循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:230

改めて問われる、心血管リスクとしての腎結石の意義(コメンテーター:石上 友章 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(126)より-

 腎結石を有する女性に、冠動脈性心疾患(CHD)のリスクが増大することが報告された。Ferraroらの長期にわたる観察研究は、質・量において、従来のコホートを圧倒している。したがって、事実として彼らの定義する腎結石とCHDとが統計的に有意に関連していることは、疑いようがないだろう。

僧帽弁逆流、早期手術が長期生存率を有意に増大/JAMA

 僧帽弁尖動揺による僧帽弁逆流を呈する慢性僧帽弁閉鎖不全症の患者に対し、早期に僧帽弁手術を実施する治療戦略は初期薬物療法による経過観察戦略と比較して、長期生存率の増大および心不全リスクの低下に関連していることが示された。米国・メイヨークリニック医科大学のRakesh M. Suri氏らが、1,000例を超える多施設共同レジストリデータの分析の結果、報告した。クラスIトリガー(心不全または左室機能不全)を有さない重症僧帽弁閉鎖不全症患者の至適治療については、現状の治療戦略の長期結果の定義が曖昧なこともあり、なお議論の的となっている。同検討に関する臨床試験データはなく、それだけに今回の検討は重大な意味を持つところとなった。JAMA誌2013年8月14日号掲載の報告より。

遠隔虚血プレコンディショニング、CABGの予後を改善/Lancet

 遠隔虚血プレコンディショニング(RIPC)は、待機的冠動脈バイパス術(CABG)施行後の心筋傷害を抑制し、全死因死亡を改善する可能性があることが、ドイツ・エッセン大学病院のMatthias Thielmann氏らの検討で示された。RIPCは、遠隔臓器や血管領域の虚血と再灌流を短時間で繰り返す手技で、CABG施行後の心筋傷害のリスクを低減することが示唆されているが、心筋バイオマーカーの改善が臨床転帰の改善に結びつくかは明らかにされていないという。Lancet誌2013年8月17日号掲載の報告。

雇用不安は冠動脈疾患発症のリスク因子/BMJ

 雇用への不安の自覚と冠動脈疾患(CHD)の発症には緩やかであるが関連があることが、フィンランド・労働衛生研究所のMarianna Virtanen氏らによるシステマティックレビューとメタ解析の結果、明らかにされた。同関連の一部は社会経済的状況が低いことに起因しており、著者は、「雇用不安を持つ人においては、好ましくないリスク因子である」と報告している。BMJ誌2013年オンライン版2013年8月8日号掲載の報告より。

受診ごとに血圧が変動する症例では認知機能が低下している(コメンテーター:桑島 巌 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(125)より-

 受診ごとの血圧変動が大きい高齢者は、認知機能が低下しており、MRIで海馬の萎縮や皮質梗塞が多いという臨床研究である。本試験はPRROSPER試験という高齢者に対するプラバスタチンの心血管合併症予防効果を検討した試験の後付解析として行われたものである。

重症ANCA関連血管炎、リツキシマブは長期に有効/NEJM

 抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎の重症(臓器障害)例の寛解導入と維持の長期(18ヵ月間)有効性について、リツキシマブ(商品名:リツキサン)の1コース(週に1回を4週間)単独投与の治療が、継続的に免疫抑制薬を投与する従来の免疫療法と、同程度の効果があることが明らかにされた。米国・メイヨークリニック財団のUlrich Specks氏らが、多施設共同無作為化二重盲検ダブルダミー非劣性試験「RAVE」を行い報告した。ANCA患者は大部分が最終的に再発するため、導入療法の選択においては、寛解までの期間、再発の重症度、治療の累積による毒性が重要な因子となる。RAVE試験では、6ヵ月時点の寛解達成がリツキシマブ治療群において優れていたことが報告されていた。NEJM誌2013年8月1日号掲載の報告より。

家庭血圧を薬剤師とともに管理することで降圧達成率は大幅に改善(コメンテーター:桑島 巌 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(123)より-

 家庭血圧データを薬局に電送し、薬剤師が血圧管理に介入することで、降圧達成率が通常の血圧管理よりも格段に高くなることをランダム化試験で証明した点で価値のある研究である。家庭血圧値が診察室血圧値よりも心血管疾患発症や死亡の予測に有用であることは、すでに多くの追跡調査によって明らかになっている。診察室血圧だけでは、白衣高血圧や仮面高血圧などの病態が把握できない。やはり家庭という普段の場所での日常の血圧管理が予後を決定するのである。

血圧変動が大きい高齢者は認知機能が不良/BMJ

 心血管疾患リスクを持つ高齢者では、平均血圧とは無関係に、診察室血圧の変動が大きい集団で認知機能が不良であることが、オランダ・ライデン大学医療センターのBehnam Sabayan氏らが実施したPROSPER試験で示された。血圧変動は心血管イベントの独立のリスク因子とされる。また、診察室血圧の変動が大きいほど、無症候性および臨床的に明らかな脳血管障害のリスクが高くなることが知られている。BMJ誌オンライン版2013年7月29日号掲載の報告。

末梢動脈疾患、21世紀の世界的な重要課題に/Lancet

 末梢動脈疾患(PAD)の世界的な有病率は21世紀初頭の10年ほどで20%以上増加し、2010年の患者数は2億人以上に及ぶことが、英国・エジンバラ大学のF Gerald R Fowkes氏らの調査で示された。喫煙が最大のリスク因子であることもわかった。世界的な人口の高齢化や、低~中所得国における慢性疾患のリスク因子の広がりにより、今後10年間で非伝染性疾患の疾病負担の急激な上昇が予測されている。なかでも下肢のPADは、アテローム性動脈硬化症に起因する心血管疾患として、冠動脈疾患、脳卒中に次いで3番目に多く、その世界的な罹患状況の把握が急がれていた。Lancet誌オンライン版2013年8月1日号掲載の報告。