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北海道地震で先遣JMAT初運用

 2018年9月12日、日本医師会は、先日の平成30年北海道胆振東部地震災害対策について記者会見を行った。中川 俊男氏(同会副会長)と石川 広巳氏(同会常任理事)を中心に、災害当日からの活動内容と今後の対策について語られた。初の「先遣JMAT(日本医師会災害医療チーム)」運用から活動開始・9月6日  3時07分 北海道胆振東部地震発生  3時19分 都道府県医師会に対し、災害時情報共有システムを通して情報提供を要請  6時15分 北海道医師会 災害対策本部を設置 11時54分 日本医師会 災害対策本部(本部長:横倉 義武氏/本会会長)を設置・9月7日 15時00分 長瀬 清氏(北海道医師会長)をリーダーとする先遣JMATが苫小牧医師会を訪問・9月8日 20時30分 北海道医師会、DMAT医療救護調整本部よりJMAT2隊の派遣要請を受け、手稲渓仁会病院・勤医協中央病院のチーム派遣を決定・9月9日 10時28分 JMATが随時被災地に到着し、DMATから引き継ぎを受けて活動開始 9月11日現在、JMATはむかわ町に5グループ派遣されており、待機が1グループ。先遣JMATの活動は終了している。派遣されたメンバーの内訳は、医師8名、看護職員6名、薬剤師3名、他医療関係者4名、事務職員5名の計26名。いつ発生するかわからない地震に備え、停電への対策を 石川氏は、「今回の地震で物流が大打撃を受け、ライフラインの重要さを改めて感じた」と語り、一時北海道の全域が停電したことに触れ、「現状の医療は電力に頼らざるをえないが、停電時の選択肢を多く備えておくことが重要だ。自家発電がないような診療所などでは、自前で訓練を行っているところもあるので、見習って取り組んでほしい」と強調した。※JMATの目的と運用について JMATは、被災者の生命及び健康を守り、被災地の公衆衛生を回復し、地域医療の再生を支援することを目的とする災害医療チームである。災害発生時、被災地の都道府県医師会の要請に基づく日本医師会からの依頼により、全国の都道府県医師会が、郡市区医師会や医療機関などを単位として編成する。日本医師会の直接的な災害対応能力とする。 活動内容は、主に災害急性期以降における避難所・救護所等での医療や健康管理、被災地の病院・診療所への支援(災害前からの医療の継続)である。さらに、医療の提供という直接的な活動にとどまらず、避難所の公衆衛生、被災者の栄養状態や派遣先地域の医療ニーズの把握と対処から、被災地の医療機関への円滑な引き継ぎまで、多様かつ広範囲におよぶ。■参考公益社団法人日本医師会 防災業務計画公益社団法人日本医師会 防災業務計画 JMAT要綱■関連番組(CareNeTV)大地震発生!そのとき僕らがすべきこと‐フツウの医師のための災害医療入門‐第2回 災害時の医療体制を知る‐専門チームの役割とは ※期間限定で無料公開

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重症の二次性MRに経皮的僧帽弁修復術の効果は?/NEJM

 重症の二次性僧帽弁閉鎖不全症(MR)患者で、薬物療法+経皮的僧帽弁修復術を受けた患者と薬物療法のみを受けた患者を比較した結果、1年時点の死亡率または予定外の入院率について有意な差はなかった。フランス・Hopital Cardiovasculaire Louis PradelのJean-Francois Obadia氏らが、MitraClip(Abbott Vascular)デバイスを用いた無作為化試験「MITRA-FR(Percutaneous Repair with the MitraClip Device for Severe Functional/Secondary Mitral Regurgitation)」の結果を報告した。NEJM誌オンライン版2018年8月27日号掲載の報告。左室駆出率が低下した慢性心不全患者では、重症の二次性MRが予後不良に関わるが、これらの患者集団において、経皮的僧帽弁修復術が臨床転帰を改善するかは明らかになっていなかった。MitraClipは2008年にEuropean Certificate of Conformity(CEマーク)を取得、本邦では2018年4月に保険適用となっている。12ヵ月時点の全死因死亡・心不全予定外入院の発生を評価 MITRA-FR試験は、フランスで行われた第III相の多施設共同無作為化非盲検試験。重症の二次性MR(有効逆流弁口面積>20mm2、または逆流量/拍>30mLと定義)で、左室駆出率15~40%、症候性心不全を有する患者を、薬物療法+経皮的僧帽弁修復術を受ける群(介入群)または薬物療法のみを受ける群(対照群)に、1対1の割合で無作為に割り付けて追跡した。 主要有効性評価項目は、12ヵ月時点の全死因死亡・心不全による予定外入院の複合であった。有意差はなく介入群54.6%、対照群51.3% 被験者は2013年12月~2017年3月に、フランス国内37施設で集められ、307例が無作為化を受け、intention-to-treat解析には各群152例が包含された。年齢は介入群70.1±10.1歳、対照群70.6±9.9歳、75歳超患者がそれぞれ33.6%、38.8%、男性患者が78.9%、70.4%。NYHA心機能分類IIが36.8%、28.9%、IIIが53.9%、63.2%、また有効逆流弁口面積は両群とも31mm2、逆流量は両群とも45mL、左室駆出率は33.3%、32.9%であった。 12ヵ月時点で、主要複合評価項目の発生が認められたのは、介入群54.6%(83/152例)、対照群51.3%(78/152例)であった(オッズ比[OR]:1.16、95%信頼区間[CI]:0.73~1.84、p=0.53)。項目別に見ると、全死因死亡の発生率は、24.3%(37/152例)vs.22.4%(34/152例)であり(HR:1.11、95%CI:0.69~1.77)、心不全による予定外入院の発生率は、48.7%(74/152例)vs.47.4%(72/152例)であった(1.13、0.81~1.56)。

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入院高齢者の降圧治療、7分の1が退院時タイトに/BMJ

 非心臓系疾患で入院した高齢者の7人に1人が、退院時に降圧治療が強化されていることが、米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のTimothy S. Anderson氏らによる検討の結果、明らかにされた。強化となった患者の半数以上は、入院前の外来血圧コントロールが良好であった患者だという。著者は、「退院し自宅に戻った高齢者の降圧治療が有害なほど過度にならないように、より注意を払う必要がある」と指摘している。入院した患者の半数以上が、退院時には複数の外来薬物療法が必要となる。血圧の一過性の上昇は入院した成人患者では一般的であるが、入院が、高齢患者の外来降圧治療の強化につながるかどうかは、これまで検討されていなかった。BMJ誌2018年9月12日号掲載の報告。非心臓系疾患で65歳以上の高血圧患者、入院前後の処方内容を精査 研究グループは、2011~13年の米国退役軍人ヘルスシステムのデータを用いて、非心臓系で入院した高血圧を有する65歳以上の高齢患者のうち、どれくらいが退院時に降圧治療が強化されていたか、またそれらの強化に関する妥当性のマーカーを特定するため、後ろ向きコホート研究にて調べた。 主要評価項目は降圧治療の強化で、入院前の使用薬物と比べて、退院時に降圧薬の種類が増えていた、また増量となっていた場合と定義した。14%が強化、ベネフィットの有無は検討されていない? 対象被験者は1万4,915例(年齢中央値76歳[範囲:69~84歳])。そのうち9,636例(65%)が、入院前の外来血圧は良好にコントロールされていた。 全体で2,074例(14%)が、退院時に降圧治療が強化されていた。そのうち半数以上(1,082例)は、入院前の血圧コントロールが良好だった患者であった。 潜在的交絡因子補正後、入院時血圧が上昇していた患者において、退院時の降圧レジメンが強化となる関連性が強く認められた。 入院前の外来血圧コントロールが良好であった患者で、退院時に降圧レジメンが強化されていたのは、入院時に血圧上昇が認められなかった患者8%(95%信頼区間[CI]:7~9)、中程度に上昇が認められた患者24%(95%CI:21~26)、高度に上昇が認められた患者40%(34~46)であった。 タイトな血圧コントロールから得られるベネフィットが少ないと思われる(余命が限られている、認知症、転移を有するがん)患者と、ベネフィットが大きいと思われる(心筋梗塞、脳血管疾患、腎疾患の既往がある)患者において、強化率に差は認められなかった。

