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睡眠薬の長期使用に関する10年間のフォローアップ調査

 催眠鎮静薬の長期使用は、非常によく行われているが、ガイドラインでは推奨されていない。新規睡眠薬使用患者における長期使用への移行率は、十分に研究されているわけではなく、現時点では、有益だと考えられる推奨薬は不明である。イスラエル・テルアビブ大学のYochai Schonmann氏らは、新規睡眠薬使用患者における長期使用リスクを定量化し、睡眠薬の選択とその後の使用パターンとの関連性を検討した。European Journal of Clinical Pharmacology誌オンライン版2018年8月8日号の報告。 イスラエル最大のヘルスケアプロバイダーのデータベースを用い、検討を行った。2000~05年に催眠鎮静薬を新たに使用した患者23万6,597例を対象に、10年間フォローアップを行った。2年目、5年目、10年目の処方箋が記録された。初回の睡眠薬選択(ベンゾジアゼピン/Z薬[非ベンゾジアゼピン系])と長期使用との関連は、多変量ロジスティック回帰モデルを用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・新規睡眠薬使用患者の平均年齢は、63.7歳(SD±16.4歳)であった。・女性の割合は、58.6%であった。・ベンゾジアゼピンは、15万4,929例(65.5%)に使用されていた。・ベンゾジアゼピン使用患者は、Z薬使用患者と比較し、より高齢であり、社会経済的状態もより低かった(p<0.001)。・10年目において、新規ベンゾジアゼピン使用患者の66.8%(10万3,912例)が30DDD(defined daily dose:規定1日用量)以下、20.4%(3万1,724例)が長期使用(180DDD/年以上)、0.5%(828例)が過量投与(720DDD/年以上)であった。・Z薬の使用は、長期使用リスクの増加と関連していた(p<0.0001)。 2年目:17.3% vs.12.4%、RR=1.40(1.37~1.43) 5年目:21.9% vs.13.9%、RR=1.58(1.55~1.61) 10年目:25. 1% vs.17.7%、RR=1.42(1.39~1.45)・Z薬使用患者における日常的投与および過量投与についても、同様の結果が観察された(p<0.001)。 著者らは「新規催眠鎮静薬使用患者のうち約20%が長期使用となっていた。また、過量投与は、0.5%に認められた。そして、Z薬の使用は、長期使用リスク増加と関連が認められた」としている。■関連記事ベンゾジアゼピン系薬の中止戦略、ベストな方法は高齢者へのZ薬と転倒・骨折リスクに関するメタ解析ベンゾジアゼピン依存に対するラメルテオンの影響

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入浴中の熱中症が溺水を引き起こす?

 わが国では入浴に関連する突然の心停止がしばしば起こる。今回、慶應義塾大学/東京歯科大学市川総合病院の鈴木 昌氏らの前向き横断観察研究から、非致死的イベントを含む事故が頻繁に発生していること、また体温上昇を伴う、機能障害による意識障害と昏睡が、キーとなる症状であることがわかった。本研究の結果から、お湯に浸水中の熱中症が溺水を引き起こすことが示唆されるという。Internal Medicine誌オンライン版2018年8月24日号に掲載。 著者らは、東京都、佐賀県、山形県において、2012年10月~2013年3月に前向き横断観察研究を実施した。緊急医療システムの起動が入浴関連であると救急隊員が認識した場合にイベントを本研究に登録し、救急隊員および担当医から交付されたサーベイランスカードを収集した。 主な結果は以下のとおり。・本研究で計4,593イベントが登録された(心停止1,528例、救助が必要な生存者935例、急性疾患1,553例、外傷577例)。・救助が必要および急性疾患の生存者の主症状として、器質的疾患のない意識障害および昏睡が認められた。・急性冠症候群および脳卒中の診断はまれであった。・生存者の30%は体温が38℃を超えていた。・意識レベルは体温と有意に相関していた。・救急隊員の報告では、顔が浴槽の湯に浸漬していた例は、突然の心停止で79%、生存者で18%であった。

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NLRにより異なる大腸がんセツキシマブ・化学療法レジメンの生存期間/Clin Colorectal Cancer

 好中球・リンパ球比(NLR)は炎症マーカーであると共に、その上昇は腫瘍浸潤リンパ球の減少など抗腫瘍免疫の低下と関連している。4万例以上のさまざまな固形がんのシステマティックレビューとメタ解析において、NLRはすべてのがん種や、病期で予後不良と関連していることが報告されている。大腸がん(CRC)においても、NRL高値はCRCの予後不良の予測因子であることが、メタ解析で示されている。 転移を有するCRC(mCRC)に対するベバシズマブ・化学療法併用レジメンについては、NLRと臨床結果との関係が後ろ向き研究で報告されている。しかし、mCRCにおけるNLRとセツキシマブ・化学療法併用レジメンとの関連を調べた臨床研究はほとんどない。聖マリアンナ医科大学の砂川優氏らは、セツキシマブ・化学療法併用レジメンの1次治療における、NLRと同レジメンの臨床結果の関連と共に、NLRに影響する免疫関連遺伝子を評価するバイオマーカー研究を実施した。NLRは大腸がん患者の生存期間と有意に関連 セツキシマブ・化学療法併用レジメンによる1次化学療法の前向き臨床試験におけるKRAS野生型mCRC患者77例の組織サンプルからHTG EdgeSeq Oncologyバイオマーカーパネルで、354種の免疫関連遺伝子の発現レベルを測定した。NLRと臨床転帰との関連性は、スピアマンの順位相関係数を用いて評価した。さらに、生存と相関する上位100の遺伝子のなかで、低NLRと高NLR群間で、発現レベルが異なるものを調べるために、2サンプルt検定を行った。 NLRとセツキシマブ・化学療法併用レジメンとの関連を調べた主な結果は以下のとおり。・NLRデータは71例の患者から入手できた。・NLRは、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)に関連していた(それぞれr=-0.24、p=0.040およびr=-0.29、p=0.010)。・NLRの中央値は2.68(0.78~9.95)であった。・PFS中央値は低NLR(2.68未満)で11.8ヵ月、高NLR(2.68以上)で9.1ヵ月と、低NRL群で有意に良好であった(p=0.036)・OS中央値は低NLR で42.8ヵ月、高NLR 26.7ヵ月と、低NRL群で有意に良好であった(p=0.029)。・低NLRと高NLR群間で発現レベルが有意に異なっていた遺伝子はLYZ、TYMP、CD68であった(t-test p<0.005、FDR p<0.15)。 セツキシマブ・化学療法レジメンによる1次治療において、NLRはmCRC患者の生存期間と有意に関連しており、マクロファージの活性に関連した遺伝子がNLRの高値とが関係することが明らかになった。※医師限定消化器がん最新情報ピックアップDoctors’ Picksはこちら

