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不健康な生活様式が重なると女性の糖尿病リスク5倍以上に/BMJ

 交替制の夜勤労働と不健康な生活様式はいずれも2型糖尿病のリスクと関連し、これらが併存すると、個々の要因を単独に有する場合に比べリスクが相加的に高くなることが、米国の女性看護師を対象とする調査の解析で示された。中国・華中科技大学のZhilei Shan氏らが、BMJ誌2018年11月21日号で報告した。交替制の夜勤労働者は不健康な生活様式の頻度が高いとする報告は多い。また、交替制夜勤労働と不健康な生活様式は、いずれも2型糖尿病のリスクを増大させることが知られている。NHSとNHS IIのデータを用いた前向きコホート研究 研究グループは、交替制夜勤労働の期間および生活様式の因子と、2型糖尿病リスクの複合的な関連を評価し、夜勤労働単独、生活様式単独、およびこれらの交互作用を定量的に検討する前向きコホート研究を行った(米国国立衛生研究所[NIH]などの助成による)。 米国の「看護師健康調査(Nurses' Health Study[NHS]:1988~2012年)」および「看護師健康調査II(NHS II:1991~2013年)」に参加した女性看護師のうち、ベースライン時に2型糖尿病、心血管疾患、がんに罹患していない14万3,410例を対象とした。 交替制夜勤労働は、日勤および準夜勤に加えて、当該月に3回以上の夜勤に就いた場合と定義した。不健康な生活様式の因子は、現喫煙、中~高強度の身体活動が1日に30分未満、代替健康食指数(Alternate Healthy Eating Index[AHEI]:0~10点、10点は1日の推奨サービング数の順守を示す)のスコアが低値(下位の5分の3まで)の食事、BMI≧25であった。 主要アウトカムは2型糖尿病の発症とした。2型糖尿病は、参加者の自己報告により同定し、補足的な質問票で確定した。夜勤期間は1~5年、5~9年、10年以上、なしに分け、不健康な生活様式は0~1項目、2項目、3項目以上に分けて解析を行った。リスクの約7割が不健康な生活様式に起因 夜勤の経験のない女性と比較して、夜勤の年数が増えるに従って、現喫煙が多くなり、BMIが増加した。また、夜勤期間が長くなるに伴い、NHSの参加者は年齢が高くなり、NHS IIの参加者は非婚者および単身者が多くなった。22~24年のフォローアップ期間に、1万915人が2型糖尿病を発症した。 夜勤経験のない女性に比べ、夜勤期間が長期になるに従って、2型糖尿病の多変量補正ハザード比(HR)は上昇することが認められた(傾向のp<0.001)。また、不健康な生活様式が0~1項目の場合に比し、3項目以上の参加者は、2型糖尿病のリスクが5倍以上であった(補正後HR:5.39、3.65~7.95)。さらに、夜勤経験がなく、かつ不健康な生活様式が0~1の群に比べ、夜勤が10年以上かつ不健康な生活様式が3項目以上の群における2型糖尿病の多変量補正後HRは7.04(5.29~9.37)だった。 夜勤期間が5年長くなるごとの2型糖尿病の多変量補正後HRは1.31(95%CI:1.19~1.44)、不健康な生活様式の因子が1つ増えるごとの補正後HRは2.30(1.88~2.83)であった。これら2つの複合作用による2型糖尿病の補正後HRは2.83(2.15~3.73)であり、相加的な交互作用が認められ(交互作用のp<0.001)、交互作用に起因する過剰なリスクは0.20(0.09~0.48)であった。 2型糖尿病の発症に影響を及ぼす複合的関連のリスクの割合は、夜勤単独が17.1%(14.0~20.8%)、不健康な生活様式単独は71.2%(66.9~75.8%)であり、これらの相加的な交互作用に起因するリスクの割合は11.3%(7.3~17.3%)だった。 著者は、「2型糖尿病の多くは、健康的な生活様式を順守することで予防可能であり、交替制夜勤労働者では、より大きな便益が得られる可能性が示唆される」としている。

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HPV陽性中咽頭がん、セツキシマブvs.標準レジメン/Lancet

 低リスクHPV陽性中咽頭がんに対して、放射線療法+EGFR阻害薬セツキシマブは、標準レジメンの放射線療法+シスプラチンと比較して毒性低下のベネフィットは示されず、腫瘍コントロールに関しては重大な損失をもたらすことが示された。英国・バーミンガム大学のHisham Mehanna氏らによる第III相の多施設共同非盲検無作為化試験「De-ESCALaTE HPV試験」の結果で、Lancet誌オンライン版2018年11月15日号で発表された。HPV陽性中咽頭がんの発生は急速に増大しており、とくに若年成人を急襲している。セツキシマブは、標準治療のシスプラチンの毒性を低下しde-escalationな放射線併用療法を可能にするものとして提案されたが、この戦略の有効性に関して無作為化試験に基づくエビデンスはなかった。3ヵ国32治療センターで被験者を集めて無作為化試験 De-ESCALaTE HPV試験は、アイルランド、オランダ、英国の頭頸部治療センター32ヵ所で行われた。対象者は、18歳以上で低リスクHPV陽性中咽頭がん(非喫煙者もしくは生涯喫煙が10 pack-year未満)の患者。 適格患者は臨床担当医によって集められ、放射線療法(35回照射で計70Gy)に加えて、シスプラチン静脈内投与(100mg/m2を放射線照射日1、22、43日に投与)、またはセツキシマブ静脈内投与(初回400mg/m2投与後、7週ごとに250mg/m2投与)を受けるよう1対1の割合で無作為に割り付けられた。 主要評価項目は、治療終了後24ヵ月時点で評価したすべて(急性および遅発性)の重篤(Grade3~5)毒性イベントで、intention-to-treat集団およびper-protocol集団で解析・評価した。標準レジメンを用いるべき 2012年11月12日~2016年10月1日に、334例の患者が集められた(シスプラチン群166例、セツキシマブ群168例)。 主要評価項目の発生について、群間で有意な差はなかった。患者当たりの平均イベント件数は、シスプラチン群4.8件(95%信頼区間[CI]:4.2~5.4)、セツキシマブ群4.8件(4.2~5.4)であった(p=0.98)。24ヵ月時点で、全グレードの毒性イベントについても群間で有意な差はなかった。患者当たりの平均イベント件数は、シスプラチン群29.2件(27.3~31.0)、セツキシマブ群30.1件(28.3~31.9)であった(p=0.49)。 一方で、2年時点の全生存率(OS)については有意差が認められ、シスプラチン群97.5 vs.セツキシマブ群89.4%であった(ハザード比[HR]:5.0[95%CI:1.7~14.7]、p=0.001)。また、2年再発率にも有意な差があった(6.0 vs.16.1%、HR:3.4[1.6~7.2]、p=0.0007)。 結果を踏まえて著者は、「シスプラチンに忍容性がある低リスクHPV陽性中咽頭がん患者に対しては、標準レジメンの放射線療法+シスプラチンを用いるべきである」とまとめている。

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免疫チェックポイント阻害薬であるアテゾリズマブとnab-PTXの併用は未治療の進行/転移性乳がんの予後を改善する(解説:矢形寛氏)-962