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ニボルマブ、胸膜中皮腫の予後改善に期待

 2018年9月14日、小野薬品工業とブリストル・マイヤーズスクイブが行ったプレスセミナーで、アスベスト疾患研究・研修センター所長の岸本 卓巳氏が「胸膜中皮腫の病態・疫学・診断・治療変遷」と題して講演した。増加している中皮腫 中皮腫は中皮細胞由来または中皮細胞への分化を示す腫瘍で、胸膜、腹膜、心膜、精巣鞘膜に発生する。日本における中皮腫の発生および死亡者数は増加傾向である。2016年の中皮腫死亡者は1,550人であり、集計データの存在する1995年からみると、その数は3倍となっている。これは、戦後の経済成長期のアスベストの輸入の増加と相関しており、アスベスト曝露から40~50年経過して中皮腫死亡者数が増加したと考えられる。今後の傾向として、職業曝露による中皮腫は減少してくものの、アスベスト自体は存在しており、ビル解体などによる低濃度曝露は今後も続くため、患者数は減少しないのではないか、と岸本氏は述べる。予後不良な胸膜中皮腫、その治療がニボルマブで進化 胸膜中皮腫の予後は不良で、無治療だと生存期間(OS)は4ヵ月程度である。胸膜中皮腫の薬物治療は、80年代のアドリアマイシン・シクロホスファミド併用、90年代のシスプラチンと変遷してきたが、いずれも芳しい成績は示していない。2003年にシスプラチン・ペメトレキセド併用が登場し、OS中央値は、それ以前の9ヵ月から、12ヵ月程度に改善する。しかし、その差は3ヵ月であり、さらにシスプラチン・ペメトレキセドで進行した後の有効な治療手段が存在しなかった。胸膜中皮腫の治療がニボルマブで進化? そのようななか、胸膜中皮腫の2次治療でニボルマブの有効性が示された。国内第II相ONO-4538-41試験では、ペメトレキセド・プラチナ併用治療で進行した2次治療以降の悪性中皮腫に、ニボルマブ240mg/日単剤を2週ごと投与し、安全性と有効性を評価した。 結果、部分奏効(PR)は34例中10例(29.4%)に認められた。病型別にみると、上皮型のみならず、シスプラチン・ペメトレキセド併用が無効な肉腫型、二相型(上皮型と肉腫型が混在するもの)でも効果がみられている。OSはまだ中央値に達しておらず、無増悪生存期間(PFS)も6.1ヵ月と従来と比べ良好である。「今までの治験では、ほとんどが良くても不変(SD)。PRが10例も出ることは画期的」と岸本氏は言う。今後、シスプラチン・ペメトレキセドへの上乗せ効果、また、術前・術後補助療法への応用、CTLA-4など他の免疫治療薬との併用など、難渋してきた胸膜中皮腫治療に対し、ニボルマブのエビデンス創出が待たれる。中皮腫が抱える問題 中皮腫が抱える問題として、確定診断や病型鑑別といった診断の難しさがある。そのためか、現在でも10数%程度の誤診が報告されているという。それらの問題の解決策として、今後は、臨床医と病理医のスキルアップ、病理医の増員が重要な要素になりそうである。

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被災地での診療に役立つコンテンツ

このたびの西日本豪雨、台風、北海道胆振東部地震により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。CareNet.comでは、被災地での診療に役立つコンテンツをご用意しております。被災地に入られる前の準備に、知識のブラッシュアップにご覧ください。(期間限定:10月31日まで公開いたします)

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EBMの威力を痛感させたGLOBAL LEADERS試験(解説:後藤信哉氏)-914

 ステント留置後の血栓性閉塞にはアスピリン・チクロピジン併用療法が画期的効果を示した。その後、多くの抗血小板薬が冠動脈インターベンション、急性冠症候群を対象として開発された。血栓イベントを恐れるあまり、欧米では大容量の抗血小板薬が使用され、出血イベントが増えた。その結果、抗血小板薬の早期中止を求めて「必要期間短縮」を目指すランダム化比較試験が計画された。本研究でも12ヵ月のアスピリン・P2Y12受容体阻害薬(クロピドグレルまたはチカグレロル)を標準治療として、アスピリン・チカグレロル1ヵ月使用後、チカグレロル単剤にするプロトコールと比較された。実臨床に近い試験としてエンドポイントは冠動脈の閉塞を反映するQ波性心筋梗塞と総死亡とされた。 世界の実臨床を反映する試験として、試験結果以上にベースラインの各項目が興味深い。登録された症例の半数弱は急性冠症候群であった。70%以上の症例は橈骨動脈アプローチが選択されている。インターベンション施行前から75%程度の症例ではTIMI 3の血流があり、インターベンション後に99%以上になった。カテーテルの術者にとってステント血栓症、Q波性心筋梗塞に興味が集中しがちだが、これらのイベントは総死亡の半数以下であった。総死亡の詳細は示されていない。心血管死亡でなく総死亡であることに注目する必要がある。急性冠症候群、冠動脈インターベンション後の症例は血栓イベントリスクが高いとして抗血小板薬の開発標的となっていた。今回のGLOBAL LEADERS試験は半数に急性冠症候群を選択しても、冠動脈インターベンション後の症例の予後は現在の標準治療にて十分に良好であることを示した。多数の薬剤を開発し、多数のランダム化比較試験を施行した結果、疾病の予後がシステム的に改善された好例である。まさに仮説検証を繰り返し、標準治療をシステム的に改善させたEBMの威力を実感させた試験であった。

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第6回 内科からのオーグメンチン・クラリスロマイシンの処方 (後編)【適正使用に貢献したい  抗菌薬の処方解析】

