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9価HPVワクチン、9~14歳への2回接種は男女とも有効/JAMA

 9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(メルク社製)の免疫原性について、9~14歳の男女児への2回投与(6または12ヵ月間隔で)は16~26歳の若年女性への3回投与(6ヵ月間で)に対し非劣性であることが、ノルウェー・ベルゲン大学のOle-Erik Iversen氏らによる非盲検非劣性免疫原性比較試験の結果、報告された。HPV感染は性器・肛門がん、疣贅を引き起こす。9価HPVワクチンは、子宮頸がんの90%に関与する高リスクの7つの型、および疣贅の90%に関与する2つの型のHPVに予防効果を示し、従来の2価および4価のHPVワクチンよりもカバー範囲が広い。JAMA誌オンライン版2016年11月21日号掲載の報告。16~26歳の若年女性への3回投与と比較 検討は、15ヵ国52の外来ケア施設で行われた。2013年12月16日にスタートし、被験者登録が締め切られたのは2014年4月18日、被験者への最終評価は2015年6月19日に行われた。 次の5つのワクチン接種コホートに被験者を登録し、免疫原性について評価した。(1)9~14歳の女児に6ヵ月間隔で2回投与(301例)、(2)9~14歳の男児に6ヵ月間隔で2回投与(301例)、(3)9~14歳の男児・女児に12ヵ月間隔で2回投与(301例)、(4)9~14歳の女児に6ヵ月間で3回投与(301例)、(5)16~26歳の若年女性に6ヵ月間で3回投与(314例、標準対照群)。 主要エンドポイントは、事前に規定した最終接種後1ヵ月(4週)時点で、競合的免疫検定法で評価したHPV各型(6、11、16、18、31、33、45、52、58)の免疫獲得についてだった。(1)~(3)の3つの2回投与群を標準対照群と比較し、各HPVの幾何平均抗体価(GMT)の率比を算出。非劣性マージンを両側95%信頼区間(CI)(=片側97.5%CI下限値)0.67として評価した。男児・女児、6ヵ月または12ヵ月間隔で2回接種について非劣性を確認 全被験者1,518例は、女児が753例(平均年齢11.4歳)、男児が451例(同11.5歳)、若年女性は314例(同21.0歳)であった。1,474例が試験投与を完了し、データが得られた1,377例について解析した。 最終接種後4週時点で、2回投与の男女児のHPV免疫獲得は、標準対照群に対し非劣性であった(HPV各型のp<0.001)。標準対照群との比較によるHPV各型のGMT率比の片側97.5%CI下限値は、(1)群では1.36(HPV-52)~2.50(HPV-33)、(2)群では1.37(HPV-45)~2.55(HPV-33)、(3)群では1.61(HPV-45)~5.36(HPV-33)にわたっていた。なお、上限値はすべて∞であった。 これらの結果を踏まえて著者は、「さらなる検討を行い、免疫獲得の持続性と臨床的アウトカムへの効果を評価する必要がある」と述べている。

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キウイ栽培地ではキウイアレルギーは多いのか

 キウイは食物アレルギーの一因としてよく知られているが、このアレルギーに関する有病率の研究はあまり報告されていない。 そこで、本研究ではキウイが多く栽培されている地域(トルコ黒海地方、リゼ県)の児童(6~18歳)におけるIgE依存性キウイアレルギーの有病率と臨床的特徴を調査した。 Pediatric Allergy and Immunology誌オンライン版2016年10月12日号の掲載の報告。 試験対象は無作為に抽出した6~18歳の児童2万800人(トルコ、リゼ県在住)。試験期間は2013年の1年間とした。自己記入質問票に児童自身と両親が記入し、キウイアレルギーの疑いがあり、同意を得られた児童には皮膚プリックテスト(SPT)および経口負荷試験(OFC)を行った。 キウイアレルギー疑いの児童には、キウイ(市販アレルゲンエキス、生のキウイを使用したプリック-プリックテスト)と事前に指定されていた関連アレルゲンのパネル(バナナ、アボカド、ラテックス、ゴマ、シラカバ、チモシー(牧草)、ハシバミ、ネコ、ヤケヒョウヒダニおよびコナヒョウヒダニ)のSPTを行った。SPTでキウイに陽性を示したすべての児童にOFCを行い、キウイアレルギーの有病率を決定した。 主な結果は以下のとおり。・アンケートの回答率は75.9%(1万5,783/2万800人)であった。・親が推定した児童のキウイアレルギー有病率は0.5%(72/1万5,783人)(95%信頼区間[CI]:0.39~0.61%)であった。・72人の児童のうち、52人(72.2%)がSPTを受けた。そのうちの17人(32.7%)が市販のキウイアレルゲンエキスと生のキウイ、両方に陽性を示した。・キウイにSPT陽性を示した児童において多く報告されたのは、皮膚症状(n=10、58.8%)で、胃腸症状(n=6、35.3%)と気管支症状(n=4、23.5%)がそれに続いた。・口腔症状は6人(35.3%)の児童に認められた。・キウイにSPT陽性を示した児童全員がOFCでも陽性であった。・リゼ県在住の児童におけるキウイアレルギーの有病率は、OFCの結果から0.10%(17/1万5,783)(95%CI:0.06~0.16)と確定した。 以上の結果から、確認されたキウイアレルギーの有病率(0.10%)は親の認識(0.5%)とは一致しなかった。予想に反して、キウイ栽培が盛んで消費量も多い地域にもかかわらず、キウイアレルギー有病率は、低い値を示した。

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小児/青年ICU患者の急性腎障害、重症度と死亡リスク/NEJM

 小児集中治療室に入院中の重症小児・若年成人において、急性腎障害(AKI)の発症頻度は高く、死亡率増加など予後不良と関連している。米国・シンシナティ小児病院のAhmad Kaddourah氏らによる、国際共同前向き疫学研究(Assessment of Worldwide Acute Kidney Injury, Renal Angina, and Epidemiology:AWARE)の結果、明らかになった。結果を踏まえて著者は、「ICU入室時には急性腎障害の系統的な検査が必要である」と強調している。小児および若年成人におけるAKIの疫学的特徴は、これまで単施設および後ろ向き研究で示されてきたが、AKIの定義や重症度などが異なり一貫した結果は得られていなかった。NEJM誌オンライン版2016年11月18日号掲載の報告。ICU入室の小児・若年成人を前向きに追跡しAKI発症を調査 研究グループは、2014年の連続した3ヵ月間に、アジア、オーストラリア、欧州、北米の小児ICU、32施設に、48時間以上入室した生後3ヵ月~25歳の全例について前向きに調査した。AKIの確定診断には、Kidney Disease:Improving Global Outcome criteria(KDIGO診断基準)を使用し、ステージ2および3(血清クレアチニンがベースラインの2倍以上、もしくは尿量0.5mL/kg/時未満が12時間以上持続)を重症AKIと定義して、ICU入室の最初の7日間におけるAKIを評価した。 主要評価項目は28日死亡率、副次的評価項目はICU在室期間、人工呼吸器使用の有無および期間、腎代替療法の実施などであった。ICU入室後7日間で27%がAKIを発症、重症AKIでは死亡リスクが約2倍に 解析対象は4,683例で、このうち1,261例(26.9%、95%信頼区間[CI]:25.6~28.2)がAKIを発症した。 重症AKIは543例(11.6%、95%CI:10.7~12.5)で発症が認められた。16の共変数を補正後、重症AKIは28日までの死亡リスクを有意に増加させることが確認された(補正オッズ比:1.77、95%CI:1.17~2.68、p<0.001)。死亡は、重症AKI患者で543例中60例(11.0%)に対し、非重症AKI患者では4,140例中105例(2.5%)であった(p<0.001)。 重症AKIは、人工呼吸器や腎代替療法の利用増加とも関連していた。また、AKIの重症度に応じて、28日死亡率が段階的に増加した(log-rank検定によるp<0.001)。尿量減少患者の67.2%は、血清クレアチニン値のみによるAKIの評価ではAKIと診断できなかった。

