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検証!向精神薬とワルファリンの相互作用

ワルファリンと向精神薬との薬物相互作用について、米国・ボストン大学医療センターのNadkarni A氏らが最新の文献レビューを行い、「特定の症例では、服用する向精神薬によって抗凝固療法を変更しなければならない可能性がある」ことを報告した。承認される向精神薬が増加し、ワルファリン療法を受けている患者が同時服用する可能性が増えている。しかし、ワルファリンと向精神薬との薬物相互作用に関する直近の文献レビューは10年以上前のものしかなかった。Pharmacotherapy誌2012年10月号の報告。 ワルファリンは肝代謝を受けタンパク質との結合が高く、そのためとくに薬物相互作用を受けやすい。加えて、投与される患者は出血や血栓性合併症のリスクがあるなど他の治療と比べて狭い領域をターゲットにしている。そこで、ワルファリンと向精神薬との薬物相互作用について記述された文献のシステマティックレビュー(MEDLINEを使用)は、チトクロームP450代謝システムと蛋白結合を介して伝達される相互作用に焦点を合て検証した。主な結果は以下のとおり。・ワルファリンと向精神薬の間には重大な相互作用があるが、過小評価されている傾向が示唆された。・これらの相互作用は、安全性と服薬コンプライアンスの両方に対して顕著な影響を及ぼしていた。・ワルファリン療法を受けている患者に特定の向精神薬が投与開始もしくは中止されるとき、あるいは向精神薬の安定投与を受けている患者にワルファリン療法が導入されるとき、臨床医は患者の国際標準比(INR)をモニタリングする必要がある。・ワルファリンとの併用でINRが増大する特定のリスクを引き起こす向精神薬は、フルオキセチン、フルボキサミン、クエチアピン、バルプロ酸などであった。・ワルファリンとの併用でINRを有意に減少させる可能性がある向精神薬としては、トラゾドン、セイヨウオトギリソウ、カルバマゼピンなどがあった。・タバコ成分中の多環芳香族炭素(polycyclic aromatic carbons)もINRを有意に減少させる可能性があった(ただし、ニコチン自体がニコチン置換療法のように、ワルファリンの抗凝固効果を変化させることは知られていない)。関連医療ニュース ・抗精神病薬アリピプラゾール併用による相互作用は? ・認知症患者に対する抗精神病薬処方の現状は? ・ドネペジル「新たな抗血管新生治療」の選択肢となりうるか?

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認知症のエキスパートドクターが先生方からの質問に回答!(Part1)