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中等度CVDリスクへのアスピリン1次予防効果は?/Lancet

 心血管疾患リスクが中等度の55~60歳以上の患者に対し、アスピリン100mgを毎日投与しても、プラセボと比較して心血管イベントの発生率に有意差は認められなかったという。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のJ. Michael Gaziano氏らが、7ヵ国の約1万3,000例を対象に5年間追跡したプラセボ対照無作為化比較試験「ARRIVE試験」の結果を、Lancet誌オンライン版2018年8月26日号で発表した。心血管イベント1次予防におけるアスピリン投与については、なお議論の的となっている。ARRIVE試験では、中等度リスクを有する患者におけるアスピリンの有効性と安全性の評価が行われた。55歳以上の男性、60歳以上の女性を対象に 試験は2007年7月5日~2016年11月15日にかけて、7ヵ国、501ヵ所の医療機関を通じ、心血管疾患リスクが中等度(特定リスクの因子数で規定)の55歳以上の男性、または60歳以上の女性、合わせて1万2,546例を対象に行われた。消化管出血やその他の出血リスクが高い患者、および糖尿病患者は除外された。 被験者をコンピュータ生成無作為化コードにより1対1の割合で2群に分け、一方にはアスピリン腸溶錠(100mg)を、もう一方にはプラセボをそれぞれ1日1回投与した。患者、研究者、その他の治療・データ解析者は、割付治療についてマスキングされた。 主要有効性エンドポイントは、心血管死、心筋梗塞、不安定狭心症、脳卒中、一過性脳虚血発作(TIA)の複合アウトカム。安全性エンドポイントは、出血イベントおよびその他の有害イベント発生だった。解析はいずれもintention-to-treat集団にて行った。アスピリンよりもリスクマネジメント戦略の効果が勝る? 追跡期間中央値は、60ヵ月だった。有効性のエンドポイント発生率は、アスピリン群4.29%(269/6,270例)、プラセボ群4.48%(281/6,276例)で、有意な差はみられなかった(ハザード比[HR]:0.96、95%信頼区間[CI]:0.81~1.13、p=0.6038)。 一方、消化管出血の発生は、プラセボ群0.46%(29例)に対し、アスピリン群は0.97%(61例)と2倍強認められた(HR:2.11、95%CI:1.36~3.28、p=0.0007)。 重篤な有害事象発生率については両群とも20%程度(アスピリン群20.19%、プラセボ群20.89%)、有害事象全般の発生率はともに80%強(82.01%、81.72%)と、いずれも同程度だった。治療関連の有害事象については、プラセボ群13.54%に対しアスピリン群16.75%と、より高率に認められた(p<0.0001)。 死亡の報告は、アスピリン群2.55%(160/6,270例)、プラセボ群2.57%(161/6,276例)で有意差はなかった(HR:0.99、95%CI:0.80~1.24、p=0.9459)。 これらの結果について著者は、「イベント発生率が予想よりも大幅に低かった。おそらく、近年のリスクマネジメント戦略が功を奏しており、試験対象が実質的に低リスク集団になっていたと思われる」と指摘し、中等度リスク患者におけるアスピリンの1次予防を検証する試験にはならなかったとしている。そのうえで、「先行研究で公表されている低リスク集団に観察されたアスピリン効果の所見が、今回の試験でもみられた」とまとめている。

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溶出ステント、シロリムスとエベロリムスの5年の評価/Lancet

 超薄型ストラット生分解性ポリマー・シロリムス溶出ステント(Orsiro)は、薄型ストラット耐久性ポリマー・エベロリムス溶出ステント(Xience)と比べ、5年時点の標的病変不全発生リスクは同等であることが、スイス・ベルン大学のThomas Pilgrim氏らによる多施設共同無作為化非劣性単盲検試験「BIOSCIENCE」の結果、示された。一方で、OrsiroはXienceに比べ全死因死亡および非心血管死が有意に高かったことから、著者は「試験を継続し、注意深く観察する必要がある」と述べている。同試験では、1年時点の安全性・有効性アウトカムについて、OrsiroはXienceに対し非劣性であることが示されていた。Lancet誌オンライン版2018年8月28日号掲載の報告。標的血管起因MI、臨床的症状による標的病変再血行再建術を比較 BIOSCIENCEは、慢性安定冠動脈疾患または急性冠症候群の患者における、生分解性ポリマー・シロリムス溶出ステントと耐久性ポリマー・エベロリムス溶出ステントの安全性と有効性を比較した試験。 今回、研究グループは、同試験の主要臨床アウトカムであった標的病変不全(心臓死、標的血管起因の心筋梗塞、臨床的症状による標的病変再血行再建術の複合)の、最終5年時評価(intention-to-treat解析)を行った。主要評価は同等だったが、全死因死亡率に有意差 2012年3月1日~2013年5月31日に登録された2,119例のうち、2,008例(95%)が5年間の追跡を完了した。 標的病変不全が認められたのは、シロリムス溶出ステント群198例(累積発生率:20.2%)、エベロリムス溶出ステント群189例(同:18.8%)だった(率比[RR]:1.07、95%信頼区間[CI]:0.88~1.31、p=0.487)。 一方、全死因死亡率については、シロリムス溶出ステント群14.1%に対し、エベロリムス溶出ステント群10.3%と、シロリムス溶出ステント群が有意に高率だった(RR:1.36、95%CI:1.06~1.75、p=0.017)。同リスク増加の主な要因は、非心血管死の増加だった(2.7 vs.1.3%、RR:2.03、95%CI:1.04~3.95、p=0.037)。 なお、5年時点における確認された血栓症の累積発生率は、両群ともに1.6%と同等だった(RR:1.02、95%CI:0.51~2.05、p=0.950)。

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Dr.平島のフィジカル教育回診 第7回

第7回 聴診が楽しくなる心音の第一歩今回の「Dr.平島のフィジカル教育回診」は、「心音の聴診」をお届けします。心音の聴診は、手技の基本中の基本ですが、その役割、聞こえた心音の評価など、きちんとできていますでしょうか。コンテンツでは、解剖を意識した心音の聞こえ方、聴診の手順を丁寧に解説するとともに、I音、II音の診断についても、詳しく説明します。講師は、全国津々浦々を飛び回り身体診察の大切さ、楽しさを教えるフィジカルの伝道師、平島 修氏。そして、今回のゲストは、心臓の「しんちゃん」です。具体的な内容として、「診察編」では、3つのパートに分け、心臓の解剖からみた心音のメカニズム、聴診の手順、I音聴診のポイント、II音聴診のポイント、分裂のときの評価など、「回診編」では、2つの症例をもとに、とくにII音の聴診について、を実践的に学んでいきます。視聴後、診察ですぐ役立つ知識を満載してお届けします。

