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問診【とことん極める!腎盂腎炎】第1回

問診を極める Teaching point(1)腎盂腎炎は腹痛・嘔吐などの消化器症状を呈することがある(2)高齢者の腎盂腎炎では食思不振・倦怠感など、非特異的な症状で来院することがある(3)腎盂腎炎と診断するにはほかの感染症の可能性についても考慮しなければならないはじめに腎盂腎炎の診断は非常に難しい。とくに典型的な症状が出現しやすい若い女性に比べて、高齢者の腎盂腎炎の診断は細菌尿・膿尿の評価や身体所見の乏しさに加え、非典型的な症状で来院することも多く、診断に難渋することも多いと思われる。今回は腎盂腎炎の診断基準について再度確認し、主に若年女性と高齢者に生じる腎盂腎炎の患者層における問診のポイントについて説明する。そして、腎盂腎炎に間違えられやすい、除外するべき疾患について提示する。1.一般的な診断基準腎盂腎炎に明確な診断基準はない。しかし、一般的に「膿尿もしくは細菌尿」に加え「側腹部の痛みもしくは圧痛」を伴う患者を腎盂腎炎の可能性が高いと判断することについては、コンセンサスが得られていると思われる。一方、実臨床では発熱で来院した患者に側腹部の痛みや圧痛(CVA叩打痛など)がなくても、精査のうえその他の熱源がわからず、尿路感染症として治療している症例も多いのではないだろうか。CVA叩打痛は膀胱炎や尿道炎を含む非閉塞性の尿路感染症の診断において、陽性尤度比1.7、陰性尤度比0.9と報告されている1)。診断の一助になるが、CVA叩打痛がないことで腎盂腎炎の否定はできない。また、「発熱」についてもすべての症例でみられるわけではなく2)、発熱がないからといって腎盂腎炎の除外ができないことは注意が必要である。2.問診のポイント発熱・側腹部痛の典型的な症状を呈している場合に腎盂腎炎を疑うことは簡単であるが、診断に悩むのは側腹部痛がないときである。腎盂腎炎は腹痛・嘔気・嘔吐のような消化器症状を示すことはよく知られており、消化器症状を診察した際に腎盂腎炎を鑑別にあげることは重要である。悪寒・戦慄は一時的に生じ、来院時は収まっていることも多いため、必ずさかのぼって聴取する。女性において、排尿時痛や頻尿、尿意切迫感は腎盂腎炎のうち83%でみられたという報告があり、腎盂腎炎の診断の参考所見になり得る3)。しかし、これのみでは膀胱炎や、腟炎・子宮頸管炎などの女性器感染症と区別ができない。腟のそう痒感や帯下の悪臭は女性器感染症らしさを高める症状であり、こういった症状がない場合には尿路感染症らしさが高くなる4)。膀胱炎のリスクファクターは腎盂腎炎のリスクファクターになり得るため、性活動歴や新しいセックスパートナーの有無、膀胱炎の既往などをクローズドに問診する。高齢患者においては腎盂腎炎に限らず感染症全般にいえることであるが、いつもより元気がない、なんとなくいつもと違う、食欲低下などの非特異的な症状で感染症を生じていることがある。むしろ、救急外来を受診した高齢者においては複雑性尿路感染症の患者ははっきりしない症状がある、尿路症状を欠くといった非典型症状を呈した症例の方が多かったという文献もあり5)、高齢者の体調不良では常に腎盂腎炎を頭に浮かべることが重要である。非特異的な症状で敗血症を疑うポイントとして筆者が重要と考えているのがバイタル、とくに呼吸数である。よくわからない症状で来院した高齢者こそバイタルの変化に敏感になり、少々閾値を低くしても感染症の検索を行うことが重要と筆者は考えている。3.除外すべき疾患腎盂腎炎の診断において重要な点は、ほかの疾患の除外である。高齢者の場合や膀胱留置カテーテルなどの異物がある場合は無症候性細菌尿を示すことも多く、細菌尿もしくは膿尿+発熱で安易に腎盂腎炎と診断してはいけない。発熱・側腹部痛の症状で来院し得る胆嚢炎や胆肝炎、肝膿瘍などの肝胆道系感染症については確実に除外が必要である。そのほかにも虫垂炎、憩室炎や骨盤内炎症性疾患(pelvic inflammatory disease:PID)、化膿性脊椎炎などは鑑別診断になり得る6)。また、尿検査で異常があっても側腹部痛の症状がない場合、男性では前立腺炎も重要な鑑別になる。炎症性疾患でなくても尿管結石や大動脈瘤切迫破裂などは側腹部痛をきたすため、病歴や既往などで疑わしい場合は画像検査を行う必要がある。筆者は発熱・側腹部痛で受診し、細菌尿・膿尿を呈していた高齢者が画像検査の結果、感染性大動脈瘤の切迫破裂と判明し、高次医療機関に転院搬送した症例を経験したことがあり、腎盂腎炎の診断の難しさを改めて実感した。1)Bent S, et al. JAMA. 2002;287:2701-2710.2)Herness J, et al. Am Fam Physician. 2020;102:173-180.3)Scholes D, et al. Ann Intern Med. 2005;142:20-27.4)Fihn SD. N Engl J Med. 2003;349:259-266.5)Limpawattana P, et al. Arch Gerontol Geriatr. 2016;62:97-102.6)Johnson JR、Russo TA. N Engl J Med. 2018;378:48-59.

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第210回 リンパ節にミニ肝臓を作る治療の臨床試験開始/抗菌薬で心不全治療?