 乳がん領域での免疫チェックポイント阻害薬の有効性に関する初のP3 RCTの報告である。化学療法は腫瘍抗原の放出と免疫チェックポイント阻害薬の抗腫瘍効果を高めるようであり、とくにタキサンはToll様受容体の活性化と樹状細胞の活動性を促進するため、併用効果が期待されてきた。 本試験ではnab-PTXとヒト型抗ヒトPD-L1モノクローナル抗体アテゾリズマブの併用効果が検証され、追跡期間約1年でPFSの有意性が示された。また、PD-L1が免疫染色にて腫瘍浸潤免疫細胞の1%以上発現がみられるものは、より有効性があるようであった。Grade3以上のアテゾリズマブに関連する有害事象はとくにないようであった。OSはmarginalであったが、症例数の設定とTNBCという一般的に予後が短い特殊な集団であることを考えると、OSへの寄与も十分見込めるのではないかと考えられる。 コストの問題は常につきまとうが、乳がん領域への重要な知見である。PD-L1の免疫染色の臨床的有用性だけでなく、マイクロサテライト不安定性や遺伝子変異数(Tumor Mutation Burden:TMB)との関連も検証してほしい。■「nab-PTX(ナブパクリタキセル)」関連記事進行膵がんのnab-PTX+GEM療法、新たな標準治療のエビデンス/NEJMnab-パクリタキセル+アテゾリズマブ、トリプルネガティブ乳がんでPFS延長(IMpassion130)/ESMO 2018

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過剰処方の解消に薬剤師が一役買った(解説:折笠秀樹氏)-964

 薬剤の過剰投与はポリファーマシーとも呼ばれ、日本でも社会問題になっている。とくに、高齢者で問題が大きい。なぜ問題かというと、過剰投与によってさまざまな有害事象が生じるからである。極論としては、薬剤の過剰投与が死因の上位にあるという意見も聞かれる。欧米では「ビアーズ(Beers)基準」が作られ、使用を避けるべき薬剤の一覧表が示されている。薬とお酒を掛けて「Beers」、ビール基準と洒落たのかとも思ったけど、実は「Beers」とは提唱した人の名前らしい。 今回、ランダム化比較試験を通じて、過剰処方の解消に薬剤師が一役買えることが立証できた。薬剤師が過剰処方の危険性について小冊子を患者に渡したり、薬剤師が担当医に薬を減らすよう進言した。薬剤師から医師に処方箋について進言することは、日本ではできないだろう。しかし、本研究の実施場所であるカナダ・ケベック州では、薬剤師に法律上認められた行為のようだ。もちろん、ただ単に進言するのではなく、きちんとしたエビデンスを伴う資料を付けて進言した。 こういった薬剤師の活動によって、過剰投与は43%も解消(中止)できた。通常群では12%しか解消できなかった。催眠鎮静薬(俗にいう睡眠薬)では43%中止でき(通常群では9%)、NSAIDでは58%も中止できた(通常群では22%)。 あと1点興味深かったことがある。薬剤師の活動にもかかわらず、過剰投与がなかなか解消しなかった高齢者は、長期投与例(5年以上)と複数投与例(10剤以上)であったことである。過剰投与の解消は、できるだけ初期に手を付けることが必要なのだろう。

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日本人高齢者のうつ病に関連する社会的要因~AGESプロジェクト

 日本人高齢者のうつ病発症を予防するためには、生物学的および心理学的要因を考慮しながら、縦断的データを用いて、うつ病の社会的決定要因を明らかにする必要がある。そのような決定要因の特定は、社会政策を通じて、より積極的な介入を可能にするかもしれない。日本大学の三澤 仁平氏らは、日本人高齢者のうつ病に関連する社会的要因を明らかにし、これに関連する政策的意義を検討するため、本研究を行った。Aging & mental health誌オンライン版2018年11月8日号の報告。 愛知老年学的評価研究(AGES)プロジェクトの縦断調査(Wave1~Wave2)から、65歳以上の高齢者3,464例のパネルデータを抽出した。アウトカム変数は、老年期うつ病評価尺度(GDS)で評価したうつ病とした。友人と会う頻度、ソーシャルサポート、趣味、団体への参加、ライフイベント、疾病、健康状態の自己評価、手段的日常生活動作、首尾一貫感覚を説明変数とし、性別ごとにロジットモデルで検討した。 主な結果は以下のとおり。・Wave1で精神疾患やうつ病でなかった高齢者のうち、14%はWave2で抑うつ症状が認められた。・男女ともに、ライフイベントはうつ病発症率を上げる予測因子であり、首尾一貫感覚はうつ病発症率を下げる予測因子であった。・男性において、友人と会う頻度、趣味、健康状態の自己評価はうつ病発症率を下げる予測因子であった。・女性においては、年齢がうつ病発症率を上げる予測因子であった。 著者らは「全体として、日本のうつ病を予防するうえで、社会的交流は重要である。社会的交流を促進できる体制の確立やライフイベントの中で高齢者にケアを提供することは、うつ病を予防するための有用な社会政策アプローチとなりうる」としている。■関連記事少し歩くだけでもうつ病は予防できるうつ病の新規発症予防へ、早期介入プログラム高齢者に不向きな抗うつ薬の使用とその後の認知症リスクとの関連

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ローランドてんかんに対するレベチラセタムと従来薬の有効性比較

 レべチラセタム(LEV)はカルバマゼピン(CBZ)やバルプロ酸ナトリウム(VPA)と比較して、良性ローランドてんかんにおけるローランド発射(RD)を抑制する効果が優れていることが、山梨大学の金村 英秋氏らの研究によって明らかになった。Seizure誌2018年11月号に掲載。 中心・側頭部に棘波をもつ良性ローランドてんかんは、小児の特発性部分てんかんの1つである。本研究では、小児における非定型進化を予防するためのLEVの有効性を、従来の抗てんかん薬(AED)と比較するために、小児の良性ローランドてんかんにおける発作間脳波(EEG)上のRDの低減における、従来薬であるCBZおよびVPAとLEVの有効性を比較した。 患者は最初の単剤治療に基づいてCBZ群、VPA群、LEV群に分けられた。CBZ群とVPA群については後ろ向き研究、LEV群については前向き研究が実施され、RDの出現数をカウントし、発射頻度を計算した。ベースラインと比較して、AED処方時のEEG応答を完全消失と反応(RDの頻度が50%以上減少)に分類した。各AED治療群について、EEG反応者において完全消失または反応を達成するのに要する時間を評価した。 主な結果は以下のとおり。・奏効例の割合は、CBZ群で11.2%(10/89例)、VPA群で56.2%(41/73例)、LEV群で71.4%(25/35例)であった。・EEG応答の達成までに要した平均時間は、CBZ群で36.3ヵ月、VPA群で23.1ヵ月、LEV群で14.7ヵ月であり、CBZ群(p<0.001)またはVPA群(p<0.005)よりもLEV群で有意に速く達成された。・痙攣コントロールは、検討した3種類の薬剤すべてで有意差はなかった。

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EPAとアスピリン、単独/併用の大腸腺腫予防効果は?/Lancet