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第6回 アルコールを上手に断る裏ワザ【実践型!食事指導スライド】

第6回 アルコールを上手に断る裏ワザ医療者向けワンポイント解説納涼会や夏のイベントをはじめ、患者さんがアルコールの席に参加する機会は、1年を通してあるかと思います。「飲みの席では強引に勧められてしまって断りづらい」「やっぱり誘惑に負けて飲んでしまう」そんな理由をお持ちの患者さんに向けた、場を壊さずにアルコールを断る上手な裏ワザをご紹介します。写真の3つのグラス。どれがアルコール入りで、どれがソフトドリンクかお分かりでしょうか?アルコールとして見た場合、左がウイスキー、真ん中がハイボール、右がジンバックやウーロン茶割りに見えませんか?実は、この3つ、どれもソフトドリンクです。左はウーロン茶、真ん中は炭酸水にカットレモンを入れたもの、右はジンジャーエールです。このような、アルコールの席で役立つ「アルコール風ドリンクを用意する方法」を紹介します。まず以下の物をあらかじめ店員に依頼します。ソフトドリンクをアルコールが入っているグラスと同じものに入れてもらうカットレモンや氷これらを「炭酸水にレモンを入れたものを私に持って来てもらえますか?」「カットレモンだけをお皿にください」などと、注文時やトイレに立つ際にお願いすることがポイントです。この一言で、アルコール風のドリンクを手元に置いておくことができます。このように、アルコール風のドリンクが手元にあれば、無理に進められることもありませんし、「飲んでいる?」と聞かれたら「飲んでいます!」と答えられます。みんなでワイワイと飲んでいるときに、「場を乱したら…」とか「断りづらい」と思っている方にはオススメの方法です。また、アルコール量を減らしたいと思っている方にも、この方法はオススメです。アルコールグラスの横に、必ずこのようなドリンクを用意し、アルコールと交互に飲むようにすると、これだけでペースを落とすことができます。とはいえ、飲酒が好きな方にとって、アルコールの席は誘惑が多いものです。アルコール摂取によるリスクとして1)アルコール自体のカロリーだけでなく、食欲増進効果がある、2)血糖値に影響を与える(インスリン注射を含む薬物治療中の方は、低血糖を起こしやすい)、3)中性脂肪増加作用、4)肝臓への負担、があります。患者さんにはこうした認識のもとで、禁酒の必要性を理解し、誘惑の多いイベントなどをコントロールしてもらうことも大切です。

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第4回 耳鼻科からのアモキシシリン・アセトアミノフェン 5日間の処方 (後編)【 適正使用に貢献したい  抗菌薬の処方解析 】

前編 Q1処方箋を見て、思いつく症状・疾患名は?Q2患者さんに確認することは?Q3患者さんに何を伝える?Q4 疑義照会をする?しない?疑義照会するアモキシシリンの処方日数 児玉暁人中耳炎の抗菌薬効果判定は3日目なので、アモキシシリンの処方日数を確認したいです。エンテロノン®-Rの投与量 わらび餅アセトアミノフェンの用量からは、患者の体重は14kg。2歳児としては大きい方で、かつアモキシシリンも高用量なので、エンテロノン®-Rは1g/日以上飲んでもいいのではと考えます。整腸剤自体は毒性の高いものではないので、少なめにする必要はないかと考えます。抗菌薬変更、検査の有無、アセトアミノフェンの頻度 JITHURYOU直近1カ月の抗菌薬の使用状況を聞き、抗菌薬を連用している場合は耐性菌の可能性があるのでセフジトレンピボキシルなどへの変更を提案します。膿や痰などの培養検査の有無の確認。検査をしていなければ検査依頼をします。アセトアミノフェンの使用頻度を確認したいです。医師によっては、炎症が強いと考えられる場合は特別に指示をしている可能性(夜間の発熱や疼痛)があります。場合によっては坐薬への変更提案をします。カルボシステインの服用回数 柏木紀久カルボシステインは1日量としてはいいのですが、分2投与に疑問があります。夜間睡眠中は副腎皮質ホルモンの分泌低下や繊毛運動の低下による排膿機能の低下、仰臥位による後鼻漏も起こりうるので、これらを考慮してあえて分2にしたとも考えられますが、確認を含めて疑義照会します。投与3日後の症状によっては抗菌薬の変更を提案 荒川隆之「JAID/JSC感染症治療ガイド2014」では、中等症以上の中耳炎の場合、アモキシシリンは25~30mg/kgを1日3回投与とありますので、1回420mg投与は妥当と考えます。ただ、このガイドでは投与期間が3日となっているので、3日治療をしても効果が見られない場合は、抗菌薬の変更を医師に提案します。疑義照会をしないガイドラインに則った投与量 清水直明小児急性中耳炎の起因菌としては肺炎球菌やインフルエンザ菌が多く、それらはPISP、PRSP、BLNAR※などといったペニシリンに対する耐性株の分離が多いことが報告されており、アモキシシリンは高用量投与が推奨されています。本処方のアモキシシリン投与量は添付文書上の最大用量ですが、「JAID/JSC感染症治療ガイド2014」に則った投与量であり、このままの処方でOKとします。※PISP;Penicillin-intermediate Streptococcus pneumoniae(ペニシリン中等度耐性肺炎球菌) PRSP;Penicillin-resistant Streptococcus pneumoniae(ペニシリン耐性肺炎球菌) BLNAR;β-lactamase-negative ampicillin-resistant Haemophilus influenzae(β-ラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性インフルエンザ菌)気になるところはあるが… 中堅薬剤師エンテロノン®-Rの投与量が少ない気はします。症例の子供の体重は14kgと思われ、60kgの成人は3g/日が標準とすれば、14kgでは0.7g/日と比例計算したのでしょう。しかし、これまでの経験から多くの小児科処方では体重1kgあたり0.1~0.15g/日くらいでしたので、14kgの子供であれば1.4~2.1gくらいと考えます。ただ、乳酸菌製剤には小児の用量設定がなく、医師に疑義照会できるだけの根拠がありません。問題があるわけではないので、実際にはこのまま調剤します。協力メンバーの意見をまとめました今回の抗菌薬処方で患者さんに確認することは・・・(通常の確認事項は除く)ペニシリンや牛乳のアレルギー・・・3名最近中耳炎になったかどうか・・・2名再受診を指示されているか・・・2名昼の服用について・・・1名鼓膜切開しているかどうか・・・1名集団保育・兄弟の有無・・・1名患者さんに伝えることは・・・抗菌薬は飲み忘れなく最後まで飲みきること・・・6名副作用の下痢がひどい場合は連絡すること・・・4名アモキシシリンとエンテロノン®-Rは指示通りの服薬時間でなくても、1日3回飲むこと・・・3名再受診を促すこと・・・1名服用後3日経っても症状が改善しない場合は連絡すること・・・1名アセトアミノフェンの使用方法(頻度)・・・1名鼻汁をとること、耳漏の処置・・・1名疑義照会については・・・ 疑義照会する カルボシステインの分2処方・・・5名アモキシシリンの処方日数・・・2名アセトアミノフェンの使用について。場合によっては坐薬への変更提案・・・2名エンテロノン®-Rの投与量・・・1名セフジトレンピボキシルなどへの変更提案・・・1名培養検査の依頼・・・1名 疑義照会をしない 6名