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意外に多い重病小児急性腎障害の発症―尿量チェックが大事―(解説:浦 信行 氏)-619

 従来より、種々の疾患で重病の状態にある患者は急性腎障害(AKI)を合併しやすく、これが生命予後を脅かすとの指摘がなされている。重病小児におけるAKIの生命予後に関する研究は2つあり、生命予後予測に関して一定の有用性が示されていたが、単一施設後ろ向き観察研究のみに限られていた。本研究は国際的な大規模前向き疫学研究であり、集中治療室(ICU)での治療を要する重病小児~若年成人の4分の1以上の26.9%がAKIを発症し、11.6%の重症のAKIでは死亡リスクの増加を招くことがNEJM誌に報告された。 同研究では、2014年の3ヵ月間にアジア、オーストラリア、欧米の小児ICU 32施設のいずれかに48時間以上滞在した、生後3ヵ月~25歳の4,683例を前向きに調査した。2012年のKidney Disease Improving Global Outcomes(KDIGO)基準に従い、ICUに入室後7日間のAKIの発症頻度と重症度(ステージ)を評価し、ステージ2~3(血清Cr値がICU入室前3ヵ月間の最低値の2倍以上に上昇、または12時間以上の尿量が0.5mL/kg/時未満)のAKIを重症とした。主要評価項目は28日間の死亡率、副次評価項目の1つは腎代替療法の適用であった。ICU入室前3ヵ月以内の血清Cr値、およびICU入室後7日間と28日後の臨床および検査記録を取り、解析を行った。その結果、ICU入室7日以内にAKIを発症したのは1,261例(26.9%)で、543例(11.6%)が重症AKIと診断された。また、28日死亡率は、重症AKIの患者で11.0%と、その他(非AKIおよびステージ1のAKI)の患者の2.5%に比べ有意に高く、多変量解析の結果、重症AKIは28日以内の死亡を増加させる有意なリスクであった(オッズ比1.77、95%CI:1.17~2.68、p<0.001)。このほかに、腎代替療法の適用も強い因子だった(同3.38、1.74~6.54、p<0.001)。さらに、尿量の減少からAKIと診断された患者の67.2%は、血清Cr値が診断基準を満たしておらず、血清Cr値のみでの急性腎障害診断では患者を見落とす危険性があることが示された。 以上の結果は、成人を対象とした成績や、重病小児の2つの後ろ向き研究とほぼ一致するが、前向きで多施設国際共同試験での結果に大きな意義がある。試験プロトコルに関しては、KDIGOの診断基準(Cr値と尿量評価および判定期間が48時間ではなく7日間)がほかの基準(RIFLEやAKIN)より、生命予後を評価項目とした場合の感度が高かったとする先行研究の結果から、好ましいものである。ただし、細部に関しては、さらに検討を要することもある。 KDIGOの基準データの血清Cr値はJaffe法によるものであり、酵素法の値とは0.2 mg/dL程度差がある。また、KDIGOでの小児の基準に関しては、3ヵ月以上の小児は成人の基準とまったく同じである。しかし、小児の腎機能において、尿濃縮能が完成するのは1~2歳である。したがって、2歳まではやや希釈された尿しか作れないので、尿量の基準が同じでよいか、という疑問が残る。3ヵ月~2歳までの対象(4分位範囲の結果から少なくとも1,200例以上いるはず)のサブ解析があってもよいのではないか。また、ステージ3の腎機能評価の1項目に、eGFR 35mL/min/1.73m2以下とあるが、わが国では体格の違いなどから計算方法が違うので、そのままの値ではやや評価がずれる可能性がある。 しかし、以上のようなことを考慮しても、この研究結果の重要性はほぼ変わりないと考える。

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バスオイルは本当に乾燥肌に効く?

 乾燥肌(皮膚乾燥症)は、日常生活や保健・介護に関連する健康問題として認識されつつある。乾燥肌は、バスオイルなどの入浴剤の使用により軽減されることが知られているが、その効果を示す経験的エビデンスは限られている。 そこで本研究では、市販のバスオイルと入浴・シャワー用の非オイル系スキンクレンザーにおいて皮膚バリア機能および乾燥肌の改善効果を比較、調査した。International Journal of Nursing Studies誌オンライン版2016年10月26日号の掲載の報告。<試験デザイン> 単一施設、無作為化、観察者盲検、実用的並行群間試験<方法> 試験対象は軽度~中程度の乾燥肌を有する健康な小児および成人60人(ベルリン市在住)。 対象者をバスオイル使用群、普段使用している非オイル系スキンクレンザーの継続使用群に無作為に割り付けた。どちらも試験期間28日中、1日おきの使用とした。 皮膚バリアパラメーターと乾燥皮膚の重症度は、臨床研究センターの訪問(初回と2回のフォローアップ訪問)によって評価された。主要評価項目は経皮水分蒸散量(TEWL)とした。 主な結果は以下のとおり・60人の参加者全員が試験を完了した。・対象者の年齢の中央値は32.5歳(四分位範囲:8.3~69)であった。・試験終了時のTEWLは、バスオイル群で有意に低かった(非オイル系スキンクレンザー群との平均差-1.9g / m2 /時[95%信頼区間:-3.1~-0.8])。・試験終了時の角質層の水和は、バスオイル群において非オイル系スキンクレンザー群と比較し、有意に高かった。・皮膚表面のpHおよびきめの粗さは、両群で同程度であったが、両群ともに皮膚乾燥症状の改善傾向を示した。 今回の試験から、バスオイルの定期的使用で軽度~中程度の乾燥肌を有する小児および成人の皮膚バリア機能が改善することが示された。また、広範囲に及ぶ乾燥肌の基礎ケアとしても、バスオイルの使用が支持されることも示唆された。

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医師が選んだ「2016年の漢字」TOP5!【CareNet.com会員アンケート結果発表】