前編 Q1処方箋を見て、思いつく症状・疾患名は?Q2患者さんに確認することは?Q3 患者さんに何を伝える?副作用と再受診 キャンプ人ペニシリン系の副作用である下痢、発疹、クラリスロマイシンの副作用である下痢について説明します。また、原因菌が不明なので、出張中もきちんと薬を飲んで再度病院へ受診して点滴するように説明します。抗菌薬を決まった時間に服用 奥村雪男オーグメンチン®配合錠に含まれるアモキシシリンがペニシリン系で時間依存であることから、飲み忘れなく定時に服用することが大事であることを説明します。他院受診時に服薬状況を伝えることとアセトアミノフェンの服用方法 ふな3出張先などで体調が急変した場合に備えて、必ずおくすり手帳(もしくは薬情)を携帯して、これらの薬剤を服用していることを受診先でも伝えるように説明します。また、アセトアミノフェンの量が多めなので、高熱や寒気がひどくなければ、1回300mg 1錠でも効果は得られることと、1回2錠で服用する場合にはできれば6時間、最低4時間をあけて、1日2回までの服用にとどめるよう伝えます。飲酒や喫煙を控える JITHURYOU薬剤と同時に飲酒することはもちろん、飲酒も控える(特にアセトアミノフェンと飲酒は代謝が促進され、肝毒性のリスクが上昇する)ことを伝えます。仕事が多忙のようですが、安静にして外出は控えたほうが良いです。咳嗽が誘発されるので当然喫煙は控えるよう伝えます。他者にうつさないように わらび餅仕事を続けるとのことなので、他者にうつさぬよう感染対策(マスクや手洗い、消毒など)をお願いします。原因菌がはっきりしていないので、良くなっても途中で服薬を中断せず、3日以内に再受診するよう説明します。治癒傾向 中西剛明治療の経過で、食欲不振、横になるより起きていたほうが楽、という状況が改善されない場合は「無効」「悪化」を疑わなくてはいけません。眠ることができるようになった、食欲が回復してきたら治癒傾向ですよ、とお話しします。Q4 疑義照会をする?しない?疑義照会するオーグメンチン®配合錠の規格 奥村雪男添付文書上のオーグメンチン®配合錠の用法用量は「1回375mg 分3~4 6~8時間」なので、念のためオーグメンチン®配合錠の規格が125RSでなく250RSで良いか確認します。ただし、原因菌としてペニシリン耐性肺炎球菌を想定して、アモキシシリンを高用量で処方した可能性を踏まえておきます。CYP3A4を基質とする併用禁忌の薬剤を服用していて中止できない場合は、マクロライド系でCYP3A4阻害作用の弱いアジスロマイシンへの変更を提案します。消化器系の副作用予防を考慮 清水直明オーグメンチン®配合錠250RS 6錠/日は添付文書の年齢、症状により適宜増減の範囲内、アモキシシリンは1,500mgと高用量で、S. pneumoniaeを念頭においた細菌性肺炎の治療としては妥当と考えます。ただし、オーグメンチン®配合錠250RSでアモキシシリンを1,500mg投与しようとすると、必然的にクラブラン酸の量も多くなり、消化器系の副作用が出やすくなると思います。小児用ではクラブラン酸の比率を下げた製剤がありますが、成人用ではありません。そのため、オーグメンチン®配合錠250RS 3錠/日+アモキシシリン錠250mg 3錠/日を組み合わせて投与する方が、消化器系副作用の可能性は低くできると思うので疑義照会します(大部分のM. catarrhalisや一部のH. influenzae、あるいは一部の口腔内常在菌は、β-ラクタマーゼを産生しアモキシシリンを不活化する可能性があり、β-ラクタマーゼ阻害薬の配合剤が治療には適しているとされているので、あえてオーグメンチン®配合錠とアモキシシリンの組み合わせを提案します)。クラリスロマイシンについては、非定型肺炎も視野に入れて併用されていますが、M. pneumoniaeについてはマクロライド耐性株が非常に増加しています。しかし、そのような中でもM. pneumoniaeに対しての第1選択はクラリスロマイシンなどのマクロライド系薬であり4)、初期治療としては妥当と考えます。細菌性肺炎であったとしても、マクロライド系薬の新作用※3を期待して併用することで、症状改善を早めることができる可能性があるため併用する意義があると思います。※3 クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬は、抗菌作用の他に、免疫炎症細胞を介する抗炎症作用、気道上皮細胞における粘液分泌調整作用、バイオフィルム破壊作用などをもつことが明らかになっている。保険で査定されないように 中西剛明抗菌薬の2種併用のため、疑義照会をします。医師から見ると「不勉強な薬剤師だ」と勘違いされてしまうかもしれませんが、抗菌薬の併用療法は根拠がない場合、査定の対象になることがあり、過去査定された経験があります。そのため「併用の必要性を理解している」上での問い合わせをします。耐性乳酸菌製剤の追加 中堅薬剤師過去に抗菌薬でおなかが緩くなって飲めなかったことがある場合は、耐性乳酸菌製剤の追加を依頼します。併用禁忌に注意 児玉暁人クラリスロマイシンとの併用禁忌薬を服用していれば、疑義照会をします。クラリスロマイシンの処方日数 ふな3セフトリアキソンを点滴していることから,処方医は細菌性肺炎を想定しつつも「成人市中肺炎診療ガイドライン」から非定型肺炎の疑いも排除できないため、クラリスロマイシンを追加したと考えました。セフトリアキソン単剤では、万一、混合感染であった場合に非定型肺炎の原因菌が増殖しやすい環境になってしまうことが懸念されるため、治療初期からクラリスロマイシンとの併用が望ましいと考えられるので、クラリスロマイシンの処方を4日に増やして、今日からの服用にしなくて良いのか確認します。基礎疾患の有無を確認してから 柏木紀久細菌性肺炎で原因菌が不明の場合を考え、まず「成人市中肺炎診療ガイドライン」に沿って基礎疾患の有無を確認します<表3> 。軽症基礎疾患がある場合のβ-ラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリンは常用量と考えられるので、軽度基礎疾患が確認できた場合にはオーグメンチン®配合錠が高用量で良いのか確認します。膿や痰などの培養検査の有無の確認。検査をしていなければ検査依頼をします。基礎疾患がない場合では、細菌性肺炎を考えつつも出張などで他者へ感染させる可能性を考慮して、非定型肺炎や混合感染を完全には排除せずクラリスロマイシンも処方したのでは、などと考えますが、念のためクラリスロマイシンの処方意図を確認します。疑義照会をしないガイドラインに記載有り キャンプ人特にしません。非定型肺炎との鑑別がつかない場合は、「JAID/JSC感染症治療ガイド2014」2)にも同用量の記載があります。協力メンバーの意見をまとめました疑義照会については・・・ 疑義照会をする オーグメンチン®配合錠の消化器系の副作用予防・・・3名抗菌薬の2種併用について・・・2名オーグメンチン®配合錠の規格の確認・・・1名耐性乳酸菌製剤の追加依頼・・・1名併用禁忌薬について・・・1名クラリスロマイシンの処方日数・・・1名基礎疾患に基づいて疑義照会・・・1名 疑義照会をしない 2名1)日本呼吸器学会呼吸器感染症に関するガイドライン作成委員会. 成人市中肺炎診療ガイドライン. 東京、 日本呼吸器学会、 2007.2)JAID/JSC感染症治療ガイド・ガイドライン作成委員会. JAID/JSC感染症治療ガイド2014. 東京, 一般社団法人日本感染症学会, 2015.3)日本結核病学会. 結核診療ガイドライン 改訂第3版. 東京, 南江堂, 2015.4)「 肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療方針」策定委員会. 肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療指針. 東京, 日本マイコプラズマ学会, 2014.