CareNet.comでは10月の認知症特集を配信するにあたって、事前に会員の先生より認知症診療に関する質問を募集しました。その中から、とくに多く寄せられた質問に対し、朝田 隆先生にご回答いただきました。2回に分けて掲載します。1 病識のない初期認知症疑いの人にどのように精査を勧めればよいか? また、認知症を否定し診療を拒否する患者を、治療や専門医への受診に結びつけるにはどうしたらよいか?1 確かにこの問題への対応は難しいですね。認知症医療における永遠のテーマかもしれないと思うこともあります。診察を拒否する当事者には、病識がなく、また病気だと思いたくないこと(否認)があると思われます。理詰めや証拠の突きつけでは、かえって感情を逆なですることにもなりかねません。仮にご主人がお悪いのなら、奥様が「私が診てもらうから、付き添って」と誘って、同時に診察してもらう方法もありますね。私の友人である髙椋 清医師(老人保健施設創生園 施設長)によると、とくに女性患者の場合は、ご主人が「俺は物忘れがひどくて、病院に行かなくてはならないと思うけど、怖くてたまらないから一緒に来てくれないか?」とお願いする方法がきわめて有効とのことです。ある意味、母性本能に訴える方法です。ただし、男性の患者さんの場合は、成功率はさほど高くないそうです。また、高血圧や動脈硬化、メタボリックシンドロームなどがあれば、それを理由に「大脳を含めた全身的なチェックをしてもらおうね」と誘う手もあります。家族総力戦での対応、さらには当事者が信頼している人からの勧めも有効かもしれません。もし当事者が外で勤務されているなら、職場の上司や関係者は多少とも変化に気づかれているでしょうから、そこから勧めてもらう方法も考えられます。2 認知症本人への病名告知について、現在の専門医における見解は? また、本人を傷つけない告知のコツは?2 今日では、認知症の診断がつけば、病名告知をして当然という状況になってきています。もっとも臨床現場の実感としては、そうそう単純にはいかないという思いもあります。もちろん、覚悟を持って病名告知を受けるからと、嘘偽りのない説明を求める人もいらっしゃいます。このような方であれば、医師側もそう躊躇することなく病名を告げられるでしょう。しかしこの場合でも、「聞いた瞬間に頭が真っ白になって、後は何も覚えていない」という人が多いのです。それだけに現実には、数回に分けて、段階的に説明を加えていくことが望ましいと思われます。「認知症の可能性がある」、次に「その可能性が濃い」、さらに「認知症である」と述べていき、あわせて認知症の説明をするのです。告知というよりも、むしろこうした繰り返しの説明が大切かもしれません。その際のコツは、少しずつ、相手が理解できるように、質問に真正面から答える、といったところかと思います。ところで最近では、軽度認知障害(MCI)、あるいはそれ以前の段階の方も受診されます。「認知症が心配だけれども、専門家からそうではないと否定してほしい」というお気持ちで来院される方が少なくないのです。たとえば、軽度認知障害(MCI)と診断された人に「あなたは確率的には4年以内に50%位の危険性で認知症になります」ということを正確にわかってもらうのは難しいことです。しかも、「白黒つけられない」とか「グレーゾーン」といった表現は、さらに不安を煽る可能性もあります。そこで「経過観察しないと断定できない」といった言い方をせざるを得ないことが少なからずあります。この辺りはケースバイケースになってきますね。3 患者の家族へどのように説明すればよいか? また、家族が認知症であることやその治療に理解を示してくれない時にどう対応すればよいか? 3 患者さんの家族への説明では、客観的事実をわかりやすく伝えることが基本であることは申すまでもありません。とは言っても初期例や、単身あるいは老々の当事者とご家族との間であまり行き来のない場合、ご家族が認知症である当事者の実態をよくわかっておられないことがあります。こうした場合にどうするかという問題には、結構難しいものがあります。Q1の回答でも述べましたが、近親者が病気だとは思いたくないこと(否認)、子どもさんの場合は認知症の親を看ていないと非難されるのではないかという気持ち、そうしたものが入り交じった思いが背景にあるかと思われます。こうした場合の現実的で着実な方法は、子どもさんにその親御さんと、数日ご一緒に過ごしていただくことかと思います。生活をともにすれば、どのような生活上の障害が出ているのかがよくわかるはずです。そうすれば子どもさんたちも、感情的には受け入れがたくても、認知症の現実を直視せざるを得ないというお気持ちになられることでしょう。そのうえで、今後の生活設計などについての話し合いを始めるとスムーズに行くかもしれません。4 若年性認知症の本人や家族にどのように対処すればよいか? 本人に告知する前に 親または子供に告知しておくべきか?4 若年性認知症の方の場合、事態はきわめて深刻ですから慎重に万全を期す必要がありますね。親や子あるいは配偶者など、ご家族の中でもキーパーソンと思われる人に同席してもらうのがよいかもしれません。一般的には当事者とこうした人との同席のほうが、食い違いや誤解を生じにくいと思われるからです。ここでは、対処・注目すべき内容について述べます。まず認知症という診断とその基礎疾患を告げ、その概要を説明することです。次に、治療法と予測される予後も大切です。また今後の経過の中で利用できる公的支援について、ソーシャルワーカーの方を介して説明してもらうことも欠かせません。仕事に就いておられるケースでは、就業をどのように継続するかはとても大きな問題です。会社の担当者も交えて相談する必要も生じることでしょう。さらに生命保険には高度障害、つまり死亡に準じて保険金を受け取れる制度がありますので、この点について伝えることも不可欠でしょう。住宅ローンについても、同様の手続きで対応ができるものと思います。5 認知症が専門外の場合(一般診療が中心の場合)、軽度の認知機能低下を見つける方法は?5 これはなかなか難しいご質問ですね。ここでは、見つけるための診察手技やテストではなく問診上の注目点を紹介します。多くの場合、当事者と一緒に生活している人が最初に異常に気づくものです。まずはそのような方に、機能低下の内容を尋ねてみることから始めるとよいでしょう。認知機能の領域には、記憶のみならず遂行機能、注意、視空間機能、推論、言語などが含まれます。記憶は最も気づかれやすいものです。同じ質問の繰り返し、確かに言ってあるのに「聞いてない」発言、約束を忘れた、などを中心に尋ねればよいでしょう。遂行機能や注意については、日常生活における「段取り」の能力、運転の際の慎重さなどが質問のポイントになるでしょう。また視空間機能については、いわゆる方向感覚について、当事者の生活範囲レベルに応じて質問すればよいでしょう。また「言いたい言葉が出てこない」とか、語彙の数、言い間違いといった言語面の質問も役立つことがあります。なお、生活面への注目も求められます。長年続けてこられた趣味を止めてしまったということがあれば、かなりの危険信号と思われます。また女性の場合、料理への注目も有用です。少しずつレパートリーが減る、味付けが下手になるといった変化が初期から見られることが少なくないからです。

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寝不足は事故のもと!不眠による経済損失は他疾患より高い

不眠症と職場での事故(accident)や失敗(error)発生との関連について、Shahly V氏らが米国不眠症サーベイ(AIS)を基に検証した。その結果、他の慢性疾患と比べて不眠症は1.4倍有意に事故や失敗と関連することなどが明らかになった。Arch Gen Psychiatry誌2012年10月1日号の報告。 AISに登録されている労働者を対象に、広範に定義した不眠症[国際疾病分類第10版(ICD-10)、DSM-IV、研究用診断基準(RDC)/睡眠障害国際分類第2版(ICSD-2)の診断基準を満たすなど]と、職場に重大な損害を与えた事故や失敗との関連を、慢性疾患を除外して評価した。3,400万人以上の民間保険プラン加入者データ(診療/医薬品請求データ)が蓄積されたHealthCore Integrated Research Databaseから対象を選び、全米断面的電話サーベイを行った(協力率65%)。 主要評価項目は、電話インタビュー前の直近12ヵ月間における職場に重大な損害を与えた事故あるいは失敗についてであり、事故は「500ドル以上の損害および作業停滞を引き起こしたか」、その他の失敗は「会社に500ドル以上のコストを生じさせたか」との質問に対する回答で評価した。 12ヵ月間の不眠症は、Brief Insomnia Questionnaireで評価した。この評価は、盲検臨床再評価インタビューと比べてROC下領域0.86と検証に優れており、十分な構造的診断インタビュー法であった。慢性疾患についての評価は18項目で可能であり、自己評価スケールでデータを検証した。主な結果は以下のとおり。・不眠症は、その他の慢性疾患と比べて、職場での事故や失敗(両方またはどちらか)との関連が有意であった(オッズ比:1.4)。・オッズ比について、年齢、性別、教育水準、共存症による有意な変化はみられなかった。・不眠症に関連した事故や失敗による平均コスト(3万2,062ドル)は、その他の事故や失敗による同値(2万1,914ドル)よりも有意に高かった。・シミュレーション推計の結果、不眠症は重大な損害を与えた事故や失敗の7.2%を占め、発生した全コストの23.7%を占めた。・米国において年間平均27万4,000件の不眠症関連の事故や失敗が起きており、それによるコストは金額にすると311億ドル相当と予測された。これらは、他のあらゆる慢性疾患よりも高値であった。関連医療ニュース ・長期の睡眠薬服用、依存形成しない?! ・不眠症に対する鍼治療のエビデンスは? ・自殺予防に期待!知っておきたいメンタルヘルスプログラム

