pMMR/MSS大腸がん、免疫検査陽性例はペムブロリズマブ上乗せが奏効(POCHI)/ESMO2024
pMMR(ミスマッチ修復機能正常)およびMSS(マイクロサテライト安定性)の転移大腸がん(mCRC)は免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の効果が低いとされ、現在の1次治療は化学療法と分子標的薬となっている。一方、pMMR/MSS 大腸がんの約15%は腫瘍浸潤リンパ球(TIL)高値であり、ICIの感受性がある可能性がある。さらにオキサリプラチンなどの化学療法によって誘導される免疫原性細胞死や、ベバシズマブなどの血管新生阻害薬による免疫調整によってICIの有効性が高まる可能性もある。
こうした背景から、免疫検査で陽性だった切除不能pMMR/MSS mCRC患者を対象に、1次治療としてのCAPOX+ベバシズマブにペムブロリズマブを上乗せするレジメンの有効性を評価するPOCHI試験が計画された。欧州臨床腫瘍学会(ESMO Congress 2024)でフランス・ポワティエ大学病院のDavid Tougeron氏が本試験の暫定の解析結果を発表した。