リンパ節にミニ肝臓を作る治療の臨床試験開始末期肝疾患(ESLD)患者の肝臓機能を担うことを目指してリンパ節を肝臓化する治療が第IIa相試験(Ph2a試験)で初めてヒトに施されました1,2)。初めて投与されたのはLyGenesis社のLYG-LIV-001という名称の開発品です。LYG-LIV-001は寄付された肝臓から段階を追って念入りに単離された肝細胞です。1つの肝臓から多ければ75例に移植できる量を製造できます3)。Ph2a試験はESLD患者12例を募っています。今回、その最初の患者の肝臓近くのリンパ節に超音波と内視鏡を使って肝細胞5千万個を含むLYG-LIV-001が投与されました。肝臓近くのリンパ節に投与するのは肝臓の助けを借りるためです。肝臓は再生能を有する唯一の臓器であり、たとえ損傷しても再生のための増殖因子やその他の分子を放ちます。肝臓の近くでLYG-LIV-001はそれらの信号を受け取って肝臓構造を形成します。そうしてLYG-LIV-001はリンパ節に根付き、増殖して肝臓の役割を担うことを目指します。LYG-LIV-001投与患者は1年間観察され、安全性や治療の許容のほどの検討に加えて、ESLDの症状や状態への効果も調べられます。LyGenesis社の臓器再生技術は肝臓にとどまらず、胸腺、腎臓、膵臓などの他の臓器の再生にも応用できそうです。実際、老齢胸腺、末期腎不全(ESRD)、1型糖尿病(T1D)の臓器再生細胞治療の前臨床開発に同社は取り組んでいます。LYG-LIV-001を含むLyGenesis社の開発品は遺伝的加工を含まないのでより短期間でより安く作ることができます。また、遺伝的加工につきものの害の心配もありません。米国で1万例弱が肝臓移植の待機者リストに名を連ねています。多くは移植までに数ヵ月から長ければ数年待たねばなりません。また、移植に至る前に死んでしまう患者も多く、待機者リストの患者の12%ほどが毎年亡くなっています。LYG-LIV-001が有効なことが裏付けられれば肝疾患治療が一新するかもしれません。LyGenesis社の技術の実用化によってわずか数年のうちに肝臓移植の待機者リストが不要になりうると同社の舵を取る最高経営責任者(CEO)Michael Hufford氏は言っています2)。抗菌薬で心不全治療?薬による臓器再生の研究でも進展があり、承認済みの意外な薬2つの心臓再生作用が、大型動物ブタを含む実験で示されました。Meis1とHoxb13と呼ばれる協調する2つの転写因子を省くことで成体の心筋細胞の細胞周期停止が解除され、心筋梗塞マウスの左心室機能が向上することが、米国のテキサス大学南西医療センター(UTSW)のHesham Sadek氏らの先立つ研究で示されています4)。よってMeis1やHoxb13の転写活性阻害による心筋細胞の増加は心臓再生手段として有望です。Sadek氏らのさらなる研究5,6)で見付かったのが、Meis1とHoxb13の転写活性を阻害してどうやら心臓再生を促す米国FDA承認薬2つです。2つともアミノグリコシド系抗菌薬で、1つはパロモマイシン、もう1つはネオマイシンです。Hoxb13はMeis1を介添えし、Meis1を細胞の核内へと運ぶ役割を担います7)。パロモマイシンとネオマイシンはどちらもMeis1に結合します。結合領域はHoxb13と相互作用する部位の近くです。成体のマウスやブタの心筋梗塞(心虚血/再潅流障害)後にそれら2つとも投与したところ心筋細胞が増え、左心室機能が改善し、瘢痕を減らすことができました。Sadek氏らの今回の成果は臨床試験での検討をより現実的なものにしており6)、心筋梗塞後に高頻度で生じる心不全をパロモマイシンとネオマイシンで治療できる日がもしかしたら来るかもしれません8)。参考1)LyGenesis Announces First Patient Dosed in its Phase 2a Clinical Trial of a First-in-Class Regenerative Cell Therapy for Patients with End-Stage Liver Disease / PRNewswire 2)Therapy that turns lymph nodes into livers gets first human trial / (NewScientist)3)This Bag of Cells Could Grow New Livers Inside of People / WIRED4)Nguyen NUN, et al. Nature. 2020;582:271-276.5)Ahmed MS, et al. Nature Cardiovascular Research. 2024;3:372-388.6)Heart Regeneration Induced by FDA-Approved Antibiotics / Genetic Engineering & Biotechnology News7)Helping the heart heal itself / Eurekalert8)Common antibiotics can regenerate heart cells in animals / NewScientist

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一部の鯨類で閉経があるのはなぜ?

 哺乳類の中では、ヒト以外に何種類かの鯨類(クジラ目)とチンパンジーに閉経があることが知られている。しかし、閉経が何のために、どのように進化してきたのかについては不明だった。こうした中、英エクセター大学動物行動研究センターのDarren Croft氏らの研究から、閉経のある鯨類はそれ以外の鯨類よりも大幅に寿命が長く、それは閉経することで自分の娘と繁殖相手を競い合うことなく、子どもや孫の生存を助けるためであることが示唆された。この研究結果は、「Nature」に3月13日掲載された。 論文の共著者である英ヨーク大学生物学分野のDaniel Franks氏は、閉経の進化に関するこれまでの研究は、単一種に焦点を当てたものであったと指摘する。それに対し、今回の研究は、ハクジラ類の複数の種に閉経のあることを明らかにした最近の研究成果により実現したものであり、複数の種を横断的に検討した初の試みであると述べている。 論文の筆頭著者であるエクセター大学心理学分野のSamuel Ellis氏は、「動物の進化の過程では、自分の遺伝子を次世代に伝えるための形質や行動が優先的に選択される。雌がそのために取る最も明白な戦略が、生涯にわたって繁殖することだ」と述べる。しかし、5,000種以上に及ぶ哺乳類の全てが、生涯にわたって生殖能力を持つわけではない。ヒトの他に、チンパンジーや5種類のハクジラ類(コビレゴンドウ、オキゴンドウ、シャチ、イッカク、シロイルカ)には閉経があることが知られている。 研究グループがハクジラ類の生活史に関するデータベースを集めて分析した結果、閉経のあるハクジラ類の雌は、体格が同程度の閉経のないハクジラ類の雌よりも40±5年長生きすることが明らかになった。研究グループによると、閉経のあるこれらのハクジラ類の雌は、同種の雄よりも長生きするのが常であるという。その例として、シャチの雌の中には80代まで生きる個体があるのに対し、雄は40歳までに死ぬ個体が多いことに言及している。 Croft氏は、「閉経と繁殖終了後の生存期間の進化は、非常に特殊な状況下でしか起こり得ない」と言う。同氏は続けて、「まず、その種は、雌が自分の子どもや孫と密接に関わり合いながら一生を過ごすような社会構造を持っている必要がある。次に、雌が、家族の生存確率を高める手助けをする機会がなければならない。例えば、ハクジラ類の雌は、仲間と餌を共有することが知られている他、餌が不足しているときには知識を使って群を誘導し、餌を見つけられるようにする」と詳しく説明する。 Croft氏は、「人類がこのような生活史を、さまざまな点で大きく異なる種と共有しているとは、魅力的だ。この研究結果は、ハクジラ類とヒトの間に大きな違いがあるにもかかわらず、両者の生活史は同じところに集約されることを示している。つまり、ヒトと同じように、ハクジラ類の閉経は、生殖寿命を延ばすことなく総寿命を延ばすための淘汰によって進化したのだ」と述べている。

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ゴールデンウイークの対応について(ポイント交換停止・カスタマーセンター休業)

ゴールデンウイーク:ポイント・プログラムのポイント交換停止についてゴールデンウイーク中はポイント交換を停止いたします(発行済み各種ギフト券の確認含む)。ポイント交換受付停止期間2024年4月27日(土)0時 ~ 2024年5月7日(火)0時(5月6日 24時)ケアネットカスタマーセンターゴールデンウイークの対応についてケアネットカスタマーセンターの営業に関しまして、下記の期間を休業とさせていただきます。休業期間2024年4月27日(土)~ 2024年5月6日(月)営業開始日時2024年5月7日(火)10時なお、休業期間中のお問い合わせフォームやメールでのお問い合わせにつきましては、営業開始より順次対応させていただきます。また、お問い合わせ状況により、返信までにお日にちをいただく可能性がございます。あらかじめご了承くださいませ。ご利用中の皆さまにはご不便をお掛けしますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。■お問い合わせ

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新型コロナが世界の死因の第2位に(GBD 2021)/Lancet