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特定の抗うつ薬使用で脳内ヘモグロビン濃度が増加!:名古屋大学

 近年、日本の研究者たちは脳活動の変化に基づいて精神疾患を診断するために、近赤外分光法(NIRS)を用いた研究を行ってきた。NIRSとは、近赤外光を生体外から照射し、組織内を透過した光を分析することにより、組織血液中におけるヘモグロビンの状態を調べる方法である。しかし、NIRS測定における向精神薬の影響については明らかになっていない。名古屋大学 幸村氏らはNIRSを用いて健常者の前頭前野活性に対する抗うつ薬の鎮静効果を評価した。その結果、ミルタザピンの投与によりヘモグロビン濃度の増加が認められたことを報告した。Psychopharmacology (Berl)誌オンライン版2012年10月5日号の掲載。 健常男性19名を対象としたプラセボ対照二重盲検クロスオーバー試験。ミルタザピン15㎎、トラゾドン25㎎、プラセボを8日間連続で夜間に投与し、1週間以上のウォッシュアウト期間を設けながらローテーションを行った。被験者は、試験期間中に計7回、NIRSを行った(試験開始1週間以上前および各ローテーションの第2、9日目)。NIRS実施時には、言語流暢タスクを計測し、正確な言語の数(行動遂行)を記録した。スタンフォード眠気尺度(SSS)スコアは毎日測定した。 主な結果は以下のとおり。・ミルタザピン投与後9日目におけるNIRSの結果によると、他の群と比較し、オキシヘモグロビン(oxy-Hb)濃度の有意な増加が認められた。・ミルタザピン投与後2日目には、他の群と比較し、SSSスコアの有意な上昇が認められた。・すべての群において、行動遂行に有意差は認められなかった。 これらの結果を受けて、著者は「精神障害をもつ患者の脳活動を評価するにあたって、特定の種類の抗うつ薬が脳機能に影響を与える可能性についても検討すべきである」としている。関連医療ニュース ・統合失調症患者の認知機能改善にフルボキサミンは有効か? ・SPECT画像診断による前頭部脳血流評価で、大うつ病高齢者のSSRI有効性を予測 ・うつ病治療におけるNaSSA+SNRIの薬理学的メリット

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情動障害患者よりも統合失調症患者で有意に体重を増加:オランザピンのメタ解析

 カナダ・モントリオール大学のMoteshafi H氏らは、オランザピンの忍容性[心血管代謝系の有害反応と錐体外路症状(EPS)]について、統合失調症患者と情動障害患者を比較するメタ解析を行った。その結果、統合失調症患者は体重増加を引き起こしやすい可能性が示された。著者は「この結果は、統合失調症患者ではメタボリック症候群になりやすいという遺伝的素因に加えて、とくに心血管疾患に対する生活習慣リスク(食生活の乱れ、運動不足、ストレス、喫煙など)を有する割合が高いという事実の裏付けとなるのではないか」と述べている。Drug Saf誌2012年10月1日号の報告。 PsycINFO(1967~2010年)、PubMed(MEDLINE)、EMBASE(1980~2010年)などのデータソースを用いて、(1)統合失調症と情動障害の成人患者に関するオランザピンの有害反応(代謝あるいはEPS)、(2)試験期間中のオランザピン単独療法 を評価していた無作為化試験を検索し、解析に組み込んだ。2人の独立したレビュワーが論文選定のためアブストラクトをスクリーニングし、レビュワー1人が事前に決めていた除外・包含基準に基づき関連データを抽出した。主要アウトカムは代謝有害反応(体重変化、血糖値、LDL-C、総コレステロール、トリグリセリド)、副次アウトカムはEPS(パーキンソン症候群、静座不能、抗パーキンソン病薬の服用)の発生率であった。主な結果は以下のとおり。・33試験(4,831例)を解析に組み込んだ。・忍容性アウトカム(統合失調症群と情動障害群で個別に算出しメタ解析に組み込んだ)は、統合失調症患者および情動障害患者いずれにおいても、オランザピンが体重増加に関与し、トリグリセリド値、血糖値、総コレステロール値を上昇することを示した。・オランザピン治療によって、情動障害患者よりも統合失調症患者で有意に体重が増加した。・血糖値、総コレステロール、トリグリセリド値の上昇について、統計的有意差はみられなかったものの、統合失調症群が情動障害群よりも高値であった。・パーキンソン症候群の発症率は、統合失調症群が情動障害群よりも有意に高値であった。関連医療ニュース ・日本人統合失調症患者の脂質プロファイルを検証!:新潟大学 ・ベンゾジアゼピン系薬剤の使用で抗精神病薬多剤併用率が上昇?! ・治療抵抗性統合失調症へのクロザピン投与「3つのポイント」

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「認知症」診療に関するアンケート第2弾~判断に迷った時~

