サイト内検索|page:37

検索結果 合計:3039件 表示位置:721 - 740

721.

小児尋常性乾癬、アプレミラストの有用性を第III相試験で検証

 中等症~重症の6~17歳の尋常性乾癬患者において、アプレミラストはプラセボと比較して全般的な疾患活動性および皮膚症状を有意に改善したことが、海外第III相多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験「SPROUT試験」の結果で示された。カナダ・アルバータ大学Stollery Children's HospitalのLoretta Fiorillo氏らが報告した。経口ホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害薬のアプレミラストは、成人の尋常性乾癬患者に対する使用が、わが国を含め国際的に承認されている。しかし、中等症~重症の小児尋常性乾癬患者に対して使用が承認されている全身性治療薬は限られている。アプレミラストについては、第II相試験の探索的解析で小児患者の皮膚症状を改善することが示され、さらなる検討が支持されていた。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2024年1月22日号掲載の報告。 SPROUT試験は、局所療法でコントロール不十分/不良の6~17歳の中等症~重症尋常性乾癬患者(Psoriasis Area and Severity Index[PASI]スコア12以上、皮疹が体表面積[BSA]10%以上、static Physician Global Assessment[sPGA]スコア3以上)を対象とした。対象患者にアプレミラストを16週間投与し、有効性と安全性を検証した。 対象患者を年齢(6~11歳、12~17歳)で層別化し、2対1の割合で無作為にアプレミラスト群またはプラセボ群に割り付けた。アプレミラスト群の患者には、体重に基づき20mgを1日2回(体重20kg以上50kg未満)または、30mgを1日2回(体重50kg以上)16週間投与した。その後、52週まで両群の患者にアプレミラストを投与した。 主要エンドポイントは、16週時のsPGA達成(ベースラインから2点以上低下かつスコア0[消失]または1[ほぼ消失])であった。主要な副次エンドポイントは、16週時のPASI-75達成(PASIスコアがベースラインから75%以上低下)であった。 主な結果は以下のとおり。・2018年12月~2021年12月に、計245例が無作為化された(アプレミラスト群163例[20mg群80例、30mg群83例]、プラセボ群82例)。平均年齢は12歳(6~11歳群41.2%、12~17歳群58.8%)、約50%が女子で、86.9%が白人であった。尋常性乾癬の平均罹病期間は4年、ベースラインの平均PASIスコアは19.8、sPGAスコアは3(中等症)が75.5%、4(重症)が24.5%であった。・16週時のsPGA達成率は、アプレミラスト群(33.1%)がプラセボ群(11.5%)より有意に高率であった(p<0.0001)。・同様にPASI-75達成率は、アプレミラスト群(45.4%)がプラセボ群(16.1%)より有意に高率であった(p<0.0001)。・sPGA達成率は、6~11歳群(49.6%)が12~17歳群(21.5%)よりも高率であり、20kg以上50kg未満群(47.4%)が50kg以上群(19.2%)よりも高率であった。PASI-75の結果についても同様であった。・安全性に関する新たなシグナルは観察されなかった。

722.

英語で「緊急対応策」は?【1分★医療英語】第120回

第120回 英語で「緊急対応策」は?《例文》医師ADue to the outbreak of this new virus, we need to establish a contingency plan.(この新型ウイルスの大流行のため、われわれは緊急対策を立てる必要があります)医師BIndeed, we need to organize necessary resources for unforeseen circumstances.(そうですね、予期しない事態に備えて、必要なリソースを整理しなければなりません)《解説》“contingency plan”についての説明です。“contingency plan”とは、英語の直訳で「緊急対策」や「予備計画」という意味を持つ言葉ですが、医療現場では予期しない事態や緊急事態に対応するための計画を指します。米国では医師も日勤と夜勤の引き継ぎを行うため、日勤帯で決めたプランを的確に引き継ぐことが重要です。医療現場の引き継ぎの際に「“contingency plan”を基に、もし~が起こったら~する」というような文脈で使われます。基本的には、“sign out”と呼ばれる電子カルテの引き継ぎ欄の機能を使って引き継ぎを行うことが多いのですが、そこにも“contingency plan”というリストが存在します。《例文》に挙げたように、さらに大きな緊急事態が想定される場合の計画にも用いることができます。講師紹介

723.

第204回 乗り物酔いの原因と有望な治療薬候補

乗り物酔いの原因と有望な治療薬候補車や電車での旅行者から果ては宇宙飛行士まで多くの人が乗り物酔いを多かれ少なかれ経験します。乗り物酔いは動きに身を委ねているときに生じる不快な生理的不調であり、顔色が悪くなる、冷や汗やあくびが出る、悪心や嘔吐、めまい、食欲低下、眠気、悪くすると重度の痛みさえ引き起こします。乗り物酔いは人に限ったものではなく、イヌやマウスなどの哺乳類やさらには魚でさえ被りうることが示されており、進化の歴史のなかで脈々と受け継がれてきたようです。移動を反映する情報は内耳前庭から前庭神経核(VN)と呼ばれる脳領域に伝達されます。VNの神経の活性化が乗り物酔い様の状態をもたらすことがラットやマウスの実験で示されています。また、VNの働きに影響する病気は乗り物酔いの症状とかぶるめまいや悪心・嘔吐などの自律神経不調と関連することが知られており、VNの神経が乗り物酔いに一枚かんでいることはかなり裏付けられています。しかしVNがどういう仕組みで乗り物酔いを引き起こすのかはこれまでわかっていませんでした。そこでスペインのバルセロナ自治大学と米国のワシントン大学のチームは、マウスをぐるぐる回したときのVNを解析してどの神経が乗り物酔いに寄与しているかを調べ、グルタミン酸輸送体VGLUT2を発現する神経(VGLUT2VN神経)が乗り物酔い症状を引き起こすことが突き止められました1,2)。マウスのVGLUT2VN神経を阻害したところ、ぐるぐる回されているときの乗り物酔い症状(歩行が遅くなる、食欲減退、体温低下)を予防または緩和できました。逆にVGLUT2VN神経を光で活性化したら回されているときと同様の乗り物酔い様症状が生じました。研究はさらに進み、VGLUT2VN神経の一派が発現するペプチドがどうやら乗り物酔い症状を誘発することが判明します。そのペプチドはコレシストキニン(CCK)と呼ばれ、VNのCCK発現神経は不快感の発生に携わる脳領域の傍小脳脚核(PBN)へと通じています。CCK発現神経からの入力でPBNのカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)発現神経が活性化することが乗り物酔い症状を引き起こすらしく、CCKが結合するCCK-A受容体の遮断薬であるdevazepideはぐるぐる回されたマウスのPBNのCGRP発現神経活性化を減らし、乗り物酔い症状を抑制しました。乗り物酔いの治療の定番であるジメンヒドリナートなどの抗ヒスタミン薬は眠気を誘発する恐れがあります。しかしdevazepideのようなCCK発現神経狙いの薬はその心配がなさそうであり2,3)、危険を伴う機械を操作する患者も安心して使えるかもしれません。devazepideの臨床試験成績の査読論文はあいにく報告されていないようですが4)、片頭痛を治療する抗CGRP薬は経口薬も含めていくつかすでに承認されています。有望なことに抗CGRP薬(olcegepant)がマウスの乗り物酔い指標を抑制することが最近の研究で示されており、その用途はさらに検討する価値があるようです5)。参考1)Machuca-Marquez P, et al. Proc Natl Acad Sci USA. 2023;120:e2304933120.2)Neurons responsible for motion sickness identified / Autonomous University of Barcelona3)The Culprits Behind Motion Sickness / TheScientist4)ScienceDirect:Devazepide5)Rahman SM, et al. Cephalalgia. 2024;44:3331024231223971.

724.