 オメガ3系多価不飽和脂肪酸であるエイコサペンタエン酸(EPA)もアスピリンも、大腸腺腫を有する患者割合の低下と関連していなかった。英国・リーズ大学のMark A. Hull氏らが、EPAとアスピリンの単独または併用投与の大腸腺腫予防効果を検証した、多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験「seAFOod Polyp Prevention trial」の結果を報告した。EPAとアスピリンはともに、大腸がんの化学的予防に関するproof of concept試験で、有効性と優れた安全性プロファイルが示されていた。Lancet誌オンライン版2018年11月19日号掲載の報告。EPAとアスピリン、単独/併用投与による有効性を腺腫検出率で評価 研究グループは、英国の大腸がんスクリーニングプログラム(Bowel Cancer Screening Programme:BCSP)を実施している内視鏡部門53施設において、大腸内視鏡検査で高リスク(BCSP:腺腫が3つ以上で少なくとも1つは直径10mm以上、あるいはいずれも直径10mm未満だが腺腫が5つ以上)と特定された55~73歳の患者を対象に試験を行った。 被験者を、1)EPA-遊離脂肪酸2g/日投与(EPA)群、2)アスピリン300mg/日投与(アスピリン)群、3)EPA+アスピリン併用投与群または4)プラセボ群に、施設を層化因子とし置換ブロック法を用いて1対1対1対1の割合で無作為に割り付け(二重盲検)、それぞれ12ヵ月間投与した。 主要評価項目は、1年時点の大腸内視鏡検査における腺腫検出率(ADR:腺腫を有する患者の割合)で、観察可能な追跡調査データのあるすべての患者を対象とし、いわゆるat-the-margins法を用い施設とベースライン時の内視鏡再施行で補正して解析した。 安全性解析集団は、1回以上の治験薬投与を受けたすべての患者とした。EPAとアスピリンの単独/併用投与、いずれもADRは低下せず 2011年11月11日~2016年6月10日に、計709例が無作為化された(プラセボ群176例、EPA群179例、アスピリン群177例、EPA+アスピリン併用群177例)。 主要評価項目の解析対象は、プラセボ群163例(93%)、EPA群153例(85%)、アスピリン群163例(92%)、併用群161例(91%)で、ADRはそれぞれ61%(100/163例)、63%(97/153例)、61%(100/163例)、61%(98/161例)であった。 EPA群のリスク比(95%信頼区間[CI])は0.98(0.87~1.12)、リスク差(95%CI)は-0.9%(-8.8~6.9)(p=0.81)、アスピリン群ではそれぞれ0.99(0.87~1.12)、-0.6%(-8.5~7.2)(p=0.88)であり、どちらも有効性は認められなかった。 有害事象発現率は、プラセボ群44%(78/176例)、EPA群46%(82/177例)、アスピリン群39%(68/174例)、併用群45%(76/170)で、EPAおよびアスピリンの忍容性は良好であった。ただし、消化器系有害事象の発現件数はEPA群で増加した(EPA群146件、プラセボ群85件、アスピリン群86件、併用群68件)。また、上部消化管出血イベントは6例(EPA群2例、アスピリン群3例、プラセボ群1例)報告された。 一方で、両薬を受けた参加者1人当たりの平均腺腫数は少なく、大腸腺腫負荷に関する化学的予防効果は認められた。また、EPAとアスピリンの、腺腫サブタイプや発生部位に依存的な特異性は、従前の観察と一致しており、著者は、「今後、腺腫の種類や発生部位別の腺腫数に関する効果の検討が必要である」と述べている。さらに、アスピリンは大腸腺腫の再発を減らし大腸がんリスクを軽減するとの既存データを踏まえて、「EPAとアスピリンの最適使用は、大腸腺腫再発への的確な医学的アプローチにおいて必要なものかもしれない」と述べ、両薬に関する報告は、長期的大腸がんリスクにおける臨床的に意義のある減少に変わっていく可能性を示唆した。[12月3日 記事の一部を修正いたしました]

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ピーナッツアレルギーに有効な新経口免疫療法薬/NEJM

 開発中のピーナッツ由来の生物学的経口免疫療法薬AR101は、高度ピーナッツアレルギーの小児・若年者において、プラセボと比較し試験終了時の食物負荷試験で用量制限を要する症状を伴わず高用量のピーナッツ蛋白の摂取が可能となり、ピーナッツ曝露中に発現する症状の重症度が低下することが認められた。米国・エモリー大学医学校のBrian P. Vickery氏らが、AR101の有効性と安全性を検証した第III相試験「Peanut Allergy Oral Immunotherapy Study of AR101 for Desensitization:PALISADE」の結果を報告した。ピーナッツアレルギーは、生命を脅かすこともある、予測不能なアレルギー反応のリスクがあるが、現状では承認された治療選択肢はない。NEJM誌2018年11月18日号掲載の報告。主要有効性解析対象は4~17歳のピーナッツアレルギー保有者 PALISADE試験の対象は、4~55歳のピーナッツアレルギー保有者で、登録時に二重盲検プラセボ対照食物負荷試験を行い、ピーナッツ蛋白100mg(ピーナッツの実の約3分の1)以下の負荷量で用量制限を要するアレルギー症状の有無をスクリーニングし、症状を認めた場合を適格者として、AR101群またはプラセボ群に3対1の割合で無作為に割り付けた。 用量漸増期(0.5~6mg)の後、増量期(2週間ごとに3~300mgまで増量)を経て、維持期として300mg/日を24週間投与する約1年のプログラムを行い、完遂した被験者を対象に試験終了時に再び食物負荷試験を行った。 主要評価項目は、用量制限を要する症状を伴わず600mg以上の負荷量を摂取することができた4~17歳被験者の割合であった。統計解析にはFarrington-Manning検定を使用した。AR101の1年間投与により約7割がピーナッツ蛋白600mg以上を摂取可能に 842例がスクリーニングを受け、551例がAR101群またはプラセボ群に割り付けられた。このうち、主要評価項目の解析対象である4~17歳は496例であった(AR101群372例、プラセボ群124例)。 4~17歳集団で終了時食物負荷試験において用量制限を要する症状を伴わずピーナッツ蛋白600mg以上を摂取することができたのは、AR101群250例(67.2%)、プラセボ群5例(4.0%)であった(群間差:63.2ポイント、95%信頼区間[CI]:53.0~73.3、p<0.001)。 終了時食物負荷試験中に認められた症状の重症度は、最も多かったのが中等度でAR101群25%、プラセボ群59%であり、重度はそれぞれ5%、11%であった。 4~17歳集団における有害事象は、全投与期間においてAR101群で98.7%、プラセボ群で95.2%に認められ、軽度がそれぞれ34.7%、50.0%、中等度が59.7%、44.4%、重度が4.3%および0.8%であった。 なお、18~55歳の被験者における有効性は副次評価項目であったが、用量制限を要する症状を伴わず600mg以上の負荷量を摂取することができた被験者の割合について、AR101群とプラセボ群で有意差は認められなかった。

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医師が選んだ"2018年の漢字"TOP5! 【CareNet.com会員アンケート結果発表】