対象ケアネット会員の内科医師500名方法インターネット調査実施期間2012年10月2日~10月8日Q1.認知症スクリーニング検査は何をお使いですか?(複数選択可)Q2.認知症診療において、判断を迷うことはありますか?(回答は1つ)Q3.認知症診療において、判断を迷った時どうしますか?(複数選択可)先生がこれまでに診療に関わった認知症患者さんやそのご家族に関して、記憶に強く残っているエピソードがございましたらお教えください(自由記入、一部抜粋)<診断に関して>もの忘れ等で受診しても、「年のせい」で片付けられて、診断が遅れている患者さんが多い。かかりつけ医も認知症を勉強して、専門医への紹介などで早期発見、早期治療に結び付ける診療が必要である。(開業医・内科・70歳代)外来診療で認知症だと気付かず、血糖・脂質異常悪化が認知症によるコンプライアンスの低下が原因だったと、入院して初めて気付いた事がある。(開業医・内科・50歳代)数年来、内科外来に通院しておられた独居の女性が、受診時はしっかりされているので誰も認知症を疑わなかった。ある時、急に身なりが乱れて来院し、しばらく後に腰痛で動けなくなって入院となった。その時になって初めて認知機能の低下と在宅での様子を知るに至り、驚くとともに深く反省したことがあった。(勤務医・内科・40歳代)アルツハイマー型認知症と思って加療していたが、他病で頭部MRIを行ったら、前頭側頭型認知症だった。臨床症状だけでなく、器質性変化もチェックが必要だと思った。(開業医・内科・50歳代)認知症としてきた人が甲状腺機能低下症であり、ホルモン剤で良好化した。(勤務医・内科・50歳代)もの忘れ専門外来を紹介したら脳腫瘍であった。 (開業医・内科・50歳代)薬物性甲状腺機能低下症による認知症。他院ではうつと診断されていた。(開業医・内科・40歳代)専門医にてレビー小体型認知症と診断された症例。 問診で何かおかしいが、HDS-Rは満点であった。結局、同居家族に注意深く観察してもらい診断に至った。 限られた時間内での診察では無理がある事を実感した。 (開業医・内科・60歳代)典型的な認知症で受診し、頭部CT検査にて3例が否定、硬膜下血腫2例、メニンギオーマ1例、いずれも手術にて改善し家族に感謝されたことがあります。(開業医・内科・50歳代)老夫婦で奥さんが認知症で来院されたが、実はご主人が認知症だった。(勤務医・内科・50歳代)<治療に関して>アルツハイマー型認知症は、たとえ内服治療等の治療を行っても、進行性に悪化する病気であることの理解が進んでいない。施設に入ったり、入院してしまうと、家族が途端に、無関心になってしまうか、上記の内容を理解せず、病状悪化がクレームにつながるケースも多い。(勤務医・内科・40歳代)「アルツハイマーの薬は進行を止めるだけで認知症が治るものではありません」と説明すると、治療を拒否されることが多い。(開業医・内科・50歳代)85歳の男性。めまいなど不定愁訴で来院。HDS-R13点。妻によると易怒的で攻撃性もあると困っておられた。頭部CTで陳旧性多発性ラクナ梗塞と前頭葉、側頭葉萎縮を認めた。認知症治療薬を開始し穏やかになった。転居のため転院することになり、奥さんに涙を流してお礼を言われた。(勤務医・内科・30歳代)重度の認知症の症状が、栄養代謝療法の施行により、生活意欲、注意など著明な改善を認めた症例の経験。(開業医・内科・50歳代)女性の患者さんで、急に自分の娘の顔がわからなくなり、自分の家にいるにもかかわらず帰ろうとして、娘が困り果て来院した。検査を予約すると同時に、娘からの要望もあり、薬物治療を開始した。治療早期より劇的に改善し、家事を積極的に手伝い、以前と変わらない母親になったと娘から感謝された。(開業医・内科・60歳代)抗認知症薬を投与して2ヵ月ほどして、今までまったく反応のなかった患者が、まともな受け答えをしたこと。(勤務医・内科・50歳代)<その他>夫が認知症になり、困惑して夫を叱ったりしていた妻に、患者に対して笑顔をみせることの重要さを説明し、実行してもらったところ、患者である夫も穏やかになり、夫婦の日常生活が改善されたという事例をいくつか経験している。(開業医・内科・40歳代)ロングスカートにつばの広い帽子で、何時も若々しく着飾ってくるおばあちゃん。お財布をなくしたの、転んだのと、楽しいエピソードをたくさん話してくれます。(開業医・内科・50歳代)危ないからと車を家族に取り上げられたのち、新車の軽自動車を購入し、ちょっと近所のスーパーに買い物に行くつもりだったが、(高速道路の)上り車線と下り車線とを間違えて、岡山から東京まで行き、東京の歩道に乗り上げ、警察に保護された。1日帰ってこないので家族が警察に届けを出していたため、すぐわかった。本人はどうやって行ったのか、まったく覚えておらず、高速道路料金も支払っていたようだし、事故もなかったようである。(開業医・内科・40歳代)動ける認知症の患者さんで、電車を乗り継いで他県で見つかった例があった。(開業医・内科・40歳代)自動車運転を禁止しても勝手に乗り回し、鍵を取り上げた際には配偶者に暴力をふるってどうしても乗ろうとした。(開業医・内科・60歳代)子供さんの親への思い入れがとても強く、お世話をする施設側として、その気持ちに添う事は大変だなと思う事が時としてある。(開業医・内科・60歳代)認知症で長年加療中で安定していた患者を、嫌がっていたデイサービスに行かせたところ、その日のうちに認知症が急速に悪化し、あっという間に奥さんも子どもの顔もすべて忘れてしまった事例。(開業医・内科・40歳代)まだ認知症について説明すればするほど引いてしまう家族は多い。また、初期の認知症患者に「あなたは認知症です」と告げるのがベストなのかは未だ疑問。(開業医・内科・50歳代)

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統合失調症患者の認知機能や副作用に影響を及ぼす?「遊離トリヨードサイロニン」

