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鳥谷部俊一先生の答え

ラップ療法の患者家族への説明方法患者さんを自宅で介護している家族の方へ、ラップがガーゼよりも有効である旨を説明するときに上手く伝える方法はあるのでしょうか?また先生のご経験で、このように伝えると上手くいく。というノウハウがございましたら是非教えて頂きたいと考えております。宜しくお願いします。このような場合は、モイスキンパッドをお勧めします。「ガーゼの替わりにバンドエイド、キズパワーパッドを貼るのが時代の先端。治りも早く、痛くない。モイスキンパッドをよく見てください、巨大なバンドエイドですよ」。こんなふうに説明してください。モイスキンパッドで良くなってきたら、床ずれパッドを見せて、「そっくりでしょ。しかも安いんです」とお話しましょう。アトピー性皮膚炎のラップ療法アトピー性皮膚炎でもラップ療法が有効であるとか有効でないとか、賛否両論のようですが、先生はどのようにお考えでしょうか?また、有効である場合に、どのような点に気をつければ宜しいでしょうか?ご教示宜しくお願いします。ラップ療法は、床ずれの治療法です。「アトピー性皮膚炎にドレッシング療法が有効か」という質問にお答えできる立場ではありません。アトピー性皮膚炎に対するドレッシング療法の可能性の問題は興味深く、論議が深まることを期待します。モイスキンパッドはじめまして。日々、「皮膚・排泄ケア認定看護師」とともに床ずれの診療をさせていただいている一皮膚科医です。以前、形成外科の先生が手作りで、「モイスキンパッド」と同様なものを使用されていました。「皮膚・排泄ケア認定看護師」は、あまりいい顔をしていませんでした。実際、ある程度褥瘡は改善するものの、その周囲にかぶれを起こしたり、体部白癬に罹患する患者さんが後を立ちませんでした。結局、ラップ療法を中止することとなりました。これについて、先生はどのようにお考えになりますか?どのようにすれば、こうした皮膚トラブルを避けられますか?改善点はありますでしょうか?ご教示いただけるとありがたいと思います。ご質問ありがとうございます。いろいろ工夫してラップ療法を試みたことに敬服します。ラップ療法や、モイスキンパッド処置では、抗真菌剤を塗布して真菌症を簡単に治療することができます。2000年の医師会雑誌に書いたラップ療法の論文では、合併した「カンジダ症2例を抗真菌剤で治療した」と明記しております。夏など暑い季節には、予防的に抗真菌剤を塗ります。クリーム類がお勧めです。ラップ療法や、モイスキンパッド処置ではドレッシングを絆創膏で固定しないで毎日交換するので、外用薬を毎日塗るのが容易です。真菌は湿潤環境で増殖しますので、吸水力の高いモイスキンパッドを使って皮膚を乾燥させることをお勧めします。手作り「モイスキンパッド」の吸水力についてはデータがありませんのでコメントできません。既成のドレッシングや軟膏ガーゼの治療の場合も真菌感染を生ずるのですが、なぜか話題になることが少ないようです。高齢者の足をみると、ほとんどの方の爪が白く濁って変形しております。白癬症です。爪白癬がある人をよく観察すると、全身に角化した皮疹が見られます。掻痒感があれば、爪で引っかいた痕跡や、体を捩って背中を擦り付ける動作があるでしょう。足ユビ、足底、足背、下腿、膝、臀部、背部、後頭部、手、上肢などをよく調べれば、白癬菌が検出されます。皮膚を湿潤環境にすると、真菌類(カンジダ、白癬)が増殖しやすくなります。