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統合失調症入院患者における措置入院と自殺に関するコホート研究

 台湾・台北医科大学のChing-En Lin氏らは、2007~13年の統合失調症入院患者の自殺リスクの分析およびリスク因子の特定を目的とした検討を行った。Suicide & Life-Threatening Behavior誌オンライン版2018年8月6日号の報告。 本研究は、全国人口ベースのコホート研究として実施された。対象は、初回措置入院の精神科入院患者2,038例(措置入院群)およびマッチさせた任意入院患者8,152例(対照群)。統合失調症患者のみを研究に含めた。2005年の台湾全民健康保険データベースのデータをもとに、台湾の全人口から100万人の受給者をランダムに抽出して検討を行った。 主な結果は以下のとおり。・フォローアップ期間中に自殺が認められた患者は、措置入院群で23例、対照群で75例であった。・カプランマイヤー曲線からは、入院患者の累積自殺発生率は、措置入院と任意入院との間で有意な差は認められなかった(log-rank検定のp=0.206)。 著者らは「本結果は、措置入院には、任意入院と比較し、統合失調症入院患者の自殺リスク低減に対する保護効果がないことを示唆している。臨床医は、統合失調症入院患者の自殺予防により注意し、入院第1週目に患者の自殺リスクを詳細に監視する必要がある」としている。■関連記事措置入院後の統合失調症患者における再入院リスク要因入院から地域へ、精神疾患患者の自殺は増加するのか日本人統合失調症患者の自殺、そのリスク因子は:札幌医大

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アトピー性皮膚炎が、うつ病、不安および自殺念慮と関連

 アトピー性皮膚炎(AD)は不安やうつ病と関連しているが、その重要性については知られていない。デンマーク・Herlev and Gentofte HospitalのAmalie Thorsti Moller Ronnstad氏らは、システマティックレビューおよびメタ解析から、AD患者の治療の際は、医師がうつ病、不安および自殺念慮について考慮しなければならないことを示した。著者は、「ADの改善にはこれらのリスク軽減が明白であることから、これを優先すべきである」とまとめている。Journal of the American Academy of Dermatology誌2018年9月号掲載の報告。 研究グループは、小児および成人におけるADと、うつ病、不安および自殺念慮との関連について、PubMed、EmbaseおよびPsycINFOのデータベースを用いて論文を検索し、システマティックレビューとメタ解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・成人のADは、うつ病(統合オッズ比[OR]:2.19、95%信頼区間[CI]:1.87~2.57)、および不安(同:2.19、95%CI:1.75~2.73)と有意に関連していた。・小児においてもADはうつ病(同:1.27、95%CI:1.12~1.45)と関連していたが、不安に関しては解析に利用できるデータがほとんどなかった。・成人および青少年において、ADは自殺念慮と顕著な関連があることが認められた(同:4.32、95%CI:1.93~9.66)。・自殺既遂のリスクを調査した研究は少数であったが、多くは自殺既遂とADとの間に明らかな関連があることを示していた。・ただし、本研究にはうつ病と不安について異なる定義の研究が組み込まれており、また、ADの重症度を調べた研究はほとんどなかった。

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外傷性脳損傷サバイバーは自殺リスク高い?/JAMA

 外傷性脳損傷(TBI)と自殺の関連を評価した研究は少なく、これまでの報告は症例数が少ないなどの問題があるという。デンマーク・Mental Health Centre CopenhagenのTrine Madsen氏らは、同国の全国患者登録データを解析し、TBIで受診した患者は、TBIの経験のない一般人口に比べ自殺のリスクが高いことを示した。研究の成果は、JAMA誌2018年8月14日号に掲載された。TBIサバイバーは、身体、認知、情動に関連する症状を経験する可能性が高いとされ、これらの症状は自殺のリスクを高めることが知られている。約742万人のデータを後ろ向きに解析 研究グループは、TBIとその結果としての自殺の関連について、レトロスペクティブに検討した(Mental Health Services Capital Region Denmarkなどの助成による)。 解析には、1980~2014年の期間に、デンマークに10年以上居住する741万8,391人(1億6,426万5,624人年)の登録データを用いた。頭蓋骨以外の骨折、精神疾患の診断、故意の自傷行為などを含む共変量で補正したポアソン回帰を用いて解析を行った。 全国患者登録(1977~2014年)に受診の記録があり、軽症TBI(脳振盪)、TBIのない頭蓋骨骨折、重症TBI(脳構造損傷のエビデンスがある頭部外傷)と診断された患者を対象に含めた。2014年12月31日までにデンマーク死因登録に記録された自殺のデータと関連付けた。自殺率は約2倍、重症度や受診回数と正相関 自殺による死亡者は3万4,529例(平均年齢:52歳[SD 18]、女性:32.7%、絶対自殺率:21.0/10万人年[95%信頼区間[CI]:20.8~21.2])であった。このうち、3,536例(10.2%、男性:2,578例、女性:958例)がTBIの診断を受けており、軽症TBIが2,701例、TBIのない頭蓋骨骨折が174例、重症TBIが661例であった。 TBI患者の絶対自殺率は10万人年当たり41(95%CI:39.2~41.9)と、TBIの診断のない集団の10万人年当たり20(19.7~20.1)に比べ有意に高かった(罹患率比[IRR]:1.90[1.83~1.97]、p<0.001)。 TBIによる受診のない集団と比較したIRRは、軽症TBI(絶対自殺率:38.6/10万人年、95%CI:37.1~40.0)が1.81(1.74~1.88、p<0.001)、頭蓋骨骨折(42.4/10万人年、36.1~48.7)が2.01(1.73~2.34、p<0.001)、重症TBI(50.8/10万人年、46.9~54.6)が2.38(2.20~2.58、p<0.001)であり、重症度が高いほど高値の傾向がみられた。 自殺リスクは、TBIによる受診のない集団に比べ、TBI受診回数が多いほど高くなった。受診回数が1回の場合の絶対自殺率は10万人年当たり34.3(95%CI:33.0~35.7、IRR:1.75、95%CI:1.68~1.83、p<0.001)、2回の場合は59.8(55.1~64.6、2.31、2.13~2.51、p<0.001)、3回以上では90.6(82.3~98.9、2.59、2.35~2.85、p<0.001)であった。 一般人口と比較して、TBIによる最終受診日からの経過期間が短いほうが、自殺リスクが有意に高く(p<0.001)、6ヵ月以内のIRRは3.67(95%CI:3.33~4.04)、7年以降のIRRは1.76(1.67~1.86)だった。 著者は、「自殺のリスクは、TBIの診断後に精神疾患の診断を受けたり、故意の自傷行為を実行した患者が、TBIの診断のみの患者よりも高いことから、TBIと自殺の関連は、TBI後の精神症状の影響をある程度受けている可能性がある」としている。

