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20021.

ニボルマブ・イピリムマブ併用療法、去勢抵抗性前立腺がんに奏効を示す(CheckMate-650)/BMS

 ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、2019年2月14日、転移のある去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)患者におけるニボルマブ(商品名:オプジーボ)とイピリムマブ(商品名:ヤーボイ)の併用療法を評価した第II相CheckMate-650試験の中間解析データを発表した。 CheckMate-650試験は、mCRPC患者を対象に、ニボルマブ・イピリムマブ併用療法の安全性と有効性を評価する進行中の非盲検第II相臨床試験。試験は2つのコホートで構成されている。コホート1は、化学療法による治療歴がなく、第2世代ホルモン療法による治療後に病勢進行した無症候性または症候がほとんどない患者。コホート2はタキサン系抗がん剤による化学療法後に病勢進行した患者。患者は、ニボルマブ1mg/kgおよびイピリムマブ3mg/kgを計4回投与され、その後、ニボルマブ480mgを4週間ごとに投与された。主要評価項目は、奏効率(ORR)および画像診断による無増悪生存期間など。 中央値11.9ヵ月の追跡期間において、コホート1の患者32例のORRは25%であった。 また、中央値13.5ヵ月の追跡期間において、コホート2の患者30例のORRは10%であった。両コホートにおいて、腫瘍遺伝子変異量が高レベル(中央値以上)の患者や相同組換え修復異常の患者など、特定の患者のサブグループでより高いORRが示された。 全体的な安全性プロファイルは、これまでに報告されているニボルマブ・イピリムマブ併用療法の同じ投与スケジュールの試験と一貫していた。Grade3~5の治療関連有害事象は、コホート1の患者群の42%、コホート2の患者群の53%で発現した。 データは、2019年米国臨床腫瘍学会、泌尿器がんシンポジウムにおいて発表されている。

20022.

揚げ物フェチの死亡リスクは上昇する可能性高い?(解説:島田俊夫氏)-1009

 私達は生きるために、食物を摂取することによりエネルギーを獲得している。ところが、現代社会では、昔と異なり自宅で食事をする習慣が希薄になり、外食産業への依存が増していることは明らかな事実である。なかでも揚げ物は、調理の簡便性や嗜好の視点から好まれる傾向がある。とくにファストフードの普及で、フライドチキン、フライドポテト1)らが、世界中の多くの国々において、日々の生活の中で愛用されている。このような食生活環境の変化の中で、揚げ物、とくにフライドチキンや魚介類フライの摂取量増加が死亡リスク高めている可能性を、米国・アイオワ大学のYangbo Sun氏らが、閉経後女性を対象とした大規模前向きコホート研究(Women’s Health Initiative:WHI)のデータ解析結果から明らかにし、揚げ物による深刻な死亡率への影響を2019年1月23日のBMJ誌に報告した。この論文に関して私的見解をコメントする。研究要約 全米40ヵ所の臨床施設で、1993年9月~1998年9月にかけWHIに登録された50~79歳の女性10万6,966例を対象として、2017年2月まで追跡調査が行われた。自己記入式食事調査に基づき、揚げ物摂取と死亡リスクの関連性、揚げ物の種類と健康被害の大きさ、揚げ物がなぜ死亡率上昇につながるのかを調査・検証した。結果 揚げ物をまったく食べない人は、揚げ物を食べる人に比べ、多変量調整ハザード比(HR)は全病因死亡率で1.08(95%信頼区間[CI]:1.01~1.16)、心血管死亡率で1.08(95%CI:0.96~1.22)と有意であった。 フライドチキンを1週間に1食分以上食べる人のHRは全病因死亡率で1.13(95%CI:1.07~1.19)、心血管死亡率で1.12(95%CI:1.02~1.23)と有意であった。魚介類揚げ物のHRは全病因死亡率で1.07(95%CI:1.03~1.12)、心血管死亡率で1.13(95%CI:1.04~1.22)と有意であったが、がん死亡率上昇に関しては、揚げ物の総摂取量・種類別摂取量ともに関連性を認めなかった。コメント 揚げ物が全病因死亡率、心血管死亡率を増加させるとの報告は、大きな反響を社会に及ぼす可能性がある。本研究のみでは、揚げ物と死亡率の上昇の因果関係を解明することは難しいが、報告を深刻に受け止め、外食では揚げ物の摂取は極力控えることが現段階での予防策として好ましいと考える。揚げ物に使う油の使いまわしによる油質の劣化(酸化)・変性を引き起こすこと、およびサクサクした食感を出すために好んで使用されているトランス脂肪酸の添加が、このような事態に深く関与している可能性が推測される。家庭での新鮮な油の使用で同様の結果が起こるか否かは疑問で、さらなる検証が必要である。即断するのではなく、今のところは古い油や油の使いまわしを避け、油種吟味および揚げ物を食べる機会を減らす配慮が必要と考える。疑わしきは回避することが保身につながると考える。揚げ物過剰摂取の健康被害への警鐘と受け止めるべきメッセージではないか。しかしながら、異なる結果報告もあり、結論を出すには時期尚早かもしれない2)。

20024.