小児への15価肺炎球菌ワクチン、定期接種導入に向けて/MSD

 MSDが製造販売を行う15価肺炎球菌結合型ワクチン(商品名:バクニュバンス、PCV15)は、2022年9月に国内で成人を対象として承認を取得し、2023年6月には小児における肺炎球菌感染症の予防についても追加承認を取得した。小児への肺炎球菌ワクチンは、2013年4月に7価ワクチン(PCV7)が定期接種化され、2013年11月より13価ワクチン(PCV13)に切り替えられたが、2023年12月20日の厚生労働省の予防接種基本方針部会において、2024年4月から本PCV15を小児の定期接種に用いるワクチンとする方針が了承された。同社は2月22日に、15価肺炎球菌結ワクチンメディアセミナーを実施し、峯 眞人氏(医療法人自然堂峯小児科)が「小児における侵襲性肺炎球菌感染症の現状と課題」をテーマに講演した。集団生活に備え0歳からワクチンを 近年の子供の生活環境の変化として、年少の子供たちも家庭以外の集団の場所で過ごす時間が長くなっている。子供の集団生活の開始とともに急増する感染症への対策として、予防接種はきわめて重要だという。とくに、小児の侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)では、0~1歳にかけてかかりやすい肺炎球菌性髄膜炎や敗血症は、非常に重篤になりやすい。 峯氏は、かつて自身が経験した生後10ヵ月児の肺炎球菌性髄膜炎の症例について言及し、発症後まもなく救急を受診し処置をしても、死に至ることもまれではなく、回復後も精神発達や運動機能の障害、てんかん・痙攣といった後遺症が残る確率が高いと述べた。5歳未満の肺炎球菌性髄膜炎の死亡率は15%、後遺症発現率は9.5%だという1,2)。10年ぶりの新たな肺炎球菌ワクチン 2013年の小児肺炎球菌ワクチン定期接種導入後、小児の肺炎球菌性髄膜炎の患者数は、0歳児で83.1%、1歳児で81.4%減少したという2)。2024年4月から定期接種に導入される方針のPCV15は、PCV13と共通する血清型に対する免疫原性は非劣性を満たしたうえで、PCV13に含まれていなかった血清型の22Fと33Fが追加されている。これらの血清型は、小児でIPDを引き起こす頻度の高い24血清型のなかでも、33Fは2番目に、22Fは6番目に高い侵襲性であることが示されている3)。 峯氏は、IPDである肺炎球菌性髄膜炎が増加する生後5ヵ月までに、3回のワクチン接種を終了していることが望ましく、そのため生後2ヵ月からワクチンを開始する「ワクチンデビュー」と、さらに、3~5歳に一定数みられる肺炎球菌性髄膜炎を考慮して、1歳過ぎてからブースター接種を受ける「ワクチンレビュー」の重要性を述べた。また、すでにPCV13で接種を開始した場合も、途中からPCV15に切り替えることが可能だ。PCV15は筋注も選択可、痛みを軽減 PCV15の小児への接種経路は、皮下接種または筋肉内接種から選択可となっている。諸外国ではすでに筋注が一般的であるが、日本では筋注が好まれない傾向にあった。新型コロナワクチンにより国内でも筋注が一般化し、PCV15でも筋注が可能となった4,5)。峯氏によると、肺炎球菌結合型ワクチンは痛みを感じやすいワクチンだが、筋肉内は皮下よりも神経が少ないため、筋注のほうが接種時に痛みを感じにくく、接種後も発赤を生じにくいというメリットがあるという。筋注の場合は、1歳未満は大腿前外側部に、1歳以上は上腕の三角筋中央部または大腿前外側部に接種し、皮下注の場合は上腕伸側に接種する。 日本では、小児の定期接種として肺炎球菌ワクチンが導入されて以来、IPDは減少傾向にあり、大きな貢献を果たしてきた。峯氏は、ワクチンで防げる病気(VPD)は可能な限りワクチンで防ぐことが重要であることと、肺炎球菌は依然として注意すべき病原体であることをあらためて注意喚起し、とくにワクチンが導入されて10年以上経過したことで、実際にIPDの診療を経験したことがない小児科医が増えていることにも触れ、引き続き疾患に関する知識の普及が必要であるとまとめた。

725.