 米国・ワシントン大学のMohsen Naghavi氏らGBD 2021 Causes of Death Collaboratorsは、「世界疾病負担研究(GBD)」の最新の成果としてGBD 2021の解析結果を報告した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行により、長期にわたる平均余命の改善や多くの主要な死因による死亡の減少が妨げられ、このような悪影響が地域によって不均一に広がった一方、COVID-19の流行にもかかわらず、いくつかの重要な死因の減少には継続的な進展がみられ、世界的な平均余命の改善につながったことが明らかとなった。研究の詳細は、Lancet誌オンライン版2024年4月3日号に掲載された。1990~2021年の世界の原因別死亡率、YLLを評価 本研究では、1990~2021年の204の国と地域、および各国の811の地方(郡、州など)における288の死因による死亡率と損失生存年数(YLL)を、年齢、性、場所、年ごとに評価した(米国・ビル&メリンダ・ゲイツ財団の助成を受けた)。 解析には、人口動態登録や口頭剖検のほか、国勢調査やサーベイランス、がん登録など、5万6,604件のデータソースを用いた。平均余命や高死亡率の地理的な集中の解析も行った。COVID-19が2021年の死因の第2位に 2019年の世界の主要な年齢調整死因は1990年と同じであり、第1位が虚血性心疾患、次いで脳卒中、慢性閉塞性肺疾患、下気道感染症の順であった。これに対し2021年には、COVID-19(年齢調整死亡率:人口10万人当たり94.0人[95%不確定区間[UI]:89.2~100.0])が脳卒中に代わって第2位となり、脳卒中は第3位、慢性閉塞性肺疾患は第4位であった。 2021年にCOVID-19による年齢調整死亡率が最も高かった地域は、サハラ以南のアフリカ(10万人当たり271.0人[95%UI:250.1~290.7])と中南米・カリブ海諸国(195.4人[182.1~211.4])であった。 一方、2021年のCOVID-19による年齢調整死亡率が最も低かったのは、高所得地域(10万人当たり48.1人[95%UI:47.4~48.8])と東南アジア・東アジア・オセアニア(23.2人[16.3~37.2])であった。2019~21年に平均余命が1.6年短縮 世界の平均余命は、解析した22の死因のうち18について、1990~2019年の間に着実に改善した。この改善に最も寄与したのは腸管感染症による死亡数の減少で、平均余命が1.1年延長した。次いで下気道感染症で0.9年、脳卒中で0.8年、その他の感染性疾患、虚血性心疾患、新生物、新生児疾患でそれぞれ0.6年の延長が得られた。 一方、2019~21年の間に世界の平均余命は1.6年短縮したが、これは主にCOVID-19やその他の世界的流行に関連した死亡による死亡率の増加に起因するものであった。 また、平均余命の変動は地域によって大きく異なり、東南アジア・東アジア・オセアニアは全体で8.3年(95%UI:6.7~9.9)延長し、COVID-19による平均余命の短縮が最も小さかった(0.4年)。COVID-19により平均余命が最も短縮したのは中南米・カリブ海諸国だった(3.6年)。 さらに2021年の時点で、288の死因のうち53が世界人口の50%未満の地域に高度に集中しており、同様のパターンを示した死因が44だけであった1990年以降、これらの死因は徐々に地理的に集中するようになっていた。この集中現象は、腸管感染症、下気道感染症、マラリア、HIV/AIDS、新生児疾患、結核、麻疹について指摘されている。 著者は、「高死亡率の地理的な集中のパターンを調査することで、公衆衛生上の介入が成功した地域が明らかになり、このような成功例を特定の死因が強く残存する地域に適用することで、あらゆる地域の人々の平均余命を改善するための施策の立案に資する可能性がある」とし、「GBD 2021における死因推定の包括的な性質は、死亡率の改善と悪化から学ぶ貴重な機会を提供し、死亡率減少の進展を加速させる一助となるであろう」と述べている。

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口腔がんの非侵襲的な検査法の開発に成功

 口腔病変の検体を非侵襲的に採取し、そこに含まれる2種類のタンパク質の比率をもとにスコアを算出することで、口腔がんを迅速に診断できるようになる可能性のあることが、新たな研究で示唆された。米ケース・ウェスタン・リザーブ大学生物科学部門のAaron Weinberg氏らによるこの研究結果は、「Cell Reports Medicine」に3月4日掲載された。 現行の口腔がんの生検は、歯科医やその他の専門医が口の中の疑わしい病変部位の組織を採取し、それを研究所に送って検査してもらうのが通常のプロセスである。しかし、この方法は、侵襲的である上に費用もかかる。それに対し今回の研究では、綿棒で病変部位を軽くこすって検体を採取し、それを分析するだけで、従来の生検と同程度に機能することが示されたという。 その具体的な方法は、まず、綿棒で病変部位とその対側の正常部位の検体を採取し、ELISA法によりそれぞれの検体のヒトβディフェンシン(β-defensin;BD)-3(hBD-3)とhBD-2の比率を算出する。BDは、口腔や肺、腎臓などの粘膜上皮や皮膚に発現するペプチドで、細菌などの病原体に対する防御機能を持つことが知られている。早期口腔がんの場合、hBD-3の発現が急増するが、hBD-2は変化しないという。次いで、病変部位のhBD-3とhBD-2の比率を正常部位の同比率で割ることで、BD指数と呼ばれるスコアを算出する。このスコアが特定の閾値を超えた場合には、口腔がんの可能性が高いと判定される。BD指数に基づくこの方法の検査能を3つのコホートで検証したところ、全体の感度は98.2%、特異度は82.6%であることが示された。 Weinberg氏は、「われわれは当初、hBD-3は創傷治癒や微生物の死滅に関与する、良い影響をもたらすものだととらえていた。しかし、ある種の細胞が制御不能に増殖するのと同じように、hBD-3も制御不能に増殖し得ることが明らかになったことから、口腔がんに焦点を当ててhBD-3を調べることにした」と話す。 Weinberg氏は続けて、「ジキル博士だと思っていたhBD-3が、実はハイド氏だと判明したときのわれわれの驚きを想像してみてほしい。hBD-3は腫瘍の成長を促すだけでなく、がんの初期段階で過剰に発現するのに対し、hBD-2に変化は生じないことが判明したのだ。正常部位に比べて病変部位ではこれらのタンパク質の発現レベルに違いが認められたことが、BD指数によりがんと良性病変を区別できるかどうかを調べる今回の研究につながった」と説明している。 研究グループは、すでに特許を取得したこの新しい検査法を採用することで、検査室ベースの生検の必要性を95%減らすことができると推定している。また、研究論文の共著者である、ケース・ウェスタン・リザーブ大学工学部教授のUmut Gurkan氏は、この結果に刺激され、約30分以内に患者のBD指数を表示できるポイント・オブ・ケア装置(特許出願中)を開発したという。