慢性期統合失調症入院患者は、持続的な精神症状と抗精神病薬による副作用に悩まされている。これら精神症状や副作用にはプロラクチン、甲状腺ホルモン、脳由来神経栄養因子(BDNF)など、いくつかのバイオマーカーが関連しているといわれているが、明らかにはなっていない。大分大学 市岡氏らは慢性期統合失調症患者における、精神症状や錐体外路系副作用とホルモン、BDNFとの関係を調査した。Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry誌2012年10月号の報告。 対象は、慢性期統合失調症入院患者93例。対象患者の精神疾患や錐体外路系副作用とプロラクチン、甲状腺ホルモン(遊離トリヨードサイロニン[T3]、遊離サイロキシン[T4]、甲状腺刺激ホルモン)、コルチゾール、BDNFとの関係を調べた。精神症状はPANSS、認知機能はMMSE、錐体外路症状はDIEPSSにより、それぞれ評価した。分析には、重回帰分析を用いた。主な結果は以下のとおり。・抗精神病薬の用量は、PANSS陽性サブスケールスコアの有意な差異を予測する唯一の変数であった。・BDNFおよびT3はMMSEスコアの有意な差異を予測した。・プロラクチンおよびT3はDIEPSSスコアの有意な差異を予測した。本研究では、慢性期統合失調症患者の認知機能や錐体外路系副作用にはBDNF、T3、プロラクチンが関与している可能性が示唆され、中でも著者らはT3が重要な予測因子となることを強調した。関連医療ニュース ・双極Ⅰ型障害患者の症状発症に関連する“キヌレン酸” ・グルタミン酸ドパミンD3受容体遮断による統合失調症の新たな創薬の可能性 ・「統合失調症リスク因子」海馬における働きが判明

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統合失調症患者におけるフィルター障害のメカニズムを解明

 統合失調症における作業記憶(ワーキングメモリ)障害について、前頭前皮質背外側部(DLPFC)ネットワーク内の機能的接続障害によるものであることが明らかにされた。米国・エール大学医学部のAnticevic A氏らが、いわゆる「フィルター障害」のメカニズムについて検討した結果で、「注意散漫への抵抗性障害は、DLPFCと周辺領域(視床/辺縁系の皮質下と調節領域結合を含む)の断絶を示すという考え方を支持する知見が得られた」と報告した。Schizophr Res誌2012年10月号の掲載報告。 先行研究で著者らは、健常者ではDLPFC活性はワーキングメモリにおける良好な注意散漫回避に結びついているが、統合失調症患者では結びついていないことを示していた。その知見を踏まえて、統合失調症はワーキングメモリ障害におけるDLPFCネットワーク内の機能的接続障害と関連していると仮定し、検証した。 統合失調症患者28例と対照群24例を対象に、遅発性非言語ワーキングメモリタスク(ワーキングメモリ維持期に一過性の視覚的注意を逸らすタスクを含む)を完了した。DLPFC全脳作業ベースの機能的接続(tb-fcMRI)を評価し、とくに維持期の注意散漫の有無について評価した。主な結果は以下のとおり。・患者群は注意散漫症状を呈している間、皮質および皮質下の両領域において、tb-fcMRIが機能しないことが明らかになった。・対照群は注意散漫時に、DLPFCと扁桃体延長領域間のtb-fcMRI低下を示した。・一方で患者群は、扁桃体との結合を示す変化は見られなかった。しかし、背側正中視床との強い接続性を示した。・注意散漫症状の間、対照群はDLPFCとその他の前頭前野皮質領域間との接合がより明確であったが、患者群は、そのような機能を示す変化が見られなかった。関連医療ニュース ・検証「グルタミン酸仮説」統合失調症の病態メカニズム ・統合失調症患者の認知機能改善にフルボキサミンは有効か? ・グルタミン酸ドパミンD3受容体遮断による統合失調症の新たな創薬の可能性

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アリピプラゾールで患者満足度向上?!

 近年、統合失調症治療において、アドヒアランスや患者満足度向上への関心が高まっている。 ベルギーのPeuskens氏らは、幅広い種類の統合失調症患者における12週間のアリピプラゾールによる治療効果を評価するため、医師、介護者、患者に対しさまざまなスケールを使用して評価した。Eur Psychiatry誌2012年10月号の報告。 対象は、DSM-Ⅳで統合失調症と診断された外来患者361例。アリピプラゾール10~30㎎/日による治療を12週間実施した多施設前向きオープンラベル試験。主要評価項目は、CGI-Iスコアによるアリピプラゾールの治療効果とし、有効性、安全性、忍容性を評価した。治療効果の完全な見解を得るため、医師、患者、介護者のさまざまなパラメーターを使用した。主な結果は以下のとおり。・95%CI上限値が4(変化なし)以下であることより、幅広い種類の統合失調症患者におけるアリピプラゾールの治療効果が実証された(CGI-Iスコア:3.0、95%CI:2.8~3.2 [LOCF])。・アリピプラゾールの治療効果は、患者および介護者のPGI-Iスコアにより裏付けられた(各LOCF 95%CI:2.79~3.09、2.74~3.17)。・試験終了時、医師評価によるCGI-Sスコアの増加が認められ、53.7%の患者でアリピプラゾール治療による症状重症度の改善が認められた(不変:30.8%、悪化:11.3% [LOCF])。・調査官による問診IAQスコアは著明に改善した。・71%の患者および67%の介護者が、アリピプラゾールによる治療は前治療薬と比較し、QOLおよび全般的に有意な改善が認められたと報告した(LOCF:p<0.0001 )。*LOCF(Last Observation Carried Forward):追跡期間中の脱落例も除外せず、脱落時点の検査値を最終結果とし解析する方法。関連医療ニュース ・双極性I型障害におけるアリピプラゾールの有効性-AMAZE試験より- ・アリピプラゾールが有用な双極性障害の患者像とは? ・抗精神病薬アリピプラゾール併用による相互作用は?