毎年恒例となっている日本漢字能力検定協会の『今年の漢字』。今年も漢字の日である12月12日に発表されますが、CareNet.comでは一足先に医師会員に募集してみました。その結果、2016年を言い表す漢字、1位に選ばれたのは「震」でした。2位以下にランクインした漢字にも、今年らしさがよく表れています。アンケートの結果から、トップ5を発表します。発表に当たって、今年もケアネットの達筆社員が筆を執りました。書を持つ5人も弊社社員です。1位震4月に発生した熊本地震、そして10月の鳥取地震と、同じ年に強い地震が2つも発生したことを、この字を選んだ理由に挙げる先生がとても多くいらっしゃいました。また、地震以外にも「世の中を震撼させる」「心が震える」出来事が多かった1年であった、そういう思いも込められての選出でした。 「震」を選んだ理由(コメント抜粋)地震もあるし、震撼するような事件も多いため。(50代 腎臓内科医/石川県)熊本市で熊本地震を実際に被災した経験と、その後の支援のありがたさに心が震える思いをしたから。(40代 精神科医/熊本県)熊本、鳥取の地震も含めて、世の中が「震」えたから。(30代 皮膚科医/秋田県)地震(熊本、鳥取等)もあり、東京オリンピックの問題や、築地移転問題等震える事柄が多かった。(60代 内科医/福島県)地震、噴火、爆発などが相次ぎ、大地が震えるというイメージがあった1年でした。(60代 小児科医/茨城県)2位災1位と同じく熊本地震と鳥取地震、そして阿蘇山噴火、台風の影響による東北と北海道での浸水被害など、地震以外の自然災害が複数起きたことも含めてというのが主な選出理由でした。また、築地市場の豊洲移転問題、不安定な世界情勢によって繰り返される戦闘なども、「災」の字を選んだ理由に挙げられています。 「災」を選んだ理由(コメント抜粋)熊本や鳥取の地震や台風による被害など大きな自然災害が目立った。(50代 整形外科医/群馬県)天災が多い年だった。(20代 臨床研修医/兵庫県)地震、豊洲問題、かけつけ警護を必要とする戦闘状態などの問題が印象深いので。(50代 小児科医/愛媛県)熊本に住んでいて、予想だにできなかった地震でした。世界を見ればIS、シリア、ソマリアなどの紛争も解決の道筋が見えません。(50代 腎臓内科医/熊本県)熊本地震、阿蘇山噴火、鳥取地震、北海道洪水被害など自然災害が目立った。(60代 小児科医/北海道)3位乱昨年のCareNet.comのアンケートで1位だった「乱」は、今年は3位にランクイン。まさに混乱した世相を表す漢字です。国内だけでも、2020年の東京オリンピック開催場所にまつわる問題、築地市場の豊洲移転に伴ってさまざまな問題が噴出したこと、また海外に至ってはいまだ予断を許さない状況が続くなど、世の中が相変わらず混乱していることを、この字に当てはめての選出です。 「乱」を選んだ理由(コメント抜粋)気候、世界情勢、国内でいろいろあり。(60代 糖尿病・代謝・内分泌内科医/宮城県)異常気象や女性新都知事の種々の既存組織への乱入(挑戦?)(50代 内科医/京都府)混乱した世相を反映して。(30代 精神科医/大分県)オリンピック関連で開催場所の変更、築地市場でのゼネコンの問題等これからもいろいろ出てきそうなので。(40代 循環器内科医/京都府)地震や台風などの天災で日本中が乱れ、中東ではシリア問題で乱れ、ヨーロッパでは移民問題からイギリスのEU離脱問題で足並みが乱れ、アメリカでは大統領選挙がお互いの中傷合戦で乱れているから。(50代 内科医/岡山県)4位金リオ五輪が開催された今年、まず「金」の字のイメージとしてオリンピックの金メダルを挙げる方が多いと思います。今回の五輪での日本のメダル獲得数は、41個と過去最多を記録しました。閉会式では安倍首相がマリオの姿で登場するというサプライズも、閉幕から3ヵ月余りたった今も記憶に新しいと思います。ほかには、2020年の東京五輪の費用問題、舛添前都知事の政治資金問題、日銀のマイナス金利政策など、喜べない「金」の話題もあり、両方の意味を含めての選出です。 「金」を選んだ理由(コメント抜粋)オリンピック・パラリンピックイヤー。(50代 循環器内科医/福井県)オリンピックの金、舛添の金、金利マイナス。(30代 糖尿病・代謝・内分泌内科医/大阪府)オリンピックの金メダルと、総額3兆円超といわれる東京五輪費用問題を引っ掛けて。(60代 内科医/東京都)リオ五輪の金メダルと、東京五輪のお金の問題。(40代 放射線科医/兵庫県)5位倫この漢字一文字が、芸能人の不倫報道をはじめ、精神保健指定医資格の大量取り消し問題など、倫理観を問う問題が一年を通じて世間を賑わせ続けていたことを物語るかのような一文字です。余談ですが、本家の今年の漢字の予想では、同じ理由で(文春砲の)「砲」も挙がっているようです。12日の発表がどうなるか楽しみですね。 「倫」を選んだ理由(コメント抜粋)医療倫理、政治倫理、不倫など、倫理観の変化がみられる。(50代 内科医/東京都)公務員倫理や芸能界の不倫が話題になったから。(30代 精神科医/埼玉県)倫理的に問題なことが多かった。(40代 外科医/愛媛県) アンケート概要アンケート名 :『2016年を総まとめ!今年の漢字と印象に残ったニュースをお聞かせください』実施日    :2016年10月24日調査方法   :インターネット対象     :CareNet.com会員医師有効回答数  :524件

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治療抵抗性強迫症に対する増強療法、抗精神病薬の評価は

 小児、青年における治療抵抗性強迫症(OCD)に対するSSRIとアリピプラゾール増強療法について、トルコ・Denizli State HospitalのUlku Akyol Ardic氏らが評価を行った。Child psychiatry and human development誌オンライン版2016年11月3日号の報告。 2種類以上のSSRIおよび認知行動療法(CBT)による治療に反応しなかった小児治療抵抗性OCD患者48例(女児14例、男児34例)を対象に、12週間のアリピプラゾール増強療法を行った。治療アウトカムの評価には、小児OCD評価尺度(CY-BOCS)、CGI-S、CGI-Iを用いた。 主な結果は以下のとおり。・CY-BOCS総スコアは33.3±7.5から11.7±9.3に減少(p<0.001)、CGI-Sスコアは6.3±0.9から2.7±1.6に減少(p<0.001)、CGI-Iスコアは4.3±0.6から2.2±1.1に改善した(p<0.001)。・SSRI漸増を伴わない29例におけるアリピプラゾール増強療法の感度分析は、改善効果が依然として有意であることが明らかとなった。CY-BOCSスコアは、34.2±7.9から13±10.3に改善(p<0.001)、CGI-Sは6.4±1.0から3.0±1.7に改善(p<0.001)、CGI-Iは4.4±1.0から2.3±1.1に改善した(p<0.001)。・分析では、アリピプラゾール増強療法は、有意な臨床的改善を示すことが明らかとなった。 著者らは「SSRIとアリピプラゾール増強療法は、小児および青年の治療抵抗性OCDに対する有望な治療戦略である」としている。関連医療ニュース 治療抵抗性強迫症に抗精神病薬の増強療法は有効か 難治性強迫性障害に有用な抗精神病薬は何か SSRIで著効しない強迫性障害、次の一手は

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HIV母子感染予防への抗レトロウイルス療法の有用性/NEJM

 妊娠期間中の抗レトロウイルス療法(ART)は、ジドブジン単独療法と比較してHIVの母子感染率を有意に低下させたが、母親と新生児の有害転帰リスクの増加も認められた。米国・ジョンズ・ホプキンス大学医学部のMary G. Fowler氏らが、無症候性HIV感染妊婦を対象としたThe Promoting Maternal and Infant Survival Everywhere (PROMISE)試験の結果、報告した。ARTはHIV母子感染の予防に有効であるが、妊娠の転帰に悪影響を及ぼすことが示された研究も散見される。CD4高値のHIV感染妊婦における、ジドブジン+ネビラピン単回投与とARTの、母子感染予防効果と安全性を比較した無作為化試験は十分ではない。NEJM誌オンライン版2016年11月3日号掲載の報告。約3,400例の無症候性HIV感染妊婦で、母子感染率と母子の安全性を評価 PROMISE試験は、7ヵ国14施設において、CD4高値の無症候性HIV感染妊婦を対象に妊娠期間中のARTの有効性と安全性を検討した無作為化非盲検比較試験である。 研究グループは、妊娠14週超でCD4数350/mm3以上のHIV感染妊婦3,490例(登録時妊娠期間中央値26週[四分位範囲:21~30]、CD4数中央値530/mm3)を、ジドブジン+ネビラピン単回投与+出産後テノホビル・エムトリシタビン1~2週間投与群(ジドブジン単独療法群)、ジドブジン+ラミブジン+ロピナビル・リトナビル投与群(ジドブジン併用ART群)、テノホビル+エムトリシタビン+ロピナビル・リトナビル投与群(テノホビル併用ART群)に無作為に割り付けた。 主要評価項目は、生後1週時の新生児HIV感染および母子の安全性とし、intention-to-treat解析を実施した。ART群で有意に低下するも、低出生体重児や早産が増加 新生児HIV感染率は、ART群(両ART群の併合)でジドブジン単独療法群より有意に低下した(0.5% vs.1.8%、絶対差:-1.3ポイント、反復信頼区間:-2.1~-0.4)。 一方、母親における有害事象(Grade2~4)の発現率は、ジドブジン単独療法群よりジドブジン併用ART群で有意に高かった(17.3% vs. 21.1%、p=0.008)。また、Grade2~4の血液検査異常値の発現率は、ジドブジン単独療法群よりテノホビル併用ART群で高かった(0.8% vs.2.9%、p=0.03)。血液検査値異常の有害事象に関して、両ART群に有意差は認められなかった(p>0.99)。 出生時体重が2,500g未満の新生児の割合は、ジドブジン単独療法群と比較し、ジドブジン併用ART群(12.0% vs.23.0%、p<0.001)ならびにテノホビル併用ART群(8.9% vs.16.9%、p=0.004)で多く、妊娠37週未満の早産の割合もジドブジン単独療法群と比較し、ジドブジン併用ART群で多かった(13.1% vs.20.5%、p<0.001)。テノホビル併用ART群は、ジドブジン併用ART群と比較して妊娠34週未満の超早産率(6.0% vs.2.6%、p=0.04)、ならびに早期新生児死亡率(4.4% vs. 0.6%、p=0.001)が高かったが、ジドブジン単独療法群とは差はなかった(それぞれp=0.10、p=0.43)。 HIV非感染生存率は、ジドブジン併用ART群の新生児が最も高かった。 なお、WHOが推奨するART(テノホビル+エムトリシタビン+エファビレンツ)が本試験のレジメンより有害事象が少ないかどうかの評価はできていないことを、著者は研究の限界として挙げている。