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「社会とのつながり」が死亡や要介護のリスクに影響

 人と交流する機会など、社会とのつながりが減少し、社会的に虚弱な状態にあることを「社会的フレイル(social frailty)」という。新たな研究の結果、この社会的フレイルにより、死亡のリスクは1.96倍、要介護などの機能障害が発生するリスクは1.43倍に上昇することが明らかとなった。徳島大学大学院医歯薬学研究部の後藤崇晴氏らによる研究であり、「Scientific Reports」に2月10日掲載された。 社会的フレイルや社会的孤立は高齢期に引き起こされやすいが、一人暮らしや、経済的困窮などの社会的問題とも関係するとされる。また社会的フレイルは、うつ状態や認知機能の低下などの「精神・心理的フレイル」、運動能力や筋力などが衰える「身体的フレイル」にも影響を及ぼす。これまでにフレイルに関して多くの研究が報告されているものの、社会的フレイルと健康状態との関連について、体系的な分析は行われていなかった。 そこで著者らは、文献データベースを用いた検索およびハンドサーチにより、社会的フレイルと総死亡(全死因による死亡)または機能障害との関連が研究された英語の論文を収集した。機能障害に関しては、介護保険の利用開始や日常生活活動(ADL)の低下などにより機能障害の発生が評価された研究を対象とした。 その結果、社会的フレイルと総死亡に関する研究が6件(前向きコホート研究5件、後ろ向きコホート研究1件)抽出された。これらは2013年~2022年に発表され、3件が日本の研究だった。6件のうち4件は、社会的フレイルは総死亡と有意に関連すると報告していたが、2件では有意な関連は報告されなかった。その他に、総死亡に加えて機能障害についても評価した日本の前向きコホート研究(2018年)は、社会的フレイルが総死亡および機能障害の有意なリスク因子であることを示していた。 社会的フレイルと機能障害との関連については、2014年~2022年に発表された研究が8件(前向きコホート研究4件、横断研究4件)抽出され、そのうち3件が日本の研究だった。8件中1件は、社会的フレイルは手段的ADL(IADL)の障害に影響を与えないとしていた。残りの7件は、社会的フレイルがADLまたはIADLと有意に関連することを示していた。 次に、総死亡に関する研究6件のメタアナリシス(統合解析)を行った結果、社会的フレイルにより総死亡のリスクが1.96倍(ハザード比1.96、95%信頼区間1.20~3.19)有意に上昇することが明らかとなった。ただし、これらの研究間の異質性(ばらつき)は高かった。社会的フレイルと機能障害との関連については、2件のハザード比、3件のオッズ比を統合し、それぞれ1.43(95%信頼区間1.20~1.69)、2.06(同1.55~2.74)という結果が得られた。これらの研究間の異質性は低かった。 著者らは、以上のシステマティックレビューとメタアナリシスの結果から、「社会的フレイルは総死亡および機能障害のリスクと有意に関連する」と結論付けている。また、高齢者では社会的フレイルの頻度が8.4%~11.1%と報告されていることに言及し、「社会的フレイルに関する議論は極めて重要だ」と指摘している。

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経口と長時間作用型注射剤抗精神病薬の有用性~ネットワークメタ解析

 長時間作用型注射剤(LAI)抗精神病薬は、主に統合失調症の再発予防に期待して使用されるが、状況によっては急性期治療にも役立つ場合がある。ドイツ・ミュンヘン工科大学のDongfang Wang氏らは、急性期統合失調症成人患者に焦点を当て、ランダム化比較試験(RCT)のシステマティックレビューおよびネットワークメタ解析を実施した。European Neuropsychopharmacology誌2024年6月号の報告。 対象薬剤は、リスペリドン、パリペリドン、アリピプラゾール、オランザピンおよびプラセボであり、経口剤またはLAIとして用いられた。17のその他の有効性および忍容性アウトカムにより補完し、全体的な症状に関するデータを統合した。エビデンスの信頼性の評価には、Confidence-in-Network-Meta-Analysis-framework(CINeMA)を用いた。 主な結果は以下のとおり。・分析には、115件のRCTより2万5,550例を含めた。・すべての薬剤において、プラセボと比較し、標準化平均差(SMD)が有意に良好であった。【オランザピンLAI】SMD:-0.66、95%信頼区間(CI):-1.00~-0.33【リスペリドンLAI】SMD:-0.59、95%CI:-0.73~-0.46【オランザピン経口】SMD:-0.55、95%CI:-0.62~-0.48【アリピプラゾールLAI】SMD:-0.54、95%CI:-0.71~-0.37【リスペリドン経口】SMD:-0.48、95%CI:-0.55~-0.41【パリペリドン経口】SMD:-0.47、95%CI:-0.58~-0.37【パリペリドンLAI】SMD:-0.45、95%CI:-0.57~-0.33【アリピプラゾール経口】SMD:-0.40、95%CI:-0.50~-0.31・有効性は、LAI抗精神病薬と経口剤との間で有意な差は認められなかった。・主要アウトカムの症状全体の感度分析では、これらの所見がほぼ確認された。・エビデンスの信頼性は、ほとんどが中程度であった。・LAI抗精神病薬は、急性期統合失調症に対し有効であり、副作用の観点で経口剤と比較し、いくつかのベネフィットが期待できる可能性がある。 著者らは「臨床医が急性期統合失調症患者の治療を行う際、本結果は経口剤とLAI抗精神病薬のリスクとベネフィットを比較検討するうえで役立つであろう」としている。

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8人に1人の高齢者が手術後1カ月以内に再入院か

 全身麻酔を要する大手術を受けた高齢者のほぼ8人に1人(12%)が手術後30日以内に、また4分の1以上(28%)が半年以内に再入院していると推定されることが、新たな研究で明らかにされた。フレイル状態の人や認知症の人での再入院リスクはさらに高かったという。米イェール大学医学部外科分野准教授のRobert Becher氏らによるこの研究結果は、「JAMA Network Open」に2月28日掲載された。 この研究では、National Health and Aging Trends Study(NHATS)に参加した65歳以上のメディケア受給者のデータを用いて、大手術後30日以内と180日以内の再入院率が推定された。大手術は、全身麻酔を用いて手術室で行われる、非経皮的かつ非内視鏡的な侵襲的手術と定義し、手術部位により6つのカテゴリー〔筋骨格系、腹部(消化器も含む)、血管、脳神経、心胸部、その他〕に分類した。NHATS参加者のうち、1,477人(平均年齢79.5歳、女性56%)が2011年から2018年の間に総計1,780件(全国レベルでは955万6,171件)の大手術を受けていた。 解析の結果、大手術を受けた65歳以上の高齢患者では、11.6%が手術後30日以内に、27.6%が手術後180日以内に再入院していると推定された。大手術後180日以内の再入院率は、90歳以上の患者(36.8%)、血管に関わる大手術を受けた患者(45.8%)、フレイル状態の患者(36.9%)、ほぼ確実に(probable)認知症である患者(39.0%)で顕著に高かった。同リスクは、フレイル状態の患者でフレイル状態でない患者の2.29倍、ほぼ確実に認知症である患者で認知症ではない患者の1.58倍と推定された。 Becher氏は、「このような高い再入院率は、手術が高齢者の自立を失わせるリスクを高めることを示している」と指摘する。同氏は、米国の高齢者人口が増加するにつれて、大手術を受ける高齢者の数も増加するとの見通しを示す。そして、「複数の疾患を抱えている高齢患者にとって最も重要な転帰は自立と機能の維持だが、大手術後の再入院はそれらに悪影響を及ぼすことが分かっている」と述べている。 一方、論文の共著者であるイェール大学老年医学分野教授のThomas Gill氏は、「これらの結果は、大手術前に高齢患者のフレイルや認知症の有無を考慮する重要性を示すものだ」と話す。そして、フレイルや認知症の存在が、手術後の高齢者の回復に対する「患者や家族の期待や手術の意思決定に影響を与える可能性がある」との見方を示している。 研究グループはさらに、再入院が高齢者の自立を脅かすだけでなく、米国の医療制度に大きな負担をかけていることにも言及し、再入院費は2018年だけで総額500億ドル(1ドル148円換算で7兆4000万円)以上に上り、その一因は退院後30日以内に発生した約380万件の再入院であると説明している。 研究者らは今後、なぜ米国ではフレイル状態の高齢者の再入院率がこれほど高いのかを調査し、再入院リスクを低減させる方法を模索する予定だと述べている。