バベシア症に気を付けろッ! その2【新興再興感染症に気を付けろッ!】

ケアネットをご覧の皆さま、こんにちは。国立国際医療研究センター 国際感染症センターの忽那です。本連載「新興再興感染症に気を付けろッ!」、通称「気を付けろッ」は「新興再興感染症の気を付け方」についてまったりと、そして時にまったりと、つまり一貫してまったりと学んでいくコーナーです。さて、前回は誰も興味がないと思われる超マニアックなバベシア症について語りました。しかしッ! 日本の医療従事者もバベシア症について知っておかなければならない時代が来ているのですッ!突然ですが、症例提示をしてよろしいでしょうか?原因不明の溶血の正体は何?症例:40歳日本人男性主訴:発熱、溶血現病歴:X年1月31日39℃台の発熱が出現2月2日ヘモグロビン尿が出現2月6日溶血性貧血の診断でA病院にてヒドロコルチゾン900mg/日の点滴と赤血球輸血を施行3月20日退院3月29日再びヘモグロビン尿が出現4月3日再入院しヒドロコルチゾン900mg/日を再開。溶血は改善したが原因精査のためB病院転院既往歴:出血性胃潰瘍でX-1年12月28日(A病院入院約1ヵ月前)に入院。赤血球10単位、FFP3単位の輸血を施行節足動物曝露:なし身体所見:体温 36.8℃、脈拍90/分、血圧152/84mmHg眼球結膜に黄疸あり、眼瞼結膜に貧血あり、表在リンパ節を触知せず、心肺異常なし、腹部圧痛なし、肝脾を触知せず、下肢に軽度の浮腫を認める血液検査:WBC 14,100/µL、RBC 1.87×106/µL、Hb 6.5g/dL、Ht 19.8%、Plt 25×104/µL、BUN 20mg/dL、Cre 0.68mg/dL、TP 5.7g/dL、Alb 2.9g/dL、T-BiL 1.6mg/dL、GOT 89IU/L、GPT 51IU/L、LDH 4,266IU/L、CRP 1.37mg/dL、Na 139mEq/L、K 4.1mEq/L、CL 106mEq/L尿検査:尿蛋白(+)、尿潜血(4+)、尿糖(-)症例患者の感染ルートはどこださて、この原因不明の溶血(再生不良性貧血として治療したが再燃)と、2ヵ月の経過で続く発熱、体重減少の症例…診断は何だと思いますでしょうか? まあ、ここまで来といてバベシア症じゃなかったら怒られると思うんですが、そうです、バベシア症なんです!日本人ですよ? 海外渡航歴なしですよ? 本症例は日本国内発の初のバベシア症症例です1)。末梢血ギムザ染色を行い、図のような赤血球内に寄生するバベシア原虫の所見が得られ確定診断に至っています。画像を拡大するこの患者さんはマダニからの感染ではなく、出血性胃潰瘍のため輸血をした際にバベシア症に感染したと考えられています。この供血者についても判明しており、海外渡航歴のない方による供血だったそうです。つまり、日本国内でもバベシア症に感染する可能性があるのですッ!国内に潜むバベシア症このわが国初のバベシア症が報告された兵庫県2)だけでなく、北海道、千葉県、島根県、徳島県などでもこのB.microti様原虫(Babesia microti-like parasites)を持つ野生動物が見つかっており、ヤマトマダニからも分離されています3)。あー、ちゃばい。つまり、すでに日本のマダニだの野生動物だのは、バベシア原虫を持っているということです。いつ感染してもおかしくないって話です。でも、すでにマダニや動物が持っているなら、1例だけじゃなくもっとたくさんの症例が報告されていても、おかしくないはずですよね。そうなんです。もっと患者がいてもいいのに(よかないけど)、報告されていないんです。しかし、興味深い論文がありますのでご紹介します。千葉県の房総半島で1,335人のボランティアの方から採血をしたところ、その1.3%でバベシア原虫に対する抗体が陽性だったというのですッ4)! そう、われわれは気付かないうちにバベシアに感染しているのかもしれないのですッ!というわけで、必ずしも日本では診ることがないとも言い切れないバベシア症についてお話いたしました。国内第2例目を診断するのは、あなたかもしれないッ!次回は「先進国イタリアでまさかのマラリア流行かッ!?」というお話をいたします。1)松井利充ほか. 臨床血液. 2000;41:628-634.2)Saito-Ito A, et al. J Clin Microbiol. 2004;42:2268-2270.3)Tsuji M, et al. J Clin Microbiol. 2001;39:4316-4322.4)Arai S, et al. J Vet Med Sci. 2003;65:335-340.

20025.

統合失調症患者におけるプラセボ効果~RCT複合分析

 慶應義塾大学の久保 馨彦氏らは、統合失調症患者におけるプラセボ効果を予測するため、プラセボ反応患者の特徴を調査し、プラセボによる早期改善の最適基準について探索を行った。Acta Psychiatrica Scandinavica誌2019年2月号の報告。 抗精神病薬の二重盲検試験9件において、プラセボ群にランダム化された統合失調症患者672例のデータを分析した。6週目のプラセボ効果(PANSSスコア25%以上低下)と年齢、性別、学歴、ベースライン時のPANSS合計スコアまたはMarder 5項目スコア、1週目のPANSSスコア減少率との関連を調査するため、多重ロジスティック回帰分析を行った。また、プラセボ効果に対する1週目改善の予測力を調査した。 主な結果は以下のとおり。・1週目のPANSS合計スコアの減少率およびベースライン時のMarder思考解体スコアの低さは、その後のプラセボ効果と有意な関連が認められた。・1週目のPANSS合計スコアにおいて、プロトコルごとの分析における10%減少またはLOCF分析における15%の減少が、最も高い予測力を示した。 著者らは「これらの知見は、統合失調症患者を対象とした試験デザインを最適化するために、早期に潜在的なプラセボ反応患者を識別するうえで有益である」としている。■関連記事抗うつ薬の臨床試験におけるプラセボ効果に関する解析うつ病のプラセボ効果、そのメカニズムとは抗てんかん薬のプラセボ効果、東アジアと欧米で地域差

20026.