抗真菌外用薬(クリーム)を積極的に使用して治療します。基礎疾患が重篤な場合は?現場の知恵を洗練していく先生に敬意を持っております。通常の免疫能がある患者さんにおいては、水道水による洗浄と湿潤環境で軽快するというのはわかりますが、がん治療に伴い免疫不全状態にある患者さん、糖尿病のコントロールがうまくなくこれも免疫不全のある患者さん等、表在の細菌、真菌に弱いと考えられる患者さんにも同様に適応し、効果を期待できるのでしょうか。こうした患者さんにはある程度の消毒なり軟膏治療が必要になるのではないでしょうか。困難な症例に取り組むご様子に敬服します。基礎疾患が重篤な症例に対するラップ療法の有効性は確立しておりません。よって、このような症例には、「ガイドライン」に従った治療をするのが安全であると考えます。ただし、「こうした患者さんに消毒・軟膏治療が有効である」というエビデンスが無いのが現状です。また、「基礎疾患が重篤な患者にこそ、消毒や軟膏による有害事象が生じ易いのではないか」という観点からの検討も必要です。床ずれに対するラップ療法の治癒の機序床ずれはもともと血流障害ですが、これがラップ療法で治癒する機序は何でしょうか。創傷治療の本質に迫るご質問、ありがとうございます。既存の軟膏ガーゼ処置は、「厚い小さなドレッシング」が外力(圧力/ずれ力)を床ずれに加えるため、血流障害をおこして治癒を遷延させます。ラップ療法は、「薄い大きななドレッシング」が外力(圧力/ずれ力)を打ち消すことにより、血流を改善して治癒を促進する湿潤療法です。床ずれの原因は、「外力による血流障害」です。一方、下腿潰瘍などの末梢動脈疾患(PAD)は、「外力によらない血流障害」です。床ずれは、外力(圧力/ずれ力)を取り去ることにより血流が改善して治癒に向かいます。例えば、仙骨部の床ずれは、「腹臥位」で圧迫を防ぐことにより治癒した、という報告があります。要するに、「圧迫さえ無ければ床ずれは普通の切り傷と同じような治り方をする」ということです。圧迫を減らすための工夫が、体圧分散マットレス、体位変換、ポジショニングなどです。ラップ療法は、外力を分散するドレッシング療法・湿潤療法です。感染がある 虚血がある感染症があれば、抗菌作用のパスタ剤や、感受性のある抗菌軟膏やソフラチュールなどは一定期間必要じゃないでしょうか。血流を高めるPG剤も必要では。また、化学的デブリードメントにあたるプロメラインなども必要ではないでしょうか。ラップ療法を実践している医療者の多くは、感染症は抗生剤全身投与で、血流改善は(必要に応じて)PG剤全身投与で治療しております。デブリードメントは、外科的デブリードメントと湿潤療法による自己融解を行なっており、化学的デブリードメント剤は使っておりません。「学会ガイドライン」を参照したところ、ご指摘の外用剤はガーゼとの組み合わせでエビデンスが証明されているようですが、ラップ療法やモイスキンパッドとの組み合わせによるエビデンスはございません。今後、エビデンスが集積されてから併用されることをお勧めします。ラップで治療困難な症例の判別皮膚所見をみた当初から、外科治療、皮弁手術が必要かどうかは、判別可能でしょうか。ある程度ラップしたあとで、考慮するのでしょうか。もちろん他の疾患の管理をし栄養、感染など評価をした場合として。ラップ療法は床ずれの保存療法です。外科治療、皮弁手術を考慮される場合は、「学会ガイドライン」に従った治療をお勧めします。2010年の日本褥瘡学会での議論を拝見した限りでは、外科治療、皮弁手術の適応症例は減っているようでした。