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うつ病、治療抵抗性うつ病、自殺行動に対するブプレノルフィンの有効性に関するシステマティックレビュー

 うつ病治療において、いくつかの薬理学的な選択肢が実施可能であるが、抗うつ薬治療を実施した患者の3分の1では、十分な治療反応が得られず、完全寛解には達していない。そのため、抗うつ薬による薬物治療で治療反応が得られなかった、または治療反応が不十分だった患者に対処するための、新たな戦略が必要とされている。イタリア・ジェノバ大学のGianluca Serafini氏らの研究結果によると、オピオイド系が気分やインセンティブの調整に有意に関与しており、新規治療薬としての適切なターゲットとなりうることが明らかとなった。International Journal of Molecular Sciences誌2018年8月15日号の報告。 本研究では、うつ病、治療抵抗性うつ病、非自殺的な自傷行為、自殺行動に対するブプレノルフィンの使用に関する文献についてシステマティックレビューを行った。ブプレノルフィンとうつ病または治療抵抗性うつ病、自殺、難治性うつ病のキーワードを使用し、PubMedおよびScopusのデータベースより検索を行った。 主な結果は以下のとおり。・低用量のブプレノルフィンは、抑うつ症状、重度な自殺念慮、非自殺自傷を軽減するために有効かつ忍容性が高く、安全な選択肢であることが、いくつかのエビデンスにより示された。これは、治療抵抗性うつ病患者においても認められた。・しかし、ブプレノルフィンの長期的な効果や、ブプレノルフィンと特定の薬剤(たとえば、samidorphan、ナロキソン、naltrexone)との併用、ブプレノルフィンの単独療法または標準的な抗うつ薬治療への補助療法による相対的な有効性の評価、ならびに最適な投与間隔についての均一なガイダンスを得るためには、より多くの研究が必要である。■関連記事SSRI治療抵抗性うつ病に対する増強療法の比較SSRI治療抵抗性うつ病への効果的な増強療法治療抵抗性うつ病に対する心理的サポートとしてのシロシビンの6ヵ月追跡調査

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冬季の高齢者の感染症対策はワクチンで

 2018年9月6日、ファイザー株式会社は都内において、高齢者の冬場の感染症対策に関するプレスセミナーを開催した。セミナーでは、冬季の肺炎についてや同社が行った肺炎球菌ワクチンに関するアンケート結果が公表された。高齢者が陥る肺炎の「負のスパイラル」 セミナーでは、講師に長谷川 直樹氏(慶應義塾大学医学部 感染症制御センター 教授)を迎え、「今から取り組む冬場に向けての高齢者の感染症対策~65歳以上の肺炎球菌ワクチン接種についてのコミュニケーション実態調査を踏まえて~」をテーマにレクチャーが行われた。 高齢化の進行するわが国では、65歳以上の97.9%が肺炎で死亡するなど肺炎への対応は大きな課題となっている(厚生労働省 平成29年人口動態統計)。高齢者では、肺炎を発症し入院などするとADLが低下し、それにより退院後も心身機能が低下、寝たきりになったり、嚥下機能が弱ったりすることで、さらに肺炎を再発する「負のスパイラル」を引き起こすと危惧されている。 市中肺炎における原因微生物では、圧倒的に肺炎球菌が多く、医療・介護関連でも肺炎球菌が一番多い検出菌として報告されている。また、基礎疾患として、COPDなどの慢性肺疾患、喘息、慢性心疾患、糖尿病などがある65歳以上の高齢者では肺炎発症リスクが高く1)、さらには重症インフルエンザに罹患後、肺炎に感染するリスクも報告されている(日本呼吸器学会インフルエンザ・インターネットサーベイ)。肺炎、インフルエンザはワクチンの併用接種でリスクを縮小 こうした肺炎には予防ワクチンが有効であるが、現在わが国で成人に接種できる肺炎球菌ワクチンは2種類ある。 1つは23価肺炎球菌ポリサッカライドワクチン(商品名:ニューモバックス)で、2歳以上から接種ができる多糖体ワクチンである。接種経路は筋肉内または皮下となっている。幅広い年代で使用できる反面、約5年で抗体価が低下するために再接種の必要があるとされている。もう1つは13価肺炎球菌結合型ワクチン(同:プレベナー)で、2ヵ月齢~6歳未満(接種経路は皮下)、65歳以上(接種経路は筋肉内)で接種できる。主に小児の肺炎予防ワクチンとして定期接種され、修正免疫を獲得するワクチンであるとされる。 両ワクチンの使い分けについては、長谷川氏は私見としながらも「高齢者や慢性疾患のある患者には両方接種が望ましい選択。外来などでは、日本呼吸器学会と日本感染症学会の合同委員会表明の『65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種の考え方』などに従って患者と相談し決めていくことになる」と考えを述べた。 また、インフルエンザワクチンとの併用接種については、「『成人肺炎診療ガイドライン』や日本内科医会の見解にもあるように併用接種が強く推奨されていることから、機会を捉えて高齢者や肺炎リスクの高い患者などには接種の必要性を説明・実施するなど、医療者側の対応が必要だ」と強調した。ワクチン接種について医師と患者で大きな溝 つぎに医師と患者のワクチンギャップに関するアンケート調査結果を報告した。この アンケートは、全国の呼吸器内科の医師150名および65歳以上の男女300名を対象に、「成人の肺炎球菌ワクチンについてのコミュニケーション実態調査」を行ったもの(2018年3月30日~31日・インターネット調査、ファイザー株式会社が実施)。 「肺炎球菌ワクチン接種の考え方」ついて、医師の80%が「定期接種に限らず任意接種制度も上手に利用すべき」と考えているのに対し、患者では17.7%しか同様の考えを持っておらず、53.7%の患者は「定期接種またはその予定で十分」と考えていること(医師の同じ考えは18.0%)が判明した。また、「ワクチン接種に関する患者との質問のやり取り」では、医師の72.7%(109/150)が「患者は疑問に思うことを医師に十分に伝えていない」と考えているのに対し、5分以上診療で話している患者の77.1%(54/70)が「気になることは医師に質問できている」と回答するなど、両者の意識の違いも明らかとなった。 こうしたアンケートを踏まえ同氏は、「ワクチンが肺炎罹患の減少と健康寿命延伸の1つとして活かされるには、患者が納得して接種できるように、両者でよりよいコミュニケーションがなされる必要があり、呼吸器内科だけでなく診療科を超えた取り組みがカギとなる」と期待を語り、講演を終えた。●文献1)Shea KM, et al. Open Forum Infect Dis. 2014;1:ofu024.■参考65歳以上の肺炎球菌ワクチン接種についてのコミュニケーション実態調査(ファイザー社調査結果)

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リバーロキサバン、 非心房細動・冠動脈疾患併発の心不全増悪に有効か/NEJM