第184回 医師の働き方改革で、4月から医療現場が大きく変わる/厚労省

<先週の動き>1.医師の働き方改革で、4月から医療現場が大きく変わる/厚労省2.医師偏在の解決を目指して、将来の医学部定員を議論/厚労省3.マイナ保険証利用促進に向け、新たな戦略を検討/厚労省4.妊婦の梅毒感染急増、予防と早期治療の呼びかけ/日本産婦人科医会5.日本の少子化危機、出生数は過去最少、人口減少さらに加速/政府6.誤って胃に人工肛門を造設、成田赤十字病院を提訴/千葉1.医師の働き方改革で、4月から医療現場が大きく変わる/厚労省今年の4月から医療現場での「医師の働き方改革」に向けた対応が急務となっている。過酷な労働条件のもとで、勤務医の健康被害や自死が社会問題化している中、厚生労働省は医師の労働環境の改善を目指してさまざまな対策を講じてきた。医師の働き方改革の具体的な取り組みとして、勤務医の時短体制整備を条件とする地域医療体制確保加算の創設、2024年4月から勤務医の残業時間の上限が原則年960時間に制限されることなどが挙げられている。しかし、病院側が宿直を「休憩」扱いとして残業規制の対策としている事例もあり、実際の労働時間の抑制には至っていない現状がある。さらに、自己研鑽と称して勤務外の学習や研究活動を労働時間として認めないケースも多く、医師の過重労働が根深い問題として残っている。一方、国立大学病院長会議の調査によると、複数主治医制やチーム制の導入、当直医への患者情報の共有など、働き方改革に向けた取り組みが進められている病院もある。これらの取り組みは、個々の医師の負担を軽減し、効率的な医療提供体制の構築を目指している。医師の働き方改革は、医療の質と安全を確保しながら、医師が健康で充実した職業生活を送ることができるようにするために不可欠である。そのため、医療現場における実務負担の軽減、労働時間の適正管理、そして、医師自身の健康管理への配慮が求められている。これらの改革が適切に進められることで、医師だけでなく患者にとっても、より良い医療環境が実現することが期待されている。参考1)医師を追い詰めた自己研さん、残業が月207時間…「限界です」26歳死亡(読売新聞)2)病院、宿直を「休憩」扱い…残業規制対策で申請急増し「書類が整っていればおりる」(同)3)変わらない医療現場の過重労働、過労で倒れた医師「自分を守らないと患者も守れない」(同)4)複数主治医や当直の体制、8割の診療科で整備 働き方改革に向け 国立大病院長会議が報告(CB news)2.医師偏在の解決を目指して、将来の医学部定員を議論/厚労省厚生労働省は、2月26日に「第2回医師養成過程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会」を開き、将来の医師需給バランスに関した議論を行った。2020年の将来医師需給推計では、2029年頃から医師過剰の状態になると予測され、2026年度の医学部入学定員には臨時定員の減員や増員を控えることが提案された。その一方で、東北地方を含む医師少数県の存在や、医師の地域偏在問題がいまだ解消されていないことから、医師少数地域では臨時定員の維持や増員も検討する必要があるという意見も出された。この議論は、地域医療の維持と医師の適切な供給を確保するために重要であり、医師の地域偏在や診療科偏在を解消するためには、地域枠や地元枠の設定など、既存施策の見直しと効果的な対策が求められている。2026年度の医学部入学定員に関する最終決定は、高等学校2年生が進路選択に困らないよう、2024年春までに明確にされる必要がある。医師偏在対策検討会では、地域別に医師需給を推計し、将来にわたり医師が不足する地域では、前年度比増も含めた臨時定員の継続を認める提案が行われた。しかし、全国的に医師過剰が予測される中で、臨時定員の適切な設置や減員の検討が求められている。日本医師会は、医師供給過剰を防ぐために2026年度の定員にキャップをかぶせることを主張している一方で、全国知事会や日本医療法人協会は、医師が不足している地域への配慮や現状維持を求めている。これらの意見は、医師の適切な供給と地域医療の維持のために、柔軟かつ綿密な計画が必要であることを示している。参考1)第2回医師養成過程を通じた医師の偏在対策等に関する検討会(厚労省)2)26年度の臨時定員、日医釜萢氏「キャップを」 全国知事会は「定員増含む対応」求める(CB news)3)医学部定員「現状維持」主張へ、病院団体 26年度以降も(同)4)将来の医師供給過剰を考慮すれば「医学部入学定員の減員」が必要だが、医師少数地域では「増員」も認めるべきか?-医師偏在対策等検討会(Gem Med)3.マイナ保険証利用促進に向け、新たな戦略を検討/厚労省厚生労働省は、2月29日に「社会保障審議会・医療保険部会」を開催し、マイナンバ-カードの医療機関での保険証利用促進について議論した。部会では、マイナンバーカード保有者の大多数が保険証としての登録を済ませているにもかかわらず、実際に医療機関で利用している人の割合が低いことが問題とされた。具体的には、人口の73.1%がマイナンバーカードを保有しており、そのうち77.9%がマイナ保険証の登録をしているものの、実際に保険証として利用しているのは約25%の人に限られ、医療機関ベースでの利用率は約4.6%に留まっている。この問題に対処するために、医療機関の窓口で「マイナンバーカードはお持ちですか?」と声を掛けることの重要性が強調された。この問いかけにより、マイナ保険証の利用促進に大きな効果をもたらすことが期待されている。また、顔認証カードリーダーシステムの同意画面の改善や、オンライン資格確認の円滑化など、利用環境の整備にも注力されることが確認された。さらにマイナ保険証の普及と利用促進に向けて、都道府県や医療機関、薬局を含む関係者全体での協力として呼びかけが重要とされ、医療機関や薬局における患者への声掛けの強化、利用メリットの明確な伝達、そして、医療DX推進の一環としての取り組みが議論された。そのほか2025年度には、マイナ保険証のスマートフォン搭載を目指し、診察券との統合や診療履歴の確認が可能になる予定。これにより医療機関での手続きがスマートフォンだけで完結し、利便性が向上する。厚労省は、マイナ保険証の利用促進に向けた取り組みが広がることで、医療サービスの質の向上と効率化を実現することが期待している。参考1)マイナ保険証利用促進のための取組・支援策について(厚労省)2)マイナ保険証利用率トップは鹿児島8.44% 今年1月、厚労省「患者への声掛けに効果」(CB news)3)マイナ保険証利用率 最も高い県で8.4% 保険証廃止へ普及急ぐ(NHK)4)医療機関等の窓口での「マイナンバーカードはお持ちですか?」との声掛けが、マイナ保険証利用に非常に有効-社保審・医療保険部会(Gem Med)5)マイナ保険証、25年度にもスマホ搭載…診察券と統合・診療履歴確認もOK(読売新聞)4.妊婦の梅毒感染急増、予防と早期治療の呼びかけ/日本産婦人科医会日本産婦人科医会による最新調査によると、2022年に梅毒感染が確認された妊婦の割合が前回調査(2016年)から約3.3倍に増加したことが明らかになった。この増加は、国内での梅毒流行の影響とみられ、感染した妊婦から胎児への感染が確認されると、難聴や知的障害を持つ赤ちゃんが生まれるリスクが高まる。そのため、同医会は妊娠初期の梅毒検査の受診を強く推奨している。国立感染症研究所の報告によると、2023年に梅毒と診断された患者数は1万4,906人にのぼり、3年連続で過去最多を更新した。この調査は、全国の出産施設を対象に行われ、約45万5,700人の出産妊婦のうち、376人が梅毒に感染していたことが判明した。これらの赤ちゃんのうち、28人が先天梅毒であることが確認された。一方、愛知医科大学大学院医学研究科臨床感染症学教授の三鴨 廣繁氏と性教育YouTuberのシオリーヌ氏は、梅毒の急増とそのリスクについて啓発活動を行っている。梅毒は、性的な接触を通じて誰でも感染する可能性がある病気であり、とくに妊婦の感染では先述のリスクを伴うことがある。三鴨氏とシオリーヌ氏は、梅毒に関する誤解や偏見を解消し、正しい知識と対策の重要性を強調している。妊婦の梅毒感染は、早期発見と治療によって胎児への感染リスクを軽減できるため、妊娠が判明した際には梅毒検査を受けることが推奨される。また、梅毒は、治療後に再感染する可能性があるため、性的な行動には注意が必要。公費で実施される妊娠初期の梅毒検査は、このような感染症の早期発見と治療に役立つ重要なツールとなる。参考1)梅毒合併妊婦に対する治療と先天梅毒の現状(国立感染症研究所)2)妊婦の梅毒が急増、胎児に感染すると難聴や知的障害の恐れ…「妊娠初期の検査を」(読売新聞)3)過去最多を更新「梅毒」は誰でも感染する!? 症状が消える、何度でも感染、ピンポン感染も(TOKYO HEADLINE) 5.日本の少子化危機、出生数は過去最少、人口減少さらに加速/政府2月27日に厚生労働省は、2023年の人口動態統計の速報値を公表した。これによると2023年の日本の出生数は75万8,631人となり、過去最少を更新した一方で、死亡数は159万503人と過去最多を記録し、自然減は83万1,872人となり、わが国の人口減少は過去最大の幅を更新した。厚労省の統計によると、この人口減少の背景には未婚・晩婚化の傾向があり、政府は「異次元の少子化対策」を掲げているが、その効果は未知数。経済協力開発機構(OECD)のデータによれば、日本と同様に合計特殊出生率が1台前半の国々もあり、中でも韓国は0.72(暫定値)とOECD加盟国で最も低い出生率を記録している。専門家からは、低所得者への支援強化や教育格差是正、夫婦1組当たりの出生数を増やす政策の必要性が指摘されている。とくに、婚姻数の減少と出生数の直接的な関連性が強調され、未婚化への対応が少子化対策のカギとされている。国や自治体による婚活支援の動きも広がりをみせており、出会いの方法の変化に対応した新たな取り組みが求められている。今回の結果について、国内外のメディアや専門家からも大きな注目を集め、CNNやガーディアンなどの欧米の海外メディアは、日本の人口危機を「最も差し迫った問題の1つ」として報じ、レイモ教授(米プリンストン大学)は、日本の人口動態を「不可逆」と分析している。また、日本の婚姻数も戦後初めて50万組を割り込むなど、少子化の加速が鮮明になっている。参考1)人口動態統計速報(令和5年12月分)(厚労省)2)去年の出生数75万人余で過去最少を更新 「今後さらに減少か」(NHK)3)想定より早く進む少子化、昨年の出生数は8年連続で過去最少…婚姻90年ぶりに50万組割れ(読売新聞)4)出生数、過去最少75万人 8年連続減、少子化加速鮮明に-23年人口動態統計速報・厚労省(時事通信)6.誤って胃に人工肛門を造設、成田赤十字病院を提訴/千葉成田赤十字病院(千葉県成田市)で2022年に70代女性患者に対して行われた手術で、重大な医療ミスが発生した。手術中、執刀医を含む医師3人が、大腸ではなく誤って胃に人工肛門(ストーマ)を造設し、女性とその家族に深刻な精神的苦痛を与えたことが明らかになった。女性の家族は日本赤十字社に対して、計600万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。提訴は2024年2月27日付けで行われ、病院側は医療ミスを認め、「当院の不手際により患者や家族に本来必要のない心配をおかけした」と謝罪している。手術中、医師らが横行結腸か胃かを十分に確認しなかったことが、事故の原因とされている。患者はこの医療ミスにより再手術を受け、一時は快方に向かっていたが、2024年1月に死亡した。なお、死亡と手術との直接的な関係はないとされている。参考1)医療ミスで胃に人工肛門と提訴 成田赤十字病院側に賠償求める(東京新聞)2)医療ミスで「胃に人工肛門」成田赤十字病院側を提訴「大腸か胃か確認せず漫然と手術」(産経新聞)

726.