感染症に対して抗生剤と抗真菌薬の外用と全身投与について感染症には抗生剤の全身投与は理解できるのですが、表在真菌感染症に抗真菌薬の外用が効くのはどうしてでしょうか?抗生剤の外用はなぜ不適切なのでしょうか?ご教授よろしくお願いします。一部の領域(皮膚科、耳鼻科、歯科など)を除き、細菌感染症の治療は抗生剤全身投与が標準治療です。創感染に対する抗生剤外用は、耐性菌誘発リスクなどの理由から、CDCガイドラインなどは推奨しておりません、「学会ガイドライン」にも推奨の記載が見当たりません。表在真菌感染症は、表皮が感染の舞台なので、抗真菌外用剤がよく効きます。抗生剤の外用は無効です。細菌感染の舞台は真皮や皮下組織、あるいはさらに深部の組織です。閉鎖療法の場合は、創を閉鎖して組織間液が深部組織に逆流する結果抗菌薬が感染部位に到達すると想像されますが、ラップ療法・開放性湿潤療法では、創を開放するので組織間液の逆流は起きず、抗菌剤は感染部位に到達しないと考えます。全身投与された抗生物質は、血流を通じて感染部位に到達します。糖尿病性神経症、ASO合併の下肢壊疽80歳、女性、糖尿病で血液透析の患者です。3年前 右足趾を壊疽で切断。今回は左下足に足趾を中心に踵まで、壊疽、深い、汚染の褥瘡様潰瘍があります、悪臭がします。切断は拒否しています。ラップ療法は有効でしょうか?ラップ療法は、床ずれの治療法です。よって、この症例はラップ療法の適応外です。PADのガイドラインに従った治療をお勧めします。血管治療、デブリドマン後のドレッシング材としてモイスキンパッドが有効であったとの報告があります。このような処置は、ラップ療法とではなく、ドレッシング療法、湿潤療法と呼称すべきです。病院皮膚科形成外科との調整病院内科勤務医です。当院では褥瘡ケアは皮膚科の褥瘡ケアチームが回診しています。形成外科は陰圧吸引療法の高価な機械を使いますが患者の一部費用負担はあるものの病院としては赤字になるようです。どのようにして病院全体の褥瘡ケアを統一改善していったらよいでしょうか。アドバイスをお願い申し上げます。かつて同様の立場にあった内科医として、同情申し上げます。1999年に日本褥瘡学会でラップ療法の発表をして12年になりますが、2009年の学会シンポジウムで「ラップ療法と学会ガイドラインは並立する」と(私が)宣言したことが、「在宅のラップ療法を条件付で容認する」という2010年の学会理事会見解につながったようです。「褥瘡ケアの統一」は、学会ガイドラインで統一するか、ラップ療法で統一するかの選択問題ですが、未だ結論が出ておりません。より多くの方がラップ療法を支持するようになれば、学会がラップ療法を受容する日がいずれ来るでしょう。皆様のお働きを期待申し上げます。総括医学の歴史を紐解くと、新しい考え方が「専門領域の侵害」と受け止められ、いろいろな形で抵抗を受けてきたことが分かります。ゼンメルヴァイスの「消毒法」が医学界で受け入れられたのは、ゼンメルワイスの死後のことです。ラップ療法はインターネットの時代に遭遇して、学会よりも一般社会で先に普及しました。情報化社会では、権威者よりも一般社会が先に一次情報を入手することができます。そうした中にあって、情報の真贋を見抜く力(情報リテラシー)が必要であり、そうした能力が専門家と呼ばれる人々に求められております。MediTalkingという場でラップ療法の議論が深められたのはこうした時代の反映であり、有意義なものと考えます。顧問 鳥谷部俊一先生「床ずれの「ラップ療法」は高齢者医療の救世主!」