ニボルマブ・低用量イピリムマブ併用、腎細胞がんで継続的な生存ベネフィット示す(CheckMate-214)/BMS

 ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、2019年2月14日、第III相CheckMate-214試験の最新の結果を発表した。同データでは、未治療の進行または転移のある腎細胞がん(RCC)患者において、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)と低用量イピリムマブ(商品名:ヤーボイ)の併用療法が、引き続き長期生存ベネフィットを示した。 CheckMate-214試験は、未治療の進行または転移のあるRCC患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用療法をスニチニブと比較評価した無作為化非盲検試験。併用療法群の患者は、ニボルマブ3mg/kgおよびイピリムマブ1mg/kgを3週間間隔で計4回投与され、その後ニボルマブ3mg/kgを2週間間隔で投与された。対照群の患者は、スニチニブ50mg/日を4週間投与後2週間休薬を病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで継続した。試験の主要評価項目は、中~高リスク患者における全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、および奏効率(ORR)。 最短30ヵ月の追跡調査において、ニボルマブ・低用量イピリムマブ併用療法群に無作為に割り付けられた中~高リスクの患者は、スニチニブ群と比較して、引き続き有意なOSの延長を示した。また、30ヵ月時点で、ニボルマブ・低用量イピリムマブ併用療法を受けた中~高リスクの患者における治験担当医によるORRは、最短17.5ヵ月時点での前回の解析結果と比較して、改善が示された。・OS:中~高リスクの患者の30ヵ月生存率は、ニボルマブ・低用量イピリムマブ併用療法群で60%、スニチニブ群では47%であった(HR:0.66、95%CI:0.54~0.80、p<0.0001)。・ORR:ニボルマブ・低用量イピリムマブ併用療法群で42%、スニチニブ群で29%であった(p=0.0001)。・完全奏効(CR)率:ニボルマブ・低用量イピリムマブ併用療法群で11%、スニチニブ群で1%であった。 ニボルマブ・低用量イピリムマブ併用療法を受けたIntention-To-Treat(ITT、すべて無作為化)集団においても同様の結果が示され、有意な改善が認められた。・OS:ITT集団の30ヵ月生存率は、ニボルマブ・低用量イピリムマブ併用療法群で64%、スニチニブ群では56%であった(HR:0.71、95%CI:0.59~0.86、p=0.0003)。・ORR:ニボルマブ・低用量イピリムマブ併用療法群で41%、スニチニブ群で34%であった(p=0.015)。・CR率:ニボルマブ・低用量イピリムマブ併用療法群で11%、スニチニブ群で2%であった。 併用療法の全体的な安全性は、最短17.5ヵ月の追跡調査の解析結果および両剤のRCC患者におけるこれまでに報告された試験と一貫しており、長期の追跡調査でも新たな安全性シグナルや薬剤に関連する死亡例は発生しなかった。 データは、2019年米国臨床腫瘍学会、泌尿器がんシンポジウムにおいて発表されている。■関連記事進行性腎細胞がんの1次治療、ニボルマブとイピリムマブ併用が有効/NEJM

20027.

幼児期のペットはアレルギーにどう影響

 ここ数年、わが国では猫ブームが続いている。2月22日は「猫の日」として認知され、全国で猫に関するイベント、グッズの販売などが行われている。こうしたペットは、私たちの健康にどのような効果をもたらしてくれるのだろうか。 スウェーデン・イエーテボリ大学のBill Hesselmar氏らは、幼児期からのペット飼育がその後のアレルギーリスクを軽減するか、また、ペット数とどう関係するか検討を行った。PLOS ONE誌2018年12月19日号の報告。 研究では2つのコホートとして、MolndalおよびKirunaの7~8歳の子供(1,029例)への横断的アンケートベース研究と、小児科医から喘息についてアレルギーの臨床的評価がされたVastra Gotaland県の8~9歳までの子供(249例)の出生コホートについて、喘息とアレルギーに関する検証済みの質問により調査された。 主な結果は以下のとおり。・生後1年の間に家庭内で猫や犬の飼育数が増えるにつれ、アレルギー症状(喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹のいずれか)がより少なくなる、相関関係がみられた。・横断的コホートでは、ペットがいない子供の49%(前年32%[p=0.006])にアレルギーがあるのに対し、5匹以上ペットがいる子供のアレルギー発症は0だった(p=0.038)。・同じパターンが出生コホートでみられ、花粉だけでなく動物への感作も、家庭内での動物数の増加とともに減少していた。 著者らは「7~9歳の小児におけるアレルギー性疾患の罹患率は、生後1年の間に同居するペットの数が多いほど減少し、猫と犬によってアレルギーの発生から保護される、『ミニ農場』効果が示唆される」と述べている。

20028.

早期乳がん術後化療、dose-intenseが有益/Lancet

 早期乳がんの術後化学療法において、治療サイクル間隔の短縮、あるいは同時投与ではなく逐次投与により用量強度を高めるレジメンは、他の原因による死亡を増加させることなく、乳がんの10年再発リスクおよび死亡リスクを低下させうることが、英国・オックスフォード大学のEarly Breast Cancer Trialists' Collaborative Group(EBCTCG)らの検討で明らかとなった。治療サイクルの間隔短縮や低用量の同時投与よりも、むしろ十分量の逐次投与による細胞傷害性化学療法の用量強度の増強は、有効性を高めるのではないかと考えられていた。Lancet誌オンライン版2019年2月7日号掲載の報告。早期乳がん女性患者3万7,298例、患者レベルでのメタ解析を実施 研究グループは、早期乳がんにおける用量強化(dose-intense)化学療法と標準スケジュール化学療法の相対的な利点とリスクを検証する目的で、2週ごと投与vs.3週ごと投与、およびアントラサイクリン系とタキサン系の逐次投与vs.同時投与の比較試験について、患者レベルでのメタ解析を実施した。 主要評価項目は、再発と乳がん死で、年齢、リンパ節転移状態および試験で層別化した標準intention-to-treat log-rank解析により、dose-intense療法と標準スケジュール療法の初回イベント率(RR)を算出した。 特定された33試験のうち26試験から個々の患者データが提供され、無作為化された4万70例のうち3万7,298例(93%)がメタ解析に組み込まれた。大半の女性が70歳未満、リンパ節転移陽性で、抗悪性腫瘍薬の総使用量は2群で類似していた。コロニー刺激因子はdose-intense療法でより多く用いられていた。dose-intense療法で、乳がん10年再発/死亡リスクが約10~15%低下 26試験全体では、乳がん再発率はdose-intense療法群が標準スケジュール療法群より低かった(10年再発リスク:28.0% vs.31.4%、RR:0.86、95%信頼区間[CI]:0.82~0.89、p<0.0001)。10年乳がん死亡率(18.9% vs.21.3%、RR:0.87、95%CI:0.83~0.92、p<0.0001)、および全死因死亡率(22.1% vs.24.8%、RR:0.87、95%CI:0.83~0.91、p<0.0001)も同様であった。再発のない死亡も、dose-intense療法群で減少が認められた(10年リスク:4.1% vs.4.6%、RR:0.88、95%CI:0.78~0.99、p=0.034)。 2週ごと投与と3週ごと投与を比較した7試験(1万4例)では、2週ごと投与で再発率が低下した(10年リスク:24.0% vs.28.3%、RR:0.83、95%CI:0.76~0.91、p<0.0001)。アントラサイクリン系とタキサン系の逐次投与と同時投与を比較した6試験(1万1,028例)では逐次投与で再発率が低く(10年リスク:28.1% vs.31.3%、RR:0.87、95%CI:0.80~0.94、p=0.0006)、投与間隔短縮と逐次投与を比較した6試験(6,532例)でも投与間隔短縮で再発率が低かった(10年リスク:30.4% vs.35.0%、RR:0.82、95%CI:0.74~0.90、p<0.0001)。 dose-intense療法における再発率低下は、エストロゲン受容体陽性および陰性患者のいずれにおいても顕著で(p<0.0001)、他の患者特性や腫瘍特性で有意差は確認されなかった。

