循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:390

冠動脈疾患発症予防薬が、心房細動患者の死亡に与えるインパクトは?

心房細動が脳卒中のリスクであることは有名であるが、冠動脈疾患予防薬が心房細動患者に及ぼす影響については情報が限られていた。このたび、Wandell氏らは、冠動脈疾患予防薬が心房細動患者の全死亡に与える影響について解析した結果を発表した。Eur J Clin Pharmacol誌オンライン版2012年9月19日号掲載の報告。

DES留置後のステント遠位部における血管内皮機能障害は、なぜ起こる?

現在、薬剤溶出性ステント(DES)は再狭窄率の低さから多くの患者さんに使用されている。しかし、DES留置後の遅発性ステント血栓症が問題であり、ステント留置遠位部に血管内皮機能障害が起こることが報告されていた。この点に関し、久留米大学の光武氏らは、DES留置後の遠位部における血管内皮機能障害は、新生内膜被覆不良と関係することを報告した(JACC Cardiovasc Interv誌 2012年9月号 掲載報告)。

ボラパクサール、心筋梗塞既往例で上乗せ効果、出血リスクは増大

 心筋梗塞の既往歴のある患者の2次予防において、標準的な抗血栓療法にボラパクサール(国内未承認)を追加する治療アプローチは、心血管死や虚血性イベントのリスクを抑制する一方で、中等度~重度の出血のリスクを増大させることが、米国・ハーバード大学医学部ブリガム&ウィメンズ病院のBenjamin M Scirica氏らが行ったTRA 2°P-TIMI 50試験のサブグループ解析で示された。プロテアーゼ活性化受容体1(PAR-1)拮抗薬であるボラパクサールは、トロンビンによって誘導されるヒト血小板表面上のPAR-1の活性化に対し拮抗作用を発揮することで、血小板の活性化を阻害する新規の抗血小板薬。心筋梗塞の既往歴を有する安定期の患者の長期的な2次予防におけるボラパクサールの上乗せ効果は不明だという。Lancet誌2012年10月13日号(オンライン版2012年8月26日号)掲載の報告。

〔CLEAR! ジャーナル四天王(29)〕 抗血栓薬やスタチン薬時代においてβ遮断薬の有用性は証明されず

 心筋梗塞後の症例に対するβ遮断薬処方は、すでに標準治療として定着している。これは多数のエビデンスに基づいているが、その多くはすでに10年以上以前のものである。はたして、今日のようにPCIが一般的になり、かつスタチン薬や抗血小板薬治療などが普及した今日においてもなお、β遮断薬の有用性はあるのであろうか。またβ遮断薬は、冠動脈疾患症例や高リスク症例に対しても有用と思われがちだが、その有用性は必ずしも証明されている訳ではない。それが本論文におけるメタ解析のアンチテーゼである。

アピキサバンのリスク・ベネフィットバランスは?

すでにアピキサバンは、AVERROES試験により、心房細動患者に対し、アスピリンよりも脳卒中発症を減少させることが明らかになっている。この度、出血パターンや出血リスクを明らかにすることを目的としたAVERROES試験のサブ解析が発表された。その結果、アピキサバンは、アスピリンに比べ、ベースの脳卒中リスクによらず、リスクとベネフィットのバランスにおいて期待できることが明らかとなった。Flaker GC氏らによる報告(Stroke誌オンライン版2012年10月2日号掲載)。

HATCH scoreは、カテーテルアブレーション後の心房細動再発の独立した予測因子とはなりえない

HATCH scoreは、カテーテルアブレーション後の心房細動再発の予測因子とはなりえないことが示された。HATCH scoreは、発作性心房細動の持続性への進展予測因子として知られている。今回の研究では、HATCH scoreがカテーテルアブレーション後の再発を予測する因子となるか検討された。中国のTang RB氏らによる報告(Chin Med J誌2012年10月号掲載)。

急性虚血性脳卒中の血栓除去術、Solitaireデバイスの有用性を確認:SWIFT試験

 神経障害を伴う急性虚血性脳卒中の治療では、Solitaire血流回復デバイスは従来のMerci血栓回収デバイスに比べ安全性および臨床転帰が実質的に良好なことが、米国カリフォルニア大学ロサンジェルス校のJeffrey L Saver氏らによる検討(SWIFT試験)で示された。欧米の虚血性脳卒中の治療ガイドラインでは、発症後4.5時間までは遺伝子組み換え組織プラスミノーゲンアクチベータ(rt-PA)、6時間までは動脈内線溶療法、8時間までは機械的血栓除去術が推奨されている。Solitaireは、主幹動脈閉塞による急性虚血性脳卒中における迅速な血流回復を目指して開発された、自己拡張型ステント式の血栓回収デバイスである。Lancet誌2012年10月6日号(オンライン版2012年8月26日号)掲載の報告。

主幹動脈大血管閉塞脳卒中の血栓除去術、Trevoデバイスの有用性を確認:TREVO 2試験/Lancet

 主幹動脈大血管閉塞脳卒中に対する機械的血栓回収療法では、新たに開発されたTrevo血栓回収デバイスは従来のMerci血栓回収デバイスに比べ再開通率が優れることが、米国・エモリー大学医学部のRaul G Nogueira氏らの検討(TREVO 2試験)で示された。急性虚血性脳卒中の標準治療は遺伝子組み換え組織プラスミノーゲンアクチベータ(rt-PA)による血栓溶解療法だが、適応が発症早期に限定されたり、広範な血栓では再開通率が不良などの限界がある。機械的血栓回収療法は血栓溶解療法よりも再開通率が優れる可能性があるが、現行の機械的デバイスは再開通不成功率が最大20~40%に達するという。Lancet誌2012年10月6日号(オンライン版2012年8月26日号)掲載の報告。