毎年恒例、12月の発表に向けて日本漢字能力検定協会が募集している「今年の漢字」。CareNet.comでは、一足早く会員の先生方に今年の漢字を選んでいただきました。「今年1年の世相を漢字1文字で表すとしたら、何を思い浮かべますか?」という質問に対し、ダントツで選ばれたのは、自然災害を連想させる「災」でした。それでは、「2018年の漢字」トップ5を発表します。発表にあたって、今年はケアネットの新入社員が筆を執りました。書を持つ5人も新入社員です。1位災第1位は群を抜いて多かった「災」2018年は、豪雪に始まり、各地での地震、西日本豪雨、酷暑、台風被害など、さまざまな自然災害が記憶に残る1年でした。なかには、被災した方からのコメントもあり、これを機に、医療現場や家庭での対応策を見直すべきなのかもしれません。 「災」を選んだ理由(コメント抜粋)今年は、地震、台風、土砂崩れなど自然災害が多かった。(60代 内科医/兵庫県)西日本豪雨災害にショックを受けたのと、他にも日本各地で地震、台風など多くの災害があった年だと思うから。(50代 内科医/広島県)今年1年、西日本豪雨、北海道地震、台風など自然災害続きで多くの方が被害に遭われた。そのことを忘れたくはないので。(50代 血液内科/福岡県)まさか自分も被災者になるとは思わなかった。(40代 内科/広島県)2位変昨年初登場し、今年は第2位にランクアップ。年号が変わることを筆頭にした国内の変化、トランプ大統領の動向など世界の変化、そして異常気象やプライベートの環境変化など、さまざまな「変」に対するコメントが寄せられました。平成が終わり、次の年号は何に決まるのでしょうか。 「変」を選んだ理由(コメント抜粋)いろいろと変化が大きかった。世界も安定しておらず、紛争、米国のトランプ大統領など、変化が大きかった。(60代 内科/新潟県)豪雪、猛暑などの気候等も含め「今までの常識だけでは対応できない」ことによく遭遇したという意味で。自身が臨機応変に対応できればという願いも込めて選びました。(50代 内科/福井県)初の米朝首脳会談、築地市場移転、平成最後の年など、変化する世の中であったから。(40代 消化器内科/福岡県)3位嘘第3位は4年ぶりに再登場の「嘘」。政治、マスコミ、教育、メーカーにおける虚偽に関するコメントが多く寄せられました。とくに、東京医大の入試減点問題は印象に残る先生も多かったのではないでしょうか。 「嘘」を選んだ理由(コメント抜粋)政治家の虚偽発言や、フェイクニュースの話題が多かった。(60代 神経内科/東京都)入試不正が印象に残ったから。(30代 精神科/福島県)日本をはじめ各国の指導者が平気で嘘をつき過ぎる。官僚や一流企業・大学も改竄、隠蔽、不正のオンパレード。(50代 皮膚科/東京都)4位乱第4位の「乱」は4年連続のランクイン。国内だけでなく、世界情勢も含めて「乱れている」「混乱している」という印象が強いようです。なかには、渋谷でのハロウィン騒ぎを連想させるコメントもありました。 「乱」を選んだ理由(コメント抜粋)今の世の中あらゆるものが乱れている。(60代 外科/大分県)天災や不祥事などいろいろな騒動が目に付いたから。(30代 循環器内科/福岡県)天候、気象、災害、犯罪、秩序、政治などすべての分野で常識から外れた、乱れた出来事が多過ぎたから。(50代 総合診療科/青森県)5位暑第5位は、初登場の「暑」。7月半ばから8月にかけては気温40度超えの観測地点数が過去最多となり、各地で熱中症患者が多発しました。東京オリンピックに向けた暑さ対策も検討されており、納得のランクインです。 「暑」を選んだ理由(コメント抜粋)今年の夏が非常に暑かったから。(50代 泌尿器科/岐阜県)とにかく猛暑だった。(60代 リハビリテーション科/熊本県)猛暑で大変だった。(40代 小児科/静岡県)アンケート概要アンケート名 :『2018年を総まとめ!今年の漢字と印象に残ったニュースをお聞かせください』実施日    :2018年11月8日~15日調査方法   :インターネット対象     :CareNet.com会員医師有効回答数  :526件

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医師が選んだ"2018年の10大ニュース"! 【CareNet.com会員アンケート結果発表】

1位史上初の米朝首脳会談開催 6月12日、米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、シンガポールのセントーサ島で史上初の歴史的会談を行いました。米国は「安定した平和体制の構築」、北朝鮮は「完全な非核化」に取り組むことを表明しました。2位西日本豪雨ほか、全国で台風の被害続発 台風7号と活発な梅雨前線により200人以上もの死者を出した西日本豪雨(平成30年7月豪雨)。また、今年は例年に比べ台風の発生が多く、10月までに26個が観測されています。台風による被害を防ぐため、各地のJR線や私鉄では計画運休を実施。これには、賛否両論の声があがりました。3位東京医大で得点操作、その他の私大でも不正発覚 東京医大医学部の一般入試で女子と3浪以上の男子の合格者数を抑制し、裏口入学の受験者の得点を不正に加点していたことが判明しました。11月には、林 由起子学長が2017、18年度の不合格者101人に対して追加合格を発表しましたが、この影響により、来年の一般入試の募集定員が最大40人減る可能性があるなど、受験生に混乱を招いています。4位各地で地震発生、大阪で震度6弱、北海道で震度7 6月18日午前7時58分、大阪市北部で震度6弱を観測した大阪府北部地震。この影響でおよそ6万棟もの住宅に被害が及びました。9月6日午前3時7分には、北海道胆振地区を震源とする北海道胆振東部地震が発生。この地震の影響で道内全域が停電となる「ブラックアウト」が起こり、道民は不安な日々を過ごしました。5位スポーツ界で不祥事・騒動、アメフト、女子レスリング、女子体操、大相撲など 女子レスリング伊調 馨選手へのパワハラにはじまり、貴乃花部屋(当時)の貴公俊による付け人への暴力行為、アメリカンフットボール定期戦での日本大学選手による関西学院大学選手への危険なタックル、さらに9月には女子体操でのパワハラ問題が浮き彫りとなり、スポーツ界のパワハラ体質が問題となりました。6位働き方改革関連法案成立7位京大の本庶 佑氏、ノーベル生理学・医学賞を受賞8位オウム、13人死刑執行9位平昌オリンピック、小平奈緒選手や羽生結弦選手ら金メダルに輝く10位森友文書改ざん問題皆さん、いかがだったでしょうか? アンケートの回収後には、日産自動車会長ゴーン氏の逮捕、解任という衝撃的なニュースが世間を賑わしました。来年は、不正やパワハラのような権力抗争よりも、素敵なニュースがランキングする1年になると良いですね。★アンケート概要アンケート名:『2018年を総まとめ!今年の漢字と印象に残ったニュースをお聞かせください』実施日:2018年11月8日調査方法:インターネット対象:CareNet.com会員医師有効回答数:526件

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新たな免疫CP阻害薬《私を食べて》-さまざまながん腫に対する有用性を示唆(解説:大田雅嗣 氏)-961