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JAK阻害薬が関節リウマチの新治療戦略へ

 2018年8月28日、ファイザー株式会社は、関節リウマチ(RA)プレスカンファレンスを都内で開催した。本セミナーでは、トファシチニブ(商品名:ゼルヤンツ)の発売開始から5年を期し、「日本人3,929例の全例市販後調査 中間解析に基づく安全性評価」をテーマに講演が行われた。関節リウマチの治療推奨は欧州と同等 田中 良哉氏(産業医科大学医学部 第1内科学講座 教授)は、RAの新治療戦略について「リウマチ患者の関節は(炎症を起こしているから)腫れていて触ると熱い。一度変形した関節は二度と元に戻らない。また、患者の半分近くがドライアイ・ドライマウスを抱えており、肺病変も起こりうる。関節だけでなく、全身症状を伴うからこそ、適切な治療が必要だ」と強調した。 わが国におけるRAの治療指針は、欧州リウマチ学会によるレコメンデーション(EULAR 2016 update)1)にほぼ準拠している。RAの診断後、PhaseIではDMARDsであるメトトレキサート(以下MTX、MTX禁忌の場合はレフルノミド、スルファサラジンを単剤/併用)と短期間のステロイド剤併用を開始し、3ヵ月以内の改善および6ヵ月以内の治療目標達成(寛解または低疾患活動性)の場合は治療継続、効果不十分・副作用などで達成できなかった場合は、PhaseIIへと進む。 PhaseIIでは、別のDMARDsへの変更・追加とステロイドの併用療法を行うが、予後不良因子(自己抗体高値、高疾患活動性、早期の骨びらん・関節破壊出現など)がある場合、またはDMARDsの併用に不応の場合は、生物学的製剤とJAK阻害薬のいずれかを使用する。それでも治療目標を達成できない場合には、PhaseIIIへ移行し、生物学的製剤の変更、JAK阻害薬への切り替え、2剤目のTNF阻害薬の追加などが検討される。JAK阻害薬は治療抵抗例に有効な可能性 田中氏の医局の成績では、生物学的製剤の導入により、治療開始1年後には約3分の2の患者が低疾患活動性に到達できるという。しかし、残った中疾患活動性以上の患者では、関節破壊が進行してしまう。JAK阻害薬であるトファシチニブは、生物学的製剤による治療で効果不十分だった患者にとって、新たな選択肢となりうる。 2013年に行われたインターネットのアンケート調査2)によると、RA患者の32.6%(n=914)が発症後に仕事を辞めたもしくは変えたことがあると回答している。また、生物学的製剤の治療を受けている患者の37%(n=55)は、無効などを理由に治療に落胆を感じたという。「生物学的製剤ですべての患者が救われるわけではない」と同氏は語った。 経口服用できるトファシチニブは、単独でもMTXとの併用でも使用可能で、生物学的製剤と同等の効果があるとされ、期待が持たれている。RAに対するトファシチニブ休薬の多施設試験3)では、継続例では再燃がほとんど起こらなかったのに加え、寛解後の休薬例でも54人中20人が1年以上低疾患活動性を維持できたと紹介された。JAK阻害薬は安易に使っていい薬剤ではない 一方、田中氏はJAK阻害薬の有用性だけでなく、適正使用に関しても強く訴えた。「内服薬だからといって、安易に使っていい薬剤ではない。治療前のスクリーニングと治療中のモニタリングを適切に行い、全身管理が可能な医師に使ってほしい」と述べた。引き続き、安全性への注意が重要である。 同氏は、関節リウマチの治療戦略として「関節破壊ゼロを目指す」と掲げ、関節破壊が生じる前の治療、早期寛解導入を目指し、その後維持をすることで「普通の生活を送る」ことに重点を置いた。現在は、RA患者の生活スタイルや嗜好に合わせて治療選択をすることが可能であり、専門医らによる適切な治療の推進が望まれる。トファシチニブによる副作用報告 渥美 達也氏(北海道大学大学院医学研究院 免疫・代謝内科学教室 教授)は、「ゼルヤンツの特定使用成績調査に基づく安全性評価」について、RAに対する特定使用成績調査(日本人3,929例)における中間報告を紹介した。調査の対象患者は、MTX 8mg/週を越える用量を3ヵ月以上継続して使用してもコントロール不良のRA患者にトファシチニブが投与された例であり、全観察期間は3年間。投与中止症例についても、悪性腫瘍発言に関しては追跡調査を実施した。 6ヵ月観察における副作用発現割合では、感染症が最も多く11.22%を占め、突出して多かったのは帯状疱疹(3.59%)であり、上咽頭炎(1.47%)、肺炎(1.19%)が続いた。65歳以上で感染症の可能性が高くなるという結果もある。 懸念されていた悪性腫瘍については、3,929例中61例が報告されており、そのうち女性が68.9%、男性が31.1%を占めた。対象患者の割合は女性が80.5%であったため、悪性腫瘍の頻度は男性のほうが高くなる可能性がある。今後もエビデンスを構築と適切な評価のために、トファシチニブの全例調査は引き続き実施されるという。