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腎臓学会が紅麹サプリ調査を実施、多い症状は?【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第129回

小林製薬の「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取し、死亡を含む腎障害などの健康被害が生じたという報告が相次いでいます。厚生労働省は、4月1日の時点で166人が入院したことが小林製薬からの報告で明らかになったと発表しました。被疑成分として「プベルル酸」が挙げられていますが、まだはっきりとはしていません。紅麹原料はさまざまな食品に含まれていることもあり、被害はさらに広がる可能性があります。厚生労働省と消費者庁は紅麹を使用した製品に由来する健康被害について、国民や事業者からの問い合わせに応える電話相談窓口を合同で設置するとしています。これらの報道を受け、日本腎臓学会は3月29日に学会員を対象とした「紅麹コレステヘルプに関連した腎障害に関する調査研究」アンケートを実施し、3日ほどで47例の報告が集まったとして4月1日に中間報告を発表しました。ものすごい早さで情報が収集され、ものすごい早さで中間報告が出されたことに驚いています。その中から、特徴を抜粋してお伝えします。患者は30~70歳代まで認められるが、40~69歳が約9割を占める。やや女性に多い。服用開始は約4割の人が1年以上前(服用開始時期2023年3月以前)で、服用期間が短期間の人(開始時期2023年12月、2024年1月、2月)も発症している。受診日は2023年11月以降で、1月以降の受診が約8割を占める。初診時の主訴は、半数以上が倦怠感や食思不振、尿の異常、腎機能障害。腹部症状や体重減少を訴える人も少なからずいる。発熱や嘔吐、頻尿、浮腫や体重増加などは比較的少ない。また、「紅麹コレステヘルプに関連した健康被害として、この中間報告でお示しした以外の病態を否定するものではありませんが、被疑剤を服用された場合、被疑剤の服用を中止するとともに、腎機能検査や尿蛋白に加えて、尿糖や血清カリウム値、尿酸値、リン値、HCO3-値の測定は重要」とありますので、上記に当てはまる場合は受診を勧めるほうがよさそうです。皆さんの薬局でも健康食品に関する相談や不安の声が寄せられているかもしれません。この件にまったく関係のない健康食品を摂取している人が不安になったり、ひいては医薬品の服用を急にやめてしまったりするなどの影響も生じかねません。今回は日本腎臓学会によって異例の早さで情報収集および中間報告がされましたが、4月末まで回答を受け付けていて、また改めて発表されるようです。ぜひこれらの情報を活用して患者さんの安心につなげたいですね。

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第209回 コストコで肥満治療

日本で今や30店舗を超える大規模小売店のコストコが本拠地の米国で薬の処方を含むより安価な肥満治療の提供を開始しました1)。世界の女性の5人に1人ほど、男性は7人に1人ほどが肥満です。米国の肥満有病率はより顕著で、2021年の報告によると同国の成人のいまや半数近い42%、数にして1億800万人がBMI 30以上の肥満体です2)。やはりできれば痩せたいと思う人は多いらしく、体重を減らす処方薬(以下、「肥満薬」)が気になる人は増えているようです。昨夏2023年7月に実施された米国成人1,327人のアンケート調査によると半数近い45%が有効で安全な肥満薬の使用に少なくともいくらか関心があると回答しました3)。そのような関心の高まりを背景にしてコストコは肥満治療の提供を始めました。昨秋2023年9月にコストコは、医師と患者を直結させることで診察、検査、処方薬を半額に抑えることを目指す医療会社Sesameと提携し、会員が1回29ドルの遠隔診療を受けられるサービスをすでに始めています4)。加えて、標準的な臨床検査や遠隔での医師評価を含む健康診断を72ドル、メンタルヘルス治療を79ドルで受けられもします。また、対面診察などのSesameのその他の医療すべてがコストコ会員は10%引きとなります。その提携が拡大してコストコの会員はさらに肥満治療を受けることが可能となりました。加入費用(subscription)は3ヵ月あたり179ドル(1ヵ月ごとの場合は60ドル)で、食事指導や患者ごとに誂えられた治療計画が示されます。会員は自分に合った医師を選択でき、最初はビデオ面談での診察を受け、予定の診察以外にも医師に連絡できます。必要と診療で判断されたらオゼンピック、ウゴービ、マンジャロ、Zepbound、Saxendaなどの体重減少効果がある薬の処方を受けることができます。それらの薬の費用は加入費用とは別に支払う必要があります。どれだけ痩せることができるかは個人差がありますが、臨床試験での平均値に基づく体重減少の目安は3ヵ月で5%、6ヵ月で10%、1年で15%です5)。小売業の医療参入医療に参入する米国の小売業は増えており、たとえばウォルマートはプライマリケアの施設を各地に設置していますし6)、Amazonはプライマリケア会社One Medicalを買収してPrime会員への年中無休24時間営業の医療の提供を始めています7)。また、製薬会社が患者と医療を仲立ちする例もあり、この1月にLillyは患者に同社の薬剤を直接届けることを含む遠隔医療事業LillyDirectを始めました。先月3月にはそれら薬剤の配達をAmazonが担当するとの発表がありました8)。AmazonはLillyDirectを介しての肥満薬Zepboundやその他のLillyの薬のいくつかを24時間年中無休で米国の患者に配達します。参考1)Wholesale Weight Loss: Sesame Unveils Specialized Care for Weight Loss with Pricing Exclusively for Costco Members / GlobeNewswire2)CDC:National Health and Nutrition Examination Survey 2017–March 2020 Prepandemic Data Files Development of Files and Prevalence Estimates for Selected Health Outcomes3)Poll: Nearly Half of Adults Would Be Interested in Prescription Weight-Loss Drugs, But Enthusiasm Fades Based on Lack of Coverage and Risk of Regaining Weight / KFF4)Wholesale Health Care: Sesame Launches America’s Best Pricing on High Quality Doctor Visits Exclusively for Costco Members / GlobeNewswire5)Costco6)Costco teams up with Sesame to offer weight loss program to members, including GLP-1 drugs / FierceHealthcare7)Amazon Introduces Compelling New Health Care Benefit for Prime Members for Only $9 a Month (or $99 a Year) / BUSINESS WIRE8)Amazon Pharmacy now provides home delivery of select diabetes, obesity, and migraine medications to LillyDirect patients / Amazon

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初診で死亡を確認、死亡診断書を書くための条件を明記-厚労省「死亡診断書記入マニュアル」

