泌尿器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:17

ガーダントヘルスジャパン、Guardant360 CDxでエスアールエルと業務提携

 ガーダントヘルスジャパンとエスアールエルは、固形がん患者を対象とした包括的がんゲノムプロファイリング(CGP)用リキッドバイオプシー検査Guardant360 CDx がん遺伝子パネル(Guardant360CDx)のサービス提供のために業務提携契約を締結した。  ガーダントヘルスジャパンは、今回の業務提携によりSRLの遺伝子検査領域におけるロジスティックスならびにネットワーク、サービスを活用することが可能となる。SRLが医療機関から検体を受理してから14日を目途に、国立がん研究センター、がんゲノム情報管理センター(C-CAT)およびGuardant360 CDxがん遺伝子パネル検査ポータルに解析結果を提供する。

フルオロキノロン系抗菌薬で自殺念慮リスクが増大?/BMJ

 2016年、米国食品医薬品局(FDA)は、フルオロキノロン系抗菌薬の枠囲み警告(boxed warning)の改訂において、自殺念慮のリスク増大との関連を示唆した。米国・ハーバード大学医学大学院のJunyi Wang氏らは、この関連について検討し、フルオロキノロン系抗菌薬の使用は、自殺念慮のリスクを実質的に増加させないことを確認した。研究の成果は、BMJ誌2022年10月4日号で報告された。  研究グループは、フルオロキノロン系抗菌薬の投与開始と、自殺傾向による入院または救急診療部受診との関連の評価を目的に、住民ベースのコホート研究を行った(米国・ブリガム&ウィメンズ病院などの助成を受けた)。

50歳未満でのがんの発症が世界中で増加

 50歳未満で発症するがんの増加は世界的な問題であり、そこには質の悪い食生活や肥満、運動不足などの要因が関連している可能性が高いとするレビュー論文が、米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院およびハーバード大学医学大学院の荻野周史氏らにより、「Nature Reviews Clinical Oncology」に9月6日発表された。  この研究ではまず、1990年代以降、50歳未満の成人で、14種類のがんの発症率が世界的に上昇傾向にあることが述べられている。14種類のがんとは、乳房、大腸、子宮内膜、食道、肝外胆管、胆嚢、頭頸部、腎臓、肝臓、骨髄、膵臓、前立腺、胃、甲状腺のがんである。また増加が見られた国は、米国、カナダ、スウェーデン、イギリス(イングランドとウェールズ)、エクアドル、ウガンダ、韓国などである。さらに、これらのがん発症率の増加傾向は、Global Cancer Observatoryのデータ(2000〜2012年)を用いた分析でも確認されたという。

グラム陰性菌尿路感染症、CFPM/enmetazobactamがPIPC/TAZに優越性/JAMA

 グラム陰性菌が原因の複雑性尿路感染症(UTI)または急性腎盂腎炎の患者において、セフェピム/enmetazobactam(CFPM/enmetazobactam)はピペラシリン/タゾバクタム(PIPC/TAZ)と比較して、臨床的治癒と微生物学的根絶の主要アウトカムに関して非劣性および優越性の基準を満たした。米国・Robert Wood Johnson Medical SchoolのKeith S. Kaye氏らが世界90施設で行った第III相無作為化二重盲検実薬対照非劣性試験の結果を報告した。

コーヒーが一部の前立腺がん患者の生存期間を延長?

 一部の前立腺がん患者にとって、コーヒーを飲むことは単に気分転換になるだけでなく、生存期間の延長につながるかもしれない。その可能性を示唆するデータが報告された。米テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのJustin Gregg氏らの研究によるもので、詳細は「European Urology Oncology」に8月19日掲載された。  論文の筆頭著者であるGregg氏は、「研究はまだ初期段階だが、遺伝的にカフェインの代謝速度が速い前立腺がん患者では、コーヒー摂取量と生存期間との間に関連があることが分かった。この関連をより深く突き詰めていく作業に、非常に興奮している。前立腺がんと診断された人々の生活スタイルと予後との関係を、さらに調査する必要がある」と語っている。

手引き改訂で診断基準に変化、テストステロン補充療法/日本メンズヘルス医学会

 『加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)診療の手引き2022』が15年ぶりに改訂されるにあたり、9月17、18日にオンライン開催された第22回日本メンズヘルス医学会において、シンポジウム「LOHセッション」が開催された。本稿では検査値の改訂ポイントについて、伊藤 直樹氏(NTT東日本札幌病院泌尿器科 部長/外科診療部長)の発表内容からお伝えする(共催:株式会社コスミックコーポレーション)。  LOH症候群とは、“加齢あるいはストレスに伴うテストステロン値の低下による症候群”である。加齢に起因すると考えられる症状として大きく3つの項目があり、1)性腺機能症状(早期勃起の低下、性欲[リビドー]の低下、勃起障害など)、2)精神症状(うつ傾向、記憶力、集中力の低下、倦怠感・疲労感など)、3)身体症状(筋力の低下、骨塩量の減少、体脂肪の増加など)が挙げられる。

腎細胞がんに対するbempegaldesleukin+ニボルマブ1次治療の成績(PIVOT-09)/ESMO2022

 未治療の腎細胞がん患者を対象に、インターロイキン2(IL-2)作動薬であるbempegaldesleukinとニボルマブの併用療法を、スニチニブまたはカボザンチニブと比較検討した無作為化第III相試験PIVOT-09において、主要評価項目とした奏効率(ORR)と全生存期間(OS)に差が認められなかった。米国・MDアンダーソンがんセンターのNizar Tannir氏が欧州臨床腫瘍学会(ESMO2022)で報告した。

腎細胞がん周術期ニボルマブの有用性(PROSPER、ECOG-ACRIN EA8143試験)/ESMO2022

 腎摘出術を受ける再発リスクの高い腎細胞がん患者に対して、抗PD-1抗体ニボルマブによる周術期療法で無増悪生存期間(PFS)の改善はみられなかった。米国の臨床試験ネットワークによる無作為化第III相試験の結果として、米国・ジョンズホプキンス大学のMohamad Allaf氏が欧州臨床腫瘍学会(ESMO2022)で報告した。

ホルモン感受性前立腺がんに対するアビラテロン+プレドニゾロン+エンザルタミドの成績/ESMO2022

 転移のあるホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)に対して、アビラテロン+プレドニゾロン(AAP療法)にエンザルタミド(ENZ)を追加しても、全生存期間(OS)の改善はみられなかった。STAMPEDEプラットホームプロトコールの2つの無作為化第III相試験(AAP試験、AAP+ENZ試験)のメタ解析結果として、英国London's Global UniversityのGerhardt Attard氏が欧州臨床腫瘍学会(ESMO2022)で報告した。