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血小板減少症治療薬Mulpleta、米国で1ヵ月前倒し発売

 塩野義製薬株式会社は、Mulpleta(一般名:ルストロンボパグ、日本での製品名:ムルプレタ)について、2018年8月30日(米国東部時間)、“待機的な観血的手技を予定している成人慢性肝疾患患者における血小板減少症の治療”を適応症として米国における販売を開始したと発表。 Mulpletaは、米国食品医薬品局(FDA)より2018年7月31日付で約1ヵ月前倒しで承認を取得した。それに伴い、本剤を予定よりも前倒しで発売する。同剤の米国販売は、塩野義製薬の米国子会社である Shionogi Inc.(ニュージャージー州)が担う。また、発売に際し、医療従事者および患者向けのサポートプログラムである“Mulpleta Assist”を新たに立ち上げ、同剤の物流管理、マネジドケアの償還支援や経済的な支援を行う。 同剤は、日本において2015年12月に製品名「ムルプレタ」として発売。欧州においては、欧州医薬品庁(EMA)により審査が進んでおり、承認は2019年上半期を見込んでいる。

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宿日直や自己研鑽はどう扱う?~医師の働き方改革

 厚生労働省「医師の働き方改革に関する検討会(第9回)」が9月3日開かれ、今年度末のとりまとめに向け具体的な議論が開始された。医師の時間外労働の上限時間数の設定をはじめとした対応を議論していくにあたり、座長を務める岩村 正彦氏(東京大学大学院法学政治学研究科教授)は、(1)働き方改革の議論を契機とした、今後目指していく医療提供の姿(国民の医療のかかり方、タスク・シフティングの効率化等)、(2)医師の特殊性を含む医療の特性(応召義務の整理)、(3)医師の働き方に関する制度上の論点(時間外労働の上限時間数の設定、宿日直や自己研鑽の取り扱い等)の3つを軸とすることを提議。この日は事務局が示すデータを基に、宿日直と自己研鑽についての議論が開始された。 まず、勤務医の週勤務時間について分析した結果(病院・大学病院勤務医約20万人対象)、週50時間以上が6割以上を占めていた(オンコール待機は除外したデータ)、これまでのデータを紹介。性別、年代、診療科や地域ブロック別に分析されたデータも示され、「属性別に特段大きな特徴は見られない」とされたが、これに対し委員からは「全国的に一律の基準にしてしまったら医療は崩壊する。地域ごと・診療体制ごとにもっと丁寧な分析が必要」という声が上った。宿日直の類型化は必要? そして実現は可能なのか さらに四病院団体協議会が今年7~8月に実施した平日時間外の勤務実態についてのアンケート調査からは、当直勤務中(17時から翌9時までの16時間)の診療時間数について、2時間以下だった医師が全体の34%を占めた一方で、8時間を超える医師も19%存在することが明らかとなった。事務局側は、当直勤務の実態としては3つ(ほぼ診療なし/一定の頻度で診療が発生/日中と同程度に診療が発生)に大別できるのではないかとの視点を提供。委員からは、「当直勤務の負担レベルを労基署が判断するようなことは難しく、混乱を招きかねない。診療実態に即した形で、医療者側からみた類型化が必要なのではないか(今村 聡氏、日本医師会女性医師支援センター長)」、「総時間もあるが、断続的に対応している場合、睡眠が確保できない。睡眠の質の確保という観点も加えるべきではないか(黒澤 一氏、東北大学環境・安全推進センター教授)」、「健康への影響が大きい当直明けの連続勤務についての視点が抜けている(村上 陽子氏、日本労働組合総連合会総合労働局長)」などの意見が上った。自己研鑽にあたるもの、あたらないものとは 自己研鑽については、「病院勤務医の勤務実態調査(2017年12月~2018年2月実施)」において「自己研修」として記録された行為を参考に、事務局から自己研鑽と考えられているものの例が提示された(診療ガイドラインについての勉強、新しい治療法や新薬についての勉強、自らが術者等である手術や処置等についての予習や振り返り、自主参加の学会や外部の勉強会への参加・発表準備等、自主的な院内勉強会への参加・発表準備等、自主的な論文執筆・投稿、大学院の受験勉強、専門医の取得・更新[勤務先の雇用条件となっていない場合]、参加が必須ではない上司・先輩が術者である手術や処置等の見学、診療経験や見学の機会を確保するための当直シフト外での待機、臨床研究)。 委員からは、「健康管理をしたうえで、必要な自己研鑽が時間内にできるような勤務スケジュールのデザイン、システムの整備が必要(三島 千明氏、青葉アーバンクリニック総合診療医)」、「1つひとつの自己研鑽を評価するのではなく、“自己研鑽手当”のような形で包括的に評価していくことができないか(黒沢氏)」、「“使用者の指揮命令下かどうか”が1つの判断基準とすると、労働者は労働だと思っているが、使用者は自己研鑽だと思っているものが問題になるのではないか(赤星 昂己氏、東京医科歯科大学医学部附属病院救命救急センター医師)」などの多様な意見が出された。 今後は、国民の医療のかかり方について9月中にも懇談会が新たに設置される予定のほか、応召義務の解釈についても別途研究班が発足して議論が始まっており、これらの議論を検討会で吸い上げつつ、上限時間数の設定等について複数の試案を提案することも視野に入れ、引き続き議論を進める方針だ。■参考厚生労働省「第9回医師の働き方改革に関する検討会」資料■関連記事厚労省・医師の働き方改革検討会が初会合-残業規制の在り方など19年3月ごろ取りまとめ

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外来での高齢者に対する抗菌薬処方(解説:吉田敦氏)-907