20029.

英国の心不全診断後の生存、改善はわずか/BMJ

 21世紀に入り、心不全と診断された後の生存期間は、わずかに改善しているのみで、がんなど他の重篤な疾患と比べると遅れをとっており、貧困の度合いによる生存期間の格差も広がっていることが示された。英国・オックスフォード大学のClare J. Taylor氏らが、英国のプライマリケアにおける地域住民を対象としたコホート研究の結果を報告した。心不全患者は増加の傾向にあり、英国では92万人が患っているとされる。心不全患者の生存率は低いが、長期にわたる生存傾向を調べた研究では一貫した結果が得られていなかった。BMJ誌2019年2月13日号掲載の報告。心不全患者約5万6,000例と対照者約28万例で生存率を推定 研究グループは、心不全患者の短期/長期生存率の信頼できる推定値を報告し、診断された年・入院・社会経済的集団ごとの経時的な傾向を評価する目的で、英国のプライマリケアの電子診療録を含むデータベース(Clinical Practice Research Datalink:CPRD)を用い、2000年1月1日~2017年12月31日に新たに心不全と診断された45歳以上の患者5万5,959例、ならびに患者と年齢・性別をマッチさせた対照者27万8,679例を特定し解析した。入院記録はHospital Episode Statistics、死因については国家統計局とリンクしたデータを使用した。 主要評価項目は全死因死亡で、1年・5年・10年時点の生存率と死因を検証し、診断された年・入院・社会経済的集団ごとの時間的傾向を評価した。心不全診断後の生存率の改善はわずか、貧困度が生存期間に影響 1年・5年・10年時点の生存率は、それぞれ6.6%(2000年74.2%→2016年80.8%)、7.2%(2000年41.0%→2012年48.2%)、および6.4%(2000年19.8%→2007年26.2%)上昇していた。 研究期間中に、心不全患者群では3万906例の死亡が確認され、これらのうち死亡診断書に心不全と記載されていたのは1万3,093例(42.4%)、うち2,237例(7.2%)は心不全が主要死因であった。 心不全と診断された時期に入院を必要としなかった患者において、生存期間が延長した(群間差中央値:2.4年、5.3年vs.2.9年、p<0.001)。貧困度が最も低い人々と最も高い人々の間では、生存期間中央値で2.4年の差があることが確認された(11.1年vs. 8.7年、p<0.001)。 著者は、心不全患者の生存期間に対する薬剤・医療機器・移植の影響を検証できていないことや、さまざまな併存症が心不全の診断を難しくしている可能性があることなど、研究の限界を挙げたうえで、「すべての社会経済的集団に対して、プライマリケアにおいて適時な診断と治療開始を成し遂げる新しい戦略を、将来的な研究と政策の優先事項とすべきである」とまとめている。

20030.

感染性心内膜炎の静注抗菌薬による治療を部分的に経口抗菌薬に変更できるか(解説:吉田敦氏)-1007

オリジナルニュースPartial Oral versus Intravenous Antibiotic Treatment of Endocarditis 感染性心内膜炎の静注抗菌薬による治療は長期にわたる。中には臨床的に安定したため、抗菌薬の静注が入院の主な理由になってしまう例もある。安定した時期に退院とし、外来で静注抗菌薬の投与を続けることも考えられるが、この場合、患者本人の負担は大きく、医療機関側の準備にも配慮しなければならない。このような背景から、今回デンマークにおいて左心系の感染性心内膜炎を対象とし、静注抗菌薬による治療を10日以上行って安定した例において、そのまま静注抗菌薬を継続・完遂するコントロール群と(治療期間中央値19日)、経口抗菌薬にスイッチして完遂する群(同17日)について、死亡率、(あらかじめ想定されていない)心臓手術率、塞栓発生率、菌血症の再発率が比較された(プライマリーアウトカム指標)。 結果として、プライマリーアウトカム指標の発生率に差はなかった(コントロール群:12.1%、経口スイッチ群:9%)。このため著者らは、左心系の心内膜炎例でも安定していれば、静注抗菌薬の継続に比べ経口スイッチは劣らないと結論付けている。ただし、ここで検討された患者の内訳・原因微生物・除外基準・治療レジメンについてよく確認したうえで、結果は解釈すべきと考える。 まず原因微生物については、Streptococcus、E. faecalis、S. aureus、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)の4種のみであり、半数近くをStreptococcusが占め、S. aureusは2割程度であった。それもMSSAのみでMRSAは含まれていない。さらにHACEKや培養陰性IEも含まれていない。自己弁・人工弁両方の心内膜炎が含まれるが、人工弁は25%程度であり、ペースメーカー感染が明らかであった例は3~4%、大きな疣贅(径>9mm)を有していた者は4~6%であった。心内膜炎に対する手術適応あるいはペースメーカー抜去の判断は主治医チームに委ねられており、詳細や施設間差の有無は不明である。さらには2群の割り付けの際、経食道心臓超音波を施行して膿瘍や手術を要するほどの弁異常がないことを確認し、加えて吸収不良がないといった複数の選択基準・除外基準をクリアすることが要求される。治療レジメンについては、代謝経路の異なる2薬剤を併用するが、この中には本邦で市販されていないdicloxacillinとfusidic acidの内服や、高価であるリネゾリドの内服も含まれている。 一方で、経口抗菌薬の血中濃度の測定も行っており、内服薬の吸収とバイオアベイラビリティに配慮している点は評価できる。今回の報告は、画一的な結論は付けがたいと考えられる。つまり、ある範囲の集団で、条件を満たし、臨床的に安定し、かつ腸管吸収にも問題がない例において、特定の組み合わせの経口抗菌薬が適応になるのではないかということである。この意味においては、ある集団に特化した(たとえば「Streptococcusによる自己弁の感染性心内膜炎」に対する「アモキシシリン+リファンピシン」のような)検討が今後さらに必要になるであろうし、半面、別な集団に対しては内服スイッチが適応でないという提示も行われるべきであろう。さらには、そのような層別化を行うにあたって、個別の症例の評価そのものが、よりいっそう精密さを求められるといえる。今回の検討は、あくまで嚆矢としての位置付けではないだろうか。