映画「かがみの孤城」(その4)【学校がなかなか変わらない訳は?だから私たちにできることは?(反応性自我障害)】Part 1

今回のキーワード自立支援独裁国家型民主国家型社会的な自我(アイデンティティ)封建社会の価値観回避性パーソナリティ文化結合症候群文化進化前回(その3)では、不登校を解決するために必要な学校の機能を明らかにして、抜本的な学校改革「かがみの孤城プロジェクト」と、そのスムーズな第一歩をご提案しました。それでは、このプロジェクトを踏まえて、これからの学校のあり方とは何でしょうか? 一方で、学校がなかなか変わらない訳は何なんでしょうか? そして、私たちにできることは何でしょうか?今回(その4)も、不登校をテーマに、アニメ映画「かがみの孤城」を取り上げます。この映画を通して、文化進化の視点から、不登校だけでなく、日本ならではのさまざまな社会問題を文化結合症候群として捉え直し、これらの根っこの病理を解き明かします。そして、主人公のこころと同じように、私たちが取ることができる第一歩を探ります。これからの学校のあり方とは?その3から、これからの学校に必要な機能とは、自我、自信、自尊心を育むために、学校に行く目的を意識させる、評価によって今後を左右させる、教え合うという役割を与えることであることがわかりました。このことから、学校の真の機能とは、生徒たちをただ教室に来させて静かに座らせられるかどうか(自分の行動を自分で選ばせない)という管理そのものではなく、生徒たちが教室で積極的に相互作用し合いたいと思わせられるかどうか(自分の行動を自分で選ぶよう促す)という自立支援であることに気付かされます。以上を踏まえて、これからの学校のあり方とはどういうものが望ましいでしょうか? ここから、その2で家族を国家のタイプに例えたのと同じように、学校を国家のタイプに例え、大きく4つに分けて、その答えを導いてみましょう。なお、家族の国家タイプの詳細については、関連記事1をご覧ください。(1)独裁国家型1つ目は、独裁国家型です。これは、実は現在の学校が当てはまります。さすがに体罰などの懲戒権は鳴りを潜めていますが、「ブラック校則」「ブラック部活」はしっかり残っています。また、「この勉強をやりなさい」という学習指導要領は、相変わらず細かく、実は教師も絶対服従を誓わされています。これにより、厳密な同年齢教育が維持され、飛び級も留年もないです。もっと学びたい生徒も、学ぶのがいっぱいいっぱいの生徒も年齢が同じだというただこの1点だけで同じ教室に静かに座らされます。もっといろいろ教えたい教師も、制限がかけられています。つまり、生徒には学びの自由(選択権)がなく、教師には教える自由(裁量権)がありません。教室にただ座っているだけでは留年になるというペナルティ(責任)もありません。もはや学校は、封建社会の名残りである「工場型一斉授業」という飼育方法によって、飼い馴らされた子供を量産しようとする「畜産工場」のようにも見えてきます。学校は、生徒が言いなりになっていれば評価する点で、自信はある程度つきますが、自由と責任がない点で、自尊心と自我は育まれません。このタイプは、不登校という「難民」をますます増やしていることから、明らかに現代の価値観では時代遅れとなっており、学校のあり方としてはもちろん危ういです。(2)ユートピア型2つ目は、ユートピア型です。これは、フリースクールが当てはまります。居場所であることを一番に掲げ、とりあえず生徒たちが来てくれることを優先します。そのため、「勉強をやらなくていいよ」というスタンスになりがちです。フリースクールによっては、テレビゲームを生徒たちみんなにやらせています。もちろん、家で何もしないよりはましなのですが、ゲームを一緒にするだけでは、グループワークのように自分から発言するような自我を育む状況が少ないため、さすがに大人になるための相互作用は見いだせません。そもそも、家でオンラインゲームをして友達とつながっているのと大差ないです。フリースクールは、生徒たちに自由がある点で、自尊心は育まれますが、評価されることはなく、大人になるためにどうすればいいかなどの責任も教えてくれるわけではないため、自信と自我は育まれません。このタイプは、不登校だけでなく、ゲーム依存症やひきこもりなど嗜癖の問題を招くリスクが最もある点で、やはり学校のあり方として危ういでしょう。(3)民主国家型3つ目は、民主国家型です。これが「かがみの孤城プロジェクト」に当てはまります。「勉強をどうやったらやる?」という話し合いのもと、教育の選択肢を提供し、生徒に選ぶ自由を与えています。どのオンライン授業が選ばれるか、どのグループワークの授業が選ばれるかという点では、生徒だけでなく教師や学校も評価されます。お互いに、選び選ばれるという双方向の関係はまさに民主主義の基本です。「かがみの孤城プロジェクト」は、生徒たちに自由と責任を自覚させ、どうなりたいかを後押しする点で、自尊心、自信、自我を必然的に育みます。このタイプこそが、不登校を防ぐ点でも、これからの学校のあり方として、望ましいわけです。(4)無法地帯型4つ目は、無法地帯型です。これは、学級崩壊している教育困難校が当てはまります。ほったらかしであるため、言うまでもなく、自尊心も自信も自我も育まれません。このタイプは、もはや学校のていをなしていない点でも、学校のあり方として、決して望ましくないでしょう。家庭にしても学校にしても、一番望ましいのは、子供を言いなりにさせるかかわり(独裁国家型)ではなく、子供の言いなりになるかかわり(ユートピア型)でもなく、子供が自分なりになるかかわり(民主国家型)であることがわかります。次のページへ >>

727.