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小児の弱視治療にiPadゲーム療法は有効か

 近年、不同視弱視や斜視弱視の治療について両眼アプローチが提唱され、小規模試験で有望との結果が示されている。それを受けて米国・メイヨークリニックのJonathan M. Holmes氏らは、大規模無作為化試験により、弱視小児の視力改善について、両眼アプローチとしてiPadを用いたゲーム療法と、従来の定時的なアイパッチ療法を比較する検討を行った。その結果、弱視眼の視力改善はいずれの療法でもみられ、とくに弱視治療歴のない年少児(5~7歳未満)で認められた。しかし主要非劣性解析の結果は、割付治療のアドヒアランスの問題などもあり、確定には至らなかった。また、事後解析では、両眼iPad治療は1日2時間のアイパッチ療法ほど弱視眼の視力改善は良好ではないことが示唆されている。JAMA Ophthalmology誌オンライン版2016年11月3日号掲載の報告。 研究グループは、2014年9月16日~2015年8月28日にコミュニティクリニックで、多施設共同非劣性無作為化試験を行った。試験には、斜視または不同視、もしくは両者により弱視(20/40~20/200、平均20/63)を有する5~13歳未満の小児385例が参加した。 385例は、1日1時間の両眼iPadゲーム療法を行う群(両眼群190例)、または1日2時間の両眼アイパッチ療法を行う群(パッチ群195例)に無作為に割り付けられ、それぞれ16週間治療を受けた。 主要評価項目は、ベースラインから16週時点までの弱視眼の視力の変化であった。試験期間中、4、8、12、16週時にフォローアップ受診の予定が組まれ、16週間の試験治療を完了した被験者を組み込んで修正intent-to-treat解析を行い、評価した。 主な結果は以下のとおり。・被験者385例の特性は、女児187例(48.6%)、平均年齢(SD)8.5(1.9)歳であった。・16週時点で、弱視眼視力の平均改善値は、両眼群1.05 lines(0.105 logMAR)(両側95%信頼区間[CI]:0.85~1.24)、パッチ群1.35 lines(同:1.17~1.54)であった。・補正後両群差は0.31 linesで、パッチ群を支持する結果であった。片側95%CIの上限値は0.53 linesであり、事前規定の非劣性の制限値0.5 linesを上回った。・しかしながら、両眼群に無作為化されログファイルデータが入手できたのは39/176例(22.2%)のみであり、それら被験者の両眼療法の実行率は75%超(中央値46%、四分位範囲:20~72%)であった。・より年少(5~7歳未満)で、弱視治療歴のない小児では、弱視眼の視力改善の平均値(SD)は、両眼群で2.5(1.5)lines、パッチ群2.8(0.8)linesであった。・有害事象(複眼など)はまれであり、発現頻度は両群で同程度であった。

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小児に対する抗精神病薬使用、治療継続性を解析

 小児および青年に対する第2世代抗精神病薬の実際の有用性は、まだよくわかっていない。このような患者は長期にわたり治療を受けているため、重要な研究領域である。イタリア・Scientific Institute IRCCS Eugenio MedeaのMarco Pozzi氏らは、小児外来患者を対象に第2世代抗精神病薬の治療継続性を比較した。The Journal of clinical psychiatry誌オンライン版2016年10月25日号の報告。 リスペリドン、アリピプラゾール、オランザピン、クエチアピン治療を行った小児外来患者の非選択的集団において、24ヵ月(2012年3月~2014年3月)の観察研究を行った。(1)使用薬剤の抽出、(2)特定の原因による中止率、用量調節は、薬剤間のカプランマイヤー分析により事後比較、(3)これらアウトカムに影響を及ぼす予測因子をCox多変量モデルにより解析した。 主な結果は以下のとおり。・小児患者184例のうち、処方率はリスペリドン77%、アリピプラゾール18%であった。・オランザピン、クエチアピンの使用率は低かったため、分析対象外とした。・リスペリドンは破壊的行動障害を有する若者男性で処方され、アリピプラゾールはチック障害を有する患者で処方されていた。・全体として、処方後6ヵ月間における中止が多く、24ヵ月時点における中止率は、リスペリドン41.5%、アリピプラゾール39.4%で、同様であった。・単変量解析では、投与量の減少はアリピプラゾール群で高かった(p=0.033)。・多変量解析では、以下の予測因子が抽出された。 全原因による中止:ベースラインの重症度(HR:1.48、p=0.001)、用量増加(HR:3.55、p=0.001)。 患者決定による中止:用量増加(HR:6.43、p=0.004)、用量減少(HR:7.89、p=0.049)、併用薬あり(HR:4.03、p=0.034)、自閉症患者決定による中止は少ない(HR:0.23、p=0.050)。 副作用に伴う医師決定による中止:ベースラインの重症度(HR:1.96、p=0.005)、用量増加(HR:5.09、p=0.016)。 効果不十分に伴う医師決定による中止:ベースラインの重症度(HR:2.88、p0.014)、アリピプラゾール使用(HR:5.55、p=0.013)。 用量増加:なし。 用量減少:副作用発生(HR:4.74、p=0.046)、用量減少は自閉症患者では少ない(HR:0.22、p=0.042)。関連医療ニュース 第2世代抗精神病薬、小児患者の至適治療域を模索 自閉症とADHD症状併発患者に対する非定型抗精神病薬の比較 アスペルガー障害、高機能自閉症への第二世代抗精神病薬は有用か

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難治性てんかんに対するレベチラセタムの評価:群馬大

 レベチラセタムは、良好な忍容性を有しており、さまざまな発作型やてんかん症候群に対し有効な薬剤である。しかし、MRI所見や知的障害の有無に基づいた、子供の難治性てんかんに対するレベチラセタムの有効性を評価した研究はなかった。群馬大学の村松 一洋氏らは、子供の難治性てんかん患者に対するレベチラセタムの有効性、安全性を評価した。Brain & development誌オンライン版2016年10月13日号の報告。 著者らは、以下の基準を満たす小児患者49例に対するレベチラセタムの有効性、安全性を評価した。(1)2年以上、第1選択の抗てんかん薬で治療を行っている、難治性てんかんと診断された患者(2)20歳未満の患者(3)6ヵ月以上、経口レベチラセタム治療を受けた患者 上記患者に対する、MRI所見と認知障害の状態との関係を評価した。 主な結果は以下のとおり。・患者18例(37%)において、発作頻度50%以上減少を達成した。・患者22例(45%)は、レベチラセタム投与前に7剤以上の抗てんかん薬で治療されていた。・発作頻度50%以上減少を達成した18例のうち、MRI所見は13例が負、5例が正であった。また、認知障害は9例で認められた。 著者らは「本知見では、症候性病因(MRI病変、認知障害)を有する小児難治性てんかん患者に対するレベチラセタム治療は、有効であり、副作用は許容可能である」としている。関連医療ニュース 難治性てんかん重積状態への有用な対処法 難治性てんかん患者へのケトン食療法、その有効性は 日本人難治性てんかん、レベチラセタムは有用か抗てんかん薬レベチラセタム、日本人小児に対する推奨量の妥当性を検証