 心不全は、不良な予後が予測されるトロンビン関連経路の活性化と関連する。フランス・Universite de LorraineのFaiez Zannad氏らCOMMANDER HF試験の研究グループは、慢性心不全の増悪で入院し、左室駆出率(LVEF)の低下と冠動脈疾患がみられ、心房細動はない患者の治療において、ガイドラインに準拠した標準治療に低用量のリバーロキサバンを追加しても、死亡、心筋梗塞、脳卒中の発生を改善しないことを示した。リバーロキサバンは、トロンビンの産生を抑制する経口直接第Xa因子阻害薬であり、低用量を抗血小板薬と併用すると、急性冠症候群および安定冠動脈疾患の患者において、心血管死、心筋梗塞、脳卒中の発生が低減することが知られている。NEJM誌オンライン版2018年8月27日号掲載の報告。32ヵ国628施設で、心不全増悪患者約5,000例を登録 本研究は、32ヵ国628施設が参加した二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験(Janssen Research and Development社の助成による)。対象は、3ヵ月以上持続する慢性心不全がみられ、LVEF≦40%、心不全増悪(インデックスイベント)による入院後21日以内で、冠動脈疾患を有し、ガイドラインに準拠した適切な薬物療法を受け、抗凝固療法は受けていない患者であった。心房細動がみられる患者は除外された。 2013年9月~2017年10月の期間に、5,022例(ITT集団)が登録され、リバーロキサバン(2.5mg、1日2回)+標準的抗血小板療法を施行する群に2,507例、プラセボ+標準的抗血小板療法を施行する群に2,515例が割り付けられた。追跡期間中央値は21.1ヵ月であった。 有効性の主要アウトカムは、全死因死亡、心筋梗塞、脳卒中の複合であり、安全性の主要アウトカムは、致死的出血と、後遺障害が発生する可能性がある重要部位(頭蓋内、髄腔内、眼内など)の出血の複合であった。脳卒中は抑制、大出血リスクが高い 平均年齢はリバーロキサバン群が66.5±10.1歳、プラセボ群は66.3±10.3歳で、女性がそれぞれ22.0%、23.8%含まれた。心筋梗塞が76.2%、75.2%、脳卒中が8.3%、9.7%、糖尿病が40.8%、40.9%、高血圧が75.7%、75.0%に認められた。 有効性の主要複合アウトカムの発生率は、リバーロキサバン群が25.0%(626/2,507例)、プラセボ群は26.2%(658/2,515例)であり、両群間に有意な差は認めなかった(ハザード比[HR]:0.94、95%信頼区間[CI]:0.84~1.05、p=0.27)。項目別にみると、全死因死亡はリバーロキサバン群:21.8% vs.プラセボ群:22.1%(HR:0.98、95%CI:0.87~1.10)、心筋梗塞3.9 vs.4.7%(0.83、0.63~1.08)、脳卒中は2.0 vs.3.0%(0.66、0.47~0.95)であった。 安全性の主要複合アウトカムの発生率は、リバーロキサバン群が0.7%(18/2,499例)、プラセボ群は0.9%(23/2,509例)と、両群間に有意な差はみられなかった(HR:0.80、95%CI:0.43~1.49、p=0.48)。項目別にみると、致死的出血(リバーロキサバン群:0.4% vs.プラセボ群:0.4%、HR:1.03、95%CI:0.41~2.59、p=0.95)および後遺障害が発生する可能性のある重要部位の出血(0.5 vs.0.8%、0.67、0.33~1.34、p=0.25)について両群間の有意差はなかったが、大出血リスクはリバーロキサバン群のほうが有意に高かった(3.3 vs.2.0%、1.68、1.18~2.39、p=0.003)。 著者は、「リバーロキサバンが心血管アウトカムを改善しなかった最も可能性の高い理由は、トロンビン介在性イベントは、心不全で入院したばかりの患者における心不全関連イベントの大きな要因ではないことである」とし、「事実、本試験で最も頻度の高い単一のイベントは心不全による再入院であり、アテローム血栓性イベントよりもむしろ心不全が、実質的な死亡割合に寄与している可能性がある」と指摘している。

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心アミロイドーシス治療、タファミジスが有望/NEJM

 トランスサイレチン型心アミロイドーシスは、生命を脅かす希少疾患だが、米国・コロンビア大学アービング医療センターのMathew S. Maurer氏らATTR-ACT試験の研究グループは、トランスサイレチン型心アミロイドーシス治療において、タファミジスが全死因死亡と心血管関連の入院を低減し、6分間歩行テストによる機能やQOLの低下を抑制することを示した。本症は、ミスフォールディングを起こしたトランスサイレチン蛋白から成るアミロイド線維が、心筋に沈着することで引き起こされる。タファミジスは、トランスサイレチンを特異的に安定化させることで、アミロイド形成を抑制する薬剤で、日本ではトランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーの末梢神経障害の治療薬として承認されている。NEJM誌2018年9月13日号掲載の報告。対象は年齢18~90歳のトランスサイレチン型心アミロイドーシス患者 本研究は、タファミジスの有用性の評価を目的とし、13ヵ国48施設が参加した国際的な多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化第III相試験。2013年12月~2015年8月の期間に患者登録が行われた(Pfizerの助成による)。 対象は、年齢18~90歳、生検検体の分析でアミロイド沈着が確定されたトランスサイレチン型心アミロイドーシス(トランスサイレチン遺伝子TTR変異陽性[ATTRm]および野生型トランスサイレチン蛋白[ATTRwt])の患者であった。 被験者は、タファミジス80mg、同20mg、プラセボを1日1回投与する群に、2対1対2の割合で無作為に割り付けられ、30ヵ月の治療を受けた。 主要エンドポイントとして、Finkelstein-Schoenfeld法を用いて、全死因死亡の評価を行い、引き続き心血管関連入院の頻度を評価した。副次エンドポイントは、ベースラインから30ヵ月時までの6分間歩行テストの変化およびKansas City Cardiomyopathy Questionnaire-Overall Summary(KCCQ-OS、点数が高いほど健康状態が良好)のスコアの変化とした。トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者の30ヵ月死亡が30%低下、心血管関連入院は32%低下 トランスサイレチン型心アミロイドーシス患者441例が登録され、タファミジス群(80mg、20mg)に264例、プラセボ群には177例が割り付けられた。全体の年齢中央値は75歳で、約9割が男性であり、106例(24%)がATTRmであった。 タファミジス群の173例、プラセボ群の85例のトランスサイレチン型心アミロイドーシス患者が試験を完遂した。所定の治療アドヒアランス率(計画用量の80%以上を達成した患者の割合)は高く、タファミジス群が97.2%、プラセボ群は97.0%だった。 Finkelstein-Schoenfeld法による30ヵ月時の全死因死亡および心血管関連入院は、タファミジス群がプラセボ群に比べ良好であった(p<0.001)。Cox回帰分析による全死因死亡率は、タファミジス群が29.5%(78/264例)と、プラセボ群の42.9%(76/177例)に比べ有意に低かった(ハザード比[HR]:0.70、95%信頼区間[CI]:0.51~0.96)。また、心血管関連入院率はそれぞれ0.48件/年、0.70件/年であり、タファミジス群で有意に低かった(相対リスク比:0.68、95%CI:0.56~0.81)。 6分間歩行テストの歩行距離は、両群のトランスサイレチン型心アミロイドーシス患者ともベースラインから30ヵ月時まで経時的に短縮したが、短縮距離はタファミジス群がプラセボ群よりも75.68m(標準誤差:±9.24、p<0.001)少なく、6ヵ月時には両群間に明確な差が認められた。 KCCQ-OSスコアも、両群のトランスサイレチン型心アミロイドーシス患者とも経時的に低下したが、30ヵ月時の低下分のスコアはタファミジス群がプラセボ群よりも13.65点(標準誤差:±2.13、p<0.001)少なく、6ヵ月時には両群間に明確な差がみられた。 安全性プロファイルは、両群のトランスサイレチン型心アミロイドーシス患者でほぼ同様であり、タファミジス群の2つの用量の安全性にも意味のある差は認めなかった。治療中に発現した有害事象は軽度~中等度であり、有害事象の結果としての恒久的治療中止の頻度はタファミジス群のほうが低かった。 著者は、「タファミジスは、NYHA心機能分類クラスIIIを除くすべてのサブグループで心血管関連入院率を低下させたが、クラスIIIの患者の入院率の高さには、病態の重症度がより高い時期における生存期間の延長が寄与したと推測され、この致死的で進行性の疾患では、早期の診断と治療が重要であると強く示唆される」としている。

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デュピルマブ治療後に結膜炎を発症、その特徴は?