映画「かがみの孤城」(その4)【学校がなかなか変わらない訳は?だから私たちにできることは?(反応性自我障害)】Part 2

それでもなんで学校を変えられないの?これからの学校のあり方とは、社会と同じように、やはり民主国家型であることがわかりました。そして、これは、実際に海外の多くの国ですでに実践されています。また、日本の学校が独裁国家型のままである問題点は、海外の教育研究者から散々指摘されてきました。にもかかわらず、なぜ日本の学校はなかなか変わることができないのでしょうか?それは、やはり社会を自ら変えていくこと、そして選び選ばれるという社会的な自我(アイデンティティ)が求められること自体に抵抗を感じる、自我の弱い人が日本には多いからでしょう。たとえば、何が「普通」か、何が「変」かを気にして、周りと違うことをすることに不安を感じる人です。そして、世間(主流秩序)が望ましいとされることに重きを置き、体裁を気にする人です。また、文科省のような権威に対して表立って意見するのを嫌がる人です。その割に、陰では不平不満を言い続ける人です。その1と2で説明したとおり、このメンタリティは、社会的な自我が弱いままなのに、社会構造の変化によって個人的な自我だけが強まってしまっている状態です。このギャップこそが、不登校だけでなく、新型うつ(職場不適応)、ひきこもり、少子化(非婚)、そして日本的バッシングなども含めた、さまざまな日本の社会問題に共通する根っこの病理であると考えられます。これらをまとめて、「反応性自我障害」と名付けることができます。ちょうど、反応性愛着障害が虐待などの養育環境によって反応的に愛着が育まれないのと同じように、反応性自我障害は「工場型一斉授業」という学校環境によって反応的に自我が育まれない状態です。パーソナリティ(性格)の特性として捉えると、回避性パーソナリティが最も近いでしょう。実際の研究では、不登校がその後の人生に与える影響として、学歴が低くなることを差し引いても、仕事、生活レベル、結婚の状況が思わしくなくなっているという結果が出ています1)。これは、たとえ不登校のあとに本来の学歴を達成したとしても、大人になって社会的な自我(アイデンティティ)が十分に育まれていないことを示唆します。この自我は、不安や受け身の気質からもともと弱い日本人が多いのに加え、「工場型一斉授業」によってさらに押し殺され、不登校になることで育むチャンスを完全に失うというわけです。現在、この「反応性自我障害」によって、学校に行かない人、働かない人、結婚しない人、子供をつくらない人が増え続けており、持続可能な社会であり続けることが難しくなってきています。もちろん、自分なりの考え(自我)があって、あえてそうしている人はもともと一定数います。それは、生き方の自由であり、多様性です。問題なのは、そうではない「反応性自我障害」に陥っている人が増えてきていることです。「反応性自我障害」は、日本文化と深く結び付いている点では、もはや日本の国民病(文化結合症候群)とも言えます。実際に、”futoko”(不登校)、”hikikomori”(ひきこもり)という英単語がすでにあるくらいです。この流れで、いずれ“hikon”(非婚)という英単語も生まれるでしょう。なお、文化結合症候群の詳細については、関連記事2をご覧ください。文化進化の視点に立てばもともと日本では、独裁国家型である封建社会の価値観(文化)と「反応性自我障害」を生じさせる不安や受け身の気質(遺伝子)は、お互いに結びつきを強めてきました(共進化)。しかし、その1でも説明したとおり、時代は変わりました。文化進化の視点に立てば、遺伝子と同じように、文化も淘汰されます。遺伝子進化が何万世代も繰り返してちょっとずつ変化するのに対して、文化進化は技術革新などによって数世代の間でも大きく変化します。それに遺伝子進化が追いつかないから、その国は繁栄するだけでなく衰退する(淘汰される)こともあるわけです。これは、過去の歴史が証明しています。たとえば、かつての帝国主義や資源依存の国などです。そして、封建社会の価値観が残る国(文化)も当てはまるでしょう。ただし、遺伝子進化と違って文化進化は、改革によって国自体の淘汰を免れることができます。この点で、日本が静かに衰退していくか盛り返すかは、「反応性自我障害」ではない、つまり社会的な自我のある残りの私たちが何を選択していくかにかかっています。なお、文化進化の詳細については、関連記事3をご覧ください。「かがみの孤城」とは?映画の後半で、城に通い続けて自我が芽生えたこころは、家の前で見かけた萌ちゃんに駆け寄ることができます。これまでの彼女にできなかった、さりげなくも大きな第一歩です。こころは、萌ちゃんから「ああいう子たち(いじめ女子グループ)ってどこにでもいるし、今度の学校(次の転校先)でもいるかもしれないけど。私今度こそ嫌なものは嫌って言う。だからこころちゃんも」「何かされてる子がいたら、今度こそ助けたいと思う」と言われ、「うん」と力強く頷きます。城だけでなく、現実の世界でも、こころが友達とお互いに影響し合い、自我が大きく成長していく感動のシーンです。タイトルの「孤城」とは、孤立無援のこころたちの城であると同時に、孤高にも自分らしく生きていくこころたち自身であるという意味が見いだせそうです。このことからも、この映画のテーマは、まさに誰かとかかわり合うことで自我を育むことでしょう。同じように、不登校への学校改革の第一歩を知った私たちの「孤城」とは、一人ひとりが社会的な自我を持って意見を発信し合い、学校を、そして社会を変えていくムーブメントを巻き起こすことではないでしょうか?1)「不登校がその後の生活に与える影響」:井出草平、大阪大学<< 前のページへ■関連記事映画「かがみの孤城」(その2)【実は好きなことをさせるだけじゃだめだったの!?(不登校へのペアレントトレーニング)】Part 3NHK「やさしい日本語」【英語が話せないのは日本語が難しいから???実は「語学障害」だったの!?(文化結合症候群)】Part 3ドラマ「ドラゴン桜」(後編)【そんなんで結婚相手も決めちゃうの? 教育政策としてどうする?(学歴への選り好み)】Part 2

728.

咳が1年以上続く…、疑うべき疾患は?【乗り切れ!アレルギー症状の初診対応】第19回

咳が1年以上続く…、疑うべき疾患は?講師獨協医科大学医学部 小児科学 助教 高柳 文貴 氏獨協医科大学医学部 小児科学 教授 吉原 重美 氏【今回の症例】8歳女児。6歳の時に肺炎で入院歴があり、その後から長引く咳嗽、労作性の呼吸苦を呈している。気管支喘息を疑い、吸入ステロイド薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬による加療を1年以上継続しているが、症状の改善を認めなかった。胸部レントゲン検査ではわずかに過膨張所見があり、胸部CTではモザイクパターンの浸潤影を認めていた。

729.

5歳から17歳の小児および青年に対する2価新型コロナワクチンの有効性(解説:寺田教彦氏)

 本研究は、米国で行われた3つの前向きコホート研究のうち、2022年9月4日から2023年1月31日までの期間のデータを統合して、オミクロン株BA.4/5亜系統が主に流行していた時期の小児および青年期におけるCOVID-19に対する2価mRNAワクチンの有効性を推定している。本研究結果の要約は「小児・思春期の2価コロナワクチン、有効性は?/JAMA」にもまとめられているように、SARS-CoV-2感染症(COVID-19 RT-PCR陽性)に対するワクチンの有効性は54.0%(95%信頼区間[CI]:36.6~69.1)で、症候性COVID-19に対する同有効性は49.4%(95%CI:22.2~70.7)だった。本論文の著者らは、2価新型コロナワクチンは小児および青年に対して有効性を示し、対象となるすべての小児と青年は推奨されるCOVID-19ワクチン接種を最新の状況とする必要があると結論づけている。 さて、新型コロナワクチンは2024年3月末までは全額公費負担であったが、今後(2024年4月以降)は、今回の研究対象である5~17歳は任意接種のため、養育者と小児自身で接種の有無を判断する必要がある。 本邦では、小児への新型コロナワクチンについて、2023年10月3日に日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会から考え方が示されており「小児への新型コロナワクチン令和 5 年度秋冬接種に対する考え方」、日本小児科学会では、生後6ヵ月~17歳のすべての小児への新型コロナワクチン接種(初回シリーズおよび適切な時期の追加接種)を引き続き推奨している。理由には、(1)流行株の変化によって今後も感染拡大が予測される(2)今後も感染機会が続く(3)小児においても重症例・死亡例が発生している(4)小児へのワクチンは有効である(5)小児のワクチン接種に関する膨大なデータが蓄積され、より信頼性の高い安全性評価が継続的に行われるようになったことが挙げられており、根拠となるエビデンスもまとめられている。 現在も、新型コロナウイルスは変異と感染拡大の波を繰り返しており、少なくともしばらくの間はワクチン接種をするか否かの判断を各自でせざるを得ないだろう。ワクチン接種の是非は、「COVID-19の罹患率や重症度」の推移を勘案しながら、「発症(および感染)の予防効果」と「重症化の予防効果」や「接種後の副反応」といったメリットとデメリットを比較し、「ワクチン接種の費用負担」に見合った利益が享受できるかを、対象者が判断できるように、科学的な根拠となるデータを提供し続けることが好ましい。 本論文は、ワクチン接種のメリットである「発症(および感染)の予防効果」と「重症化の予防効果」が引き続き期待できることを示しており、現時点では、小児への新型コロナワクチン令和5年度秋冬接種に対する考え方で示されたデータを加味すると、小児へのワクチン接種は推奨されると私は考えるが、今後は被接種者の基礎疾患を含めた背景や「ワクチン接種の費用負担」に見合った利益が享受できるかも考えて、新型コロナワクチン接種の是非を養育者と小児に判断してもらう必要がある。

730.

2月29日 世界希少・難治性疾患の日【今日は何の日?】

【2月29日 世界希少・難治性疾患の日】〔由来〕世界希少・難治性疾患の日(Rare Disease Day)は、より良い診断や治療による希少・難治性疾患の患者生活の質の向上を目指し、スウェーデンで2008年から始まった活動。わが国でもこの趣旨に賛同し、2010年から2月最終日にイベントを開催している。4年に1度の閏日の2月29日が最も「まれな日」として象徴的に定められ、閏年以外は2月の最終日とされている。関連コンテンツ希少疾病ライブラリこれでいいの?著名人の犠牲のもとに認知が広がる希少疾病【バズった金曜日】抗DNA抗体ってなあに?【患者説明スライド】遺伝性血管性浮腫治療薬のホームデリバリーでQOL向上を目指す/CSLベーリング心アミロイドーシスの患者・家族と専門医が考える、希少・難治性疾患患者の公平実現に社会ができることは?