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歯磨きしないと心血管疾患になる?

劣悪な口腔衛生状態は心血管疾患のリスクを増大させ、軽度炎症のマーカーとも関連することが、イギリスUniversity College London疫学・公衆衛生学科のCesar de Oliveira氏らによるScottish Health Surveyの結果から明らかとなった。過去20年以上にわたり歯科疾患と心血管疾患の関連に対する関心が高まっている。炎症は動脈硬化の病因として重要であり、軽度炎症のマーカーが、高い心血管疾患リスクと関連することが示されており、口腔衛生が劣悪な状態は慢性的な炎症状態である歯周病を起こしやすいという。BMJ誌2010年6月26日号(オンライン版2010年5月27日号)掲載の報告。歯磨きの回数と心血管イベントのリスクの関連を評価研究グループは、自己申告による歯磨きの状況と心血管疾患との関連、および炎症マーカー(C反応性蛋白:CRP)、凝固(フィブリノゲン)との関連について検討した。スコットランドに居住する一般家庭を対象としたScottish Health Surveyに登録された平均年齢50歳の1万1,869人について解析を行った。口腔衛生状態は自己申告による歯磨きの回数で評価した。調査は病院の臨床記録とプロスペクティブに連動させ、Cox比例ハザードモデルを用いて口腔衛生状態に応じた心血管疾患イベントや死亡のリスクを推定した。口腔衛生と炎症、凝固との関連は4,830人において評価した。口腔衛生が劣悪だと心血管疾患イベントのリスクが1.7倍にフォローアップ期間平均8.1年において心血管疾患イベントは555件発生し、そのうち170件が致死的であった。心血管疾患イベントを来した患者の74%(411例)が冠動脈心疾患と診断されていた。完全に補正されたモデルでは、口腔衛生が劣悪な集団(歯を磨かない、または磨くことはまれ)では心血管疾患イベントのリスクが有意に増大していた(ハザード比:1.7、95%信頼区間:1.3~2.3、p<0.001)。これらの集団では、CRPやフィブリノゲンの濃度も上昇していた。著者は、「劣悪な口腔衛生状態は心血管疾患のリスクを増大させ、軽度炎症のマーカーとも関連することが示された。しかし、その因果関係は明らかではない」と結論している。(菅野守:医学ライター)

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一般用医薬品の国内市場は今どうなっている?

富士経済は22日、改正薬事法により変動する国内の一般用医薬品の主要薬効73分野の調査を2010年1月から4月にかけて実施し、分析の結果をまとめたものを発表した。今回は、同社がまとめた報告書「一般用医薬品データブック 2010 No.2」「一般用医薬品データブック 2010 No.3」からの紹介。調査対象は、感冒関連用薬、循環器・血液用薬、泌尿器官用薬、歯科口腔用薬、ドリンク剤、ビタミン剤、その他精神神経用薬、それに漢方薬などの10分野50品目。市場を明らかにすると共に13年に向けて市場を予測した。改正薬事法(2009年6月施行)は、一般用医薬品を副作用リスクの高い順から第1類、第2類、第3類に分け、第1類は薬剤師に取り扱いを限定し、第2類は薬剤師の他に新たに登録販売者の取り扱いも可能としている。第3類は、通信販売も可能となる。ただし、通信販売の取り扱いが第3類に限定されることに対して日本オンラインドラッグ協会や全国伝統薬連絡協議会が反対の姿勢を表明しており、紆余曲折が予想される。また、第1類の取り扱いについてさまざまな課題が明らかになりつつある。2009年は、新型インフルエンザの流行で医療機関受診の傾向が強まり、市場規模の大きい総合感冒薬は562億円と前年から6.6%も落ち込み、感染予防意識の高まりから含嗽剤特需(96億円前年比33%増)が生じた。また、ドリンク剤とミニドリンク剤(一般用医薬品と医薬部外品を合わせた市場)は、2009年はミニドリンク剤が女性用や新コンセプト製品の投入で増加(621億円、前年比1.1%増)したが、冷夏でドリンク剤が低迷(1,039億円前年比3.9%減)して、前年同様、全体では減少という結果になった。改正薬事法は、第1類の取扱店減少や取扱い時間の縮小の影響から大幅に実績が減少する薬効品目も見られた。特に、販売実績が大きかった制酸薬、禁煙補助剤市場では09年は前年比で10%以上の大幅な減少となった。また市場は小規模であるが、新薬効製品として認知途上のしみ治療薬、口唇ヘルペス治療薬、エネルギー代謝改善薬などは、改正薬事法で第1類に分類され売り場の露出が低下して市場は減少した。市場全体では第2類の薬効品目が多いため、2009年の減少は季節要因による需要減退が大きかった。10年1月にはロキソプロフェンナトリウム水和物、エピナスチン塩酸塩、トロキシピドを有効成分とする第1類医薬品が承認されるなど、一般用医薬品市場の停滞状況を打破するために、スイッチOTCを積極的に展開し新規薬効領域開拓や顧客獲得を目指す動きが活発化している。詳細はプレスリリースへhttps://www.fuji-keizai.co.jp/market/10055.html

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中高年の口臭に特有な成分とは?