 NEJM誌11月1日号に「CD47 Blockade by Hu5F9-G4 and Rituximab in Non-Hodgkin’s Lymphoma.」のタイトルで論文が掲載された1)。スタンフォード大学のWeissmanらのグループの長年にわたる基礎研究が実を結び治療薬として脚光を浴びることとなった。 CD47(インテグリン関連蛋白)はマクロファージ、樹状細胞などが介するphagocytosisの調節機能を担う蛋白で種々の細胞表面に発現している。CD47は免疫担当細胞の細胞表面膜の受容体の1つであるSIRPα(signal regulating protein α)のリガンドでもあり、双方の結合によりphagocytosisを抑制する“do not eat me”シグナルを伝達することが判明しており2)、腫瘍細胞は免疫担当細胞による捕食から身を守るシステムを有している。 この“do not eat me”シグナルをCD47に対する抗体で抑制することによりマクロファージを活性化し腫瘍細胞のphagocytosisを促進し、またT細胞を介した抗腫瘍効果が期待された。これまでリンパ腫を含む種々のがん細胞でCD47の高発現が観察されており、予後不良因子とされた。in vivoでCD47に対する抗体が急性骨髄性白血病(AML)細胞のphagocytosisを促進させることが判明 3)。さらに、AML、非ホジキンリンパ腫(NHL)や種々の固形がんの担がん免疫不全マウスモデルで、CD47抗体ががん細胞に対して殺細胞的に働くことが示された4)。また急性リンパ芽球性白血病細胞担がんマウスモデル5)、固形腫瘍担がんマウスモデル6)でも同様の抗腫瘍効果が示された。 今回の論文で用いられたヒト化抗CD47単クローン抗体はHu5F9-G4 (IgG4 isotype)と命名され、抗CD20抗体であるリツキシマブと相乗的に、リンパ腫担がんマウスモデルでリンパ腫細胞に対して殺細胞的に作用し、リンパ腫の治癒を可能にすることが示された7)。 本論文では再発または難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫22症例を対象にHu5F9-G4とリツキシマブを投与し、全奏効率50%(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫で40%、濾胞性リンパ腫で71%)、奏効例での91%が解析時点でも奏効を保ったという優れた成績が示された。有害事象としては、頭痛、疲労感、貧血、下痢、infusion reactionが多かった。とくに貧血はGrade3が半分を占めたが、これはCD47を発現している赤血球がマクロファージによって捕食されたことによる当然のon-target effectと考えられる8)。 現在NIH主導で米国内では、本論文に掲載されている再発・難治性B細胞非ホジキンリンパ腫に対するHu5F9-G4と抗CD20抗体リツキシマブとの併用療法、固形がん、進行大腸がんに対する抗EGFR抗体セツキシマブとの併用療法、再発・難治性AML、高リスクMDS(骨髄異形成症候群)に対するアザシチジンとの併用療法のトライアルが進行中である。日本では再発・難治性乳がんに対する抗HER2抗体トラスツズマブとの併用療法が臨床研究中である。 マクロファージを活性化する新たな免疫チェックポイント阻害薬の登場で、がん免疫療法はまた新たな段階を迎えることになる。今後の臨床試験の成果に注目していきたい。■参考文献1)Advani R, et al. N Engl J Med. 2018;379:1711-1721.2)Jaiswal S, et al. Cell. 2009;138:271-285.3)Majeti R, et al. Cell. 2009;138:286-299.4)Liu J, et al. PLoS One. 2015;10:e0137345.5)Chao MP, et al. Cancer Res. 2011;71:1374-1384.6)Willingham SB, et al. Proc Natl Acad Sci U S A. 2012;109;6662-66677)Chao MP, et al. Cell. 2010;142:699-713.8)Oldenborg PA, et al. Science. 2000;288:2051-2054.

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フルベストラント+パルボシクリブはOSも延長しうる(解説:矢形寛氏)-963

 フルベストラント+パルボシクリブがフルベストラント単独に比べPFSを延長することはすでに示されている。今回は最終結果ではなく、生存者が40%になったところでの解析である。OSにおいて統計学的有意性はないものの、6.9ヵ月の絶対差が認められた。あらかじめ計画されたサブグループ解析では、過去に内分泌療法の感受性があった患者で、OSに10.0ヵ月の実質的な差がみられた。 本研究における主要評価項目はPFSであり、症例数もPFSを基準として設定しているため、副次評価項目であるOSをみるには絶対数が少ない。しかし、大規模な症例数での臨床試験は困難であり、PFSの有意性をみつつ、少ない症例数からのOSへの影響をみていく必要がある。臨床的感覚でも過去の内分泌療法薬に感受性があった患者での効果はより大きく、その点でも本結果はリーズナブルと思われる。より長期的な観察での生存率への影響をみたい。

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こっちが面接されちまった!【Dr. 中島の 新・徒然草】(249)

二百四十九の段 こっちが面接されちまった!某月某日、私は大阪医療センター附属看護学校の社会人入学試験の面接官をしていました。面接官は私を含めて3人で、他の2人は副看護部長と看護学校の教員というメンバーです。受験生は1人ずつ部屋に入って来るので、3対1でそれぞれ15分間の面接を行いました。主として尋ねるのは志望動機とか自分の得意不得意などです。そして、締めくくりはいつも同じパターン。教員「では面接試験は以上です。何か尋ねたいことや言っておきたいことがあれば、どうぞ」ここで受験生から思わぬ一言が!受験生「ではちょっとお伺いしたいのですが、皆さんはなぜ今の職業を選ばれたのでしょうか?」面接官一同「ええーっ!!」これまで何十回も面接官をつとめてきましたが、このような事を受験生に尋ねられたのは初めてです。副看護部長「私は3歳の時から看護師になろうと決めていました」教員「病院に行ったときに、ナースってカッコいいな、と思ったからです」副看護部長&教員「で、中島先生は?」ちょ、ちょっと待ってくれ。答え準備してへんがな!中島「うーん、学校の成績が良かったからかなあ」副看護部長&教員&受験生「はあ?」思わずホンマのことを言うてもた。受験生にまで呆れられたみたい。中島「ちょっと言いわけをさせてください。僕はね、自分の経験から言わせてもらうとね、志の高さとその後のパフォーマンスはあまり関係ないと思うんですよ。偉そうな能書きたれているより、ドンドン仕事を片づける人の方が職場では重宝されるでしょ」なるほど、という表情になった人々を前に続けます。中島「ドクターでもナースでも何でも、とにかくその仕事を選んでしまった後にですね、周囲の期待に応えようと一生懸命に頑張るというか、そういう事が大切じゃないかな、と僕は思いますよ」なんで今、急にこんな話をし始めたのか? それは最近読んだ漫画『ドラゴン桜2』が無茶苦茶面白かったからです。その内容は、平凡な偏差値の高校生を東大に合格させる“東大受験スポ根エンターテイメント”です。そこに紹介されている受験テクニックが本当に使えるかどうかは別として、合格請負人を買って出た主人公、桜木建二弁護士のお言葉がいちいち面白い。「東大に行くのに理由なんかいらない! 東大に行く意味なんてない!」「なぜとか、なんのためにとか、グダグダ言ってんじゃない」「考えるな! 動けっ! 行動するヤツだけが勝つ!」清々しいまでの断言です。「ダメな自分を変えたかったら勉強しろ! 東大を目指せ!」この「東大」というところを「医学部」に入れ換えたら自分にも当てはまります。しかし、終業式のために講堂に集まった生徒たちの心には全く響きませんでした。そのことを後でほかの教師に指摘されて、桜木弁護士はこう反論します。「本当にそうか?」「本当に今どきの子供たちは頭ごなしに押し付けられることを嫌うのか?」「新3年生約300人、全員そうか?」そして桜木弁護士の予言通り、自分を変えたい、と思った2人の生徒が新設された東大専門コースに名乗りを上げます。そこからは元祖『ドラゴン桜』に描かれた10年前とは全く違う、IT時代のツールを駆使した受験勉強が始まるのです。『ドラゴン桜2』は今のところ3巻まで出ていますが、受験生時代を懐かしく思いだしつつ一気に読んでしまいました。読者の皆さんも青春時代の感慨にふけりたくなることがあるかと思いますが、そんな時にはピッタリですよ。最後に1句なぜ医者に? 知ったことかよ さあ仕事