20031.

英語勉強の工夫【Dr. 中島の 新・徒然草】(260)

二百六十の段 英語勉強の工夫今年の私の2つの目標は、「1ヵ月に1キロずつ痩せる」「英語リスニング能力の向上」ですが、今回は後者の進捗状況について述べたいと思います。中身に入る前に一言。よく考えてみれば、「ダイエット」「英語」というのは、あのライザップがターゲットとして掲げている領域でもありますね。結局、日本人の頭の中にある願望は皆一緒ということかもしれません。ちなみにライザップは次の領域として、ゴルフと料理をターゲットにしているようです。それはさておき、私自身の英語学習について語りましょう。「これを理解できたらなあ」と思って始めた、映画「トロン:レガシー」の聞き取りですが、まだ終わっていません。半分をすぎた程度。なんせ知らない単語が多い、多過ぎる! ちょっと例を挙げてみましょう。wasteland、 cutlery、 weary、 apprentice、 terrain、 vanquish、 luminary、 freak、 rectify、 reconvene、 prank、 ardentなど、まだまだたくさんあります。同業者の英語名人が「英語リスニングのカギは、音の聞き取りではなく知識の量だ」とおっしゃっていましたが、まさしくその通り、単語を知らなければ聞き取りようがありません。というわけで次に考えたのが、楽しみながらボキャブラリーを増やす方法です。ちょうど今、取り組んでいることが2つあって、1つがニューヨーク・タイムズの「Crossword」、もう1つがアメリカ版の巨大掲示板である「reddit」です。Crosswordの方はスマホのアプリで、もっぱら5×5マスの小さいものに挑戦しています。これがアメリカ人向け生の英語といった風情で難しい。たとえば、“Monday Night Football' channel(月曜の夜のアメフトのチャンネル)”とか“Sound of a scissors cut(ハサミで切る音)”とか。答えはそれぞれ“ESPN”と“SNIP”になるのですが、知らんがなそんなもん!しかし、このクロスワードを始めてみると案外面白く、手加減なしのアメリカ人向け英語にハマってしまいます。とくにイライラして眠れない夜にこれをやると、日常の些事を忘れつつ心の安寧を得ることができます。もう1つのredditのほうは英語の「2ちゃんねる」といったところ。世界中のあらゆる事を話題にして皆が好き放題書いているのですが、笑えるものばかりです。たとえば、「人に言いたいけど、会話には適さない話ある?」というスレッド。1人が「俺、メイン州で作家のスティーヴン・キングの近所に住んでいるんだけど」という話を始めると、皆がスティーヴン・キングについての経験をそれぞれに語り始めます。子供の頃、あちこちでアルバイトをしていたら複数の場所でスティーヴン・キングに出くわしたんだ。もちろん彼がスティーヴン・キングだってことは知っていたけど、むこうも僕の顔を覚えていて、笑いながら「坊主、俺につきまとうのはやめな」と言ってスクリューと木材を買っていったんだ。買ったばかりのスティーヴン・キングの小説を映画館のロビーで読んでいたら、「その小説、気に入ってくれたかい。サインしようか?」と声をかけられた。なんと、本物のスティーブン・キングだったよ。友達が僕をサプライズで本屋に連れていってくれたんだけど、スティーブン・キングがサイン会をしていたわけ。僕は彼の大ファンだったから、列に並んでいる間に泣いてしまって。そしたらスティーブン・キングが「心配するな。俺だって自分に会ったら泣いちまうよ」って声をかけてくれたんだ。エピソードは面白いのですが、使われている単語はなじみのないものばかりです。pimp、 extortion、 mugshot、 lick、 tit、 lumber、 fluff、 surreal、 statutory、 dudeなど。lumberなんかは、「なんだ、腰椎穿刺じゃねえか」と思った先生もおられるかもしれませんが、腰椎穿刺はlumbar punctureなので微妙にスペルが違います。でも、このような単語でもアメリカ人にとっては日常的だというのが現実なので、調べては覚えるしかありません。というわけで、「英語リスニングは知識勝負だ」という言葉を信じて、ひたすら勉強しております。最後に1句レディットで 結果にコミット 英会話

20033.