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双極Ⅰ型障害患者の症状発症に関連する“キヌレン酸”

 双極Ⅰ型障害患者の、脳脊髄液におけるキヌレン酸と躁症状および精神病症状との関連が明らかにされた。スウェーデン・ヨーテボリ大学のOlsson SK氏らによる検討の結果。著者らは、すでに先行研究において、統合失調症と双極性障害の患者における脳内のキヌレン酸レベル上昇が報告されていることに触れたうえで、「因果関係を検証する必要はあるが、ドパミン伝播と行動に影響するキヌレン酸の働きは、躁病や精神病症状の発症における病態生理学的な役割を示している可能性がある」と報告している。Bipolar Disord誌オンライン版2012年10月3日号の掲載報告。 キヌレン酸(トリプトファンの代謝物質)は、脳内のグルタミン酸作動性またはコリン作動性レセプターと拮抗する。著者らは先行研究で、双極性障害男性患者の脳脊髄液におけるキヌレン酸(CSF KYNA)上昇が認められることを報告していた。 本検討では、双極Ⅰ型障害患者における症状と脳脊髄液KYNA値との関連を調べた。双極Ⅰ型障害と診断された胸腺を正常にもつ男性21例(平均年齢41歳、SD 14)と女性34例(同37歳、SD 14)のCSF KYNAについて、高速液体クロマトグラフ(HPLC)を用いて分析した。主な結果は以下のとおり。・精神病症状の生涯発生が認められた患者(43例)のCSF KYNA値[2.0nm、平均値標準誤差(SEM):0.2]は、同症状発生履歴のない患者(12例)の同値(1.3nm、SEM:0.2)と比較して高値であった(p=0.01)。・年齢を共変量としたロジスティック回帰分析でも同様に、精神病症状履歴とCSF KYNA値の関連が示された[対象55例、オッズ比(OR):4.9、p=0.03]。・さらに、直近に躁病エピソードを有した人でも、年齢調整後のCSF KYNA値との有意な関連がみられた(34例、OR:4.4、p=0.03)。精神病症状の生涯発生歴で調整後も有意な関連を維持した(OR:4.1、p=0.05)。関連医療ニュース ・アリピプラゾールが有用な双極性障害の患者像とは? ・双極性障害患者の自殺企図、テストステロンレベルと相関 ・うつ病の5人に1人が双極性障害、躁症状どう見つける?

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統合失調症患者の認知機能改善にフルボキサミンは有効か?

 統合失調症の認知障害は、心理社会的パフォーマンスに少なからず影響を及ぼす。統合失調症患者における認知機能障害は、小胞体タンパク質であるσ-1受容体に関与しており、σ-1受容体アゴニスト作用を有するフルボキサミンが統合失調症の動物モデルや一部の統合失調症患者で認知機能障害の治療に有効であった例がいくつか報告されている。千葉大学の新津氏らは、統合失調症患者におけるフルボキサミン併用療法のプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を行った。J Clin Psychopharmacol誌2012年10月号の報告。 対象は、慢性期統合失調症患者48例。対象患者は8週間のフルボキサミン併用療法を行うフルボキサミン群(24例、150mg/日まで漸増)とプラセボ群24例に無作為に割り付け、12週間フォローアップを行った。主要評価項目の測定には、ケンブリッジ神経心理学テスト(CANTAB)を用い、視覚認知・ワーキングメモリー、注意力、実行機能の評価を行った。副次的評価項目は、PANSSスコア、SANSスコア、QOLスコア、MADRSスコアとした。主な結果は以下のとおり。・フルボキサミン併用療法の忍容性は良好であった。・CANTABスコア、PANSSスコア、SANSスコア、QOLスコア、MADRSスコアに関する、時間×群の有意な交互作用は認められなかった。・二次分析では、フルボキサミン群における空間認識に関わるワーキングメモリー(実行機能)の改善が示された。・本試験では、統合失調症患者の認知機能改善に対するフルボキサミンの目立った効果は認められなかった。関連医療ニュース ・認知機能への影響は抗精神病薬間で差があるか? ・日本人統合失調症患者の認知機能に影響を与える処方パターンとは ・初回エピソード統合失調症患者、長期予後予測に新基準!

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双極性障害患者の自殺企図、テストステロンレベルと相関

 テストステロンの最もよく知られている神経行動学的影響は、性的機能と攻撃性である。そして、テストステロンや他のアンドロゲンは、気分障害や自殺行動の病態生理と関与している可能性が示唆されている。米国のSher氏らは、今回初めてテストステロンレベルと双極性障害による自殺の臨床パラメーターとの関係性を検証した。J Psychiatr Res誌2012年10月号の報告。 対象は、過去に少なくとも1回以上の自殺未遂を経験し、うつ病または混合性エピソード障害を有する双極性障害患者67例(男性16例、女性51例)。生涯の自殺行動を含む人口統計学的および臨床的パラメーターを評価した。血漿テストステロンの測定には二重抗体ラジオイムノアッセイ法を使用した。主な結果は以下のとおり。・大うつ病エピソード、自殺企図の最大致死性、テストステロンレベルは、女性に比べ男性の方が高かった。・現在の自殺念慮のスコアは男性に比べ女性で高かった。・性別を調整したのち、テストステロンレベルは躁病エピソードおよび自殺企図の回数と相関していた。関連医療ニュース ・アリピプラゾールが有用な双極性障害の患者像とは? ・自殺予防に期待!知っておきたいメンタルヘルスプログラム ・双極性障害の再発予防に有効か?「Lam+Div療法」

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せん妄はアルツハイマー病悪化の危険因子!