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小児のワクチン接種、非特異的な免疫学的効果はあるか/BMJ

 小児へのワクチン予防接種の一部の試験では、非特異的な免疫学的効果を示唆する免疫反応の傾向やパターンが認められるものの、試験デザインの異質性のため臨床的に意味があるとは結論できないとの検討結果が、英国・オックスフォード大学のRama Kandasamy氏らによりBMJ誌2016年10月13日号で報告された。観察研究では、ワクチン予防接種による、全死因死亡への非特異的な効果の発現が示唆されているが、その免疫学的な因果関係の機序は明らかにされていない。非特異的な免疫学的効果を系統的にレビュー 研究グループは、小児へのワクチン定期接種(BCG、MMR[ムンプス、麻疹、風疹]、ジフテリア、百日咳、破傷風)による非特異的な免疫学的効果を同定し、その特徴を検討するために、文献の系統的なレビューを行った(WHOの助成による)。 1947~2014年1月までに医学データベース(Embase、PubMed、Cochrane library、Trip)に登録された文献(無作為化対照比較試験、コホート試験、症例対照研究)を検索した。 小児への標準的なワクチン予防接種の非特異的な免疫学的効果を報告した試験を対象とし、遺伝子組み換えワクチンやワクチン特異的アウトカムのみを報告した試験は除外した。異質性のためメタ解析は不可能 77件の試験が適格基準を満たした。37試験(48%)がBCGを使用しており、47試験(61%)が小児のみを対象としていた。ワクチン接種後1~12ヵ月の間に、最終的なアウトカムの評価が行われたのは54試験(70%)だった。 バイアスのリスクが高い試験が含まれ、すべての評価基準が低リスクと判定された試験は1つもなかった。全部で143項目の免疫学的変数が報告されており、きわめて多くの組み合わせが生成されるため、メタ解析は不可能であった。 最も多く報告されていた免疫学的変数はIFN-γであった。BCG接種を非接種と比較した試験では、接種群でin vitroにおけるIFN-γの産生が増加する傾向が認められた。 また、BCG接種により、カンジダ・アルビカンス、破傷風トキソイド、黄色ブドウ球菌、リポ多糖類、B型肝炎由来の微生物抗原によるin vitro刺激に反応して、IFN-γ値が上昇することも確認された。 さらに、ジフテリア-破傷風(DT)およびジフテリア-破傷風-百日咳(DTP)のワクチン接種により、異種抗原に対する免疫原性の増大が認められた。すなわち、DTにより単純ヘルペスウイルスおよびポリオ抗体価が上昇し、DTPでは肺炎球菌血清型14およびポリオ中和反応の抗体が増加していた。 著者は、「非特異的な免疫学的効果の論文は、試験デザインに異質性がみられたため従来のメタ解析は行えず、質の低いエビデンスしか得られなかった」としている。

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ADHD女児に併存する精神疾患は

 ADHD児は、併存する精神疾患リスクが高い。ADHDは、女児で最も一般的な小児疾患の1つであるにもかかわらず、男児と比較し、臨床的相関が少ないと考えられている。米国・カリフォルニア大学のIrene Tung氏らは、女児における、ADHDの有無と内在的(不安、抑うつ)、外在的(反抗挑戦性障害[ODD]、行為障害[CD])精神障害の併存率をメタ分析により要約した。Pediatrics誌2016年10月号の報告。 女児における、ADHDの有無と精神疾患を調査した研究を、PubMed、Google Scholarより検索を行った。18件(1,997例)の研究が、選択基準を満たし、メタ分析のための十分なデータを有していた。利用可能なデータより、各併存疾患のオッズ比を算出した。患者背景(たとえば、年齢、人種/民族)と研究特性(たとえば、参照ソース、診断方法)はコード化された。 主な結果は以下のとおり。・ADHD女児は、そうでない女児と比較すると、各併存疾患を評価したDSM-IVの診断基準を満たす可能性が有意に高かった。・相対オッズは、内在的障害(不安:3.2×うつ病:4.2×)と相対し、外在的障害(ODD:5.6×、CD:9.4×)で高かった。・メタ回帰では、より若年、クリニック受診の女児において、複数の診断方法を用いた研究より不安に対するより大きなADHDのエフェクトサイズが明らかとなった。ODDは、診断提供情報に基づいて変化した。 著者らは「ADHD女児は、頻繁に外在的および内在的障害を併発している。今後の研究の優先順位を検討し、ADHD女児の併存精神疾患に対する介入の影響を考える必要がある」としている。関連医療ニュース 自閉症とADHD症状併発患者に対する非定型抗精神病薬の比較 日本でのADHDスクリーニング精度の評価:弘前大学 ADHDに対するメチルフェニデートは有益なのか

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小児のワクチン接種と死亡率、BCG vs.DTP vs.MCV/BMJ

 BCGおよび麻疹含有ワクチン(MCV)接種は、疾患予防効果を介して予想される以上に全死因死亡率を低下させ、ジフテリア・百日咳・破傷風の3種混合ワクチン(DTP)接種は逆に全死因死亡率を上昇させる可能性があることが、英国・ブリストル大学のJulian P Higgins氏らによるシステマティックレビューとメタ解析の結果、明らかとなった。これまでの研究で、麻疹やDTPなどのワクチン接種は、目的とする疾患の発症を顕著に減少させるにもかかわらず、目的の感染症以外に起因する死亡に影響を及ぼすことが示唆されていた。著者は、「今回の結果は、WHOで推奨されているワクチン接種の変更を支持するものではないが、ワクチン接種スケジュールにおけるDTPの順番の影響について無作為化試験で比較検討する必要がある」と述べるとともに、「すべての子供たちがBCG、DTP、MCVの予防接種を予定どおり確実に受けられるよう取り組むべきである」とまとめている。BMJ誌2016年10月6日号掲載の報告。5歳未満児コホート試験34件のシステマティックレビューとメタ解析を実施 研究グループは、5歳未満の小児におけるBCG、DTP、標準力価MCV接種の非特異的な影響や全死因死亡率への影響を評価するとともに、性別やワクチンの接種順序の修正効果について検討した。Medline、Embase、Global Index Medicus、WHO国際臨床試験登録プラットフォームを用い、各種臨床試験、コホート研究、症例研究を検索し、システマティックレビューとメタ解析を実施。組み込まれた研究の対象小児の重複を避けるため、地理的場所と時期で子供たちを出生コホートに分け、さらに同一出生コホートに関連する全論文を分類した。バイアスのリスク評価には、コクランツールを使用した。 出生コホート34件が本レビューに組み込まれた。一部は短期間の臨床試験で、ほとんどは観察研究であった。全死因死亡率に関しては大半の研究で報告されていた。全死因死亡率は、BCGと標準力価MCVで低下、DTPで上昇 BCGワクチン接種は、全死因死亡率の低下と関連していた。平均相対リスク(RR)は臨床試験5件で0.70(95%信頼区間[CI]:0.49~1.01)、バイアスリスクが高い観察研究9件(追跡期間がほとんど1年以内)では0.47(95%CI:0.32~0.69)であった。 DTP接種(ほとんどが経口ポリオワクチンと併用)は、バイアスリスクが高い研究10件で、全死因死亡率の増加の可能性と関連が認められた(RR:1.38、95%CI:0.92~2.08)。この影響は、男児よりも女児のほうがより強いことが示唆された。 標準力価MCV接種は、全死因死亡率の低下と関連していることが確認された(臨床試験4件でRR:0.74[95%CI:0.51~1.07]、観察研究18件でRR:0.51[95%CI:0.42~0.63])。この影響は男児よりも女児のほうがより強いようであった。 ワクチンの順番を比較した観察研究7件では、バイアスリスクが高いものの、DTP接種がMCVと併用あるいはMCV接種後で、MCV接種前より死亡率上昇と関連する可能性が示唆された。