高齢者うつ病発症率の潮流、10年間で減少

 うつ病の発症率における出生コホート差やそれらの説明要因に関する研究は、うつ病の病因を明らかにする可能性があり、世界的なうつ病負担を軽減するための予防戦略を最適化する一助となる。オランダ・アムステルダム自由大学のH. W. Jeuring氏らは、高齢者におけるうつ病の発症率について調査を行った。Epidemiology and Psychiatric Sciences誌オンライン版2019年1月26日号の報告。 オランダの地域高齢者を対象とした代表的な研究である、アムステルダム縦断高齢研究(Longitudinal Aging Study Amsterdam)のデータを用いて調査を行った。10年間のうつ病(CES-Dうつ病自己評価尺度16点以上)発症率のコホート差は、コホートシーケンシャル縦断デザインを用いて、55~64歳の非うつ病(10歳違いでの生まれ)の2つの同様なコホートとの比較で行った。ベースライン測定は、1992~93年(初期コホート、794例)および2002~03年(直近コホート、771例)で実施した。うつ病の動学的一般均衡モデルで示されるように、潜在的な説明要因は、リスクと保護要因で区分した。 主な結果は以下のとおり。・100人年当たりのうつ病発症率は、初期コホートで1.91(95%CI:1.59~2.27)、直近コホートで1.60(95%CI:1.31~1.94)であった。・直近コホートにおいて、初期コホートと比較し、慢性疾患や機能制限などのリスク因子の平均レベルが上昇したとしても、うつ病発症リスクは29%低下した(HRcohort:0.71、95%CI:0.54~0.92、p=0.011)。・このリスク低下は、主に教育レベル、熟達レベルの上昇、労働参加の増加により説明できた。 著者らは「これらの知見は、うつ病発症に対する予防因子の進歩が、リスク因子の悪影響を相殺し、若年成人におけるうつ病発症率の減少をもたらすことを示唆している。しかし、身体の健康状態を良好に保つことは、うつ病発症率をさらに低下させるうえで、優先しなければならない」としている。■関連記事日本人高齢者のうつ病に関連する社会的要因~AGESプロジェクトたった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能うつ病になりやすい性格

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MRSA保菌者、衛生教育+除菌指導で退院後感染リスク3割減/NEJM

 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の保菌患者に対し、病院や介護施設を退院・退所する際、衛生教育に加えてクロルヘキシジンによる口腔洗浄や入浴などの除菌指導を行うことで、退院後1年のMRSA感染リスクが約3割減少したことが示された。米国・カリフォルニア大学アーバイン校のSusan S. Huang氏らが、2,000例超を対象に行った多施設共同無作為化比較試験の結果で、NEJM誌2019年2月14日号で発表した。MRSA保菌入院患者は、退院後の感染リスクが高いことが知られている。MRSA保菌者の退院時に「衛生教育vs.衛生教育+除菌指導」 研究グループは、病院や介護施設に入院・入所し、MRSA保菌が確認された被験者を無作為に2群に分け、退院・退所時に、一方には衛生管理に関する教育を、もう一方には衛生教育と除菌指導を行い、1年間追跡した。除菌指導のレジメンは、クロルヘキシジンによる口腔洗浄と入浴またはシャワー浴、ムピロシンの鼻腔内塗布(5日間を月2回、6ヵ月)だった。 主要アウトカムは、米国疾病予防管理センター(CDC)基準によるMRSA感染とした。副次アウトカムは、臨床的判断に基づくMRSA感染、あらゆる原因による感染、感染による入院とした。 解析は、per-protocol集団(無作為化され、包含基準を満たし退院後も生存した全被験者)と、as-treated集団(指導を受けたレジメン順守の程度により階層化した被験者)を対象にそれぞれ実施した。MRSA保菌者のすべての感染リスクや入院リスク、いずれも約2割減少 MRSA保菌が確認された被験者は、2011年1月10日~2014年1月2日に南カリフォルニアにある17病院と7介護施設から集められ、2,140例が無作為化と追跡を受けた。 per-protocol集団(2,121例)において、MRSA感染の発生率は、衛生教育群9.2%(98/1,063例)に対し、衛生教育+除菌群は6.3%(67/1,058例)で同感染者の入院率は84.8%だった。 あらゆる原因による感染の発生率は、衛生教育群23.7%に対し、衛生教育+除菌群は19.6%で同感染者の入院率は85.8%だった。 MRSA感染リスクは、衛生教育+除菌群が衛生教育群よりも有意に低下した(ハザード比[HR]:0.70、95%信頼区間[CI]:0.52~0.96、p=0.03)。1例の感染を予防するための治療必要数[NNT]は30(95%CI:18~230)だった。 また、同感染リスクが低いことが、MRSA感染による入院リスクの低下にもつながっていた(HR:0.71、95%CI:0.51~0.99)。 臨床的判断に基づくあらゆる原因による感染リスクも、衛生教育+除菌群が衛生教育群に比べて有意に低く(HR:0.83、95%CI:0.70~0.99)、感染に伴う入院リスクも有意に低下した(HR:0.76、95%CI:0.62~0.93)。ただし著者は、「これら副次アウトカムの治療効果は、事前に多重比較に関する補正を規定していなかったため、慎重な解釈を要する」としている。 as-treated集団の解析では、除菌レジメンを順守した衛生教育+除菌群の被験者のMRSA感染リスクは、衛生教育群に比べ44%低く(HR:0.56、95%CI:0.36~0.86)、あらゆる原因による感染リスクは40%低かった(同:0.60、0.46~0.78)。

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女性医師、外科研修の中途離脱を回避するには/Lancet

 外科医の研修プログラムを途中で辞めた女性医師を対象に、その理由を調査したところ、「休暇を取るのが困難」「同じ専門医の女性同士の交流が少ない」「支援体制の欠如」など6つの要因が浮き彫りになった。オーストラリア・Gold Coast Hospital and Health ServiceのRhea Liang氏らが、女性医師12人へのインタビューで明らかにしたもので、Lancet誌2019年2月9日号で発表した。英国とオーストララシアでは、外科専門医のうち女性医師の占める割合はわずか11%で、外科研修プログラムを途中で辞めてしまう割合も女性医師が男性医師より高いという。4ヵ月にわたるインタビューで原因を調査 研究グループは、外科医の研修プログラムを途中で辞めた女性医師12人を対象に、その理由などを調べる質的調査を行った。 Royal Australasian College of Surgeons(RACS)とその研修協会を通じて、スノーボール・サンプリング法で被験者を3週かけて抽出。その後、過去4年間についてのインタビュー調査を、面接または電話で4ヵ月にわたり行った。 インタビュー内容について共同研究者や被験者との対話からコード化し、その課題を定義した。異なる理論やこれまでの文献を基に、説明モデルを構築した。被験者はオーストラリア全域、ニュージーランド、5つの専門分野を代表 被験者12人の女性医師は、オーストラリアの州と特別地域、ニュージーランド、また5つの医学専門分野を代表していた。研修プログラムの在籍期間は、6ヵ月~4年間で、2人を除き、都市部と農村部の両地域で働いた経験があった。 女性医師が外科研修プログラムを離脱する理由として、これまでに明らかにされていた理由に加え、新たに6つの要因が浮き彫りになった。具体的には、「病気などで休暇を取ることが難しい」「休暇の正当な理由についての区別が曖昧」「精神衛生の状態が悪い」「同じ専門外科の女性医師やその他支援者との交流が少ない」「職場での不当な扱いを報告した場合などに対し否定的な結果に及ぶ恐怖感がある」「問題があった際に個人や特定のサポートへの道筋が欠けている」だった。個々の要因の関連性は複雑で、ときに逆説的だった。 研究グループは、外科研修離脱の意思決定に関与した要因それぞれを「ブロック」で表現して、ブロックをタワー状に積み上げ、離脱を選択するとそのタワーが倒れるということを、視覚的に表現した。とくに、ブロックが不安定な状態のまま積み上がっていくと、小さな出来事でもタワーが倒れるきっかけとなること、すなわち研修プログラムを辞める決断につながることを示し、個々の要因に対する効果的なアクションが必要だとした。 そのうえで、「女性への支援は、性別に重点を置くのではなく、多様な因子に気を配りながら、予期せぬ負の影響の可能性に留意した介入が効果的なのではないか」と述べ、「これらのことを外科研修の介入に生かし、外科分野の特異性、医療現場であること、そして研修プログラムの構造に注意するべきだろう」とまとめている。