 せん妄は急性の認知障害を示す疾患である。Weiner氏は高齢アルツハイマー病(AD)患者における長期的な認知機能とせん妄との関係を検討し、AD入院患者における認知機能低下を抑制するためにも、せん妄予防は重要であると結論づけた。Arch Neurol誌オンライン版2012年9月17日号の報告。 1991年1月1日~2006年6月30日の間のマサチューセッツ州アルツハイマー病研究センターの患者登録内のAD入院患者263例のコホートから前向きに収集したデータを評価した(フォローアップ期間の中央値:3.2年)。認知機能はIMC(information-memory-concentration)を用い測定した。せん妄の評価はカルテベースの検証を用いた。認知機能低下の検証にはランダム効果回帰分析を用いた。主な結果は以下のとおり。・AD患者の56%が入院中にせん妄を発症した。・入院前の認知機能とせん妄発症との関係は認められなかった(せん妄発症患者:1.4 IMC/ 年 [95%CI :0.7~2.1]、せん妄非発症患者:0.8 IMC/年 [95%CI:0.3~1.3]、p=0.24)。・認知症重症度、併存疾患、人口統計学的特性で調整した後、せん妄発症患者は非発症患者と比べて入院フォローアップ中に、より重度な認知機能低下を経験していた(3.1 IMC/年 [95%CI:2.1~4.1] vs1.4 IMC/年 [95%CI:0.2~2.6])。これらの変化は、せん妄非発症患者と比較して、せん妄発症患者は入院後2倍/年の速度で認知機能が低下することを示唆している。・せん妄発症患者は、5年間のフォローアップ期間中、より急速な認知機能低下が継続した。・再入院患者を除外し、ベースラインの認知機能および認知機能低下の基準を一致させて行った感度解析においても、同様の結果が得られた。関連医療ニュース ・認知症患者に対する抗精神病薬処方の現状は? ・せん妄は超高齢者における認知症の強いリスク因子 ・せん妄を有する高齢入院患者の死亡リスクは高い!

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アリピプラゾールが有用な双極性障害の患者像とは?

 双極性障害は再発性の躁症状やうつ症状、混合エピソードなど複雑な症状を有する。双極性障害患者の急性期または長期治療においては、症状やエピソードの再発を抑制することが重要である。しかし、単剤での薬物治療のアウトカムは不十分である。そのため、単剤療法で効果が認められない患者や効果不十分な患者に対しては、気分安定薬と抗精神病薬を組み合わせて治療することも少なくない。併用による治療のメリットは大きいものの、副作用発現率上昇に対しては注意を払う必要がある。イタリアのAndrea de Bartolomeis氏らは双極性障害患者に対する急性期および長期の治療において、アリピプラゾールと気分安定薬の併用が有用であるかどうかに関する専門家の意見をまとめた。Expert Opin Pharmacother誌オンライン版2012年9月4日号の報告。主な結果は以下のとおり。・双極Ⅰ型障害患者に対する急性期および長期の治療において、アリピプラゾールと気分安定薬の併用は効果的かつ相対的に良好な忍容性を示す。・多剤での併用療法と比較し、代謝系副作用のリスクが低いことが示された。しかし、長期治療においては錐体外路系副作用のリスクを増大させる可能性がある。・アリピプラゾールとバルプロ酸の併用は、とくに不安や薬物乱用、強迫性障害を合併している双極性障害患者や混合うつ病性障害患者に有用である。関連医療ニュース ・難治性の強迫性障害治療「アリピプラゾール併用療法」 ・うつ病患者の5/1が双極性障害!“躁症状”見つけ方 ・抗精神病薬アリピプラゾール併用による相互作用は?

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「片頭痛の慢性化」と「うつ」の関係

 頭痛は精神的なストレスと密接に関係しており、うつ病と頭痛の関係についてさまざまな報告がなされている。アルバート・アインシュタイン医科大学(米国ニューヨーク州ブロンクス)のAshina氏らは、片頭痛の慢性化とうつ病との関係を検討した。J Headache Pain誌オンライン版2012年9月25日号の報告。 2004年のAmerican Migraine Prevalence and Prevention(AMPP)研究で激しい頭痛を有していた患者24,000例をフォローアップし、2005年~2006年に片頭痛エピソードがみられた患者が翌年慢性片頭痛を発症するかを、ランダム効果ロジスティック回帰分析を用い検討した。うつ病は、こころとからだの質問票(PHQ-9スコア)15以上と自己申告診断の2つの方法で評価した。分析は、社会人口統計、BMI、頭痛の強さ・頻度・重症度、皮膚異痛症、急性薬物乱用、抗うつ剤の使用や不安など、複数の共変量にて調整した。主な結果は以下のとおり。・2005年に片頭痛エピソードがみられた患者6,657例のうち、翌年160例(2.4%)が慢性片頭痛を発症した。また、2006年に片頭痛エピソードがみられた患者6,852例のうち、翌年144例(2.2%)が慢性片頭痛を発症した。・完全調整後の結果によると、うつ病は慢性片頭痛発症の有意な予測因子であることが示された(OR 1.65、95%CI:1.12~2.45)。・うつ病でない人や軽度うつ病患者と比較した慢性片頭痛発症の相対リスクは、中等度患者(OR 1.77、95%CI:1.25~2.52)、重度患者(OR 2.35、95%CI:1.53~3.62)、非常に重度な患者(OR 2.53、95%CI:1.52~4.21)であった。・片頭痛エピソードを有する患者において、うつ病は慢性片頭痛発症リスク増加との関連が認められた(社会人口統計学的変数や頭痛の特性で調整後)。関連医療ニュース ・検証!「痛み」と「うつ」関係は? ・うつ病患者は要注意?慢性疼痛時のオピオイド使用 ・うつ病の予測因子は青年期の「腹痛」?