731.

小児および青年における抗精神病薬関連体重増加パターン

 小児および青年に対する第2世代抗精神病薬(SGA)の使用では、抗精神病薬に関する体重増加が問題となる。米国・ヒューストン大学のNing Lyu氏らは、小児および青年における抗精神病薬関連体重増加の潜在的な軌跡および関連するリスク因子を特定するため、本研究を実施した。Journal of Clinical Psychopharmacology誌オンライン版2024年1月23日号の報告。 2016~21年のIQVIA Ambulatory EMR-USデータベースをレトロスペクティブに分析した。対象は、SGA未治療後、90日以上継続してSGA処方を行った6~19歳の患者。SGA開始から24ヵ月間の抗精神病薬関連体重増加の潜在的な軌跡を特定するため、グループベースの軌跡モデリングを用いた。特定された抗精神病薬関連体重増加の軌跡に関連するリスク因子の調査には、多項ロジスティック回帰分析を用いた。 主な結果は以下のとおり。・対象患者数は、1万6,262例。・グループベースの軌跡モデリングにより、次の4つの特徴的な抗精神病薬関連体重増加の軌跡が特定された。●持続的な重度の体重増加(4.2%)●持続的な中等度の体重増加(20.1%)●軽度の体重増加(69.6%)●緩やかな体重減少(6.1%)・重度の体重増加が認められた患者は、軽度の体重増加が認められた患者と比較し、より若年で、ベースライン時のBMIのzスコアが低値、最初のSGA治療薬がオランザピンを投与されている可能性が高かった。【より若年】12~17歳vs.5~11歳、オッズ比(OR):0.634、95%信頼区間(CI):0.521~0.771【ベースライン時のBMIのzスコアが低値】OR:0.216、95%CI:0.198~0.236【最初のSGA治療薬がオランザピン】オランザピンvs.アリピプラゾール、OR:1.686、95%CI:1.673~1.699・多項回帰モデルでは、重度の体重増加と軽度の体重増加を比較したROC曲線下面積は0.91、中程度の体重増加と軽度の体重増加を比較したROC曲線下面積は0.8であった。 著者らは「SGA治療を行った小児患者の4例に1例は、SGA治療中の持続的な体重増加を経験しており、この持続的な抗精神病薬関連体重増加リスクは、SGA開始前の患者の特徴および最初に開始するSGAにより予測可能である」と報告した。

732.

川崎病、3歳以上の罹患は30年で5倍に

 川崎病は小児および青年の後天性心疾患であり、日本で初めて報告された。50年にわたる研究にもかかわらず、その原因はまだ特定されていない。日本における川崎病患児を対象に、過去30年間の年齢・地域・季節性と罹患率の相関を調査した研究が行われた。米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校のLaurel L. DeHaan氏らによる本研究は、JAMA Network Open誌2024年2月6日号に掲載された。 研究者らは、日本全国の川崎病を診療する病院を対象とした全国調査データを用いた横断的研究を行った。1970~2020年に川崎病で入院した患児42万2,528例が対象となり、2022~24年にデータを解析した。患児を乳児(生後6ヵ月未満)、幼児(6~24ヵ月未満)、2歳児(24~36ヵ月未満)、3歳以上児(36ヵ月以上)に層別化し、データを解析した。 主な結果は以下のとおり。・42万2,528例の患児(男児57.7%、年齢中央値23.69ヵ月)のうち、乳幼児の平均罹患率は30年間比較的安定していたが(1987~92年を1として、ピークの2011~16年は2.05)、3歳以上児は5倍超となった(1987~92年を1として、ピークの2014~19年は5.17)。・一方で、3歳以上児では、2014年10月~15年6月および2018年7月~19年3月の5.71から、2016~17年の4.69と、乳幼児にはない減少がみられた(17.8%減)。・季節的サイクルは年齢層によって異なり、乳児では平均罹患数のピークは7月と8月(5.63例/10万人)、幼児では12月と1月(4.67例/同)であった。・幼児の平均罹患率は2010年代初めに大きく変化した。たとえば、10月の幼児の平均罹患率は1992~95年は0.74だったのが、2016~19年は1.10になった。・罹患率と季節的サイクルの相関指数について、3歳以上児は14都道府県で0.78と高い値を示したが、乳幼児のそれははるかに低かった(最高で0.43)。 研究者らは、「乳児は30年にわたって罹患数があまり変化していない一方で、3歳以上児は5倍以上増加していた。3歳以上児は4月と6月にも季節的周期のピークがあり、これは学校暦と関連している可能性がある。これらの観察結果は、兄姉から下の子へのヒトからヒトへの感染や、下の子が家庭外の要因にさらされる機会の増加など、川崎病曝露における社会的要因の重要性を示唆している」とした。

733.

舌下免疫療法を長続きさせるコツは?【乗り切れ!アレルギー症状の初診対応】第18回

舌下免疫療法を長続きさせるコツは?講師あおぞら小児科 院長 立元 千帆 氏【今回の症例】12歳男児。以前から気管支喘息とアレルギー性鼻炎の診断を受けており、気管支喘息はほとんど発作が認められなくなってきたものの、アレルギー性鼻炎は年々症状が悪化傾向にある。そのため、舌下免疫療法を受けることにした。

734.

