小児科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:49

インターネット・ゲーム依存に対する治療の有効性比較~メタ解析

 インターネット・ゲーム依存は、小児や若年成人に負の影響を及ぼす可能性のある精神疾患の1つである。台湾・中央研究院のChuan-Hsin Chang氏らは、インターネット・ゲーム依存に対する薬物療法および心理社会的介入の推定効果を包括的に比較するため、ランダム化比較試験や最新メタ解析を用いて、メタ回帰分析を行った。International Journal of Environmental Research and Public Health誌2022年2月24日号の報告。  インターネット依存およびインターネット・ゲーム依存に対する介入を検討した研究(2000~17年)をPubMed、MEDLINE、Cochrane Library、Airiti Libraryより検索した。選択された29論文より124研究が抽出された。対象は、小児、若年成人のインターネット依存およびインターネット・ゲーム依存患者5,601例。

人口の何%が感染?コロナの“いま”に関する11の知識(2022年3月版)/厚労省

 厚生労働省は、「新型コロナウイルス感染症の“いま”に関する11の知識(2022年3月版)」を3月11日に公開した。これは、日本の新型コロナウイルス感染症の感染者数・重症化率・病原性、感染性、検査・治療、変異株について、現在の状況とこれまでに得られた科学的知見を11の知識としてとりまとめたもの。主な更新内容は以下のとおり。 Q 日本では、どれくらいの人が新型コロナウイルス感染症と診断されていますか。 2022年3月1日0時時点で499万4,387人が診断され、全人口の約4.0%に相当する。 Q 新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化する人や死亡する人はどれくらいですか。 2021年7~10月に診断された人における重症化率は0.98%(50代以下0.56%、60代以上5.0%)、死亡率は0.31%(50代以下0.08%、60代以上2.5%)だった。

子供への新型コロナワクチンの説明用リーフ配布/新潟県医師会

 2022年1月より5~11歳への新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンの接種が承認され、接種が開始された。とくに第6波のオミクロン株は、ワクチン未接種の学童期の子供などを中心に感染拡大していることもあり、接種が急がれるところであるが、COVID-19は子供では重症化することは少なく、無症状で過ごすことも多いとされ、接種は成人ほど進んでいない。また、さまざまなワクチンの情報や考え方の流布で、接種について戸惑っている保護者や子供たちも多いという。

糖尿病の合併症を「線」の血糖管理で防ぐ/アボットジャパン

 アボットジャパン合同株式会社は、同社が製造・販売する持続血糖測定器(CGM)の「FreeStyle リブレ」(以下「リブレ」と略す)が、2022年4月より「インスリン製剤の自己注射を1日1回以上行っている入院中の患者以外の患者」にも保険適用が拡大されることを受け、オンラインでメディアセミナーを開催した。  セミナーでは、CGMの使用で把握できる血糖スパイクや夜間低血糖への対応のほか、糖尿病の合併症予防への効果、日常の糖尿病管理での活かし方などが説明された。

ADHD治療に対するカフェインの影響

 注意欠陥多動性障害(ADHD)は、不注意および/または多動性・衝動性の持続的なパターンを特徴とする神経発達障害である。ADHDは、主に前頭前野のドパミン(DA)およびノルエピネフリン(NE)回路の異常から発生すると考えられている。ADHD治療薬の副作用に対する懸念やADHDの診断率の向上により、薬理学的アプローチの代替/補完的な介入が求められている。ここ数年、ADHD治療に対するカフェイン摂取の潜在的な影響に関する動物実験レベルの研究は蓄積されているが、最新のエビデンスに基づくシステマティックレビューは十分に行われていなかった。スペイン・カタルーニャオベルタ大学のJavier C. Vazquez氏らは、前臨床レベルでのADHD治療に対するカフェインの影響について、システマティックレビューを実施した。Nutrients誌2022年2月10日号の報告。

