耳鼻咽喉科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:29

化学放射線療法適応の頭頸部がん、PET-CT監視の効果は/NEJM

 化学放射線療法が適応の頭頸部がん患者の頸部リンパ節転移の治療において、PET-CTによる注意深い監視(PET-CT-guided surveillance:PET-CT監視)は、事前に予定された頸部郭清術(planned neck dissection:planned ND)に比べ予後は劣らないことが、英国・バーミンガム大学のHisham Mehanna氏らPET-NECK Trial Management Groupの検討で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2016年3月23日号に掲載された。頸部リンパ節転移の管理では、前向き無作為化試験が行われていないため、種々の対処法が採られているという。planned NDは、予後の改善効果が示唆されているが、不要な手術や合併症のリスクを伴う。PET-CTは、メタ解析で良好な陰性予測値(94.5~96.0%)が報告されており、不要な手術の適応を抑制し、合併症を回避できる可能性がある。

メニエール病へのベタヒスチン、めまい発作予防効果は認められず/BMJ

 メニエール病の患者に対しベタヒスチンを投与しても、プラセボと比べて、メニエール病発作の予防効果は認められなかった。一方で、プラセボ群を含めすべての投与群で、治療開始7~9ヵ月の発作回数は約4分の3に減少した。ドイツ・ミュンヘン大学病院のChristine Adrion氏らが、221例を対象に行った第III相のプラセボ対照無作為化二重盲検試験(BEMED試験)の結果、明らかにした。JAMA誌2016年1月21日号掲載の報告。

術後の栄養管理、診療科ごとの傾向と課題は?

 術後の栄養管理は、患者の回復に大きな影響を及ぼす。2010年より「栄養サポートチーム加算 200点(週1回)」の算定が可能となり、さまざまな病院で栄養サポートチーム(Nutrition Support Team、以下NST)の活動をはじめとした栄養管理に対する関心がますます高まっている。  そこで、今回は稲葉 毅氏(帝京大学医学部附属病院 外科)らによる、NSTなどの活動を通じて明らかになった各診療科の栄養管理における傾向と課題、さらにNSTの関わり方を考察した論文「外科系病棟の栄養管理 ―診療科による栄養管理の相違―」を紹介する。

睡眠時無呼吸症候群へのCPAP/MADの降圧効果/JAMA

 閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者に対して、持続的気道陽圧(CPAP)または下顎前方誘導装置(mandibular advancement devices:MAD)のいずれの治療法によっても同等の降圧効果を得られることが、スイス・チューリッヒ大学病院のDaniel J. Bratton氏らによるシステマティックレビューとメタ解析の結果、示された。ネットワークメタ解析の結果、収縮期血圧(SBP)、拡張期血圧(DBP)ともに、治療間における降圧の統計的な有意差はみられなかったという。JAMA誌2015年12月1日号掲載の報告。

アレルギー性鼻炎を改善へ、世界初の舌下錠登場

 シオノギ製薬株式会社は、11月26日都内にて、世界初の舌下錠タイプのダニアレルゲン免疫療法薬「アシテア」の発売を記念し、岡本 美孝氏(千葉大学大学院医学研究院 耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍学 教授)を講師に迎え、「患者さんのQOL向上をサポートするアレルギー性鼻炎治療」をテーマにプレス向けの説明会を行った。