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内科医不足、2030年には推計1万6,226人になる恐れ

 厚生労働省は2019年2月、診療科ごとに将来必要な医師数の見通しと、都道府県ごとに将来時点で推測される不足医師数の推計を公表した。内科医不足、2024年に1万4,468人になる恐れ 資料によると、2016年時点での不足医師数は内科で9,275人、外科で5,656人、産婦人科で2,179人、小児科で2,033人、脳神経外科で1,309人、整形外科で1,153人であり、6つの科で1,000人以上不足している状況だった。このまま医師の数が変わらない場合、5年後の2024年に不足する内科医は1万4,468人、外科医は5,831人、2030年に不足する内科医は1万6,226人、外科医は5,520人となる恐れがあるという。 一方、皮膚科、精神科、眼科、耳鼻咽喉科では必要医師数を上回ると推計されており、とくに皮膚科、精神科、耳鼻咽喉科では2030年に1,000人程度上回る可能性がある。また、現在不足している産婦人科と小児科は、2030年までは不足の状態が継続するが、医師の養成と必要数の低下により、2036年には必要医師数を上回ると推計されている。2036年、2次医療圏での不足医師数は約2万4,000人と推計 都道府県単位(3次医療圏)で試算された2036年における医師数は、最大限確保できた場合でも全国で5,323人不足するとされており、12の道県で不足が見込まれている。一方、医師数を少なく見積もった場合でも、13の都府県では過剰が生じると推計されており、東京都では1万3,295人、大阪府では4,393人、福岡県では2,684人の過剰が見込まれている。 しかし、都道府県をさらに区分けした2次医療圏では、全国で2万3,739人が不足すると試算され、医師の偏在はほとんどすべての都道府県内で問題となる。 医師偏在を是正するために、改正医療法に盛り込まれる医師確保計画では、2036年までに最も医師偏在指標が小さい医療圏においても医療需要を満たすことが目標とされている。2019年4月の施行に向けて、近隣の医師多数区域からの医師派遣や定着促進など、さまざまな施策が考案されている。

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16県が医師少数、改正医療法で是正となるか?

 全国からの「医師不足」の声に対し、医師確保計画を通じた医師偏在の解消は喫緊の課題である。医師偏在の度合いを示す新たな指標として「医師偏在指標」の導入が決まっている。2019年4月に施行される改正医療法では、都道府県が2次医療圏単位で医師偏在指標に応じ、医師少数区域・医師多数区域を設定する。医師多数/少数区域の基準値として、医師偏在指標の上位/下位33.3%が定められる方針だ(3次医療圏においても同様の基準を使用)。また、医師少数区域以外で医師の確保をとくに図るべき区域(離島、へき地など)を、別枠の「医師少数地区」として省令で定めるという。医師確保計画の終了時点である2036年までに、最も医師偏在指標が小さい医療圏においても医療需要を満たすことが目標とされる。医師少数3次医療圏は、岩手県、新潟県、青森県など計16県 厚生労働省は2019年2月18日、医師偏在指標について現在の推計を初めて公表した。都道府県別(3次医療圏)で医師が多い地域は、上位から東京都(329.0)、京都府(314.9)、福岡県(300.5)、沖縄県(279.3)、岡山県(278.8)と続く。一方、医師が少ない地域は、下位から岩手県(169.3)、新潟県(169.8)、青森県(172.1)、福島県(177.4)、埼玉県(178.7)という結果で、医師少数3次医療圏として、下位33.3%に当たる16県が暫定で設定された。 医師少数3次医療圏・医師少数区域(2次医療圏)が医師偏在を解消するための目標として、「計画開始時点の医師偏在指標における基準値(下位33.3%)に達する医師数」が設定される見込みである。計画開始時点で基準値を下回る医療圏では医師の確保が必要、基準値を満たす医療圏では目標を達成済と捉えられるが、医師の多寡状況は、現在時点と将来時点の両方を見据えなければならない。 現在と将来それぞれの時点における医師の多寡状況への対応として、現在時点の医師数不足に対しては短期的な施策(医師派遣や定着促進など)をすぐに講じる必要がある。長期的な施策(医学部の地域/地元出身者枠増員の要請など)を組み合わせるべきかどうかは、将来時点で予測される医師数の多寡状況によって変わるという。新しい指標を活用した医師偏在対策 医師偏在指標は、現在・将来人口を踏まえた医療ニーズに基づき、地域ごと、診療科ごと、入院外来ごとの医師の多寡を統一的・客観的に把握できる、医師偏在の度合いを示す指標として導入された。改正医療法の施行後、医師偏在指標を活用した医師偏在対策として、以下のものが主に実施される予定である。・医師確保計画における目標医師数の設定…都道府県は、3次医療圏・2次医療圏単位で、医師偏在指標を踏まえた目標医師数の設定が義務付けられる・医師少数区域、医師多数区域の設定…都道府県は、2次医療圏単位で、医師偏在指標に関する基準に従い、医師少数/多数区域の設定ができる・大学医学部における地域枠・地元枠の設定…都道府県は、医師偏在指標によって示される当該都道府県の医師の多寡を踏まえ、大学に対し、医学部における地域枠・地元枠の設定・増加の要請を行うことができる 医師少数区域での医師確保に向けたサポートの一環として、「都道府県内での医師の派遣調整」「キャリア形成プログラムの策定」「医療機関の勤務環境の改善支援」「地域医療への知見を有する医師の大臣認定」「臨床研修病院の定員・倍率調整」が提案されている。国・都道府県・大学・医療機関が一丸となって、医師少数区域に対して、より充実したサポート体制を構築していくことが求められている。・医師偏在指標の計算式 医師偏在指標=標準化医師数(1)/地域の人口÷10万×地域の標準化受療率比(2)(1):Σ性年齢階級別医師数×(性年齢階級別平均労働時間/全医師の平均労働時間)(2):地域の期待受療率(3)÷全国の期待受療率(3):Σ(全国の性年齢階級別受療率×地域の性年齢階級別人口)/地域の人口・医師数は、性別ごとに20代、30代、…、60代、70歳以上に区分して、平均労働時間の違いを用いて調整する・従来の人口10万人対医師数をベースに、地域ごとに性年齢階級による受療率の違いを調整する

