ざ瘡瘢痕の治療間隔とその効果:フラクショナルCO2レーザー フラクショナルCO2レーザーを用いたざ瘡瘢痕治療について、治療間隔の違いによる効果と副作用が、デンマーク・オーフス大学病院のBjorn M氏らにより調査・報告された。その結果、フラクショナルCO2レーザー治療によりざ瘡瘢痕が改善したこと、治療間隔が1ヵ月であっても3ヵ月であっても、効果と副作用には影響しなかったことが示された。Lasers in Surgery and Medicine誌オンライン版2013年9月9日号掲載の報告。
乳幼児早期発症のアトピー性皮膚炎、約7割は寛解 台湾の乳幼児早期に発症したアトピー性皮膚炎(AD)の子どもの自然経過について調べた結果、罹病期間は中央値4.2年、約70%が最終的には寛解に至り、アレルギー性鼻炎や喘息はADの疾患経過には影響しなかったことを、台湾・台北栄民総醫院のT-C Hua氏らが、住民ベースコホート研究の結果、報告した。ADは乳幼児期の早期発症の頻度が高いが、その後の疾患経過は患者個々によって多様である。
酒さは片頭痛持ちの女性に多い スイス・バーゼル大学病院のJulia Spoendlin氏らは、住民ベースコホート研究の結果、片頭痛を有する女性において、わずかだが酒さ発症のリスクの増大が観察されたことを報告した。とくに50歳以上の重度の片頭痛を有する女性でリスク増大が認められたという。酒さは一般によくみられる皮膚疾患であり、神経性炎症や神経血管性調節障害を伴う。片頭痛は、血管性変化と無菌性炎症を伴う。両疾患の関連は数十年にわたり示唆されているが、エビデンスは不足している。
妊娠中のステロイド外用剤、胎児への影響 イギリスで実施された、妊娠中の副腎皮質ステロイド外用剤塗布の母体曝露について、その影響を調査した後ろ向きコホート研究の結果が、台湾・長庚記念病院のChing-Chi Chi氏らによって報告された。
高齢の皮膚疾患患者におけるうつ病の有病率とリスク因子は 皮膚疾患は、他の慢性疾患の罹患やそれに伴う精神的苦痛と同様に、高齢者におけるうつ病の原因のひとつとなることがある。韓国・カトリック大学校のEun Kyung Kim氏らは、高齢皮膚疾患患者のうつ病の有病率と、そのリスク因子を特定するため、調査を実施した。
爪真菌症治癒の再定義を 米国・University Hospitals Case Medical CenterのM. Ghannoum氏らは、爪真菌症治癒の定義について、菌類学的アウトカムと臨床試験期間の解釈を再検証した。その結果、現状の臨床試験期間は見直す必要があり、爪真菌症治癒の定義は、十分なウォッシュアウト後の臨床所見が、KOH直接鏡検法が陰性か否かにかかわらず、培養検査が陰性であることでみなすべきであると報告した。British Journal of Dermatology誌オンライン版2013年8月19日号の掲載報告。
イソトレチノインの新製剤は吸収率が2倍に にきび治療薬として世界中で使用されているイソトレチノイン(国内未承認)は、吸収率を至適なものとするために高脂肪食の摂取が必要とされるが、脂肪食を摂取しない場合に吸収率を高める新しい製剤が開発され、米国食品医薬品局(FDA)において承認されたという。米国・ジェファーソン医科大学のGuy F. Webster氏らは、その薬物動態について従来製剤との比較を行った。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2013年8月13日号の掲載報告。
乾癬が就業に与えるリアルな影響 イタリア・ナポリ大学のAyala.F氏らによって、中等症~重症乾癬患者における、就業への影響が調査された。それによると、乾癬の罹患が患者の就業に対して深刻な影響を及ぼし、雇用の機会、就業日数、将来への期待、収入を得る機会に影響することが報告された。乾癬が及ぼす身体的、心理社会的な影響のため、患者さんは充実した生活を送るのが難しいことがあるが、これまで就業関連への影響については、調査が十分とはいえなかった。J Eur Acad Dermatol Venereolオンライン版2013年8月21日掲載報告。
妊娠線とQOLの意外な関係 ―本当は何がQOLに影響するか― 妊娠線は明確な発現機序は明らかになっていないが、一度生じると治療は困難で、QOLに影響する。妊娠線の予防のため、保湿剤がよく用いられているが、これまでこうした予防策とQOLの関係については不明のままであった。京都大学の山口 琴美氏らは、妊娠線の予防を実施している中部地方の日本人妊婦を対象に横断調査を行い、保湿の効果とQOLについて評価した。
黒酢に皮膚がん細胞増殖の抑制効果あり 鹿児島大学医学部皮膚科学教室の馬場 直子氏、同教授・金蔵 拓郎氏らは、鹿児島県の黒酢メーカーが新たな製造法で商品化した黒酢「泉」について検討した結果、扁平上皮がん(SCC)細胞に対する抗腫瘍効果が認められたことを報告した。