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日本における非定型抗精神病薬による悪性症候群~医薬品副作用データベース

 慶應義塾大学の安齋 達彦氏らは、日本における非定型抗精神病薬使用に関連する有害事象の悪性症候群に関する報告を評価した。日本の医薬品副作用データベースを用いて、実臨床における非定型抗精神病薬の単剤療法および併用療法での悪性症候群発生について調査を行った。Psychiatry and clinical neurosciences誌オンライン版2018年10月29日号の報告。 1つ以上の非定型抗精神病薬またはハロペリドールの使用に関連する有害な薬物反応報告を分析した。定型抗精神病薬を使用しない非定型抗精神病薬の単剤療法および併用療法、ハロペリドール単剤療法後の悪性症候群発生率のオッズ比を、多重ロジスティック回帰を用いて推定した。 主な結果は以下のとおり。・定型抗精神病薬の使用がない非定型抗精神病薬1つ以上の使用に関連した悪性症候群は、1万1,071例において721件報告された。・ほとんどの非定型抗精神病薬の単剤療法および併用療法後の悪性症候群発生率は、ハロペリドール使用後と比較して低かった。・しかし、ブロナンセリン単剤療法、クエチアピンとゾテピンの併用療法、リスペリドンとゾテピンの併用療法は、オッズ比が1超と推定され、悪性症候群の報告を増加させていた。 著者らは「本結果は、精神疾患治療に臨床的に使用される非定型抗精神病薬などの医薬品に関する有用な情報を提供できる可能性があるが、さらなる研究が必要である」としている。■関連記事抗精神病薬の併用療法、有害事象を解析どの向精神病薬で有害事象報告が多いのか統合失調症治療に用いられる抗精神病薬12種における代謝系副作用の分析

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オメガ3脂肪酸、心血管疾患・がんの1次予防効果なし?/NEJM

 n-3脂肪酸サプリメントはプラセボとの比較において、主要心血管イベントやがん発症の低下に結びつかないことが、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のJoAnn E. Manson氏らによる無作為化二重盲検プラセボ対照試験「VITAL試験」の結果、示された。魚介類に含まれるn-3(オメガ3とも呼ぶ)脂肪酸は、心血管疾患やがんリスクを抑制することが、いくつかの観察試験で示されている。しかし、これらリスクが通常の一般集団において、n-3脂肪酸サプリメントにそのような効果があるのかは明らかではなかった。NEJM誌オンライン版2018年11月10日号掲載の報告。米国人男性50歳以上、女性55歳以上の計2万5,871例を対象に検討 VITAL試験は2×2要因法が用いられ、ビタミンD3(2,000 IU/日量)と魚介類由来のn-3脂肪酸(1g/日量)の、心血管疾患およびがんの1次予防効果が検討された。対象は、米国人の50歳以上男性と55歳以上女性。n-3脂肪酸用量1g/日(n-3脂肪酸840mgの魚油カプセルでEPA460mgとDHA380mgを含む)は、米国心臓協会(AHA)による心保護のための推奨用量で、2次予防集団では有益であることが示されているものだった。 主要評価項目は、主要心血管イベント(心筋梗塞、脳卒中、心血管死の複合)とタイプを問わない浸潤がんとした。副次評価項目は、複合心血管イベントの各項目、複合心血管イベント+血行再建(拡大複合心血管イベント)、部位別がん、がん死などであった。また、安全性も評価した。 本論では、n-3脂肪酸とプラセボを比較した結果が報告された。無作為化を受けたのは、合計2万5,871例(n-3脂肪酸群:1万2,933例、プラセボ群:1万2,938例)であった。追跡期間中央値5.3年、有効性・安全性ともにプラセボ群と有意差なし 合計2万5,871例の平均年齢は67.1歳、女性は51%を占めた。また、黒人参加者5,106例を含んだ。 追跡期間中央値5.3年間で、主要心血管イベントの発生は、n-3脂肪酸群386例、プラセボ群419例であった(ハザード比[HR]:0.92、95%信頼区間[CI]:0.80~1.06、p=0.24)。浸潤がんは、n-3脂肪酸群820例、プラセボ群797例であった(HR:1.03、95%CI:0.93~1.13、p=0.56)。 主な副次評価項目の解析におけるHRは、拡大複合心血管イベントが0.93(95%CI:0.82~1.04)、総心筋梗塞0.72(0.59~0.90)、総脳卒中1.04(0.83~1.31)、総心血管死0.96(0.76~1.21)、そしてがん死(341例)は0.97(0.79~1.20)であった。 全死因死亡(全体で978例)の解析では、HRは1.02(95%CI:0.90~1.15)であった。出血やその他の重篤有害事象の過剰リスクは観察されなかった。