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子どもは学校のトイレを使いたがらない【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第77回

子どもは学校のトイレを使いたがらない >FREEIMAGESより使用 突然やってくる尿意や便意は、誰しも経験があるもの。尿意であれば遠慮なく近くのトイレで用を足すかもしれませんが、便意ともなると敷居が高くなりますよね。慣れた自宅のトイレではなく、見知らぬトイレですし、他人と便座を共有することに嫌悪感を持っている人もいるはずです。私もコンビニのトイレは、できるだけ使いたくありません。 Lundblad B, et al. Perceptions of school toilets as a cause for irregular toilet habits among schoolchildren aged 6 to 16 years. J Sch Health. 2005;75:125-128. この研究は、学校に通う児童が尿意や便意を感じてトイレに行きたくなったとき、その学校のトイレにどのような認識を持っているかを調査したものです。私もそうでしたが、子供のころは基本的に家の外ではトイレに行きたくないはずです。とくに学校で便意を催したときは、バカにされるのがイヤなので全力でガマンしていました。修学旅行中、一度も排便しなかったこともあります(さすがに神経質過ぎたかもしれません)。これは、スウェーデンの6歳~16歳までの児童を対象に行った認識調査です。調査でわかったのは、他人の目が気になる13~16歳ともなると、ほとんどがトイレに対してネガティブな認識を持っていました。彼らのうち、25%が尿意を催してもトイレに行かず、80%が便意を催してもトイレに行かないことがわかりました。ひどい結果ですね。その原因は、まちまちでした。前述したような他人の目、トイレの臭い、…などなど。もちろん、児童が使う学校のトイレが汚いなどもってのほかです。できる限り清潔な空間にすべきであって、子供たちが遠慮なく使えるようにしなければなりません1)。実際に、トイレを改装して生徒からの評価が良くなったという学校も報告されています2)。ただ、私立の学校ならそれなりに改築できる予算が組めるかもしれませんが、国公立ともなると大変です。参考資料1)Norling M, et al. J Sch Nurs. 2016;32:164-171.2)Senior E. Glob Health Promot. 2014;21:23-28.インデックスページへ戻る