 アトピー性皮膚炎(AD)に対するデュピルマブの臨床試験において、プラセボ群と比較しデュピルマブ群で結膜炎の発現率が高いことが報告されている。米国・ノースウェスタン大学のAlison D. Treister氏らは、デュピルマブによるAD治療後に結膜炎を発症した患者について調査した。その結果、デュピルマブ投与後の結膜炎は、治療の中止を余儀なくされるほど重症の可能性があった。また、重症結膜炎はベースライン時のADが重症の患者に多く、それらの患者ではデュピルマブの良好な効果が得られており、アトピー性の表現型は増えていた。著者は、「結膜炎の発症に関与するリスク因子を明らかにし、効果的な治療を行うためにも、さらなる研究が必要である」とまとめている。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年8月29日号掲載の報告。 研究グループは、2017年3月14日~2018年3月29日の間に、2次医療センターでADに対しデュピルマブの治療を受けた142例中、結膜炎の発症が報告された12例を対象に症例集積研究を行った。患者はデュピルマブを初回にローディングドーズとして600mg、その後は2週間に1回300mgを皮下投与された。 主要評価項目は、デュピルマブ投与開始時および結膜炎発症時のADの重症度で、医師による全般評価(IGA)スコア(0:消失、1:ほぼ消失、2:軽症、3:中等症、4:重症)で評価した。 主な結果は以下のとおり。・12例中7例(58%)が男性で、結膜炎発症時の平均年齢(±SD)は30±8.1歳だった。・結膜炎と診断された時に、全例でADは改善しており、IGAスコアは平均スコア(±SD)1.9±0.8ポイント減少、体表面積に占めるAD病変の割合は47.8±11.2%減少していた。・12例中9例(75%)は、ベースライン時のIGAスコア4の重症ADであった。・治療を中止した患者は、初回デュピルマブ投与時に重症ADで、さらにADに加えて1つ以上のアトピー性疾患を有していた。

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成人の潜在性結核感染症に対するINH、RFPの比較試験(解説:吉田敦氏)-916

 潜在性結核感染症(LTBI)に対する治療は、イソニアジドの単剤投与(6~9ヵ月)が第1選択となる。しかしながら小生も自ら経験があるが、これだけ長い期間内服のアドヒアランスを保つのは容易ではなく、さらに肝障害のリスクもある。これまで他剤についても多くの検討が行われてきたが、今回イソニアジド9ヵ月(INH、5mg/kg/日、最大300mg/日)とリファンピシン4ヵ月(RFP、10mg/kg/日、最大600mg/日)のランダム化オープンラベル比較試験が9ヵ国で行われ、その結果が発表された。 まずLTBIと診断された成人を無作為にこの2群に割り付け、ランダム化から28ヵ月間に活動性結核感染症(微生物学的あるいは組織学的に証明された「確定例」を指す)を発症したかどうかを観察した(プライマリーアウトカム)。次にセカンダリーアウトカムとしてこの2群を追跡し、結核の「確定例」と「臨床診断例」が100人年当たりどの程度発生したか、さらにGrade3以上(薬剤中止を要する程度)の副作用と完遂率、耐性結核の割合を調査した。なお対象例にはHIV感染者は含まれるが、耐性結核に接触して感染した例や、妊娠例、抗結核薬と相互作用のある薬剤を内服している例は含まれない。また実際に処方の80%以上を服用した場合を完遂とした。 結果として、対象例のおよそ半数は18~35歳、3割が36~50歳であり、男性は4割であった。治療適応としては、活動性結核患者との濃厚接触が7割を占め、HIVは4%、その他の免疫不全は3%であった。また胸部X線写真上正常範囲内にあったものは78%であった。このうちRFP投与群3,443例では、活動性結核「確定例」は4例、「臨床診断例」は7,732人年で4例であった。一方INH投与群3,416例では、「確定例」は4例であり、「臨床診断例」は7,652人年で5例であった。RFP群からINH群を差し引いた差は、「確定例」のみならず「確定例」に「臨床診断例」を含めても100人年当たり0.01例と非常に小さくなった。さらにこの差の95%信頼区間を算出すると、RFP群はINH群に劣らなかったが、それに勝ってもいなかった。なお「確定例」4例で薬剤感受性を測定できたが、2例はすべての薬剤に感性、1例はINH耐性(INH群の患者)、1例はRFP耐性関連遺伝子を有するものの、感受性試験ではRFP感性(RFP群の患者)であった。また完遂率はRFP群78.8%、INH群63.2%、投与薬と関連が疑われるGrade3以上の副作用はそれぞれ0.8%、2.1%、肝障害はそれぞれ0.3%、1.7%であった(いずれもp<0.001)。このためRFP 4ヵ月投与はINH 9ヵ月投与に比べ完遂しやすく、効果もほぼ同等で、かつ安全性にも勝っていると結論した。 今回の検討は、国際的かつ大規模な多施設研究であることが大きな利点である。そしてこれまで観察研究等で得られていたRFP投与の非劣性が、より豊富なデータと詳細な解析で裏付けられた。HIV感染者の割合が低かったこと、活動性結核発症例が両群とも少なかったことが限界として挙げられているが、免疫抑制者をどのくらい含むかによっておそらく両群の結果も変わってくるであろう。免疫不全者におけるデータはINHであっても少ない。さらに本邦のように生物学的製剤使用者、透析患者、移植・免疫抑制薬使用者といった集団で、RFPがどの程度の効果を有するかは、さらに情報が必要である。 本検討ではまた、薬剤耐性・低感受性との関連についても知見がそれほど多くなかった。なおLTBIではないが、活動性結核治療後において、治療前のINH、RFPの最少発育阻止濃度(MIC)が感性のレンジ内であってもやや上昇していた例は、そうでない例に比べて再発が多かったという報告が最近なされている1)。RFPは単剤投与で耐性出現が懸念される薬剤でもある。これら薬剤の感受性との関連を把握することは容易ではないが、本検討を踏まえ、今後よりクローズアップされる課題であろう。

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24)ディスクヘラー(フルタイド、セレベント)【手順編】【吸入薬使い方ガイド】

※上の画像をクリックすると別のウィンドウにて「環境再生保全機構」の動画ページが開きます。■今回の内容今回は、ディスクヘラー(フルタイド、セレベント)の吸入手順を説明します。手順としては、カバーを外し、白いトレーを引き出す→トレーを取り外し、穴に合わせてディスクを乗せる→トレーを本体に押し込む→本体を平らに持ち、フタを垂直に立て、ブリスターに穴を開ける→フタを閉じる→呼吸を整え、ゆっくり十分に息を吐く→吸入口をしっかりくわえる→下を向かず、背筋を伸ばし、勢いよく深く吸う(そのとき舌を下げて喉の奥を広げる)→吸入器をはずし、口を閉じ3~5秒間息を止め、薬剤を定着させる→鼻からゆっくり息を吐く→うがいをする(口中3回、喉の奥3回)→使い終わった薬をトレーから外し、捨てる→トレーを戻し、カバーを閉める。●主な製剤(2015年3月時点のデータ)ディスクヘラー(フルタイド、セレベント)

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消化管障害と相互作用が少ない二次性副甲状腺機能亢進症治療薬「オルケディア錠1mg/2mg」【下平博士のDIノート】第9回