 厚生労働省は、毎年策定している「死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル」の令和6年度版を公開した。主な改訂点として、生前に診療を担当していなかった医師が死亡診断書を記載する場合の条件が明記された。また、死亡診断書および死体検案書の取り扱いに関するQ&Aもホームページに公開されている。3条件を満たせば生前に診ていなくても死亡診断書を交付可能 今回の改訂により、「別にかかりつけ医がいる患者が心肺機能停止で病院に搬送され、初診で死亡を確認したとき」や「連携する別の医師が訪問診療を行っていた患者が死亡し、死後診察を行ったとき」など、患者の生前に診療を担当していなかった医師であっても、以下の3条件をすべて満たす場合には、死亡診断書を交付できることが新たに明記された。1)生前の心身の状況に関する情報を、正確に把握できていること○次のいずれかにより患者の情報を正確に把握する必要がある・同一医療機関内で情報を共有する・生前に診療が行われていた別の医療機関や患者の担当医師から、生前の診療情報の共有または提供を受ける2)患者の死亡後に死後診察を行うこと○生前に診察をしていない医師が死亡診断を行う場合、必ず死後診察を行う○死後診察を行わず死亡診断書/死体検案書を交付すると、無診察治療(=医師法・歯科医師法第20条違反)に該当する恐れがある3)生前に診療を受けていた傷病に関連して死亡した、と判断できること○死後診察の結果、生前に診療を受けていた傷病に関連した死亡であると認められない場合は、死体検案書を交付する必要があり、死亡診断書は交付できない○死体に異状が認められた場合は、交付する書類が死亡診断書であるか死体検案書であるかを問わず、所轄警察署に届け出る必要がある※異状が認められなければ、警察署への届出の必要はないその他の主な改訂点p.2:出生証明書と死産証書の代筆について追記(p.36にも同様の追記)、出生届のオンライン化に係る検討状況について追記p.4:「記入の注意」欄の「産後42日未満の死亡の場合は」を「産後1年未満の死亡の場合は」に変更p.5:(下から5行目)「自らの診療管理下にある患者が、…」の「自らの」を削除p.6:(1行目)死亡診断または死体検案に際して、死体に異状が認められない場合は、所轄警察署に届け出る必要がない旨を明記p.6~7:章名を「医師が患者の死亡に立ち会えなかった場合」から「医師が患者の死亡に立ち会えなかった場合に死亡診断書を交付するには」に修正し、生前に診察を担当していなかった医師が死亡診断書を交付する場合の要件等について記載p.8、p.20:死亡診断書または死体検案書の署名欄について、記名押印は原則不可である旨を明記p.9:(死亡したところの種別)欄中、「6 自宅」および「7 その他」について、追記

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症候論から鑑別疾患を挙げる【国試のトリセツ】第34回

§2 診断推論症候論から鑑別疾患を挙げるQuestion〈108H21〉50歳の男性。上行結腸癌のため入院し、右半結腸切除術当日である。不整脈の既往はない。術中経過は特に問題なかった。術後、患者は回復室に入室し、6時間を経過したところで痛みは我慢できる程度であるという。心電図モニターの画面上、心拍数は110/分、整で、SpO2100%(マスク3L/分、酸素投与下)である。心拍数の記録を確認したところ、回復室に入室後は80台/分で経過していたが、30分前から次第に増加し現在の値に達している。現時点での対応として適切なのはどれか。(a)血圧記録の確認(b)早期離床の推奨(c)細胞外液の急速投与(d)カルシウム拮抗薬の投与(e)自動体外式除細動器(AED)の装着

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医師数統計公表、増えた診療科・減った診療科-厚労省調査

 厚生労働省は「医師・歯科医師・薬剤師統計」の最新結果を取りまとめ、3月19日に公表した。それによると、全国の医師数は34万3,275人で、前回調査(2020年)に比べ1.1%増加。人口10万対医師数は274.7人で、前回に比べ5.5人増加している。医療施設(病院・診療所)に従事する医師のうち女性は7万7,380人となり、前回よりも4.8%増と大きく数字を伸ばした。年齢階級別にみるとすべての階級で男性が多くなっているが、年齢階級が低くなるほど女性の割合が増え、29歳以下では36.2%を占めている。 「医師・歯科医師・薬剤師統計」は、厚労省が2年おきに実施しており、今回は2022年12月31日時点の届け出を集計したもの。医師数を主に従事している施設の別にみると、医療施設の従事者は32万7,444人(総数の95.4%)で、前回に比べ3,744人(1.2%)増加。介護老人保健施設の従事者は3,298人(同1.0%)で前回に比べ107人(3.1%)減少している。対前回比で医師数が最も増えたのは美容外科、減ったのは気管食道外科 従事する主たる診療科別にみると、臨床研修医を除き、内科が6万1,149人(18.7%)と最も多く、次いで整形外科2万2,506人(6.9%)、小児科1万7,781人(5.4%)と続いた。診療科別の平均年齢をみると、肛門外科が60.5歳と最も高く、内科(59.1歳)、臨床検査科(58.7歳)と続いた。臨床研修医を除くと救急科が41.9歳と最も低く、美容外科(42歳)、集中治療科(42.8歳)と続いた。 前回調査時(2020年)と比較して医師数が増えた診療科は、美容外科(対前回比で132.4%)、アレルギー科(同110.7%)、産科(同108.3%)、形成外科(同106.8%)など。一方で医師数の減少が大きかったのは気管食道外科(同95.4%)、小児外科(同95.7%)、外科(同96.7%)、心療内科(同97.5%)、耳鼻咽喉科(同97.7%)などであった。なお、本稿で紹介した診療科別の統計結果については「臨床研修医」や「主たる診療科不詳」および「その他」の回答はいずれも除外している。人口10万対医師数が最も多いのは徳島県 医療施設に従事する人口10万対医師数は262.1人で、前回(256.6人)に比べ5.5人増加している。これを都道府県(従業地)別にみると、徳島県が335.7人と最も多く、次いで高知県335.2人、京都府334.3人。一方で埼玉県が180.2人と最も少なく、次いで、茨城県202.0 人、千葉県209.0人となっている。 主たる診療科が小児科の医師数(15歳未満人口10万対)を都道府県(従業地)別にみると、鳥取県が184.8人と最も多く、山口県が91.2人と最も少ない。小児科専門医は鳥取県が148.5人と最も多く、千葉県が66.1人と最も少なかった。 主たる診療科が産婦人科・産科の医師数(15~49歳女性人口10万対)を都道府県(従業地)別にみると、鳥取県が68.4人と最も多く、埼玉県が32.8人と最も少ない。産婦人科専門医は徳島県が66.7人と最も多く、埼玉県が32.4人と最も少なかった。 主たる診療科が外科(外科、呼吸器外科、心臓血管外科、乳腺外科、気管食道外科、消化器外科[胃腸外科]、肛門外科、小児外科)の医師数を都道府県(従業地)別にみると、岡山県が32.2人と最も多く、埼玉県が15.1人と最も少ない。外科の専門医(外科専門医、呼吸器外科専門医、心臓血管外科専門医、消化器外科専門医、小児外科専門医のうちいずれかを取得)は、岡山県が24.3人と最も多く、新潟県が12.6人と最も少なかった。