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先端巨大症〔acromegaly〕

1 疾患概要■ 概念・定義手足の末端や顔貌の変化など特有な容姿から名付けられた疾患名であるが、成長ホルモン(GH)の過剰分泌により生じる。骨端線閉鎖以前では巨人症(gigantism)を、骨端線閉鎖以降では骨の末端の肥大を示す先端巨大症(acromegaly)を呈する。また、GH過剰状態が長期に持続すると、QOLは低下し、心・脳血管障害、悪性腫瘍、呼吸器疾患などを合併し、生命予後は不良となる。■ 疫学欧米の最近の報告によると、発生頻度(罹患率)は、年間3.5~6.5人/100万人、有病率は125~137人と報告されている。わが国の報告では、片上氏らの宮崎県での調査の結果、罹患率は5.3人/100万人、有病率85人と報告されている。本症に性差はみられず、40~60歳を好発年齢とし各年齢層に広く分布している。■ 病因先端巨大症の99%以上は、下垂体のGH産生腫瘍が原因であるが、ごくまれに気管支や膵、十二指腸などに発生する内分泌腫瘍から、異所性にGH放出ホルモンが過剰に産生される異所性GHRH産生腫瘍や、膵臓がんや悪性リンパ腫での異所性GH産生などが原因となる先端巨大症の報告例がある。■ 病態生理GH産生腫瘍もほかの下垂体腫瘍同様、モノクローナルな腫瘍で、体細胞レベルでの突然変異(somatic mutation)が腫瘍化の原因と考えられてきた。約半数の症例ではGHRH受容体と共役しているGタンパク質のαsubunitであるGsαの活性化変異(gsp変異)が認められる。その結果アデニル酸シクラーゼの活性化が持続し、細胞内のcAMPの増加が維持され、細胞増殖が促進する。一方、家族性にGH産生腺腫を合併する疾患にCarney complex、家族性GH腺腫(isolated familial somatotropinoma:IFS)、多発性内分泌腺腫症(MEN1および4)があるが、弧発性GH腺腫でもこれらの遺伝性疾患の原因遺伝子が検討されたが、不活化を伴う体細胞変異は認められていない。■ 臨床症状症状はGH過剰分泌に基づく症候が主体で、時に下垂体腫瘍が大きな場合には下垂体機能低下、視機能障害、頭痛など占拠性症候が同時に認められる。GHの過剰分泌により、肝臓でインスリン様成長因子-1(insulin-like growth factor 1: IGF-1)が過剰に産生され、これらGH、IGF-1の過剰分泌が長期に続くと、骨、軟部組織、内臓の肥大や変形が生じる。臨床症状としては顔貌の変化、手足の肥大はほぼ全例で認められ、耐糖能の低下、巨大舌、発汗過多も70%以上でみられる。また、先端巨大症では約25%(自験例で13%)の症例でプロラクチン(PRL)の同時産生を認めるため、月経異常(無月経、乳汁漏出)が主訴となることがある(図1、図2、表)。画像を拡大するA:先端巨大症の主な症状B:先端巨大症男性例の顔貌。骨の変形に伴う眉弓部・頬骨部の隆起、下顎の突出がみられ、鼻、口唇の肥大も認める特徴的な先端巨大症顔貌C:左は手指の腫大、皮膚の肥厚、多毛など典型的な先端巨大症の手(右は成人男性健常者)画像を拡大する画像を拡大する1)顔貌の変化眉弓部や頬骨部の隆起、下顎の突出、咬合不全、歯間の開大などが認められ、軟骨、軟部組織、皮膚も影響され、鼻、口唇も肥大し、いわゆる先端巨大症様顔貌を呈する(図1B)。2)骨、関節、結合組織手足の骨は伸び、手足の末端は肥大し、指は厚ぼったく太く丸みをおび、時に手指で小さな物をつまみ上げることが困難となる(図1C)。多角的にはX線検査における手指末節骨先端の花キャベツ様変化また結合組織も肥大によるheel pad(踵骨と足底の間の軟部組織)の肥厚が認められる。時に骨、結合組織の肥厚に伴い、手根管症候群や座骨神経痛、股関節、顎関節、膝関節の変形に伴う痛みも認められる。体型も椎骨の肥大変形により、胸部は後彎、腰部は前彎という独特な体型を呈する。これら骨に生じた変形は通常進行性で不可逆的である。3)皮膚肥厚し、色素沈着や発汗過多により、手掌、足底は常にべたつき、しばしば異臭を伴う。4)臓器肥大肝臓、腎臓、甲状腺などが肥大する。舌の肥大は巨大舌と呼ばれ、声帯の肥大などとともに特徴的な低い声となる(deepening of the voice)。5)循環器高率に高血圧を合併する。これは進行する動脈硬化と細胞外液量の増加が関与すると考えられている。心肥大も多く、最終的には拡張性の心不全を生じ、生命予後を左右する大きな一因となっている。6)呼吸器胸郭、肺の弾性が低下し、換気低下が進行すると慢性気管支炎、肺気腫など器質性変化が生じ、時に呼吸不全となる。また、近年本症は閉塞性の睡眠時無呼吸症候群の一因としても注目されている。7)代謝GHのインスリン拮抗作用が原因で耐糖能の低下、糖尿病が高頻度にみられる。8)占拠性症候下垂体腫瘍の70%以上は、腫瘍径1cm以上のmacroadenomaであるが、視野異常など視機能低下を合併する頻度はそれほど多くはない(自験例で5%)。同様に腫瘍の圧迫による続発性下垂体機能低下症もまれである。■ 予後放置した場合の生命予後は、一般人口と比較すると不良で、標準化死亡率は1.72倍高いと報告される一方、治療によりGH、IGF-1値が正常化すると、その後の生命予後は一般人と変わらなくなると報告されている。また、合併する高血圧、糖尿病、心疾患などの合併症のコントロールも生命予後の改善に寄与する。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)■ 臨床所見とGH、IGF-1基礎値診断の基本はまず臨床的所見から先端巨大症を疑うことが重要である。しかし、通常患者が直接専門医を受診することは少なく、早期発見のためにも、合併疾患の治療科である整形外科、呼吸器科、一般内科医などへの本疾患の啓発が重要である。近年、新聞・雑誌や下垂体患者会などからの啓発活動の結果、患者自らがこの疾患を疑い、専門機関を受診するケースも増加している。本疾患が疑われる患者では、まずGH、IGF-1値を含めた下垂体ホルモン基礎値を測定し、GH過剰分泌の有無、他のホルモンの過剰あるいは低下の有無を検討する。重要なことは、GH基礎値は変動が大きく、単回の血中GH基礎値のみでのGH過剰状態の判定は不可能で、同時に必ずGHの総分泌量を反映するIGF-1値を測定することが重要である。臨床所見を認め、IGF-1値が年齢、性別の基準値より明らかに高値を示す場合には、通常先端巨大症と考えてよい(図2)。■ 経口ブドウ糖負荷試験など先端巨大症患者では、GHの抑制がないか、逆説的な増加を示し、0.4ng/mL未満には抑制されない。感度の高い検査で、本疾患が疑われる場合には必須の検査である。この検査は、先端巨大症の診断のみならず耐糖能の評価、治療後の耐糖能低下改善の予測などにも重要な検査である。以上で診断が確実となれば、他の前葉ホルモンの機能評価を兼ねたTRH、CRH、GnRH 3者負荷試験、薬物の効果を予測するドパミン作動薬(ブロモクリプチン)やオクトレオチド負荷試験を施行する。■ 画像検査次に重要なことは腫瘍の状況の把握で、このためには下垂体の精検MRIが最も重要である。通常1cm以下の微小腺腫が2~3割程度を占める。また、下垂体腫瘍が認められない場合には、異所性GHRH産生腫瘍なども考慮する必要がある(図2)。■ その他の検査合併症の評価のため、心機能、呼吸機能、動脈硬化の程度の評価、大腸がんの有無の評価なども重要な検査である。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)先端巨大症を呈する下垂体腫瘍の治療の目的は、過剰に産生されているGHの早期の正常化と、腫瘍が大きく圧迫症候を伴っているときには、それらの改善にある。本疾患の治療の原則は、外科的切除が第1選択であるが、手術不能例や患者の同意が得られない特殊な場合、手術で治癒が不可能と考えられる一部の症例、外科的治療でも治癒が得られない場合には薬物療法、放射線療法などの補助療法を追加する。同時に合併症のコントロールも予後の改善からも重要である。先端巨大症の治療の流れを示すフローチャートを図3に示した。画像を拡大する■ 手術療法手術は通常経鼻的アプローチで行われ、これを「経蝶形骨洞手術」と呼び、手術用顕微鏡や内視鏡下に施行されるが、大きな腫瘍や浸潤性腫瘍では、患者の全身状態の改善による周術期のリスクの減少と腫瘍の縮小を目的として、術前短期(1~3回程度)のオクトレオチドLAR(商品名: サンドスタチンLAR)、ランレオチド(同:ソマチュリン)を使用する場合がある。現在のところ下垂体外科を専門とする施設での治癒率は、60~70%と報告されている(図4)。手術での治療成績不良な因子としては、腫瘍の大きさ、海綿静脈洞浸潤の有無などが挙げられる。画像を拡大する■ 薬物療法腫瘍からのGH分泌を抑制し、抗腫瘍効果のあるドパミン作動薬(ブロモクリプチン[商品名: パーロデル]やカベルゴリン[同:カバサール])、ソマトスタチンアナログ製剤が主に使用されている。それでも効果が不十分な場合には、GHの作用をブロックするペグビソマント(同:ソマバート)が使用される。ただし、ソマトスタチンアナログ製剤やペグビソマントは、有効率は高いものの、きわめて高価であること、ペグビソマントは毎日自己注射が必要なこと、カベルゴリンは保険適用ではないことが欠点である。また、これらの薬剤の効果をより高めるために、多剤薬物療法(combined therapy)も適時試みられている。■ 放射線照射海綿静脈洞内など外科切除困難な部位に腫瘍が残存し、薬物効果が不十分な場合などが適応となる。現在ではγナイフやサイバーナイフなどの定位放射線療法が主体で、従来の放射線療法に比較し、いずれも短時間でより選択的な照射が腫瘍へ可能であり、かつ治療効果発現までの時間も短く(通常1~2年)、正常下垂体、神経組織への障害も少ない。■ フォローアップ通常治療後、治癒基準を満たす症例が再発を呈することはきわめてまれであるが、半年~1年に1度GH、IGF-1検査のフォローが必要である。また、術前の症状の有無により、適時に大腸内視鏡、心エコーなどの定期的フォローも必要となるし、薬物療法施行例では、それぞれの副作用のチェック、さらに放射線療法が行われた症例ではGH、IGF-1はもちろん、下垂体機能低下症の長期にわたるフォローも重要となる。4 今後の展望本疾患の早期発見、早期治療のためには、関連診療科医師へのさらなる啓発活動が重要である。薬物治療法については、オクトレオチドLAR、ランレオチドなどの標準的なソマトスタチンアナログ製剤と比較して、より優れたGHおよびIGF-1の治療目標値への達成が期待されるSOM230(一般名: パシレオチド)が、2016年末にわが国で発売される予定である。また、ソマトスタチンアナログ製剤は、現在1ヵ月に1度の割合で病院での注射が必要となるが、アドヒアランスのより高い経口薬(oral octreotide)がすでに開発されており、近い将来広く臨床応用されることが期待される。5 主たる診療科下垂体疾患・腫瘍を取り扱う内分泌内科、脳神経外科、小児科6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター 先端巨大症、下垂体性巨人症(下垂体性成長ホルモン分泌亢進症)平成27年施行の指定難病。先端巨大症は、下垂体性成長ホルモン分泌亢進症(告示番号77)に分類されている。本サイトは「厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患克服研究事業 間脳下垂体機能障害に関する調査研究 先端巨大症および下垂体性巨人症の診断と治療の手引き」にリンクされている。アクロメガリー広報センター(ノバルティスファーマ株式会社)先端巨大症ねっと(帝人ファーマ株式会社)いずれも製薬メーカーが運営するサイトであるが、患者向け、医療者向けの両サイトがあり、先端巨大症についての知識や治療法がわかりやすく解説されている。患者会情報下垂体患者の会(下垂会)2005年に下垂体疾患の患者有志が集まり、自分達の病気の難病指定を目標に結成され、現在全国規模で医療講演会や患者会を定期的に開催・活動している。1)Katznelson L, et al. J Clin Endocrinol Metab.2014;99:3933-3951.2)特集 先端巨大症の診療最前線. ホルモンと臨床.2009.3)平田結喜緒 編. 下垂体疾患診療マニュアル 改訂第2版.診断と治療社;2016.4)千原和夫 監修. 改訂版 Acromegaly Handbook.メディカルレビュー社;2013.公開履歴初回2016年10月18日

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A群レンサ球菌咽頭炎に最良の抗菌薬は?