消化管障害と相互作用が少ない二次性副甲状腺機能亢進症治療薬「オルケディア錠1mg/2mg」今回は、「エボカルセト錠(商品名:オルケディア錠1mg/2mg)」を紹介します。本剤は、既存のシナカルセト錠(商品名:レグパラ錠)と同等の有効性で、上部消化管に関する副作用の軽減が期待されます。<効能・効果>維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症の適応で、2018年3月23日に承認され、2018年5月22日より販売されています。副甲状腺細胞表面のカルシウム(Ca)受容体に作用して、副甲状腺ホルモン(PTH)の合成と分泌を抑制することで、血清PTHや血清Ca濃度を低下させます。<用法・用量>通常、成人には、エボカルセトとして1日1回1~2mgを開始用量として経口投与します。以降は、PTHおよび血清Ca濃度の十分な観察のもと、1日1回1~8mgの間で維持量を適宜設定します。効果不十分な場合には、1日1回12mgまで増量することができます。なお、増量を行う場合は増量幅を1mgとし、2週間以上の間隔をあけて行います。<副作用>国内臨床試験において、安全性評価対象の493例中、臨床検査値異常を含む副作用が208例(42.2%)に認められました。主な副作用は、低Ca血症83例(16.8%)、悪心23例(4.7%)、嘔吐20例(4.1%)、腹部不快感18例(3.7%)、下痢16例(3.2%)でした(承認時)。<患者さんへの指導例>1.この薬は、PTHの過剰な分泌を抑え、血液中のCaとリン(P)の濃度を下げる作用があります。2.しびれ、痙攣、気分不良、不整脈、血圧低下が起こることがあります。このような症状が現れた場合は、すぐに連絡してください(低カルシウム血症の症状)。3.この薬を使用中に妊娠が判明した場合は、ただちに使用を中止して連絡してください。4.透析療法下の二次性副甲状腺機能亢進症では、薬による治療とともに食事療法も併せて行い、体内のPとCa、PTHのバランスを整えることが大切です。<Shimo's eyes>二次性副甲状腺機能亢進症とは、副甲状腺以外の病気が原因でPTHが過剰に分泌される疾患で、腎機能の低下によっても生じます。PTHは血液中のPとCaを調節するホルモンであり、PTHが過剰に分泌されると、血液中のCa濃度が上がって骨折しやすくなったり(骨吸収)、血管などにCaが沈着・石灰化して動脈硬化や心臓弁膜症などを引き起こしたりします。透析下の二次性副甲状腺機能亢進症に対する治療としては、従来から活性型ビタミンD製剤やP吸着薬が用いられてきましたが、2008年にCa受容体作動薬であるシナカルセト錠が承認され、血清Ca濃度を上昇させずにPTH分泌を抑制し、有意に血清PTH濃度を低下させることができるようになりました。しかし、上部消化管に対する副作用のため、十分な効果を示す用量まで増量できないこともありました。本剤は、シナカルセトに続く2剤目の経口Ca受容体作動薬であり、シナカルセトと同様に1日1回の服用で同等の有効性を示すことが確認されています。一方で、上部消化管に関する有害事象は本剤投与群317例中41例(12.9%)、シナカルセト群317例中77例(24.3%)と少ない傾向が見られました(第III相実薬対照二重盲検比較試験)。そのため、服薬アドヒアランス向上による治療継続率の向上が期待されます。本剤の代謝経路はタウリン抱合とグリシン抱合であり、CYP関連で併用注意の対象薬がなく、他剤併用のリスクが軽減されています。ただし、妊婦には禁忌なので注意が必要です。

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「エンバーゴ・ポリシーで言えません」と言ってみたい!【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】 第3回

第3回 「エンバーゴ・ポリシーで言えません」と言ってみたい!エンバーゴ(embargo)を知っていますか? 本来は海運業界の用語で、自国の港にある外国の船舶の出港を禁止すること、船舶抑留を意味します。この言葉は、現在では海運業界よりも報道業界で頻用されています。報道業界では、ある特定の日時までニュースを報道しないように報道機関に出される要請に使われています。たとえば、自国民がテロリストに拉致され、身代金を要求されているという情報が政府に入ったとします。記者クラブなどの場で報道官は報道各社に事実を伝えますが、「この件については、被害者の生命を守るために、何時までは、エンバーゴをかけさせていただきたいと思っておりますので、協力をお願いします」となるわけです。国際学会で最も華やかな場は、なんといってもLate-breaking Sessionです。学会発表しようと思えば、抄録登録の締め切りが半年くらい前に設定され、めでたく採択されれば発表となります。しかし、この時間軸は現代においてスピード感が不足しています。締め切り後に研究の進展があり、最新の成果をもとに議論を深めたいという場合があるのです。締め切り後にデータが揃う研究の応募登録を受け付け、その演題を集中的に議論する特別枠がLate-breaking Sessionです。無作為化大規模臨床試験などの、意義の高い研究の発表のための場です。賢明な皆さんはご存じと思いますが、「締め切りに間に合わなかったのでLate-breakingで行くぜ!」と応募すると恥ずかしい思いをします。ご注意ください。Late-breaking Sessionでの発表に加え、さらにカッコ良いのが、発表同日の論文掲載です。この掲載医学誌がNEJM(New England Journal of Medicine)誌などであれば最高です。想像するだけで「ウットリ」します。Late-breaking Sessionでは、当日の発表が公表の最初の場面でなければなりません。発表者や共同研究者が結果を知っていることは当然ですが、事前に外部の者に喋ってはならないのです。国際学会では、Late-breaking Sessionの前日にプレス向け説明会が開催されます。報道各社は、その情報をもとに学術記事を準備しますが、報道が許されるのは発表後です。この情報統制がエンバーゴ・ポリシーです。学会発表・論文掲載のタイミングと報道掲載とのタイミングのずれを解消するためとされますが、学会の場を盛り上げる演出ともいえます。「エンバーゴ・ポリシーで言えません」と答える必要に迫られる立派な研究者・医師に皆さまが成長されることを願っております。では、おやすみなさい。

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加齢黄斑変性の抗VEGF阻害薬治療、3年後視力と強い関連

 滲出型加齢黄斑変性症(nAMD)に対する抗血管内皮増殖因子(VEGF)阻害薬への初期反応を基に、長期視力予後を予測できるだろうか。オーストラリア・シドニー大学のVuong Nguyen氏らは、前向き観察研究において、抗VEGF阻害薬の4回目の投与までに良好な視力を達成することは、3年後の視力のアウトカムと強く関連しており、その他のパラメータは中等度の関連があることを明らかにした。著者は、「導入期の3ヵ月間におけるローディングドーズによる初期反応は、その後の治療方針決定を左右するのに役に立つ」とまとめている。Ophthalmology誌オンライン版2018年8月24日号掲載の報告。 研究グループは、Fight Retinal Blindness! outcome registryにおいて2007年1月1日~2014年3月1日の期間に抗VEGF阻害薬による未治療nAMD患者を対象に、治療開始後最初の3ヵ月に抗VEGF阻害薬を3回投与した。初期反応を4回目の投与までに発生したものとして定義し、3年後の視力との関連を調査した。また、1)良好なVAの達成(70文字以上[20/40])、2)ベースラインからのVAの絶対的変化、3)脈絡膜新生血管病変が非活動性と最初に評価されるまでに要する時間、4)連続投与におけるVAの最大変化率の4項目について評価した。 主要評価項目は、3年経過時にVAが70文字以上を達成している眼の割合とした。 主な結果は以下のとおり。・解析対象は、未治療nAMD患者1,828例の2,051眼であった。・3年経過時の視力良好の達成は、以下の4つと有意に相関した。1)4回目の投与までに良好な視力を達成(VA≧70文字vs.VA<70文字におけるオッズ比[OR]:9.8、95%信頼区間[CI]:6.5~14.7)。2)投与初期にVA低下と比較してVAが改善:(視力改善が1~5文字と少ない場合OR:1.8、95%CI:1.2~2.6、p=0.002)、5文字よりも多い場合(OR:1.8、95%CI:1.3~2.5、p<0.001)。3)病態が非活動性になるまでの投与回数の少なさ:≦3回 vs.>3回(OR:1.6、95%CI:1.2~2.1、p<0.001)。4)連続投与期間における緩徐な病態変化(-4~4文字)と急速な視力改善(>5文字):急速な視力低下(OR:1.7、95%CI:1.1~2.6、p=0.015)vs.急速な視力低下(OR:1.6、95%CI:1.1~2.3、p=0.018)。・投与初期の視力改善が少ないもしくは多い眼は、3年経過時に同等の視力を達成し(それぞれ65.0文字、64.7文字)、投与初期にVAが低下した眼(57.2文字)より視力良好であった。