 ライオン株式会社は、東京医科歯科大学大学院健康推進歯学分野 川口陽子教授と共同で、口臭成分と口腔内状況との関連について研究を行っている。20日、中高年の口臭を調べた結果、特徴的で不快なニオイの原因は、“足の不快なニオイ”で知られている「イソ吉草酸」などの揮発性低級脂肪酸であることを明らかにしたと発表した。さらに、「イソ吉草酸」の量は加齢により増加し、口臭の官能評価値とも有意に関連性があることを臨床試験において確認したと報告した。 研究では、・加齢とともに増加する口腔内細菌は、口臭成分を産生するか・中高年の口臭に特有な原因物質及び原因菌は何か 以上を明らかにするために検討を行った。 臨床試験の結果より、今回初めて、中高年に特徴的な口臭成分は、加齢により口腔内で増加する「プレボテラ属の細菌」や歯周病原因菌「ポルフィロモナス・ジンジバリス菌」によって産出される「イソ吉草酸」であることを明らかにした。 一般的に中高年になると、酸素を嫌う嫌気性細菌である「プレボテラ属の細菌」が口腔内に生息しやすくなり、揮発性低級脂肪酸が発生しやすくなると考えられるという。その揮発性低級脂肪酸と揮発性硫黄化合物が口腔内で混ざることによって、中高年特有の不快な口臭となるものと考察されるとのこと。

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医療・介護系、理美容系職種の就業に関する意識調査

 株式会社インテリジェンスは27日、同社が運営する求人情報サービス「an」にて、医療・介護系、理美容系の有資格者を対象に行った就業に関する意識調査の結果を発表した。 「医療系」「介護系」「理美容系」職種の有資格者に、仕事を探す際の重視点について聞いた質問では、3職すべてで「やりがいのある仕事であること」が最多となった。「やりがい」を重視した人は、全職種の平均で4.0%なのに対し、「医療系」16.1%、「介護系」15.7%、「理美容系」 21.5%と、いずれも高い割合となっている。また「医療系」「介護系」では、「正社員、または正社員に近い雇用形態であること」が「介護系」13.0%、「医療系」8.7%と、全職種平均(5.2%)を上回っており、正社員志向が強いことがわかった。 仕事を辞める理由について聞いた質問では、「業務内容の割に給与が低いから」が「介護系」(30.5%)、「理美容系」(23.2%)で最多。「医療系」でも20.8%と、「職場や社員の雰囲気が悪いから」(29.0%)に次ぐ多数回答となっていた。 調査対象となった資格は、医療系は看護師、准看護師、助産師、看護助手、臨床検査技師、薬剤師、登録販売者、鍼灸師、作業療法士、理学療法士、柔道整復師、医療事務、歯科衛生士。介護系は、介護支援専門員(ケアマネジャー)、介護福祉士(ケアワーカー)、社会福祉士(ソーシャルワーカー)、訪問介護員(ホームヘルパー:1級、2級、3級の区別は問わない)。詳細はプレスリリースへhttp://www.inte.co.jp/corporate/library/survey/20091027.html

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サケ白子の蛋白分解物「プロタミン分解ペプチド」による口中内カンジダ菌の減少を確認

ロート製薬株式会社は20日、近年増加傾向にあり、QOLの低下をもたらす「ドライマウス(口腔乾燥)」について研究を行い、サケ白子の蛋白分解物「プロタミン分解ペプチド」が『口中内カンジダ菌』を減少させることを人での臨床試験において確認したと発表した。『口中内カンジダ菌』は、ドライマウス(口腔乾燥)により増加することが多く、増加すると口中環境を悪化させ、痛みや炎症といった症状を引き起こす場合があることがわかっている。従来、この“カンジダ菌の増加”は重篤な場合以外は見過ごされていて、新たなアプローチが求められていたという。サケ白子の蛋白分解物である「プロタミン分解ペプチド」は食経験が豊富な素材で、手軽に用いることができ、ドライマウス対策の幅を広げる有用な素材であると考えているとのこと。なお、今回の成果は第20回日本老年歯科医学会(2009年6月、横浜)にて発表したとのこと。 詳細はプレスリリースへhttp://www.rohto.co.jp/comp/news/?n=r091020

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医科&歯科同一仕様での患者満足度調査はいかに?