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低用量アスピリンは肝脂肪を減らすか?~MASLD対象RCT/JAMA

 脂肪性肝疾患の1つであるMASLD(metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease)は、進行すると肝硬変や肝細胞がん、その他の合併症のリスクが高まるとされている。しかし、本邦においてMASLDに対する治療薬として承認されている薬剤はなく、治療法の開発が望まれている。アスピリンは前臨床研究や観察研究において、MASLDから肝線維化や肝細胞がんへの進展を抑制する可能性が示されており、MASLDの治療薬候補の1つと考えられている。そこで、米国・マサチューセッツ総合病院のTracey G. Simon氏らの研究グループは、海外第II相プラセボ対照無作為化比較試験を実施し、肝硬変を伴わないMASLDに対する低用量アスピリンの治療効果を検討した。その結果、低用量アスピリンは肝脂肪量を減少させることが示された。本研究結果は、JAMA誌2024年3月19日号にPreliminary Communicationとして掲載された。 本研究は、肝硬変のないMASLD患者80例を対象とした。対象患者を低用量アスピリン群(1日1回81mg)とプラセボ群に無作為に1対1の割合で割り付け、6ヵ月投与した。主要評価項目は、投与6ヵ月時点におけるMagnetic Resonance Spectroscopy(MRS)に基づく肝脂肪量の変化であった。主要な副次評価項目は、投与6ヵ月時点におけるMRSに基づく肝脂肪率の変化、MRSに基づく肝脂肪量30%以上減少の達成率、Magnetic Resonance Imaging-Proton Density Fat Fraction(MRI-PDFF)に基づく肝脂肪量の変化および肝脂肪率の変化であった。 主な結果は以下のとおり。・主要評価項目の投与6ヵ月時点におけるMRSに基づく肝脂肪量の変化は、プラセボ群が3.6%であったのに対し、低用量アスピリン群は-6.6%であり、低用量アスピリン群が有意に減少した(群間差:-10.2%、95%信頼区間[CI]:-27.7~-2.6、p=0.009)。・投与6ヵ月時点における肝脂肪率の変化は、プラセボ群が30.0%ポイントであったのに対し、低用量アスピリン群は-8.8%ポイントであり、低用量アスピリン群が有意に減少した(群間差:-38.8%ポイント、95%CI:-66.7~-10.8、p=0.007)。・MRSに基づく肝脂肪量30%以上減少の達成率は、低用量アスピリン群がプラセボ群と比較して有意に高かった(42.5% vs.12.5%、p=0.006)。・MRI-PDFFに基づく肝脂肪量・肝脂肪率の変化も、低用量アスピリン群がプラセボ群と比較して有意に優れた(それぞれp=0.004、p=0.003)。

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コロナ後遺症は月経異常、QOLやメンタルヘルスに影響

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染した人のうち、約3人に1人が悩まされるといわれる「コロナ後遺症(Long COVID)」。新たに、コロナ後遺症のある18~50歳の女性を対象とする研究が行われた。その結果、約20%の女性がさまざまな月経異常を訴え、それに伴いQOLやメンタルヘルスが悪化していることが明らかとなった。岡山大学病院 総合内科・総合診療科の櫻田泰江氏、大塚文男氏らによる研究であり、詳細は「Journal of Psychosomatic Obstetrics and Gynecology」に1月25日掲載された。 コロナ後遺症の症状は多岐にわたり、オミクロン株の流行期には、倦怠感、頭痛、不眠が増加傾向であると報告されている。また、女性の健康に焦点を当てた最近の研究では、COVID-19の流行が女性の月経にさまざまな悪影響を及ぼしていることなども示されている。そこで著者らは、日本人の女性を対象として、コロナ後遺症としての月経異常の臨床的特徴を明らかにする研究を行った。 この研究は、岡山大学病院のコロナ・アフターケア外来を2021年2月15日~2023年3月31日に受診した、コロナ後遺症の女性患者(18~50歳)を対象に行われた。コロナ後遺症の定義は、感染から4週間以上にわたり何らかの症状が持続している状態とした。患者の診療記録より、月経情報、健康関連QOL、抑うつ症状、ホルモン検査などの臨床データが解析された。 研究対象の女性223人のうち、月経異常を訴える女性は44人(19.7%、年齢中央値42.5歳)で、月経異常のない女性(同38歳)よりも有意に年齢が高かった。44人中34人(77.3%)は、オミクロン株の流行期(2022年1月以降)に感染していた。月経異常の中で最も多い症状は月経周期の不順(63.6%)であり、次いで月経痛の悪化(25%)、過多月経(20.5%)、更年期症状(18.2%)、月経前症候群(15.9%)などの症状が見られた。 また、月経異常のある女性では月経異常のない女性に比べて、倦怠感(75対58.1%)や抑うつ気分(9.1対1.1%)を伴う人の割合が有意に高かった。さらに、健康関連QOLの評価指標(FASおよびEQ-5D-5L)による評価では、月経異常のある女性の方が、倦怠感やQOLが有意に悪化していた。 ホルモン検査では、月経異常のある女性の方が、血清コルチゾール値(中央値8.5対6.7μg/dL)が有意に高かった。その他の検査結果に有意差はなかったものの、月経異常のある女性の方が、血清卵胞刺激ホルモン(FSH)値(同28.7対8.3mIU/mL)は高く、血清エストラジオール(E2)値(同12対17.95pg/mL)は低い傾向が認められた。 研究結果について著者らは、「コロナ後遺症は日本人女性の月経にも影響を及ぼし、QOLとメンタルヘルスの悪化につながるというエビデンスを提供するものである」と結論付けている。コルチゾール値が高かったことに関しては、月経異常などによるストレス状態が存在し、視床下部-下垂体-性腺軸を介してE2の産生障害につながる可能性を指摘。月経状態は心身の状態に影響を及ぼし得ることから、「正常な月経状態を維持することは重要である」と総括している。

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初発統合失調症の脳ネットワークに対するアリピプラゾールの影響

 アリピプラゾールは、初発統合失調症患者のいくつかの脳内ネットワーク間の機能接続を調節し、臨床症状の改善に影響を及ぼす。しかし、統合失調症患者の広範な脳内ネットワーク間の異常接続に対するアリピプラゾールの作用は、依然として不明である。中国・首都医科大学のSitong Feng氏らは、大規模な脳内ネットワークの機能接続に対するアリピプラゾール12週間投与の影響を調査するため、縦断的研究を実施した。Journal of Psychiatric Research誌2024年3月号の報告。 対象は、初回エピソード時に薬物治療未実施の統合失調症患者45例および健康対照者45例。ベースライン時およびアリピプラゾール投与12週間後、安静時の磁気共鳴機能画像法(fMRI)データを収集した。統合失調症患者は、12週間治療後の臨床症状改善に応じて、治療反応群と非治療反応群に分類した。機能接続は、7つの大規模な脳内ネットワークに対し評価した。さらに、大規模な脳内ネットワークの機能接続変化と臨床症状との関連を調査するため、相関分析を行った。 主な結果は以下のとおり。・ベースライン時、統合失調症患者は、健康対照者と比較し、広範な脳内ネットワークの機能接続の減少が認められた。・12週間のアリピプラゾール投与により、臨床症状の改善と関連し、治療反応群の皮質下ネットワーク、デフォルトモードネットワーク、その他の脳内ネットワークの持続的な機能接続の減少を抑制した。 著者らは「本発見は、統合失調症患者の大規模な脳内ネットワークにおける機能接続に対するアリピプラゾールの作用を明らかにしており、統合失調症における症状改善の理解に、新たな洞察を与える可能性がある」としている。