 高齢者において、抗菌薬の処方が過剰となり、それが薬剤耐性(AMR)に結びついているという指摘は以前から存在した。米国においても、抗菌薬適正使用およびAMRへの取り組みから抗菌薬の総使用量は減少し始めていたが、高齢者における使用量の変化については不明な部分が多かった。今回、高齢者の98%が加入可能な公的保険である米国メディケアにおいて、高齢者の外来での抗菌薬処方と、各診断名に対して適切な抗菌薬が使用されていたかどうかを観察研究として調査した。 本研究では、2011~15年の65歳以上のメディケア加入者のうち、20%をランダムに選び、保険請求書を基に患者背景、外来での抗菌薬の処方数(経口・静注、ジェネリックを含む)、および感染症診断名の情報を得た。抗菌薬については、処方数上位10薬剤とそのトレンドを把握した。感染症診断名はICD-9に基づくものとし、20個のカテゴリーに分類した(たとえば、「肺炎」)。診断名と抗菌薬使用の妥当性から、使用を「適正使用」「不適切使用」「判定不能」の3群に分けた。 5年間のメディケア加入者450万人分の、1950万の請求書を解析した。抗菌薬に関する請求数は、加入者1,000人当たりでみると、2011年と14年の間では減少していたが、15年にはやや増加しており、2011年と15年では0.2%の減少にとどまった。この傾向は患者集団によってばらつきがあったが、75~84歳の年齢層、女性、白人、米国南部・北東部では増加が目立った。「不適切使用」は全体の約40%で、3.9%減少したが、「適正使用」はほぼ横ばい(約40%、0.2%減少)であった。 処方数上位10薬剤は、抗菌薬処方全体の87%を占めていたが、2011年と15年を比較すると、アジスロマイシン(処方数1位)、シプロフロキサシン(2位)、トリメトプリム・スルファメトキサゾール(5位)の3薬剤では減少したものの、他の7薬剤(アモキシシリン、セファレキシン、レボフロキサシン、アモキシシリン・クラブラン酸、ドキシサイクリン、nitrofurantoin、クリンダマイシン)は増加していた。最も変化の著しかったのは、アジスロマイシンの18.5%減少、レボフロキサシンの27.7%増加であった。 適応との相関をみると、呼吸器感染症におけるアジスロマイシンの使用は、「適正使用」例、「不適切使用」例ともに減少していた。一方、レボフロキサシンは「適正使用」、「不適切使用」ともに増加していた(つまり肺炎でも副鼻腔炎でも、ウイルス性上気道炎、気管支炎でも増加していた)。また腸管感染症では「適正使用」、「不適切使用」の両者でシプロフロキサシンが減少し、レボフロキサシンが増加していた。 全体を総括すると、各診断における抗菌薬使用の適応を考慮して処方が減ったというよりも、抗菌薬の種類を変えつつ処方が行われているという傾向が顕著であったという結論にたどり着く。本研究の手法や結果を解釈できる範囲にはいくつもの限界があり、かつ対象もメディケア加入者の一部に限定されているが、導き出された結論自体は、われわれが抗菌薬使用に関して日々実感している状況に驚くほど一致している。 本邦ではAMR対策アクションプランが策定・実行され(2016~20年)、後半に差し掛かるとともに、現状に関するデータが蓄積されつつある。米国は本研究の結果をどのように政策に反映させるであろうか。本邦での今後の抗菌薬適正使用、AMR対策に、本研究および関連研究の結果が寄与することに期待したい。

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23)ハンディヘラー(スピリーバ)【解説編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、ハンディヘラー(スピリーバ)の吸入手順を解説します。手順としては、1カプセル取り出し、キャップを開ける(開けにくい時は緑色のボタンを押す)→マウスピースのへこんだ部分に親指をかけて開け、穴にカプセルを入れる→マウスピースをカチッと音がするまでしっかり閉める→緑色のボタンを1回だけ押す(吸入準備完了)→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口をしっかりくわえる(口角があかないように)→下を向かず、背筋を伸ばし、大きく深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→カプセルが震える音がする→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤を定着させる→鼻からゆっくり息を吐く→もう一度大きく深く吸う(薬を残さないように)→マウスピースを開け、中のカプセルを捨てる(カプセルは手に取らず、直接ゴミ箱に捨てる)→吸入口を清浄し、キャップを閉める→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)。※注意するポイント1回に2つカプセルが出てしまったら、湿気てしまうので使えません。1つ捨てましょうカプセルは飲んだり、開けたりしないでください吸入器は月に1回程度洗ってください。十分に乾かして清潔に保管しましょうアルミシートは直射日光を避け、涼しいところで保管してください。冷凍はしないでください●主な製剤(2015年3月時点のデータ)ハンディヘラー(スピリーバ)

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DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の配合剤「スージャヌ配合錠」【下平博士のDIノート】第8回

DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の配合剤「スージャヌ配合錠」今回は、「シタグリプチンリン酸塩水和物/イプラグリフロジンL-プロリン配合錠(商品名:スージャヌ配合錠)」を紹介します。本剤は、DPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の配合剤であり、異なるアプローチにより血糖コントロールの継続・改善が期待されます。<効能・効果>2型糖尿病の適応で、2018年3月23日に承認され、2018年5月22日より販売されています。配合成分のシタグリプチンは、選択的にDPP-4を阻害し、活性型インクレチンを増加させることで、血糖依存的にインスリンの分泌を促進し、グルカゴンの分泌を抑制して血糖低下作用を示します。一方、イプラグリフロジンは選択的にSGLT2を阻害し、腎臓でのブドウ糖再取り込みを抑制することで、尿と共に糖を排出してインスリン非依存的な血糖低下作用を示します。なお、本剤を2型糖尿病治療の第1選択薬として用いることはできません。<用法・用量>通常、成人には1日1回1錠(シタグリプチン/イプラグリフロジンとして50mg/50mg)を朝食前または朝食後に経口投与します。<副作用>国内臨床試験(シタグリプチン50mgおよびイプラグリフロジン50mgを1日1回併用投与)において、220例中28例(12.7%)に副作用が認められています。主なものは頻尿13例(5.9%)、口渇6例(2.7%)、便秘6例(2.7%)でした(承認時)。<患者さんへの指導例>1.このお薬は、2種類の成分の配合剤で、体内のインスリン分泌を促す作用と、尿中に糖分を排泄させる作用により血糖値を下げます。2.低血糖症状(ふらつき、冷や汗、めまい、動悸、空腹感、手足のふるえ、意識が薄れるなど)が現れた場合は、十分量の糖分(砂糖、ブドウ糖、清涼飲料水など)を取るようにしてください。α-グルコシダーゼ阻害薬を服用中の場合は、ブドウ糖を取るようにしてください。3.過剰な糖が尿で排出されるため、尿路感染症(尿が近い、残尿感、排尿時の痛みなど)が生じることがあります。このような症状が現れた場合は、医師に相談してください。4.尿の量や排尿回数が増えることにより、脱水が生じることがあるので、多めに水分を補給してください。<Shimo's eyes>本剤の名称は、配合成分であるイプラグリフロジンの商品名「スーグラ」とシタグリプチンの商品名「ジャヌビア」が由来となっています。SGLT2阻害薬とDPP-4阻害薬という作用機序の異なる2つの薬剤を配合したことで、相補的な血糖降下作用が期待されます。それぞれの薬剤を単剤で服用した場合の薬価が、スーグラ錠50mg(200.20円/錠)とジャヌビア錠50mg(129.50円/錠)で合計329.70円なのに対し、スージャヌ配合錠は263.80円/錠なので、1日薬価を80%程度に抑えることができます※。本剤は、シタグリプチン50mgまたはイプラグリフロジン50mgの単剤治療で効果不十分な場合、あるいはすでにシタグリプチン50mgとイプラグリフロジン50mgを併用し、状態が安定している場合に切り替えて使用します。各単剤で効果不十分の場合は錠数を増やさず併用療法に移行でき、すでにそれぞれの薬剤を併用している場合は、薬剤数を削減できることから服薬アドヒアランスが向上し、長期にわたる安定した血糖コントロールが期待できます。なお、本剤はシタグリプチンおよびイプラグリフロジンと同様の効能・効果、用法・用量の組み合わせであり、実質的に既収載品によって1年以上の臨床使用経験があると認められました。そのため、新医薬品に係る通常14日間の処方日数制限は設けられていません。※2018年8月時点

