循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:387

左室駆出率保持の心不全へのRAS阻害薬投与は全死因死亡を低下/JAMA

 左室駆出率保持(≧40%)の心不全(HFPEF)患者に対するレニン-アンジオテンシン系(RAS)拮抗薬投与は、全死因死亡率を低下することが明らかにされた。スウェーデン・カロリンスカ研究所のLars H. Lund氏らが、同国の心不全患者レジストリからHFPEF患者を前向きに追跡し報告した。HFPEFは、左室駆出率低下の心不全(HFREF)と同程度の高い頻度と致死性の可能性を有している。ACE阻害薬またはARB(すなわちRAS阻害薬)の3つの無作為化試験では、主要エンドポイントを達成しなかったが、選択バイアスがかかりパワー不足となった可能性があったことから、研究グループはあらためて、HFPEFの任意抽出集団における前向き研究で、RAS拮抗薬投与により全死因死亡は低下するとの仮説について調べた。JAMA誌2012年11月28日号掲載より。

静脈血栓塞栓症に対する4つの新規経口抗凝固薬vs.従来薬/BMJ

 ビタミンK拮抗薬と比較して、新規経口抗凝固薬は急性静脈血栓塞栓症の再発リスクは同程度であり、全死因死亡も同程度であるが、リバーロキサバン(商品名:イグザレルト)については出血リスクを減少することが、カナダ・マギル大学のBenjamin D Fox氏らによるシステマティックレビューとメタ解析の結果、示された。BMJ誌2012年11月24日号(オンライン版2012年11月13日号)掲載より。

特発性VTE初発患者に対する再発予防のための低用量アスピリン投与/NEJM

 オーストラリア・Prince of Wales HospitalのTimothy A. Brighton氏らが、800人超について行ったプラセボ対照無作為化比較試験の結果、特発性静脈血栓塞栓症(VTE)の初発患者に対し、抗凝固療法後に低用量アスピリン療法を行っても、再発リスクがプラセボと比較して有意に低下しなかったことが報告された。一方で心血管イベント発生リスクについては、およそ3分の2低下し、研究グループは「正味の臨床的改善は示された」と結論した。特発性VTEを発症した人は、抗凝固療法終了後にVTE再発リスクが増大することが知られ、再発予防にアスピリンが有効である可能性があった。NEJM誌2012年11月22日号(オンライン版2012年11月4日号)掲載より。

心房細動の脳卒中予防について新規抗凝固薬3剤を間接比較/BMJ

 心房細動患者の脳卒中予防について、新規抗凝固薬の間接的な比較解析が、デンマーク・Aalborg UniversityのLars Hvilsted Rasmussen氏らによって行われた。検討されたのは、アピキサバンとダビガトラン(商品名:プラザキサ)またはリバーロキサバン(同:イグザレルト)との比較、リバーロキサバンとダビガトランの比較についてで、相互間の相対的な有効性と安全性について、主として2次予防に焦点を当てて解析が行われた。BMJ誌2012年11月17日号(オンライン版2012年11月5日号)掲載より。

過去10年の院内心停止後の生存率、年率4%で増加の傾向が明らかに/NEJM

 米国における2000~2009年の、院内心停止後の生存率は年率4%の増加傾向を示す一方で、生存者の神経障害発症率は年率2%の減少傾向にあることが明らかにされた。米国・アイオワ大学のSaket Girotra氏らが、約8万5,000人の院内心停止患者を追跡し明らかにしたもので、NEJM誌2012年11月15日号で発表した。近年、蘇生ケアは改善してきているものの、院内心停止後の生存率や神経障害発症率の改善傾向については明らかではなかった。

死亡・末期腎不全との関連、高血圧よりもeGFR、ACRが重大/Lancet

 高血圧症のない人もある人と同様に、死亡および末期腎不全のリスクとして慢性腎臓病(CKD)を考慮すべきであることが示された。米国・ジョンズ・ホピキンスブルームバーグ公衆衛生校のBakhtawar K Mahmoodi氏らが、メタ解析の結果、報告した。高血圧症は、CKD患者では最もよくみられる共存症だが、推定糸球体濾過量(eGFR)およびアルブミン/クレアチニン比(ACR)といった腎疾患尺度と、死亡や末期腎不全との関連を高血圧症の状態別でみた場合の影響はこれまで明らかとなっていなかった。Lancet誌2012年11月10日号(オンライン版2012年9月24日号)掲載報告より。

スタチンを服用していた人は、がん発症後もがん関連死が低い/NEJM

 がん患者におけるスタチン服用が、がん関連死低下と関連していることが示された。デンマーク・コペンハーゲン大学のSune F. Nielsen氏らがデンマーク国民について検討した結果、報告したもので、NEJM誌2012年11月8日号で発表した。これまで、体内に取り込むコレステロール量の減少は、がん細胞の増殖や転移を減じる可能性が示されており、研究グループは、スタチンをがんと診断される前から服用していた人ではがん関連死亡率が低くなるとの仮説を立て、検証を行った。

マルチビタミン剤を毎日10年間服用しても心血管疾患予防には効果なし/JAMA

 毎日のマルチビタミン剤服用が、心血管疾患予防には結びつかないことが、ブリガム&ウィメンズ病院・ハーバードメディカルスクールのSesso HD氏らが、米国男性(医師コホート)を10年間追跡した無作為化試験「Physicians' Health Study II」の結果、報告された。マルチビタミン剤はビタミンとミネラル不足を防ぐために用いるもので、心血管疾患予防の可能性が知られていた。ただしこれまでの観察研究でもマルチビタミン剤の定期服用と心血管疾患との関連は一貫しておらず、また長期服用の臨床試験は行われていなかった。JAMA誌2012年11月7日号掲載報告より。