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減量後の低炭水化物食、代謝量を増大/BMJ

 低炭水化物ダイエットは、体重減少維持中のエネルギー消費量を増大することが明らかにされた。米国・ボストン小児病院のCara B. Ebbeling氏らが行った無作為化試験の結果で、BMJ誌2018年11月14日号で報告された。エネルギー消費量は、体重の減少とともに低下し、体重再増加を促す要因となるが、この代謝反応に、長期間にわたる食品構成がどのような影響を与えるのかは明らかになっていなかった。今回の検討で示された関連性は、炭水化物-インスリンモデルで一貫性を持ってみられ、著者は「示された代謝効果は、肥満治療の成功を改善する可能性があり、とくにインスリン分泌能が高い人で効果があると思われる」と述べている。体重減少後の、高・中・低量炭水化物ダイエットのエネルギー消費を評価 さまざまな炭水化物/脂質比ダイエットの総エネルギー消費量への影響を検討する試験は、米国2施設で2014年8月~2017年5月に行われた。被験者は、18~65歳でBMI値25以上の164例。 被験者はrun-inダイエット期間(9~10週間)に体重を12%(2%の範囲内で)減少した後、炭水化物含有量が違う3つの試験ダイエット(60%の高量群、40%の中量群、20%の低量群)のうち1つを、いずれも20週間受けるよう無作為に割り付けられた。試験ダイエットはプロテインでコントロールし、2kg以内の範囲で体重減を維持するためにエネルギーを調整した。 炭水化物-インスリンモデルで予測された効果の修正について検証するため、サンプルは体重減前のインスリン分泌能(経口ブドウ糖摂取30分後のインスリン濃度)で3つに分類した。 主要評価項目は、DLW法で測定した総エネルギー消費量(intention-to-treat解析)。per protocol解析では、潜在的により正確な推定効果を提示し、目標体重減を維持した対象を含んだ評価も行った。副次評価項目は、身体活動度で評価した安静時エネルギー消費量、代謝ホルモンのレプチン値とグレリン値であった。体重減前のインスリン分泌能が高いほど低量ダイエットの効果が大きい 被験者164例は、高量ダイエット群に54例、中量ダイエット群に53例、低量ダイエット群に57例それぞれ割り付けられた。 intention-to-treat解析(162例)において、総エネルギー消費量はダイエットによって異なり(p=0.002)、炭水化物含有量10%減少につき、総エネルギー消費量は52kcal/日(95%信頼区間[CI]:23~82)増大する線形の傾向が認められた(1kcal=4.18、kJ=0.00418MJ)。 総エネルギー消費量の変化は、高量ダイエット群との比較において、中量ダイエット群で91kcal/日(95%CI:-29~210)大きく、低量ダイエット群で209kcal/日(91~326)大きかった。per protocol解析(120例)では、それぞれの差は、131kcal/日(-6~267)、278kcal/日(144~411)であった(p<0.001)。 体重減前のインスリン分泌能が最も高かった被験者において、低量ダイエット群と高量ダイエット群の差は、308kcal/日(intention-to-treat解析)、478kcal/日(per protocol解析)であった(p<0.004)。 グレリン値は、低量ダイエット群が高量ダイエット群よりも有意に低値であった(intention-to-treat解析、per protocol解析において)。レプチン値も、低量ダイエット群が高量ダイエット群よりも有意に低値であった(per protocol解析において)。〔12月6日 記事タイトルを修正いたしました〕

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ネットワークメタ解析で評価した帯状疱疹ワクチンの有効性と安全性(解説:小金丸博氏)-959

 帯状疱疹は、神経節に潜伏感染した水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化でおこる皮膚感染症である。一生涯で4分の1の人が発症するリスクがあり、発症者の3分の2は50歳以上である。高齢になるほど罹患率や死亡率が上昇し、帯状疱疹後神経痛といった日常生活に支障を来す合併症もあるため、ワクチンによる予防が推奨される。 帯状疱疹を予防するためのワクチンには、弱毒生ワクチンとアジュバント組換え型サブユニットワクチンの2種類がある。多くの先進国では50歳以上の成人に対して弱毒生ワクチンが導入されているが、70歳以上では有効性が低下することや、免疫不全者に対して接種できないなどの問題点があった。近年になって、カナダ、米国、ヨーロッパ、日本で新しいワクチンであるアジュバント組換え型サブユニットワクチンが認可されてきているが、弱毒生ワクチンとアジュバンド組換え型サブユニットワクチンの有効性をhead-to-headで直接比較した研究はない。 本研究は、50歳以上の成人における帯状疱疹ワクチンの有効性と安全性を評価したシステマティックレビューとネットワークメタ解析である。弱毒生ワクチンと、アジュバント組換え型サブユニットワクチン、プラセボ、あるいはワクチン非接種を比較検討した試験を対象とした。5つのランダム化比較試験(n=9万605)をネットワークメタ解析した結果、サブユニットワクチンはプラセボや生ワクチンと比較して、検査で確定された帯状疱疹の発症率が有意に低かった(生ワクチンとの比較ではワクチン有効性85%、95%信頼区間:31~98%)。一方で、生ワクチンはプラセボと比較して、帯状疱疹の発症率に有意差を認めなかった。2つのランダム化比較試験の結果、サブユニットワクチンはプラセボと比較して、眼部帯状疱疹の発症率が有意に低かった。また、サブユニットワクチンと生ワクチンはプラセボと比較して、ともに帯状疱疹後神経痛の発症を有意に低下させた。有害事象に関する検討では、サブユニットワクチンは生ワクチンと比較して、発赤や腫脹といった注射部位の副反応を多く認めた(相対リスク:1.79、95%信頼区間:1.05~2.34)。  本研究では、アジュバント組換え型サブユニットワクチンは弱毒生ワクチンと比較して帯状疱疹の発症を予防できるものの、注射部位の副反応が多いことが示された。サブユニットワクチンの免疫不全者に対する有効性はどうか、帯状疱疹後神経痛に対する有効性はどちらのワクチンがより優れているか、追加接種は必要か、といった疑問点が残されているものの、今後、サブユニットワクチンの利用が広がっていくことが予想される。 本邦では、2016年3月に弱毒生ワクチンが帯状疱疹予防に使用できるようになったが、それに加えて、2018年3月にアジュバント組換え型サブユニットワクチン(商品名:シングリックス)が製造販売承認を取得した。高齢者の帯状疱疹では、痛みに伴うQOLの低下や髄膜炎などの重篤な合併症を引き起こすこともあり、可能な限りワクチンで予防することが望ましいと考える。

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第7回 意識障害 その6 薬物中毒の具体的な対応は?【救急診療の基礎知識】

