃんちゃん。

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日本におけるうつ病とBMI、代謝性疾患、ライフスタイルとの関連

 生活習慣病やBMIは、うつ病と関連している。国立精神・神経医療研究センターの秀瀬 真輔氏らは、大規模コホートにおけるWebベース調査を用いて、うつ病とBMIの分類、代謝性疾患、ライフスタイルとの関連について検討を行った。Journal of psychiatric research誌2018年7月号の報告。 対象は、うつ病患者1,000例(平均年齢41.4±12.3歳、男性501例)および対照群1万876例(平均年齢45.1±13.6歳、男性5,691例)。評価には、Psychological Distress Scale(K6)を用いた。 主な結果は以下のとおり。・うつ病患者では対照群と比較し、肥満および脂質異常症がより頻繁に認められ、スナック類や夜食の摂取頻度が高かった。一方、朝食の摂取頻度や高度~中等度の身体活動の割合は低かった。・低体重または肥満2~4度の人では、普通体重または肥満1度の人よりも、K6スコアが高かった。・ロジスティック回帰分析では、K6のカットオフ値は、低体重、脂質異常症、スナック類または夜食の摂取頻度と正の相関が認められたが、朝食の摂取頻度と負の相関が認められた。 著者らは「本検討により観察されたうつ病とBMI、代謝性疾患、ライフスタイルとの関連は、ライフスタイルや身体的状態が抑うつ症状の一部と関連していることを示唆している」としている。■関連記事うつ病患者の予後に影響する生活習慣病どのような精神疾患患者でメタボリスクが高いのか認知症リスクとBMIとの関連

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