株式会社QLifeは17日、インターネットを活用した患者満足度調査『患者さんの声収集代行キャンペーン』の結果を発表した。参加したのは全国410医院(=医科:187+歯科:223)。結果によると、「歯科」診療所が獲得した評価スコアは18.7と、「医科」診療所のスコア15.3に対して22%高い水準で、特に【時間関連面】で41%と大きな評価差がでたとのこと。歯科の方が患者あたりの時間管理がしやすく、また予約制導入も広がっていることの表れだという。また各医院に対する「感謝/評価部分のコメント」の文字数をみると、医科平均63.0に対して歯科平均は81.0と、29%多く、逆に「改善要求部分のコメント」の文字数は、医科平均58.1に対して歯科平均は49.7と15%少なかった。患者からみて、医科診療所に対する注文の方がより多い/熱心とうかがえる。医科・歯科いずれも、「感謝/評価」の方が「改善要求」よりも、文字数が多い結果だったとのこと。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.qlife.co.jp/news/090817qlife_news.pdf

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Yahoo! BB SOHOを利用した「医療保険レセプトオンライン請求」対応サービスが開始

ソフトバンクBB株式会社は10日、厚生労働省が2011年度には原則義務化を予定している「医療保険レセプトオンライン請求」に関し、病院、医科・歯科診療所、調剤薬局といった各医療機関(以下 医療機関)向けに「医療保険レセプトオンライン請求」への対応サービスを同日より東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県の4都市で開始した。9月1日より全国にて受付を開始される予定。「医療保険レセプトオンライン請求」サービスは、医療機関に対し、レセプト送信用のインターネットアクセスとして同社が提供する「Yahoo! BB SOHO 50M おとくラインタイプ」を特別条件で提供するもの。Yahoo! BBの提供するIPネットワーク上に、ジャパンネット株式会社が提供するセキュアネットワークサービスの「IPsec+IKE」技術により暗号化された伝送経路を設ける「インターネットVPN接続」方式にて、医療機関から安全にレセプト送信が可能になるという。詳細はプレスリリースへhttp://www.softbankbb.co.jp/ja/news/press/2009/20090710_01/index.html

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rivaroxaban長期投与が有効、人工股関節全置換術後の静脈血栓塞栓症予防