 咽頭スワブでのA群β溶血性レンサ球菌(GABHS)陽性者において、咽頭痛に対する抗菌薬のベネフィットは限られ、抗菌薬が適応となる場合にどの薬剤を選択するのが最良なのかは明らかになっていない。今回、オーストラリア・クイーンズランド大学のMieke L van Driel氏らが19件の無作為化二重盲検比較試験を評価し、GABHSによる扁桃咽頭炎の治療におけるセファロスポリンとマクロライドをペニシリンと比較したところ、症状消失には臨床関連の差が認められなかったことが示された。著者らは、「今回の結果から、コストの低さと耐性のなさを考慮すると、成人・小児ともにペニシリンがまだ第1選択とみなすことができる」と記している。The Cochrane database of systematic reviews誌オンライン版2016年9月11日号に掲載。 著者らは、症状(痛み・熱)の緩和、罹病期間の短縮、再発の予防、合併症(化膿性の合併症、急性リウマチ熱、レンサ球菌感染後糸球体腎炎)の予防における各抗菌薬の効果比較のエビデンスと、副作用発現率の比較およびレンサ球菌に対する抗菌薬治療のリスク・ベネフィットに関するエビデンスを評価した。 CENTRAL(2016年第3版)、MEDLINE Ovid(1946年~2016年3月第3週)、EMBASE Elsevier(1974年~2016年3月)、トムソン・ロイターのWeb of Science(2010年~2016年3月)、臨床試験登録を検索し、「臨床的治癒」「臨床的再発」「合併症または有害事象、もしくは両方」のうち1つ以上を報告している無作為化二重盲検比較試験を選択した。 主な結果は以下のとおり。・ペニシリンとセファロスポリン(7試験)、ペニシリンとマクロライド(6試験)、ペニシリンとカルバセフェム(3試験)、ペニシリンとスルホンアミドを比較した1試験、クリンダマイシンとアンピシリンを比較した1試験、アジスロマイシンとアモキシシリンを小児で比較した1試験の合計19試験(無作為化された参加者5,839例)を評価した。・すべての試験で臨床転帰が報告されていたが、無作為化、割り付けの隠蔽化、盲検化に関する報告は十分ではなかった。・GRADEシステムを用いて評価されたエビデンス全体の質は、intention-to-treat (ITT)分析における「症状消失」では低く、評価可能な参加者における「症状消失」と有害事象では非常に低かった。・症状消失には差があり、セファロスポリンがペニシリンより優れていた(評価可能な患者の症状消失なしのOR:0.51、95%CI:0.27~0.97;number needed to treat for benefit[NNTB] 20、N=5、n=1,660;非常に質の低いエビデンス)。しかし、ITT解析では統計学的に有意ではなかった(OR:0.79、95%CI:0.55~1.12;N=5、n=2,018;質の低いエビデンス)。・臨床的再発については、セファロスポリンがペニシリンと比べて少なかった(OR:0.55、95%CI 0.30~0.99;NNTB 50、N=4、n=1,386;質の低いエビデンス)が、これは成人だけで認められ(OR:0.42、95%CI:0.20~0.88;NNTB 33、N=2、n=770)、NNTBが高かった。・どのアウトカムにおいても、マクロライドとペニシリンに差はなかった。・小児における1件の未発表試験において、アモキシシリン10日間投与と比べて、アジスロマイシン単回投与のほうが高い治癒率を認めた(OR:0.29、95%CI:0.11~0.73;NNTB 18、N=1、n=482)が、ITT解析(OR:0.76、95%CI:0.55~1.05; N=1、n=673)や、長期フォローアップ(評価可能な患者の分析でのOR:0.88、95%CI :0.43~1.82、N=1、n=422)では差はなかった。・小児では、アジスロマイシンがアモキシシリンより有害事象が多かった(OR:2.67、95%CI:1.78~3.99;N=1、n=673)。・ペニシリンと比較してカルバセフェムの治療後の症状消失は、成人と小児全体(ITT解析でのOR:0.70、95%CI:0.49~0.99;NNTB 14、N=3、n=795)、および小児のサブグループ解析(OR:0.57、95%CI:0.33~0.99;NNTB 8、N=1、n=233)では優れていたが、成人のサブグループ解析(OR:0.75、95%CI:0.46~1.22、N=2、n=562)ではそうではなかった。・小児では、マクロライドがペニシリンより有害事象が多かった(OR:2.33、95%CI:1.06~5.15;N=1、n=489)。・長期合併症が報告されていなかったため、稀ではあるが重大な合併症を避けるために、どの抗菌薬が優れているのかは不明であった。

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小児科医はポケモンGOの悪影響を懸念すべき?【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第76回

小児科医はポケモンGOの悪影響を懸念すべき? >FREEIMAGESより使用 いわゆる健康アプリは、健康的になりたいという人に向けて開発されたものです。しかし、今はやりのポケモンGOは、健康を目的にしたアプリではありません1)。ただ、かなりの距離を歩くことになるため、健康的な側面がマスメディアにも取り沙汰されています。 そういうこともあり、ポケモンGOの論文がそろそろチラホラ出てくる時期だろうと思いますが、さすがに医学的なアウトカムを設定した研究は、2016年9月時点ではまだ見当たりません。ポケモンGOをプレイすると、減量や身体活動性に良好なアウトカムが出そうですね。 Serino M, et al. Pokémon Go and augmented virtual reality games: a cautionary commentary for parents and pediatricians. Curr Opin Pediatr. 2016;28:673-677. この短報は小児科医に向けて書かれたものです。ポケモンGOの普及によって、それをプレイする小児にどのような影響が出るのか早期に議論を促しています。とはいえ、世界的にも今は大人のプレイヤーがかなり多いように見受けられますが…。レアモンスターが出たという情報で公園に殺到しているのも、ほとんどが大人ですよね。ポケモンGOの利点は、運動の機会が増えること、また社会的活動や野外活動が増えることです。一方、欠点としてケガや事故、誘拐、不法侵入、暴力、過度の課金などが挙げられます。実際に日本でも交通事故がニュースになっています。筆頭著者のSerino医師は、子供を守るために、親や小児科医がポケモンGOのことを知り、過度にゲームにはまらないよう緩衝材となるべきだと警鐘を鳴らしています。その一方で日本では、車や自転車を運転しながらポケモンGOをプレイするマナーの悪い大人もます(マナーの問題どころではありませんが)。良識のある大人が、子供の手本となるべきだと常々思います。ちなみに私は時間がもったいないのでポケモンGOはプレイしていません。参考資料1)McCartney M. BMJ. 2016;354:i4306.インデックスページへ戻る

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ADHD児の家庭学習パフォーマンス向上のために

 注意欠如・多動症(ADHD)児は、急性で長期的な学習障害や家庭学習の明らかな困難さを含む成績不振を示す。Brittany M Merrill氏らは、家庭学習完遂の問題に対し、行動療法や精神刺激薬による治療、それらの併用治療の効果が、長期的な学業成績を予測するかを検討した。Journal of consulting and clinical psychology誌オンライン版2016年9月12日号の報告。 ADHD児75例(年齢:5~12歳、男児率:83%、ヒスパニック、ラテン系率:83%)およびその家族は、行動療法群(家庭学習にフォーカスしたペアレントトレーニング[BPT]と日報カード[DRC]の組み合わせ)または対照群(治療待機)にランダムに割り付けられた。対象児は、夏季治療プログラムに参加し、精神刺激薬と並行したクロスオーバー試験に参加した。子供の客観的な家庭学習完遂と精度および子供の家庭学習行動に対する親の報告、子育てスキルも測定した。 主な結果は以下のとおり。・BPT+DRC療法は、家庭学習完遂と精度に大きな影響を及ぼした(Cohen's ds:1.40~2.21、ps:0.01)。・その他の治療結果では、単一薬治療、増分併用治療の利点は、有意ではなかった。・行動療法は、子供の家庭学習完遂や精度に対する問題に明確な利点を示したが、長時間作用型刺激薬は限定的で、急性影響は大部分において認められなかった。関連医療ニュース 学校でのADHD児ペアレンティング介入の実現性は 2つのADHD治療薬、安全性の違いは ADHD児への乗馬療法の可能性

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