小児ICUスタッフへの複合的心肺蘇生トレーニング、生存退院に寄与せず/JAMA

 小児集中治療室(ICU)のスタッフに対する、診療現場における心肺蘇生法(CPR)訓練と心停止に関する生理学的デブリーフィングの複合的トレーニングの実施は、通常の心停止マネジメントと比べ、小児ICUにおける心停止患児の良好な神経学的アウトカムでの退院生存を、有意に改善しなかった。米国・ペンシルベニア大学のRobert M. Sutton氏らICU-RESUS and Eunice Kennedy Shriver National Institute of Child Healthなどの研究グループが、無作為化試験の結果を報告した。院内心停止患児の生存退院率は約40%で、CPR中の拡張期血圧の閾値達成と心肺再開後の収縮期血圧の目標達成が、アウトカムを改善する可能性が示唆されていた。JAMA誌2022年3月8日号掲載の報告。  研究グループは、米国の医療機関10施設にある18ヵ所の小児ICUを通じて、並行ハイブリッド・ステップウェッジ・クラスター無作為化試験「ICU-RESUS試験」を行った。  同試験では、無作為に2ヵ所の試験期間を継続的介入、2ヵ所を継続的コントロールに割り付け、6ヵ所はコントロールから介入へとステップウェッジに移行した。  介入期間には、ICU蘇生の質向上を目的に、(1)マネキンを使った診療現場におけるCPR訓練(各ユニット48回/月)、(2)心停止イベントに関する生理学的デブリーフィング(各ユニット1回/月)の2つのプログラムを行った(患児数526例)。コントロール期間には、通常の小児ICU心停止マネジメントを行った(患児数548例)。  主要アウトカムは退院時の良好な神経学的アウトカムで、小児脳機能カテゴリーのスコア(範囲:1[正常]~6[脳死または死亡])が1~3、またはベースラインからの変化なしと定義した。副次アウトカムは、生存退院率だった。

コロナ禍で医療従事者のビタミンD欠乏が顕著/国立成育医療研究センター

 日々の生活でビタミンDが不足すると免疫力を低下させる可能性があり、長期間の屋内生活での運動不足では骨粗鬆症への影響も懸念される。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が蔓延する環境下で、医療従事者の長期間の屋内生活での影響はどのようなものがあるだろうか。  国立成育医療研究センターの「ナショナルセンター職員における新型コロナウイルス感染症の実態と要因に関する多施設共同観察研究」グループは、感染者の易感染性や重症化要因を評価する目的で、COVID-19患者受け入れ病院である同センターのハイリスク医療従事者361人を対象に、2021年3月1日~5日に調査を行い、その結果を発表した。

5~17歳へのファイザー製ワクチン、オミクロン株への効果と持続期間は?/CDC

 ファイザー製の新型コロナワクチンについて、12〜17歳におけるデルタ株への2回接種の効果は認められているが、オミクロン株に対する効果や効果持続期間、5〜11歳における効果のデータは少ない。今回、米国・Kaiser Permanente Northern California Division of ResearchのNicola P. Klein氏らの調査から、本ワクチン2回接種により小児および青年のCOVID-19関連の救急部および緊急医療機関への受診を抑制することがわかった。しかしながら、オミクロン株優位の期間ではワクチンの効果は低く、接種後は経時的に低下していた。米国疾病予防管理センター(CDC)のMorbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)2022年3月4日号に掲載。

若者がADHD治療薬の使用を中止する理由

 注意欠如多動症(ADHD)は、成人期まで継続する可能性のある神経発達障害である。ADHD治療薬は、継続的に使用することが重要であるにもかかわらず、若者の多くは成人期にやめてしまうことが少なくない。そのため、成人期よりADHD治療薬を再開することもあり、中止が時期尚早であった可能性が示唆されている。英国・エクセター大学のDaniel Titheradge氏らは、若者がADHD治療薬を中止してしまう理由について、調査を行った。Child: Care, Health and Development誌オンライン版2022年1月31日号の報告。

5~11歳の新型コロナ重症度、インフルやRSウイルスと比較すると?

 新型コロナワクチン接種の対象が5~11歳に拡大されたが、この年代の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症度は、同年代のインフルエンザやRSウイルス感染症と比較すると高いのか、低いのか。米国医療研究品質局(AHRQ)のWilliam Encinosa氏らは、米国の11州での入院患者データを用いて分析した横断研究の結果を、JAMA Pediatrics誌オンライン版2022年2月21日号リサーチレターに報告した。  米国で5~11歳に対するファイザー社の新型コロナワクチンの緊急使用許可が出された2021年10月までに、この年齢層の小児でSARS-CoV-2感染と診断されたのは180万人、死亡者は143人で、入院は8,000人以上だった。本研究では米国内の11州1,333病院における、2021年第1四半期(1~3月)のCOVID-19、COVID-19による小児多系統炎症性症候群(MIS-C)、インフルエンザ、RSウイルス感染症による入院患者データを調査。COVID-19流行期には感染者が少なかったため、インフルエンザとRSウイルスについては10年間の平均的な感染者数であった2017年第1四半期のデータも用いられた。