新たな経口第Xa因子阻害薬rivaroxabanの長期投与は、人工股関節全置換術(THA)を施行後の静脈血栓塞栓症(VTE)の予防において低分子ヘパリンであるエノキサパリン(商品名:クレキサン)の短期投与よりも有効なことが、21ヵ国が参加した大規模臨床試験(RECORD 2)で確認された。周術期のヘパリンベースの血栓予防療法は致死的肺塞栓症を減少させるが、THA後のVTEのリスクは退院後も持続するため、簡便な長期的抗血栓療法の探索が進められてきた。イギリスBarts and the London医科歯科大学のAjay K Kakkar氏が、Lancet誌2008年7月5日号(オンライン版2008年6月24日号)で報告した。21ヵ国、2,509例が参加した二重盲検ダブルダミー無作為化試験RECORD 2(REgulation of Coagulation in ORthopaedic surgery to prevent Deep-vein thrombosis and pulmonary embolism 2)は、THA施行例を対象にrivaroxaban(10mg/日、1日1回、経口)を31~39日投与する群(プラセボ静注、10~14日)と、エノキサパリン(40mg/日、1日1回、皮下注)を10~14日投与後プラセボを投与する群(31~39日)を比較する二重盲検ダブルダミー無作為化試験。2006年2月~2007年4月に21ヵ国123施設から登録された2,509例が、rivaroxaban群(1,252例)あるいはエノキサパリン群(1,257例)に無作為に割り付けられた。主要評価項目は、深部静脈血栓(両側静脈造影で検出された症候性あるいは無症候性の病変)、非致死的肺塞栓症、30~42日までの全死亡の複合エンドポイントとした。主要評価項目が有意に改善、出血の頻度は同等主要評価項目の解析対象となったのは、rivaroxaban群864例、エノキサパリン群869例。複合エンドポイントの発現率は、エノキサパリン群の9.3%(81/869例)に対し、rivaroxaban群は2.0%(17/864例)と有意に低下した(絶対リスク低下率:7.3%、95%信頼区間:5.2~9.4%、p<0.0001)。安全性評価の対象はrivaroxaban群1,228例、エノキサパリン群1,229例。治療期間中の出血の発現率は、rivaroxaban群6.6%(81/1,228例)、エノキサパリン群5.5%(68/1,229例)と両群で同等であった(p=0.25)。Kakkar氏は、「THA後の症候性のイベントを含むVTEの予防において、rivaroxaban長期投与はエノキサパリン短期投与よりも有意に高い有効性を示した」と結論し、「長期的血栓予防療法をさらに確実なものにするには、THAの予後に影響を及ぼす可能性のある出血や他の有害事象について、高リスク群に重点を置いた評価を行うべき」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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コーラなどのソフトドリンクは男性の痛風リスクを高める

砂糖で甘味を加えたソフトドリンク(コーラ、その他の炭酸飲料など)に多く含まれる果糖は血清尿酸値を上昇させることが知られているが、これらの飲み物や果糖と、痛風リスクの関連は明らかにされていない。カナダBritish Columbia大学バンクーバー総合病院のHyon K. Choi氏らは、大規模なコホート研究によってこれらの飲料が男性の痛風リスクを増大させることを確認、BMJ誌2008年2月9日号(オンライン版1月31日号)で報告した。4万6,393人の男性医療従事者を対象とした12年に及ぶ研究本試験は、進行中の医療従事者追跡研究(health professionals follow-up study)に登録された5万1,529人の男性医療従事者(歯科医、検眼師、整骨医、薬剤師、足治療医、獣医)のうち、ベースライン時に痛風の既往歴がなかった4万6,393人を対象とした12年に及ぶプロスペクティブなコホート研究。登録者の91%が白人で、年齢は1986年時に40~75歳であった。ソフトドリンクおよび果糖の摂取に関する情報は検証食物頻度質問票(validated food frequency questionnaires)を用いて収集した。主要評価項目は、米国リウマチ学会の判定規準を満たす痛風の発生率とした。フルーツジュース、リンゴ、オレンジもリスクを増大12年の追跡期間中に755人が痛風を発症した。砂糖で甘味を加えたソフトドリンクの摂取の増加にともなって痛風のリスクが増大した。ソフトドリンクの摂取が月に1杯未満の群に比べ、週に5~6杯の群の多変量相対リスクは1.29、日に1杯の群では1.45、日に2杯以上の場合は1.85であった(傾向性のp=0.002)。ダイエット用のソフトドリンク(低カロリーのコーラなど)は痛風リスクを増大させなかった(傾向性のp=0.99)。果糖の摂取量を5つの段階に分け、最も少ない群の痛風の多変量相対リスクを1.00とした場合、摂取量が増えるに従って相対リスクは1.29、1.41、1.84、2.02と上昇した(傾向性のp<0.001)。また、果糖の摂取を高めるフルーツジュースや果糖が豊富な果物(リンゴ、オレンジ)も、痛風リスクを増大させた(傾向性のp<0.05)。Choi氏は、「砂糖で甘味を加えたソフトドリンク、フルーツジュース、果糖が豊富な果物は男性の痛風リスクを著明に増大させたが、ダイエット用のソフトドリンクは増大させなかった」と結論したうえで、「従来の痛風予防の食事療法はプリン体の摂取制限に焦点を当てているが、低プリン体食は炭水化物を多く含み、果糖が豊富な食べ物が多いため、全体としてはかえって痛風発作のリスクを高める可能性がある」と注意を促している。(菅野守:医学ライター)