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バビル2世とEBMの深い関係を知っていますか?【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第8回

第8回 バビル2世とEBMの深い関係を知っていますか?オヤジギャグとカラオケでのアニメソング歌唱がやめられません。嫌われるとわかっていても、若手医師から総スカンをくっても、やめられません。オヤジギャグは思い浮かんだら言わずにはおれません。アニメソングの十八番は「バビル2世」の主題歌と、タイガーマスクのエンディング曲「みなし児のバラード」です。昭和時代に少年期を過ごした皆さまには共感をいただけるものと思います。今回は、医療関係者としてぜひ知っておくべき(?)ウンチクとして、EBMと「バビル2世」の深い関係を紹介します。知らないとチコちゃんに「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱られます。バビル2世は、バビルの塔に住んでいると主題歌にも歌われています。本来のマンガのタイトルは「バベル2世」の予定であったのが、当時の編集担当者が予告を打つ際に誤植のまま進めてしまい、「バビル2世」になったという逸話があります。そのまま「バビル2世」で続いているのは、昭和という時代の寛大さでしょうか。ここからは「バベルの塔」として記したいと思います。旧約聖書に記されたバベルの塔について要約します。大洪水の後、ノアの子孫である世界中の人々は、同じ言語を話す1つの民族であったそうです。神が作り出した石や漆喰ではなく、人造物として作り出したレンガやアスファルトを用いて、天国へ続く超高層の塔を築きはじめたのです。その様子を見ていた神は人間の結束力と能力を危惧し、言葉を混乱させその企てを阻んだのです。言葉を混乱させる=つまり多言語化という罰が与えられ、多種多様な言語が登場しました。日本語・英語・中国語・フランス語・スペイン語・アラビア語…挙げればきりがありません。言語が統一され続けていたならば、多少の文化の違いはあっても、現在ほど戦争や対立は生じていないのではないかと思われます。学問の世界では、統一した言語として英語への集約が完了しつつあります。神は、英語を母国語とする者には軽微な罰しか与えず、日本語を母国語とするわれわれには厳罰を与えたのです。神の試練に感謝できるほど人格が完成していない自分としては、この不公平さを嘆かずにはおれません。「日本人がバベルの塔建設を提案したわけではない」と言いたくなります。研究論文だけでなく、英語を使う地域での症例報告や薬剤の副作用情報などは共有されやすく、英語が母国語でない地域の情報は無視されやすくなります。これを「バベルの塔バイアス」と呼ぶ場合もあるようです。人工知能(AI)による翻訳の精度が急速に進化しています。日本語で書いた論文も瞬時に翻訳してくれる世界が目前に迫っているのです。英語が苦手な日本人にとっては朗報ですが、それを知った神は新たな罰を与えるかもしれません。その罰が、医師不要時代の登場であるかもしれません。神さま、お手柔らかにお願いいたします。

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第7回 異常かな?と思ったら…【薬剤師のためのバイタルサイン講座】

薬剤師である皆さんが患者さんのご自宅を訪問する時、患者さんは慢性的な病態であることが多く、容態の急変はないと思いがちです。しかし、慢性疾患であっても、急に容態が変化・悪化することはあります。そのような時、主治医や訪問看護師にすぐに連絡した方がよいかどうか迷うことがあるかもしれません。今回は、急を要するか否かの判断の仕方と、その判断に必要なバイタルサインの測定法について紹介します。異常かな?と思ったら家族に「いつもと比べていかがですか?」と尋ねてみてください。私たちは、家族が「いつもとちょっと違うんです」と言う時には、特に注意して患者さんを診るようにしています。患者さんの容態が変化して、主治医や看護師に連絡した方がよいかどうか迷った時、「忙しいのにこんなことで電話して」と思われてしまうのでは...、と躊躇してしまうことがあるかもしれません。しかし、迷った時は連絡しましょう!現場では、患者さんを実際よりも軽症と判断してしまうことよりも、実際よりも重症と判断することの方が安全であり、患者さんにとって有益です。まずは患者さんのことを考えてください。そして、患者さんにとって一番よいと思うことを実行してください。迷った時には連絡と相談です。この気持ちがあれば、主治医や看護師は、どんな些細な連絡であっても、きっと「連絡ありがとうございました」と言ってくれるはずです。日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会編.高血圧治療ガイドライン2014.東京,ライフサイエンス出版,2014.太田富雄,他.急性期意識障害の新しいgradingとその表現方法.第3回脳卒中の外科研究会講演集.東京,にゅーろん社,1975,61-69.Teasdale G, et al. Assessment of coma and impaired consciousness: a practical scale. Lancet.1974; 2: 81-84.脳卒中合同ガイドライン委員会.脳卒中治療ガイドライン2009.東京,協和企画,2009.

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