皮膚科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:89

蒸気滅菌で利用可能、バナナの葉は低コストの優れた創傷被覆材

 バナナの葉は優れた創傷被覆材であることが、ドイツ・エバーハルト・カール大学テュービンゲンのEmmanuella Guenova氏らによる試験の結果、明らかにされた。バナナの葉は、熱帯地域の国では安価かつ優れた利用しやすい包帯材と見なされているという。しかし、これまで創傷被覆材として取り上げた研究はなく、Guenova氏らは、バナナの葉の有益な特性を損なわず滅菌する方法を検討し、創傷被覆材としての価値を検証した。Dermatologic Surgery誌2013年2月号(オンライン版2012年12月10日号)の掲載報告。

難治性の慢性特発性蕁麻疹、オマリズマブで症状改善/NEJM

 慢性特発性蕁麻疹(chronic idiopathic/spontaneous urticaria)で抗ヒスタミン薬(ヒスタミンH1拮抗薬)の高用量投与でも症状が改善されない患者について、抗IgEモノクローナル抗体オマリズマブの投与により症状が改善されたことが、ドイツ・Charite-UniversitatsmedizinのMarcus Maurer氏らによる第3相多施設共同無作為化二重盲検試験の結果、報告された。

結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫の治療に新たな選択肢

 結節性硬化症は、遺伝子(TSC1、TSC2)の異常により、全身に良性の腫瘍が形成され、それに伴い、さまざまな症状が引き起こされる遺伝性の希少疾患である。胎児期から成人まで、年齢に応じて特徴的な腫瘍がさまざまな部位に発生するため、それぞれの腫瘍に対してすべて1つの科で診療することはできず、小児から成人に至る過程で発生する腎血管筋脂肪腫などを見逃す可能性がある。その現状と課題について、ノバルティス ファーマ メディアフォーラム(2013年2月26日開催)にて、大阪大学泌尿器科 教授 野々村 祝夫氏が講演した。その内容をレポートする。

慢性のかゆみ、基礎疾患やひっかき行動などの男女差を確認

 慢性のかゆみについて、かゆみの質や部位、起因のみならず、基礎疾患やひっかき行動に関しても男女があることが、ドイツ・ミュンスター大学のS. Stander氏らによる検討の結果、明らかにされた。医療において性差は重大な因子として認識が高まってきているが、慢性のかゆみについてはこれまでごくわずかな認識にとどまっていたという。British Journal of Dermatology誌オンライン版2013年2月6日号の掲載報告。

皮膚筋炎患者の心筋梗塞リスクは約4倍、脳梗塞リスクは約1.8倍

 皮膚筋炎(DMS)患者では、心血管イベントおよび脳血管イベントのリスクが高いことが、台湾・国立台湾大学病院のY.-T. Lai氏らが行った住民ベースの長期追跡調査の結果、明らかになった。自己免疫疾患に関連する慢性炎症性疾患は心血管リスクを増大することは知られているが、脳血管リスクについてはこれまで不明であった。British Journal of Dermatology誌オンライン版2013年1月21日号の掲載報告。

難治性の慢性特発性蕁麻疹患者、ピロリ菌除菌療法で約3割が症状消失

 抗ヒスタミン薬が無効の慢性特発性蕁麻疹(CU)患者について、ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori、以下 ピロリ菌)感染症の除菌療法がベネフィットをもたらす可能性が、イスラエルのネゲヴ・ベン=グリオン大学のE. Magen氏らによる検討の結果、報告された。British Journal of Dermatology誌オンライン版2013年1月21日号の掲載報告。