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大麻吸引は歯周疾患の危険因子

たばこ喫煙が歯周病の危険因子であることは広く知られているが、たばこだけでなく長期間の大麻吸引も歯周組織に有害で、たばことは独立した危険因子の可能性があるという。ニュージーランド・John Walsh 歯科大学口腔科のW. Murray Thomson氏がまとめ、JAMA誌2008年2月6日号に掲載された。ダニーデン生まれ1,015例の前向きコホート研究本研究は前向きコホート研究で、対象は1972~1973年にダニーデン市(ニュージーランド)で生まれた1,015例。出生後の18、21、26、32歳検診時に大麻吸引有無の確認が取れ、26、32歳時の歯科検診のデータが得られた者(対象の96%)が分析された。被験者32歳時点の最新データは2005年6月に収集されたもの。分析が完全にできたデータは903例(89.0%)だった。歯周病の症状は、26歳からの変化も含めて32歳時点で、1本の歯につき3ヵ所で歯肉付着位置の深さを測定する複合アタッチメント・ロス(combined attachment loss=CAL)を行い判断された。大麻曝露が高度なほど歯周病の症状が進行大麻曝露の状況は、非曝露群32.3%(293例)、中程度曝露群47.4%(428例)、高度曝露群20.2%(182例)だった。CALについては全体の29.3%(265例)にCAL 4mm以上が1ヵ所以上で認められ、12.3%(111例)はCAL 5mm以上が1ヵ所以上に認められた。3mm以上の新しいCALが1ヵ所以上の付随的アタッチメント・ロス(incident attachment loss)が認められたのは、非曝露群6.5%、中程度群11.2%、高度曝露群23.6%だった。たばこ喫煙と性差、不定期に行われた歯科治療と歯垢除去の有無を補正後、高度曝露群は大麻を吸引したことがない群と比較して、CAL 4mm以上が1ヵ所以上できるリスクは1.6(95%の信頼区間:1.2-2.2)、CAL 5mm以上が1ヵ所以上できるリスクは3.1(同1.5-6.4)、付随的アタッチメント・ロスは2.2(同1.2-3.9)だった。Thomson氏らは、「大麻吸引はたばこ喫煙とは独立した歯周疾患の危険因子である可能性があり、大麻吸引の蔓延を抑制する公衆衛生対策が、市民の歯周健康維持に貢献できることを示す」と結論づけている。(朝田哲明:医療ライター)

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医師処分77人、過去最多

9月27日、厚生労働省は医道審議会の答申を受け、刑事事件で有罪が確定した者など、医師58人、歯科医師19人の計77人の行政処分を発表した。これは過去最多となる。内容は、免許取り消し6人、61人が1カ月~3年間の業務停止。医療行為に関連した処分は9人で、今年度設けた戒告は10人だった。処分を受けた医師には、再教育研修も新たに義務づけた。(ケアネット 孫秀煥)

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診療科、削減から拡大へ

標榜科を20程度まで削減することを検討してきた厚生労働省は、医師会・学会等の強い反対を受け、大幅な拡大へと方針転換した。今ある診療科はほぼ残り、内科や外科と体の部位などを組み合わせて標榜できるようにする。政令で定める診療科名は、内科、外科、歯科の三つ、小児科や精神科などは、政令とは別に省令で単独表記できるようにする。その上で、臓器や身体の部位、病名や症状、患者の特性、診療方法などと組み合わせることができるというもの。しかし、胃腸科などの表記は認めず、消化器内科、消化器外科といった表現になる。新しい診療科がどれだけ患者にとってわかりやすいものとなるのか、議論がありそうだ。(ケアネット 孫秀煥)

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