●今回のPoint1)ABCの安定が最優先! 気管挿管の適応を正しく理解しよう!2)治療の選択は適切に! 胃洗浄、血液浄化の適応は限られる。3)検査の解釈は適切に! 病歴、バイタルサイン、身体所見を重視せよ!【症例】42歳女性の意識障害:これまたよく遭遇する症例42歳女性。自室のベッド上で倒れているところを、同居している母親が発見し、救急要請。ベッド脇には空のPTP(press through pack[薬のシート])が散在していた。救急隊接触時のバイタルサインは以下のとおり。どのようにアプローチするべきだろうか?●搬送時のバイタルサイン意識:200/JCS血圧:102/58mmHg 脈拍:118回/分(整) 呼吸:18回/分 SpO2:97%(RA)体温:36.9℃ 瞳孔:3/3mm +/+この症例、誰もが急性薬物中毒を考えると思います。患者の周りには薬のシートも落ちているし、おそらくは過量に内服したのだろうと考えたくなります。急性薬物中毒の多くは、経過観察で改善しますが、ピットフォールを理解し対応しなければ、痛い目に遭いかねません。「どうせoverdose(薬物過量内服)でしょ」と軽視せず、いちいち根拠をもって鑑別を進めていきましょう。重度の意識障害で意識することは?(表1)このコーナーの10's Ruleの「1)ABCの安定が最優先!」を覚えているでしょうか。重度の意識障害、ショックでは気管挿管を考慮する必要がありました。意識の程度が3桁(100~300/JCS)と重度の場合には、たとえ酸素化の低下や換気不良を認めない場合にも、確実な気道確保目的に気管挿管を考慮する必要があることを忘れてはいけません。薬物中毒に伴う重度の意識障害、出血性ショック(消化管出血、腹腔内出血など)症例が典型的です。考えずに管理をしていると、目を離した際に舌根沈下、誤嚥などを来し、状態の悪化を招いてしまうことが少なくありません。来院時の酸素化や換気が問題なくても、バイタルサインの推移は常に確認し、気管挿管の可能性を意識しておきましょう。●Rule1 ABCの安定が最優先!●Rule8 電解質異常、アルコール、肝性脳症、薬物、精神疾患による意識障害は除外診断!画像を拡大する薬物中毒のバイタルサイン内服した薬剤や飲酒の併用の有無によってバイタルサインは大きく異なります。覚醒剤やコカインなど興奮系の薬剤では、血圧や脈拍、体温は上昇します。それに対して、頻度の高いベンゾジアゼピン系薬に代表される鎮静薬ではすべて逆になります。飲酒もしている場合には、さらにその変化が顕著となります。瞳孔も重要です。興奮系では一般的に散瞳し、オピオイドでは縮瞳します。救急外来では明らかな縮瞳を認める場合には、脳幹病変以外にオピオイド、有機リン中毒を考えます。「目は口ほどにものを言う」ことがあります。自身で必ず瞳孔所見をとることを意識しましょう。薬物中毒の基本的な対応は?急性薬物中毒の場合には、意識障害が遷延することが少なくないため、内服内容、内服時間をきちんと確認しましょう。内服してすぐに来院した場合と、3時間経過してから来院した場合とでは対応が大きく異なります。薬物過量内服においても初療における基本的対応は常に一緒です。“Airway、Breathing、Circulation”のABCを徹底的に管理します。原因薬剤が判明している場合には、拮抗薬の有無、除染・排泄促進の適応を判断します。拮抗薬など特徴的な治療のある中毒は表2のとおりです。最低限これだけは覚えておきましょう。除染や排泄促進は、内服内容が不明なときにはルーチンに行うものではありません。ここでは胃洗浄の禁忌、血液透析の適応を押さえておきましょう。画像を拡大する胃洗浄の禁忌意識障害患者において、確実な気道確保を行うことなしに胃洗浄を行ってはいけません。誤嚥のリスクが非常に高いことは容易に想像がつくでしょう。また、酸やアルカリを内服した場合も腐食作用が強く、穿孔のリスクがあるため禁忌です。胃洗浄を行い、予後を悪くしてはいけません。意識状態が保たれ、内服内容が判明している場合に限って行うようにしましょう。もちろん薬物が吸収されてしまってからでは意味がないため、原則内服から1時間を経過している場合には適応はないと考えておいてよいでしょう。CTを撮影し薬塊などが胃内に貯留している場合には、胃洗浄が有効という報告もありますが、薬物中毒患者全例に胸腹部CTを撮影することは現実的ではありません1)。エコー検査で明らかに胃内に貯留物がある場合には、考慮してもよいかもしれません。活性炭の投与もルーチンに行う必要はありません。胃洗浄の適応症例には、洗浄後投与すると覚えておけばよいでしょう。血液透析の適応となる中毒体内に吸収されたものを、体外に除去する手段として血液透析が挙げられますが、これもまたルーチンに行うべきではありません。多くの薬物は血液透析では除去できません。判断する基準として、分布容積と蛋白結合率を意識しましょう。分布容積が小さく、蛋白結合率が低ければ透析で除去しえますが、そういったものは表3のような中毒に限られます。診療頻度の高いベンゾジアゼピン系薬や非ベンゾジアゼピン系薬(Z薬)、三環系抗うつ薬は適応になりません。ベンゾジアゼピン系薬、Z薬の過量内服は遭遇頻度が高いですが、それらのみの内服であれば過量に内服しても、きちんと気道を確保し管理すれば、一般的に予後は良好であり透析は不要なのです。画像を拡大する薬物中毒の検査は?1)心電図心電図は忘れずに行いましょう。QT延長症候群など、薬剤の影響による変化を確認することは重要です。内服時間や意識状態を加味し、経時的に心電図をフォローすることも忘れてはいけません。以前の心電図の記録が存在する場合には、必ず比較し新規の変化か否かを評価しましょう。2)血液ガス酸素化や換気の評価、電解質や血糖値の評価、そして中毒に伴う代謝性アシドーシスを認めるか否かを評価しましょう。3)尿中薬物検査キットトライエージDOAなどの尿中薬物検査キットが存在し、診療に役立ちますが、結果の解釈には注意しなければなりません。陽性だから中毒、陰性だから中毒ではないとはいえないことを覚えておきましょう。偽陽性、偽陰性が少なくないため、病歴と合わせ、根拠の1つとして施行し、結果の解釈を誤らないようにしましょう。薬物中毒疑い患者の実際の対応“10's Rule”にのっとり対応することに変わりはありません。Ruleの1~4)では、重度の意識障害であるため、気管挿管を意識しつつ、患者背景を意識した対応を取ります。薬物過量内服患者の多くは女性、とくに20~50代です。また、薬物過量内服は繰り返すことが多く、身体所見では利き手とは逆の手にリストカット痕を認めることがあります。意識しておくとよいでしょう。バイタルサインがおおむね安定していれば、低血糖を否定し、頭部CTを撮影します。この場合には、脳卒中の否定以上に外傷検索を行います。薬物中毒の患者は、アルコールとともに薬を内服していることもあり、転倒などに伴う外傷を併発する場合があるので注意しましょう。また、採血では圧挫に伴う横紋筋融解症*を認めることもあります。適切な輸液管理が必要となるため、CK値や電解質、腎機能は必ず確認しましょう。アルコールの関与を疑う場合には、浸透圧ギャップからアルコールの推定血中濃度を計算すると、診断の助けとなります。詳細は、次回以降に解説します。*急性中毒の3合併症:誤嚥性肺炎、異常体温、非外傷性圧挫症候群急性薬物中毒の多くは、特異的な治療をせずとも時間経過とともに改善します。また、繰り返すことが多く、再来した場合には軽視しがちです。そのため、確立したアプローチを持たなければ痛い目をみることが少なくないのです。外傷や痙攣、誤嚥性肺炎の合併を見逃す、アルコールとともに内服しており、症状が遷延するなどはよくあることです。根拠をもって確定、除外する意識を常に持ちながら対応しましょう。症例の経過本症例では空のPTPの存在や40代の女性という背景から、第一に薬物過量内服を疑いながら、Ruleにのっとり対応しました。母親から病歴を聴取すると、来院3時間前までは普段どおりであり、その後患者の携帯電話の記録を確認すると、付き合っている彼氏とのメールのやり取りから、来院2時間ほど前に衝動的に薬を飲んだことが判明しました。内服内容もベンゾジアゼピン系の薬を中心としたもので致死量には至らず、採血や頭部CTでも異常がないことが確認できたため、モニタリングをしながら、家族付き添いの下、入院管理としました。時間経過とともに症状は改善し、翌日には意識清明、独歩可能となり、かかりつけの精神科と連携を取り、退院となりました。本症例は典型的な薬物中毒症例であり、基本的なことを徹底すれば恐れることはありません。きちんと病歴や身体所見をとること、バイタルサインは興奮系か抑制系かを意識しながら解釈し、瞳孔径を忘れずに確認すればよいのです。次回は、アルコールによる意識障害のピットフォールを、典型的なケースから学びましょう。1)Benson BE, et al. ClinToxicol(Phila). 2013;51:140-146.

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