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ジプレキサ筋注用10mg、承認取得

 日本イーライリリー株式会社は9月28日、統合失調症の急性期治療のための非定型抗精神病薬の注射剤「ジプレキサ筋注用10mg(一般名:オランザピン)」の承認を取得したと発表した。 統合失調症の急性期には、リスクが高い危険な行動につながるような過度の興奮、焦躁、激越などの精神症状を速やかに鎮静させるために、経口投与が困難な場合には注射剤が使用される場合がある。統合失調症治療ガイドラインによると、急性期治療の薬物治療においては非定型抗精神病薬が第一選択薬とされている。しかし、日本では速効性の非定型抗精神病薬の注射剤が承認されていなかった。今回承認されたジプレキサ筋注用10mgは、「統合失調症における精神運動興奮」に適応が認められた最初の非定型抗精神病薬の速効性筋注製剤となる。 オランザピンは非定型抗精神病薬と呼ばれる統合失調症治療薬であり、1996年に米国で発売された。日本では2001年6月にジプレキサ錠(フィルムコート錠)の販売を開始した。現在は、ジプレキサ細粒、ジプレキサザイディス錠(口腔内崩壊錠)と剤型もそろっている。今回承認されたジプレキサ筋注用10mgは、非経口的治療が必要となる統合失調症の急性期治療薬として開発され、世界では、約83ヵ国または地域で承認されている(2012年8月現在)。詳細はプレスリリースへhttps://www.lilly.co.jp/pressrelease/2012/news_2012_129.aspx

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認知症患者のうつ症状、介護者のうつ症状と関連

 認知症の行動・心理症状(BPSD)は、介護者にとって大きな重荷となる。BPSDは、うつ病、身体的攻撃性、妄想性障害などさまざまな患者行動を含むが、それらが介護者に対し特異な影響をもたらすかどうかは明らかではなかった。米国・マウントサイナイ医科大学のOrnstein K氏らは、(1)BPSDを階層化し、介護者のうつ症状にどのように影響するのかを評価すること、(2)BPSDクラスターが介護者のうつ症状に影響を与える経路を検証することを目的とする検討を行った。Am J Geriatr Psychiatryオンライン版2012年9月24日号の掲載報告。 アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症の患者を対象とした追跡研究のデータを用いて、断面解析を行った。被験者は、米国の複数の認知症クリニックの認知症患者とその介護者160組であった。 多変量一般化推定方程式のロジスティックモデルを用いて、4つのBPSDクラスター(患者のうつ症状、非難めいた/攻撃的な行動、非脅迫的精神病性症状、統制困難な行動)と介護者のうつ症状との関連性を分析し、それらと関連するメディエーターを調べた。主な結果は以下のとおり。・患者のうつ症状だけが、介護者うつ症状と関連した(オッズ比:1.55、95%CI:1.14~2.1)。・この関連は、介護者が患者の症状の影響を報告すること、および介護者の負荷の認知の双方が媒介となっていた。・患者のうつ症状は、BPSDと介護者うつ病との関連において最も重要なドライバーである可能性があった。・BPSD個々の影響についてのさらなる検証が必要である。そして、介護の負担増大や患者への感情移入が起こることにより、介護者のうつ症状にどのような悪影響がもたらされるかについても検討する必要がある。関連医療ニュース ・アルツハイマー病にビタミンD不足が関連 ・高齢者うつ病患者への運動療法は有効 ・なぜ、うつ病患者はアルツハイマー病リスクが高いのか?

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SPECT画像診断による前頭部脳血流評価で、大うつ病高齢者のSSRI有効性を予測

 大分大学医学部精神神経医学講座の花田氏らは、大うつ病性障害(MDD)高齢者のSSRI効果を事前に予測可能か、SSRIに対する反応とSPECT画像診断の結果との関連を評価した。その結果、SSRIに非反応であったMMD高齢者では、主として内側前頭前皮質に低灌流がみられるなど、有意な関連が認められた。著者は「ベースラインでの前頭部の局所脳血流(rCBF)高値が、SSRIの治療効果が期待できる人であることを示す可能性はある」と結論している。Int J Geriatr Psychiatry誌オンライン版2012年9月25日号の掲載報告。 MDD高齢者における局所脳血流(rCBF)の低下が、SSRI治療の特異的なパラメーターに依存しているのかを検討し、SSRI治療の有効性についても調べた。 中等度のMMD患者45例に対しSSRI治療を8週間行い追跡した。12例はSSRIに有効反応を示したが、33例はSSRIに反応がみられなかった。30例のボランティア健常者も比較対象群として検討に加え、全被験者の年齢は50歳超であった。 評価は、年齢、性、ハミルトンうつ病評価スコアを調べ、SSRI治療後に99mTc-ECD SPECTを用いてrCBFを評価した。主な結果は以下のとおり。・SSRIに反応しなかったMMD患者の右内側前頭前皮質のrCBFは、反応がみられたMDD患者群よりも低値であった。・健常者群と比較して非反応群は、両内側前頭前皮質と島のrCBFが有意に低値であり、両下位前頭前皮質のrCBFと左内側前頭前皮質のrCBFは有意に高値であった。・一方で反応群では、治療前と治療後でSPECTにおける変化は認められなかった。関連医療ニュース ・PETでみるアリピプラゾール薬理作用「なぜ、EPSが少ないのか」 ・他SSRI切替、どの程度の効果? ・検証「グルタミン酸仮説」統合失調症の病態メカニズム

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