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認知症診断を告知すべきタイミングに関する調査

 最近の認知症関連の分野において、早期診断の議論は、タイムリーな診断を行う方向へ向かっている。タイムリーな告知には、個々の希望や状況を考慮する必要がある。告知に関して患者、その家族、医療従事者の見解が異なる場合、告知がタイムリーであるかの判断は、とくに複雑となる可能性がある。オーストラリア・ニューカッスル大学のRochelle Watson氏らは、認知症診断がどのタイミングで告知されるべきかについて、告知される側の希望に関する検討を行った。BMC Health Services Research誌2018年8月6日号の報告。 オーストラリアの病院で、外来診療に通院中の英語を話す成人を対象に、横断調査を実施した。対象者は、病院の待合室で調査アシスタントより、ウェブに接続されたiPadによる調査への協力を求められた。調査には、社会人口統計および認知症の経験歴を審査する質問が含まれていた。2つのシナリオを用いて、告知のタイミングについて希望を調査した。 主な結果は以下のとおり。・対象者446例のうち92%は、認知症の診断はできるだけ早い告知が望ましいと考えていた。・告知の希望には、社会人口統計または認知症の経験歴との関連は認められなかった。・また、対象者の多く(88%)は、配偶者やパートナーが認知症と診断された場合においても、できるだけ早い告知を望んでいた。・告知の希望について、自分が診断された場合と配偶者が診断された場合との間に、強い相関が認められた(0.91)。 著者らは「本知見は、認知症診断の告知への希望について指針を提供しており、タイムリーな診断の潜在的な障壁を克服するため役立つであろう。認知症の罹患率が増加する今後、できるだけ早く診断してほしいとの希望を考慮することは、保健システムにとって重要な意味を持つ」としている。■関連記事どのくらい前から認知症発症は予測可能か高齢ドライバーの認知症診断と自動車運転事故リスク認知症にならず長生きするために

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寝返りができない軽症型SMAの現実

 2018年8月27日、バイオジェン・ジャパン株式会社は、脊髄性筋萎縮症治療薬ヌシネルセンナトリウム(商品名:スピンラザ髄注12mg)が発売から1年を超えたのを期し、「新薬の登場により、SMA治療が変わる」をテーマとする、第2回目のメディアセミナーを都内で開催した。セミナーでは、主に成人の脊髄性筋萎縮症(以下「SMA」と略す)患者について、日常の様子や治療効果などの説明が行われた。軽症でも30歳までに患者の約半数が歩行機能を喪失 講演では、斎藤 利雄氏(刀根山病院 神経内科・小児神経内科 神経内科医長/臨床研究部神経筋研究室長)を講師に迎え、「脊髄性筋萎縮症と神経内科 ヌシネルセン投与でどう変わる?」をテーマにレクチャーが行われた。 SMAは、進行性の運動ニューロン病として、体幹・四肢の近位部優位の筋力が低下する疾患で、指定難病の指定を受けている。斎藤氏の所属する刀根山病院では、生後6ヵ月までに発症する重症のI型が8例、生後1歳6ヵ月までに発症する中間型のII型が32例、生後1歳6ヵ月以降に発症する軽症型のIII型が8例と全48例のSMA患児・患者が治療を受けている。 今回解説されたIII型の病型は、運動機能発達のマイルストーンの最高到達点が「支えなしでの歩行」であり、平均余命は健康な人と同様であるなど、ほかのI・II型と比較すると予後はよいとされている。ただし、運動機能について、IIIa型(生後18ヵ月~3歳までに発症)では10歳までに、IIIb型(12歳未満発症)では30歳までに、その約半数が歩行機能を喪失するとされている1)。SMAの軽症型はけっして軽症ではない 講演では9歳、12歳、32歳、49歳の症例を挙げ、実際、いずれの症例でも歩行障害があり、成人例では中学生のころから健康な人と同じ運動ができなくなり、徐々に運動機能が低下する経過が説明されたほか、顕著な運動障害として「寝返りができない」「コップを持ち上げて飲めない」「座るときへたり込むように座る」など、障害が患者QOLに与える影響を報告した。SMAのIII型は軽症とされているが、健康な人ならば簡単にできる動作でも、困難を伴い、日常生活に苦慮している状況を説明した。さらに、この運動機能の低下が、「患者の就労などに大きなハードルとなっている」と齋藤氏は指摘する。とくに本症では、精神遅滞などがないため、就業への意欲があっても道が閉ざされる患者の失望や運動機能のさらなる悪化へ不安を覚える患者の声なども報告された。 つぎに32歳・男性へのヌシネルセン投与例について自験例を説明。運動機能の回復は認められなかったが、易疲労感の減少などはあったと紹介した。 最後に齋藤氏は、「ヌシネルセンの登場によりSMA患児・患者の予後が変わるかもしれないが、そのためには新生児期からの早期診断・早期介入が必要である。また、小児科と神経内科の連携、麻酔科など他科との連携も必要で医療的ケアの充実も求められる。解決すべき問題としては、本剤の髄腔内投与の方法や長期投与による諸臓器への影響、薬価など課題も多いが、患者の生活をどう変えるか長い目でみていきたい」と期待を語り、講演を終えた。■文献1)Wadman RI,et al. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2017;88:365-367.■参考SMA特設サイト(バイオジェン・ジャパン株式会社提供)SMA患者登録システムSMART(SMARTコンソーシアム)■関連記事SMA患児の運動機能が大きく変わった

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