皮膚科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:52

プロバイオティクス・カプセル、アトピー性皮膚炎を改善

 新たな剤形で複数成分を含むプロバイオティクス・カプセル製剤は、小児・若年者におけるアトピー性皮膚炎(AD)の経過を改善する可能性が、スペイン・Hospital Universitario VinalopoのVicente Navarro-Lopez氏らによる無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験の結果、示された。アトピー性皮膚炎疾患重症度評価(SCORAD)スコアが低下し、局所ステロイドの使用も減少したという。JAMA Dermatology誌オンライン版2017年11月8日号掲載の報告。

下腿潰瘍に低用量アスピリンは無益/BMJ

 静脈性下腿潰瘍に対し、補助療法として経口低用量(150mg/日以下)のアスピリン投与は支持されないとの報告が、ニュージーランド・オークランド大学のAndrew Jull氏らによる、プラグマティックに実施された無作為化二重盲検プラセボ試験「Aspirin4VLU」の結果で示された。これまで、小規模だが2つの試験(計71例が参加)で、圧迫療法の補助療法として300mg/日の経口アスピリン投与が治癒率を増大したことが認められていた。BMJ誌2017年11月24日号掲載の報告。

スマホ写真で皮膚科の遠隔医療は可能

 スマートフォンのカメラ機能の進歩(写真画質と画像転送の両方)は、患者と医師を直接つなぐ遠隔医療を成立させ、患者が治療を受ける機会を改善するのではと期待されている。では、小児皮膚疾患を、親から提供されたスマホ写真で正確に診断できるのか。米国・フィラデルフィア小児病院のDaniel M. O’Connor氏らによる前向き研究の結果、そうした方法で、正確な治療を提供可能なことが示された。JAMA Dermatology誌オンライン版2017年11月15日号掲載の報告。

アトピー性皮膚炎児、睡眠障害の原因は?

 アトピー性皮膚炎(AD)を有する小児の60%は、睡眠が妨げられているとされる。米国・Ann & Robert H. Lurie小児病院のAnna B. Fishbein氏らは、症例対照研究において、中等症~重症アトピー性皮膚炎の小児は健常児に比べ、就寝・起床時間、睡眠時間、睡眠潜時は類似していたものの、中途覚醒が多く睡眠効率が低いことを明らかにした。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2017年10月28日号掲載の報告。

悪性黒色腫の術後補助療法、ダブラフェニブ+トラメチニブの第III相試験/NEJM

 BRAF V600E/K遺伝子変異陽性StageIII悪性黒色腫に対する、BRAF阻害薬ダブラフェニブ+MEK阻害薬トラメチニブの併用術後補助療法は、プラセボと比較して再発リスクが有意に低く、新たな毒性もみられなかった。オーストラリア・シドニー大学のGeorgina V. Long氏らが、二重盲検プラセボ対照第III相試験「COMBI-AD試験」の結果を報告した。これまで、COMBI-d試験およびCOMBI-v試験において、ダブラフェニブ+トラメチニブの併用療法は、ダブラフェニブ単剤療法またはベムラフェニブ単剤療法と比較し、BRAF V600E/K遺伝子変異陽性の進行性または転移性悪性黒色腫患者の生存期間を延長することが示されていた。NEJM誌2017年11月9日号掲載の報告。

日本初の抗PD-L1抗体アベルマブ、他の抗体との違いも

 抗PD-L1抗体として日本で初めて、アベルマブ(商品名:バベンチオ)が9月27日に承認された。アベルマブは、今回承認されたメルケル細胞がん(MCC)以外に、胃がん、非小細胞肺がん、頭頸部がん、腎細胞がん、尿路上皮がん、リンパ腫、固形がんに対して、国内で臨床試験を実施している。11月6日、共同開発を進めるメルクセローノ株式会社とファイザー株式会社によるプレスセミナーが開催され、西川 博嘉氏(国立がん研究センター研究所腫瘍免疫研究分野/先端医療開発センター免疫トランスレーショナルリサーチ分野 分野長)と山﨑 直也氏(国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科 科長)が講演した。