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出生率は世界的に低下、2100年までの予測/Lancet

 世界的に出生率が低下しており、2021年は、半数以上の国・地域で人口置換水準値を下回っていたこと、2000年以降の傾向として出生率の下がり方には大きな不均一性がみられ、最低出生率が観察された後にわずかでも回復した国はごく少数であり、人口置換水準値へと回復した国はなかったことが示された。さらには、世界中の出生数の分布が変化しており、とりわけ低所得国が占める割合が増加していたという。米国・ワシントン大学のSimon I. Hay氏らGBD 2021 Fertility and Forecasting Collaboratorsが解析結果を報告した。今回の結果を踏まえて著者らは、「出生率は、将来的に世界中で低下し続け、出生促進政策の実施が成功したとしても低いままとなるだろう。これらの変化は、高所得国における高齢化の進展と労働力の減少に加え、すでに最貧地域で出生率が増加していることで、広範囲にわたる経済的および社会的な影響をもたらすだろう」とまとめている。Lancet誌オンライン版2024年3月20日号掲載の報告。GBD 2021のデータを用いて解析 研究グループは、8,709国年の人口動態登録と標本登録、1,455件の調査と国勢調査、および150のその他の情報源から得られたデータを統合し、混合効果回帰モデルおよび時空間ガウス過程回帰モデルを用いて、10歳から54歳までの5歳ごとの年齢別出生率(ASFR)を算出し、ASFRより合計特殊出生率(TFR)を推計するとともに、ASFRと年齢別の女性人口を掛けて出生数を算出した。 保健指標評価研究所(IHME)の予測モデルを用いて2100年までの将来の出生率を予測するとともに、参照シナリオと政策に依存する重要な代替シナリオに基づいて、2100年までの出生率指標を予測した。出生率は1950年以降、すべての国・地域で低下 1950~2021年に、世界のTFRは4.84(95%不確定区間[UI]:4.63~5.06)から2.23(2.09~2.38)へ減少した。世界の年間出生数は、2016年に1億4,200万人(95%UI:137~147)とピークに達した後、2021年には1億2,900万人(121~138)まで減少した。 出生率は1950年以降すべての国・地域で低下し、2021年にTFRが2.1(人口置換水準出生率)を上回ったのは94の国・地域(46.1%)であった。この94の中には、サハラ以南のアフリカ46ヵ国中44ヵ国が含まれ、2021年の出生数の割合が最も多いsuper-region(29.2%、95%UI:28.7~29.6)であった。 1950~2021年に、推定出生率の最低値が人口置換水準を下回った47の国・地域では、その後1年以上出生率が上昇したが、人口置換水準以上に回復したのは3つの国・地域のみであった。TFR予想、2050年に1.83、2100年に1.59 将来にわたって出生率は世界的に低下を続け、参照シナリオでは世界全体のTFRは2050年に1.83(95%UI:1.59~2.08)、2100年に1.59(95%UI:1.25~1.96)と予測された。出生率が人口置換水準を上回る国・地域は、2050年には49(24.0%)、2100年にはわずか6(2.9%)と予測され、この6ヵ国・地域のうち3ヵ国・地域は2021年の世界銀行の定義する低所得グループに含まれ、すべてがサハラ以南のアフリカのGBD super-regionに位置していた。 出生数の割合は、サハラ以南のアフリカで2050年には41.3%(95%UI:39.6~43.1)、2100年には54.3%(47.1~59.5)と、世界の半数以上を占めると予測された。出生数の割合は、他の6つのsuper-regionのほとんどは2021年から2100年の間に減少すると予測され、たとえば、南アジアでは2021年24.8%(95%UI:23.7~25.8)から2050年16.7%(14.3~19.1)、2100年7.1%(4.4~10.1)に減少するが、北アフリカ、中東、および高所得のsuper-regionでは緩やかに増加すると予測された。 代替複合シナリオの予測では、教育と避妊に関するSDGs目標の達成と出生促進政策の実施により、世界のTFRが2050年には1.65(95%UI:1.40~1.92)、2100年には1.62(1.35~1.95)になることが示唆された。

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第90回 小林製薬の「紅麹」製品自主回収、シトリニンが原因?

ベニコウジカビ(Wikipediaより)2024年3月22日、小林製薬は「紅麹原料(自社製造)の成分分析を行った結果、一部の紅麹原料に当社の意図しない成分が含まれている可能性が判明した」と発表しました1)。2024年3月27日時点の報道によると、小林製薬の紅麹製品を摂取し、腎疾患等を発症した患者の死亡が2件、入院症例は106件となっています。紅麹は、マイコトキシンの1種であるシトリニンによる健康障害が知られており、10年前にはすでにヨーロッパで規制されています2~4)。スイスでは2014年に、紅麹を成分に含む食品の売買は違法であると注意喚起されています。紅麹は現在も着色料や発酵食品などに使用されており、血清コレステロール値や血圧を下げる機能が知られています。しかし、紅麹が発酵した場合、マイコトキシンであるシトリニンが生成され、加熱しても腎障害につながる毒性が消えないため、これをいかに制御するかが課題でした。小林製薬も過去ヨーロッパで取り沙汰された紅麹の腎障害については、当然認識していました。次世代シークエンサーを使って紅麹菌3種類の全ゲノム解析を行った結果、日本で主に使われているMonascus pilosusにシトリニンが生成できないという論文が公開され5)、今回自主回収に踏み切った製品にも当然シトリニン非産生株が用いられています。――とはいえ、紅麹が腎疾患を起こしているという疑いが出て自主回収に踏み切っているわけですから、これらの製品がシトリニンを産生しているかどうか、その他健康被害を起こす物質が検出されるかどうかが注目されています。小林製薬は、過去1年間に製造した紅麹原料合計18.5トンのうち、すでに16.1トンは子会社から取引先へ販売済みであるとしています。小林製薬は、すべての紅麹原料を使用した製品の販売を停止するよう求め、回収措置を進めています。3月25日、小林製薬の株価は値幅いっぱいまで急落しました。海外で以前に問題となった紅麹関連の腎障害がここに再び現れた場合、消費者およびステークホルダーへの詳細な説明が不可欠となるでしょう。参考文献・参考サイト1)小林製薬:紅麹関連製品の使用中止のお願いと自主回収のお知らせ2)内閣府食品安全委員会:スイス連邦食品安全獣医局(BLV)、紅麹を成分に含む食品の売買は違法と注意喚起3)内閣府食品安全委員会:フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、紅麹を有効成分とするサプリメントを服用する前に必ず医師に相談するよう注意喚起4)内閣府食品安全委員会:欧州連合(EU)、紅麹由来のサプリメント中のかび毒シトリニンの基準値を設定5)Higa Y, et al. BMC Genomics. 2020 Oct 1;21(1):679.

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