第183回 新型コロナ公費支援は3月末で終了、通常の医療体制へ/厚労省

<先週の動き>1.新型コロナ公費支援は3月末で終了、通常の医療体制へ/厚労省2.アルコールは少量でも要注意、飲酒ガイドラインを公表/厚労省3.SNSが暴いた入試ミス、PC操作ミスによる不合格判定が発覚/愛知医大4.専攻医の過労自死問題を受け、甲南医療センターを現地調査へ/専門医機構5.医師らの未払い時間外手当、小牧市が8億円支給へ/愛知県6.診療報酬改定で人気往診アプリ『みてねコールドクター』が終了へ/コールドクター1.新型コロナ公費支援は3月末で終了、通常の医療体制へ/厚労省厚生労働省は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する医療費の公費支援を2024年3月末で終了し、4月から通常の医療体制に完全移行する方針を発表した。これまで、COVID-19の治療薬や入院医療費に関しては、患者や医療機関への一部公費支援が継続されていたが、4月からは他の病気と同様に保険診療の負担割合に応じた自己負担が求められるようになる。COVID-19への公費支援は、治療薬の全額公費負担が2021年10月より始まり、昨年10月には縮小された。また、患者は年齢や収入に応じ、3,000~9,000円の自己負担をしていた。4月からは、たとえば重症化予防薬モルヌピラビル(商品名:ラゲブリオ)を使用する場合、1日2回5日分の処方で約9万円のうち、3割負担であれば約28,000円を自己負担することになる。また、月最大1万円の入院医療費の公費支援や、コロナ患者用病床を確保した医療機関への病床確保料の支払いも終了する。COVID-19の感染状況は改善傾向にあり、定点医療機関当たりの感染者数が12週ぶりに減少している。これらの背景から、政府は公費支援の全面撤廃と通常の診療体制への移行が可能と判断した。さらに、次の感染症危機に備え、公的医療機関などに入院受け入れなどを義務付ける改正感染症法が4月から施行される。参考1)新型コロナの公費負担、4月から全面撤廃へ…治療薬に自己負担・入院支援も打ち切り(読売新聞)2)新型コロナ公費支援 3月末で終了 4月からは通常の医療体制へ(NHK)3)新型コロナ公費支援、3月末で完全廃止 厚生労働省(日経新聞)2.アルコールは少量でも要注意、飲酒ガイドラインを公表/厚労省厚生労働省は、飲酒による健康リスクを明らかにするため、「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」を発表した。初めて作成されたこの指針では、純アルコール量に着目し、疾患別に発症リスクを例示している。大腸がんのリスクは1日20g以上の純アルコール摂取で高まり、高血圧に関しては少量の飲酒でもリスクが上昇すると指摘されている。純アルコール量20gは、ビール中瓶1本、日本酒1合、またはウイスキーのダブル1杯に相当。ガイドラインによると、脳梗塞の発症リスクは、男性で1日40g、女性で11gの純アルコール摂取量で高まる。女性は14gで乳がん、男性は20gで前立腺がんのリスクが増加する。さらに、男性は少量の飲酒でも胃がんや食道がんを発症しやすいと報告されている。とくに女性や高齢者は、体内の水分量が少なくアルコールの影響を受けやすいため、注意が必要。また、女性は少量や短期間の飲酒でもアルコール性肝硬変になるリスクがあり、高齢者では認知症や転倒のリスクが一定量を超えると高まる。ガイドラインでは、不安や不眠を解消するための飲酒を避け、他人への飲酒を強要しないこと、飲酒前や飲酒中の食事の摂取、水分補給、週に数日の断酒日の設定など、健康への配慮としての留意点も挙げている。厚労省の担当者は、「体への影響は個人差があり、ガイドラインを参考に、自分に合った飲酒量を決めることが重要だ」と強調している。参考1)健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(厚労省)2)ビールロング缶1日1本で大腸がんの危険、女性は男性より少量・短期間でアルコール性肝硬変も(読売新聞)3)飲酒少量でも高血圧リスク 健康に配慮、留意点も 厚労省が初の指針(東京新聞)3.SNSが暴いた入試ミス、PC操作ミスによる不合格判定が発覚/愛知医大愛知医科大学(愛知県長久手市)は、大学入学共通テストを使用した医学部入学試験の過程で、PC操作ミスにより本来2次試験の受験資格を有していた80人の受験生を誤って不合格としていたことを発表した。この問題は、SNS上で受験生間の投稿を通じて疑問が提起され、その後の大学による確認作業で明らかになった。受験生は、自己採点結果から「自分より点数が低い友人が合格している」といった内容をSNSに投稿していた。操作ミスは、大学入試センターから提供された成績データを学内システムに転記する際に発生したもので、一部受験生の点数が実際よりも低く記録されてしまったことが原因。発覚後、同大学は該当する80人の受験生に対し、予定されていた2次試験への参加資格があることを通知し、さらに受験できない者のために別の日程も設定した。この事態を重くみた大学は、「受験生に混乱を招いたことを深くお詫びする」との声明を発表し、今後のチェック体制の見直しを約束し、2度と同様のミスが発生しないようにするとしている。参考1)令和6年度医学部大学入学共通テスト利用選抜(前期)における 第2次試験受験資格者の判定ミスについて(愛知医大)2)愛知医科大学 医学部入試で80人を誤って不合格に PC操作ミスで(NHK)3)愛知医科大、PC操作ミスで80人誤って不合格…SNSで結果疑う投稿相次ぎ大学が確認し判明(読売新聞)4)「自己採点で自分より低い友人が合格」愛知医科大、判定ミスで80人不合格に(中日新聞)4.専攻医の過労自死問題を受け、甲南医療センターを現地調査へ/専門医機構日本専門医機構は、2024年2月19日の定例記者会見で、2024年度に研修を開始する専攻医の採用予定数が9,496人と発表し、過去最多であることを明らかにした。2023年度の9,325人から増加し、とくに整形外科で93人、救急科で66人の増加がみられる一方、皮膚科では51人、外科では25人の減少が確認された。同機構理事長の渡辺 毅氏は、外科専攻医の減少は問題であると指摘している。専攻医数の増加は、東北医科薬科大学や国際医療福祉大学の医学部新設とその卒業生の専攻医登録が影響しているとされ、とくに医師不足が指摘されている外科は微減傾向にあるものの、救急科では増加が予想されている。また、専攻医の過労自死問題を受け、甲南医療センター(神戸市)でのサイトビジット(現地調査)を実施する予定であり、専攻医の心身の健康維持や時間外勤務の上限明示などの環境整備が適切に行われているかを目的に調査が行われる。渡辺氏は、「得られた知見を将来の専攻医研修プログラムや専門医制度の整備指針の改善に生かしたい」と述べている。専攻医遺族が甲南医療センター側を提訴しているため、訴訟に影響が出ないような日程での実施を目指している。参考1)2024年度専攻医、整形外科や救急科で増加(日経メディカル)2)来年度の専攻医、昨年度比150人増の9,500人(Medical Tribune)5.医師らの未払い時間外手当、小牧市が8億円支給へ/愛知県小牧市民病院(愛知県)が、医師や薬剤師を含む約277人の職員に対して、夜勤や土日祝日の当直業務で適切に支払われていなかった時間外勤務手当の差額約8億円を支給することを発表した。これは、病院の医師の働き方改革を機に勤務や手当の見直しが行われた際に、複数の医師からの指摘を受けて発覚、本来、労働実態に応じて支給されるべき時間外手当が、一律の定額で支給されていたことが問題となったもの。病院側は、2023年4月からこの問題を調査し、約4年分の差額を医師、薬剤師、放射線技師などの職員に支払うことを決定した。また、3月以降は時間外勤務手当を適切に支給する制度に改めることも発表した。これまでの誤った運用は「慣例に従っていた」との理由から起こったとしている。さらに、病院は夜間や休日の手当の見直しも発表し、2020年4月~2024年2月までの間に当直業務に従事した職員に対して、法律で定められた賃金よりも過小だった手当の差額を支給する。病院側はこれまで、労働基準法に基づいた時間外勤務手当の支給が必要な場合、特例措置として「宿日直許可」を労働基準監督署に申請する必要があることを知らなかったと述べている。この措置により、病院は正規の時間外勤務手当とこれまで支給してきた手当との差額を職員に支給し、法律に準拠した形での勤務条件の改善を目指す。差額の支払いについては、市議会定例会に補正予算案を提出し、支払いは5月下旬に行われる予定。参考1)時間外手当、差額8億円支払いへ 医師ら277人に 愛知の市民病院(朝日新聞)2)小牧市民病院、夜間・休日手当見直しへ 20年以降の差額も支給(中日新聞)6.診療報酬改定で人気往診アプリ『みてねコールドクター』が終了へ/コールドクター夜間や休日に医師の往診をWebやアプリから依頼できるサービス「みてねコールドクター」が、診療報酬の改定により条件が厳格化されるため、3月31日をもって終了することが発表された。このサービスは、子供の医療助成制度適用で都内では自己負担0円(交通費別)で利用が可能で、約400人の医師が登録・在籍し、夜間・休日の急病時に最短30分で自宅に医師を派遣し、その場で薬を渡すことができた。2022年にはミクシィとの資本業務提携を経て、サービス名に「みてね」のブランドを冠し、とくに子育て世代から高い評価を得ていた。今回の診療報酬改定では、医療従事者の賃上げなどに充てるための基本報酬の引き上げが注目されていたが、往診サービスについては「普段から訪問診療を受けていない患者」への緊急往診や夜間往診の診療報酬が低下し、この変化に伴い「みてねコールドクター」はサービスの終了を決定した。同社は、今後の市場の変化を見据えての決定であると説明しており、オンライン診療や医療相談サービスは継続する。診療報酬の改定では、救急搬送の不必要な減少や医療現場の負担軽減を期待していたが、実際には小児科領域の往診が主であり、コロナ禍での特殊な状況下では多くの人にとって救いとなった。しかし、保険診療の方向性としては、緊急時のみに駆けつける医師ではなく、日常を支えるかかりつけ医の強化が求められている。参考1)往診のサービス提供終了のお知らせ(コールドクター)2)往診アプリ「みてねコールドクター」往診終了 診療報酬改定で(ITmedia NEWS)3)「みてねコールドクター」の往診サービスが終了に(Impress)4)人気の“往診サービス”が突然の終了、理由は「診療報酬改定」なぜ?(Withnews)

735.