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80歳以上の高齢者、朝の家庭血圧と脳卒中が相関~J-HOP研究

 自治医科大学の苅尾 七臣氏らによるJ-HOP研究において、80歳以上の日本人の家庭血圧と心血管イベントとの関連を検討したところ、早朝家庭血圧が心血管イベント、とくに脳卒中で正の線形関連を示した。この関連は診察室血圧または就寝前家庭血圧では観察されなかった。American Journal of Hypertension誌オンライン版2018年9月5日号に掲載。 本研究は、心血管疾患の既往とリスク因子のどちらか、もしくは両方を有する4,310人を対象とした「日本人における家庭血圧の心血管予後推定能に関する研究」(Japan Morning Surge-Home Blood Pressure Study:J-HOP研究)から、80歳以上の349例の患者を分析したもの。ベースライン時に連続14日間にわたり、1日2回(朝夕)家庭血圧測定を実施した。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中央値3年の間に、複合心血管イベントが32件(脳卒中13件、脳卒中以外のイベント19件)発生した。・4年の心血管リスクスコアおよび診察室収縮期血圧(SBP)による調整後、高い早朝収縮期血圧(SBP)は、複合心血管イベント(10mmHg当たりハザード比[HR]:1.23、95%信頼区間[CI]:1.01~1.50)および脳卒中(10mmHg当たりHR:1.47、95%CI:1.08~2.00)の有意なリスク因子であった。・調整後モデルでは、早朝拡張期血圧も脳卒中の有意なリスク因子である傾向がみられた(5mmHg当たりHR:1.43、95%CI:1.00~2.05)。・これらの関連は、就寝前血圧や診察室血圧ではみられなかった。

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治療抵抗性統合失調症患者の陰性症状に対するエスシタロプラム増強療法の無作為化比較試験

 統合失調症では、血清インターロイキン(IL)-6レベルが陰性症状の重症度と関連するといわれている。中国・Shandong Mental Health CenterのNing Ding氏らは、治療抵抗性統合失調症患者におけるSSRI増強療法の潜在的な免疫メカニズムを調査し、IL-6およびC反応性蛋白(CRP)量を評価した。Neuroscience Letters誌2018年8月10日号の報告。 2016~17年に同センターで治療された統合失調症患者62例を対象に、エスシタロプラム増強の8週間の無作為化二重盲検プラセボ対照試験を実施した。対照群として、健康な参加者29例を含んだ。主要アウトカムは、PANSS(陽性・陰性症状評価尺度)スコアとした。 主な結果は以下のとおり。・8週間の治療後、PANSS総スコア、陰性症状サブスコア、情動性サブスコアにおいて、エスシタロプラム群は対照群と比較し、より良い改善が認められた(いずれも、p<0.05)。・エスシタロプラム群では、CRPおよびIL-6レベルの有意な低下が認められた(いずれも、p<0.05)。・陰性症状、認知症状に対するIL-6の影響は、ベースライン時でそれぞれ16.2%、20.1%。8週目では22.7%、20.8%であった。・CRP量はPANSSスコアに影響を及ぼさなかった。 著者らは「全体として、持続的な陰性症状を有する統合失調症患者に対するエスシタロプラム増強療法は、有用な選択肢であると考えられる。IL-6量は、陰性症状および認知症状に関連する可能性がある」としている。■関連記事陰性症状に対する最新レビュー、有効性が確認されている治療は慢性期統合失調症、陰性症状に有効な補助療法統合失調症の陰性症状に対し、抗うつ薬の有用性は示されるのか

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ω-3脂肪酸、糖尿病患者の重篤な血管イベント抑制に効果?/NEJM

 糖尿病患者にω-3脂肪酸の栄養補助を行っても、重篤な血管イベントのリスクは、プラセボに比べ改善しないことが、英国・オックスフォード大学のLouise Bowman氏らが実施したASCEND試験で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2018年8月26日号に掲載された。観察研究では、ω-3脂肪酸の摂取量の増加にともない、心血管疾患のリスクが低減することが報告されているが、これまでに、この知見を確証した無作為化試験はなかった。また、ω-3脂肪酸の栄養補助が、糖尿病患者の心血管リスクに便益をもたらすかは不明とされる。40歳以上の心血管疾患のない糖尿病患者の検討 研究グループは、糖尿病患者へのω-3脂肪酸の栄養補助が、重篤な心血管イベントを抑制するかを検証する無作為化試験を実施した(英国心臓財団などの助成による)。本試験では、ファクトリアルデザインを用いて、アスピリンの有用性の評価も行われたが、この論文ではω-3脂肪酸の結果が報告された。 対象は、年齢40歳以上、型を問わず糖尿病と診断され、心血管疾患のエビデンスがない患者であった。被験者は、ω-3脂肪酸1gカプセルまたはプラセボ(オリーブ油)を1日1回服用する群にランダムに割り付けられた。 主要アウトカムは、初回の重篤な血管イベント(非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中[頭蓋内出血を除く]、一過性脳虚血発作、血管死[頭蓋内出血を除く])であった。副次アウトカムは、初回の重篤な血管イベントまたは動脈血行再建術の複合とした。血管死は有意に低減 2005年6月~2011年7月の期間に1万5,480例が登録され、ω-3脂肪酸群に7,740例、プラセボ群にも7,740例が割り付けられた。両群とも、ベースラインの平均年齢は63.3±9.2歳、男性が62.6%、白人が96.5%であった。2型糖尿病が、それぞれ94.1%、94.2%を占め、罹患期間中央値は7年(IQR:3~12)、7年(3~13)であった。全体の平均フォローアップ期間は7.4年、平均アドヒアランス率は76%だった。 重篤な血管イベントの発生率は、ω-3脂肪酸群が8.9%(689/7,740例)、プラセボ群が9.2%(712/7,740例)と、フォローアップ期間の長さにかかわらず有意差はなかった(率比[RR]:0.97、95%信頼区間[CI]:0.87~1.08、p=0.55)。 初回の重篤な血管イベントまたは血行再建術の複合の発生率は、ω-3脂肪酸群が11.4%(882/7,740例)、プラセボ群は11.5%(887/7,740例)であり、有意な差はみられなかった(RR:1.00、95%CI:0.91~1.09)。 全死因死亡率は、ω-3脂肪酸群が9.7%(752/7,740例)、プラセボ群は10.2%(788/7,740例)であり、有意な差はなかった(RR:0.95、95%CI:0.86~1.05)。全死因の28%を占めた血管死(頭蓋内出血を含む)は、ω-3脂肪酸群のほうが有意に少なかった(2.5 vs.3.1%、0.82、0.68~0.98)。非血管死(がん死、呼吸器疾患死などを含む)には有意差はなかった(7.1 vs.7.0%、1.01、0.90~1.14)。また、非致死性の重篤な有害事象の発生率にも、両群間に有意な差はなかった。 著者は、「これまでの糖尿病患者および非糖尿病患者の無作為化試験の結果を考慮すると、今回の知見は、ω-3脂肪酸の栄養補助食品のルーチン使用という、血管イベントの予防における現行の推奨を支持しない」としている。

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