事例042 残廃棄注射薬剤の算定漏れ【斬らレセプト シーズン3】

解説事例では気管支喘息の小児にアンプル容器(略称「A」)に入ったアミノフィリン(商品名:ネオフィリン)が静注されています。ネオフィリン注を幼児に使用する場合には、体重に応じて比例投与が求められています。比例投与後に残された薬剤は衛生上の問題などから再使用できずに廃棄せざるを得ません。明確な規定はありませんが、こうした理由からアンプル単位で使用する薬剤は、全量を使用したものとみなしての請求が認められています。この場合には、かならず「残廃棄」「0.6A使用残廃棄」などと、残量を廃棄したコメントを付けなければなりません。なぜなら、体重などに応じた投与量が添付文書の適用範囲から外れていると判定された場合には、外れた範囲が査定になることがあるからです。ほかのアンプル入り医薬品も同様です。比例請求することは、誤りではありません。しかし、アンプル容器入りには高価な医薬品があります。認められた請求方法を確実に利用して、廃棄分もコスト回収することが医療機関にとっては大切なことです。医薬品にはアンプル容器入りのほかに複数回使用ができるバイアル、瓶などの容器があります。その場合も含めて、「使用後の残液は使用しない」「調整後は速やかに使用する」と添付文書に記載されている医薬品は、通知などで示された場合を除き、全量請求が認められます。医療費計算システムには、アンプルやバイアルなどの1本単位で全量請求が認められる注射用医薬品を抽出、比例計算が行われた場合には、注意喚起が表示されるように改修して算定漏れ対策としました。

737.

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎ってどんな病気?

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 (溶連菌感染症)ってどんな病気?• どの年齢でもみられますが、幼児期から学童期の小児で多く報告されます• のどの痛み、38度以上の発熱、倦怠感や嘔吐といった症状が多く、舌が真っ赤になり小さなブツブツができる「イチゴ舌」がみられることがあります• 多くの場合、熱は3~5日以内に下がり、症状は1週間以内に改善します• まれに重症化し、のどや舌・全身に赤み・発疹がひろがる「猩紅熱(しょうこうねつ)」に移行することがあります治療法は?他の人にうつさないようにするには?•症状があり、検査をして感染が認められた場合は、抗菌薬での治療を行います。腎炎などを防ぐため、症状が改善しても医師に指示された期間は薬を飲むことが大切です•咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌を吸い込む「飛まつ感染」、細菌が付いた手で口や鼻に触れる「接触感染」、食品を介して細菌が口に入って感染する「経口感染」があります•のどの痛みがひどい場合は柔らかく薄味の食事を工夫し、水分補給を心がけましょう•感染力は病気になりはじめの時期、症状が急に現れる時期に最も高いとされます•手洗い・うがいを行いましょう•マスクの着用も有効です出典:東京都保険医療局「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 (溶連菌感染症)について」国立感染症研究所「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは」Copyright © 2024 CareNet,Inc. All rights reserved.

739.

2月20日 アレルギーの日【今日は何の日?】

【2月20日 アレルギーの日】〔由来〕1966(昭和41)年の今日、石坂 公成氏、石坂 照子氏がIgE(免疫グロブリン)を発見したことにちなみ、日本アレルギー協会により制定。同協会では今日を中心とした1週間を「アレルギー週間」と定め、この期間を中心にアレルギーに関する各種啓発活動を行っている。関連コンテンツアトピー性皮膚炎の診療で役立つTIPSどうする?食物アレルギーの「学校生活管理指導表」【乗り切れ!アレルギー症状の初診対応】卵アレルギーが不安…、離乳食開始へのアドバイスは?【乗り切れ!アレルギー症状の初診対応】HRTってなあに?【患者説明スライド】食物アレルギーの小児患者へ安全・有効な経口免疫療法/国立成育医療研究センター

740.

Hibを追加した乳幼児の5種混合ワクチン「ゴービック水性懸濁注シリンジ」【最新!DI情報】第9回

Hibを追加した乳幼児の5種混合ワクチン「ゴービック水性懸濁注シリンジ」今回は、沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオヘモフィルスb型混合ワクチン(商品名:ゴービック水性懸濁注シリンジ、製造販売元:阪大微生物病研究会)」を紹介します。本剤は、既存の4種混合ワクチンの抗原成分にインフルエンザ菌b型(Hib)の抗原成分を加えた5種混合ワクチンであり、乳幼児期のワクチン接種回数が減少することで、乳幼児および保護者の負担軽減が期待されています。<効能・効果>百日せき、ジフテリア、破傷風、急性灰白髄炎およびHibによる感染症の予防の適応で、2023年3月27日に製造販売承認を取得しました。<用法・用量>初回免疫として、小児に通常0.5mLずつを3回、いずれも20日以上の間隔をおいて皮下または筋肉内に接種します。追加免疫では、初回免疫後6ヵ月以上の間隔をおいて、通常0.5mLを1回皮下または筋肉内に接種します。<安全性>国内第III相試験(BK1310-J03)において、皮下接種後の副反応は91.7%に認められました。そのうち、接種部位の主な副反応として、紅斑78.9%、硬結46.6%、腫脹30.1%、疼痛13.5%が認められました。全身性の主な副反応は、発熱(37.5℃以上)57.9%、易刺激性27.1%、過眠症24.1%、泣き23.3%、不眠症13.5%、食欲減退13.5%でした。<患者さんへの指導例>1.このワクチンは、5種混合ワクチンです。2.百日せき、ジフテリア、破傷風、急性灰白髄炎およびHibによる感染症の予防の目的で接種されます。3.生後2ヵ月から接種を開始し、計4回の定期接種を行います。4.明らかに発熱(通常37.5℃以上)している場合は接種できません。5.接種後30分間は接種施設で待機するか、ただちに医師と連絡がとれるようにしておいてください。6.接種後は健康状態によく気をつけてください。接種部位の異常な反応や体調の変化、高熱、けいれんなどの異常を感じた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。<ここがポイント!>本剤は、既存の4種混合ワクチン(百日せき、ジフテリア、破傷風、不活性化ポリオ混合ワクチン)の成分に加えて、インフルエンザ菌b型ワクチンの成分を混合した5種混合ワクチンです。百日せきは、乳幼児早期から罹患する可能性があり、肺炎や脳症などの合併症を起こし、乳児では死に至る危険性があります。ジフテリアの罹患患者は、1999年以降は日本で確認されていませんが、致死率の高い感染症です。破傷風は、菌が産生する神経毒素によって筋の痙攣・硬直が生じ、治療が遅れると死亡することもあります。急性灰白髄炎(ポリオ)は、脊髄性小児麻痺として知られており、主に手や足に弛緩性麻痺が生じ、永続的な後遺症が残る場合や呼吸困難で死亡することもあります。インフルエンザ菌b型はヒブ(Hib)とも呼ばれ、この菌が何らかのきっかけで進展すると、肺炎、敗血症、髄膜炎、化膿性の関節炎などの重篤な疾患を引き起こすことがあります。これらの感染症はワクチンの接種によって予防が可能で、日本では予防接種法で定期接種のA類疾病に該当します。しかし、乳幼児期には、これら以外の感染症に対するワクチンの接種も必要なため、保護者の負担の大きさや接種スケジュール管理の煩雑さが問題となっています。本剤は、百日せき、ジフテリア、破傷風、ポリオおよびHib感染症に対する基礎免疫を1剤で同時に付与できるため、乳幼児への注射の負担および薬剤の管理を軽減できるメリットがあり、2024年4月から定期接種導入が予定されています。また、本剤は皮下接種だけでなく、筋肉内接種も可能です。生後2ヵ月以上43ヵ月未満の健康乳幼児267例を対象とした国内第III相試験(皮下接種)において、本剤接種後における初回免疫後の各抗体保有率は、ジフテリアが99.2%、その他は100%であり、追加免疫後はすべて100%でした。追加免疫後では、すべての抗原に対して初回免疫後よりも高い免疫原性を示すことが確認されました。

検索結果 合計:3039件 表示位置:721 - 740